JP6428992B2 - 排水処理システム - Google Patents

排水処理システム Download PDF

Info

Publication number
JP6428992B2
JP6428992B2 JP2013170327A JP2013170327A JP6428992B2 JP 6428992 B2 JP6428992 B2 JP 6428992B2 JP 2013170327 A JP2013170327 A JP 2013170327A JP 2013170327 A JP2013170327 A JP 2013170327A JP 6428992 B2 JP6428992 B2 JP 6428992B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
organic substance
gas
aeration
treatment system
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013170327A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014217832A (ja
Inventor
大樹 河野
大樹 河野
杉浦 勉
勉 杉浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyobo Co Ltd filed Critical Toyobo Co Ltd
Priority to JP2013170327A priority Critical patent/JP6428992B2/ja
Publication of JP2014217832A publication Critical patent/JP2014217832A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6428992B2 publication Critical patent/JP6428992B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Water Supply & Treatment (AREA)
  • Hydrology & Water Resources (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Water Treatment By Sorption (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
  • Incineration Of Waste (AREA)
  • Physical Water Treatments (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)

Description

本発明は、有機物質を含有する排水から有機物質を除去することで当該排水を正常化する排水処理システムに関し、特に、各種工場や研究施設等から排出される有機物質を含有する産業排水から有機物質を効率的に除去することで当該産業排水を清浄化する排水処理システムに関する。
従来、排水中から有機物質の除去方法として、曝気装置が広く知られている。この処理方法は、排水へ空気などのガスを導入して排水と接触させ、さらに必要に応じて曝気装置内を加温させることで、排水中の有機物質を揮発させて排水中から除去させる装置である。
曝気装置の有機物質除去の原理は、有機物質の沸点や蒸気圧などの物性によって除去効率が決定される。例えば一定の曝気風量および温度条件のもとでは、図1に示すように、曝気時間が長時間になる程(排水中の有機物質濃度が低くなる程)、排水中の有機物質濃度の低減率が低下することが知られている。したがって、高効率(例えば、99%以上の除去効率)に有機物質を除去させる場合や低濃度の有機物質含有排水から有機物質を除去させる場合、装置の大型化やランニングコストが増大する問題があった。
一方、吸着材を用いて吸着による有機物質の除去(吸着工程)と吸着材の再生(脱着工程)を交互に行うことにより高効率で安定的に除去できる水処理装置および水処理システムが検討されている(例えば、特許文献1〜3)。この水処理装置は、水の連続浄化を実現し、基本的には吸着材の交換が必要なく、有機物質を高効率で安定的に除去することができ、排出される脱着ガスを燃焼装置で処理することで、排水中の有機物質を無害化するものである。また、排水中の有機物質濃度が高い場合、上述の曝気装置にて曝気処理した後に、水処理装置にて処理することで効率的に排水処理できることが知られていた。
前記水処理装置およびシステムは、排水中の有機物質を脱着ガスや曝気ガスなどにガス化させて排出し、燃焼装置などのガス処理装置で二次処理しているが、より効率良くガス化することによって、燃焼装置の小型化やランニングコストの削減が期待できるものであった。
特開2006−55712号公報 特開2006−55713号公報 特願2010−182167号公報
本発明は、上記背景の元になされたもので、水の連続浄化を実現し、基本的には吸着材の交換が必要なく、有機物質を高効率で安定的に除去すると共に、有機物質をより効率良くガス化させて、燃焼装置をより小型にして、ランニングコストを削減できる水処理システムを提供することを課題とするものである。
本発明者らは、上記課題を解決するため、鋭意検討した結果、ついに本発明を完成するに到った。即ち本発明は、以下の通りである。
(1)有機物質を含有する排水から有機物質を除去することで前記排水を清浄化する排水処理システムであって、
ガスと前記排水を接触させて排水に含有される有機物質の一部を揮発除去した一次処理水を排出し、揮発除去した有機物質を含む曝気ガスを排出させる曝気装置と、
前記曝気装置に接続され、有機物質を含有する処理水を接触させることで有機物質を吸着し、水蒸気を接触させることで吸着した有機物質を脱着する吸着素子を含み、前記吸着素子に揮発除去されなかった有機物質を含有する一次処理水を供給することで有機物質を前記吸着素子に吸着させて二次処理水として排出し、前記吸着素子に水蒸気を供給することで吸着した有機物質を前記吸着素子から脱着させて、前記一次処理水中の有機物質濃度よりも高濃度の脱着された有機物質と水蒸気を含有するガスを排出する濃縮装置と、
前記曝気装置から排出される前記曝気ガスを燃焼して有機物質を酸化分解して清浄ガスを排出する燃焼装置を備え、
