JP5047693B2 - 電子計量装置 - Google Patents

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Description

本発明は液体を計量するための電子計量装置に関する。
液体を計量するための電子計量装置は、電動モータを備えた駆動装置と、このモータによって駆動されるディスプレーサ装置とを有する。電子計量装置は、例えば、可動式のプランジャを備えたシリンダを有する。例えば、ディスプレーサ装置は、交換可能なピペットポイントと通信可能に連結されている。当該ディスプレーサ装置によってエアークッションが移動する。これにより、液体がピペットポイントに吸引され、或いは、液体がピペットポイントから排出される。エアークッション式(空気浮上式 )のピペットとは異なり、直接交換式のピペットは、液体の吸引と排出を行う交換可能なシリンジを有している。ピペットポイント及びシリンジは、1回の使用で使い捨てるものであって、プラスチックで形成されている。
また、最先端の電子計量装置は、例えば、ピペット、分注、滴定などの異なる操作モードが選択可能となっている。これらの計量装置では、例えば、ピペット時に吸引又は排出される液量や、分注又は滴定時に吸引又は排出される液量、吸引又は排出時のプランジャの速度などの異なるパラメータが設定可能となっている。
従来の電子計量装置は、複数の操作機器が設けられている。これら操作機器によって、当該計量装置の操作モードの設定や、それぞれのパラメータの設定のほか、とりわけ、当該計量装置の動作の制御が行われる。従来の電子計量装置の操作は煩雑である。さらに、単一のボタンによって液体の排出及び吸引の操作を行う必要があり、また、プランジャの解除及び停止をするために、単一のボタンを規定の方法で操作しなければならず、電子計量装置は、手動計量装置とは操作が大きく異なっているので、大変不便である。
このような問題に鑑みて本発明はなされたものであり、その目的は、ユーザの操作性を向上させることが可能な電子計量装置を提供することにある。
(1) 本発明は、液体を計量するための電子計量装置であって、電動モータを備えた駆動装置と、駆動装置に連結され又は連結可能に構成され、ディスプレーサ部を備えた少なくとも一つのディスプレーサ装置と、異なるメニューに変更するための電気モードキー及び電気パラメータキーと、互いに並んで配置されており、メニューをナビゲイトし、パラメータを設定し、ディスプレーサ部の変位を制御するために設けられ、メニューのナビゲーション、パラメータの設定、及び異なる方向へのディスプレーサ部の変位を制御する一対の電気コントロールキーと、メニュー及びパラメータを表示するための電子表示装置と、電動モータ、電気モードキー、電気パラメータキー、電気コントロールキー及び電子表示装置に接続され、電子表示装置によるメニュー及びパラメータの表示を制御するとともに、電気モードキー、電気パラメータキー及び電気コントロールキーの作動に応じてディスプレーサ部の変位を制御する電気制御装置と、ピペットポイント(6)若しくはリンジを保持するための少なくとも一つの保持具(5)と、電源装置とを具備する。電気コントロールキーは、当該電子計量装置の長手方向において保持具(5)に並んで配置されており、且つ2つのスイッチポイントを有する。電気制御装置は、電気コントロールキーが2つのスイッチポイントのうちの2番目のスイッチポイントに到達すると、ディスプレーサ部がオーバブローストロークを実行するように、ディスプレーサ装置のディスプレーサ部の変位を制御する。これにより、ユーザが意図するオーバブローストロークが簡単に実行できる。ここで、本発明における2番目のスイッチポイントとは、2つのスイッチポイントのうち、ディスプレーサ部の変位を制御する際に使用される1番目のスイッチポイントとは異なるスイッチポイントである。
