JP6321920B2 - シートデジタル印刷機 - Google Patents

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Description

本発明は、シートに対してインクジェット方式によりデジタル印刷を行うシートデジタル印刷機に関する。
従来、シートに対してデジタル印刷可能な印刷機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1の発明では、爪により記録媒体を正確に搬送しながらインクジェット方式により画像を記録することが開示されている。
特開2009−262537号公報
一般的に、シートに対してインクジェット方式により印刷を行うシートデジタル印刷機では、当該シートに対してインクを吐出することにより当該シートに画像を印刷するが、印刷時、インク滴を吐出するインクノズルヘッドをシートに出来る限り近づけた印刷位置に位置付けることが望ましい。これによりシートに対するインク滴の着弾位置の精度が高まり、高品質な印刷を行うことができるのである。
ここで、インクノズルヘッドはシートに出来る限り近接して位置付けるため高品質な印刷を行うことができるが、近接した位置にインクノズルヘッドが位置付けられているため、そのままの位置でインクノズルヘッドのメンテナンス等を行うことはできない。従ってインクノズルヘッドのメンテナンス等を行うためには当該インクノズルヘッドをシートから遠ざける必要があった。
しかしながら、インクノズルヘッドをシートから遠ざけてメンテナンス等を行った後、当該インクノズルヘッドを元の印刷位置に正確に戻す必要があるが、正確に戻せない場合には印刷品質が低下するという問題があった。
本発明はかかる問題を解決するためになされたものであり、インクノズルヘッドを印刷位置に正確に位置決めすることのできるシートデジタル印刷機を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明においては、シートに対してインクジェット方式により印刷を行うシートデジタル印刷機において、フレームに回転自在に支持された印刷胴と、搬送されるシートに対してインクを噴射するノズルヘッドを備え、前記フレームに対して移動自在に支持され、当該ノズルヘッドを、前記印刷胴に対向するとともに前記印刷胴で搬送されているシートに近接して当該シートに印刷を施す印刷位置とシートから離反する退避位置とに位置付けるインクジェットノズルユニットと、前記インクジェットノズルユニット側または前記フレーム側に設けられ開口に向かって大径に形成されたテーパ孔部と、前記インクジェットノズルユニット側または前記フレーム側に設けられた第1基準面と、前記フレーム側または前記インクジェットノズルユニット側に設けられ先端に向かって小径に形成され前記テーパ孔部に係合するテーパピン部と、前記フレーム側または前記インクジェットノズルユニット側に設けられ前記第1基準面と当接する第2基準面と、前記第1基準面と前記第2基準面とを押圧させるように前記インクジェットノズルユニットを付勢するインクジェットノズルユニット付勢手段とを備え、複数の前記ノズルヘッドが前記印刷胴の周面に沿ってシート搬送方向に並設され、これらのノズルヘッド毎に前記インクジェットノズルユニットが設けられ、一つの前記インクジェットノズルユニットあたりにそれぞれ前記テーパ孔部と、第1基準面と、テーパピン部と、前記第2基準面と、前記インクジェットノズルユニット付勢手段とが設けられ、前記各インクジェットノズルユニットを個別に前記退避位置と、前記フレームの外側すなわち左右のフレーム間の空間の外側に位置付けられるメンテナンス位置とに移動可能に支持するヘッド保持ユニットスライド機構を備えているようにする。
本発明は、前記シートデジタル印刷機において、前記テーパ孔部および前記第1基準面は、第1係合部材に含まれ、前記テーパピン部および前記第2基準面は、第2係合部材に含まれ、前記第1係合部材と前記第2係合部材は、前記印刷胴に対して前記ノズルヘッドを位置決めする位置決め固定装置を構成し、前記位置決め固定装置は、前記印刷胴の軸方向において、前記インクジェットノズルユニットの両端部にそれぞれ設けられ、片側の前記位置決め固定装置の前記テーパ孔部と前記テーパピン部のうち一方は、前記印刷胴の軸方向にスライド自在に保持されていることを特徴とする。
本発明によれば、印刷位置と退避位置との間でインクジェットノズルユニットをテーパ孔部とテーパピン部とにより正確に位置決めし、第1基準面と第2基準面とを押圧させることにより、インクジェットノズルユニットのノズルヘッドを印刷位置に正確に位置決めできるので、シートに対する印刷品位を高品質に維持することができる。
デジタル印刷装置の全体構成を示す側面図である。 印刷位置におけるシート厚調整機構を示す側面図である。 反転スイング装置の構成を示す側面図である。 退避位置におけるシート厚調整機構を示す側面図である。 メンテナンス位置におけるシート厚調整機構を示す側面図である。 インクジェットノズル調整装置の構成を示す断面図である。 ヘッドユニットスライド機構の構成を示す側面図である。 位置決め固定装置の構成を示す側面図である。 位置決め固定装置により第1係合部材と第2係合部材との係合過程を示す側面図である。 位置決め固定装置により第1係合部材と第2係合部材とが係合された状態を示す側面図である。 デジタル印刷装置の制御系の構成を示すブロック図である。 デジタル印刷装置における印刷工程(1)を示す側面図である。 デジタル印刷装置における印刷工程(2)を示す側面図である。 デジタル印刷装置における印刷工程(3)を示す側面図である。 デジタル印刷装置における印刷工程(4)を示す側面図である。 デジタル印刷装置における印刷工程(5)を示す側面図である。 他の実施の形態における位置決め固定装置の構成を示す断面図である。 他の実施の形態における位置決め固定装置の位置決め固定状態を示す断面図である。
次に、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
<デジタル印刷装置の構成>
図1に示すように、シートデジタル印刷機としてのデジタル印刷装置1は、供給部としての給紙装置2、処理部としてのデジタル印刷ユニット3及び排出部としての排紙装置4を備える。
給紙装置2には、複数のシートS1が積載された積載台21および、その積載台21の最上段のシートS1をフィーダボードFBへ搬送するサッカー装置23が設けられている。サッカー装置23は、第1吸23aおよび第2吸23bを備え、第1吸23aおよび第2吸23bが連続供給バルブ26および間欠供給バルブ27を介して負圧源25と接続されている。
連続供給バルブ26および間欠供給バルブ27は、共に第1吸23aおよび第2吸23bの負圧源25からの吸引を断接するものであるが、後述するように吸引を断接するタイミングがそれぞれ異なっている。
フィーダボードFBのシート搬送方向先端側には、デジタル印刷ユニット3のフレーム3aに揺動自在に支持され、シートS1の一方の端部である先端(くわえ側端部)をくわえて保持する図示しないくわえ爪装置を備えたスイング装置31fが配設されている。スイング装置31fには給紙側渡し胴32が対向して配置され、その給紙側渡し胴32がフレーム3aに回転自在に支持されている。
給紙側渡し胴32には、スイング装置31fのくわえ爪装置により受け渡されるシートS1の先端をくわえた状態で保持するくわえ爪装置32aが設けられている。なおデジタル印刷ユニット3では、スイング装置31fおよび給紙側渡胴32により上流側シート搬送装置を構成している。
