JP6313433B2 - 加圧収縮を軽減するための歯科用コンポジット組成物 - Google Patents

加圧収縮を軽減するための歯科用コンポジット組成物 Download PDF

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Description

[関連出願の相互参照]
本出願は、2013年10月3日に出願された米国特許出願第61/886246号及び2013年10月4日に出願された米国特許出願第61/886747号の利益及び該特許出願に対する優先権を主張し、その内容はどちらも、引用することによりその全体が本明細書の一部をなす。
歯に似た優れた外観を有する歯科用コンポジットは、光重合技術の発展とともに要求に応じて形成することができる。しかしながら、従来のアマルガム充填材料のものと比較すると、現在の歯科用コンポジットの寿命及びロバスト性はまだ理想的ではない。コンポジットと歯との間の接合面の結合が十分に保持されることは、窩壁適合の損傷、微小漏洩、及び再発性う蝕の発生を防止するために極めて重要である。制限された重合収縮(歯科用コンポジットの主な欠点の1つである)が、コンポジットと歯との間の接合面における収縮応力の妨げをもたらし、歯の構造体に伝達し得る。コンポジット/歯の接合面の結合の強度が有害な収縮応力に打ち勝つために、収縮が少ないモノマー/コンポジット材料の開発、結合強度及び封止能が改良された良好な結合剤、並びにフローによる収縮応力を緩和することを目的とする種々の硬化及び埋植技法等の多くの手法が提案され、研究されてきている。
過去数十年の間に、重合収縮及び収縮応力の小さい歯科用コンポジットを設計する産学両方から大規模な研究が行われている。種々の異なるレジン及びフィラー系が研究されているが、それにもかかわらず、今日まで2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロパ−1−オキシ)フェニル]プロパン(Bis−GMA)、Bis−GMA誘導体、例えば、エトキシ化Bis−GMA(又はEBPADMA)、及びウレタンジメタクリレート(例えば、1,6−ビス(メタクリルオキシ−2−エトキシカルボニルアミノ)−2,4,4−トリメチルヘキサン)系オリゴマー/モノマーが、今なお主に使用されている歯科用レジン構造体である。収縮応力を低減させた歯科用レジン及びコンポジットの開発には今なお大きな関心が寄せられている。これは収縮応力の発生に強く求められる課題であり、多くの因子が制御に影響し、強度、弾性率、及び種々の他の主要な特性を損なうことなく、収縮応力を大きく低下させる新規の歯科用コンポジットを開発する懸命な研究努力が求められている。
収縮応力が低減された歯科用修復組成物及び窩洞を修復する方法を開示する。本組成物は、1つの実施の形態において、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル部分を含有する重合性安定ラジカルである重合性安定ラジカルを含む。本組成物は典型的に、更にフリーラジカル重合性レジン、フリーラジカル重合性希釈剤、有機及び/又は無機ガラスフィラー系、及び光開始系(光開始剤及び共開始剤)(co-initiator)を含む。
例示的な実施の形態の多くの利点のうち、優れた機械強度、硬度、及び曲げ弾性率の極めて優れた組合せを示すと同時に、重合により生じる収縮応力が有意に低下する組成物を提供することである。
本発明の他の特徴及び利点は、例として本発明の原理を示す添付の図面と合わせて、以下の例示の実施形態の更に詳細な記載から明らかとなるだろう。
75.4wt%充填コンポジットを使用する各実施例の60分間の収縮応力に対するEGAMA−ATMPOの効果を測定した結果をグラフにより示した図である。 75.4wt%充填コンポジットを含有する各実施例の時間の関数として収縮応力に対するEGAMA−ATMPOの効果を測定した結果をグラフにより示した図である。 75.4wt%充填コンポジットの各実施例の曲げ弾性率に対するEGAMA−ATMPOの効果を測定した結果をグラフにより示した図である。 75.4wt%充填コンポジットの各実施例の曲げ強度に対するEGAMA−ATMPOの効果を測定した結果をグラフにより示した図である。 80.0wt%充填コンポジットを使用する各実施例の収縮応力に対するEGAMA−ATMPOの効果を測定した結果をグラフにより示した図である。 80.0wt%充填コンポジットを使用する各実施例の体積収縮に対するEGAMA−ATMPOの効果を測定した結果をグラフにより示した図である。 80.0wt%充填コンポジットを使用する各実施例の曲げ弾性率に対するEGAMA−ATMPOの効果を測定した結果をグラフにより示した図である。 80.0wt%充填コンポジットを使用する各実施例の曲げ強度に対するEGAMA−ATMPOの効果を測定した結果をグラフにより示した図である。 80.0wt%充填コンポジットを使用する各実施例の三体摩耗抵抗に対するEGAMA−ATMPOの効果を測定した結果をグラフにより示した図である。
例示の実施形態は、少なくとも1種の安定性重合性ラジカルを含み、重合応力の低減を示す歯科用コンポジット組成物に関する。安定ラジカルは、フェノチアジン、2,2−ジフェニル−1−ピクリルヒドラジルラジカル、ガルビノキシルラジカル、トリフェニルメチルラジカル、及び/又は(メタ)アクリレート置換又は非置換2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル−1−オキシルラジカルからなる群から選択され得る。いくつかの実施形態では、重合性安定ラジカルは、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル部分を含む。
