JP6314078B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、特別図柄抽選を行う遊技機に係り、特に、大当たり以外に小当たりの特別遊技を実行し得る遊技機に関する。
従来より、特別図柄抽選を行う1種タイプの遊技機において、大当たり判定が否定の場合に小当たり判定を行い、小当たりに該当する場合にも特別入賞口を開放する遊技機が知られている(例えば、特許文献1)。また、特別図柄抽選による判定が大当たりとなって特別入賞口を開放する1種タイプの遊技と、特別図柄抽選による判定が小当たりとなって開放した特定入賞口のVゾーンを遊技球が通過したときに大当たりとして特別入賞口を開放する2種タイプの遊技とを実行する1種2種混合機と呼ばれるタイプの遊技機も知られている(例えば、特許文献2)。
特開2007−313212号公報 特開2013−233375号公報
特許文献1,特許文献2に記載の遊技機によれば、特別図柄抽選が大当たりでない場合にも小当たりとなることで、例えば、時短中の持ち玉の減りを抑制したり微増させる場合もある。しかし、これら従来の遊技機では、時短中の小当たりでの持ち玉の減り抑制や微増の効果は、それほど期待できない。
また、特許文献2に記載の遊技機は、小当たり発生時のVゾーン通過で連チャンの可能性が高まる。Vゾーン通過率が高くなる設計にすれば上述の持ち玉の減り抑制や微増の効果は低くなり、逆にVゾーン通過率が低くなる設計にすれば連チャンへの期待度が低下するというジレンマがある。
この結果、従来の遊技機は、小当たり遊技自体に対する興趣を高める効果は十分に発揮されていなかった。
そこで、本発明は、特別図柄抽選において大当たり以外に小当たりを導出し得る遊技機において、小当たり遊技自体に対する興趣を高めることを目的とする。
かかる目的を達成するためになされた本発明の遊技機は、遊技領域の所定位置に設置された始動入賞装置に入賞した遊技球を特図スイッチで検出することにより契機が与えられて取得された特別図柄判定用乱数と予め定められている特図判定値との一致・不一致に基づいて当たりか否かの判定を行う特図当たり判定手段と、前記特図当たり判定手段による判定結果に基づいて変動パターン振り分けテーブルを参照し、少なくとも特別図柄の変動時間を決定する特別図柄変動パターン決定手段と、前記特別図柄変動パターン決定手段による決定に基づいて、特図表示器を用いて特別図柄の変動表示を実行し、前記変動時間の経過後に特別図柄を確定表示する特別図柄変動ゲームを実行する特別図柄変動ゲーム実行手段と、前記特別図柄変動ゲームが実行された後に、前記特図当たり判定手段による判定結果が大当たりを満足しているときは特別入賞口の開放を伴う大当たり用の特別遊技を実行し、前記特図当たり判定手段による判定結果が小当たりを満足しているときは前記特別入賞口又は第2の特別入賞口の開放を伴う小当たり用の特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、前記変動パターン振り分けテーブルとして、少なくとも最初の大当たり以前の通常遊技状態において使用する通常遊技状態用変動パターン振り分けテーブルと、前記通常遊技状態用変動パターン振り分けテーブルよりも平均変動時間が短くなる様に設定した変短時用変動パターン振り分けテーブルとを備え、前記特別遊技実行手段による前記大当たり用の特別遊技が実行された後、前記変短時用変動パターン振り分けテーブルによって前記変動時間を決定する変短状態を付与し得る変短状態付与手段とを備えると共に、さらに、以下の構成をも備えていることを特徴とする。
(1A)前記変短時用変動パターン振り分けテーブルとして、平均変動時間の長さが異なる複数のテーブルを備えると共に、前記変短状態付与手段によって変短状態が付与されてから当該変短状態が解除されるまでの間に前記特図当たり判定手段による判定結果が小当たりを満足した場合は、当該変短状態中に使用する変短時用変動パターン振り分けテーブルを前記複数のテーブルの中から再選択し得る変短テーブル再選択手段を備えていること。
(1B)前記変短テーブル再選択手段は、前記再選択の前よりも前記再選択の後の方が平均変動時間が短くなる様に前記変短時用変動パターン振り分けテーブルの再選択を実行する手段として構成されていること。
(1C)遊技球が常時入球可能な第1の始動口と、普通図柄抽選に当選したときに遊技球が入球可能な状態へと動作する普通電動役物を備える第2の始動口とを備え、前記特図スイッチが、前記第1の始動口又は前記第2の始動口への入球を契機として前記特別図柄判定用乱数の取得契機を与える様に設置されていること。
(1D)前記変短状態付与手段によって変短状態が付与されている間は、少なくとも前記普通図柄抽選の結果を導出する際の変動時間を短縮し、単位時間当たりにおける前記第2の始動口に入球可能な状態の発生頻度を高めた入球率向上可能状態を生起させる入球率向上可能状態生起手段を備えていること。
本発明の遊技機によれば、変短状態付与手段によって変短状態が付与されている間に小当たりが発生すると、変短テーブル再選択手段によって変短時用変動パターン振り分けテーブルの再選択が実行され得る。再選択を行う場合は、再選択の前よりも再選択の後の方が平均変動時間が短くなる様に変短時用変動パターン振り分けテーブルの再選択を実行する。この結果、変短状態においては、小当たり発生を契機として、平均変動時間が次々と短縮され、単位時間当たりにおける特別図柄抽選回数が増加する状態を発生させ得る。この結果、時間軸で見たとき、小当たりの発生する間隔が短くなり、持ち玉の減少抑制や微増の効果が際立って、小当たり遊技自体に対する興趣を向上させることができる。
ここで、「再選択し得る」とは、複数の変短時用変動パターン振り分けテーブルの中で、再選択前よりも平均変動時間が短くなるテーブルがあるときは、その様なテーブルを再選択し、既に、平均変動時間が最も短いテーブルが選択されてしまっている場合には再選択をしない形で実施してもよいことを意味する。また、「小当たり」だけを再選択の要件とせず、「(a)小当たり5回毎」、「(b)小当たり用の特別遊技中に特別入賞口への遊技球の入賞があった場合」といった要件を満足した場合としたり、「(c)小当たり図柄に応じて再選択を実行するか否かの振り分け」を行うなど、小当たりになったことに追加する要件を備える様にしても構わない。
また、大当たり用の特別遊技と小当たり用の特別遊技で開放させる特別入賞口は、共通の入賞口であってもよいし、異なる入賞口であってもよい。
なお、変短状態付与手段による変短状態の付与は、大当たり用の特別遊技の実行後が確変状態(大当たり当選確率を高確率に変更した状態)である場合は次回大当たりまでを変短状態の解除条件とし、確変状態ではない場合は変短状態の継続可能な特別図柄変動ゲームの実行完了回数を設定することができる。
ここで、本発明の遊技機は、さらに、以下の構成をも備えるとよい。
(2A)前記変短状態は、大当たり種別の振り分け条件によって変短継続回数と共に付与され、前記特図当たり判定手段による判定毎に減じされて変短継続回数が0になったとき、又は、前記特図当たり判定手段による判定結果が大当たりとなったときに解除される様に構成されていること。
2B)前記小当たりの当選確率は、前記変短テーブル再選択手段による変短時用変動パターン振り分けテーブルの再選択の前後において同一であること。
かかる構成を採用することにより、変短状態での小当たり当選確率は抽選回数を基準に見た場合には変化しないにも拘わらず、時間を基準に見た場合には、あたかも小当たり当選確率が増加した様に遊技者に感じさせることができ、遊技機に関する規則を遵守しつつ小当たり遊技自体への興趣を高めることができる。
また、これら本発明の遊技機は、さらに、以下の構成をも備えるとよい。
(3A)前記小当たり用の特別遊技において開放される特別入賞口は大当たり導出領域を有し、前記小当たり用の特別遊技が実行された際に、当該特別入賞口に入賞した遊技球が前記大当たり導出領域を通過したときは、大当たりと判定する小当たり遊技中大当たり判定手段を備えていること。
(3B)前記特別遊技実行手段は、前記小当たり遊技中大当たり判定手段によって大当たりと判定された場合は、前記特別図柄変動ゲームを実行することなく、大当たり用の特別遊技を実行する手段として構成されていること。
(3C)前記変短状態付与手段は、前記小当たり遊技中大当たり判定手段によって大当たりと判定された場合の方が、前記特図当たり判定手段による判定結果が大当たりを満足している場合よりも、継続可能回数が多くなり得る様に変短状態を付与する手段として構成されていること。
かかる構成をも備えることにより、いわゆる1種2種混合機タイプの遊技機で、いわゆる2種大当たりを導出し得る小当たり遊技において開放される特別入賞口への入球率、大当たり導出領域の通過率等の設計に自由度を与えつつ、変短状態における時間を基準に見た場合の小当たり遊技の発生頻度を高めることで、持ち玉の微増と連チャン可能性との兼ね合いによる小当たり遊技自体への興趣を高めることができる。
ここで、「(3C)前記小当たり中大当たり判定手段を、前記特図当たり判定手段による判定結果が小当たりの場合の特別遊技中に開放される特別入賞口に入賞し、かつ、前記大当たり導出領域を通過した遊技球があるときに大当たりと判定し、前記特図判定手段による判定結果が大当たりである場合の特別遊技の実行中に開放される特別入賞口に入賞し、かつ、前記大当たり導出領域を通過した遊技球があっても大当たりとは判定しない手段として構成」することができる。この場合には、大当たり用の特別遊技で開放される特別入賞口に大当たり導出領域を備えさせ、大当たり用の特別遊技と小当たり用の特別遊技において開放される特別入賞口を共通にしていても混乱は生じない。
