JP6319398B2 - 車両の側部車体構造およびその製造方法 - Google Patents

車両の側部車体構造およびその製造方法 Download PDF

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本発明は、車室の窓を構成するウインドガラスと、ウインドガラスの下方に位置するドアパネルとの間にシール部材が設けられた車両の側部車体構造、およびその製造方法に関する。
一般に、ウインドガラスの車室外側の面における下縁部には、ドアパネルとの間に、車室外から車室内への風や水の侵入を防ぐとともに、ウインドガラスが昇降したときにウインドガラスに付着した水滴を除去するように、車体前後方向に延びるゴム製のシールリップがウインドガラスに接するように設けられている(例えば特許文献1、2を参照)。
このシールリップは、車体前後方向に延びるベルトラインモールに一体化されてシール部材を構成している。また、シールリップは、ベルトラインモールの基部を介して、ドアパネルの上縁部に嵌合している。
ここで、車体前後方向におけるウインドガラスの端部には、車体上下方向に延びるゴム製のグラスランチャネルや、グラスランチャネルを外側から支持するグラスガイド、グラスランチャネルとグラスガイドの車室外側に設けられて意匠面を構成するピラーガーニッシュなどのピラー部材が設けられている。
車体前後方向におけるシールリップの端部が例えばピラーガーニッシュに接するように設計を行った場合、寸法公差に起因してシールリップが長くなると、ピラーガーニッシュに干渉する。シールリップがピラーガーニッシュに干渉する長さであると、ベルトラインモールをドアパネルに嵌合させる際にシールリップが変形し、そのシール(封止)機能が正しく果たされない可能性がある。したがって、シールリップの長さは、寸法公差を考慮してなおピラーガーニッシュに干渉しない程度の大きさとされるのが一般的である。
しかし、この場合、走行時に車両の側面に生じる負圧に起因して、車体前後方向においてシールリップが設けられていない部分で風騒音を発生させるような空気路が形成されることがある。そこで、従来、前記空気路を塞ぐように、車体前後方向におけるシールリップの端部やピラーガーニッシュに近接して発泡ゴム製の気密部材が配置されることがある。この気密部材は、接着剤を用いてピラーガーニッシュの基部に貼り付けられることがある。
特開平7−32884号公報 特開平4−349022号公報
次に、図17から図20を参照して、本発明の課題を具体的に説明する。ベルトラインモールBMをドアパネルDPに組み付ける方法として、例えば、気密部材ATがピラーガーニッシュPGに当接して圧縮されるようにベルトラインモールBMをピラーガーニッシュPGに近接させ(図17)、気密部材ATがピラーガーニッシュPGにより圧縮された状態で、ベルトラインモールBMを下降させてドアパネルDPの上縁部に嵌合させる(図18から図20)ことが考えられる。
このとき、ピラーガーニッシュPGから気密部材ATに対して上向きのせん断応力が加わるため、気密部材ATの下端部を起点として気密部材ATの剥がれが生じる(図19)おそれがある。気密部材ATが剥がれると、気密部材ATとベルトラインモールBMとの間の接着剤層AHがピラーガーニッシュPGに付着してしまう(図20)おそれがあり、このとき、ピラーガーニッシュPGに付着した接着剤AH’を除去する工程が必要になり、車両の製造コストが増加する。
そこで、本発明は、ドアパネルに嵌合するシール部材と車体上下方向に延びるピラー部材とを備え、シール部材に接着剤層を介して気密部材が固定された車両の車体側部構造において、気密部材の剥がれを防止し、これによりピラー部材への接着剤の付着を防止することを課題とする。
請求項1に記載の発明は、
車室の窓を構成するウインドガラスと、
前記ウインドガラスの下方に位置するドアパネルと、
車体前後方向において前記ウインドガラスの端部に設けられ、車体上下方向に延びるピラー部材と、
前記ウインドガラスと前記ドアパネルとの間に設けられ、車体前後方向に延びるシール部材とを備えた車両の側部車体構造であって、
前記シール部材は、前記ドアパネルに嵌合した基部と、前記基部から前記ウインドガラスに向けて延びるシールリップ部と、を有し、
前記シール部材の基部と前記ピラー部材との間には、接着剤層を介して前記基部に固定された気密部材が挟持されており、
前記シール部材のシールリップ部は、前記気密部材と当接し、
前記気密部材の下方には、該気密部材に近接または当接して規制部材が設けられていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記規制部材は、前記シール部材のシールリップ部により構成され、または、前記シール部材とは別体として設けられて前記シール部材の基部に固定されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、