典型的には、多機能モノマーのフリーラジカル、バルク重合の間、粘度の急速な増加によりポリマーセグメントの可動が制約され、続く遊離容量の低下が反応種の可動を数桁規模にて低下させる。その結果、一連の現象、例えば、分子内環化、マイクロゲル化、自己加速(停止が反応拡散制御されている場合)、自己減速(連鎖成長も拡散制御されている場合)、及びラジカルの捕捉が生じ得る。現代の歯科用レジン/コンポジットの効率の良い光硬化により、密接に架橋されたジメタクリレートのネットワークが照射の開始時に迅速に形成されることができ、系の粘弾特性が、非常に短期間内に(粘性のペーストからガラス状のネットワークに)劇的に変わる。多機能性(メタ)アクリレートの光重合の最初の段階にて、ペンダントのメタクリレートの二重結合の大部分が分子内環化により消費された後、内部架橋したマイクロゲルの形成、及びゲル化点の開始がかなり早い非常に不均一なネットワークの形成が生じる。ジメタクリレートのフリーラジカルにより開始されるバルク重合の場合、実験により測定された巨視的ゲル点は、マイクロゲル同士を合わせて連続するネットワークを形成するとき、二重結合変換が非常に少ない5%未満にてBis−EMA系に生じることが報告されている(J. W. Stansbury, Dental Materials, 2012, Vol 28, 13-22)。
それゆえ、劇的に異なる骨格構造、分子量を有するレジンマトリクスを設計し、フィラーの負荷/組成を最適化するのに加え、重合及びネットワーク発達動態を介在することにより収縮応力を低減させるための潜在的な可能性が存在する。1つの有望な方法は、ゲル化及びガラス化の点を遅らせることによる。同時に収縮応力から二重結合変換までを測定することによって明らかになるにつれて(H. Lu, C. N. Bowman, J. W. Stansbury, Dental Materials, 2004, Vol 20, 979-986、J. W. Stansbury,ら, Dental Materials, 2005, Vol 21, 56-67)、収縮応力の大部分が、非常に高い重合度に達するまで発現が開始されないことがわかった。これらの試験により、全体の収縮応力の70%超は、変換が残り15%を過ぎて発現することが観察された。後者の重合方法における変換にわたる応力の有意な上昇は主に、ガラス化段階の間に材料の弾性率が数桁規模にて増加することに関連する(J. W. Stansbury, Dental Materials, 2012, Vol 28, 13-22、Steeman PAM, Dias AA, Wienke D, Zwartkruis T, Macromolecules, 2004, Vol 37, 7001-7007)。それゆえ、収縮応力の大きさを低減させる1つの経路としては、ゲル化及びガラス化の点を遅らせるリビング/制御ラジカル重合化学物質を使用することができる。
リビング/制御ラジカル重合、例えば、原子移動ラジカル重合(ATRP)、ニトロキシド介在型重合(NMP)、及び可逆的付加開裂連鎖移動(RAFT)重合を可能にするいくつかの主な技術は過去二十年の間、非常に活発な研究課題として注目されてきた。可逆的連鎖移動工程を含むラジカル重合は、簡易な経路によりフリーラジカル重合にリビング特徴を与えることを可能にする。1990年代にオーストリア連邦科学産業研究機構(CSIRO)の科学者が最初に報告したRAFT重合を、十分に定義されたホモ、勾配型、ブロック型、櫛型、星型、及び多分岐型ポリマーの合成に使用することに成功している(Moad G, Rizzaardo E, Thang SH, Australian Journal of Chemistry 2005, Vol 58, 379-410)。ジチオカルバメート、ジチオベンゾエート、トリチオカーボネート、及びキサンテートを基剤としたRAFT剤が開発されている。RAFT剤、モノマー系及び反応条件を適切に組み合わせた場合、RAFT介在型重合が種々の条件下において或る範囲のモノマーに適用可能となり得る。
リビング/制御ラジカル重合を得るための別の簡易な手法は、ニトロキシド介在型ラジカル重合によるものである。フリーラジカル重合のメカニズムを研究するための捕捉剤として種々のニトロキシドを使用しつつ、CSIROのDavid Solomon博士及び共同研究者らは、リビング/制御ラジカル重合の分野における研究を開拓し、ニトロキシド介在型ラジカル重合を発明した(Solomon, D. H.; Rizzardo, E.; Cacioli, P. 米国特許第4581429号、1986年)。NMPは或る範囲のモノマーに比較的有効な金属非含有(ATRPと異なる)である独自の魅力的な系であり、ほとんどのRAFT重合において直面するメルカプト部分によって生じるいくつかの制約を回避することができる。多くの場合において、ニトロキシド介在型ラジカル重合は、困難な精製を必要とせず、無臭及び無色のポリマーを生成することができる。
米国特許第5847025号は、歯科用充填材料用の真空安定性及び周辺光安定性を改良するための嫌気性安定剤及び/又は安定性有機ラジカルの使用について開示している。安定性有機ラジカル、例えば、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(TEMPO)ラジカルを利用し、曲げ強度及び曲げ弾性率の悪化を生じることなく、光感受性を低下させる。米国特許第8026295号は、周辺光感受性の低下/光硬化型歯科用組成物の「作用時間」を増加させるための、好ましくは4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル部分を含む安定ラジカルの使用について記載している。ISO−4049の方法により試験された、大きく改良された周辺光安定性は、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル部分を含むと同時に同程度の機械強度及び曲げ弾性率を得る、ニトロキシド安定ラジカルを含む組成物によって明らかになっている。さらに、この特許において開示される安定ラジカルはまた、メタクリレート官能基を含むことができ、それゆえ、光硬化中にポリマーに共有結合することができ、浸出性を低減させることができる。
