JP6318711B2 - 移動装置及びプロジェクター - Google Patents

移動装置及びプロジェクター Download PDF

Info

Publication number
JP6318711B2
JP6318711B2 JP2014043609A JP2014043609A JP6318711B2 JP 6318711 B2 JP6318711 B2 JP 6318711B2 JP 2014043609 A JP2014043609 A JP 2014043609A JP 2014043609 A JP2014043609 A JP 2014043609A JP 6318711 B2 JP6318711 B2 JP 6318711B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rail
plate
projection optical
moving
moving member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014043609A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015169752A (ja
Inventor
慎一 若林
慎一 若林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2014043609A priority Critical patent/JP6318711B2/ja
Priority to CN201520127799.0U priority patent/CN204496153U/zh
Publication of JP2015169752A publication Critical patent/JP2015169752A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6318711B2 publication Critical patent/JP6318711B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Projection Apparatus (AREA)
  • Transforming Electric Information Into Light Information (AREA)

Description

本発明は、移動装置及びプロジェクターに関する。
従来、光源装置と、当該光源装置から出射された光を変調して画像情報に応じた画像を形成する光変調装置と、当該画像をスクリーン等の被投射面上に投射する投射光学装置とを備えたプロジェクターが知られている。このようなプロジェクターとして、投射光学装置の中心軸に直交する方向に当該投射光学装置を移動させて、画像の投射位置を調整可能なプロジェクターが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に記載のプロジェクターは、投射光学装置を構成するレンズ鏡筒を移動させるレンズ鏡筒移動機構を備え、当該レンズ鏡筒移動機構は、レンズ鏡筒を保持するレンズ保持部材と、固定側支持部材と、レンズ保持部及び固定側支持部材を中継する中間部材と、レンズ保持部材案内機構と、を備える。これらのうち、レンズ保持部材案内機構は、レンズ保持部材を上下方向に案内する第1案内機構と、当該レンズ保持部材を左右方向に案内する第2案内機構と、第1案内機構及び第2案内機構に駆動力をそれぞれ付与する駆動力付与機構と、を有する。これらのうち、駆動力付与機構は、モーター、当該モーターの回転軸に連結したウォーム、当該ウォームに噛み合うウォームホイール、当該ウォームホイールに連結したねじ軸、当該ねじ軸に螺合するナット、及び、当該ナットと第1案内機構を構成するインナーレールとを連結する連結部材を有する。
このようなプロジェクターでは、モーターが駆動されると、ウォームを介してウォームホイール及びねじ軸が回転し、ナットが上下方向に移動して、当該ナットに連結部材を介して連結されたインナーレールが上下方向に移動する。これにより、当該インナーレールがアウターレールに対して上下方向に移動することとなり、レンズ保持部材、ひいては、レンズ鏡筒が上下方向に移動する。なお、第2案内機構及び当該第2案内機構に駆動力を付与する駆動力付与機構によるレンズ保持部材の左右方向への移動も、同様に行われる。
特開2011−123509号公報
ところで、上記第1案内機構及び第2案内機構は、長手方向に沿って互いに相対的に移動可能なアウターレール及びインナーレールを有する、いわゆるスライドレールにより構成されている。このようなスライドレールが、投射光学装置を保持する移動部材と、当該移動部材を移動可能に支持する支持部材とに、当該スライドレールの厚さ方向が投射光学装置の中心軸に沿うように取り付けられている場合、落下等の衝撃によって、投射光学装置の中心軸に沿って支持部材から移動部材が離れる方向の応力が加わると、アウターレール及びインナーレールの一方から他方が剥離する可能性がある。
また、スライドレールは、投射光学装置の中心軸に沿って移動部材及び支持部材を見た場合に、当該投射光学装置の外側に配置する必要がある。しかしながら、スライドレールが上記のように配置されると、投射光学装置の中心軸からスライドレールの外側端部までの寸法が大きくなり、移動部材及び支持部材を有する投射位置調整機構が大きくなるという問題がある。
これに対し、スライドレールの厚さ方向が、投射光学装置の中心軸に対する直交方向に沿うように、移動部材及び支持部材にスライドレールを取り付けることが考えられる。このようにスライドレールを配置する場合、当該スライドレールの厚さ寸法に応じた凹部を移動部材及び支持部材の少なくとも一方に形成して、当該凹部にスライドレールを嵌め込んで固定したり、或いは、当該スライドレールの厚さ寸法の分だけ移動部材と支持部材とを離間させ、これらの間にスライドレールを配置したりすることが考えられる。
しかしながら、製造誤差等によりスライドレールの厚さ寸法はばらつきやすく、設計上の厚さ寸法と合わないものが含まれることがある。一方、部品の寸法公差等により、上記凹部の寸法や移動部材と支持部材との間の寸法も設計上の数値と合わない場合がある。このため、設置される位置の寸法に適したスライドレールを選別して利用する必要があり、上記移動部材及び支持部材を有する投射位置調整機構の製造コスト、ひいては、プロジェクターの製造コストが増大するという問題があった。
本発明は、製造コストを低減できる移動装置及びプロジェクターを提供することを目的の1つとする。
本発明の第1態様に係る移動装置は、画像を投射する投射光学装置の中心軸に対する直交方向に前記投射光学装置を移動させる移動装置であって、前記投射光学装置を保持し、前記直交方向に移動する移動部材と、前記移動部材を移動可能に支持する支持部材と、前記支持部材に対する前記移動部材の移動を案内するガイド部材と、を備え、前記ガイド部材は、当該ガイド部材の厚さ方向に互いに対向し、かつ、互いに相対的に直線移動可能な第1レール及び第2レールを有し、前記厚さ方向が前記投射光学装置の中心軸に直交する方向に沿うように配置され、前記第1レールは、前記厚さ方向に直交する面を対向させて、前記支持部材及び前記移動部材の一方の部材に固定され、前記第2レールは、前記厚さ方向に直交する面を対向させて、前記支持部材及び前記移動部材の他方の部材に取り付けられる板状体に固定されることを特徴とする。
なお、ガイド部材としては、上記スライドレールを挙げることができる。この場合、第1レール及び第2レールの一方はアウターレールであり、他方はインナーレールである。
上記第1態様によれば、ガイド部材は、投射光学装置の中心軸に直交する方向に上記厚さ方向が沿うように配置される。また、当該ガイド部材を構成する第1レールは、上記厚さ方向に直交する面を対向させて、支持部材及び移動部材の一方の部材に固定され、第2レールは、当該厚さ方向に直交する面を対向させて、他方の部材に固定される板状体に固定される。これによれば、落下等の衝撃によって、投射光学装置の中心軸に沿って支持部材から移動部材が離れる方向の応力が加わった場合でも、第1レール及び第2レールの一方から他方が剥がれることを抑制できる。また、ガイド部材は、投射光学装置の中心軸に直交する方向に上記厚さ方向が沿うように配置されているので、投射光学装置の中心軸に沿って見た場合、当該投射光学装置の中心軸からガイド部材の外側端部までの寸法を小さくすることができる。従って、移動装置の小型化を図ることができる。
