JP2012168897A - 画像処理装置及びその制御方法、プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】 画面位置による周波数特性の変化を考慮した高域強調処理が可能となり、モアレを抑制しつつ細線や文字の鮮鋭性が高い、好適な画像表示を得ることである。
【解決手段】 入力画像の画素座標に応じた、該入力画像の画素補間によりキーストーン補正を行う。キーストーン補正前の画像を前記画像表示装置でスクリーンに投影する場合の第1表示領域とキーストーン補正後の画像を画像表示装置で前記スクリーンに投影する場合の第2表示領域との対応関係から、キーストーン補正前後の画素座標の変形率を計算する。得られる補間画像に対して、計算した変形率に対応するフィルタ係数を用いて、指定された周波数より高い周波数帯域を強調する高域強調を行って出力画像を生成する。
【選択図】 図7

Description

本発明は、画像表示装置によってスクリーンに画像を投影するための入力画像を補正する画像処理装置、及びその制御方法、プログラムに関するものである。
近年、会議でのプレゼンテーション表示や家庭でのシネマ表示といった用途に於いて、簡便に大画面を投影表示できる液晶プロジェクタが普及している。液晶プロジェクタは、投影機と投影するスクリーン面とが所定の位置関係となるとき、正しいアスペクト比で長方形の画面が表示されるよう設計されている。
しかしながら、実際は投影機とスクリーン面との位置関係が固定されていないため、投影条件によっては画面が台形にゆがむ場合がある。このような問題に対し、投影する画像に対してデジタル画像処理により逆の歪みを施しておくことで、正しいアスペクト比の長方形画面が表示するように補正するキーストーン補正技術が存在する。
このデジタル画像処理には、画素補間が用いられるが、この画素補間に起因してモアレといった画像障害が現れる場合がある。そこで、モアレを抑制するために特許文献1の技術の様に、各画素における変形率に応じたローパス処理を施す技術が存在する。また、細線や文字の鮮鋭性低下を防ぐために、エッジを抽出して高域強調を行う特許文献2の様な技術も存在する。
特開2005−12561号公報 特開2005−210418号公報
特許文献1の技術では、モアレの発生を抑制することが可能であるが、ローパス処理を施すために、細線や文字の鮮鋭性が低下する。この問題に対して特許文献2の技術を適用した場合、画面の位置によっては強調が過剰となったり、あるいは強調が不足する場合がある。これは、この技術が画面位置による周波数特性の変化を考慮していないためである。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、画面位置による周波数特性の変化を考慮した高域強調処理が可能となり、モアレを抑制しつつ細線や文字の鮮鋭性が高い、好適な画像表示を得ることである。
上記の目的を達成するための本発明による画像処理装置は以下の構成を備える。即ち、
画像表示装置によってスクリーンに画像を投影するための入力画像を補正する画像処理装置であって、
前記入力画像の画素座標に応じた、該入力画像の画素補間によりキーストーン補正を行う補間手段と、
前記キーストーン補正前の画像を前記画像表示装置で前記スクリーンに投影する場合の第1表示領域と前記キーストーン補正後の画像を前記画像表示装置で前記スクリーンに投影する場合の第2表示領域との対応関係から、前記キーストーン補正前後の前記画素座標の変形率を計算する計算手段と、
前記補間手段によって得られる補間画像に対して、前記計算手段で計算した変形率に対応するフィルタ係数を用いて、指定された周波数より高い周波数帯域を強調する高域強調を行って出力画像を生成する高域強調手段と
を備える。
本発明は、キーストーンの画素補間後に、画面(出力画像)の変形率に応じて高域強調処理を施す。これにより、画面位置による周波数特性の変化を考慮した高域強調処理が可能となり、モアレを抑制しつつ細線や文字の鮮鋭性が高い、好適な画像表示を得ることができる。
