JP6319744B2 - 除染液噴霧装置 - Google Patents

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Description

本発明は、除染液噴霧装置に関する。
再生医療や製薬に関連する実験に使用されるアイソレータ等には、作業空間を滅菌するべく、過酸化水素水等の除染液をガス化ないし霧化して噴射する除染液噴射装置が設けられている(例えば特許文献1)。
特許第5539586号公報
上記特許文献1の除染液噴射装置を含め、一般の除染液噴霧装置は、容器に貯留した除染液をポンプで汲み上げ、配管を介して噴霧器に供給するところ、噴霧器が除染液の噴霧を終えたとき、配管やポンプのノズルを含む除染液の供給経路の内部には、除染液が残留している。除染液は危険物であるため、除染液の貯留容器は、作業の終了後、噴霧装置から取り外されて所定の保管場所で保管されることが推奨されるが、貯留容器の取外し後、ノズル内に残留した除染液がノズルから滴下して噴霧装置を汚染するおそれがある。また、作業者がノズル付近で清掃等の作業を行っている際に、ノズルから残留液が滴下して作業者に掛かるおそれがあり、また、作業者がアイソレータ内部の点検作業を行っている際に、配管内に残留する除染液が何らかの理由で噴射するおそれがあって、危険である。
前記課題を解決するための発明は、第1ポート、第2ポート、及びノズル口を有する噴霧器と、一端がエアコンプレッサに接続され、他端が前記第1ポートに接続される第1配管と、除染液を貯留する容器から除染液を汲み上げるポンプと、一端が前記第2ポートに接続されるとともに他端が前記ポンプに接続され、前記ポンプの正転運転により汲み上げられた除染液が流れる第2配管と、前記第2配管の経路上の分岐点で前記第2配管から分岐し、前記分岐点とは反対側の端部において開放された第3配管と、前記第3配管から流下する除染液を受けるボトルと、前記ポンプの動作を制御する制御装置と、を備え、前記噴霧器は、前記第1ポートから取り入れたエアを前記ノズル口から噴射する際に前記第2ポートに生じる負圧により、前記第2配管を流れる除染液を吸引し、前記除染液をエアと混合して霧状にして前記ノズル口から噴射し、前記制御装置は、前記ポンプの停止後に、前記ボトルに貯留する除染液を回収するべく前記ポンプを逆転運転させることを特徴とする。
本発明によれば、除染工程の終了後に、除染液の供給経路に除染液が残留することを抑制することができる。
本実施の形態における除染液噴霧装置を含むアイソレータの概略図である。 本実施の形態における制御装置のブロック図である。 除染液噴霧装置がポンプの正転運転によりグローブボックス内を除染する工程を示す概略図である。 除染液供給経路の内部に残留する除染液を噴霧器に送出するべく、除染液の供給経路に空気が供給される工程を示す概略図である。 ポンプの停止後に除染液がその供給経路に残留する様子を示す概略図である。 ポンプを逆転運転させて除染液を回収する工程を示す概略図である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。以下の説明では、本発明の実施形態における除染液噴霧装置がアイソレータに組み込まれる場合を想定するが、本発明の除染液噴霧装置は、アイソレータ以外の装置の内部空間の除染に用いられてもよい。なお、本明細書では、微生物や細菌等を殺滅して無菌に近づけることを除染と言い、除菌、殺菌及び滅菌を含むものとする。
===アイソレータの構成===
図1を参照して、本実施形態における除染液噴霧装置を含むアイソレータの構成を説明する。
図1は、アイソレータの構成を示す概略図である。アイソレータ100は、除染された環境で細胞の作業等を行う装置であり、除染液噴霧装置200、グローブボックス300、及びパスボックス400を含む。なお、アイソレータ100は、アイソレータ100の外部の空気をグローブボックス300及びパスボックス400に供給する給気装置や、グローブボックス300及びパスボックス400から過酸化水素ガスや空気等を排出する排気装置などを含んでもよい。
<グローブボックス>
