JP6322247B2 - 圧力センサ - Google Patents

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Description

本発明は、圧力センサ、特に、感圧層と電極として多数の薄膜トランジスタとを有する圧力センサに関する。
圧力センサとして、感圧樹脂に多数の薄膜トランジスタを組み合わせたものが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
感圧樹脂は、導電性粒子をシリコーンゴム等の絶縁樹脂内に分散させたものである。感圧樹脂では、圧力が加えられると、絶縁樹脂内において導電性粒子同士が接触することで、抵抗値が低下する。これにより、感圧樹脂に加えられた圧力を検知できる。
多数の薄膜トランジスタは、マトリクス状に配置されており、電極として機能する。この場合、圧力検出の高速化、低消費電力化が可能になる。
特開2016―4940号公報
また、感圧層と複数の電極が所定の隙間を空けて対向配置された圧力センサも知られている。
一般的に、圧力センサは、感圧層の圧力測定範囲が狭いという問題を有している。具体的には、圧力−電気抵抗特性では、圧力が低い範囲では電気抵抗の変化割合は大きいが、圧力が高い範囲では電気抵抗の変化割合が小さい。その理由は、圧力が高くなっていっても、途中から感圧層と電極との接触面積は大きくならず、つまり接触抵抗が圧力に追従しないからである。この結果、圧力が大きな範囲では、感度が不足することで圧力を正確に測定できない。
本発明の目的は、互いに隙間を空けて配置された電極を有する圧力検出センサにおいて、正確に測定できる圧力測定範囲を広くすることにある。
以下に、課題を解決するための手段として複数の態様を説明する。これら態様は、必要に応じて任意に組み合せることができる。
本発明の一見地に係る圧力センサは、共通電極と、複数の個別電極と、複数の薄膜トランジスタと、共通感圧層とを備えている。
共通電極は、一面に広がって形成されている。
複数の個別電極は、共通電極に対向してマトリクス状に設けられている。
複数の薄膜トランジスタは、複数の個別電極に対応して複数の個別電極の共通電極と反対側に設けられ、1又は隣接する2以上が1つの個別電極に接続されている。
共通感圧層は、共通電極の複数の個別電極側の面に積層されている。
複数の個別電極は、第1電極と、第1電極より厚くそのため共通感圧層との隙間が第1電極より短い第2電極とを含んでいる。
この圧力センサでは、圧力が小さな場合は、第2電極のみが共通感圧層と接触する。これにより、第2電極を介して共通感圧層の抵抗変化(つまり、圧力)を正確に測定できる。圧力が大きな場合は、第2電極に加えて第1電極が共通感圧層と接触する。これにより、第1電極を介して共通感圧層の抵抗変化(つまり、圧力)を正確に測定できる。なぜなら、第1電極と共通感圧層との隙間が長いので、電気抵抗を正確に測定可能な圧力測定範囲が第2電極のそれより高圧力側にシフトしており、つまり高圧力に対応しているからである。
圧力センサは、押圧領域を有しており、押圧領域では、いずれの押圧箇所であっても第1電極と第2電極が最低押圧面積内に含まれるように並べられていてもよい。「最低押圧面積」とは、予定される押圧物(例えば、指、ペン)が圧力センサを押したときに必ず押されると想定される最低限の面積である。
この圧力センサでは、押圧領域のいずれの押圧箇所が押されたとしても、第2電極によって低圧力が正確に測定され、さらに、第1電極によって高圧力が正確に測定される。
圧力センサは、共通電極の複数の個別電極側の面に形成され、複数の個別電極に対向するスペーサをさらに備えていてもよい。
圧力センサは、複数の個別電極の共通電極側の面に形成され、共通電極に対向するスペーサをさらに備えていてもよい。
本発明の他の見地に係る圧力センサは、共通電極と、複数の個別電極と、複数の薄膜トランジスタと、第1個別感圧層と、第2個別感圧層とを備えている。
共通電極は、一面に広がって形成されている。
複数の個別電極は、共通電極に対向してマトリクス状に設けられている。
複数の薄膜トランジスタは、複数の個別電極に対応して複数の個別電極の共通電極と反対側に設けられ、1又は隣接する2以上が1つの個別電極に接続されている。
第1個別感圧層は、複数の個別電極のうちの第1電極の共通電極側の面に積層されている。
第2個別感圧層は、複数の個別電極のうちの第2電極の共通電極側の面に積層されている。
第2個別感圧層と共通電極との間の隙間は、第1個別感圧層と共通電極との隙間より短い。
この圧力センサでは、圧力が小さな場合は、第2個別感圧層のみが共通電極と接触する。これにより、第2電極を介して第2個別感圧層の抵抗変化(つまり、圧力)を正確に測定できる。圧力が大きな場合は、第2個別感圧層に加えて第1個別感圧層が共通電極と接触する。これにより、第1電極を介して第1個別感圧層の抵抗変化(つまり、圧力)を正確に測定できる。なぜなら、第1個別感圧層と共通電極との隙間が長いので、電気抵抗を正確に測定可能な圧力測定範囲が第2個別感圧層のそれより高圧力側にシフトしており、つまり高圧力に対応しているからである。