本発明による電子計量装置においては、異なるメニューへの変更は、電気モードキー及び電気パラメータキーによって制御される。メニューのナビゲーション及びパラメータの設定は、電気コントロールキーを用いることで達成される。「ナビゲーション」という用語は、一つのメニューアイテムから別のメニューアイテムへの動きを意味するものであり、例えば、メニューアイテムに向けられたポインタによる指示や、メニューアイテムの強調による指示などがある。電気コントロールキーは、ディスプレーサ部の動きを制御する用途としても用いられる。ここでは、一つの電気コントロールキーを作動させることにより、一方向へのメニューのナビゲーションや、パラメータの設定、ディスプレーサ部の変位が制御され、他の電気コントロールキーを作動させることにより、反対方向へのメニューのナビゲーションや電気パラメータキーの設定、ディスプレーサ部の変位が制御される。電子表示装置によって、ユーザはメニューを認識することができる。場合によっては、ユーザは、例えば、当該計量装置の現在の動作状況や、選択された操作モード、設定されたパラメータを認識することができる。
また、電気コントロールキーが、保持具に並んで配置される。このように、このコントロールキーは、オーバブローストロークが実行される方向を明確に示す。
また、保持具は、漏斗又はシリンダなどであって、対応する開口を備えたピペットポイントを押し上げることができる。また、別の実施例によれば、保持具は、シリンダのフランジやシリンジのプランジャの縁を把持するグリップ部材を有する。このことは、例えばEP0656229B1にも記載されており、その明細書において上記グリップ部材に関連する記載事項は、本出願に引用する。
本発明による電子計量装置は、少ない数の操作機器(電気モードキー、電気パラメータキー及び電気コントロールキー)を有する。電子表示装置と共に少ない操作機器を組み合わせることにより、ユーザは、説明を受けなくても直感的に操作することができる。一つの電気コントロールキーの作動が吸引を制御し、他の電気コントロールキーの作動が液体の排出を制御するので、ユーザは、慎重を要する場合でも、ディスプレーサ部の動作の方向を変更することが可能である。例えば、上澄み液の吸引、吸引の停止、吸引の継続、ゲルの分注(ゲルローディング)、排出の停止、排出の継続、液体の残余分を吹き飛ばすために繰り返されるオーバブローストロークなどが可能若しくは簡単になる。
このように、当該計量装置によれば、わずかな操作機器により操作手順が単純化され、しかも、手動計量装置とよく似た操作が可能となる。
本発明の電子計量装置は、当該計量装置を構成する全ての電気機器に電気を供給するための電源装置を有する。具体的には、電動モータ、電気モードキー、電気パラメータキー、電気コントロールキー、電子表示装置及び電気制御装置に電気を供給している。例えば、電源装置は、主電源回路と、少なくとも一つ蓄電装置(場合によっては充電装置も備える)又はバッテリーとを有する。
(2) 実施例の一つによれば、例えば、電気制御装置は、電子表示装置による表示であって、当該計量装置の所定の操作モードに関連するサブメニュー及びメインメニューの表示を制御する。上記メインメニューは、電気モードキー及び電気パラメータキーの作動に対応する複数の操作モードからなる。
サブメニューは、ピペット(Pipetting)、分注(Dispensing)、手動ピペット(Manual Pip.)、較正(Calibrating)、セットアップ(Setup)、滴定(Titrating)、自動分注(Auto-Dispens.)、ゲルの分注(Gel-Loading)、ピペット&ミキシング(Pip+Mix)それぞれの操作の一つ又は複数に関連している。メインメニューは、全ての操作モードを示し、各操作モードの選択を可能としている。このように、メインメニューを用いることにより、ユーザは当該計量装置の操作モードを選択することができる。
(3) 実施例の一つによれば、電気制御装置は、電気モードキーが作動することによって、当該計量装置の一つの所定の操作モードに関連するサブメニューから、当該計量装置の複数の操作モードに関連するメインメニューへの変更、上記メインメニューから、選択可能なメニューアイテムを有し、当該計量装置の所定の操作モードに関連するサブメニューへの変更、上記サブメニューから、選択されたメニューアイテムのパラメータが設定可能であって、同一の操作モードに関連するサブメニューへの変更、設定されたパラメータの転送を伴い、上記サブメニューから、選択可能なメニューアイテムを有し、同一の操作モードに関連するサブメニューへの変更のいずれか一つ若しくは複数を制御する。
