JP6317366B2 - ポリヨウ化物を用いたフルオロポリマーの製造方法、これらの組成物及び物品 - Google Patents

ポリヨウ化物を用いたフルオロポリマーの製造方法、これらの組成物及び物品 Download PDF

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Description

フッ素化オレフィンモノマーがポリヨウ化物の存在下で重合される、フルオロポリマーの製造プロセスについて記載する。
ヨウ素をフルオロポリマーの中へ十分に取り込みながら、より容易かつ/又は低コストであるフルオロポリマーの代替的な製造方法を同定することが所望されている。
一態様において、フルオロポリマーの製造方法は、
(a)式(I):M+y[I−I−(I) の水溶性ポリヨウ化物塩を含む水溶液を提供することと
[式中、Mは、価数yを有するカチオン性基であり、yは、1以上の整数であり、nは、1以上の整数である]、
(b)水溶液中において、モノマーの重合を開始することであって、モノマーがフッ素化モノマーである、開始することと、を含むことが記載されている。
別の態様において、式(I):M+y[I−I−(I) の水溶性ポリヨウ化物塩の存在下で、フッ素化モノマーを重合することによって得られるフルオロポリマーについて記載されている
[式中、Mは、価数yを有するカチオン性基であり、yは、1以上の整数であり、nは、1以上の整数である]。
上記の概要は、各実施形態を説明することを目的とするものではない。本発明の1つ以上の実施形態の詳細はまた、以下の説明文において記載される。他の特徴、目的、及び利点は、説明文及び「特許請求の範囲」から明らかとなるであろう。
本明細書で使用するとき、用語
「a」、「an」、及び「the」は互換可能に使用され、1又はそれよりも多くを意味する。
「及び/又は」は、記載される事例の一方又は両方が起こり得ることを示すために使用され、例えば、A及び/又はBは、(A及びB)と(A又はB)とを含む。
本明細書においては更に、端点による範囲の記載には、その範囲内に含まれる全ての数値が含まれる(例えば、1〜10には、1.4、1.9、2.33、5.75、9.98などが含まれる)。
本明細書においては更に、「少なくとも1」の記載には、1以上の全ての数値が含まれる(例えば、少なくとも2、少なくとも4、少なくとも6、少なくとも8、少なくとも10、少なくとも25、少なくとも50、少なくとも100など)。
本出願は、フルオロポリマーの重合、具体的には、融点115℃、150℃、200℃、又は更には250℃超、かつ300℃又は310℃以下である、フルオロエラストマー及び半結晶性フルオロポリマーの重合を対象とする。
フルオロエラストマーは熱安定性であり、様々な化学試薬に耐性がある。このため、フルオロエラストマーは、典型的には、特に自動車産業及び化学産業において、Oリング、ガスケット、オイルシール、ダイヤフラム、ホース、管類、ロール、及びシート材料を製造するために使用される。
フルオロエラストマーは、典型的には、一般的に非晶質フルオロポリマーを硬化(架橋)することによって得られる。十分な架橋を得るために、非晶質フルオロポリマーは、好適な架橋剤類の存在下で架橋反応が行われ得る反応性基である、硬化部位を含有する。
一般に使用される硬化系は、次にはフリーラジカルを生成すると考えられているペルオキシドを有する又は生成する適切な硬化化合物を使用したペルオキシド硬化反応に基づく。ペルオキシド硬化系での使用に適しているフルオロエラストマー(ペルオキシド硬化性フルオロエラストマー)は、臭素及び/又はヨウ素などのハロゲンを含む反応部位を含有する。臭素又はヨウ素原子はフリーラジカルペルオキシド硬化反応に取り込まれ、それによってフルオロポリマー分子を架橋させ、三次元網目構造を形成させると一般に考えられている。
末端ヨード基は、例えば、有機連鎖移動剤類(CF又はICFCFCFCFIなど)及び/又はフッ素化硬化部位モノマーを用いて重合中にポリマー内に導入されてもよく、有機連鎖移動剤類及びフッ素化硬化部位モノマー類は両方とも十分な量のヨウ素をフルオロポリマー内に導入する傾向にある。しかしながら、これらのフッ素化合物は、高価である場合が多い。更に、典型的には、これらのフッ素化合物は、あまり水に溶けやすくないため、水性重合を行う際、これらのフッ素化合物を反応槽内に導入するために助溶剤類が必要となる。更に、フッ素化合物の溶解度に関する問題を補助するフッ素化乳化剤類が重合中に使用される。溶剤類を除去し、再利用する必要があるため、重合費用が増大し、得られたフルオロポリマーから乳化剤類を除去することが望まれるために、プロセス工程及び費用も増加するため、この点は、製造上の不利な点となっている。
米国特許第5,173,553号では、フッ素化モノマーがHI、HBr、元素周期律表のI族並びにIIA族及びIIB族又は元素周期律表のIII族及びIVB族に属する金属のヨウ化物及び臭化物の存在下で重合される、フルオロエラストマーの調製プロセスについて開示している。本方法は、水性エマルション中で実施することができるが、ハロゲンがポリマー内に取り込まれることはほとんどない。例えば、ポリマー鎖当たり最大で1つのヨウ素原子又は臭素原子が取り込まれる。
本開示では、本出願人らは、水溶性ポリヨウ化物塩又は錯体を使用することにより、上述の問題が解決される、すなわち、ポリヨウ化物塩又は錯体が水溶性であるため、有機溶媒類及び/又はフッ素化乳化剤類が不要となり、又はその必要性が低くなる一方、十分な量のヨウ素をフルオロポリマー内へ取り込むことができること見出した。
ポリヨウ化物
ポリヨウ化物は、完全にヨウ素原子から構成されるポリハロゲン化物アニオンの部類である。本開示のポリヨウ化物塩又は錯体(本明細書では、塩又は錯体であってもよいが、ポリヨウ化物塩と称する)は、式(I):M+y[I−I−(I) による構造を有する[式中、Mは、価数yを有するカチオン性基であり、yは、1以上の整数であり、nは、1以上の整数である]。
一実施形態では、nは、1以上30以下の整数である。例えば、nは、1、2、3又は4である。
Mは、カチオン性基であり、有機又は無機であってもよい。代表的な有機基としては、NR4、NHR、NH、NHRなどの第四級アンモニウムが挙げられ、Rは、好ましくは炭素原子1〜10個を含む直鎖又は分岐鎖のアルキル基である。代表的な無機基としては、アンモニウム(NH)、及びアルカリ金属(例えば、Li、Na、Kなど)、アルカリ土類(例えば、Be、Mg、Ca、Srなど)、周期表のIB族及びIIB族(例えば、Cu、Ag、Zn、Cd)に属する金属、遷移金属(例えば、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Pt)、又は周期表のIIIA族及びIVA族に属する金属(例えば、Al、Ga、Sn、Pb)が挙げられる。式(I)の変数yは、カチオン性基の価数に関係している。典型的には、yは、1以上4以下の整数である。
本開示のポリヨウ化物塩は水溶性であり、これは、少なくとも1g、5g、8g、又は更には10gのポリヨウ化物塩が水1L中に溶解することを意味する。
ポリヨウ化物は、当該技術分野において既知の手法を使用して調製することができる。例えば、ポリヨウ化物塩は、in situにおいて、単体のヨウ素(I)をヨウ化物塩の溶液に添加することによって形成されてもよい。更に他の例では、単体のヨウ素をヨウ化物塩と共に融解させ、ポリヨウ化物塩を形成し、その後、固化させ、使用前に粉砕してもよい。
重合
本開示では、モノマーを、ポリヨウ化物塩の存在下で重合する。本開示では、モノマーは、少なくとも1つのフッ素化モノマーであるが、非フッ素化モノマー又は硬化部位モノマーなどの追加的なモノマーを添加してもよい。
一実施形態では、本開示の部分的にフッ素化されたポリマーは、少なくとも2つの異なる共重合モノマーを含む。
一実施形態では、部分的にフッ素化されたポリマーの少なくとも1つの共重合モノマーは、フッ化ビニリデン(VDF)である。