更に、製造誤差等により、ガイド部材の厚さ寸法がばらつく場合でも、第2レールが上記他方の部材に取り付けられる板状体に固定されるので、当該板状体への固定時に、ガイド部材の厚さ寸法のばらつきを吸収できる。これによれば、設置する位置の寸法に適したガイド部材を選別する必要がなく、また、部品の製造誤差を厳密に管理する必要がそれほどない。従って、移動装置を構成する部品の歩留まり、ひいては、移動装置の歩留まりを向上でき、移動装置の製造コストを低減できる。
上記第1態様では、前記板状体は、前記厚さ方向にばね特性を有することが好ましい。
このような板状体は、ステンレス鋼により形成できる。
上記第1態様によれば、上記他方の部材に取り付けられ、かつ、上記第2レールが固定される板状体が、ガイド部材の厚さ方向にばね特性を有することにより、落下等の衝撃が加わって第1レールに対して第2レールが近接及び離間する方向に移動する場合でも、当該第2レールの動きに合わせて板状体が変形することで、第1レールと第2レールとの剥離、ひいては、他方の部材と一方の部材との剥離の発生を抑制できる。従って、投射光学装置を安定して保持できる。
上記第1態様では、前記他方の部材は、前記板状体の一部が取り付けられる凹状の板状体取付部を有し、前記第2レールは、前記板状体取付部外に位置する前記板状体の他の一部に固定されることが好ましい。
上記第1態様によれば、上記他方の部材が有する板状体取付部に板状体の一部が取り付けられることにより、当該板状体が投射光学装置の中心軸に直交する方向に突出することを抑制できる。従って、移動装置の小型化を図ることができる。
上記第1態様では、前記板状体取付部の底面と、前記第2レールにおいて前記板状体と対向する面とは、略面一であることが好ましい。
ここで、板状体の一部が配置される板状体取付部の底面と、当該板状体に対向する第2レールの面(第2レールにおいて上記厚さ方向に直交する面)とが略面一でない場合、当該第2レールの面と板状体との間の寸法が大きくなる。この場合、第2レールに作用する板状体の引張力が大きくなり、落下等の衝撃が生じた場合に、第1レールから離間する方向への第2レールの負荷が大きくなる。
これに対し、上記底面と上記第2レールの面とが略面一であることにより、当該第2レールの面と板状体との間の寸法を小さくすることができるので、板状体による上記引張力を小さくすることができる。従って、落下等の衝撃が加わった場合でも、第1レールからの第2レールの剥離、ひいては、他方の部材と一方の部材との剥離の発生を確実に抑制でき、投射光学装置を安定して保持できる。
上記第1態様では、前記一方の部材は、前記厚さ方向に凹んで前記第1レールが配置されるレール取付部を有することが好ましい。
上記第1態様では、一方の部材が有するレール取付部内に第1レールが配置されるので、投射光学装置の中心軸から第1レールまでの寸法を一層小さくすることができる。従って、移動装置の小型化を図ることができる。
本発明の第2態様に係るプロジェクターは、画像を投射する投射光学装置と、前記投射光学装置を移動させる上記移動装置と、を備えることを特徴とする。
上記第2態様によれば、上記第1態様に係る移動装置と同様の効果を奏することができ、これにより、プロジェクターの製造コストを低減できる。
本発明の第1実施形態に係るプロジェクターの外観を示す斜視図。 上記第1実施形態における装置本体の構成を示す図。 上記第1実施形態における投射位置調整装置を示す斜視図。 上記第1実施形態における投射位置調整装置を示す斜視図。 上記第1実施形態における投射位置調整装置を示す斜視図。 上記第1実施形態におけるスライドレールを示す斜視図。 上記第1実施形態におけるスライドレールの位置を示す斜視図。 上記第1実施形態における支持部材を示す斜視図。 上記第1実施形態における第1移動部材を示す斜視図。 上記第1実施形態における第2移動部材を示す斜視図。 上記第1実施形態における投射位置調整装置を示す斜視図。 上記第1実施形態における投射位置調整装置を示す斜視図。 上記第1実施形態におけるスライドレールの取付状態を示す断面図。 本発明の第2実施形態に係るプロジェクターの投射位置調整装置を示す斜視図。 上記第2実施形態における薄板の取付位置を示す断面図。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について、図面に基づいて説明する。
[プロジェクターの概略構成]
図1は、本実施形態に係るプロジェクター1の外観を示す斜視図である。
本実施形態に係るプロジェクター1は、内部に設けられた光源から出射された光束を変調して画像情報に応じた画像を形成し、当該画像をスクリーン等の被投射面上に拡大投射する表示装置である。このプロジェクター1は、図1に示すように、外装を構成する外装筐体2を備える。
[外装筐体の構成]
外装筐体2は、プロジェクター1の装置本体10(図2参照)を収納する略直方体形状の筐体であり、アッパーケース21及びロアーケース22が組み合わされて構成されている。これらのうち、アッパーケース21は、天面部2Aと、正面部2C、背面部2D及び左右の側面部2E,2Fのそれぞれの一部とを構成する。また、ロアーケース22は、底面部2Bと、正面部2C、背面部2D及び側面部2E,2Fのそれぞれの一部とを構成する。
これらのうち、正面部2Cには、投射光学装置36の一部が開口部2C1を介して露出しており、当該投射光学装置36により上記画像が投射される。
[プロジェクターの内部構成]
図2は、装置本体10を構成する光学ユニット3を示す平面図である。
装置本体10は、図2に示すように、光学ユニット3及び投射位置調整装置4を備える。この他、図示を省略するが、装置本体10は、プロジェクター1の構成部品を冷却する冷却装置、プロジェクター1の構成部材に電力を供給する電源装置、及び、プロジェクター1の動作を制御する制御装置等を備える。
[光学ユニットの構成]
光学ユニット3は、上記制御装置から入力される画像情報に応じた画像を形成及び投射する。この光学ユニット3は、光出射装置31、照明光学装置32、色分離装置33、リレー装置34、電気光学装置35、投射光学装置36及び光学部品用筐体37を備える。
光出射装置31は、互いに対向配置される一対の光源装置311,312と、当該一対の光源装置311,312の間に配置される反射ミラー313と、を備える。これらのうち、反射ミラー313は、光源装置311から入射される光、及び、光源装置312から入射される光をそれぞれ同方向に反射させて、照明光学装置32に導く。
照明光学装置32は、光出射装置31から入射される光束の中心軸に対する直交面内の照度を均一化する。この照明光学装置32は、調光装置321、UVフィルター322、第1レンズアレイ323、光学フィルター324、第2レンズアレイ325、偏光変換素子326及び重畳レンズ327を備える。
調光装置321は、図示を省略するが、通過する光束の一部を遮蔽して通過光量を調整することで、後述する液晶ライトバルブ353に入射される光量を調整し、ひいては、投射される画像の輝度を調整する。
UVフィルター322は、入射される光束のうち、紫外領域の光を反射させる。このUVフィルター322は、入射される光束の中心軸に対して傾斜して配置され、反射された紫外領域の光がUVフィルター322を介して光源装置311,312に入射されることを抑制している。
光学フィルター324は、入射される光束のうち、所定波長の光の透過を抑制するものであり、当該光束の光路上に挿抜可能に構成されている。
光学フィルター324に対して光入射側に位置する第1レンズアレイ323は、入射される光束を複数の小レンズにより複数の部分光束に分割する。
光学フィルター324に対して光出射側に位置する第2レンズアレイ325は、第1レンズアレイ323が有する複数の小レンズに対応する複数の小レンズを有し、それぞれの小レンズに入射される各部分光束を、重畳レンズ327とともに後述する液晶ライトバルブ353に重畳させる。