画像表示装置の構成を示すブロック図である。 画像処理装置の構成を示すブロック図である。 キーストーン補正回路処理前後での表示領域を表す模式図である。 スクリーンと液晶プロジェクタの幾何関係を示す模式図である。 三次元空間上のあるxy平面上から別のXY平面上への射影変換を示す模式図である。 パネル実効画素領域とキーストーン領域との対応関係の算出するフローチャートである。 キーストーン補正回路の構成を示すブロック図である 座標発生器の座標発生順序を示す模式図である。 フィルタ係数算出回路の構成を示すブロック図である。 バイキューブック補間関数を示すグラフである。 バイキュービック補間関数をフーリエ変換した周波数振幅特性を示すグラフである。 動きベクトルと補正画像の走査面との交点の一例を示す模式図である。 キーストーン補正前の画素o(x,y)と補間に用いる周辺画素p(i,j)との関係を示す模式図である。 低域通過フィルタの周波数振幅特性の一例を示すグラフである。 低域通過フィルタと補間とを重畳した周波数振幅特性の一例を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
<画像表示装置の構成>
まず、本発明を含む画像表示装置107の全体構成について、図1のブロック図を用いて説明する。本実施形態の画像表示装置107は液晶プロジェクタであり、光源ランプ101からレンズ104までの構成からなる光学系ブロックと、端子105と画像処理装置106からなる電気系ブロックの2つに分かれる。
光学系ブロックは、LCDパネル103により制御される2次元画像をスクリーン上に形成することを目的とし、次の様に動作する。光源ランプ101から投射された光は、レンズ102を経てLCDパネル103を透過する。このLCDパネル103は画像処理装置106の出力に応じた制御によりR/G/Bの三原色に対する透過率が二次元的に制御され、このLCDパネル103を透過することにより投射すべき2次元画像が形成される。この2次元画像がレンズ104を通過した後に画像表示装置107前面のスクリーンに拡大投射されることで、ユーザが実際に知覚する画像がスクリーン上に形成される。
他方で、電気系ブロックは、ユーザ入力や各種センサ応答等に応じた好適な画像がスクリーン上に投影されるよう、端子105からの入力画像信号に対して画像処理を行いLCDパネル103への制御信号を生成することを目的とする。この画像処理を実施する画像処理装置106について、以下で説明する。
<画像処理装置の構成と動作>
画像処理装置106は図2の構成をとり、大きく2つの回路群に分かれる。一群は端子105からの入力画像信号に画像処理を施すA/Dコンバータ201からLCDコントローラ206までの画像処理回路群、もう一群はこれらを制御するMPU207から加速度センサ211までの制御回路群である。
端子105からの入力画像信号は、まず、A/Dコンバータ201によりRGB24ビットのデジタル画像に変換された後、解像度変換/OSD回路202によりLCDパネル103に適した解像度の画像信号へと変換される。この解像度変換後の画像信号は、色補正処理回路203により3次元LUTを用いた色変換がなされた後、キーストーン補正回路204により、投影時の画像歪みを補正するための幾何補正が施される。
図3は、キーストーン補正回路204の処理前後(キーストーン補正前後)での表示領域を表す模式図である。301はLCDパネル103上のパネル実効画素領域であり、キーストーン補正が施されない場合、あるいは処理前はこの画素領域全体がスクリーン上の表示領域(第1表示領域)として使用される。他方、302は、このキーストーン補正の処理後で表示領域(第2表示領域)となるキーストーン領域である。このパネル実効画素領域301とキーストーン領域302との対応関係を表す式、並びにその対応関係の設定については、後述で述べる。
図2の説明に戻る。γ処理回路205によりLCDパネル103のV−T特性を補正するγ変換を施され、LCDコントローラ206へ入力される。LCDコントローラ206は、この入力に応じてLCDパネル103の駆動用の制御信号を生成する。
他方で、制御回路群は、画像処理回路群を適切に作動させるための各種制御を行う。まず、画像処理装置106を動作させるに当たっての初期化動作として、MPU207はA/Dコンバータ201からγ処理回路205までの画像処理回路群に対する設定パラメータをROM208から読み出して設定する。更に、コントロールパネル209を通じてユーザから表示モードの変更が指示されると、指示を検知したMPU207は表示モードに応じた適切なLUTをROM208から読み出して色補正処理回路203に設定する。
