JP6317937B2 - カ−テン吊り具 - Google Patents

カ−テン吊り具 Download PDF

Info

Publication number
JP6317937B2
JP6317937B2 JP2014021115A JP2014021115A JP6317937B2 JP 6317937 B2 JP6317937 B2 JP 6317937B2 JP 2014021115 A JP2014021115 A JP 2014021115A JP 2014021115 A JP2014021115 A JP 2014021115A JP 6317937 B2 JP6317937 B2 JP 6317937B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
curtain
hooking
ratchet
sliding
hanger
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014021115A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015146889A (ja
Inventor
敬則 河上
敬則 河上
宗蔵 酒井
宗蔵 酒井
Original Assignee
株式会社米澤物産
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社米澤物産 filed Critical 株式会社米澤物産
Priority to JP2014021115A priority Critical patent/JP6317937B2/ja
Publication of JP2015146889A publication Critical patent/JP2015146889A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6317937B2 publication Critical patent/JP6317937B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Curtains And Furnishings For Windows Or Doors (AREA)

Description

本発明は、前のカーテンと、これに重なる後のカーテンとを同時に吊下するために用いることができ、更には、中間カ−テンも同時に吊下可能であるカ−テン吊り具に関するものである。
前のカーテンと、これに重なる後のカーテンとを同時に吊下できるように構成されたカ−テン吊り具の一例としては特許文献1が開示するものが提案されている。
該カ−テン吊り具aは図19〜20に示すように、前のカーテンbと、これに重なる後のカーテンcとを同時にカーテンランナ−dに吊下可能となされており、前のカーテンbに取り付けられる上下に長い吊り具本体eの後面側に、縦方向に延長する如くラチェット歯列fが設けられていた。該ラチェット歯列fには、ラチェット式に下方に移動可能に弾性的に係合するラチェット爪片gを有した摺動部hが設けられており、該摺動部hに、カーテンランナ−dに掛け止め可能なフックkが設けられていた。そして該摺動部hは、これが下方に移動して前記ラチェット歯列fと前記ラチェット爪片gとの係合が解除されることにより、図20に一点鎖線で示すように該ラチェット歯列fから取り外されるようになされていた。又、前記吊り具本体eの前面mの下端に前方突出部nが設けられると共に、該前方突出部nに挿入杆pが上方に向けて突設されていた。
前記摺動部hを前記吊り具本体eから取り外し可能としているのは、前記前のカーテンbの前記カーテンランナ−dに対する高さを調整せんとして前記摺動部hを下方に移動させる際に、移動の勢いによって該摺動部hが下方に行き過ぎて前記フックkが設定高さよりも低くなってしまう場合が往々にして生ずるからである。このような場合は、該摺動部hを前記ラチェット歯列fの下方に更に移動させて、図20に一点鎖線で示すように該摺動部hを該ラチェット歯列fの下端qから一旦取り外した後、再度、該ラチェット歯列fの上端側に対して該摺動部hを付け直し、該摺動部hを再度下方に移動させながら前記フックkの高さを所要に設定することになる。かかることから、前記摺動部hをラチェット歯列fの下端qから取り外し可能となされていることが必須となるのであった。
又前記吊り具本体eの下端rには、前記後のカーテンcを掛け止める掛止環sが設けられており、該掛止環sの掛止孔tは、前記後のカーテンcに付設されているカーテンフックuを側方から掛け止め得るように、その孔心が左右方向に設定されていた。該掛止環sを、このように前記吊り具本体eの下端rに設けているのは、前記摺動部hを前記ラチェット歯列fから前記のように取り外す際に該掛止環sが邪魔にならないようにするためであった。もしも前記掛止環sを、前記吊り具本体eの下端rよりも上方に位置させて設けたとすれば、前記摺動部hを下方に移動させたときに該摺動部hが該掛止環sに当たってしまい、該摺動部hを前記ラチェット歯列fから取り外すことができなくなってしまう。そのため、特許文献1に係るカーテン吊り具aにあっては、該摺動部hを前記ラチェット歯列fから取り外し可能とするために、前記掛止環sを前記吊り具本体eの下端に設けざるを得なかったのである。
図19は、かかる構成を有するカーテン吊り具aを用いて、前のカーテンbの後側に後のカーテンcを重ねて両カーテンを同時にカーテンランナ−dに吊下した状態を示している。同図においては、前のカーテンbと後のカーテンcは、共に、カーテン生地wの上端xに一体に連設されてなる折り返し片yを下向きに折り返すと共に該折り返し片yの下端縁部分zを該カーテン生地wに縫製すると共に、これによって形成されたカーテンの上縁側の部分a1に、図20に示すように、カーテン長さ方向に所要間隔を置いてひだb1が形成されていた。そして該ひだb1は図21に示すように、ひだ基部側の縁部c1を上下方向に縫製することによって縦方向縫製部d1が形成されており、これによって、該ひだb1の内部には、図19〜21に示すように、下端開放の挿入部e1が形成されていた。
そして、重なり状態にある前後のカーテンb,cの吊下状態は、図19に示すように、前記カ−テンbの前記挿入部e1に前記カーテン吊り具aの前記挿入杆pが挿入され、前記縦方向縫製部d1の下端部f1が前記前方突出部nの上端g1に当接されており、この状態で、該前のカ−テンbが前記フックkを介して前記カ−テンランナ−dに掛け止めされていた。又、前記後のカ−テンcがカ−テンフックuを介して前記掛止環sに掛け止めされていた。このように構成された重ねカーテンh1にあっては、該後のカーテンcの上端縁j1が該前のカーテンbの前記折り返し片yの下端縁k1の稍上側に位置するように設定されていた。該前後のカーテンb,cの重なり状態をこのように設定していたのは、重ねカーテンh1を後側(窓の外側)から見た状態における両カーテンb,cの重なり状態を自然なものとしてカーテン重なり状態の見栄えを向上させるためであった。
特許文献1に係るカ−テン吊り具aによって、このように見栄えのよい重ねカーテンh1を構成できるのは、該カ−テン吊り具aの構成そのものによるのではなく、前のカーテンbの前記上縁側の部分a1の特別な構成にあった。この点については、後に詳しく説明する。
ところで一般のカーテンm1は通常、例えば図22に示すように、カーテン生地wの上端xに一体に連設されてなる折り返し片yを下向きに折り返すと共に該折り返し片yの下端縁部分zをカーテン幅方向に連続して縫製すると共に、これによって形成されたカーテンの上縁側の部分a1に、カーテン長さ方向に所要間隔を置いてひだb1を形成して構成されていた。該ひだb1は、図22に示すように、ひだ基部側の縁部c1を上下方向全長に亘って縫製することによって構成されており、該縫製により形成された縦方向縫製部d1によって、該ひだb1の内部に、前記折り返し片yの下端n1位置で下端開放状態にある挿入部e1が形成されていた。
図23は、かかる構成を有する重ねカーテンh1を前後のカ−テンb,cとして用い、これらのカ−テンを特許文献1記載のカ−テン吊り具aを用いて吊下した状態を示している。図23において前記前のカーテンbは、前記挿入部e1に前記カーテン吊り具aの前記挿入杆pが挿入され、前記縦方向縫製部d1の下端部f1が前記前方突出部nの上端g1に当接された状態にある。そしてこの状態で、前記前のカ−テンbが前記フックkを介して前記カーテンランナーjに掛け止めされている。又、前記後のカーテンcがカーテンフックuを介して前記掛止環sに掛け止めされている。従って、このカ−テン吊下状態では、前記のように、掛止環sが前記吊り具本体eの下端rに設けられているため、前記後のカーテンcを掛け止めるカーテンフックuを該掛止環sに掛け止めした状態では、例えば図23に示すように、該後のカーテンcの上端縁j1が前記前のカーテンbの折り返し片yの下端縁k1よりも下側に位置した状態になり易く、その場合は、該上端縁j1と該下端縁k1との間に間隙p1が形成されることとなる。
