JP6311342B2 - 排水処理システム - Google Patents

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Description

本発明は、有機物質を含有する排水から有機物質を除去することで当該排水を清浄化する排水処理システムに関し、特に、各種工場や研究施設等から排出される有機物質を含有する排水から有機物質を効率的に除去することで当該排水を清浄化する排水処理システムに関する。
従来、排水中から有機物質を除去する方法として、有機物質を含有する排水を吸着素子に通液吸着させ、吸着された有機物質を加熱ガスにて吸着素子から脱着し、この吸着と脱着とを連続的に繰り返して実施できる手段を用いて排水を処理するとともに、脱着の際に排出された有機物質を含むガスを後処理装置へ導入して処理する連続吸脱着式排水処理装置が有効であることが知られている。そして、後処理装置としては、触媒燃焼装置などの酸化分解処理装置などが知られている。また、上記連続吸脱着式排水処理装置の処理効率を高めるなどの目的で、曝気槽などを上記連続吸脱着式排水処理装置の前段に接続して、前処理する方法も有効であることが知られている(例えば、特許文献1〜3参照)。
連続吸脱着式排水処理装置と燃焼装置とを組み合わせた排水処理システムのフローの一例を図1に示す。このシステムは、有機物質を含有する排水を接触させることで有機物質を吸着処理し、加熱ガスを接触させることで有機物質を脱着処理する吸着素子として吸着材211、221を含む連続吸脱着式排水処理装置200を導入することで、吸着処理と脱着処理を連続的に行って有機物質を除去し、清浄化された処理水と有機物質を含む脱着ガスを排出する。連続吸脱着式排水処理装置200から排出された脱着ガスは燃焼装置300に導入され後処理される。脱着ガスは、熱交換器310を通過することで加熱された後、燃焼炉320に導入されてガス中の有機物質が酸化分解され、清浄化された分解ガスを排出する。分解ガスは熱交換器310を通過し、大気中に放出される。
図1の連続吸脱着式排水処理装置200は、吸着処理後、加熱空気、加熱窒素、水蒸気、過熱水蒸気などの加熱ガスを用いて脱着処理を行うことで、吸着素子に吸着された有機物質を吸着素子から脱着し、吸着素子を再生して再び吸着処理へ移行し、この処理を連続的に行うことで、少量の吸着材で効率的に排水中の有機物を除去することができる排水処理装置である。
特開2006−55712号公報 特開2006−55713号公報 特開2012−40534号公報
排水中には、連続吸脱着式排水処理装置の脱着処理に使用する加熱ガスの温度よりも高沸点の有機物質や、揮発しない無機物質等が含有している場合がしばしばあり、これらの物質は脱着処理においても吸着素子から脱着が困難である場合がある。これらの物質(以下「脱着困難物質」という場合がある)を含む排水を連続吸脱着処理した場合、脱着困難物質がサイクル毎に吸着素子に蓄積して、所定の吸着性能を得られなくなる(いわゆる、吸着素子の劣化)ので、吸着素子の交換頻度が高くなり、ランニングコストが高価となる問題があった。
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものである。すなわち、前記脱着困難物質と有機物質を含んだ排水を、連続吸脱着式排水処理装置を用いて処理する排水処理システムに関し、吸着素子の劣化の抑制効率の高い手段を付帯することで、吸着素子の交換頻度を減らし、ランニングコストや交換時の労力を削減できる排水処理システムを提供することを課題とするものである。
本発明者らは鋭意検討した結果、以下に示す手段により、上記課題を解決できることを見出し、本発明に到達した。すなわち本発明は以下の通りである。
1.有機物質を含有する排水から有機物質を除去することで当該排水を清浄化する排水処理システムであって、
前記有機物質を含有する排水を分離膜に通水して無機物質および/または有機物質の一部を除去した透過水と、分離膜を透過しなかった濃縮水とに分離する分離膜装置と、