このように、電気モードキーが作動することによって、所定の操作モードのサブメニューからメインメニューに到達することが可能となる。メインメニューは複数の操作モードに関連しており、とりわけ、当該計量装置が作動可能な全ての操作モードが選択可能になっている。また、モードキーが作動することにより、メインメニューから、個々のメニューアイテムが選択可能な所定の操作モードのサブメニューへの変更が可能となる。さらにまた、モードキーが作動することにより、選択されたメニューアイテムのパラメータが設定可能なメニューへの変更が可能となる。また、モードキーが作動することにより、設定されたパラメータを確認又は引き継ぐことも、追加のパラメータを設定するためにメニューアイテムが選択可能なサブメニューに戻ることも可能である。
(4) また別の実施例によれば、電気制御装置は、回転可能に軸支された設定ボタン(25)をさらに有し、電気制御装置(22)は、さらに、設定ボタン(25)に接続されており、電気制御装置(22)は、設定ボタン(25)の回転角に応じて、互いに異なる機能に対応する異なるメニューを電子表示装置(16)に表示させる。
設定ボタンによって、異なる操作モード間での変更が素早くできる。また、設定されたそれぞれの操作モードをサブメニューに表示することができる。場合によっては、それぞれの操作モードの設定のために、操作モードのための有効なパラメータをサブメニューに表示することができる。
(5) 実施例の一つによれば、設定ボタンのない実現例を示すものであるが、電気制御装置は、電気パラメータキーが作動することによって、当該計測装置の一つの所定の操作モードに関連するサブメニューから、選択可能なメニューアイテムを有し、同一の操作モードに関連するサブメニューへの変更、上記サブメニューの操作モードにおける計量プロセスの開始、メインメニューにおいて選択されたメニューアイテムに対応する操作モードにおける計量プロセスの開始のいずれか一つ若しくは複数を制御する。
このように、電気パラメータキーが作動することにより、メニューアイテムの選択が可能となり、また、所定の操作モードに関連するサブメニューに関係なく計量プロセスの開始が可能となる。さらに、メインメニューで操作モードを直接選択した後に、パラメータキーを押し操作することにより、それぞれの操作モードで開始させることができる。
(6) 実施例の一つによれば、設定ボタンのある実現例を示すものであるが、電気制御装置は、電気モードキーが作動することによって、選択可能なメニューアイテムを有し、当該計量装置の一つの所定の操作モードに関連するサブメニューから、選択されたメニューアイテムのパラメータが設定可能であって、同一の操作モードに関連するサブメニューへの変更、設定されたパラメータの転送を伴い、上記サブメニューから、選択可能なメニューアイテムを有し、同一の操作モードに関連するサブメニューへの変更のいずれか一つ若しくは複数を制御する。
(7) 実施例の一つによれば、電気制御装置は、電気コントロールキーが作動することによって、メインメニューにおける異なるメニューアイテムへのポインタの移動、選択可能なメニューアイテムを有する所定の操作モードに関連するサブメニューにおける異なるメニューアイテムへのポインタの移動、選択されたメニューアイテムのパラメータが設定可能なサブメニューにおけるパラメータの調整、計量プロセスが開始された後のディスプレーサ部の動きのいずれか一つ若しくは複数を制御する。
これにより、メニューのナビゲーションとディスプレーサ装置によるディスプレーサ部の変位を簡単な方法で制御することができる。ポインタは電子表示装置の表示画面に現れる。ここでは、ポインタは、一度に一つの所定のメニューアイテムを指し示す。例えば、ポインタは、矢形であったり、その他の図形シンボルで現される。ポインタに加えて、またはポインタに代えて、メニューアイテムを強くコントラストをつけて表したり、別の色彩で表したり、或いは、メニューアイテムに下線などのアクセントを付けてもよい。
(8) 例えば、電気コントロールキーは互いに並んで配置された一対のキーからなり、それぞれ独立して作動するものであってもよい。例えば、二つの電気コントロールキーを同時に作動させた場合は、制御装置によって誤作動と判断され、それに引き続いての動作は行われない。実施例の一つによれば、電気コントロールキーは、ロッカーキーによって一方向又は他方向への作動が可能であり、これにより、誤作動を防ぐことが可能となる。さらに、メニューのナビゲーション、パラメータの設定及びディスプレーサ部の上方向及び下方向への変位はロッカーキーによって、特に明確に制御される。