このように間隙p1が形成されると、前後のカーテンb,cを吊下して形成された重ねカーテンh1を後側(窓の外側)から見た状態における両カーテンb,cの重なり状態が不自然で両カーテンの一体性が損なわれたものとなり、該重ねカ−テンh1の見栄えが悪くなってしまう。このことは、後のカーテンcの上端縁j1が前のカーテンbの前記折り返し片yの下端縁k1の上側に位置する図19に示す状態と、後のカーテンcの上端縁j1が前記折り返し片yの下端縁k1の下側に位置する図23に示す状態を比較すれば明らかである。
加えて、図23に示すように間隙p1が生ずることは、該間隙p1においては前のカーテンbのカーテン生地wを通して光が室内に直接進入することになるため(後のカーテンcで遮光されることがない)カーテンの遮光性が該間隙p1部分で損なわれる問題を招来する。更に、前記折り返し片yの下端縁部分zを前記カーテン生地wに縫製することによって生じている縫い目を通して光が室内に進入することともなり、これも重ねカーテンの遮光性を減殺させる原因となる。
ところで、前のカーテンbとこれに重なる後のカーテンcとを前記カーテン吊り具aを用いて同時にカーテンランナ−jに吊下した場合の一例を示す図19においては、後のカーテンcの上端縁j1が前のカーテンbの前記折り返し片yの下端縁k1の上側に位置していて前記のような間隙p1が形成されていないが、これは、該前のカーテンbの前記上縁側の部分a1を特殊に縫製しているからである。即ち、該前のカーテンbの前記ひだ基部側の縁部c1を上下方向に縫製して縦方向縫製部d1を形成する際、図21に示すように、該縦方向縫製部d1の下端部f1を前記ひだ基部側の縁部c1の下端部r1より所要量、上方に位置させているからであった。
然して、前記縦方向縫製部d1の下端部f1を前記前方突出部nの上端g1に当接状態として、前記後のカーテンcの上縁側の部分a1に取り付けられているカーテンフックuを前記掛止環sに掛け止めると、図19に示すように、後のカーテンcの上端縁j1を前のカーテンbの折り返し片yの下端縁k1よりも上方に位置させることができる。前のカーテンbに、かかる特別な縫製加工を施す結果、重ねカーテンh1を後側(窓の外側)から見た状態における両カーテンb,cの重なり状態を自然なものとなし得、前後のカーテンb,cの重なり状態の見栄えを向上できると共に、重ねカーテンの遮光性を向上させ得ることとなる。
しかしながら、そのためには前記のように、縦方向縫製部d1の下端部f1を前記ひだ基部側の縁部c1の下端r1よりも所要量、上方に位置させるという特別な縫製加工を施す必要があって、重ねカーテンh1の製造コストの上昇を招く問題があった。
かかる問題が生ずるのは、前記カーテン吊り具aの構成そのものに原因があった。即ち前記カーテン吊り具aにあっては、前記のように、前記摺動部hを、これを前記ラチェット歯列fの下端qの下方に移動させて取り外し可能としなければならなかったことから、前記掛止環sを前記吊り具本体eの下端rに設けざるを得なかったことに起因するのである。
又、前記カーテン吊り具aの別の問題点として、後のカーテンcの前記カ−テンフックuを横方向から掛け止めなければならず、その掛け止めに困難な操作を要したことを挙げることができる。即ち、前記掛止環sの掛止孔tの孔心wが左右方向であったため、後のカーテンcの上縁側の部分a1に取り付けられたカーテンフックuを、後側から前方に向けて前記掛止環sに引っ掛けるということができなかった。従って、前記後のカーテンcの前記折り返し片yを前側(前のカーテンb側)に向けた状態で該カーテンフックuを前記掛止環sに掛け止めしようとすれば、該上縁側の部分a1を捩じって該カーテンフックuを無理矢理に横向き状態にし、この状態で該カーテンフックuを該掛止環sに掛け止めしなければならず、該掛止環sに対するカーテンフックuの掛け止めに困難な操作を要する問題があったのである。
更に前記のように、前記縦方向縫製部d1の下端部f1を前記前方突出部nの上端g1に当接状態としたときは、図20に示すように、前記ひだb1の下端側の部分s1に前記掛止環sが位置することになるため、同図に示すように、前記掛止孔tの全体又は一部分が該下端側の部分s1に隠れた状態となり易い。そのため、該掛止孔tを露出させてカーテンフックuを掛け止めしなければならないことになり、前記カーテンフックuを該掛止環sに一層掛け止めにくい問題が発生した。
特開2001−14556号公報
本発明は前記従来の問題点を鑑みて開発されたものであり、吊下されるカーテンに特別な縫製加工を施さなくても、複数枚のカーテンの重なり状態を自然なものとしてカーテン重なり状態の見栄えを向上できてカーテンのファッション性を向上させ得るカーテン吊り具の提供を課題とするものである。
又本発明は、後のカーテンを掛着部に容易に掛け止めし得るカーテン吊り具の提供を課題とするものである。
又本発明は、遮光性や遮熱性、防音性、保温性等、カーテンの機能が向上された重ねカーテンを構成し得るカーテン吊り具の提供を課題とするものである。
前記課題を解決するため本発明は以下の手段を採用する。
即ち本発明に係るカーテン吊り具の第1の態様は、カーテン生地の上端側の部分に重ね片が重ね合わせられることによってカーテン上縁側の部分が構成されると共に、上下方向に延長し且つ下端開放の挿入部が該カーテン上縁側の部分に設けられてなる前のカ−テンと、これに重なる後のカ−テンとを吊下するために用いられるカ−テン吊り具であって、前記前のカ−テンに取り付けられる吊り具本体の前面の下端側に、前記挿入部の下端縁部に当接し得る当接部を有した前方突出部が設けられると共に、該前方突出部に、前記挿入部に挿入される挿入杆が設けられている。又、前記吊り具本体に、その上側部分に設けられている上側係合部に対してラチェット式に下方に移動可能に係合し得る第1の摺動部材が設けられ、該第1の摺動部材は、前記上側係合部に上下方向に延長する如く設けられている第1のラチェット歯列に対して下方に移動可能に弾性的に係合する第1のラチェット爪片を有した第1の摺動部が設けられており、該第1の摺動部に、カ−テンランナーに掛け止め可能なフックが設けられている。又、前記吊り具本体の下側部分に設けられた支持部に、前記後のカーテンを掛け止めし得る掛着部が設けられており、該掛着部は、前記後のカーテンの上端縁を前記重ね片の下端縁よりも上方に位置させることができるように、前記吊り具本体の下端よりも上方に位置させて設けられている。又、前記吊り具本体には、前記上側係合部と前記支持部との間に取り外し用間隙部が設けられており、前記第1の摺動部材が下方に移動して前記第1のラチェット歯列と前記第1のラチェット爪片との係合が解除されて前記第1の摺動部が該取り外し用間隙部に位置することにより、前記第1の摺動部材が前記吊り具本体から取り外される如くなされており、又前記掛着部は、前記支持部から後方に突出する後方突出部の先側部位に前後方向で揺動可能に吊下され、且つ、重力の作用によって垂下状態を呈し得る掛止環を以て構成されており、該掛止環の有する掛止孔の孔心が前後方向に設定されていることを特徴とするものである。
本発明に係るカ−テン吊り具の第2の態様は、カーテン生地の上端側の部分に重ね片が重ね合わせられることによってカーテン上縁側の部分が構成されると共に、上下方向に延長し且つ下端開放の挿入部が該カーテン上縁側の部分に設けられてなる前のカ−テンと、これに重なる後のカ−テンとを吊下するために用いられるカ−テン吊り具であって、前記前のカーテンに取り付けられる吊り具本体の前面の下端側に、前記挿入部の下端縁部に当接し得る当接部を有した前方突出部が設けられると共に、該前方突出部に、前記挿入部に挿入される挿入杆が設けられている。又、前記吊り具本体に、その上側部分に設けられている上側係合部に対してラチェット式に下方に移動可能に係合し得る第1の摺動部材が設けられ、該第1の摺動部材は、前記上側係合部に上下方向に延長する如く設けられている第1のラチェット歯列に対して下方に移動可能に弾性的に係合する第1のラチェット爪片を有した第1の摺動部が設けられており、該第1の摺動部に、カ−テンランナ−に掛け止め可能なフックが設けられている。又、前記吊り具本体に、その下側部分に設けられている下側係合部に対してラチェット式に上方に移動可動に係合し得る第2の摺動部材が設けられ、該第2の摺動部材は、前記下側係合部に上下方向に延長する如く設けられている第2のラチェット歯列に対して上方に移動可能に弾性的に係合する第2のラチェット爪片を有した第2の摺動部が設けられており、該第2の摺動部に、前記後のカ−テンを掛け止めし得る掛着部が設けられており、該掛着部は、前記後のカーテンの上端縁を前記重ね片の下端縁よりも上方に位置させることができるように、前記吊り具本体の下端よりも上方に位置させて設けられている。又、前記吊り具本体には、前記上側係合部と前記下側係合部との間に取り外し用間隙部が設けられており、前記第1の摺動部材が下方に移動して前記第1のラチェット歯列と前記第1のラチェット爪片との係合が解除されて前記第1の摺動部が該取り外し用間隙部に位置することにより、前記第1の摺動部材が前記吊り具本体から取り外される一方、前記第2の摺動部材が上方に移動して前記第2のラチェット歯列と前記第2のラチェット爪片との係合が解除されて前記第の摺動部が前記取り外し用間隙部に位置することにより、前記第2の摺動部材が前記吊り具本体から取り外されることを特徴とするものである。
前記第2の態様に係るカ−テン吊り具において、前記掛着部は、前記第2の摺動部から後方に突出する後方突出部の先側部位に設けられた掛止環を有して構成されたものとし、該掛止環の有する掛止孔の孔心を前後方向に設定するのがよい。
