JP6322079B2 - 発泡ウレタン充填方法、注入管ユニット、及び発泡ウレタン充填構造 - Google Patents

発泡ウレタン充填方法、注入管ユニット、及び発泡ウレタン充填構造 Download PDF

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Description

本発明は、地盤内に存在する空洞部に発泡ウレタンを充填する発泡ウレタン充填方法、発泡ウレタンを空洞部に充填するために用いられる発泡ウレタン原液の注入管ユニット、及び空洞部に発泡ウレタンが充填された発泡ウレタン充填構造に関する。
造成地盤における竪集水ます等を埋め戻す方法が知られている。例えば、特許文献1には、竪集水ます内の空洞部に可塑性グラウトや発泡ウレタンなどを充填することで竪集水ます内を埋め戻し、その結果、老朽化した竪集水ますの破損によって土砂等が竪集水ますに流入して地盤が陥没等してしまうことを防止している。
特開2013−40481号公報
地盤の土質はエリアで異なり、更に深さに応じて土圧が変化するので発泡ウレタンで充填された一つの空洞部にかかる負荷も単純ではない。しかしながら、従来の埋め戻し方法では、単純に一種類の発泡ウレタンを充填することを前提とするので、地盤の特性や土圧の変化に応じた最適化を図り難いという課題があった。更に、空洞部の全体に亘って発泡強度の高い発泡ウレタンを使用する必要も生じ、コスト面も含めて効率が悪くなり易かった。
本発明は、以上の課題を解決することを目的としており、地盤中に存在する空洞部に発泡ウレタンを充填して地盤と同等以上の支持力を付与する際に、地盤の特性や土圧の変化に応じた充填を行い易くする発泡ウレタン充填方法、発泡ウレタン原液の注入管ユニット、及び発泡ウレタン充填構造を提供することを目的とする。
本発明は、地盤内に存在する空洞部に発泡ウレタンを充填する方法である。そして、この方法では、発泡ウレタン原液は、混合によって発泡ウレタンとなる少なくとも二種類の液体の混合液であり、空洞部に複数種類の発泡ウレタン原液を順次注入することにより、空洞部内に複数の発泡ウレタン層を形成することを特徴とする。
この発泡ウレタン充填方法では、例えば、地盤に土質の異なる地層があったり、また、空洞部が縦長で深さに起因した土圧変化の影響を受け易い形態であったりしても、空洞部内に複数の発泡ウレタン層を形成するので、必要に応じて各発泡ウレタン層の発泡強度に変化を持たせることができ、地盤の特性や土圧の変化に応じた発泡ウレタンの充填が行い易くなる。
また、複数の発泡ウレタン層を発泡強度が異なるように形成することで、より最適化を図り易くなる。
また、地盤内には、所定の勾配を有する地下水排水管が横設されており、地下水排水管には、地盤から浸入する地下水を受け入れて地下水排水管の内部に誘導する竪集水管が立設されており、上記の空洞部は、竪集水管の内部の少なくとも一部であると好適である。竪集水管は鉛直方向に沿って立設されているので深さに起因した土圧変化の影響を受け易い。従って、竪集水管の内部である空洞部に発泡ウレタンを充填して複数層を形成することで適切な埋め戻しが可能になる。
また、竪集水管は、地盤に接する有孔管と、有孔管の下部の内側に配置された内管と、を備え、有孔管の内周面と内管の外周面との間には、地盤から浸入する地下水が流下する集水空間が形成され、空洞部は、有孔管内で、且つ集水空間を除く埋め戻し予定空間であると好適である。複数の発泡ウレタン層を形成する埋め戻し予定空間は、集水空間を除く空間であるため、この集水空間においては引き続き地下水の排水機能を維持させることができる。
また、内管の上部周りに環状のチューブを配置し、前記チューブを膨張させて集水空間の上端を閉塞して埋め戻し予定空間との境界を形成すると好適である。チューブに流体を供給して膨張させることで、集水空間と埋め戻し予定空間との境界を容易に形成でき、作業性を向上させることができる。
また、発泡ウレタン原液の吐出口を有する複数の注入管ユニットを、吐出口の高さが異なるように埋め戻し予定空間に配置し、最下の吐出口から発泡ウレタン原液を注入して埋め戻し予定空間に最下段の発泡ウレタン層を形成した後、最下の吐出口よりも上方に配置された一または複数の吐出口のうち、下方の吐出口から順番に発泡ウレタン原液を注入して埋め戻し予定空間に複数の発泡ウレタン層を形成すると好適である。埋め戻し予定空間内で、吐出口の高さが異なるように配置された複数の注入管ユニットを利用することで、発泡ウレタン層の高さを調節しながら複数の発泡ウレタン層を容易に形成できる。
また、注入管ユニットは、発泡ウレタン原液となる少なくとも二種類の液体それぞれが通過する少なくとも二本の液体移送管と、液体移送管それぞれを通過した液体を混合して発泡ウレタン原液を生成する液体混合管と、液体混合管で生成された発泡ウレタン原液を吐出する吐出口が形成された吐出管と、を備え、液体移送管は有孔管に沿って立設されると共に、液体移送管の上端部側には吐出管が配置されており、注入管ユニットの吐出管は、吐出口を下方に向けて配置されていると好適である。発泡ウレタン原液は粘性を有するので吐出口付近に留まり易く、更にその場所で発泡、硬化することで団結塊として成長し、閉塞させる可能性がある。しかしながら、上記の吐出管は、吐出口を下方に向けて配置されているので、発泡ウレタン原液は下方に向けて滑らかに吐出されることになり、目詰まり等を抑制するのに効果的である。