(9) 特に、ユーザフレンドリーな実施例としては、電気制御装置は、電子モードキー、パラメータキー及び電気コントロールキーそれぞれの機能の電子表示装置による表示を制御する。
例えば、当該実施例において、電子表示装置は、電気モードキーを作動させることによりサブメニューの選択が可能となる時期や、電気パラメータキーを作動させることにより所定の操作モードでの計量プロセスをスタートさせることが可能となる時期を表示する。
(10) 原則として、電気コントロールキーを作動させた後は、他のキーの作動によって変位の解除が停止されている間は、電気制御装置は、ディスプレーサ装置のディスプレーサ部の変位を制御する。特に、ユーザフレンドリーな実施例において、電気制御装置は、電気コントロールキーの一つが作動している間は、ディスプレーサ装置のディスプレーサ部の変位を制御し、電気コントロールキーが作動していない間は、ディスプレーサ部の変位を停止する。
(11) 例えば、ディスプレーサ装置は膜状に形成された壁からなるディスプレーサチャンバであり、その容積は膜の移動により変更可能である。実施例の一つによれば、ディスプレーサ装置は、プランジャを有するシリンダを備える。プランジャは、シリンダに沿って動くことが可能に配設されている。
(12) 本発明の電子計量装置には、補助的に、ピペットポイント又はシリンジを装備することができる。実施例の一つによれば、計量装置は、ピペットポイント又はシリンジを備える。
(13) 実施例の一つによれば、本発明の電子計量装置は、シングル若しくはマルチチャネルで構成されている。シングルチャネル計量装置は、一つのピペットポイント又はシリンジに対応している。マルチチャネル計量装置は、いくつかのピペットポイント又はシリンジに対応している。マルチチャンネル計量装置は一つのディスプレーサ装置を備えることが可能で、これがいくつかのピペットポイントに通信可能に連結している。しかしながら、マルチチャンネル計量装置がm複数のディスプレーサ装置を有し、各々のディスプレーサ装置が一つのピペットポイントと通信するものであってもよい。
(14) 本発明の電子計量装置は、例えば、筐体部分が手で握れるようなハンディ型の計量装置である。
(15) ユーザフレンドリな実施例によれば、当該計量装置は、筐体の筐体ヘッド部分に設けられた電子表示装置と、電子表示装置の下側に配置された電気モードキー、電気パラメータキー及び一対の電気コントロールキーとを有する。この配置は、ユーザによる表示装置の認識度を高め、操作機器の簡単な操作を可能とする。
(16) 実施例の一つによれば、本発明の電子計量装置は、長手方向に延びた筐体シャフトと、前方に傾斜された筐体ヘッドとを備える。電子表示装置及び操作機器が筐体ヘッドの上側に設けられておれば、ユーザにとって便利である。
(17) 特にユーザフレンドリーな実施例によれば、電子モードキー及び電気パラメータキーは並んで配置されており、電気コントロールキーは互いに接するように配置されている。
(18) さらなる実施例によれば、少なくとも一つの電気コンロトールキーが、電気モードキーと電気パラメータキーとの間に配置されている。
(19) さらなる実施例によれば、ディスカードキーが、電気モードキー、電気パラメータキー及び電気コントロールキーのいずれか一つ若しくは複数の下側に配置されている。
(20) さらなる実施例によれば、電気モードキー、電気パラメータキー及び電気コントロールキーが、筐体シャフトと筐体ヘッドとの連結部分の上側に配置されている。
(21) ここまで述べた実施例における操作機器は、全て、当該計量装置を握る片手の親指の届く範囲にある。そのため、片手若しくは親指のみによる操作を簡単に行うことができる。このような目的のために、望ましくは筐体ヘッドと筐体シャフトの連結部分に操作機器が配置されている。
本発明によれば、電子計量装置において、ユーザの操作性を向上させることが可能となる。