グローブボックス300は、細胞の作業等を行う空間であり、グローブボックス300の内部には、噴霧器211が設けられている。グローブボックス300は、パスボックス400と連通するための開口部(図示せず)を有している。細胞等の作業対象物は、パスボックス400からこの開口部を経てグローブボックス300内に搬入される。
<パスボックス>
パスボックス400は、外部からグローブボックス300の内部に細胞等を搬入するために、グローブボックス300の側面に設置される。パスボックス400の内部には、細胞等を一時的に保管する空間が形成されている。
パスボックス400は、外部から細胞等を搬入するための扉(図示せず)を有する。また、パスボックス400は、グローブボックス300と対向する側面に、開口(図示せず)を有している。この開口には、開口を開閉する扉(図示せず)が取り付けられ、かかる扉により、グローブボックス300とパスボックス400とは、気密性を有したまま連通可能となる。なお、本実施形態では、パスボックス400の内部にも噴霧器212が設置されているが、グローブボックス300とパスボックス400の両方に噴霧器が設けられている必要はなく、いずれか一方でもよい。
<除染液噴霧装置>
除染液噴霧装置200は、グローブボックス300及びパスボックス400の内部に除染液を噴霧する装置であって、噴霧器211,212、パイプ221−225、ポンプ230、制御装置240、タンク(容器)251、ボトル252、エアコンプレッサ260、及びフィルタ291−296を含む。除染液噴霧装置200の上記構成要素は、噴霧器と、噴霧器にエアを供給するエア供給経路と、噴霧器に除染液を供給する除染液供給経路と、エア及び除染液の供給を制御する制御装置と、の構成部材に大別されるので、以下、この分類に即して上記構成要素を説明する。
(噴霧器)
噴霧器211,212は、上述したように、グローブボックス300及びパスボックス400の内部にそれぞれ設けられている。噴霧器211,212は同種のものであるから、ここでは噴霧器211について説明する。
噴霧器211は、第1ポート211Aと、第2ポート211Bと、を備えている。第1ポート211A及び第2ポート211Bは、それぞれ、噴霧器211の内部に形成されている流路を通じて、ノズル口に連通している。ノズル口の径は、第1ポート211Aの径と比べて小さく形成されているため、第1ポート211Aから噴霧器211に流入したエアは、噴霧器211の内部の流路で加速してノズル口から噴射する。噴霧器211の第1ポート211A及び第2ポート211Bには、それぞれパイプ221,222が接続されている。
(エア供給経路)
エア(空気)は、エアコンプレッサ260からパイプ221を介して噴霧器211,212に供給される。本明細書では、パイプ221から噴霧器211,212の第1ポート211A,212Aに至る経路をエア供給経路と言うことがある。
エアコンプレッサ260は、制御装置240から運転開始の指示を受けると、外部からエアを取り入れ、パイプ221に圧送する。
パイプ221は、圧縮された空気が流れる管路であって、一端においてエアコンプレッサ260に接続されている。パイプ221は経路上の分岐点aで分岐しており、分岐した管路側の端部は、噴霧器211、212の第1ポート211A,212Aにそれぞれ接続されている。これにより、エアコンプレッサ260から圧送されたエアが、パイプ211を通じて噴霧器211,212の第1ポート211A,212Aに供給される。なお、パイプ221は第1配管に相当する。
パイプ221の経路上における分岐点aより上流側(エアコンプレッサ260側)には、フィルタ291が設けられている。フィルタ291は、エアコンプレッサ260から送出されたエア内の塵や水分等の不純物を除去するエアフィルタである。
また、パイプ221の経路上における分岐点aより下流側(噴霧器211,212側)には、バルブ281,282が設けられている。バルブ281,282は、バルブ281,282が設置されている経路をそれぞれ開閉する電磁バルブであり、本実施形態では、噴霧器211,212に選択的にエアを供給するように、制御装置240によって制御される。もっとも、バルブ281,282は、噴霧器211,212の両方にエアを供給するように制御されてもよい。
