JP6312894B1 - バンドパスフィルタ - Google Patents

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Abstract

【課題】ポスト壁導波路を利用した共振器結合型のバンドパスフィルタにおいて、中心周波数と目標中心周波数との誤差を抑制すること。【解決手段】バンドパスフィルタ(1)は、一対の導体層(3,4)により挟み込まれた誘電体製の基板(2)と、基板(2)を貫通し導体層(3,4)同士を短絡する複数の導体ポスト(11i,12i)からなるポスト壁(11,12)とを備え、導体層(3,4)を一対の広壁としポスト壁(11,12)を狭壁とする複数の共振器(22〜24)が結合している。少なくとも何れか1つの共振器(22〜24)には、何れか一方の広壁(導体層4)を貫通し基板(2)内部に至る凹部(221〜241)が形成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、電波の通過帯域を制限するバンドパスフィルタに関する。
金属製の導波管内を伝播する信号の通過帯域を制限するバンドパスフィルタ(BPF,Bandpass Filter)において、通過帯域の中心周波数を調整するための技術が特許文献1の図1及び図2に記載されている。特許文献1の図1及び図2に記載のBPFは、3段の共振器が結合された共振器結合型のBPFである。
このBPFの導波管の側面には、構成段数と同じ数の導体挿入穴が形成されている。この導体挿入穴は、導波管の外部から内部に向かって導体棒を挿入するために設けられている。導体棒が導波管内部に突出する突出量を調整することによって、このBPFは、中心周波数を調整可能にしている。
特許文献1のBPFは、金属製の導波管を利用しているが、別の態様のBPFとしてポスト壁導波路(PWW,Post-Wall Waveguide)を利用したBPFが知られている。例えば、非特許文献1の図1に記載されたBPFは、一対の導体層により挟み込まれた誘電体製(非特許文献1ではシリカ製)の基板を用いて製造されている。基板の内部には、互いに結合した複数の共振器が形成されている。これらの複数の共振器は、一対の導体層を一対の広壁とし、柵状に配列された複数の導体ポストからなるポスト壁を狭壁とする。したがって、このPWWを利用したBPFは、共振器結合型のBPFである。
特開平8−162805号(1996年6月21日公開)
Yusuke Uemichi, et. al, Compact and Low-Loss Bandpass Filter Realized in Silica-Based Post-Wall Waveguide for 60-GHz applications, IEEE MTT-S IMS, May 2015.
非特許文献1に記載されたPWWを利用したBPFは、特許文献1に記載された導波管を利用したBPFと比較して、コンパクトであり、伝送ロスが少なく、且つ、RFIC(Radio Frequency Integrated Circuit)の一部として集積化が容易である。また、PWWを利用したBPFは、プリント基板の製造方法を利用して製造可能であるため、導波管を利用したBPFと比較して、製造コストを抑制することができる。
その一方で、PWWを利用したBPFにおいても導波管を利用したBPFと同様に、その中心周波数が設計時に意図した中心周波数(目標中心周波数)と一致しない場合がある。
BPFにおける中心周波数と目標中心周波数との不一致の一因は、導体ポストの直径における製造誤差である。導体ポストは、まず基板に貫通孔を形成し、その貫通孔の内壁に導体膜を形成することによって完成する。この貫通孔の直径が設計時に意図した直径より小さい場合には、中心周波数が目標中心周波数の低周波側へずれ、貫通孔の直径が設計時に意図した直径より大きい場合には、中心周波数が目標中心周波数の高周波側へずれる。
BPFの中心周波数が目標中心周波数からずれた場合、BPFの通過帯域の一部は、電波法で認められた帯域(以下、許可帯域と呼ぶ)の範囲外となる。このように通過帯域の一部が許可帯域の範囲外に存在するBPFは、製品として出荷することができない。
ここで、特許文献1に記載された技術を、PWWを利用したBPFに適用することが考えられるが、それは困難である。なぜなら、PWWを利用したBPFは、ミリ波帯で運用されることを想定しており、導波管を利用したBPFと比較して非常にコンパクトなためである。例えば、非特許文献1のBPFが備えている基板は、その厚さが500μmである。このように厚さが薄い基板の内部に細い導体棒を挿入し、その導体棒の突出量を精密に制御し且つ固定することは、非現実的である。
本発明は、上述した課題に鑑みなされたものであり、その目的は、PWWを利用した共振器結合型のBPFにおいて、中心周波数と目標中心周波数との誤差を抑制することである。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るバンドパスフィルタは、一対の導体層が両面に設けられた誘電体製の基板と、前記基板を貫通し前記一対の導体層同士を短絡する複数の導体ポストからなるポスト壁とを備えている。本バンドパスフィルタは、前記一対の導体層を一対の広壁とし前記ポスト壁を狭壁とする複数の共振器が電磁気的に結合したバンドパスフィルタである。本バンドパスフィルタにおいて、前記複数の共振器のうち少なくとも何れか1つの共振器には、何れか一方の広壁を貫通しそのまま前記基板の内部に至る、1又は複数の凹部が形成されている、ことを特徴とする。
上記のように構成された本バンドパスフィルタは、ポスト壁導波路を利用した共振器結合型のバンドパスフィルタである。本バンドパスフィルタは、凹部の内壁に広壁と導通した導体膜を形成することによって、中心周波数を低周波側へ移動させることができる。そのため、バンドパスフィルタの中心周波数が設計時に意図した中心周波数(目標中心周波数)より高周波側に位置する場合に、本バンドパスフィルタは、中心周波数を目標中心周波数に近づけることができる。したがって、本バンドパスフィルタは、PWWを利用したBPFにおける中心周波数と目標中心周波数との誤差を抑制することができる。
また、本発明の一態様に係るバンドパスフィルタにおいて、前記1又は複数の凹部は、前記複数の共振器の各々に形成されている、ことが好ましい。
本バンドパスフィルタは、プリント基板の製造方法を利用して製造することができる。プリント基板の技術を利用した製造方法において、複数の貫通孔は、基板に対して一括して形成される。このとき、基板に対して形成された複数の貫通孔の直径と、設計時に意図した直径との間に製造誤差が生じる場合があるが、この製造誤差は、複数の貫通孔の間では概ね共通であると考えられる。
以上のことから、各共振器における貫通孔の製造誤差は、同程度であると考えられる。したがって、上記の構成によれば、各共振器における製造誤差の影響を、各共振器に設けられた凹部が抑制することができるため、確実に中心周波数と目標中心周波数との誤差を抑制することができる。