フッ素化モノマーは、炭素−炭素二重結合を有し、少なくとも1つのフッ素原子を含むモノマーである。フッ素化モノマーは、全フッ素化されていても(若しくは完全にフッ素化されていても)よく、又は部分的にフッ素化されていてもよい(少なくとも1つの水素原子及び1つのフッ素原子を含む)。
代表的な全フッ素化モノマーとしては、ヘキサフルオロプロペン(HFP)、テトラフルオロエチレン(TFE)、トリフルオロクロロエチレン(CTFE)、ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)、クロロトリフルオロエチレン、ペルフルオロ(メチルビニルエーテル)(PMVE)、ペルフルオロ(プロピルビニルエーテル)(PPVE)、ペルフルオロ(メトキシプロピルビニルエーテル)、ペルフルオロ(エトキシメチルビニールエーテル)、ペルフルオロ(プロピルアリルエーテル)、ペルフルオロ(メトキシプロピルアリルエーテル)、ペルフルオロ(エトキシメチルアリルエーテル)、CF=CFOCFCFCFOCF、CF=CFOCFOCFCFCF、CF=CFOCFOCFCF、CF=CFOCFOCF、CF=CFCFOCFCFCFOCF、CF=CFCFOCFOCFCFCF、CF=CFCFOCFOCFCF、CF=CFCFOCFOCF及びこれらの組み合わせが挙げられる。
代表的な部分的にフッ素化されたポリマーとしては、フッ化ビニル(VF)、フッ化ビニリデン(VDF)、ペンタフロオロプロピレン(例えば、2−ヒドロペンタフルオロプロピレン)、トリフルオロエチレン、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
フッ素化モノマーに加えて、非フッ素化モノマーを添加してもよい。代表的な非フッ素化モノマーとしては、プロピレン、エチレン、イソブチレン、及びこれらの組み合わせが挙げられる。概して、これらの追加的なモノマーは、フルオロポリマーの25モル・パーセント未満、好ましくは、10モル・パーセント未満、更には3モル・パーセント未満で使用されるであろう。
一実施形態では、モノマーが以下から選択されるフッ素化モノマーの組み合わせを使用する。TFE及びプロピレン;TFE、プロピレン、及びVDF;VDF及びHFP;TFE、VDF、及びHFP;TFE及びEVE(エチルビニルエーテル)、TFE及びBE(ブチルビニルエーテル);TFE、EVE、及びBE;VDF及びCF=CFOC;エチレン及びHFP;CTFE及びVDF;TFE及びVDF;TFE、VDF、PMVE、及びエチレン;TFE及びエチレン;TFE、エチレン、及びHFP;TFE、エチレン、及びPPVE;TFE、エチレン、HFP、及びPPVE;並びにTFE、VDF、及び=CFO(CFOCF
既知の水性重合法としては、乳化重合(乳化剤によって静電気的に安定化させた水中に分散されたポリマー粒子内で重合が発生する)などを用いることができる。
本開示の重合プロセスにて使用するための反応槽は、典型的には、重合反応中、内圧に耐えることができる加圧槽である。典型的には、反応槽は機械的撹拌器を備え、これは反応槽の内容物と熱交換システムとの完全な混合を生み出す。任意の量の(複数種の)フッ素化モノマー及び追加的なモノマーを反応槽に充填してもよい。バッチ式、又は連続的若しくは半連続的な様式で、モノマーが充填されてもよい。モノマーがケトルに添加される独立した速度は、特定のモノマーの経時的な消費速度に依存することとなる。好ましくは、モノマーの添加速度は、モノマーのポリマーへの変換である、モノマーの消費速度に等しくなる。
一実施形態では、一般式:
Y−R−Z−M
に相当するフッ素化界面活性剤を使用してもよい[式中、Yは、水素、Cl、又はFを表し、Rは、4〜10個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖の全フッ素化アルキレンを表し、Zは、COO又はSO を表し、Mは、アルカリ金属イオン又はアンモニウムイオンを表す]。このようなフッ素化界面活性剤としては、フッ素化アルカン酸、フッ素化アルカンスルホン酸、及びこれらの塩(例えば、ペルフルオロオクタン酸及びペルフルオロオクタンスルホン酸のアンモニウム塩など)が挙げられる。一般式:
[R−O−L−COO
のフッ素化界面活性剤がまた、本明細書で記載されるポリマーの調製での使用に想到される[式中、Lは、部分的若しくは完全にフッ素化された直鎖状のアルキレン基又は脂肪族炭化水素基を表し、Rは、部分的若しくは完全にフッ素化された直鎖状の脂肪族基、又は1つ以上の酸素原子が挿入された部分的若しくは完全にフッ素化された直鎖状の基を表し、X は、価数iを有するカチオンを表し、iは、1、2、及び3である]。一実施形態では、乳化剤は、CF−O−(CF−O−CHF−CF−C(O)OH及びこれらの塩から選択される。具体例は、米国特許第2007/0015937号に記載され、参照として本明細書に援用されている。
米国特許第6,429,258号に記載されているものなどフッ素化ポリエーテル界面活性剤がまた、本明細書で記載されるポリマーの調製での使用に想到される。
更に他の実施形態では、本明細書に記載のポリマーの調製において、以下の式による重合可能なフッ素化乳化剤を使用することができる
C=CX(CF(CH[O−(CX−[O−(CX−[O−(CX−CX)]−[(O)−(CX−[CH−Y
[式中、Xは、独立してH、F又はCFから選択され、Yは、COOM又はSOMであり、重合可能なフッ素化乳化剤は、少なくとも1つのフッ素原子を含む。Mは、H、アルカリ金属(例えば、Na、Caなど)、又はNHである。下つき文字mは、0〜6、0〜5、0〜4、0〜3、又は更には0〜2である。下つき文字nは、0〜6、0〜5、0〜4、0〜3、又は更には0〜2である。下つき文字pは、1、2、3、4、又は更には5以上であり、20、10、8又は更には6以下である。下つき文字qは、0〜6、0〜5、0〜4、0〜3、又は更には0〜2である。下つき文字rは、0〜6、0〜5、0〜4、0〜3、又は更には0〜2である。下つき文字sは、0〜6、0〜5、0〜4、0〜3、又は更には0〜2である。下つき文字tは、0〜6、0〜5、0〜4、0〜3、又は更には0〜2である。下つき文字uは、0〜6、0〜5、0〜4、0〜3、又は更には0〜2である。下つき文字vは、0〜6、0〜5、0〜4、0〜3、又は更には0〜2である。下つき文字wは、0又は1である。下つき文字zは、0〜6、0〜5、0〜4、0〜3、又は更には0〜2である。m、n、q、s、t、u、v、及びzの少なくとも1つは、1以上である。]。これらのフッ素化乳化剤類は、重合中、ポリマー内に重合される。代表的な乳化剤類としては、
CF=CF−(CF−O−(CF−O−(CF−Y
CF=CF−(CF−O−(CF−[O−CF[CF]−CF−O−CF(CF)−Y
CF=CF−(CF−O−(CF−O−CHF−CF−Y
CF=CF−(CF−O−(CF−O−CHF−Y及び
CF=CF−(CF−O−(CF−CH−Y
を含むフッ素化アリル及びビニルエーテルが挙げられる[式中、Yは、COOM又はSOMである。Mは、H、アルカリ金属又はNHである。下つき文字mは、0〜6の整数である。下つき文字rは、0〜6の整数である。下つき文字tは、0〜6の整数である。下つき文字pは、1〜6の整数である。]。代表的な乳化剤類としてはまた、
CX=CX−(CF−Y及び
CF=CF−(CF−Y
などのフッ素化オレフィン類が挙げられる[式中、Xは、独立してH、F又はCFから選択され、Yは、COOM又はSOMである。Mは、H、アルカリ金属又はNHである。下つき文字mは、1〜6の整数である。一実施形態では、フッ素化オレフィン中の少なくとも1つのXは、Hである。一実施形態では、フッ素化オレフィン中の少なくとも1つのXは、フッ素原子を含有する。]。これらの乳化剤類は、2012年12月4日に出願された米国特許出願第61/732966号及び同第61/732967号に記載され、本明細書に参照として援用される。
