JP6322810B2 - 均等化処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、組電池の均等化処理装置に関する。
複数の蓄電池を直列接続して構成された組電池に対して、蓄電池間の端子電圧のばらつきを均一に調整する均等化装置を搭載した蓄電池システムが知られている。従来の方法では、無負荷時(充電休止時又は充電休止時)に蓄電池の端子電圧を検出し、蓄電池間の端子電圧の電圧差が小さくなるように、蓄電池の容量調整を行っている(下記特許文献1参照)。
特開2000−312443号公報
上記従来方法によって、蓄電池間の端子電圧のばらつきを調整できるかもしれないが、蓄電池の内部抵抗により生じる分極電圧の影響が考慮されていない。無負荷時であれば分極電圧の影響を考慮する必要はないが、無負荷時の状態が十分に確保できないこともあり、充電時又は放電時の均等化処理も要望されている。この場合、蓄電池の放電時又は充電時に蓄電池の端子電圧を検出し、蓄電池間の端子電圧の電圧差が小さくなるように均等化処理を行うと、蓄電池の劣化が進行するなど内部抵抗のばらつきが大きくなったときに、無負荷時の蓄電池間の端子電圧のばらつきが解消できていないことがある。
そこで本発明は、蓄電池の放電時又は充電時であっても、無負荷時の蓄電池間の端子電圧のばらつきを抑制できる均等化装置を提供することを目的とする。
本発明のある態様の均等化装置は、直列接続された複数の蓄電池のそれぞれの端子電圧を検出する電圧検出部と、前記複数の蓄電池に流れる電流を検出する電流検出部と、前記複数の蓄電池の内部抵抗を推定する状態推定部と、前記複数の蓄電池のうち特定された蓄電池に流れる電流をバイパスさせる均等化処理部と、前記電流の大きさが所定の第1しきい値より大きい場合、前記複数の端子電圧に基づき第1基準電圧を取得し、前記複数の端子電圧と前記第1基準電圧との電圧差に基づき、前記複数の蓄電池のうち前記均等化処理部で電流をバイパスさせる蓄電池を特定し、前記電圧差が所定の許容範囲に収まるように前記均等化処理部を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記電圧差に関する第2しきい値を取得し、前記内部抵抗のばらつきが大きくなるにつれ、前記第2しきい値が大きくなるように前記第2しきい値を調整して前記許容範囲を拡大させ、かつ前記制御部は、前記電流検出部により検出される電流の絶対値が前記第1しきい値より大きい場合、充電時は、前記複数の端子電圧のうち最も高い端子電圧を第1基準電圧として取得し、放電時は、前記複数の端子電圧のうち最も低い端子電圧を第1基準電圧として取得する。
本発明によれば、蓄電池の放電時又は充電時であっても、無負荷時の蓄電池間の端子電圧のばらつきを抑制できる均等化装置を提供することが可能である。
本発明の第1実施形態に係る蓄電池システムを説明するための図である。 本発明の第1実施形態に係る均等化処理部の構成例を示す図である。 本発明の第1実施形態の均等化処理に関わる動作フローチャートである。 本発明の第2実施形態の均等化処理に関わる動作フローチャートである。 本発明の第3実施形態の均等化処理に関わる動作フローチャートである。
本発明の実施形態を具体的に説明する前に概要について述べる。リチウムイオン電池などの蓄電池は、負極、電解液を含むセパレータ及び正極を有する。セパレータを介して、正極および負極の間でカチオンの授受が行なわれることにより、蓄電池の充放電が行なわれる。例えば、放電時には、負極から放出されたカチオンは、拡散および泳動によって正極へ移動し、正極に吸収される。
電極表面におけるカチオンの出入りに際し、等価的に電気抵抗として作用する抵抗は電荷移動抵抗と呼ばれる。この電荷移動抵抗と、負極および正極で電子の移動に対する純電気的な抵抗とを含み、蓄電池をマクロ的に見た場合の電気抵抗の直流抵抗成分はDC−IR(Direct Current Internal Resistance)又は内部
抵抗と呼ばれる。
無負荷時の蓄電池の端子電圧は、OCV(Open Circuit Voltage、開放電圧とも言う)と呼ばれる。一方、充電時又は放電時の蓄電池の端子電圧は、CCV(Closed Circuit Voltage、閉路電圧とも言う)と呼ばれる。蓄電池に流れる電流をIdとし内部抵抗をRとすると、OCVとCCVは下記(1)式で表される関係を有する。
CCV=OCV±Id×R ・・・(1)
ここで、+は充電、―は放電を示す。また、Id×Rは分極電圧と呼ばれる。分極電圧は、放電時においてOCVを降下させ、充電時はOCVを上昇させる。一般に、蓄電池の劣化が進行したり、蓄電池の温度が低下すると内部抵抗が大きくなる。内部抵抗のばらつきが大きくなった場合、蓄電池間のCCVのばらつきが小さくなるように均等化処理を行うと、分極電圧の影響のため、蓄電池間のOCVのばらつきが解消されず反対に増大することがある。大出力のバックアップ用の電源装置や電気自動車の動力源では、蓄電池に流れる電流が大きくなるので、分極電圧の影響はさらに大きくなる。
蓄電池システムの利用形態によっては、無負荷時に均等化処理を完了させることが困難なこともあり、蓄電池の放電時又は充電時であっても蓄電池間のOCVのばらつきを抑制できる均等化処理の実現が望まれる。
