JP6312117B2 - 疎水性の有機溶液と水性の培養培地との改善された分離方法 - Google Patents

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Description

本発明は、疎水性の有機溶液と水性の培養培地との改善された分離方法であって、代謝活性な細胞を含む水性の培養培地を提供する工程と、該水性の培養培地と疎水性の有機溶液とを接触させる工程と、該疎水性の有機溶液と水性の培養培地とを分離する工程とを含み、前記細胞が、その野生型に対して低減された活性の少なくとも1種の、脂肪酸のβ−酸化の反応の一つを触媒する酵素を有する前記方法に関する。更に、本発明は、代謝活性の細胞であってその野生型に対して低減された活性の、脂肪酸のβ−酸化の反応の一つを触媒する酵素を、好ましくはFadA、FadB、FadD、FadL及びFadE並びにその変異体を含む群から選択される酵素を、好ましくはFadEを有する前記細胞を、疎水性の有機溶液と、前記代謝活性な細胞を含む水性の培養培地との改善された分離のために用いる使用に関する。
化石燃料に代えて再生原料から出発してファインケミカルズを製造する方法に際しての基礎的な問題は、一度得られた生成物は一般的にはまず大容量の水相中に存在するが、それを疎水性の有機相に移すことにある。この移動は、一方で、出来上がった中間生成物もしくは最終生成物を濃縮し、任意に後続の反応工程で合成処理を有機溶液中で可能にするために必要であり、他方で、水相中での反応の収率を所望の生成物の分離により向上させるか又は反応の経過を主としてまずは工業的に適切な範囲で可能にするために必要である。それは、特に、生成物の存在が、生産菌株に対する毒性又は該生成物による関連の生体触媒の阻害に基づき反応の進行に不利に作用する場合に必要である。しばしば、低い濃度で存在する生成物を、大容量の水溶液から直接的に熱的に濃縮することは、一般に適切ではない。
石油中に含まれている炭化水素から出発して今までは製造されていた産業上強く求められる生成物のための一例は、12−アミノラウリン酸(ALS)もしくはそのメチルエステル(ALSME)である。ALSは、ポリマーの製造に際しての、例えばナイロン系の導管系の製造のための重要な出発物質である。今までは、ALSは、化石原料から出発して低い収率のプロセスにおいてラウリンラクタムを介して製造されており、そのラウリンラクタムは、ブタジエンの三量体化に引き続き、水素化によりシクロドデカンを形成させ、引き続いて酸化させることでシクロドデカノンを得て、それをヒドロキシルアミンと反応させ、次にベックマン転位を行うことによって合成される。ALSもしくはALSMEの生物工学的な製造のための有望な新たな一方法は、特許文献1に記載されている。この方法の基礎となる生物工学的な方法は、特許文献2に記載されているように、二相系において、液状のイオン交換体を使用して実施することができる。
生成物を水相から抽出を介して疎水性の有機相中へと後処理することは、この生成物が、混和しない親水性の水相と疎水性の有機相とを含む二相系において有機相中に進む傾向を十分に有することを必要とする。これは、その都度の化合物の物理化学的特性に大きく依存するものである。高い割合の非置換の炭化水素を有するか又は非置換の炭化水素のみからなる化合物は主に疎水性の相中に蓄積する一方で、ヘテロ原子を有する官能性などの極性基を高い割合で有する化合物、殊に電荷を有する化合物は、主として又は実際はもっぱら水相中に存在する。これは、有機相中への移動を困難にする。
平衡の調整により上述の二相系での化合物の分配は、しばしば分配係数を用いて、例えばネルンストの式
α = C相1/C相2
により説明される。一つの特別な分配係数は、Kowであり、それはP値とも呼ばれ、オクタノール相と水相との間での化合物の分配平衡を特徴付けている:
ow = P = Cオクタノール/C
疎水性の相からの生成物の後処理のための更なる前提条件は、分配が上述の式によって記載される平衡状態に達したか、又はそれに少なくとも十分に近づいていることにある。その平衡の調整は、とりわけ、両方の相間の接触面の大きさという、生物工学的な方法の場合には一般に制約していない要素によって決定される。それというのも、前記接触面は、水性の培養培地と疎水性の有機溶液の通気及びその十分な撹拌などの、高密度の代謝活性な細胞を取得するにあたり必要となる措置によって既に高められているからである。
しかしながら、疎水性の有機溶液が主としてミセルもしくは別のサブコンパートメントで存在するような反応混合物を効果的に後処理しうる前に、両方の相の分離が必要である。純粋な水と純粋な疎水性の有機溶剤とを混合した場合の2つの相の形成が、しばしば自発的にかつ他の手助けなしに起こる場合に、疎水性の有機溶液を複雑な水性の培養培地から分離することは、多岐に亘る考えられる相互作用に基づいてあまり単純なことではなく、かつ遠心分離などによる工学的な助けを借りないと何時間も又は丸一日かかることがある。
産業上求められる化学的化合物を生物工学的な方法を介して大工業的に生産するためには、相分離のプロセスは、この背景からALSなどの化合物の節約的かつ迅速な生産と後処理のための方法の開発及び使用に際してかなり重要な要素である。該生成物を大容量の水相から大規模リアクターにおいて規則的に疎水性の有機溶液中に溶解された状態で取り出し、引き続き処理せねばならない場合に、本来の製造に関連した、物質の種類及び量、培地の温度及び酸素含量などのパラメータに加えて、資金を節約しかつ全プロセスをできるだけ環境に優しい形にするために疎水性の溶液の分離も最適化すべきである。とりわけ挙げられることは、多くの大工業的に使用される疎水性の有機溶剤が、生物工学的に使用される生物に対して少なくともより長期の接触により毒性に作用し、またこの背景から生物工学的に使用される菌株の保護のためと、細胞の溶解に際して遊離される不所望な副生成物が目的生成物を汚染するか、それどころか分解することを妨げるためには、水性の培養培地と溶剤中での生物間の接触を短縮することが望ましいということである。
WO2009/077461 EP11154707
従って、本発明の基礎となる課題は、生物工学的に生成された生成物を、代謝活性な細胞を有する水性の培養培地と疎水性の有機溶液とを含む二相系で製造及び生産するための改善された方法を提供することである。特に、本発明の課題は、疎水性の有機溶液の分離と、該溶液中に可溶性の生物工学的に生成された生成物の抽出を、プロセスの迅速性の点で、もしくは所定の時間窓における疎水性の有機溶液と水性の培養培地との分離の程度の点で改善することである。
本発明の基礎となる更なる課題は、生物工学的に使用される細胞であって、疎水性の溶液に由来するかかる細胞に対する毒性に対して高い耐性を有する細胞を提供することである。
更に、本発明の課題は、疎水性の化合物の生物工学的な製造方法であって、酸素消費量が低減されている方法と、それに適した細胞を提供することである。
前記課題及び更なる課題は、本願の対象によって、特にまた独立形式請求項の対象によって解決される。その際、実施形態は従属形式請求項に示されている。
前記の本発明の基礎となる課題は、第一の一態様においては、
a)代謝活性な細胞を含む水性の培養培地を提供する工程と、
b)該水性の培養培地と、疎水性の有機溶液とを接触させる工程と、
c)疎水性の有機溶液と、水性の培養培地をと分離する工程と、
を含み、前記細胞が、その野生型に対して低減された活性の少なくとも1種の、脂肪酸のβ−酸化の反応の一つを触媒する酵素を有する前記方法によって解決される。
第一の態様の第一の一実施態様においては、前記の脂肪酸のβ−酸化の反応の一つを触媒する酵素は、FadA、FadB、FadD、FadE及びFadL並びにそれらの変異体、好ましくはFadE又はその変異体を含む群からの一つの酵素である。
第一の態様の第二の一実施態様においては、有機溶液が、室温で液状の、置換された及び非置換のアルカン、シクロアルカン、シクロアルケン、アリール、脂肪酸、脂肪酸エステル、アルコール、ヘテロシクロアルカン、ヘテロシクロアルケン及びヘテロアリールを含む群からの少なくとも1種の溶剤を含む方法に関連している。
第一の態様の第三の一実施態様においては、有機溶液が、12個より多くの炭素原子を有する脂肪酸又はそのエステル、好ましくはオレイン酸、エルカ酸又はラウリン酸メチルエステルを含む方法に関連している。
第一の態様の第四の一実施態様においては、細胞は、組み換え型のアルカンヒドロキシラーゼを有する。
本発明の基礎となる前記課題は、第二の一態様においては、代謝活性の細胞であってその野生型に対して低減された活性の、脂肪酸のβ−酸化の反応の一つを触媒する酵素を、好ましくはFadA、FadB、FadD、FadE及びFadL並びにその変異体を含む群から選択される酵素を、好ましくはFadEを有する前記細胞を、疎水性有機溶液と、前記代謝活性な細胞を含む水性の培養培地との分離の改善のために用いる使用によって解決される。