前記分離膜装置に接続され、前記透過水を接触させることで有機物質を吸着し、加熱ガスを接触させることで吸着した有機物質を脱着する吸着素子を含み、前記吸着素子に透過水を供給することで有機物質を前記吸着素子に吸着させて処理水として排出し、前記吸着素子に加熱ガスを供給することで有機物質を前記吸着素子から脱着させて有機物質を含有する脱着ガスとして排出し、前記吸着素子の脱着処理が完了した部分を、吸着処理を行なう部分に移行させるとともに前記吸着素子の吸着処理が完了した部分を、脱着処理を行なう部分に移行させる操作を繰り返し実施できる手段を有した連続吸脱着式排水処理装置と、
前記連続吸脱着式排水処理装置に接続され、前記連続吸脱着式排水処理装置から排出された有機物質を含有する脱着ガスを燃焼させて酸化分解した清浄ガスを排出する燃焼装置を備えたことを特徴とする、
排水処理システム。
2.前記分離膜装置の分離膜が、逆浸透膜、正浸透膜、限界ろ過膜、精密ろ過膜、イオン交換膜、透析膜からなる群から選ばれる少なくとも1つの部材を含んでいる上記1に記載の排水処理システム。
3.前記分離膜装置の分離膜が、高分子膜、炭素膜、セラミック膜、ゼオライト膜、アルミナ膜からなる群から選ばれる少なくとも1つの部材を含んでいる上記1に記載の排水処理システム。
4.前記連続吸脱着式排水処理装置は、前記吸着素子にガスを吹き付けることで前記吸着素子に付着した余剰の排水を吹き飛ばしてこれを除去排水として排出する上記1〜3のいずれかに記載の排水処理システム。
5.前記連続吸脱着式排水処理装置から排出された除去排水が、前記連続吸脱着式排水処理装置に再度供給されるように構成された上記4に記載の排水処理システム。
6.前記吸着素子が、活性炭、活性炭素繊維、ゼオライトおよびシリカゲルからなる群から選ばれる少なくとも1つの部材を含んでいる上記1〜5のいずれかに記載の排水処理システム。
7.前記分離膜装置の前記濃縮水の一部が第1濃縮水として前記有機物質を含有する排水に混合され、前記分離膜装置に再度供給されるように構成された上記1〜6のいずれかに記載の排水処理システム。
8.前記分離膜装置の前記濃縮水から第1濃縮水を除いた第2濃縮水を曝気処理することで、第2濃縮水中から有機物質を揮発除去し、有機物質を含有する曝気ガスを排出する曝気装置が設置されている上記7に記載の排水処理システム。
9.前記分離膜装置の前記濃縮水から第1濃縮水を除いた第2濃縮水を加熱し、有機物質を蒸発させる加熱器と、蒸発した前記有機物質を液化凝縮させた蒸発凝縮水を前記連続吸脱着式排水処理装置に供給する冷却器とを含む蒸発濃縮装置が設置されており、前記蒸発凝縮水を前記分離膜装置の前記透過水と混合するように構成された上記7に記載の排水処理システム。
10.前記分離膜装置または前記分離膜装置と連続吸脱着式排水処理装置の間に曝気装置が設置されている上記1〜9のいずれかに記載の排水処理システム。
11.排水中の無機物質および/または有機物質を吸着する吸着素子を含む吸着装置が、前記分離膜装置と連続吸脱着式排水処理装置の間に接続されているように構成された上記1〜10のいずれかに記載の排水処理システム。
本発明の排水処理システムによれば、脱着困難物質と有機物質を含んだ排水を処理した場合にも、連続吸脱着式排水処理装置の吸着素子の劣化を抑制して、吸着素子の交換頻度を減らし、ランニングコストや交換時の労力を削減することができる。
連続吸脱着式排水処理装置と燃焼装置を組み合わせた排水処理システムの一例である。 本発明の好ましい排水処理システムの一形態の例である。 本発明の好ましい分離膜装置の一形態の例である。 本発明の好ましい排水処理システムの一形態の例である。 本発明の好ましい曝気槽の一形態の例である。
(実施の形態)
図2は、本発明の実施の形態における排水処理システムのシステム構成図である。以下においては、この図2を参照して、本実施の形態における排水処理システムの構成について説明する。
図2に示すとおり、本実施の形態における排水処理システムは、分離膜装置100と、連続吸脱着式排水処理装置200と、燃焼装置300を主として備えている。
分離膜装置100は、脱着困難物質と有機物質を含有する排水を分離膜に通水して脱着困難物質を除去した透過水と、分離膜を透過しなかった濃縮水とに分離する装置である。