また、本発明は、地盤内に存在する空洞部内に注入される発泡ウレタン原液が通過する注入管ユニットであって、発泡ウレタン原液となる少なくとも二種類の液体それぞれが通過する少なくとも二本の液体移送管と、液体移送管それぞれを通過した液体を混合して発泡ウレタン原液を生成する液体混合管と、液体混合管で生成された発泡ウレタン原液を吐出する吐出口が形成された吐出管と、を備えたことを特徴とする。
本発明では、発泡ウレタン原液となる少なくとも二種類の液体をそれぞれ別の液体移送管で移送できる。さらに、液体移送管で移送された二種類の液体は液体混合管で混合させて発泡ウレタン原液となり、発泡ウレタン原液となって初めて発泡が開始される。つまり、本発明では、発泡前の状態である液体を空洞部内の適当な位置まで送液でき、その場所で二種類の液体を混合することで発泡ウレタン原液を生成し、生成した発泡ウレタン原液を適当な位置から突出して発泡ウレタン層を形成できる。つまり、上記の注入管ユニットを複数用い、各注入管ユニットの吐出口の高さが異なるように配置することで複数の発泡ウレタン層を容易に実現できる。
また、吐出管には、液体移送管の液体の通過方向に対し、発泡ウレタン原液の吐出方向が逆向きとなる位置に吐出口が設けられていると好適である。液体移送管を鉛直方向に沿って立設するように配置し、液体移送管の下端側から送液するようにすると、液体移送管の液体の通過方向は下端部から上端部に向けた方向、つまり上向きとなる。そして、液体移送管の上端部側で生成された発泡ウレタン原液の吐出方向は、液体の通過方向とは逆方向となる下向きとなるので発泡ウレタン原液が滑らかに吐出され、目詰まり等の抑制に効果的である。
また、吐出管と液体混合管とを連結する連結部を更に備え、連結部は、液体混合管に接続された固定接続部と、固定接続部に接続されると共に、屈曲して吐出管に接続された可動接続部とを有し、可動接続部は、固定接続部を支点に回動可能であって吐出口の向きを調整可能に設けられていると好適である。吐出口の向きを調整できれば、空洞部の適当な位置に狙いを定めて発泡ウレタン原液を吐出し易くなり、適切な発泡ウレタン層を形成する上で有利である。
また、本発明は、地盤内に存在する空洞部に発泡ウレタンが充填された発泡ウレタン充填構造であって、空洞部内に複数の発泡ウレタン層が形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、必要に応じて各発泡ウレタン層の発泡強度に変化を持たせることができ、空洞部に対して地盤の特性や土圧の変化に応じた適切な支持力を付与可能となる。
また、複数の発泡ウレタン層を発泡強度が異なるように形成することで、最適化を図り易くなる。
また、地盤内には、所定の勾配を有する地下水排水管が横設されており、地下水排水管には、地盤から浸入する地下水を受け入れて地下水排水管の内部に誘導する竪集水管が立設されており、上記の空洞部は、竪集水管の内部の少なくとも一部であると好適である。竪集水管の内部である空洞部に複数の発泡ウレタン層を形成することで適切な埋め戻しが可能になる。
また、竪集水管は、地盤に接する有孔管と、有孔管の下部の内側に配置された内管と、を備え、有孔管の内周面と内管の外周面との間には、地盤から浸入する地下水が流下する集水空間が形成され、空洞部は、有孔管内で、且つ集水空間を除く埋め戻し予定空間であると好適である。埋め戻し予定空間は、集水空間を除く空間であるため、この集水空間においては引き続き地下水の排水機能を維持させることができる。
本発明によれば、地盤中に存在する空洞部に発泡ウレタンを充填して地盤と同等以上の支持力を付与する際に、地盤の特性や土圧の変化に応じた充填を行い易くする。
本発明の実施形態に係る発泡ウレタン充填構造を示す断面図である。 竪集水管の内管等を拡大して示す概略的な断面図である。 竪集水管内の埋め戻し予定空間に複数の注入管ユニットを配置した状態を示す概略的な説明図である。 竪集水管の埋め戻し方法において複数の発泡ウレタン層を形成している状態を示す図であり、(a)は第1層を形成している状態を示し、(b)は第2層を形成している状態を示し、(c)は第3層を形成している状態を示し、(d)は第4層を形成している状態を示す説明図である。 上部注入管ユニットを示し、(a)は正面図、(b)は(a)図のb−b線に沿った断面図、(c)は上方から見た平面図である。 上部注入管ユニットの斜視図である。 下部注入管ユニットの斜視図である。 造成地盤に充填された地下水排水管と竪排水管とを示す断面図である。 埋め戻しが行われた地下水排水管と竪集水管とを示す断面図である。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について説明する。
