JP6323168B2 - 高圧ポンプの制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、高圧ポンプの制御装置に関するものである。
従来、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどの内燃機関の燃料供給システムとして、燃料タンクから汲み上げられた低圧燃料を高圧にする高圧ポンプと、高圧ポンプから圧送された高圧燃料を蓄える蓄圧配管とを備え、蓄圧配管内の高圧燃料を燃料噴射弁から内燃機関の気筒内に直接噴射する筒内噴射式の燃料供給システムが知られている。また、上記の高圧ポンプとしては、シリンダ内を往復移動するプランジャと、低圧側からの燃料が導入される加圧室と、加圧室内に導入された燃料の戻し量を調整する電磁駆動式の制御弁とを備えるものが知られている。
上記高圧ポンプの一例としては、プランジャは、内燃機関の出力軸(クランク軸)の回転軸に接続されており、クランク軸の回転に伴い回転軸が回転することでシリンダ内を往復移動し、加圧室の容積を可変にする。制御弁は、例えば常開式の電磁弁であり、ソレノイドコイルの非通電時には、弁体がバネにより開弁位置に保持されることで低圧側通路から加圧室内への燃料の導入を許容する。一方、コイルの通電時には、その電磁力により弁体が閉弁位置に変位して、加圧室内への燃料の導入を遮断する。そして、加圧室の容積減少行程において、制御弁の弁体が開弁位置にある状態では、プランジャの移動に伴い余剰分の燃料が加圧室から低圧側に戻される。その後、コイルの通電により弁体が閉弁位置に制御されると、プランジャにより加圧室内の燃料が加圧されて高圧側に吐出される。これにより、高圧ポンプの吐出量制御を行っている。
制御弁の作動に際しては、弁体が移動制限部材(ストッパ)に衝突する際に衝突音が発生し、車両の搭乗者に違和感を与えるおそれがある。そこで従来、制御弁による高圧ポンプの吐出量制御において、弁体とストッパとの衝突音を低減するための方法が種々提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、制御弁に通電して閉弁する際のソレノイドの駆動電流の立ち上がり速度を通常閉弁制御よりも低下させるとともに、ソレノイドの駆動電流を通常閉弁時の電流値と同等の電流値に到達させる緩閉弁制御を実施することが開示されている。
特開2013−194579号公報
音低減制御を実施しているときに高圧ポンプやその駆動系に異常が生じたことが検出されることがある。こうした場合にどのように高圧ポンプを駆動するかについて、特許文献1では考慮されていない。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、高圧ポンプ又はその駆動系の異常発生時において適切な制御を実施することができる高圧ポンプの制御装置を提供することを主たる目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、以下の手段を採用した。
本発明は、燃料の吸入通路(26)及び排出通路(27)に接続される加圧室(25)と、前記加圧室の容積を可変とするプランジャ(22)と、前記吸入通路に配置され電磁部(33)への電力供給により弁体(34)が閉弁位置に変位して閉弁状態となる制御弁(30)とを備える高圧ポンプ(20)に適用され、前記高圧ポンプの駆動を制御する高圧ポンプの制御装置に関する。
1の構成は、所定の高電力を前記電磁部に供給することで前記弁体を前記閉弁位置に変位させる通常制御を実施する第1駆動制御手段と、前記所定の高電力よりも前記電磁部への供給電力を小さくすることで、前記弁体の変位に伴い生じる作動音を低減させつつ前記弁体を前記閉弁位置に変位させる音低減制御を実施する第2駆動制御手段と、前記高圧ポンプ又はその駆動系に異常が生じたことを検出する異常検出手段と、前記第2駆動制御手段により前記音低減制御を実施している場合に、前記異常検出手段により前記異常が検出された場合に、前記第2駆動制御手段による前記音低減制御を停止して前記第1駆動制御手段による前記通常制御に切り替える切替制御手段と、を備えることを特徴とする。
要するに、本構成では、音低減制御の実施中に高圧ポンプ又はその駆動系に何らかの異常が生じた場合には、音低減制御を中止して通常制御に移行する。音低減制御は付加的な制御であり、高圧ポンプやその駆動系に異常が発生した場合には通常制御に移行することで、高圧ポンプの駆動をより確実に行うことが望ましい。この点に鑑み上記構成とすることにより、より安全サイドで高圧ポンプを駆動させることができる。
エンジンの燃料供給システムの全体概略を示す構成図。 ポンプ駆動の通常制御を示すタイムチャート。 ポンプ駆動の音低減制御を示すタイムチャート。 音低減制御における電力低減制御及び電力増加制御を示すタイムチャート。 複数の電圧デューティ比のコイル電流変化の推移を示すタイムチャート。 電圧デューティ比と音低減効果との関係を示す図。 高圧ポンプの駆動制御の処理手順を示すフローチャート。
以下、本発明を具体化した実施形態について図面を参照しつつ説明する。本実施形態は、内燃機関である筒内噴射式の車載ガソリンエンジンに燃料を供給する燃料供給システムを構築するものとしている。当該システムは、電子制御ユニット(以下、ECUという)を中枢として高圧ポンプの燃料吐出量やインジェクタの燃料噴射量等を制御している。このシステムの全体概略構成図を図1に示す。