(除染液供給経路)
除染液は、タンク251からポンプ230及びパイプ222を介して、噴霧器211,212に供給される。本明細書では、タンク251から噴霧器211,212の第2ポート211B,212Bに至る経路を除染液供給経路と言うことがある。
タンク251は、除染液として例えば過酸化水素水を貯蔵する容器であり、計測器272に載置されている。計測器272は、ポンプ230の正転運転によってタンク251から汲み上げられた除染液の量を計測し、所定量の除染液がタンク251から汲み上げられると、除染液の汲み上げを停止させるべく、制御装置240に計測信号を出力する。例えば、除染の対象となるグローブボックス300等の内部空間に応じて除染液の量を設定することで、除染液を余分に噴霧することを防止することができ、除染液の有効利用が図られる。また、グローブボックス300やパスボックス400内に供給された除染ガスを外気と置換する工程の時間を短縮することができる。
ポンプ230は、制御装置240による制御の下、正転運転により、パイプ(管部)225を介してタンク251から除染液を汲み上げて、パイプ222に送出する。また、ポンプ230は、除染液供給経路に残留している除染液を回収するべく、逆転運転を行うことができる。ポンプ230は、例えばペリスタポンプである。
パイプ222は、ポンプ230によって汲み上げられた除染液が流れる配管であって、一端においてポンプ230に接続されている。パイプ222は経路上の分岐点bで分岐しており、分岐した管路側の端部は、噴霧器211,212の第2ポート211B,212Bにそれぞれ接続されている。なお、パイプ222は、第2配管に相当する。
パイプ222の経路上において、分岐点bより下流側(噴霧器221側)の分岐点cから、パイプ223が分岐している。パイプ223は、分岐点cから延在し、分岐点cとは反対側の端部において、ボトル252の内部空間に開放されている。そして、ボトル252の内部空間は、エアフィルタ295を介して大気に開放されている。なお、パイプ223は第3配管に相当する。
パイプ223の経路上には、パイプ223内を流下する除染液を検出する透過型センサ271が取り付けられている。後述するように、除染液噴霧装置200が正常に運転されている状態では、除染液はパイプ223へ流下せず、何らかの不具合が生じると、除染液は分岐点cからパイプ223へ流下する。よって、透過型センサ271は、除染液の流下を検出すると、異常を通知するべく、制御装置240に検出信号を送信する。なお、透過型センサ271は、除染液の流下を検出すると直ちに検出信号を出力してもよいし、あるいは、一定量の除染液の流下を検出すると検出信号を出力してもよい。
なお、本実施形態において、パイプ223、ボトル252、及び透過型センサ271は、パイプ222の分岐路のグローブボックス300側に設けられているが、パスボックス400側に設けられてよい。あるいは、パイプ222の経路上の分岐点bより上流側(ポンプ230側)に設けてもよい。
ここで、パイプ222の経路上の分岐点bより上流側には、ろ過フィルタ292が設けられている。また、分岐点cと噴霧器211との間、及び分岐点bと噴霧器212との間にも、ろ過フィルタ293,294がそれぞれ設置されている。ろ過フィルタ292−294は、ポンプ230から送出された除染液に含まれる塵などの不純物を取り除く。
また、パイプ222の経路上の、分岐点cとろ過フィルタ293との間、及び分岐点bとろ過フィルタ294との間には、バルブ283,284がそれぞれ設けられている。バルブ283,284は、バルブ283,284が設置されているパイプ222の経路を開閉する電磁バルブであり、本実施形態では、噴霧器211,212に選択的に除染液が供給されるように、制御装置240によって制御される。もっとも、バルブ283,284は、噴霧器211,212の両方に除染液が供給されるように制御されてもよい。なお、本実施形態において、バルブ281−284の開閉動作は、グローブボックス300及びパスボックス400の少なくともいずれか一方の噴霧器にエア及び除染液が供給されるように制御され、例えば、エアはグローブボックス300側の噴霧器に供給されるが、除染液はパスボックス400側の噴霧器に供給されるという状況は生じないものとする。