一実施形態では、重合には、酸又は塩を含む乳化剤を実質的に含まない。このような乳化剤類としては、フッ素化アルカン酸及びこれらの塩、フッ素化アルカンスルホン酸及びこれらの塩、フルオロエトキシアルカン酸及びこれらの塩、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。本明細書で使用する場合、乳化剤を実質的に含まないことは、分散液の総重量に対して、乳化剤が、0.1重量%、0.05重量%、0.01重量%、若しくは更には0.001重量%未満であること、又は更には乳化剤が得られた分散液中で検出されないことを意味する。
本開示のポリヨウ化物塩は、最初に反応ケトルに充填してもよく、かつ/又はその後に、連続的又は半連続的な方法で、重合中に添加してもよい。典型的には、追加されるポリヨウ化物の量は、反応ケトル内に供給されるモノマーの総重量に対して、0.01重量%、0.05重量%、又は更には0.1重量%以上、0.5重量%、0.75重量%、1.0重量%、又は更には1.5重量%以下となる。
重合中にポリマー内に取り込まれ、次いで、ポリマー鎖と架橋させるための部位として使用される硬化部位モノマーが、反応ケトルに添加されてもよい。このような硬化部位モノマーは、ニトリル含有基、臭素、及び/又はヨウ素を含んでもよい。このような硬化部位モノマーは、当技術分野において既知であり、例えば次のようなものが挙げられる。
(a)式:
ZRf−O−CX=CX
を有するブロモ−又はヨード−(ペル)フルオロアルキル−(ペル)フルオロビニルエーテル[式中、各Xは、同じか又は異なっていてもよく、かつH又はFを表し、Zは、Br又はIであり、Rfは、任意に塩素及び/又はエーテル酸素原子を含有するC1〜C12(ペル)フルオロアルキレンである]。好適な例としては、ZCF−O−CF=CF、ZCFCF−O−CF=CF、ZCFCFCF−O−CF=CF、CFCFZCF−O−CF=CFが挙げられる[式中、ZはIのBrを表す]、
(b)式:
Z’−(Rf’)r−CX=CX2
を有するもののようなブロモ−又はヨード(ペル)フルオロオレフィン[式中、それぞれのXは、独立してH又はFを表し、Z’は、Br又はIであり、Rf’は、任意に塩素原子を含有する、C1〜C12ペルフルオロアルキレンであり、rは、0又は1である]。
例としては、ブロモ−又はヨード−トリフルオロエタン、4−ブロモ−ペルフルオロブテン−1、4−ヨード−ペルフルオロブテン−1、又は1−ヨード,2,2−ジフルオロエタン、1−ブロモ−2,2−ジフルオロエタン、4−ヨード−3,3,4,4,−テトラフルオロブテン−1、及び4−ブロモ−3,3,4,4−テトラフルオロブテン−1などのブロモ−若しくはヨード−フルオロオレフィン、並びに
(c)臭化ビニル、ヨウ化ビニル、4−ブロモ−1−ブテン、並びに4−ヨード−1−ブテンなどの非フッ素化ブロモ及びヨード−オレフィン。
上記の硬化部位に加えて、フルオロエラストマーは、ペルオキシド硬化系に対して反応性であり得る、又は、例えば、これらに限定されないが、ビスフェノール硬化系又はトリアジン硬化系などの他の硬化系に対して反応性であり得る他の硬化部位を更に含有してもよい。後者の場合、フルオロエラストマーは、二重硬化系又は多重硬化系によって硬化されるであろう。かかる追加的な硬化部位の例としては、ニトリル、例えば、ニトリル含有モノマーからポリマー内に導入されるニトリルが挙げられる。使用することができるニトリル含有モノマーの例は、次式:CF=CF−CF−O−Rf−CN、CF=CFO(CFCN、CF=CFO[CFCF(CF)O](CFOCF(CF)CN、CF=CF[OCFCF(CF)]O(CFCN
に対応する[式中、rは、2〜12の整数を表し、pは、0〜4の整数を表し、kは、1又は2を表し、vは、0〜6の整数を表し、uは、1〜6の整数を表し、Rfは、ペルフルオロアルキレン又は二価ペルフルオロエーテル基である]。ニトリル含有フッ素化モノマーの具体的な例としては、ペルフルオロ(8−シアノ−5−メチル−3,6−ジオキサ−1−オクテン)、CF=CFO(CFCN、及びCF=CFO(CFOCF(CF)CNが挙げられる。追加的な硬化部位モノマーとしては、当技術分野において既知の通り、ビスオレフィン硬化部位モノマー、ジアリル硬化部位モノマー、及びジビニル硬化部位モノマーが挙げられる。
重合は、モノマーの初期充填後、反応開始剤又は反応開始剤系を水相に添加することにより、通常開始される。例えば、ペルオキシド類はフリーラジカル反応開始剤として使用され得る。ペルオキシド反応開始剤の具体例には、過酸化水素、ジアシルペルオキシド(例えば、ジアセチルペルオキシド、ジプロピオニルペルオキシド、ジブチリルペルオキシド、ジベンゾイルペルオキシド、ベンゾイルアセチルペルオキシド、ジグルタル酸ペルオキシド、及びジラウリルペルオキシド)、及び更なる水溶性過酸類、並びにそれらの水溶性塩(例えばアンモニウム塩、ナトリウム塩、又はカリウム塩)が挙げられる。過酸の例としては、過酢酸が挙げられる。過酸のエステルも同様に使用することができ、それらの例として、第三ブチルペルオキシアセテート、及び第三ブチルペルオキシピバレートが挙げられる。使用され得る反応開始剤の更なる部類は、水溶性アゾ化合物である。反応開始剤としての使用に好適なレドックス系としては、例えば、ペルオキソ二硫酸塩と亜硫酸水素塩若しくは二亜硫酸水素塩との組み合わせ、チオ硫酸とペルオキソ二硫酸塩との組み合わせ、又はペルオキソ二硫酸塩とヒドラジンとの組み合わせが挙げられる。使用することができる更なる反応開始剤は、過硫酸塩、過マンガン酸又はマンガン酸若しくは2種以上のマンガン酸のアンモニウム塩、アルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩である。用いられる反応開始剤の量は、重合混合物の全重量に対して、典型的には0.03〜2重量%、好ましくは0.05〜1重量%である。反応開始剤の全量が重合の開始時に添加されてもよく、又は反応開始剤は重合中に連続的な方法で70〜80%変換するまで重合に添加されてもよい。また、反応開始剤の一部を開始時に添加し、重合中に残りを一度に又は別々の追加分として添加してもよい。例えば、鉄、銅、及び銀の水溶性塩などの促進剤を添加してもよい。
重合反応の開始中、密閉した反応ケトル及びその内容物は、都合良く反応温度まで予熱される。重合温度は、20℃から、30℃から、又は更には40℃からであってもよく、更には最高100℃、最高110℃、又は更には最高150℃であってもよい。重合圧力は、例えば、4〜30bar(0.4〜3.0MPa)、特に、8〜20bar(0.8〜2.0MPa)の範囲であってもよい。水性乳化重合系は、緩衝剤類及び錯体形成剤類のような助剤類を更に含んでもよい。
一実施形態では、式I−Z−Iのジヨード化合物の不存在下で重合が行われる[式中、Zは、アルキル基、部分的にフッ素化されたアルキル基、又は全フッ素化されたアルキル基のうちの1つから選択される]。代表的なジヨード化合物としては、ICHI、ICH(CFCHI[式中、zは、0、1、2、3、4、5、6、又は更には8である]及びICR−(CR−CRI[式中、Rは、独立してCFF、及びHから選択され、zは、0、1、2、3、4、5、6、又は更には8である]が挙げられる。
前述した通り、ポリヨウ化物塩は水に可溶性であるため、助溶剤類は必要でない。したがって、一実施形態では、重合は溶媒の不存在下にて行われる。
重合の終わりに得られるポリマー固体の量は、典型的には10重量%以上、又は更には20重量%以上、かつ40重量%以下、更には45重量%以下であり、得られたフルオロポリマーの平均粒度は、典型的には50nm〜500nmである。
一実施形態では、得られたフルオロポリマー分散液は、溶媒を実質的に含まず、これは、分散液の総重量に対して1重量パーセント未満存在することを意味する。
一実施形態では、得られたフルオロポリマー分散液は、フッ素化乳化剤を実質的に含まず、これは、分散液の総重量に対してフッ素化乳化剤が0.1重量パーセント、0.05重量パーセント、0.01重量パーセント、又は更には0.001重量パーセント未満存在することを意味する。
重合後、ポリマー分散液は、ポリマーゴムを形成するために当該技術分野において既知の通り凝固され、洗浄されてもよい。