分離膜装置100は、図3に示すように、分離膜モジュール110と、送液ポンプ120から構成されている。分離膜モジュール110に使用する分離膜としては、逆浸透膜、正浸透膜、限界ろ過膜、精密ろ過膜、イオン交換膜、透析膜からなる群から選ばれる少なくともひとつの部材を含んでいることが好ましい。また、分離膜モジュール110に使用する分離膜を材質の点からみると、高分子膜、炭素膜、セラミック膜、ゼオライト膜、アルミナ膜からなる群から選ばれる少なくともひとつの部材を含んでいることが好ましい。
本発明の分離膜モジュール110に使用する分離膜としては、なかでも逆浸透膜を使用することが好ましい。逆浸透膜はNaClのように水中でイオン解離する物質を高効率で分離できることで知られている。また、イオン解離しない有機物質に関しては分子径や膜素材との親和性によって分離性能が異なり、分離したい有機物質の性質に合わせて膜素材を選定することで、難脱着有機物質を高効率で分離できる。一般的に分子径が大きく、膜素材との親和性が低い有機物質ほど透過しにくく、濃縮される傾向にある。
逆浸透膜の材質としては芳香族ポリアミド、酢酸セルロース、ポリビニルアルコールなどが挙げられるが、特に限定しない。
逆浸透膜の分離性能は特に限定しないがNaCl阻止率99%以上が好ましい。上記NaCl阻止率以下の逆浸透膜を使用した場合、脱着困難物質が分離できずに、透過水に含有する可能性があるためである。
本発明の分離膜装置100に使用する送液ポンプ120の圧力設定は特に限定しないが、分離膜に逆浸透膜を使用した場合、圧力限界値の50%以上の圧力で設定することが好ましい。前記圧力未満で処理した場合、透過水量が少なくなる上、脱着困難物質が分離できずに、透過水に含有する可能性があるためである。
分離膜モジュール110を透過した物質は透過水として連続吸脱着式排水処理装置200へ送られ、透過しなかった物質は濃縮水として分離膜装置から排出される。
上記の分離膜装置100は、以下に説明する連続吸脱着式排水処理装置200の前処理装置として機能し、分離膜装置100から排出される透過水は、以下に説明する連続吸脱着式排水処理装置200において、脱着困難物質が高効率に除去された水となる。
分離膜装置100から排出される透過水は、連続吸脱着式排水処理装置200へ送られる。本発明の連続吸脱着式排水処理装置としては、図1で示す連続吸脱着式排水処理装置200と同様のものを使用するため、以下の説明は図1に基づき説明する。
連続吸脱着式排水処理装置200は、吸着素子としての吸着材211、221がそれぞれ収容された第1処理槽210および第2処理槽220を有している。吸着材211、221は、透過水を通水させることで透過水に含有される有機物質を吸着し、処理水として連続吸脱着式排水処理装置200から排出される。また、加熱ガスを通風させることで吸着した有機物質は、吸着材211、221から脱着し、有機物質を含有する脱着ガスとして連続吸脱着式排水処理装置200から排出される。
第1処理槽210と第2処理槽220は、バルブV201〜V208の開閉を操作することによって交互に吸着槽および脱着槽として機能する。例えば、第1処理槽210が吸着槽として機能している場合には、第2処理槽220が脱着槽として機能し、第1処理槽210が脱着槽として機能している場合には、第2処理槽220が吸着槽として機能するようにバルブV201〜V208が開閉し、加えて吸着槽と脱着槽とが経時的に交互に切り替わるように構成されている。以上の装置構成により、連続吸脱着式排水処理装置200にて、排水処理されて排水を清浄化する。
連続吸脱着式排水処理装置200の脱着槽においては、V209およびV210を開閉操作などの手段を用いて、加熱ガスを通風する前にパージガスを吸着材に通風させ、吸着材の付着水をパージ除去させるパージ処理を行うことが好ましい。付着水を除去することで、吸着材の脱着効率が高まるからである。また、除去した付着水は、V211およびV212を開閉操作などの手段を用いて、連続吸脱着式排水処理装置200の入口に返送することがより好ましい。付着水は十分に有機物質が除去されていない場合があり、この場合、除去した付着水を別途、排水処理する必要がなくなるからである。