第2電極の厚みは第1電極の厚みより大きくてもよい。
第2個別感圧層の厚みは第1個別感圧層の厚みより大きくてもよい。
圧力センサは押圧領域を有しており、
押圧領域では、いずれの押圧箇所であっても第1個別感圧層と第2個別感圧層が最低押圧面積内に含まれるように並べられていてもよい。
圧力センサは、共通電極の複数の個別電極側の面に形成され、複数の個別電極に対向するスペーサをさらに備えていてもよい。
圧力センサは、第1個別感圧層と第2個別感圧層の共通電極側の面に形成され、共通電極に対向するスペーサをさらに備えていてもよい。
本発明の他の見地に係る圧力センサは、共通電極と、複数の個別電極と、複数の薄膜トランジスタと、共通感圧層と、第1個別感圧層と、第2個別感圧層とを備えている。
共通電極は、一面に広がって形成されている。
複数の個別電極は、共通電極に対向してマトリクス状に設けられている。
複数の薄膜トランジスタは、複数の個別電極に対応して複数の個別電極の共通電極と反対側に設けられ、1又は隣接する2以上が1つの個別電極に接続されている。
共通感圧層は、共通電極の複数の個別電極側の面に積層されている。
第1個別感圧層は、複数の個別電極のうちの第1電極の共通電極側の面に積層されている。
第2個別感圧層は、複数の個別電極のうちの第2電極の共通電極側の面に積層されている。
第2個別感圧層と共通感圧層との間の隙間は、第1個別感圧層と共通感圧層との隙間より短い。
この圧力センサでは、圧力が小さな場合は、第2個別感圧層のみが共通感圧層と接触する。これにより、第2電極を介して共通感圧層及び第2個別感圧層の抵抗変化(つまり、圧力)を正確に測定できる。圧力が大きな場合は、第2個別感圧層に加えて第1個別感圧層が共通感圧層と接触する。これにより、第1電極を介して共通感圧層及び第1個別感圧層の抵抗変化(つまり、圧力)を正確に測定できる。なぜなら、第1個別感圧層と共通感圧層との隙間が長いので、電気抵抗を正確に測定可能な圧力測定範囲が第2個別感圧層のそれより高圧力側にシフトしており、つまり高圧力に対応しているからである。
第2電極の厚みは第1電極の厚みより大きくてもよい。
第2個別感圧層の厚みは第1個別感圧層の厚みより大きくてもよい。
圧力センサは押圧領域を有しており、
押圧領域では、いずれの押圧箇所であっても第1個別感圧層と第2個別感圧層が最低押圧面積内に含まれるように並べられていてもよい。
圧力センサは、共通感圧層の第1個別感圧層及び第2個別感圧層側の面に形成され、第1個別感圧層及び第2個別感圧層に対向するスペーサをさらに備えていてもよい。
圧力センサは、第1個別感圧層及び第2個別感圧層の共通感圧層側の面に形成され、共通感圧層に対向するスペーサをさらに備えていてもよい。
本発明に係る圧力検出センサでは、正確に測定できる圧力測定範囲が広くなる。
本発明の第1実施形態に係る圧力センサの概略断面図。 圧力センサの部分概略断面図。 圧力センサの下側電極部材の概略平面図。 圧力センサの等価回路図。 個別電極配置を示す模式平面図。 圧力が作用した状態での圧力センサの概略断面図。 圧力が作用した状態での圧力センサの概略断面図。 圧力が作用した状態での圧力センサの概略断面図。 圧力センサの圧力と電気抵抗の関係を示すグラフ。 圧力センサの製造方法を示す模式的断面図。 圧力センサの製造方法を示す模式的断面図。 圧力センサの製造方法を示す模式的断面図。 圧力センサの製造方法を示す模式的断面図。 圧力センサの製造方法を示す模式的断面図。 圧力センサの製造方法を示す模式的断面図。 圧力センサの製造方法を示す模式的断面図。 圧力センサの製造方法を示す模式的断面図。 圧力センサの製造方法を示す模式的断面図。 圧力センサの製造方法を示す模式的断面図。 圧力センサの製造方法を示す模式的断面図。 圧力センサの製造方法を示す模式的断面図。 第2実施形態に係る圧力センサの製造方法を示す模式的断面図。 第2実施形態に係る圧力センサの製造方法を示す模式的断面図。 第3実施形態に係る圧力センサの部分概略断面図。 第4実施形態に係る圧力センサの部分概略断面図。 第5実施形態に係る圧力センサの部分概略断面図。 第6実施形態に係る圧力センサの部分概略断面図。 第7実施形態に係る圧力センサの部分概略断面図。 第8実施形態に係る圧力センサの部分概略断面図。 第9実施形態に係る圧力センサの部分概略断面図。 第10実施形態に係る圧力センサの部分概略断面図。 第10実施形態に係る圧力センサの部分概略平面図。 第11実施形態に係る個別電極配置を示す模式平面図。 第12実施形態に係る個別電極配置を示す模式平面図。
1.第1実施形態
(1)圧力センサの基本構成
図1〜図4を用いて、第1実施形態に係る圧力センサ1を説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る圧力センサの概略断面図である。図2は、圧力センサの部分概略断面図である。図3は、圧力センサの下側電極部材の概略平面図である。図4は、圧力センサの等価回路図である。