図1の燃料供給システムは、燃料を貯留する燃料タンク11と、電磁駆動式の低圧ポンプ(フィードポンプ)12とを備えている。低圧ポンプ12は、燃料タンク11内の燃料を汲み上げて、低圧配管13を介して高圧ポンプ20に供給する。高圧ポンプ20は、燃料を高圧化して蓄圧配管14に圧送する。蓄圧配管14に圧送された高圧燃料は、蓄圧配管14内に高圧状態で蓄えられた後、エンジンの各気筒に取り付けられたインジェクタ15から気筒内に直接噴射される。
次に、高圧ポンプ20について説明する。本システムの高圧ポンプ20はプランジャポンプとして構成されており、プランジャの移動に伴い燃料の吸入及び吐出を行っている。
具体的には、図1に示すように、高圧ポンプ20には、ポンプ本体にシリンダ21が配置されており、シリンダ21内においてプランジャ22が軸方向に往復動自在に挿入されている。プランジャ22の一方の端部22aは、図示しないスプリングの付勢力によりカム23に当接している。カム23は、複数のカム山を有しており、エンジンの出力軸(クランク軸16)の回転に伴い回転するカム軸24に固定されている。これにより、エンジン運転時においてクランク軸16が回転すると、カム23の回転に伴いプランジャ22がシリンダ21内を軸方向に移動可能になっている。
プランジャ22の他方の端部22bには加圧室25が設けられている。加圧室25は、燃料吸入通路26及び燃料排出通路27のそれぞれに連通されており、これら通路26,27を介して加圧室25への燃料の導入及び排出が行われる。具体的には、プランジャ22が加圧室25の容積を大きくする側に(下方向に)移動すると、その移動に伴い、低圧配管13内の低圧の燃料が、燃料吸入通路26を介して加圧室25に導入される。また、プランジャ22が加圧室25の容積を小さくする側に(上方向に)移動すると、その移動に伴い、加圧室25内の燃料が、加圧室25から燃料排出通路27へ排出される。
燃料吸入通路26には、高圧ポンプ20の燃料吐出量を調整する制御弁30が設けられている。制御弁30は、電磁部としてのコイル33に対する通電制御により弁体を軸方向に変位させることで、加圧室25への燃料の供給及び遮断を行う開閉弁として構成されている。制御弁30の内部には燃料通路が形成されており、この燃料通路において、燃料の流れに沿って順に第1弁室31及び第2弁室32が形成されている。
第1弁室31には、コイル33の非通電/通電によって変位する第1弁体34が収容されている。第1弁体34は、コイル33の非通電時には、付勢手段としてのスプリング35により開弁位置に保持されており、コイル33の通電時には、スプリング35の付勢力に抗して、ストッパ36に当接する位置(閉弁位置)に変位する。なお、ストッパ36は、第1弁体34の移動を制限する移動制限部材である。コイル33の入力端子側には電源53が接続されており、電源53からコイル33に電力供給される。
また、第2弁室32には、第1弁体34と同軸線上に配置された第2弁体37が収容されている。この第2弁体は、第1弁体34の移動に伴い変位可能になっている。具体的には、第1弁体34が開弁位置にある時には、第2弁体37は、第1弁体34によって軸線方向に押圧されることにより、スプリング38の付勢力に抗して、第2弁体37の移動を制限する移動制限部材としてのストッパ39に当接した位置(開弁位置)で保持される。この状態では、第2弁体37が弁座40から離座しており、低圧配管13と加圧室25とが連通されることで、加圧室25への低圧燃料の導入が許容される。一方、コイル33の通電に伴い第1弁体34が閉弁位置にある時には、第2弁体37は、第1弁体34による押圧から解放されることにより、スプリング38の付勢力によって弁座40に着座し閉弁位置で保持される。この状態では、低圧配管13と加圧室25との連通が遮断された状態となり、加圧室25への低圧燃料の導入が遮断される。
加圧室25は、燃料排出通路27を介して蓄圧配管14に接続されている。また、燃料排出通路27の途中には逆止弁41が設けられている。逆止弁41は、弁体42とスプリング43とを備えており、加圧室25内の燃料圧力が所定圧以上になった場合に弁体42が軸方向に変位する。より具体的には、加圧室25内の燃料圧力が所定圧未満では、スプリング43の付勢力によって弁体42が閉弁位置で保持された状態となり、加圧室25から燃料排出通路27への燃料の排出が遮断される。また、加圧室25内の燃料圧力が所定圧以上となると、スプリング43の付勢力に抗して弁体42が変位し(開弁し)、加圧室25から燃料排出通路27への燃料の排出が許容される。
その他、本システムには、エンジンの所定クランク角毎に矩形状のクランク角信号を出力するクランク角センサ51や、蓄圧配管14内の燃料圧力を検出する燃圧センサ52、コイル33の出力電流を検出する電流センサ54などの各種センサが設けられている。
ECU50は、周知の通りCPU、ROM、RAM等よりなるマイクロコンピュータ(以下、マイコン55という)を主体として構成され、ROMに記憶された各種の制御プログラムを実行することで、都度のエンジン運転状態に応じてエンジンの各種制御を実施する。すなわち、マイコン55は、前述した各種センサなどから各々検出信号を入力し、それら検出信号に基づいて、エンジンの運転に関する各種パラメータの制御量を演算するとともに、その演算値に基づいてインジェクタ15や制御弁30の駆動を制御する。
本実施形態では、燃圧センサ52により検出される実燃圧を目標燃圧にするべく、高圧ポンプ20の吐出量制御として、実燃圧と目標燃圧との偏差に基づく燃圧フィードバック制御を実施している。これにより、蓄圧配管14内の燃料圧力が、エンジン運転状態に応じた圧力(目標燃圧)になるように制御している。