本発明の基礎となる前記課題は、第三の一態様においては、脂肪酸のβ−酸化の反応の一つを触媒する酵素のノックアウトを、好ましくはFadA、FadB、FadD、FadE及びFadL並びにその変異体を含む群から選択される酵素のノックアウトを、さらに好ましくはFadE又はその変異体のノックアウトを、代謝活性な細胞の遺伝的構成(genetische Ausstattung)の一部として、疎水性の有機溶液と、該代謝活性な細胞を含む水性の培養培地との分離の改善のために用いる使用によって解決される。
本発明の基礎となる前記課題は、第四の一態様においては、野生型に対して低減された活性の、脂肪酸のβ−酸化の反応の一つを触媒する酵素を有し、更に組み換え型のモノオキシゲナーゼを、好ましくはアルカンヒドロキシラーゼを含む細胞によって解決される。
第四の態様の第一の一実施態様においては、前記課題は、前記の脂肪酸のβ−酸化の反応の一つを触媒する酵素が、FadA、FadB、FadD、FadE及びFadL並びにそれらの変異体、より好ましくはFadE又はその変異体を含む群からの一つの酵素である細胞によって解決される。
本発明の基礎となる前記課題は、第五の一態様においては、代謝活性な細胞を有する水性溶液と、疎水性の有機溶液とを含む反応混合物であって、前記細胞が、その野生型に対して低減された活性の少なくとも1種の、脂肪酸のβ−酸化の反応の一つを触媒する酵素を有する前記反応混合物によって解決される。
第五の態様の第一の一実施態様においては、前記課題は、前記の脂肪酸のβ−酸化の反応の一つを触媒する酵素が、FadA、FadB、FadD、FadE及びFadL並びにそれらの変異体、より好ましくはFadE又はその変異体を含む群からの一つの酵素である反応混合物によって解決される。
第五の態様の第二の一実施態様においては、前記課題は、疎水性の有機溶液が、室温で液状の、置換された及び非置換のアルカン、シクロアルカン、シクロアルケン、アリール、脂肪酸、脂肪酸エステル、アルコール、ヘテロシクロアルカン、ヘテロシクロアルケン及びヘテロアリールを含む群からの少なくとも1種の溶剤を含む反応混合物によって解決される。
第五の態様の第三の一実施態様においては、前記課題は、疎水性の有機溶液が、12個より多くの炭素原子を有する脂肪酸又はそのエステル、好ましくはオレイン酸、エルカ酸又はラウリン酸メチルエステルを含む反応混合物によって解決される。
第一の、第二の、第三の、第四の又は第五の態様の更なる一実施態様においては、前記課題は、代謝活性な細胞が、組み換え型のアルカンヒドロキシラーゼ及びトランスアミナーゼを有し、好ましくは更にアルコールデヒドロゲナーゼ、アラニンデヒドロゲナーゼ及びラクタムヒドロラーゼを含む群からの少なくとも1種の酵素を有する細胞である、方法、使用又は反応混合物によって解決される。
第一の、第二の、第三の、第四の又は第五の態様の更なる一実施態様においては、前記課題は、前記細胞が、下等真核細胞又は原核細胞、好ましくはE.コリ(E.coli)である、方法、使用又は反応混合物によって解決される。
第一の、第二の、第三の、第四の又は第五の態様の更なる一実施態様においては、前記課題は、前記細胞が、組み換え型の細胞である、方法、使用又は反応混合物によって解決される。
第一の、第二の、第三の、第四の又は第五の態様の更なる一実施態様においては、前記課題は、前記の疎水性の有機溶液が、疎水性の有機溶液と水性の培養培地の全容量の少なくとも5%、好ましくは少なくとも20%を成す、方法、使用又は反応混合物によって解決される。
第一の、第二の、第三の、第四の又は第五の態様の更なる一実施態様においては、前記課題は、水性の培養培地のpH値が、接触の時点で、5〜9の間であり、好ましくは6〜8の間である、方法、使用又は反応混合物によって解決される。
本発明の発明者は、驚くべきことに、疎水性の有機溶液は、代謝活性な細胞を含む水性の培養培地から、当該代謝活性な細胞が、その野生型に対して低減された活性の少なくとも1種の、脂肪酸のβ−酸化の反応の一つを触媒する酵素を有する場合に分離できることを確認した。
更に、本発明の発明者は、驚くべきことに、代謝活性な細胞であってその野生型に対して低減された活性の、脂肪酸のβ−酸化の反応の一つを触媒する少なくとも1種の酵素を有する細胞は、生物工学的な方法において、匹敵する生産効率で、目的生成物に関して、より低い酸素所要量と、より高い生成物収率対酸素消費量の比率とを有することを見出した。
何らかの理論に縛られることなく、本発明者は、β−酸化の反応の一つを触媒する少なくとも1種の酵素の活性の低下は、今まで未同定であった界面活性剤として作用する代謝産物の濃度が水性の培養培地中で低下されることをもたらすため、一方で、疎水性の溶液と水性の培養培地中に存在する溶剤感受性の代謝活性な細胞との間の接触面が、培地の撹拌下での細胞の培養に際して低減され、これが細胞に対する溶剤ストレスの低下をもたらし、かつ他方で、撹拌装置の停止後に分離された相の形成が促進されるという推測をしている。
本発明による教示は、代謝活性な細胞を使用したファインケミカルなどの生成物の製造と、その細胞の水性培地中での培養と、疎水性の有機溶液を使用した生成物の後処理とを含む全ての生物工学的な方法の改善のために引き合いに出すことができる。好ましい一実施態様においては、ここで使用される概念"代謝活性な細胞"とは、代謝活性を有する生きている細胞を表し、好ましくは関心が持たれる生成物の生物工学的な製造に関連した酵素を活性形で発現するか又はさらにより好ましくは過剰発現する細胞を表す。該細胞は、古細菌を含む原核生物であってよく、又は真核生物であってよく、原核生物の場合には、好ましくはシュードモナス(Pseudomonas)、コリネバクテリウム(Corynebacterium)及びエシェリキア(Escherichia)を含む属の群から選択される。さらに好ましい一実施態様においては、該細胞は、細菌細胞、更により好ましくはグラム陰性細菌細胞、最も好ましくはE.コリである。更なる好ましい一実施態様においては、真核細胞、より好ましくは菌類細胞、さらにより好ましくは酵母細胞、最も好ましくはサッカロマイセス(Saccharomyces)もしくはカンジダ(Candida)、ピチア(Pichia)、特にカンジダ・トロピカリス(Candida tropicalis)である。好ましい一実施態様においては、ここで使用される概念"下等真核生物"は、その一生の大部分を多細胞生物の形で分化した細胞を含む組織をもって過ごす高等真核生物に対して、その生存の全てのフェーズで単細胞の真核生物を意味する。概念"細胞"は、特定の一実施態様においては、本願では、概念"微生物"と同義にかつそれと置き換え可能に使用される。更に、細胞は、単離された細胞又は種々の細胞の混合物であってよい。
細胞の、特に生物工学的に重要な細胞の取得又は培養のために適した数多くの水性の培養培地は、当業者に公知である。その培養培地には、同様に、LB培地などの完全培地、M9培地などの最少培地並びに選択培地、例えば高い塩濃度を含むため好塩性の生物又は少なくとも耐塩性の生物の増殖のみが可能な培地も含まれる。好ましい一実施態様においては、ここで使用される概念"水性の培養培地"は、水をベースとする反応培地であって、全ての関連する要素、特にpH値、塩含量及び温度に関しては、そこに含まれる細胞の、好ましくは微生物の生存能力が維持されるか又は促されるような状態であり、かつ水性の培養培地も疎水性の有機相も液体形で存在する培地を表す。種々の生物工学的に重要な細胞の温度要求は、微生物学の教科書と分子生物学の教科書、例えばFuchs/Schlegl, 2008から引き出すことができる。好ましい一実施態様においては、水性の培養培地のpH値は、接触の時点では、4〜9の間であり、より好ましくは4.5〜8.5の間であり、最も好ましくは6.5〜7.5の間である。更なる好ましい一実施態様においては、温度は、0〜45℃であり、より好ましくは15〜40℃であり、最も好ましくは20〜37℃である。
疎水性の有機溶液を製造するために使用できる数多くの溶剤は、当業者に公知である。好ましい一実施態様においては、ここで使用される概念"疎水性"とは、液体の状態において、ある液体の水相の存在下に該水相とは明確に区別される固有の液相を形成する液体の特性を表す。その区別される液相は、関連の液相又はエマルジョンであってよい。更なる好ましい一実施態様においては、ここで使用される概念"疎水性"とは、実質的に水中に溶けない化合物の特性を表す。最後に、ここで使用される更なる好ましい一実施態様における概念は、このような明示された化合物が、底が10の対数値が0超、好ましくは0.5超、さらにより好ましくは1超、最も好ましくは2超であるP値(J. Sangster, Octanol-Water Partition Coefficients: Fundamentals and Physical Chemistry, Vol. 2 of Wiley Series in Solution Chemistry, John Wiley & Sons, Chichester, 1997)を有するように表される。好ましい有機溶剤は、室温で液状の、置換された及び非置換のアルカン、シクロアルカン、シクロアルケン、アリール、脂肪酸、脂肪酸エステル、アルコール、ヘテロシクロアルカン、ヘテロシクロアルケン及びヘテロアリールを含む群から選択される溶剤を含むが、それらに制限されるものではない。疎水性の有機溶液は、1種より多くの疎水性の有機溶剤を含む混合物であってもよい。
