(第1実施形態)
以下、本発明を実施の形態を示す図面に基づいて説明する。図1は第1実施形態の情報処理システム100の構成の一例を示すブロック図である。図1に示すように、情報処理システム100は、情報処理装置としてのタッチパネル10、複数の通信装置としてのタブレット50などを備える。タッチパネル10と複数のタブレット50とは、無線LANなどのワイヤレス通信機能により双方向に通信可能となっている。なお、タッチパネル10と複数のタブレット50との間を有線で通信するようにしてもよい。
タッチパネル10は、装置全体を制御する制御部11、通信部12、例えば、ホワイトボードのような比較的大きな表示パネル(表示スクリーン)を有する表示画面13、タッチ検出部14、書込許可DB15、書込許可判定部16、書込許可付与部17などを備える。
また、タブレット50は、装置全体を制御するCPU51、通信部52、表示画面53、タッチ検出部54などを備える。
次に、タッチパネル10について説明する。
通信部12は、例えば、無線LANなどのワイヤレス通信機能を有し、複数のタブレット50との間で所定の情報の送受信を行うことができる。
表示画面13は、例えば、液晶パネルなどのディスプレイデバイスで構成され、各タブレット50の表示画面53との間で、リアルタイムで表示内容(文字、図表など)を共有することができる。
タッチ検出部14は、例えば、静電容量方式タッチパネル、抵抗膜方式タッチパネル等で構成される。タッチ検出部14は、表示画面13に対して、ユーザがペン又は指等でタッチ操作を行った場合、タッチ操作が行われた表示画面13上の位置を示す位置情報を取得する。
また、タッチ検出部14は、スワイプ操作、フリック操作などを検出することができる。また、タッチ検出部14は、離隔した2つ以上の箇所が押圧された場合、それぞれの箇所の位置情報も取得することができ、いわゆるマルチタッチ操作を検出することができる。また、タッチ検出部14は、取得した位置情報を制御部11へ出力する。
制御部11は、表示画面13にタッチペン又は指が接触したときの位置に基づいて、例えば、入力操作に係る情報(文字又は図表など)を表示画面13に描画する。例えば、タッチ検出部14でタッチペン又は指などのタッチ(接触)を検出した場合、制御部11は、検出した位置に所要の大きさの点を描画するとともに、タッチ位置が変化したときには、検出した位置の軌跡(ストローク)に沿って線を描画する。
書込許可DB15は、複数のタブレット50の固有のID、当該IDに関連付けた書込許可範囲の情報を記録したデータベースである。書込許可範囲は、例えば、矩形状の範囲とすることができる。この場合、書込許可範囲は、矩形状の範囲の左上の表示画面13上の座標と右下の表示画面13上の座標(矩形範囲の対角線上の角の座標)で画定することができる。例えば、タブレット50のIDを、ID=001とし、ID=001に対応させて、書込許可範囲を、(左上のxy座標、右下のxy座標)(例えば、(10、10〜100、100))の如く表すことができる。なお、書込許可範囲は、矩形状に限定されるものではなく、他の形状であってもよい。
書込許可判定部16は、判定部としての機能を有し、入力操作に係る情報を送信したタブレット50が、書込許可を付与したタブレット50であるか否かを判定する。書込許可判定部16は、タブレット50から入力操作に係る情報を受信した場合に、書込許可があるか否かを判定する。
書込許可付与部17は、各タブレット50の表示画面53上の入力操作を許可する範囲を設定する範囲設定部としての機能を有する。書込許可付与部17は、各タブレット50に対して書込みの許可を付与する。
また、書込許可付与部17は、複数のタブレット50のうち、表示画面53上の入力操作を許可する範囲を設定するタブレット50を選択する選択部としての機能を有する。
次に、タブレット50について説明する。
通信部52は、例えば、無線LANなどのワイヤレス通信機能を有し、タッチパネル10との間で所定の情報の送受信を行うことができる。
表示画面53は、例えば、液晶パネルなどのディスプレイデバイスで構成され、タッチパネル10の表示画面13及び他のタブレット50の表示画面53との間で、リアルタイムで表示内容(文字、図表など)を共有することができる。
タッチ検出部54は、例えば、静電容量方式タッチパネル、抵抗膜方式タッチパネル等で構成される。タッチ検出部54は、表示画面53に対して、ユーザがペン又は指等でタッチ操作を行った場合、タッチ操作が行われた表示画面53上の位置を示す位置情報を取得する。