ニトロキシド介在型重合の間に、成長ラジカルを、安定ラジカル(例えば、2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルオキシ TEMPO)との反応により可逆的に失活させる。架橋型ポリマーへのNMP技術の利用は、直鎖、ブロック型、又は分岐鎖ポリマー系に比べ、広範な研究として受け入れられていなかった。しかし、更に均質な構造のネットワークが制御/リビングフリーラジカル重合において形成されることが報告されている(H. Gao, K. Matyjaszewski, Progress in Polymer Science, 2009, Vol 34, 317-350)。近年、ニトロキシド介在物質の存在下において架橋型ビニル/ジビニル系における共重合動態のためのかなり包括的なモデルが開発されており、スチレン及びジビニルベンゼンのTEMPO介在型共重合の実験データを使用して実証されている。TEMPO介在型系の最初の環化の運動速度定数は従来の共重合に比べ小さく、運動連鎖長は短く、主要な環化及び運動連鎖長の両方の減少が、更に均質なネットワークを生じ得ることがわかっている(J.C. Hernandez-Ortizら, Macromolecular Reaction Engineering, 2009, Vol 3, 288-311)。
さらに、この試験ではまた、ゲル化点が、従来のフリーラジカル共重合系に比べ、TEMPO介在型系において有意に遅くなったことがわかった。BPOによって開始される従来のモノビニル/ジビニル共重合において、約1.2%のモノマー変換時にゲル化点に達するが、同じ開始剤を用いたTEMPO介在型系において、およそ58%のモノマー変換までゲル化点に達していなかった(J.C. Hernandez-Ortizら, Macromolecular Reaction Engineering, 2009, Vol 3, 288-311)。「リビング」ラジカルネットワーク重合に対するニトロキシドの影響もまた、架橋型スチレン/ジメタクリレート系においてG.Y. Korolevら(G.V. Korolevら, Polymer Science, Ser A, 2001, Vol 43, 482-289)によって研究され、ニトロキシド(3%未満)を含まない対照ネットワークに比べ、ゲル化の開始が非常に高い重合度(10%超)に移行したことがわかった。E. Tuinmanらまた、開始混合物中にTEMPOキャップしたプレポリマーを使用することなく、BPOによって開始されるスチレン及びジビニルベンゼンのTEMPO介在型バルク重合、したがって二分子のNMRP−ニトロキシド介在型ラジカル重合について検討した。TEMPO介在型スチレン/ジビニルベン共重合系において、TEMPOを用いない対照系に比べ、およそ7%〜50%のモノマー変換においてゲル化点の有意な遅れがあることがわかった(G E. Tuinmanら, Journal of Macromolecular Science, Part A, 2006, Vol43, 995-1011)。ジメタクリレートのフリーラジカルにより開始されるバルク重合の場合において、実験により測定された巨視的ゲル点は、マイクロゲル同士を合わせて連続するネットワークを形成するとき、二重結合変換が非常に低い、およそ5%にて生じることが報告されている(C.S. Pfeifer, N.D. Wilson, Z.R. Shelton, J.W. Stansbury; Polymer 2011, Vol 52, 3295-3303)。一方、ニトロキシド介在型重合において、急速な連鎖成長過程にニトロキシドラジカルが介在することができ、その結果、短い運動連鎖長が形成されるため、停止が反応拡散制御されている自己加速の開始時の変換が遅くなり、その結果、変換の後半にてゲル化点が生じる。ニトロキシド化合物を使用してリビング/制御ラジカル重合を得てきたが、歯科用レジン及びコンポジットにおける収縮応力を低減するためのニトロキシド介在型手法の使用はこれまで報告されていなかった。
本明細書において、重合性安定ラジカルを含有する組成物を利用することによって架橋型ポリマー、例えば、歯科用コンポジットの重合収縮応力を低減する方法を開示する。重合性安定ラジカルは、重合中にポリマーに共有結合することができ、その浸出性を低減させるとして組成物の生体適合性にとって非常に有益である。重合収縮応力を低下させることに寄与する重合性安定ラジカルは、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル部分を含有する安定ラジカル、例えば、以下に示す化合物を含むが、それらに限定されない:
(式中、R=X(Y、Y、Y)Zであり、ここで、
Xは、存在する場合、N、O、S、C−O、C−O−O、S−O、S−O−O、P−O、P−O−O、又はP−O−O−Oであり、
、Y、及びYは、存在する場合、独立してアリール又は置換アリール、直鎖又は分岐鎖のアルキル又はアリール−アルキルであり、
Zは、独立して、不飽和の官能基である)。
例えば、Y、Y、及びYの直鎖又は分岐鎖の基は、(CH;(CHCHO);又は(CHCHCHO)であってよく、n=0〜20である。不飽和基Zの例として、ビニル、アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリレート、及びメタクリレートが挙げられるが、それらに限定されない。
その最も複雑な形態において、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル部分を有する安定性重合性ラジカルは以下の構造のものであってよい:
その単純な形態において、化合物は以下の構造を有する:
開示された一般構造により包含される特定の化合物の例としては、個別に又は組み合わせて使用することができる以下のものが挙げられるが、それらに限定されない:
