JP6315068B2 - 顔料捺染インクジェット記録方法、インクジェット記録装置 - Google Patents
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〔1〕
少なくとも色材として顔料を含む顔料捺染インク組成物を、インク滴のインク量が9ng以下であるインク滴として、ノズル開口から布帛の方向の0.5mm〜1.0mmの距離における平均吐出速度Vが5m/s以上として、前記ノズル開口から吐出し、前記顔料捺染インク組成物を前記布帛へ付着させる、
顔料捺染インクジェット記録方法。
〔2〕
前記ノズル開口と前記布帛との距離が2.0〜5.0mmである、前項〔1〕に記載の顔料捺染インクジェット記録方法。
〔3〕
前記インク滴のインク量が、5〜9ngであり、
前記平均吐出速度Vが、5〜10m/sである、
前項〔1〕又は〔2〕に記載の顔料捺染インクジェット記録方法。
〔4〕
前記顔料捺染インク組成物は、固形分含有量が8質量%以上である、前項〔1〕〜〔3〕いずれか1項に記載の顔料捺染インクジェット記録方法。
〔5〕
前記顔料捺染インク組成物は、顔料、樹脂分散体を含む、前項〔1〕〜〔4〕いずれか1項に記載の顔料捺染インクジェット記録方法。
〔6〕
前記布帛は、綿又は綿混紡を含む、前項〔1〕〜〔5〕いずれか1項に記載の顔料捺染インクジェット記録方法。
〔7〕
前記顔料捺染インク組成物の前記布帛への付着後に、前記顔料捺染インク組成物が付着した前記布帛をヒートプレスにより加熱処理をする、前項〔1〕〜〔6〕いずれか1項に記載の顔料捺染インクジェット記録方法。
〔8〕
前記加熱処理における加熱温度が150℃以上である、前項〔7〕に記載の顔料捺染インクジェット記録方法。
〔9〕
前記布帛への前記顔料捺染インク組成物の付着量が10〜100mg/inch2である、前項〔1〕〜〔8〕いずれか1項に記載の顔料捺染インクジェット記録方法。
〔10〕
前記布帛上の前記顔料捺染インク組成物のドット形成密度が、720dpi以上×720dpi以上である、前項〔1〕〜〔9〕いずれか1項に記載の顔料捺染インクジェット記録方法。
〔11〕
前記顔料捺染インク組成物は、少なくともカラー顔料を含むカラーインクと顔料として少なくともカーボンブラック顔料を含むブラックインクのいずれかである、前項〔1〕〜〔10〕いずれか1項に記載の顔料捺染インクジェット記録方法。
〔12〕
前項〔1〕〜〔11〕いずれか1項に記載の顔料捺染インクジェット記録方法により印刷を行うインクジェット記録装置。
本実施形態の顔料捺染インクジェット記録方法は、少なくとも色材として顔料を含む顔料捺染インク組成物を、インク滴のインク量が9ng以下であるインク滴として、ノズル開口から布帛の方向の0.5mm〜1.0mmの距離における平均吐出速度Vが5m/s以上として、前記ノズル開口から吐出し、顔料捺染インク組成物を布帛へ付着させる。
図1にノズル開口から吐出されたインク滴が布帛に付着するまでの経過を示す。ノズル開口1から吐出されたインク滴2はケバ4に付着せず布帛の基体部分3に到達するのが望ましい(インク滴2a)。しかしながら、従来は、インク滴2がケバ4の表面に付着して布帛の基体部分3にまで届かない場合(インク滴2b)や、ケバ4の表面に付着したインク2bがケバ4が倒れた時に布帛の基体部分3に付着し汚す場合がある(インク滴2c)。本実施形態の顔料捺染インクジェット記録方法はノズル開口1から吐出されたインク滴2はケバ4の表面に付着せず布帛の基体部分3まで到達するよう、以下のような構成を有する。
インクジェット記録装置は、ヘッドを主走査方向に沿って移動させ、この移動に連動してヘッドのノズル開口からインク滴を吐出させることにより、布帛上に画像を記録する。このインク滴の吐出は、例えば、ノズル開口に連通した圧力発生室を膨張及び収縮させることで行われる。