また、タッチ検出部54は、スワイプ操作、フリック操作などを検出することができる。また、タッチ検出部54は、離隔した2つ以上の箇所が押圧された場合、それぞれの箇所の位置情報も取得することができ、いわゆるマルチタッチ操作を検出することができる。また、タッチ検出部54は、取得した位置情報をCPU51へ出力する。
CPU51は、表示画面53にタッチペン又は指が接触したときの位置に基づいて、例えば、入力操作に係る情報(文字又は図表など)を表示画面53に描画する。例えば、タッチ検出部54でタッチペン又は指などのタッチ(接触)を検出した場合、CPU51は、検出した位置に所要の大きさの点を描画するとともに、タッチ位置が変化したときには、検出した位置の軌跡(ストローク)に沿って線を描画する。
次に、第1実施形態の情報処理システム100の動作について説明する。図2及び図3は第1実施形態の情報処理システム100の動作の第1実施例を示す模式図である。図2(図2A、図2B、図2C)及び図3(図3A、図3B、図3C)は、タッチパネル10側の動作を示す。図2及び図3に示すように、タッチパネル10の表示画面13は、各種操作を受け付けためのアプリケーション部131、文字又は図表などを表示するとともに、タッチペン1又は指などの入力操作(例えば、手書き入力操作)を受け付けるホワイトボード部132を有する。
まず、図2Aに示すように、学校の授業などにおいて、練習問題を表示画面13に書込むような通常時には、タッチパネル10の表示画面13での書込みのみが可能であり、タブレット50からの書込みを行うことができない。ただし、タッチパネル10の表示画面13に書込んだ内容を各タブレット50の表示画面53にリアルタイムで表示することはできる。
次に、図2Bに示すように、「範囲」ボタンを操作する。これにより、図2Cに示すように、タブレット50の表示画面53上で書込許可範囲を指定することができる。図2Cの例では、破線で示す矩形状の範囲が指定されている。なお、書込許可範囲を指定する場合、例えば、表示画面13上で、始点と終点の2点を指定することにより、始点を左上座標とし、終点を右下座標とする矩形範囲を指定することができる。なお、書込許可範囲は、矩形状に限定されるものではなく、例えば、手書きの円形状、多角形状の枠による範囲を指定することもできる。この場合、書込許容範囲は、手書き操作に基づくストローク情報(手書きの軌跡情報)により指定することができる。
次に、図3Aに示すように、数値ボタンを操作して、書込許可を付与するタブレット50のIDを入力する。図3Aの例では、数値ボタンを、0、1、3の順に押すことにより、タブレット50のIDとして、「013」が入力されている。なお、図3Aに示す例に代えて、例えば、「書込みを許可するタブレットのIDを入力してください」の如くのポップアップメッセージを表示してもよく、IDを入力するためのプップアップボックスを表示させるようにしてもよい。
次に、図3Bに示すように、「設定」ボタンを操作すると、範囲1で示す破線の枠内のみID=013のタブレット50で書込みが許容される。すなわち、ID=013のタブレット50の表示画面53上で、範囲1で示す破線の枠内に書込みをすると、書込んだ内容をタッチパネル10の表示画面13及び他のタブレット50の表示画面53に同時に表示させることができる。
図3Cに示すように、上述の図2B〜図3Bの手順で2台目のタブレット50の書込許可範囲を指定することができる。図3Cの例では、範囲2で示す破線の枠内のみID=014のタブレット50で書込みが許容される。すなわち、ID=014のタブレット50の表示画面53上で、範囲2で示す破線の枠内に書込みをすると、書込んだ内容をタッチパネル10の表示画面13及び他のタブレット50の表示画面53に同時に表示させることができる。なお、この場合、ID=014のタブレット50の表示画面53上では、範囲1で示す破線の枠内に書込みすることができない。同様に、ID=013のタブレット50の表示画面53上では、範囲2で示す破線の枠内に書込みすることができない。
図2及び図3に例示した第1実施例では、書込許可範囲を1つ指定する都度、タブレット50を1台設定する構成であったが、これに限定されるものではない。
図4は第1実施形態の情報処理システム100の動作の第2実施例を示す模式図である。図4(図4A、図4B、図4C)は、タッチパネル10側の動作を示す。図4に例示する第2実施例は、書込許可範囲を複数指定した後で、タブレット50を1台設定する例を示す。
図4Aに示すように、破線で示す書込許可範囲(範囲1)を指定した後に、「追加」ボタンを操作する。次に、図4Bに示すように、破線で示す書込許可範囲(範囲1)を指定する。
次に、図3Aの場合と同様に、数値ボタンを操作して、書込許可を付与するタブレット50のIDを入力する。図4の例では、数値ボタンを、0、1、5の順に押すことにより、タブレット50のIDとして、「015」が入力されたとする。