又、該カ−テン吊り具において、前記掛着部を、前記第2の摺動部から後方に突出する後方突出部の先側部位に前後方向で揺動可能に吊下され、且つ、重力の作用によって垂下状態を呈し得る掛止環を以て構成し、該掛止環の有する掛止孔の孔心を前後方向に設定されたものとして構成するのがよい。
前記の各カ−テン吊り具において、前記後方突出部と前記吊り具本体との間に、中間カ−テンの上縁部分に取り付けられたル−プ状吊下紐を引っ掛けるための引っ掛け溝部が設けられたものとして構成するのがよい。
本発明は以下の如き優れた効果を奏する。
(1) 本発明に係るカーテン吊り具によるときは、前後のカーテンを重なり状態で同時に吊下でき、更に、該前後のカーテン間に中間カーテンを吊下状態に配置することも可能である。そして本発明に係るカ−テン吊り具は、前記吊り具本体の長さ方向の中間部分に取り外し用間隙部を設ける構成を採用しているため、前記後のカ−テンの上端縁を前記重ね片の下端縁よりも上方に位置させることができる。従って、該カーテン吊り具に前後のカーテンを吊下した状態で、両カーテンのカーテン上縁側の部分の重なり状態を自然で一体性を有するものとなし得、これによってカーテンの重なり状態の見栄えを向上させ得る。それ故、かかる構成を有するカーテン吊り具を用いて構成された重ねカーテンを、その前後のカーテンの適宜の組み合わせによってファッション性に富んだものとして構成できることとなる。
又、前記後のカ−テンの上端縁を前記重ね片の下端縁よりも上方に位置させることができるため、重ねカ−テンの上縁側の部分の遮光性向上を図ることができる。
(2) 前記掛着部を、前記支持部又は前記第2の摺動部から後方に突出する後方突出部の先側部位に設けられた掛止環の有する掛止孔の孔心を前後方向に設定する場合は、該掛止環が、該支持部又は該第2の摺動部から離れて位置するために、且つ該孔心が前後方向であるために、前記後のカ−テンを該掛止環に、その後側から前方に向けて容易に掛け止めできる。
(3) 前記掛着部を、前記支持部又は前記第2の摺動部から後方に突出する後方突出部の先側部位に前後方向で揺動可能に吊下し、重力の作用によって垂下状態を呈し得る掛止環を以て構成し、該掛止環の有する掛止孔の孔心を前後方向に設定する場合は、該掛止環が、該支持部又は該第2の摺動部から離れて位置するために、且つ該孔心が前後方向であるために、前記後のカ−テンを該掛止環に、その後側から前方に向けて容易に掛け止めできる。加えて、該掛止環が前後方向で揺動可能であり重力の作用によって垂下状態を呈するために、該掛止環を例えば図7に示すように手で手前に少し起せば、該掛止環に対する前記カーテンフックの掛け止めをより容易に行うことができる。
(4) 前記吊り具本体の下側部分に設けられている下側係合部に対してラチェット式に上方に移動可能に係合し得る第2の摺動部材を設ける場合は、前記後のカーテンが前記掛着部に掛け止めされたままの状態での第2の摺動部の高さ調整によって、前記後のカーテンの高さを調整できる。
(5) 又、前記後方突出部と前記吊り具本体との間に、中間カ−テンの上縁部分に取り付けられたル−プ状吊下紐を引っ掛けるための引っ掛け溝部を設ける構成を採用し、前後のカーテンの間に中間カーテンを掛け止める場合は、該中間カーテンとして、遮光性や遮熱性、防音性、保温性等のカーテン機能が向上されたカーテンを用いることにより、これらの機能が向上された重ねカーテンを構成できることとなる。
本発明に係るカ−テン吊り具を示す斜視図と、その分解斜視図と、その断面図である。 そのカ−テン吊り具を用いて構成された重ねカ−テンを示す部分斜視図である。 その重ねカ−テンを示す断面図である。 上縁側の部分に挿入部が設けられてなる前のカ−テンを示す斜視図と、その平面図である。 吊り具本体から第1の摺動部材を取り外す要領を説明する断面図と、側面図と、吊り具本体の下端部分に設けられた掛着部の構成を説明する側面図である。 吊り具本体の上側係合部の係合段差面に第1の摺動部のラチェット爪片が係合した状態を示す断面図と、その側面図と、該ラチェット爪片がラチェット歯の傾斜面を下降する様子を示す断面図である。 前記掛着部を構成する掛止環に、後のカ−テンのカ−テンフックを掛け止めする要領を説明する説明図である。 前後のカ−テンの間に中間カ−テンを配置して構成された重ねカ−テンを示す断面図である。 ル−プ状吊下紐が設けられた中間カ−テンを示す部分斜視図である。 前のカ−テンとして、丈の短いフリル状のカ−テンを用いて構成された重ねカーテンを示す断面図である。 上側係合部と下側係合部を具える吊り具本体を用いて構成された重ねカーテンを示す断面図である。 その吊り具本体を示す斜視図と、その分解斜視図である。 下側係合部における、第2の摺動部と係合段差面との係合状態を示す断面図と、その側面図である。 そのカ−テン吊り具を用いて構成され、且つ、前後のカ−テンの間に中間カ−テンが配置されてなる重ねカーテンを示す断面図である。 取り外し用間隙部の他の態様を示す斜視図である。 掛着部の他の態様を示す正面図である。 掛着部のその他の態様を示す正面図である。 掛着部のその他の態様を示す斜視図である。 従来のカ−テン吊り具の構成と、これを用いて構成された重ねカ−テンを示す断面図である。 その部分斜視図である。 その重ねカーテンを構成する前のカ−テンの構成を説明する部分斜視図である。 既製品としてのカ−テンの構成を説明する部分斜視図である。 既製品としてのカ−テンと従来のカ−テン吊り具を用いて重ねカ−テンを構成した場合の問題点を説明する説明図である。
図1〜3において本発明に係るカーテン吊り具1は、前のカーテン2と、これに重なる後のカーテン3とを同時に吊下するために用いられるものであって、例えば図2〜3に示すような、一般住宅の窓部に吊下される重ねカーテン5を構成できる。
前記前のカーテン(本実施例においては室内側のカーテン)2と前記後のカーテン(本実施例においては窓側のカーテン)3は、既製品としてのカ−テンやオ−ダ−メイドのカ−テンであり、カーテン生地6の上端側の部分10に、重ね片9が重ね合わせられている。該重ね片9は、前記カーテン生地6とは別体の片を用いて構成してもよいのであるが、本実施例においては、前記カーテン生地6の上端7に一体に連設されてなる折り返し片13を下向きに折り返すことによって、該折り返し片13を以て構成されている。該重ね片9と該カ−テン生地6との間には通常の場合、芯地が挿入されるのであるが、図示は省略されている。
そして、該重ね片9(折り返し片13)の下端縁部分15を該カーテン生地6の幅方向に縫製すると共に、これによって形成されたカーテン上縁側の部分16に、カーテン長さ方向に所要間隔を置いてひだ17を形成することによって、前記前のカーテン2と前記後のカーテン3とされている。本実施例においては、前記前のカーテン2のカーテン上縁側の部分16の上下幅L1(図2)は90mm程度に設定されると共に、前記後のカーテン3のカーテン上縁側の部分16の上下幅L2は75mm程度に設定されている。
そして該ひだ17は、図4に示すように、ひだ基部側の部分8を上下方向全長に亘って縫製することによって構成されており、該縫製により形成された縦方向縫製部14によって、該ひだ17の内部に、前記折り返し片13の下端縁18位置で下端開放状態にある挿入部12が形成されている。
前記重ねカーテン5を構成する前記後のカーテン3は、図2に示すように、これを窓の外から見たときにカ−テンの正面側19が見えるように吊下されており、かかる重ねカーテン5は、同時に開閉できる。
そして前記カーテン吊り具1は、ポリアセタ−ルやポリカーボネ−ト等の弾性合成樹脂を以て形成されており、図1〜3、図5〜6に示すように、前記前のカーテン2に取り付けられる吊り具本体20を具え、該吊り具本体20には、その上側部分に設けられている上側係合部21に対してラチェット式に下方に移動可能に係合し得る第1の摺動部材22が設けられている。又、該吊り具本体20の下側部分に支持部23が設けられており、該支持部23に、前記吊り具本体20の下端25よりも上方に位置させて、前記後のカーテン3を掛け止めし得る掛着部26が設けられている。そして該吊り具本体20には、前記上側係合部21と前記支持部23との間に取り外し用間隙部27が設けられている。
前記吊り具本体20は、図1に示すように、上下に長い横断面H字状を呈する軸体として構成されており、間隔を隔てて平行して配置された板状を呈する前板片29と後板片30相互が、向き合う長手中心線に沿って連結片31で連結されている。そして、前記上側係合部21には図5〜6に示すように、該連結片31の左右両側に、上下方向に延長する第1のラチェット歯列32,32が設けられている。
該第1のラチェット歯列32は、図6に示すように、前記連結片31の左右面33,33の上端部分に左右対称に設けられた水平な下向きの係合段差面35,35と、該左右面33,33に、該係合段差面35,35に続けて下方向に連続して設けられたラチェット歯36とから構成されている。該ラチェット歯36は、前記連結片31の左右面33,33を基端として、下方に向け且つ左右方向で見た外方に傾斜する傾斜面37を有し、該傾斜面37の下端で、水平な下向きの係合段差面35が設けられ、該係合段差面35の左右方向で見た内端が前記左右面33,33に存する如く構成された、鋸歯状を呈している。本実施例においては、前記第1のラチェット歯列32は、かかる構成を有するラチェット歯36が上下方向に11個連設されており(図5(A))、左右のラチェット歯36,36は左右対称である。本実施例においては、前記吊り具本体20の全長が90mm程度に、前記ラチェット歯36の上下長さが5mm程度に、前記係合段差面35の左右幅が0.87mm程度に設定されている。