偏光変換素子326は、入射される光の偏光方向を一種類に揃える。
色分離装置33は、2枚のダイクロイックミラー331,332及び反射ミラー333,334を備える。これらダイクロイックミラー331,332により、照明光学装置32から入射される光束が赤(R)、緑(G)及び青(B)の3色の色光に分離される。そして、分離された緑色光及び青色光は、反射ミラー333,334により反射され、対応する色光用のフィールドレンズ351に入射される。
リレー装置34は、入射側レンズ341、リレーレンズ343及び反射ミラー342,344を備え、色分離装置33で分離された赤色光を、赤色光用のフィールドレンズ351に導く。
電気光学装置35は、入射される各色光をそれぞれ変調して、上記制御装置から入力される画像情報に応じた画像を形成する。この電気光学装置35は、それぞれ上記色光毎に設けられるフィールドレンズ351、入射側偏光板352及び液晶ライトバルブ353(赤、緑及び青用の液晶ライトバルブを、それぞれ、353R,353G,353Bとする)と、1つの色合成装置354と、を備える。
これらのうち、光変調装置としての液晶ライトバルブ353は、上記画像情報に応じて入射側偏光板352から入射される光を変調する液晶パネルと、当該液晶パネルから入射される光束のうち一定方向の偏光光を透過する出射側偏光板と、を有する。
色合成装置354は、本実施形態では、4つの直角プリズムを貼り合わせた平面視略正方形状をなすクロスダイクロイックプリズムである。この色合成装置354は、各直角プリズムの界面に形成された2つの誘電体多層膜により、各液晶ライトバルブ353により変調された各色光(画像を形成する各色光)を合成して、投射光学装置36に出射する。
投射光学装置36は、色合成装置354から入射される各色光を上記被投射面に拡大投射して、当該各色光により形成される画像を表示する。この投射光学装置36は、フォーカスレンズ及びズームレンズを含む複数のレンズ(図示省略)と、当該複数のレンズを内部に収納する鏡筒361と、ズーム調整装置362及びフォーカス調整装置363(それぞれ図3及び図4参照)と、を有する。
ズーム調整装置362及びフォーカス調整装置363は、それぞれ鏡筒361に設けられ、それぞれズームレンズ及びフォーカスレンズを投射光学装置36の中心軸(光軸)に沿って進退させることで、投射画像のズーム状態及びフォーカス状態を調整する。
光学部品用筐体37は、それぞれ合成樹脂又は金属により形成された部品収納部材371及び蓋状部材(図示省略)が組み合わされて構成される筐体である。
部品収納部材371は、上記光出射装置31の反射ミラー313、上記各装置32〜34、並びに、電気光学装置35のフィールドレンズ351及び入射側偏光板352を含む光学部品を内部に収納する。この部品収納部材371内に当該光学部品を収納するための開口部372は、蓋状部材により閉塞される。
[投射位置調整装置の構成]
図3及び図4は、投射光学装置36及び投射位置調整装置4を光入射側及び光出射側からそれぞれ見た斜視図である。また、図5は、投射位置調整装置4を光出射側から見た斜視図である。なお、図5では、第2移動部材7を構成する出射側部材72の図示を省略している。
以下の説明では、投射光学装置36の中心軸に沿って光が進行する方向をZ方向とし、当該Z方向に直交し、かつ、互いに直交する方向をX方向及びY方向とする。以下では、Z方向は、水平方向に沿うこととし、Y方向は、鉛直方向に沿って下から上に向かう方向とし、X方向は、Z方向に沿って見た場合に水平方向に沿って右から左に向かう方向とする。更に、Z方向側とは、Z方向における下流側(Z方向先端側)を指し、Z方向とは反対側とは、Z方向における上流側(Z方向基端側)を指す。他の方向も同様である。
投射位置調整装置4は、投射光学装置36の中心軸(光軸)に直交するX方向及びY方向に当該投射光学装置36を移動させ、これにより、上記被投射面での画像の投射位置を調整する移動装置である。この投射位置調整装置4は、図3〜図5に示すように、支持部材5、第1移動部材6、第2移動部材7、複数のスライドレール8(8A〜8D)及び複数の駆動装置9を備える。
このような投射位置調整装置4は、支持部材5に対して第1移動部材6が配置され、当該第1移動部材6に対して第2移動部材7が配置された後、各スライドレール8及び駆動装置9(91,92)が取り付けられることで組み立てられる。
[スライドレールの構成]
図6は、スライドレール8を示す斜視図である。
ここで、先にスライドレール8について説明する。
スライドレール8は、本発明のガイド部材に相当する。このスライドレール8は、図6に示すように、互いに相対的に直線運動可能なアウターレール81及びインナーレール82の間にボール等の転動体が収容された構成を有する。すなわち、スライドレール8は、アウターレール81及びインナーレール82の一方のレールが他方のレールに対して直線的にスライド移動する際に、転動体が転動体転走面を転送することで、他方のレールに対する一方のレールの摺動抵抗を小さくし、当該一方のレールを円滑に移動可能に構成した軌道部材である。
アウターレール81及びインナーレール82は、それぞれ第2レール及び第1レールに相当し、それぞれスライドレール8の厚さ方向(図6におけるT方向)に沿って互いに対向するように組み合わされる。これらレール81,82は、それぞれ当該厚さ方向に直交し、かつ、各レール81,82の取付部位に当接する当接面81A,82Aを有する。
図7は、投射位置調整装置4においてスライドレール8の位置を示す斜視図である。
このようなスライドレール8(8A〜8D)は、図7に示すように、投射位置調整装置4に4つ組み込まれている。これらのうち、スライドレール8A,8Bは、厚さ方向がX方向(投射光学装置36の中心軸に沿うZ方向に直交するX方向)に沿うように、支持部材5に取り付けられる板状体PLと第1移動部材6との間に設けられる。また、スライドレール8C,8Dは、厚さ方向がY方向(投射光学装置36の中心軸に沿うZ方向に直交するY方向)に沿うように、第1移動部材6に取り付けられる板状体PLと第2移動部材7との間に設けられる。
これらスライドレール8の取付については、後に詳述する。
[駆動装置の構成]
駆動装置9は、図5及び図7に示すように、第1移動部材6をY方向に沿って移動させる駆動力を発生させる第1駆動装置91と、第2移動部材7をX方向に沿って移動させる駆動力を発生させる第2駆動装置92と、を備える。これら各駆動装置91,92は、それぞれ、上記制御装置により駆動が制御されるモーター9Aと、当該モーター9Aの回転軸に設けられるかさ歯車9Bと、当該モーター9Aが取り付けられる板状の取付部材9Cと、を備える。そして、第1駆動装置91の取付部材9Cは、支持部材5に取り付けられ、第2駆動装置92の取付部材9Cは、第1移動部材6に取り付けられる。
[支持部材の構成]
図8は、支持部材5を示す斜視図である。
支持部材5は、ロアーケース22の内面に固定され、第1移動部材6をY方向に摺動可能に支持する。この支持部材5は、図8に示すように、本体部51と、一対の延出部52と、を有する。
本体部51は、Z方向に沿って見た場合に矩形枠状に形成されている。すなわち、本体部51は、Y方向に沿う側面部511,512と、X方向に沿う側面部513,514と、これら側面部511〜514により端縁が形成される略矩形状の開口部515と、を有する。この開口部515には、投射光学装置36が挿通される。
X方向側の側面部511は、Y方向における略中央に、内側に凹む取付部5111を有し、X方向とは反対側の側面部512は、Y方向側の位置に、内側に凹む取付部5121を有する。これら取付部5111,5121には、図5に示すように、上記スライドレール8(8A,8B)のアウターレール81を固定する板状体PLが取り付けられる。すなわち、取付部5111,5121は、本発明の板状体取付部に相当する。なお、板状体PLについては、後に詳述する。
また、側面部512におけるY方向とは反対側の位置には、上記第1駆動装置91が取り付けられる。更に、本体部51のZ方向側の端面51AにおいてY方向とは反対側の位置には、図8に示すように、当該第1駆動装置91と係合するスクリューギアSGが配置される配置部51A1が設けられている。このスクリューギアSGについては、後に詳述する。