そして、図4Cに示すように、「設定」ボタンを操作すると、範囲1及び範囲2で示す破線の枠内のみID=015のタブレット50で書込みが許容される。すなわち、ID=015のタブレット50の表示画面53上で、範囲1及び範囲2で示す破線の枠内に書込みをすると、書込んだ内容をタッチパネル10の表示画面13及び他のタブレット50の表示画面53に同時に表示させることができる。
図5は第1実施形態の情報処理システム100の動作の第3実施例を示す模式図である。図5(図5A、図5B)は、タッチパネル10側の動作を示す。図5に例示する第3実施例は、書込許可範囲を指定した後で、タブレット50を複数台設定する例を示す。
図5Aに示すように、破線で示す書込許可範囲(範囲1)を指定した後に、数値ボタンを操作して、書込許可を付与するタブレット50のIDを入力する。図5Aの例では、数値ボタンを、0、1、1の順に押すことにより、タブレット50のIDとして、「011」が入力され、その後「追加」ボタンを操作して、さらに、数値ボタンを、0、1、2の順に押すことにより、タブレット50のIDとして、「012」が入力されている。
そして、図5Bに示すように、さらに「追加」ボタンを操作して、数値ボタンを、0、1、3の順に押すことにより、タブレット50のIDとして、「013」が入力されている。そして、「設定」ボタンを操作すると、範囲1示す破線の枠内のみID=011、012、013の3台のタブレット50で書込みが許容される。すなわち、ID=011、012、013の3台のタブレット50の表示画面53上で、範囲1で示す破線の枠内に書込みをすると、書込んだ内容をタッチパネル10の表示画面13及び他のタブレット50の表示画面53に同時に表示させることができる。なお、第3実施例の場合、ID=011、012、013の各タブレット50のユーザは、範囲1内に書込みすることができるが、いずれか1人のユーザが最初に書込んだ後は、他の2人のユーザの書込みを禁止するようにしてもよい。
上述のように、本実施の形態にあっては、タッチパネル10は、複数のタブレット50の表示画面53上の入力操作を許可する範囲を設定する書込許可付与部17を備える。書込許可付与部17を備えることにより、タブレット50の表示画面53上の入力操作を許可する範囲を設定することができる。これにより、タブレット50を操作するユーザ(例えば、子供)は、許可された範囲に入力操作が制限されるので、タッチパネル10の表示画面13に表示される内容が混乱することを防止することができる。
また、本実施の形態にあっては、タッチパネル10は、複数のタブレット50のうち、表示画面53上の入力操作を許可する範囲を設定するタブレットを選択する書込許可付与部17を備える。書込許可付与部17を備えることにより、表示画面53上の入力操作を許可する範囲を設定するタブレット50を制限することができ、一層タッチパネル10の表示画面13に表示される内容が混乱することを防止することができる。また、書込許可付与部17で複数のタブレット50を選択する場合、選択したタブレット50それぞれについて入力操作を許可する範囲を異なるようにすれば、さらにタッチパネル10の表示画面13に表示される内容が混乱することを防止することができる。
図6は第1実施形態の情報処理システム100の動作の第4実施例を示す模式図である。図6(図6A、図6B、図6C、図6D、図6E)は、タブレット50側の動作を示す。第4実施例は、タブレット50内の書込みに制限がない場合を示す。
まず、図6Aに示すように、タッチパネル10の表示画面13に所要の記述(例えば、練習問題など)が書込まれている。
次に、図6Bに示すように、タブレット50のユーザが、「接続」ボタンを操作すると、タッチパネル10の表示画面13に表示された内容と同じものがタブレット50の表示画面53に表示される。すなわち、タッチパネル10の表示画面13に表示された情報がタブレット50に読み込まれる。
図6Cに示すように、タブレット50の表示画面53にメモ(図6Cの例では、「2014/3/1」)を書込むと、表示画面53には書込んだメモが表示され、タブレット50内部に記録される。しかし、タブレット50には、書込許可範囲が付与されていないため、表示画面53には書込んだメモは、タッチパネル10の表示画面10には表示されない。
次に、図6Dに示すように、図6Dに示すタブレット50に対して実線の矩形で表す範囲1(書込許可範囲)が付与されたとする。なお、破線の矩形で表す範囲2、3(書込許可範囲)は、図示しない他のタブレット50に対して付与されたとする。