また、本発明の一態様に係るバンドパスフィルタにおいて、前記共振器に形成された前記1又は複数の凹部は、1つであり、当該凹部の内壁には、前記広壁と導通した導体膜が形成されている、ことが好ましい。
本バンドパスフィルタは、凹部の内壁に導体膜を形成することによって、共振器に形成された凹部が1つである場合であっても、中心周波数と目標中心周波数との誤差を抑制することができる。
また、本発明の一態様に係るバンドパスフィルタにおいて、前記共振器に形成された前記1又は複数の凹部は、互いに深さが異なった複数の凹部であり、当該複数の凹部のうち少なくとも1つの凹部の内壁には、導体膜が形成されている、ことが好ましい。
共振器に凹部を設けることによって中心周波数を低周波側へ移動させる移動量は、内壁に導体膜を形成された凹部の深さが深いほど大きくなる。そこで、上記の構成によれば、バンドパスフィルタの中心周波数と目標中心周波数との誤差に応じた深さの凹部を選択することができる。したがって、共振器に形成された凹部が1つである場合と比較して、中心周波数と目標中心周波数との誤差を更に抑制することができる。
また、本発明の一態様に係るバンドパスフィルタの製造方法は、前記基板に対して前記導体ポストを形成するための複数の貫通孔を形成する貫通孔形成工程と、前記複数の共振器のうち少なくとも何れか1つの共振器を構成する前記何れか一方の広壁を貫通しそのまま前記基板の内部に至る前記1又は複数の凹部を形成する凹部形成工程と、を含む、ことが好ましい。
また、本発明の一態様に係るバンドパスフィルタの製造方法は、前記凹部形成工程は、前記複数の共振器のうち少なくとも何れか1つの共振器に対して1つの前記凹部を形成し、前記複数の貫通孔のうち任意の貫通孔の直径を測定する測定工程と、前記測定工程の結果得られた前記直径に対応付けられた中心周波数に基づいて、前記凹部の内壁に導体膜を形成するか否かを判定する判定工程と、前記判定工程において前記導体膜を形成すると判定された場合に、前記凹部の内壁に導体膜を形成する導体膜形成工程と、を更に含む、ことが好ましい。
また、本発明の一態様に係るバンドパスフィルタの製造方法において、前記判定工程は、前記直径に対応付けられた中心周波数と設計時に目標とした目標中心周波数とを比較し、前記直径に対応付けられた中心周波数が前記目標中心周波数より高周波である場合に、前記導体膜を形成すると判定する、ことが好ましい。
また、本発明の一態様に係るバンドパスフィルタの製造方法において、前記凹部形成工程は、前記複数の共振器のうち少なくとも何れか1つの共振器に対して互いに深さが異なった複数の凹部を形成し、前記複数の貫通孔のうち任意の貫通孔の直径を測定し、当該直径に対応付けられた中心周波数と、設計時に目標とした目標中心周波数と差分を算出し、その凹部の内壁に導体膜を形成することによって前記差分を最小化することができる凹部を前記複数の凹部から選択する選択工程と、前記選択工程において選択された前記凹部の内壁に導体膜を形成する導体膜形成工程と、を更に含む、ことが好ましい。
これら本発明の一態様に係る製造方法は、上述した本発明の各態様の何れか一態様に係るバンドパスフィルタと同様の効果を奏する。
本発明の一態様によれば、PWWを利用した共振器結合型のBPFにおいて、中心周波数と目標中心周波数との不一致を抑制することができる。
本発明の第1の実施形態に係るバンドパスフィルタの斜視図である。 図1に示したバンドパスフィルタが備えている変換部の斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係るバンドパスフィルタの製造方法のフローチャートである。 本発明の第3の実施形態に係るバンドパスフィルタの斜視図である。 本発明の第4の実施形態に係るバンドパスフィルタの製造方法のフローチャートである。 本発明の第1の実施例であるバンドパスフィルタの透過特性を示すグラフである。 本発明の第2の実施例群であるバンドパスフィルタの平面図である。 本発明の第2の実施例群であるバンドパスフィルタの各々の共振周波数を示すグラフである。 本発明の第2の実施例群であるバンドパスフィルタの各々において得られた、凹部の深さdと中心周波数の移動量Δfとの相関関係を示すグラフである。 本発明の第3の実施例であるバンドパスフィルタの平面図である。
〔第1の実施形態〕
(バンドパスフィルタ1の構成)
本発明の第1の実施形態に係るバンドパスフィルタ(BPF,BandPass Filter)について、図1及び図2を参照して説明する。図1は、本実施形態に係るBPF1の斜視図である。図2は、BPF1が備えている変換部31の斜視図である。
図1に示すように、BPF1は、誘電体製の基板2と、一対の導体層である導体層3及び導体層4と、ポスト壁11及びポスト壁12と、を備えている。
基板2は、誘電体により構成された板状部材である。以下において、基板2を構成する6つの表面のうち、面積が最も大きな2つの表面を基板2の主面と称す。本実施形態では、基板2を構成する誘電体として石英を採用するが、他の誘電体(例えばポリテトラフルオロエチレンなどのテフロン(登録商標)系樹脂や液晶ポリマー樹脂などの樹脂)であってもよい。
<一対の広壁>
導体層3及び導体層4は、基板2の2つの主面上に設けられた一対の導体層である。すなわち、基板2、導体層3、及び導体層4は、基板2が導体層3,4によって挟持された積層構造を有する。本実施形態では、導体層3,4を構成する導体として銅を採用するが、他の導体(例えばアルミニウムなどの金属)であってもよい。導体層3,4の厚さは限定されるものではなく、任意の厚さを採用することができる。すなわち、導体層3,4の態様は、薄膜であってもよいし、箔(フィルム)であってもよいし、板であってもよい。
導体層3,4の各々は、後述する導波路21、共振器22、共振器23、共振器24、及び導波路25の一対の広壁を構成する。
基板2には、主面を平面視した場合に柵状に配列した、複数の貫通孔が設けられている。これら複数の貫通孔において、貫通孔同士の間隔は、貫通孔の直径と同程度である。複数の貫通孔は、基板2の一方の主面から他方の主面まで貫通している。貫通孔の内壁には、筒状の導体膜が形成されている。したがって、この筒状の導体膜は、誘電体製の基板2の中に形成された導体ポストとして機能する。また、この筒状の導体膜は、基板2の両主面に設けられた導体層3と導体層4とを短絡させる。このような導体ポストは、ポスト壁導波路の技術(プリント基板の技術)を利用して実現可能である。
<ポスト壁>