又前記第1の摺動部材22は、ポリアセタ−ルやポリカーボネ−ト等の弾性合成樹脂を以て形成されており、図1〜3、図5〜6に示すように、第1の摺動部39に、カーテンランナー40(図3)に掛け止め可能なフック41が設けられている。該第1の摺動部39は、図1、図6に示すように、前記後板片30と前記連結片31とを挿通させ得る挿通孔42(図1(B))を有したボックス状を呈しており、前記後板片30の後面43に当接し得る基板45の左右両側に、該後板片30の左右の側面46,46に当接し得る側片47,47が対向して突設されると共に、該両側片47,47の前側の内面には、前記後板片30の前面49の左右部分50,50に当接し得る突部51,51が向き合う方向に突設されている。又該左右の側片47,47の前側の上端に、ラチェット爪片52,52が該側片47,47に一体に連続して設けられており、該ラチェット爪片52,52の上端側の部分53,53が、前記後板片30の前面の左右部分50,50に当接し得る。該第1の摺動部39の上下方向の長さは12mm程度に設定されている
かかる構成を有する左右の第1のラチェット爪片52,52は、薄板状を呈して比較的柔軟であり、柔軟に撓み変形して前記ラチェット歯36に従って比較的軽く下方に移動できる。然して、図6(A)(B)に示すように、該左右の第1のラチェット爪片52,52の上端部55,55が前記係合段差面35,35に当接状態に係合できると共に、前記第1の摺動部39が下方に移動して該左右の上端部55,55が、図6(C)に示すように、鋸歯状を呈する前記左右のラチェット歯36,36の前記左右の傾斜面37,37を下降するに伴って、該左右の第1のラチェット爪片52,52は、弾性的に拡開できる。
又図1(B)に示すように、前記基板45の後面56には、倒U字状に屈曲する前記フック41の前側の立ち上がり片57の下端59が一体に連続して設けられており、後側の立ち下がり片60の下端部分は細く形成され、該後側の立ち下がり片60が、図3に示すように前記カーテンランナ−40の吊環61に掛け止めされる。
前記支持部23は、本実施例においては図1、図5に示すように、該吊り具本体20と一体に設けられており、該吊り具本体20の下端側の部分よりも稍厚肉に形成されている。そして該支持部23の後面62は、上方に向けて後方に傾斜する傾斜面として構成されており、該支持部23の後部上端63に後方突出部65が設けられている。該後方突出部65は、後方に向け且つ上方に向けて突出する、側面視で矩形状を呈した矩形板状に構成され、その前部下端コ−ナ−部64が、前記後部上端63に一体に連続している。
そして、該後方突出部65の対向する下側部分の後部分の左右面が同程度に欠切されることによって、該後方突出部65の下側部分が上側部分よりも薄肉に形成されており、薄肉の該下側部分66に、孔心が左右方向である取付け孔67が設けられている。該取付け孔67には、上端が水平部69として形成された円環状の掛止環70が、該水平部69を該取付け孔67に遊通状態にして取り付けられている。
該掛止環70は、前記後のカーテン3のカーテン上縁側の部分16に取り付けられたカーテンフック71を図3に示すように掛け止めするための前記掛着部26を構成している。該掛止環70(掛着部26)は、前記後方突出部65の突出量に応じて前記支持部23の前記後面62から離間しており、該後面62と該掛止環70との間に引っ掛け用空間72(図5)が設けられている。本実施例においては、該後面62の下端62aと該掛止環70との間の水平距離が5mm程度に設定されている。
該掛止環70は、このように前記後面(本実施例においては傾斜面)62から離間しているため、前記水平部69が前記取付け孔67で下方から支持されて、図5(C)に一点鎖線と二点鎖線で示すように、前後方向で揺動可能であり、同図に実線で示すように、重力の作用によって垂下状態を呈し得る。そして該掛止環70は、本実施例においては、図1(A)(B)、図5(C)に示すように、その孔心73が前後方向である掛止孔75が設けられている。該掛止環70の前記水平部69の長さは例えば10mm程度で、該掛止孔75の上下長さは5.3mm程度に設定されている。かかる構成を有する該掛止孔75の下端76は、前記吊り具本体20の下端25よりも所要高さ上方に位置させてある。該所要高さは、後述のように、前記後のカーテン3の上端縁79(図2〜3)を前記前のカーテン2の前記重ね片9の下端縁18(図2〜3)よりも上方に位置させることができるように設定されている。
そして、前記上側係合部21と前記支持部23との間に設けられている前記取り外し用間隙部27は、該上側係合部21に対してラチェット式に下方に移動した前記第1の摺動部39を前記吊り具本体20から取り外し可能とするためのものである。本実施例においては図1に示すように、前記後板片30の途切れ部分として構成されており、前記連結片31の肉厚に等しい平板状の繋ぎ板部81を有しており、該取り外し用間隙部27の上下長さは、図5(B)に示すように、前記第1の摺動部39の上下長さよりも若干大きく形成されている。例えば14mmに設定されている。該取り外し用間隙部27は、前記上側係合部21と前記支持部23との間の全体を以て構成されてもよいのであるが、本実施例においては、該間の一部分を以て構成されている。このように本実施例においては、該取り外し用間隙部27が繋ぎ板部81を有して構成されているため、該繋ぎ板部81のリブ作用によって前記吊り具本体20の強度が向上されている。
然して図1(C)に示すように、前記後板片30を前記挿通孔42に挿通させると、前記対向する側片47,47が前記後板片30を左右側から挾む。この状態で、前記吊り具本体20に対して前記第1の摺動部39を下方に移動させると、左右の第1のラチェット爪片52,52が、弾性的に撓み変形して、順次下方のラチェット歯36に係合していく。該第1のラチェット爪片52,52は、前記のように薄板状を呈して比較的柔軟であるため、該第1の摺動部39の移動時に柔軟に撓み変形して該ラチェット歯36に従って比較的軽く下方に移動できる。そして、該左右の第1のラチェット歯列32,32の前記係合段差面35,35に対する係合が確実に行われる。
該下方への移動は、前記カーテンランナ−40に対する前記前のカ−テン2の高さを調整するために行われるのである。前記第1の摺動部39を下方に移動させる際に、移動の勢いによって該第1の摺動部39が下方に行き過ぎて前記フック41がその設定高さよりも低くなった場合は、該第1の摺動部39を前記第1のラチェット歯列32,32の下方に更に移動させて、図5(A)(B)に示すように、これを前記取り外し用間隙部27に位置させ、図5に一点鎖線で示すように、該第1の摺動部39を該第1のラチェット歯列32,32から一旦取り外す。然る後、該第1のラチェット歯列32,32の上端側に対して該第1の摺動部39を付け直し、該第1の摺動部39を再度下方に移動させて前記フック41の高さを所要に設定する。
そして本実施例においては図1、図5(C)、図8に示すように、矩形板状を呈する前記後方突出部65の前面83と前記吊り具本体20の後面85との間に、中間カ−テン84(図8)を吊下するためのループ状吊下紐86を引っ掛けるための引っ掛け溝部87が形成されている。
又図1、図5に示すように、前記吊り具本体20の前面(前記後板片30の前面)88の下端側に、前記前のカーテン2の前記縦方向縫製部14の下端部(前記挿入部12の下端縁部)80に当接し得る当接部90を上端に有した前方突出部91が突設されると共に、該前方突出部91に、前記挿入部12(図3〜4)に挿入される挿入杆92が上方に延長する如く設けられている。該挿入杆92は、本実施例においては図3に示すように、前記前のカーテン2の前記ひだ17において該挿入部12に下端から上方に向けて挿入される。又本実施例においては図1、図5に示すように、該前方突出部91の下端93が前記吊り具本体20の下端25と面一状態を呈しており、該下端25と前記当接部90との間の距離は7.2mm程度に設定されている。又、該挿入杆92の上端95(図5)は前記吊り具本体20の上端96と略同高さにある。
図2〜3は、かかる構成を有するカ−テン吊り具1を用いて、前のカーテン2と後のカーテン3とを重ね状態でカーテンランナ−40の吊環61に掛け止めした状態を示しており、前記重ねカーテン5が構成されている。図2〜3においては、前記挿入杆92が、前記ひだ17において形成された前記挿入部12に下端から上方に向けて挿入されている。そして、該挿入杆92が該挿入部12に挿入された状態で、図3に示すように、前記吊り具本体20の前面88の上側部分に突設された三角形状の嵌入突部97(図5(B))が、前記縦方向縫製部14を、前記挿入杆92の上側部分の後面に設けられている三角形状の欠切凹部99に向けて押え、これによって、該挿入杆92が前記挿入部12に固定状態とされている。この状態で、前記縦方向縫製部14の下端部80が前記前方突出部91の前記当接部90に当接した状態にあり、前記第1の摺動部39は、前記左右の第1のラチェット歯列32,32の上下方向で見た中間部位にあり、図6(A)(B)に示すように、前記左右の第1のラチェット爪片52,52の上端部55,55が前記左右の係合段差面35,35に当接した係合状態にある。