この場合、図6Eに示すように、タブレット50のユーザが範囲1(書込許可範囲)内に書込みむと(図6Eの例では「2」)、書込んだ内容は、タッチパネル10の表示画面13の範囲1(書込許可範囲)に表示される。一方、タブレット50のユーザが、他のタブレットに付与された書込許可範囲内に書込みむと(図6Eの例では「4」、「6」)、書込んだ内容は、タッチパネル10の表示画面13の範囲2、3(書込許可範囲)に表示されない。
図7は第1実施形態の情報処理システム100の動作の第5実施例を示す模式図である。図7(図7A、図7B、図7C、図7D、図7E)は、タブレット50側の動作を示す。第5実施例は、タブレット50内の書込みに制限がある場合を示す。
まず、図7Aに示すように、タッチパネル10の表示画面13に所要の記述(例えば、練習問題など)が書込まれている。
次に、図7Bに示すように、タブレット50のユーザが、「接続」ボタンを操作すると、タッチパネル10の表示画面13に表示された内容と同じものがタブレット50の表示画面53に表示される。すなわち、タッチパネル10の表示画面13に表示された情報がタブレット50に読み込まれる。
図7Cに示すように、タブレット50の表示画面53にメモ(図7Cの例では、「2014/3/1」)を書込もうとするが、タブレット50の表示画面53上の書込みが付与されていないため、表示画面53に書込みをすることができない。当然に、タッチパネル10の表示画面10には何も表示されない。
次に、図7Dに示すように、図7Dに示すタブレット50に対して実線の矩形で表す範囲1(書込許可範囲)が付与されたとする。なお、破線の矩形で表す範囲2、3(書込許可範囲)は、図示しない他のタブレット50に対して付与されたとする。
この場合、図7Eに示すように、タブレット50のユーザが範囲1(書込許可範囲)内に書込みむと(図7Eの例では「2」)、書込んだ内容は、タッチパネル10の表示画面13の範囲1(書込許可範囲)に表示される。一方、タブレット50のユーザが、他のタブレットに付与された書込許可範囲内に書込もうとするが(図7Eの例では「4」、「6」)、許可された範囲外の書込みが制限されているため、自身の表示画面53に書込むことができない。また、タッチパネル10の表示画面13の範囲2、3(書込許可範囲)にも何も表示されない。
上述のように、本実施の形態にあっては、各タブレット50は、自身の表示画面53上の入力操作を許可する範囲と、他のタブレット50の表示画面53上の入力操作が許可された範囲とを自身の表示画面53に異なる態様で表示する。例えば、自身の表示画面53上の入力操作を許可する範囲は、濃い(太い)枠で表示し、他のタブレット10の表示画面53上の入力操作が許可された範囲は、薄い(細い)枠で表示する。これにより、タブレット50を操作するユーザは、入力操作が許可されている範囲を容易に認識することができるとともに、他のタブレット50のユーザの入力操作が許可されている範囲も同時に区別して認識することができるので、入力操作に混乱をきたすことがない。
図8は第1実施形態の情報処理システム100の動作の第6実施例を示す模式図である。図8に示す第6実施例では、タブレット50の表示画面53での書込みが書込許容範囲内であるか否をタッチパネル10側(書込許可判定部16)で判定する例を示す。
図8Aに示すように、書込許可されたタブレット50の表示画面53の書込許可範囲内に書込み(入力操作)をすると(図8Aの例では、「2」)、符号P1で示すように、入力操作に係る情報がタッチパネル10へ送信される。
符号P2で示すように、タッチパネル10は、タブレット50から送信された情報を受信し、書込許可判定部16は、受信した情報に基づいて、書込許可範囲内の書込みであるか否かを判定する。書込許可範囲内の書込みであると判定された場合、タッチパネル10は、受信した情報に基づいて、タブレット50の表示画面53に書込まれた内容と同じもの(例えば、文字や図表など、図8Aの例では、「2」)を表示画面13に表示する。
また、符号P3で示すように、タッチパネル10は、書込許可されたタブレット50から受信した情報を他のタブレット50へ送信する。そして、他のタブレット50は、受信した情報に基づいて、タッチパネル10の表示画面13に表示された内容と同じもの(例えば、文字や図表など、図8Aの例では、「2」)を自身の表示画面53に表示する。
また、図8Bに示すように、書込許可されていないタブレット50の表示画面53の書込許可範囲内に書込み(入力操作)をすると(図8Bの例では、「4」)、符号P4で示すように、入力操作に係る情報がタッチパネル10へ送信される。
