JP6319894B2 - 缶蓋包装体の開梱装置及び缶蓋包装体の開梱方法 - Google Patents

缶蓋包装体の開梱装置及び缶蓋包装体の開梱方法 Download PDF

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Description

本発明は、缶蓋包装体の開梱装置及び缶蓋包装体の開梱方法に関するものである。
例えば飲料缶等の缶は、円板状の缶蓋と、有底円筒状の缶本体(缶胴)とを備えており、缶本体に飲料等の内容物が充填された状態で、該缶本体の開口周縁部に缶蓋が巻き締められ、製造されている。
缶蓋と缶本体は、予め別々に製造されており、製造した缶蓋は複数枚が積層状態とされて、紙材からなる筒状の包装体内に封入されている。
従来、複数の缶蓋が収容された包装体(缶蓋包装体)を開梱する装置として、例えば下記特許文献1に示されるものが知られている。
特許文献1の缶蓋包装体の開梱装置(缶蓋解袋機)は、缶蓋包装体を、その軸線が水平方向に沿うように横置きに配置した状態で軸線方向に移動させつつ、缶蓋包装体の上方に設けられた回転刃で包装体の略全長に切り込んで開梱する。
特開平11−43122号公報
しかしながら、上記従来の缶蓋包装体の開梱装置では、下記の課題を有していた。
すなわち、缶蓋包装体を開梱したときに、包装体に収容されていた複数の缶蓋のうち軸線方向に沿う両端部に位置する缶蓋が倒れてばらけやすく、缶蓋をスムーズに後工程へ移送することができなかった。また、開梱後の包装体を、剥ぎ取りローラで取り除く際に、該包装体の除去にともなって缶蓋が飛散しやすかった。
また回転刃が、紙材からなる包装体に対して軸線方向の略全長に亘って切り込むことから、紙粉が多く発生する。紙粉が多く発生することは飲料缶等の缶の性質上は勿論のこと、周辺機器にとっても好ましくはない。そのため、例えば開梱専用室を設けるとともに、この室に集塵器付ブロワや吸引フード等を設けて、紙粉を排除することが行われており、装置の構造が複雑で大掛かりになっていた。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、缶蓋包装体を開梱するときに缶蓋がばらけたり飛散することを防止でき、開梱した缶蓋をスムーズに後工程に移送して生産性を向上することができ、かつ、開梱時に紙粉が発生することを抑制でき、装置の構造を大掛かりにすることなく簡素化できる缶蓋包装体の開梱装置及び缶蓋包装体の開梱方法を提供することを目的(課題)としている。
このような課題を解決して、前記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提案している。
すなわち本発明は、紙材からなる筒状の包装体と、該包装体の内部に積層状態で収容された複数の缶蓋と、を有する缶蓋包装体を開梱する缶蓋包装体の開梱装置であって、前記缶蓋包装体を、その軸線が鉛直方向に沿うように縦置きに配置した状態で、前記缶蓋包装体の前記包装体に、前記軸線に直交する径方向から当接可能とされ、該包装体を支持するクランプ部と、前記包装体の前記軸線方向に沿う端面に当接するとともに、前記端面を前記軸線方向に押し込み可能な押し込み部と、を備え、前記押し込み部は、前記端面とともに該端面付近の包装体の外周部分、及び包装体内の複数の缶蓋を、前記クランプ部にクランプされた包装体の被クランプ部に対して、前記軸線方向における前記押し込み部とは反対側に向けて移動させることを特徴とする。
また本発明は、紙材からなる筒状の包装体と、該包装体の内部に積層状態で収容された複数の缶蓋と、を有する缶蓋包装体を開梱する缶蓋包装体の開梱方法であって、前記缶蓋包装体を、その軸線が鉛直方向に沿うように縦置きに配置する工程と、前記缶蓋包装体の前記包装体に、前記軸線に直交する径方向からクランプ部を当接させて支持する工程と、前記包装体の前記軸線方向に沿う端面に押し込み部を当接させて、前記端面を前記軸線方向に押し込む工程と、を備え、前記押し込む工程において、前記押し込み部は、前記端面とともに該端面付近の包装体の外周部分、及び包装体内の複数の缶蓋を、前記クランプ部にクランプされた包装体の被クランプ部に対して、前記軸線方向における前記押し込み部とは反対側に向けて移動させることを特徴とする。
本発明の缶蓋包装体の開梱装置及び缶蓋包装体の開梱方法では、缶蓋包装体を、その軸線が鉛直方向に沿うように縦置きに配置した状態で、クランプ部により包装体を径方向から支持し、押し込み部により包装体の端面を軸線方向に押し込むようにした。
具体的に、クランプ部は包装体をその径方向外側からクランプしており、該クランプ部に支持された包装体の部分(被クランプ部)に対して、押し込み部が押し込んだ包装体の端面とともに、包装体内に収容(封入)された複数の缶蓋が、軸線方向に沿って包装体内を移動させられる。
そして、包装体において押し込み部が当接する端面とは軸線方向の反対側に位置する別の端面が、例えば押し込み部から缶蓋を介して伝わる押圧力や装置に設けたカッタ等の開口手段により予め開けられることで、缶蓋は包装体の内部から外部へと軸線方向に沿って押し出される。このように包装体内から缶蓋が押し出されることにより、缶蓋包装体は開梱される。
尚、本明細書でいう上記「缶蓋包装体を、その軸線が鉛直方向に沿うように縦置きに配置」するとは、缶蓋包装体の軸線が正確に鉛直方向に沿って延びている配置状態(姿勢)のみを指すわけではなく、缶蓋包装体の軸線が鉛直方向に対して僅かに傾斜して略鉛直方向に沿って延びている配置状態をも含んでいる。
また、押し込み部が軸線方向に沿って包装体の端面を押し込む向きは、鉛直方向に沿う上側へ向けてであっても、下側へ向けてであってもよい。