前記規制部材は、下側に向かって先細りした形状を有することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載の発明において、
前記気密部材は、前記シール部材の基部に固定された外面と、該外面に隣接し且つ車体下方側および車体後方側に設けられた下面および後面とを有し、
前記気密部材の下面と後面により画定される角部は、面取りされていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載の発明において、
前記気密部材は、前記シール部材の基部に固定された外面と、該外面に対向する内面と、該外面に隣接し且つ車体下方側に設けられた下面とを有し、
前記気密部材の内面と下面により画定される角部は、面取りされていることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、
車室の窓を構成するウインドガラスと、
前記ウインドガラスの下方に位置するドアパネルと、
車体前後方向において前記ウインドガラスの端部に設けられ、車体上下方向に延びるピラー部材と、
前記ウインドガラスと前記ドアパネルとの間に設けられ、車体前後方向に延びるシール部材とを備えた車両の側部車体構造を製造する方法であって、
前記シール部材は、前記ドアパネルに嵌合した基部と、前記基部から前記ウインドガラスに向けて延びるシールリップ部と、を有し、
前記シール部材の基部と前記ピラー部材との間には、接着剤層を介して前記基部に固定された気密部材が挟持されており、
前記気密部材が前記ピラー部材に当接して圧縮されるように、前記シール部材の基部を前記ピラー部材に近接させるステップと、
前記気密部材が前記ピラー部材により圧縮された状態で、前記シール部材の基部を下降させて前記ドアパネルに嵌合させるステップとを含み、
前記気密部材の下方には、前記シール部材の基部を下降させるステップにおいて前記気密部材の下端部を起点とする前記気密部材の剥がれを阻害するように規制部材が設けられていることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の発明において、
前記規制部材は、前記気密部材に近接して設けられていることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項6に記載の発明において、
前記規制部材は、前記気密部材に当接していることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、気密部材の下方に、気密部材に近接または当接して規制部材が設けられているので、気密部材がピラーガーニッシュに当接して圧縮されるようにベルトラインモールをピラーガーニッシュに近接させ、気密部材がピラーガーニッシュにより圧縮された状態で、ベルトラインモールを下降させてドアパネルに嵌合させる場合において、ピラーガーニッシュから気密部材に上向きのせん断応力が加わったとしても、気密部材の下端部を起点とする気密部材の剥がれが規制部材により阻害され、ピラー部材への接着剤の付着を防止できる。
請求項2に記載の発明によれば、規制部材をシール部材のシールリップ部により構成した場合、部品点数を省略できる。また、規制部材をシール部材とは別体として設けた場合、規制部材の構造や配置について自由度が増加する。
請求項3に記載の発明によれば、規制部材は、下側に向かって先細りした形状を有するので、シール部材の基部をピラー部材に近接させるときに、気密部材とピラー部材との干渉が抑制され、これにより、シール部材のシールリップ部をドアパネルに嵌合させやすくなる。
請求項4に記載の発明によれば、気密部材の下面と後面により画定される角部が面取りされているので、気密部材の剥がれがより生じにくくなり、ピラー部材への接着剤の付着をより確実に防止できる。
請求項5に記載の発明によれば、気密部材の内面と下面により画定される角部が面取りされているので、シール部材の基部を下降させてドアパネルに嵌合させる際に、気密部材に上向きに加わるせん断応力を低減することができ、これにより気密部材の剥がれがより生じにくくなり、ピラー部材への接着剤の付着をより確実に防止できる。
請求項6に記載の発明によれば、気密部材の下方に、シール部材の基部を下降させるステップにおいて気密部材の下端部を起点とする気密部材の剥がれを阻害するように規制部材が設けられているので、同ステップにおいてシール部材の基部をドアパネルに嵌合させる際に、気密部材に上向きのせん断応力が加わったとしても、気密部材の下端部を起点とする気密部材の剥がれが阻害される。このようにして、ピラー部材への接着剤の付着を防止できる。
請求項7に記載の発明によれば、規制部材が気密部材の下方に近接して設けられていることにより、気密部材の剥がれが阻害される効果が具体的に達成される。
