JP6314047B2 - ウエーハの加工方法 - Google Patents

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本発明は、プラズマダイシングなどのウエーハの加工方法に関する。
半導体ウエーハの分割には、通常、ダイシング装置やレーザー加工装置が用いられる。ダイシング装置は、粉砕加工であるため、カケ(チッピング)が発生しやすく、分割されたチップの抗折強度が低くなってしまうという問題と、加工時間が比較的長いという問題がある。また、レーザー加工装置は、カケが少なく切り代もほとんど無いという利点があるが、チップ同士が隣接しているため、その後の搬送時にチップ同士がこすれて逆にカケを発生させてしまうという問題も残されていた。
そこで、プラズマエッチングを利用してウエーハを個々のチップに分割するという加工方法(プラズマダイシング)が考案された(例えば、特許文献1参照)。この加工方法であれば、ウエーハの直径が大きくなっても溝を形成する加工時間が長くなることがほとんど無く、抗折強度の高いチップが形成できるという利点がある。この加工方法の対象となるデバイスは、Low−k膜という機能層で形成されることが多い。研削により薄化されたウエーハの裏面からプラズマダイシングで溝を形成し、個々のデバイスチップに分割する場合、シリコン基板をプラズマエッチングで加工できてもLow−k膜や分割予定ライン上に存在する金属を含むTEG(Test Element Group)を分割することはできない。もしくは、シリコン基板と同じプラズマ条件では加工ができない。そこで、予め、分割予定ライン上のLow−k膜やTEGをレーザーやダイシングで浅く除去してからプラズマエッチングを実施していた。
また、半導体ウエーハの分割には、ダイシング装置で半導体ウエーハの表面の分割予定ラインに切削溝を形成し、半導体ウエーハの裏面を研削してチップに分割した後に、裏面にDAF(Die Attach Film)と呼ばれるダイボンディング用の接着フィルムを貼着する方法が用いられる(例えば、特許文献2参照)。この方法では、裏面に貼着された接着フィルムを別途レーザー加工によりチップ毎に分割する。
特開2006−114825号公報 特許第4791843号公報
しかしながら、特許文献1に示された方法では、予め、分割予定ライン上のLow−k膜やTEGをレーザーやダイシングで浅く除去する必要があるが、レーザーアブレーションにより熱影響等で僅かながらもボイドの発生や機能層の剥離が発生してしまうことがあり、特許文献2に示された方法では、接着フィルムを別途レーザー加工により分割する必要があるので、工程が増加する傾向であった。
本発明の目的は、工程を抑制することができるウエーハの加工方法を提供することである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のウエーハの加工方法は、基板の表面に積層された機能層によってデバイスが形成され、該デバイスは複数の分割予定ラインによって区画されたウエーハの加工方法であって、ウエーハの裏面を露出させてチャックテーブルに保持し、ウエーハの裏面を研削して該仕上げ厚さへと薄化する研削ステップと、研削ステップを実施したウエーハの裏面の該分割予定ラインに対応する領域を除く領域にレジスト膜を被覆するレジスト膜被覆ステップと、該レジスト膜被覆ステップが実施されたウエーハにプラズマエッチングを実施し、該機能層を残してウエーハを分割する溝を該分割予定ラインに沿って形成するプラズマエッチングステップと、ウエーハの裏面又は表面に外周を環状のフレームに装着されたエキスパンドシートを貼着するエキスパンドシート貼着ステップと、該エキスパンドシートを拡張することにより該機能層をウエーハの該溝に沿って破断する機能層破断ステップと、を備え、該プラズマエッチングステップで該溝は、幅がウエーハの裏面から表面に向かって先細り形状に形成され、該機能層破断ステップで該先細りの溝の狭い幅で露出した該機能層が該溝の狭い幅で破断されることを特徴とする。