側面部513,514におけるX方向の略中央には、Z方向に凹む凹部5131,5141が形成されている。これら凹部5131,5141は、第1移動部材6にスライドレール8を配置する際のスペースを確保するための部位である。
一対の延出部52は、それぞれ上記側面部511,512からZ方向とは反対方向に延出した後、互いに近接する方向に屈曲している。これら延出部52の屈曲部分には、上記色合成装置354を支持する支持部材(図示省略)が取り付けられる
各延出部52におけるY方向とは反対側の端部には、Z方向とは反対方向に更に延出する固定部521が設けられており、当該固定部521を挿通するねじ(図示省略)により、支持部材5がロアーケース22の内面に固定される。
[第1移動部材の構成]
図9は、第1移動部材を示す斜視図である。
第1移動部材6は、支持部材5に対してZ方向側に位置し、上記第1駆動装置91により、上記端面51Aに沿ってY方向及びY方向とは反対方向に移動する他、第2移動部材7を移動可能に支持する。すなわち、第1移動部材6は、第2移動部材7との関係では、当該第2移動部材7を移動可能に支持する支持部材となる。
この第1移動部材6は、図9に示すように、Z方向に沿って見た場合に矩形枠状に形成されている。すなわち、第1移動部材6は、Y方向に沿う側面部61,62と、X方向に沿う側面部63,64と、これら側面部61〜64により端縁が形成される略矩形状の開口部65と、を有する。この開口部65には、投射光学装置36が挿通される。
X方向側の側面部61は、Y方向における略中央に、内側に凹む取付部611を有し、X方向とは反対側の側面部62は、Y方向側の位置に取付部621を有する。これら取付部611,621には、図7に示したように、支持部材5に取り付けられる板状体PLと第1移動部材6との間に配置される上記スライドレール8(8A,8B)のインナーレール82が固定される。そして、インナーレール82が取付部611,621に固定され、アウターレール81が当該板状体PLに固定されることで、第1移動部材6が支持部材5に移動可能に支持される。このような取付部611,621のうち、スライドレール8Aの厚さ方向に凹む取付部611は、本発明のレール取付部に相当する。
Y方向側の側面部63は、図9に示すように、X方向における略中央に、内側に凹む取付部631を有し、Y方向とは反対側の側面部64は、X方向における略中央に、内側に凹む取付部641を有する。これら取付部631,641には、図5に示したように、上記スライドレール8(8C,8D)のアウターレール81を固定する板状体PLが取り付けられる。すなわち、取付部631,641は、本発明の板状体取付部に相当する。また、側面部64におけるX方向側の位置には、上記第2駆動装置92が取り付けられる。
更に、図9に示すように、第1移動部材6のZ方向側の端面6Aにおいて、X方向とは反対側で、かつ、Y方向とは反対側の位置には、上記配置部51A1に設けられたスクリューギアSGと噛合する噛合部材EM(図11及び図12参照)が取り付けられる取付部6A1が設けられている。
また、当該端面6Aにおいて、X方向側で、かつ、Y方向とは反対側の位置には、当該第2駆動装置92と噛合するスクリューギアSGが配置される配置部6A2が設けられている。これら配置部6A2及びスクリューギアSGについては、後に詳述する。
[第2移動部材の構成]
第2移動部材7は、第1移動部材6に対してZ方向側に位置し、当該第1移動部材6の端面6Aに沿ってX方向及びX方向とは反対方向に移動する。この第2移動部材7は、図4に示すように、端面6Aと対向する入射側部材71と、当該入射側部材71に対してZ方向側に位置する出射側部材72とを有する。
これらのうち、出射側部材72は、略矩形状に形成された板状部材であり、入射側部材71に対してねじにより固定される。この出射側部材72は、略中央に略円形状の開口部721を有し、当該開口部721には、投射光学装置36が挿通される。そして、出射側部材72と入射側部材71とが互いにねじにより固定されることで、投射光学装置36の鏡筒361から径方向に突出するフランジ部(図示省略)が挟持され、これにより、当該投射光学装置36が、第2移動部材7に保持される。
図10は、第2移動部材7を構成する入射側部材71を示す斜視図である。
入射側部材71は、図10に示すように、Z方向に沿って見た場合に矩形枠状に形成されている。すなわち、入射側部材71は、Y方向に沿う側面部711,712と、X方向に沿う側面部713,714と、これら側面部711〜714により端縁が形成される略矩形状の開口部715と、を有する。この開口部715には、投射光学装置36が挿通される。
Y方向側の側面部713は、X方向における略中央に、内側に凹む取付部7131を有し、Y方向とは反対側の側面部714は、X方向における略中央に取付部7141を有する。これら取付部7131,7141には、図7に示したように、第1移動部材6に取り付けられる板状体PLと第2移動部材7(入射側部材71)との間に配置される上記スライドレール8(8C,8D)のインナーレール82が固定される。そして、インナーレール82が取付部7131,7141に固定され、アウターレール81が当該板状体PLに固定されることで、第2移動部材7が第1移動部材6に移動可能に支持される。このような取付部7131,7141のうち、スライドレール8Cの厚さ方向に凹む取付部7131は、本発明のレール取付部に相当する。
また、入射側部材71のZ方向側の端面71Aにおいて、開口部715の端縁近傍には、Z方向に突出する2つの突出部71A1が設けられている。具体的に、各突出部71A1は、X方向の両端近傍で、かつ、Y方向における略中央の位置に設けられている。これら突出部71A1は、投射光学装置36の上記フランジ部(図示省略)に挿入され、これにより、入射側部材71に対して鏡筒361が位置決めされる。
更に、端面71Aにおいて、X方向側で、かつ、Y方向とは反対側の位置には、上記配置部6A2に設けられたスクリューギアSGと噛合する噛合部材EM(図11及び図12参照)が取り付けられる取付部71A2が設けられている。
[駆動装置の配置及び投射位置調整装置の動作]
図11は、投射位置調整装置4をZ方向側から見た斜視図である。
支持部材5には、上記のように、第1駆動装置91が取り付けられ、第1移動部材6には、第2駆動装置92が取り付けられる。具体的には、図11に示すように、第1駆動装置91は、支持部材5におけるX方向とは反対側で、かつ、Y方向とは反対側の位置に取り付けられ、第2駆動装置92は、第1移動部材6におけるX方向側で、かつ、Y方向とは反対側の位置に取り付けられる。
図12は、図11の状態から駆動装置9を取り外した状態の投射位置調整装置4を示す斜視図である。
第1駆動装置91に応じた支持部材5の位置には、図12に示すように、軸受BRを介してスクリューギアSGを支持する支持部51A2を有する配置部51A1が設けられている。また、第1移動部材6における上記取付部6A1には、当該スクリューギアSGと噛合する噛合部材EMが、弾性部材ESを介してねじにより取り付けられている。
このスクリューギアSGには、第1駆動装置91を構成するかさ歯車9Bが噛合しており、当該かさ歯車9Bの回転に伴ってスクリューギアSGが回転されると、噛合部材EMが固定された第1移動部材6が、当該スクリューギアSGの中心軸に沿う方向(すなわちY方向)に支持部材5に対して移動する。
同様に、第2駆動装置92に応じた第1移動部材6の位置には、軸受BRを介してスクリューギアSGを支持する支持部6A3を有する配置部6A2が設けられている。また、第2移動部材7における上記取付部71A2には、当該スクリューギアSGと噛合する噛合部材EMが、弾性部材ESを介してねじにより取り付けられている。
このスクリューギアSGには、第2駆動装置92を構成するかさ歯車9B(図5参照)が噛合しており、当該かさ歯車9Bの回転に伴ってスクリューギアSGが回転されると、噛合部材EMが固定された第2移動部材7(入射側部材71)が、当該スクリューギアSGの中心軸に沿う方向(すなわちX方向)に第1移動部材6に対して移動する。
これにより、投射光学装置36が、当該投射光学装置36の中心軸に直交する方向であるX方向及びY方向に沿って移動され、当該投射光学装置36により投射される画像の被投射面上の位置が調整される。