請求項8に記載の発明によれば、規制部材が気密部材の下端部に当接していることにより、気密部材の剥がれが阻害される効果が具体的に達成されるだけでなく、シール部材の基部において気密部材の位置決めが容易になる。
本発明の実施形態に係る車体構造を備えた右側のリアドアを車室外側から見た図である。 ウインドガラスとドアパネルとの境界部を示す図1の部分拡大図である。 図1に示すリアドアの一部を車室内側から見た図である。 ウインドガラスとドアパネルとの境界部を示す図3の部分拡大図である。 ベルトラインモールの構造を示す斜視図である。 ウインドガラスとその周辺部を示す断面斜視図である。 気密部材とその周辺部を示す断面斜視図である。 気密部材とその周辺部の断面を示す模式図である。 ベルトラインモールをドアパネルに組み付ける方法を示す図である。 ベルトラインモールをドアパネルに組み付ける方法を示す図である。 ベルトラインモールをドアパネルに組み付ける方法を示す図である。 本発明の他の実施形態に係る車体構造を示す、図8に対応する模式図である。 本発明の他の実施形態に係る車体構造を示す、図7に対応する断面斜視図である。 本発明の他の実施形態に係る車体構造を示す、図8に対応する模式図である。 本発明の他の実施形態に係る車体構造を示す、図7に対応する断面斜視図である。 本発明の他の実施形態に係る車体構造を示す、図8に対応する断面斜視図である。 ベルトラインモールをドアパネルに組み付ける従来の方法を説明する図である。 ベルトラインモールをドアパネルに組み付ける従来の方法を説明する図である。 ベルトラインモールをドアパネルに組み付ける従来の方法を説明する図である。 ベルトラインモールをドアパネルに組み付ける従来の方法を説明する図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して具体的に説明する。
実施形態では、本発明に係る車両の側部車体構造を、車体後方に設けられるリアドアに適用する例について説明する。本発明はこれに限定されることなく、車体前方に設けられるフロントドアなど他のサイドドアに前記側部車体構造を適用してもよい。
図1に示すように、リアドア1は、車室の窓を構成するウインドガラス2と、ウインドガラス2の下方に位置し、車体前後方向に延びるドアパネル3とを備えている。ウインドガラス2の前端部および上端部には、枠状のドアサッシュ4が設けられている。図示していないが、ドアパネル3は、一体に設けられた車室外側のアウタパネルと車室内側のインナパネルとを有している。図示しているドアパネル3はアウタパネルである。
また、リアドア1は、車体前後方向においてウインドガラス2のそれぞれ後端部、前端部に設けられ、車体上下方向に延びるピラーガーニッシュ5,6を備えている。ピラーガーニッシュ5,6は、それぞれウインドガラス2の後端部、前端部に設けられている。ピラーガーニッシュ5,6は、車室を基準として最も外側に設けられており、意匠面を構成する。
ピラーガーニッシュ5は、車体上下方向に延びるピラー部5aと、ピラー部5aの下端側に三角形状に設けられたパネル部5bとを有している。ピラーガーニッシュ5には、パネル部5bの代わりにライン状部材を設け、ピラー部5aと前記ライン状部材との間に固定ガラス(例えばクォータガラス)を設けてもよい。
図2から図7に示すように、ウインドガラス2の車室外側の面における下縁部には、車体前後方向に延びるベルトラインモール7が設けられている。ベルトラインモール7は、基部8と、基部8からウインドガラス2の車室外側の面に向けて(つまり、基部8から車室内側に向けて)延びる2つのシールリップ部9a,9bとを有する。ベルトラインモール7は、シール部材の一例である。
基部8は、車体前後方向においてドアパネル3にわたって延びている。基部8は、ドアパネル3の上縁部に嵌合している(図8を参照)。基部8は、金属(例えば鋼板)により作られていてもよいし、他の材料(例えば樹脂)により作られていてもよい。シールリップ部9a,9bは、弾性を有する樹脂により作られていてもよい。基部8とシールリップ部9a,9bは同じ材料で作られていてもよく、さらに一体に形成されていてもよい。
シールリップ部9aは、シールリップ部9bに対して上側に設けられている。したがって、以下の説明では、シールリップ部9aを上側リップ、シールリップ部9bを下側リップと称することがある。上側リップ9a,下側リップ9bにおいて、基部8に接する部分を根元、ウインドガラス側を先端と称する。この実施形態では、ベルトラインモール7に2つのシールリップ部を設けているが、ベルトラインモール7に設けるシールリップ部の数は2つである必要はなく、1つ、または3つ以上のシールリップ部を設けてもよい。
