JP6318974B2 - トリエタノールアミン含有廃液の処理方法 - Google Patents

トリエタノールアミン含有廃液の処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、廃液に含有されているトリエタノールアミンを分解し、廃液の化学的酸素要求量を低減するトリエタノールアミン含有廃液の処理方法に関する。
ニッケルや銅等の金属の微粉末と有機物とを混練して得たペースト材料は、コンデンサやチップ抵抗器等の電子部品の材料として用いられる。
金属微粉末は、乾式還元法又は湿式還元法を用いて製造されることが多い。具体的には、湿式還元法で金属微粉末を製造する場合、金属の原料となる塩を含有する水溶液に還元剤や添加剤を添加して、水溶液中で還元反応を行い、金属微粉末を得ることが一般的に行われている。
還元剤や添加剤には、アミンが使用されることがある。このために、金属粉末を製造した際に発生する廃液の塩濃度は、増加し、COD(化学的酸素要求量)の高い廃液となることがある。このような廃液は、富栄養化等の公害を引き起こす原因となるため、未処理のまま、公共用水域に排水することはできない。そのため、廃液を排水する際には、処理が必要となる。
我が国の公共用水域の有機物に関する環境基準は、河川についてはBOD(生物的酸素要求量)が、湖沼及び海域についてはCODが指標となっている。水質汚濁防止法では、一律排水基準としてCOD及びBODは160mg/l及び日間平均120mg/lを許容限度として定めている。つまり廃液は、CODを概ね0.1g/lとなるまで低下させないと排水できず、できるだけ低い方が好ましい。
さらに、都道府県によっては、これより厳しい上乗せ基準を条例で定めている場合もある。汚濁の著しい閉鎖海域にあっては、水質環境基準を確保するために、濃度規制ではなく、当該海域へ排出される有機汚濁物質の総量を基準値以下に削減する水質総量規制を課している。このように、水質汚濁等の公害を防止するために、上述したようなアミンを含む廃液は処理をしてCODを低減する必要がある。
CODを低減するための有機物の分解については、従来から様々な方法が提案されている。古くから知られている活性汚泥や生物膜等を利用した例えば非特許文献1に示すような生物処理を適用しようとする場合には、上記廃液のような高塩濃度液では生物が死滅する恐れがあり、そのままでは生物処理の適用が困難である。そのため、生物処理を利用した方法は、生物が生存可能な濃度まで希釈する必要があり、希釈によって液量が増加するために必要な設備規模が大きくなり、投資やランニングのコストが増加するといった課題がある。
このため、特許文献1には、有機物を分解せずに蒸発乾固による固形化を行い、液中から有機物を除去する方法も提案されている。しかしながら、特許文献1の方法では、加熱に要するエネルギーコストが大きいといったデメリットがある。また、特許文献1の方法では、固形化した回収物が粘着性を有するため、蒸発窯に付着して除去することが困難になる等、ハンドリング性の問題も大きい。
有機物を分解する方法では、生物分解の他、次亜塩素酸ナトリウムのような酸化剤を用いて化学的に酸化分解する、例えば特許文献2に示す方法が知られている。次亜塩素酸ナトリウムは、強い酸化剤であり、水道水や食品の殺菌に広く用いられている利用しやすい酸化剤である。
この次亜塩素酸ナトリウムは、pH5以下では自己分解して塩素ガスになり、放散してしまうので、水溶液中の有効塩素濃度が低下して酸化能力が低下する。このため、通常、アルカリ性のpH領域で次亜塩素酸ナトリウムを添加することが多い。
一方、有機物は、分解して二酸化炭素になる際、様々な中間体を経ることがある。この有機物由来の中間体を分解するには、アルカリ性は最適とは言い難い場合が多い。したがって、酸化剤が酸化能力を発揮するアルカリ性環境下では、有機物由来の中間体を十分に分解できず、廃液のCODを効果的に低減できないことがある。
有機物の中でも、アミン、特にその中の一種であるトリエタノールアミンは、単純にアルカリ性だけで次亜塩素酸処理した場合には効果的に分解できず、排水規制値までCODを低減するには多量の次亜塩素酸ナトリウムの添加と長い処理時間が必要である。
特開2009−220047号公報 特開2000−220088号公報
和田洋六、「よくわかる最新水処理技術の基本と仕組み」[第2版] 、株式会社 秀和システム、2012年7月10日、p145〜174 浦垣充朗ら 横浜市環境科学研究所所報 第37号(2013)「オゾンによるトリエタノールアミンの酸化分解」 秋丸貴也ら 化学工学会第75年回要旨(I306)(2010)「超音波反応場を用いたエチレングリコールの分解」
したがって、トリエタノールアミンを含む廃液の処理において、次亜塩素酸ナトリウムを用いた効果的なトリエタノールアミンの分解方法が望まれている。