連続吸脱着式排水処理装置200の脱着槽において使用する加熱ガスは、150℃以下の水蒸気、加熱空気、加熱窒素などが挙げられる。150℃を越える加熱ガス(過熱蒸気など)を使用しても良いが、非常にエネルギー量を消費する上、吸着材が活性炭などの有機物で構成される場合は、脱着時に焼失などのリスクもあるため、上記温度範囲の加熱ガスが好ましい。
吸着材211、221は、活性炭、活性炭素繊維、ゼオライトおよびシリカゲルからなる群から選ばれる少なくとも1つを含んでいる部材で構成されていることが好ましい。粒状、粒体状、ハニカム状等の活性炭、活性炭素繊維、ゼオライトおよびシリカゲルが利用されるが、より好ましくは、活性炭素繊維で構成される。活性炭素繊維は、表面にミクロ孔を有する繊維状構造を有しているため、水との接触効率が高く、特に水中の有機物質の吸着速度が速くなり、他の吸着材に比べて極めて高い吸着効率を実現できる部材である。
吸着材211、221として利用可能な活性炭素繊維の物性は、特に限定されるものではないが、BET比表面積が700〜2000m/g、細孔容積が0.4〜0.9cm/g、平均細孔径が14〜18Åのものが好ましい。これは、BET比表面積が700m/g未満、細孔容積が0.4m/g未満、平均細孔径が14Å未満のものでは、有機物質の吸着量が低くなるためであり、またBET比表面積が2000m/gを超え、細孔容積が0.9m/gを超え、平均細孔径が18Åを超えるのものでは、細孔径が大きくなることで分子量の小さな物質等の吸着能力が低下したり、強度が弱くなったり、素材のコストが高くなって経済的に不利になったりするためである。
燃焼装置300は、連続吸脱着式排水処理装置200から排出される脱着ガスを燃焼させて酸化分解させるための装置である。本発明の燃焼装置としては、図1で示す燃焼装置300と同様のものを使用するため、以下の説明は図1に基づき説明する。脱着ガスは、熱交換器310に導入されて後述する分解ガスと熱交換されて加熱された後、燃焼炉320へ導入される。燃焼炉では所定温度にて燃焼し、脱着ガス中の有機物質は酸化分解され、分解ガスを排出する。分解ガスは、熱交換器310を通過後、清浄ガスとして大気放出される。
燃焼装置300としては、特にその種類が限定されるものではないが、例えばガスを650〜800℃の高温で直接的に燃焼させて有機物質を酸化分解させる直接燃焼装置や、白金触媒等を利用してガスを触媒酸化反応させて有機物質を酸化分解する触媒燃焼装置、蓄熱体を利用して熱回収を行ないつつ経済的に有機物質の直接酸化分解を行なう蓄熱式直接燃焼装置、白金触媒等と蓄熱体とを組み合わせて効率的にガスを触媒酸化反応させて有機物質を酸化分解する蓄熱式触媒燃焼装置等を使用することが可能である。当該燃焼装置300を用いてガスを燃焼、酸化反応させることにより、有機物質は完全に分解される。
図4は、本発明の別の実施の形態における排水処理システムのシステム構成図である。以下においては、この図4を参照して、別の実施の形態における排水処理システムの構成について説明する。
図4のうち図4Aは分離膜装置100から排出される濃縮水の一部(以下、「第1濃縮水」と言う)を、前記分離膜装置に再度供給する濃縮水と、前記分離膜装置に再度供給しない濃縮水(以下、「第2濃縮水」と言う)とに分け、第2濃縮水を曝気槽400で処理するシステムであり、図4Bは分離膜装置100から排出された第2濃縮水を蒸発濃縮装置500で処理するシステムである。
図4の排水処理システムは、分離膜装置100から排出される濃縮水の一部である第1濃縮水を分離膜装置100に再度供給される構成となっている。濃縮水を分離膜装置100に再度供給しない場合、有機物質を処理しなければならない濃縮水の量が多くなり、濃縮水処理にかかるエネルギーが大幅に増加する可能性があるからである。
分離膜装置100から排出される濃縮水のうち、分離膜装置100に再度供給されない第2濃縮水は別途処理する必要がある。第2濃縮水の処理方式として、排水処理または産廃処理などが挙げられ、特に限定しないが、第2濃縮水の水量が多い場合は排水処理する構成が好ましい。