パイプ225の経路上の合流点dでは、パイプ224がパイプ225に接続されている。パイプ224は、合流点dと反対側の端部において開放されている。パイプ224は、除染液供給経路に空気を供給する配管であって、パイプ224の管路を開閉する電磁バルブ285と、パイプ224の開放端から流入する空気に含まれる不純物を取り除くエアフィルタ296と、を備えている。後述するように、バルブ285は、通常閉鎖されており、除染の最終工程において除染液供給経路に空気を供給するべく開放される。なお、パイプ224は空気吸入管に相当する。
(制御装置)
制御装置240は、除染液噴霧装置200におけるエア及び除染液の供給を調節する装置であり、図2に示されるように、エアコンプレッサ制御部241、ポンプ制御部242、バルブ制御部243を有する。制御装置240は、プログラムデータや、各種データを記憶しており、エアコンプレッサ制御部241、ポンプ制御部242、バルブ制御部243の機能毎に所定のプログラムを実行して、エアコンプレッサ260やポンプ230、バルブ281−285の動作を制御する。
・エアコンプレッサ制御部
エアコンプレッサ制御部241は、除染を開始する旨の指示が操作部(図示せず)から出力されると、エアコンプレッサ260を始動させる。また、エアコンプレッサ制御部241は、例えば、ポンプ230が動作を停止してから所定時間経過後に、エアコンプレッサ260の動作を停止させる。これにより、エアコンプレッサ260が動作していない時にポンプ230が除染液を汲み上げないようにすることができ、噴霧器211,212からグローブボックス300及びパスボックス400内への除染液の液垂れを防止することができる。なお、エアコンプレッサ制御部241は、除染処理を停止させる旨の操作部からの指示に基づいて、エアコンプレッサ260の動作を停止するようにしてもよい。
・ポンプ制御部
ポンプ制御部242は、エアコンプレッサ制御部241がエアコンプレッサ260を始動させると、ポンプ230の正転運転を開始させる。例えばポンプ制御部242は、エアコンプレッサ260の始動から所定時間が経過した後に、ポンプ230の正転運転を開始させる。これにより、エアコンプレッサ260が停止している間にポンプ230が除染液を汲み上げないようにすることができ、噴霧器211,212からグローブボックス300及びパスボックス400内への除染液の液垂れを防止することができる。
また、ポンプ制御部242は、計測器272からの計測信号、透過型センサ271からの検出信号、又は、除染処理を停止させる旨の操作部(図示せず)からの指示に基づいて、ポンプ230の正転運転を停止させる。つまり、所定量の除染液がタンク251から汲み上げられ、正転運転時に除染液がパイプ223へ流下する異常が生じ、又は、作業者が除染処理の中止を指示すると、ポンプ制御部242はポンプを停止させる。ポンプ制御部242はまた、エアコンプレッサ制御部241がエアコンプレッサ260の動作を停止させると、ポンプ230の正転運転を停止させるようにしてもよい。
ポンプ制御部242は、ポンプ230の正転運転を停止した後、除染液供給経路の内部に残留する除染液をタンク251へ回収するべく、ポンプ230を逆転運転させる。
・バルブ制御部
バルブ制御部243は、図示しない操作部から、例えばグローブボックス300内を除染する旨を指示が出力されると、バルブ281,283を開放し、バルブ282,284を閉鎖する。また、バルブ制御部243は、パスボックス400内を除染する旨を指示が操作部から出力されると、バルブ282,284を開放し、バルブ281,283を閉鎖する。いずれの場合でも、バルブ制御部243は、バルブ285を閉鎖する。したがって、除染液噴霧装置200は、本実施形態において、グローブボックス300,パスボックス400の少なくともいずれか一方を除染する。もっとも、バルブ制御部243は、グローブボックス300,パスボックス400の両方を同時に除染するようにバルブ281−284を開閉してもよい。