圧力センサ1は、押圧力が作用すると押圧位置と押圧力を検出する装置である。圧力センサ1は、例えば、タッチパネルディスプレイであり、スマートフォン、タブレットPC、ノートPCに採用される。
圧力センサ1は、上側電極部材3を有している。上側電極部材3は、押圧力が作用する平面状の部材である。上側電極部材3は、例えば矩形の絶縁フィルム7と、その下面に全面的につまり一面に広がって形成された共通電極9と、その下面に全面的に形成された感圧層11(共通感圧層の一例)とを有している。
圧力センサ1は、下側電極部材5を有している。下側電極部材5は、上側電極部材3の下方に配置された平面状の部材である。下側電極部材5は、例えば矩形の絶縁フィルム15と、その上面に形成された複数の個別電極又は画素電極(31X〜31Y)を有している。
上側電極部材3と下側電極部材5は、図2に示すように、周縁部において額縁スペーサ13によって互いに接着されている。額縁スペーサ13は額縁状に形成されており、例えば、粘着剤、両面テープからなる。
図3に示すように、複数の個別電極(31X〜31Y)はマトリクス状に配置されている。マトリクス状とは、行列状に二次元配列されている状態をいう。また、複数の個別電極(31X〜31Y)は、図1及び図2に示すように、共通電極9(実際には感圧層11)に隙間を空けて対向している。そして、共通電極9の領域が個別電極31X〜31Yに向かって押し下げられると、共通電極9と押し下げ領域に位置付けられている個別電極が電気的に導通する。押し下げは、例えば、指、スタイラスペン、棒などで行えばよい。電極ピッチは例えば0.3〜0.7mmである。
下側電極部材5は、複数の薄膜トランジスタ30(以下、「TFT30」という)を有している。各TFT30は、個別電極31X〜31Zの各々に対応して設けられており、電流値検出用の電極として機能する。
(2)TFT及び個別電極の関係
TFT30は、図1及び図2に示すように、ソース電極17と、ドレイン電極19と、ゲート電極21とを有している。TFT30は、トップゲート型である。ゲート電極、ソース電極及びドレイン電極を構成する材料は、特に限定されない。
ソース電極17とドレイン電極19は、絶縁フィルム15の上面に形成されている。TFT30は、ソース電極17及びドレイン電極19間に形成された有機半導体23を有している。このような半導体層を構成する材料としては、公知の材料、例えば、シリコン、酸化物半導体、有機半導体を用いることができる。
TFT30は、ソース電極17、ドレイン電極19及び有機半導体23を覆うように形成された第1絶縁膜25を有している。
ドレイン電極19は、後述するように、個別電極31X〜31Yに接続されている。
ゲート電極21は、第1絶縁膜25の上面において有機半導体23に上方に形成されている。
TFT30は、第1絶縁膜25の上面に形成されゲート電極21を覆う第2絶縁膜27を有している。
複数の個別電極(31X〜31Y)は、第2絶縁膜27の上面に形成されている。個別電極は、第1絶縁膜25及び第2絶縁膜27を貫通する貫通孔に形成された導電部29を介して、TFT30に接続されている。
図4を用いて、圧力センサ1の動作原理を説明する。ゲート電圧を入力したTFT30のドレイン電極19に電圧を印加すると、感圧層11の抵抗に対応するドレイン電流が流れる。そして、感圧層11に加わる圧力が高くなるとその抵抗が下がるので、ドレイン電流の増加が検出される。圧力センサ1上のTFT30を掃引してゲート電圧を加えドレイン電流を測定することによりと、シート表面の圧力分布を観測できる。
図1に示すように、複数の個別電極(31X〜31Y)は、高圧力検出用の第1電極31Xと、中圧力検出用の第2電極31Yと、低圧力検出用の第3電極31Zとを有している。第1電極31Xと感圧層11との隙間H1が最も大きく、第3電極31Zと感圧層11との隙間H3が最も小さい。つまり、第2電極31Yは、感圧層11との隙間H2が第1電極31Xの感圧層11との隙間H1より短い。また、第3電極31Zは、感圧層11との隙間H3は、第2電極31Yの共通電極9との隙間H2より短い。
第1電極31X、第2電極31Y、第3電極31Zの厚み、隙間H1〜H3は広い範囲から適宜設定可能である。例えば、0〜数十μmであり、数μmオーダーや十数μmオーダーでもよい。
圧力センサ1は、押圧領域を有している。押圧領域では、いずれの押圧箇所であっても第1電極31Xと第2電極31Yと第3電極31Zが最低押圧面積内に含まれるように並べられている。「最低押圧面積」とは、予定される押圧物(例えば、指、ペン)が圧力センサを押したときに必ず押されると想定される最低限の面積である。
なお、上記の押圧領域は、圧力センサ1の全体であってもよいし、一部であってもよい。
