JP5480674B2 - 画像処理装置およびその制御方法 - Google Patents
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Description
本発明に係る画像処理装置の第1実施形態として、ディスプレイシステムにおける補正回路内のフレームレート変換処理部を例に挙げて以下に説明する。特に、第1実施形態では、入力フレームを複数回繰り返すことによって動きに振動を付加する方法について説明する。
図1は、ディスプレイシステムにおける補正処理部のブロック図である。補正回路1000には、例えばセレクタを介して、外部の画像出力装置から所定のフレームレートの動画像が入力される。以下の説明では24p(24フレーム/秒のプログレッシブ画像)の動画像に対して処理する場合について述べるが、他のフレームレートの動画像であっても同様に適用可能である。
図6は、第1実施形態に係るフレームレート変換処理部の動作フローチャートである。なお、図6は1個の入力フレーム画像に対する処理を示しており、連続して入力される各フレームに対して同様の処理が行われる。
ステップf103では、Countが所定閾値(N/2)より大きいか否かを判定する。そして、Count>N/2である場合はステップf104へ進み、そうでない場合はステップf108へ進む。つまり、ここでは、第1〜第3サブフレーム画像として入力フレーム画像の複製フレーム画像が選択され、第4および第5サブフレーム画像として動き補償フレーム画像が選択されるように構成している。なお、所定閾値はN/2に限定されるものではない。
図4は、第1実施形態のフレームレート変換処理部100から出力されるサブフレーム画像におけるジャダー振幅を説明する概念図である。これは、画像のエッジが右方向に移動している動画像の各フレーム画像が入力された場合におけるサブフレーム画像を時系列順に縦軸方向に並べたものである。
第2実施形態では、入力フレームにおける動きベクトルと高空間周波数成分量とに応じて、ジャダーの振幅を入力フレーム単位で制御する。
図7は、第2実施形態に係るフレームレート変換処理部のブロック図である。
なお、ハイパスフィルタ(HPF)としては、図8(a)に示すような3×3構成のHPFを利用することが出来る。なお、中央の太枠部分は注目画素を示している。
出力制御係数決定部203は、次に、Paramの値に基づいてセレクタ201に出力する制御係数αを算出する。制御係数αは、上述したとおり、セレクタ201で出力する複製フレーム画像の個数であり、例えば、図9に示されるようにParamの値が大きくなるほど制御係数αが小さくなるよう設定される。つまり、入力されたフレーム画像における動きベクトルが大きいほど、また、高周波成分量が多いほど、制御係数αはより小さくなりジャダー振幅をより低減するよう制御する。
図11は、第2実施形態に係るフレームレート変換処理部の動作フローチャートである。ステップf101、f102、f104〜f109は第1実施形態と同じであるため説明を省略する。
図12は、出力サブフレームにおけるジャダー振幅を説明する概念図である。図12(a)は、入力されたフレーム画像における動きベクトルが小さく(例えば10画素/フレーム(24Hz))、α=3とした場合の概念図である。この場合、ジャダー振幅は約4画素となる。つまり、フレーム画像に含まれるオブジェクト画像の動きが遅い場合は、α=3程度のジャダーは許容範囲であり解像度向上の効果がある。
第3実施形態では視聴環境光に応じてジャダーの振幅を制御する方法を説明する。ジャダーの視認量は、視聴環境における視聴環境光によっても異なる。具体的には、視聴環境が明るいとジャダーが強く見え、周辺が暗いとジャダーを感じにくくなる傾向にある。そこで、第3実施形態では、表示装置周辺における環境光の情報に応じてサブフレーム画像の出力を制御する。
図14は、第3実施形態に係るフレームレート変換処理部のブロック図である。なお、フレームメモリ104、動きベクトル検出部101、補間画像生成部202、セレクタ103は第2実施形態とほぼ同様であるため、動作が第2実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図17は、第3実施形態に係るフレームレート変換処理部の動作フローチャートである。ステップf102、f104〜f109、f205は第2実施形態と同じであるので説明を省略する。
第4実施形態では、ユーザ入力によってジャダーの振幅を制御する方法を説明する。
図18は、第4実施形態に係るフレームレート変換処理部のブロック図である。動きベクトル検出部101、補間画像生成部202、セレクタ103は第3実施形態と同様であるので説明を省略する。
図19は、第4実施形態に係るフレームレート変換処理部の動作フローチャートである。ステップf102、f104〜f109、f205は第2実施形態と同じであるので説明を省略する。
第5実施形態では、サブフレーム毎の動きベクトルに所定のゲインを加算・乗算し動き補償フレーム画像を出力することにより画像オブジェクトに少量の振動を付加する。
図20は、第5実施形態に係るフレームレート変換処理部のブロック図である。