バルブ制御部243は、図示しない操作部から除染を停止する指示が出力され、又は、所定量の除染液がタンク251から汲み上げられた旨の計測信号が計測器272から出力されると、パイプ224から除染液供給経路へ空気を供給するべく、所定時間の間、バルブ285を開放する。その後、バルブ制御部243は、上述したポンプ230の逆転運転のために、バルブ283−285を閉鎖する。
なお、透過型センサ271が除染液のパイプ223への流下を検出すると、バルブ制御部243は、上述したパイプ224から除染液供給経路への空気の供給動作を行うことなく、ポンプ230の逆転運転のためにバルブ283−285を閉鎖する。
===アイソレータの動作===
<噴霧器による除染液の噴霧>
図1を参照して、噴霧器211,212が除染液を噴霧する仕組みを説明する。なお、ここでは噴霧器211の動作を説明するが、噴霧器212の動作も同様である。
エアコンプレッサ260から噴霧器211の第1ポート211Aに供給されたエアは、噴霧器211の内部で流速を上げてノズル口から噴射される。このように噴霧器211の内部でエアの流速が上昇すると、第1ポート211Aからノズル口に至る流路内の圧力が、周囲の圧力より低圧(負圧)になる。そのため、この流路と連通する第2ポート211Bの圧力も負圧になる。その結果、ポンプ230によって分岐点cまで送出された除染液は、パイプ223を流下することなく、噴霧器211の第2ポート211Bに流れ込む。そして、除染液は、第1ポート211Aから噴霧器211内に流入したエアと合流し、ノズル口から霧状のガスとして噴射される。このようにして、除染液を霧化させる際にヒーターや超音波を用いた気化器などを用いなくても、効果的に除染液をグローブボックス300やパスボックス400の内部に噴霧することができる。
なお、エアコンプレッサ260の故障、エアフィルタ291の目詰まり、バルブ281,282の動作不良などによって十分なエアが噴霧器211に供給されず、パイプ222の分岐点cにおいて適度な負圧が得られないと、除染液はパイプ223を流下する。このような除染液の流下が透過型センサ271によって検出されると、制御装置240は、除染液噴霧装置200に異常が発生したと判断して、ポンプ230の正転運転を停止させる。なお、パイプ223からボトル252に滴下した除染液は、ポンプ230の逆転運転によって、パイプ223からパイプ222、ポンプ230を経てタンク251に回収される。
<アイソレータの動作>
図3A−図3Dを参照して、アイソレータ100の動作を説明する。図3Aは、除染液噴霧装置200がポンプ230の正転運転によりグローブボックス300内を除染する工程を、図3Bは、除染液供給経路の内部に残留する除染液を噴霧器に送出するべく、除染液供給経路に空気が供給される工程を、図3Cは、ポンプ230の停止後に除染液がその供給経路に残留する様子を、図3Dは、ポンプ230を逆転運転させて除染液を回収する工程を、それぞれ概略的に示す。なお、ここではグローブボックス300の内部が除染されるものとして除染工程を説明するが、パスボックス400の内部の除染も同様に行われる。
(除染液の噴霧)
作業者が、図示しない操作部を介して制御装置240にグローブボックス300の除染指示を行うと、除染工程が開始する。具体的には、図3Aに示されるように、制御装置240による制御の下、バルブ281,283が開放され、バルブ282,284,285が閉鎖される。そして、エアコンプレッサ260が始動し、エアがパイプ221から噴霧器211に圧送される。また、除染液が、ポンプ230の正転運転によってタンク251から汲み上げられ、パイプ222を介して噴霧器211に送出される。このようなエア及び除染液の流れは、図3Aにおいて矢印で示されている。このようにして噴霧器211に流入したエアと除染液とは、噴霧器211の内部で合流し、上述したように噴霧器211のノズルからグローブボックス300の内部に噴射される。
正常な運転状態では、パイプ222の経路上の合流点cにおいて適度な負圧が生じているので、除染液は、パイプ223に流下することなく、噴霧器211に向かって流れる。他方、何らかの異常が生じ、パイプ222の経路上の合流点cにおいて適度な負圧が得られない場合、図3Aにおいて破線の矢印で示されるように、除染液はパイプ223に流下する。このような異常が生じた場合の除染液噴霧装置200の動作については後述する。