高圧ポンプ20の吐出量制御について更に説明する。マイコン55は、コイル33の通電開始時期を制御することにより高圧ポンプ20の燃料吐出量を調整している。具体的には、マイコン55は、ポンプ駆動回路56を介して制御弁30のコイル33に接続されており、ポンプ駆動回路56に対して制御弁30の開弁/閉弁の駆動指令を出力する。これにより、コイル33の印加電圧及び通電期間を制御している。
ところで、制御弁30の開弁/閉弁の切り替え時では、第1弁体34がストッパ36に衝突することによって騒音が発生し、低速走行中や停車中に、車両の搭乗者に違和感を与えることがある。こうした騒音(高圧ポンプ20の作動音)は、コイル33に与える電気エネルギが大きいほど、第1弁体34が速い速度でストッパ36に向かって移動するため、衝突時のエネルギが大きくなり、よって作動音も大きくなる。換言すると、コイル33に与える電気エネルギを小さくして第1弁体34の移動の速度を遅くすることにより、衝突時のエネルギを小さくすることができ、よって作動音も小さくすることが可能となる。
そこで本実施形態では、所定の実施条件が成立している場合に、第1弁体34が閉弁位置に向かって移動する速度を緩慢にすることによって、高圧ポンプ20の作動音を低減させる制御(音低減制御)を実施することとしている。具体的には、通常制御では、所定の高電力W1をコイル33に供給することで、第1弁体34を閉弁位置CL1に変位させるのに対し、音低減制御では、高電力W1よりも低い供給電力で第1弁体34を閉弁位置に変位させる。これにより、第1弁体34の変位の速度を遅くして、高圧ポンプ20の作動音を低減させるようにしている。
高圧ポンプ20の駆動における通常制御及び音低減制御について、図2及び図3のタイムチャートを用いて説明する。図2は通常制御を示し、図3は音低減制御を示す。図2及び図3中、(a)はカム23の回転に伴うプランジャ位置の推移、(b)は制御弁30に対する駆動信号の推移、(c)はコイル33の出力電流の推移、(d)はコイル33の入力端子と出力端子との間の電圧(入出力端子間電圧)の推移、(e)は第1弁体34及び第2弁体37の開弁位置からの変位量の推移、(f)は制御弁30に生じる振動の推移、(g)は加圧室25内の燃料圧力の推移、(h)は高圧ポンプ20における各行程を示す。
なお、(a)中、BDCはプランジャ22の下死点、TDCはプランジャ22の上死点を示す。(b)の駆動信号について、本実施形態では、制御弁30を開弁状態にしておく開弁指令の場合にオフ信号が出力され、制御弁30を閉弁状態にしておく閉弁指令の場合にオン信号が出力される。(g)中、Pfは低圧配管13内の燃料圧力(フィード圧)、Prは蓄圧配管14内の燃料圧力(レール圧)を示す。
カム23の回転に伴い、プランジャ22が加圧室25の容積を大きくする側に(図1の下方向に)移動する期間では、コイル33を非通電にして第1弁体34及び第2弁体37を開弁位置にしておく(図2(D))。これにより、加圧室25と燃料吸入通路26とが連通した状態になり、加圧室25内に低圧燃料が導入される(吸入行程)。また、プランジャ22が加圧室25の容積を減少する側に(図1の上方向に)移動する期間において、コイル33が非通電のままの状態では、プランジャ22の移動に伴い、加圧室25内の燃料が燃料吸入通路26側に戻される(図2(A)、調量行程)。
加圧室25の容積減少の期間では、要求吐出量に応じたタイミングで駆動信号をオン信号に切り替え、コイル33の通電を開始する(時刻t11)。通常制御では、まず、コイル33に印加する電圧のデューティ比を所定値(例えば100%)として、コイル33に流れる電流を第1電流値A1(閉弁電流)まで一気に上昇させる。その後、電流制御に移行する。詳しくは、コイル電流を第1電流値A1で制御する第1定電流制御を所定時間実施した後、第1電流値よりも低い第2電流値A2(保持電流)で制御する第2定電流制御に移行する。コイル33の通電に伴い、第1弁体34がコイル33に向けて吸引され、ストッパ36に当接する位置(閉弁位置CL1)まで移動するとともに、第2弁体37が弁座40に着座して閉弁状態になる(時刻t12)。このとき、第1弁体34がストッパ36に衝突し、第2弁体37が弁座40に衝突することで衝突音及び振動が発生する。
そして、制御弁30の閉弁状態でプランジャ22が上死点方向に移動することにより、加圧室25内の燃料の圧力が上昇し(昇圧行程)、その圧力上昇により高圧化された高圧燃料が燃料排出通路27側へ吐出される(吐出行程)。
これに対し、図3に示す音低減制御では、コイル33に印加する電圧のデューティ比を通常制御よりも低くして(例えばデューティ比50%以下で)でコイル33に通電することにより、コイル電流を第1電流値A1までゆっくりと上昇させる。これにより、第1弁体34が遅い速度で移動してストッパ36に当接するとともに、第2弁体37が弁座40に着座して閉弁状態になる(時刻t22)。その後、開弁指令のタイミングで制御弁30に対しオフ信号を出力する(時刻t23)。
また、本実施形態の音低減制御では、第1弁体34を閉弁位置CL1まで移動させる際に、コイル33に供給する電力(ポンプ供給電力)を、駆動指令に対して高圧ポンプ20が作動したか否かの判定結果に基づいて可変とすることで、第1弁体34を閉弁位置まで移動可能な最小電力、つまり作動限界電力で閉弁させる構成としている。
より具体的には、コイル33に対する前回の通電時に高圧ポンプ20が作動したと判定された場合には、今回通電時のポンプ供給電力を、前回通電時のポンプ供給電力に対して所定だけ低減する電力低減制御と、前回の通電時に高圧ポンプ20が未作動であったと判定された場合に、今回通電時のポンプ供給電力を、前回通電時のポンプ供給電力に対して所定だけ増加する電力増加制御とを実施する。これにより、高圧ポンプ20からの燃料の吐出を可能にしつつ、できるだけ小さい電気エネルギで制御弁30を閉弁させる。