また、本発明の1種2種混合機タイプの遊技機では、「(3D)前記特図当たり判定手段による判定結果が小当たりの場合は、前記小当たり中大当たり判定手段による大当たりの判定がなされる前に大当たり種別の振り分けを決定しておく小当たり遊技中大当たり振り分け手段」をも備えることができる。この場合、さらに、「(3E)前記小当たり遊技中大当たり振り分け手段を、前記大当たり種別の振り分けに当たって、大当たり終了後に前記変短状態を付与するか否か、及び前記変短状態を付与する場合の変短状態解除条件をも決定しておく手段」として構成することができる。これらの構成をも採用することで、1種2種混合機におけるいわゆる2種大当たり自体が単調なものにならず、その前提となる小当たり遊技に対する興趣をさらに高めることができる。
また、(1C),(1D)の構成を採用することにより、大当たり後の変短状態において「電チューサポート」等とも呼ばれるいわゆる時短状態を発生させて持ち玉の減少抑制効果を高めると共に、時間当たりの小当たり頻度を高めて持ち玉微増効果を発揮させる。そして、(3C)の構成をも備えることにより、いわゆる2種大当たりで連チャンした後、変短状態が継続される場合には、変短状態の継続可能回数が多くなる。この結果、変短状態で速やかに2種大当たりが発生して小当たり遊技による持ち玉微増効果を感じさせなかった場合においても、当該2種大当たりが終了した後の変短状態における小当たり遊技による持ち玉微増効果を感じさせ易くし、小当たり遊技自体に対する興趣を高めることができる。
これら本発明の遊技機は、さらに、以下の構成をも備えるとよい。
(5)前記特図スイッチとして、特図1用スイッチと特図2用スイッチとを備えると共に、前記特図判定値が、前記特図2用スイッチにより契機が与えられて取得された特別図柄判定用乱数の方が前記特図1スイッチにより契機が与えられて取得された特別図柄判定用乱数よりも、前記小当たりとなる特別図柄の判定結果を導出し易くなる様に設定されていること。
特図1と特図2で小当たり当選確率を異ならせることができる結果、例えば、通常遊技状態では特図1が取得され易く、変短状態では特図2が取得され易い様に(4A)〜(4C)の構成と組み合わせ、第1の始動口への入球を特図1スイッチで、第2の始動口への入球を特図2スイッチで検出する構成とするならば、変短状態における小当たり当選確率が高まり、変短状態において小当たりして2種大当たりとなった場合の連チャン可能性や持ち玉微増効果を高めることができ、小当たり遊技に対する興趣向上効果を高めることができる。
なお、第1の始動口に特図1用スイッチ及び特図2用スイッチへの分岐路と振り分け部材を備えさせ、通常遊技状態においても小当たり当選確率が高められた状態で遊技を進行できる様にしても構わない。
本発明によれば、特別図柄抽選において大当たり以外に小当たりを導出し得る遊技機において、小当たり遊技自体に対する興趣を高めることができる。
実施例1のパチンコ機を示し、(A)は斜視図、(B)は正面図、(C)は分解斜視図である。 実施例1のパチンコ機の遊技盤を示し、(A)は正面図、(B),(C)は第2始動入賞口の普通電動役物の動作を示す要部拡大断面図、(D),(E)は第2特別入賞口の羽根部材とシャッタ部材の動作を示す要部拡大断面図である。 実施例1のパチンコ機の制御装置の構成を示すブロック図である。 実施例1のパチンコ機の主制御基板における記憶部の構成を示し、(A)は特図保留記憶部の構成を示す模式図である。 実施例1のパチンコ機の主制御基板における記憶部の構成を示し、変動パターンテーブル記憶部の構成を示す模式図である。 実施例1のパチンコ機の主制御基板における記憶部の構成を示し、(A)は普通図柄保留記憶部の構成を示す模式図、(B)は普通電動役物開閉パターンテーブル記憶部の構成を示す模式図である。 実施例1のパチンコ機の演出制御基板の記憶部を示し、(A)は演出データ記憶手段の構成を示す模式図、(B)は変動ゲーム中演出データの構成を示す模式図である。 実施例1のパチンコ機における賞球払出処理を説明する図であって、(A)は制御系統のブロック図、(B)は演算処理のフローチャートである。 実施例1のパチンコ機における特図入力処理を説明する図であって、(A)は制御系統のブロック図、(B)は演算処理のフローチャートである。 実施例1のパチンコ機における特図開始処理を説明する図であって、(A)は制御系統のブロック図、(B)は演算処理のフローチャートである。 実施例1のパチンコ機における普通図柄入力・判定処理を説明する図であって、(A)は制御系統のブロック図、(B)は普通図柄入力処理のフローチャート、(C)は普通図柄判定処理のフローチャートである。 実施例1のパチンコ機における大当たり用特別遊技実行処理を説明する図であって、(A)は制御系統のブロック図、(B)は演算処理のフローチャートである。 実施例1のパチンコ機における小当たり用特別遊技実行処理を説明する図であって、(A)は制御系統のブロック図、(B)は小当たり用特別遊技実行処理としてのフローチャート、(C)は小当たりV判定処理としてのフローチャートである。 実施例1のパチンコ機における変短テーブル選択処理を説明する図であって、(A)は制御系統のブロック図、(B)は演算処理のフローチャートである。 実施例1のパチンコ機における変動演出処理を説明する図であって、(A)は制御系統のブロック図、(B)は演算処理のフローチャートである。
以下、本発明の実施形態として、具体的な実施例を図面に基づき詳細に説明する。
[1.1 遊技機全体の概要]
実施例1のパチンコ機Pは、図1に示す様に、外枠A、中枠B、遊技盤1、前枠D、上の球受け皿E、下の球受け皿F及び打球発射装置Gを備えている。外枠Aはパチンコ機Pの外郭を構成する縦長方形の枠である。中枠Bは、各種の遊技用構成部材をセットするための縦長方形の枠であって、外枠Aの前面側に開閉可能かつ着脱可能に組み付けられる。遊技盤1は、中枠Bの開口部に取り付けられる。前枠Dは遊技盤1の透視保護窓であって、施錠装置Hの操作によって開閉可能な様に中枠Bの前面側に組み付けられる。上の球受け皿Eは、貸し球や賞球の受け皿で、本実施例においては前枠Dの下部と一体に構成されている。従って、前枠Dを中枠Bに対して開閉するときに上の球受け皿Eも共に開閉される。下の球受け皿Fは、上の球受け皿Eが一杯になったときに排出される遊技球や打ち損じの遊技球等を受ける受け皿であって、中枠Bの下部に固定されている。打球発射装置Gは、上の球受け皿Eから発射レールに送り込まれた遊技球をハンドル操作に対応する強さで打ち出すための装置であって、中枠Bの右下部に装備される。
中枠Bは、上縁をなす上枠部材B1と、下縁をなし打球発射装置G等が設置された下枠部材B2と、左側縁をなす左枠部材B3と、右側縁をなす右枠部材B4とから構成されて、これら上下左右の枠部材B1〜B4を組み付けた際に、全体が外枠Aの開口に整合する矩形枠状に形成される。そして、上下左右の枠部材B1〜B4を組み付けた際に開口する開口部分が、遊技盤1を設置する遊技盤保持部B5として機能する。ここで、中枠Bは、外枠Aの左上端部及び左下端部に設けられた支軸を介して枢支され、左側端部を中心として中枠Bを回転させることで外枠Aに対して中枠Bを開閉し得るようになっている。
遊技盤1は、ベニヤ板、透明合成樹脂板などによって形成される板部材1aの中央開口に裏面側から臨む様に液晶表示装置LCDが取り付けられ、この液晶表示装置LCDを取り囲む様に、板部材1aの前面側からセンター役物30が取り付けられている。液晶表示装置LCDは、遊技盤1の裏側に取り付けられる裏ユニット3に対して、可動体役物や電飾装置などと共に組み付けられ、板部材1aの背面側から組み付けられる。なお、センター役物30と液晶表示装置LCDの間には、こうした可動体役物が液晶表示装置LCDの前面へ出没するためのスペースを確保する様に、液晶表示装置LCDは、板部材1aの背面よりも後方に控えた状態の前後方向位置に組み付けられる。
遊技盤1は、図2(A)に示す様に、障害釘11や風車12が植設された遊技領域10の中央にセンター役物30が取り付けられ、センター役物30の中央直下に始動入賞装置7が備えられる。また、センター役物30の右斜め下方に、常時は閉鎖状態となっている特別入賞口15が設置されている。センター役物30の右側には、この特別入賞口15の開放時に右側から遊技球を入賞させるための右打ち通路20が備えられている。遊技盤1には、この他、外側誘導レール17a、内側誘導レール17b、普通入賞口18、アウト口19等も設置されている。
センター役物30は、大型装飾体31、ステージ32、ワープ通路33を備えるリング状を呈している。センター役物30の上部から右側にかけて形成された右打ち通路20の出口付近には、ゲート37が設置されている。また、始動入賞口7の下方には、常時は閉鎖された状態の第2始動入賞口27が備えられると共に、大型装飾体31の右側下部には、常時は閉鎖された状態の第2特別入賞口40が備えられている。
ゲート37には、遊技球の通過を検知する普図スイッチSW37が備えられている。この普図スイッチSW37により、遊技球の通過が検知されると普通図柄の抽選契機が与えられる。前述の第2始動入賞口27は、図2(B)に示す様に、常時は開閉扉28によって入賞口を閉じられた状態となっている。この開閉扉28は、普通図柄抽選結果が「当たり」となったときに、図2(C)に示す様に前方へと回動する動作を、所定パターンに従って実行し、第2始動入賞口27へと遊技球PBが入賞可能な状態を形成する。
第2特別入賞口40は、図2(A)に実線で示す様に、常時は遊技球PBが入賞できない様に片開き式の羽根部材41で閉じられている。この羽根部材41は、後述する特別図柄抽選において「小当たり」となった場合に所定パターンに従って開放される。