そして、ポンプ230の正転運転によって、所定量の除染液がタンク251から汲み上げられると、除染を終了するべく、図3Bに示されるように、バルブ285が開放され、パイプ224からパイプ225に空気が流入する。その結果、除染液はタンク251から汲み上げられなくなる。他方、パイプ225に流入した空気は、除染液供給経路の内部に残留する除染液を押し上げつつ、除染液供給経路を噴霧器211に向かって進むため、除染液供給経路の内部に残留していた除染液は、噴霧器211に輸送される。これにより、除染液供給経路に残留していた除染液はグローブボックス300内に噴霧される。
そして、除染液の回収工程を開始するべく、図3Cに示されるように、バルブ283,285が閉鎖されるとともに、ポンプ230が停止される。また、作業者が、図示しない操作部を介して除染の中止を指示した場合にも、上記と同様の手順を経てポンプ230の正転運転が停止される。他方、上述した異常が生じたためにポンプ230が停止された場合、上述したパイプ224から除染液供給経路への空気の供給は省かれる。
(除染液の回収)
ポンプ230の正転運転が停止した段階では、除染液供給経路、特に図3Cにおいて一点鎖線で囲まれた部分のパイプの内壁には、除染液が残留している。この残留する除染液を放置すると、除染液がパイプ225から滴下したり、噴霧器211,212から噴射されたりするおそれがあるため、タンク251に回収する。
具体的には、図3Dに示されるように、ポンプ230を逆転運転させて、除染液供給経路内に、図3Dに矢印で示されるような、タンク251に向かう空気の流れを生じさせる。その結果、例えばパイプ222の内壁に付着していた除染液は、ポンプ230に向かって流れ、タンク251に回収される。このとき、もしボトル252に貯留する除染液があると、その除染液は、パイプ223からパイプ222を経て、やはりタンク251に回収される。これにより、上述した装置の汚染や作業者への危険を回避するとともに、除染液の有効利用を図ることができる。
このようにして、一連の除染工程が終了する。
前述したとおり、除染液噴霧装置200は、第1ポート211A、第2ポート211B、及びノズル口を有する噴霧器211と、一端がエアコンプレッサ260に接続され、他端が第1ポート211Aに接続されるパイプ221と、除染液を貯留するタンク251から除染液を汲み上げるポンプ230と、一端が第2ポート211Bに接続されるとともに他端がポンプ230に接続され、ポンプ230の正転運転により汲み上げられた除染液が流れるパイプ222と、ポンプ230の動作を制御する制御装置240と、を備える。そして、噴霧器211は、第1ポート211Aから取り入れたエアをノズル口から噴射する際に第2ポート211Bに生じる負圧により、パイプ222を流れる除染液を吸引し、除染液をエアと混合して霧状にしてノズル口から噴射する。また、制御装置240は、噴霧器211が除染液を噴霧し終えると、パイプ222内に残留する除染液を回収するべくポンプ230を逆転運転させる。したがって、除染工程の終了後に、除染液の供給経路に除染液が残留することを抑制することができる。
また、パイプ222の経路上の分岐点cでパイプ222から分岐し、分岐点cとは反対側の端部において開放されたパイプ223と、パイプ223から流下する除染液を受けるボトル252と、を更に備えることで、噴霧器211の第2ポート211Bに適度な負圧が生じない異常時に、除染液は分岐点cからパイプ223を介してボトル252に流入するから、噴霧器211から除染空間内に除染液が垂れることを防止することができる。
また、パイプ223を流下する除染液を検出して、検出信号を出力する透過型センサ271を更に備え、制御装置240が、ポンプ230の正転運転時に透過型センサ271から検出信号を受信すると、ポンプ230を停止させることで、異常が発生すると除染工程を直ちに中止することができるとともに、噴霧器211から除染空間内に除染液が垂れることを防止することができる。
また、制御装置240が、ポンプ230の停止後に、ボトル252に貯留する除染液を回収するべくポンプ230を逆転運転させることで、除染液の有効利用を図ることができる。