一実施形態では、重合性安定ラジカルが、N,N−ビス−(3−オキ−4−オキ−6−メタクリロイルオキシヘキシル−4−アミノ−2,2,6,6テトラメチルピペリジン−1−オキシルラジカルである。
本発明は、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル部分を含有するラジカルに限定されず、いくつかの実施形態において、重合性安定ラジカルは、代わりにフェノチアジン、2,2−ジフェニル−1−ピクリルヒドラジルラジカル、ガルビノキシルラジカル、トリフェニルメチルラジカル及びそれらの組合せであってよく、又はそれらを含んでいてもよいことが理解されるだろう。
重合性安定ラジカルを、収縮応力を低減させるのに十分な任意の量であるが、硬化コンポジットの機械的性能も損なうことのない十分に低い濃度にて含むことができる。いくつかの実施形態において、重合性安定ラジカルは、修復組成物の約0.005重量%〜約5重量%まで、いくつかの場合において、約0.015重量%〜約3重量%まで、その他の場合、例えば、約0.03重量%〜約1重量%まで含まれる。
重合性安定ラジカルを添加し、重合中の収縮応力を低減させる組成物、例えば、歯科用修復組成物を形成する。記載の発明における組成物はまた、良好な機械的特性を有し、従来の石英−タングステン−ハロゲン(QTH)歯科用ランプ、又は発光ダイオード(LED)歯科用ランプ、又はプラズマアーク硬化型(PAC)歯科用ランプにより硬化させることができる。
重合性安定ラジカルに加えて、本組成物は、重合性レジン、典型的には1種又は複数種の(メタ)アクリレートモノマー/オリゴマーを含む。重合性(メタ)アクリレートモノマー/オリゴマーはフリーラジカル重合性化合物であってよい。
フリーラジカル重合性レジン化合物の例としては、例えば、モノ−、ジ−、又はマルチ−メタクリレート及びアクリレート、例えば、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロポキシ)フェニル]プロパン(Bis−GMA)、1,6−ビス(2−メタクリロキシエトキシカルボニルアミノ)−2,4,4−トリメチルヘキサン(UDMA)、2,2−ビス[4−(メタクリロイルオキシ−エトキシ)フェニル]プロパン(又はエトキシ化ビスフェノールA−ジメタクリレート)(EBPADMA)、イソプロピルメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、3−(アクリロイルオキシ)−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、1,3−プロパンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,12−ドデカンジオールジメタクリレート、ペンタエリトリトールトリアクリレート、ペンタエリトリトールテトラアクリレート、ペンタエリトリトールテトラメタクリレートが挙げられる。
重合性(メタ)アクリレートモノマー/オリゴマー又は他のフリーラジカル重合性レジンは、組成物中に、コンポジット組成物の約5重量パーセント〜約80重量パーセント、例えば、コンポジット組成物の約10重量パーセント〜約50重量パーセント又は約15重量パーセント〜約40重量パーセントの量にて含むことができる。
本明細書に開示の歯科用修復組成物は更に、歯科用組成物における使用に適したフィラー粒子を1種又は複数種含む。本明細書に記載の組成物における使用に適したフィラーは、所望の物理的特性及び硬化特性、例えば、機械強度、弾性率、硬度、摩耗抵抗の増加、熱膨張及び重合体積収縮の低下をもたらすことができる。
好適なフィラー粒子の例としては、ストロンチウムホウケイ酸塩、ストロンチウムフルオロアルミノホウケイ酸塩ガラス、ストロンチウムアルミノナトリウムフルオロリン−ケイ酸塩ガラス、バリウムホウケイ酸塩、バリウムフルオロアルミノホウケイ酸塩ガラス、バリウムアルミニウム−ホウケイ酸塩ガラス、バリウムアルミノホウケイ酸塩、カルシウムアルミノナトリウムフルオロケイ酸塩、ランタンケイ酸塩、ランタンアルミノケイ酸塩、カルシウムアルミノナトリウムフルオロリンケイ酸塩、及び上記フィラーの少なくとも1つを含む組合せが挙げられるが、それらに限定されない。フィラー粒子には、更に窒化ケイ素、二酸化チタン、フュームドシリカ、コロイドシリカ、石英、カオリンセラミック、カルシウムヒドロキシアパタイト、ジルコニア、及びそれらの混合物が包含され得る。ヒュームドシリカの例としては、DeGussa AGによるOX−50(40nmの平均粒径を有する)、DeGussa AGによるAerosil R−972(16nmの平均粒径を有する)、DeGussa AGによるAerosil 9200(20nmの平均粒径を有する)が挙げられ、他のAerosilヒュームドシリカとしては、Aerosil 90、Aerosil 150、Aerosil 200、Aerosil 300、Aerosil 380、Aerosil R711、Aerosil R7200及びAerosil R8200、並びにCabot CorpによるCab−O−Sil M5、Cab−O−Sil TS−720、Cab−O−Sil TS−610が挙げられ得る。
フィラーは、コンポジット組成物の約50重量パーセント〜約90重量パーセント、例えば、コンポジット組成物の約60重量パーセント〜約85重量パーセント又は約70重量パーセント〜約80重量パーセントの量にて含む。フィラー粒子は約0.002ミクロン〜約25ミクロンの粒径を有し得る。一実施形態では、フィラーは、ミクロンサイズのX線不透過フィラー、例えば、バリウムアルミノフルオロホウケイ酸塩ガラス(BAFG、約1ミクロンの平均粒径を有する)と、ナノフィラー粒子、例えば、Degussa AGによるOX−50(約40nmの平均粒径を有する)等のヒュームドシリカとの混合物を含み得る。ミクロンサイズのガラス粒子の濃度は、ニトロキシド媒介型組成物の約70重量パーセント〜約80重量パーセントの範囲であってもよく、ナノサイズのフィラー粒子の濃度は、コンポジット組成物の約1重量パーセント〜約10重量パーセントの範囲であってもよい。