宅地等における造成地盤においては、主に工事中における盛土地盤を安定させるために地盤中に防災管100(図8参照)を設置して地盤中の地下水を排水することが行われている。これらの防災管100は、所定の勾配を設けて地盤中に横設された地下水排水管(以下、「既設排水管」という)101を備えており、既設排水管101には、例えば、RC製の集水桝104が設置されている。また、集水桝104には、地盤から浸入する地下水を受け入れて既設排水管101の内部に誘導する竪排水管102が立設されている。
造成工事が終了した後、竪排水管102をそのまま残し、排水機能を維持させるようにする場合がある。しかしながら、造成工事からの年数経過によって、排水のための要求性能も低くなり、一方で、竪排水管102の不要な空洞部を残しておくと、老朽化等で竪排水管102が破損した場合に土砂等が竪排水管102に流入して地盤Gが陥没等する可能性がある。
この不具合を解消するため、例えば、図9に示されるように、竪排水管102内の空洞部を一部の集水空間Aa(図1参照)を残して発泡ウレタンで埋め戻し、また、集水空間Aaに連通する新設排水管103を既設排水管101内に敷設し、その新設排水管103の周囲をエアミルクM等で埋め戻す。以下、図1を参照し、発泡ウレタンの充填によって地盤と同等以上の支持力が付与された埋め戻し構造(発泡ウレタン充填構造)50について説明する。なお、以下の説明では、発泡ウレタンで充填される竪排水管102について、上記の既設の竪排水管102と区別して竪集水管1と称する。
集水桝104には竪集水管1の外管となる有孔管2が立設されている。本実施形態に係る有孔管2はメッシュ状の鋼製筒状体であるが、材質や孔の形状、配置については、変形例として様々な形態を適用できる。集水桝104の上床版104a上には補強コンクリート105が設置されており、補強コンクリート105上には、有孔管2を取り囲むように割栗石Gaが敷き詰められている。また、有孔管2の上端は、ヒューム管及び間詰めコンクリートからなる密閉蓋3で閉塞されている。
集水桝104の上床版104aの下(裏)面には、集水用の底型枠4が固定されている。底型枠4はトレー状(皿状)であり、底型枠4には導水管5に連通する連通孔が形成されている。導水管5は、新設排水管103に連通可能に接続されている。
底型枠4上には、有孔管2の内周面2aに沿うように、例えば塩ビ管からなる内管6が立設されている。内管6の外周面6aと有孔管2の内周面2aとの間には隙間が在り、この隙間が集水空間Aaとなる。また、内管6の上端周りには環状(ドーナツ状)のゴムチューブ8が固定されており、ゴムチューブ8は水の注入によって膨張し、膨張したゴムチューブ8は集水空間Aaの上端を閉塞する。つまり、本実施形態では、ゴムチューブに水(流体)を供給して膨張させることで、集水空間Aaと埋め戻し予定空間Abとの境界を容易に形成でき、作業性を向上させることができる。
集水空間Aaでは、有孔管2の孔が生きていて、割栗石Gaを通過して流入する地下水を受け入れ、下方の底型枠4、及び導水管5を介して新設排水管103に排出する。一方で、埋め戻し予定空間Abには発泡ウレタンが充填されており、有孔管2の孔を塞いで地下水や土砂の流入を遮断する。
なお、一例であるが、本実施形態に係る竪集水管1の有孔管2の内径は500mm〜900mm、有孔管2の長手方向の寸法は2.1m〜23.6m、内管6の内径は200mm〜500mmとした。
埋め戻し予定空間Abに充填された発泡ウレタンは発泡強度の異なる複数の発泡ウレタン層P1、P2,P3、P4を形成している。本実施形態では、4層の発泡ウレタン層P1〜P4を例示しており、最下段の発泡ウレタン層(第1層)P1は主に内管6内に充填される。2段目の発泡ウレタン層(第2層)P2は第1層P1に積層されており、発泡強度は最も高い。3段目の発泡ウレタン層(第3層)P3は第2層P2に積層され、発泡強度は第2層P2よりも低い。そして、最上段の発泡ウレタン層(第4層)P4は第3層P3に積層され、また、密閉蓋3で閉じられた上部の空間を埋め尽くすように充填され、発泡強度は最も低い。
一般には、地盤Gは、深さが深くなるほど土圧が大きくなる。従って、この土圧に対抗するため、本実施形態では、第1層P1を除き、下方に形成された発泡ウレタン層(例えば、第2層P2)の方が、上方に形成された発泡ウレタン層(例えば、第3層P3や第4層P4)よりも発泡強度が高くなるように設定している。
次に、図2、図3、及び図4を参照し、上述の埋め戻し構造(発泡ウレタン充填構造)50を形成するための埋め戻し方法(発泡ウレタン充填方法)について説明する。図2は竪集水管1の内管6、及び内管6を支える底型枠4を拡大して示す図であり、図3は、埋め戻し予定空間Abに複数の注入管ユニット10,11A,11B,11Cを配置した状態を示す概略的な説明図である。また、図4は、複数の発泡ウレタン層P1〜P4を順番に形成している状態を示す説明図である。