然して、前記フック41を前記カーテンランナ−40の吊環61に掛け止めした状態においては、該係合状態が安定的に保持されるため、前記重ねカーテン5が該吊環61に安定吊下状態となる。そしてこの状態で前記後のカーテン3を、例えば、そのカーテンの正面側19を窓側にして前記カーテンフック71を前記掛止環70に掛け止めするに際しては、図2〜3に示すように、該カーテンフック71を、該掛止環70の後側から前方に向けて容易に掛け止めできる。
これは、前記したように、掛止環70の孔心73が前後方向であり且つ該掛止環70が前記支持部23の後面62から離れて位置しているために、カーテンフック71を該掛止環70に無理なく掛け止めできることによる。従って、特許文献1におけるような、後のカーテン3のカーテン上縁側の部分16を捩じってカーテンフック71を横向きにする操作が不要であり、該後のカーテン3を前記掛止環70に容易に掛け止めることができるのである。特に本実施例においては、前記掛止環70が前記支持部23の後面62から後方に距離を隔てて設けられ且つ、該掛止環70が、前後方向で揺動可能であり、重力の作用によって垂下状態を呈し得る如く構成されていることから、該掛止環70を例えば図7に示すように手で手前に少し起せば、該掛止環70に対する前記カーテンフック71の掛け止めをより容易に行うことができる。又、該カ−テンフック71を該掛止環70から容易に外すことができる。
要するに、カーテンランナ−40に設けられている吊環61に対して前記フック41を掛け止めるのと同様の要領で、後のカーテン3のカーテンフック71を該掛止環70に無理なく掛け止めでき、又、該カ−テンフック71を該掛止環70から無理なく外すことができるということである。
そして前記カーテン吊り具1は、前記吊り具本体20の長さ方向の中間部分に取り外し用間隙部27を設けて前記第1の摺動部39の取り外しを可能としたため、前記後のカーテン3を掛け止めするための掛止環70を、特許文献1における場合とは異なり該吊り具本体20の下端77よりも上方に位置させる構成を採用できているのである。従って、前記重ねカーテン5にあっては、前記前のカーテン2に図21に示すような特別な縫製加工を施さなくても、図2〜3に示すように、前記後のカーテン3の上端縁79を前記前のカーテン2の前記重ね片9の下端縁18の上方に位置させることができるのである。
これによって、重ねカーテン5を後側(窓の外側等)から見た状態における前後のカーテン2,3の重なり状態を自然なものとして、両カーテン2,3の重なり状態の見栄えを向上できる。かかることから、例えば四季折々に前後のカーテン2,3を適宜に組み合わせて部屋の雰囲気を変化させて重ねカーテン5のファッション性を楽しむことができることとなる。その際、前後のカーテン2,3の双方を交換できる他、前後のカーテン2,3の何れか一方のみを交換することもできる。
又、前記後のカーテン3の上端縁79を前記前のカーテン2の前記重ね片9の下端縁18の上方に位置させることができて、例えば図23に示す場合のような間隙p1を生じさせないため、前後のカーテン2,3によって効果的に遮光でき、又、前記折り返し片13の下端縁部分101の前記縫製によって生じている縫い目を通して光が室内に進入するのを抑制でき、これらによって、重ねカーテン5の遮光性を向上させることができる。
図8は、前後のカーテン2,3の間に前記中間カ−テン84を配置して構成された重ねカーテン5を示している。該中間カ−テン84は、例えば、遮光性や遮熱性、防音性、保温性等、カーテン機能が向上された機能性カーテンであり、例えば図9に示すように、その上縁部分102に、その長さ方向に所要間隔を置いて前記ループ状吊下紐86が取り付られている。然して図8に示すように、該ループ状吊下紐86を前記引っ掛け溝部87に引っ掛けることによって、前後のカーテン2,3間に該中間カ−テン84を吊下状態に配設できる。この場合、該中間カ−テン84としては前記の機能性カ−テンを用いることができ、これによって、遮光性や遮熱性、防音性、保温性等の機能が向上された3枚重ねの重ねカーテン5を構成できることとなる。該中間カ−テン84は、その下端を前記前後のカーテン2,3の下端と合致させる必要はない。このようにして、前後のカーテン2,3の間に機能性の中間カーテン84を配置するときは、重ねカーテン5の全体的なデザイン性を該前後のカーテン2,3で確保しつつ機能性向上を図り得ることとなる。
かかる3枚重ねの重ねカーテン5の一例としては、室内側に位置する前のカーテン2を、薄地のレ−スカ−テンやボイルカ−テンとし、中間カ−テン84を、前記の機能性カ−テンとし、窓側に位置する後のカーテン3を、厚地カーテンとしたものを挙げることができる。
又図10に示すように、前のカ−テン2を、丈の短いフリル状のカ−テンとし、後のカ−テン3を、丈の長いカ−テンとすることもできる。
図11〜13は、本発明に係るカーテン吊り具1の他の実施例を示すものであり、上下方向に延長し且つ下端開放の挿入部12がカーテン上縁側の部分16に設けられてなる前のカーテン2と、これに重なる後のカ−テン3とを吊下するために用いられるカ−テン吊り具1である点、又、前記前のカーテン2に取り付けられる吊り具本体20の前面88の下端側に、前記挿入部12の前記下端縁部80に当接し得る当接部90を有した前方突出部91が設けられると共に、該前方突出部91に、前記挿入部12に挿入される挿入杆92が設けられている点、又、前記吊り具本体20に、その上側部分に設けられている上側係合部21に対してラチェット式に下方に移動可能に係合し得る第1の摺動部材22が設けられ、該第1の摺動部材22は、該上側係合部21に上下方向に延長する如く設けられた第1のラチェット歯列32に対して下方に移動可能に弾性的に係合する第1のラチェット爪片52を有した第1の摺動部39が設けられており、該第1の摺動部39に、カーテンランナ−40に掛け止め可能なフック41が設けられている点、については実施例1に係るカ−テン吊り具1と同様であるため、その具体的な説明は省略する。
実施例1に係るカ−テン吊り具1と相違するのは、前記吊り具本体20の下側部分に設けられている下側係合部107に対してラチェット式に上方に移動可動に係合し得る第2の摺動部材109が設けられている点である。
該第2の摺動部材109は、前記下側係合部107に上下方向に延長する如く設けられた第2のラチェット歯列110に対して上方に移動可能に弾性的に係合し得る第2のラチェット爪片111を有した第2の摺動部112が設けられており、該第2の摺動部112に、前記後のカ−テン3を掛け止めし得る掛着部26が設けられている。そして該掛着部26は、図11に示すように、前記後のカーテン3の上端縁79を前記重ね片9の下端縁18よりも上方に位置させることができるように、前記吊り具本体20の下端25よりも上方に位置させて設けられている。
又前記吊り具本体20には、前記上側係合部21と前記下側係合部107との間に取り外し用間隙部27が設けられており、前記第1の摺動部材22が下方に移動して前記第1のラチェット歯列32と前記第1のラチェット爪片52との係合が解除されて前記第1の摺動部39が該取り外し用間隙部27に位置することにより、該第1の摺動部材22が前記吊り具本体20から取り外される一方、前記第2の摺動部材109が上方に移動して前記第2のラチェット歯列110と前記第2のラチェット爪片111との係合が解除されて前記第2の摺動部112が前記取り外し用間隙部27に位置することにより、前記第2の摺動部材109が前記吊り具本体20から取り外されるように構成されている。
前記第1のラチェット歯列32は実施例1で説明したところと同様の構成を有しており、前記第2のラチェット歯列110は、該第1のラチェット歯列32と上下逆の構成を有し、該第2のラチェット歯列110を構成する鋸歯状のラチェット歯36は前記第1のラチェット歯列32を構成する鋸歯状のラチェット歯36と上下逆の構成を有している。そして該第2のラチェット歯列110を構成する該ラチェット歯36の個数は、本実施例においては3個に設定されており、前記下側係合部107に設けられている水平な上向きの係合段差面35は3段に設定されている。
又、前記第2の摺動部112を構成する、前記後板片30の後面43に当接し得る基板45の上端には、後方に向け且つ上方に向けて突出する、側面視で矩形状を呈する矩形板状の後方突出部65の前部下端コ−ナ−部63が一体に連続して設けられている。なお該後方突出部65の対向する下側部分の後部分の左右面が同程度に欠切されることによって、該後方突出部65の下側部分が上側部分よりも薄肉に形成されており、薄肉の該下側部分66に、孔心が左右方向である取付け孔67が設けられている。そして該取付け孔67には、上端が水平部69として形成された円環状の掛止環70が、該水平部69を該取付け孔67に遊挿状態にして取り付けられている。
該掛止環70は、前記後のカーテン3の上縁側の部分16に取り付けられたフック71を掛け止めするための前記掛着部26を構成しており、該掛止環70(掛着部26)は、前記後方突出部65の突出量に応じて前記基板45の後面113(図11、図13(B))から離間しており、該後面113と該掛止環70との間に引っ掛け用空間72(図13(B))が設けられている。該後面113は、本実施例においては、上方に向けて後方に傾斜する傾斜面として構成されており、該後面113の下端113aと該掛止環70との間の水平距離が5mm程度に設定されている。