本明細書に開示の組成物に使用されるフィラー粒子は、表面処理された後に有機化合物と混和させることができる。シランカップリング剤又は他の化合物を使用する表面処理は、フィラー粒子が有機レジンマトリクス中に更に均一に分散することができ、物理的特性及び機械的特性を改良することができるとして有益であり得る。好適なシランカップリング剤としては、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、及びそれらの混合物が挙げられる。
本明細書に記載の歯科用修復組成物は更に、重合開始剤系を含有する。開始剤は特に限定されず、光開始剤、並びに好ましくは歯修復用途に適した可視光スペクトルの範囲において有効なもの、例えば、ジケトン型開始剤カンファキノン(CQ)、ジケトン開始剤の誘導体、及びアシルホスフィンオキシド型光開始剤、例えば、ジフェニル(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド(L−TPO)、並びにそれらの組合せであってよい。他のジケトン型光開始剤、例えば、1−フェニル−1,2−プロパンジオン(PPD)、及びアシルホスフィンオキシド型光開始剤、例えば、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキシド(イルガキュア819)、2,4,6−トリメチルベンジルフェニルホスフィン酸エチル(ルシリンLR8893X)も使用することができる。重合光開始剤又は組合せは、ニトロキシド介在型組成物の約0.05重量パーセント〜約1.00重量パーセント、例えば、約0.08重量パーセント〜約0.50重量パーセント又は約0.10重量パーセント〜約0.25重量パーセントの量にて含むことができる。このような少量の重合光開始剤を使用することにより、組成物の変色の可能性を低下させる。これに対して、高濃度の光開始剤を含有する組成物は変色する可能性も高い。
本明細書に記載の歯科用修復組成物の重合開始剤系は更に、第3級アミンであり得る重合促進剤を含むことができる。好適な第3級アミンの一例は、4−(ジメチルアミノ)安息香酸エチル(EDAB)である。使用することができる他の第3級アミンとしては、2−(エチルヘキシル)−4−(N,N−ジメチルアミノ)安息香酸塩、4−(ジメチルアミノ)ベンゾニトリル等が挙げられる。重合促進剤は、歯科用修復組成物の約0.03重量パーセント〜約0.18重量パーセント、例えば、歯科用修復組成物の約0.04重量パーセント〜約0.15重量パーセント又は約0.05重量パーセント〜約0.12重量パーセントの量にて含むことができる。本明細書に開示の組成物は、約360nm〜約520nmの波長を有する硬化光により活性化させることができる。
本明細書に記載の歯科用修復組成物は更に、特定の所望の特徴を得るために添加剤を含むことができる。添加剤の例としては、紫外線安定剤、蛍光剤、乳白剤、顔料、粘度調整剤、フッ化物放出剤、重合阻害剤等が挙げられる。フリーラジカル系に典型的な重合阻害剤としては、ヒドロキニンモノメチルエーテル(MEHQ)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、ターシャリーブチルヒドロキニン(TBHQ)、ヒドロキノン、フェノール等が挙げられ得る。重合阻害剤は、歯科用修復組成物の約0.001重量パーセント〜約1.5重量パーセント、例えば、歯科用修復組成物の約0.005重量パーセント〜約1.1重量パーセント、又は約0.01重量パーセント〜約0.08重量パーセントの量にて含むことができる。組成物はまた1種又は複数種の重合阻害剤を含んでもよい。
本明細書に開示の歯科用修復組成物は、任意の既知及び従来の方法により作製されることができる。実施形態において、組成物を、約20℃〜約60℃、例えば、約23℃〜約50℃の温度にて成分を合わせて混合することにより作製する。モノマー、光開始剤、促進剤、及び他の添加剤を室温(約23℃〜約27℃)、約20インチHg〜約27インチHgの真空度のもとにおいて約20分間〜1時間、例えば、約30分間〜50分間にて温度及び真空制御を備えるダブル遊星型ミキサー(例えば、ロスミキサー)において混和することができ、又は更に、約40℃〜約60℃の昇温にて、約20インチHg〜約27インチHgの真空度のもとにおいて、約10分間〜約30分間、例えば、約15分間〜約25分間にてロスミキサーにおいて混合することができる。代替の実施形態において、ペーストを、約18℃〜約30℃、例えば、20℃〜約27℃又は23℃の温度にて、約20インチHg〜約27インチHgの真空度のもとにおいて、約30分間〜約60分間、例えば、約35分間〜約55分間又は約45分間にて高強度のミキサー、例えば、Resodyn Acoustic Mixerにおいて混合することができる。
以下の実施例により本発明を更に説明するが、これは例示のために示し、限定するものではない。他に明示されない限り、全ての部及びパーセンテージは重量基準である。
実施例を説明するのに用いる以下の成分について言及する:
レジン混和物−1:2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロキシプロパ−1−オキシ)フェニル]プロパン(Bis−GMA)、1,6−ビス(2−メタクリロキシエトキシカルボニルアミノ)−2,4,4−トリメチルヘキサン(UDMA)、及びトリエチレングリコールジメタクリレート(TEGMDA)の混和物;
レジン混和物(biend)−2:UDMA及びTEGMDAの混和物;
EGAMA−ATMPO:N,N−ビス−(3−オキ−4−オキ−6−メタクリロイルオキシヘキシル−4−アミノ−2,2,6,6テトラメチルピペリジン−1−オキシルラジカル;
CQ:カンファキノン;
EDAB:4−ジメチルアミノ安息香酸エチル;
BHT:ブチル化ヒドロキシトルエン;