脂肪酸のβ−酸化は、原核細胞生物と真核細胞生物に同様に、脂肪酸を酸化させ、かつそこに含まれる化学エネルギーを代謝に利用可能にすることを可能にする広く知られた代謝経路である(Fujita et al., 2007)。更なる意味においては、前記の脂肪酸のβ−酸化は、細胞への脂肪酸の取込とともに始まり、E.コリの場合には、脂肪酸をグラム陰性細菌細胞の外膜もしくは内膜に通過させるトランスポーターFadL(Black, 1991)によって、かつ脂肪酸をCoAエステルの形でサイトゾルに放出させるFadD遺伝子産物(Black et al., 1992)によって始まる。そこでは、脂肪酸は、条件を必要とする場合、まずCoA脂肪酸エステルのβ位でアシルCoAデヒドロゲナーゼによる還元によって、E.コリの場合はFadE(Campbell and Cronan, 2002)によって酸化される。類似の分子は、代わりに、二価不飽和の脂肪酸からも、2,4−ジエノイルCoAレダクターゼによって、E.コリの場合はFadHによって形成することができる。エノイルCoAヒドラターゼ/3−ヒドロキシアシルCoAデヒドロゲナーゼの機能の多機能酵素、E.コリの場合はFadBは、引き続き、水和による第二級アルコールの形成と、その引き続いての酸化によるケトンの生成を触媒する。最終工程において、3−ケトアシルCoAチオラーゼ、E.コリの場合はFadAは、ケトアシルCoAの分解を触媒し、その結果、アセチルCoAと、出発分子と比べて2炭素原子だけ短くなった脂肪酸のCoAエステルとが放出される。同様にアセチルCoAに関連しない場合、それは、新たにβ−酸化サイクルに供給され、酸化されつつ短くされうる。脂肪酸のβ−酸化の調節に、FadR、つまりFadオペロンのレギュレーターも関与しており、それは、脂肪酸の分解に必要な遺伝子を含み、FadRは、β−酸化の反応を触媒することはない。好ましい一実施態様においては、"脂肪酸のβ−酸化の反応の一つを触媒する酵素"という概念は、脂肪酸基質と直接的に又はアセチルCoAへの経路でその基質から生ずる分子と相互作用する、好ましくはそれを基質として認識し、かつこの分解経路で詳細にはアセチルCoAでの分解過程にある代謝産物への変換を触媒する、好ましくは脂肪酸を細胞に取り込むことを行う脂肪酸インポーターを含むあらゆる酵素を表す。例えば、上述の定義による前記の酵素には、アシルCoAデヒドロゲナーゼが数えられる。それというのも、該酵素は、脂肪酸CoAエステルと相互作用し、かつ詳細にはアセチルCoAでのβ−酸化の代謝経路で脂肪酸CoAエステルとして存在するエニオールCoAへのその変換を触媒するからである。特に好ましい一実施態様においては、ここで使用される概念"脂肪酸のβ−酸化の反応の一つを触媒する酵素"とは、E.コリ由来の遺伝子産物のFadA、FadB、FadD、FadL及びFadE及び/又はそれらの変異体又は別の生物由来のホモログを含む群から選択されるあらゆる酵素を表す。E.コリ由来の遺伝子産物のFadA、FadB、FadD、FadL及びFadEと同様に変異体と、数多くの更なる生物工学的に利用できる生物由来のホモログ並びにそれらの核酸配列及びポリペプチド配列は、先行技術に記載されており、例えばFadAは、アクセッション番号AP009048.1として、FadBは、アクセッション番号BAE77457.1として、FadDは、アクセッション番号BAA15609.1として、FadEは、アクセッション番号BAA77891.2として、かつFadLは、アクセッション番号BAA16205.1として記載されている。
本発明の教示は、例えば、β−酸化の反応の一つを触媒する酵素をコードする遺伝子のノックアウトによって、本願に記載される生物学的な巨大分子の正確なアミノ酸配列もしくは核酸配列を使用して説明できるか、あるいは本願に記載される生物学的な巨大分子の正確なアミノ酸配列もしくは核酸配列に当てはめられるだけでなく、1つもしくは1つより多くのアミノ酸もしくは核酸の欠失、付加もしくは置換によって得られるかかる巨大分子の変異体を使用して説明することもでき、あるいは前記かかる巨大分子の変異体に当てはめることもできる。好ましい一実施態様においては、ここで使用される、核酸配列又はアミノ酸配列の"変異体"という概念は、以下で概念"ホモログ"と同義でかつ置き換え可能に使用されているが、その概念は、相応する当初の野生型の核酸配列又はアミノ酸配列に対して、70、75、80、85、90、92、94、96、98、99%の又はそれより高いホモロジー(本願では、同一性と同義に使用される)を有する別の核酸配列又はアミノ酸配列を意味し、その際、好ましくは、触媒活性中心を形成するアミノ酸とは別のアミノ酸、又は構造もしくはフォールティングに必須のアミノ酸が欠失もしくは置換されているか、又はそれらのアミノ酸が単に保存的に置換されており、例えばグルタミン酸がアスパラギン酸の代わりに置換され又はロイシンがバリンの代わりに置換されている。先行技術、例えばArthur Lesk (2008), Introduction to bioinformatics, 3rd editionは、2つの配列のホモロジーの程度を計算するために使用できるアルゴリズムを記載している。本発明の更なる好ましい一実施態様においては、アミノ酸配列又は核酸配列の変異体は、好ましくは上述の配列ホモロジーに加えて、野生型分子もしくは当初分子と実質的に同様の酵素活性を有する。例えば、プロテアーゼとして酵素的に活性なポリペプチドの変異体は、ポリペプチド酵素と同様の又は実質的に同様のタンパク質分解活性、すなわちペプチド結合の加水分解を触媒する能力を有する。特定の一実施態様においては、概念"実質的に同様の酵素活性"は、野生型ポリペプチドの基質に対して、明らかにバックグラウンド活性を上回りかつ/又は野生型ポリペプチドが同様の基質に対して有するKM値及び/又はkcat値とは、三桁未満、より好ましくは二桁未満、さらにより好ましくは一桁未満だけ相違している活性を意味する。更なる好ましい一実施態様においては、核酸配列又はアミノ酸配列の"変異体"という概念は、核酸配列もしくはアミノ酸配列の少なくとも1つの活性部分又は断片を含む。更なる好ましい一実施態様においては、ここで使用される概念"活性部分"は、全長のアミノ酸配列よりも短いか、あるいは全長のアミノ酸配列より短いアミノ酸配列をコードするアミノ酸配列又は核酸配列を意味し、その際、野生型アミノ酸配列よりも短い長さを有するアミノ酸配列又はコードされたアミノ酸配列は、野生型ポリペプチド又はその変異体と、例えば脂肪酸インポーターと、エノイルCoAヒドラターゼとあるいはFadE又はアセチルCoAアシルトランスフェラーゼあるいはFadBと実質的に同様の酵素活性を有する。特定の一実施態様においては、核酸の"変異体"という概念は、その相補鎖が、好ましくはストリンジェントな条件下で野生型の核酸に結合する核酸を含む。ハイブリダイゼーション反応のストリンジェンシーは、当業者によって簡単に測定でき、一般に、プローブの長さ、増殖に際しての温度及び塩濃度に依存する。一般に、より長いプローブは、ハイブリダイゼーションのためにより高い温度を必要とするのに対して、より短いプローブは、低い温度でうまくいく。ハイブリダイゼーションが起こるかどうかは、一般に、変性されたDNAが、その周囲に存在する相補鎖に、特に融点未満でアニーリングする能力とに依存する。ハイブリダイゼーション反応のストリンジェンシー及び相応する条件は、Ausubel et al.1995においてより詳細に記載されている。ハイブリダイゼーションによるDNA配列の同定のためのマニュアルを、当業者であれば、とりわけベーリンガー・マンハイムGmbH社(ドイツ、マンハイム在、1993)のハンドブック"The DIG System Users Guide for Filter Hybridization"及びLiebl et al.の(International Journal of Systematic Bacteriology 41: 255-260 (1991))に見出す。ハイブリダイゼーションは、好ましい一実施態様においては、ストリンジェントな条件下で行われる。すなわち、プローブと、標的配列、すなわちプローブで処理されるポリヌクレオチドとが少なくとも70%同一である場合にのみハイブリッドが形成される。ハイブリダイゼーションのストリンジェンシーは、洗浄工程を含めて、バッファー組成、温度及び塩濃度の変更によって影響されもしくは決定されることは知られている。ハイブリダイゼーション反応は、一般に、洗浄工程と比べて比較的低いストリンジェンシーで行われる(Hybaid Hybridisation Guide, Hybaid Limited, Teddington, UK, 1996)。ハイブリダイゼーション反応のためには、例えば5×SSCバッファーに相応するバッファーを、約50℃〜68℃の温度で使用することができる。