第2特別入賞口40の内部には、図2(D)に示す様に、常時は回動式のシャッタ部材42で閉じられていて、図2(E)に示す様に、このシャッタ部材42が上部開口を開放したときに遊技球PBを大当たり検知スイッチSWVへと遊技球PBを誘導する大当たり導出領域47が備えられている。シャッタ部材42は、羽根部材41が開いて第2特別入賞口40へと遊技球PBが入賞可能な状態となっている間に、図2(D)に示した「閉鎖位置」と、図2(E)に示した「開放位置」との間を所定パターンに従って回動し、大当たり導出領域47の開閉動作を実行する。
本実施例においては、始動入賞口7へと入賞した遊技球が特図1スイッチSW1で検知された場合、及び第2始動入賞口27へと入賞した遊技球が特図2スイッチSW2で検知された場合に、特別図柄抽選契機が与えられる。そして、特別図柄抽選の結果が「大当たり」となった場合は、特別入賞口15の開放を伴う特別遊技が実行される。また、特別図柄抽選結果が「小当たり」となった場合は、第2特別入賞口40の開放を伴う特別遊技が実行される。そして、「小当たり」によって羽根部材41が開いている間に、第2特別入賞口40へと入球した遊技球PBが、図2(E)に示す様に、大当たり検知スイッチSWVで検知されると「大当たり」となり、特別入賞口15の開放を伴う特別遊技が実行される。この様に、本実施例は、いわゆる1種2種混合機と呼ばれるタイプのパチンコ機に関するものとなっている。
[2 賞球払出個数の設定]
また、本実施例においては、賞球の払い出し個数が、以下の様に設定されている。始動入賞口7へと入賞した遊技球が特図1スイッチSW1によって検知された場合、及び第2始動入賞口27へと入賞した遊技球が特図2スイッチSW2によって検知された場合は、各3個の賞球が払い出される。これに対し、普通入賞口18へと入賞した遊技球が入賞検知スイッチSW11,SW12で検知されると10個の賞球が払い出される。そして、特別入賞口15へと入賞した遊技球が入賞検知スイッチSW7で検知されたると15個の賞球が払い出され、第2特別入賞口40へと入賞した遊技球が入賞検知スイッチSW40又は大当たり検知スイッチSWVで検知されると各15個の賞球が払い出される。
[3 制御装置の構成]
次に、本実施例のパチンコ機Pのゲーム性等について説明する。まず、制御系統について図3に基づいて説明する。CPU,ROM,RAM,クロック等を備えた主制御基板310に対し、始動入賞口の特図1スイッチSW1、第2始動入賞口の特図2スイッチSW2、普通図柄ゲートの普図スイッチSW37、普通入賞口の入賞検知スイッチSW11,SW12、特別入賞口の入賞スイッチSW7、第2特別入賞口の入賞検知スイッチSW40及び大当たり検知スイッチSWV、裏ユニットの球排出通路へと遊技球が排出されたことを検知する排出球検知スイッチSW21,SW22からの検知信号が入力される様になっている。
また、主制御基板310からは、演出制御基板320、払出制御基板330、発射制御基板340、特図表示器350、特別入賞口の扉開閉用ソレノイドSOL7、第2始動入賞口の扉開閉用ソレノイドSOL27、第2特別入賞口の羽根開閉用ソレノイドSOL41及びシャッタ回動用ソレノイドSOL42へとコマンドが出力される様になっている。演出制御基板320は、発光装置LED、スピーカSP、モータMT及びソレノイドSOLに対して制御信号を出力して発光演出、音声演出、可動体演出を実行すると共に、表示制御基板370へと演出表示のためのコマンドを出力している。表示制御基板370は、演出制御基板320からの演出表示のための指令信号に基づいて、液晶表示装置LCDに対して制御信号を出力し、表示演出を実行する。また、演出制御基板320には、演出操作ボタンSからの操作信号も入力される様に構成されている。
払出制御基板330は、主制御基板310からの払出コマンドに従って、賞球の払出を実行する。前述の様に、賞球払出個数は、どの入賞口に入賞したかによって予め定められている。また、主制御基板310は、払出制御基板330の外部出力端子を介してホールコンピュータへとエラー信号を出力する機能も備えている。
発射制御基板340は、主制御基板310からの制御コマンドに従って、発射装置Gによる打球の発射・停止を実行する。打球の停止は、例えば、何らかのエラーが発生したときなどに指令される。なお、演出制御基板320をはじめとして、図示省略したランプ制御基板、音声制御基板などを総称して「サブ制御基板」という。
[4 主制御基板の記憶部の構成]
[4.1 特別図柄抽選関係]
主制御基板310は、図4(A)に示す様に、特図1用スイッチSW1からの検知信号の入力を契機として取得した特図1判定用乱数を最大4個、特図2用スイッチSW2の検知信号入力を契機として取得した特図2判定用乱数を最大4個、それぞれ保留記憶しておくために、RAM内に、特図1保留記憶部311、及び特図2保留記憶部312を備えている。これら特図1保留記憶部311,特図2保留記憶部312には、それぞれ乱数取得順に従って始動保留情報が記憶される。なお、本実施例では、始動保留情報の読み出しに当たっては、特図1保留記憶部311及び特図2保留記憶部312の全体の中で乱数記憶順の早いものから順番に読み出す構成としている。
特図1判定用乱数及び特図2判定用乱数は、それぞれ、「当たり/はずれ判定用乱数(乱数1)」、「特図振分判定用乱数(乱数2)」、「演出実行判定用乱数(乱数3)」、及び「変動パターン振分用乱数(乱数4)」から構成される。乱数1は、特図スイッチ検知信号の入力を契機としてハードウェアロジックによって取得され、乱数2〜4は、特図スイッチ検知信号の入力を契機としてソフトウェアロジックによって取得される。
本実施例では、「当たり/はずれ判定」のための「当たり判定値」として、「大当たり判定値」と「小当たり判定値」とを予め定めている。主制御基板310は、所定のタイミングで実行する判定処理において、乱数1が「大当たり判定値」と一致するときに「大当たり」と判定し、乱数1が「大当たり判定値」とは一致しないものの「小当たり判定値」と一致するときに「小当たり」と判定し、乱数1がこれら以外の場合は「はずれ」と判定する。特図振分判定用乱数(乱数2)は、特別遊技のラウンド数など、大当たり種別を振り分けるための乱数である。演出実行判定用乱数(乱数3)は、リーチ演出を行うか否かを決定するための乱数である。リーチ演出は、「当たり」の場合だけでなく、「はずれ」においても所定の割合で実行する構成となっている。変動パターン振分用乱数(乱数4)は、変動パターンを振り分けるための乱数である。
まず、「当たり判定値」について説明する。乱数1と比較する「大当たり判定値」及び「小当たり判定値」は、主制御基板310のROMに予め記憶されている。「大当たり判定値」は、特図1判定用乱数に対しても特図2判定用乱数に対しても同じ値が設定されていて、特図1と特図2で大当たり確率が同一となる。
これに対し、「小当たり判定値」は、特図1に対して設定されている判定値の個数よりも、特図2に対して設定されている判定値の個数の方が多くなっていて、「小当たり当選確率」については、特図2の方が高確率となる設定を採用している。さらに、本実施例では、特図2については「大当たり」以外は全て「小当たり」となる様に判定値を設定し、特図2による判定結果には「はずれ」なしの「大当たり」「小当たり」だけ、特図1による判定結果には「大当たり」「小当たり」「はずれ」のいずれもが存在する、という構成を採用している。これにより、本実施例のパチンコ機は、普通図柄当選があっても普電開放時間が短い通常状態では遊技者が無意味な右打をせずに左打ちで遊技することと相俟って「はずれ演出」「はずれリーチ演出」も存在する1種タイプの遊技を楽しませることができ、普通図柄当選時の普電開放時間の長い変短状態では遊技者が有利な右打ちをすることと相俟って「1種2種混合機」に特有の遊技を楽しませることができるものとなっている。
乱数1で「大当たり」となった場合、乱数2による大当たり種別振り分けにより、例えば、「2R」「7R」「15R」など、遊技者に対する有利さの異なる複数種類の当たり種別のいずれかに振り分けられる。「2R」「7R」「15R」とは、特別遊技のラウンド数を意味する。また、「2R」の場合、短時間だけ大入賞口を開閉する動作となっていて実質的な出玉は期待できない遊技状態となっている。
この他、乱数2による振り分けでは、「大当たり」のラウンド数が15回であっても、(1)30秒間に渡って特別入賞口15を開放する「長時間開放動作」を1ラウンドとして15回実行する特別遊技の態様、(2)途中のラウンド(例えば、7ラウンド)までを「長時間開放動作」のラウンドで構成し、残りラウンドは特別入賞口15を短時間(例えば、数秒あるいは1秒以下)だけ開放する「短時間開放動作」で構成した特別遊技の態様、(3)15ラウンドの全てを上述の「短時間開放動作」で構成した特別遊技の態様、のいずれかへと振り分ける構成とすることもできる。
さらに、特別遊技終了後の「変短状態」の継続回数を40回、70回、100回などと複数種類設定し、これらの中のいずれかへ振り分けるための「当たり種別判定」を行う構成を備えることもできる。
上述の様に、大当たり確率については特図1と特図2で同一としておく必要があるが、乱数2によって振り分けられ得る大当たり種別(時短回数を含む)は、特図1と特図2とで異なる設定とすることができ、さらに、どの種類の大当たりへ振り分けられるかを定める「当たり種別の振り分け確率」を、特図1と特図2とで異ならせておくこともできる。
本実施例においては、乱数1について、特図2で「大当たり」となった場合の方が、特図1で「大当たり」となった場合よりも、変短継続回数、ラウンド中の開放態様などがより有利となる様に振り分け確率が乱数2について設定されている。なお、乱数2は、乱数1が「はずれ」の場合には、実質的には意味のないものとなる。