本開示の得られたポリマーは、部分的にフッ素化されたポリマーであり、ポリマーが10000g/モル以上の分子量を有する巨大分子である。ポリマーは、部分的にフッ素化されており、これは、ポリマーが、ポリマー主鎖に沿って水素原子とフッ素原子の両方を含むことを意味する。一実施形態では、本開示の部分的にフッ素化されたポリマーは、ポリマー総重量と比較して重量ベースで50%、55%、60%、又は更には65%以上、70%、72%、又は更には74%以下のフッ素である原子を含む。
本明細書にて開示されるプロセスによって製造された代表的なフルオロポリマーとしては、TFE/プロピレンコポリマー、TFE/プロピレン/VDFコポリマー、VDF/HFPコポリマー、TFE/VDF/HFPコポリマー、TFE/エチルビニルエーテル(EVE)コポリマー、TFE/ブチルビニルエーテル(BVE)コポリマー、TFE/EVE/BVEコポリマー、VDF/CF=CFOCコポリマー、エチレン/HFPコポリマー、CTFE/VDFコポリマー、TFE/VDFコポリマー、TFE/VDF/PMVE/エチレンコポリマー、TFE/エチレンコポリマー、TFE/エチレン/HFPコポリマー、TFE/エチレン/PPVEコポリマー、TFE/エチレン/HFP/PPVEコポリマー、及びTFE/VDF/CF=CFO(CFOCFコポリマーが挙げられる。
本開示のポリマーは、フルオロエラストマー又は半結晶性フルオロポリマーであってもよい。これらのヨウ素化されたフルオロエラストマー又は半結晶性フルオロポリマーは、他の高性能ポリマー(例えば、熱可塑性エラストマー類)の多用途の素材である。
半結晶性フルオロポリマーは、フッ素化されたポリマーをシリコーンと水素添加エラストマーなどの他の材料との結合性を向上させるために有益である。多層フィルム構造には、半結晶性フルオロポリマーが特に有用である。
本開示の部分的にフッ素化されたポリマーは、終端基を含む。本明細書で使用するとき、用語、ポリマーの「終端基」は、両末端基(すなわち、ポリマー主鎖の端部にある基)、並びに側基(すなわち、ポリマーの主鎖上で延びている基)を含む。ポリマー鎖は、最低限、2つの終端基(すなわち、2つの末端基)を含むこととなる。ポリマー鎖が分岐を含む場合、ポリマー鎖は、3つ以上の終端基を含むこととなる。
本明細書にて開示されたプロセスで製造された部分的にフッ素化されたポリマーは、少なくとも1つの−CHI終端基(例えば、少なくとも2つ、少なくとも4つ、少なくとも6つ、少なくとも8つ又は更には少なくとも10)を含み、実質的に−CFI終端基を含まないことが見出された。本明細書にて開示したように、実質的に−CF−I終端基を含まないとは、いずれのCFI基も標準19F NMRによって検出されないことを意味する。換言すれば、ポリマーは、ポリマー中の全フッ素と比較したとき、500、300、200、150、又は更には100ppm未満の−CFI終端基を含む。Boyerらによって、Macromolecules,2005年,Vol.38,10353〜10362頁に記載の通り、−CFI終端基の存在は、C19FCl標準物質を使用して−38〜−40ppmの領域を検索する、標準19F NMR法により検出可能である。
本開示の一実施形態では、本明細書にて開示された部分的にフッ素化されたポリマーは、ポリマー鎖あたり1つ以上のヨウ素原子(例えば、ポリマー鎖あたり2、3、4、5、又は更にはそれ以上のヨウ素原子)を含み、ヨウ素が、重合中にフルオロポリマー内に取り込まれることを示している。
一実施形態では、本開示のポリマーは、ポリマーゴムの総重量に対して、ヨウ素を0.05重量%以上、0.1重量%以上、0.2重量%以上、又は更には0.3重量%以上含む。一実施形態では、本開示のフルオロポリマーゴムは、フルオロポリマーゴムの総重量に対して、ヨウ素を0.4重量%以下、0.5重量%以下、又は更には0.75重量%以下含む。
本開示の部分的にフッ素化された非晶質ポリマーは、通常、10単位、20単位、30単位、40単位、50単位、60単位、80単位、又は更には100単位超、150単位以下のムーニー粘度(121℃でML1+10)を典型的に有する。ムーニー粘度は、例えば、ASTM D−1646−07(2012)によって求めることができる。フルオロエラストマーは、単峰性若しくは二峰性又は多峰性の分子量分布(weight distribution)を有し得る。
本開示の部分的にフッ素化された半結晶性ポリマーの、265℃、5kgでのメルトフローインデックス(MFI)は、典型的には、0.1、1、10、50、又は更には100g/10分以上、500、600、800、又は更には1000g/10分以下である。
本開示のポリヨウ化物を使用する場合、硬化部位モノマーの不存在下で、得られたポリマーは、短鎖分岐を含み得る直鎖状ポリマーである。ペルオキシドの硬化特性又はポリマーの物理的特性を更に向上させるために、硬化部位モノマーが、フルオロポリマー内に取り込まれる場合、フルオロポリマーは、長鎖分岐を含む場合が多い。短鎖分岐(SCB)は、分岐単位の長さによって、長鎖分岐(LCB)と区別することができる。特に、分岐のモル質量Mbrが絡み合いのモル質量Mより小さい場合(SCB:Mbr<M)、短鎖分岐が存在する。StangeらによるMacromolecules,Vol.40,2409〜2416頁(2007年)に記載の通り、TFE/HFP/VDFコポリマーのMは、通常、ほぼ4000g/molである。一方、分岐のモル質量Mbrが絡み合いのモル質量Mより大きい場合(LCB:Mbr>M)、長鎖分岐が存在する。長鎖分岐の量は、後述のように決定することができる。
ポリマー中の長鎖分岐の存在は、様々なレオロジー的実験によって判定することができる。例えば、分岐又は非直線性の程度は、長鎖分岐指数(LCBI)によって特徴付けられる。LCBIは、R.N.Shroff、H.Mavridis、Macromolecules、Vol.32、8464〜8464頁(1999年)&34、7362〜7367頁(2001年)に記載の通り、等式:
Figure 0006317366
によって求めることができる。上記の等式では、分岐フルオロポリマーが溶融され得る溶媒中で、η0,brは、温度Tで測定された分岐フルオロポリマーのゼロずり粘度(単位Pas)であり、[η]brは、温度T’における分岐フルオロポリマーの固有粘度(単位mL/g)であり、a及びkは定数である。これらの定数は、次の等式:
Figure 0006317366
から求められる[式中、η0,lin及び[η]linはそれぞれ、それぞれ同じ温度T及びT’並びに同じ溶媒中で測定された対応する直鎖状フルオロポリマーのゼロずり粘度及び固有粘度を表す]。したがって、当然ながら同じ溶媒及び温度が等式1及び2において使用されることを条件とする限り、LCBIは選ばれた測定温度及び溶媒の選択とは無関係である。任意により短鎖分岐を含み得る直鎖状フルオロポリマーのLCB値は、0以上約0.1以下のLCBI値を有することとなる。長鎖分岐状フルオロポリマーのLCBIは、0.1、0.2、0.3、又は更には0.4を超えるLCBI値を有することになる。これらのポリマーのLCBIは、約5未満、約2未満、又は更には約1未満であってもよい。
長鎖分岐の存在を判定するための代替的方法は、臨界緩和係数の計算によるものである。この方法は、不溶性ポリマーに特に好適である。Wood−Adamsら(Macromolecules 2000年,33,No.20,7489〜7499頁)に開示されている通り、位相角δ対測定周波数ωをプロットしたとき、長鎖分岐を有するポリマーは、δ(ω)の関数において、平坦又は更なる湾曲を示し、直鎖状ポリマーでは、これらを示さない。ポリマーが直鎖状である場合、得られるプロットは、単一の湾曲のみを有する(Stangeら、Macromolecules 2007年,40,2409〜2416頁,図6と比較すると、位相角は、角周波数( )の代わりにせん断弾性率に対してプロットされているが、角周波数( )に対して、位相角( )をプロットするときには同様の曲線が得られる)。臨界緩和指数nは、ゲル点における位相角()を90°で割ること、即ち、n=/90°により得られる。ゲル点()における位相角は、長鎖分岐が存在する場合に、( )−関数が平坦になるか、又は第2の湾曲を形成するところ、即ち、プロットの1次導関数がその最大値を有する、及び/又は2次導関数がゼロを通るところの角度である。Garcia−Francoら(Macromolecules 2001年、34、No.10、3115〜3117頁)によれば、前述の( )−関数の中の平坦域は、ポリマー中のLCBの量が増加するとき、より低い位相角δへとシフトすることとなる。nが1に近づくにつれて、存在する長鎖分岐はより少なくなる。本明細書で開示されるフルオロポリマーについての臨界緩和指数nは、典型的には0より大きくかつ1未満である。一般に、nは、0.3〜0.92、好ましくは0.35〜0.85となる。