そこで、本発明の実施形態では、蓄電池に流れる電流の大きさが第1しきい値より大きい場合、目標となる第1基準電圧と各蓄電池の端子電圧の電圧差が第2しきい値より小さくなるように均等化処理を行うとともに、内部抵抗のばらつきが大きくなるにつれ、第2しきい値が大きくなるように第2しきい値を調整する。これにより、内部抵抗のばらつきが大きくなるにつれ、第1基準電圧と各蓄電池の端子電圧との差が広がるように均等化するので、分極電圧の影響により、誤って、無負荷時の蓄電池間の電圧差が大きくなるように均等化してしまうことを抑制できる。結果、放電時や充電時であっても、信頼性を向上させながら蓄電池間のOCVのばらつきを抑制することができる。
以下、本発明の実施形態の例を、図面を参照して具体的に説明する。参照される各図において、同一の部分には同一の符号を付し、同一の部分に関する重複する説明を原則として省略する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る蓄電池システム40を説明するための図である。本第1実施形態では、蓄電池システム40は、HEV(Hybrid Electric Vehicle)、PHEV(Plug−in Hybrid Electric Veh
icle)、EV(Electric Vehicle)などの動力源として車両に搭載
されることを想定する。
走行用モータ10は、例えば、三相交流同期モータである。電力変換器20は、蓄電池システム40とリレー30を介して接続される。電力変換器20は、力行時、蓄電池システム40から供給される直流電力を交流に変換して走行用モータ10に供給する。また回生時、電力変換器20は、走行用モータ10から供給される交流電力を直流電力に変換し、蓄電池システム40に供給する。
リレー30は、車両制御部50からのリレー制御信号により開状態又は閉状態に制御される。リレー30は、閉状態の場合、電力変換器20と蓄電池システム40とを接続し、充放電経路を形成する。また、リレー30は、開状態の場合、電力変換器20と蓄電池システム40との充放電経路を遮断する。
車両制御部50は、車両全体を電子制御する。車両制御部50は、ユーザのアクセル操作量や車速や蓄電システムからの情報等に基づいて、走行用モータ10へのトルク要求値を設定する。車両制御部50は、このトルク要求値に従って走行用モータ10が動作するように電力変換器20を制御する。例えば、アクセルペダルが踏み込まれトルク要求値がプラスになると、車両制御部50は、その程度に応じた電力を走行用モータ10に供給するように電力変換器20を制御する。また、ブレーキペダルが踏み込まれトルク要求値がマイナスになると、車両制御部50は、減速エネルギーをエネルギー源として走行用モータ10より発電される電力を蓄電池システム40に供給するよう電力変換器20を制御する。
蓄電池システム40は、電池モジュール410、電圧センサ420、電流センサ430、温度センサ440、均等化処理部450及び電池管理装置460を含む。
電池モジュール410は、2つ以上の蓄電池から構成される。電池モジュール410に含まれる蓄電池は、例えば、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池である。図1では、
直列接続された複数の蓄電池B1〜Bn(nは整数。以下、j(jは1からnの整数)番目の蓄電池をBjで表わす)にて電池モジュール410が構成されているが、電池モジュール410を構成する蓄電池の個数は2つでも良い。電池モジュール410に含まれる蓄電池の一部は、互いに並列接続されていても良い。なお、本第1実施形態において、特に説明がない限り、蓄電池とは、単電池を意味するが、並列接続した複数の単電池で蓄電池を構成してもよい。
電池モジュール410は、リレー30を介して電力変換器20と接続される。電池モジュール410は、走行用モータ10が電力源として動作するとき(回生時)、電力変換器20を介して充電電力の供給を受けることができる。また、電池モジュール410は、走行用モータ10が負荷として動作するとき(力行時)、電力変換器20を介して放電電力を供給することができる。
電圧センサ420は、電池モジュール410を構成する各複数の蓄電池B1〜Bnのそれぞれの端子電圧(蓄電池B1〜Bnのそれぞれの正極及び負極間の電位差)である電圧Vdの値を検出する。電圧センサ420は、検出した各蓄電池の電圧Vd(以下、蓄電池Bjの電圧VdをVdjで表わす)の値を電池管理装置460に出力する。
電流センサ430は、電池モジュール410と電力変換器20との間に配置され、電池モジュール410に流れる電流Idの値を測定する。電流センサ430は、検出した電流Idの値を電池管理装置460に出力する。
温度センサ440は、電池モジュール410の温度Td(例えば、電池モジュール410の表面温度)の値を検出する。電池モジュール410は、検出した温度Tdの値を電池管理装置460に出力する。
均等化処理部450は、電池制御部466で特定された蓄電池に流れる電流をバイパスし、電池モジュール410を構成する各複数の蓄電池B1〜Bnのそれぞれの端子電圧が均一に近づくように均等化処理を実行する。なお、電圧センサ420、均等化処理部450、電池状態推定部464及び電池制御部466を有する均等化処理装置が、本発明の第1実施形態に係る蓄電池システム40に含まれていると考えることができる。
図2は、本発明の第1実施形態に係る均等化処理部450の構成例を示す図である。図に示すように、均等化処理部450は、蓄電池Bjごとに並列接続される均等化回路を有する。均等化回路は、直列接続されたスイッチング素子Sjと抵抗素子Rjから構成される。スイッチング素子Sjとして、例えば、半導体スイッチの一つであるn型MOSFET(Metal−Oxide−Semiconductor Field−Effect Transistor)を用いることができる。n型MOSFETの代わりにIGBT(