複数の導体ポストを所定の間隔で柵状に配列したものをポスト壁と呼ぶ。基板2には、n本の導体ポスト11i(iは1以上n以下の整数を一般化した表記)が柵状に配列したポスト壁11と、n本の導体ポスト12i(iは1以上n以下の整数を一般化した表記)が柵状に配列したポスト壁12と、m本の導体ポスト26j(jは1以上m以下の整数を一般化した表記)が柵状に配列したポスト壁26と、m本の導体ポスト27j(jは1以上m以下の整数を一般化した表記)が柵状に配列したポスト壁27と、m本の導体ポスト28j(jは1以上m以下の整数を一般化した表記)が柵状に配列したポスト壁28と、m本の導体ポスト29j(jは1以上m以下の整数を一般化した表記)が柵状に配列したポスト壁29と、が設けられている。
<一対の狭壁>
ポスト壁11を構成する導体ポスト11iの各々は、1つの平面上に配列されている。本実施形態では、図1に示すように、基板2の主面がxy平面と平行になり、導体ポスト11iの各々が配列されている1つの平面がyz平面と平行になるように、座標系を定義する。柵状に配列した導体ポスト11iにより構成されたポスト壁11は、電磁波を反射する導体壁として機能する。
ポスト壁11と同様に、ポスト壁12を構成する導体ポスト12iの各々は、yz平面と平行な1つの平面上に配列されている。柵状に配列した導体ポスト12iにより構成されたポスト壁12は、電磁波を反射する導体壁として機能する。
ポスト壁11,12の各々は、後述する導波路21、共振器22、共振器23、共振器24、及び導波路25の一対の狭壁を構成する。
<隔壁26〜29>
導体層3,4及びポスト壁11,12により四方を囲まれた、断面が長方形である空間は、電磁波をy軸方向に沿って導波する矩形導波路として機能する。
ポスト壁26を構成する導体ポスト26jの各々は、zx平面と平行な1つの平面上に配列されている。柵状に配列した導体ポスト26jにより構成されたポスト壁26は、電磁波を反射する導体壁として機能する。
ポスト壁26と同様に、ポスト壁27〜29の各々を構成する導体ポスト27j,28j,29jの各々は、zx平面と平行な1つの平面上に配列されている。柵状に配列した導体ポスト27j,28j,29jにより構成されたポスト壁27,28,29の各々は、電磁波を反射する導体壁として機能する。
したがって、ポスト壁26〜29の各々は、上記矩形導波路を5つの区間である導波路21、共振器22、共振器23、共振器24、及び導波路25の各々に分割する。そこで、ポスト壁26〜29の各々のことを隔壁26〜29とも称する。
換言すれば、導波路21、共振器22、共振器23、共振器24、及び導波路25の各々は、何れも、導体層3,4、及び、ポスト壁11,12により四方を囲まれている。そのうえで、導波路21は、y軸正方向側の端部が開放されており、y軸負方向側の端部に隔壁26が設けられている。共振器22は、y軸正方向側の端部及びy軸負方向側の端部の各々に、それぞれ、隔壁26及び隔壁27が設けられている。共振器23は、y軸正方向側の端部及びy軸負方向側の端部の各々に、それぞれ、隔壁27及び隔壁28が設けられている。共振器24は、y軸正方向側の端部及びy軸負方向側の端部の各々に、それぞれ、隔壁28及び隔壁29が設けられている。導波路25は、y軸正方向側の端部に隔壁29が設けられており、y軸負方向側の端部が開放されている。
導波路21のy軸正方向側の端部、及び、導波路25のy軸負方向側の端部は、何れも、バンドパスフィルタ1の入出力ポートとして機能する。
隔壁26のx軸方向における中央近傍において、導体ポスト26jは、省略されている。すなわち、隔壁26の中央近傍には、開口26aが形成されている。開口26aは、電磁波を反射しない。その結果、導波路21と共振器22とは、開口26aを介して電磁気的に結合している。開口26aは、誘導性アイリスとも呼ばれる。同様に、隔壁27〜29の各々の中央近傍には、それぞれ、開口27a〜29aの各々が形成されている。
このように構成されたBPF1は、3つの共振器22〜24を直列に結合することにより構成された、3段の共振器結合型のBPFである。BPF1の通過帯域幅及び通過帯域の中心周波数は、BPF1を構成する各部の設計パラメータを調整することにより適宜調整することができる。なお、BPF1が備えている共振器の段数は、3段に限定されるものではなく、任意の段数を採用することができる。
<凹部221,231,241>
本実施形態において、共振器22,23,24の各々には、それぞれ、凹部221,231,241が形成されている。凹部221,231,241の各々は、導体層3,4のうち一方の導体層である導体層4を貫通し、且つ、基板2の内部に至る、円筒形の凹部である。凹部221,231,241の各々は、基板2の主面を平面視した場合に、各共振器22〜24の中心を通る1つの中心軸上に配置されている。BPF1において、凹部221,231,241の各々は、各共振器22〜24における同じ位置に設けられている。換言すれば、共振器23,24の各々は、共振器22をy軸方向に沿って所定の量ずつ並進させることによって得られる。また、凹部221,231,241の深さは、何れも等しい。実施例において後述するように、この深さdは、例えばd=100μmである。
なお、凹部221,231,241の深さdは、適宜定めることができるが、その傾向として、深さdを深くすればするほど、凹部221,231,241の内壁に導体膜を形成した場合に得られる中心周波数の移動量Δfを大きくすることができる。この移動量Δfについては、後述する。なお、凹部221,231,241の内壁に、導体層4と導通した導体膜を形成することをメタライズとも称する。
また、凹部221,231,241を配置する場所は、適宜定めることができるが、その傾向として、各共振器22〜24の中心近傍に配置した場合、移動量Δfを大きくすることができ、各共振器22〜24の中心から離れた場所(ポスト壁11,12及び隔壁26〜29の近傍)に配置した場合、移動量Δfを小さくすることができる。
BPF1において、凹部221,231,241の各々の内壁に、導体層4と導通した導体膜を形成することによって、その中心周波数を低周波側へ移動させることができる。その内壁に導体膜を形成された凹部221,231,241は、共振器22〜24の各々の内部に挿入された一種の導体ポストとして機能し、その深さに応じてBPF1の中心周波数を低周波側へ移動させることができる。
BPF1をプリント基板の技術を用いて製造する場合、その中心周波数が、設計時に意図した中心周波数(以下において目標中心周波数)と一致しない場合がある。このようにBPF1の中心周波数が目標中心周波数と一致しない場合のうち、BPF1の中心周波数が目標中心周波数より高周波側へずれている場合に、凹部221,231,241の各々の内壁に導体膜を形成することによって、BPF1は、その中心周波数を低周波側へ移動させることができる。したがって、BPF1は、共振器結合型のBPFにおいて、中心周波数と目標中心周波数との誤差を抑制することができる。