該掛止環70は、このように前記後面113から離間しているため、前記水平部69(図12(B))が前記取付け孔67で下方から支持されて前後方向で揺動可能である。そして、重力の作用によって垂下状態を呈し得る。該掛止環70は、本実施例においては図12(A)に示すように、その孔心73が前後方向である掛止孔75が設けられている。該掛止環70の前記水平部69の長さは例えば10mm程度で、該掛止孔75の上下長さは5.3mm程度に設定されている。
そして前記取り外し用間隙部27は、実施例1におけると同様の繋ぎ板部81を有して構成されている。本実施例においては該取り外し用間隙部27の上下長さを、同一の上下長さを有する前記第1、第2の摺動部39,112の上下長さよりも若干大きく設定している。本実施例においては14mm程度に設定している。これによって、前記上側係合部21に対してラチェット式に下方に移動した前記第1の摺動部材22を前記吊り具本体20から取り外すことができ、又、前記下側係合部107に対してラチェット式に上方に移動した前記第2の摺動部材109を前記吊り具本体20から取り外すことができる。従って、前記第1の摺動部39を下方に移動させる際や、前記第2の摺動部112を上方に移動させる際に、移動の勢いによって、これらを所定の高さで停止させることができずに行き過ぎてしまった場合は、前記第1、第2の摺動部39,112を前記取り外し間隙部27で一旦取り外して、該第1、第2摺動部39,112を、前記第1、第2のラチェット歯列32,110に装着し、再度これらの高さを調整できる。
図11は、かかる構成を有するカーテン吊り具1を用いて、前のカーテン2と、これに重なる後のカーテン3とを重なり状態に吊下した一例を示しており、前記第2の摺動部材109の上方への移動によって前記後のカーテン3を上昇させ得る点を除いては、実施例1で説明したところと同様である。又、前記掛着部26としての掛止環70に、後のカーテン3のカーテンフック71を掛け止めする要領も前記と同様である。本実施例においては、前記下側係合部107に前記第2のラチェット歯列110を設け、これに対して上方に移動可能に第2の摺動部112を設けているため、カーテンフック71を介して前記後のカーテン3が前記掛着部26に掛け止めされたままの状態(図11)で、該第2の摺動部112の高さ調整によって、前記後のカーテン3の高さを若干調整できる。本実施例においては、10〜15mmの範囲で調整できる。
図13においては、前記第2の摺動部112が有する前記左右の第2のラチェット爪片111,111の下端部115,115が、最下端の係合段差面35,35に当接状態に係合している。そして前記掛止環70は、前記吊り具本体20の下端25よりも上方に位置している。従って図11に示すように、前記後のカ−テン3の上縁側の部分16に取り付けられているカーテンフック71を前記掛止環70に掛け止めると、該後のカーテン3の上端縁79は、前記前のカーテン2の前記重ね片9(前記折り返し片13)の下端縁18よりも上方に位置することとなる。これによって、実施例1で説明したところと同様にして、重ねカーテン5を後側(窓の外側等)から見た状態における前後のカーテン2,3の重なり状態を自然なものとして前後のカーテン2,3の重なり状態の見栄えを向上できる。又、前記後のカーテン3の上端縁79を前記前のカーテン2の前記重ね片9の下端縁18の上方に位置させることができて、例えば図23に示す場合のような間隙p1を生じさせないため、前後のカーテン2,3によって効果的に遮光でき、又、前記折り返し片13の下端縁部分15の前記縫製によって生じている縫い目を通して光が室内に進入するのを抑制でき、これらによって、重ねカーテン5の遮光性を向上させることができる。
又、前記後のカーテン3に取り付けられているカーテンフック71を前記掛止環70に掛け止めするに際しては、該カーテンフック71を該掛止環70にその後側から前方に向けて容易に掛け止めできる。従って、特許文献1におけるように、後のカーテン3の上縁側の部分16を捩じってカーテンフック71を横向きにする操作が不要であり、該後のカーテン3を前記掛止環70に容易に掛け止めることができる。又、前記掛止環70が前記基板45の後面113から後方に距離を隔てて設けられているため該掛止環70が前後方向で揺動可能であり、重力の作用によって垂下状態を呈し得ることから、該掛止環70を例えば図7に示すと同様にして手で手前に少し起すことによって、前記掛止環70に対する前記カーテンフック71の掛け止めをより容易に行うことができる。又、該カ−テンフック71を該掛止環70から容易に外すことができる。
又、本実施例に係るカ−テン吊り具1を用いて構成する重ねカーテン5は、実施例1で説明したと同様に、前後のカーテン2,3からなる二重カーテンとして構成されることの他、図14に示すように、前後のカーテン2,3間に前記中間カーテン84を配置した3枚重ねのカーテンとして構成することもできる。
本発明は、前記実施例で示したものに限定されるものでは決してなく、「特許請求の範囲」の記載内で種々の設計変更が可能であることはいうまでもない。その一例を挙げれば次のようである。
(1) 前記取り外し用間隙部27は、例えば図15に示すように、平板状を呈する前記繋ぎ板部81を省略して構成することもできる。
(2) 前記掛着部26を、前後方向で揺動可能の掛止環70を以て構成する場合、該掛止環70は、例えば樹脂製とされて、図16や図17等に示す形態のものとして構成することもできる。
(3) 前記掛着部26は、図18に示すように、前記支持部23から後方に突出する後方突出片65の先側部位に設けられた掛止環70を有して構成することもできる。該掛止環70は、前記後のカーテン3に取り付けられているカーテンフック71を、後側から前方に向けて掛け止めることができるように、該掛止環70を後方に向けて下方に傾斜させている。この場合は、該掛止環70の有する掛止孔75の孔心73が、前後方向で傾斜しているが、本発明においては、このような態様も、掛止孔75の孔心73が前後方向に設定されていることに該当する。かかる構成は、前記第2の摺動部112に対しても採用できる。
(4) 前記後のカーテン3を掛け止めするための前記掛着部26は、例えば特許文献1における場合と同様にして、孔心73が左右方向である掛止環70を以て構成することも可能である。
(5) 前記第1の摺動部39は、前記吊り具本体20の上側部分に設けられている前記上側係合部21に対してラチェット式に下方に移動可能に係合し得るように構成されていればよく、又、前記第2の摺動部112は、前記吊り具本体20の下側部分に設けられている前記下側係合部107に対してラチェット式に上方に移動可能に係合し得るように構成されておればよいのであり、必ずしも前記実施例で示した構成のものには特定されない。
例えば、前記第1の摺動部39にあっては、前記吊り具本体20の前記後板片30の左右側において、上下方向に延長する如くラチェット歯列を設け、該ラチェット歯列に、下方に移動可能に弾性的に係合する第1のラチェット爪片を有する如く構成したり、又前記第2の摺動部112にあっても、かかるラチェット歯列に対して上方に移動可能に弾性的に係合する第2のラチェット爪片を有する如く構成する等、各種のラチェット式の係合構成を採用できる。
(6) 実施例1においては、前記カ−テン吊り具1に、前記中間カーテン84のループ状吊下紐86を引っ掛けるための引っ掛け溝部87を設けているが、該ループ状吊下紐86を、突部に引っ掛けるようにしてもよい。
(7) 前記中間カーテン84の下端が、前後のカーテン2,3の下端から下方に突出してもよい。
(8) 本発明に係る重ねカーテン5を構成するカーテンは、ひだを具えないカーテンとして構成されることもある。
(9) 前記後のカ−テン3を前記掛着部26に掛け止めする他の態様としては、該後のカーテン3の上縁側の部分16に取り付けられたカ−テンフック71を、前記掛止環70の前側から後方に向けて掛け止めする態様もある。
(10)本発明に係る重ねカーテン5は、一般住宅や病院、ホテル、公共施設等の各種建物の窓部に用いることができる他、間仕切りカーテン等として用いることもできる。
1 カ−テン吊り具
2 前のカ−テン
3 後のカーテン
5 重ねカーテン
6 カ−テン生地
7 上端
9 重ね片
10 上端側の部分
12 挿入部
13 折り返し片
14 縦方向縫製部
16 カーテン上縁側の部分
17 ひだ
18 下端縁
19 正面側
20 吊り具本体
21 上側係合部
22 第1の摺動部材
23 支持部
25 下端
26 掛着部
27 取り外し用間隙部
29 前板片
30 後板片
31 連結片
32 第1のラチェット歯列
35 係合段差面
36 ラチェット歯
37 傾斜面
39 第1の摺動部
40 カ−テンランナー
52 第1のラチェット爪片
65 後方突出部
70 掛止環
71 カ−テンフック
72 引っ掛け用空間
73 孔心
75 掛止孔
79 カ−テンの上端縁
81 繋ぎ板部
86 ル−プ状吊下紐
87 引っ掛け溝部
91 前方突出部
92 挿入杆
107 下側係合部
109 第2の摺動部材
110 第2のラチェット歯列
111 第2のラチェット爪片
112 第2の摺動部