Insulated Gate Bipolar Transistor)、GaNトラン
ジスタ、SiCトランジスタなどを用いてもよい。スイッチング素子Sjは、電池制御部466からの制御信号に応じてオン・オフする。均等化処理部450は、スイッチング素子Sjをオンすることにより抵抗素子Rjを介して蓄電池Bjに流れる電流をバイパスし、蓄電池Bjの均等化処理を実行する。
図1に戻る。電池管理装置460は、通信部462、電池状態推定部464及び電池制御部466を含む。通信部462は、電池状態推定部464で推定されたSOC等の電池状態に関する情報を車両制御部50に送信する。電池管理装置460と車両制御部50との間は、CAN(Controller Area Network)などのネットワークにより接続される。
電池状態推定部464は、電流Id、電圧Vd及び温度Tdを含む電池状態データを用いて電池モジュール410の充電状態(充電率とも言う)を示す指標であるSOC(State Of Charge)、劣化度合いを示す指標であるSOH(State Of Health)、内部抵抗R、充放電許容電力等の電池状態を推定する。
電池状態推定部464は、例えば、電流センサ430から受け取った電流Idを積算し、各蓄電池のSOC(以下、蓄電池BjのSOCをSOCjで表わす)を推定する。電池状態推定部464は、電圧センサ420から受け取った電圧Vdjから各蓄電池の開放電圧OCV(以下、蓄電池Bjの開放電圧OCVをOCVjで表わす)を推定し、SOCとOCVとの関係を記述したSOC−OCVテーブルを参照してSOCを推定してもよい。
電池状態推定部464は、例えば、下記式(2)及び式(3)により、推定したSOCの変化値と、その変化に要した期間における電流積算値をもとに蓄電池B1〜BnのSOH(以下、蓄電池BjのSOHをSOHjで表わす)を推定する。
SOH=(FCC/Ci)×100 ・・・(2)
FCC=(Qt/ΔSOC)×100 ・・・(3)
ここで、FCC(Full Charge Capacity)は蓄電池の満充電容量、Ciは蓄電池の初期容量(設計容量)、ΔSOCはSOCの変化値、QtはΔSOCに要した区間容量(電流積算値)をそれぞれ示す。即ち、SOHは初期容量Ciに対する満充電容量FCCの割合で定義される。なお、SOHの定義から明らかなように、劣化度合いが大きくなると、SOHが小さくなる。
電池状態推定部464は、例えば、推定したSOHと温度センサ440から受け取った温度Tdを考慮しながら、SOCと内部抵抗R(以下、蓄電池Bjの内部抵抗RをRjで表わす)との関係を記述したSOC−Rテーブルを参照し、内部抵抗Rを推定する。電池状態推定部464は、電圧Vdと電流Idから内部抵抗Rを推定してもよい。電池状態推定部464は、推定したSOC等を通信部462及び電池制御部466及びに出力する。
電池制御部466は、蓄電池システム全体を制御する。また、電池制御部466は、分極電圧の影響の大きさに応じて均等化処理を切り替える。このため、電池制御部466は、電流センサ430から受け取った電流Idの大きさ(つまり、絶対値)を、所定のしきい値(第1しきい値とも言う)と比較する。電池制御部466は、所定期間内、電流Idの大きさが第1しきい値より大きかった場合、内部抵抗Rのばらつきの大きさ次第で、蓄電池B1〜Bnのそれぞれの電圧Vdjに対する分極電圧の影響が大きくなると判断する。電池制御部466は、分極電圧の影響が大きいと判断した場合、許容範囲を拡大するように調整しながら、特定した蓄電池に対して均等化処理を実行する。以下、充電時を想定して均等化処理の説明を行う。
(充電時の均等化処理)
許容範囲を設定するため、電池制御部466は、蓄電池B1〜Bnのそれぞれの電圧Vdjに基づき、基準となる電圧を取得する。電池制御部466は、電圧センサ420から受け取った蓄電池B1〜Bnのそれぞれの電圧Vdjから、最大の電圧を有する蓄電池Bsを基準蓄電池Bsとして抽出する。電池制御部466は、基準蓄電池Bsの電圧Vdjを基準電圧Vs(第1基準電圧とも言う)として取得する。
電池制御部466は、第1基準電圧と蓄電池B1〜Bnのそれぞれの電圧Vdjとの電圧差が所定の許容範囲に収まるように、均等化処理を実行すべき蓄電池を特定する。このため、基準電圧Vsと蓄電池B1〜Bnのそれぞれの電圧Vdjとの電圧差ΔV(以下、基準電圧Vsと蓄電池Bjの電圧Vdjとの電圧差をΔVjで表わす。ここで、ΔVj=
Vs−Vdj)を、電池制御部466は求める。電池制御部466は、許容範囲を拡大させるため、電圧差ΔVjに関する所定のしきい値(第2しきい値とも言う)を調整することができる。電池制御部466は、電圧差ΔVjが第2しきい値より小さければ、蓄電池Bjを均等化処理部450で分流させる蓄電池として特定する。つまり、電池制御部466は、第1基準電圧との電圧差が所定の許容範囲外にある蓄電池(第1蓄電池とも言う)に流入する電荷量が、所定の許容範囲内にある蓄電池(第2蓄電池とも言う)より多くなるように、蓄電池B1〜Bnのそれぞれの充電電流を調整する。これにより、第1基準電圧と第1蓄電池のそれぞれの電圧Vdjとの電圧差も、所定時間経過後には許容範囲に収まることになる。