プリント基板の技術を利用したBPF1の製造方法において、導体ポスト11i,12i,26j,27j,28j,29jのベースとなる複数の貫通孔は、基板2に対して一括して形成される。このとき、基板2に対して形成された複数の貫通孔の直径と、設計時に意図した貫通孔の直径との間に製造誤差が生じる場合がある。この製造誤差は、プリント基板の技術を利用したBPF1の製造方法において、複数の貫通孔の間では概ね共通であると考えられる。
以上のことから、各共振器22〜24における貫通孔の製造誤差は、同程度であると考えられる。したがって、各共振器22〜24に対して、それぞれ、凹部221,231,241の各々を形成する構成によれば、各共振器22〜24における製造誤差の影響を、各共振器22〜24に設けられた凹部221,231,241が抑制することができるため、確実に中心周波数と目標中心周波数との誤差を抑制することができる。
ただし、BPF1において、凹部221のような凹部は、共振器22〜24のうち少なくとも1つの共振器に対して形成されていればよい。
なお、本実施形態において、凹部221,231,241の内壁に導体膜を形成することによって、メタライズを実施している。しかし、メタライズを実施する方法は、これに限定されるものではない。すなわち、メタライズにより形成された複数の導体ポストは、凹部221,231,241の内部に、導体層4と導通した円柱形又は円筒形である導電体が形成されていればよい。例えば、これらの導体ポストは、その内壁に形成された導体膜の代わりに、凹部221,231,241の内部に充填された導電性を有する樹脂ペーストにより構成されていてもよい。
<変換部>
BPF1は、その前段及び/又は後段に対して別の高周波デバイスを結合される。BPF1に結合される高周波デバイスの一例としては、アンテナ回路、送信回路、及び受信回路、及び、方向性結合器が挙げられる。
BPF1に対して矩形導波路を用いて結合することが好ましい高周波デバイス(例えば方向性結合器)の場合、高周波デバイスが備えている矩形導波路の一端を、BPF1の導波路21又は導波路25の開放された端部に対して結合すればよい。
一方、BPF1に対してマイクロストリップ線路を用いて結合することが好ましい高周波デバイス(例えば送信回路及び受信回路)の場合、図2に示す変換部31をBPF1の開放された端部に設け、変換部31を介して高周波デバイスとBPF1とを結合すればよい。以下、導波路21の一方の端部(y軸正方向側の端部)に対して変換部31が設けられている場合について簡単に説明する。
図2においては、変換部31の構成を見やすくするために、導体層3,4及びポスト壁11,12によって構成された導波路21を、ポスト壁を用いた矩形導波路としてではなく、仮想的な平面状の壁を用い、直方体の矩形導波路として模式的に示している。なお、図2においては、基板2及び導体層3,4の図示を省略している。また、導体層3,4及びポスト壁11,12は、厚さをもつ壁としてではなく、仮想的な面によって図示している。
図2に示すように、導波路21のy軸正方向側の端部には、ショート壁13が設けられている。ショート壁13は、ポスト壁11,12と同様に、基板2中に形成された複数の導体ポストが柵状に配列することにより構成されたポスト壁である。すなわち、変換部31を設けている場合、導波路21のy軸正方向側の端部は、開放されておらずショート壁13によって塞がれている。
図2に示すように、変換部31は、ショート壁13に加えて、誘電体層5、ブラインドビア32、信号線33、導体パッド34、及び導体パッド35を備えている。
誘電体層5は、導体層3の表面上に積層された誘電体製の層であり、本実施形態では、ポリイミド樹脂製である。
広壁を構成する導体層3の一部には、円形の開口3aが形成されている。また、導波路21を構成する基板2の一部であって、開口3aに含まれる領域には、基板2の外部からその内部に至る非貫通孔が形成されている。非貫通孔の内壁には、後述する信号線33の一方の端部33aと導通する導体膜が形成されている。この導体膜が形成された非貫通孔のことを、以下ではブラインドビア32と称する。
誘電体層5のうち、開口3aに含まれる領域には、円形の開口が形成されている。図2において、誘電体層5の開口は、その図示を省略している。
信号線33は、y軸方向に沿って延伸された帯状導体であり、誘電体層5によって隔てられた導体層3からなる広壁とともにマイクロストリップ線路を形成する。信号線33の両端部のうちy軸負方向側の端部33aは、ブラインドビア32の直径より直径が大きな円形に成形されている。端部33aは、開口3aに含まれ、且つ、ブラインドビア32の上端部に重なる位置に配置されており、ブラインドビア32を構成する導体膜と導通している。
信号線33の両端部のうちy軸正方向側の端部33bは、導波路21をz軸正方向側から平面視した場合に、導波路21の外部となる位置に配置されている。端部33bの両側(x軸正方向側及びx軸負方向側)には、端部33bを挟み込むように、導体パッド34及び導体パッド35が配置されている。導体パッド34及び導体パッド35の各々は、端部33bと離間して配置されている。また、導体パッド34及び導体パッド35の下層に位置する誘電体層5には、導体パッド34及び導体パッド35の各々と、導体層3と導通させる開口が形成されている。したがって、導体パッド34及び導体パッド35は、グランドとして機能する。
導体パッド34、信号線33の端部33b、及び導体パッド35は、グランド−シグナル−グランドの、いわゆるGSG電極パターンを構成し、その間隔(ピッチ)は、送信回路及び/又は受信回路を含むRFIC(Radio Frequency Integrated Circuit)における端子の間隔(ピッチ)と整合するように構成されている。したがって、変換部31には、RFICの端子を容易に接続することができる。
ブラインドビア32は、信号線33と導体層3とにより構成されたマイクロストリップ線路を伝搬する電磁波のモードを導波路21含むBPF1を伝搬する電磁波のモードに変換することができる。以上のように、導波路21に対して変換部31を設けることによって、矩形導波路を備えていない高周波デバイスを、低損失な状態で、且つ、容易に、BPF1に対して結合することができる。
〔第2の実施形態〕
本発明の第2の実施形態に係るバンドパスフィルタの製造方法について図3を参照して説明する。図3は、本実施形態に係るバンドパスフィルタの製造方法のフローチャートである。本製造方法は、図1に示したBPF1の製造方法のうち、主に、凹部221,231,241を形成する工程と、凹部221,231,241の内壁に導体膜を形成する工程とに関する。
(BPF1の製造方法)
図3に示すように、本製造法は、貫通孔及び凹部の形成工程S11と、判定工程S12と、導体膜形成工程S13とを含んでいる。
貫通孔及び凹部の形成工程S11は、基板2に対して、(1)導体ポスト11i,12i,26i,27i,28i,29iを形成するための複数の貫通孔、及び、(2)1つの凹部である凹部221,231,241の各々を所定のパターンに基づき形成する工程である。貫通孔及び凹部の形成工程S11は、プリント基板の技術を利用することができる。凹部221,231,241を形成する位置及び深さdは、適宜定めることができる。