給紙側渡し胴32には、スイング装置31fよりもシート搬送方向下流側に胴としての印刷胴33が対接配置され、その印刷胴33がフレーム3aに回転自在に支持されている。印刷胴33は、その直径が給紙側渡し胴32の3倍の直径を有し、給紙側渡し胴32のくわえ爪装置32aからシートS1の先端を受け取って保持する印刷胴くわえ爪装置33a、33b、33cと、この印刷胴くわえ爪装置33a、33b、33cに対応して設けられシートS1を支持する支持面33d、33e、33fとを備え、印刷胴くわえ爪装置と支持面との組を3組設けた3倍胴として構成されている。ここで、シートS1を保持する印刷胴くわえ爪装置33a、33b、33cは円周方向に互いに120度位相をずらした状態で設けられている。
図2に示されるように、印刷胴33の支持面33d、33e、33fには複数の吸引用孔33gが形成されており、その複数の吸引用孔33gが図示しない負圧源と接続されている。また、印刷胴33の軸33pの一方にはギア270が固定されており、図示しない本機駆動モータと駆動連結されている。
図1に示されるように、印刷胴33の吸引孔33gによるシートS1の吸引作動範囲は、印刷胴33の給紙側渡し胴32との対接部分よりもシート搬送方向下流側近傍の吸引開始位置33iから第1の排紙側渡し胴36との対接部分よりもシート搬送方向上流側近傍の吸引終了位置33jまでの間であり、この吸引作動範囲においてシートS1の全面は印刷胴33の支持面33d、33e、33fに吸着される。
印刷胴33の給紙側渡し胴32との対接部分よりもシート搬送方向下流側には、当該印刷胴33の周面に対向してインクジェットノズル部34が配置されている。
インクジェットノズル部34には、互いに異なる色のインクをセットした複数のインクジェットノズルヘッド34a〜34dが印刷胴33の周面に沿ってシート搬送方向に並設され、それぞれが印刷胴33の周面を指向している。ノズルヘッドとしてのインクジェットノズルヘッド34a〜34dは、印刷胴33の複数の吸引用孔33gによって支持面33d、33e、33fに全面吸着されたシートS1との隙間が僅かな間隔となるよう印刷胴33に近接して配設されている。なお、印刷胴33、インクジェットノズル部34によりシート印刷装置を構成しており、インクジェットノズルヘッド34a〜34dと対向する印刷胴33の周面部分がシートS1に印刷を施すための印刷領域33kを形成している。
印刷胴33のインクジェットノズル部34による印刷領域33kよりもシート搬送方向下流側には、印刷胴33に対接配置され、シートS1に赤外線や紫外線などの光を照射して当該シートS1上に印刷されたインクを乾燥させる乾燥装置としてのインキ乾燥ランプ35が設けられている。ここで、乾燥とは熱エネルギーを与えてインクの水分を蒸発させることやインクを硬化させることを含むものであり、固化と言い換えることができる。
印刷胴33には、インクジェットノズル部34よりもシート搬送方向下流側に、第1の排紙側渡し胴36が対接配置され、その第1の排紙側渡し胴36がフレーム3aに回転自在に支持されている。第1の排紙側渡し胴36には、印刷胴33により搬送されるシートS1の先端を印刷胴くわえ爪装置33a、33b、33cから受け取って保持するくわえ爪装置36aが設けられている。
第1の排紙側渡し胴36の印刷胴33との対接部分よりもシート搬送方向下流側には、第2の排紙側渡し胴37が第1の排紙側渡し胴36と対接配置され、その第2の排紙側渡し胴37がフレーム3aに回転自在に支持されている。第2の排紙側渡し胴37には、第1の排紙側渡し胴36により搬送されるシートS1の先端を受け取って保持するくわえ爪装置37aが設けられている。
第2の排紙側渡し胴37の第1の排紙側渡し胴36との対接部分よりもシート搬送方向下流側には紙取胴38が対接配置され、その紙取胴38がフレーム3aに回転自在に支持されている。紙取胴38には、第2の排紙側渡し胴37により搬送されるシートS1の先端を受け取って保持するくわえ爪装置38aが設けられている。
紙取胴38の下方には、シートS1を搬送するベルトコンベア状のデリバリーベルト40が配設されている。デリバリーベルト40のシート搬送方向先端側には、デジタル印刷ユニット3によりデジタル印刷処理の施されたシートS1を積載する積載台41が設けられている。なお、紙取胴38、デリバリーベルト40、積載台41により排紙装置4を構成し、紙取胴38およびデリバリーベルト40により搬送されるシートS1の経路がシート排出経路を構成する。
第2の排紙側渡し胴37の紙取胴38との対接部分よりもシート搬送方向下流側には、反転前倍胴39が対接配置され、その反転前倍胴39がフレーム3aに回転自在に支持されている。反転前倍胴39は、第2の排紙側渡し胴37の2倍の直径を有する2倍胴であり、第2の排紙側渡し胴37により搬送されるシートS1の先端を受け取って保持するくわえ爪装置39aが一組設けられている。
反転前倍胴39の第2の排紙側渡し胴37との対接部分よりもシート搬送方向下流側には、図3に示されるように、シートS1の他方の端部としての後端(尻側端部)を受け取って保持するくわえ爪装置31btを備えた反転スイング装置31bが対向して配置されている。なお、反転スイング装置31bはシートS1の表裏を反転させる反転部を構成する。
反転スイング装置31bは、印刷胴33の第1の排紙側渡し胴36との対接部分よりも印刷胴33の回転方向下流側かつ給紙側渡し胴32との対接部分よりも印刷胴33の回転方向上流側において印刷胴33に対向して配置されている。そして、この反転スイング装置31bは、反転前倍胴39により搬送されるシートS1の後端を受け取る破線で示された受取位置(図1)と、印刷胴33の印刷胴くわえ爪装置33a、33b、33cにシートS1の後端を受け渡す実線で示された受渡位置(図1)との間で揺動自在にフレーム3aに支持されている。なお、第1の排紙側渡し胴36、第2の排紙側渡し胴37、反転前倍胴39、反転スイング装置31bにより反転機構を構成し、第1の排紙側渡し胴36、第2の排紙側渡し胴37、反転前倍胴39、反転スイング装置31bにより搬送されるシートS1の経路がシート反転経路を構成する。
第2の排紙側渡し胴37のくわえ爪装置37aは、紙取胴38のくわえ爪装置38aと反転前倍胴39のくわえ爪装置39aとに選択的にシートS1を受け渡すことが可能に駆動される。また、紙取胴38のくわえ爪装置38aは、第2の排紙側渡し胴37により搬送されるシートS1の先端を選択的に受け取ることが可能に駆動され、これらくわえ爪装置37a、38aはシートS1の搬送先を排紙装置4または反転スイング装置31bに切替える、すなわち、シートS1の搬送経路をシート排出経路またはシート反転経路に切替える搬送経路切替手段82(図11)を構成する。
次に、図2、図4乃至図7を用いてインクジェットノズル部34の支持構成を説明する。ここでは特にインクジェットノズルヘッド34dの支持構成について説明するが、インクジェットノズルヘッド34a〜34cの支持構成もインクジェットノズルヘッド34dと同じである。
左右のフレーム3a、3aには、印刷胴33の上方に設けられ当該印刷胴33の軸方向に延び、その両端を当該フレーム3a、3aの外側へ延ばしたガイドレール281が図示しない支持部材を介して固定されている。図7に示されるようにステー3bはインクジェットノズルヘッド34a〜34dに対応して複数設けられ、これら複数のステー3bは1本のステー3cに固定されている。
ステー3bの先端面には印刷胴33の軸方向に延び、一端が当該フレーム3aの外側に延びるガイドレール281が固定されている。またステー3bの先端側の両側面には当該ステー3bの長手方向に延びる突出部が設けられている。
ステー3bにはそれぞれ2つのスライダ282、284が摺動自在に支持されている。以下、図7に基づいてスライダ282の支持構成を説明する。スライダ284もスライダ282と同様の支持構成を有しているため詳細な説明は省略する。ステー3bの突出部にはスライダ282の上部が係合しており、ガイドレール281にはスライド部282aが摺動自在に係合している。これによりスライダ282は、ステー3bに吊り下げられるように支持されると共に、スライド部282aおよびガイドレール281により案内されながら当該ステー3bの長手方向(印刷胴33の軸方向)に移動可能に支持される。なお、ステー3b、ガイドレール281の少なくとも一方によりインクジェットノズルヘッド34dを案内する案内部材が構成される。