以下の数式に従って、各サブフレームに対応する補間ベクトルにゲインα(0≦α≦1)をかける方法である。
<2.周期パターン付加手法>
補間ベクトルに周期的な加減算を行って見た目の動きに振動を付加する方法である。荒い波線で示されるように、補間フレームFramemc[n](N=1,...N−1)の動きに周期的な変動がある。これは、補間ベクトルVecIを算出する際に、検出ベクトルVecDに周期的に加減算を行っているからである。
なお、加減算ではなく以下の数式のように周期的にゲインをかけることでも同等の出力結果が得られる。
以下の数式に従って、補間ベクトルに乱雑に加減算を行って見た目の動きに振動を付加する方法である。
(ここで、Randomは0≦Random≦1の乱数)
なお、加減算でなくても、ランダムなゲインの積算でも同等の出力を得られる。
<4.ベクトル順序置換手法>
出力する第2サブフレームから第Nサブフレームの出力順序を入れ替えても類似の効果が得られる(以下、ベクトル順序置換手法とする)。振動を付加せずに補間ベクトルを設定する場合は、サブフレームの番号nに合わせてVecI=VecD×n/Nとする。しかし、以下の数式のように補間ベクトルを他のサブフレームと入れ替えることで、少なくとも1つの隣接サブフレーム画像間の補間動きベクトルの方向が他の隣接サブフレーム画像間の動きベクトルの方向と逆となるように振動を付加する。
(ここで、Nはフレームレートの変換倍率、n’は補間フレーム位置)
<装置の動作>
図22は、第5実施形態に係るフレームレート変換処理部の動作フローチャートである。ステップf101、f102、f105〜f109は第1実施形態と同じであるので説明を省略する。
図21は、第5実施形態のフレームレート変換処理部100から出力されるサブフレーム画像におけるジャダー振幅を説明する概念図である。
以上説明したように、第5実施形態にかかる画像処理装置によれば、動き補償フレームでサブフレームを生成する際に、補間位置つまり補間ベクトルにサブフレーム毎にズレを付加することによって、見た目の動きに振動を付加する。これにより、ジャダーの低減と動解像度の向上、映画らしさの維持をより好適に両立させることが可能となる。なお、第1実施形態と第5実施形態の組み合わせとして、図23に示されるようなサブフレーム画像を生成しても良い。
第6実施形態では、入力フレームにおける動きベクトルと高空間周波数成分量とに応じて、サブフレーム画像に付加する振動の大きさを制御する。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
Claims (9)
- 第1のフレーム画像と該第1のフレーム画像に後続する第2のフレーム画像とから動きベクトルを検出する検出手段と、
前記検出手段によって前記第1のフレーム画像と前記第2のフレーム画像とから検出された前記動きベクトルを用いて、前記第1のフレーム画像と前記第2のフレーム画像との間のタイミングで表示させる動き補償フレーム画像を生成する生成手段と、
前記検出された動きベクトルが所定の動きの速さに対応する場合、該所定の動きの速さより遅い動きの速さに対応する場合に比較し、前記第1のフレーム画像と前記第2のフレーム画像との間のタイミングで表示される動き補償フレーム画像の数が多くかつ前記第1のフレーム画像を複製した複製フレーム画像の数が少なくなるように、前記第1のフレーム画像と前記第2のフレーム画像との間のタイミングで表示される前記動き補償フレーム画像と前記複製フレーム画像との数を前記動きベクトルに基づいて決定する決定手段と、
前記決定手段による決定に応じたフレーム画像を出力する出力手段と、
を備えることを特徴とする画像処理装置。 - 前記第1のフレーム画像における高周波画像成分の量を検出する高周波成分検出手段を更に備え、
前記決定手段は、前記第1のフレーム画像の高周波画像成分の量が第2の閾値以上でありかつ前記検出された動きベクトルが所定の動きの速さに対応する場合、前記第1のフレーム画像の高周波画像成分の量が前記第2の閾値未満でありかつ前記検出された動きベクトルが前記所定の動きの速さに対応する場合に比較し、前記第1のフレーム画像と前記第2のフレーム画像との間のタイミングで表示される動き補償フレーム画像の数が多くかつ前記第1のフレーム画像を複製した複製フレーム画像の数が少なくなるように、前記第1のフレーム画像と前記第2のフレーム画像との間のタイミングで表示される前記動き補償フレーム画像と前記複製フレーム画像との数を前記高周波画像成分の量と前記動きベクトルとに基づいて決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記出力手段により出力されるフレーム画像を表示する表示装置周辺における環境光の情報を取得する取得手段を更に備え、
前記決定手段は、前記取得手段により取得された環境光の明るさが第1の明るさでありかつ前記検出された動きベクトルが所定の動きの速さに対応する場合、前記環境光の明るさが前記第1の明るさより暗い第2の明るさでありかつ前記検出された動きベクトルが前記所定の動きの速さに対応する場合に比較し、前記第1のフレーム画像と前記第2のフレーム画像との間のタイミングで表示される動き補償フレーム画像の数が多くかつ前記第1のフレーム画像を複製した複製フレーム画像の数が少なくなるように、前記第1のフレーム画像と前記第2のフレーム画像との間のタイミングで表示される前記動き補償フレーム画像と前記複製フレーム画像との数を前記環境光の明るさと前記動きベクトルとに基づいて決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記生成手段は、