また、コントロールパネル209を通じてユーザがキーストーン自動補正を指示した場合、指示を検知したMPU207は、加速度センサ211により画像表示装置107(液晶プロジェクタ)の垂直傾斜角を測定するよう、センサコントローラ210に指示を行う。続いて、MPU207は、センサコントローラ210からの垂直傾斜角の戻り値に従ってキーストーン領域302の4隅座標303〜306を算出する。また、MPU207は、4隅座標303〜306に基づいてパネル実効画素領域301とキーストーン領域302との対応関係を算出する。さらに、MPU207は、算出した座標値をキーストーン補正回路204に設定する。尚、4隅座標303〜306は、コントロールパネル209を通じてユーザが直接指定しても良い。
<傾斜角からの4隅座標の算出>
垂直傾斜角からの4隅座標303〜306の算出は、加速度センサ211により測定した垂直傾斜角φに基づいて、あらかじめROM208に記憶された4隅座標のLUT(Look Up Table)から読み出すことで行う。4隅座標303〜306の座標は、図4に示す垂直傾斜時の垂直傾斜角φと光軸402と下方向投射範囲403のなす角θ1と、光軸402と上方向投射範囲404のなす角θ2とから決定される。
ライン405がキーストーン領域302の上辺にあたり、下方向投射範囲403がスクリーン407と交わる点をAとした時に、Aから光軸402の垂線406とライン405の交点をB、垂線406と上方向投射範囲404の交点をCとする。この時にACとABの比は、パネル実効画素領域301の垂直画素数とキーストーン領域302の垂直画素数の比に等しくなる。
尚、4隅座標303〜306の算出式は公知であり、例えば、特開平11−305751号公報に記述されている。また、本実施形態では、スクリーンの垂直(天地)方向に対して、キーストーン領域の上辺(短辺)と下辺(長辺)が定義される構成を例に挙げて説明しているが、これに限定されない。つまり、スクリーンの垂直方向に対して、キーストーン領域の上辺と下辺の位置関係が逆転して定義されている場合、スクリーンの水平方向に対して、上辺と下辺が左右あるいはその逆の位置関係で定義されている場合も、本実施形態を適用することができる。
<パネル実効画素領域とキーストーン領域の対応関係算出>
図5に示すような三次元空間上のあるxy平面上の点P(x,y)から別のXY平面上の点Q(X,Y)への射影変換は、変換係数a〜hを用いて、以下の(数式1)のように表される。キーストーン補正の変換も、図4に示したように基本的に平面から平面への射影変換であるため、この関係を用いて算出される。
Figure 2012168897
MPU207に於けるパネル実効画素領域301とキーストーン領域302の対応関係の算出を、図6のフローチャートを用いて説明する。
ステップS601では、MPU207が、4隅座標303〜306の座標に基づいて、キーストーン補正前座標からキーストーン補正後座標への変換係数を算出する。図4のキーストーン補正前座標を0n(xn,yn)、キーストーン補正後座標をTn(Xn,Yn)とすると、この場合、n=1〜4に対して変換係数a〜hにより、次の(数式2)が成立する。
Figure 2012168897
変換係数a〜hは、上記の条件を満たす係数を算出することで求められる。具体的には、(xn,yn)と(Xn,Yn)が数値であるから、(数式2)を8行8列の正方行列を用いた線形演算に変形し、これを解くことで算出する。
ステップS602では、MPU207が、同様に、4隅座標303〜306の座標に基づいて、変換後座標から変換前座標への変換係数を次の様に算出する。キーストーン補正前座標On(xn,yn)とキーストーン補正後座標Tn(Xn,Yn)について、n=1〜4に対し変換係数A〜Hにより、次の(数式3)が成立する。
Figure 2012168897
変換係数A〜Hは、上記の条件を満たす係数を算出することで得られる。具体的には、(xn,yn)と(Xn,Yn)が数値であるから、(数式3)を8行8列の正方行列を用いた線形演算に変形し、これを解くことで算出する。
ステップS603では、MPU207が、バス212を介して、キーストーン補正回路204に算出した変換係数a〜h並びにA〜Hを設定する。
<キーストーン補正回路>
本発明であるキーストーン補正回路は、図7の様に構成され、画像処理を施す画像処理回路群と、これを制御する制御回路群とに大きく分かれる。
色補正処理回路203からの画像信号に対して画像処理を施す画像処理回路群は、次の構成となっている。色補正処理回路203からの画像信号は、まず、端子701を経てキャッシュメモリ702に格納される。キャッシュメモリ702に蓄積された画像信号は、低域通過フィルタ703で二次元フィルタリングを施された後、補間回路704でバイキューブック補間を用いた画素補間がなされ、補間画像信号がラインバッファ705に格納される。