まず、発泡ウレタンの生成について、その一例を説明する。本実施形態では、少なくとも2種類の液体、具体的には、ポリオールを主成分とするA液と、イソシアネートを主成分とするB液とを用いて発泡ウレタンを生成している。A液は、例えば、ポリオール、(ポリ)アミン、触媒、発泡剤、整泡剤などを混ぜた液体であり、B液は、例えば、ポリイソシアネート単体、もしくは数種類のイソシアネートを混ぜた液体である。
A液とB液とを撹拌混合することで発泡ウレタン原液が生成され、クリーム状の液体となる。A液とB液との撹拌終了後からクリーム状の液体となるまでの時間はクリームタイムと称され、本実施形態では、例えば、12±5秒程度である。その後、発泡ウレタン原液が発泡し、泡状の物質として膨張するが、発泡開始から膨張終了までの時間はライズタイムと称され、本実施形態では、例えば、80±20秒程度である。なお、本実施形態では、A液とB液との配合比は1:2±0.2とした。
1種類のB液に対し、例えば、A液中のポリオール、(ポリ)アミン、触媒、発泡剤、整泡剤等の配合割合を変えた複数のA液を準備することで、発泡強度の異なる複数の発泡ウレタン層P1〜P4を形成するための、複数種類の発泡ウレタン原液を生成できる。また、本実施形態では、A液とB液との配合割合は一定になるように設定されているが、A液とB液との配合割合を変えることで、発泡強度の異なる複数の発泡ウレタン層P1〜P4を形成するための、複数種類の発泡ウレタン原液を生成することもできる。なお、発泡強度とは圧縮強度を意味しており、単位「N/mm」で表すことができる。
本実施形態では、地盤Gの特性に応じた複数の発泡ウレタン層P1〜P4を埋め戻し予定空間Abに形成するため、上述のA液とB液との組み合わせから適切な組み合わせを選択、採用する。具体的には、最大深度である第1層P1では12倍発泡で発泡強度1.00N/mmとなるA液とB液との組み合わせからなる混合液(発泡ウレタン原液)を採用する。また、第2層P2では、12倍発泡で発泡強度が1.00N/mmとなるA液とB液の組み合わせを採用し、第3層P3では、20倍発泡で発泡強度が0.50N/mmとなるA液とB液の組み合わせを採用し、第4層P4では、30倍発泡で発泡強度が0.24N/mmとなるA液とB液との組み合わせを採用する。
つまり、本実施形態では、基本的に、深さが深いほど発泡強度が高くなるように設定されている。なお、第1層P1と第2層P2とは発泡強度が同じになっているが、層としては分かれており、この場合でも、必要に応じて第1層P1の方が第2層P2よりも発泡強度が高くなるように設定することも可能である。なお、有孔管2が短い場合には、発泡強度が同じである第1層P1、第2層P2のみを形成するようにしても良い。なお、上述の各層P1〜P4における発泡強度は一例に過ぎず、地盤Gの特性に応じて各層P1〜P4の発泡強度を適宜に設定することは可能である。
次に、実際の施工作業について説明する。実際の施工作業では、竪集水管1の下方である集水桝104側から内管ユニット20を差し込んで固定する(図2、図3参照)。内管ユニット20は、内管6、内管6を支える底型枠4、底型枠4を支える根太21や大引き22、及びゴムチューブ8等を事前に組み付けて一体化したものである。作業者は、集水桝104内で、テーブルリフトを用い、内管ユニット20を一気に持ち上げて内管6を有孔管2内に挿入する。その後、テーブルリフトは鋼管支柱23に置き換えられ、鋼管支柱23は、集水桝104の内部をエアミルクM等で埋め戻す際には永久残置とされる。
内管ユニット20のゴムチューブ8には送水ホース8aが接続されており、送水ホース8aには送液ポンプ等が接続されている。作業者は、内管ユニット20を所定位置に固定すると送水ホース8aから注水してゴムチューブ8を膨張させ、その結果、集水空間Aaの上端を塞いで埋め戻し予定空間Abとの境界を形成する。なお、ゴムチューブ8には、内圧を監視する水圧計8cを備えた監視ライン8bが接続されている。ゴムチューブ8の膨張状態は、監視ライン8bを介し、埋め戻し予定空間Abへの発泡ウレタンの充填が完了するまで作業者によって監視されることになる。
内管6を支える底型枠4には開口が形成されており、この開口には送水ホース8aと監視ライン8bとが通され、更に、複数の注入管ユニット10,11A,11B,11Cが通されている。注入管ユニット10,11A,11B,11Cは、発泡ウレタン原液L(図6、図7参照)を埋め戻し予定空間Ab内に注入するための治具である。作業者は、複数の注入管ユニット10,11A,11B,11Cを開口から挿入して設置し、その後、発泡ウレタン原液Lが漏出しないように、開口をバラ板型枠で塞ぐ。
なお、複数の注入管ユニット10,11A,11B,11Cは、それぞれが独立して配置されると、自重によって撓む可能性があり、その場合、有孔管2に寄り掛かりながら螺旋状の配置になり、下部に負荷がかかり易くなって折損の可能性がでてくる。そのため、本実施形態では、複数の注入管ユニット10,11A,11B,11Cを纏めるようにビニールテープなどの結束部材で束ねている。その結果、挿入や取り付けを纏めて行えるので作業性が向上し、また、強度的にも、下部ほど本数が増えて剛性が増すので折損を防ぐ意味で有利である。