上側リップ9aの先端は、長手方向(車体前後方向)にわたってウインドガラス2に当接している。下側リップ9bの先端は、長手方向(車体前後方向)にわたって大略ウインドガラス2に当接している。これにより、上側リップ9a、下側リップ9bは、車室外から車室内への風や水の侵入を防ぎ、ウインドガラス2が昇降したときにウインドガラス2に付着した水滴を除去する(水切りする)機能を有する。ただし、下側リップ9bの後端部とウインドガラス2との間には隙間が生じている(図6を参照、詳しくは後述する)。
上側リップ9aと下側リップ9bの前端部は、ドアサッシュ4に当接している(図1を参照)。上側リップ9aの後端部は、ピラーガーニッシュ5から小さい隙間CRを隔てている。
ピラーガーニッシュ5の車室内側には、ウインドガラス2に沿って車体上下方向に延びるグラスランチャネル10と、グラスランチャネル10を外側から支持または保持するグラスガイド11とが設けられている。グラスランチャネル10は、エラストマーのような弾性材料により作られている。図6に示すように、グラスランチャネル10は、ウインドガラス2に当接する端部10a,10bを有する。グラスランチャネル10の端部10a,10bは、ウインドガラス2が滑らかにスライドして昇降するのを担保するとともに、ウインドガラス2およびその周辺部をシールする機能を有する。グラスガイド11は、車体上方から見て車体前方に開口する断面コ字状に形成されている。グラスガイド11は、例えば鋼板を折り曲げて成形されており、グラスランチャネル10を介して、ウインドガラス2の昇降をガイドする機能を有する。
図6に示すように、グラスランチャネル10は、車室外側の端部10bに近接する部分で、下側リップ9bの後端部に干渉している。これにより、下側リップ9bの後端部において符号9cを付した箇所が、車室外側にめくれている。この状態では、車両の走行時に負圧が生じて車室外側から車室内に吸い上げられた空気が、下側リップ9bの根元付近を通過して車室外へ排出されるときに風騒音を発生させるおそれがある。
そこで、グラスガイド11の車室外側には、前記風騒音を発生させる空気の通路を塞ぐように気密部材12が設けられている。この実施形態では、気密部材12は発泡ゴムで作られており、その車室内側の面はグラスガイド11に当接して変形している。気密部材12は、力を受けて容易に変形する部材であれば、発泡ゴム以外のエラストマーなどで作られていてもよい。
例えば図8に示されているように、気密部材12は、ベルトラインモール7の基部8に接着剤層13を介して固定されている。接着剤層13を構成する接着剤は、気密部材12と基部8を接着可能であるように選択される。
気密部材12は、変形していない状態では略直方体形状を有し、ベルトラインモール7の基部8に固定された車室外側の外面12aと、外面12aに対向する車室内側の内面12bと、ピラーガーニッシュ5の下端部に当接している上面12cと、上面12cに対向する下面12dと、下側リップ9bの後端部に当接する前面12eと、前面12eに対向する後面12fとを有する(図7を参照)。上述のとおり、気密部材12の内面12bは、グラスガイド11に当接して変形しており、気密部材12はベルトラインモール7の基部8とグラスガイド11との間に挟持されている。なお、図7には、変形していない状態の気密部材12を示している。下側リップ9bの後端部と気密部材12の前面12eとの間に隙はない。
気密部材12の下面12dには、規制部材14が当接して設けられている。この実施形態では、規制部材14は、ピラーガーニッシュ5とは別体として設けられている。規制部材14は、後述するように、ベルトラインモール7をドアパネル3に組み付ける際に、気密部材12の下端部を起点とする気密部材12の剥がれを阻害する機能を有する。規制部材14の高さ(基部8を基準とした車室内側に延びる寸法)Hは、規制部材14が当該機能を発揮可能な大きさに設定される。この実施形態では、規制部材14は、略直方体形状を有する。規制部材14は、ベルトラインモール7の基部8に接着剤などで固定されている。
次に、本発明の実施形態に係る車両の側部車体構造の製造方法について説明する。
同製造方法は、気密部材12が接着剤層13を介して基部8に固定されたベルトラインモール7を準備し、このベルトラインモール7をドアパネル3(具体的には、アウタパネル)に組み付けるプロセスを含む。同プロセスにおいて、ベルトラインモール7の基部8に気密部材12を接着する工程では、規制部材14が気密部材12の位置決め部材として機能しうる。前記プロセスについて、図9から図11を参照して説明する。
図9に示すように、前記プロセスは、ベルトラインモール7の基部8をピラーガーニッシュ5に近接させるステップ101を含む。ステップ101では、気密部材12がピラーガーニッシュ5に当接するように基部8をピラーガーニッシュ5に近接させる。発泡ゴムである気密部材12は、ピラーガーニッシュ5に当接すると、ピラーガーニッシュ5から力を受けて圧縮される。また、図10に示すように、前記プロセスは、気密部材12がピラーガーニッシュ5により圧縮された状態で、ベルトラインモール7の基部8を下降させてドアパネル3の上縁部に嵌合させるステップ102を含む。