本発明によれば、包装体から缶蓋が押し出される際、これら缶蓋は鉛直方向に積層した状態とされているので、開梱時に軸線方向の端部に位置する缶蓋が倒れてばらけるようなことが防止される。また複数の缶蓋が積層しているため、これら缶蓋の自重や摩擦抵抗等により、開梱時に包装体との接触によって缶蓋が飛散するような事態が抑制される。
また、押し込み部に押し込まれて包装体が変形し、該包装体は開梱作業の前後で軸線方向の長さが例えば半分以下にまで小さくされる。従って、開梱後に包装体を取り除きやすく、また嵩張りにくいことから後工程での処理もしやすい。
尚、開梱時においては、複数の缶蓋を介して押し込み部から伝達される押圧力によって、包装体の前記別の端面(押し込み部に押し込まれる端面とは反対側に位置する端面)を袋の内部から押し開けることが可能である。つまり、押圧力によって前記別の端面付近の紙材の接着部を剥離させたり、紙材自体を破断して開けることができる。この場合、包装体を切断することなく開梱することから、開梱時の紙粉の発生を顕著に抑えることができる。
また従来のように回転刃を用いることなく開梱できるので、設備費用を低減でき、回転刃の劣化(刃こぼれ等による切れ味の低下)に対応する作業(メンテナンスや部品交換等)の手間も生じない。
また、包装体の前記別の端面を、切刃を有するカッタ等の開口手段で切断して開けることとしてもよい。この場合も、包装体に対する切り込み長さを従来に比べ小さく抑えることができ、紙粉の発生を十分に抑制できる。
このように紙粉の発生を抑えることができるので、従来のような開梱専用室を設ける必要はなく、また装置の構造を複雑にしたり大掛かりなものにする必要もなく、本発明によれば構造を簡素化できる。
尚、一般に、缶蓋包装体の開梱装置の後工程に設けられる巻締め装置(シーマ)に対しては、開梱した缶蓋を鉛直方向から受け渡すことが好ましいとされる。本発明によれば、開梱した缶蓋が鉛直方向に積層された状態であるので、缶蓋包装体の開梱装置から巻締め装置への缶蓋の移送及び受け渡しをよりスムーズに行え、生産性を高めることができる。
以上より、本発明によれば、缶蓋包装体を開梱するときに缶蓋がばらけたり飛散することを防止でき、開梱した缶蓋をスムーズに後工程に移送して生産性を向上することができる。また、開梱時に紙粉が発生することを抑制でき、装置の構造を大掛かりにすることなく簡素化できる。
また、本発明の缶蓋包装体の開梱装置において、前記缶蓋包装体を、前記軸線が鉛直方向に沿うように縦置きに配置する保持部を備えることとしてもよい。
この構成によれば、保持部によって、缶蓋包装体を安定して縦置き姿勢に配置することができる。従って、上述した作用効果を安定して得ることができる。
また、本発明の缶蓋包装体の開梱装置において、前記押し込み部に押し込まれ前記包装体内から押し出された前記缶蓋に対して、前記軸線方向に沿う前記押し込み部とは反対側から当接する蓋押さえ部を備えることとしてもよい。
この構成によれば、包装体内から押し出される缶蓋を、押し込み部とは反対側から蓋押さえ部が押さえるので、開梱された積層状態の缶蓋が崩れたり飛散するようなことが抑制される。
尚、例えば蓋押さえ部を、押し込み部の押し込み移動に同期させるように、該押し込み部との距離を所定範囲に保ちつつ、軸線方向に移動させる構成としてもよい。この場合、上述の作用効果をより確実に得ることができる。
また、本発明の缶蓋包装体の開梱装置において、前記クランプ部は、前記軸線回りに沿う周方向に間隔をあけて配置された複数のチャックを備え、これらチャック同士は、互いに同期し径方向に移動可能であることとしてもよい。
この構成によれば、クランプ部が、周方向に間隔をあけて配置された複数のチャックを有するので、これらチャックにより、缶蓋包装体の包装体を周囲から安定して支持できる。またこれらチャック同士が、例えばラック・ピニオン機構等を有する同期構造により、互いに同期し径方向に移動可能であるので、複数のチャックが包装体に当接するタイミングを同時に合わせることができる。
従って、クランプ部による包装体のクランプ時に、縦置き状態とされた缶蓋包装体が傾いたり不安定な姿勢になるようなことが防止されて、上述した作用効果が安定して得られる。
また、本発明の缶蓋包装体の開梱装置において、前記クランプ部は、前記包装体に当接するゴム材を備え、前記ゴム材の硬さが、アスカー硬度で、アスカーC20〜C30の範囲に設定されることとしてもよい。
この構成によれば、包装体を支持するクランプ部のゴム材の硬さが、日本ゴム協会標準規格(SRIS)で規定されるアスカー硬度で、アスカーC20〜C30の範囲に設定されるので、下記の効果を奏する。
すなわち、クランプ部のゴム材が硬すぎず、包装体に密着するように当接するので、該包装体に対するゴム材の接触面積を安定して確保でき、このゴム材が包装体上を滑ってしまうようなことが抑制される。従って、クランプ部が包装体を安定してクランプできるとともに、缶蓋包装体を安定して開梱することができる。
その一方、ゴム材が軟らかすぎることもなく、早期の劣化や破損が防止されて、部品寿命が十分に確保される。
具体的に、クランプ部のゴム材の硬さが、上記アスカー硬度でアスカーC30を超える場合には、ゴム材が硬すぎて包装体に密着しにくくなり、該包装体に対するゴム材の接触面積が確保できなくなって、このゴム材が包装体上を滑ってしまい安定してクランプできないおそれがある。
また、クランプ部のゴム材の硬さが、上記アスカー硬度でアスカーC20未満の場合には、ゴム材が軟らかすぎて、早期に劣化したり破損して短寿命化するおそれがある。
従って、クランプ部のゴム材の硬さは、上述した数値範囲内であることが好ましい。