前記第1のフレーム画像と前記第2のフレーム画像との間のタイミングで表示される第1及び第2の動き補償フレーム画像のうちの、前記第1の動き補償フレーム画像を生成するための第1の部分動きベクトルを前記検出された動きベクトルと前記第1の動き補償フレーム画像の出力タイミングとに基づいて生成し、前記第2の動き補償フレーム画像を生成するための第2の部分動きベクトルを前記検出された動きベクトルと前記第2の動き補償フレーム画像の出力タイミングとに基づいて生成し、
前記第1及び第2の部分動きベクトルのそれぞれにゲインを付加し、当該ゲインが付加された前記第1及び第2の部分動きベクトルと前記第1のフレーム画像とに基づいて、前記第1及び第2の動き補償フレーム画像を生成する
ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の画像処理装置。 - 前記生成手段は、
前記第1のフレーム画像と前記第2のフレーム画像との間のタイミングで表示される第1の動き補償フレーム画像を、前記検出された動きベクトルと前記第1の動き補償フレーム画像の出力タイミングとに基づいて生成し、
前記第1のフレーム画像と前記第2のフレーム画像との間のタイミングで表示される第2の動き補償フレーム画像を、前記検出された動きベクトルと前記第2の動き補償フレーム画像の出力タイミングとに基づいて生成し、
前記生成された前記第1及び第2の動き補償フレーム画像の出力順序を入れ替える
ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の画像処理装置。 - 画像処理装置の制御方法であって、
第1のフレーム画像と該第1のフレーム画像に後続する第2のフレーム画像とから動きベクトルを検出する検出工程と、
前記検出工程によって前記第1のフレーム画像と前記第2のフレーム画像とから検出された前記動きベクトルを用いて、前記第1のフレーム画像と前記第2のフレーム画像との間のタイミングで表示させる動き補償フレーム画像を生成する生成工程と、
前記検出された動きベクトルが所定の動きの速さに対応する場合、該所定の動きの速さより遅い動きの速さに対応する場合に比較し、前記第1のフレーム画像と前記第2のフレーム画像との間のタイミングで表示される動き補償フレーム画像の数が多くかつ前記第1のフレーム画像を複製した複製フレーム画像の数が少なくなるように、前記第1のフレーム画像と前記第2のフレーム画像との間のタイミングで表示される前記動き補償フレーム画像と前記複製フレーム画像との数を前記動きベクトルに基づいて決定する決定工程と、
前記決定工程による決定に応じたフレーム画像を出力する出力工程と、
を含むことを特徴とする画像処理装置の制御方法。 - 前記第1のフレーム画像における高周波画像成分の量を検出する高周波成分検出工程を更に含み、
前記決定工程では、前記第1のフレーム画像の高周波画像成分の量が第2の閾値以上でありかつ前記検出された動きベクトルが所定の動きの速さに対応する場合、前記第1のフレーム画像の高周波画像成分の量が前記第2の閾値未満でありかつ前記検出された動きベクトルが前記所定の動きの速さに対応する場合に比較し、前記第1のフレーム画像と前記第2のフレーム画像との間のタイミングで表示される動き補償フレーム画像の数が多くかつ前記第1のフレーム画像を複製した複製フレーム画像の数が少なくなるように、前記第1のフレーム画像と前記第2のフレーム画像との間のタイミングで表示される前記動き補償フレーム画像と前記複製フレーム画像との数を前記高周波画像成分の量と前記動きベクトルとに基づいて決定する
ことを特徴とする請求項6に記載の画像処理装置の制御方法。 - 前記出力工程により出力されるフレーム画像を表示する表示装置周辺における環境光の情報を取得する取得工程を更に含み、
前記決定工程では、前記取得工程により取得された環境光の明るさが第1の明るさでありかつ前記検出された動きベクトルが所定の動きの速さに対応する場合、前記環境光の明るさが前記第1の明るさより暗い第2の明るさでありかつ前記検出された動きベクトルが前記所定の動きの速さに対応する場合に比較し、前記第1のフレーム画像と前記第2のフレーム画像との間のタイミングで表示される動き補償フレーム画像の数が多くかつ前記第1のフレーム画像を複製した複製フレーム画像の数が少なくなるように、前記第1のフレーム画像と前記第2のフレーム画像との間のタイミングで表示される前記動き補償フレーム画像と前記複製フレーム画像との数を前記環境光の明るさと前記動きベクトルとに基づいて決定する
ことを特徴とする請求項6に記載の画像処理装置の制御方法。 - コンピュータを、請求項1乃至5の何れか一項に記載の画像処理装置の各手段として機能させるためのプログラム。
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