判定工程S12は、前記複数の貫通孔のうち任意の貫通孔の直径を測定し、当該直径に基づいて、凹部221,231,241の各々の内壁に導体膜を形成するか否かを判定する工程である。
プリント基板の技術を利用して複数の貫通孔を形成した場合、複数の貫通孔の直径は、設計時に意図した直径に対して±数%の製造誤差を含み得る。複数の貫通孔の直径が、設計時に意図した直径より小さい場合には、中心周波数が目標中心周波数の低周波側へずれ、貫通孔の直径が設計時に意図した直径より大きい場合には、中心周波数が目標中心周波数の高周波側へずれる。複数の貫通孔の直径が設計時に意図した直径より小さい場合、共振器22〜24の大きさが設計時に意図した大きさより大きくなり、複数の貫通孔の直径が設計時に意図した直径より大きい場合、共振器22〜24の大きさが設計時に意図した大きさより小さくなるためである。
そこで、本製造方法では、事前に、複数の貫通孔の直径と、BPF1の中心周波数との相関関係を取得しておく。
この相関関係を取得しておくことによって、測定された貫通孔の直径から、その基板2を用いて製造した場合のBPF1における中心周波数を見積もることができる。判定工程S12は、この見積もられた中心周波数と、設計時に意図した目標中心周波数とを比較し、見積もられた中心周波数が目標中心周波数より高周波である場合に、凹部221,231,241の内壁に対して導体膜を形成すると判定する。
導体膜形成工程S13は、基板2の2つの主面、及び、導体ポスト11i,12i,26i,27i,28i,29iを形成するための複数の貫通孔の内壁に対して導体膜を形成する工程である。導体膜形成工程S13により、導体層3,4と、ポスト壁11,12,26,27,28,29が形成される。
また、判定工程S12において、凹部221,231,241の内壁に導体膜を形成すると判定された場合には、導体膜形成工程S13において、凹部221,231,241の内壁にも同時に導体膜を形成する。
本製造方法によれば、BPF1の中心周波数が目標中心周波数より高周波になると見積もられた場合に、凹部221,231,241の内壁に導体膜を形成することによって、BPF1の中心周波数を見積もられた中心周波数より低周波側へ移動させることができる。したがって、本製造方法は、BPF1において、中心周波数と目標中心周波数との誤差を抑制することができる。
なお、本実施形態において、貫通孔を形成する工程と、凹部を形成する工程とを一括して貫通孔及び凹部の形成工程S11として実施している。しかし、本実施形態において、貫通孔を形成する工程と、凹部を形成する工程とは、別個の工程として実施してもよい。
なお、導体膜を形成されていない凹部221,231,241を得るためには、(1)導体膜形成工程S13において、導体膜を形成しない凹部の開口部分に対してその開口を塞ぐマスクパターンを形成しておいてもよいし、(2)導体膜形成工程S13においては、特にマスクパターンを形成することなしに、基板2の全表面に対して導体膜を形成した後に、凹部221,231,241の内壁から導体膜を除去してもよい。
〔第3の実施形態〕
本発明の第3の実施形態に係るBPF101について、図4を参照して説明する。図4は、BPF101の斜視図である。なお、図4においては、共振器122〜124の各々に形成された4つの凹部(凹部1221〜1224,1231〜1234,1241〜1244)の構成を見やすくするために、各共振器を構成するポスト壁111,112及び隔壁126〜129の各々を、ポスト壁を用いたポスト壁導波路としてではなく、仮想的な平面状の壁を用いた矩形導波路として模式的に示している。また、ポスト壁111,112及び隔壁126〜129の各々は、厚さをもつ壁としてではなく、仮想的な面によって図示している。
BPF101は、図1に示したBPF1に対して更なる凹部を追加することによって得られる。本実施形態では、BPF101とBPF1との対応関係を明らかにしたうえで、BPF101とBPF1との相違点について主に説明する。
BPF101は、誘電体製の基板102と、一対の導体層である導体層103及び導体層104と、ポスト壁111及びポスト壁112と、を備えている。基板102、導体層103,104、及びポスト壁111,112の各々は、BPF1の基板2、導体層3,4、及びポスト壁11,12と同一に構成されている。
すなわち、BPF101は、広壁である導体層103,104と、狭壁であるポスト壁111,112とにより四方を囲まれた導波路を備えている。当該導波路は、隔壁126,127,128,129によって、導波路121、共振器122、共振器123、共振器124、及び導波路125に分割されている。
隔壁126〜129の各々には、隔壁26〜29の各々に対して形成された開口26a〜29aの場合と同じく、開口126a〜129aが形成されている。このように構成されたBPF101は、3段の共振器が直列に結合した共振器結合型のBPFである。なお、BPF101が備えている共振器の段数は、3段に限定されるものではなく、任意の段数を採用することができる。
BPF101において、共振器122,123,124の各々は、何れも同一に構成されている。そこで、本実施形態では、共振器122を用いて、凹部1221,1222,1223,1224について説明する。
凹部1221,1222,1223,1224は、導体層104を貫通し、且つ、基板102の内部に至る、円筒形の凹部である。凹部1221,1222,1223,1224の各々は、基板2の主面を平面視した場合に、共振器122の中心を通る1つの中心軸上に配置されている。凹部1221,1222,1223,1224は、互いにその深さが互いに異なる。本実施形態では、凹部1221の深さが最も浅く(本実施形態では25μm)、凹部1222(本実施形態では50μm)、凹部1223(本実施形態では75μm)、凹部1224(本実施形態では100μm)の順番で深さが深くなる。また、本実施形態では、共振器122の中心より開口127a側(y軸負方向側)に凹部1221と凹部1222とを配置し、凹部1221を凹部1222よりもさらに開口127a側に配置している。共振器122の中心より開口126a側に凹部1223と凹部1224とを配置し、凹部1223を凹部1224よりもさらに開口126a側に配置している。しかし、凹部1221,1222,1223,1224の各々の深さ及び配置する場所は、凹部1221,1222,1223,1224の内壁に導体膜を形成した場合に得られる中心周波数の移動量Δfをどのように設計したいかに応じて、適宜定めることができる。