本実施形態の音低減制御の概略について、図4を用いて説明する。図4中、(a)はプランジャ位置の推移、(b)は制御弁30の駆動信号の推移、(c)はコイル電流の推移、(d)はコイル33の入出力端子間電圧の推移、(e)は制御弁30の弁本体に生じる振動の推移、(f)はポンプ作動判定の判定結果、(g)はコイル33に印加する電圧のディーティ比の推移を示す。
高圧ポンプ20の吐出量制御として通常制御を実施する期間では、駆動信号のオンへの切り替えに伴い(時刻t31)、通常デューティ比dt_nom(本実施形態では100%)でコイル33に電圧印加して、制御弁30を閉弁状態に切り替える。その後の所定タイミングでエンジン運転状態がアイドル状態に移行すると、高圧ポンプ20の駆動を通常制御から音低減制御に切り替える(時刻t32)。
音低減制御では、まずコイル印加電圧のデューティ比を初期値dt_ini(例えば40〜50%Duty)に設定する(時刻t32)。初期値dt_iniによる電圧印加により高圧ポンプ20が作動したことが検出された場合には(時刻t33)、次回通電時の電圧デューティ比を、前回通電時よりも所定量αだけ低減させる(時刻t34)。なお、所定量αについて本実施形態では固定値としているが、可変値であってもよい。こうしたポンプ作動判定及び電圧デューティ比の低減の一連の処理を、高圧ポンプ20の作動が検出されなくなるまで繰り返す(電力低減制御)。
電力低減制御の実施中に、前回通電時で高圧ポンプ20が未作動であることが検出された場合には、次回通電時の電圧デューティ比を、前回通電時よりも所定量βだけ増加させる(時刻t35)。なお、所定量βについて本実施形態では固定値としているが、可変値であってもよい。また、所定量βはαと同じ値としているが、異なる値であってもよい。ポンプ作動判定及び電圧デューティ比の増加の一連の処理は、高圧ポンプ20の作動が検出されるまで繰り返す(電力増加制御)。本実施形態では、こうした電力低減制御と電力増加制御とを交互に繰り返すことにより、第1弁体34を閉弁位置まで移動可能な最小電力にてコイル通電を行い、弁体の衝突時の作動音をできるだけ小さくするようにしている。
なお、電力低減制御では、コイル通電に伴い高圧ポンプ20が作動したことが複数回検出された場合を1周期として電圧デューティ比を低減させることとしている。具体的には、高圧ポンプ20が作動したことが連続して所定回数(例えば4〜5回)検出されるまでの期間内では電圧デューティ比の低減を行わず、ポンプ作動が所定回数検出されたことを条件に電圧デューティ比を低減させる。電力増加制御では、高圧ポンプ20が未作動であったことが1回でも検出されたら、次回通電時の電圧デューティ比を増加させるが、高圧ポンプ20が未作動であったことが連続して複数回検出されたことを条件に、次回通電時の電圧デューティ比を増加させる構成としてもよい。
ポンプ作動判定について本実施形態では、制御弁30の駆動指令に対する第1弁体34の動きを検出し、その検出した結果に基づいて、高圧ポンプ20が作動したか未作動であったかを検出する。特に本実施形態では、コイル33への通電に伴い第1弁体34が閉弁位置CL1まで移動する過程において、第1弁体34の動きがコイル33に流れる電流の変化として現れることを利用して行う。
具体的には、コイル33の通電に伴い第1弁体34が移動した場合、駆動信号のオン期間では、コイル電流が増加傾向から減少傾向に切り替わり、その後、第1弁体34が閉弁位置CL1まで移動した時点で減少傾向から上昇に転じる(図3参照)。つまり、駆動信号のオン期間では、図3に示すように、制御弁30が閉弁したタイミングでコイル電流に屈曲点P1が現れる。本実施形態ではこの点に着目し、閉弁指令後においてコイル電流を取得し、その取得したコイル電流の変化速度が所定値を下回った場合に、第1弁体34が閉弁位置CL1まで移動し、制御弁30が閉弁したものと判定する。なお、こうした電流変化は、第1弁体34がコイル33に近付くことによるコイル33のインダクタンスの変化に起因するものであり、第1弁体34を閉弁位置CL1に向かってゆっくりと移動させることによって、コイル電流が第1電流値A1に達する前に出現する。
図5に、電圧デューティ比とコイル33に流れる電流変化との関係を示す。図5中、横軸は時間、縦軸はコイル33の電流値を示す。A<B<C<D<Eの順に電圧デューティ比を大きくしている。電圧デューティ比を小さくしすぎた場合には第1弁体34が移動せず、図5のAに示すように、コイル電流において増加傾向から減少傾向への切り替わりが検出されない。また、電圧デューティ比を大きくしていくと、コイル電流が増加傾向から減少傾向に切り替わるときの電流の落ち込み量が次第に小さくなり(図5のD)、やがて電流の増加傾向から減少傾向への切り替わりが検出されなくなる(図5のE)。
こうした点に鑑み、本実施形態では、音低減制御における電圧デューティ比の指令値について、上限ガードdt_max及び下限ガードdt_minを設けている。図6に、上限ガードdt_max及び下限ガードdt_minと音低減効果との関係を示す。下限ガードdt_minは、これ以上電圧デューティ比を下げても第1弁体34が動かない閉弁不可範囲の上限に設定されている。また、上限ガードdt_maxは、コイル33の電流変化を利用した閉弁検出が可能な値の上限に設定されている。