第2濃縮水の処理方法の1つとして、後述する曝気槽400で処理する構成が挙げられる。曝気槽400は、図5に示すように、気泡を発生させる曝気装置410を含み、曝気槽400に送られた排水は、曝気槽400内で曝気処理されて、揮発性の高い有機物質は水中から除去され、曝気処理水として排出される。曝気処理水は、分離膜装置100または連続吸脱着式排水処理装置200へ送られ、処理されるのが好ましい。図示しないが、必要に応じて曝気槽400内を適切な温度に加温させる手段を入れても良い。排水から揮発除去された有機物質は、曝気槽400から排出される曝気ガスに含有されて、曝気槽400から排出される。
曝気槽400に送られた第2濃縮水は、曝気槽400内で曝気処理されて、揮発性の高い有機物質は水中から完全除去され、曝気処理水として排出され、放流しても問題なければそのまま放流される。排水から揮発除去された有機物質は、曝気槽400から排出される曝気ガスに含有されて、曝気槽400から排出され、連続吸脱着式排水処理装置200から排出される脱着ガスと混合され、燃焼装置300にて排ガス処理される構成が好ましい。別途、曝気ガスの処理装置を付帯させる必要がなくなるだけでなく、曝気ガス中に含有される有機物質が追加されるので、有機物質の酸化分解時に得られる熱量が増大し、燃焼装置300内での熱回収の効率が向上する場合があるためである。
第2濃縮水の別の処理方法として、蒸発濃縮装置500で処理する構成が挙げられる。蒸発濃縮装置500は、加熱器と冷却器から構成されている。加熱器は、排水を加熱させて、排水および有機物質を蒸発・気化させる機器である。
加熱器にて蒸発しなかった物質は、第3濃縮水として蒸発濃縮装置500外へ排出され、放流しても問題なければそのまま放流される。加熱温度は特に限定しないが、連続吸脱着式排水処理装置200の加熱ガス温度以下が好ましい。前記加熱ガス温度以上で処理した場合、脱着困難物質も蒸発する可能性があるからである。また、加熱方式については、蒸気などの加熱ガスによる間接加熱、電気ヒーターによる加熱、マイクロ波による加熱などが挙げられるが、これも特に限定しない。
冷却器は、前記加熱器で蒸発した物質を液化凝縮する機器である。液化凝縮した水は、蒸発凝縮水として蒸発濃縮装置500から排出される。蒸発濃縮水は、分離膜装置100の透過水に合流し、連続吸脱着式排水処理装置200で清浄処理されるのが好ましい。冷却方式については、冷却水、地下水などによる間接冷却や、チラー設備(冷水)による冷却などが挙げられるが、特に限定しない。
また、蒸発濃縮装置500は、排水の蒸発の際に発生した蒸気を間接的に排水と接触させるような加熱器と冷却器の装置構成であっても良い。このような構成とすることによって、排水の蒸気が熱源として排水を蒸発させることができ、この際に熱交換によって、蒸気は液化凝縮して処理水として排出されるので、加熱および冷却に必要なユーティリティーを削減することができるからである。
以上において説明した本発明の実施の形態において、曝気槽を、分離膜装置100の前、あるいは分離膜装置100と連続吸脱着式排水処理装置200の間に接続したシステム構成であっても良い。排水に含有される有機物質が高濃度である場合、特に揮発性の高い有機溶剤等を多く含む場合は、曝気槽を分離膜装置100の前、あるいは分離膜装置100と連続吸脱着式排水処理装置200の間に接続して曝気処理することで、分離膜装置100または連続吸脱着式排水処理装置200の処理負荷量を簡便に削減できるからである。
また、以上において説明した本発明の実施の形態において、排水中の有機物質および/または無機物質を吸着する吸着素子を含む吸着装置を、連続吸脱着式排水処理装置200の前に接続した構成にしても良い。分離膜装置100から排出された処理水中に脱着困難物質が微量に混入していた場合、上記吸着装置を付帯させることで、連続吸脱着式排水処理装置200の吸着材211、212の劣化がさらに抑制されるためである。
また、以上において説明した本発明の実施の形態においては、ポンプやファン等の流体搬送手段やストレージタンク等の流体貯留手段などの構成要素を特に示すことなく説明を行なったが、これら構成要素は必要に応じて適宜の位置に配置すればよい。