上記ウエーハの加工方法では、該エキスパンドシート貼着ステップは、該溝が形成されたウエーハの裏面に外周を環状のフレームに装着されたエキスパンドシートを貼着するものとすることができる。
上記ウエーハの加工方法では、該分割予定ライン上には特性評価用金属素子が形成されており、該機能層破断ステップでは、該特性評価用金属素子も破断されるものとすることができる。
そこで、本願発明のウエーハの加工方法では、プラズマダイシングで形成する溝を深さ方向で先細りにし、充分に狭い溝に沿ってLow−k膜やTEGを拡張して破断するため、プラズマエッチングステップの前にLow−k膜やTEGを除去する工程が不要になるという効果を奏する。
図1は、実施形態1に係るウエーハの加工方法の加工対象のウエーハを示す図である。 図2は、実施形態1に係るウエーハの加工方法の保護部材貼着ステップを示す斜視図である。 図3は、実施形態1に係るウエーハの加工方法の研削ステップの断面図である。 図4は、実施形態1に係るウエーハの加工方法の研削ステップ後のウエーハの斜視図である。 図5は、実施形態1に係るウエーハの加工方法のレジスト膜被覆ステップ後を示す斜視図である。 図6は、実施形態1に係るウエーハの加工方法のプラズマエッチングステップで用いられるプラズマエッチング装置の一例の断面図である。 図7は、実施形態1に係るウエーハの加工方法のプラズマエッチングステップ後のウエーハの断面図である。 図8は、実施形態1に係るウエーハの加工方法のレジスト膜除去ステップを示す断面図である。 図9は、実施形態1に係るウエーハの加工方法のエキスパンドシート貼着ステップを示す断面図である。 図10は、実施形態1に係るウエーハの加工方法の機能層破断ステップを示す断面図である。 図11は、実施形態1に係るウエーハの加工方法の機能層破断ステップ後の断面図である。 図12は、実施形態2に係るウエーハの加工方法のエキスパンドシート貼着ステップの概要を示す斜視図である。 図13は、実施形態2に係るウエーハの加工方法の研削ステップの断面図である。 図14は、実施形態2に係るウエーハの加工方法のレジスト膜被覆ステップ後を示す斜視図である。 図15は、実施形態2に係るウエーハの加工方法のプラズマエッチングステップ後のウエーハの断面図である。 図16は、実施形態2に係るウエーハの加工方法のレジスト膜除去ステップを示す断面図である。 図17は、図16に示されたウエーハの裏面に接着フィルムを貼着した状態を示す断面図である。 図18は、実施形態2に係るウエーハの加工方法の機能層破断ステップを示す断面図である。 図19は、実施形態1の変形例に係るウエーハの加工方法のプラズマエッチングステップのウエーハWの要部の断面図である。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
〔実施形態1〕
実施形態1に係るウエーハの加工方法を、図1から図11に基づいて説明する。図1(a)は、実施形態1に係るウエーハの加工方法の加工対象のウエーハを示す斜視図、図1(b)は、実施形態1に係るウエーハの加工方法の加工対象のウエーハの要部の断面図、図2は、実施形態1に係るウエーハの加工方法の保護部材貼着ステップを示す斜視図、図3は、実施形態1に係るウエーハの加工方法の研削ステップの断面図、図4は、実施形態1に係るウエーハの加工方法の研削ステップ後のウエーハの斜視図、図5は、実施形態1に係るウエーハの加工方法のレジスト膜被覆ステップ後を示す斜視図、図6は、実施形態1に係るウエーハの加工方法のプラズマエッチングステップで用いられるプラズマエッチング装置の一例の断面図、図7(a)は、実施形態1に係るウエーハの加工方法のプラズマエッチングステップ後のウエーハの断面図、図7(b)は、図7(a)に示されたウエーハの要部を拡大して示す断面図、図8は、実施形態1に係るウエーハの加工方法のレジスト膜除去ステップを示す断面図、図9は、実施形態1に係るウエーハの加工方法のエキスパンドシート貼着ステップを示す断面図、図10(a)は、実施形態1に係るウエーハの加工方法の機能層破断ステップを示す断面図、図10(b)は、図10(a)に示された機能層を破断した状態を示す断面図、図11は、実施形態1に係るウエーハの加工方法の機能層破断ステップ後の断面図である。