そこで、本発明は、このような実情に鑑みて提案されたものであり、トリエタノールアミンの分解を効果的に行い、効率的に化学的酸素要求量(COD)の低減を行うことができるトリエタノールアミン含有廃液の処理方法を提供することを目的とする。
上述した目的を達成する本発明に係るトリエタノールアミン含有廃液の処理方法は、トリエタノールアミンを含有する廃液のpHを8.5〜9.5のアルカリ領域に調整し、上記pHの調製後に酸化剤を添加する際、酸化還元電位が銀−塩化銀電極を参照電極とした場合に730〜800mVのいずれかの電位から上記酸化剤を添加してもさらに酸化還元電位が低下しなくなるまで上記酸化剤を連続的に添加し、上記廃液のpHを酸性領域に調整することを特徴とする。
本発明では、トリエタノールアミンの分解を効果的に行い、効率的に化学的酸素要求量(COD)の低減を行うことができる。これにより、本発明では、トリエタノールアミンを高濃度に含有し、CODが高い廃液であっても排水規制値までCODを効果的に低減することができる。
以下に、本発明を適用したトリエタノールアミン含有廃液の処理方法について詳細に説明する。なお、本発明は、特に限定がない限り、以下の詳細な説明に限定されるものではない。
トリエタノールアミン含有廃液の処理方法は、酸化剤を添加してトリエタノールアミンの分解反応を行う際に、廃液のpHを2段階に調整することで、トリエタノールアミンの分解反応を効果的に行うようにする。これにより、このトリエタノールアミン含有廃液の処理方法では、トリエタノールアミンが含まれていても、少ない酸化剤でかつ効率的に化学的酸素要求量(以下、CODという。)を低減することができる。
このトリエタノールアミン含有廃液の処理方法は、トリエタノールアミンを含む廃液であればどのような形態のものでも適用できる。
トリエタノールアミンの分解反応について説明する。トリエタノールアミンは、酸化剤により酸化されて分解すると、様々な中間体を経て最終的に無機化される。トリエタノールアミンを含む廃液に酸化剤を添加すると、酸化剤の存在下では、下記の反応式1で示すように、トリエタノールアミンのオキシドを形成する。反応式1に示すように、トリエタノールアミンは、ヒドロキシルアミンを経由した後、エチレンオキシドになる。このことについては、例えば非特許文献2に報告されている。ここでの酸化剤は、オゾンであるが、オゾンに限らず、酸素、過酸化水素等の一般的な酸化剤を用いることができる。
Figure 0006318974
次に、エチレンオキシドは、下記の反応式2に示すように水と反応するとエチレングリコールになることが一般的に知られている。したがって、反応式1により生成したエチレンオキシドは、廃液中の水と反応してエチレングリコールとなる。
Figure 0006318974
次に、エチレングリコールは、さらに酸化されて下記の反応式3に示すように分解される。このような反応が起こることは、例えば非特許文献3で報告されている。
Figure 0006318974
エチレングリコール(HOCHCHOH)は、グリコールアルデヒド(HOCH−CHO)を経た後、グリオキサール(OHC−CHO)又はグリコール酸(HOCH−COOH)を経て、グリオキシル酸(OHC−COOH)、そしてギ酸(HCOOH)となり最終的に無機化される。
トリエタノールアミンは、反応式1〜3に示すように、様々な中間体を経て無機化される。そのため、トリエタノールアミンの分解反応では、中間体に応じて反応時のpHを分解に適した条件にする必要がある。トリエタノールアミンの分解反応では、pHを適切に調整することにより、効果的にトリエタノールアミンを分解することができる。
まず、反応式1の反応では、アミンは酸性にするとアミン塩を生成し、分解反応し難くなることから、アルカリ性にする必要がある。したがって、トリエタノールアミンを含む廃液をアルカリ性にする。トリエタノールアミンの塩基解離定数pKbは、6.3程度であることから、この値より高いpHであることが望ましい。
そして、反応式2の反応を経て、反応式3の反応を考えた場合、エチレングリコールはグリコールアルデヒドから経路が2つに分かれ、グリオキサール又はグリコール酸になる。このとき、グリコール酸は反応速度がグリオキサールより遅いため、グリオキサールへの反応に誘導する必要がある。酸であるグリコール酸は、pHが高いと生成しやすくなるため、グリオキサールへ誘導するためには酸性の方が好ましい。
したがって、トリエタノールアミン含有廃液の処理方法では、トリエタノールアミンを反応できるフリーのアミンの形態とし、かつグリコールアルデヒドからグリオキサールへと誘導するためには、酸性とアルカリ性の中間のpHである弱アルカリ性とすることが望ましい。pHの範囲は、pH8〜10、好ましくはpH8.5〜9.5が適している。