硬化
本開示のフルオロポリマーは、有機ペルオキシド類などのペルオキシド硬化剤を用いて硬化されてもよい。多くの場合、ペルオキシ酸素(peroxy oxygen)に結合した第三炭素原子を有する第三ブチルペルオキシドを使用することが好ましい。
代表的なペルオキシドとして、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、ジクミルペルオキシド、ジ(2−t−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、ジアルキルペルオキシド、ビス(ジアルキルペルオキシド)、2,5−ジメチル−2,5−ジ(第三ブチルペルオキシ)3−ヘキシン、ジベンゾイルペルオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、第三ブチルペルベンゾエート、α,α’−ビス(t−ブチルペルオキシ−ジイソプロピルベンゼン)、t−ブチルペルオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルペルオキシ2−エチルヘキシルカーボネート、t−アミルペルオキシ2−エチルヘキシルカーボネート、t−ヘキシルペルオキシイソプロピルカーボネート、ジ[1,3−ジメチル−3−(t−ブチルペルオキシ)ブチル]カーボネート、ペルオキシ炭酸(carbonoperoxoic acid)、O,O’−1,3−プロパンジイルOO,OO’−ビス(1,1−ジメチルエチル)エステル、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
使用されるペルオキシド硬化剤の量は通常、フルオロポリマー100部あたり、0.1、0.2、0.4、0.6、0.8、1、1.2、又は更には1.5重量部以上、2、2.25、2.5、2.75、3、3.5、4、4.5、5、又は更には5.5重量部以下となる。
ペルオキシド硬化系では、助剤を含むことが望ましい場合が多い。当業者は、所望の物理的特性に基づいて従来の助剤を選択することができる。代表的な助剤として、トリ(メチル)アリルイソシアヌレート(TMAIC)、トリアリルイソシアヌレート(TAIC)、トリ(メチル)アリルシアヌレート、ポリ−トリアリルイソシアヌレート(ポリ−TAIC)、トリアリルシアヌレート(TAC)、キシリレン−ビス(ジアリルイソシアヌレート)(XBD)、N,N’−m−フェニレンビスマレイミド、ジアリルフタレート、トリス(ジアリルアミン)−s−トリアジン、亜リン酸トリアリル、1,2−ポリブタジエン、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、及びこれらの組み合わせが挙げられる。別の有用な助剤は、式CH=CH−Rf1−CH=CHで表すことができる[式中、Rf1は、1〜8つの炭素原子からなるペルフルオロアルキレンであり得る]。このような助剤は、最終硬化エラストマーの機械的強度を向上させた。このような助剤は通常、フルオロポリマー100部あたり、0.5、1、1.5、2、2.5、3、4、4.5、5、5.5、又は更には6重量部以上、4、4.5、5、5.5、6、7、8、9、10、10.5、又は更には11重量部以下の量で使用される。
フルオロポリマー組成物はまた、エラストマー組成物の調製に通常用いられるタイプの幅広い種類の添加剤類、例えば、顔料類、充填剤類(例えば、カーボンブラック)、細孔形成剤類、及び当該技術分野において既知のものを含有してもよい。
金属酸化物は、従来、ペルオキシドの硬化に用いられている。代表的な金属酸化物としては、Ca(OH)、CaO、MgO、ZnO、及びPbOが挙げられる。一実施形態では、硬化性フルオロポリマーは、金属酸化物を本質的に含まない(すなわち、組成物は、フルオロエラストマー100部あたり1,0.5、0.25、0.1、又は更には、0.05部未満を含む)。一実施形態では、硬化性フルオロポリマーは、金属酸化物を含む。例えば、フルオロポリマー100部あたり、1.5、2、4、5、又は更には6部以上の金属酸化物を含む。
本硬化プロセスでは、必要量のペルオキシド、助剤、及び他の構成成分と共に、フルオロポリマーゴムが、2本ロール機などの従来の手段によって、高温で配合される。次に、フルオロポリマーゴムは、加工して(例えば、ホース又はホースライニングの形状に)成形され、又は(例えば、O−リングの形態に)成型される。次に、成形された物品を加熱して、ゴム組成物を硬化させ、硬化エラストマー物品を形成することができる。
硬化フルオロエラストマーは、自動車、化学処理、半導体、航空宇宙、及び石油産業での用途など、高温及び/又は腐食性物質にさらされるシステム内のシール部、ガスケット、及び成型部品として特に有用である。フルオロエラストマーは、封止用途において使用することができるため、圧縮下でエラストマーが上手く機能することが重要である。圧縮封止性は、容易に圧縮され、かつ接合面上で押し戻す合成力を発揮するエラストマーの能力に基づいている。広範な環境条件にわたって時間に応じてこの剛性力を維持する材料の能力は、長期安定性のために重要である。熱膨張、応力緩和、及び熱エージングの結果、初期封止力は、時間と共に減衰することとなる。保持された封止力を求めることにより、広範な条件下における、具体的には、200℃、225℃、250℃、及び更には275℃などの高温条件下におけるエラストマー材の封止力保持性を評価することができる。
本開示の代表的実施形態としては、これらに限定されるものではないが、以下の実施形態が挙げられる。
実施形態1.フルオロポリマーを製造する方法であって、(a)式(I):M+y[I−I−(I) の水溶性ポリヨウ化物塩を含む水溶液を提供することと[式中、Mは、価数yを有するカチオンであり、yは、1以上の整数であり、nは、1以上の整数である]、(b)水溶液中において、モノマーの重合を開始することであって、モノマーはフッ素化モノマーである、開始することと、を含む、方法。
実施形態2.Mは、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、及びこれらの組み合わせから選択される、実施形態1に記載の方法。
実施形態3.Mは、Li、Na、K、Ca、及びこれらの組み合わせから選択される、実施形態2に記載の方法。
実施形態4.水溶性ポリヨウ化物塩は、ヨウ化物塩及び単体のヨウ素を用いて調製される、実施形態1〜3のいずれか一つに記載の方法。
実施形態5.nは、1、2、又は3である、実施形態1〜4のいずれか一つに記載の方法。
実施形態6.フッ素化モノマーは、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、フッ化ビニリデン、フッ化ビニル、ペルフルオロアルコキシアルケン、ペルフルオロアルキルビニルエーテル、ペルフルオロアルキルアリルエーテル、ペルフルオロアルコキシビニルエーテル、ペルフルオロアルコキシアリルエーテル、及びこれらの組み合わせから選択される、実施形態1〜5のいずれか1つに記載の方法。
実施形態7.重合されるモノマーは、TFE及びプロピレン;TFE、プロピレン、及びVDF;VDF及びHFP;TFE、VDF、及びHFP;TFE及びEVE;TFE及びBE;TFE、EVE、及びBE;VDF及びCF=CFOC;エチレン及びHFP;CTFE及びVDF;TFE及びVDF;TFE、VDF、PMVE、及びエチレン;TFE及びエチレン;TFE、エチレン、及びHFP;TFE、エチレン、及びPPVE;TFE、エチレン、HFP、及びPPVE;並びにTFE、VDF、及びCF=CFO(CFOCF3から選択される、実施形態1〜6のいずれか1つに記載の方法。