注入管ユニット10,11A,11B,11C(図6、図7参照)は、混合によって発泡ウレタンとなる少なくとも二種類の液体、具体的にはA液とB液とがそれぞれ独立して通過する二本の液体移送管10b,10c、11b,11cを備えている。また、注入管ユニット10,11A,11B,11Cは、液体移送管10b,10c、11b,11cそれぞれを通過したA液とB液とを混合して発泡ウレタン原液Lを生成するミキシング管(液体混合管)10d、11iと、ミキシング管10d,11iで生成された発泡ウレタン原液Lを吐出する吐出口10a、11x,11y,11zが形成された吐出管10e,11mとを備えている。
また、図示は省略するが、注入管ユニット10,11A,11B,11Cは、注入管ユニット10,11A,11B,11Cの下方まで延在するエア抜き管と、充填センサーとを備え、エア抜き管の空気取り入れ口、及び充填センサーは、各層の上限、及び満タンになったか否かを確認する必要から、注入管ユニット10,11A,11B,11Cの最も高い位置に対応した位置に設けられている。具体的には、第1エルボ管11j、継手管11n、第2エルボ管11k(図6参照)に対応した位置に設けられている。
図3、及び図4に示されるように、複数の注入管ユニット10,11A,11B,11Cは、第1層P1〜第4層P4の境界となる高さに合わせて各吐出口10a、11x,11y,11zを配置するようにして設置される。
複数の注入管ユニット10,11A,11B,11Cの設置が完了すると、まず、図4(a)に示されるように、最下段の吐出口10aを有する注入管ユニット10の下端部にA液ライン25とB液ライン26とを接続する。A液ライン25は、送液ポンプ25aを備え、適宜にA液の貯留缶(貯留部)25cに接続される。また、B液ライン26は、送液ポンプ26aを備え、適宜にB液の貯留缶(貯留部)26cに接続される。A液とB液とは、送液ポンプ25a,26aによって注入管ユニット10に供給され、注入管ユニット10の上端部で撹拌混合されて発泡ウレタン原液Lとなり、吐出口10aから吐出される。吐出された発泡ウレタン原液Lは降下しながら発泡、硬化し、埋め戻し予定空間Abの下方を埋め尽くして第1層P1を形成する。
第1層P1の充填確認は、設定吐出量×時間やA液やB液の空き缶数量に基づいて行うことができ、更に、エア抜き管からの空気の流出停止を目視で確認したり、充填センサーでの検出結果を確認したりして行うことができる。なお、本実施形態では、精度を高めるために、これらの方法を複合利用して確認するが、一部の方法のみを利用して確認することもできる。
第1層P1の形成(充填)が終了すると、下から2段目の吐出口11xを有する注入管ユニット11Aの下端部にA液ライン25とB液ライン26とを接続する。そして、A液とB液とを供給し、その結果、吐出口11xから発泡ウレタン原液Lを吐出させて第2層P2を形成する。第2層P2の充填確認は、第1層P1の充填確認と同じ方法で実施できる。同様に、第2層P2が形成されると第3層P3を形成し、第3層P3が形成されると第4層P4を形成する。第1層P1〜第3層P3までの形成確認は、基本的に同様である。一方で、第4層P4の形成確認は、埋め戻し予定空間Ab全体が適切に充填されたか否かの判断の為に重要であるため、充填センサーでの検出を必須とすることが望ましい。
なお、竪集水管1の長さが長い場合、集水桝104内の狭い場所に配置した小型の送液ポンプ25a,26aでは圧送が不十分になり、A液とB液とを十分に供給できなくなる可能性がある。この場合、例えば、地上に大型のコンプレッサーを配置して、高圧ホースをA液ライン25やB液ライン26に接続して圧送をサポートさせるようにすることもできる。
次に、図5、図6、及び図7を参照して複数の注入管ユニット10,11A,11B,11Cについて説明する。まず、上述の第2層P2〜第4層P4を形成する注入管ユニット(以下、「上部注入管ユニット」という)11A,11B,11Cについて説明する。
上部注入管ユニット11A,11B,11Cは、基本的に同様の構造であるため、上部注入管ユニット11Aを代表して説明し、他の上部注入管ユニット11B,11Cの同一の要素については、同一の符号を付して詳しい説明は省略する。
上部注入管ユニット11Aは耐熱性硬質ポリ塩ビ製である。また、上部注入管ユニット11Aは、上述した通り、A液が通過する液体移送管11b、B液が通過する液体移送管11c、A液とB液とを撹拌混合して発泡ウレタン原液Lを生成するミキシング管11i、発泡ウレタン原液Lを移送して吐出口11xから吐出する吐出管11mとを備えている。
液体移送管11b,11cは直線状であり、一方の端部、具体的には、埋め戻し予定空間Abに配置される側の上端部にはエルボ管11d,11eが接続されている。一対のエルボ管11d,11eは、継手管を介して中央のチーズ管11hに接続されており、チーズ管11hにミキシング管11iが接続されている。ミキシング管11iには、例えば、螺旋状の撹拌羽根が内部に形成されており、A液とB液とを撹拌混合して発泡ウレタン原液Lを生成する。一対のエルボ管11d,11e、継手管、及びチーズ管11hは、各液体移送管11b,11cとミキシング管11iとを連結する導入側連結部12である。