実施形態1に係るウエーハの加工方法(以下、単に加工方法と記す)は、図1に示すウエーハWの加工方法であって、ウエーハWを個々のデバイスDを含むチップDT(図10(b)に示す)へと分割する方法である。なお、実施形態1に係る加工方法により個々のチップDTに分割される加工対象としてのウエーハWは、例えば、シリコン、サファイア、ガリウムなどを母材とする円板状の半導体ウエーハや光デバイスウエーハである。
ウエーハWは、図1(a)、図1(b)に示すように、基板の表面に、SiOF、BSG(SiOB)等の無機物系の膜やポリイミド系、パリレン系等のポリマー膜である有機物系の膜からなる低誘電率絶縁体被膜(Low−k膜)が積層された機能層FLによって、チップDTを構成するデバイスDが形成されている。機能層FLは、プラズマエッチングステップにおけるエッチングガスなどに対する耐食性を有する材料で構成されている。デバイスDは、ウエーハWの表面WSに形成された複数の分割予定ラインSによって区画されている。また、ウエーハWの表面WSにおいて、分割予定ラインS上には、TEGα(Test Element Group:特性評価用金属素子に相当する)が形成されている。TEGαは、デバイスDに発生する設計上や製造上の問題を見つけ出すための評価用素子である。なお、図1(b)では、TEGαは、分割予定ラインSの幅方向の中央に設けられているが、本発明では、これに限定されることなく、種々の形状、配置のTEGαが用いられる。
実施形態1に係る加工方法は、保護部材貼着ステップと、研削ステップと、レジスト膜被覆ステップと、プラズマエッチングステップと、レジスト膜除去ステップと、エキスパンドシート貼着ステップと、機能層破断ステップとを備える。
保護部材貼着ステップは、ウエーハWのデバイスDが形成された表面WSにウエーハWと略同等の大きさの保護部材G(ハードサブストレート又は保護テープ)を貼着するステップである。この実施形態1で保護部材Gは、硬質な材料で構成され、ウエーハWと略同等の大きさの円盤状に形成されている。保護部材貼着ステップは、図2に示すように、ウエーハWの表面WSに保護部材Gを貼着する。保護部材貼着ステップの後は、研削ステップに進む。
研削ステップは、ウエーハWの裏面WRを研削して、ウエーハWを仕上げ厚さT(図7(b)に示す)へと薄化するステップである。研削ステップは、図3に示すように、保護部材Gを下にして、ウエーハWの表面WSを研削装置10のチャックテーブル11に載置し、ウエーハWの裏面WRを露出させてチャックテーブル11に吸引保持する。その後、研削装置10の軸心回りに回転する研削ホイール12(研削手段に相当)を、軸心回りに回転するチャックテーブル11上に位置付ける。そして、研削ホイール12内の図示しないノズルを通して研削水をウエーハWの裏面WRに供給しつつ、研削ホイール12を徐々に下降していき、ウエーハWの裏面WRに研削送りする。
ウエーハWの裏面WRを研削ホイール12で研削して仕上げ厚さTへと薄化する。ウエーハWの厚さが仕上げ厚さTになると、研削ホイール12をチャックテーブル11から離間させて、チャックテーブル11のウエーハWの吸引保持を解除する。実施形態1では、仕上げ厚さTは、例えば、100μmである。そして、レジスト膜被覆ステップに進む。
