JP6320022B2 - 映像表示装置、映像表示装置の制御方法及びプログラム - Google Patents
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Description
入力画像の1フレームが分割された複数のサブフレームのうち一部のサブフレームの高周波成分を増加させ別のサブフレームの高周波成分を減少させる動きぼやけ低減処理の度合いを決定する決定手段であって、前記入力画像のサブフレームに基づく表示画像の表示のために行われる前記入力画像に対する幾何変換処理による変化度合いが閾値以上である場合には、前記幾何変換処理による変化度合いが前記閾値未満である場合よりも前記動きぼやけ低減処理の度合いが小さくなるように、前記動きぼやけ低減処理の度合いを決定する決定手段と、
前記決定手段により決定される度合いに応じた前記動きぼやけ低減処理を前記入力画像に対して行う処理手段と、
前記処理手段により前記動きぼやけ低減処理が行われた前記入力画像に基づいて前記表示画像を表示させる表示制御手段とを有することを特徴とする。
図1は、本発明に係る映像表示装置の機能構成例を示すブロック図である。映像表示装置は、入力映像を処理して出力する映像処理部101と、映像を表示する表示素子106と、当該表示素子106を駆動するドライバ105とを備えている。表示素子106は、近年、テレビジョン等の映像表示装置として、CRTをはじめ、所謂液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、FEDディスプレイなどが実用化される中で、様々な表示素子106が使用されている。本実施形態では表示素子106は液晶表示素子であるものとして説明する。
動きぼやけ低減処理部102は、映像を表示した際に視認される動画像の先鋭度を向上する処理を行う。例えば、液晶表示素子に代表されるホールド型表示素子において、動物体の追従視(動画表示において、動物体を視線で追いかける見方)を行なった場合、光出力期間に応じた動きぼやけが観測される。動きぼやけを低減し、動画像の先鋭度を向上する処理はいくつか提案されている。
映像処理部101では、解像度変換に代表される映像の拡大、縮小処理やプロジェクタにおけるレンズの歪補正、投影された映像の形状を補正する所謂台形補正、また映像の特殊効果などを目的として、幾何補正が行われる場合がある。また幾何補正が施された映像が入力されてくる場合もある。一般に映像に対して幾何学補正を行うと、その補間処理の処理内容によって信号の折り返し歪みがモアレとなって視認される。モアレとは、入力映像には存在しない異質な模様のことであり、特にコントラストの高い周期的なパターンが一様に存在する画面領域において視認され易い。
図2は、第1実施形態に係る映像処理部101の機能構成例を示すブロック図である。図1で示したブロック図と同じ機能の要素については同一符号を付している。以下、サブフレーム2個(N=2)に分割された映像が入力されてくるものとして説明する。
動きぼやけ低減処理部102は、まず、後述の解像度変換部201よりサブフレーム単位で入力される入力画像データAからLPF202にて空間的低周波成分画像データLを生成する。LPF202は、2次元のローパスフィルタである。このフィルタは特に関数を規定するものではない。例えば、ガウス関数でもよいし、移動平均あるいは重み付けした移動平均でもよい。LPF202は、入力画像データAから、所定の係数を用いてフィルタ演算することによって、上限空間周波数をカットオフ(濾波)し、空間的低周波成分画像データLを生成する。空間的低周波成分画像データLを、式(1)で示す。
減算器203は、式(2)に従って入力画像データAからLPF202で生成される空間的低周波成分画像データLを差し引くことにより空間的高周波成分データHを算出する。
分配器204は、所定の係数α(0.0≦α≦1.0)に応じて、空間的高周波成分データHを第1のでーたH1、及び第2のデータH2に分配し、それぞれH1は加算器205へ、H2は加算器206へ出力する。H1、及びH2はそれぞれ式(3)、式(4)で算出する。
H2=H×(1−α) 式(4)
加算器205は、入力画像データAに空間的高周波成分データH1を加算し、出力画像データS1を算出する。出力画像データS1は式(5)に基づいて算出する。
加算器206は、空間的低周波成分画像データLに空間的高周波成分データH2を加算し、出力画像データS2を算出する。出力画像データS2は式(6)に基づいて算出する。
切り替えスイッチ部207は、出力画像データS1と出力画像データS2とをサブフレーム単位で所定の順となるように切り替えて出力する。ここでは、2倍速化(サブフレーム2個)としているので、出力画像データS1と出力画像データS2とをサブフレーム単位で交互に出力すればよい。