一方で、ミキシング管11iと吐出管11mとは吐出側連結部(連結部)14を介して連結されている。吐出側連結部14は、ミキシング管11iに接続された第1エルボ管11j、第1エルボ管に接続された継手管11n、及び継手管11nに接続された第2エルボ管11kを有する。第1エルボ管11j、及び継手管11nによって固定接続部13が形成される。また、第2エルボ管11kは、継手管11nに接続されると共に、継手管11nから屈曲して吐出管11mに接続される可動接続部である。
第2エルボ管11kは、継手管11nを支点に回動可能であり、継手管11nに対する回動によって吐出管11mは傾動し、その結果、吐出管11mに設けられた吐出口11xの向きを調整可能である。従って、埋め戻し予定空間Ab(空洞部)の適当な位置に狙いを定めて発泡ウレタン原液Lを吐出し易くなり、適切な発泡ウレタン層P2〜P4の形成に有利である。
また、吐出管11mは、導入側連結部12、ミキシング管11i、及び吐出側連結部14を介して液体移送管11b,11cに接続されており、特に、導入側連結部12、ミキシング管11i、及び吐出側連結部14は、U字状に屈曲して吐出管11mと液体移送管11b,11cとを接続している。その結果、液体移送管11b,11cのA液またはB液の通過方向に対し、吐出管11mを通過する発泡ウレタン原液Lの通過方向は逆向きとなり、吐出口11xから吐出される発泡ウレタン原液Lの吐出方向は、A液またはB液の通過方向に対して逆向きとなる。なお、本実施形態では、第2エルボ管11kを継手管11nに対して回動させることで、吐出口11xの向きを調整可能であるが、発泡ウレタン原液Lが吐出口11xから吐出される吐出方向は下向きであるため、液体の通過方向である上向きに対して逆向きであることに変わりない。
次に、図7を参照して下部注入管ユニット10を説明する。下部注入管ユニット10は耐熱性硬質ポリ塩ビ製であり、A液が通過する液体移送管10b、B液が通過する液体移送管10c、A液とB液とを撹拌混合して発泡ウレタン原液Lを生成するミキシング管10d、発泡ウレタン原液Lを移送して吐出する吐出管10eとを備えている。
各液体移送管10b,10cの上端部同士は、ミキシング管10dを介して連結されており、ミキシング管10dには吐出管10eが立設されている。吐出管10eの上端部は閉塞しており、側部に複数の吐出口10aが形成されている。
下部注入管ユニット10では、液体移送管10b,10cの長手方向と同じ方向に沿って吐出管10eが設けられており、吐出管10eの側部に吐出口10aが設けられている。したがって、吐出管10e周りの比較的狭い領域に向けて発泡ウレタン原液Lを吐出させて発泡ウレタン層を形成するのに有利である。そのため、下部注入管ユニット10は、内管6近傍の狭い領域が充填対象となる第1層P1を形成するのに利用されている。
以上、本実施形態に係る下部注入管ユニット10、及び上部注入管ユニット11A,11B,11Cでは、発泡前の状態であるA液及びB液を埋め戻し予定空間(空洞部)Ab内の適当な位置まで送液でき、その場所でA液とB液とを混合することで発泡ウレタン原液Lを生成する。更に、発泡ウレタン原液Lを、適宜の高さに配置された吐出口10a,11x,11y,11zから吐出させることで、適切な厚みの発泡ウレタン層P1〜P4を容易に実現できる。
また、上部注入管ユニット11A,11B,11Cを用いて発泡ウレタン原液Lを埋め戻し予定空間Ab内に注入する場合、液体移送管11b,11cを鉛直方向に沿って立設するように配置し、液体移送管11b,11cの下端側からA液及びB液を送液する。この場合、A液とB液との通過方向は下端部から上端部に向けた方向、つまり上向きとなる。そして、液体移送管11b,11cの上端部ではA液とB液とが混合されて発泡ウレタン原液Lとなり、今度は、吐出管11mに沿って下向き方向に流れ、吐出口11x,11y,11zから下向きに吐出される。
発泡ウレタン原液Lは粘性を有し、従って、注入管ユニットの吐出口周囲で徐々に固結塊が成長し易く、吐出口を閉塞してしまう可能性がある。しかしながら、上部注入管ユニット11A,11B,11Cの吐出管11mは、吐出口11x,11y,11zを下方に向けて配置するので、吐出口11x,11y,11zから吐出された発泡ウレタン原液Lは、固結塊として成長する前に下方に向けて滑らかに吐出されることになり、目詰まり等を抑制するのに効果的である。
なお、第1層P1を形成する下部注入管ユニット10では、発泡ウレタン原液Lは横方に向けて吐出されるので、吐出口10a周囲での固結塊の成長抑止という効果は小さい。しかしながら、下部注入管ユニット10の場合、吐出管10eは、二本の液体移送管10b,10cから屈曲することなく、液体移送管10b,10cと同方向に沿って真っ直ぐに延びている。従って、縦長の狭い領域に配置するのに有利であるため、下部注入管ユニット10は、主に内管6内の狭い縦長の領域に充填される第1層P1を形成する目的で使用される。