そして、グリオキサールを経た後は、グリオキシル酸、ギ酸を経て無機化されるが、グリオキサール、グリオキシル酸及びギ酸は酸性の方が分解しやすい。しかしながら、pHが低すぎると、酸化剤として添加した次亜塩素酸が塩素に分解してしまうため、酸化能力が著しく低下する。
一般的に、次亜塩素酸ナトリウム水溶液の酸化力が高い状態は、次亜塩素酸(HOCl)の存在比率が最も高いpH5程度とされている。pH5より小さい場合は、自己分解して塩素ガスの生成が増加し酸化力が低下しやすい。また、pH5よりも大きい場合には、次亜塩素酸イオン(OCl)の存在比率が増加して酸化力が低下しやすい。この次亜塩素酸イオンは、次亜塩素酸より酸化力が低いことが知られている。
したがって、グリオキサール、グリオキシル酸及びギ酸の分解には、廃液のpHをpH4〜6、好ましくはpH4.5〜5.5の範囲とすることが適している。
トリエタノールアミン含有廃液の処理方法では、トリエタノールアミンの分解反応を円滑に進めて効果的に分解させるために、酸化剤を添加した後に、生成される中間体の分解反応に合わせて2段階にpHを調整する。
具体的には、反応式1に示すように、廃液に酸化剤を添加してトリエタノールアミンを酸化してエチレンオキシドに分解する際には、弱アルカリ性が好ましいため、pH8〜10、好ましくはpH8.5〜9.5の範囲に調整する(1段目)。そして、エチレンオキシドから更に分解反応を促進させ、かつグリコール酸の生成を抑制し、グリオキサールへの反応を誘導するためには、酸性が好ましいため、pHをpH4〜6、好ましくはpH4.5〜5.5の範囲に調整する(2段目)。
1段目から2段目へpHを切り替えるタイミングは、反応式1に示すトリエタノールアミンからエチレンオキシドへの分解反応において、トリエタノールアミンが全量反応し終わった後が望ましい。トリエタノールアミンが残留した状態でpHを酸性に切り替えた場合には、トリエタノールアミンはアミン塩となり、分解反応しにくくなり、CODを低減させることが難しくなる。
トリエタノールアミンが全量反応し終わった状態を確認するには、廃液中の酸化還元電位(ORP)を測定することで可能となる。還元物質であるトリエタノールアミンが存在する状態では、ORPは低下し、次亜塩素酸ナトリウム等の酸化剤を添加してもORPは上昇しない。添加時に一時的にORPが増加しても、反応で次亜塩素酸ナトリウムが消費されることで、すぐにORPは低下する。そして、分解反応が進行して、トリエタノールアミンが無くなると、グリオキサール以降の反応はアルカリ性では進みにくくなるため、次亜塩素酸ナトリウム等の酸化剤が消費されず、ORPは低下しなくなる。即ち、次亜塩素酸ナトリウム等の酸化剤を添加しなくても酸化状態が保持できるようになった時点が1段目から2段目へpHを切り替えタイミングとなる。酸化状態であることを確認できるORPは、pHによって変化するが、アルカリ性では銀−塩化銀電極を参照電極とする電位で730〜800mV、好ましくは750〜780mVの範囲である。
以上のように、トリエタノールアミン含有廃液の処理方法では、単純にアルカリ性環境下だけで分解反応をさせるのではなく、酸化剤を添加してトリエタノールアミンの分解反応を開始してから無機化するまでの間に、分解反応に応じて廃液のpHを段階的に調整する。トリエタノールアミン含有廃液の処理方法では、廃液に酸化剤を添加してトリエタノールアミンをエチレンオキシドに分解する際には、弱アルカリ性として、アミン塩の生成を抑制し、分解反応を促進させる。そして、トリエタノールアミン含有廃液の処理方法では、エチレンオキシドからエチレングリコール、グリコールアルデヒドを経て、グリオキサールへの反応に誘導するため、廃液を酸性とすることで、分解の反応速度を速くすることができる。したがって、このトリエタノールアミン含有廃液の処理方法では、pHを適宜段階的に調整することで、トリエタノールアミンのエチレンオキシドへの分解反応が促進し、反応速度が速いグリオキサールへの反応に進むようになるため、効果的に分解反応を行うことができる。これにより、トリエタノールアミン含有廃液の処理方法では、トリエタノールアミンが含まれていても、効率的に廃液のCODを低減することができる。更に、この処理方法では、高濃度のトリエタノールアミンが含まれており、CODが高い場合であっても、効率よくCODを排水規制値まで低減することができる。
以下、本発明を適用した具体的な実施例について説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
実施例1では、50℃に加熱したトリエタノールアミンを6g/l含有する水溶液300mlを用意し、これを元液とした。この元液のCODは、5.2g/lであった。