その際、プローブは、プローブの配列に対して70%未満の同一性を有するポリヌクレオチドとハイブリダイズすることもできる。かかるハイブリッドは、あまり安定ではなく、ストリンジェントな条件下での洗浄によって取り除かれる。そのことは、例えば、塩濃度を2×SSCにまで下げ、場合により引き続き0.5×SSCにまで下げること(The DIG System User's Guide for Filter Hybridisation, Boehringer Mannheim, Mannheim, Deutschland, 1995)によって達成できる。その際、優先度が高まる順序で、約50℃〜68℃、約52℃〜68℃、約54℃〜68℃、約56℃〜68℃、約58℃〜68℃、約60℃〜68℃、約62℃〜68℃、約64℃〜68℃、約66℃〜68℃の温度に調整される。約64℃〜68℃又は約66℃〜68℃の温度範囲を使用することが好ましい。場合により、塩濃度を、0.2×SSC又は0.1×SSCに相当する濃度にまで下げることも可能である。ハイブリダイゼーション温度を約1〜2℃のステップで50℃から68℃にまで段階的に高めることによって、例えば使用される核酸分子の配列に対して、優先度が高まる順序で、少なくとも70%又は少なくとも80%又は少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%の同一性を有するポリヌクレオチド断片が単離できる。ハイブリダイゼーションのための他のマニュアルは、いわゆるキットの形で市販されている(例えばDIG Easy Hyb、Roeche Diagnostics GmbH社製, Mannheim, Deutschland, Catalog No. 1603558)。好ましい一実施態様においては、ここで使用される、核酸の"変異体"という概念は、本来の核酸と同じアミノ酸配列をコードするか又はこのアミノ酸配列の変異体を遺伝子コードの縮重の範囲内でコードする任意の核酸配列を含む。
最近の遺伝学的な、微生物学的な、及び分子生物学的な方法の発達にともない、生きている細胞に存在する酵素の活性を慣例的に測定でき影響を及ぼすことができる多数のツールが当業者に提供されている。懸濁液の形で、ペレットの形で存在して又は処理された形で細胞培養から取り出すことができる酵素の活性の測定のために、標準的な酵素試験を使用でき、選択することができる。それは、例えば教科書において、例えばCornish-Bowden, 1995に記載されている。先行技術は、脂肪酸のβ−酸化の反応の一つを触媒する酵素の活性の測定のために特に適した数多くの試験を、開示している。例えばそれらは、Kameda & Nunn (1981)、Marrakchi et al. (2003)、Lobo et al. (2001)及びXu et al. (2011)において開示されている。細胞中の酵素の活性の低下のための慣例的に使用できる方法であって、例えば放射線に対する曝露による細胞の非指向性突然変異誘発に引き続き突然変異体を濃縮又はスクリーニングすることによるか、点突然変異の位置指向性の導入よるか、又は細胞中の染色体に組み込まれた活性酵素をコードする遺伝子のノックアウトによる方法は、先行技術において、例えばManiatis et al (1989)又はFuchs & Schlegl (2007)に記載されている。Fad遺伝子産物の特定の場合には、活性の低下のために、転写リプレッサーの、例えばFadRの過剰発現も考えられる(Fujita et al., 2007)。RNA干渉(Tuschl, 2001)をベースとする活性低下も又は特定のインヒビターを使用した活性低下も可能である。好ましい一実施態様においては、ここで使用される、"その際、細胞は、その野生型に対して低減された酵素の活性を有する"という表現は、改変された細胞中の酵素活性が、野生型細胞中の同様の酵素の活性に対して低減されていることを意味する。好ましい一実施態様においては、相対的な低下は、優先度が高まる順序で、該活性の5%、10%、20%、40%、50%、75%、90%、95%、99%又はそれより高いパーセンテージである。特に好ましい一実施態様においては、酵素の活性は、バックグラウンドに対してもはや検出できない。
本発明による方法の第二工程では、水性の培養培地と疎水性の有機溶液との接触が行われる。本発明の好ましい一実施態様においては、ここで使用される概念"接触"は、水性の培養培地と有機溶液を直接的に接触させるもので、水性の培養培地及び/又は疎水性の有機溶液について突破できない機械的なバリア、例えば無機メンブレンが中間接続されていないことを意味する。例えば、水性の培養培地は発酵器中に初充填してよく、そして有機溶液は、同じ発酵器においてその培養培地へと加えられ、こうして両方の液体が混和されうる。好ましい一実施態様においては、その接触は、少なくとも部分的に撹拌しながら、ガスを流入させながら、又は両方の相の接触面を拡大するのに適した類似の措置のもとに行われる。
第二の工程の後に、疎水性の有機溶液と水性の培養培地とは分離される。それは、この系の固有の二相形成能力に基づいて、当業者に容易に行われる、容器の静置と引き続いての片方の相のデカンテーション分離によって簡単に行えるプロセスである。その代わりに、分離漏斗を使用することもできる。沸点が十分に異なる場合に、より低い温度で沸騰する相(それは一般に有機相である)を、低圧を加えることによって抜き出す手法がある。有機相中に残る少量の水は、無機の乾燥剤、例えば水素化カルシウム、無水塩化カルシウム、シリカゲル、無水硫酸ナトリウム、水酸化ナトリウムなどを使用して除去することができる。
本発明による方法は、通常の疎水性の有機溶剤であって、室温で液状の、置換された及び非置換のアルカン、シクロアルカン、シクロアルケン、アリール、脂肪酸、脂肪酸エステル、アルコール、ヘテロシクロアルカン、ヘテロシクロアルケン及びヘテロアリールを含むものを使用して行うことができる。それ自体液状ではない疎水性の有機溶剤も、それらが全体として液状である溶剤の混合物の一部である場合には適している。その際に、場合により、数多くの溶剤は、代謝活性な細胞に対して多かれ少なかれ毒性に作用することは考慮すべきである。細胞がその代謝活性を少なくともしばらくの間保持するべきであれば、疎水性の有機溶剤の相応する適度に毒性に作用するか又は全く毒性に作用しない濃度が使用されるべきである。特に好ましい一実施態様においては、該溶剤は、少なくとも8個の炭素原子を、好ましくは少なくとも12個の炭素原子を有する飽和の又は不飽和の脂肪酸、例えばラウリン酸、オレイン酸もしくはエルカ酸又はそれらのメチルエステルである。更なる好ましい一実施態様においては、前記溶剤は、式CH3−(CH2x−COOH[式中、xは、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22又はそれより大きくてよい]の脂肪酸である。更なる好ましい一実施態様においては、前記溶剤は、1つの二重結合を有する不飽和脂肪酸であり、特に好ましくは9位に1つの二重結合を有する不飽和脂肪酸であり、特に好ましくはオレイン酸である。更なる特に好ましい一実施態様においては、前記溶剤は、ヘキサン酸である。
疎水性の有機溶液の容量は、有機相が容易に分離除去されうるように、かつ好ましい一実施態様においては、水性の培養培地と疎水性の有機溶液の全容量の2〜98%、より好ましくは5〜95%、更により好ましくは10〜40%、最も好ましくは20〜30%であるように算定されるべきである。
代謝活性な細胞としては、一般に、特に関心が持たれる生成物の製造を可能にする細胞が選択される。そのためには、組み換え型の細胞を使用することが特に好ましい。好ましい一実施態様においては、ここで使用される概念"組み換え型"とは、組み換え体と呼称される、"組み換え型の細胞"に導入される核酸分子が、自然から取り出されずに、分子生物学的なもしくは化学合成法を使用して製造された核酸分子であることか、あるいは組み換え型と呼称される細胞が、組み換え型の核酸分子又はそれによってコードされるポリペプチドを含むことを表す。組み換え型の核酸分子及び細胞の製造のための分子生物学的な慣例的な方法は、先行技術において、例えばSambrook et al. (1989)又はSchlegl & Fuchs (2007)に記載されている。
更に、前記細胞が、生成物を又はその前駆物質もしくは中間物質を生産する酵素を有するか、又は特に好ましくは過剰発現することが特に好ましい。そのことは、該酵素をコードする核酸分子を含むベクターを、形質転換などによって細胞中に入れるか又は該酵素をコードする核酸分子を細胞の遺伝的構成、例えば染色体に組み込むことによって達成できる。数多くの生物工学的に重要な種類の細胞、例えばE.コリのためには、核酸分子の発現又は過剰発現のために使用できる好適な方法及びベクターは、例えばpETもしくはpGEXのタイプのベクター及びその発現のために適した細胞(Moffatt & Studier (1986)、Rosenberg et al.(1987)及びStudier et al(1990))は公知である。