Claims (5)

  1. カーテン生地の上端側の部分に重ね片が重ね合わせられることによってカーテン上縁側の部分が構成されると共に、上下方向に延長し且つ下端開放の挿入部が該カーテン上縁側の部分に設けられてなる前のカ−テンと、これに重なる後のカ−テンとを吊下するために用いられるカ−テン吊り具であって、
    前記前のカ−テンに取り付けられる吊り具本体の前面の下端側に、前記挿入部の下端縁部に当接し得る当接部を有した前方突出部が設けられると共に、該前方突出部に、前記挿入部に挿入される挿入杆が設けられており、
    又、前記吊り具本体に、その上側部分に設けられている上側係合部に対してラチェット式に下方に移動可能に係合し得る第1の摺動部材が設けられ、該第1の摺動部材は、前記上側係合部に上下方向に延長する如く設けられている第1のラチェット歯列に対して下方に移動可能に弾性的に係合する第1のラチェット爪片を有した第1の摺動部が設けられており、該第1の摺動部に、カ−テンランナーに掛け止め可能なフックが設けられており、
    又、前記吊り具本体の下側部分に設けられた支持部に、前記後のカーテンを掛け止めし得る掛着部が設けられており、該掛着部は、前記後のカーテンの上端縁を前記重ね片の下端縁よりも上方に位置させることができるように、前記吊り具本体の下端よりも上方に位置させて設けられており、
    又、前記吊り具本体には、前記上側係合部と前記支持部との間に取り外し用間隙部が設けられており、前記第1の摺動部材が下方に移動して前記第1のラチェット歯列と前記第1のラチェット爪片との係合が解除されて前記第1の摺動部が該取り外し用間隙部に位置することにより、前記第1の摺動部材が前記吊り具本体から取り外される如くなされており、又前記掛着部は、前記支持部から後方に突出する後方突出部の先側部位に前後方向で揺動可能に吊下され、且つ、重力の作用によって垂下状態を呈し得る掛止環を以て構成されており、該掛止環の有する掛止孔の孔心が前後方向に設定されていることを特徴とするカ−テン吊り具。
  2. カーテン生地の上端側の部分に重ね片が重ね合わせられることによってカーテン上縁側の部分が構成されると共に、上下方向に延長し且つ下端開放の挿入部が該カーテン上縁側の部分に設けられてなる前のカ−テンと、これに重なる後のカ−テンとを吊下するために用いられるカ−テン吊り具であって、
    前記前のカーテンに取り付けられる吊り具本体の前面の下端側に、前記挿入部の下端縁部に当接し得る当接部を有した前方突出部が設けられると共に、該前方突出部に、前記挿入部に挿入される挿入杆が設けられており、
    又、前記吊り具本体に、その上側部分に設けられている上側係合部に対してラチェット式に下方に移動可能に係合し得る第1の摺動部材が設けられ、該第1の摺動部材は、前記上側係合部に上下方向に延長する如く設けられている第1のラチェット歯列に対して下方に移動可能に弾性的に係合する第1のラチェット爪片を有した第1の摺動部が設けられており、該第1の摺動部に、カ−テンランナ−に掛け止め可能なフックが設けられており、
    又、前記吊り具本体に、その下側部分に設けられている下側係合部に対してラチェット式に上方に移動可動に係合し得る第2の摺動部材が設けられ、該第2の摺動部材は、前記下側係合部に上下方向に延長する如く設けられている第2のラチェット歯列に対して上方に移動可能に弾性的に係合する第2のラチェット爪片を有した第2の摺動部が設けられており、該第2の摺動部に、前記後のカ−テンを掛け止めし得る掛着部が設けられており、該掛着部は、前記後のカーテンの上端縁を前記重ね片の下端縁よりも上方に位置させることができるように、前記吊り具本体の下端よりも上方に位置させて設けられており、
    又、前記吊り具本体には、前記上側係合部と前記下側係合部との間に取り外し用間隙部が設けられており、前記第1の摺動部材が下方に移動して前記第1のラチェット歯列と前記第1のラチェット爪片との係合が解除されて前記第1の摺動部が該取り外し用間隙部に位置することにより、前記第1の摺動部材が前記吊り具本体から取り外される一方、
    前記第2の摺動部材が上方に移動して前記第2のラチェット歯列と前記第2のラチェット爪片との係合が解除されて前記第の摺動部が前記取り外し用間隙部に位置することにより、前記第2の摺動部材が前記吊り具本体から取り外されることを特徴とするカ−テン吊り具。
  3. 前記掛着部は、前記第2の摺動部から後方に突出する後方突出部の先側部位に設けられた掛止環を有して構成されており、該掛止環の有する掛止孔の孔心が前後方向に設定されていることを特徴とする請求項2記載のカ−テン吊り具。
  4. 前記掛着部は、前記第2の摺動部から後方に突出する後方突出部の先側部位に前後方向で揺動可能に吊下され、重力の作用によって垂下状態を呈し得る掛止環を以て構成されており、該掛止環の有する掛止孔の孔心が前後方向に設定されていることを特徴とする請求項2記載のカ−テン吊り具。
  5. 前記後方突出部と前記吊り具本体との間に、中間カ−テンの上縁部分に取り付けられたル−プ状吊下紐を引っ掛けるための引っ掛け溝部が設けられていることを特徴とする請求項1、3又は4記載のカ−テン吊り具。
JP2014021115A 2014-02-06 2014-02-06 カ−テン吊り具 Active JP6317937B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014021115A JP6317937B2 (ja) 2014-02-06 2014-02-06 カ−テン吊り具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014021115A JP6317937B2 (ja) 2014-02-06 2014-02-06 カ−テン吊り具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015146889A JP2015146889A (ja) 2015-08-20
JP6317937B2 true JP6317937B2 (ja) 2018-04-25