図2に示されるように、ステー3bのフレーム3aの外側部分には、当該ステー3bの長手方向に延びるボールねじ320のねじ軸321が両側端部の軸受323を介して軸支されており、当該ねじ軸321の一端にはボールねじ用モータ324が駆動連結されている。
各スライダ282、284の下端面にはホルダ283、285が固定され(図2)、ホルダ283、285にはスライド部282a(図7)が固定されている。スライダ284には、ボールねじ320のナット部材322が固定されており、当該ナット部材322が当該ボールねじ320のねじ軸321とボール(図示せず)を介して係合されている。
ホルダ283、285には、一端にインクジェットノズル着脱装置としてのエアーシリンダ276、278のシリンダ本体276a、278aが支持されたステーST1、ST2が固定されている。エアーシリンダ276、278のピストンロッド276b、278bには支持板34dpの両端部が固定され、この支持板34dpにはインクジェットノズルヘッド34dが支持されている。ここでエアーシリンダ276、278がインクジェットノズルヘッド34a〜34d用のインクジェットノズル着脱装置3401a〜3401d(図11)を構成している。
インクジェットノズルヘッド34dは、エアーシリンダ276、278により、図2および図1の実線に示される印刷胴33に近接する第1の位置としての印刷位置と、印刷位置から印刷胴33の半径方向外側へ離反して退避する図4および図1の破線に示された第1の位置としての退避位置との間で移動可能(着脱可能)に支持されている。ここで、第1の位置は、図2および図4に示されるように、インクジェットノズルヘッド34dが左右のフレーム3aの間の空間(印刷機内部)において印刷胴33に対向する位置であり、印刷位置および退避位置を含む。また、インクジェットノズルヘッド34dは、図4に示される退避位置(第1の位置)と図5に示される第2の位置としてのメンテナンス位置との間で移動可能にガイドレール281に支持されている。なお、第2の位置は、図5に示されるように、インクジェットノズルヘッド34dがフレーム3aの外側すなわち左右のフレーム3a間の空間の外側(印刷機外部)に位置付けられる位置である。
図2の275、277は、支持板34dpの両端部に設けられインクジェットノズルヘッド34dの印刷位置における印刷胴33に対する位置を調整するインクジェットノズル調整装置であり、図6にその詳細構成が示されている。図6を用いてインクジェットノズル調整装置275、277の詳細構成を説明するが、両者は同一構造であるため、ここではインクジェットノズル調整装置275についてのみ説明する。なお、インクジェットノズル調整装置275、277がインクジェットノズルヘッド34a〜34d用のインクジェットノズル調整装置3402a〜3402d(図11)を構成している。
支持板34dpには、インクジェットノズル調整装置275、277における筐体291の外周壁291bが固定され、当該外周壁291bの内側には内周に雌ねじが設けられた雌ねじ部297が固定されている。
また、筐体291の内部には保持プレート291aが固定されており、当該保持プレート291aには駆動手段としてのモータ294が固定されている。モータ294のモータ軸294aの一端には、雄ねじ部材296が当該モータ軸294aと一体に回転するとともに当該モータ軸294aの軸方向へ移動自在に支持されている。この雄ねじ部材296は雌ねじ部297と螺合し、その先端には開口に向かって大径となるテーパ状に形成されたテーパ孔部としての係合孔298bが設けられた第一係合部材298が固定されている。
第一係合部材298は、後述するインクジェットノズルユニットとしての支持板34dpの長手方向、すなわち印刷胴33の軸方向に移動不能に定置されるが、印刷胴33上のシートS1に対する遠近方向に移動可能に支持されている。第1係合部材298は、係合孔298bが形成された本体部298aと、当該本体部298aに固定されたピン収納部298cとによって構成されている。
また、筐体291の上端部にはポテンションメータ292が設けられ、当該ポテンションメータ292とモータ294とはモータ軸294aおよびカップリング293を介して連結されている。
一方、図4に示されるように、左右のフレーム3a、3aの上端部には、第2係合部材271、272がそれぞれ設けられている。第2係合部材271、272は、本体271a、272aと、当該本体271a、272aの上端面から所定量だけ突出し第1係合部材298の係合孔298b、298bに挿入されるガイドピン271b、272bとによって構成されている。
本体271aの下端部にはスライダ305が固定されており、当該スライダ305はフレーム3aにブラケットを介して固定され印刷胴33の軸方向に延びるガイドレール306と係合している。これにより本体271aはフレーム3aに印刷胴33の軸方向に移動可能に支持される一方、本体272aはフレーム3aに固定されている。また本体271a及び272aの上端面と印刷胴33の外周面とはほぼ同じ高さに揃えられている。ここで、スライダ305およびガイドレール306は、フレーム3aに対してインクジェットノズルヘッド34a〜34dをスライド可能に支持するノズルヘッド支持手段を構成する。
なお、ホルダ283、285、ステーST1、ST2、エアーシリンダ276、278、支持板34dpにより、インクジェットノズルヘッド34a〜34dをシートS1の印刷面に対して接近離反させる方向へ保持すると共に、退避位置とメンテナンス位置との間を移動自在に保持するヘッド保持ユニットを構成し、インクジェットノズルヘッド34a〜34dとヘッド保持ユニットによりインクジェットノズルユニットを構成し、当該ヘッド保持ユニットの上部に設けられたガイドレール281、スライダ282、284及びボールねじ320によりヘッド保持ユニットスライド機構を構成している。また、インクジェットノズル調整装置275、277と第二係合部材271、272とによりインクジェットノズル調整手段を構成している。
また、第一係合部材298および第二係合部材271、272はインクジェットノズルユニットを左右のフレーム3aに支持させるノズルヘッド支持手段を構成し、フレーム3aに固定されている第二係合部材272の本体272aに設けられたガイドピン272bはインクジェットノズルユニットの位置決めの基準となる基準ピンとして機能する。
ところで図2、図4および図5に示されるように、エアーシリンダ276が取り付けられたステーST1及びエアーシリンダ278が取り付けられたステーST2には、ガイドレール281と平行であり、当該ステーST1およびステーST2同士を連結するための補助フレーム329が固定されている。
続いて、印刷胴33に対してインクジェットノズルヘッド34d(34a〜34c)を位置決めする位置決め固定装置としての第1係合部材298および第2係合部材271、272の構成について図8乃至図10を用いて説明する。但し、第2係合部材271および272については同一の構造であるため、便宜上、第2係合部材271の構成についてのみ説明する。
インクジェットノズル調整装置275の第1係合部材298では、本体部298aとピン収納部298cとが複数のボルト551により一体に固定されている。本体部298aの下面には係合孔298bが設けられている。係合孔298bのうち本体部298aに相当する部分には、テーパ孔部502、テーパガイド部501b、テーパ係止部503が下側から順に形成されている。
テーパ孔部502は、開口に向かって大径となるように形成され、テーパガイド部501bは本体部298aからピン収納部298cに向かってテーパ孔部502よりも急峻な角度ですぼまるように形成され、テーパ係止部503はピン収納部298cから本体部298aに向かってすぼまるように形成されている。本体部298aの下面には環状に突出された第1基準面としての被支持面Tが形成されている。