実施形態8.非フッ素化モノマーの存在下で重合を開始することを更に含む、実施形態1〜7のいずれか1つに記載の方法。
実施形態9.非フッ素化モノマーは、エチレン、プロピレン、又はこれらの組み合わせから選択される、実施形態8に記載の方法。
実施形態10.硬化部位モノマーの存在下で重合を開始することを更に含む、実施形態1〜9のいずれか1つに記載の方法。
実施形態11.硬化部位モノマーは、ヨウ素、臭素、ニトリル基、バイオレフィン、ジアリル若しくはジビニル基、又はこれらの組み合わせを含む、実施形態10に記載の方法。
実施形態12.水溶液は、乳化剤を更に含む、実施形態1〜11のいずれか1つに記載の方法。
実施形態13.乳化剤は、非フッ素化乳化剤から選択される、実施形態12に記載の方法。
実施形態14.方法は、フッ素化乳化剤を実質的に含まない、実施形態1〜13のいずれか1つに記載の方法。
実施形態15.式(I):M+y[I−I−(I) の水溶性ポリヨウ化物塩の存在下で、フッ素化モノマーを重合することによって得られるフルオロポリマー[式中、Mは、価数yを有するカチオン性基であり、yは、1以上の整数であり、nは、1以上の整数である]。
実施形態16.フルオロポリマーは、エラストマーである、実施形態15に記載のフルオロポリマー。
実施形態17.フルオロポリマーは、310℃以下の融点を有する半結晶性ポリマーである、実施形態15に記載のフルオロポリマー。
実施形態18.フルオロポリマーは、部分的にフッ素化されている、実施形態15〜17のいずれかに記載のフルオロポリマー。
実施形態19.部分的にフッ素化されたポリマーであって、側基及び末端基からなる終端基を含むポリマー鎖であって、ポリマー鎖は、−CHIを含む少なくとも1つの終端基を含み、−CFIを含む終端基を実質的に含まない、ポリマー鎖を含み、部分的にフッ素化されたポリマーは、式I−Z−Iのジヨード化合物の不存在下で重合される、部分的にフッ素化されたポリマー[式中、Zは、アルキル基、部分的にフッ素化されたアルキル基、又は全フッ素化されたアルキル基のいずれか1つから選択される]。
実施形態20.ポリマー鎖は、−CHIを含む少なくとも2つの終端基を含む、実施形態19に記載の部分的にフッ素化されたポリマー。
実施形態21.265℃(5kg)でのMFIが0.1g/10分超、1000g/10分未満である、実施形態19又は20に記載の部分的にフッ素化されたポリマー。
実施形態22.ポリマーは、121℃において、10(ML1+10)超のムーニー粘度を有する、実施形態19又は20に記載の部分的にフッ素化されたポリマー。
実施形態23.ポリマー鎖は、共重合モノマーを含み、少なくとも2つの異なるモノマーが、共重合されている、実施形態19〜22のいずれか1つに記載の部分的にフッ素化されたポリマー。
実施形態24.ポリマー鎖は、共重合モノマーを含み、モノマーは、TFE及びプロピレン;TFE、プロピレン、及びVDF;VDF及びHFP;TFE、VDF、及びHFP;TFE及びEVE;TFE、及びBE;TFE、EVE、及びBE;VDF及びCF=CFOC;エチレン及びHFP;CTFE及びVDF;TFE及びVDF;TFE、VDF、PMVE、及びエチレン;TFE及びエチレン;TFE、エチレン、及びHFP;TFE、エチレン及びPPVE;TFE、エチレン、HFP、及びPPVE;並びにTFE、VDF、及びCF=CFO(CFOCFから選択される、実施形態19〜23のいずれか1つに記載の部分的にフッ素化されたポリマー。
実施形態25.ポリマー鎖は、共重合モノマーを含み、モノマーの少なくとも1つは、VDFである、実施形態19〜24のいずれか1つに記載の部分的にフッ素化されたポリマー。
実施形態26.ポリマー鎖は、硬化部位モノマーを更に含む、実施形態23〜25のいずれか1つに記載の部分的にフッ素化されたポリマー。
実施形態27.硬化部位モノマーは、臭素硬化部位モノマー、ヨウ素硬化部位モノマー、ニトリル硬化部位モノマー、ビスオレフィン硬化部位モノマー、ジアリル硬化部位モノマー、ジビニル硬化部位モノマー、又はこれらの組み合わせから選択される、実施形態26に記載の部分的にフッ素化されたポリマー。
実施形態28.ポリマーは、乳化剤を実質的に含まない、実施形態19〜27のいずれか1つに記載の部分的にフッ素化されたポリマー。
実施形態29.硬化性フルオロエラストマー組成物であって、実施形態19〜28のいずれか1つに記載の部分的にフッ素化されたポリマーを含み、かつペルオキシド硬化系を更に含む、硬化性フルオロエラストマー組成物。
実施形態30.部分的にフッ素化されたポリマーと実施形態29に記載のペルオキシド硬化系との間の硬化反応の反応生成物を含む、硬化フルオロエラストマー組成物。
実施形態31.実施形態30による硬化フルオロエラストマー組成物を含む、成形物品。
本開示の利点及び実施形態を以下の実施例によって更に例示するが、これら実施例において列挙される特定の材料及びそれらの量、並びに他の条件及び詳細は、本発明を不当に制限するものと解釈されるべきではない。これらの実施例では、比率、割合、及び比はすべて、特に断らないかぎり重量に基づいたものである。
材料はいずれも、例えば、Sigma−Aldrich Chemical Company(Milwaukee、WI)から市販されているものか、あるいは特に断らない又は明らかにされない限り、当業者には既知のものである。
これらの略称が以下の実施例にて使用される。g=グラム、kg=キログラム、min=分、mol=モル、cm=センチメートル、hr=時間、min=分、mm=ミリメートル、mL=ミリリットル、nm=ナノメートル、L=リットル、rpm=毎分回転数、MPa=メガパスカル、及びwt=重量。
測定方法
メルトフローインデックス(MFI)は、単位g/10分で報告され、DIN 53735に従って、荷重5.0kgで測定した。別途注記のない限り、温度265℃を適用し、直径2.1mm、長さ8.0mmの標準化押出ダイを使用した。
窒素流下及び10℃/分の加熱速度において、Perkin−Elmer DSC 7.0(Perkin−Elmer Inc.,Waltham,MA)を用いて、ASTM 4591に従って、フルオロポリマーの融点を測定した。示された融点は、融点の最大値に関わる。
ラテックス粒径の測定は、ISO/DIS 13321に従って、動的光散乱法(Zetasizer 1000 HAS(Malvern Instruments Ltd.,Worcestershire、UK))により行われた。報告された平均粒度は、Z−平均である。測定前に、重合から得られたポリマーラテックスを0.001mol/L KCl溶液で希釈し、測定温度は、すべての場合において20℃であった。
希釈ポリマー溶液の溶液粘度は、DIN 53726に従って、通常、35℃にてメチルエチルケトン(MEK)中の0.16%ポリマー溶液で測定した。ASTM D 2515を満たすキャノン・フェンスケ・ルーチン粘度計(Connon−Fenske−Routine−Viskosimeter)(Fa.Schott,Mainz/Germany)、が測定に使用され、Hagenbach補正が適用された。還元粘度、red、は、Hugginsの式(red.=[ ]+k×[ ]×c)及びハHugginsの定数k=0.34を用いて、固有粘度[ ]に換算した。
ムーニー粘度は、ASTM D1646−07に従って求められた。別途注記のない限り、ムーニー粘度は、121℃で1分予熱及び10分試験(ML 1+10 @ 121℃)を使用して、硬化剤又は最終化合物を組み込むフルオロエラストマーゴムのみを含有する組成物から測定された。