以下、適宜図面が参照されつつ本発明の実施形態が詳細に説明される。図1は、電子計量装置1の前方斜め方向及び側面からの透視図である。図2は、電子計量装置1の側面図である。図3は、電子計量装置1の異なる操作を示す表示装置16の平面透視図である。図4は、操作モードの設定ボタン25を有する電子計量装置1′の前方斜め方向及び側面からの透視図である。図5は、電子計量装置1′の側面図である。
図1及び図2に示されるように、電子計量装置1は、ハンドル形状を具現化した筐体2を有する。筐体2は、長手方向に延びた筐体シャフト3と、先端部において45度に傾斜した筐体ヘッド4とからなる。筐体2は、その下端に、ピペットポイント6を設置するための漏斗状部5を有する。
筐体シャフト3には、電動モータ8を備えた駆動装置7が配設されている。さらに、筐体シャフト3の内部には、筐体シャフト3の長手方向に移動可能なプランジャ10を備えたシリンダ9が設けられている。プランジャ10は、駆動装置7と機構的に連結している。シリンダ9は、連結チャンネル11を介して漏斗状部5の末端開口部に連結している。
筐体ヘッド4の下方側には、下方向に屈曲したフック12が設けられている。このフック12は、電子計量装置1を筐体シャフト3にしっかりと固定する。
筐体シャフト3の上端には、ディスカードキー13が配設されている。このディスカードキー13は、ディスカードスリーブ14と機構的に連結されており、ディスカードキー13を作動させることにより、ピペットポイント6を漏斗状部5から取り外すことが可能となる。
筐体ヘッド4の頂上部または前側面に、電子表示装置(以下「表示装置」と略称する。)16またはモニター17つき表示部が設けられている。これらは、例えばLCDで構成されており、液晶表示される。
表示装置16の下側には、電気モードキー(以下「モードキー」と略称する。)18及び電気パラメータキー(以下「パラメータキー」と略称する。)19が並んで配置されている。それらの中間部には、二つの電気コントロールキー(以下「コントロールキー」と略称する。)20,21が上下方向に縦並びに配置されている。上側のコントロールキー20は、上方向への動きを調節し、下側のコントロールキー21は、下方向への動き及びオーバブローストロークを調節する。
コントロールキー20は一つのスイッチポイントを有する。コントロールキー21は二つのスイッチポイントを有する。コントロールキー21が1番目のスイッチポイントに達すれば、下方向への動作を引き起こす。また、コントロールキー21が2番目のスイッチポイントに達すれば、プランジャ10のオーバブローストロークを引き起こす。
筐体ヘッド4において、電気制御装置(以下「制御装置」と略称する。)22が回路基板上に配置されている。制御装置22は、電動モータ8、表示装置16及びキー18〜21に連結している。望ましくは、制御装置22が、例えば、マイクロコントローラのような電子データプロセスユニットとして構成されている。
さらに、電源装置23が筐体ヘッド4の内部に設けられている。電源装置23は、例えば、幾つかのアキュームレータ(蓄電装置)で構成されており、外付けの充電装置によって充電が可能となっている。電源装置23は、電子計量装置1が備える電気機器に電気を供給している。
アイドリング駆動を一定時間行った後、任意のキー18〜21が作動されることによって、電子計量装置1はスタンバイモードから通常動作状態に移行する。これに加えて、またはこの代わりに、図示されていないオンスイッチ又はオフスイッチを作動させることにより、通常動作状態又は動作不可状態に切り換えられてもよい。
所定のスイッチが入力されると、表示装置16は直前に設定された操作モードと、この操作モードの直前に設定されたパラメータとをサブメニューとして表示する。図3.1には、「ピペット(Pipetting)」という操作モードが直前に設定された操作モードである場合の表示画面が示される。
パラメータキー19を作動させることにより、現在の操作モードのパラメータを変更することが可能である。図3.2に、パラメータキー19を作動させた後の表示画面が示されている。この表示画面上には、ポインタ24がある。このポインタ24は、コントロールキー20,21を操作することにより、上下に移動する。
図3.2において、ポインタ24で示されたパラメータは、モードキー18を作動することにより、変更可能となる。図3.3に示されるように、パラメータは、コントロールキー20,21を作動させることにより変更することができる。パラメータの変更は、モードキー18を作動させることにより確定する。