ここで、音低減制御において電力低減制御を実施する構成では、ポンプ駆動回路56によるPWM制御の機能に異常が発生した場合や、ポンプ作動検出機能に異常が発生した場合、あるいは高圧ポンプ20及び燃圧センサ52などの高圧燃料系に異常が発生した場合に、高圧ポンプ20が作動したと判定される状態が継続することがある。かかる場合、コイル33の電圧デューティ比の指令値(指令デューティ値)が下限ガードdt_minに張り付く。また、音低減制御において電力増加制御を実施する構成では、上記のような異常が生じた場合、高圧ポンプ20が未作動であったと判定される状態が継続することがある。かかる場合、指令デューティ値が上限ガードdt_maxに張り付く。
そこで本実施形態では、音低減制御を実施している場合に、高圧ポンプ20又は高圧ポンプ20の駆動系に異常が生じたことが検出された場合には、音低減制御を停止するとともに、高圧ポンプ20の駆動を通常制御に切り替えることとしている。なお、「高圧ポンプ20の駆動系の異常」としては、例えばポンプ駆動回路56による電圧デューティの設定異常、マイコン55とポンプ駆動回路56との間の通信異常、電流センサ54の出力異常、電流センサ54の出力信号に基づく電流値の算出異常、実レール圧を目標燃圧で制御できない異常(例えば、燃圧センサ52の出力異常、制御弁30の作動不良)などが一例として挙げられる。
図7は、高圧ポンプ20の駆動制御の処理手順を示すフローチャートである。この処理は、ECU50のマイコン55により所定周期毎に実行される。
図7において、ステップS101では、音低減制御の実施条件が成立しているか否かを判定する。音低減制御の実施条件としては、例えばアイドル運転状態であること、高圧ポンプ20の要求吐出量が所定値以下であること、電源53の電圧が所定値以上であること、燃圧が安定状態であることを含む。ステップS101では、これらの全ての条件が成立した場合に肯定判定される。ステップS101で否定判定された場合にはステップS102へ進み、通常制御を実施する。本実施形態の通常制御では、閉弁時の指令デューティ値を100%に設定して第1弁体34を閉弁位置CL1に変位させる。
音低減制御の実施条件が成立している場合には、ステップS103へ進み、通常制御から音低減制御への切り替え時であるか否かを判定する。音低減制御への切り替え時である場合にはステップS104へ進み、閉弁時のコイル印加電圧の指令デューティ値を初期値dt_iniに設定する。ステップS105では、その設定した指令デューティ値で制御弁30をPWM駆動することで、第1弁体34を閉弁位置CL1まで変位させる。
音低減制御の実施中の場合には、ステップS106へ進み、前回のコイル通電により制御弁30が閉弁したか否かを判定する。ここでは、電流センサ54により検出されるコイル電流の変化速度が、駆動信号のオン期間中に所定値を下回ったか否かを判定する。制御弁30が閉弁したと判定された場合にはステップS107へ進み、閉弁時の指令デューティ値を前回値からαだけ低減する。なお、前回値からαだけ低減させた値が下限ガードdt_minよりも小さくなる場合は、指令デューティ値に下限ガードdt_minを設定する。
続くステップS108では、指令デューティ値が下限ガードdt_min以下の状態が所定期間継続したか否かを判定する(異常検出手段)。ここでは、下限ガードdt_min以下の状態になってからの時間を内蔵タイマにより計測し、その計測値が所定時間以上になった場合に肯定判定する。
ステップS108で否定判定された場合には、ステップS105へ進み、設定した指令デューティ値で制御弁30をPWM駆動する。一方、ステップS108で肯定判定された場合には、ステップS109へ進み、音低減制御から通常制御に切り替える(切替制御手段)。具体的には、閉弁時の指令デューティ値を通常制御時の値(100%)に設定して制御弁30を駆動する。
ステップS106で、前回のコイル通電時において制御弁30が未閉弁であったと判定された場合、ステップS110へ進む。ステップS110では、閉弁時の指令デューティ値を前回値からβだけ増加する。なお、前回値からαだけ低減させた値が上限ガードdt_maxよりも大きくなる場合は、指令デューティ値を上限ガードdt_maxに設定する。続くステップS111では、指令デューティ値が上限ガードdt_max以上の状態が所定期間継続したか否かを判定する(異常検出手段)。ここでも同様に、上限ガードdt_max以上の状態になってからの時間を内蔵タイマにより計測し、その計測値が所定時間以上になった場合に肯定判定する。
ステップS111で否定判定された場合には、ステップS105へ進み、指令デューティ値で制御弁30をPWM駆動する。一方、ステップS111で肯定判定された場合には、ステップS109へ進み、音低減制御から通常制御に切り替える(切替制御手段)。
以上詳述した本実施形態によれば、次の優れた効果が得られる。
音低減制御の実施中に、高圧ポンプ20又はその駆動系に何らかの異常が生じたことが検出された場合には、音低減制御を中止して通常制御に移行する構成とした。音低減制御は付加的な制御であり、高圧ポンプ20やその駆動系に異常が発生した場合には通常制御に移行することで、高圧ポンプ20の駆動をより確実に行うことが望ましい。この点に鑑み上記構成とすることにより、より安全に高圧ポンプ20を駆動させることができる。
音低減制御の実施中において、コイル33に印加する電圧の指令デューティ値が下限ガードに張り付いた場合には、高圧ポンプ20や、あるいはポンプ駆動回路56や電流センサ54、燃圧センサ52などのポンプ駆動系に異常が生じていることが想定される。この点に鑑み、電力低減制御の実施中に、指令デューティ値が下限ガードdt_min以下の状態が所定時間以上継続した場合には、音低減制御を停止して通常制御に移行する構成とした。こうした構成によれば、高圧ポンプ20又はその駆動系に異常が生じている可能性が高い状況での音低減制御の実施を回避することができる。