また、本発明の缶蓋包装体の開梱装置において、前記押し込み部が押し込む前記包装体の前記端面とは前記軸線方向に沿う反対側に位置する別の端面を開く開口手段を備えることとしてもよい。
この構成によれば、開口手段として例えばカッタ等を用い、押し込み部が押し込む包装体の端面とは軸線方向の反対側に位置する別の端面を、この開口手段により開くことができる。つまり、包装体の前記別の端面を開いた状態として、缶蓋を押し出すことができるので、缶蓋の押し出しにともなって缶蓋包装体内に作用する押圧力を抑えることができる。従って、開梱時に過大な押圧力が加わることに起因して缶蓋が飛散したり変形するようなことを抑制できる。
また、開口手段としてカッタ等を用いつつも、包装体を切断する切り込み長さは、例えば前記別の端面の直径以下や包装体の外周長さ以下とされる。つまり、切断の切り込み長さが従来に比べ大幅に抑えられるので、紙粉の発生を十分に抑制することができる。
尚、開口手段として、例えば包装体の前記別の端面付近に、ミシン目や弱接着部等を予め設けることで弱化部を形成しておき、該弱化部を押圧力によって開かせる(分断させる、破断させる)ことで、前記別の端面を開くようにしてもよい。この場合も、包装体の所定の箇所(前記別の端面付近)を安定して開口できるので、開梱処理が安定して行える。
本発明の缶蓋包装体の開梱装置及び缶蓋包装体の開梱方法によれば、缶蓋包装体を開梱するときに缶蓋がばらけたり飛散することを防止でき、開梱した缶蓋をスムーズに後工程に移送して生産性を向上することができる。また、開梱時に紙粉が発生することを抑制でき、装置の構造を大掛かりにすることなく簡素化できる。
本発明の一実施形態に係る缶蓋包装体の開梱装置の要部を簡略化して示す縦断面図であり、缶蓋包装体を開梱する手順(缶蓋包装体の開梱方法)を説明する図である。 缶蓋包装体の開梱装置の要部を簡略化して示す縦断面図であり、缶蓋包装体を開梱する手順(缶蓋包装体の開梱方法)を説明する図である。 缶蓋包装体の開梱装置の要部を簡略化して示す縦断面図であり、缶蓋包装体を開梱する手順(缶蓋包装体の開梱方法)を説明する図である。 缶蓋包装体の開梱装置の要部を簡略化して示す縦断面図であり、缶蓋包装体を開梱する手順(缶蓋包装体の開梱方法)を説明する図である。 缶蓋包装体の開梱装置を示す全体正面図(正断面図)である。 缶蓋包装体の開梱装置を示す全体側面図(側断面図)である。 缶蓋包装体の開梱装置を示す全体平面図(平断面図)である。 缶蓋包装体の開梱装置における保持部近傍を示す正面図(正断面図)である。 缶蓋包装体の開梱装置における保持部近傍を示す側面図(側断面図)である。 缶蓋包装体の開梱装置における保持部近傍を示す平面図(平断面図)である。 缶蓋包装体の開梱装置におけるクランプ部、押し込み部及び蓋押さえ部の近傍を示す正面図(正断面図)である。 缶蓋包装体の開梱装置におけるクランプ部、押し込み部及び蓋押さえ部の近傍を示す側面図(側断面図)である。 図12のA−A矢視を示す図(断面図)である。 図12のB−B矢視を示す図(断面図)である。 図12のC−C矢視を示す図(断面図)である。 缶蓋包装体の開梱装置における缶蓋受け入れ部近傍を示す側面図(側断面図)である。 缶蓋包装体の開梱装置における缶蓋受け入れ部及びシャッターの近傍を示す(a)平面図(平断面図)、(b)側面図(側断面図)である。 缶蓋包装体の開梱装置における包装体除去部近傍を示す(a)平面図(平断面図)、(b)側面図(側断面図)である。
以下、本発明の一実施形態に係る缶蓋包装体の開梱装置1について、図面を参照して説明する。
図1〜図4は、本発明の一実施形態に係る缶蓋包装体の開梱装置1の要部を簡略化して表す図であり、図5〜図18は、缶蓋包装体の開梱装置1を詳細に表す図である。
まず、図1〜図4を参照して、本実施形態に係る缶蓋包装体の開梱装置1の要部について、及び、この缶蓋包装体の開梱装置1を用いた缶蓋包装体の開梱方法について説明する。
この缶蓋包装体の開梱装置1(以下、開梱装置1と省略することがある)は、紙材からなる筒状の包装体Xと、該包装体Xの内部に積層状態で収容(封入)され、円板状をなす複数の缶蓋Yと、を有する缶蓋包装体Zを開梱する装置である。つまり開梱装置1は、包装体X内から複数の缶蓋Yを取り出して、これら缶蓋Yと包装体Xとを分離する。
開梱後の缶蓋Yは、缶蓋包装体の開梱装置1の後工程に設けられる巻締め装置(シーマ)へ移送され、包装体Xは廃棄される。
特に図示していないが、缶蓋Yは、飲料缶等の缶の製造時において、有底円筒状の缶本体(缶胴)に内容物を充填した後に、巻締め装置(シーマ)により缶本体の開口周縁部に巻き締められる。
図1〜図4において、開梱装置1は、缶蓋包装体Zを、その軸線Oが鉛直方向に沿うように縦置きに配置した状態で、缶蓋包装体Zの包装体Xに、軸線Oに直交する径方向から当接可能とされ、該包装体Xを支持するクランプ部2と、包装体Xの軸線O方向に沿う端面Eに当接するとともに、端面Eを軸線O方向に押し込み可能な押し込み部3と、を備えている。
さらにこの開梱装置1は、缶蓋包装体Zを、その軸線Oが鉛直方向に沿うように縦置きに配置する保持部4と、押し込み部3に押し込まれ包装体X内から押し出された缶蓋Yに対して、軸線O方向に沿う押し込み部3とは反対側から当接する蓋押さえ部5と、包装体X内から押し出された缶蓋Yを受け入れる缶蓋受け入れ部17と、缶蓋受け入れ部17の開口部を開閉可能に配設されるシャッター19と、を備えている。
尚、本明細書でいう上記「缶蓋包装体Zを、その軸線Oが鉛直方向に沿うように縦置きに配置」するとは、缶蓋包装体Zの軸線Oが正確に鉛直方向に沿って延びている配置状態(姿勢)のみを指すわけではなく、缶蓋包装体Zの軸線Oが鉛直方向に対して僅かに傾斜して略鉛直方向に沿って延びている配置状態をも含んでいる。