シラン化BABG−1:γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランによって表面処理し、1.55の屈折率を有するバリウムアルミノホウケイ酸塩ガラス;
シラン化BFBG−1:γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランによって表面処理し、1.53の屈折率を有するバリウムフルオロアルミノホウケイ酸塩ガラス;
シラン化BFBG−2:γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランによって表面処理し、1.51の屈折率を有するバリウムフルオロアルミノホウケイ酸塩ガラス;
シラン化SAFG−1:γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランによって表面処理し、1.51の屈折率を有するシラン化ストロンチウム−アルミノナトリウム−フルオロ−リンケイ酸塩(phosphorsilicate)ガラス。
実施例1
実施例1において、75.4重量%のフィラーを有する歯科用修復組成物を、49.61部のシラン化BABG−1、24.81部のシラン化BFBG−1、及び0.98部のヒュームドシリカ(エアロジルR−972)を24.18部のレジン混和物−1、0.04部のCQ、0.07部のEDAB、0.01部のBHT、0.25部のUV吸収剤(Univul M40)、及び0.05部の蛍光剤(flublau濃縮物)からなる活性化レジン混和物に添加することにより調製した。
実施例2
第2の実施例は、重合性安定ラジカル(EGAMA−ATMPO)を組成物に添加し、49.61部のシラン化BABG−1、24.81部のシラン化BFBG−1、及び0.98部のエアロジルR−972を24.08部のレジン混和物−1、0.04部のCQ、0.07部のEDAB、0.01部のBHT、0.25部のUnivul M40、0.05部のflublau濃縮物、及び0.10部のEGAMA−ATMPOからなる活性化レジン混和物に添加した以外は実施例1と同様に作製された。
実施例3
第3の実施例の歯科用修復組成物は、この時、49.61部のシラン化BABG−1、24.81部のシラン化BFBG−1、及び0.98部のエアロジルR−972を、23.88部のレジン混和物−1、0.04部のCQ、0.07部のEDAB、0.01部のBHT、0.25部のUnivul M40、0.05部のflublau濃縮物、及び0.30部のEGAMA−ATMPOからなる活性化レジン混和物に添加することにより調製した。
実施例1〜実施例3を分析し、収縮応力及び体積収縮を含む収縮を評価し、曲げ強度、曲げ弾性率、及び破壊靱性を含む機械的特性を評価した。
収縮応力:収縮応力を、米国歯科医師協会財団(ADAF)のパッフェンバーガーリサーチセンターにて設計及び作製された張力計と呼ばれる収縮応力測定デバイスを用いて測定した。このデバイスは、重合中に収縮するサンプルにより生じた曲げ力が片持ち梁を偏向させるという片持ち梁理論に基づく。研磨した上部及び下部の石英のロッド(直径6.0mm)を2層の2vol%のγ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシラン/アセトン溶液を用いてシラン化させた。歯科用レジン又はコンポジットを直径6.0mm及び厚さ2.25mmの2つのガラスロッドの間のセルに注入する。材料を、QHL−75ハロゲンランプを用いて、400mW/cmの光強度にて60秒間硬化させる。張力計の更に詳細な説明、実験手法、及び特徴付けは、(H. Luら., Journal of Materials Science, Materials in Medicine, 2004, Vol. 15, 1097-1103)に論述され、この全体を引用することにより本明細書の一部をなす。
体積収縮:未硬化の修復材料及び24時間硬化後の修復材料の密度をヘリウム比重瓶(MicroMeritics AccuPycII 1340)によって25℃にて決定した。直径10mm×厚さ2.5mmの硬化コンポジット標本を、Spectrum 800を用いて、550mW/cmの強度、60秒間にてステンレス鋼製金型内においてコンポジットを硬化させることにより調製した。硬化させた標本を室温にて24時間保存した後に測定した。硬化及び未硬化のコンポジットの密度を使用し、重合収縮を算出した。体積収縮を、
%体積収縮=(密度硬化−密度未硬化)/密度硬化×100
として算出した。
曲げ強度及び曲げ弾性率:3点曲げ試験用の標本をISO4049に従い調製した。サンプルを25mm×2mm×2mmのステンレス鋼製金型に充填した後、マイラ膜を用いて被覆し、Spectrum 800(デンツプライコーク社(DENTSPLY Caulk))ハロゲンランプを用いて550mW/cmの強度にて4×20秒間、標本幅全体にわたって均一に硬化させた。固定した標本を脱イオン水に37℃にて24時間保存した後に試験した。曲げ試験が、Instron Universal Tester Model 4400Rを用いて、圧縮負荷モード下において0.75mm/分のクロスヘッド速度にて行われた。
破壊靱性:破壊靱性を測定するため、サンプルを25mm×5mm×2mmのステンレス鋼製金型に充填した後、マイラ膜によって被覆し、Spectrum 800ランプを用いて、550mW/cmの強度にて、両側から硬化させた。DI水に37℃、24時間保存後、ノッチ(深さ2.4mm、幅0.4mm)を、ダイアモンドカットディスクを用いて標本の中央に配置し、正確なノッチ深さを、顕微鏡を用いて測定した。次いで、破壊靱性のための標本をInstron 3366にて3点曲げモード下において0.5mm/分のクロスヘッド速度にて破砕した。
実施例1〜実施例3において得られた結果の要約を表1に示す。