[スライドレールの取付及び板状体の構成]
上記スライドレール8(8A〜8D)は、図5及び図7に示したように、支持部材5及び第1移動部材6におけるX方向側の位置及びX方向とは反対側の位置にそれぞれ固定される他、第1移動部材6及び第2移動部材7におけるY方向側の位置及びY方向とは反対側の位置にそれぞれ固定される。
支持部材5及び第1移動部材6のそれぞれに係合するスライドレール8A,8Bは、支持部材5における本体部51の端面51Aに沿う第1移動部材6の移動を案内する他、当該第1移動部材6の摺動抵抗を減じる機能を有する。これらスライドレール8A,8Bは、インナーレール82における当接面82A(上記T方向に直交する面)が第1移動部材6の取付部611,621に対向するように配置される。そして、当接面82Aは、取付部611,621に当接された状態で固定され、アウターレール81における当接面81A(上記T方向に直交する面)は、板状体PLを介して支持部材5の取付部5111,5121に固定される。
同様に、第1移動部材6及び第2移動部材7に係合するスライドレール8C,8Dは、第1移動部材6の端面6Aに沿う第2移動部材7の移動を案内する他、当該第2移動部材7の摺動抵抗を減じる機能を有する。これらスライドレール8C,8Dは、当接面82Aが取付部7131,7141に対向するように配置される。そして、当接面82Aは、取付部7131,7141に当接された状態で固定され、当接面81Aは、板状体PLを介して取付部631,641に固定される。
このように当接面81Aを固定する板状体PLは、図5に示すように、平板状の固定部PL1と、当該固定部PL1の一端が折り曲げられた把持部PL2と、を有する。これらのうち、把持部PL2は、板状体PLを取り付ける際に把持される部位である。
固定部PL1には、図示を省略するが、複数の孔部が形成されており、それぞれの孔部を挿通するねじにより当該固定部PL1にアウターレール81が固定される他、板状体PLが上記取付部5111,5121,631,641に取り付けられる。
図13は、スライドレール8Cの取付状態を示す投射位置調整装置4の断面図である。
具体的に、スライドレール8Cを構成するインナーレール82は、図13に示すように、当接面82Aが入射側部材71においてY方向とは反対方向に凹んだ取付部7131(レール取付部)に当接された状態で、当該インナーレール82を挿通するねじS1により固定される。
また、スライドレール8Cを構成するアウターレール81は、第1移動部材6における凹状の取付部631にねじS2によって一部が固定される板状体PLの固定部PL1に、ねじS3により固定される。すなわち、当該アウターレール81の当接面81Aは、固定部PL1において当該当接面81Aと対向する面に当接される。
ここで、凹状の取付部631の底面631A(当該取付部631において固定部PL1が固定される面)は、当該取付部631に取り付けられる板状体PLにより固定されるアウターレール81の当接面81Aと可能な限り面一となるように形成されている。すなわち、底面631Aは、当該当接面81Aと同一平面となるように形成されている。このため、底面631Aに取り付けられる板状体PLと、当該当接面81Aとの間の寸法が、可能な限り小さくなっている。これにより、板状体PLによるアウターレール81の引張力が過剰に大きくなることを抑制している。
このような関係は、取付部5111の底面及びスライドレール8Aの当接面81A、取付部5121の底面及びスライドレール8Bの当接面81A、並びに、取付部641の底面及びスライドレール8Dの当接面81Aにおいても同様である。
また、板状体PLは、当該板状体PLにより固定されるアウターレール81と対向する方向、すなわち、当該アウターレール81を有するスライドレール8の厚さ方向に対してばね特性を有する。換言すると、板状体PLは、当該板状体PLが取り付けられる部材(支持部材5及び第1移動部材6)を形成する材料よりヤング率が高い材料により形成されている。なお、本実施形態では、板状体PLは、ステンレス鋼により形成され、支持部材5及び第2移動部材7は、アルミニウム合金により形成され、第1移動部材6は、マグネシウム合金により形成されている。しかしながら、これらに限らず、材料は適宜選択及び変更してよい。
このような板状体PLは、当該厚さ方向に沿う長時間の荷重に対しては剛性を発揮し、当該厚さ方向に沿う瞬間的な荷重に対してはばね特性(弾性)を発揮する。すなわち、板状体PLは、当該板状体PLに対して上記厚さ方向に沿う長時間の荷重が加えられた場合には変形しづらく、上記厚さ方向に沿う瞬間的な荷重が加えられた場合には多少の変形はするものの元の形状に戻る特性を有する。
このため、落下等の衝撃が投射位置調整装置4に加わり、アウターレール81が板状体PLに対して近接及び離間する方向に瞬間的に移動した場合でも、当該板状体PLが変形して、当該アウターレール81の移動に追従することにより、当該アウターレール81とインナーレール82との剥離を抑制できる。
以上説明した本実施形態に係るプロジェクター1は、以下の効果がある。
ガイド部材としてのスライドレール8は、投射光学装置36の中心軸に直交する方向であるX方向及びY方向に、当該スライドレール8の厚さ方向(上記T方向)が沿うように配置される。この際、スライドレール8A,8Bでは、インナーレール82(第1レール)は、上記厚さ方向に直交する当接面82Aを対向させて第1移動部材6に固定され、アウターレール81(第2レール)は、当該厚さ方向に直交する当接面81Aを対向させて支持部材5に取り付けられる板状体PLに固定される。また、スライドレール8C,8Dでは、インナーレール82は、当接面82Aを対向させて第2移動部材7に固定され、アウターレール81は、当接面81Aを対向させて第1移動部材6に取り付けられる板状体PLに固定される。
これによれば、落下等の衝撃により、投射光学装置36の中心軸に沿って支持部材5、第1移動部材6及び第2移動部材7がそれぞれ離間する方向の応力が加わった場合でも、アウターレール81とインナーレール82とが剥離することを抑制できる。また、投射光学装置36の中心軸に沿って見た場合、当接面81A,82Aが当該中心軸(すなわち、Z方向)に直交するように配置される場合に比べて、当該中心軸からスライドレール8の外側端部までの寸法を小さくすることができる。従って、投射位置調整装置4を小型化できる。
更に、製造誤差等により、スライドレール8の厚さ寸法がばらつく場合でも、それぞれのスライドレール8のアウターレール81が、支持部材5及び第1移動部材6に取り付けられる板状体PLに固定されるので、当該板状体PLへの固定時に、当該厚さ寸法のばらつきを吸収できる。これによれば、設置される位置の寸法に適したスライドレール8を選別する必要がなく、また、部品の製造誤差を厳密に管理する必要がそれほどない。従って、投射位置調整装置4を構成する部品の歩留まり、ひいては、投射位置調整装置4の歩留まりを向上でき、の製造コストを低減できる。
支持部材5及び第1移動部材6に取り付けられ、かつ、アウターレール81を固定する板状体PLは、スライドレール8の厚さ方向にばね特性を有する。これによれば、上記衝撃が加わってインナーレール82に対してアウターレール81が近接及び離間する方向に移動する場合でも、当該アウターレール81の動きに合わせて板状体PLが変形することで、インナーレール82とアウターレール81との剥離、ひいては、支持部材5、第1移動部材6及び第2移動部材7の剥離の発生を抑制できる。従って、投射光学装置36を安定して保持できる。
支持部材5及び第1移動部材6に凹状に形成された板状体取付部としての取付部5111,5121,631,641に板状体PLの固定部PL1の一部が取り付けられることにより、当該板状体PLが、支持部材5及び第1移動部材6から外側に突出することを抑制できる。従って、投射位置調整装置4の小型化を図ることができる。
ここで、板状体PLの一部が配置される取付部631の底面631Aと、当該板状体PLにより固定されるアウターレール81の当接面81Aとが略面一でない場合、当該当接面81Aと板状体PLとの間の寸法が大きくなる。この場合、アウターレール81に作用する板状体PLの引張力が大きくなり、落下等の衝撃が加わった場合に、インナーレール82から離間する方向へのアウターレール81の負荷が大きくなる。