次に、本実施形態に係る埋め戻し構造50、及び埋め戻し方法の作用、効果について説明する。例えば、地盤中に存在する空洞部に一種類の発泡ウレタンを充填することを前提とするならば、土圧が最も大きくなる深い位置(下部)の負荷に耐え得る発泡強度の発泡ウレタンを採用し、その発泡ウレタンを空洞部全域に充填する必要があって、コスト面も含めて効率がかなり悪い。
しかしながら、上述の埋め戻し構造50、及び埋め戻し方法によれば、埋め戻し予定空間(空洞部)Ab内に複数の発泡ウレタン層P1〜P4を形成するので、必要に応じて各発泡ウレタン層P1〜P4の発泡強度に変化を持たせることができ、地盤の特性や土圧の変化に応じた発泡ウレタンの充填が行い易くなり、コスト面での優位性も高い。
また、実際に、本実施形態では、複数の発泡ウレタン層P2〜P4を発泡強度が異なるように形成しているので、地盤Gに土質の異なる地層があったり、また、深さに起因した土圧変化の影響を受け易い状態であったりしても、地盤Gと同等以上の支持力の付与を、より効果的に実現できる。特に本実施形態に係る空洞部は、竪集水管1内の埋め戻し予定空間Abであり、竪集水管1は鉛直方向に沿って立設されているので深さに起因した土圧変化の影響を受け易い。従って、本実施形態によれば、適切な埋め戻しが可能となり、有利である。
また、本実施形態では、発泡ウレタン原液Lを発泡させて発泡ウレタン層P1〜P4を形成している。発泡ウレタン原液Lの発泡率や発泡強度は、事前に把握されているが、埋め戻し予定空間Abでは容積が決まっているので、所定の発泡率まで到達することなく硬化してしまう場合もある。しかしながら、所定の発泡率まで達しないということは、逆に言うと発泡強度が予定よりも高くなっていることを意味し、地盤Gと同等以上の支持力の付与という観点での問題は無く、寧ろ好適に作用する。
なお、埋め戻し予定空間Abの埋め戻しを、発泡ウレタンではなく、例えば、既設排水管101(図9参照)等と同様にエアミルクMやモルタル等を用いた場合、硬化する前にエアミルクMやモルタル等が有孔管2の孔から周囲の地盤への流出してしまうことが懸念される。そのため、本実施形態では、自然環境への影響にも留意し、極めて短い時間(例えば、80秒程度)で発泡、及び硬化する発泡ウレタンを埋め戻し予定空間Abの充填材料として用いている。発泡ウレタンを充填材料として用いることで、周囲への流出を防ぎ、また、ブリーディングや有害物質の溶出も無い適切な埋め戻しを実現できる。
また、本実施形態では、竪集水管1の有孔管2内で、且つ集水空間Aaを除く埋め戻し予定空間Abに複数の発泡ウレタン層P1〜P4を形成しており、集水空間Aaでは有孔管2の孔が生きているので、引き続き地下水の排水機能を維持させることができる。
また、本実施形態に係る発泡ウレタン充填方法では、吐出口10a、11x,11y,11zの高さが異なるように複数の注入管ユニット10,11A,11B,11Cを埋め戻し予定空間Abに配置し、最初に、最下の吐出口10aから発泡ウレタン原液Lを注入して埋め戻し予定空間Abに最下段の発泡ウレタン層(第1層)P1を形成し、その後、最下の吐出口10aよりも上方に配置された一または複数の吐出口11x,11y,11zのうち、下方の吐出口11xから順番に発泡ウレタン原液Lを注入して埋め戻し予定空間Abに複数の発泡ウレタン層P2〜P4(第2層P2〜第4層P4)を形成している。
つまり、本実施形態に係る発泡ウレタン充填方法では、吐出口10a、11x,11y,11zの高さが異なるように配置された複数の注入管ユニット10,11A,11B,11Cを利用することで、発泡ウレタン層P1〜P4の高さを調節しながら複数の発泡ウレタン層P1〜P4を容易に形成できる。
以上、本発明について実施形態に係る埋め戻し構造50、及び埋め戻し方法を例に説明したが、本発明は、上述の実施形態のみには限定されない。例えば、上記の実施形態では、地盤に存在する空洞部として竪集水管1の埋め戻し予定空間Abを例に説明したが、地盤Gと同等以上の支持力を付与するという目的を達成できるのであれば、地盤内に存在する空洞部に広く適用できる。例えば、トンネルの裏込め、つまり、トンネルの裏面に存在する空洞部に発泡強度が異なる複数の発泡ウレタン層を形成するようにしてもよい。
1…竪集水管、2…有孔管、2a…内周面、6…内管、6a…外周面、8…ゴムチューブ(チューブ)、10,11A,11B,11C…注入管ユニット、10a,11x,11y,11z…吐出口、10b,10c,11b,11c…液体移送管、10d,11i…ミキシング管(液体混合管)、10e,11m…吐出管、11k…第2エルボ管(可動接続部)、13…固定接続部、14…吐出側連結部(連結部)、101…地下排水管、G…地盤、Aa…集水空間、Ab…埋め戻し予定空間(空洞部)、L…発泡ウレタン原液、P1、P2,P3,P4…発泡ウレタン層。

Claims (13)