また、缶蓋包装体Zの包装体Xにおいては、缶蓋Yを収容した後に接着剤等により閉じられる端面Eが薬折りされて、該端面Eとは軸線O方向の反対側に位置する別の端面Fよりも高強度となりがちであるので、後述する開梱時(開口工程)において強度が弱い前記別の端面Fを開口させる目的で、薬折りされた端面Eを押し込み部3側へ向けて縦置きすることが好ましい。
図1において、缶蓋包装体Z(包装体X及び缶蓋Y)、押し込み部3、保持部4、蓋押さえ部5及び缶蓋受け入れ部17は、缶蓋包装体Zの軸線Oを共通軸として互いに同軸に配置されている。本明細書においては、軸線O方向に沿う押し込み部3から蓋押さえ部5側へ向かう方向を上側、軸線O方向に沿う蓋押さえ部5から押し込み部3側へ向かう方向を下側という。
また、軸線Oに直交する方向を径方向といい、径方向のうち軸線Oに接近する方向を径方向の内側、軸線Oから離間する方向を径方向の外側という。
また、軸線O回りに周回する方向を周方向という。
クランプ部2は、周方向に間隔をあけて配置された複数のチャック7を有する。本実施形態ではチャック7が、軸線Oを挟んで互いに反対側に配置されるように一対設けられていて、それぞれが軸線O方向に延びている。開梱装置1におけるチャック7の軸線O方向に沿う位置は、例えば、該チャック7がクランプする缶蓋包装体Zの包装体X上端部(被クランプ部)に対応して設定される。
チャック7は、缶蓋包装体Zの包装体Xに対して径方向に進退し、該包装体Xにその径方向の外側から当接可能である。これらチャック7同士は、互いに同期し径方向に移動可能である。具体的に、これらチャック7同士は、軸線Oまでの距離が互いに同一に維持された状態のまま、径方向に進退可能である。
クランプ部2は、包装体Xに当接するゴム材を有する。ゴム材の硬さは、日本ゴム協会標準規格(SRIS)で規定されるアスカー硬度で、アスカーC20〜C30の範囲に設定される。本実施形態では、チャック7における少なくとも径方向内側の端部が前記ゴム材で形成されており、具体的にこのチャック7は、ゴムスポンジで形成されている。
押し込み部3は、包装体Xの端面Eを軸線O方向に押し込み可能な形状とされており、本実施形態の例では、軸線O方向に延在する軸状又は板状をなしている。押し込み部3は、保持部4に縦置き姿勢で配置された缶蓋包装体Zに対して、軸線O方向に往復移動可能である。
本実施形態では、押し込み部3の上端部が、缶蓋包装体Zにおける包装体Xの下端面Eに対してその下側から当接し、該下端面Eを上側へ向けて押し込むようになっている。押し込み部3(の上端部)は、缶蓋包装体Zが載置される保持部4の台座8に形成された貫通孔9を通して、該台座8の上側及び下側に亘って移動可能である。
図1において蓋押さえ部5は、缶蓋包装体Zの包装体Xにおける端面Eとは軸線O方向の反対側に位置する別の端面Fに接近配置されている。本実施形態では、蓋押さえ部5の下端部が、包装体Xの上端面Fに対してその上側から接近配置される。
図2に示されるように、開梱時に包装体Xの上端面Fが開いたときに、蓋押さえ部5は、包装体X内から押し出される複数の缶蓋Yのうち最も上端に位置する缶蓋Yに対して、当接可能である。
蓋押さえ部5は、缶蓋Yを押さえるときに、缶蓋受け入れ部17内に配置されている。蓋押さえ部5は、缶蓋受け入れ部17に対して、軸線O方向に往復移動可能である。また蓋押さえ部5は、缶蓋Yに当接した状態のまま、押し込み部3の押し込み移動に同期するように、該押し込み部3との距離を所定範囲に保ちつつ、軸線O方向に移動可能である。
具体的に本実施形態においては、押し込み部3が、缶蓋包装体Zの包装体Xの下端面Eに当接し、該下端面Eを上側へ向けて押し込むので、この押し込み部3の上昇移動に対応(同期)して、蓋押さえ部5が、缶蓋Yにその上側から当接した状態を維持しつつ、上側へ向けて移動可能である。
缶蓋受け入れ部17は、軸線O方向に積層された複数の缶蓋Yを収容可能に形成されている。缶蓋受け入れ部17は、1つの缶蓋包装体Zの包装体X内に収容された複数の缶蓋Yを、すべて受け入れ可能な大きさに設定される。缶蓋受け入れ部17は、周方向に間隔をあけて配置されるとともに軸線O方向に沿うように延びる複数の保持パイプ18を有する。
尚、本実施形態の例では、蓋押さえ部5が、周方向に隣り合う保持パイプ18同士の間を通して、缶蓋受け入れ部17の内部及び外部に亘って径方向に移動可能である。
シャッター19は、薄板状をなしており、缶蓋受け入れ部17に対して径方向に移動可能である。図3に示されるように、シャッター19は、包装体X内からすべての缶蓋Yが缶蓋受け入れ部17内に収容されたときに、この缶蓋受け入れ部17の下側へ移動して、該缶蓋受け入れ部17の下端開口部を閉じる。
図4に矢印で示されるように、缶蓋Yが収容された缶蓋受け入れ部17、及び、該缶蓋受け入れ部17の開口部を閉塞するシャッター19は、開梱装置1内において一体に移動可能である。
次に、図1〜図4を参照して、本実施形態の開梱装置1による缶蓋包装体の開梱方法について説明する。
本実施形態の缶蓋包装体の開梱方法は、ワークである缶蓋包装体Z(複数の缶蓋Yが積層状態で封入された包装体X)を縦置き姿勢に配置する縦置き配置工程と、缶蓋包装体Zの包装体Xをクランプするクランプ工程と、包装体Xの端面E及び該包装体X内の缶蓋Yを軸線O方向に押し込む押し込み工程と、包装体Xの別の端面Fを開く開口工程と、包装体X内から押し出された缶蓋Yを缶蓋受け入れ部17に収容する収容工程と、包装体Xから取り出した缶蓋Yを移送する移送工程と、開梱後の包装体Xを除去する除去工程と、を有する。