解像度変換部201は、入力映像の映像サイズを所定の割合で拡大、縮小し、映像処理部101へと入力する。解像度変換部201は、画面全体の拡大、縮小処理であってもよいし、部分的な変換処理であってもよい。またプロジェクタ等の投影型の映像表示装置における台形歪み補正であってもよい。ここで、拡大率、縮小率を総称して変形率と表記し、変形率1.0は変形が無い状態を示し、変形率1.0未満は縮小、変形率1.0より大きい場合は拡大している状態を示す。また、変形率が大きいとは、変形前後で変形度合が大きいことを示す。
モアレ判定部103は、表示映像のモアレの発生度合を判定、または推定する。特に、解像度変換部201での変形処理において生じるモアレの発生度合の判定を行う。例えば、解像度変換部201における変形の有無、及び変形率の度合に応じて判定する。変形が無い場合、モアレは発生していないと判断でき、変形有の場合は変形率に応じて、例えば変形率が大きいほど、動物体を表示した際に視認されるモアレが視認されやすいと判断する。
図3は、動きぼやけ低減度合制御部104の動作一例を示す図であり、係数αの生成式を示す。図3において、縦軸は係数αであり、横軸は変形度合であって、変形率をdとすると、変形度合は式(7)で表現できる。
変形度合0.0、つまり変形無しの場合、係数αは第2の値(1.0)として動きぼやけの改善を行い、変形度合が0.5の場合、係数αを第1の値(0.5)として、動きぼやけの改善度合を徐々に弱めるよう制御する。これによって動物体を表示した際に視認されるモアレを抑制する。
図4のフローチャートを参照して、上記一連の映像処理の手順を説明する。まず、ステップS1において、映像処理部101は、映像の入力を受ける。ステップS2において、モアレ判定部103は、モアレ発生度合の判定を行う。例えば前述の通り、変形の有無、及び変形率の度合や、入力映像の空間的周波数成分情報などに応じて判定する。これらの各情報の何れを組み合わせて判定に使用してもよい。
第1実施形態では、動きぼやけ低減処理の一例として「空間周波数分離方式」への適用を示した。一方、液晶表示素子は、映像信号の変化に対して液晶の応答速度が十分に速くない為に動画を表示した場合に残像が発生することがある。この液晶応答速度を改善するために、次のフレームで表示する映像信号と直前のフレームで表示した映像信号とを比較し、その比較結果に応じて次のフレームで表示する映像信号を補正して液晶を駆動する、所謂オーバードライブ処理(OD処理)が知られている。
第3実施形態では、動きぼやけ低減処理の一例として「黒画像挿入処理」への適用を示す。「黒画像挿入処理」とは、例えば、入力映像信号のフレーム周波数をN倍化(1フレームをN個のサブフレームに分割すること)した際に、出力サブフレーム期間の一部、または一部領域を黒レベルの信号でマスク処理する。これによって、インパルス駆動を行った際の表示映像を疑似的に生成し表示することが可能となり、液晶表示素子に代表されるホールド型表示素子における動画ぼやけを低減することができる。マスク処理期間が長いほど、出力映像の積分輝度レベルは低くなるが、ホールド型表示素子に起因する動画ぼやけを低減することが可能となる。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
Claims (15)
- 入力画像の1フレームが分割された複数のサブフレームのうち一部のサブフレームの高周波成分を増加させ別のサブフレームの高周波成分を減少させる動きぼやけ低減処理の度合いを決定する決定手段であって、前記入力画像のサブフレームに基づく表示画像の表示のために行われる前記入力画像に対する幾何変換処理による変化度合いが閾値以上である場合には、前記幾何変換処理による変化度合いが前記閾値未満である場合よりも前記動きぼやけ低減処理の度合いが小さくなるように、前記動きぼやけ低減処理の度合いを決定する決定手段と、
前記決定手段により決定される度合いに応じた前記動きぼやけ低減処理を前記入力画像に対して行う処理手段と、
前記処理手段により前記動きぼやけ低減処理が行われた前記入力画像に基づいて前記表示画像を表示させる表示制御手段とを有することを特徴とする映像表示装置。 - 前記幾何変換処理による変化度合は、前記幾何変換処理に係る前記入力画像の変形度合であることを特徴とする請求項1に記載の映像表示装置。
- 前記幾何変換処理は、前記入力画像の歪みを補正する処理であることを特徴とする請求項2に記載の映像表示装置。
- 前記幾何変換処理は、前記入力画像に対する拡大処理又は縮小処理であることを特徴とする請求項2に記載の映像表示装置。
- 前記決定手段は、前記幾何変換処理による変化度合が所定値より小さい範囲においては、前記変化度合が大きいほど前記動きぼやけ低減処理の度合いが小さくなるように決定し、前記変化度合が前記所定値より大きい範囲においては、前記変化度合の大きさによらず前記動きぼやけ低減処理の度合いを所定の値に決定することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の映像表示装置。
- 前記幾何変換処理による変化度合は、前記幾何変換処理に係る前記入力画像の解像度の変化量であることを特徴とする請求項1に記載の映像表示装置。