  1. 地盤内に存在する空洞部に発泡ウレタンを充填する方法であって、
    発泡ウレタン原液は、混合によって前記発泡ウレタンとなる少なくとも二種類の液体の混合液であり、
    前記空洞部に複数種類の前記発泡ウレタン原液を順次注入することにより、前記空洞部内に複数の発泡ウレタン層を形成することを特徴とする発泡ウレタン充填方法。
  2. 前記複数の発泡ウレタン層は発泡強度が異なることを特徴とする請求項1記載の発泡ウレタン充填方法。
  3. 前記地盤内には、所定の勾配を有する地下水排水管が横設されており、前記地下水排水管には、前記地盤から浸入する地下水を受け入れて前記地下水排水管の内部に誘導する竪集水管が立設されており、
    前記空洞部は、前記竪集水管の内部の少なくとも一部であることを特徴とする請求項1または2記載の発泡ウレタン充填方法。
  4. 前記竪集水管は、前記地盤に接する有孔管と、前記有孔管の下部の内側に配置された内管と、を備え、
    前記有孔管の内周面と前記内管の外周面との間には、前記地盤から浸入する地下水が流下する集水空間が形成され、
    前記空洞部は、前記有孔管内で、且つ前記集水空間を除く埋め戻し予定空間であることを特徴とする請求項3記載の発泡ウレタン充填方法。
  5. 前記内管の上部周りに環状のチューブを配置し、前記チューブを膨張させて前記集水空間の上端を閉塞して前記埋め戻し予定空間との境界を形成することを特徴とする請求項4記載の発泡ウレタン充填方法。
  6. 前記発泡ウレタン原液の吐出口を有する複数の注入管ユニットを、前記吐出口の高さが異なるように前記埋め戻し予定空間に配置し、
    最下の前記吐出口から前記発泡ウレタン原液を注入して前記埋め戻し予定空間に最下段の前記発泡ウレタン層を形成した後、前記最下の吐出口よりも上方に配置された一または複数の前記吐出口のうち、下方の前記吐出口から順番に前記発泡ウレタン原液を注入して前記埋め戻し予定空間に複数の前記発泡ウレタン層を形成することを特徴とする請求項4または5記載の発泡ウレタン充填方法。
  7. 前記注入管ユニットは、前記発泡ウレタン原液となる少なくとも二種類の液体それぞれが通過する少なくとも二本の液体移送管と、前記液体移送管それぞれを通過した前記液体を混合して前記発泡ウレタン原液を生成する液体混合管と、前記液体混合管で生成された前記発泡ウレタン原液を吐出する吐出口が形成された吐出管と、を備え、
    前記液体移送管は前記有孔管に沿って立設されると共に、前記液体移送管の上端部側には前記吐出管が配置されており、
    前記注入管ユニットの前記吐出管は、前記吐出口を下方に向けて配置されていることを特徴とする請求項6記載の発泡ウレタン充填方法。
  8. 地盤内に存在する空洞部内に注入される発泡ウレタン原液が通過する注入管ユニットであって、
    前記発泡ウレタン原液となる少なくとも二種類の液体それぞれが通過する少なくとも二本の液体移送管と、
    前記液体移送管それぞれを通過した前記液体を混合して前記発泡ウレタン原液を生成する液体混合管と、
    前記液体混合管で生成された前記発泡ウレタン原液を吐出する吐出口が形成された吐出管と、を備えたことを特徴とする注入管ユニット。
  9. 前記吐出管には、前記液体移送管の前記液体の通過方向に対し、前記発泡ウレタン原液の吐出方向が逆向きとなる位置に前記吐出口が設けられていることを特徴とする請求項8記載の注入管ユニット。
  10. 前記吐出管と前記液体混合管とを連結する連結部を更に備え、
    前記連結部は、前記液体混合管に接続された固定接続部と、前記固定接続部に接続されると共に、屈曲して前記吐出管に接続された可動接続部とを有し、
    前記可動接続部は、前記固定接続部を支点に回動可能であって前記吐出口の向きを調整可能に設けられていることを特徴とする請求項8または9記載の注入管ユニット。
  11. 地盤内に存在する空洞部に発泡ウレタンが充填された発泡ウレタン充填構造であって、
    前記空洞部内に複数の発泡ウレタン層が形成され
    前記地盤内には、所定の勾配を有する地下水排水管が横設されており、前記地下水排水管には、前記地盤から浸入する地下水を受け入れて前記地下水排水管の内部に誘導する竪集水管が立設されており、
    前記空洞部は、前記竪集水管の内部の少なくとも一部であることを特徴とする発泡ウレタン充填構造。
  12. 前記竪集水管は、前記地盤に接する有孔管と、前記有孔管の下部の内側に配置された内管と、を備え、
    前記有孔管の内周面と前記内管の外周面との間には、前記地盤から浸入する地下水が流下する集水空間が形成され、
    前記空洞部は、前記有孔管内で、且つ前記集水空間を除く埋め戻し予定空間であることを特徴とする請求項11記載の発泡ウレタン充填構造。
  13. 前記複数の発泡ウレタン層は、発泡強度が異なることを特徴とする請求項11または12記載の発泡ウレタン充填構造。
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