共振器122の場合と同様に、共振器123には、凹部1231,1232,1233,1234が形成されており、共振器124には、凹部1241,1242,1243,1244が形成されている。(1)凹部1231,1241は、凹部1221に対応し、(2)凹部1232,1242は、凹部1222に対応し、(3)凹部1233,1243は、凹部1223に対応し、(4)凹部1234,1244は、凹部1224に対応する。このように、BPF101においては、共振器122〜124の各々に対して4つの凹部(凹部1221〜1224,1231〜1234,1241〜1244)が形成されている。これら4つの凹部のうちいずれか1つの凹部をメタライズすることによって、中心周波数を低周波側へ移動させることができる。
本実施形態では、表1に示すように、凹部1221,1231,1241をメタライズした場合の移動量Δf、凹部1222,1232,1242をメタライズした場合の移動量Δf、凹部1223,1233,1243をメタライズした場合の移動量Δf、及び凹部1224,1234,1244をメタライズした場合の移動量Δfの各々が、それぞれ、aGHz、bGHz、cGHz、及びdGHzであるものとして説明する。
Figure 0006312894
このように、共振器122〜124の各々に4つの凹部が形成されていることによって、4種類の移動量Δfのなかからバンドパスフィルタの中心周波数と目標中心周波数との誤差に応じた深さの凹部を選択することができる。したがって、共振器に形成された凹部が1つである場合(例えば図1に示したBPF1)と比較して、中心周波数と目標中心周波数との誤差を更に抑制することができる。
〔第4の実施形態〕
本発明の第4の実施形態に係るバンドパスフィルタの製造方法について図5を参照して説明する。図5は、本実施形態に係るバンドパスフィルタの製造方法のフローチャートである。本製造方法は、図4に示したBPF101の製造方法のうち、主に、凹部1221〜1224、凹部1231〜1234、及び凹部1241〜1244を形成する工程と、凹部1221〜1224、凹部1231〜1234、及び凹部1241〜1244の各々のうちの何れか1つずつの凹部の内壁に導体膜を形成する工程とに関する。
(BPF101の製造方法)
図5に示すように、本製造方法は、貫通孔及び凹部の形成工程S21と、選択工程S22と、導体膜形成工程S23とを含んでいる。ここでは、本製造方法と、図3に示した製造方法との対応関係を明らかにしたうえで、本製造方法と、図3に示した製造方法との相違点について主に説明する。
貫通孔及び凹部の形成工程S21は、図3に示した製造方法に含まれる貫通孔及び凹部の形成工程S11に対応する工程である。貫通孔及び凹部の形成工程S21は、基板102に対して、(1)ポスト壁111,112を構成する導体ポスト及び隔壁126〜129を構成する導体ポストを構成する複数の貫通孔と、(2)各共振器122〜124における深さが異なった4つの凹部である、凹部1221〜1224、凹部1231〜1234、及び凹部1241〜1244とを形成する。
選択工程S22は、図3に示した製造方法に含まれる判定工程S12に対応する工程である。選択工程S22は、貫通孔及び凹部の形成工程S21において形成された複数の貫通孔のうち任意の貫通孔の直径を測定し、設計時に目標とした目標中心周波数から当該直径に対応付けられた中心周波数を引いた差分を算出し、メタライズすることによって前記差分を最小化することができる凹部を4つの凹部1221〜1224、凹部1231〜1234、及び凹部1241〜1244の各々の中から1つずつ選択する。
なお、本製造方法においては事前に、凹部1221,1231,1241をメタライズした場合の移動量Δf、凹部1222,1232,1242をメタライズした場合の移動量Δf、凹部1223,1233,1243をメタライズした場合の移動量Δf、及び凹部1224,1234,1244をメタライズした場合の移動量Δfを予め取得しておく。なお、本実施形態においても、第3の実施形態に記載した表1に示したように、凹部1221,1231,1241をメタライズした場合の移動量Δf、凹部1222,1232,1242をメタライズした場合の移動量Δf、凹部1223,1233,1243をメタライズした場合の移動量Δf、及び凹部1224,1234,1244をメタライズした場合の移動量Δfの各々が、それぞれ、aGHz、bGHz、cGHz、及びdGHzであるものとして説明する。
例えば、選択工程S22において、設計時に目標とした目標中心周波数から当該直径に対応付けられた中心周波数を引いた差分がcGHzである場合、表2を参照すれば、当該差分を最小化することができる凹部は、凹部1223,1233,1243である。したがって、選択工程S22は、凹部1223,1233,1243を凹部1221〜1224,1231〜1234,1241〜1243の各々の中から選択する。
また、例えば、目標中心周波数から当該直径に対応付けられた中心周波数を引いた差分がa〜dGHzのうちaGHzに最も近い場合、表2を参照すれば、当該差分を最小化することができる凹部は、凹部1221,1231,1241である。したがって、選択工程S22は、凹部1221、1231,1241を選択する。
導体膜形成工程S23は、選択工程S22において選択された凹部の内壁に導体膜を形成する工程である。導体膜形成工程S23は、図3に示した製造方法に含まれる導体膜形成工程S13に対応する工程である。導体膜を形成する前に選択工程S22において選択された凹部以外の凹部に導体膜を形成しないために、導体膜形成工程S23は、(1)導体膜を形成しない凹部の開口部分に対してその開口を塞ぐマスクパターンを形成する工程を含んでいてもよいし、(2)特にマスクパターンを形成することなしに、基板102の全表面に対して導体膜を形成した後に、選択された凹部以外の凹部の内壁から導体膜を除去する工程を含んでいてもよい。
なお、本実施形態において、貫通孔を形成する工程と、凹部を形成する工程とを一括して貫通孔及び凹部の形成工程S21として実施している。しかし、本実施形態において、貫通孔を形成する工程と、凹部を形成する工程とは、別個の工程として実施してもよい。
〔第1の実施例〕
図1に示したBPF1の構成を用いてシミュレーションした結果を、本発明の第1の実施例として説明する。図6は、本実施例のBPF1におけるSパラメータS21の周波数依存性を示すグラフである。以下では、SパラメータS21の周波数依存性のことをBPF1の透過特性と呼ぶ。
本実施例において、BPF1の設計パラメータを以下のように定めた。
・BPF1が備えている共振器の段数を5段とした。
・ポスト壁11とポスト壁12との間隔(x軸方向に沿って測った場合の間隔)として、1500μmを採用した。
・隔壁同士の間隔(y軸方向に沿って測った場合の間隔)を1000μm以上1200μm以下の範囲内で適宜定めた。
・基板2として厚さが500μmである石英ガラス製のガラス基板を採用した。
・この石英ガラスの比誘電率は、3.823である。
・複数の導体ポストの直径として100μmを採用し、隣接する導体ポスト間の間隔として300μmを採用した。