図5に示すように、第1電極31Xと、第2電極31Yと、第3電極31Zとは、交互に並んで均等配置されている。具体的には、第1電極31Xと、第2電極31Yと、第3電極31Zとは、同じ種類が斜めに連続するように並んでいる。この実施形態では押圧最低面積が3×3の領域であり、いずれの箇所を押された場合も第1電極31Xと、第2電極31Yと、第3電極31Zがそれぞれ少なくとも3個は対応している。
図2に示すように、感圧層11の下面には、第3電極31Zに対応してドットスペーサ35が形成されている。ドットスペーサ35は、額縁スペーサ13を補助して、感圧層11と第3電極31Zとの隙間を正確に確保するための部材である。
ドットスペーサは、上記目的を鑑みて、第3電極31Zに形成されているが、
第1電極31X及び第2電極31Yにもドットスペーサを設けてもよい。一方、第1電極31X及び第2電極31Yが連続して並んだ領域では、それらの両方又は一方にドットスペーサを設けることが必要になることもある。
ドットスペーサは、例えば全ての第3電極31Zに形成されているのではなく、一部にのみ形成されている。具体的には、複数個(2〜5個)の第3個別電極31Zに1つのドットスペーサが設けられている。
ドットスペーサの形状、個数及び位置は、センサのサイズや形状、上部フィルムの厚みや固さに対応して適宜変更される。
なお、額縁スペーサ13のみで、共通電極9と第3電極31Zとの隙間を正確に維持できる場合、ドットスペーサ35は数を減らしたり無くしたりできる。
圧力センサ1は、回路部(図示せず)を有している。回路部は、ドレイン電極19、ソース電極17及び共通電極9を制御するものであり、例えば、共通電極9、ソース電極17に所定電圧を印加する電源電圧と、ソース−ドレイン間の電流値に応じた信号を発生して外部の信号処理装置へ出力する電流検出回路とを有している。外部の信号処理装置は、回路部から送られてきた信号に基づいて、押圧位置及び押圧力を検出する。
(3)押圧動作及び圧力測定動作
図6〜図9を用いて、押圧動作及び圧力測定動作を説明する。図6〜図8は、圧力が作用した状態での圧力センサの概略断面図である。図9は、圧力センサの圧力と電気抵抗の関係を示すグラフである。
図9に示すように、圧力が加えられると、感圧層11の抵抗が低下する。電圧電源により一定の電圧を加えたときのソース−ドレイン間の電位差は、ドレイン電極19と直列に接続された感圧層11の抵抗値に依存する。その結果、ソース−ドレイン間の電位差が大きくなり、流れる電流量が増加する。したがって感圧層11に与える押圧力と電流量とを予め取得しておけば、信号処理装置(図示せず)は、電流量に応じた信号の変化を読み取ることで、圧力センサ1に印加される圧力量(押圧力)を検知できる。
図6では、上側電極部材3に小さな力Fが作用しており、したがって感圧層11は第3電極31Zのみに接触している。そのため、図9に示すように、第3電極31Zに対応するTFT30からの出力によって、低圧力を正確に測定できる。
図7では、上側電極部材3に中くらいの力Fが作用しており、したがって感圧層11は第3電極31Z及び第2電極31Yに接触している。そのため、図9に示すように、第2電極31Yに対応するTFT30からの出力によって、中圧力を正確に測定できる。
図8では、上側電極部材3に大きな力Fが作用しており、したがって感圧層11は第3電極31Z、第2電極31Y及び第1電極31Xに接触している。そのため、図9に示すように、第1電極31Xに対応するTFT30からの出力によって、高圧力を正確に測定できる。
以上に述べたように、各電極の抵抗変化の割合が十分に高い領域が荷重に応じてずらされているので、低圧力、中圧力、高圧力のいずれであっても正確に測定できる。
以下、上記の動作をさらに詳細に説明する。
この圧力センサ1では、圧力が低い場合は、第3電極31Zのみが共通電極9と接触する。これにより、第3電極31Zを介して感圧層11の抵抗変化(つまり、圧力)を正確に測定できる。圧力が高い場合は、第3電極31Zに加えて第2電極31Yが共通電極9と接触する。これにより、第2電極31Yを介して感圧層11の抵抗変化(つまり、圧力)を正確に測定できる。なぜなら、第2電極31Yと共通電極9との隙間が長くなっているので、電気抵抗を正確に測定可能な圧力測定範囲が第3電極31Zのそれより高圧力側にシフトしており、つまり高圧力に対応しているからである。
さらに圧力が高い場合は、第3電極31Z及び第2電極31Yに加えて第1電極31Xが共通電極9と接触する。これにより、第1電極31Xを介して感圧層11の抵抗変化(つまり、圧力)を正確に測定できる。なぜなら、第1電極31Xと共通電極9との隙間が長くなっているので、電気抵抗を正確に測定可能な圧力測定範囲が第2電極31Yのそれより高圧力側にシフトしており、つまり高い圧力に対応しているからである。
この圧力センサ1では、押圧領域のいずれの押圧箇所が押されたとしても、第3電極31Zによって低圧力が正確に測定され、第2電極31Yによって中圧力が正確に測定され、第1電極31Xによって高圧力が正確に測定される。
(4)材料