次に、元液に12重量%濃度の次亜塩素酸ナトリウム水溶液を添加した。次亜塩素酸ナトリウムを添加する際は、反応時のpHが9になるように、4mol/lの濃度の水酸化ナトリウム溶液を用いて1段目のpH調整を行った。次亜塩素酸ナトリウム水溶液は、銀−塩化銀電極を参照電極とするORPが750mVになるまで連続的に添加した。
そして、ORPが750mVに達した後は、次亜塩素酸ナトリウムの添加を停止した時にORPが低下する場合のみ、断続的に次亜塩素酸ナトリウムを添加し、添加停止をしてもORPの低下が見られなくなるまで添加を継続した。最終的に、添加した次亜塩素酸ナトリウム水溶液は78mlだった。この段階でのCODは0.8g/lとかなり低下できた。
次に、2段目のpH調整として、次亜塩素酸ナトリウムを添加した溶液を50℃に維持しながら、16重量%の濃度の硫酸を添加してpHを5に調整し、安定した後も30分間撹拌を継続した。その後、溶液を分取し、CODを分析した。この溶液のCODは0.1g/lであり、含有するトリエタノールアミンをほぼ完全に分解できたことが確認できた。
(比較例1)
比較例1では、1段目でpHを5に調整し、ORPが1000mVになるまで酸化したこと以外は実施例1と同様の操作を行った。なお、比較例1では、2段目のpH調整は行わなかった。添加した次亜塩素酸ナトリウムは、40mlであった。CODは、3.5g/lと実施例1の1段目の結果よりも高くなった。
(比較例2)
比較例2では、1段目でpHを6に調整し、ORPが900mVになるまで酸化したこと以外は実施例1と同様の操作を行った。なお、比較例2では、2段目のpH調整は行わなかった。添加した次亜塩素酸ナトリウムは、30mlであった。CODは、3.0g/lと実施例1の1段目の結果よりも高くなった。
(比較例3)
比較例3では、1段目のpHを7に調整し、ORPが850mVなるまで酸化したこと以外は実施例1と同様の操作を行った。なお、2段目のpH調整は行わなかった。添加した次亜塩素酸ナトリウムは、38mlであった。CODは、2.7g/lと実施例1の1段目の結果よりも高かった。
(比較例4)
比較例4では、1段目のpHを8に調整し、ORPが800mVとなるまで酸化したこと以外は実施例1と同様の操作を行った。なお、2段目のpH調整は行わなかった。添加した次亜塩素酸ナトリウムは、73.5mlであった。CODは、1.2g/lと実施例1の1段目の結果よりも高かった。
(比較例5)
比較例5では、1段目のpHを10.6に調整し、ORPが700mVになるまで酸化したこと以外は実施例1と同様の操作を行った。なお、2段目のpH調整は行わなかった。添加した次亜塩素酸ナトリウムは、89mlであった。CODは、2.7g/lと実施例1の1段目の結果よりも高かった。
(比較例6)
比較例6では、実施例1と同様の条件で1段目のpH調整を行った溶液を50℃に加熱し、16重量%濃度の硫酸を添加し、pHを3.5に調整する2段目のpH調整を行い30分間撹拌し混合を行った。CODは、0.5g/lとなったが、まだ直接排出できる水準までは低減できなかった。
(比較例7)
比較例7では、実施例1と同様の条件で1段目のpH調整を行った液を50℃に加熱し、16重量%濃度の硫酸を添加し、pHを6.5に調整する2段目のpH調整を行い30分間撹拌し混合した。CODは、0.6g/lとなったが、まだ直接排出できる水準までは低減できなかった。
以上の結果から、pHの調整を2段階で行うことによって、効果的にトリエタノールアミンを分解することが可能であることが確認できた。上述のように、1段目のpHは8〜10、好ましくは8.5〜9.5の範囲に調整することが良く、2段目のpHは4〜6、好ましくは4.5〜5.5の範囲に調整することが良いことが確認できた。
特に、1段目のpH調整は、実施例1と比較例1〜5での結果とを比べると、pH9が最適であることがわかる。また、2段目のpH調整は、実施例1と比較例6〜7の結果と比べると、pH5が最適なことが確認できた。

Claims (2)

  1. トリエタノールアミンを含有する廃液のpHを8.5〜9.5のアルカリ領域に調整し、
    上記pHの調製後に酸化剤を添加する際、酸化還元電位が銀−塩化銀電極を参照電極とした場合に730〜800mVのいずれかの電位から上記酸化剤を添加してもさらに酸化還元電位が低下しなくなるまで上記酸化剤を連続的に添加し、
    上記廃液のpHを酸性領域に調整することを特徴とするトリエタノールアミン含有廃液の処理方法。
  2. 上記酸性領域とは、pH4〜6の範囲であることを特徴とする請求項に記載のトリエタノールアミン含有廃液の処理方法。
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