ここで、低域通過フィルタ703のインパルス応答は、フィルタ係数算出回路710により処理画素毎に変更されるものであり、本実施形態でのタップ数は縦3タップ×横3タップである。この後、画像信号は、高域強調フィルタ706にて高域強調された後、端子707を経てγ処理回路205へと出力される。尚、高域強調フィルタ706のインパルス応答は、フィルタ係数算出回路714により処理画素毎に変更される。本実施形態での高域強調フィルタ706のタップ数は、縦3タップ×横3タップである。
ここで、低域通過フィルタ703は、指定された周波数より高い周波数の帯域を通さないフィルタであり、高域強調フィルタ706は、指定された周波数より高い周波数の周波数帯域を強調するフィルタである。
制御回路群は、上記以外の回路から構成される。まず、座標発生器708が、図8の矢印801に示すようなラスタスキャン順で、処理対象の座標を発生する。次に、変換前座標計算回路709が、ステップS602で算出した変換係数を用い、以下の(数式4)より、発生した座標(X,Y)をキーストーン補正前座標(x,y)に変換する。ここで、得られた座標(x,y)が画像信号の画像範囲内に収まらない場合には、端子707からは黒色を出力する。
Figure 2012168897
このキーストーン補正前座標(x,y)は、キャッシュメモリ702に出力され、この座標並びに周辺座標の画素データが低域通過フィルタ703に出力される。また、補間回路704にも座標値が出力され、補間回路704ではこの座標値(画素座標)に基づいて画素補間が行われる。さらに、変形率計算回路712にも出力される。変形率計算回路712では、ステップS601で算出した変換係数を用いてキーストーン補正前座標(xn,yn)に応じた変形率(dXn,dYn)を次の(数式5)を算出する。
Figure 2012168897
算出した変形率(dXn,dYn)は、フィルタ係数算出回路710に出力されると共に、また、ラインバッファ713を経た後にフィルタ係数算出回路714に出力される。ここで、ラインバッファ713は、ラインバッファ705による画像信号の画像処理の遅延と、処理タイミングを整合させることを目的とする。フィルタ係数算出回路710とフィルタ係数算出回路714は同じ回路構成を有し、それぞれフィルタテーブル711とフィルタテーブル715を参照し、変形率に応じたフィルタ係数を算出する。フィルタ係数算出回路710及び714の回路構成と、フィルタテーブル715の設定方法については後述で説明する。
尚、変換前座標計算回路709と変形率計算回路712の変換係数、並びにフィルタテーブル711とフィルタテーブル715のテーブル値は、MPU207によって、バス212、端子716、及びバスインタフェース717を介して設定される。
<フィルタ係数算出回路>
図9は、フィルタ係数算出回路710とフィルタ係数算出回路714の構成を示す図である。901は端子であり、変形率計算回路712もしくはラインバッファ713から変形率(dXn,dYn)が入力される。902はアドレス発生器であり、変形率dXn並びに変形率dYnに基づいて、フィルタテーブル711あるいは715から読み出すアドレスを算出する。アドレスの算出は、変形率を所定の定数wで除算し、小数点以下を切り捨てた値sと、切り上げた値s+1とを算出することで行う。ここで、フィルタテーブル711/715は図10に示す様なデータ構造で格納されており、所定の変形率に対応した3タップのフィルタ係数ms(t)を記憶している。係数補間回路903は、フィルタテーブル711あるいは715からの出力であるフィルタ係数とに基づき、変形率dXn並びに変形率dYnに対応するフィルタ係数を以下の(数式6)で補間して算出する。変形率をαとすると、算出すべきフィルタ係数m(t)は
Figure 2012168897
次に、二次元フィルタ合成回路904は、算出したフィルタ係数に基づいて、二次元フィルタを構成する。ここで、変形率dXnに対応した横方向のフィルタ係数をmx(t)、変形率dYnに対応した縦方向のフィルタ係数をmy(t)とする。この場合、合成後の二次元フィルタm(t,u)の係数はm(t,u)=mx(t)×my(u)となる。
ここで、計算された二次元フィルタの係数は、端子905を経て低域通過フィルタ703あるいは高域強調フィルタ706へと出力される。
<補間回路の動作>