レジスト膜被覆ステップは、図4に示す研削ステップを実施したウエーハWの裏面WRの分割予定ラインSに対応する領域を除く領域にレジスト膜Rを被覆するステップである。レジスト膜Rは、プラズマエッチングステップにおけるエッチングガスなどに対する耐食性を有する材料で構成されている。レジスト膜被覆ステップは、例えば、ウエーハWの裏面WR全体にレジスト膜Rを薄膜形成した後、分割予定ラインSに対応するネガ型又はポジ型のマスクを介して露光し現像して、分割予定ラインSに対応する領域(分割予定ラインSと厚み方向に重なる領域)上からレジスト膜Rを除去する。レジスト膜被覆ステップ後では、ウエーハWの裏面WRでは、図5に示すように、分割予定ラインSに対応する領域が露出し、分割予定ラインSに対応する領域を除く領域(即ち、デバイスD等に対応する領域)がレジスト膜Rにより被覆されている。そして、プラズマエッチングステップに進む。
プラズマエッチングステップは、レジスト膜被覆ステップが実施されたウエーハWにプラズマエッチングを実施するステップである。プラズマエッチングステップでは、例えば、図6に示すプラズマエッチング装置20のハウジング21の開口22を通して、ウエーハWをハウジング21内に収容する。そして、保護部材Gを介してウエーハWの表面WSを高周波電源23に接続された下部電極24の吸着保持部材25に吸引、保持して、開口22をゲート26により閉じる。次に、冷媒供給手段32から下部電極24内の冷却通路33内に冷媒を循環させ、ガス排出手段27を作動してハウジング21内の雰囲気を排気口28を通して真空排気し、ガス供給手段29から上部電極30の噴出口31を通してハウジング21内にエッチングガスをウエーハWの裏面WRに向けて噴射する。なお、この際、ハウジング21内を所定の圧力に維持する。そして、エッチングガスを噴射した状態で、高周波電源23から下部電極24と上部電極30とに高周波電力を印加する。これにより、下部電極24と上部電極30との間にプラズマ放電が発生し、ウエーハWの裏面WRの分割予定ラインSに対応する領域をエッチングして、図7(a)及び図7(b)に示すように、機能層FLを残してウエーハWを分割する溝STを分割予定ラインSに沿って形成する。
なお、プラズマエッチングステップで用いられるエッチングガスは、ウエーハWの材質に応じて適宜選択される。例えば、ウエーハWの材質がシリコンである場合には、エッチングガスとして、SF、NF、XeFなどを用いる。
実施形態1では、ウエーハWがシリコンで構成されている。プラズマエッチングステップでは、ハウジング21内の圧力を25Pa(ゲージ圧)に維持し、高周波電源23の電力周波数を13.56MHzとし、冷媒供給手段32から冷却通路33内に2000Pa(ゲージ圧)で冷媒としてヘリウムガスを循環させて、下部電極24の温度を10℃とする。
プラズマエッチングステップでは、エッチングガスとしてSFを400sccm(Standard cc/min)の流量で供給し、上部電極30に2500Wの高周波電力を印加し、下部電極24に150Wの高周波電力を印加するエッチングステップと、エッチングガスとしてCを400sccmの流量で供給し、上部電極30に2500Wの高周波電力を印加し、下部電極24に50Wの高周波電力を印加する保護膜堆積ステップとを交互に繰り返す。即ち、プラズマエッチングステップでは、エッチングステップと、保護膜堆積(デポジション)ステップとを交互に繰り返して、所謂ボッシュプロセスによりウエーハWの裏面WRの分割予定ラインSに対応する領域をエッチングする。
所謂ボッシュプロセスを行うプラズマエッチングステップでは、エッチングステップと保護膜堆積ステップを繰り返しながら行う。プラズマエッチングステップでは、エッチングステップのときに分割予定ラインSに対応する領域が高速でエッチングされ、保護膜堆積ステップのときにエッチングされて露出した溝の内面に保護膜であるフルオロカーボン膜を堆積させるため、高いアスペクト比でウエーハWを高速にエッチングすることができる。