第2係合部材271の本体271aは、複数のボルト504によって固定されたカバーブロック505と、そのカバーブロック505と本体271aとの間に保密状に挿入したピストン506と、そのピストン506の下側に形成した油圧室507と、ピストン506とカバーブロック505との間に装着したクランプバネ508とを備える。クランプバネ508は、ここでは、ピストン506とカバーブロック505との間に積層させた複数枚の皿ばねによって構成されるが、圧縮コイルばねであっても良い。ピストン506と油圧室507とクランプバネ508によって後述するプルロッド514を移動させる駆動手段Dを構成している。なお本体271aの側面には圧油給排路526が形成されており、当該圧油給排路526が油圧室507と連通されている。
カバーブロック505の上面には環状に突出された第2基準面としての支持面Sが形成され、第1係合部材298の被支持面Tと対向するように配置されている。そのカバーブロック505の中央部には、第1係合部材298の係合孔298bへ挿入される円柱状のテーパピン部としてのガイドピン271bが上向きに突設されている。
ガイドピン271bの上部には先端に向かって小径に形成されたテーパガイド部271btが形成されている。また、ガイドピン271bの下部には、テーパピン部としての環状のテーパスリーブ509が外嵌され、そのテーパスリーブ509が1枚の皿バネ(弾性部材)510により第1係合部材298の本体部298aに向かって付勢されると共に、止め輪511によって受け止められている。テーパスリーブ509は、その内周面がストレート面512で形成されると共に外周面が先端に向かって小径に形成されたテーパピン部としてのテーパ面513で形成されている。
テーパスリーブ509は、ガイドピン271bの軸心方向へ移動自在に支持されている。テーパスリーブ509のテーパ面513は、第1係合部材298の本体部298aのテーパ孔部502にテーパ嵌合するように形成されている。
ガイドピン271bの筒孔271hには、プルロッド514が当該ガイドピン271bの軸心方向へ移動自在に挿入されている。プルロッド514は、その下部が締結ボルト517によってピストン506に固定されている。
ガイドピン271bには周方向へ所定間隔をあけて複数の貫通孔515が形成され、これら複数の貫通孔515には係合ボール516がそれぞれ支持されている。各貫通孔515の外方側へ係合ボール516が大きく突出した係合位置X(図10)と、各貫通孔515の内方側に係合ボール516が収納された係合解除位置Y(図8)との間で係合ボール516が移動可能に支持されている。なお、係合ボール516の貫通孔515からの外方側への飛び出しは、貫通孔515の外端の縮径部515aによって阻止される。
ガイドピン271bの貫通孔515と対応するプルロッド514の周面には、係合ボール516と対接するくびれ部530が形成されており、当該くびれ部530の最も深い箇所は係合ボール516が係合解除位置Y(図8)に退避するための退避面528として機能し、くびれ部530の浅い箇所は係合ボール516の一部がガイドピン271bの周面側から大きく突出するための押圧面531として機能する。ガイドピン271bの貫通孔515およびプルロッド514のくびれ部530により係合ボール516を収納するボール収納空間が形成される。
第2係合部材271の本体271aに圧縮空気(クリーニング流体)の供給口519が設けられると共に、プルロッド514の上端部分に圧縮空気(クリーニング流体)の噴出口520が斜め上向きに設けられている。供給口519および噴出口520は、カバーブロック505内の横流路521とプルロッド514内の縦流路522とによって連通されている。なお、テーパ係止部503、ピストン506、クランプバネ508、プルロッド514および係合ボール516が、被支持面Tと支持面Sとを押圧させるようにインクジェットノズルユニットを付勢する付勢手段を構成する。
<デジタル印刷装置の制御系の構成>
図11に示すように、デジタル印刷装置1は、全体を統括制御するためのCPU(Central processing Unit)構成でなる制御手段としての制御装置100を備えている。制御装置100には、シートS1の片面だけにデジタル印刷処理を施す片面印刷モード、シートS1の表面および裏面の両面にデジタル印刷処理を施す両面印刷モードの何れかを作業者に選択させる印刷モード選択スイッチ101、印刷胴33を回転駆動させる駆動モータ302、各インクジェットノズルヘッド34a〜34dに対応したボールねじ用モータ324a〜324d、印刷胴33の位相を検出する位相検出装置としてのロータリエンコーダ304、作業者による入力或いは検出器による検出によりシートS1の厚さが入力されるシート厚さ入力手段301、連続供給バルブ26、間欠供給バルブ27、搬送経路切替手段82、インクジェットノズル部34の各インクジェットノズルヘッド34a〜34d、各インクジェットノズルヘッド34a〜34d用のノズル着脱装置3401a〜3401d、各インクジェットノズルヘッド34a〜34d用のノズル調整装置3402a〜3402d、各インクジェットノズルヘッド34a〜34d用のポテンショメータ292a〜292d、各インクジェットノズルヘッド34a〜34d用のヘッド位置調整スイッチ303a〜303d、インキ乾燥ランプ35が接続されている。なお、ヘッド位置調整スイッチ303a〜303dは、各インクジェットノズルヘッド34a〜34dの位置を作業者がマニュアルで調整するスイッチである。
<デジタル印刷装置の印刷動作>
このように構成されたデジタル印刷装置1の印刷動作について、片面印刷モードが選択された場合と、両面印刷モードが選択された場合とに分けて説明する。
図1に示されるように、作業者の印刷モード選択スイッチ101の操作により片面印刷モードが選択されると、制御装置100は連続供給バルブ26を作動させ、これにより第1吸23aおよび第2吸23bが積載台21のシートS1を吸着しフィーダボードFBへ搬送する。
連続供給バルブ26は、印刷胴33の1回転中に当該印刷胴33に設けられた印刷胴くわえ爪装置33a、33b、33cの数と同じ枚数のシートS1を供給するタイミング、換言すると、印刷胴33における各くわえ爪装置33a、33b、33cと給紙側渡し胴32のくわえ爪装置32aとが対向するタイミング(第1の周期)ごとに連続供給バルブ26が「開」して第1吸23aおよび第2吸23bの負圧源25からの吸引が行なわれるように作動する。このように、印刷胴33の全ての印刷胴くわえ爪装置33a、33b、33cがシートS1をくわえるように当該シートS1を供給することを連続給紙と呼び、連続給紙における連続供給バルブ26の開閉周期を第1の周期と呼ぶ。これにより、サッカー装置23はシートS1を第1の周期でフィーダボードFBへ搬送する。
フィーダボードFBにより搬送されるシートS1は、その先端がスイング装置31fのくわえ爪装置によって保持された後に当該スイング装置31fの揺動により給紙側渡し胴32へ向かって搬送され、その給紙側渡し胴32のくわえ爪装置32aに当該シートS1の先端がくわえ替えされる。
給紙側渡し胴32の回転に伴って搬送されるシートS1は、印刷胴33との対接部分において給紙側渡し胴32のくわえ爪装置32aから印刷胴33の印刷胴くわえ爪装置33a〜33cの何れかにその先端がくわえ替えされた後、印刷胴33の回転とともに搬送される。印刷胴33は吸引開始位置33iから回転方向下流側において吸引孔33gに吸引力が作用するので、シートS1が吸引開始位置33iを通過すると、当該シートS1の全面は支持面33d、33e、33fに吸着され密着する。