本発明による方法は、特に、疎水性の有機溶剤を代謝するために、又は疎水性の有機溶剤を基質として使用する化学反応を触媒するために、代謝活性な細胞を使用する場合に適している。これらの酵素には、アルカンヒドロキシラーゼが数えられる。
特に好ましい一実施態様においては、ここで使用される"アルカンヒドロキシラーゼ"は、アルカン類を、アルコール、アルデヒド/ケトン及び/又はカルボン酸へと、好ましくは主にアルコールへと酸化させるのを触媒する酵素である。アルカンヒドロキシラーゼは、先行技術に数多く記載されており、例えばGrant et al.(2011)又はKoch et al.(2009)に記載されている。特に好ましい一実施態様においては、アルカンヒドロキシラーゼは、"alkBタイプのアルカンヒドロキシラーゼ"である。AlkBは、そのヒドロキシラーゼ活性について知られているシュードモナス・プチダ(Pseudomonas ptida)由来のAlkBGT系からのオキシドレダクターゼである。これは、2種類の他のポリペプチドAlkG及びAlkTに依存している。AlkTは、FAD依存性のルブレドキシンレダクターゼとして特徴付けられており、それは、NADHの電子をAlkGに伝える。AlkGは、AlkBのための直接的な電子供与体として機能するルブレドキシン、つまり含鉄のレドックスタンパク質である。好ましい一実施態様においては、ここで使用される概念"alkBタイプのアルカンヒドロキシラーゼ"とは、膜局在型のアルカンヒドロキシラーゼを表す。更なる好ましい一実施態様においては、同じ概念"alkBタイプのアルカンヒドロキシラーゼ"とは、シュードモナス・プチダGpo1のAlkB(データベースコード:CAB54050.1、このデータベースコードとここで使用される他のデータベースコードは、2011年11月9日に使用可能なリリースにおけるNCBIのGenbankタンパク質データベースに由来するものである)の配列に対して少なくとも75%、80%、85%、90%、92%、94%、96%、98%又は99%という高い方が好ましい配列ホモロジーを有するポリペプチドを表す。ここで使用される概念"配列"は、ポリペプチドのアミノ酸配列及び/又は該配列をコードする核酸配列を指しうる。
該方法は、脂肪酸又はそのエステルをまず酸化させて、引き続きアミノ化するために使用することができる。それには、例えば国際特許出願WO2009/077461に記載される酵素系が適している。代謝活性な細胞は、この場合には、組み換え型のアルカンヒドロキシラーゼ及びトランスアミナーゼを有し、好ましくは更にアルコールデヒドロゲナーゼ、アラニンデヒドロゲナーゼ及びラクタムヒドロラーゼを含む群からの少なくとも1種の酵素を有する細胞である。好ましい一実施態様においては、ここで使用される概念"アルコールデヒドロゲナーゼ"とは、アルデヒドもしくはケトンを、相応の第一級のもしくは第二級のアルコールへと酸化させる酵素を表す。例として、ラルストニア・ユートロファ(Ralstonia eutropha)由来(ACB78191.1)の、ラクトバシラス・ブレビス(Lactobacillus brevis)由来(YP_795183.1)の、ラクトバシラス・ケフィリ(Lactobacillus kefiri)由来(ACF95832.1)の、ウマ肝臓由来の、パラコッカス・パントトロファス(Paracoccus pantotrophus)由来(ACB78182.1)の及びスフィンゴビウム・ヤノイクヤエ(Sphingobium yanoikuyae)由来(EU427523.1)のアルコールデヒドロゲナーゼ並びにそれらのそれぞれの変異体が含まれる。好ましい一実施態様においては、ここで使用される概念"トランスアミナーゼ"とは、供与体、好ましくはアミノ酸から、受容体分子、好ましくはα−ケトカルボン酸へのα−アミノ基の転移を触媒する酵素を表す。例えば、クロモバクテリウム・ヴィオラセウム(Chromobacterium violaceum)ATCC12472由来のトランスアミナーゼ(データベースコードNP_901695)を使用することができる。好ましい一実施態様においては、ここで使用される概念"アラニンデヒドロゲナーゼ"とは、水とNAD+とを消費しつつL−アラニンからのピルビン酸、アンモニア及びNADHへの変換を触媒する酵素を表す。例えば、バシラス・サチリス(Bacillus subtilis)由来(データベースコードL20916)の、リゾビウム・レグミノサルム(Rhizobium leguminosarum)由来(データベースコードCP001622)の、ビブリオ・プロテオリティクス(Vibrio proteolytikus)由来(データベースコードAF070716)の、マイコバクテリウム・ツベルクロシス(Mycobacterium tuberculosis)由来(データベースコードX63069)の、エンテロバクター・アエロゲネス(Enterobacter aerogenes)由来(データベースコードAB013821)のアラニンデヒドロゲナーゼを使用することができる。
本発明は、本発明による方法に関するだけでなく、脂肪酸のβ−酸化の反応の一つを触媒する酵素の、好ましくはFadA、FadB、FadD、FadE及びFadL並びにその変異体を含む群から選択される酵素の、より好ましくはFadEのノックアウトを、代謝活性な細胞の遺伝的構成の一部として、疎水性の有機溶液と、該代謝活性な細胞を含む水性の培養培地との分離の改善のために用いる使用にも関する。従って、任意の方法の範囲において、疎水性の有機溶液と、代謝活性な細胞を含む水性の培養培地とを分離する必要性がある場合に、本発明によれば、脂肪酸代謝の相応の改変を有さない代謝活性な細胞の代わりに、つまりその野生型に対して変わらないか、それにもかかわらず高められた活性の、脂肪酸のβ−酸化の反応を触媒する酵素、好ましくはFadA、FadB、FadD、FadE及びFadLを含む群の酵素、より好ましくはFadEを有する細胞の代わりに、脂肪酸のβ−酸化の反応の一つを触媒する少なくとも1つの酵素がノックアウトされている細胞、好ましくはFadA、FadB、FadD、FadE及びFadLを含む群から選択される酵素、より好ましくはFadEがノックアウトされている細胞を使用することができる。
Fad遺伝子の前記のノックアウトは、代謝活性な細胞を、脂肪酸もしくはその誘導体の製造のために又はβ−酸化の代謝経路を介して分解できる別の分子の製造のために使用されるべきかどうかとは無関係に使用することができる。
好ましい一実施態様においては、ここで使用される概念"ノックアウト"は、遺伝子のもしくはその遺伝子産物の転写及び/又は翻訳が、野生型細胞と比較して低減されていることを表し、例えば全遺伝子の一部のもしくは全遺伝子の欠失によって、適切な位置での停止コドンの挿入によって、プロモーターの必須部分の除去によって、又はリボソーム結合部位の除去によって低減されていることを表す。
最も好ましい一実施態様においては、本発明による方法は、a)代謝活性な細胞を含む水性の培養培地を提供する工程と、b)該水性の培養培地と、疎水性の有機溶液とを接触させる工程と、c)疎水性の有機溶液と水性の培養培地とを分離する工程と、を含み、その際、前記細胞は、その野生型に対して低減された活性の、FadE又はその変異体を有し、前記の代謝活性な細胞は、組み換え型のアルカンヒドロキシラーゼ、好ましくはシュードモナス・プチダ由来のAlkBGT又はその変異体並びに組み換え型のトランスアミナーゼを有するE.コリの組み換え型の菌株であり、かつ前記の疎水性の有機溶液は、ラウリン酸もしくはヘキサン酸又はそれらのメチルエステルと、不飽和脂肪酸、好ましくはオレイン酸もしくはエルカ酸、最も好ましくはオレイン酸との混合物を含み、その際、好ましくは、オレイン酸もしくはエルカ酸と、ラウリン酸もしくはヘキサン酸又はそれらのメチルエステルとの比率は、20:80〜80:20、好ましくは20:80〜40:60である。
最も好ましい一実施態様においては、本発明による方法は、ω−アミノカルボン酸の製造方法であって、a)代謝活性な細胞を含む水性の培養培地を提供する工程と、b)該水性の培養培地と、疎水性の有機溶液とを接触させる工程と、c)疎水性の有機溶液と、水性の培養培地とを分離する工程と、を含み、前記細胞が、その野生型に対して低減された活性の、脂肪酸のβ−酸化の反応の一つを触媒する少なくとも1種の酵素を有し、該細胞が、好ましくはE.コリであり、かつ脂肪酸のβ−酸化の反応の一つを触媒する前記酵素は、FadEであり、かつ前記細胞は、更に、該細胞が、その野生型に対して高められた量のω−アミノカルボン酸を製造し、好ましくは該細胞が、アルカンヒドロキシラーゼ、好ましくはシュードモナス・プチダ由来のAlkBGTと、任意にアルコールデヒドロゲナーゼと、ω−トランスアミナーゼとを含む組み換え型の酵素の系を備えていることによって、前記量のω−アミノカルボン酸を製造するように遺伝子改変されている前記方法である。更なる最も好ましい一実施態様においては、本発明は、その野生型に対して低減された活性の、脂肪酸のβ−酸化の反応の一つを触媒する少なくとも1種の酵素を有する細胞であって、該細胞が、好ましくはE.コリであり、かつ脂肪酸のβ−酸化の反応の一つを触媒する前記酵素が、FadEであり、かつ前記細胞は、更に、該細胞が、その野生型に対して高められた量のω−アミノカルボン酸を製造し、好ましくは該細胞が、アルカンヒドロキシラーゼ、好ましくはシュードモナス・プチダ由来のAlkBGTと、任意にアルコールデヒドロゲナーゼと、ω−トランスアミナーゼとを含む組み換え型の酵素の系を備えていることによって、前記量のω−アミノカルボン酸を製造するように遺伝子改変されている前記細胞に関する。