その後、図3.2に示されるように、コントロールキー20、21を用いることで、更なるパラメータの変更を行うために、ポインタ24の位置を移動させることが可能となる。
設定可能な全てのパラメータが望ましい値にセットされていれば、パラメータキー19を操作することにより、ピペットが開始される。
プランジャ10の上下方向の動きは、コントロールキー20,21の操作により制御される。
図3.1に示されるように、ピペットプロセスの終了後に、設定されたパラメータと共に設定された計量操作のサブメニューが表示される。
この状態で、ユーザはモードキー18を作動させることによって、図3.4に示されるメインメニューに到達する。これにより、全ての操作モードが示されることになる。
コントロールキー20,21を作動させることによって、ポインタ24は所定の操作モードに設定される。また、モードキー18を作動させることにより、効果的なパラメータに対応するそれぞれの操作モードが呼び出される。この状態から離れても、「ピペット(Pipetting)」という操作モードの説明で述べたように、パラメータは設定可能である。それぞれの操作モードを開始させるために、パラメータキー18が再度押し操作される。
図3.4に示されるメインメニューにおいて、パラメータキー19を作動させることによって、ポインタ24が直接指示する操作モードを開始することも可能である。
表示装置16の下方には、メインメニュー及びサブメニューそれぞれにおけるモードキー18及びパラメータキー19の実際の機能が同時に横並びに表示される。
上述した実現可能な実施例に加えて、図4及び図5に示される実現可能な実施例では、表示装置16の上に回転式の設定ボタン25が設けられている。この設定ボタン25によって、操作モードの設定を迅速に行うことができる。筐体ヘッド4は、設定ボタン25に適合するように、又は、人間工学上望ましく設定ボタン25の取り付けが可能なように、幾分長めに形成されている。その他の点に関しては、図4及び図5に示される構成は、図1及び図2に示される構成と一致している。
図4及び図5に示す電子計量装置1′の操作は、図1から図3に示す電子計量装置1の操作と概ね共通している。しかしならが、設定ボタン25は、図3.4のメインメニューに置き換えが可能という違いがある。設定ボタン25を適合させるため、異なる複数の操作モードを示す指標(クルー)が、例えば、印刷などによってセットボタン上の異なる所定の箇所に配置されている。望ましい操作モードの指標は、例えば、静止した状態のポインタによって決定される所定の位置に配置されるように、設定ボタン25を回転させると、それぞれの操作モードが設定される。これにより、例えば、図3に示されるように、「ピペット(Pipetting)」という操作モードのメニューのように、有効なパラメータと共に、それぞれの操作モードが表示されたメニューが呼び出される。
このメニューからメインメニューへのクロスオーバは、図3.1のようにモードキー18を作動させた時に起こるが、これは適用されない。
その他の操作については、図1から図3の電子計量装置1と同じようにして行われる。特に、図3.2に示されるようにパラメータが選択され、図3.3に示されるようにパラメータが変更され、そして、図3.1に示されるように、計量が制御される。
図1は、電子計量装置1の前方斜め方向及び側面からの透視図である。 図2は、電子計量装置1の側面図である。 図3は、電子計量装置1の異なる操作を示す表示装置16の平面透視図である。 図4は、操作モードの設定ボタン25を有する電子計量装置1′の前方斜め方向及び側面からの透視図である。 図5は、電子計量装置1′の側面図である。
1,1′・・・電子計量装置
2・・・筐体
3・・・筐体シャフト
4・・・筐体ヘッド
5・・・漏斗状部
6・・・ピペットポイント
7・・・駆動装置
8・・・電動モータ
9・・・シリンダ
10・・・プランジャ
11・・・連結チャネル
12・・・フック
13・・・ディスカードキー
14・・・ディスカードスリーブ
16・・・電子表示装置
17・・・モニタ
18・・・電気モードキー
19・・・電気パラメータキー
20,21・・・電気コントロールキー
22・・・電気制御装置