分子量分布は、LCグレードの不安定化テトラヒドロフランにおいて、25℃で記録されたサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)によって、測定した。SEC装置は、クォタナリーLC−MS傾斜ポンプ、オートサンプラー、UVフォトダイオードアレイ検出器(PDA)、PSS SDVプレカラム(8×50mm)、及び3つのPSS SDV 5μカラム10^3、10^5、10^7オングストローム(8×300mm)を備えたThermo Surveyor LCシステム、並びにShodex 101屈折率検出器から構成された。SEC−エルグラム(elugram)は、WinGPC UniChromソフトウエア、バージョン8.00(PSS、Mainz/Germany)を使用して評価した。以下の分子量分布は、1620g/mol〜7,520,000g/molの範囲の分布の狭い12のポリスチレン標準サンプル(PSS Polymer Standards Service,Mainz/Germany)で行われた較正に対して報告されている。
ひずみ制御型ARESレオメータ(Rheometry Scientific Inc.Piscataway,NJ)を使用して、265℃での周波数掃引実験において、フルオロポリマーの動的機械データを記録した。25mmの並行平板が使用され、典型的には1〜20%の範囲のひずみが付与された。ゼロずり粘度が、単位Pa・sで報告され、オーケストレーター(orchestrator)ソフトフェア(バージョン7.0.8.13)の4つのパラメータのカロウフィット(Carreau fit)関数を用いて推定された。
長鎖分岐指数LCBIは、Macromolecules(1999年)32,8464〜8464頁及びMacromolecules(2001年)34,7362〜7367頁において、R.N.Shroff及びH.Mavridisにより記載される通り評価した。本明細書で溶液粘度から求めた値[ ]及び溶融レオロジー研究(265℃にて)から求めたは、因数a=5.26及びk=2.47e−7を用いて変換された。
ヨウ素含有量は、オートサンプラー(ASC−240S(Metrohm Inc.,Riverview,FL))、燃焼解析装置(NSX−2100、バージョン1.9.8ソフトウエア付きAQF−2100F(Mitsubishi Chemical Analytech Co.,Ltd.))、ガス吸収ユニット(GA−210(Mitsubishi Chemical Analytech Co.))、及び液体クロマトグラフィーシステム(商品名「MAGIC NET 2.3」(Methrohm Inc.)のソフトウエアを備えた881 compac IC pro)からなる燃焼イオンクロマトグラフィーを用いて元素分析によって測定した。
19F及びH核磁気共鳴(NMR)スペクトルをNMR(商品名「AVANCE」400(Bruker Corp.Bremen,Germany))により記録し、通常、1回の測定あたり、400MHz、3000スキャンを適用した。ポリマーは、典型的には、50mg/mLの濃度で、アセトン−d中に溶解させ、化学シフトは、標準物質としてテトラメチルシラン(TMS)を用いて、物理単位(百万分率)ppmにて報告する。「N/10C」値は、10,000炭素原子(HFPの側鎖Cを含む)当たりの構造ユニットの計算量である。「N/分子」は、M値及び炭素原子の平均質量M=43.8g/molにより算出したポリマー鎖あたりの構造ユニットの計算量である。
プレス硬化:物理的特性の測定のために、約10メガパスカル(MPa)で7分間177℃にてプレスすることによって、150×150×2.0mmのシートを調製した。
後硬化:プレス硬化シートは、オーブン内で230℃で2時間、熱に暴露することによって、後硬化させた。
硬化レオロジー試験トが、レオメータ(例えば、Alpha Technologies社製Rubber Process Analyzer(RPA)Model 2000)を用いて、ASTM D 5289−06に従って行われた。予熱なしの177℃、経過時間30分、0.5弧度、1分当たり100サイクル)。最小トルク(M)、及び平坦域又は最大トルク(M)が得られない場合は特定の期間中に到達する最も高いトルクの両方を測定した。また、トルクがM(t2)を超えて2単位増加する時間、トルクがM+0.5×(M−M),(t’50)に等しい値に到達する時間、トルクがM+0.9×(M−M),(t’90)に到達する時間を測定した。
物理的特性を測定するために硬化性組成物の後硬化シート(上記手順参照)を使用した。すべての試料は、試験前に周囲温度に戻した。
物理的特性;破断点引張強さ、破断点伸び、及び100%伸長時の弾性率は、DIN 53504に従って穿孔ナイフS2で、対応する後硬化シートから切断されたサンプルを用いて、DIN53504に従って測定された。硬度は、ISO 7619−1により、タイプA−2ショアデューロメータを用いて測定した。
実施例
(実施例1)
直鎖状トポグラフィーを有する非晶質TFE9.9/PMVE19.8/VDF70.3ターポリマーが、インペラ撹拌システム(impeller agitator system)を備えた総体積48.5Lの重合ケトル内で以下の手順に従って調製された。26.0Lの脱イオン水を充填した無酸素ケトルを90℃まで加熱し、撹拌システムは、240rpmに設定された。ケトルに、ペルフルオロメチルビニルエーテル(PMVE)956gを充填して、絶対反応圧力7.1bar(0.71MPa)とし、フッ化ビニリデン(VDF)466gを充填して、絶対反応圧力15.1bar(1.51MPa)とし、テトラフルオロエチレン(TFE)175gを充填して、絶対反応圧力17.0bar(1.7MPa)とした。2.0%過硫酸アンモニウム(APS)水溶液100mLを添加することによって、重合が開始され、APS溶液の連続供給を供給速度165mL/時間で維持した。反応が開始すると、反応温度は90℃を維持し、供給比率PMVE(kg)/VDF(kg)が0.729、供給比率TFE(kg)/VDF(kg)が0.221にて、TFE、VDF、及びPMVEを気相内に供給することによって、絶対反応圧力17.0bar(1.7MPa)を維持した。重合時間8分経過後、(NH)I水溶液は、供給比率VDF1kgあたり0.361kgの(NH)I溶液にて、反応器内に供給した。本(NH)I水溶液は、単体のヨウ素16g(純度≧99.9%(Applichem))を18.3gのヨウ化アンモニウム(純度≧99.9%(Sigma Aldrich))と共に3Lの脱気水中に溶解させることによって重合前に調製した。その他のモノマーの供給比率は維持した。モノマーの供給は、370分後にVDF総供給量が3410gに到達したとき、モノマーバルブを閉じることによって中断した。次に、反応器は通気され、3サイクルにおいて、Nで洗い流された。
固形含有率20.2%及び動的光散乱法による直径273nmのラテックス粒子を有する得られたポリマー分散液は、反応器の底部において除去された。分散液3000mLは、冷蔵庫内において、一晩、−18℃にて凍結凝固させた。除霜後、こうして得られたスポンジ様未加工ラムを強烈な撹拌下で脱イオン水にて5回洗浄し、次いで、オーブン内で130℃にて12時間乾燥させた。得られたポリマーは、以下の表1に示す以下の物理的特性を示し、以下のH−NMRの結果は、以下の表2に示される。
Figure 0006317366
Figure 0006317366
19F NMRスペクトルは、δ=−38〜−40ppmの領域では、いかなるシグナルも示さない。
(実施例2)
以下に記載されているように、実施例1のポリマーは、ペルオキシド硬化パッケージを用いてプレス硬化し、種々の物理的特性を測定した。いずれの場合においても、上記実施例1から得られたポリマー100部は、以下の30部のCancarb Ltd.(Medicine Hat,Alberta,Canada)製のASTM N990である商品名「THERMAX FLOFORM MEDIUM THERMAL CARBON BLACK N990」で入手可能なカーボンブラックN−990、3部のZnO、3部の商品名「TRIGONOX 101−50 pd」(AkzoNobel Polymer Chemicals LLC(Chicago,IL))で販売されているペルオキシド、及び4.3部の商品名「TAIC」にて日本化成株式会社(日本)より入手可能なトリアリルイソシアヌレート(70%)であるTAICとで、2本ロール機で混合された。