符号P5で示すように、タッチパネル10は、タブレット50から送信された情報を受信し、書込許可判定部16は、受信した情報に基づいて、書込許可範囲内の書込みであるか否かを判定する。書込許可範囲内の書込みでないと判定された場合、タッチパネル10は、書込許可されていないタブレット50の表示画面53に書込まれた内容(図8Bの例では、「4」)を表示画面13に表示しない。
図9は第1実施形態の情報処理システム100の動作の第6実施例の処理手順を示すフローチャートである。なお、便宜上、図9で示す処理の主体は制御部11であるとする。制御部11は、タブレット50から書込情報(入力操作に係る情報)を受信し(S11)、書込情報を送信したタブレット50が、書込許可を付与したタブレット50であるか否かを判定する(S12)。
書込許可を付与したタブレット50である場合(S12でYES)、制御部11は、受信した書込情報に基づいて、タブレット50の表示画面53での書込が書込許可範囲内の書込であるか否かを判定する(S13)。
書込許可範囲内の書込である場合(S13でYES)、制御部11は、書込許可範囲内の書込を自身の表示画面13に表示し(S14)、書込許可範囲内の書込情報を、書込情報を送信したタブレット50とは別の他のタブレット50へ送信し(S15)、処理を終了する。また、書込許可を付与したタブレット50でない場合(S12でNO)、あるいは書込許可範囲内の書込でない場合(S13でNO)、制御部11は、処理を終了する。
上述のように、本実施の形態にあっては、各タブレット50は、自身の表示画面53で入力操作を受け付けた場合、受け付けた入力操作に係る情報(手書情報)をタッチパネル10へ送信する。入力操作に係る情報は、例えば、ペン又は指などで手書き入力した場合には、手書き入力された文字又は図形に関する情報、手書き入力した位置(例えば、表示画面上の座標)などの情報を含む。また、タブレット50の表示画面53に表示されたアイコン又はボタンなどを操作した場合には、当該操作に対応した処理に関する情報を含む。
タッチパネル10は、タブレット50が送信した情報を受信する。タッチパネル10の書込許可判定部16は、受信した情報を送信したタブレット50が、書込許可が付与されたタブレット50であるか否かを判定する。そして、タッチパネル10は、受信した情報を送信したタブレット50が書込許可を付与されたタブレット50であると判定した場合、受信した情報を自身の表示画面13に表示する。これにより、タッチパネル10は、選択した(書込許可を付与した)タブレット50からの情報だけを自身の表示画面13に表示することができるので、タッチパネル10の表示画面13に表示される内容が混乱することを防止することができる。
また、本実施の形態にあっては、タッチパネル10の書込許可判定部16は、受信した情報に基づいて、設定した書込許可範囲内の入力操作であるか否かを判定する。タッチパネル10は、書込許可範囲内の入力操作であると判定した場合、受信した情報を自身の表示画面13に表示する。これにより、タッチパネル10は、タブレット50の表示画面53上の入力操作を許可する範囲内の入力操作に係る情報だけを自身の表示画面13に表示することができるので、タッチパネル10の表示画面13に表示される内容が混乱することを防止することができる。
また、本実施の形態にあっては、タッチパネル10は、書込許可範囲内の入力操作でないと判定した場合、受信した情報を自身の表示画面13に表示しない。これにより、タッチパネル10は、タブレット50の表示画面53上の入力操作を許可する範囲外の入力操作に係る情報を自身の表示画面13に表示しないので、タッチパネル10の表示画面13に表示される内容が混乱することを防止することができる。
(第2実施形態)
図10は第2実施形態の情報処理システム120の構成の一例を示すブロック図である。図1に例示した第1実施形態との相違点は、タッチパネル10の書込許可判定部16に代えて、タブレット50が書込許可判定部55を具備する点である。なお、第1実施形態と同様の箇所は同一符号を付して説明を省略する。以下、第2実施形態の情報処理システム120の動作について説明する。
通信部52は、取得部としての機能を有し、タッチパネル10から書込許容範囲に関する範囲情報を取得する。
図11は第2実施形態の情報処理システム120の動作の第7実施例を示す模式図である。図11に示す第7実施例では、タブレット50の表示画面53での書込みが書込許容範囲内であるか否をタブレット50側(書込許可判定部55)で判定する例を示す。
第7実施例では、各タブレット50は、タッチパネル10から書込許可範囲に関する情報を取得する。そして、図11Aに示すように、書込許可されたタブレット50の表示画面53の書込許可範囲内に書込み(入力操作)をすると(図11Aの例では、「2」)、符号P6で示すように、書込許可判定部55は、書込許可されていると判定し、入力操作に係る情報がタッチパネル10へ送信される。