印刷胴33により搬送されるシートS1の表面には、インクジェットノズル部34のインクジェットノズルヘッド34a〜34dから微滴化されたインクが吐出されることによりデジタル印刷処理が施される。シートS1は印刷胴33の支持面33d〜33fに密着しているため、インクジェットノズルヘッド34a〜34dとの間の微小間隔が維持された状態で搬送される。この微小間隔が維持されることにより吐出されたインクをシートに高精度で着弾させることができ、高品質な印刷を行うことができる。インクジェットノズル部34による印刷が行われたシートS1は、印刷胴33とインキ乾燥ランプ35との間を通過し、当該インキ乾燥ランプ35からの光が照射され、これによりシートS1のインクが乾燥する。その後シートS1は第1の排紙側渡し胴36へ搬送される。
シートS1は、吸引開始位置33iから吸引終了位置33jまでの間の吸引作動範囲において、印刷胴33の支持面33d、33e、33fに密着しているため、インキ乾燥ランプ35からシートS1の全面に均一に光が照射され、むらの無いインク乾燥が行なわれる。
図12に示すように、印刷胴33と第1の排紙側渡し胴36との対接部分において印刷胴33の印刷胴くわえ爪装置33a〜33cから第1の排紙側渡し胴36のくわえ爪装置36aにシートS1の先端がくわえ替えされる。その際、シートS1の先端側は吸引終了位置33jを通過しているため吸引孔33gからの吸引力が無くなっており、シートS1が支持面33d、33e、33fから容易に剥がされ、スムーズなくわえ替えを行なうことができる。
その後、図13に示すように、第1の排紙側渡し胴36のくわえ爪装置36aに保持されたシートS1は、第1の排紙側渡し胴36と第2の排紙側渡し胴37との対接部分において、第1の排紙側渡し胴36のくわえ爪装置36aから第2の排紙側渡し胴37のくわえ爪装置37aにその先端がくわえ替えされる。
片面印刷モードの場合、制御装置100は、ロータリエンコーダ304からの位相信号に基づいて全てのシートS1が第2の排紙側渡胴37から紙取胴38へ受け渡されるように搬送経路切替手段82を制御する。すなわち、シートS1の先端が第2の排紙側渡し胴37と紙取胴38との対接部分に位置付けられる位相において、第2の排紙側渡し胴37のくわえ爪装置37aがシートS1の先端の保持を解除するとともに、紙取胴38のくわえ爪装置38aがシートS1の先端をくわえて保持する。これにより片面に印刷が施されたシートS1は全て第2の排紙側渡し胴37から紙取胴38へくわえ替えされて搬送される。
紙取胴38にくわえ替えされたシートS1は、デリバリーベルト40の上方に紙取胴38のくわえ爪装置38aが位置したタイミングで当該くわえ爪装置38aによる保持が解除され、デリバリーベルト40上に載せられる。
デリバリーベルト40上に載せられたシートS1は当該デリバリーベルト40の走行とともに搬送され、表面にデジタル印刷処理の施されたシートS1が排紙装置4の積載台41上に排出される。
一方、作業者の印刷モード選択スイッチ101の操作により両面印刷モードが選択された場合、制御装置100は間欠供給バルブ27を作動させ、これにより、第1吸23aおよび第2吸23bが積載台21のシートS1を吸着しフィーダボードFBへ搬送する。
間欠供給バルブ27は、連続供給のタイミングに対して1枚おきのタイミングでシートS1を供給するタイミング、換言すると、印刷胴33における各くわえ爪装置33a、33b、33cと給紙側渡し胴32のくわえ爪装置32aとが対向するタイミング(第2の周期)で、バルブが「開」、「閉」、「開」、「閉」、…、となるように制御される。これは、連続供給の周期の2倍の周期である。このように、印刷胴33の印刷胴くわえ爪装置33a、33b、33cが一つおきにシートS1をくわえるように当該シートS1を供給することを間欠給紙と呼び、間欠給紙における間欠供給バルブ27の開閉周期を第2の周期と呼ぶ。これにより、サッカー装置23はシートS1を第2の周期でフィーダボードFBへ搬送する。
サッカー装置23によりフィーダボードFBへ送り出されたシートS1は、片面印刷モードの場合と同様にスイング装置31fおよび給紙側渡し胴32を介して印刷胴33に受け渡されるが、シートS1は間欠給紙のタイミングで送り出されているため、印刷胴33の印刷胴くわえ爪装置33a〜33cは一つおきに給紙側渡し胴32から搬送される新規なシートS1を受取る。
その後、シートS1はインクジェットノズル部34に搬送され、その一方の面(表面)に表面用の印刷が施される。ここで、制御装置100は、ロータリエンコーダ304からの位相信号に基づいて、印刷胴33の印刷胴くわえ爪装置33a〜33cの一つおきに保持された新規なシートS1に対して印刷を施し、シートS1を保持していない印刷胴くわえ爪装置33a〜33cに対応する支持面33d〜33fに対して印刷を行なわないようにインクジェットノズル部34の各インクジェットノズルヘッド34a〜34dを制御する。
両面印刷モードの場合には、制御装置100は、インクジェットノズル部34により表面に印刷が施されたシートS1が、第2の排紙側渡し胴37から紙取胴38へ受け渡されずに、反転前倍胴39に受け渡されるように、搬送経路切替手段82を制御する。
すなわち、両面印刷モードの場合においては、表面に印刷が施されているが他方の面(裏面)にはデジタル印刷処理されていないシートS1が第2の排紙側渡し胴37と紙取胴38との対接部分に位置付けられる位相において、第2の排紙側渡し胴37のくわえ爪装置37aの爪は開かずに閉じたままの状態、すなわちシートS1の先端を保持した状態が維持されるとともに、紙取胴38のくわえ爪装置38aの爪は閉じずに開いた状態が維持される。
これにより表面のみに印刷が施されたシートS1は第2の排紙側渡し胴37から紙取胴38へくわえ替えされることなく反転前倍胴39へ搬送される。すなわち、第2の排紙側渡し胴37と反転前倍胴39との対接部分において反転前倍胴39くわえ爪装置39aの爪を閉じてシートS1の先端を保持させるとともに、第2の排紙側渡し胴37のくわえ爪装置37aの爪を開いてシートS1の先端の保持を解除し、図14に示すように、第2の排紙側渡し胴37のくわえ爪装置37aから反転前倍胴39のくわえ爪装置39aにシートS1の先端をくわえ替えさせる。
図15に示すように、反転前倍胴39の回転とともに搬送されるシートS1は、反転前倍胴39の回転とともに搬送され、反転スイング装置31bが実線で示される受渡位置から破線で示される受取位置に揺動し、シートS1の後端を当該反転スイング装置31bの反転くわえ爪装置31btにより保持すると同時に、反転前倍胴39のくわえ爪装置39aによるシートS1の先端に対する保持を解除する。これにより、シートS1は反転前倍胴39から反転スイング装置31bにくわえ替えされる。
そして、図16に示すように、反転スイング装置31bの破線で示す受取位置から実線で示す受渡位置への揺動によりシートS1は後端(紙尻側端部)を先頭にして印刷胴33に向けて搬送され、反転スイング装置31bの反転くわえ爪装置31btから印刷胴33の印刷胴くわえ爪装置33a〜33cの何れかに表裏反転したシートS1の後端がくわえ替えされる。
ここで、印刷胴33の印刷胴くわえ爪装置33a〜33cは給紙側渡し胴32から搬送される新規なシートS1を一つおきに保持しているのであるが、反転スイング装置31bは新規なシートS1を保持しない印刷胴くわえ爪装置33a〜33cと対向するタイミングで受渡位置へ位置付けられ、反転くわえ爪装置31btからシートS1の後端を印刷胴くわえ爪装置33a〜33cへ受け渡す。これにより、印刷胴33の印刷胴くわえ爪装置33a〜33cには、給紙側渡し胴32から受け渡された新規なシートS1と反転くわえ爪装置31btから受け渡された表裏反転状態のシートS1とが交互に保持され、インクジェットノズル部34へ搬送される。
このとき反転スイング装置31bの反転くわえ爪装置31btから受け渡された表裏反転状態のシートS1は、インクジェットノズル部34により既にデジタル印刷処理の施された表面(デジタル印刷処理済みの面)が印刷胴33の支持面33d、33e、33fと対接し、シートS1の裏面(デジタル印刷未処理の面)が露出した状態で、シートS1の後端が印刷胴33の印刷胴くわえ爪装置33a〜33cにより保持された状態のまま搬送され、すなわちシートS1が表裏反転状態で搬送されインクジェットノズル部34によりシートS1の裏面にデジタル印刷処理が施される。