補間回路704では、キーストーン補正前座標(x,y)の画素値o(x,y)を、周辺の画素値p(i,j)を用いて、以下の(数式7)のバイキューブック補間により画素補間を行う。ここでx,yは実数であるが、i,jは整数である。
Figure 2012168897
ここで、aはバイキューブック補間の特性を制御するパラメータであり、本実施形態ではa=−1を用いる。この場合の補間関数形状は図11となり、周波数振幅特性は図12となる。図12の横軸は周波数fである。また、キーストーン補正前の画素o(x,y)と補間に用いる周辺画素p(i,j)との関係を図13に示す。バイキュービック補間での補間関数の台は[−2,2]であるため、画素o(x,y)の補間には常に16個の周辺画素p(i,j)を必要とする。
<補間後の周波数振幅特性>
以下では、補間回路704までの処理の周波数振幅特性について、簡単のため1次元で説明する。
まず、画素の変形率に従って低域通過フィルタ703の特性が決定される。例えば、インパルス応答が[0.0817,0.837,0.0817]であった場合には、図14の周波数振幅特性を有する。尚、図14では横軸を角周波数ωでとり、元の画像が離散空間の信号であるので[−π,π]の範囲で示している。ここで、補間回路704のバイキュービック補間パラメータa=−1であり、低域通過フィルタ703のインパルス応答が上記の場合、低域通過フィルタ703と補間回路704との周波数振幅特性を重畳した特性は図15となる。
図15に於いて横軸は周波数fであり、周波数Ny1はキーストーン補正前のナイキスト周波数、周波数Ny2は補間回路704によるリサンプリングのナイキスト周波数である。ナイキスト周波数Ny1は変形率によらず固定であるが、ナイキスト周波数Ny2は変形率によって変化する。図15のナイキスト周波数Ny2は、ある変形率での一例である。
ナイキスト周波数Ny2以上での周波数領域の周波数成分の利得は、補間回路704によるリサンプリング時にエイリアスとなり、モアレとなって現れる。しかし、ナイキスト周波数Ny2での利得が低いと、文字や細線の鮮鋭性が失われる。よって、高域強調フィルタ706の動作を定めるフィルタテーブル715によりモアレと鮮鋭性とのバランスを調整する。
<高域強調フィルタ用のフィルタテーブル値の設定方法>
高域強調フィルタ706用のフィルタテーブル715に対する、テーブル値設定方法の一例として、所定の周波数領域の利得を改善(制御)するテーブル値設定方法を説明する。
ここでは、変形率に応じてΔf1とΔf2を定義し、減衰率Rを次の(数式8)で算出する。ここで、G(f)は低域通過フィルタ703と補間回路704との周波数特性を重畳した周波数振幅特性である。
Figure 2012168897
所定の係数βを用いて利得AをA=β×Rで算出し、利得Aに基づいて変形率に対応した高域強調フィルタ706のインパルス応答を算出する。本実施形態では、高域強調フィルタ706用のフィルタ係数算出回路714は、タップ数3の1次元フィルタを合成する分離型フィルタとして二次元フィルタを算出している。そこで、フィルタテーブル715に記憶すべき1次元のフィルタ応答(設定値)を[(1−1/A)/2,1/A,(1−1/A)/2]と定める。インパルス応答の算出方法から明らかなように、本実施形態では、利得Aをナイキスト周波数Ny2での利得として簡易的に扱っている。
また、上記の(数式8)での各変数の意味は、次の通りである。まず、βによりモアレの抑制を優先するか、文字や細線の鮮鋭性を優先するかを制御する。また、Δf1とΔf2とにより、ナイキスト周波数Ny2を越える周波数成分の回復量を制御する。例えば、Δf1=Δf2の場合にはナイキスト周波数Ny2周辺(所定の周波数領域)に於いて過度の利得回復は起こらないが、ナイキスト周波数Ny2を越える成分の利得回復量はさほど大きくならない。他方、Δf1かつΔf2=Ny2−Ny1の場合にはナイキスト周波数Ny2周辺(所定の周波数領域)に於いて過度の利得回復によるリンギングが目立つようになるが、ナイキスト周波数Ny2を越える成分の利得回復量が大きくなり鮮鋭性は向上する。
以上の様にして、変形率に応じたインパルス応答が定められ、このインパルス応答がフィルタテーブル715に格納される。このインパルス応答はあらかじめ計算しておき、固定値としてROM208に格納に格納しておき、MPU207がこの値を読み出してフィルタテーブル715に設定しても良い。あるいは、計算処理のためのプログラムをROM208に格納しておき、MPU207がインパルス応答を計算し、フィルタテーブル715に設定しても良い。