ステップ102では、ピラーガーニッシュ5から気密部材12に対して上向きのせん断応力が加わる。このせん断応力は、気密部材12の下端部を起点とする気密部材12の剥がれを誘起するものであるところ、気密部材12の下面12dには規制部材14が当接していることから、気密部材12の剥がれは規制部材14により阻害される。
図11に示すように、ステップ102で、ベルトラインモール7の基部8を下降させて気密部材12の上面12cがピラーガーニッシュ5の下端を通過すると、基部8に設けられたリップ部8aがドアパネル3の上縁部に嵌合するとともに、圧縮されていた気密部材12に対する力が開放されて気密部材12は圧縮前の大きさに戻る。このようにして、ベルトラインモール7がドアパネル3に組み付けられる。
[他の実施形態]
以上、実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されると理解すべきではない。また、各実施形態に記載された特徴は、自由に組み合わせられてよい。また、上述の実施形態には、種々の改良、設計上の変更および削除が加えられてよい。以下、本発明の他の実施形態について説明する。
まず、上述の実施形態では、ベルトラインモール7をドアパネル3に組み付けるプロセスにおいて、車室を基準として最も外側に設けられているピラーガーニッシュ5に対してベルトラインモール7を近接させ(図9、ステップ101)、ピラーガーニッシュ5に対してベルトラインモール7を下降させる(図10、図11、ステップ102)例について説明した。車両によっては、ドアにベルトラインモール7が設けられず、グラスガイド11が最も外側に設けられていることがある。この場合、前記プロセスでは、気密部材がグラスガイド11に当接して圧縮されるようにグラスガイド11にベルトラインモール7を近接させるとともにグラスガイド11に対してベルトラインモール7を下降させることにより、上述の実施形態に対応する作用効果が得られる(具体的には、グラスガイド11に対する接着剤の付着が防止される)。
また、上述の実施形態では、規制部材14が気密部材12の下面12dに当接している例について説明した。本発明はこれに限定されることなく、図12に示すように、規制部材14は気密部材12の下面から車体上下方向に少し距離を隔てて(すなわち気密部材12の下面に近接して)設けられていてもよい。当該距離Dは、規制部材14が、気密部材12の下端部を起点とする気密部材12の剥がれを阻害する機能を果たすことができる値に設定される。
また、上述の実施形態では、規制部材14がベルトラインモール7の基部8に固定されている例について説明した。本発明はこれに限定されることなく、図13に示すように、ベルトラインモール7の下側リップ9bの根元に、後方に延びる延設部9dを設け、延設部9dを気密部材12の下面12dに固定してもよい。延設部9dは、規制部材14と同様の機能を発揮できる。延設部9dは、下側リップ9bと別体として設けられるのでなく、最初に下側リップ9bとして図7の例よりも長いものを製造し、その一部を切り出して延設部9dを形成できる。この構成を採用した場合、上述の実施形態で用いた下側リップ9bを用いて規制部材を設けることができるので、部品点数を省略できるという利点がある。
また、上述の実施形態では、規制部材14が略直方体形状を有する例について説明した。本発明はこれに限定されることなく、ベルトラインモール7をドアパネル3に組み付ける際に、気密部材12の下端部を起点とする気密部材12の剥がれを阻害する機能を果たすことができる限りにおいて、規制部材14は任意の形状を有する。例えば、図14に示すように、規制部材14は、下方に向かって先細りした形状を有していてもよい。一例では、規制部材14は、車体前後方向に延びる略三角柱形状を有していてもよい。この構成を採用した場合、ベルトラインモール7をドアパネル3に組み付けるプロセスのステップ101において、規制部材14とベルトラインモール7との干渉を避けやすくなり、製造の自由度が向上するという利点がある。
また、上述の実施形態では、気密部材12が略直方体形状を有する例について説明した。本発明はこれに限定されることなく、図15に示すように、気密部材12の下面12dと後面12fにより画定される角部12g(図7を参照)が面取りされていてもよい。この構成を採用した場合、気密部材12の剥がれがより生じにくくなり、ピラーガーニッシュ5への接着剤の付着をより確実に防止できるという利点がある。これに代えて、またはこれに加えて、図16に示すように、気密部材12の内面12bと下面12dにより画定される角部12hが面取りされていてもよい。この構成を採用した場合、ベルトラインモール7をドアパネル3に組み付けるプロセスのステップ102において、気密部材12とピラーガーニッシュ6との接触面積が小さくなり、気密部材12がピラーガーニッシュ6から受けるせん断応力を低減することができる。これにより、ピラーガーニッシュ5への接着剤の付着をより確実に防止できるという利点がある。