- 入力画像の1フレームが分割された複数のサブフレームのうち一部のサブフレームの高周波成分を増加させ別のサブフレームの高周波成分を減少させる動きぼやけ低減処理の度合いを決定する決定手段であって、前記入力画像の空間周波数成分のうち所定の周波数より高い周波数成分の量が閾値以上である場合には、前記所定の周波数より高い周波数成分の量が前記閾値未満である場合よりも前記動きぼやけ低減処理の度合いが小さくなるように、前記動きぼやけ低減処理の度合いを決定する決定手段と、
前記決定手段により決定される度合いに応じた前記動きぼやけ低減処理を前記入力画像に対して行う処理手段と、
前記処理手段により前記動きぼやけ低減処理が行われた前記入力画像に基づいて表示画像を表示させる表示制御手段とを有することを特徴とする映像表示装置。 - 入力画像に基づく映像信号を補正するオーバードライブ処理における補正量を決定する決定手段であって、前記入力画像に基づく表示画像の表示のために行われる前記入力画像に対する幾何変換処理による変化度合いが閾値以上である場合には、前記幾何変換処理による変化度合いが前記閾値未満である場合よりも前記補正量が小さくなるように、前記補正量を決定する決定手段と、
前記決定手段により決定される補正量に応じた前記オーバードライブ処理を行う処理手段と、
前記処理手段により前記オーバードライブ処理が行われた前記映像信号に基づいて前記表示画像を表示させる表示制御手段とを有することを特徴とする映像表示装置。 - 入力画像の1フレームが分割された複数のサブフレームのうち一部のサブフレームを補間画像とする補間処理における前記補間画像を決定する決定手段であって、前記入力画像に基づく表示画像の表示のために行われる前記入力画像に対する幾何変換処理による変化度合いが閾値以上である場合には、前記幾何変換処理による変化度合いが前記閾値未満である場合よりも前記入力画像と前記補間画像との差が小さくなるように、前記補間画像を決定する決定手段と、
前記決定手段により決定される前記補間画像を用いて前記補間処理を行う処理手段と、
前記処理手段により前記補間処理が行われた画像に基づいて前記表示画像を表示させる表示制御手段とを有することを特徴とする映像表示装置。 - 入力画像の1フレームが分割された複数のサブフレームのうち一部のサブフレームを補間画像とする補間処理における前記補間画像を決定する決定手段であって、前記入力画像の空間周波数成分のうち所定の周波数より高い周波数成分の量が閾値以上である場合には、前記所定の周波数より高い周波数成分の量が前記閾値未満である場合よりも前記入力画像と前記補間画像との差が小さくなるように、前記補間画像を決定する決定手段と、
前記決定手段により決定される前記補間画像を用いて前記補間処理を行う処理手段と、
前記処理手段により前記補間処理が行われた画像に基づいて表示画像を表示させる表示制御手段とを有することを特徴とする映像表示装置。 - 前記補間画像は、前記入力画像の動き量に基づく補間画像又は黒画像であることを特徴とする請求項9又は10に記載の映像表示装置。
- 映像表示装置の制御方法であって、
入力画像の1フレームが分割された複数のサブフレームのうち一部のサブフレームの高周波成分を増加させ別のサブフレームの高周波成分を減少させる動きぼやけ低減処理の度合いを決定する決定工程であって、前記入力画像のサブフレームに基づく表示画像の表示のために行われる前記入力画像に対する幾何変換処理による変化度合いが閾値以上である場合には、前記幾何変換処理による変化度合いが前記閾値未満である場合よりも前記動きぼやけ低減処理の度合いが小さくなるように、前記動きぼやけ低減処理の度合いを決定する決定工程と、
前記決定工程において決定される度合いに応じた前記動きぼやけ低減処理を前記入力画像に対して行う処理工程と、
前記処理工程において前記動きぼやけ低減処理が行われた前記入力画像に基づいて前記表示画像を表示させる表示制御工程とを有することを特徴とする制御方法。 - 前記幾何変換処理による変化度合は、前記入力画像の歪みを補正するための前記幾何変換処理に係る前記入力画像の変形度合であることを特徴とする請求項12に記載の制御方法。
- 映像表示装置の制御方法であって、
入力画像の1フレームが分割された複数のサブフレームのうち一部のサブフレームを補間画像とする補間処理における前記補間画像を決定する決定工程であって、前記入力画像に基づく表示画像の表示のために行われる前記入力画像に対する幾何変換処理による変化度合いが閾値以上である場合には、前記幾何変換処理による変化度合いが前記閾値未満である場合よりも前記入力画像と前記補間画像との差が小さくなるように、前記補間画像を決定する決定工程と、
前記決定工程において決定される前記補間画像を用いて前記補間処理を行う処理工程と、
前記処理工程において前記補間処理が行われた画像に基づいて前記表示画像を表示させる表示制御工程とを有することを特徴とする制御方法。 - コンピュータを、請求項1乃至11の何れか1項に記載の映像表示装置の各手段として動作させるためのプログラム。
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