電池制御部466は、内部抵抗Rのばらつきの大きさを考慮して分極電圧の影響を判断するため、内部抵抗R、SOH又は温度センサ440から受け取った温度Tdを参照する。具体的に説明すると、電池制御部466は、内部抵抗Rのばらつきの大きさが所定のしきい値(内部抵抗分布しきい値とも言う)より大きい場合、蓄電池B1〜Bnのそれぞれの電圧Vdjに対する分極電圧の影響が大きいと判断する。ここで、内部抵抗Rのばらつきは、劣化度合いがばらつく場合、又は、温度Tdがばらつく場合に大きくなる。よって、電池制御部466は、劣化度合いのばらつきの大きさが所定のしきい値(劣化度合い分布しきい値とも言う)より大きい場合、蓄電池B1〜Bnの電圧Vdjに対する分極電圧の影響が大きいと判断することができる。同様に、電池制御部466は、温度Tdのばらつきの大きさが、所定のしきい値(温度分布しきい値とも言う)より小さい場合、蓄電池B1〜Bnのそれぞれの電圧Vdjに対する分極電圧の影響が大きいと判断することができる。
電池制御部466は、分極電圧の影響が大きいと判断した場合、例えば、内部抵抗Rのばらつきの大きさが内部抵抗分布しきい値より大きくなった場合、第2しきい値を大きくする。電池制御部466は、内部抵抗R、劣化度合い又は温度Tdのそれぞれについて複数のしきい値を設定しておき、複数段階で第2しきい値の大きさを調整してもよい。また、電池制御部466は、内部抵抗R等のばらつきの大きさに比例するように、第2しきい値の大きさを連続的に調整してもよい。また、電池制御部466は、内部抵抗Rの大きさが所定のしきい値(内部抵抗しきい値)より大きくなった場合に、第2しきい値の大きさを調整してもよい。これにより、簡単な構成で分極電圧の影響を抑制でき、無負荷時の端子電圧のばらつきを的確に抑制できる。
一方、電池制御部466は、所定期間内、電流Idの大きさが第1しきい値より小さかった場合、内部抵抗Rのばらつきの大きさに関わらず、蓄電池B1〜Bnのそれぞれの電圧Vdjに対する分極電圧の影響は小さいと判断する。電池制御部466は、分極電圧の影響が小さいと判断した場合、許容範囲を調整することなく、特定した蓄電池に対して均等化処理を実行する。分極電圧の影響が小さいと判断した場合の均等化処理は、第1基準電圧、第2しきい値をそれぞれ第2基準電圧、第3しきい値に置き換えること、及び第3しきい値の大きさを調整しないことを除き、分極電圧の影響が大きいと判断した場合の均等化処理と同じであるので詳細な説明を省略する。
電池制御部466は、第2蓄電池に属する蓄電池Bjに流れる電流を均等化処理部450で分流させるための制御信号(すなわち、スイッチング素子Sjをオンする信号)を生成し、均等化処理部450に出力する。電池制御部466は、均等化処理を開始してから所定の周期で第1蓄電池に分類された蓄電池Bjの電圧Vdjを取得して電圧差ΔVjを更新する。電池制御部466は、電圧差ΔVjが第2しきい値より小さくなったタイミングで、この蓄電池Bjの電圧Vdjと基準電圧Vsとの間のばらつきは許容範囲にあると判断する。そして、電池制御部466は、許容範囲に収まった蓄電池Bjについて、均等化処理部450での分流を開始させるための制御信号を生成し、均等化処理部450に出
力する。
以上の構成による均等化処理装置の動作を説明する。図3は、本発明の第1実施形態の均等化処理に関わる動作フローチャートである。電池制御部466は、蓄電池B1〜Bnのそれぞれの電圧Vdjを取得する(S10)。電池制御部466は、蓄電池B1〜Bnに流れる電流Idを取得する(S11)。電池制御部466は、電流Idの大きさを、第1しきい値と比較し、電流Idの大きさが第1しきい値より小さい状態が所定期間継続したかを判断する(S12)。所定期間内、電流Idの大きさが第1しきい値より小さかった場合(S12のY)、電池制御部466は、蓄電池B1〜Bnのそれぞれの電圧Vdjに基づき、基準蓄電池Bsを抽出し、第2基準電圧を取得する(S13)。電池制御部466は、蓄電池B1〜Bnのうち判定対象の蓄電池を選択し、判定対象の蓄電池の電圧Vdjと第2基準電圧との電圧差ΔVjを求め、第3しきい値と比較する。電池制御部466は、判定対象の蓄電池の電圧差ΔVjが第3しきい値より小さければ、判定対象の蓄電池を第2蓄電池に分類する。一方、電池制御部466は、判定対象の蓄電池の電圧差ΔVjが第3しきい値以上であれば、判定対象の蓄電池を第1蓄電池に分類する。電池制御部466は、蓄電池B1〜Bnのうち基準蓄電池Bsを除く蓄電池に対して、上述の処理を繰り返し、第2蓄電池に属する蓄電池を均等化処理部450で分流させる蓄電池として特定する。電池制御部466は、均等化処理部450に分流を開始させる指示を行った後、所定の周期で第1蓄電池に属する蓄電池の電圧差ΔVjを第3しきい値と比較する。比較対象の蓄電池の電圧差ΔVjが第3しきい値より小さくなれば、その蓄電池の分類先を第2蓄電池に変更し、均等化処理部450での分流を開始させる。電池制御部466は、上述の処理を繰り返し、第1蓄電池に属する蓄電池が無くなれば、均等化処理を終了する(S14)。