乱数3は、乱数1が「はずれ」の場合に、後述の特図開始処理において「はずれリーチ」の有無を決定するのに用いられる。乱数1が「当たり」の場合は、リーチ演出が実行されることとなっているので、この乱数3は、実質的には意味のないものとなる。
乱数4によって振り分けられる「変動パターン」は、「変動時間の長さ」を決定するものとなる。本実施例においては、この変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図5に示す様に、通常状態用の変動パターンテーブル313と、変短状態用の変動パターンテーブル314a〜314cが、主制御基板310のROMに記憶されている。ここで、変短状態用の変動パターンテーブル314a〜314cは、それらの平均変動時間T1,T2,T3が、いずれも、通常状態用の変動パターンテーブル313における平均変動時間T0よりも短くなる様に設定されている。また、変短状態A用の変動パターンテーブル314aにおける平均変動時間T1、変短状態B用の変動パターンテーブル314bにおける平均変動時間T2、及び変短状態C用の変動パターンテーブル314cにおける平均変動時間T3は、T1>T2>T3の関係になる様に、平均変動時間が異なる設定となされている。
[4.2 普通図柄抽選関係]
主制御基板310は、図6(A)に示す様に、普図スイッチSW37の検知信号入力を契機として取得した普通図柄判定用乱数を最大4個保留記憶しておくために普通図柄保留記憶部315を備えている。乱数取得順に従って普図保留情報が記憶され、乱数記憶順の早いものから順番に読み出す構成としている。
普図判定用乱数は、「当たり判定用乱数(乱数5)」と「開閉パターン振分判定用乱数(乱数6)」とから構成される。当たり判定用乱数(乱数5)は、当たりかはずれかを決定するための乱数であり、普図スイッチ検知信号の入力を契機としてハードウェアロジックによって取得される、開閉パターン振分判定用乱数(乱数6)は、「当たり」の場合に、開放時間、開閉回数を異ならせた複数の開閉パターンのいずれかを決定するための乱数であって、普図スイッチ検知信号の入力を契機としてソフトウェアロジックによって取得される。
乱数5と比較する「普図当たり判定値」は、主制御基板310のROMに記憶されている。この普図当り判定値は、通常状態、変短状態共に当り確率≒1に設定されている。
本実施例においては、乱数6によって振り分けられる「開閉パターン」として、図6(B)に示す様に、通常状態開閉パターンテーブル316aと変短状態開閉パターンテーブル316bとが、主制御基板310のROMに記憶されている。なお、変短状態における普図当たりの場合に選択され得る開閉パターン1b,2bの方が、通常状態における普図当たりの場合に選択され得る開閉パターン1a,2aよりも、開放時間が長く、開閉回数が多くなる設定とされている。また、通常状態の開閉パターン1a,2aの開放時間は極めて短時間となっていて、第2始動入賞口27への実質的な入球は困難な設定となっている。逆に、変短状態の開閉パターン1b,2bには、第2始動入賞口27への入球が容易となる程度に十分な長さの開放時間が設定されている。
この普通図柄抽選の契機は、遊技領域の右側に設置されたゲート37を遊技球が通過することによって与えられるが、上述の様に、通常状態においては開閉パターンが実質的な入賞が困難なものとなっているから、右打ちしたとしても第2始動入賞口27の普通電動役物の開閉によるサポートはほとんど得ることができない。一方、変短状態にあるときは、開放時間の長い開閉パターンによって入球容易状態とされるから、右打ちすれば相当に高い確率で、第2始動入賞口27の普通電動役物の開閉によるサポートを得ることができる。
また、普通図柄変動時間についても、本実施例においては、通常状態に対しては10秒、変短状態に対しては1秒の変動時間短縮とする設定となっている。従って、変短状態においては普通図柄当選確率がほぼ100%であることに加えて、普通図柄変動ゲームにおける変動時間が短くなることにより、次々と普通図柄当選となり、第2始動入賞口27においては普通電動役物によるサポートがほぼ継続的に発生する状態となり得る。
[5 演出制御基板の記憶部の構成]
演出制御基板320には、音声演出、表示演出、発光演出、可動体演出、及びエッジライト演出のための演出データ記憶手段325が備えられている。この演出データ記憶手段325には、図7(A)に示す様に、特別図柄変動ゲーム中に実行する変動ゲーム中演出データDH、大当たり遊技中に実行する大当たり中演出データDVと、デモ中に実行するデモ中演出データDMとが記憶されている。また、特図変動ゲームにおいて実行される変動パターンに応じた飾り図柄変動ゲームを表示するための飾り図柄変動演出データDKZも記憶されている。
変動ゲーム中演出データDHnは、図7(B)に示す様に、背景表示用データ(DHn1)、キャラクタ表示用データ(DHn2)、発光演出用データ(DHn3)、音声演出用データ(DHn4)、及び可動体演出用データ(DHn5)の組み合わせとなっている。ここで、例えば、可動体演出を実行しない演出ならば、DHn5がブランクデータとなる。
大当たり中演出データDVは、大当たり種別に応じてDV1,DV2,…が備えられている。同様に、デモ中演出データDMは、デモ1用(DM1)、デモ2用(DM2)、…と複数パターンを備えている。
飾り図柄変動演出データDKZは、ノーマルはずれ、ノーマル当たり、リーチはずれ、リーチ当たり、スーパーリーチはずれ、スーパーリーチ当たりなど、主制御基板310による抽選の結果に基づいて指令される変動パターンに対応したデータとして記憶されている。このため、本実施例においては、通常状態用変動パターンテーブル313に対応する飾り図柄変動時間となる通常状態用飾り図柄変動演出データDKZaと、変短状態A用変動パターンテーブル314aに対応する飾り図柄変動時間となる変短状態A用飾り図柄変動演出データDKZb1、変短状態B用変動パターンテーブル314bに対応する飾り図柄変動時間となる変短状態B用飾り図柄変動演出データDKZb2、及び変短状態C用変動パターンテーブル314cに対応する飾り図柄変動時間となる変短状態A用飾り図柄変動演出データDKZb3とが、演出制御基板320の演出データ記憶手段325に記憶されている。
表示制御基板370は、演出制御基板320から指令される背景表示用データDHn1に従って液晶表示装置LCDに表示した背景画像に対して重ね合わせる様にして、変動パターンに対応する飾り図柄変動演出データDKZを表示する。また、この表示演出においては、キャラクタ表示データDHn2が存在する場合はキャラクタ画像を重ねて表示する演出も実行される。
ここで、本実施例においては、変動ゲーム中演出データDHは、変動パターンに対して1対1対応となっている訳ではなく、例えば、変動パターン1に対して演出1,演出2,…などと複数の中から振り分けによって演出制御基板側で決定する構成となっている。同じく、飾り図柄変動演出データDKZも、例えば、変動パターン1に対しては変動時間1と1対1の対応であるが、飾り図柄変動パターンについては、変動パターン1に対して飾図1a,飾図1b,…の様に、複数の中から振り分けによって演出制御基板側で決定する構成となっている。これら振り分け可能な演出データDHや飾り図柄変動パターンは、変動パターンが大当たりの場合に振り分けられ易く、はずれの場合に振り分けられ難いグループと、その逆のグループといった具合に、信頼度グループを構成する様に振り分け確率を設定している。
[6 主制御基板の制御処理]
[6.1 賞球払出]
主制御基板310は、図8(A)に示す制御系統により、特図スイッチSW1,SW2、入賞検知センサSW7,SW11,SW12,SW40、及び大当たり検知スイッチSWVからの入賞検知信号が入力されると、各スイッチに対応する賞球払出個数に対応する賞球払出コマンドを払出制御基板330に対して出力する賞球払出処理を実行している。これを受けて、払出制御基板330は、遊技球の入賞口に対応して予め定められた個数の賞球の払出動作を実行する。
この賞球払出制御は、図8(B)に示す様な演算処理ルーチンとして実行され、スイッチSW1等からの検知信号が入力されたか否かを判断し(S10)、「YES」と判定されたら、払出制御基板330に対してセンサを特定した賞球払出信号を出力する(S20)。
[6.2 特図入力]
また、主制御基板310は、図9(A)に示す制御系統により、特図スイッチSW1,SW2のいずれかからの検知信号が入力されると、特別図柄を決定するための乱数を取得し、その結果を始動保留情報としてRAMに記憶する特図入力処理を実行している。
本実施例においては、始動保留情報として第1特図スイッチSW1による検知信号に基づく始動保留情報(以下、「特図1始動保留情報」という。)を最大4個、第2特図スイッチSW2による検知信号に基づく始動保留情報(以下、「特図2始動保留情報」という。)を最大4個記憶することができ、通常遊技状態においては最大8個の始動保留情報を貯めることができる構成となっている。
本実施例における特図入力処理は、図9(B)に示す様な演算処理ルーチンとして実行され、まず、特図1スイッチSW1からの検知信号が入力されたか否かを判定する(S110)。特図1スイッチSW1からの検知信号が入力された場合は(S110:YES)、特図1始動保留情報の記憶数N1(以下、「特図1保留数N1」という。)が4未満か否かを判定する(S120)。N1<4ならば(S120:YES)、特図1保留数N1をインクリメントし(S130)、上述の乱数1〜乱数4を取得し、RAMの始動保留情報記憶領域へと記憶する(S140)。
S110が「NO」の場合は、特図2スイッチSW2からの検知信号が入力されたか否かを判定する(S150)。S150が「YES」となった場合は、特図2始動保留情報の記憶数N2(以下、「特図2保留数N2」という。)が4未満か否かを判定する(S160)。N2<4ならば(S160:YES)、特図2保留数N2をインクリメントし(S170)、上述の乱数1〜乱数4を取得し、RAMの始動保留情報記憶領域へと記憶する(S180)。