符号P7で示すように、タッチパネル10は、タブレット50から送信された情報を受信し、受信した情報に基づいて、タブレット50の表示画面53に書込まれた内容と同じもの(例えば、文字や図表など、図11Aの例では、「2」)を表示画面13に表示する。
また、符号P8で示すように、タッチパネル10は、書込許可されたタブレット50から受信した情報を他のタブレット50へ送信する。そして、他のタブレット50は、受信した情報に基づいて、タッチパネル10の表示画面13に表示された内容と同じもの(例えば、文字や図表など、図11Aの例では、「2」)を自身の表示画面53に表示する。
また、図11Bに示すように、書込許可されていないタブレット50の表示画面53の書込許可範囲内に書込み(入力操作)をすると、書込許可判定部55は、書込許可されていないと判定し、表示画面53での書込みを禁止する。なお、表示画面53での書込みを可能とするとともに書込んだ情報をタッチパネル10へ送信しない構成とすることもできる。
図12は第2実施形態の情報処理システム120の動作の第7実施例の処理手順を示すフローチャートである。なお、便宜上、図12で示す処理の主体はCPU51であるとする。CPU51は、タッチパネル10から書込許可範囲を取得し(S21)、表示画面53上の書込みを受け付ける(S22)。
CPU51は、書込許可が付与されているか否かを判定し(S23)、書込許可が付与されている場合(S23でYES)、タブレット50の表示画面53での書込が書込許可範囲内の書込であるか否かを判定する(S24)。
書込許可範囲内の書込である場合(S24でYES)、CPU51は、書込許可範囲内の書込を自身の表示画面53に表示し(S25)、書込許可範囲内の書込情報をタッチパネル10へ送信し(S26)、処理を終了する。また、書込許可が付与されていない場合(S23でNO)、あるいは書込許可範囲内の書込でない場合(S24でNO)、CPU51は、処理を終了する。
上述のように、本実施の形態にあっては、各タブレット50は、タッチパネル10が設定した書込許容範囲に係る範囲情報を取得する。なお、範囲情報は、各タブレット50で同じ範囲でもよく、異なった範囲でもよい。各タブレット50の書込許可判定部55は、自身の表示画面53で入力操作を受け付けた場合、受け付けた入力操作が、自身の入力操作を許可する範囲(書込許可範囲)内にあるか否かを判定する。
各タブレット50は、入力操作が自身の書込許可範囲内にあると判定した場合、当該入力操作に係る情報をタッチパネル10へ送信する。タッチパネル10は、タブレット50が送信した情報を受信し、受信した情報を自身の表示画面13に表示する。これにより、タッチパネル10は、タブレット50の表示画面53上の入力操作を許可する範囲内の入力操作に係る情報だけを自身の表示画面13に表示することができるので、タッチパネル10の表示画面13に表示される内容が混乱することを防止することができる。
また、本実施の形態にあっては、各タブレット50は、入力操作が自身の範囲(入力操作を許可する範囲)内にないと判定した場合、当該入力操作に係る情報を自身の表示画面53に表示しない。これにより、タブレット50を操作するユーザは、入力操作が禁止されていることを容易に認識することができる。
また、上述の第1実施形態及び第2実施形態にあっては、タッチパネル10は、自身の表示画面13に情報を表示する場合、当該情報を送信したタブレット50とは別のタブレット50へ当該情報を送信する。当該別のタブレット50は、タッチパネル10が送信した情報を受信し、受信した情報を自身の表示画面53に表示する。これにより、入力操作が許可されたタブレット50で入力操作を行った場合に、入力操作に応じて自身の表示画面53に表示された内容と同じ内容が、タッチパネル10の表示画面13及び他のタブレット50の表示画面53にリアルタイムで表示させることができる。
上述の第1実施形態及び第2実施形態によれば、各タブレット50に大して、タッチパネル10の表示画面13の書込み範囲を制限することにより、タッチパネル10を黒板のように使用するとともに、複数の子供にタブレット50を与え、各タブレット50を用いて解答を書込む場合でも、練習問題の箇所や他の子供の解答箇所に干渉させることなく解答を書込ませることができる。また、会議等で同時にタブレットで書込みを行う場合でも、誤った操作で他人の書込みを邪魔することを防止することができる。
上述の実施の形態では、通信装置の例としてタブレットを使用する場合について説明したが、通信装置は、タブレットに限定されるものではない。例えば、パーソナルコンピュータ、携帯電話などであってもよい。