これに対し、底面631Aと当接面81Aとが略面一であることにより、当該当接面81Aと板状体PLとの間の寸法を小さくすることができる。従って、板状体PLによる上記引張力を小さくすることができ、落下等の衝撃が加わった場合でも、インナーレール82からのアウターレール81の剥離、ひいては、支持部材5、第1移動部材6及び第2移動部材7の剥離の発生を抑制できる。従って、投射光学装置36を安定して保持できる。
なお、他の取付部5111,5121,641の底面と、これら取付部5111,5121,641に取り付けられる板状体PLに固定されるアウターレール81の当接面81Aも略面一となっており、これらにより、上記と同様の効果を奏することができる。
第2移動部材7の入射側部材71は、内側に凹むレール取付部としての取付部7131を有し、当該取付部7131内にスライドレール8Cのインナーレール82が配置される。これによれば、投射光学装置36の中心軸からインナーレール82までの寸法をより小さくすることができる。従って、投射位置調整装置4ひいては、プロジェクター1の小型化を図ることができる。
[第2実施形態]
以下、本発明の第2実施形態について説明する。
本実施形態に係るプロジェクターは、上記プロジェクター1と同様の構成を備えるが、板状体PLに対するスライドレール8の位置を調整するために、薄板を介してスライドレール8のインナーレール82を固定する点で、当該プロジェクター1と相違する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一又は略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
図14は、本実施形態に係るプロジェクターが備える投射位置調整装置4Aを光出射側から見た斜視図である。
本実施形態に係るプロジェクターは、投射位置調整装置4に代えて投射位置調整装置4Aを備える他は、上記プロジェクター1と同様の構成及び機能を有する。また、投射位置調整装置4Aは、薄板TPを更に備える他は、上記投射位置調整装置4と同様の構成及び機能を有する。
投射位置調整装置4Aでは、薄板TPは、図14に示すように、各スライドレール8(8A〜8D)を構成するインナーレール82の当接面82Aと、当該当接面82Aに対向する取付部611,621,7131,7141との間に介装されている。
図15は、薄板TPの取付位置を示す断面図である。換言すると、図15では、スライドレール8Cの当接面82Aと取付部7131との間に介装される薄板TPを示す断面図である。
薄板TPは、金属製部材であり、図14及び図15に示すように、略矩形状の本体部TP1と、当該本体部TP1の端部が折り曲げられて形成された把持部TP2と、を有する。この把持部TP2は、薄板TPを設置する際に把持される部位である。
本体部TP1は、当接面82Aと取付部611,621,7131,7141との間に介装される部位であり、当該本体部TP1の厚さ寸法だけ、当該取付部611,621,7131,7141と当接面82Aとの間の寸法を調整できる。そして、このような薄板TPを必要に応じて1つ、或いは、それ以上介装することにより、板状体PLとアウターレール81の当接面81Aとの間の寸法を調整できる。
このような本実施形態に係るプロジェクターによれば、上記プロジェクター1と同様の効果を奏することができる。
[実施形態の変形]
本発明は、上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
上記各実施形態では、スライドレール8A,8Bのインナーレール82は、第1移動部材6に固定され、アウターレール81は、板状体PLを介して支持部材5に固定された。また、スライドレール8C,8Dのインナーレール82は、第2移動部材7に固定され、アウターレール81は、板状体PLを介して第1移動部材6に固定された。しかしながら、本発明はこれに限らない。すなわち、インナーレール82が板状体PLにより固定される構成としてもよい。また、インナーレール82及びアウターレール81の向きが逆であってもよい。例えば、スライドレール8Aのインナーレール82が支持部材5に固定され、アウターレール81が第1移動部材6に固定されてもよい。
上記各実施形態では、移動装置としての投射位置調整装置4は、支持部材5に対してY方向に移動する第1移動部材6と、当該第1移動部材6に対してX方向に移動する第2移動部材7とを備えるとした。しかしながら、本発明はこれに限らない。すなわち、移動装置は、投射光学装置36を保持して、いずれかの方向に移動する移動部材と、当該移動部材を移動可能に支持する支持部材とを有する構成であればよい。例えば、支持部材5と、当該支持部材5に移動可能に支持される第1移動部材6を有し、当該第1移動部材6が投射光学装置36を保持する構成としてもよい。
上記各実施形態では、板状体PLは、固定されるスライドレール8の厚さ方向にばね特性を有するとした。しかしながら、本発明はこれに限らない。すなわち、スライドレール8を固定できれば、板状体PLは、ばね特性を有さずともよい。
また、板状体PLは、把持部PL2を有するとしたが、省略した構成としてもよい。
上記各実施形態では、板状体PLは、凹状に形成された取付部5111,5121,631,641に固定部PL1の一部が取り付けられるとした。しかしながら、本発明はこれに限らない。すなわち、板状体PLが取り付けられる部位は、凹状となっていなくてもよく、板状体PLの取付部位は、どのような形状及び位置でもよい。
上記各実施形態では、取付部631の底面631Aと、スライドレール8Cの当接面81Aとは略面一となるとした。しかしながら、本発明はこれに限らない。すなわち、これら底面631Aと当接面81Aとは略面一でなくてもよい。この場合、板状体PLに、当接面81Aとの隙間を埋める少なくとも1つの突出部を設けてもよく、当該板状体PLと当接面81Aとの間に上記薄板TP等の間隔調整部材を介装してもよい。他の取付部5111,5121,641の底面と、対応するスライドレール8A,8B,8Dの当接面81Aとの関係も同様である。
上記各実施形態では、第2移動部材7の入射側部材71には、レール取付部としての凹状の取付部7131が形成され、当該取付部7131には、スライドレール8Cのインナーレール82が配置されるとした。しかしながら、本発明はこれに限らない。すなわち、インナーレール82が取り付けられる部位は、凹状となっていなくてもよく、当該インナーレール82の取付部位は、どのような形状及び位置でもよい。
上記各実施形態では、プロジェクター1は、3つの液晶ライトバルブ353R,353G,353Bを備えるとしたが、本発明はこれに限らない。すなわち、2つ以下、あるいは、4つ以上の液晶ライトバルブ353を用いたプロジェクターにも、本発明を適用可能である。
上記各実施形態では、光入射面と光出射面とが異なる透過型の液晶ライトバルブ353を用いていたが、光入射面と光出射面とが同一となる反射型の液晶ライトバルブを用いてもよい。また、入射光束を変調して画像情報に応じた画像を形成可能な光変調装置であれば、マイクロミラーを用いたデバイス、例えば、DMD(Digital Micromirror Device)等を利用したものなど、液晶以外の光変調装置を用いてもよい。
上記各実施形態では、光出射装置31は、光源装置311,312と、当該各光源装置311,312から出射された光をそれぞれ照明光学装置32に向けて反射させる反射ミラー313とを有する構成とした。しかしながら、本発明はこれに限らない。すなわち、光源装置の数は1つでもよく、3つ以上でもよい。なお、光源装置が1つの場合には、反射ミラーを省略できる。
1…プロジェクター、36…投射光学装置、4,4A…投射位置調整装置(移動装置)、5…支持部材、5111,5121,631,641…取付部(板状体取付部)、6…第1移動部材(移動部材、支持部材)、631A…底面、7…第2移動部材(移動部材)、7131…取付部(レール取付部)、8…スライドレール(ガイド部材)、81…アウターレール(第2レール)、81A…当接面(厚さ方向に直交する面)、82…インナーレール(第1レール)、82A…当接面(厚さ方向に直交する面)、PL…板状体。