24・・・ポインタ
25・・・設定ボタン

Claims (21)

  1. 液体を計量するための電子計量装置であって、
    電動モータ(8)を備えた駆動装置(7)と、
    駆動装置(7)に連結され又は連結可能に構成され、ディスプレーサ部(10)を備えた少なくとも一つのディスプレーサ装置(9,10)と、
    異なるメニューに変更するための、電気モードキー(18)及び電気パラメータキー(19)と、
    互いに並んで配置されており、メニューをナビゲイトし、パラメータを設定し、ディスプレーサ部(10)の変位を制御するために設けられ、メニューのナビゲーション、パラメータの設定、及び異なる方向へのディスプレーサ部(10)の変位を制御する一対の電気コントロールキー(20,21)と、
    メニュー及びパラメータを表示するための電子表示装置(16)と、
    電動モータ(8)、電気モードキー(18)、電気パラメータキー(19)、電気コントロールキー(20,21)、及び電子表示装置(16)に接続され、電子表示装置(16)によるメニュー及びパラメータの表示を制御するとともに、電気モードキー(18)、電気パラメータキー(19)、及び電気コントロールキー(20,21)の作動に応じてディスプレーサ部(10)の変位を制御する電気制御装置(22)と、
    ピペットポイント(6)若しくはリンジを保持するための少なくとも一つの保持具(5)と、
    電源装置(23)と、を具備し、
    電気コントロールキー(21)は、当該電子計量装置の長手方向において保持具(5)に並んで配置されており、且つ2つのスイッチポイントを有し、
    電気制御装置(22)は、電気コントロールキー(21)が2つのスイッチポイントのうちの2番目のスイッチポイントに到達すると、ディスプレーサ部(10)によるオーバブローストロークの実行を命じる電子計量装置。
  2. 電気制御装置(22)は、電子表示装置(16)による表示であって、当該計量装置の所定の操作モードに関連するサブメニュー及びメインメニューの表示を制御するものであり、
    上記メインメニューは、電気モードキー(18)及び電気パラメータキー(19)の作動に対応する複数の操作モードからなる請求項1に記載の電子計量装置。
  3. 電気制御装置(22)は、
    電気モードキー(18)が作動することによって、
    当該計量装置の一つの所定の操作モードに関連するサブメニューから、当該計量装置の複数の操作モードに関連するメインメニューへの変更、
    上記メインメニューから、選択可能なメニューアイテムを有し、当該計量装置の所定の操作モードに関連するサブメニューへの変更、
    選択可能なメニューアイテムを有する上記サブメニューから、選択されたメニューアイテムのパラメータが設定可能であって、同一の操作モードに関連するサブメニューへの変更、
    設定されたパラメータの転送を伴い、選択されたメニューアイテムのパラメータが設定可能な上記サブメニューから、選択可能なメニューアイテムを有し、同一の操作モードに関連するサブメニューへの変更、
    のいずれか一つ若しくは複数を制御する請求項1又は2に記載の電子計量装置。
  4. 回転可能に軸支された設定ボタン(25)をさらに有し、
    電気制御装置(22)は、さらに、設定ボタン(25)に接続されており、
    電気制御装置(22)は、設定ボタン(25)の回転角に応じて、互いに異なる機能に対応する異なるメニューを電子表示装置(16)に表示させる請求項1に記載の電子計量装置。
  5. 電気制御装置(22)は、
    電気パラメータキー(19)が作動することによって、
    当該計測装置の一つの所定の操作モードに関連するサブメニューから、選択可能なメニューアイテムを有し、同一の操作モードに関連するサブメニューへの変更、
    上記操作モードにおける計量プロセスの開始、
    メインメニューにおいて選択されたメニューアイテムに対応する操作モードにおける計量プロセスの開始、
    のいずれか一つ若しくは複数を制御する請求項1からのいずれかに記載の電子計量装置。
  6. 電気制御装置(22)は、
    電気モードキー(18)が作動することによって、