本発明を、以下の図面と、限定されない実施例とによって更に詳細に示す。そこから、本発明の更なる特徴、実施形態、態様及び利点をうかがうことができる。
図1は、ΔFadE突然変異体W3110ΔFadE[alkB−alaD−TA](左)を使用したALSMEの製造と、ΔFadE欠失を欠くこと以外は同じ菌株W3110[alkB−alaD−TA](右)を使用したALSMEの製造とでの相分離の場合の違いを示している。 図2は、反応培地を発酵後にFalconチューブに詰め替えたこと以外は図1と同じ実験を示している。 図3は、図1と同じ実験での両方の菌株の、OTR(酸素移動速度)の形の酸素導入と、CTR(二酸化炭素移動速度)の形の二酸化炭素放出とを示している。 図4は、図1と同じ実験での培地中での経時的なALSME濃度を示している。 図5aは、実施例2に記載される菌株としてΔFadE菌株を用いた、ラウリン酸メチルエステル(LSME)の反応に際しての種々の生成物、つまりアミノラウリン酸(ALS)、アミノラウリン酸メチルエステル(ALSME)、ω−カルボキシラウリン酸(DDS)、ω−カルボキシラウリン酸メチルエステル(DDSME)、ω−ヒドロキシラウリン酸(HLS)、ω−ヒドロキシラウリン酸メチルエステル(HLSME)及びω−オキソラウリン酸(OLS)の濃度を示している。 図5bは、実施例2に記載される菌株として野生型菌株(W3110)を用いた、ラウリン酸メチルエステル(LSME)の反応に際しての種々の生成物、つまりアミノラウリン酸(ALS)、アミノラウリン酸メチルエステル(ALSME)、ω−カルボキシラウリン酸(DDS)、ω−カルボキシラウリン酸メチルエステル(DDSME)、ω−ヒドロキシラウリン酸(HLS)、ω−ヒドロキシラウリン酸メチルエステル(HLSME)及びω−オキソラウリン酸(OLS)の濃度を示している。 図5cは、実施例2に記載される菌株としてΔFadL菌株を用いた、ラウリン酸メチルエステル(LSME)の反応に際しての種々の生成物、つまりアミノラウリン酸(ALS)、アミノラウリン酸メチルエステル(ALSME)、ω−カルボキシラウリン酸(DDS)、ω−カルボキシラウリン酸メチルエステル(DDSME)、ω−ヒドロキシラウリン酸(HLS)、ω−ヒドロキシラウリン酸メチルエステル(HLSME)及びω−オキソラウリン酸(OLS)の濃度を示している。 図5dは、実施例2に記載される菌株としてΔFadE及びΔFadLを有する菌株を用いた、ラウリン酸メチルエステル(LSME)の反応に際しての種々の生成物、つまりアミノラウリン酸(ALS)、アミノラウリン酸メチルエステル(ALSME)、ω−カルボキシラウリン酸(DDS)、ω−カルボキシラウリン酸メチルエステル(DDSME)、ω−ヒドロキシラウリン酸(HLS)、ω−ヒドロキシラウリン酸メチルエステル(HLSME)及びω−オキソラウリン酸(OLS)の濃度を示している。 図6aは、実施例2に記載される試験についての、OTR曲線を示している。 図6bは、実施例2に記載される試験についての、CTR曲線を示している。 図7は、実施例2におけるΔFadE菌株、野生型菌株(W3110)、ΔFadL菌株及びΔFadE/ΔFadL菌株を使用したALSMEの製造に際して観察された相分離での違いを示している。
図1は、ΔFadE突然変異体W3110ΔFadE[alkB−alaD−TA](以下に、"ΔFadE"とも呼ぶ)(左)を使用したALSMEの製造と、ΔFadE欠失を欠くこと以外は同じ菌株W3110[alkB−alaD−TA](以下に、野生型("WT")とも呼ぶ)(右)を使用したALSMEの製造とでの相分離の場合の違いを示している。矢印は、突然変異体の場合に明らかな、有機相と水相との10分後での分離を示し、それに対して、別の菌株を使用した場合には、同じ時間の後にも、相分離は確認できない。
図2は、反応培地を発酵後にFalconチューブに詰め替えたこと以外は図1と同じ実験を示している。
図3は、図1と同じ実験での両方の菌株の、OTR(酸素移動速度(oxygen transfer rate))の形の酸素導入と、CTR(二酸化炭素移動速度(carbon dioxide transfer rate))の形の二酸化炭素放出とを示している。
図4は、図1と同じ実験での培地中での経時的なALSME濃度を示している。
図5は、実施例2に記載されるラウリン酸メチルエステル(LSME)の反応に際しての種々の生成物、つまりアミノラウリン酸(ALS)、アミノラウリン酸メチルエステル(ALSME)、ω−カルボキシラウリン酸(DDS)、ω−カルボキシラウリン酸メチルエステル(DDSME)、ω−ヒドロキシラウリン酸(HLS)、ω−ヒドロキシラウリン酸メチルエステル(HLSME)及びω−オキソラウリン酸(OLS)の濃度を示している。菌株としては、ΔFadE菌株(図5a)、野生型菌株(W3110)(図5b)、ΔFadL菌株(図5c)及びΔFadE及びΔFadLを有する菌株(図5d)を調査した。
図6は、実施例2に記載される試験についての、OTR曲線(図6a)及びCTR曲線(図6b)を示している。
図7は、実施例2におけるΔFadE菌株、野生型菌株(W3110)、ΔFadL菌株及びΔFadE/ΔFadL菌株を使用したALSMEの製造に際して観察された相分離での違いを示している。矢印は、突然変異体の場合に明らかな、有機相と水相との10分後での分離を示し、それに対して、野生型菌株を使用した場合には、同じ時間の後にも、相分離は確認できない。
実施例1: アミノラウリン酸メチルエステルの生物工学的な製造に際してΔFadE突然変異体を使用した、水相と疎水性の相との分離の促進
ラウリン酸メチルエステルからアミノラウリン酸メチルエステルへの生体内変化は、菌株W3110ΔFadE[alkB−alaD−TA]及びW3110[alkB−alaD−TA]を用いてDASGIP社製の8連の並列発酵システム(8-fach Parallelfermentationssystem)において行った。W3110[alkB−alaD−TA]は、WO2009077461に記載されるようなオキシドレダクターゼAlkB、アラニンデヒドロゲナーゼ及びトランスアミナーゼを含む酸化とアミノ基転移の系を有するpBR322系のプラスミドを含むE.コリW3110の菌株である。W3110ΔFadE[alkB−alaD−TA]は、前記菌株と同じであるが、FadEをコードする遺伝子が欠失されているので、アシルCoAデヒドロゲナーゼ活性を有さないという点で異なる。
発酵のために、1Lのリアクターを使用した。pHプローブを、pH4.0とpH7.0の基準溶液で二点校正法によって校正した。前記リアクターに、300mLの飲料水を満たし、滅菌性を保証するために121℃で20分にわたりオートクレーブにかけた。引き続き、pO2プローブを、一晩(少なくとも6時間長)にわたりDASGIPシステムで分極させた。翌朝に、水をクリーンベンチのもとで取り除き、100mg/Lのアンピシリンを有する300mLの高細胞密度培地に置き換えた。次に、pO2プローブを一点校正法(撹拌機:400rpm/給気:10sL/h空気)により校正し、供給区間、校正剤区間及び誘導剤区間を定置洗浄(Clean-in-Place)で洗浄した。そのために、それらのチューブを、70%エタノールで、引き続き1MのNaOHで、次いで滅菌完全脱塩水ですすぎ、最後にその都度の媒体で満たした。
ALS及びALSMEを産生するE.コリ菌株を、まず、その都度の凍結培養物(Cryokultur)から100mg/Lのアンピシリンを有するLB培地(100mLのバッフル付フラスコ中25mL)中で37℃及び200rpmで一晩にわたり約18時間にわたり増殖させた。引き続き、前記培養それぞれ2mLを、100mg/Lのアンピシリンを有する高細胞密度培地(グルコース 15g/L(1%MgSO4*7H2O及び2.2%NH4Clを有する個別にオートクレーブにかけた500g/Lのストック溶液を30mL/Lで)、(NH42SO4 1.76g/L、K2HPO4 19.08g/L、KH2PO4 12.5g/L、酵母エキス 6.66g/L、クエン酸三ナトリウム二水和物 2.24g/L、クエン酸鉄アンモニウム溶液 個別にオートクレーブにかけた1%ストック溶液を17mL/Lで、微量元素溶液 個別にオートクレーブにかけたストック溶液(HCl(37%) 36.50g/L、MnCl2*4H2O 1.91g/L、ZnSO4*7H2O 1.87g/L、エチレンジアミン四酢酸二水和物 0.84g/L、H3BO3 0.30g/L、Na2MoO4*2H2O 0.25g/L、CaCl2*2H2O 4.70g/L、FeSO4*7H2O 17.80g/L、CuCl2*2H2O 0.15g/L)を5mL/Lで)(それぞれの菌株は、100mLのバッフル付フラスコ中25mL)に接種し、37℃/200rpmで更に5.5時間にわたりインキュベートした。