ここで、制御装置100は、ロータリエンコーダ304からの位相信号に基づいて反転スイング装置31bの反転くわえ爪装置31btから受け渡された表裏反転状態のシートS1に対して裏面用の印刷を施し、印刷胴33の印刷胴くわえ爪装置33a〜33cの一つおきに保持された新規なシートS1に対して表面用の印刷を施すようにインクジェットノズル部34の各インクジェットノズルヘッド34a〜34dを制御する。これにより、インクジェットノズルヘッド34a〜34dは、印刷胴33により交互に保持された新規なシートS1および表裏反転状態のシートS1に対応して表面用の印刷と裏面用の印刷を交互に行うことになる。
その後、裏面に裏面用の印刷が施されたシートS1は、片面印刷モードの場合と同様に、第1の排出側渡し胴36、第2の排紙側渡し胴37、紙取胴38を順次介してデリバリーベルト40から積載台41へ排出される。
以上がデジタル印刷装置1における片面印刷モードおよび両面印刷モードの印刷動作である。次に、インクジェットノズルヘッド34a〜34dのシートS1に対するヘッド位置調整について説明する。
シート厚さ入力手段301に対して作業者或いは検出器によりシートS1の厚さが入力されると、制御装置100はインクジェットノズルヘッド34a〜34dのポテンショメータ292a〜292dに基づきヘッド位置調整装置としてのモータ294(図6)の作動量を算出し、その作動量に従って当該モータ294を作動させる。
モータ294を作動させると、図6に示されるように、モータ軸294aが雄ねじ部材296を伴って回転する。雄ねじ部材296の回転により雌ねじ部297とのねじ作用により当該雄ねじ部材296がモータ軸294aの軸方向に移動し、支持板34dpからの突出量Lが調整される。なお、このインクジェットノズルヘッド34a〜34dのヘッド位置調整作業は、印刷作業に先立って、インクジェットノズルヘッド34a〜34dが退避位置(図3)にある状態で行われる。
このようして、雄ねじ部材296の支持板34dpからの突出量Lが調整された後、インクジェットノズルヘッド34a〜34dを退避位置にある状態からエアーシリンダ276、278を作動させると、支持板34dpがインクジェットノズルヘッド34a〜34dおよびインクジェットノズル調整装置275、277を伴って印刷胴33に近接する方向へ移動する。
この移動中に第一係合部材298の係合孔298bが第2係合部材271、272のガイドピン271b、272bに係合し、その後、第一係合部材298の下端面が第2係合部材271、272の本体271a及び272aの上端面に押圧される。係合孔298bとガイドピン271b、272bとの係合、および、エアーシリンダ276、278による第一係合部材298の下端面の本体271aおよび272aの上端面に対する押圧により、支持板34dp、すなわちインクジェットノズルヘッド34a〜34dはフレーム3a、3bに一体的に固定される。
このように突出量Lの調整により、本体271a、272aの上端面に対するインクジェットノズルヘッド34a〜34dのヘッド位置が調整されるので、すなわちインクジェットノズルヘッド34a〜34dの印刷胴33に対するヘッド位置が調整される。このようにして、インクジェットノズルヘッド34a〜34dとシートS1との間の距離が予め定められた距離となるように高さ調整される。
これにより、シートS1の厚さが変更されてもインクジェットノズルヘッド34a〜34dとシートS1とは所定の微小間隔が維持され、インクジェットノズルヘッド34a〜34dから吐出されたインクをシートS1に高精度で着弾させることができ、高品質な印刷を行うことができる。
制御装置100は、シート厚さ入力手段301により入力されたシート厚に基づいてインクジェットノズルヘッド34a〜34dのヘッド位置(高さ)を自動的に調整するが、必要に応じて作業者が各インクジェットノズルヘッド34a〜34d用のヘッド位置調整スイッチ303a〜303dを操作してインクジェットノズルヘッド34a〜34dの位置を微調整することができる。
ところで、インクジェットノズル部34の支持板34ap〜34dpは外気の温度湿度の影響や機械内部の温度湿度の影響、またはインクジェットノズルヘッド34a〜34dの発熱やその他モータ等の構成物の発熱等により特にインクジェットノズルヘッド34a〜34dや支持板34ap〜34dpが膨張収縮することがある。
このとき支持板34ap〜34dpは、一方のフレーム3a(図中右側)に固定されている第二係合部材272と係合する一方の第一係合部材298を基点として当該支持板34ap〜34dpの長手方向に伸長或いは収縮し、これにより一方の第一係合部材298に対する他方の第一係合部材298の位置が変化する。他方の第一係合部材298の位置の変化に合わせて当該他方の第一係合部材298と係合している第二係合部材271がスライダ305を介してガイドレール306に沿って印刷胴33の軸方向にスライドする。
このように、支持板34ap〜34dpが膨張又は収縮した場合であっても、他方の第一係合部材298の位置の変化に対して、第二係合部材271およびスライダ305を介してガイドレール306に対し支持板34ap〜34dpの長手方向へ第二係合部材271がスライドする。これにより、支持板34ap〜34dpの膨張分又は収縮分による他方の第一係合部材298の位置ずれを第二係合部材271の本体271aのスライドにより吸収することができ、インクジェットノズルヘッド34a〜34dおよび支持板34ap〜34dpにかかる負荷が無くなる。かくして、第一係合部材298の係合孔298bに第二係合部材271、272のガイドピン271b、272bが「こじる」ことなく円滑に係合及び係合解放でき、エアーシリンダ276、278によるインクジェットノズルユニットの印刷位置と退避位置との間の移動が動作不良を起こすことなくスムーズに行われる。
また、インクジェットノズルユニット34a〜34dを固定していると熱変形により当該インクジェットノズルユニット34a〜34dの内部に過大な負荷がかかり装置の寿命を縮めてしまうおそれがあるが、インクジェットノズルユニット34a〜34dの熱変形を第二係合部材271の本体271aのスライドにより吸収することにより、インクジェットノズルユニット内部に負荷がかかることがなく、装置の耐久性が向上する。
デジタル印刷装置1による印刷が終了し、インクジェットノズルヘッド34a乃至34dのメンテナンス作業を行なう場合、制御装置100はボールねじ用モータ324(324a〜324d)を介してねじ軸321を回転させると、ナット部材322がねじ軸321の長手方向へ移動するので、当該ナット部材322と一体に固定されたスライダ284を介してインクジェットノズルヘッド34a乃至34dが退避位置(図4)からメンテナンス位置(図5)へ移動する。
このとき制御装置100は、インクジェットノズルヘッド34a乃至34dに対応してそれぞれ設けられたボールねじ用モータ324a乃至324dのうち、例えばメンテナンスの必要性に合わせてボールねじ用モータ324aだけを動作させれば、ねじ軸321、ナット部材322およびスライダ284を介してインクジェットノズルヘッド34aだけを退避位置(図4)からメンテナンス位置(図5)へ個別に移動することができる。これにより作業者は、メンテナンスの必要のあるインクジェットノズルヘッド34aだけを効率よくメンテナンスすることができるのである。
また、ステーST1およびステーST2は補助フレーム329により互いに連結されているため、ステーST2の移動によりステーST1も当該ステーST2と一体となって移動し、これらステーST1、ST2と一体となって支持板34ap〜34dpを介してインクジェットノズルヘッド34a乃至34dが退避位置(図3)からメンテナンス位置(図4)へ移動する。
新たに印刷を開始させる場合には、インクジェットノズルヘッド34a乃至34dをメンテナンス位置(図5)から退避位置(図4)へ移動させた後、エアーシリンダ276、278を作動させて当該インクジェットノズルヘッド34a乃至34dを退避位置(図4)から印刷位置(図2)へ向けて移動させる。