始動保留情報は、主制御基板310から演出制御基板320へと送信され、液晶表示装置LCDを介して実施される保留アイコン表示に反映される。なお、主制御基板310による制御処理として特図表示器350を介して実施されている保留表示にも反映される。この結果、遊技者は、保留個数が増加する様子を把握しながら遊技をすることができる。
[6.3 特図開始]
次に、特図開始処理について説明する。主制御基板310は、図10(A)に示す制御系統により、RAM内に記憶された始動保留情報を読み出し、「当たり/はずれ」に応じた特別図柄変動を特図表示器350に実行させると共に、演出制御基板320を介して表示演出(背景、キャラクタ等)、音声演出、発光演出、可動体演出等を実行させる。
主制御基板310は、図10(B)のフローチャートに示す様な特図開始処理を、所定の周期(実施例では4ms)毎に実行している。この処理においては、まず、遊技演出(図柄変動または特別遊技)の実行中であるか否かを判定し(S210)、遊技演出実行中であるときは(S210:YES)、今回の処理を終了する。一方、遊技演出実行中でないときは(S210:NO)、RAM内の所定の記憶領域に始動保留情報が記憶されているか否かを判定する(S220)。始動保留情報が記憶されていない場合は(S220:NO)、デモ演出実行中か否かを判定し(S230)、デモ演出実行中であるならば処理を終了し(S230:YES)、デモ演出実行中でない場合は(S230:NO)、デモ演出開始を演出制御基板320に対して指令する(S240)。
始動保留情報の記憶がある場合は(S220:YES)、記憶順の一番早い始動保留情報が特図1始動保留情報であるか否かを判定する(S250)。特図1始動保留情報である場合は(S250:YES)、特図1記憶数N1をデクリメントし(S260)、記憶順の一番早い始動保留情報(乱数1〜乱数4)を読み出す(S270)。これにより、RAM内の記憶領域における始動保留情報の記憶順が更新され、特図表示器350や液晶表示装置LCDを介して実施されている保留表示も更新される。
こうして読み出した特図1始動保留情報中の乱数1が、主制御基板310のROMに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定する(S310)。
大当り判定の判定結果が肯定の場合には(S310:YES)、大当りの変動であることを示す大当りフラグに「1」が設定される(S320)。そして、主制御基板310は、乱数2の値に基づき、特図表示器350に確定停止表示させる「大当り図柄」を決定する(S330)。ここで、乱数2の値には、特図1始動保留情報に対する当たり種別の振り分け率に対応して大当り図柄が対応付けられている。従って、主制御基板310は、S330の処理においては、読み出した乱数2の値に対応付けられた大当り図柄を決定することになる。大当り図柄(特図)が決定されると、乱数4の値に基づいて「大当り演出用の変動パターン」の中から1つの変動パターンを決定する(S340)。
S310の大当り判定の判定結果が否定の場合には(大当りでない場合には)、主制御基板310は、乱数1が小当たり判定値と一致するか否かの小当たり判定を実行する(S312)。小当たり判定の判定結果が肯定の場合には(S312:YES)、小当たりの変動であることを示す小当たりフラグに「1」が設定される(S322)。そして、主制御基板310は、乱数2の値に基づき、特図表示器350に確定停止表示させる「小当たり図柄」を決定する(S332)。ここで、乱数2の値には、特図1始動保留情報に対する当たり種別の振り分け率に対応して小当たり図柄が対応付けられている。但し、小当たり図柄によって、2種大当たりとなったときに振り分けられる大当たりラウンド数等の種別はS322での振り分けと対応させ、特別遊技終了後に変短を付与する振り分けとなったときの変短継続回数は全て100回としている。従って、主制御基板310は、S332の処理においては、読み出した乱数2の値に対応付けられた小当たり図柄を決定することになる。小当たり図柄(特図)が決定されると、乱数4の値に基づいて「小当たり演出用の変動パターン」の中から1つの変動パターンを決定する(S342)。
大当り判定も小当たり判定も共に判定結果が否定である場合には(当りでない場合。S310:NO,S312:NO)、主制御基板310は、S270で読み出した特図1始動保留情報中の乱数3に基づいてリーチ演出を実行させるか否かを判定する(S350)。本実施例では、主制御基板310は、乱数3の値が、ROMに記憶してあるリーチ演出実行判定値と一致するか否かによりS315の判定を行う。S350の判定結果が肯定の場合には(リーチ演出を行う場合には)、主制御基板310は、特図表示器350に確定停止表示させる「はずれ図柄」を決定し(S335)、乱数4の値に基づいて「はずれリーチ演出用の変動パターン」の中から1つの変動パターンを決定する(S345)。
また、S350におけるリーチ判定の判定結果が否定の場合には(リーチ演出を行わない場合には)、主制御基板310は、特図表示器350に確定停止表示させる「はずれ図柄」を決定する(S338)。次に、主制御基板310は、乱数4の値に基づいて「はずれ演出用の変動パターン」の中から1つの変動パターンを決定する(S348)。
こうして変動パターンおよび最終停止図柄を決定した主制御基板310は、演出制御基板320に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する(S360)。具体的には、主制御基板310は、変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する変動パターン指定コマンドを出力すると共に、変動パターンで特定された演出時間の計測を開始する。これと同時に、主制御基板310は、特図変動表示を開始させるように特図表示器350を制御する。また、主制御基板310は、最終停止図柄となる特別図柄を指示するための特図指定コマンドを出力する。こうして、主制御基板310は、特図開始処理を終了する。その後、特図開始処理とは別の処理において、主制御基板310は、指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように特図表示器350の表示内容を制御する。また、主制御基板310は、指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、演出制御基板320に対して飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
これに対し、記憶順の一番早い始動保留情報が特図1始動保留情報でない場合は(S250:NO)、特図2始動保留情報であるか否かを判定する(S255)。特図2始動保留情報である場合は(S255:YES)、特図2記憶数N2をデクリメントし(S265)、記憶順の一番早い始動保留情報を読み出す(S275)。その後は、特図2変動表示用処理(S400)を実行する。S400の特図2変動表示用処理は、S310〜S360と同様に構成されている。なお、S330に対応するステップでの乱数2に基づく大当たり種別の振り分け確率は、特図1始動保留情報よりも遊技者に有利な設定となっている。また、S312に対応するステップでの小当たり判定における小当たり当選確率は、特図2の方が特図1よりも高確率となっており、変短状態になって結果的に保留記憶が特図2だけになった後は、大当たり以外は全て小当たりとなり、S350以下に対応するステップへは進まない。
この特図開始処理においては、記憶順の早いものから順番に記憶を消化していく。
ここで、既に述べた様に、普通図柄当選確率は通常状態と変短状態で同じ設定(ほぼ100%当選)であるものの、通常状態における普通電動役物開閉パターンは実質的な入球が困難で、しかも変動時間が長いことにより、通常状態で右打ちをしても特図2始動保留情報を取得することが困難であることから、遊技者は左打ちで遊技を行い、特図1始動保留情報を蓄積しながら遊技を実行する。この結果、通常状態においては、特図1始動保留情報が記憶順に従って読み出されて判定等が実行される態様で特図開始処理が進行する。
一方、特図判定が大当たりとなり、大当たりに伴う特別遊技終了後の遊技状態について変短が付与された場合は、ほぼ100%の普通図柄当選確率と短時間の普通図柄変動時間の設定、開放時間の長い開閉パターンの設定により、第2始動口27において入球容易状態が継続的に発生し易く、特図2始動保留情報を蓄積し易い状態となる。本実施例のパチンコ機Pは、大当たり中の特別遊技は右打ちすることによって特別入賞口15に入賞させ易い状態となり、液晶表示装置LCD等に右打ち示唆のナビゲーション表示を実行する。この右打ちナビゲーション表示に従って、特別遊技の実行中は、遊技者は右打ちで遊技する。そして、変短が付与された場合は、特別遊技終了後も右打ちを示唆するナビゲーション表示に従って、遊技者は右打ちを続行することにより特図2始動保留情報を蓄積しながら有利に遊技を実行することができる。この結果、変短が付与された遊技状態においては、特別遊技の実行直前に保留されていた特図1始動保留情報が最初に消化された後、特図2始動保留情報が記憶順に従って読み出されて判定等が実行される態様で特図開始処理が進行することとなる。
なお、変短が付与された遊技状態を開始したときは、特図2始動保留情報を優先して消化する様に構成することもできる。この場合は、通常状態に戻ったとき、特図2始動保留情報が存在しなくなってから特図1始動保留情報が消化される態様で特図開始処理が進行することとなる。