本発明の上述の各実施の形態で記載されている技術特徴は、お互いに組み合わせて新しい技術方案を形成することができる。
本実施の形態の情報処理システムは、表示画面(13)を有する情報処理装置(10)と、表示画面(53)を有し、前記情報処理装置との間で通信を行う複数の通信装置(50)とを備え、前記情報処理装置及び通信装置は、それぞれの表示画面で入力操作を受け付け、受け付けた入力操作に係る情報を共有して表示可能な情報処理システムであって、前記情報処理装置は、前記通信装置の表示画面上の入力操作を許可する範囲を設定する範囲設定部(17)を備えることを特徴とする。
本実施の形態の情報処理方法は、表示画面(13)を有する情報処理装置(10)と、表示画面(53)を有し、前記情報処理装置との間で通信を行う複数の通信装置(50)とを備え、前記情報処理装置及び通信装置は、それぞれの表示画面で入力操作を受け付け、受け付けた入力操作に係る情報を共有して表示可能な情報処理システムによる情報処理方法であって、前記情報処理装置は、前記通信装置の表示画面上の入力操作を許可する範囲を設定するステップを含むことを特徴とする。
本実施の形態にあっては、情報処理装置は、複数の通信装置の表示画面上の入力操作を許可する範囲を設定する範囲設定部を備える。範囲設定部を備えることにより、通信装置の表示画面上の入力操作を許可する範囲を設定することができる。これにより、通信装置を操作するユーザ(例えば、子供)は、許可された範囲に入力操作が制限されるので、情報処理装置の表示画面に表示される内容が混乱することを防止することができる。
本発明に係る情報処理システムは、前記情報処理装置(10)は、前記複数の通信装置(50)のうち、前記範囲設定部で入力操作を許可する範囲を設定する通信装置を選択する選択部(17)を備えることを特徴とする。
本実施の形態にあっては、情報処理装置は、複数の通信装置のうち、範囲設定部で入力操作を許可する範囲を設定する通信装置を選択する選択部を備える。選択部を備えることにより、表示画面上の入力操作を許可する範囲を設定する通信装置を制限することができ、一層情報処理装置の表示画面に表示される内容が混乱することを防止することができる。また、選択部で複数の通信装置を選択する場合、選択した通信装置それぞれについて入力操作を許可する範囲を異なるようにすれば、さらに情報処理装置の表示画面に表示される内容が混乱することを防止することができる。
本発明に係る情報処理システムは、各通信装置(50)は、自身の表示画面(53)で入力操作を受け付けた場合、受け付けた入力操作に係る情報を前記情報処理装置(10)へ送信するようにしてあり、前記情報処理装置は、前記情報を受信し、該情報を送信した通信装置が、前記選択部(17)で選択した通信装置であるか否かを判定する判定部(16)を備え、前記情報を送信した通信装置が選択した通信装置であると判定した場合、前記情報を自身の表示画面(13)に表示するようにしてあることを特徴とする。
本実施の形態にあっては、各通信装置は、自身の表示画面で入力操作を受け付けた場合、受け付けた入力操作に係る情報を情報処理装置へ送信する。入力操作に係る情報は、例えば、ペン又は指などで手書き入力した場合には、手書き入力された文字又は図形に関する情報、手書き入力した位置(例えば、表示画面上の座標)などの情報を含む。また、通信装置の表示画面に表示されたアイコン又はボタンなどを操作した場合には、当該操作に対応した処理に関する情報を含む。
情報処理装置は、通信装置が送信した情報を受信する。情報処理装置の判定部は、受信した情報を送信した通信装置が、選択部で選択した通信装置であるか否かを判定する。そして、情報処理装置は、受信した情報を送信した通信装置が選択した通信装置であると判定した場合、受信した情報を自身の表示画面に表示する。これにより、情報処理装置は、選択部で選択した通信装置からの情報だけを自身の表示画面に表示することができるので、情報処理装置の表示画面に表示される内容が混乱することを防止することができる。
本発明に係る情報処理システムは、前記情報処理装置(10)は、受信した情報に基づいて、前記範囲設定部(17)で設定した範囲内の入力操作であるか否かを判定する範囲判定部(16)を備え、該範囲判定部で設定した範囲内の入力操作であると判定した場合、前記情報を自身の表示画面(13)に表示するようにしてあることを特徴とする。