Family

ID=53890807

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014021115A Active JP6317937B2 (ja) 2014-02-06 2014-02-06 カ−テン吊り具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6317937B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9986865B2 (en) * 2016-09-19 2018-06-05 Christopher Morris Retrofittable system and apparatus for hanging articles on pre-installed supports

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5594221A (en) * 1979-01-12 1980-07-17 Shigeo Chiba Carrying out of curtaing hooking and hanging process * lining curtain * hill ring * auxiliary hill ring and slider used in said method
CN2440427Y (zh) * 2000-09-28 2001-08-01 黄朝家 窗帘的挂钩
JP2014217709A (ja) * 2013-04-30 2014-11-20 サンコロナ小田株式会社 カーテン用アジャスターフックおよびカーテン用アジャスターフックを備えたカーテンセット

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015146889A (ja) 2015-08-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5360622B2 (ja) スライドファスナー
WO2013161400A1 (ja) 折畳みハンガー
JP6317937B2 (ja) カ−テン吊り具
JP4512164B1 (ja) スライドファスナー
US20130240158A1 (en) Blind structure
KR20120000937U (ko) 모빌형 입체카드
JP4512165B1 (ja) スライドファスナー
US1876061A (en) Drapery suspension device
JP5189328B2 (ja) 引戸装置における点検カバーの取付構造
JP4928015B1 (ja) パネル型カーテン及びその連結方法
US2272656A (en) Curtain
JP3181317U (ja) カーテン隙間覆い装置
JP2014095255A (ja) プリーツスクリーン
JP2004225397A (ja) 横型ブラインド
US1267197A (en) Curtain-rod holder.
JP6002879B2 (ja) 吊り下げ型の吸音装置
JP6216549B2 (ja) カーテン用フック及びフック付カーテン
JP2011132706A (ja) 建具
JP6566632B2 (ja) 日射遮蔽装置
JP4551458B2 (ja) 多重カーテン
JP4187622B2 (ja) 壁構成部材
JP6868740B1 (ja) アコーディオン式カーテン用テープ及びアコーディオン式カーテン
TWM404888U (en) Hidden screen which can be linked with inner window leaf
JP2020026713A (ja) 揺れ抑制装置
JP3150285U (ja) カーテン吊り具

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170202

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170914

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170925

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171106

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180326

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180402

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6317937

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250