図3は本実施形態のインクジェット記録方法で記録を行うインクジェット記録装置(全体)の全体構成のブロック図の一例である。インクジェットプリンター10は、搬送ユニット20、キャリッジユニット30、ヘッドユニット40、センサ群50、コントローラー60を有する。表示装置120を有するコンピュータ110から印刷信号PRTを受信したインクジェットプリンター10は、コントローラー60によって各ユニットを制御し被記録媒体に記録を行う。コントローラー60は、ユニット制御回路64、CPU62、メモリ63、インターフェース部61を有する。ヘッドユニット40は前述のヘッド、吐出機構を有し、記録の際の吐出速度、吐出周波数、インク量などは、コントローラー60によるヘッドユニット40の制御により行われる。キャリッジユニットはヘッドを主走査方向に沿って移動させる。搬送ユニットは被記録媒体を搬送方向へ搬送する。
本実施形態のインクジェット記録方法では、吐出された顔料捺染インク組成物を布帛へ付着させ画像を形成する。顔料捺染インク組成物の布帛への付着後に、顔料捺染インク組成物が付着した布帛をヒートプレスにより加熱処理する乾燥工程を行うことが好ましい。この加熱処理により、インク組成物に含まれ得る樹脂(ポリマー)を布帛の表面に融着させ、かつ、水分を蒸発させることができる。これにより、得られる画像が耐擦性により優れる傾向にある。なお、この場合にケバによる汚れが発生しやすいが、本実施形態による方法であれば、インク滴が布帛の基体部分まで届き、ケバに留まらないので布帛が汚れることが抑制される。
布帛に対する顔料捺染インク組成物の付着量の下限は、10mg/inch2以上であることが好ましく20mg/inch2以上であることがより好ましい。上限は、100mg/inch2以下であることが好ましく、70mg/inch2以下であることがより好ましく50mg/inch2であることがさらに好ましい。インク組成物の付着量が上記範囲であることにより、特にカラーインクにより所望の色を有する画像を作成しやすく、乾燥速度も良好にできる。
「ドット形成密度」とは、吐き出される1つ1つのインク滴の被記録媒体上への形成密度をいい、被記録媒体の横方向(主走査方向、幅方向)×被記録媒体の縦方向(副走査方向、搬送方向)(各dpi)で表される。一方で、「記録解像度」とは、印刷データに基づいて階調の制御が可能な最小記録単位(画素)の密度をいう。ドット形成密度は記録解像度と同じ場合もあるが必ずしも同じではない。布帛上の顔料捺染インク組成物のドット形成密度は、両方向とも600dpi以上であることが好ましく、1200dpi以上であることがより好ましく、1400dpi以上であることがさらに好ましい。本実施形態の顔料捺染インクジェット記録方法であれば、このような高ドット形成密度で印刷が可能となる。
次に、本実施形態に用いる布帛について説明する。布帛としては、特に限定されないが、例えば、絹、綿、羊毛、ナイロン、ポリエステル、レーヨン等の天然繊維又は合成繊維が挙げられる。これらのうち、肌触りの点で、布帛は綿又は綿混紡を含むことが好ましい。また、綿又は綿混紡の場合には特に布帛表面にケバが立っており、ケバによってインク滴がトラップされて布帛表面に届くことが困難となる傾向にある。そのため、綿又は綿混紡の場合には、特に本発明を適用して問題を解決する必要性が大きい。綿混紡は、綿を10質量%以上100質量%未満含むものが好ましく、30質量%以上100質量%未満含むものがより好ましく、52質量%以上100質量%未満含むものがさらに好ましい。綿混紡の割合が上記範囲であることにより肌触りがよくなる傾向にある。また、混合される他の繊維としては、特に限定されないが、例えば、ポリエステルなどが使用可能である。
本実施形態に用いるインク組成物は、顔料捺染インク組成物であり、水性顔料捺染インク組成物も油性顔料捺染インク組成物も用いることができる。インクが顔料捺染インク組成物の場合、ケバの表面に付着した顔料がケバの内部に浸透しにくいので、ケバが倒れた時にケバの表面に残存したインクが布帛の基体部分に付着し汚しやすい。一方、インク組成物が染料捺染インク組成物の場合は、ケバの内部にインク組成物の色材が浸透しやすいため、ケバが倒れても布帛の基体部分にインクが付着し難い。一方で、染料捺染インク組成物は定着のための薬品処理や蒸気加熱処理が必要で、生地の種類により染料を変更する必要があるのに対し、顔料捺染インク組成物は、定着樹脂により顔料が定着されるため、ヒートプレスのような後処理でよく、生地の種類を問わず簡単に印刷が可能であるという利点がある。本実施形態では、顔料捺染インク組成物の利点を生かしつつも、さらに布帛の汚れを抑制することができる。