Claims (7)

  1. 画像を投射する投射光学装置の中心軸に対する直交方向に前記投射光学装置を移動させる移動装置であって、
    前記投射光学装置を保持し、前記直交方向に移動する移動部材と、
    前記移動部材を移動可能に支持する支持部材と、
    前記支持部材に対する前記移動部材の移動を案内するガイド部材と、を備え、
    前記ガイド部材は、当該ガイド部材の厚さ方向に互いに対向し、かつ、互いに相対的に直線移動可能な第1レール及び第2レールを有し、前記厚さ方向が前記投射光学装置の中心軸および前記直交方向に直交する方向に沿うように配置され、
    前記第1レールは、記支持部材及び前記移動部材の一方の部材に固定され、
    前記第2レールは、記支持部材及び前記移動部材の他方の部材に取り付けられる板状体に固定され
    前記板状体は、平板状の固定部を有し、
    前記平板状の固定部は、前記投射光学装置の中心軸および前記直交方向に沿って設けられ、
    前記第2レールは、前記厚さ方向に直交する面を前記平板状の固定部に対向させて、前記平板状の固定部の一部に固定されることを特徴とする移動装置。
  2. 請求項1に記載の移動装置において、
    前記一方の部材は、前記第1レールが固定されるレール取付部を有し、
    前記他方の部材は、前記平板状の固定部の他の一部が固定される板状体取付部を有し、
    前記レール取付部は、前記投射光学装置の中心軸および前記直交方向に沿って設けられ、
    前記板状体取付部は、前記投射光学装置の中心軸および前記直交方向に沿って設けられ、
    前記第1レールは、前記厚さ方向に直交する面を前記レール取付部に対向させて、前記レール取付部に固定されることを特徴とする移動装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の移動装置において、
    前記直交方向に沿って中心軸を有し、前記他方の部材に設けられるスクリューギアと、
    前記スクリューギアに噛合し、前記一方の部材に設けられる噛合部材と、
    前記噛合部材と前記一方の部材との間に設けられる弾性部材と、を備え、
    前記スクリューギアが回転することにより、前記移動部材を前記支持部材に対して移動させることを特徴とする移動装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の移動装置において、
    前記板状体は、前記厚さ方向にばね特性を有することを特徴とする移動装置。
  5. 請求項2から請求項4のいずれかに記載の移動装置において、
    前記板状体取付部は、凹状であり、
    前記板状体取付部の底面と、前記第2レールにおいて前記板状体と対向する面とは、略面一であることを特徴とする移動装置。
  6. 請求項から請求項のいずれかに記載の移動装置において、
    前記レール取付部は、前記厚さ方向に凹んでることを特徴とする移動装置。
  7. 画像を投射する投射光学装置と、
    前記投射光学装置を移動させる、請求項1から請求項のいずれかに記載の移動装置と、を備えることを特徴とするプロジェクター。
JP2014043609A 2014-03-06 2014-03-06 移動装置及びプロジェクター Active JP6318711B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014043609A JP6318711B2 (ja) 2014-03-06 2014-03-06 移動装置及びプロジェクター
CN201520127799.0U CN204496153U (zh) 2014-03-06 2015-03-05 移动装置以及投影仪