また、音低減制御の実施中において、コイル33に印加する電圧の指令デューティ値が上限ガードに張り付いた場合にも同様のことが言える。その点に鑑み、電力増加制御の実施中に、指令デューティ値が上限ガードdt_max以上の状態が所定時間以上継続した場合には、音低減制御を停止して通常制御に移行する構成とした。こうした構成により、高圧ポンプ20又はその駆動系に異常が生じている可能性が高い状況での音低減制御の実施を回避することができる。
制御弁30の駆動指令に対して第1弁体34が正常な動きを示した場合には、第1弁体34の動きに伴い高圧ポンプ20が作動し、高圧ポンプ20から燃料が吐出される。これに対し、駆動指令に対して第1弁体34が正常な動きを示さなかった場合には、高圧ポンプ20は未作動となり、高圧ポンプ20から燃料が吐出されない。したがって、制御弁30の駆動指令に対する第1弁体34の動きをモニタして高圧ポンプ20の作動状態を判定する構成によれば、駆動指令に対して高圧ポンプ20が作動したか未作動であったかを正確に把握することができる。また、高圧ポンプ20の作動判定を精度よく実施できることから、電力低減制御及び電力増加制御においてガード値に張り付いた状態となった場合を異常と判断する構成において、その異常判定を精度よく行うことができる。
コイル33に流れる電流の変化を検出することにより、第1弁体34が閉弁位置CL1まで移動したことを検出し、その検出結果に基づいて電力低減制御及び電力増加制御を実施する構成とした。この構成によれば、コイル33に流れる電流を検出する電流センサ54を設ければよく、よって低コストでかつ比較的簡単な構成で閉弁判定することができる。また、第1弁体34が閉弁位置CL1まで移動したことによって生じる、電流の増加傾向と減少傾向との切り替わりが明確に現れるため、検出精度も良好である。
コイル電流の変化によって閉弁判定を行う場合、屈曲点P1が検出可能な程度に明確に出現する供給電力(電圧デューティ値)には上限がある。閉弁検出の結果に基づくフィードバック制御を行っている状況において、その上限よりも更に電圧ディーティ値を増加させる要求が生じている場合、ポンプ駆動回路56や電流センサ54などに異常が生じている可能性が高いといえる。したがって、コイル電流の変化によって閉弁判定を行い、その判定結果を用いて電力増加制御を行う構成において、異常の有無を精度よく検出することができ、通常制御への切り替えを適切なタイミングで実施することができる。
(他の実施形態)
本発明は上記実施形態に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
・上記実施形態では、作動検出手段として、コイル電流の変化に基づいて、第1弁体34が閉弁位置CL1に移動したことを検出する構成とした。作動検出手段については、コイル電流の変化に基づくものに限定しない。例えば、コイル33にかかる電圧の変化に基づいて、第1弁体34が閉弁位置に移動したことを検出する構成とする。すなわち、コイル33の通電に伴い第1弁体34が移動した場合、その動きはコイル33にかかる電圧(例えば、コイル33の入出力端子間電圧)の変化としても現れる。具体的には、駆動信号のオン期間では、第1弁体34がコイル33に近付くことによるコイル33のインダクタンスの変化に伴い、図3(d)に示すように、時刻t22付近で、デューティ制御による電圧変化とは別に所定値以上の電圧の変化が生じる。この電圧変化の有無を検出することにより、第1弁体34が閉弁位置CL1まで移動したか否かを判定する。
具体的には、図1の燃料供給システムにおいて、コイル33の入力端子と出力端子との間の電圧を検出する電圧センサを設ける。そして、制御弁30の駆動信号のオン期間で電圧センサの検出値をモニタし、デューティ制御による電圧変化とは別に、電圧の変化量(変化幅)が所定値以上となる挙動(時刻t22付近で見られる電圧変化)が現れたか否かを判定する。そして、この挙動が検出された場合には、駆動指令に対して第1弁体34が閉弁位置CL1まで移動したものと判定する。
・制御弁30の弁体の変位を検出する変位センサを備える構成とし、この変位センサにより弁体の変位を検出することにより、駆動指令に対して弁体が閉弁位置CL1まで移動したか否かを検出する構成としてもよい。変位センサとしては、例えば閉弁位置(ストッパ36との当接位置)に対する離間距離を検出可能なセンサを用い、このセンサを第1弁体34の端部に対向する位置に設ける。そして、制御弁30の駆動信号のオン期間において、変位センサによって第1弁体34の変位Xをモニタし、第1弁体34の変位Xが、閉弁位置CL1を含む所定範囲内になったか否かを判定する。
・変位センサとしては上記の構成に限定しない。例えば、ストッパ36の部分に、変位センサとして接点センサを取り付け、第1弁体34がストッパ36に当接することによりオン信号が出力され、第1弁体34がストッパ36から離間することによりオフ信号が出力されるようにしておく。そして、該接点センサのオン/オフ信号により弁体の変位を検出する構成とする。あるいは、第1弁体34の開弁位置に、変位センサとして導通センサを取り付け、第1弁体34が開弁位置で保持されている場合にオン信号が出力され、第1弁体34が開弁位置から変位することによりオフ信号が出力されるようにしておく。そして、導通センサのオン/オフ信号により弁体の変位を検出する構成とする。