[6.4 普図入力・判定]
次に、普通図柄抽選について説明する。主制御基板310は、図11(A)に示す制御系統により、普図スイッチSW37からの検知信号が入力されると普通図柄抽選を実行し、第2始動入賞装置27のソレノイドSOL27に対して開閉指令を実行する。普通図柄も4個を限度に保留記憶可能に構成されている。
普通図柄入力処理は、図11(B)のフローチャートに示す様に、普図スイッチSW37からの検知信号が入力されると起動され(S510)、普通図柄保留情報の記憶数N37(以下、「普通図柄保留記憶数N37」という。)が4未満か否かを判定する(S520)。N37<4ならば(S520:YES)、普通図柄保留憶数N37をインクリメントし(S530)、「NO」の場合は普通図柄判定用の乱数取得に進むことなく処理を終了する。乱数取得に進むと、「当たり/はずれ」を判定するための乱数5,乱数6を取得し(S540)、RAMの普通図柄保留記憶部315に記憶する(S550)。
普通図柄判定処理は、図11(C)のフローチャートに示す様に、RAM内に普通図柄保留情報の記憶があるか否かを判定し(S610)、普通図柄保留情報があるときは当該記憶内容を記憶順の早いものから一つ目の乱数5を読み出す(S620)。
続いて、「当たり/はずれ」の判定を実行する(S630)。「当たり」と判定されると(S630:YES)、乱数6に基づいて当たり図柄抽選を行い(S640)、当たり図柄と、これに対応する開閉パターンとを決定する。その後、変動時間が経過するのを待って(S650:YES)、S640で決定した当たり図柄を普通図柄変動ゲームにおいて確定する(S660)。なお、この普通図柄変動ゲームは、特図表示器350に設けた普通図柄変動表示部において実行する。こうして当たり図柄が確定したら、S650で決定した開閉パターンに対応するソレノイド駆動信号を出力する(S670)。また、S630の判定が「NO」の場合は、普通図柄変動ゲームにおいて、変動時間が経過するのを待って(S680:YES)、はずれ図柄の確定をする(S690)。
この普通図柄変動ゲームにおける普通図柄変動時間が、「通常状態」か「変短状態」かにより異なっている。例えば、「通常状態」は普通図柄変動時間を10秒とし、「変短状態」は普通図柄変動時間を1秒とする。
[6.5 大当たり用特別遊技実行処理]
次に、大当たり用の特別遊技を実行するための制御処理について説明する。主制御基板310は、図12(A)に示す制御系統により、特別入賞口15の扉開閉用ソレノイドSOL7を駆動する大当たり用の特別遊技を実行する。
大当たり用特別遊技実行処理では、図12(B)のフローチャートに示す様に、主制御基板310は、特図表示器350に対して大当たり図柄の確定停止の指令を出力するタイミングを待ち(S710:YES)、大当たり種別に対応する特別遊技の内容をセットした上で(S720)、演出制御基板320へとオープニング演出を指令することによって開始される(S725)。
特別遊技を開始する際には、ラウンド数RNをデクリメントすると共に(S730)、扉開閉用ソレノイドSOL7に対して扉を開かせるためのON信号を出力する(S740)。そして、入賞スイッチSW7からの検知信号を積算した値が規定カウント(例えば、9カウント)に達するか(S742:YES)、あるいは当該ラウンドに対する扉開放時間を特定する規定時間(例えば、長時間開放ラウンドに対する30秒)が経過したら(S744:YES)、扉開閉用ソレノイドSOL7に対して扉を閉じさせるためのOFF信号を出力する(S750)。
こうして一つのラウンドが終了したら、ラウンド数RNが「0」になっているか否かを判定する(S760)。ラウンド数RNが「0」ではないときは(S760:NO)、S730へと戻る。一方、ラウンド数RNが「0」となっているときは(S760:YES)、大当たり種別が変短付与に該当しているか否かを判定する(S770)。変短付与に該当している場合は(S770:YES)、変短継続回数Nhtを設定する(S780)。
こうして変短継続回数Nhtを設定した後、変短フラグをセットし(S790)、演算制御基板320に対してエンディング演出を指令して処理を終了する(S795)。なお、変短が付与されない場合は(S770:NO)、S780はパスし、変短フラグをセットすることなくエンディング指令を出力する(S795)。
[6.6 小当たり用特別遊技実行処理]
次に、小当たり用の特別遊技を実行するための制御処理について説明する。主制御基板310は、図13(A)に示す制御系統により、第2特別入賞口40の羽根開閉用ソレノイドSOL41及びシャッタ回動用ソレノイドSOL42を駆動する小当たり用の特別遊技を実行する。
小当たり用特別遊技実行処理では、図13(B)のフローチャートに示す様に、主制御基板310は、特図表示器350に対して小当たり図柄の確定停止の指令を出力するタイミングを待ち(S810:YES)、小当たり種別に対応する特別遊技の内容をセットする(S820)。
そして、まず、羽根開閉用ソレノイドSOL41に対して羽根部材41を開かせるためのON信号を出力する(S830)。その後、シャッタ部材42を開放位置へと回動動作させるタイミングの到来を待ち(S840)、シャッタ回動用ソレノイドSOL42に対して開放動作と閉鎖動作とを続けて実行させるためのON信号、OFF信号を所定のインターバルで出力する(S850)。
こうして羽根部材41を開き、シャッタ部材42を1回動作させる間に、第2特別入賞口40へと入球した遊技球が大当たり検知スイッチSWVで検知されたか否かを判定する(S860)。大当たり検知スイッチSWVによる検知信号がない場合は(S860:NO)、入賞検知スイッチSW40からの検知信号が規定カウント(例えば、3カウント)に達したか否か(S870)、羽根開放時間を特定する規定時間(例えば、2秒)が経過したか否かを判定する(S880)。
S860〜S880のいずれかにおいて「YES」と判定されたら、羽根開閉用ソレノイドSOL41に対して羽根部材41を閉じさせるためのOFF信号を出力する(S890)。
この小当たり用特別遊技を実行する際には、図13(C)に示す様に、主制御基板310において、小当たり中大当たり(小当たりV)の判定処理も実行されている。この処理においては、大当たり検知スイッチSWVからの検知信号が入力されたら(S910:YES)、小当たり図柄に応じた大当たり図柄を決定し(S920)、特図表示器350へと大当たり図柄を指令する(S930)。これにより、主制御基板310は、図12(B)に示した大当たり用特別遊技実行処理を開始する。本実施例においては、特図開始処理において「小当たり」となったときに、小当たり用特別遊技中に大当たり導出領域47へと遊技球が入賞したことによって成立する大当たりについて、小当たり図柄においてラウンド数や特別遊技終了後の変短付与に関する振り分けを実行しているのである。なお、小当たり用特別遊技中に発生する「大当たり」は、いわゆる2種大当たりに相当し、いわゆる1種大当たりの様な変動演出は実行しない。
[6.7 変短テーブル選択処理]
次に、変短状態における変短テーブルの選択,再選択を実行するための制御処理について説明する。主制御基板310は、図14(A)に示す制御系統により、小当たり用特別遊技が実行されることを一つの条件として、平均変動時間がより短い変短テーブルを再選択する処理を実行する。
変短テーブル選択処理では、図14(B)のフローチャートに示す様に、主制御基板310は、特別遊技が終了したときに(S1010:YES)、変短フラグがセットされているか否かを判定する(S1015)。変短フラグがセットされているときは(S1015:YES)、まず、変短状態Aテーブル314aを参照すべき変動パターンテーブルとして選択する(S1020)。
そして、特図変動が開始され(S1030:YES)、特図停止によって1回の特別図柄変動ゲームが完了したとき(S1040:YES)、大当たりが成立しているか否かを判定する(S1050)。大当たりが成立していない場合は(S1050:NO)、小当たりが成立しているか否かを判定する(S1060)。
小当たりが成立している場合には(S1060:YES)、小当たり用特別遊技の実行中に第2特別入賞口40へと遊技球が入賞したか否かを判定する(S1062)。小当たり用特別遊技の実行中に第2特別入賞口40への入賞があった場合は(S1062:YES)、当該入賞によって小当たりVが成立したか否かを判定する(S1064)。
小当たり用特別遊技中に第2特別入賞口40へと入賞した遊技球が存在しているものの小当たりVにはならなかったときは(S1062:YES、S1064:NO)、変短テーブル再選択処理を実行する(S1070)。
変短テーブル再選択処理においては、小当たり成立前よりも平均変動時間が短くなる様に、現在の変短テーブルが「変短状態Aテーブル」であるときは「変短状態Bテーブル」を、現在の変短テーブルが「変短状態Bテーブル」であるときは「変短状態Cテーブル」を選択する。本実施例では、「変短状態Cテーブル」が平均変動時間の最も短いものとなっているから、現在が「変短状態Cテーブル」であるときは、そのまま「変短状態Cテーブル」を選択した状態とする。
こうして変短状態再選択処理を実行したら、変短継続回数Nhtをデクリメントする(S1080)。この変短継続回数Nhtのデクリメントは、大当たりでも小当たりでもない場合、即ち、「はずれ」の場合も実行される流れとなる(S1050:NO、S1060:NO→S1080)。特図2について「はずれ」のない本実施例においても、特図1始動保留情報が消化された場合は「はずれ」となることがある。そして、変短継続回数Nhtが「0」になったか否かを判定し(S1085)、変短継続回数Nhtが「0」になるまではS1030以下の処理を繰り返し実行し(S1085:NO)、変短継続回数Nhtが「0」になったら(S1085:YES)変短フラグをリセットする(S1090)。