一方、所定期間内、電流Idの大きさが第1しきい値より大きかった場合(S12のY)、電池制御部466は、蓄電池B1〜Bnのそれぞれの内部抵抗Rjを取得する(S15)。電池制御部466は、蓄電池B1〜Bnのそれぞれの電圧Vdjに基づき、基準蓄電池Bsを抽出し、第1基準電圧を取得する(S16)。電池制御部466は、蓄電池B1〜Bnのそれぞれの内部抵抗Rjに基づき、例えば、内部抵抗Rjの分散値を内部抵抗のばらつきの大きさを評価する指標Ridx(内部抵抗指標とも言う)として抽出する。電池制御部466は、内部抵抗指標Ridxを内部抵抗分布しきい値と比較し、内部抵抗指標Ridxが内部抵抗分布しきい値より大きければ第2しきい値を大きくする(S17)。電池制御部466は、蓄電池B1〜Bnのうち判定対象の蓄電池を選択し、判定対象の蓄電池の電圧Vdjと第1基準電圧との電圧差ΔVjを求め、第2しきい値と比較する。電池制御部466は、判定対象の蓄電池の電圧差ΔVjが第2しきい値より小さければ、判定対象の蓄電池を第2蓄電池に分類する。一方、電池制御部466は、判定対象の蓄電池の電圧差ΔVjが第2しきい値以上であれば、判定対象の蓄電池を第1蓄電池に分類する。電池制御部466は、蓄電池B1〜Bnのうち基準蓄電池Bsを除く蓄電池に対して、上述の処理を繰り返し、第2蓄電池に属する蓄電池を均等化処理部450で分流させる蓄電池として特定する。電池制御部466は、均等化処理部450に分流を開始させる指示を行った後、所定の周期で第1蓄電池に属する蓄電池の電圧差ΔVjを第2しきい値と比較する。比較対象の蓄電池の電圧差ΔVjが第2しきい値より小さくなれば、その蓄電池の分類先を第2蓄電池に変更し、均等化処理部450での分流を開始させる。電池制御部466は、上述の処理を繰り返し、第1蓄電池に属する蓄電池が無くなれば、均等化処理を終了する(S18)。
(放電時の均等化処理)
次に放電時を想定した均等化処理について、主に充電時との相違点について説明する。
電池制御部466は、蓄電池B1〜Bnのそれぞれの電圧Vdjから、最小の電圧を有
する蓄電池Bsを基準蓄電池Bsとして抽出する。電池制御部466は、基準電圧Vsと蓄電池B1〜Bnのそれぞれの電圧Vdjとの電圧差ΔVj(ΔVj=Vdj−Vs)を求める。電池制御部466は、電圧差ΔVjが第2しきい値より大きければ、蓄電池Bjを均等化処理部450で分流させる蓄電池として特定する。つまり、電池制御部466は、第1蓄電池から流出する電荷量が第2蓄電池より多くなるように、蓄電池B1〜Bnのそれぞれの放電電流を調整する。
電池制御部466は、第1蓄電池に属する蓄電池Bjに流れる電流を均等化処理部450で分流させるための制御信号を生成し、均等化処理部450に出力する。電池制御部466は、均等化処理を開始してから所定の周期で第1蓄電池に属する蓄電池Bjの電圧Vdjを取得して電圧差ΔVjを更新する。電池制御部466は、電圧差ΔVjが第2しきい値より小さくなったタイミングで、この蓄電池Bjの電圧Vdjと基準電圧Vsとの間のばらつきは許容範囲にあると判断する。そして、電池制御部466は、許容範囲に収まった蓄電池Bjについて、均等化処理部450での分流を終了させるための制御信号(すなわち、スイッチング素子Sjをオフする信号)を生成し、均等化処理部450に出力する。
以上の構成による均等化処理装置の動作につき、充電時動作との相違点について図3を用いて説明する。電池制御部466は、第1蓄電池に属する蓄電池を均等化処理部450で分流させる蓄電池として特定する。電池制御部466は、均等化処理部450に分流を開始させる指示を行った後、所定の周期で第1蓄電池に属する蓄電池の電圧差ΔVjを第3しきい値と比較する。比較対象の蓄電池の電圧差ΔVjが第3しきい値より小さくなれば、その蓄電池の分類先を第2蓄電池に変更し、均等化処理部450での分流を終了させる。電池制御部466は、上述の処理を繰り返し、第1蓄電池に属する蓄電池が無くなれば、均等化処理を終了する(S14)。
電池制御部466は、第1蓄電池に属する蓄電池を均等化処理部450で分流させる蓄電池として特定する。電池制御部466は、均等化処理部450に分流を開始させる指示を行った後、所定の周期で第1蓄電池に属する蓄電池の電圧差ΔVjを第2しきい値と比較する。比較対象の蓄電池の電圧差ΔVjが第2しきい値より小さくなれば、その蓄電池の分類先を第2蓄電池に変更し、均等化処理部450での分流を終了させる。電池制御部466は、上述の処理を繰り返し、第1蓄電池に属する蓄電池が無くなれば、均等化処理を終了する(S18)。
本発明の第1実施形態によれば、電池制御部466は、電流Idの大きさを第1しきい値と比較する。電池制御部466は、所定期間内、電流Idの大きさが第1しきい値より大きければ、基準蓄電池Bsの電圧Vdjを第1基準電圧として取得する。電池制御部466は、蓄電池B1〜Bnのそれぞれの電圧Vdjと第1基準電圧との電圧差ΔVjが第2しきい値より小さくなるように、均等化処理部450で分流させるべき蓄電池Bjを特定する。電池制御部466は、蓄電池B1〜Bnのそれぞれの内部抵抗Rjを取得する。電池制御部466は、内部抵抗Rjのばらつきの大きさに基づき、第2しきい値を調整する。このため、放電時又は充電時であって内部抵抗のばらつきが大きくなった場合でも、分極電圧の影響を抑制でき、無負荷時の端子電圧のばらつきを的確に抑制できる。電池制御部466は、劣化度合いを取得し、劣化度合いのばらつきの大きさに基づき、第2しきい値を調整する。このため、放電時又は充電時であって劣化の進行具合が異なっている場合でも、分極電圧の影響を抑制でき、無負荷時の端子電圧のばらつきを的確に抑制できる。電池制御部466は、温度Tdを取得し、温度Tdのばらつきの大きさに基づき、第2しきい値を調整する。このため、放電時又は充電時であって蓄電池間で周囲温度がばらついている場合でも、分極電圧の影響を抑制でき、無負荷時の端子電圧のばらつきを的確に抑制できる。電池制御部466は、充電時において、蓄電池B1〜Bnのそれぞれの電圧