尚、本実施形態では、押し込み工程と同時に開口工程及び収容工程が行われている。つまり押し込み工程には、開口工程及び収容工程が含まれる。ただしこれら工程の順序は本実施形態に限定されるものではなく、例えばカッタ等を用いた開口工程後に、押し込み工程及び収容工程を行うようにしてもよい。
[縦置き配置工程]
図1に示されるように、縦置き配置工程では、缶蓋包装体Zを、その軸線Oが鉛直方向に沿うように縦置きに配置する。具体的には、缶蓋包装体Zを、保持部4の台座8上における貫通孔9の直上に、縦置き姿勢で載置する。
[クランプ工程]
図1及び図2に示されるように、クランプ工程では、缶蓋包装体Zの包装体Xに、径方向からクランプ部2を当接させて、該缶蓋包装体Z(の包装体X)を支持する。具体的には、缶蓋包装体Zの包装体Xのうち少なくとも上端部(被クランプ部)に対して、クランプ部2の複数のチャック7を径方向の外側から同時に当接させて、クランプする。
[押し込み工程]
図2及び図3に示されるように、押し込み工程では、包装体Xの軸線O方向に沿う端面Eに押し込み部3を当接させて、端面Eを軸線O方向に押し込む。具体的には、押し込み部3を包装体Xの下端面Eに当接させ、軸線O方向に沿う包装体X内に向けて上側へ押し込んでいき、この下端面Eとともに該下端面E付近の包装体Xの外周部分、及び包装体X内の複数の缶蓋Yを、クランプ部2にクランプされた包装体Xの被クランプ部に対して、軸線O方向の上側へ向けて移動させる。
[開口工程]
図2に示されるように、開口工程では、複数の缶蓋Yを介して押し込み部3から伝達される押圧力によって、包装体Xの別の端面F(押し込み部3に押し込まれる端面Eとは反対側に位置する端面)を包装体Xの内部から押し開ける。この開口工程は、上記押し込み工程にともなって(押し込み工程と同時に)行われる。
尚、特に図示していないが、本実施形態の開梱装置1の変形例として、包装体Xの前記別の端面Fを開くカッタ等の開口手段を設けてもよい。この場合、開口工程は、押し込み工程以前に行われる。
また、上記開口手段として、例えば包装体Xの前記別の端面F付近に、ミシン目や弱接着部等を予め設けることで弱化部を形成しておき、該弱化部を押し込み部3の押圧力によって開かせる(分断させる、破断させる)ことで、前記別の端面Fを開くようにしてもよい。この場合、開口工程は、やはり押し込み工程と同時に行われる。
[収容工程]
図2及び図3に示されるように、収容工程では、押し込み部3が包装体X内から押し出した缶蓋Yを、一時的に缶蓋受け入れ部17内に収容する。また、すべての缶蓋Yが缶蓋受け入れ部17内に入ったら、シャッター19を移動させて該缶蓋受け入れ部17の開口部を閉塞する。
[移送工程]
図4に矢印で示されるように、移送工程では、缶蓋受け入れ部17内に収容した缶蓋Yを、該缶蓋受け入れ部17及びシャッター19とともに、開梱装置1の後工程に缶蓋Yを送るための図示しない排出シュート等の排出部20へ向けて移送する。本実施形態では、缶蓋Yの移送方向が、軸線Oに直交する径方向に設定されている。
[除去工程]
図4に矢印で示されるように、除去工程では、開梱後の変形した包装体Xを、保持部4の台座8上からエアブロー等により取り除く。
除去工程の後は、再び上記縦置き配置工程へと戻り、次の新たなワークの缶蓋包装体Zを、上述同様に開梱処理する。
次に、図5〜図18を参照して、本実施形態の缶蓋包装体の開梱装置1をより詳細に説明する。尚、図1〜図4においてすでに説明した構成部分(構成要素)については、同一名称を用いたり図中に同一の符号を付したりして、その説明を概ね省略する。
図14に示されるように、クランプ部2が有する複数のチャック7同士は、エアシリンダ等の駆動部及びラック・ピニオン機構等を備えた同期構造10により、互いに同期して、軸線Oに直交する径方向に移動可能である。図示の例では、一対のチャック7と同期構造10とが、一対のアーム21により連結されている。
図5及び図11に示されるように、各チャック7は、複数のゴムスポンジ(ゴム材)が軸線O方向に配列し形成されている。
図12〜図15に示されるように、クランプ部2は、シャフト11に沿って上下方向に移動して位置調整可能である。
図12において、押し込み部3は、単軸ロボット等の駆動部12に連結されており、軸線O方向に往復移動可能である。
図12及び図13に示されるように、押し込み部3において包装体Xの端面(下端面)Eに当接する上端部は、缶蓋包装体Zが載置される保持部4の台座8に形成された切り欠き状の貫通孔9を通して、該台座8の上側及び下側に亘って移動可能である。また、押し込み部3の上端には、ゴムシート13が配設されている。
図8〜図10及び図14に示されるように、保持部4は、缶蓋包装体Zが載置される台座8と、該台座8に立設される複数の保持パイプ6と、を有する。これら保持パイプ6は、互いに周方向に間隔をあけて配置され、缶蓋包装体Zの包装体Xの外周面にそれぞれ当接して、該缶蓋包装体Zを縦置き姿勢で保持する。
尚、複数の保持パイプ6には、台座8とともに後述する水平軸HA回りに回転移動可能に配設されたもの(図9を参照)と、装置に固定状態とされたもの(図14を参照)とが、一対ずつ含まれている。保持パイプ6のうち、水平軸HA回りに回動するものは、横置きに配置された缶蓋包装体Z及び縦置きに配置された缶蓋包装体Zをともに保持可能であり、固定状態とされたものは、縦置きに配置された缶蓋包装体Zを保持可能である。
図6及び図8〜図10に示されるように、保持部4は、エアシリンダ等の駆動部14により水平軸HA回りに回転移動可能とされている。具体的に図6及び図9において、保持部4は、その軸線Oが水平方向に沿うように延びる横置きの配置状態(姿勢)と、軸線Oが鉛直方向に沿うように延びる縦置きの配置状態との間で、水平軸HA回りに回動可能である。