実施形態1では、エッチングステップを行う時間と、保護膜堆積ステップを行う時間を、繰り返すのにしたがって徐々に短くする。例えば、実施形態1では、初めにエッチングステップを5秒行い、保護膜堆積ステップを3秒行い、エッチングステップを行う時間と保護膜堆積ステップを行う時間を、例えば50回繰り返す際に徐々に短くする。このために、実施形態1では、プラズマエッチングステップで、溝STは、図7(a)及び図7(b)に示すように、ウエーハWの裏面WRから表面WSに向かって先細り形状の断面V字状に形成される。また、実施形態1では、ウエーハWの仕上げ厚さTが100μで、溝STの表面WSにおける幅W1が1μm、溝STの裏面WRにおける幅W2が10〜20μmに形成されている。そして、ハウジング21内のエッチングガスを排気して、レジスト膜除去ステップに進む。
レジスト膜除去ステップは、ウエーハWの裏面WRを被覆したレジスト膜Rを除去するステップである。レジスト膜除去ステップは、例えば、ウエーハWを下部電極24の吸着保持部材25に吸引、保持したまま、ガス供給手段29から上部電極30の噴出口31を通してハウジング21内にOガスを噴射するとともに、高周波電源23から下部電極24と上部電極30とに高周波電力を印加する。Oガスをプラズマ化させ、レジスト膜Rの有機成分を燃焼させて灰化(アッシング)させる。その後、プラズマエッチング装置20のハウジング21内から取り出した後、ウエーハWを薬液に浸漬させて、図8に示すように、レジスト膜Rを除去する。そして、エキスパンドシート貼着ステップに進む。
エキスパンドシート貼着ステップは、溝STが形成されたウエーハWの裏面WRに外周を環状のフレームFに装着されたエキスパンドシートTEを貼着するステップである。エキスパンドシート貼着ステップは、まず、ウエーハWの裏面WRにダイボンディング用の接着フィルムFAを貼着する。なお、ダイボンディング用の接着フィルムFAとは、チップDTを実装、積層するのに用いる特殊粘着フィルムのことをいう。ダイボンディング用の接着フィルムFAを貼着した後、図9に示すように、接着フィルムFA側に伸縮性を有するエキスパンドシートTEを貼着する。なお、エキスパンドシートTEの外周には、環状のフレームFを貼着しておく。そして、保護部材GをウエーハWの表面WSから剥離する。そして、機能層破断ステップに進む。
機能層破断ステップは、エキスパンドシートTEを拡張することにより機能層FLをウエーハWの溝STに沿って破断するステップである。機能層破断ステップは、図10(a)に示すように、冷却チャンバー50内に設けられた拡張装置40のフレーム保持手段41に環状のフレームFを保持し、拡張装置40の押圧部材42をエキスパンドシートTEの下方に位置付ける。そして、冷却チャンバー50内に冷気供給口51から冷気を供給して、冷却チャンバー50内を所定温度まで冷却した後、図10(b)に示すように、押圧部材42を上昇させて、エキスパンドシートTEをウエーハW毎上昇させて、ウエーハWが貼着されたエキスパンドシートTEを半径方向に拡張して、ウエーハW及び接着フィルムFAに半径方向に拡大する外力を付与する。すると、接着フィルムFAのウエーハWに貼着されていない溝ST内に露出する部分に張力が集中する。そして、図11に示すように、機能層破断ステップで、先細りの溝STを起点に機能層FL及びTEGαを破断するとともに、溝STを起点に接着フィルムFAを破断して、ウエーハWを個々のチップDTに分割する。このように、機能層破断ステップで、溝STの細い幅W1で露出した機能層FLが、溝STの細い幅W1で破断される。こうして、機能層FL、接着フィルムFAを分割予定ラインSに沿って個々のチップDT毎に破断分割する。その後、分割されたチップDTは、エキスパンドシートTEから取り外されて、次工程に搬送される。