Vdjのうち、最も高い電圧Vdjを第1基準電圧として取得する。一方、電池制御部466は、放電時において、蓄電池B1〜Bnのそれぞれの電圧Vdjのうち、最も低い電圧Vdjを第1基準電圧として取得する。このため、放電時又は充電時であっても、第1基準電圧との電圧差が所定の許容範囲に収まるように均等化処理を実行することができる。電池制御部466は、所定期間内、電流Idの大きさが第1しきい値より小さければ、基準蓄電池Bsの電圧Vdjを第2基準電圧として取得する。電池制御部466は、蓄電池B1〜Bnのそれぞれの電圧Vdjと第2基準電圧との電圧差ΔVjが第3しきい値より小さくなるように、均等化処理部450で分流させるべき蓄電池Bjを特定する。電池制御部466は、第3しきい値を内部抵抗等によらず調整しないので、第2基準電圧とのばらつきがより少なくなる均等化処理を実現できる。
(第2実施形態)
第2実施形態を説明する。内部抵抗が一定の値以上であれば均等化処理を実行しないこと、およびそれに伴う後述の内容を除き、第2実施形態に係る均等化処理装置の構成および動作は、第1実施形態に係る均等化処理装置のそれと同じである。
電池制御部466は、内部抵抗Rが所定のしきい値(一定の値とも言う)より大きい場合、蓄電池B1〜Bnのそれぞれの電圧Vdjに対する分極電圧の影響が大き過ぎると判断する。分極電圧の影響が大き過ぎると判断した場合、電池制御部466は、均等化処理を実行しない。これにより、誤って、無負荷時の蓄電池間の電圧差が大きくなるように均等化してしまうことをより確実に抑制できる。なお、一定の値を内部抵抗しきい値より大きく設定しておき、一定の値を超えるまでは、内部抵抗のばらつきの大きさに応じて第2しきい値を調整してもよい。また、内部抵抗Rのばらつきの大きさが所定のしきい値より大きい場合、均等化処理を実行しなくてもよい。これにより、誤って、無負荷時の蓄電池間の電圧差が大きくなるように均等化してしまうことを、より的確に抑制できる。
以上の構成による均等化処理装置の動作を説明する。図4は、本発明の第2実施形態の均等化処理に関わる動作フローチャートである。電池制御部466は、蓄電池B1〜Bnのそれぞれの内部抵抗Rjを取得する。電池制御部466は、蓄電池B1〜Bnのそれぞれの内部抵抗Rjに基づき、例えば、最も大きな内部抵抗Rjを基準とすべき内部抵抗Rs(基準内部抵抗Rsとも言う)として取得する。電池制御部466は、基準内部抵抗Rsが一定の値より大きいかを判断する(S19)。基準内部抵抗Rsが一定の値より大きかった場合(S19のY)、電池制御部466は、均等化処理を実行しない。一方、基準内部抵抗Rsが一定の値以下であれば、上述したステップS18の処理を実行する。
本発明の第2実施形態によれば、電池制御部466は、内部抵抗の大きさが一定の値より大きければ均等化処理を実行しないので、誤って、無負荷時の蓄電池間の電圧差が大きくなるように均等化してしまうことを抑制できる。また、不必要な均等化処理による蓄電池の劣化を抑制することができる。
(第3実施形態)
第3実施形態を説明する。分極電圧の影響が大きいと判断した場合、推定した開放電圧OCVjに基づき均等化処理を行うこと、およびそれに伴う後述の内容を除き、第3実施形態に係る均等化処理装置の構成および動作は、第1実施形態に係る均等化処理装置のそれと同じである。
許容範囲を設定するため、電池制御部466は、蓄電池B1〜Bnのそれぞれの開放電圧OCVjに基づき、基準となる電圧を取得する。電池制御部466は、充電時において、電池状態推定部464から受け取った蓄電池B1〜Bnのそれぞれの開放電圧OCVjから、最大の電圧を有する蓄電池Bsを基準蓄電池Bsとして抽出する。一方、電池制御
部466は、放電時において、電池状態推定部464から受け取った蓄電池B1〜Bnのそれぞれの開放電圧OCVjから、最小の電圧を有する蓄電池Bsを基準蓄電池Bsとして抽出する。電池制御部466は、基準蓄電池Bsの開放電圧OCVjを基準電圧Vs_ocv(第3基準電圧とも言う)として取得する。
電池制御部466は、第3基準電圧と蓄電池B1〜Bnのそれぞれの開放電圧OCVjとの電圧差が所定の許容範囲に収まるように、均等化処理を実行すべき蓄電池を特定する。このため、基準電圧Vs_ocvと蓄電池B1〜Bnのそれぞれの開放電圧OCVjとの電圧差ΔV_ocv(以下、基準電圧Vs_ocvと蓄電池Bjの開放電圧OCVjとの電圧差をΔVj_ocvで表わす。ここで、ΔVj_ocv=Vs_ocv−OCVj)を、電池制御部466は求める。電池制御部466は、電圧差ΔVj_ocvが所定のしきい値(第4しきい値とも言う)より小さければ、蓄電池Bjを第2蓄電池に分類し、そうでなければ、第1蓄電池に分類する。
以上の構成による均等化処理装置の動作を説明する。図5は、本発明の第3実施形態の均等化処理に関わる動作フローチャートである。
電池状態推定部464は、例えば、電流Id、蓄電池B1〜Bnのそれぞれの電圧Vdj及び内部抵抗Rjを式(1)に代入し、蓄電池B1〜Bnのそれぞれの開放電圧OCVjを推定する(S20)。電池制御部466は、蓄電池B1〜Bnのそれぞれの開放電圧OCVjに基づき、基準蓄電池Bsを抽出し、第3基準電圧を取得する(S21)。電池制御部466は、蓄電池B1〜Bnのうち判定対象の蓄電池を選択し、判定対象の蓄電池の開放電圧OCVjと第3基準電圧との電圧差ΔVj_ocvを求め、第4しきい値と比較する。電池制御部466は、判定対象の蓄電池の電圧差ΔVj_ocvが第4しきい値より小さければ、判定対象の蓄電池を第2蓄電池に分類する。一方、電池制御部466は、判定対象の蓄電池の電圧差ΔVj_ocvが第4しきい値以上であれば、判定対象の蓄電池を第1蓄電池に分類する。電池制御部466は、蓄電池B1〜Bnのうち基準蓄電池Bsを除く蓄電池に対して、上述の処理を繰り返す。電池制御部466は、充電時において、第2蓄電池に属する蓄電池を均等化処理部450で分流させる蓄電池として特定する。一方、電池制御部466は、放電時において、第1蓄電池に属する蓄電池を均等化処理部450で分流させる蓄電池として特定する。以下、上述したステップ18と同様の均等化処理部450に対する制御を、電池制御部466は実行する(S22)。