以上のように、本発明によれば、ベルトラインモールのようなシール部材をドアパネルに組み付ける際に、接着剤層を介してシール部材の基部に固定された気密部材の下端部を起点とする気密部材の剥がれが阻害され、これにより、ピラー部材への接着剤の付着が防止される。したがって、本発明は、この種の車両の製造産業分野において好適に利用される可能性がある。
1 リアドア
2 ウインドガラス
3 ドアパネル
5,6 ピラーガーニッシュ
7 ベルトラインモール
8 基部
9a シールリップ部(上側リップ)
9b シールリップ部(下側リップ)
10 グラスランチャネル
11 グラスガイド
12 気密部材
13 接着剤層
14 規制部材

Claims (8)

  1. 車室の窓を構成するウインドガラスと、
    前記ウインドガラスの下方に位置するドアパネルと、
    車体前後方向において前記ウインドガラスの端部に設けられ、車体上下方向に延びるピラー部材と、
    前記ウインドガラスと前記ドアパネルとの間に設けられ、車体前後方向に延びるシール部材とを備えた車両の側部車体構造であって、
    前記シール部材は、前記ドアパネルに嵌合した基部と、前記基部から前記ウインドガラスに向けて延びるシールリップ部と、を有し、
    前記シール部材の基部と前記ピラー部材との間には、接着剤層を介して前記基部に固定された気密部材が挟持されており、
    前記シール部材のシールリップ部は、前記気密部材と当接し、
    前記気密部材の下方には、該気密部材に近接または当接して規制部材が設けられていることを特徴とする、
    車両の側部車体構造。
  2. 前記規制部材は、前記シール部材のシールリップ部により構成され、または、前記シール部材とは別体として設けられて前記シール部材の基部に固定されていることを特徴とする、
    請求項1に記載の車両の側部車体構造。
  3. 前記規制部材は、下側に向かって先細りした形状を有することを特徴とする、
    請求項1または2に記載の車両の側部車体構造。
  4. 前記気密部材は、前記シール部材の基部に固定された外面と、該外面に隣接し且つ車体下方側および車体後方側に設けられた下面および後面とを有し、
    前記気密部材の下面と後面により画定される角部は、面取りされていることを特徴とする、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の車両の側部車体構造。
  5. 前記気密部材は、前記シール部材の基部に固定された外面と、該外面に対向する内面と、該外面に隣接し且つ車体下方側に設けられた下面とを有し、
    前記気密部材の内面と下面により画定される角部は、面取りされていることを特徴とする、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の車両の側部車体構造。
  6. 車室の窓を構成するウインドガラスと、
    前記ウインドガラスの下方に位置するドアパネルと、
    車体前後方向において前記ウインドガラスの端部に設けられ、車体上下方向に延びるピラー部材と、
    前記ウインドガラスと前記ドアパネルとの間に設けられ、車体前後方向に延びるシール部材とを備えた車両の側部車体構造を製造する方法であって、
    前記シール部材は、前記ドアパネルに嵌合した基部と、前記基部から前記ウインドガラスに向けて延びるシールリップ部と、を有し、
    前記シール部材の基部と前記ピラー部材との間には、接着剤層を介して前記基部に固定された気密部材が挟持されており、
    前記気密部材が前記ピラー部材に当接して圧縮されるように、前記シール部材の基部を前記ピラー部材に近接させるステップと、
    前記気密部材が前記ピラー部材により圧縮された状態で、前記シール部材の基部を下降させて前記ドアパネルに嵌合させるステップとを含み、
    前記気密部材の下方には、前記シール部材の基部を下降させるステップにおいて前記気密部材の下端部を起点とする前記気密部材の剥がれを阻害するように規制部材が設けられていることを特徴とする、
    車両の側部車体構造の製造方法。
  7. 前記規制部材は、前記気密部材に近接して設けられていることを特徴とする、
    請求項6に記載の車両の側部車体構造の製造方法。
  8. 前記規制部材は、前記気密部材に当接していることを特徴とする、
    請求項6に記載の車両の側部車体構造の製造方法。
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