該培養の600nmでの光学密度は、W3110ΔFadE[alkB−alaD−TA]の場合に6.9で測定され、かつW3110[alkB−alaD−TA]では7.4で測定された。該リアクターを0.1の光学密度で接種するために、それぞれ4.0mLもしくは4.4mL(ΔFadE)を、5mLのシリンジ(滅菌条件下)中に吸い上げ、該リアクターにカニューレによって70%エタノールで覆われた隔壁を介して接種した。
以下の標準的プログラムを使用した:
実施された実験は、細胞を規定の光学密度に到達させるべき増殖と、引き続いての、基質であるラウリン酸メチルエステルの添加後に発現で形成される酵素によってアミノラウリン酸エステルへの反応が行われるべき生体内変化という2つの段階に分けることができる。pH値は、片方だけアンモニウム(12.5%)でpH6.8に調節した。増殖と生体内変化の間に、培養中の溶解された酸素(DO、溶解酸素(dissolved oxygen))を、撹拌機回転数と給気速度を介して30%に調節した。発酵は、流加培養として行われ、その際、供給開始は、5g/Lhのグルコース供給(1%MgSO4*7H2O及び2.2%NH4Clを有する500g/Lのグルコース)でDOピークを介して引き起こした。供給開始とともに、温度も、先の37℃から30℃に下げた。トランスアミナーゼの発現は、供給開始の2時間後にIPTG(1mM)の自動添加によって誘導した。alk遺伝子の誘導は、DCPK(0.025%(容量/容量))の手動添加によって供給開始の10時間後に行った。生体内変化の開始前に、培養ブロスの光学密度を測定した。
生体内変化段階の開始は、供給開始の14時間後に行った。そのために、ラウリン酸メチルエステルとイオン交換体のオレイン酸(工業用90%)とからなる混合物150mLをバッチとして発酵ブロスに添加した。トランスアミナーゼのためにアミノ基供与体を提供するために、生体内変化開始の30分前に、3Mの硫酸アンモニウム溶液5mLを発酵ブロスへと添加した。試料採取のために、2mLの発酵ブロスを槽から取り出し、その一部をアセトン−HCl混合物(c(HCl)=0.1モル/L)中で1/20で希釈し、抽出した。試料は、生体内変化の開始の1時間後、2時間後、3時間後、4時間後、5時間後、7.5時間後、10.5時間後、19.5時間後及び21時間後に、全リアクターから取り出した。酸素についての転化率(OTR=酸素移動速度)及び炭素についての転化率(CTR=炭素移動速度)は、発酵の間にDASGIPシステムの排ガス分析によって測定した。発酵は、生体内変化の開始の21時間後に完了させた。撹拌機、給気、温度制御及びpH調節を停止し、該槽を5〜10分にわたり静置させた。
結果:
生体内変化段階の間に、W3110ΔFadE[alkB−alaD−TA]の場合には、W3110[alkB−alaD−TA]の場合に匹敵し、それどころか少し高められた生成物ALSMEの形成において、より低い酸素消費が示される(図3及び図4を参照)。
10分後に、菌株W3110ΔFadE[alkB−alaD−TA]を有する槽において、約40%の上相と、約60%の下相の比率での明らかな相分離が観察された。2つの相の間に、薄層である界面相が存在する。下相と上相から、試料を15mLのFalconチューブに詰め替え、5500×gで10分間にわたり遠心分離を行った。それによると、下相を有するチューブにおいては、約95%が水相とバイオマスであることが示された。上相を有するチューブにおいては、その上相が60%超が有機分からなることが確認できた。菌株W3110 W3110[alkB−alaD−TA]を有する槽において、10分後に均質なエマルジョンが存在し、更に20分の待ち時間後にも相分離は確認されなかった。
実施例2: アミノラウリン酸メチルエステルの生物工学的な製造に際してΔFadL突然変異体並びにΔFadEΔFadL突然変異体を使用した、水相と疎水性の相との分離の促進
実施例1と同様に、更なる実験を、
菌株W3110ΔfadL[alkB−alaD−TA]及び
菌株W3110ΔfadEΔfadL[alkB−alaD−TA]、並びに
菌株W3110ΔfadE[alkB−alaD−TA]及び
コントロールとして菌株W3110[alkB−alaD−TA]
を用いて実施した。
再び、DASGIP社製の8連の並列発酵システムを、実施例1に記載されるのと全く同じプロトコール及びパラメータで使用した。
ラウリン酸メチルエステル/オレイン酸の混合物の添加による生体内変化の開始後に、1.25時間後、2.5時間後、3.5時間後、20.5時間後、22.5時間後及び23.5時間後に試料を採取し、そして上述の方法により後処理した。それらの結果は、図5、図6及び図7にまとめられている。
24時間後に、生体内変化は中断され、pH調節、温度調節及びDO調節を止め、リアクターを5〜10分間にわたり静置させた。
上述の実験の場合のように、ここでも、短時間の後に、Fad遺伝子の少なくとも1つがスイッチオフされている場合には、水相と有機相との明らかな分離が観察できた。生体触媒として使用される野生型の場合、すなわちFad遺伝子の1つの欠失がないものの場合には、相分離は全く確認できない(図7を参照)。
同様に、少なくとも1つのFad欠失を有する菌株では、酸素消費量が野生型に対して低減されていることが示された(図6a)。
[本発明の態様]
1. 以下の工程
a)代謝活性な細胞を含む水性の培養培地を提供する工程と、
b)該水性の培養培地と、疎水性の有機溶液とを接触させる工程と、
c)疎水性の有機溶液と、水性の培養培地をと分離する工程と、
を含む方法であって、前記細胞が、その野生型に対して低減された活性の少なくとも1種の、脂肪酸のβ−酸化の反応の一つを触媒する酵素を有する前記方法。
2. 1に記載の方法であって、前記の脂肪酸のβ−酸化の反応の一つを触媒する酵素が、FadA、FadB、FadD、FadE及びFadL並びにそれらの変異体を含む群からの一つの酵素、好ましくはFadE又はその変異体である前記方法。
3. 1又は2に記載の方法であって、有機溶液が、室温で液状の、置換された及び非置換のアルカン、シクロアルカン、シクロアルケン、アリール、脂肪酸、脂肪酸エステル、アルコール、ヘテロシクロアルカン、ヘテロシクロアルケン及びヘテロアリールを含む群からの少なくとも1種の溶剤を含む前記方法。
4. 3に記載の方法であって、有機溶液が、12個より多くの炭素原子を有する脂肪酸又はそのエステル、好ましくはオレイン酸、エルカ酸又はラウリン酸メチルエステルを含む前記方法。
5. 1から4までのいずれか1に記載の方法であって、細胞が、組み換え型のアルカンヒドロキシラーゼを有する前記方法。
6. 代謝活性の細胞であってその野生型に対して低減された活性の、脂肪酸のβ−酸化の反応の一つを触媒する酵素を、好ましくはFadA、FadB、FadD、FadE及びFadL並びにその変異体を含む群から選択される酵素を、好ましくはFadEを有する前記細胞を、疎水性有機溶液と、前記代謝活性な細胞を含む水性の培養培地との分離の改善のために用いる使用。
7. 脂肪酸のβ−酸化の反応の一つを触媒する酵素の、好ましくはFadA、FadB、FadD、FadE及びFadL並びにその変異体を含む群から選択される酵素の、より好ましくはFadEのノックアウトを、代謝活性な細胞の遺伝的構成の一部として、疎水性の有機溶液と、該代謝活性な細胞を含む水性の培養培地との分離の改善のために用いる使用。
8. 野生型に対して低減された活性の、脂肪酸のβ−酸化の反応の一つを触媒する酵素を有し、更に組み換え型のモノオキシゲナーゼを、好ましくはアルカンヒドロキシラーゼを含む細胞。
9. 8に記載の細胞であって、前記の脂肪酸のβ−酸化の反応の一つを触媒する酵素が、FadA、FadB、FadD、FadE及びFadL並びにそれらの変異体を含む群からの一つの酵素、より好ましくはFadE又はその変異体である前記細胞。
10. 代謝活性な細胞を有する水溶液と、疎水性の有機溶液とを含む反応混合物であって、前記細胞が、その野生型に対して低減された活性の、脂肪酸のβ−酸化の反応の一つを触媒する酵素を有する前記反応混合物。
11. 10に記載の反応混合物であって、前記の脂肪酸のβ−酸化の反応の一つを触媒する酵素が、FadA、FadB、FadD、FadE及びFadL並びにそれらの変異体を含む群からの一つの酵素、より好ましくはFadE又はその変異体である前記反応混合物。
12. 10又は11に記載の反応混合物であって、疎水性の有機溶液が、室温で液状の、置換された及び非置換のアルカン、シクロアルカン、シクロアルケン、アリール、脂肪酸、脂肪酸エステル、アルコール、ヘテロシクロアルカン、ヘテロシクロアルケン及びヘテロアリールを含む群からの少なくとも1種の溶剤を含む前記反応混合物。