本発明の第3実施形態によれば、電池制御部466は、所定期間内、電流Idの大きさが第1しきい値より大きかった場合、蓄電池B1〜Bnのそれぞれの開放電圧OCVjを推定し、推定した開放電圧OCVjに基づき均等化処理を実行する。これにより、電流Idが小さく開放電圧の推定誤差が大きくなる場合であって、分極電圧の影響が小さい場合、閉路電圧に基づき均等化処理を行うことができる。結果、適切な均等化処理を実現できる。
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
例えば、上述の実施の形態では、許容範囲を拡大させるため第2しきい値を調整する例を説明した。この点、電池制御部466は、許容範囲を拡大させるため基準蓄電池Bsの充電率と蓄電池B1〜Bnのそれぞれの充電率との充電率差に関する所定のしきい値(第5しきい値とも言う)、均等化処理を完了するまでの時間、又は、分流させるべき電流の大きさを調整することができる。
最初に、第5しきい値を調整する場合について説明する。電池制御部466は、基準蓄電池BsのSOCj(以下、基準蓄電池BsのSOCjをSOCsで表わす)を取得する。電圧差ΔVjに対応させ、基準蓄電池BsのSOCsと蓄電池B1〜BnのそれぞれのSOCjとの充電率差ΔSOC(以下、基準蓄電池BsのSOCsと蓄電池BjのSOCjとの充電率差をΔSOCjで表わす。ここで、ΔSOCj=SOCs−SOCj)を、電池制御部466は求める。電池制御部466は、充電率差ΔSOCjが第5しきい値より小さければ、蓄電池Bjを第2蓄電池に分類し、そうでなければ、第1蓄電池に分類する。電池制御部466は、分極電圧の影響が大きいと判断した場合、第5しきい値を大きくする。充電率差ΔSOCjは電圧差ΔVjに対応するので、第5しきい値を大きくすれば、許容範囲を拡大させるように調整しながら、特定した蓄電池に対して均等化処理を実行できる。
次に、均等化処理を完了するまでの時間を調整する場合について説明する。電圧差ΔVjに基づき、電池制御部466は、充電時において、第2蓄電池に属する蓄電池に対して均等化処理部450で分流させるべき時間を求める。電池制御部466は、放電時において、第1蓄電池に属する蓄電池に対して均等化処理部450で分流させるべき時間を求める。電池制御部466は、分極電圧の影響が大きいと判断した場合、分流させるべき時間を小さくする。流入又は流出する電荷量は、蓄電池に流れる電流と時間の積で求められる。よって、分流させるべき時間又を小さくすれば、流入又は流出する電荷量を小さくできる。結果、許容範囲を拡大させるように調整しながら、特定した蓄電池に対して均等化処理を実行できる。
最後に、分流させるべき電流の大きさを調整する場合について説明する。電圧差ΔVjに基づき、電池制御部466は、充電時において、第2蓄電池に属する蓄電池に対して均等化処理部450で分流させるべき電流の大きさを求める。電池制御部466は、放電時において、第1蓄電池に属する蓄電池に対して均等化処理部450で分流させるべき電流の大きさを求める。電池制御部466は、分極電圧の影響が大きいと判断した場合、分流させるべき電流の大きさを小さくする。上述したように流入又は流出する電荷量は、蓄電池に流れる電流と時間の積で求められる。よって、分流させるべき電流の大きさを小さくすれば、流入又は流出する電荷量を小さくできる。結果、許容範囲を拡大させるように調整しながら、特定した蓄電池に対して均等化処理を実行できる。
また、上述の実施の形態では、蓄電池システム40は、HEVなどの動力源として車両に搭載されている例を説明した。この点、蓄電池システム40は、バックアップ用の電源装置を構成していてもよい。
なお、本実施形態に係る発明は、以下に記載する項目によって特定されてもよい。
[項目1]
直列接続された複数の蓄電池のそれぞれの端子電圧を検出する電圧検出部と、前記複数の蓄電池に流れる電流を検出する電流検出部と、前記複数の蓄電池の内部抵抗を推定する状態推定部と、前記複数の蓄電池のうち特定された蓄電池に流れる電流をバイパスさせる均等化処理部と、前記電流の大きさが所定の第1しきい値より大きい場合、前記複数の端子電圧に基づき第1基準電圧を取得し、前記複数の端子電圧と前記第1基準電圧との電圧差に基づき、前記複数の蓄電池のうち前記均等化処理部で電流をバイパスさせる蓄電池を特定し、前記電圧差が所定の許容範囲に収まるように前記均等化処理部を制御するとともに、前記内部抵抗のばらつきが大きくなるにつれ、前記許容範囲を拡大させるように調整する制御部と、を備えた均等化処理装置。
[項目2]
直列接続された複数の蓄電池のそれぞれの端子電圧を検出する電圧検出部と、前記複数の蓄電池に流れる電流を検出する電流検出部と、前記複数の蓄電池の劣化度合いを推定する状態推定部と、前記複数の蓄電池のうち特定された蓄電池に流れる電流をバイパスさせる均等化処理部と、前記電流の大きさが所定の第1しきい値より大きい場合、前記複数の端子電圧に基づき第1基準電圧を取得し、前記複数の端子電圧と前記第1基準電圧との電圧差に基づき、前記複数の蓄電池のうち前記均等化処理部で電流をバイパスさせる蓄電池を特定し、前記電圧差が所定の許容範囲に収まるように前記均等化処理部を制御するとともに、前記内部抵抗のばらつきが大きくなるにつれ、前記許容範囲を拡大させるように調整する制御部と、を備えた均等化処理装置。