以上説明したように、本実施形態によれば、キーストーン補正による画素補間後に、画面(出力画像)の変形率に応じて高域強調処理を施す。これにより、画面位置による周波数特性の変化を考慮した高域強調処理が可能となり、モアレを抑制しつつ細線や文字の鮮鋭性が高い、好適な画像表示を得ることができる。
尚、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステムまたは装置に供給し、そのシステムまたは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。

Claims (4)

  1. 画像表示装置によってスクリーンに画像を投影するための入力画像を補正する画像処理装置であって、
    前記入力画像の画素座標に応じた、該入力画像の画素補間によりキーストーン補正を行う補間手段と、
    前記キーストーン補正前の画像を前記画像表示装置で前記スクリーンに投影する場合の第1表示領域と前記キーストーン補正後の画像を前記画像表示装置で前記スクリーンに投影する場合の第2表示領域との対応関係から、前記キーストーン補正前後の前記画素座標の変形率を計算する計算手段と、
    前記補間手段によって得られる補間画像に対して、前記計算手段で計算した変形率に対応するフィルタ係数を用いて、指定された周波数より高い周波数帯域を強調する高域強調を行って出力画像を生成する高域強調手段と
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 変形率に対応するフィルタ係数を記憶するフィルタテーブルと、
    前記フィルタテーブルに対し、前記高域強調を行う周波数帯域の内、所定の周波数領域の周波数成分の利得回復量を制御するための設定値を設定する設定手段と
    を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 画像表示装置によってスクリーンに画像を投影するための入力画像を補正する画像処理装置の制御方法であって、
    前記入力画像の画素座標に応じた、該入力画像の画素補間によりキーストーン補正を行う補間工程と、
    前記キーストーン補正前の画像を前記画像表示装置で前記スクリーンに投影する場合の第1表示領域と前記キーストーン補正後の画像を前記画像表示装置で前記スクリーンに投影する場合の第2表示領域との対応関係から、前記キーストーン補正前後の前記画素座標の変形率を計算する計算工程と、
    前記補間工程によって得られる補間画像に対して、前記計算工程で計算した変形率に対応するフィルタ係数を用いて、指定された周波数より高い周波数帯域を強調する高域強調を行って出力画像を生成する高域強調工程と
    を備えることを特徴とする画像処理装置の制御方法。
  4. 画像表示装置によってスクリーンに画像を投影するための入力画像を補正する画像処理装置の制御をコンピュータに機能させるためのプログラムであって、
    前記コンピュータを、
    前記入力画像の画素座標に応じた、該入力画像の画素補間によりキーストーン補正を行う補間手段と、
    前記キーストーン補正前の画像を前記画像表示装置で前記スクリーンに投影する場合の第1表示領域と前記キーストーン補正後の画像を前記画像表示装置で前記スクリーンに投影する場合の第2表示領域との対応関係から、前記キーストーン補正前後の前記画素座標の変形率を計算する計算手段と、
    前記補間手段によって得られる補間画像に対して、前記計算手段で計算した変形率に対応するフィルタ係数を用いて、指定された周波数より高い周波数帯域を強調する高域強調を行って出力画像を生成する高域強調手段と
    として機能させることを特徴とするプログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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GB2519311A (en) * 2013-10-16 2015-04-22 Samsung Electronics Co Ltd A device capable of projecting an image frame
JP2015118283A (ja) * 2013-12-18 2015-06-25 キヤノン株式会社 映像表示装置、映像表示装置の制御方法及びプログラム

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