そして、保持部4が横置きの配置状態とされたときに、開梱処理する缶蓋包装体Zがこの保持部4に導入され、該保持部4は水平軸HA回りに回動させられて縦置きの配置状態となり、この保持部4が保持する缶蓋包装体Zも縦置き姿勢となる。このように缶蓋包装体Zが縦置き状態とされて、開梱処理が施される。
図12に示されるように、蓋押さえ部5は、ロッドレスシリンダ等の駆動部15により軸線O方向に往復移動可能である。また蓋押さえ部5は、ガイド付シリンダ等の駆動部16により、径方向にも往復移動可能である。尚、駆動部16は、蓋押さえ部5を、缶蓋受け入れ部17内の軸線O上と、軸線Oから径方向外側に離間した缶蓋受け入れ部17の外部の位置と、の間で往復移動させる。
図6に示されるように、缶蓋受け入れ部17は、軸線O方向に積層された状態で包装体Xから押し出される複数の缶蓋Yを、内部に収容可能に形成されている。具体的に、缶蓋受け入れ部17は、1つの缶蓋包装体Zの包装体X内に収容された複数の缶蓋Yを、すべて収容可能な大きさに設定される。
尚、ワークである缶蓋包装体Zにおいては、包装体Xに収容する缶蓋Yの数量により軸線O方向に沿う全長が種々に設定されている。従って、缶蓋受け入れ部17の軸線O方向の全長は、これらワークのうち最も全長が大きいものに対応可能に設定されることが好ましい。
図7、図16及び図17に示されるように、缶蓋受け入れ部17は、該缶蓋受け入れ部17の中心軸回り(缶蓋包装体Zと同軸に配置されている場合には軸線O回り)に間隔をあけて配置されるとともに、上下方向に沿って延びる複数の保持パイプ18を有する。
図7及び図16に示されるように、缶蓋受け入れ部17(の保持パイプ18)は、鉛直軸VA回りに間欠的に回転移動可能とされたターンテーブル22上に立設されている。缶蓋受け入れ部17は、ターンテーブル22上に鉛直軸VA回りに互いに間隔をあけて、複数設けられている。本実施形態では、缶蓋受け入れ部17が、鉛直軸VAを中心に90°回転対称の位置となるように、4つ設けられている。
図7及び図17に示されるように、各缶蓋受け入れ部17の下端開口部は、シャッター19により開閉可能に閉塞されている。シャッター19は、圧縮コイルばね等からなる付勢部材23により常時付勢されることで、缶蓋受け入れ部17の下端開口部を、少なくとも缶蓋Yが通過不能に塞いでいる。
図6及び図7において、缶蓋受け入れ部17が、押し込み部3の直上に位置する受け入れ位置(図6に示される缶蓋受け入れ部17のうち左側のもの)、及び、排出シュート等の排出部20の直上に位置する排出位置(図6に示される缶蓋受け入れ部17のうち右側のもの)では、エアシリンダ等の駆動部24により、シャッター19は鉛直軸VA側へ向けて押し込まれて、缶蓋受け入れ部17の下端開口部は開かれる。
上記排出位置の缶蓋受け入れ部17の下端開口部が開かれることで、該缶蓋受け入れ部17内に収容された複数の缶蓋Yが、排出部20内へ向けて移動可能とされる。
図6に示されるように、排出部20は、該排出部20の中心軸回りに間隔をあけて設けられた複数の排出パイプ26を有する。また、排出部20内には、缶蓋受け入れ部17から自重により排出される缶蓋Yを、その下側から支持可能な缶蓋ガイド25が、上下方向に往復移動可能に配設される。また缶蓋ガイド25は、上述した蓋押さえ部5と同様の構造により、前記中心軸に直交する径方向にも往復移動可能とされて、この排出部20の内部と外部とに亘って移動可能である。
図18に示されるように、この開梱装置1は、開梱後の包装体Xを取り除くためのエアブロー等の包装体除去部27を有する。具体的には、包装体除去部27からエアを噴出させることにより、保持部4の台座8上に配置された開梱後の包装体Xが、図18に矢印で示される向きに排出されて、除去される。尚、包装体除去部27は、上記エアを用いる代わりに、機械的に押し出す、はたく、打つ等の手段により、包装体Xを排除してもよい。
以上説明した本実施形態の缶蓋包装体の開梱装置1及び缶蓋包装体の開梱方法では、缶蓋包装体Zを、その軸線Oが鉛直方向に沿うように(略鉛直方向に)縦置きに配置した状態で、クランプ部2により包装体Xを径方向から支持し、押し込み部3により包装体Xの端面Eを軸線O方向に押し込むようにした。
具体的に、クランプ部2は包装体Xをその径方向外側からクランプしており、該クランプ部2に支持された包装体Xの部分(被クランプ部)に対して、押し込み部3が押し込んだ包装体Xの端面Eとともに、包装体X内に収容(封入)された複数の缶蓋Yが、軸線O方向に沿って包装体X内を移動させられる。
そして、包装体Xにおいて押し込み部3が当接する端面Eとは軸線O方向の反対側に位置する別の端面Fが、本実施形態で説明したように押し込み部3から缶蓋Yを介して伝わる押圧力や、或いは開梱装置1に設けた図示しないカッタ等の開口手段により開けられることで、缶蓋Yは包装体Xの内部から外部へと軸線O方向に沿って押し出される。このように包装体X内から缶蓋Yが押し出されることにより、缶蓋包装体Zは開梱される。
本実施形態によれば、包装体Xから缶蓋Yが押し出される際、これら缶蓋Yは鉛直方向に積層した状態とされているので、開梱時に軸線O方向の端部に位置する缶蓋Yが倒れてばらけるようなことが防止される。また複数の缶蓋Yが積層しているため、これら缶蓋Yの自重や摩擦抵抗等により、開梱時に包装体Xとの接触によって缶蓋Yが飛散するような事態が抑制される。
また、押し込み部3に押し込まれて包装体Xが変形し、該包装体Xは開梱作業の前後で軸線O方向の長さが例えば半分以下にまで小さくされる。従って、開梱後に包装体Xを取り除きやすく、また嵩張りにくいことから後工程での処理もしやすい。