カラーインクのように布帛へのインクの付着量が少ない場合、ケバが倒れると汚れが目立ちやすい傾向にある。また、印刷前に布帛に前処理液を付与しない場合には、ヒートプレスした際、ケバ倒れによる汚れがでやすい傾向にある。そこで、特に限定されないが、前処理液を使用しない場合や、インク付着量の少ない場合(白布帛にカラーインクにより画像を形成する場合など)に、本発明が特に有用である。
なお、グリーンインクやオレンジインク等、上記以外の色のインクに用いられる顔料としては、従来公知のものが挙げられる。
上記の顔料は、インク組成物中で分散された状態として、即ち顔料分散体として存在するとよい。ここで、本明細書における顔料分散体は、顔料分散液、及び顔料のスラリー(低粘度水性分散体)を包含する意味である。
上記の自己分散型顔料は、分散剤なしに水性媒体中に分散又は溶解することが可能な顔料である。ここで「分散剤なしに水性媒体中に分散又は溶解する」とは、顔料を分散させるための分散剤を用いなくても、その表面の親水基により、水性媒体中に安定に存在している状態を言う。そのため、分散剤に起因する消泡性の低下による発泡がほとんど無く、吐出安定性に優れるインクが調製しやすい傾向にある。また、分散剤に起因する大幅な粘度上昇が抑えられるため、顔料をより多く含有することが可能となり印字濃度を十分に高めることが可能になる等、取り扱いが容易となる傾向にある。
上記のポリマー分散型顔料は、ポリマー分散によって分散可能とした顔料である。ポリマー分散型顔料に用いられるポリマーとしては、特に限定されないが、例えば、顔料の分散に用いられる分散ポリマーのガラス転移温度(Tg)は、55℃以下であることが好ましく、50℃以下がより好ましい。当該Tgが55℃以下であると、インクの定着性を良好なものとすることができる傾向にある。
また、上記ポリマー分散型顔料の中でもポリマーに被覆された顔料、即ちマイクロカプセル化顔料が好適に用いられる。これにより、インクの定着性、光沢性、及び色再現性に優れる傾向にある。
本実施形態で用いるインク組成物は、樹脂分散体をさらに含むことが好ましい。当該樹脂分散体は、インクの乾燥に伴い、樹脂同士と、樹脂及び顔料と、がそれぞれ互いに融着して顔料を布帛に固着させるため、記録物の画像部分の耐擦性及び洗濯堅牢性を一層良好にすることができる傾向にある。樹脂分散体は、樹脂が微粒子として分散媒中に分散されたものであればよい。樹脂分散体としてはディスパージョン、サスペンジョン、エマルジョンなどが使用できる。以下、樹脂分散体の一例としてエマルジョン(樹脂エマルジョン)について説明するが、樹脂エマルジョンに限られるものではなく、樹脂エマルジョンを樹脂分散体としてもよい。樹脂エマルジョンの中でもウレタン樹脂エマルジョン、アクリル樹脂エマルジョンが好ましくウレタン樹脂エマルジョンがより好ましい。これにより、インクの定着性が優れたものとなるため、記録物の耐擦性及び洗濯堅牢性が共に優れる傾向にある。
上記の数式中、EP1は滴定量(mL)、BL1はブランク値(0.0mL)、FA1は滴定液のファクター(1.00)、C1は濃度換算値(5.611mg/mL)(0.1mo1/L KOH 1mLの水酸化カリウム相当量)、K1は係数(1)、SIZEは試料採取量(g)をそれぞれ表す。
本実施形態で用いるインク組成物は、環状アミド化合物をさらに含むことが好ましい。当該環状アミド化合物は、乳酸エステル化合物の水への溶解性を良好にする機能を有する。そこで、インク組成物が乳酸エステル化合物と共に環状アミド化合物も含むことにより、ウレタン樹脂(エマルジョン)の溶解力が一層強くなり、保存安定性、特に高温下での保存安定性が一層優れたものとなる傾向にある。