また、ポンプ230の正転運転によってタンク251から汲み上げられた除染液の量を計測する計測器272を更に備え、制御装置240が、ポンプ230の正転運転時に、所定量の除染液がタンク251から汲み上げられた旨の計測信号を計測器272から受信すると、ポンプ230を停止させることで、除染空間に応じて適量の除染液を噴霧することができる。
また、ポンプ230は、除染液をタンク251から汲み上げるパイプ225を有しており、一端がパイプ225の経路上の合流点dで接続され、他端が開放されたパイプ224を更に備え、パイプ224は、パイプ224の経路を開閉するバルブ285を有し、制御装置240は、パイプ222内に残留する除染液を噴霧器211に供給するべくバルブ285を開弁させた後に、ポンプ230の正転運転を停止させることで、除染工程の後に、除染液の供給経路に除染液が残留することを抑制することができる。
前述した実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく変更や改良等が可能であり、また、本発明はその等価物も含む。
100 アイソレータ
200 除染液噴霧装置
211、212 噴霧器
221−225 パイプ
230 ポンプ
240 制御装置
251 タンク
260 コンプレッサ
300 グローブボックス
400 パスボックス

Claims (5)

  1. 第1ポート、第2ポート、及びノズル口を有する噴霧器と、
    一端がエアコンプレッサに接続され、他端が前記第1ポートに接続される第1配管と、
    除染液を貯留する容器から除染液を汲み上げるポンプと、
    一端が前記第2ポートに接続されるとともに他端が前記ポンプに接続され、前記ポンプの正転運転により汲み上げられた除染液が流れる第2配管と、
    前記第2配管の経路上の分岐点で前記第2配管から分岐し、前記分岐点とは反対側の端部において開放された第3配管と、
    前記第3配管から流下する除染液を受けるボトルと、
    前記ポンプの動作を制御する制御装置と、
    を備え、
    前記噴霧器は、前記第1ポートから取り入れたエアを前記ノズル口から噴射する際に前記第2ポートに生じる負圧により、前記第2配管を流れる除染液を吸引し、前記除染液をエアと混合して霧状にして前記ノズル口から噴射し、
    前記制御装置は、前記ポンプの停止後に、前記ボトルに貯留する除染液を回収するべく前記ポンプを逆転運転させる
    ことを特徴とする除染液噴霧装置。
  2. 前記第3配管を流下する除染液を検出して、検出信号を出力するセンサを更に備え、
    前記制御装置は、前記ポンプの正転運転時に前記センサから前記検出信号を受信した後に前記ポンプを停止させ、前記除染液の噴霧を停止する
    ことを特徴とする請求項1に記載の除染液噴霧装置。
  3. 前記ポンプの正転運転によって前記容器から汲み上げられた除染液の量を計測する計測器を更に備え、
    前記制御装置は、前記ポンプの正転運転時に、所定量の除染液が前記容器から汲み上げられた旨の前記計測信号を前記計測器から受信した後に前記ポンプを停止させ、前記除染液の噴霧を停止する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の除染液噴霧装置。
  4. 前記ポンプは、除染液を前記容器から汲み上げる管部を有し、
    一端が前記管部の経路上の合流点で接続され、他端が開放された前記空気吸入管を更に備え、
    前記空気吸入管は、前記空気吸入管の経路を開閉するバルブを有し、
    前記制御装置は、第2配管内に残留する除染液を前記噴霧器に供給するべく前記バルブを開弁させた後に、前記ポンプの前記正転運転を停止させる
    ことを特徴とする請求項3に記載の除染液噴霧装置。
  5. 前記噴霧器は、細胞を対象とする作業を行うための作業室、及び、前記作業室に細胞を搬入するためのパスボックスのうち、少なくとも一方の内部に設置される
    ことを特徴とする請求項1−のいずれかに記載の除染液噴霧装置。
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