絶縁フィルム7、絶縁フィルム15としては、ポリカーボネート系、ポリアミド系、若しくは、ポリエーテルケトン系などのエンジニアリングプラスチック、又は、アクリル系、ポリエチレンテレフタレート系、若しくは、ポリブチレンテレフタレート系などの樹脂フィルムを用いることができる。
ドットスペーサ35としては、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、若しくは、シリコーン系樹脂のような樹脂の印刷層又は塗布層を用いることができる。
共通電極9、個別電極31としては、酸化錫、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化亜鉛、酸化カドミウム、若しくは、インジウムチンオキサイド(ITO)などの金属酸化物膜、これらの金属酸化物を主体とする複合膜、又は金、銀、銅、錫、ニッケル、アルミニウム、若しくは、パラジウムなどの金属膜によって、形成することができる。
感圧層11は、例えば感圧インキからなる。感圧インキは、外力に応じて対向する電極との接触抵抗が変化することよって圧力検出を可能にする材料である。感圧インキ層は、塗布により配置できる。感圧インキ層の塗布方法としては、スクリーン印刷、オフセット印刷、グラビア印刷、又はフレキソ印刷などの印刷法、又はディスペンサによる塗布を用いることができる。
(5)圧力センサの製造方法
図10〜図21を用いて、圧力センサ1の製造方法を説明する。図10〜図21は、圧力センサの製造方法を示す模式的断面図である。
最初に、図10〜図17を用いて、下側電極部材5の製造方法の各ステップを説明する。
図10に示すように、絶縁フィルム15の一面に、例えばスパッタリングによって電極材料37を形成する。
図11に示すように、例えばフォトリソグラフィー法によって電極材料37の一部を除去することで、フィルム露出部39を形成する。また、これにより、ソース電極17とドレイン電極19を形成する。なお、ソース電極17とドレイン電極19の形成手法は特に限定されない。
図12に示すように、フィルム露出部39において有機半導体23を形成する。有機半導体23の形成方法は公知の技術である。
図13に示すように、ソース電極17、ドレイン電極19及び有機半導体23が形成された面を覆うように、第1絶縁膜25を形成する。
図14に示すように、第1絶縁膜25の上面において有機半導体23の上方に、ゲート電極21を形成する。ゲート電極21の形成手法は公知の技術である。
図15に示すように、ゲート電極21の形成された第1絶縁膜25全体を覆うように、第2絶縁膜27を形成する。
図16に示すように、第1絶縁膜25と第2絶縁膜27にレーザによってドレイン電極19に至る貫通孔を形成し、そこに導電材料を埋めることで導電部29を形成する。・
図17に示すように、第1電極31Xを印刷法によって形成し、導電部29を介してTFT30と接続する。図18に示すように、第2電極31Yを形成する。図示してないが第3電極31Zも形成する。
このとき、個別電極の厚みを異ならせるために、スクリーン印刷の場合は異なる種類のスクリーン版が用いられる。具体的には、スクリーンメッシュの厚みと開口率によって印刷膜厚が決定されるので、例えばスクリーンメッシュの厚みを変更するだけで、他の条件を考慮することなく、異なる厚みの個別電極を形成できる。
なお、個別電極は、印刷法と他の方法を組み合わせて形成してもよい。例えば、金属や金属酸化物のスペッタリングの後にフォトリソグラフィー法にて個別電極を形成し、中圧力用および低圧力用の個別電極については、さらにその上に印刷法で導電層を重ねて厚み差をつけてもよい。
次に、図19〜図21を用いて、上側電極部材3の製造を説明する。
図19に示すように、印刷法によって共通電極9を形成する。なお、絶縁フィルム7の一面に例えばスパッタリングによって共通電極9の材料を形成し、続いてフォトリソグラフィー法によって共通電極9を形成してもよい。
図20に示すように、共通電極9の一面に感圧層11を印刷法によって形成する。ただし、共通電極9の外部取り出し部には感圧層11は形成されていない。
図21に示すように、感圧層11の上に、複数のドットスペーサ35を形成する。
最後に、上側電極部材3と下側電極部材5とを接着剤からなる額縁状の額縁スペーサ13(図2)を介して貼り合わせることで、圧力センサ1を完成させる。
2.第2実施形態
前記実施形態ではドットスペーサは上側電極部材に形成されていたが、ドットスペーサは下側電極部材に形成されていてもよい。
そのような実施形態を図22〜図23を用いて説明する。図22〜図23は、第2実施形態に係る圧力センサの製造方法を示す模式的断面図である。
図22に示すように、第3電極31Zの上に複数のドットスペーサ35Aを形成する。第1電極31X、第2電極31Yの場合も同様である。
そして、図23に示すように、上側電極部材3と下側電極部材5を貼り合わせることで、圧力センサを完成させる。
3.第3実施形態
第1実施形態ではTFTはトップゲート型であったが、TFTはボトムゲート型であってもよい。