・凹部の直径として100μmを採用し、凹部の深さdとして75μmを採用した。
図6に図示した「メタライズ前」のプロットは、各共振器に形成した凹部の内壁に導体膜を形成する前の状態においてシミュレーションを実施し、その結果として得られたBPF1の透過特性である。
図6に図示した「メタライズ済」のプロットは、各共振器に形成した凹部の内壁に導体膜を形成した状態においてシミュレーションを実施し、その結果として得られたBPF1の透過特性である。
図6を参照すれば、メタライズ前のBPF1の透過特性よりメタライズ済のBPF1の透過特性の方が、通過帯域が全体的に低周波側に移動していることが分かった。BPF1の凹部の内壁に導体膜を形成することによって、通過帯域の中心周波数が約0.4GHz、低周波側に移動することが分かった。
〔第2の実施例群〕
第1の実施例であるBPF1において、凹部を形成する位置を変更したBPFを第2の実施例群のBPF201として用いた。図7は、本実施例群のBPF201の平面図である。図8は、本実施例群のBPF201の各々を用いてシミュレーションした結果として得られた共振周波数の周波数依存性を示すグラフである。図9は、本実施例群のBPF201の各々によって得られた、深さdと移動量Δfの相関関係を示すグラフである。なお、図7においては、ポスト壁211,212及び隔壁231〜236の各々を、ポスト壁を用いたポスト壁導波路としてではなく、仮想的な平面状の壁を用いた矩形導波路として模式的に示している。また、これらの仮想的な平面状の壁は、厚さをもつ壁としてではなく、仮想的な面によって図示している。
図7に示すように、BPF201は、誘電体製の基板202と、一対の導体層である導体層203及び導体層204と、ポスト壁211及びポスト壁212と、隔壁231〜236と、を備えている。隔壁231〜236の各々には、それぞれ、開口231a〜236aの各々が形成されている。なお、図7において、導体層203の下層に位置する基板202及び導体層204は、図示されていない。
基板202、導体層203,204、ポスト壁211,212、及び隔壁231〜236の各々は、BPF1の基板2、導体層3,4、ポスト壁11,12、及び隔壁26〜29と同様に構成されている。また、BPF201は、隔壁231〜236によって隔てられた5つの共振器222〜226と、導波路221,227とを備えている。すなわち、BPF201が備えている共振器の段数は、5段である。導波路221,227の各々は、BPF1の導波路21,25の各々と同様に構成されている。共振器222〜226の各々は、BPF1の共振器22〜24の各々と同様に構成されている。
以下では、共振器222〜226のうちの1つの共振器である共振器222を用いて、BPF201の構成を説明する。なお、共振器223〜226は、共振器222と同様に構成されている。すなわち、凹部2231,2241,2251,2261の各々は、凹部2221と同一に構成されている。そのため、本実施例群では、凹部2221についてのみ説明し、凹部2231,2241,2251,2261に関する説明を省略する。
本実施例群のBPF201が備えている共振器222において、凹部2221は、(1)y軸方向に沿い、且つ、ポスト壁211との間隔が300μmである直線と、(2)x軸方向に沿い、且つ、2つの隔壁231,232の各々から等距離である直線との交点に形成されている。
本実施例群では、各共振器に形成された凹部の深さdとして、d=25μm、50μm、100μmを採用したBPF201を用いてシミュレーションを行った。
図8には、凹部をメタライズしていない場合のBPF201の共振周波数を実線で示し、d=25μmであるBPF201の凹部をメタライズした場合の共振周波数を破線で示し、d=50μmであるBPF201の凹部をメタライズした場合の共振周波数を一点鎖線で示し、d=100μmであるBPF201の凹部をメタライズした場合の共振周波数を二点鎖線で示した。
図8を参照すれば、各共振器に形成した凹部の深さdを深くすれば深くするほど、BPF201の共振周波数が低周波側へ移動することが分かった。したがって、メタライズする凹部の深さdが深くなればなるほど、BPF201の通過帯域の中心周波数が低周波側へ移動することが分かった。
図9を参照すれば、深さdが0μm≦d≦100μmの範囲内では、各共振器に形成された凹部の深さdが深くなればなるほど、メタライズした場合に得られる移動量Δfが単調に増加することが分かった。
〔第3の実施例〕
本発明の第3の実施例であるBPF301について、図10を参照して説明する。図10は、本実施例のBPF301の平面図である。なお、図10においては、ポスト壁311,312及び隔壁331〜336の各々を、ポスト壁を用いたポスト壁導波路としてではなく、仮想的な平面状の壁を用いた矩形導波路として模式的に示している。また、これらの仮想的な平面状の壁は、厚さをもつ壁としてではなく、仮想的な面によって図示している。
図10に示すように、BPF301は、誘電体製の基板302と、一対の導体層である導体層303及び導体層304と、ポスト壁311及びポスト壁312と、隔壁331〜336と、を備えている。隔壁331〜336の各々には、それぞれ、開口331a〜336aの各々が形成されている。なお、図10において、導体層303の下層に位置する基板302及び導体層304は、図示されていない。
基板302、導体層303,304、ポスト壁311,312、及び隔壁331〜336の各々は、BPF201の基板202、導体層203,204、ポスト壁211,212、及び隔壁231〜236と同一に構成されている。また、BPF301は、BPF201と同様に、5つの共振器322〜326を備えている。以下では、共振器322〜326のうちの1つの共振器である共振器322を用いて、BPF301の構成を説明する。なお、共振器323〜326は、共振器322と同様に構成されている。凹部3231,3241,3251,3261の各々は、凹部3221と同一に構成されている。また、凹部3232,3242,3252,3262の各々は、凹部3222と同一に構成されている。そのため、本実施例では、凹部3221及び凹部3222についてのみ説明し、凹部3231,3241,3251,3261及び凹部3232,3242,3252,3262に関する説明を省略する。
図10に示すように、共振器322には、2つの凹部3221,3222が形成されている。凹部3221は、図7に示した凹部2221と同じ位置に形成されている。すなわち、凹部3221は、(1)y軸方向に沿い、且つ、ポスト壁311との間隔が300μmである直線と、(2)x軸方向に沿い、且つ、2つの隔壁331,332の各々から等距離である直線との交点に形成されている。また、凹部3221の深さdは、50μmである。