本実施形態で用いるインク組成物は、水溶性溶剤を含むことができ、水を含むことが好ましい。当該水性溶媒としては、水及び水溶性有機溶剤が挙げられる。水としては、特に制限されることなく、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、又は超純水を用いることができる。水の含有量は、特に制限されることなく必要に応じて適宜決定すればよいが、インク組成物の粘度を好適な範囲に調整するため、インク組成物の総質量(100質量%)に対して20〜80質量%含まれているとよい。
なお、以下で説明する各種の添加剤(成分)は、重複を避けるため、上述した化合物を含まないものとする。
本実施形態で用いるインク組成物は、その構成成分である水性溶媒が布帛に浸透することを一層促進するため、浸透剤をさらに含有するとよい。上記水性溶媒が布帛に素早く浸透することによって、画像の滲みが少ない記録物を得ることができる傾向にある。
本実施形態で用いるインク組成物は、保湿剤(湿潤剤)をさらに含んでもよい。保湿剤としては、一般にインクジェットインクに用いられるものであれば特に制限されることなく使用可能である。好ましくは180℃以上、より好ましくは200℃以上の沸点を有する高沸点の保湿剤を用いるとよい。沸点が上記範囲内である場合、インク組成物に良好な保水性及び湿潤性を付与することができる傾向にある。
本実施形態で用いるインク組成物は、界面活性剤を含んでもよい。当該界面活性剤としては、アセチレングリコール系界面活性剤、アセチレンアルコール系界面活性剤、及びポリシロキサン系界面活性剤のうち少なくともいずれかが好ましい。インク組成物がこれらの界面活性剤を含むことにより、布帛に付着したインク組成物の乾燥性が一層良好となり、かつ、高速印刷が可能となる傾向にある。
本実施形態で用いるインク組成物は、その保存安定性及びヘッドからの吐出安定性を良好に維持するため、目詰まり改善のため、又はインクの劣化を防止するため、保湿剤、溶解助剤、浸透制御剤、粘度調整剤、pH調整剤、溶解助剤、酸化防止剤、防腐剤、防黴剤、腐食防止剤、及び分散に影響を与える金属イオンを捕獲するためのキレート化剤などの、種々の添加剤を適宜添加することもできる。
本実施形態のインクジェット記録装置は、上記顔料捺染インクジェット記録方法により印刷を行うものであれば特に限定されず、上述の構成を有する他は、従来と同様の構成であってもよい。
下記の実施例、比較例、及び参考例において使用したインク組成物用の主な材料は、以下の通りである。
〔色材〕
・シアン顔料(C.I.ピグメントブルー15:3 クラリアント製)
・シアン染料(C.I.ディスパーズブルー60 ダイスター社製)
〔樹脂エマルジョン〕
・タケラックWS−6021(三井化学ポリウレタン社製製品名、固形分30%、ウレタン樹脂エマルジョン)
〔分散剤〕
・デモールNL(花王ケミカル社製製品名、固形分41%)
〔有機溶剤〕
・グリセリン
・トリエチレングリコール
・トリエチレングリコールモノブチルエーテル
〔シリコン系界面活性剤〕
・BYK−348(BYK社製商品名)
各材料を下記の表1に示す組成(質量%)で混合し、十分に撹拌し、インク組成物1〜3を得た。
綿100%の布帛としては、hanes社製Tシャツの生地(白色、5オンス)を用いた。また、綿ポリエステル混紡の布帛としては、hanes社製Tシャツの生地、白色、混紡(綿75%、ポリエステル25%)を用いた。さらに、ポリエステル100%の布帛としては、ポリエステル製Tシャツの生地(ポリエステル100%、白色、4.1オンス)を用いた。
プリンターSC−S30650(セイコーエプソン社(Seiko Epson Corporation)製)を改造したもの(以下、「SC−S30650改造機」という。)を用いた。改造部分は、以下の吐出機構を備えた点、布帛製の被記録媒体を支持、搬送可能とした点である。
SC−S30650改造機を用いて、上記で調製したインク組成物1〜3のいずれかを表2に示す各例の印刷条件でインクジェット法により吐出し、A4サイズにした布帛に20×20cmのパターンを付着させた。
〔インク付着量(mg/inch2)〕
インク付着量は、下記式に従い、ドット形成密度から求めた。(実施例8、比較例6除く)
インク付着量(mg/inch2)=インク滴のインク量(ng)×横方向のドット形成密度(dpi)×縦方向のドット形成密度(dpi)×10-6