[項目3]
直列接続された複数の蓄電池のそれぞれの端子電圧を検出する電圧検出部と、前記複数の蓄電池に流れる電流を検出する電流検出部と、前記複数の蓄電池の温度を検出する温度検出部と、前記複数の蓄電池のうち特定された蓄電池に流れる電流をバイパスさせる均等化処理部と、前記電流の大きさが所定の第1しきい値より大きい場合、前記複数の端子電圧に基づき第1基準電圧を取得し、前記複数の端子電圧と前記第1基準電圧との電圧差に基づき、前記複数の蓄電池のうち前記均等化処理部で電流をバイパスさせる蓄電池を特定し、前記電圧差が所定の許容範囲に収まるように前記均等化処理部を制御するとともに、前記内部抵抗のばらつきが大きくなるにつれ、前記許容範囲を拡大させるように調整する制御部と、を備えた均等化処理装置。
[項目4]前記制御部は、前記電圧差に関する第2しきい値を取得し、前記内部抵抗のばらつきが大きくなるにつれ、前記第2しきい値が大きくなるように前記第2しきい値を調整して前記許容範囲を拡大させる、項目1に記載の均等化処理装置。
[項目5]
前記制御部は、前記電流の絶対値が前記第1しきい値より大きい場合、充電時は、前記複数の端子電圧のうち最も高い端子電圧を第1基準電圧として取得し、放電時は、前記複数の端子電圧のうち最も低い端子電圧を第1基準電圧として取得する、項目4に記載の均等化処理装置。
[項目6]
前記制御部は、前記内部抵抗が一定の値より大きくなった場合、前記複数の端子電圧と前記第1基準電圧との電圧差が前記第2しきい値より大きくても前記均等化処理部でのバイパスを実行しない、項目5に記載の均等化処理装置。
[項目7]
前記制御部は、前記電流の大きさが前記第1しきい値より小さい場合、充電時は、前記複数の端子電圧のうち最も高い端子電圧を第2基準電圧として取得し、放電時は、前記複数の端子電圧のうち最も低い端子電圧を第2基準電圧として取得するするとともに、前記複数の端子電圧と前記第2基準電圧との電圧差が所定の第3しきい値より小さくなるように、前記複数の蓄電池のうち前記均等化処理部で電流をバイパスさせる蓄電池を特定する、項目6に記載の均等化処理装置。
本発明に係る均等化処理装置は、均等化処理機能付き蓄電池システムとして、バックアップ電源、電動車両等に有用である。
10 走行用モータ
20 電力変換器
30 リレー
40 蓄電池システム
50 車両制御部
410 電池モジュール
420 電圧センサ
430 電流センサ
440 温度センサ
450 均等化処理部
460 電池管理装置
462 通信部
464 電池状態推定部
466 電池制御部

Claims (5)

  1. 直列接続された複数の蓄電池のそれぞれの端子電圧を検出する電圧検出部と、
    前記複数の蓄電池に流れる電流を検出する電流検出部と、
    前記複数の蓄電池の内部抵抗を推定する状態推定部と、
    前記複数の蓄電池のうち特定された蓄電池に流れる電流をバイパスさせる均等化処理部と、
    前記電流の大きさが所定の第1しきい値より大きい場合、前記複数の端子電圧に基づき第1基準電圧を取得し、前記複数の端子電圧と前記第1基準電圧との電圧差に基づき、前記複数の蓄電池のうち前記均等化処理部で電流をバイパスさせる蓄電池を特定し、前記電圧差が所定の許容範囲に収まるように前記均等化処理部を制御する制御部と、を備え
    前記制御部は、前記電圧差に関する第2しきい値を取得し、前記内部抵抗のばらつきが大きくなるにつれ、前記第2しきい値が大きくなるように前記第2しきい値を調整して前記許容範囲を拡大させ、
    前記制御部は、前記電流検出部により検出される電流の絶対値が前記第1しきい値より大きい場合、充電時は、前記複数の端子電圧のうち最も高い端子電圧を第1基準電圧として取得し、放電時は、前記複数の端子電圧のうち最も低い端子電圧を第1基準電圧として取得する、均等化処理装置。
  2. 前記状態推定部は、前記複数の蓄電池の劣化度合いを推定
    前記制御部は、前記状態推定部により推定される前記複数の蓄電池の劣化度合いのばらつきの大きさに基づき、前記第2しきい値を調整する、
    請求項1に記載の均等化処理装置。
  3. 前記複数の蓄電池の温度を検出する温度検出部を更に備え
    前記制御部は、前記温度検出部により検出される前記複数の蓄電池の温度のばらつきの大きさに基づき、前記第2しきい値を調整する、
    請求項1に記載の均等化処理装置。
  4. 前記制御部は、前記内部抵抗が一定の値より大きくなった場合、前記複数の端子電圧と前記第1基準電圧との電圧差が前記第2しきい値より大きくても前記均等化処理部でのバ
    イパスを実行しない、
    請求項に記載の均等化処理装置。
  5. 前記制御部は、前記電流の大きさが前記第1しきい値より小さい場合、充電時は、前記複数の端子電圧のうち最も高い端子電圧を第2基準電圧として取得し、放電時は、前記複数の端子電圧のうち最も低い端子電圧を第2基準電圧として取得するするとともに、前記複数の端子電圧と前記第2基準電圧との電圧差が所定の第3しきい値より小さくなるように、前記複数の蓄電池のうち前記均等化処理部で電流をバイパスさせる蓄電池を特定する、
    請求項に記載の均等化処理装置。
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