そのような実施形態を、図24を用いて説明する。図24は、第3実施形態に係る圧力センサの部分概略断面図である。なお、本実施形態はTFTの構造のみが第1実施形態と異なる。
図24に示すように、ソース電極17A、ドレイン電極19A及び有機半導体23Aは第1絶縁膜25Aの上に形成され、ゲート電極21Aは絶縁フィルム15Aの上に形成されている。
4.第4実施形態
前記実施形態では感圧層は共通電極に形成されていたが、感圧層は個別電極に形成されていてもよい。
そのような実施形態を、図25を用いて説明する。図25は、第4実施形態に係る圧力センサの部分概略断面図である。
図25に示すように、個別電極31の厚みは一定である。
厚みが小さい第1感圧層11X(第1個別感圧層の一例)が形成された個別電極31が、第1実施形態における第1電極31Xと同様に、高圧力検出用の個別電極として機能する。
厚みが中くらいの第2感圧層11Y(第2個別感圧層の一例)が形成された個別電極31が、第1実施形態における第2電極31Yと同様に、中圧力検出用の個別電極として機能する。
厚みが大きい第3感圧層11Zが形成された個別電極31が、第1実施形態における第3電極31Zと同様に、低圧力検出用の個別電極として機能する。
5.第5実施形態
第4実施形態ではTFTはトップゲート型であったが、TFTはボトムゲート型であってもよい。
そのような実施形態を、図26を用いて説明する。図26は、第5実施形態に係る圧力センサの部分概略断面図である。なお、本実施形態はTFTの構造のみが第5実施形態と異なる。
図26に示すように、ソース電極17C、ドレイン電極19C及び有機半導体23は第1絶縁膜25Cの上に形成され、ゲート電極21Cは絶縁フィルム15Cの上に形成されている。
6.第6実施形態
第1〜第5実施形態のいずれも感圧層は上側電極部材及び下側電極部材の一方にのみ形成されていたが、感圧層は両部材に形成されて互いに隙間を介して対向してもよい。
そのような実施形態を、図27を用いて説明する。図27は、第6実施形態に係る圧力センサの部分概略断面図である。
上側電極部材3Dにおいて、共通電極9の一面には感圧層11(共通感圧層の一例)が形成されている。
下側電極部材5Dにおいて個別電極31の厚みは一定であり、各個別電極31には、厚みが小さい第1感圧層11X(第1個別感圧層の一例)と、厚みが中くらいの第2感圧層11Y(第2個別感圧層の一例)と、厚みが大きい第3感圧層11Zとが形成されている。
7.第7実施形態
第6実施形態ではTFTはトップゲート型であったが、TFTはボトムゲート型であってもよい。
そのような実施形態を、図28を用いて説明する。図28は、第7実施形態に係る圧力センサの部分概略断面図である。なお、本実施形態はTFTの構造のみが第6実施形態と異なる。
図28に示すように、ソース電極17E、ドレイン電極19E及び有機半導体23Eは第1絶縁膜25Eの上に形成され、ゲート電極21Eは絶縁フィルム15Eの上に形成されている。
8.第8実施形態
第1〜第7実施形態では電極の厚みを変化させる構造は、個別電極及び感圧層の一方のみの厚みを変化させていたが、両方の厚みを変化させることで個別電極と共通電極との隙間を制御してもよい。
そのような実施形態を、図29を用いて説明する。図29は、第8実施形態に係る圧力センサの部分概略断面図である。
第1電極31Xには第1感圧層11Xが形成されている。両者は薄い層であって、第1実施形態における第1電極31Xと同様に、両者は高圧力検出用の電極として機能する。
第2電極31Yには第2感圧層11Yが形成されている。第2電極31Yは厚い層であり第2感圧層11Yは薄い層であって、第1実施形態における第2電極31Yと同様に、両者は中圧力検出用の電極として機能する。
第3電極31Zには第3感圧層11Zが形成されている。両者は厚い層であって、第1実施形態における第3電極31Zと同様に、両者は低圧力検出用の電極として機能する。
9.第9実施形態
第8実施形態ではTFTはトップゲート型であったが、TFTはボトムゲート型であってもよい。
そのような実施形態を、図30を用いて説明する。図30は、第9実施形態に係る圧力センサの部分概略断面図である。なお、本実施形態はTFTの構造のみが第8実施形態と異なる。
図30に示すように、ソース電極17G、ドレイン電極19G及び有機半導体23Gは第1絶縁膜25Gの上に形成され、ゲート電極21Gは絶縁フィルム15Gの上に形成されている。
10.第10実施形態
第2実施形態では個別電極の上にドットスペーサが形成されていたが、その数及び位置は特に限定されていなかった。しかし、ドットスペーサは個別電極の上に均等に配置されていることが好ましい。
そのような実施形態を、図31及び図32を用いて説明する。図31は、第10実施形態に係る圧力センサの部分概略断面図である。図32は、第1011実施形態に係る圧力センサの部分概略平面図である。
複数のドットスペーサ43は、一部の第3電極31Zの上に形成されている。