・第1弁体34がストッパ36に衝突する際に発生する振動を検出する振動センサを備える構成とし、この振動センサにより第1弁体34とストッパ36との衝突時の振動を検出することにより、第1弁体34が閉弁位置CL1まで移動したことを検出する構成としてもよい。具体的には、例えば振動センサの検出値(振幅)の標準偏差σを算出し、その算出した標準偏差σと判定値とを比較する。第1弁体34が閉弁位置CL1まで移動した場合には、制御弁30の駆動指令に伴い、第1弁体34がストッパ36に衝突するタイミングt22で振動が発生し、振幅の標準偏差σが判定値よりも大きくなる。この事象を利用して閉弁判定を行う。
・コイル33に流れる電流の変化、コイル33にかかる電圧の変化、弁体の変位量、及び制御弁30の振動のうちの2つ以上を検出することにより、第1弁体34が閉弁位置CL1まで移動したことを検出する構成としてもよい。なお、コイル33にかかる電圧の変化、弁体の変位量及び制御弁30の振動に基づき高圧ポンプ20が作動したか否かを判定する構成はいずれも、コイル33に流れる電流の変化に基づく判定と同様、駆動指令に対する第1弁体34の動きを検出し、その検出結果に基づいて高圧ポンプ20の作動状態を検出する手段に相当する。
・電力低減制御及び電力増加制御において、高圧ポンプ20が作動したか未作動であったかを検出する構成は、駆動指令に対する第1弁体34の動きの検出結果に基づく構成に限定しない。例えば、制御弁30の駆動指令後における目標燃圧と実燃圧との偏差に基づいて、高圧ポンプ20が作動したか未作動であったかを判定する構成とする。具体的には、駆動指令後の目標燃圧と実燃圧との偏差が所定値未満である場合には、高圧ポンプ20が作動したものと判定する。一方、駆動指令後の目標燃圧と実燃圧との偏差が所定値以上である場合には、高圧ポンプ20が未作動であったものと判定する。
・上記実施形態では、指令デューティ値が下限ガードdt_min以下の状態が所定期間継続したことを、下限ガードdt_min以下の状態になってからの時間を内蔵タイマにより計測することによって行う構成としたが、計測時間に基づく構成に限定しない。例えば、指令デューティ値が下限ガードdt_min以下の状態になってからの閉弁判定の回数に基づいて、指令デューティ値が下限ガードdt_min以下の状態が所定期間継続したことを検出する構成としてもよい。また、指令デューティ値が上限ガードdt_max以上の状態が所定期間継続したこと検出する構成についても同様である。
・上記実施形態では、指令デューティ値が下限ガードdt_min以下の状態が所定期間継続する異常が生じた場合に音低減制御から通常制御に切り替える構成としたが、異常が生じたことを判定する判定値は下限ガードdt_minに限定しない。例えば、下限ガードdt_min近傍の値(下限ガードdt_minよりも所定だけ大きいか又は所定だけ小さい値)を判定値に設定し、その設定した判定値以下の状態が所定期間継続した場合に、音低減制御から通常制御に切り替える構成としてもよい。また同様に、指令デューティ値が上限ガードdt_max以上の状態が所定期間継続する異常が生じた場合に音低減制御から通常制御に切り替える構成に代えて、上限ガードdt_max近傍の値(上限ガードdt_maxよりも所定だけ大きいか又は所定だけ小さい値)を判定値に設定し、その設定した判定値以上の状態が所定期間継続した場合に、音低減制御から通常制御に切り替える構成としてもよい。
・上記実施形態では、電力低減制御の実施中に指令デューティ値が下限ガードdt_min以下の状態が所定期間継続する異常が発生した場合、又は電力増加制御の実施中に指令デューティ値が上限ガードdt_max以上の状態が所定期間継続する異常が発生した場合に、音低減制御から通常制御に切り替える構成とした。しかしながら、音低減制御から通常制御に切り替える場合の異常の態様は上記に限定しない。例えば、音低減制御を実施できない異常として、例えば電流センサ54の出力異常や、実燃圧を目標燃圧で制御できない異常が生じたことが検出された場合に、音低減制御を中止して通常制御に移行する構成としてもよい。
・音低減制御として電力低減制御又は電力増加制御を実施しないシステムにも本発明を適用することができる。例えば、音低減制御でのポンプ供給電力を一定値とする構成において、音低減制御を実施できない異常(例えば、電流センサ54の出力異常や、実燃圧を目標燃圧で制御できない異常など)が生じたことが検出された場合に、音低減制御を中止して通常制御に移行する構成とする。
・上記実施形態の音低減制御では、電力低減制御と電力増加制御とを交互に実施する構成とした。これを変更し、電力低減制御において高圧ポンプ20が未作動であったことが検出された場合、次回通電時のポンプ供給電力を所定だけ増加させ、その増加後のポンプ供給電力を保持する構成としてもよい。こうした構成の場合にも、ポンプ供給電力が下限ガードに張り付くことがあり、その場合には音低減制御から通常制御に切り替える。
・上記実施形態では、コイル33に印加する電圧のデューティ比を可変にすることにより、ポンプ供給電力を制御する構成としたが、ポンプ供給電力を可変制御する構成はこれに限定しない。例えば、電圧レベルを可変にすることによりポンプ供給電力を可変に制御する構成としてもよい。あるいは、コイル33に流れる電流を可変にすることにより、ポンプ供給電力を可変に制御する構成としてもよい。また、コイル印加電圧及びコイル電流を可変にすることによりポンプ供給電力を可変制御する構成としてもよい。
・上記実施形態では、2つの弁体(第1弁体34及び第2弁体37)を有する制御弁30を備える燃料供給システムに本発明を適用する場合について説明したが、1つの弁体のみ有する制御弁を備える燃料供給システムに本発明を適用してもよい。具体的には、制御弁が、弁体として、加圧室に連通される燃料吸入通路に配置され、コイル33に対する通電及び非通電の切り替えにより軸方向に変位可能であって、その変位に伴い加圧室への燃料の供給及び遮断を行う構成の弁体を有するシステムに適用する。