実施形態1に係るウエーハの加工方法によれば、プラズマエッチングステップで形成する溝STをウエーハWの裏面WRから表面WSに深さ方向で先細りのV字状に形成し、ウエーハWの裏面WRに接着フィルムFA及びエキスパンドシートTEを貼着して、エキスパンドシートTEを拡張する。デバイスDが形成された部分では、機能層FLがウエーハWの表面WSに形成され、分割予定ラインSでは、機能層FLが如何なるものに支えられることなく溝ST内に露出している。このために、接着フィルムFA及びエキスパンドシートTEを拡張した際の張力は、機能層FLでは、分割予定ラインS部分即ち溝ST内に露出する部分に集中することとなる。したがって、機能層FL及びTEGαが、溝ST内に露出する部分で破断する。したがって、実施形態1に係るウエーハの加工方法によれば、エキスパンドシートTEを拡張することで、予め分割予定ラインS上の機能層FLやTEGαをレーザー等で除去することなく、機能層FL及びTEGαを分割予定ラインSで分割することができる。
また、溝STをウエーハWの裏面WRから表面WSに深さ方向で先細りのV字状に形成し、ウエーハWの裏面WRに接着フィルムFA及びエキスパンドシートTEを貼着する。デバイスDが形成された部分では、ウエーハWと接着フィルムFAとエキスパンドシートTEとが順に貼着され、分割予定ラインSでは、接着フィルムFAとエキスパンドシートTEとが貼着されている。このために、接着フィルムFA及びエキスパンドシートTEを拡張した際の張力は、接着フィルムFAでは、分割予定ラインS部分即ち溝ST内に位置する部分に集中することとなる。したがって、実施形態1に係るウエーハの加工方法によれば、エキスパンドシートTEを拡張することで、予め分割予定ラインS上の接着フィルムFAを除去することなく、接着フィルムFAを分割予定ラインSで分割することができる。
したがって、実施形態1に係るウエーハの加工方法によれば、工数を増加させることなく、機能層FL、TEGα及び接着フィルムFAを分割予定ラインSで確実に分割することができ、分割後に機能層FL、TEGα及び接着フィルムFAのチップDTの外周からはみ出す量を抑制でき、不要な接着フィルムFAの貼りつきを抑制することができる。よって、実施形態1に係るウエーハの加工方法によれば、ウエーハWをチップDTに分割する際の工数を抑制することができる。
〔実施形態2〕
実施形態2に係るウエーハの加工方法を、図12〜図18に基づいて説明する。図12は、実施形態2に係るウエーハの加工方法のエキスパンドシート貼着ステップの概要を示す斜視図、図13は、実施形態2に係るウエーハの加工方法の研削ステップの断面図、図14は、実施形態2に係るウエーハの加工方法のレジスト膜被覆ステップ後を示す斜視図、図15は、実施形態2に係るウエーハの加工方法のプラズマエッチングステップ後のウエーハの断面図、図16は、実施形態2に係るウエーハの加工方法のレジスト膜除去ステップを示す断面図、図17は、図16に示されたウエーハの裏面に接着フィルムを貼着した状態を示す断面図、図18(a)は、実施形態2に係るウエーハの加工方法の機能層破断ステップを示す断面図、図18(b)は、図18(a)に示された機能層を破断した状態を示す断面図である。なお、図12〜図18において、実施形態1と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
実施形態2に係るウエーハの加工方法では、まず、エキスパンドシート貼着ステップを実施する。エキスパンドシート貼着ステップは、図12に示すように、ウエーハWの表面WSに外周を環状のフレームFに装着されたエキスパンドシートTEを貼着する。そして、研削ステップに進む。
研削ステップは、図13に示すように、エキスパンドシートTEを下にして、ウエーハWの表面WSを研削装置10のチャックテーブル11に載置し、ウエーハWの裏面WRを露出させてチャックテーブル11に吸引保持するとともに、環状のフレームFをクランプ部13でクランプする。その後、研削装置10の軸心回りに回転する研削ホイール12でウエーハWの裏面WRを研削して仕上げ厚さTへと薄化する。ウエーハWの薄化が完了すると、レジスト膜被覆ステップに進む。