図32に示すように、第3電極31Zの上にはドットスペーサ43は複数(4個)形成されており、全体に均等に配置されている。
なお、ドットスペーサは第1電極31X、第2電極31Yにも形成されていてもよい。
11.第11実施形態
第1〜第10実施形態では第1電極31Xと、第2電極31Yと、第3電極31Zとは、交互に並んで均等配置されていたが、これらは必ずしも均等に配置されていなくてもよい。
そのような実施形態を、図33を用いて説明する。図33は、第11実施形態に係る個別電極配置を示す模式平面図である。
第1電極31Xと、第2電極31Yと、第3電極31Zは、同じ種類が3ずつ横に並んでいる。
この実施形態でも押圧最低面積が3×3の領域であり、いずれの箇所を押された場合も、第1電極31Xと、第2電極31Yと、第3電極31Zがそれぞれ少なくとも3個は対応している。
なお、個別電極配置のバリエーションは上記以外にも多数ある。
12.第12実施形態
前記実施形態では共通電極との隙間が異なる個別電極の種類の数は3であったが、2であってもよい。
そのような実施形態を、図35を用いて説明する。図35は、第12実施形態に係る個別電極配置を示す模式平面図である。
圧力センサ1は、押圧領域を有している。押圧領域では、いずれの押圧箇所であっても第1電極31Xと第2電極31Yが最低押圧面積内に含まれるように並べられていることが好ましい。第1電極31Xが高圧力検出用であり、第2電極31Yが低圧力検出用である。
図35に示すように、第1電極31Xと、第2電極31Yとは、交互に並んで均等配置されている。具体的には、第1電極31Xと、第2電極31Yとは、同じ種類が斜めに連続するように並んでいる。
この実施形態では押圧最低面積が2×2の領域であり、いずれの箇所を押された場合も、第1電極31Xと、第2電極31Yとがそれぞれ少なくとも2個は対応している。
共通電極との隙間が異なる個別電極の種類の数は、4以上であってもよい。
13.実施形態の共通事項
以下に述べるのは、上記の全ての実施形態の共通事項である。
共通電極側の構成として、共通電極のみの構成と、共通電極と感圧層との組み合わせの構成との両方を含む概念を「共通導電層」とする。第1個別電極側の構成として、第1個別電極のみの構成と、第1個別電極と感圧層との組み合わせの構成との両方を含む概念を「第1個別導電層」とする。第2個別電極側の構成として、第2個別電極のみの構成と、第2個別電極と感圧層との組み合わせの構成との両方を含む概念を「第2個別導電層」とする。
上記の概念を用いれば、隙間は、共通導電層と第1個別導電層及び第2個別導電層との間に形成されている。そして、共通導電層並びに第1個別導電層及び第2個別導電層の少なくとも一方は、感圧層を有する。
この圧力センサでは、圧力が低い場合は、第2個別導電層のみが共通導電層と接触する。これにより、第2個別電極を介して感圧層の抵抗変化(つまり、圧力)を正確に測定できる。圧力が高い場合は、第2個別導電層に加えて第1個別導電層が共通導電層と接触する。これにより、第1個別電極を介して感圧層の抵抗変化(つまり、圧力)を正確に測定できる。なぜなら、第1個別導電層と共通導電層との隙間が長いので、電気抵抗を正確に測定可能な圧力測定範囲が第2個別導電層のそれより高圧力側にシフトしており、つまり高圧力に対応しているからである。
14.変形例
第1〜第12実施形態では、各個別電極に薄膜トランジスタを対応させ、さらに各薄膜トランジスタの電流を検出していた。言い換えると、1つの個別電極に1つの薄膜トランジスタが接続されていた。
しかし、1つの個別電極に複数の薄膜トランジスタを対応させ、複数の薄膜トランジスタの電流を検出するようにしてもよい。具体的には、1つの個別電極に隣接する2以上の薄膜トランジスタが接続される。これにより検出される電流値が大きくなり、さらに、回路に冗長性をもたすことができる。
図4に示す2×2の合計4個の薄膜トランジスタを1個の個別電極に対応させる場合の例を説明する。その場合は、ゲートラインG1、G2を短絡し、ソースラインS1、S2を短絡し、さらに4個のドレイン電極を短絡させて貫通孔及び導電部を介して1個の個別電極に接続する。
薄膜トランジスタの組み合わせパターンは複数可能であり、例えば、2×3、3×2、4×4、5×2でもよい。また、1つの圧力装置に複数の組み合わせパターンが存在してもよい。
15.他の実施形態
以上、本発明の複数の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施形態及び変形例は必要に応じて任意に組み合せ可能である。
例えば、ドットスペーサの構成は、上記いずれの実施形態に対しても必要に応じて適用可能である。
本発明は、感圧層と電極として多数の薄膜トランジスタとを有する圧力センサに広く適用できる。特に、本発明に係る圧力センサは、大面積のシートセンサに適している。具体的には、歩行の測定技術(医療、スポーツ、セキュリティの分野)、ベッドの床ずれ測定技術に適用できる。
1 :圧力センサ