硬化化合物の硬化レオロジー及び機械的特性に関して試験を行った。試験結果を表3及び表4で報告する。
Figure 0006317366
Figure 0006317366
(実施例3)
実施例1で使用したものと同一の反応器において、直鎖状トポグラフィーを有する半結晶性TFE39/HFP11/VDF50ターポリマーを調製した。27.0Lの脱イオン水を充填した無酸素ケトルを80℃まで加熱し、撹拌システムは、240rpmに設定した。ケトルに、米国特許第7,671,112号(Hintzerら)に記載される通り調製されたCF−O−(CF−O−CHF−CF−C(O)ONH4+)を含む30%界面活性剤水溶液275g、及びヘキサフルオロプロペン(HFP)1002gを充填して、絶対圧力7.1bar(0.71MPa)とし、また、フッ化ビニリデン(VDF)304gを充填して、絶対圧力11.6bar(1.16MPa)とし、テトラフルオロエチレン(TFE)439gを充填して、絶対反応圧力15.5bar(1.55MPa)とした。1.5%過硫酸アンモニウム(APS)水溶液690gを添加することによって、重合が開始された。反応が開始すると、反応温度は80℃を維持し、供給比率HPF(kg)/VDF(kg)が0.516、供給比率TFE(kg)/VDF(kg)が1.221にて、TFE、VDF、及びHFPを気相内に供給することによって、絶対反応圧力15.5bar(1.55MPa)を維持した。重合時間8分経過後、(NH)I水溶液が、(NH)I溶液(kg)/VDF(kg)の供給比率0.549にて、反応器内に供給された。本(NH)I水溶液は、実施例1と同一の方法で調製された。その他のモノマーの供給比率は維持された。モノマー供給は、255分後に総VDF供給量が1176gに到達したとき、モノマーバルブを閉じることによって中断された。次に、反応器は通気され、3サイクルにおいて、Nで洗い流された。
固形含有率10.5%及び動的光散乱法による直径50nmを有するラテックス粒子を有する得られたポリマー分散液が、反応器の底部において除去された。分散液3000mLを、DOWEX 650C陽イオン交換樹脂(Dow Chemical Co.)含有ガラスカラムを通過させた。次に、分散液は、冷蔵庫内において、一晩、−18℃にて凍結凝固させた。除霜後、こうして得られた微細ポリマー凝集体を強烈な撹拌下で脱イオン水にて5回洗浄し、次いで、オーブン内で80℃にて12時間乾燥させた。こうして得られたポリマーは、以下の表5に示す以下の物理的特性を示した。以下のH−NMRの結果は、以下の表6に示される。
Figure 0006317366
Figure 0006317366
19F NMRスペクトルは、ほぼδ=−38〜−40ppmの領域では、いかなるシグナルも示さない。
本発明の範囲及び趣旨から逸脱することなく本発明の予測可能な改変及び変更を行い得ることは当業者には明らかであろう。本発明は、説明を目的として本出願に記載される実施形態に限定されるべきではない。本発明の実施態様の一部を以下の項目[1]−[12]に記載する。
[1]
フルオロポリマーを製造する方法であって、
(a)式(I):M +y [I−I−(I) n y - の水溶性ポリヨウ化物塩を含む水溶液を提供することと
[式中、Mは、価数yを有するカチオンであり、yは、1以上の整数であり、nは、1以上の整数である]、
(b)該水溶液中において、モノマーの重合を開始することであって、該モノマーはフッ素化モノマーである、開始することと、を含む、方法。
[2]
Mは、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、及びこれらの組み合わせから選択される、項目11に記載の方法。
[3]
Mは、Li、Na、K、Ca、及びこれらの組み合わせから選択される、項目2に記載の方法。
[4]
前記水溶性ポリヨウ化物塩は、ヨウ化物塩及び単体のヨウ素を用いて調製される、項目1〜3のいずれか一項に記載の方法。
[5]
nは、1、2、又は3である、項目1〜4のいずれか一項に記載の方法。
[6]
前記フッ素化モノマーは、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、フッ化ビニリデン、フッ化ビニル、ペルフルオロアルコキシアルケン、ペルフルオロアルキルビニルエーテル、ペルフルオロアルキルアリルエーテル、ペルフルオロアルコキシビニルエーテル、ペルフルオロアルコキシアリルエーテル、及びこれらの組み合わせから選択される、項目1〜5のいずれか一項に記載の方法。
[7]
硬化部位モノマーの存在下で重合を開始することであって、該硬化部位モノマーは、ヨウ素、臭素、ニトリル基、バイオレフィン、ジアリル若しくはジビニル基、又はこれらの組み合わせを含む、開始すること、を更に含む、項目1〜6のいずれか一項に記載の方法。
[8]
前記方法は、フッ素化乳化剤を実質的に含まない、項目1〜7のいずれか一項に記載の方法。
[9]
式(I):M +y [I−I−(I) n y - の水溶性ポリヨウ化物塩の存在下で、フッ素化モノマーを重合することによって得られるフルオロポリマー
[式中、Mは、価数yを有するカチオン性基であり、yは、1以上の整数であり、nは、1以上の整数である]。
[10]
前記フルオロポリマーは、エラストマーである、項目9に記載のフルオロポリマー。
[11]
前記フルオロポリマーは、310℃以下の融点を有する半結晶性ポリマーである、項目9に記載のフルオロポリマー。
[12]
前記フルオロポリマーは、部分的にフッ素化されている、項目8〜11のいずれか一項に記載のフルオロポリマー。

Claims (8)

  1. フルオロポリマーを製造する方法であって、
    (a)式(I):M y+ [I−I−(I)n y - の水溶性ポリヨウ化物塩を含む水溶液を提供することと
    [式中、Mは、価数yを有するカチオンであり、yは、1以上の整数であり、nは、1以上の整数である]、
    (b)該水溶液中において、モノマーの重合を開始することであって、該モノマーはフッ素化モノマーであることと、を含む、方法。
  2. Mが、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、及びこれらの組み合わせから選択される、請求項1に記載の方法。
  3. Mが、Li、Na、K、Ca、及びこれらの組み合わせから選択される、請求項2に記載の方法。
  4. 水溶性ポリヨウ化物塩が、ヨウ化物塩及び単体のヨウ素を用いて調製される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. nが、1、2、又は3である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. フッ素化モノマーが、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、フッ化ビニリデン、フッ化ビニル、ペルフルオロアルコキシアルケン、ペルフルオロアルキルビニルエーテル、ペルフルオロアルキルアリルエーテル、ペルフルオロアルコキシビニルエーテル、ペルフルオロアルコキシアリルエーテル、及びこれらの組み合わせから選択される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 硬化部位モノマーの存在下で重合を開始することを更に含み、硬化部位モノマーは、ヨウ素、臭素、ニトリル基、バイオレフィン、ジアリル若しくはジビニル基、又はこれらの組み合わせを含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. フッ素化乳化剤が実質的に不存在である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
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