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014043609A JP6318711B2 (ja) 2014-03-06 2014-03-06 移動装置及びプロジェクター

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015169752A JP2015169752A (ja) 2015-09-28
JP6318711B2 true JP6318711B2 (ja) 2018-05-09

Family

ID=53575456

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014043609A Active JP6318711B2 (ja) 2014-03-06 2014-03-06 移動装置及びプロジェクター

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6318711B2 (ja)
CN (1) CN204496153U (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106773476A (zh) * 2017-01-24 2017-05-31 苏州佳世达光电有限公司 一种镜头调整模组及投影装置
CN107065404B (zh) * 2017-02-24 2019-01-18 苏州佳世达光电有限公司 一种镜头调整模组及投影装置

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3266854B2 (ja) * 1998-05-20 2002-03-18 旭光学工業株式会社 反射型画像投影装置
JP3451200B2 (ja) * 1998-06-15 2003-09-29 Thk株式会社 直線案内装置
JP3643817B2 (ja) * 2002-04-24 2005-04-27 三洋電機株式会社 投写型映像表示装置
JP2004077612A (ja) * 2002-08-12 2004-03-11 Sanyo Electric Co Ltd レンズ移動機構及び液晶プロジェクタ
JP4545471B2 (ja) * 2004-03-30 2010-09-15 Thk株式会社 レンズ移動機構
JP2010160409A (ja) * 2009-01-09 2010-07-22 Canon Inc 画像投射装置
JP2011043680A (ja) * 2009-08-21 2011-03-03 Canon Inc プロジェクタ
JP2010066784A (ja) * 2009-12-25 2010-03-25 Seiko Epson Corp プロジェクタ

Also Published As

Publication number Publication date
CN204496153U (zh) 2015-07-22
JP2015169752A (ja) 2015-09-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5691257B2 (ja) プロジェクター
US10146109B2 (en) Projection system and projector
JP6721990B2 (ja) レンズアライメント調整装置及びこれを備えたプロジェクター
JP5803377B2 (ja) プロジェクター
US12013625B2 (en) Projection lens and projection apparatus
JP2006301424A (ja) プロジェクタ
JP6471570B2 (ja) 投写光学装置およびプロジェクター
JP6318711B2 (ja) 移動装置及びプロジェクター
JP2015169753A (ja) プロジェクター
JP6668635B2 (ja) 光学補償素子調整機構及びプロジェクター
JP2009008887A (ja) 光学部品、光学ユニットおよび表示装置
JP2012068555A (ja) プロジェクター
JP2015169751A (ja) プロジェクター
JP6079795B2 (ja) プロジェクター
JP5141165B2 (ja) 光学装置及びプロジェクタ
US9575398B2 (en) Projector
JP2009008888A (ja) 光学部品、光学ユニットおよび表示装置
JP5413499B2 (ja) 光学装置及びプロジェクタ
JP6040355B2 (ja) レンズ切換装置及びプロジェクタ
JP2009271448A (ja) 画像投射光学ユニット及び画像投射装置
JP6442935B2 (ja) プロジェクター
JP2011150109A (ja) 光変調装置固定枠、光学装置ユニット、及びプロジェクター
WO2016067580A1 (ja) 光学補償素子調整機構及びプロジェクター
JP5614053B2 (ja) 投写レンズ装置、及びプロジェクター
JP2015184547A (ja) プロジェクター

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20160617

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20160628

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170203

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171121

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20171122

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180112

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180306

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180319

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6318711

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150