インクジェットノズルヘッド34a乃至34dをフレーム3aに対して印刷位置に位置決めする動作を図8乃至図10により説明する。図8に示されるように、インクジェットノズルヘッド34d(34a〜34c)が退避位置(図4)に位置付けられた状態で、圧油給排路526を経て油圧室507に圧油が供給されると、油圧室507の油圧力によってピストン506がクランプバネ508に抗してプルロッド514を上昇させ、各係合ボール516がくびれ部530の退避面528に対接した係合解除位置Yへ移動される。
そして、第2係合部材271の本体271aに対して第1係合部材298の本体部298aおよびピン収納部298cがエアーシリンダ276、278により下降されると、本体部298aのテーパガイド部501bがガイドピン271bのテーパガイド面271btによって案内されるので、第1係合部材298の係合孔298bの軸心がガイドピン271bの軸心とほぼ一致する。
第1係合部材298の本体部298aおよびピン収納部298cがエアーシリンダ276、278により更に下降されると、テーパ孔部502がテーパスリーブ509のテーパ面513によって案内され、その後、図9に示すように、ピン収納部298cの頂壁298dがプルロッド514の上面に当接し、そのプルロッド514の上面によって第1係合部材298(本体部298aおよびピン収納部298c)が受け止められる。
第2係合部材271の本体271aの供給口519へクリーニング用の圧縮空気を供給すると、横流路521および縦流路522を流れて噴出口520から勢いよく吐出された圧縮空気が係合孔298bの内周面をクリーニングし、その後、テーパ係止部503の表面と、テーパスリーブ509のテーパ面513と、テーパ孔部502との間の係合隙間αと、支持面Sと被支持面Tとの間の接当隙間βとを順にクリーニングし、その後、外部へ排出される。
図9の状態において、油圧室507の圧油を圧油給排路526から排出すると、クランプバネ508がピストン506を介してプルロッド514を下降させていく。すると、第1係合部材298の本体部298aおよびピン収納部298cがエアーシリンダ276、278により下降し、テーパ孔部502がテーパスリーブ509のテーパ面513に案内される。このとき、ピン収納部298cがテーパスリーブ509を介して皿ばね510を僅かに圧縮するとともに、テーパ孔部502がテーパスリーブ509を介して調心移動され、ピン収納部298cの軸心がガイドピン271bの軸心にほぼ合致する。
これとほぼ同時に、図10に示すように、プルロッド514のくびれ部530の押圧面531が各係合ボール516を係合位置Xへ押圧し、その半径方向の係合ボール516への押圧力がテーパ係止部503を介して第1係合部材298の本体部298aおよびピン収納部298cを下降させる。
これにより、テーパ孔部502がテーパスリーブ509のテーパ面513に嵌合して調心移動され、そのテーパ孔部502の軸心がガイドピン271bの軸心に合致すると共に、皿バネ510に抗してテーパスリーブ509がさらに下降され、本体部298aの被支持面Tがカバーブロック505の支持面Sによって押圧される。
この結果、第1係合部材298の本体部298aは、テーパスリーブ509のテーパ面513を介してガイドピン271bにより水平方向に位置決めされると共に、支持面Sによって上下方向に位置決めされることになるので、第1係合部材298の本体部298aを第2係合部材271の本体271aに対して印刷位置(図2)に高精度に位置決めすることができ、当該印刷位置に強固に固定することができる。すなわち、印刷胴33に対してインクジェットノズルヘッド34d(34a〜34c)がメンテナンス前の同じ印刷位置(水平方向および上下方向)に正確に位置決めされることになる。
図10で示された位置決め固定後の印刷位置では、図9中の接当隙間βが無くなって、本体部298aの被支持面Tとカバーブロック505の支持面Sとの間が気密状に封止されるので、プルロッド514の噴出口520から係合孔298bに吐出されたクリーニング用の圧縮空気の逃げ道がなくなり、供給口519の圧力が上昇する。その圧力上昇を圧力スイッチ(図示せず)によって制御装置100が検出することにより、第1係合部材298および第2係合部材271による印刷位置への位置決め固定の完了を自動的に確認できる。
図10に示された位置決め固定後の印刷位置(図2)から図8に示された位置決め固定前の退避位置(図4)へ切り換えるときには、その図10の状態において圧油給排路526から油圧室507へ圧油を供給する。すると、その油圧室507の油圧力によってピストン506がプルロッド514を上昇させ、各係合ボール516がプルロッド514のくびれ部530の退避面528に対接して係合解除位置Yへ切り換わることが許容されると共に(この図8では既に切換わった状態が示されている)、プルロッド514がピン収納部298cの頂壁298dに当接して当該ピン収納部298cを押し上げる。このため、図9示されたように、テーパスリーブ509の側方に係合隙間αが形成されると共に支持面Sの上側に接当隙間βが形成される。その後、エアーシリンダ276、278により、第1係合部材298を介してインクジェットノズルヘッド34a乃至34dを退避位置(図4)へ移動させ、必要に応じて退避位置からメンテナンス位置へインクジェットノズルヘッド34a乃至34dを移動させる。
このように、インクジェットノズルヘッド34d(34a〜34c)を高精度に印刷位置に位置決めすることができるので、インクジェットノズルヘッド34d(34a〜34c)を印刷位置から退避位置またはメンテナンス位置へ移動させた後、印刷位置に再度位置決めしたときでも高品質な印刷を行うことができる。
<他の実施の形態>
なお、上述した実施の形態においては、印刷胴33に対してインクジェットノズルヘッド34a〜34dを位置決め固定する位置決め固定装置として第1係合部材298および第2係合部材271、272を用い、当該第1係合部材298をインクジェットノズル調整装置275、277の先端に設けるとともに、当該第2係合部材271、272をフレーム3aの上端部に設けるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、第1係合部材298をフレーム3aの上端部に設けるとともに、当該第2係合部材271、272をインクジェットノズル調整装置275、277の先端に設けるようにしても良い。
また、上述した実施の形態においては、印刷胴33に対してインクジェットノズルヘッド34a〜34dを位置決め固定する位置決め固定装置として第1係合部材298および第2係合部材271、272を用いるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、図17に示すように、位置決め固定装置としてテーパピン部601およびテーパ孔部602を用いるようにしても良い。この場合、テーパピン部601をインクジェットノズル調整装置275、277の雄ねじ部材296の先端に一体に固定するとともに、テーパ孔部602をフレーム3aの上端部に設けられた第2係合部材271、272の本体271a、272aに取り付けるようにすれば良い。
具体的には、第2係合部材271、272の本体271a、272aにはガイドピン271b、272bに代えて、その先端に形成された凹部空間600にテーパ孔部602が摺動自在に設けられており、当該凹部空間600の底面600aとテーパ孔部602の底面602aとの間にはバネ603が設けられている。テーパ孔部602は開口に向かって大径に形成されたテーパ状のテーパ孔602aを有している。そして、本体271a、272aのテーパ孔部602を除く上端面は、インクジェットノズル調整装置275、278の雄ねじ部材296の先端面(第1基準面)と当接する第2基準面としての被支持面S2となる。