図1〜図4に、決定された特性をグラフにより示す。図1及び図2に示されるように、収縮応力の有意な減少が、重合性安定ラジカルを含まない実施例1の対照コンポジットと比較したときに観察され、3.0MPaの応力に対して実施例2の0.1重量%の重合性安定ラジカル(2.3MPaの応力)及び実施例3の0.3重量%の重合性安定ラジカル(1.8MPaの応力)を示した。さらに、試験された安定ラジカルの濃度範囲(総ペーストの0.1wt%〜0.3wt%)内において、図3及び図4に示すように、曲げ強度、曲げ弾性率、及び破壊靱性のそれほどではない低下を認めることができた。なお同等の弾性率及び強度を有しつつも、材料の重合での応力が実質的に減少することは(実施例3と実施例1とを比較して40%の減少)、修復の長期性能を強化することができる望ましい組合せを示している。
80重量%のフィラーを有するコンポジットを形成する別の一連の実施例を作製した。
実施例4
実施例4において、歯科用修復組成物を、51.746部のシラン化BFBG−2、26.841部のシラン化SAFG−1、及び1.413部のヒュームドオキシド(OX−50)を19.902部のレジン混和物−2、0.033部のCQ、0.060部のEDAB、及び0.005部のBHTからなる活性化レジン混和物に添加することにより調製した。
実施例5
実施例5の歯科用修復組成物を、同様に51.746部のシラン化BFBG−2、26.841部のシラン化SAFG−1、及び1.413部のOX−50を、この時、19.886部のレジン混和物−2、0.033部のCQ、0.060部のEDAB、0.005部のBHT、及び0.016部のEGAMA−ATMPOからなる活性レジン混和物に添加することにより調製した。
実施例6
実施例6を同様であるが、51.746部のシラン化BFBG−2、26.841部のシラン化SAFG−1、及び1.413部のOX−50を、19.872部のレジン混和物−2、0.033部のCQ、0.060部のEDAB、0.005部のBHT、及び0.030部のEGAMA−ATMPOからなる活性化レジン混和物に添加し、調製した。
実施例7
実施例7において、歯科用修復組成物を、51.746部のシラン化BFBG−2、26.841部のシラン化SAFG−1、及び1.413部のOX−50を19.842部のレジン混和物−2、0.033部のCQ、0.060部のEDAB、0.005部のBHT、及び0.060部のEGAMA−ATMPOからなる活性化レジン混和物に添加することにより調製した。
収縮及び機械的特性試験を実施例1〜実施例3と同様に実施例4〜実施例7に行った。さらに、これらの実施例では三体摩耗抵抗試験も行った。結果を表2に示す。
三体摩耗抵抗:局所三体摩耗抵抗を、アラバマ大学バーミンガム校(UAB)のラインフェルダーの3体摩耗試験法(K. Leinfelder, S. Suzuki, Journal of American Dental Association, 1999, Vol 130, 1347-1353)を採用した、デンツプライ/コーク社(DENTSPLY/Caulk)の社内試験方法であるSOP762−014(in vitroの摩耗試験法及び装置)に従い試験した。HG−5ポリマーを、ステンレス鋼製チップを含むフードとして使用した。7.8kgf(76.5N)の負荷を使用し、修復材料の摩耗抵抗に対する咀嚼力を模倣した。各標本当たり400000回の摩耗が行われた。
この一連の実施例において、様々なレジンマトリクス系及び高フィラー負荷(80wt%)を用いた、収縮応力、重合収縮、及び機械的特性に対するEGAMA−ATMPOの影響は、この一連の最初の実施例と同様の特筆すべき及び予想外のものを示した。図5及び図6に示されるように、2.6MPaから1.8MPaへの収縮応力の一定の減少は、EGAMA−ATMPOの濃度が0.016wt%から0.06wt%に増加したときに得られている。重合収縮における有意な違いは観察されず、同様の硬化水準が得られたことを示した。これは更に、ほぼ同程度の曲げ弾性率(図7)、曲げ強度(図8)が得られ、コンポジットの三体摩耗抵抗(図9)は損なわれないことを示している。
多くの場合、歯とコンポジット修復物との間の結合は、収縮応力により弱められることがあり、術後過敏、微小漏洩、及び更に再発性のう蝕を生じ得る。収縮応力の有意な減少が本発明の実施形態を用いて得られ、同時にコンポジットの弾性率、破壊靱性、及び機械強度における何らかの損傷を反映しないことは、歯科用修復物の生成にかなり有益となり、内部応力を低下させるだけでなく、コンポジット−歯の接合面に加えられる接合面間の応力も減少させるため、修復物の品質及び寿命の改良に寄与する。
本発明の組成物は、優れた機械強度、硬度、及び曲げ弾性率の極めて優れた組合せを示すと同時に、重合により生じる収縮応力は有意に低下させることができる。これらの重合性安定ラジカルの性能は、有意な収縮応力の減少を得ることができると同時に機械強度、弾性率、破壊靱性、及び摩耗抵抗を損なわないという点において卓越した、予想を反するものである。この独自の組合せは、既知の従来の阻害剤又は安定剤の添加によっては得られるものではない。
上記に開示した様々な組成、並びに他の特徴及び機能、又はそれらの代替形態は、多くの他の種々のシステム又は用途へと望ましく結びつけられ得ることが認識されるであろう。また、本件における様々なここで予見も予測もされていない代替形態、変更形態、変化形態又は改良形態も当業者によって行うことが可能であり、添付の特許請求の範囲に含まれることも意図されるものとする。

Claims (19)

  1. 重合性レジンと、75.4重量パーセント以上のフィラー粒子と、0.005重量パーセント〜5重量パーセントのN,N−ビス−(3−オキソ−4−オキサ−6−メタクリロイルオキシ)ヘキシル−4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシルラジカルからなる重合性安定ラジカルとを含む歯科用コンポジット組成物であって、該歯科用コンポジット組成物が、9495MPa以上の重合後曲げ弾性率を有し、141MPa以上の重合後曲げ強度を有し、前記重合性安定ラジカルが、重合により生じる前記歯科用コンポジット組成物の収縮応力を11.5%以上減少させる、ことを特徴とする歯科用コンポジット組成物。