凹部3222は、共振器322の重心を通り、且つ、y軸方向に沿う直線を対称軸として、凹部3221と線対称となる位置に形成されている。すなわち、凹部3222は、(1)y軸方向に沿い、且つ、ポスト壁312との間隔が300μmである直線と、(2)x軸方向に沿い、且つ、2つの隔壁331,332の各々から等距離である直線との交点に形成されている。また、凹部3221の深さdは、100μmである。
凹部3221は、BPF201を構成する共振器222に形成された凹部2221と同じ位置に形成されている。したがって、凹部3221をメタライズした場合に得られる移動量Δfは、深さdが50μmである凹部2221をメタライズした場合に得られる移動量Δfと等しい。したがって、凹部3221をメタライズした場合に得られる移動量Δfは、0.2GHzである。
凹部3222は、ポスト壁からの距離及び共振器の中心からの距離が凹部3221と同じである。したがって、凹部3222をメタライズした場合に得られる移動量Δfは、BPF201を構成する共振器222に形成された、深さdが100μmである凹部2221をメタライズした場合に得られる移動量Δfと等しい。したがって、凹部3222をメタライズした場合に得られる移動量Δfは、0.6GHzである。
例えば、図5に示した選択工程S22において、設計時に目標とした目標中心周波数から当該直径に対応付けられた中心周波数を引いた差分が0.3GHzである場合、当該差分を最小化することができる凹部は、凹部3221である。したがって、選択工程S22は、メタライズすべき凹部として凹部3221を選択する。また、例えば、選択工程S22において、設計時に目標とした目標中心周波数から当該直径に対応付けられた中心周波数を引いた差分が0.5GHzである場合、当該差分を最小化することができる凹部は、凹部3222である。したがって、選択工程S22は、メタライズすべき凹部として凹部3222を選択する。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
1,101,201,301 バンドパスフィルタ(BPF)
2,102,202,302 基板
3,4,103,104,203,204,303,304 導体層(一対の導体層)
11,12,111,112,211,212,311,312 ポスト壁
11i,12i 導体ポスト
22,23,24,122,123,124 共振器
221,231,241,1221,1222,1223,1224,1231,1232,1233,1234,1241,1242,1243,1244,2221,3221,3222 凹部
26a,27a,28a,29a,126a,127a,128a,129a 開口

Claims (5)

  1. 一対の導体層が両面に設けられた誘電体製の基板と、前記基板を貫通し前記一対の導体層同士を短絡する複数の導体ポストからなるポスト壁とを備え、前記一対の導体層を一対の広壁とし前記ポスト壁を狭壁とする複数の共振器が電磁気的に結合したバンドパスフィルタであって、
    前記複数の共振器のうち少なくとも何れか1つの共振器には、何れか一方の広壁を貫通しそのまま前記基板の内部に至る、互いに深さが異なった複数の凹部が形成され、
    当該複数の凹部のうち少なくとも1つの凹部の内壁には、導体膜が形成されている、
    ことを特徴とするバンドパスフィルタ。
  2. 前記複数の凹部は、前記複数の共振器の各々に形成されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載のバンドパスフィルタ。
  3. 一対の導体層が両面に設けられた誘電体製の基板と、前記基板を貫通し前記一対の導体層同士を短絡する複数の導体ポストからなるポスト壁とを備え、前記一対の導体層を一対の広壁とし前記ポスト壁を狭壁とする複数の共振器が電磁気的に結合したバンドパスフィルタであって、
    前記複数の共振器のうち少なくとも何れか1つの共振器には、何れか一方の広壁を貫通しそのまま前記基板の内部に至る、1又は複数の凹部が形成されている、
    ことを特徴とするバンドパスフィルタの製造方法であって、
    前記基板に対して前記導体ポストを形成するための複数の貫通孔を形成する貫通孔形成工程と、
    前記複数の共振器のうち少なくとも何れか1つの共振器を構成する前記何れか一方の広壁を貫通しそのまま前記基板の内部に至る前記1又は複数の凹部を形成する凹部形成工程と、を含
    前記凹部形成工程は、前記複数の共振器のうち少なくとも何れか1つの共振器に対して1つの前記凹部を形成し、
    前記複数の貫通孔のうち任意の貫通孔の直径を測定する測定工程と、
    前記測定工程の結果得られた前記直径に対応付けられた中心周波数に基づいて、前記凹部の内壁に導体膜を形成するか否かを判定する判定工程と、
    前記判定工程において前記導体膜を形成すると判定された場合に、前記凹部の内壁に導体膜を形成する導体膜形成工程と、を更に含む、
    ことを特徴とするバンドパスフィルタの製造方法。
  4. 前記判定工程は、
    前記直径に対応付けられた中心周波数と設計時に目標とした目標中心周波数とを比較し、
    前記直径に対応付けられた中心周波数が前記目標中心周波数より高周波である場合に、前記導体膜を形成すると判定する、
    ことを特徴とする請求項に記載のバンドパスフィルタの製造方法。
  5. 一対の導体層が両面に設けられた誘電体製の基板と、前記基板を貫通し前記一対の導体層同士を短絡する複数の導体ポストからなるポスト壁とを備え、前記一対の導体層を一対の広壁とし前記ポスト壁を狭壁とする複数の共振器が電磁気的に結合したバンドパスフィルタであって、
    前記複数の共振器のうち少なくとも何れか1つの共振器には、何れか一方の広壁を貫通しそのまま前記基板の内部に至る、1又は複数の凹部が形成されている、
    ことを特徴とするバンドパスフィルタの製造方法であって、
    前記基板に対して前記導体ポストを形成するための複数の貫通孔を形成する貫通孔形成工程と、
    前記複数の共振器のうち少なくとも何れか1つの共振器を構成する前記何れか一方の広壁を貫通しそのまま前記基板の内部に至る前記1又は複数の凹部を形成する凹部形成工程と、を含み
    前記凹部形成工程は、前記複数の共振器のうち少なくとも何れか1つの共振器に対して互いに深さが異なった複数の凹部を形成し、
    前記複数の貫通孔のうち任意の貫通孔の直径を測定し、当該直径に対応付けられた中心周波数と、設計時に目標とした目標中心周波数と差分を算出し、その凹部の内壁に導体膜を形成することによって前記差分を最小化することができる凹部を前記複数の凹部から選択する選択工程と、
    前記選択工程において選択された前記凹部の内壁に導体膜を形成する導体膜形成工程と、を更に含む、
    ことを特徴とするバンドパスフィルタの製造方法。
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