13. 10から12までのいずれか1に記載の反応混合物であって、疎水性の有機溶液が、12個より多くの炭素原子を有する脂肪酸又はそのエステル、好ましくはオレイン酸、エルカ酸又はラウリン酸メチルエステルを含む前記反応混合物。
14. 1から5までのいずれか1に記載の方法、6もしくは7に記載の使用又は10から13までのいずれか1に記載の反応混合物であって、代謝活性な細胞が、組み換え型のアルカンヒドロキシラーゼ及びトランスアミナーゼを有し、好ましくは更にアルコールデヒドロゲナーゼ、アラニンデヒドロゲナーゼ及びラクタムヒドロラーゼを含む群からの少なくとも1種の酵素を有する細胞である、前記方法、使用又は反応混合物。
15. 1から5まで及び14に記載の方法、6もしくは7及び14に記載の使用又は10から14までのいずれか1に記載の反応混合物であって、細胞が、下等真核細胞又は原核細胞、好ましくはE.コリである、前記方法、使用又は反応混合物。
16. 1から5まで及び14もしくは15に記載の方法、6もしくは7及び14もしくは15に記載の使用又は10から15までのいずれか1に記載の反応混合物であって、細胞が、組み換え型の細胞である、前記方法、使用又は反応混合物。
17. 1から5まで及び14から16までのいずれか1に記載の方法、6もしくは7及び14から16までのいずれか1に記載の使用又は10から16までのいずれか1に記載の反応混合物であって、前記の疎水性の有機溶液が、疎水性の有機溶液と水性の培養培地の全容量の少なくとも5%、好ましくは少なくとも20%を成す、前記方法、使用又は反応混合物。
18. 1から5まで及び14から17までのいずれか1に記載の方法、6もしくは7及び14から17までのいずれか1に記載の使用又は10から17までのいずれか1に記載の反応混合物であって、水性の培養培地のpH値が、接触の時点で、5〜9であり、好ましくは6〜8である、前記方法、使用又は反応混合物。

Claims (24)

  1. 以下の工程
    a)代謝活性な細胞を含む水性の培養培地を提供する工程と、
    b)該水性の培養培地と、疎水性の有機溶液とを接触させる工程と、
    c)疎水性の有機溶液と、水性の培養培地とを分離する工程と、
    を含む、疎水性の有機溶液と水性の培養培地との分離を改善するための方法であって、
    前記細胞が、その野生型に対して、脂肪酸のβ−酸化の反応の一つを触媒する少なくとも1種の酵素の活性を低下しており、かつalkBタイプの組み換え型のアルカンヒドロキシラーゼを含み、
    前記酵素が、FadE、FadL及びそれらの変異体からなる群から選択され、
    前記変異体が、相応する当初の野生型の核酸配列に対して、95%またはそれより高い同一性を有する核酸配列を示し、かつ野生型分子と同じ酵素活性を有する、
    前記方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、有機溶液が、室温で液状の、アルカン、シクロアルカン、シクロアルケン、アリール、脂肪酸、脂肪酸エステル、アルコール、ヘテロシクロアルカン、ヘテロシクロアルケン及びヘテロアリールからなる群から選択される少なくとも1種の溶剤を含む、前記方法。
  3. 請求項1又は2に記載の方法であって、有機溶液が、12個より多くの炭素原子を有する脂肪酸又はそのエステルを含む、前記方法。
  4. 野生型に対して、脂肪酸のβ−酸化の反応の一つを触媒する少なくとも1種の酵素の活性を低下しており、かつalkBタイプの組み換え型のアルカンヒドロキシラーゼを含む代謝活性の細胞を、疎水性の有機溶液と前記代謝活性な細胞を含む水性の培養培地との分離の改善のために用いる使用であって、
    前記酵素が、FadE、FadL及びそれらの変異体からなる群から選択され、
    前記変異体が、相応する当初の野生型の核酸配列に対して、95%またはそれより高い同一性を有する核酸配列を示し、かつ野生型分子と同じ酵素活性を有する、
    前記使用。
  5. 脂肪酸のβ−酸化の反応の一つを触媒する少なくとも1種の酵素のノックアウトを、代謝活性な細胞の遺伝的構成の一部として、疎水性の有機溶液と該代謝活性な細胞を含む水性の培養培地との分離の改善のために用いる使用であって、
    前記酵素が、FadE、FadL及びそれらの変異体からなる群から選択され、
    前記変異体が、相応する当初の野生型の核酸配列に対して、95%またはそれより高い同一性を有する核酸配列を示し、かつ野生型分子と同じ酵素活性を有し、
    前記細胞が、alkBタイプの組み換え型のアルカンヒドロキシラーゼを含む、
    前記使用。
  6. 野生型に対して、脂肪酸のβ−酸化の反応の一つを触媒する少なくとも1種の酵素の活性を低下しており、更にalkBタイプの組み換え型のアルカンヒドロキシラーゼを含む細胞であって、
    前記酵素が、FadE、FadL及びそれらの変異体からなる群から選択される少なくとも1種の酵素であり、
    前記変異体が、相応する当初の野生型の核酸配列に対して、95%またはそれより高い同一性を有する核酸配列を示し、かつ野生型分子と同じ酵素活性を有する、
    前記細胞。
  7. 代謝活性な細胞を有する水溶液と、疎水性の有機溶液とを含む反応混合物であって、
    前記細胞が、その野生型に対して、脂肪酸のβ−酸化の反応の一つを触媒する少なくとも1種の酵素の活性を低下しており、かつalkBタイプの組み換え型のアルカンヒドロキシラーゼを含み、
    前記酵素が、FadE、FadL及びそれらの変異体からなる群から選択される少なくとも1種の酵素であり、
    前記変異体が、相応する当初の野生型の核酸配列に対して、95%またはそれより高い同一性を有する核酸配列を示し、かつ野生型分子と同じ酵素活性を有する、
    前記反応混合物。
  8. 請求項7に記載の反応混合物であって、疎水性の有機溶液が、室温で液状の、アルカン、シクロアルカン、シクロアルケン、アリール、脂肪酸、脂肪酸エステル、アルコール、ヘテロシクロアルカン、ヘテロシクロアルケン及びヘテロアリールからなる群から選択される少なくとも1種の溶剤を含む、前記反応混合物。
  9. 請求項7又は8に記載の反応混合物であって、疎水性の有機溶液が、12個より多くの炭素原子を有する脂肪酸又はそのエステルを含む、前記反応混合物。
  10. 請求項1から3までのいずれか1項に記載の方法であって、代謝活性な細胞が、トランスアミナーゼを有する細胞である、前記方法。
  11. 請求項4または5に記載の使用であって、代謝活性な細胞が、トランスアミナーゼを有する細胞である、前記使用。
  12. 請求項7から9までのいずれか1項に記載の反応混合物であって、代謝活性な細胞が、トランスアミナーゼを有する細胞である、前記反応混合物。
  13. 請求項1から3までのいずれか1項または請求項10に記載の方法であって、細胞が、下等真核細胞又は原核細胞である、前記方法。
  14. 請求項4、5または11に記載の使用であって、細胞が、下等真核細胞又は原核細胞である、前記使用。
  15. 請求項7から9までのいずれか1項または12に記載の反応混合物であって、細胞が、下等真核細胞又は原核細胞である、前記反応混合物。
  16. 請求項1から3までのいずれか1項、10または13に記載の方法であって、細胞が、組み換え型の細胞である、前記方法。
  17. 請求項4、5、11または14に記載の使用であって、細胞が、組み換え型の細胞である、前記使用。
  18. 請求項7から9までのいずれか1項、12または15に記載の反応混合物であって、細胞が、組み換え型の細胞である、前記反応混合物。
  19. 請求項1から3までのいずれか1項、10、13または16に記載の方法であって、前記の疎水性の有機溶液が、疎水性の有機溶液と水性の培養培地の全容量の少なくとも5%を成す、前記方法。
  20. 請求項4、5、11、14または17に記載の使用であって、前記の疎水性の有機溶液が、疎水性の有機溶液と水性の培養培地の全容量の少なくとも5%を成す、前記使用。
  21. 請求項7から9までのいずれか1項、12、15または18に記載の反応混合物であって、前記の疎水性の有機溶液が、疎水性の有機溶液と水性の培養培地の全容量の少なくとも5%を成す、前記反応混合物。
  22. 請求項1から3までのいずれか1項、10、13、16または19に記載の方法であって、水性の培養培地のpH値が、前記水性の培養培地と前記疎水性の有機溶液との接触の時点で、5〜9である、前記方法。
  23. 請求項4、5、11、14、17または20に記載の使用であって、前記水性の培養培地と前記疎水性の有機溶液との接触の時点での前記水性の培養培地のpH値が、5〜9である、前記使用。
  24. 請求項7から9までのいずれか1項、12、15、18または21に記載の反応混合物であって、前記水溶液と前記疎水性の有機溶液との接触の時点での前記水溶液のpH値が、5〜9である、前記反応混合物。
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