3 :上側電極部材
5 :下側電極部材
7 :絶縁フィルム
9 :共通電極
11 :感圧層
13 :額縁スペーサ
15 :絶縁フィルム
17 :ソース電極
19 :ドレイン電極
21 :ゲート電極
23 :有機半導体
25 :第1絶縁膜
27 :第2絶縁膜
30 :薄膜トランジスタ
31 :個別電極
35 :ドットスペーサ

Claims (16)

  1. 一面に広がって形成された共通電極と、
    前記共通電極に対向してマトリクス状に設けられた複数の個別電極と、
    前記複数の個別電極に対応して前記複数の個別電極の前記共通電極と反対側に設けられ、1又は隣接する2以上が1つの個別電極に接続される複数の薄膜トランジスタと、
    前記共通電極の前記複数の個別電極側の面に積層された共通感圧層と、を備え、
    前記複数の個別電極は、第1電極と、前記第1電極より厚くそのため前記共通感圧層との隙間が前記第1電極より短い第2電極とを含んでいる、
    圧力センサ。
  2. 前記圧力センサは押圧領域を有しており、
    前記押圧領域では、いずれの押圧箇所であっても前記第1電極と前記第2電極が最低押圧面積内に含まれるように並べられている、請求項1に記載の圧力センサ。
  3. 前記共通電極の前記複数の個別電極側の面に形成され、前記複数の個別電極に対向するスペーサをさらに備えた、請求項1又は2に記載の圧力センサ。
  4. 前記複数の個別電極の前記共通電極側の面に形成され、前記共通電極に対向するスペーサをさらに備えた、請求項1又は2に記載の圧力センサ。
  5. 一面に広がって形成された共通電極と、
    前記共通電極に対向してマトリクス状に設けられた複数の個別電極と、
    前記複数の個別電極に対応して前記複数の個別電極の前記共通電極と反対側に設けられ、1又は隣接する2以上が1つの個別電極に接続される複数の薄膜トランジスタと、
    前記複数の個別電極のうちの第1電極の前記共通電極側の面に積層された第1個別感圧層と、
    前記複数の個別電極のうちの第2電極の前記共通電極側の面に積層された第2個別感圧層と、を備え、
    前記第2個別感圧層と前記共通電極との間の隙間は、前記第1個別感圧層と前記共通電極との隙間より短い、
    圧力センサ。
  6. 前記第2電極の厚みは前記第1電極の厚みより大きい、請求項5に記載の圧力センサ。
  7. 前記第2個別感圧層の厚みは前記第1個別感圧層の厚みより大きい、請求項5に記載の圧力センサ。
  8. 前記圧力センサは押圧領域を有しており、
    前記押圧領域では、いずれの押圧箇所であっても前記第1個別感圧層と前記第2個別感圧層が最低押圧面積内に含まれるように並べられている、請求項5〜7のいずれかに記載の圧力センサ。
  9. 前記共通電極の前記複数の個別電極側の面に形成され、前記複数の個別電極に対向するスペーサをさらに備えた、請求項5〜8のいずれかに記載の圧力センサ。
  10. 前記第1個別感圧層と前記第2個別感圧層の前記共通電極側の面に形成され、前記共通電極に対向するスペーサをさらに備えた、請求項5〜8のいずれかに記載の圧力センサ。
  11. 一面に広がって形成された共通電極と、
    前記共通電極に対向してマトリクス状に設けられた複数の個別電極と、
    前記複数の個別電極に対応して前記複数の個別電極の前記共通電極と反対側に設けられ、1又は隣接する2以上が1つの個別電極に接続される複数の薄膜トランジスタと、
    前記共通電極の前記複数の個別電極側の面に積層された共通感圧層と、
    前記複数の個別電極のうちの第1電極の前記共通電極側の面に積層された第1個別感圧層と、
    前記複数の個別電極のうちの第2電極の前記共通電極側の面に積層された第2個別感圧層と、を備え、
    前記第2個別感圧層と前記共通感圧層との間の隙間は、前記第1個別感圧層と前記共通感圧層との隙間より短い、
    圧力センサ。
  12. 前記第2電極の厚みは前記第1電極の厚みより大きい、請求項11に記載の圧力センサ。
  13. 前記第2個別感圧層の厚みは前記第1個別感圧層の厚みより大きい、請求項11に記載の圧力センサ。
  14. 前記圧力センサは押圧領域を有しており、
    前記押圧領域では、いずれの押圧箇所であっても前記第1個別感圧層と前記第2個別感圧層が最低押圧面積内に含まれるように並べられている、請求項11〜13のいずれかに記載の圧力センサ。
  15. 前記共通感圧層の前記第1個別感圧層及び前記第2個別感圧層側の面に形成され、前記第1個別感圧層及び前記第2個別感圧層に対向するスペーサをさらに備えた、請求項11〜14のいずれかに記載の圧力センサ。
  16. 前記第1個別感圧層及び前記第2個別感圧層の前記共通感圧層側の面に形成され、前記共通感圧層に対向するスペーサをさらに備えた、請求項11〜14のいずれかに記載の圧力センサ。
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