本実施の形態にあっては、情報処理装置の範囲判定部は、受信した情報に基づいて、範囲設定部で設定した範囲内の入力操作であるか否かを判定する。情報処理装置は、範囲判定部で設定した範囲内の入力操作であると判定した場合、受信した情報を自身の表示画面に表示する。これにより、情報処理装置は、通信装置の表示画面上の入力操作を許可する範囲内の入力操作に係る情報だけを自身の表示画面に表示することができるので、情報処理装置の表示画面に表示される内容が混乱することを防止することができる。
本発明に係る情報処理システムは、前記情報処理装置(10)は、前記範囲判定部(16)で設定した範囲内の入力操作でないと判定した場合、前記情報を自身の表示画面(13)に表示しないようにしてあることを特徴とする。
本実施の形態にあっては、情報処理装置は、範囲判定部で設定した範囲内の入力操作でないと判定した場合、受信した情報を自身の表示画面に表示しない。これにより、情報処理装置は、通信装置の表示画面上の入力操作を許可する範囲外の入力操作に係る情報を自身の表示画面に表示しないので、情報処理装置の表示画面に表示される内容が混乱することを防止することができる。
本発明に係る情報処理システムは、各通信装置(50)は、前記範囲設定部(17)で設定した範囲に係る範囲情報を取得する取得部(52)と、自身の表示画面(53)で入力操作を受け付けた場合、受け付けた入力操作が前記範囲内にあるか否かを判定する範囲判定部(55)とを備え、入力操作が前記範囲内にあると判定した場合、該入力操作に係る情報を前記情報処理装置(10)へ送信するようにしてあり、前記情報処理装置は、前記情報を受信し、該情報を自身の表示画面(13)に表示するようにしてあることを特徴とする。
本実施の形態にあっては、各通信装置の取得部は、情報処理装置の範囲設定部が設定した範囲に係る範囲情報を取得する。なお、範囲情報は、各通信装置で同じでもよく、異なっていてもよい。各通信装置の範囲判定部は、自身の表示画面で入力操作を受け付けた場合、受け付けた入力操作が取得した自身の範囲(入力操作を許可する範囲)内にあるか否かを判定する。各通信装置は、入力操作が自身の範囲内にあると判定した場合、当該入力操作に係る情報を情報処理装置へ送信する。情報処理装置は、通信装置が送信した情報を受信し、受信した情報を自身の表示画面に表示する。これにより、情報処理装置は、通信装置の表示画面上の入力操作を許可する範囲内の入力操作に係る情報だけを自身の表示画面に表示することができるので、情報処理装置の表示画面に表示される内容が混乱することを防止することができる。
本発明に係る情報処理システムは、各通信装置(50)は、入力操作が前記範囲内にないと判定した場合、該入力操作に係る情報を自身の表示画面(53)に表示しないようにしてあることを特徴とする。
本実施の形態にあっては、各通信装置は、入力操作が自身の範囲(入力操作を許可する範囲)内にないと判定した場合、当該入力操作に係る情報を自身の表示画面に表示しない。これにより、通信装置を操作するユーザは、入力操作が禁止されていることを容易に認識することができる。
本発明に係る情報処理システムは、前記情報処理装置(10)は、自身の表示画面(13)に前記情報を表示する場合、該情報を送信した通信装置(50)とは別の通信装置(50)へ前記情報を送信するようにしてあり、前記別の通信装置は、前記情報を受信し、受信した情報を自身の表示画面(53)に表示するようにしてあることを特徴とする。
本実施の形態にあっては、情報処理装置は、自身の表示画面に情報を表示する場合、当該情報を送信した通信装置とは別の通信装置へ当該情報を送信する。当該別の通信装置は、情報処理装置が送信した情報を受信し、受信した情報を自身の表示画面に表示する。これにより、入力操作が許可された通信装置で入力操作を行った場合に、入力操作に応じて自身の表示画面に表示された内容と同じ内容が、情報処理装置の表示画面及び他の通信装置の表示画面にリアルタイムで表示させることができる。
本発明に係る情報処理システムは、各通信装置(50)は、自身の表示画面(53)上の入力操作を許可する範囲と、他の通信装置(50)の表示画面(53)上の入力操作が許可された範囲とを自身の表示画面に異なる態様で表示するようにしてあることを特徴とする。
本実施の形態にあっては、各通信装置は、自身の表示画面上の入力操作を許可する範囲と、他の通信装置の表示画面上の入力操作が許可された範囲とを自身の表示画面に異なる態様で表示する。例えば、自身の表示画面上の入力操作を許可する範囲は、濃い(太い)枠で表示し、他の通信装置の表示画面上の入力操作が許可された範囲は、薄い(細い)枠で表示する。これにより、通信装置を操作するユーザは、入力操作が許可されている範囲を容易に認識することができるとともに、他の通信装置のユーザの入力操作が許可されている範囲も同時に区別して認識することができるので、入力操作に混乱をきたすことがない。