  2. 前記重合性安定ラジカルが前記歯科用コンポジット組成物の0.015重量パーセント〜3重量パーセント含まれる、請求項1に記載の歯科用コンポジット組成物。
  3. 前記重合性レジンがラジカル重合性レジンである、請求項1に記載の歯科用コンポジット組成物。
  4. 前記重合性レジンが(メタ)アクリレートモノマー、(メタ)アクリレートオリゴマー、又はそれらの組合せを含む、請求項1に記載の歯科用コンポジット組成物。
  5. 前記重合性レジンが、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロポキシ)フェニル]プロパン(Bis−GMA)、1,6−ビス(2−メタクリロキシエトキシカルボニルアミノ)−2,4,4−トリメチルヘキサン(UDMA)、2,2−ビス[4−(メタクリロイルオキシ−エトキシ)フェニル]プロパン(又はエトキシ化ビスフェノールA−ジメタクリレート)(EBPADMA)、イソプロピルメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、3−(アクリロイルオキシ)−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、1,3−プロパンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,12−ドデカンジオールジメタクリレート、ペンタエリトリトールトリアクリレート、ペンタエリトリトールテトラアクリレート、ペンタエリトリトールテトラメタクリレート、及びそれらの組合せからなる群から選択される化合物を含む、請求項1に記載の歯科用コンポジット組成物。
  6. 光開始剤を更に含む、請求項1に記載の歯科用コンポジット組成物。
  7. 前記フィラー粒子が前記歯科用コンポジット組成物の90重量パーセント以下含まれる、請求項1に記載の歯科用コンポジット組成物。
  8. 前記フィラー粒子が、ミクロンサイズのX線不透過性フィラー粒子とナノサイズのフィラー粒子との混合物を含む、請求項に記載の歯科用コンポジット組成物。
  9. 前記重合性安定ラジカルが歯科用コンポジット組成物の0.016重量パーセントから0.3重量パーセント含まれる、請求項1に記載の歯科用コンポジット組成物。
  10. 前記重合性安定ラジカルが、重合により生じる前記歯科用コンポジット組成物の収縮応力を23.3%以上減少させる、請求項1に記載の歯科用コンポジット組成物。
  11. 前記重合性安定ラジカルが、重合により生じる前記歯科用コンポジット組成物の収縮応力を30.8%以上減少させる、請求項1に記載の歯科用コンポジット組成物。
  12. 前記歯科用コンポジット組成物が、4235以上の重合後の収縮応力に対する曲げ弾性率を有する、請求項1に記載の歯科用コンポジット組成物。
  13. 2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロポキシ)フェニル]プロパン(Bis−GMA)、1,6−ビス(2−メタクリロキシエトキシカルボニルアミノ)−2,4,4−トリメチルヘキサン(UDMA)、2,2−ビス[4−(メタクリロイルオキシ−エトキシ)フェニル]プロパン(又はエトキシ化ビスフェノールA−ジメタクリレート)(EBPADMA)、イソプロピルメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、3−(アクリロイルオキシ)−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、1,3−プロパンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,12−ドデカンジオールジメタクリレート、ペンタエリトリトールトリアクリレート、ペンタエリトリトールテトラアクリレート、ペンタエリトリトールテトラメタクリレート、及びそれらの組合せからなる群から選択されるフリーラジカル重合性レジンと、
    75.4重量パーセント〜90重量パーセントのフィラー粒子と、
    0.05重量パーセント〜1重量パーセントの光開始剤と、
    0.005重量パーセント〜5重量パーセントのN,N−ビス−(3−オキソ−4−オキサ−6−メタクリロイルオキシ)ヘキシル−4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシルラジカルからなる少なくとも一種の重合性安定ラジカルからなる重合性安定ラジカルと、
    を含む歯科用コンポジット組成物であって、
    前記重合性安定ラジカルが、重合により生じる前記歯科用コンポジット組成物の収縮応力を11.5%以上減少させる、ことを特徴とする歯科用コンポジット組成物。
  14. 前記重合性安定ラジカルが前記歯科用コンポジット組成物の0.015重量パーセント〜3重量パーセント含まれる、請求項13に記載の歯科用コンポジット組成物。
  15. 前記フィラーがミクロンサイズのX線不透過性フィラーとナノフィラー粒子との混合物を含む、請求項13に記載の歯科用コンポジット組成物。
  16. 前記重合性安定ラジカルが歯科用コンポジット組成物の0.016重量パーセントから0.3重量パーセント含まれる、請求項13に記載の歯科用コンポジット組成物。
  17. 前記重合性安定ラジカルが、重合により生じる前記歯科用コンポジット組成物の収縮応力を23.3%以上減少させる、請求項13に記載の歯科用コンポジット組成物。
  18. 前記重合性安定ラジカルが、重合により生じる前記歯科用コンポジット組成物の収縮応力を30.8%以上減少させる、請求項13に記載の歯科用コンポジット組成物。
  19. 前記歯科用コンポジット組成物が、4235以上の重合後の収縮応力に対する曲げ弾性率を有する、請求項13に記載の歯科用コンポジット組成物。
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