インクジェットノズル調整装置275、277の雄ねじ部材296の先端の凹部空間610には、第2係合部材298(図6)に代えてテーパピン部601が固定されており、当該テーパピン部601はその先端に向かって小径に形成されたテーパ状のテーパガイド部601aを有している。雄ねじ部材296のテーパピン部601を除く下端面は、第2係合部材271、272の本体271a、272aの支持面S2と当接する第1基準面としての支持面T2となる。
従って、エアーシリンダ276、278により支持板34ap〜34dpが下降されると、テーパピン部601も下降し、テーパガイド部601aがテーパ孔部602のテーパ孔602aによって係合(嵌合)され、テーパの作用によってテーパピン部601の軸心がテーパ孔部602の軸心と一致するようにその位置が矯正される。
支持板34ap〜34dpがエアーシリンダ276、278により更に下降されると、図18に示すように、支持板34ap〜34dp側のテーパピン部601によりテーパ孔部602がバネ603に抗して凹部空間600内で下方へ押し下げられ、支持板34ap〜34dp側の支持面T2が第2係合部材271、272の本体271a、272aの被支持面S2に当接する。エアーシリンダ276、278はさらに支持面T2が被支持面S2を押圧するよう支持板34ap〜34dpを付勢する。ここで、エアーシリンダ276、278は、インクジェットノズル34a〜34dが印刷位置に位置付けられている間は支持面T2が被支持面S2を押圧するように支持板34ap〜34dpを付勢し続けており、インクジェットノズルユニット付勢手段として機能する。
この結果、支持板34ap〜34dpは、テーパピン部601のテーパガイド部601aおよびテーパ孔部602のテーパ孔602aによって水平方向に位置決めされるとともに、エアーシリンダ276、278によって支持面T2と被支持面S2とが押圧されることにより上下方向に位置決めされることになるので、支持版34ap〜34dpを第2係合部材271、272の本体271a、272aに対して印刷位置(図2)に高精度に位置決めするとともに当該印刷位置に強固に固定することができる。すなわち印刷胴33に対してインクジェットノズル34a〜34dが印刷位置(水平方向および上下方向)に正確に位置決めされる。なお、この場合も、第2係合部材271、272の本体271a、272aにテーパピン部601が設けられ、支持板34ap〜34dpにテーパ孔部材602が設けられるようにしても良い。
さらに、上述した実施の形態においては、インクジェットノズル部34が4個のインクジェットノズルヘッド34a〜34dを有するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、3個、6個、8個等、その他種々の数でなるインクジェットノズルヘッドを有するようにしても良い。
さらに、上述した実施の形態においては、3倍胴でなる印刷胴33を用いるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、2倍胴、4倍胴、6倍胴等でなる印刷胴を用いるようにしてもよい。
1…デジタル印刷装置(シートデジタル印刷機)、2…給紙装置、3…デジタル印刷ユニット、3a…フレーム、3b…ステー、4…排紙装置、21、41…積載台、23…サッカー装置、25…負圧源、26…連続供給バルブ、27…間欠供給バルブ、31b…反転スイング装置、31f…スイング装置、32…給紙側渡し胴、33…印刷胴、34…インクジェットノズル部、34a〜34d…インクジェットノズルヘッド(ノズルヘッド)、35…インキ乾燥ランプ、36…第1の排紙側渡し胴、37…第2の排紙側渡し胴、38…紙取胴、39…反転前倍胴、40…デリバリーベルト、FB…フィーダボード、S1…シート、82…搬送経路切替手段、100…制御装置、270…ギア、271、272…第2係合部材、271b、272b…ガイドピン、275、277…インクジェットノズル調整装置、276、278…エアーシリンダ(付勢手段)、281…ガイドレール、282、284…スライダ、292…ポテンションメータ、293…カップリング、294…モータ、296…雄ねじ部材、297…雌ねじ部、298…第1係合部材(テーパ孔部)、298b…係合孔、301…シート厚さ入力手段、302…駆動モータ、303…位置調整スイッチ、304…ロータリエンコーダ、305…スライダ、306…ガイドレール、320…ボールねじ、321…ねじ軸、322…ナット部材、323…軸受、324…ボールねじ用モータ、321…支持板ホルダ、321a…プランジャ取付部材、321b…支持板保持部材、322…ボールプランジャ、325…ボール、329…補助フレーム、502…テーパ位置決め孔、503…テーパ係止部、504…ボルト、505…カバーブロック、506…ピストン、507…油圧室、508…クランプバネ、509…テーパスリーブ(テーパピン部)、510…皿ばね、511…止め輪、512…ストレート面、513…テーパ面(テーパピン部)、514…プルロッド、515…貫通孔、516…係合ボール、517…締結ボルト、519…供給口、520…噴出口、521…横流路、522…縦流路、523、524…Oリング、526…圧油給排路、601…テーパピン部、602…テーパ孔部。

Claims (2)

  1. シートに対してインクジェット方式により印刷を行うシートデジタル印刷機において、
    フレームに回転自在に支持された印刷胴と、
    搬送されるシートに対してインクを噴射するノズルヘッドを備え、前記フレームに対して移動自在に支持され、当該ノズルヘッドを、前記印刷胴に対向するとともに前記印刷胴で搬送されているシートに近接して当該シートに印刷を施す印刷位置とシートから離反する退避位置とに位置付けるインクジェットノズルユニットと、
    前記インクジェットノズルユニット側または前記フレーム側に設けられ開口に向かって大径に形成されたテーパ孔部と、
    前記インクジェットノズルユニット側または前記フレーム側に設けられた第1基準面と、
    前記フレーム側または前記インクジェットノズルユニット側に設けられ先端に向かって小径に形成され前記テーパ孔部に係合するテーパピン部と、
    前記フレーム側または前記インクジェットノズルユニット側に設けられ前記第1基準面と当接する第2基準面と、
    前記第1基準面と前記第2基準面とを押圧させるように前記インクジェットノズルユニットを付勢するインクジェットノズルユニット付勢手段と
    を備え、
    複数の前記ノズルヘッドが前記印刷胴の周面に沿ってシート搬送方向に並設され、
    これらのノズルヘッド毎に前記インクジェットノズルユニットが設けられ、
    一つの前記インクジェットノズルユニットあたりにそれぞれ前記テーパ孔部と、第1基準面と、テーパピン部と、前記第2基準面と、前記インクジェットノズルユニット付勢手段とが設けられ
    前記各インクジェットノズルユニットを個別に前記退避位置と、前記フレームの外側すなわち左右のフレーム間の空間の外側に位置付けられるメンテナンス位置とに移動可能に支持するヘッド保持ユニットスライド機構を備えていることを特徴とするシートデジタル印刷機。
  2. 請求項1記載のシートデジタル印刷機において、
    前記テーパ孔部および前記第1基準面は、第1係合部材に含まれ、
    前記テーパピン部および前記第2基準面は、第2係合部材に含まれ、
    前記第1係合部材と前記第2係合部材は、前記印刷胴に対して前記ノズルヘッドを位置決めする位置決め固定装置を構成し、
    前記位置決め固定装置は、前記印刷胴の軸方向において、前記インクジェットノズルユニットの両端部にそれぞれ設けられ、
    片側の前記位置決め固定装置の前記テーパ孔部と前記テーパピン部のうち一方は、前記印刷胴の軸方向にスライド自在に保持されていることを特徴とするシートデジタル印刷機。
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