また、特別図柄抽選による大当たり(いわゆる1種大当たり)が成立した場合(S1050:YES)、及び小当たりV(いわゆる2種大当たり)が成立した場合(S1064:YES)は、S1090へ進んで一旦変短フラグをリセットする。なお、ここでリセットされた変短フラグは、大当たり図柄との関係によっては、大当たり用特別遊技の終了時に再びセットされる。
[7 演出制御基板の制御処理]
[7.1 変動演出の概要]
演出制御基板320による変動演出は、図15(A)に示す制御系統により、主制御基板310からの変動コマンドを受信することによって実行される。
変動演出処理は、図15(B)のフローチャートに示す様に、特別遊技中でない場合に変動コマンドを受信することによって開始する(S1110:NO,S1120:YES)。
演出制御基板320は、変動コマンドを受信したら(S1120:YES)、当該変動コマンドに従って変動ゲーム中演出データDH及び飾り図柄変動演出用データDKZを読み出す(S1130)。そして、スピーカSPによる音声演出、液晶表示装置LCDによる表示演出、発光装置LEDによる発光演出、モータMT及びソレノイドSOLを介して可動体を動作させる可動体演出を実行する(S1140)。なお、変動ゲーム中演出データDHには、例えば可動体演出のためのデータがブランクとなっている場合等も含まれており、その場合は可動体演出は実行されない。
この変動ゲーム中演出データDHによる演出は、主制御基板310から全図柄停止コマンドを受信したときに(S1150:YES)、飾り図柄変動演出における確定図柄の停止を行って終了する(S1160)。この飾り図柄変動表示における確定図柄停止のタイミングは、主制御基板310による特図表示器350への特別図柄確定のタイミングと同期している。
このとき、変短状態においては、上述の様に主制御基板310において変短テーブルが再選択によって平均変動時間のより短いものへと切り換えられたときは、演出制御基板320側においても、飾り図柄演出用データDKZは、「DKZb1:変短状態A」→「DKZb2:変短状態B」→「DKZb3:変短状態C」と切り換えられていく。
なお、演出制御基板320は、特別遊技中であるときは(S1110:YES)、大当たり中演出データDVを読み出して(S1210)、大当たり中演出処理を実行する(S1220)。また、デモ表示タイミングであるときは(S1230:YES)、デモ中演出データDMを読み出し(S1240)、デモ中演出処理を実行する(S1250)。
ここで、「小当たり用特別遊技」の実行中について、大当たり中演出データDVと同様に、小当たり中演出データを備えておき、これを読み出して背景画像やキャラクタ表示等の演出に用いる方法と、変動ゲーム中演出データDHの中から選択さえている背景画像やキャラクタ表示等による演出をそのまま続ける方法のいずれを採用しても構わない。本実施例においては、後者の方を念頭に構成しており、その結果、小当たり用特別遊技においてはオープニング演出やエンディング演出を実行しない態様としている。かかる態様は、変短テーブルを切り換えて変動時間をより短縮した状態で時短ゲームを楽しませる目的からすれば、本実施例の様に、オープニング演出やエンディング演出を実行しないで小当たり前後で継続した演出を実行する方が、より適しているということができる。
[8 作用・効果]
本実施例によれば、変短状態が付与されている間に小当たりが発生すると、変短テーブルの再選択の機会が与えられ、再選択を行う場合には、再選択の前よりも再選択の後の方が平均変動時間が短くなる様に変短時用変動パターン振り分けテーブルの再選択を実行する。この結果、変短状態においては、小当たり発生を契機として、平均変動時間が次々と短縮され、単位時間当たりにおける特別図柄抽選回数が増加する状態を発生させ得ることとなる。そして、この様な変短テーブル再選択の前後における小当たり当選確率は同一であるにも拘わらず、時間軸で見たときの小当たり発生間隔が短くなり、持ち玉の減少抑制や微増の効果が際立って感じられ、小当たり遊技自体に対する興趣を向上させることができる。特に、本実施例では、第2特別入賞口40への入賞時の賞球払出個数を特別入賞口15への入賞時の個数と同じにすると共に、「小当たり当選+入賞」を変短テーブル再選択の条件としているから、小当たりに対する興趣をより一層向上させることができる。
また、本実施例によれば、いわゆる1種2種混合機タイプの遊技機で、いわゆる2種大当たりを導出し得る小当たり遊技において開放される特別入賞口(第2特別入賞口40)への入球率、大当たり導出領域の通過率等の設計に自由度を与えつつ、変短状態における時間を基準に見た場合の小当たり遊技の発生頻度を高めることで、持ち玉の微増と連チャン可能性との兼ね合いによる小当たり遊技自体への興趣を高めることができる。
また、本実施例によれば、小当たり当選時に小当たり図柄を決定し(S332)、小当たりVが発生して大当たりとなったとき(S910:YES)、特図抽選における大当たり振り分けと同様の振り分けを予め決定しておく構成を採用しているから(S920,S930)、1種2種混合機におけるいわゆる2種大当たり自体が単調なものにならず、その前提となる小当たり遊技に対する興趣をさらに高めることができる。
さらに、本実施例によれば、始動入賞口7に加えて普通電動役物付きの第2始動入賞口27をも備え、変短状態が付与されている間は普通図柄抽選の結果を導出する際の変動時間を短縮し(通常状態:10秒→変短状態:1秒)、普通図柄当選確率を高め(通常状態:ほぼ0→変短状態:ほぼ1)、さらに、図6(B)で説明した様に開閉パターンも通常状態と変短状態で異なる設定とし、変短状態では、単位時間当たりにおける第2始動入賞口27に入球可能な状態の発生頻度を高めた入球率向上可能状態を生起させる入球率向上可能状態生起手段を備えると共に、S332で決定される小当たり図柄に対応する変短付与時の変短継続回数を全て100回としていることから、大当たり後の変短状態において「電チューサポート」等とも呼ばれるいわゆる時短状態を発生させて持ち玉の減少抑制効果を高めると共に、変短テーブルの再選択によって時間当たりの小当たり頻度を高めて持ち玉微増効果を発揮させる。そして、いわゆる2種大当たりで連チャンした後、変短状態が継続される場合には、変短状態の継続可能回数が多くなる。この結果、変短状態で速やかに2種大当たりが発生して小当たり遊技による持ち玉微増効果を感じさせなかった場合においても、当該2種大当たりが終了した後の変短状態における小当たり遊技による持ち玉微増効果を感じさせ易くし、小当たり遊技自体に対する興趣を高めることができる。
加えて、本実施例によれば、特図1スイッチSW1と特図2スイッチSW2とを備えると共に、特図2スイッチSW2により契機が与えられて取得された特別図柄判定用乱数の方が特図1スイッチSW1により契機が与えられて取得された特別図柄判定用乱数よりも、小当たりとなる特別図柄の判定結果を導出し易くなる様に設定されている。この様に、特図1と特図2で小当たり当選確率を異ならせることができる結果、通常遊技状態では特図1が取得され易く、変短状態では特図2が取得され易くしている構成とも相俟って、変短状態における小当たり当選確率が高まり、変短状態において小当たりして2種大当たりとなった場合の連チャン可能性や持ち玉微増効果を高めることができ、小当たり遊技に対する興趣向上効果を高めることができる。
[変形例1]
例えば、実施例1における特別入賞口15を備えず、第2特別入賞口40だけを備えるパチンコ機に本発明を適用し、大当たり時動作においては、シャッタ部材42は閉じたままで羽根部材41を1ラウンド30秒又は9カウント入賞を条件に開放し、小当たり時動作においては、羽根部材41を数秒開放する間に、シャッタ部材42を1回開閉する様にして、大当たりと小当たりにおいて開放される特別入賞口を共通のものとしても構わない。但し、大当たり用特別遊技の制御対象は第2特別入賞口40の羽根開閉用ソレノイドSOL41とし、小当たり用特別遊技の制御対象は羽根開閉用ソレノイドSOL41及びシャッタ回動用ソレノイドSOL42となる。変形例1においても、実施例1のパチンコ機と同様の作用・効果が発揮され、時間軸で見たときの小当たりの発生する間隔を短くすることができ、持ち玉の減少抑制や微増の効果が際立ち、「小当たり+入賞」を変短テーブル再選択の要件とすることによる小当たり遊技自体に対する興趣向上効果を十分に発揮することができる。
[変形例2]
逆に、実施例1における特別入賞口15だけを備え、第2特別入賞口40を備えず、小当たり用特別遊技も特別入賞口15の開放を伴うものとして実行する1種タイプのパチンコ機に対して本発明を適用してもよい。この場合は、2種大当たりの要素がなくなるので、変短テーブル再選択処理は、実施例1における小当たりVで変短フラグ・リセットへと抜けるステップS1064を有しない制御処理とすればよい。変形例2は、2種大当たりの要素を備えないことにより、持ち玉の減少抑制や微増の効果は、より一層際立つこととなる。
[変形例3]
実施例1とほぼ同様の構成において、変短テーブル再選択の要件として「小当たり+入賞」ではなく、「小当たり」だけで再選択の契機を与える様に、S1062のステップをなくすこともできる。かかる構成とした場合は、小当たりが発生するたびに変短テーブル再選択処理の実行機会が与えられることとなり、小当たり当選確率に対応する作用として時間軸で見たときの小当たり発生間隔が短くなり、持ち玉の減少抑制や微増への期待をさらに高めるものとなる。
[変形例4]