また本実施形態で説明したように、開梱時においては、複数の缶蓋Yを介して押し込み部3から伝達される押圧力によって、包装体Xの前記別の端面F(押し込み部3に押し込まれる端面Eとは反対側に位置する端面F)を包装体Xの内部から押し開くことが可能である。つまり、押圧力によって前記別の端面F付近の紙材の接着部を剥離させたり、紙材自体を破断して開口させることができる。つまり、包装体Xを切断することなく開梱できるので、開梱時の紙粉の発生を顕著に抑えることができる。
また従来のように回転刃を用いることなく開梱できるので、設備費用を低減でき、回転刃の劣化(刃こぼれ等による切れ味の低下)に対応する作業(メンテナンスや部品交換等)の手間も生じない。
また、包装体Xの前記別の端面Fを、切刃を有するカッタ等の開口手段で切断して開けることとしてもよい。この場合も、包装体Xに対する切り込み長さを従来に比べ小さく抑えることができ、紙粉の発生を十分に抑制できる。
このように紙粉の発生を抑えることができるので、従来のような開梱専用室を設ける必要はなく、また開梱装置1の構造を複雑にしたり大掛かりなものにする必要もなく、本実施形態によれば構造を簡素化できる。
尚、一般に、缶蓋包装体の開梱装置1の後工程に設けられる巻締め装置(シーマ)に対しては、開梱した缶蓋Yを鉛直方向から受け渡すことが好ましいとされる。本実施形態によれば、開梱した缶蓋Yが鉛直方向に積層された状態であるので、特に図示していないが、例えばこの開梱装置1の下側に巻締め装置を設置して、開梱装置1から巻締め装置への缶蓋Yの移送及び受け渡しをよりスムーズに行うことも可能である。この場合、大幅に生産性を高めることができる。
以上より、本実施形態によれば、缶蓋包装体Zを開梱するときに缶蓋Yがばらけたり飛散することを防止でき、開梱した缶蓋Yをスムーズに後工程に移送して生産性を向上することができる。また、開梱時に紙粉が発生することを抑制でき、開梱装置1の構造を大掛かりにすることなく簡素化できるのである。
また本実施形態の開梱装置1は、缶蓋包装体Zを、その軸線Oが鉛直方向に沿うように縦置きに配置する保持部4を備えているので、該保持部4によって、缶蓋包装体Zを安定して縦置き姿勢に配置することができる。従って、上述した作用効果を安定して得ることができる。
また本実施形態では、押し込み部3に押し込まれ包装体X内から押し出された缶蓋Yに対して、軸線O方向に沿う押し込み部3とは反対側から当接する蓋押さえ部5を設けたので、下記の作用効果を奏する。
すなわちこの構成によれば、包装体X内から押し出される缶蓋Yを、押し込み部3とは反対側から蓋押さえ部5が押さえるので、開梱された積層状態の缶蓋Yが崩れたり飛散するようなことが抑制される。
尚、本実施形態で説明したように、蓋押さえ部5を、押し込み部3の押し込み移動に同期させるように、該押し込み部3との距離を所定範囲に保ちつつ、軸線O方向に移動させる構成を採用した場合には、上述の作用効果をより確実に得ることができる。
また本実施形態では、クランプ部2が、軸線O回りに沿う周方向に間隔をあけて配置された複数のチャック7を備えており、これらチャック7同士が、互いに同期して径方向に移動可能であるので、下記の作用効果を奏する。
すなわちこの構成によれば、クランプ部2が、周方向に間隔をあけて配置された複数のチャック7を有するので、これらチャック7により、缶蓋包装体Zの包装体Xを周囲から安定して支持できる。またこれらチャック7同士が、ラック・ピニオン機構等を有する同期構造10により、互いに同期し径方向に移動可能であるので、複数のチャック7が包装体Xに当接するタイミングを同時に合わせることができる。
従って、クランプ部2による包装体Xのクランプ時に、縦置き状態とされた缶蓋包装体Zが傾いたり不安定な姿勢になるようなことが防止されて、上述した作用効果が安定して得られる。
また本実施形態では、クランプ部2のゴム材の硬さが、日本ゴム協会標準規格(SRIS)で規定されるアスカー硬度で、アスカーC20〜C30の範囲に設定されるので、下記の作用効果を奏する。
すなわちこの構成によれば、クランプ部2のゴム材が硬すぎず、包装体Xに密着するように当接するので、該包装体Xに対するゴム材の接触面積を安定して確保でき、このゴム材が包装体X上を滑ってしまうようなことが抑制される。従って、クランプ部2が包装体Xを安定してクランプできるとともに、缶蓋包装体Zを安定して開梱することができる。
その一方、ゴム材が軟らかすぎることもなく、早期の劣化や破損が防止されて、部品寿命が十分に確保される。
具体的に、クランプ部2のゴム材の硬さが、上記アスカー硬度でアスカーC30を超える場合には、ゴム材が硬すぎて包装体Xに密着しにくくなり、該包装体Xに対するゴム材の接触面積が確保できなくなって、このゴム材が包装体X上を滑ってしまい安定してクランプできないおそれがある。
また、クランプ部2のゴム材の硬さが、上記アスカー硬度でアスカーC20未満の場合には、ゴム材が軟らかすぎて、早期に劣化したり破損して短寿命化するおそれがある。
従って、クランプ部2のゴム材の硬さは、上述した数値範囲内であることが好ましい。
また開梱装置1が、押し込み部3が押し込む包装体Xの端面Eとは軸線O方向に沿う反対側に位置する別の端面Fを開く開口手段を備える構成の場合には、下記の作用効果を奏する。
すなわちこの構成によれば、開口手段として例えばカッタ等を用い、押し込み部3が押し込む包装体Xの端面Eとは軸線O方向の反対側に位置する別の端面Fを、この開口手段により予め又は押し込みと同時に開くことができる。つまり、包装体Xの前記別の端面Fを開いた状態として、缶蓋Yを押し出すことができるので、缶蓋Yの押し出しにともなって缶蓋包装体Z内に作用する押圧力を抑えることができる。従って、開梱時に過大な押圧力が加わることに起因して缶蓋Yがはじけ飛んだり変形することを抑制できる。