・上記実施形態では、内燃機関としてガソリンエンジンを用いる構成としたが、ディーゼルエンジンを用いる構成としてもよい。つまり、本発明を、ディーゼルエンジンのコモンレール式燃料供給システムの制御装置にて具体化してもよい。
12…低圧ポンプ、13…低圧配管、14…蓄圧配管、20…高圧ポンプ、22…プランジャ、25…加圧室、26…燃料吸入通路、27…燃料排出通路、30…制御弁、31…第1弁室、32…第2弁室、33…コイル、34…第1弁体、35…スプリング、36…ストッパ、37…第2弁体、38…スプリング、39…ストッパ、40…弁座、41…逆止弁、50…ECU(第1駆動制御手段、第2駆動制御手段、異常検出手段、切替制御手段、作動検出手段)、52…燃圧センサ、54…電流センサ、55…マイコン、56…ポンプ駆動回路。

Claims (5)

  1. 燃料の吸入通路(26)及び排出通路(27)に接続される加圧室(25)と、前記加圧室の容積を可変とするプランジャ(22)と、前記吸入通路に配置され電磁部(33)への電力供給により弁体(34)が閉弁位置に変位して閉弁状態となる制御弁(30)とを備える高圧ポンプ(20)に適用され、前記高圧ポンプの駆動を制御する高圧ポンプの制御装置であって、
    所定の高電力を前記電磁部に供給することで前記弁体を前記閉弁位置に変位させる通常制御を実施する第1駆動制御手段と、
    前記所定の高電力よりも前記電磁部への供給電力を小さくすることで、前記弁体の変位に伴い生じる作動音を低減させつつ前記弁体を前記閉弁位置に変位させる音低減制御を実施する第2駆動制御手段と、
    前記高圧ポンプ又はその駆動系に異常が生じたことを検出する異常検出手段と、
    前記第2駆動制御手段により前記音低減制御を実施している場合に、前記異常検出手段により前記異常が検出された場合に、前記第2駆動制御手段による前記音低減制御を停止して前記第1駆動制御手段による前記通常制御に切り替える切替制御手段と、
    前記制御弁の駆動指令に伴い前記高圧ポンプが作動したか未作動であったかを検出する作動検出手段と、
    を備え
    第2駆動制御手段は、前記音低減制御として、前記作動検出手段によって前記高圧ポンプが作動したことが検出された場合に、該作動検出手段によって前記高圧ポンプが未作動であったことが検出されるまで、先の通電時の前記供給電力から所定だけ低減した電力を次回の通電時における前記供給電力の指令値に設定する電力低減制御を実施し、
    前記異常検出手段は、前記異常として、前記電力低減制御の実施中において前記指令値が所定値以下の状態が所定期間継続したことを検出することを特徴とする高圧ポンプの制御装置。
  2. 燃料の吸入通路(26)及び排出通路(27)に接続される加圧室(25)と、前記加圧室の容積を可変とするプランジャ(22)と、前記吸入通路に配置され電磁部(33)への電力供給により弁体(34)が閉弁位置に変位して閉弁状態となる制御弁(30)とを備える高圧ポンプ(20)に適用され、前記高圧ポンプの駆動を制御する高圧ポンプの制御装置であって、
    所定の高電力を前記電磁部に供給することで前記弁体を前記閉弁位置に変位させる通常制御を実施する第1駆動制御手段と、
    前記所定の高電力よりも前記電磁部への供給電力を小さくすることで、前記弁体の変位に伴い生じる作動音を低減させつつ前記弁体を前記閉弁位置に変位させる音低減制御を実施する第2駆動制御手段と、
    前記高圧ポンプ又はその駆動系に異常が生じたことを検出する異常検出手段と、
    前記第2駆動制御手段により前記音低減制御を実施している場合に、前記異常検出手段により前記異常が検出された場合に、前記第2駆動制御手段による前記音低減制御を停止して前記第1駆動制御手段による前記通常制御に切り替える切替制御手段と、
    前記制御弁の駆動指令に伴い前記高圧ポンプが作動したか未作動であったかを検出する作動検出手段と、
    を備え
    第2駆動制御手段は、前記音低減制御として、前記作動検出手段によって前記高圧ポンプが未作動であったことが検出された場合に、該作動検出手段によって前記高圧ポンプが作動したことが検出されるまで、先の通電時の前記供給電力から所定だけ増加した電力を次回の通電時における前記供給電力の指令値に設定する電力増加制御を実施し、
    前記異常検出手段は、前記異常として、前記電力増加制御の実施中において前記指令値が所定値以上の状態が所定期間継続したことを検出することを特徴とする高圧ポンプの制御装置。
  3. 2駆動制御手段は、前記音低減制御として、前記作動検出手段によって前記高圧ポンプが未作動であったことが検出された場合に、該作動検出手段によって前記高圧ポンプが作動したことが検出されるまで、先の通電時の前記供給電力から所定だけ増加した電力を次回の通電時における前記供給電力の指令値に設定する電力増加制御を実施し、
    前記異常検出手段は、前記異常として、前記電力増加制御の実施中において前記指令値が所定値以上の状態が所定期間継続したことを検出する請求項に記載の高圧ポンプの制御装置。
  4. 前記作動検出手段は、前記駆動指令に対する前記弁体の動きを検出し、該検出した結果に基づいて、前記高圧ポンプが作動したか未作動であったかを検出する請求項1〜3のいずれか一項に記載の高圧ポンプの制御装置。
  5. 前記作動検出手段は、前記電磁部に流れる電流の変化に基づいて、前記駆動指令に対する前記弁体の動きを検出する請求項4に記載の高圧ポンプの制御装置。
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