特別入賞口15を備えず、大当たりと小当たりを共通の特別入賞口40の開放動作で実行し、変形例1とは違って、大当たりも小当たりも羽根開閉用ソレノイドSOL41をONにした後に所定のタイミングでシャッタ開閉用ソレノイドSOL42をON→OFFとする一定の処理を実行するパチンコ機に適用することができる。この場合は、実施例1の小当たりV判定ルーチンにおいて、S910で「YES」となった場合に、「大当たり用特別遊技」の実行中か否かを判定するステップを追加し、「YES」の場合には大当たり図柄を指令しない構成とすればよい。変形例4は、小当たり中以外の大当たり検知スイッチSWVの検知信号をキャンセルすることで、変形例1に比べると羽根開放とシャッタ回動とを連動した動きにして回路の簡素化を図ることができる。
[変形例5]
実施例1は、変短状態においては「大当たり」以外は「小当たり」としているが、「はずれ」も存在する様に当たり判定値を設定することもできる。この様な小当たり当選確率とした場合にも、「小当たり」を契機として変短テーブルが再選択され、平均変動時間が次々と短縮されることによって、時間軸で見たときの小当たり発生間隔を短くすることとなり、持ち玉の減少抑制や微増の効果を発揮することで小当たりに対する興趣を向上させることができる。
以上、発明を実施するための最良の形態としての実施例及びいくつかの変形例を説明したが、本発明は、これらに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内における種々の変更が可能である。
例えば、第2特別入賞口40への入賞時の賞球払出個数を第2始動入賞口27への入賞時の賞球払出個数と同程度に設定したとしても、小当たりを契機として平均変動時間を次々と短くすることで、変短状態における持ち玉の減少抑制や微増の効果を発揮することとなり、小当たりに対する興趣を向上させることができる。
また、変短テーブルをさらに多く備えさせ、4段階、5段階、…と平均変動時間を次々と短縮できる様にしても構わないことはいうまでもなく、逆に2段階であっても構わない。さらに、左打ちで遊技する領域にも普通図柄抽選契機を与えるゲートを備えさせ、左打ちでも特図2判定用乱数を取得可能に構成することもできる。
また、始動入賞口7に特図1と特図2の複数の特図スイッチを備えさせると共に、入球口直下に振り分け部材を備えさせて通常状態で特図1と特図2を均等に取得でき、変短時においても右側遊技領域に始動入賞口7の特図1スイッチへと遊技球を誘導し得る右側入球口をも備えさせたパチンコ機にも適用可能である。この場合、小当たり当選確率を「通常状態の特図1」<「通常状態の特図2」<「変短状態の特図1」<「変短状態の特図2」の順に有利となる様にしたり、「通常状態」においては特図1と特図2に対して小当たり当選確率の差を設けない様にしても構わない。
さらに、実施例では、特図2について「大当たり」以外は全て「小当たり」となる様に判定値を設定していたが、「はずれ」と判定される場合もあり得る設定としても構わない。また、特図1について「小当たり判定値」を有しない設定としても構わない。
本発明はパチンコ機に利用することができる。
1・・・遊技盤、 7・・・始動入賞装置、 10・・・遊技領域、15・・・特別入賞口、18・・・普通入賞口、20・・・右打ち通路、27・・・第2始動入賞口、28・・・開閉扉、30・・・センター役物、37・・・ゲート、40・・・第2特別入賞口、41・・・羽根部材、42・・・シャッタ部材、47・・・大当たり導出領域、
310・・・主制御基板、311・・・特図1保留記憶部、312・・・特図2保留記憶部、313・・・通常状態用の変動パターンテーブル、314a〜314c・・・変短状態(確変状態を含む)用の変動パターンテーブル、315・・・普通図柄保留記憶部、316a・・・通常状態開閉パターンテーブル、316b・・・変短状態開閉パターンテーブル、320・・・演出制御基板、325・・・演出データ記憶手段、330・・・払出制御基板、340・・・発射制御基板、350・・・特図表示器、370・・・表示制御基板。
P・・・パチンコ機、PB・・・遊技球、SW1・・・特図1スイッチ、SW2・・・特図2スイッチ、SW7・・・入賞検知スイッチ、SW11,SW12・・・入賞検知スイッチ、SW21,SW22・・・排出球検知スイッチ、SW37・・・普図スイッチ、SW40・・・入賞検知スイッチ、SWV・・・大当たり検知スイッチ、SOL7・・・特別入賞口の扉開閉用ソレノイド、SOL27・・・第2始動入賞口の扉開閉用ソレノイド、SOL41・・・第2特別入賞口の羽根開閉用ソレノイド、SOL42・・・シャッタ回動用ソレノイド、DH・・・変動ゲーム中演出データ、DV・・・大当たり中演出データ、DM・・・デモ中演出データ、DKZ・・・飾り図柄変動演出データ、DKZa・・・通常状態用飾り図柄変動演出データ、DKZb1・・・変短状態A用飾り図柄変動演出データ、DKZb2・・・変短状態B用飾り図柄変動演出データ、DKZb3・・・変短状態C用変動パターンテーブル。

Claims (3)

  1. 遊技領域の所定位置に設置された始動入賞装置に入賞した遊技球を特図スイッチで検出することにより契機が与えられて取得された特別図柄判定用乱数と予め定められている特図判定値との一致・不一致に基づいて当たりか否かの判定を行う特図当たり判定手段と、
    前記特図当たり判定手段による判定結果に基づいて変動パターン振り分けテーブルを参照し、少なくとも特別図柄の変動時間を決定する特別図柄変動パターン決定手段と、
    前記特別図柄変動パターン決定手段による決定に基づいて、特図表示器を用いて特別図柄の変動表示を実行し、前記変動時間の経過後に特別図柄を確定表示する特別図柄変動ゲームを実行する特別図柄変動ゲーム実行手段と、
    前記特別図柄変動ゲームが実行された後に、前記特図当たり判定手段による判定結果が大当たりを満足しているときは特別入賞口の開放を伴う大当たり用の特別遊技を実行し、前記特図当たり判定手段による判定結果が小当たりを満足しているときは前記特別入賞口又は第2の特別入賞口の開放を伴う小当たり用の特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
    前記変動パターン振り分けテーブルとして、少なくとも最初の大当たり以前の通常遊技状態において使用する通常遊技状態用変動パターン振り分けテーブルと、前記通常遊技状態用変動パターン振り分けテーブルよりも平均変動時間が短くなる様に設定した変短時用変動パターン振り分けテーブルとを備え、前記特別遊技実行手段による前記大当たり用の特別遊技が実行された後、前記変短時用変動パターン振り分けテーブルによって前記変動時間を決定する変短状態を付与し得る変短状態付与手段と
    を備えると共に、さらに、以下の構成をも備えていることを特徴とする遊技機。
    (1A)前記変短時用変動パターン振り分けテーブルとして、平均変動時間の長さが異なる複数のテーブルを備えると共に、前記変短状態付与手段によって変短状態が付与されてから当該変短状態が解除されるまでの間に前記特図当たり判定手段による判定結果が小当たりを満足した場合は、当該変短状態中に使用する変短時用変動パターン振り分けテーブルを前記複数のテーブルの中から再選択し得る変短テーブル再選択手段を備えていること。
    (1B)前記変短テーブル再選択手段は、前記再選択の前よりも前記再選択の後の方が平均変動時間が短くなる様に前記変短時用変動パターン振り分けテーブルの再選択を実行する手段として構成されていること
    (1C)遊技球が常時入球可能な第1の始動口と、普通図柄抽選に当選したときに遊技球が入球可能な状態へと動作する普通電動役物を備える第2の始動口とを備え、前記特図スイッチが、前記第1の始動口又は前記第2の始動口への入球を契機として前記特別図柄判定用乱数の取得契機を与える様に設置されていること。
    1D)前記変短状態付与手段によって変短状態が付与されている間は、少なくとも前記普通図柄抽選の結果を導出する際の変動時間を短縮し、単位時間当たりにおける前記第2の始動口に入球可能な状態の発生頻度を高めた入球率向上可能状態を生起させる入球率向上可能状態生起手段を備えていること。
  2. さらに、以下の構成をも備えていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
    (2A)前記変短状態は、大当たり種別の振り分け条件によって変短継続回数と共に付与され、前記特図当たり判定手段による判定毎に減じされて変短継続回数が0になったとき、又は、前記特図当たり判定手段による判定結果が大当たりとなったときに解除される様に構成されていること。
    2B)前記小当たりの当選確率は、前記変短テーブル再選択手段による変短時用変動パターン振り分けテーブルの再選択の前後において同一であること。
  3. さらに、以下の構成をも備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
    (3A)前記小当たり用の特別遊技において開放される特別入賞口は大当たり導出領域を有し、前記小当たり用の特別遊技が実行された際に、当該特別入賞口に入賞した遊技球が前記大当たり導出領域を通過したときは、大当たりと判定する小当たり遊技中大当たり判定手段を備えていること。
    (3B)前記特別遊技実行手段は、前記小当たり遊技中大当たり判定手段によって大当たりと判定された場合は、前記特別図柄変動ゲームを実行することなく、大当たり用の特別遊技を実行する手段として構成されていること
    (3C)前記変短状態付与手段は、前記小当たり遊技中大当たり判定手段によって大当たりと判定された場合の方が、前記特図当たり判定手段による判定結果が大当たりを満足している場合よりも、継続可能回数が多くなり得る様に変短状態を付与する手段として構成されていること。
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