また、開口手段としてカッタ等を用いつつも、包装体Xを切断する切り込み長さは、例えば前記別の端面Fの直径以下や包装体Xの外周長さ以下とされる。つまり、切断の切り込み長さが従来に比べ大幅に抑えられるので、紙粉の発生を十分に抑制することができる。
尚、特に図示しないが、開口手段として、例えば包装体Xの前記別の端面F付近に、ミシン目や弱接着部等を予め設けることで弱化部を形成しておき、該弱化部を押し込み部3の押圧力によって開かせる(分断させる、破断させる)ことで、前記別の端面Fを開くようにしてもよい。この場合も、包装体Xの所定の箇所(前記別の端面F付近)を安定して開口することが可能であり、開梱処理が安定して行える。
尚、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、前述の実施形態では、クランプ部2のチャック7が、軸線Oを挟んで互いに反対側に配置されるように一対設けられているとしたが、これに限定されるものではなく、周方向に間隔をあけて3つ以上設けられていてもよい。
また、チャック7同士が、互いに同期して径方向に移動可能とされていなくてもよい。ただし前述の実施形態のように、チャック7同士が同期して径方向に移動可能であることにより、包装体Xをより精度よく、安定してクランプできることから好ましい。
また前述の実施形態では、押し込み部3が軸線O方向に沿って包装体Xの端面Eを押し込む向きが、鉛直方向に沿う上側へ向けてであるが、これに限定されるものではない。すなわち、押し込み部3が軸線O方向に沿って包装体Xの端面Eを押し込む向きは、鉛直方向に沿う下側へ向けてであってもよい。
その他、本発明の趣旨から逸脱しない範囲において、前述の実施形態、変形例及び尚書き等で説明した各構成(構成要素)を組み合わせてもよく、また、構成の付加、省略、置換、その他の変更が可能である。また本発明は、前述した実施形態によって限定されることはなく、特許請求の範囲によってのみ限定される。
1 缶蓋包装体の開梱装置
2 クランプ部
3 押し込み部
4 保持部
5 蓋押さえ部
7 チャック
E 端面(下端面)
F 別の端面(上端面)
O 軸線
X 包装体
Y 缶蓋
Z 缶蓋包装体

Claims (7)

  1. 紙材からなる筒状の包装体と、該包装体の内部に積層状態で収容された複数の缶蓋と、を有する缶蓋包装体を開梱する缶蓋包装体の開梱装置であって、
    前記缶蓋包装体を、その軸線が鉛直方向に沿うように縦置きに配置した状態で、前記缶蓋包装体の前記包装体に、前記軸線に直交する径方向から当接可能とされ、該包装体を支持するクランプ部と、
    前記包装体の前記軸線方向に沿う端面に当接するとともに、前記端面を前記軸線方向に押し込み可能な押し込み部と、
    を備え、
    前記押し込み部は、前記端面とともに該端面付近の包装体の外周部分、及び包装体内の複数の缶蓋を、前記クランプ部にクランプされた包装体の被クランプ部に対して、前記軸線方向における前記押し込み部とは反対側に向けて移動させることを特徴とする缶蓋包装体の開梱装置。
  2. 請求項1に記載の缶蓋包装体の開梱装置であって、
    前記缶蓋包装体を、前記軸線が鉛直方向に沿うように縦置きに配置する保持部を備えることを特徴とする缶蓋包装体の開梱装置。
  3. 請求項1又は2に記載の缶蓋包装体の開梱装置であって、
    前記押し込み部に押し込まれ前記包装体内から押し出された前記缶蓋に対して、前記軸線方向に沿う前記押し込み部とは反対側から当接する蓋押さえ部を備えることを特徴とする缶蓋包装体の開梱装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の缶蓋包装体の開梱装置であって、
    前記クランプ部は、前記軸線回りに沿う周方向に間隔をあけて配置された複数のチャックを備え、
    これらチャック同士は、互いに同期し径方向に移動可能であることを特徴とする缶蓋包装体の開梱装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の缶蓋包装体の開梱装置であって、
    前記クランプ部は、前記包装体に当接するゴム材を備え、
    前記ゴム材の硬さが、アスカー硬度で、アスカーC20〜C30の範囲に設定されることを特徴とする缶蓋包装体の開梱装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の缶蓋包装体の開梱装置であって、
    前記押し込み部が押し込む前記包装体の前記端面とは前記軸線方向に沿う反対側に位置する別の端面を開く開口手段を備えることを特徴とする缶蓋包装体の開梱装置。
  7. 紙材からなる筒状の包装体と、該包装体の内部に積層状態で収容された複数の缶蓋と、を有する缶蓋包装体を開梱する缶蓋包装体の開梱方法であって、
    前記缶蓋包装体を、その軸線が鉛直方向に沿うように縦置きに配置する工程と、
    前記缶蓋包装体の前記包装体に、前記軸線に直交する径方向からクランプ部を当接させて支持する工程と、
    前記包装体の前記軸線方向に沿う端面に押し込み部を当接させて、前記端面を前記軸線方向に押し込む工程と、を備え、
    前記押し込む工程において、
    前記押し込み部は、前記端面とともに該端面付近の包装体の外周部分、及び包装体内の複数の缶蓋を、前記クランプ部にクランプされた包装体の被クランプ部に対して、前記軸線方向における前記押し込み部とは反対側に向けて移動させることを特徴とする缶蓋包装体の開梱方法。
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