レジスト膜被覆ステップは、実施形態1と同様に、図14に示すように、研削ステップを実施したウエーハWの裏面WRの分割予定ラインSに対応する領域を除く領域にレジスト膜Rを被覆する。そして、プラズマエッチングステップに進む。プラズマエッチングステップは、実施形態1と同様に、所謂ボッシュプロセスにより、図15に示すように、ウエーハWの裏面WRの分割予定ラインSに対応する領域に裏面WRから表面WSに向かって先細りの断面V字状の溝STを形成する。そして、レジスト膜除去ステップで、実施形態1と同様に、図16に示すように、レジスト膜Rを除去し、図17に示すように、ウエーハWの裏面WRに接着フィルムFAを貼着して、機能層破断ステップに進む。
機能層破断ステップは、実施形態1と同様に、図18(a)に示すように、冷却チャンバー50内に設けられた拡張装置40のフレーム保持手段41に環状のフレームFを保持し、拡張装置40の押圧部材42をエキスパンドシートTEの下方に位置付ける。そして、冷却チャンバー50内に冷気供給口51から冷気を供給して、冷却チャンバー50内を所定温度まで冷却した後、図18(b)に示すように、押圧部材42を上昇させて、エキスパンドシートTEをウエーハW毎上昇させて、ウエーハWが貼着されたエキスパンドシートTEを半径方向に拡張して、ウエーハW及び接着フィルムFAに半径方向に拡大する外力を付与する。そして、接着フィルムFA、機能層FL及びTEGαを溝STを起点に破断して、ウエーハWを個々のチップDTに分割する。その後、分割されたチップDTは、エキスパンドシートTEから取り外されて、次工程に搬送される。
実施形態2に係るウエーハの加工方法によれば、実施形態1と同様に、プラズマエッチングステップで形成する溝STをウエーハWの裏面WRから表面WSに深さ方向で先細りの断面V字状に形成し、ウエーハWの裏面WRに接着フィルムFAを貼着して、ウエーハWの表面WSに貼着したエキスパンドシートTEを拡張する。このために、実施形態2に係るウエーハの加工方法によれば、エキスパンドシートTEを拡張することで、予め分割予定ラインS上の機能層FLやTEGαを除去することなく、機能層FL及びTEGαを分割予定ラインSで分割することができるとともに、予め接着フィルムFAを除去することなく、接着フィルムFAを分割予定ラインSで分割することができる。よって、実施形態2に係るウエーハの加工方法によれば、工数の増加を抑制することができる。
また、研削ステップから機能層破断ステップまで一貫してエキスパンドシートTEを貼着した状態で加工できるため、貼り替え等の作業が不要であるという効果を奏する。また、実施形態2に係るウエーハの加工方法によれば、エキスパンドシート貼着ステップで、エキスパンドシートTEをウエーハWの表面WSに貼着するので、エキスパンドシートTEの貼着する面積を裏面WRに貼着する場合よりも大きくすることができる。このために、エキスパンドシートTEを拡張した際に、エキスパンドシートTEとウエーハWとの位置ずれを抑制でき、エキスパンドシートTEを拡張した際の張力が、機能層FL、TEGα及び接着フィルムFAにおいて、溝ST内に位置する部分に確実に集中し、溝STを起点に機能層FL、TEGα及び接着フィルムFAが確実に破断することとなる。
〔変形例〕
実施形態1の変形例に係るウエーハの加工方法を、図19に基づいて説明する。図19は、実施形態1の変形例に係るウエーハの加工方法のプラズマエッチングステップのウエーハWの要部の断面図である。なお、図19において、実施形態1と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
変形例に係るウエーハの加工方法では、研削ステップにおけるウエーハWの仕上げ厚さTを実施形態1よりも薄くしている。例えば、変形例では、ウエーハWの仕上げ厚さTを10μmとしている。