本発明の排水処理システムは、脱着困難物質と有機物質を含んだ排水を処理した場合にも、連続吸脱着式排水処理装置の吸着素子の劣化を抑制して、吸着素子の交換頻度を減らし、ランニングコストや交換時の労力を削減することができ、産業界への寄与大である。
100:分離膜装置
110:分離膜モジュール
120:送液ポンプ
200:連続吸脱着式排水処理装置
210:第1処理槽
211:吸着材
220:第2処理槽
221:吸着材
300:燃焼装置
310:熱交換器
320:燃焼炉
400:曝気槽
410:曝気装置
500:蒸発濃縮装置
V201〜V212:バルブ

Claims (11)

  1. 有機物質を含有する排水から有機物質を除去することで当該排水を清浄化する排水処理システムであって、
    前記有機物質を含有する排水を分離膜に通水して無機物質および/または有機物質の一部を除去した透過水と、分離膜を透過しなかった濃縮水とに分離する分離膜装置と、
    前記分離膜装置に接続され、前記透過水を接触させることで有機物質を吸着し、加熱ガスを接触させることで吸着した有機物質を脱着する吸着素子を含み、前記吸着素子に透過水を供給することで有機物質を前記吸着素子に吸着させて処理水として排出し、前記吸着素子に加熱ガスを供給することで有機物質を前記吸着素子から脱着させて有機物質を含有する脱着ガスとして排出し、前記吸着素子の脱着処理が完了した部分を、吸着処理を行なう部分に移行させるとともに前記吸着素子の吸着処理が完了した部分を、脱着処理を行なう部分に移行させる操作を繰り返し実施できる手段を有した連続吸脱着式排水処理装置と、
    前記連続吸脱着式排水処理装置に接続され、前記連続吸脱着式排水処理装置から排出された有機物質を含有する脱着ガスを燃焼させて酸化分解した清浄ガスを排出する燃焼装置を備えた、
    排水処理システム。
  2. 前記分離膜装置の分離膜が、逆浸透膜、正浸透膜、限界ろ過膜、精密ろ過膜、イオン交換膜、透析膜からなる群から選ばれる少なくともひとつの部材を含んでいる請求項1に記載の排水処理システム。
  3. 前記分離膜装置の分離膜が、高分子膜、炭素膜、セラミック膜、ゼオライト膜、アルミナ膜からなる群から選ばれる少なくともひとつの部材を含んでいる請求項1に記載の排水処理システム。
  4. 前記連続吸脱着式排水処理装置は、前記吸着素子にガスを吹き付けることで前記吸着素子に付着した余剰の排水を吹き飛ばしてこれを除去排水として排出する請求項1〜3のいずれかに記載の排水処理システム。
  5. 前記連続吸脱着式排水処理装置から排出された除去排水が、前記連続吸脱着式排水処理装置に再度供給されるように構成された請求項4に記載の排水処理システム。
  6. 前記吸着素子が、活性炭、活性炭素繊維、ゼオライトおよびシリカゲルからなる群から選ばれる少なくともひとつの部材を含んでいる請求項1〜5のいずれかに記載の排水処理システム。
  7. 前記分離膜装置の前記濃縮水の一部が第1濃縮水として前記有機物質を含有する排水に混合され、前記分離膜装置に再度供給されるように構成された請求項1〜6のいずれかに記載の排水処理システム。
  8. 前記分離膜装置の前記濃縮水から第1濃縮水を除いた第2濃縮水を曝気処理することで、第2濃縮水中から有機物質を揮発除去し、有機物質を含有する曝気ガスを排出する曝気装置が設置されている請求項7に記載の排水処理システム。
  9. 前記分離膜装置の前記濃縮水から第1濃縮水を除いた第2濃縮水を加熱し、有機物質を蒸発させる加熱器と、蒸発した前記有機物質を液化凝縮させた蒸発凝縮水を前記連続吸脱着式排水処理装置に供給する冷却器とを含む蒸発濃縮装置が設置されており、前記蒸発凝縮水を前記分離膜装置の前記透過水と混合するように構成された請求項7に記載の排水処理システム。
  10. 記分離膜装置と前記連続吸脱着式排水処理装置の間に曝気装置が設置されている請求項1〜9のいずれかに記載の排水処理システム。
  11. 排水中の無機物質および/または有機物質を吸着する吸着素子を含む吸着装置が、前記分離膜装置と連続吸脱着式排水処理装置の間に接続されているように構成された請求項1〜10のいずれかに記載の排水処理システム。
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