上記のように作製したパターンを目視で観察した。布帛の汚れについて、以下の評価基準で評価した。
(評価基準)
○:倒れたケバからインクが布帛の基体部分に移ったと思われる汚れが観察されなかった。
△:倒れたケバからインクが布帛の基体部分に移ったと思われる汚れが若干観察された。
×:倒れたケバからインクが布帛の基体部分に移ったと思われる汚れが多く観察された。
布帛の汚れの評価で作製したサンプルのパターンを目視で観察した。画像の隠蔽性について、以下の評価基準で評価した。
(評価基準)
○:パターンの上から観察し、白い生地が透けて見えない。
△:パターンの上から観察し、白い生地が若干透けて見える。
×:パターンの上から観察し、白い生地が明らかに見える。
実施例1と比べ他の例の1枚の印刷に要する時間を測定した。印刷速度について、以下の評価基準で評価した。
(評価基準)
○:2倍未満であった。
×:2倍以上かかった。
布帛の汚れ評価と同じ方法でパターンを印刷した後、ヒートプレスによる定着をせずに、マゼンタインクを用いてパターンの内側に10×10cmのベタ画像(インク滴5ng、ドット密度2880×1440dpi)をさらに印刷した。シアンインク印刷と、マゼンタインク印刷の間隔は、30秒〜1分以内とした。印刷後のシアンパターンとマゼンタパターンの境界の滲みを目視で観察した。なお、乾燥速度について、以下の評価基準で評価した。マゼンタインクは、インク組成物1におけるシアン顔料を用いないで、その代わりにマゼンタ顔料ピグメントレッド122(クラリアント製)を5%使用したものを調整して、用いた。
(評価基準)
○:滲みなし
△:若干滲みあり
×:滲みあり
Claims (12)
- 少なくとも色材として顔料を含む顔料捺染インク組成物を、インク滴のインク量が1〜9ngであるインク滴として、ノズル開口から布帛の方向の0.5mm〜1.0mmの距離における平均吐出速度Vが5〜15m/sとして、前記ノズル開口から吐出し、前記顔料捺染インク組成物を前記布帛へ付着させ、前記布帛が綿又は綿混紡を含む、
顔料捺染インクジェット記録方法。 - 前記ノズル開口と前記布帛との距離が2.0〜5.0mmである、請求項1に記載の顔料捺染インクジェット記録方法。
- 前記インク滴のインク量が、5〜9ngであり、
前記平均吐出速度Vが、5〜10m/sである、
請求項1又は2に記載の顔料捺染インクジェット記録方法。 - 前記顔料捺染インク組成物は、固形分含有量が8質量%以上である、請求項1〜3いずれか1項に記載の顔料捺染インクジェット記録方法。
- 前記顔料捺染インク組成物は、顔料、及び樹脂分散体を含む、請求項1〜4いずれか1項に記載の顔料捺染インクジェット記録方法。
- 前記樹脂分散体の樹脂の含有量が、インク組成物の総質量に対して3質量%以上である、請求項5に記載の顔料捺染インクジェット記録方法。
- 前記顔料捺染インク組成物の前記布帛への付着後に、前記顔料捺染インク組成物が付着した前記布帛をヒートプレスにより加熱処理をする、請求項6に記載の顔料捺染インクジェット記録方法。
- 前記顔料捺染インク組成物の前記布帛への付着後に、前記顔料捺染インク組成物が付着した前記布帛を150℃以上に加熱処理する、請求項1〜7いずれか1項に記載の顔料捺染インクジェット記録方法。
- 前記布帛への前記顔料捺染インク組成物の付着量が10〜70mg/inch2である、請求項1〜8いずれか1項に記載の顔料捺染インクジェット記録方法。
- 前記布帛上の前記顔料捺染インク組成物のドット形成密度が、720dpi以上×720dpi以上である、請求項1〜9いずれか1項に記載の顔料捺染インクジェット記録方法。
- 前記顔料捺染インク組成物は、顔料として少なくともカラー顔料を含むカラーインクと顔料として少なくともカーボンブラック顔料を含むブラックインクのいずれかである、請求項1〜10いずれか1項に記載の顔料捺染インクジェット記録方法。
- 請求項1〜11いずれか1項に記載の顔料捺染インクジェット記録方法により印刷を行うインクジェット記録装置。
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