そして、変形例に係るウエーハの加工方法では、プラズマエッチングステップにおいて、図19に示すように、断面矩形状でかつ幅W1−1が実施形態1の表面WS側の幅W1と等しい溝ST−1を形成する。即ち、変形例では、プラズマエッチングステップにおいて繰り返されるエッチングステップと保護膜堆積ステップを行う時間を一定時間(望ましくは、実施形態1における最後の辺りの時間)としている。変形例では、溝ST−1の幅W1−1を1μmとしている。
このように、本発明では、溝STのウエーハWの裏面WRから表面WSに向かって先細り形状とは、溝STのアスペクト比(溝の深さ/溝の幅)が10〜20程度の小さな場合、即ちウエーハWの仕上げ厚さTが30μm以下の薄い場合には、幅W1−1が深さ方向に一定の溝も含まれる。
変形例によれば、実施形態1と同様に、工数の増加を抑制できる。なお、変形例においても、実施形態2と同様に、エキスパンドシート貼着ステップにおいて、ウエーハWの表面WSに外周を環状のフレームFに装着されたエキスパンドシートTEを貼着してから、研削ステップ、プラズマエッチングステップなどを実施してもよい。
前述した実施形態1及び実施形態2では、プラズマエッチングステップにおいて、所謂ボッシュプロセスにより断面V字状の溝STを形成したが、本発明では、これに限ることなく、異方性エッチングにより断面V字状の溝STを形成してもよい。また、レジスト膜Rの塗布は、マスク等により分割予定ラインを覆った状態で塗布する等の方法でも良い。
なお、本発明は上記実施形態、変形例に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
11 チャックテーブル
D デバイス
F 環状のフレーム
FL 機能層
R レジスト膜
S 分割予定ライン
ST 溝
T 仕上げ厚さ
TE エキスパンドシート
W ウエーハ
WS 表面
WR 裏面
W1 幅
α TEG(特性評価用金属素子)

Claims (3)

  1. 基板の表面に積層された機能層によってデバイスが形成され、該デバイスは複数の分割予定ラインによって区画されたウエーハの加工方法であって、
    ウエーハの裏面を露出させてチャックテーブルに保持し、ウエーハの裏面を研削して該仕上げ厚さへと薄化する研削ステップと、
    研削ステップを実施したウエーハの裏面の該分割予定ラインに対応する領域を除く領域にレジスト膜を被覆するレジスト膜被覆ステップと、
    該レジスト膜被覆ステップが実施されたウエーハにプラズマエッチングを実施し、該機能層を残してウエーハを分割する溝を該分割予定ラインに沿って形成するプラズマエッチングステップと、
    ウエーハの裏面又は表面に外周を環状のフレームに装着されたエキスパンドシートを貼着するエキスパンドシート貼着ステップと、
    該エキスパンドシートを拡張することにより該機能層をウエーハの該溝に沿って破断する機能層破断ステップと、を備え、
    該プラズマエッチングステップで該溝は、幅がウエーハの裏面から表面に向かって先細り形状に形成され、該機能層破断ステップで該先細りの溝の狭い幅で露出した該機能層が該溝の狭い幅で破断されることを特徴とするウエーハの加工方法。
  2. 該エキスパンドシート貼着ステップは、
    該溝が形成されたウエーハの裏面に外周を環状のフレームに装着されたエキスパンドシートを貼着することを特徴とする請求項1記載のウエーハの加工方法。
  3. 該分割予定ライン上には特性評価用金属素子が形成されており、
    該機能層破断ステップでは、該特性評価用金属素子も破断されることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のウエーハの加工方法。
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