    選択可能なメニューアイテムを有し、当該計量装置の一つの所定の操作モードに関連するサブメニューから、選択されたメニューアイテムのパラメータが設定可能であって、同一の操作モードに関連するサブメニューへの変更、
    設定されたパラメータの転送を伴い、選択されたメニューアイテムのパラメータが設定可能な上記サブメニューから、選択可能なメニューアイテムを有し、同一の操作モードに関連するサブメニューへの変更、
    のいずれか一つ若しくは複数を制御する請求項又はに記載の電子計量装置。
  7. 電気制御装置(22)は、
    電気コントロールキー(20,21)が作動することによって、
    メインメニューにおける異なるメニューアイテムへのポインタ(24)の移動、
    選択可能なメニューアイテムを有する所定の操作モードに関連するサブメニューにおける異なるメニューアイテムへのポインタの移動、
    選択されたメニューアイテムのパラメータが設定可能なサブメニューにおけるパラメータの調整、
    計量プロセスが開始された後のディスプレーサ部(10)の動き、
    のいずれか一つ若しくは複数を制御する請求項1からのいずれかに記載の電子計量装置。
  8. 電気コントロールキー(20,21)が、ロッカー型のキーである請求項1からのいずれかに記載の電子計量装置。
  9. 電気制御装置(22)は、
    電子モードキー(18)、パラメータキー(19)及び電気コントロールキー(20,21)それぞれの機能の電子表示装置(16)による表示を制御する請求項1からのいずれかに記載の電子計量装置。
  10. 電気制御装置(22)は、電気コントロールキー(20,21)の一つが作動している間は、ディスプレーサ装置(9,10)のディスプレーサ部(10)の変位を制御し、電気コントロールキー(20,21)が作動していない間は、ディスプレーサ部(10)の変位を停止する請求項1からのいずれかに記載の電子計量装置。
  11. ディスプレーサ装置(9,10)は、
    プランジャ(10)を有するシリンダ(9)を備え、
    プランジャ(10)は、シリンダに沿って動くことが可能に配設されている請求項1から10のいずれかに記載の電子計量装置。
  12. ピペットポイント(6)若しくはシリンジを備える請求項1から11のいずれかに記載の電子計量装置。
  13. シングル若しくはマルチチャネルで構成されている請求項1から12のいずれかに記載の電子計量装置。
  14. ハンディ型に構成されている請求項1から13のいずれかに記載の電子計量装置。
  15. 筐体(3)の筐体ヘッド(4)に電子表示装置(16)が設けられ、
    電子表示装置(16)の下側に、電気モードキー(18)、電気パラメータキー(19)及び電気コントールキー(20,21)のいずれか一つ若しくは複数が設けられている請求項1から14のいずれかに記載の電子計量装置。
  16. 長手方向に延びた筐体シャフト(3)と、前方に傾斜された筐体ヘッド(4)とを備える請求項1から15のいずれかに記載の電子計量装置。
  17. 電子モードキー(18)及び電気パラメータキー(19)は並んで配置されており、
    電気コントロールキー(20,21)は互いに接するように配置されている請求項1から16のいずれかに記載の電子計量装置。
  18. 少なくとも一つの電気コンロトールキー(20,21)が、電気モードキー(18)と電気パラメータキー(19)との間に配置されている請求項1から17のいずれかに記載の電子計量装置。
  19. ディスカードキー(13)が、電気モードキー(18)、電気パラメータキー(19)及び電気コントロールキー(20,21)のいずれか一つ若しくは複数の下側に配置されている請求項1から18のいずれかに記載の電子計量装置。
  20. 電気モードキー(18)、電気パラメータキー(19)及び電気コントロールキー(20,21)が、筐体シャフト(3)と筐体ヘッド(4)との連結部分の上側に配置されている請求項1から19のいずれかに記載の電子計量装置。
  21. ディスカードキー(13)が、筐体シャフト(3)と筐体ヘッド(4)との連結部分に配置されている請求項20に記載の電子計量装置。
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