前記濃縮装置は、前記吸着素子の脱着処理が完了した部分を吸着処理を行なう部分に移行させるとともに前記吸着素子の吸着処理が完了した部分を脱着処理を行なう部分に移行させることで連続的に処理水を処理可能な装置である、
ことを特徴とする排水処理システム。
(2)前記濃縮装置が、前記吸着素子に付着した余剰の前記有機物質を含有する排水を除去して、これを除去排水として排出する濃縮装置である(1)に記載の排水処理システム。
(3)前記吸着素子に付着した余剰の前記有機物質を含有する排水の除去に水蒸気を使用する(2)に記載の排水処理システム。
(4)前記濃縮装置から排出された除去排水が、前記濃縮装置に再度供給されるように構成された(2)または(3)に記載の排水処理システム。
(5)前記吸着素子が、活性炭、活性炭素繊維およびゼオライトからなる群から選ばれる少なくとも1の部材を含んでいる(1)から(4)のいずれかに記載の排水処理システム。
(6)前記濃縮装置から排出された脱着された有機物質と水蒸気を含有するガスが、前記曝気装置に再度供給されるように構成された(1)から(5)のいずれかに記載の排水処理システム。
(7)前記濃縮装置から排出された脱着された有機物質と水蒸気を含有するガスが、液化凝縮され、濃縮水として前記曝気装置へ供給されるように構成された(1)から(6)のいずれかに記載の排水処理システム。
(8)前記燃焼装置から排出される清浄ガスを熱交換し、前記濃縮装置に供給される水蒸気の温度を上げるように構成された(1)から(7)のいずれかに記載の排水処理システム。
(9)前記燃焼装置から排出される清浄ガスを熱交換し、前記曝気装置に供給されるガスの温度を上げるように構成された(1)から(8)のいずれかに記載の排水処理システム。
本発明による排水処理システムは、基本的に吸着材の交換の必要が無く、排水中の有機物質を高い効率で連続的に除去することができ、さらに水蒸気脱着による排水を減容化および有機物質濃度の濃縮された水として回収することで、燃焼装置への供給ガス風量を削減できるため、燃焼装置をより小型化でき、低コストで効率的に二次処理ができる利点がある。
一定の曝気風量および温度条件における曝気時間に対する排水中の有機物質濃度の関係を表した図である。 本発明の実施の形態における排水処理システムのシステム構成図の一例である。 本発明の実施に使用できる濃縮装置の構成図の一例である。 本発明の実施の形態における排水処理システムのシステム構成図の一例である。 本発明の実施に使用できる燃焼装置の構成図の一例である。
以下、本発明の実施の形態について、図を参照して詳細に説明する。なお、以下に示す図の実施の形態においては、同一または対応する部分については、適宜省略し、その説明についても繰り返さないことにする。
図2は、本発明の実施の形態における排水処理システムのシステム構成図の1つである。図2に示すように、本実施の形態における排水処理システムは、曝気装置100と、濃縮装置200と、燃焼装置300とを主として備えている。
曝気装置100は、排水を処理して一次処理水を排出するための装置であり、曝気槽110と曝気槽110へ気泡ガスを供給するガス供給器120を有している。排水は曝気槽110へ供給され、ガス供給器120から発生する気泡と接触し、排水中の有機物質の一部はガスへ移行することで揮発除去され、有機物質を含んだ曝気ガスを排出する。有機物質の一部が揮発除去された排水は一次処理水となり排出される。
濃縮装置200は、曝気装置100から排出された排水中の有機物質の一部が揮発除去されず含まれている一次処理水を処理して清浄化された二次処理水を排出するための装置であり、吸着素子としての吸着材211、221がそれぞれ収容された第1処理槽210および第2処理槽220を有している。吸着材211、221は、一次処理水を接触させることで一次処理水に含有される有機物質を吸着する。したがって、濃縮装置200においては、吸着材211、221に排水を供給することで有機物質が吸着材211、221によって吸着され、これにより一次処理水が清浄化されて二次処理水として排出されることになる。吸着材211、221は、一次処理水量よりも少ない質量の水蒸気を接触させることで吸着した有機物質を脱着される。第1処理槽210および第2処理槽220から排出される脱着された有機物質と水蒸気とを含有するガスは凝縮器230を付帯させずに濃縮ガスとして装置外へ排出されるか、あるいは凝縮器230によって冷却凝縮されて、濃縮水として装置外へ排出される。以下、濃縮水を排出した場合で説明するが、濃縮ガスの場合においても同様の装置構成で良い。
第1処理槽210および第2処理槽220には、一次処理水の供給ライン、二次処理水の排出ライン、水蒸気の供給ライン、濃縮水の排出ラインの配管が接続されており、各ラインにはバルブ等を用いて各処理槽に対して接続/非接続状態に切替えられる流路切替手段が接続された構成となっている。第1処理槽210と第2処理槽220とは、上述したバルブの開閉を操作することによって、交互に吸着槽および脱着槽として機能する。第1処理槽210が吸着槽として機能している場合には、第2処理槽220は脱着槽として機能する。具体的には、一次処理水が第1処理槽210へ供給され、二次処理水が第1処理槽210から排出されるように流路が確保される場合は、第2処理槽220は水蒸気が供給され、濃縮水が第2処理槽220から排出される流路構成となる。本実施の形態における濃縮装置200においては、吸着槽と脱着槽との切替は、経時的に交互に切替わるように構成されている。
濃縮装置200は、図3に示す装置構成とし、吸着槽から脱着槽に切替わった際に、吸着材211、221に付着する水分を除去(脱水)して除去排水として排出してから、水蒸気供給による脱着を開始する装置の方が好ましい。吸着材211、221の付着水を事前に除去してから水蒸気脱着を行う方が、濃縮水量を減容化でき濃縮倍率を高めることができるからである。付着水の除去手段は、自重抜き、圧縮空気・窒素・水蒸気などの高圧ガスでの高速パージ、真空ポンプなどを用いた吸引などの手段が使用できるが、水蒸気による高速パージが好ましい。付着水の除去手段を別途付帯する必要がなく、高効率に付着水を除去でき、加えて吸着槽が加温されるため、濃縮倍率および脱着効率が高まるからである。なお、脱水に使用した水蒸気は付着水と接触した際に液化凝縮され、除去排水の一部となる。
また、除去排水は濃縮装置200に再度供給されるように構成された方が好ましい。除去排水を他の排水処理装置で別途処理する必要がなくなるからである。
吸着材211、221は、活性炭、活性炭素繊維またはゼオライトからなる群から選ばれる少なくとも1の部材を含むことが好ましい。吸着材211、221としては、粒状、粒体状、ハニカム状等の活性炭やゼオライトが利用されるが、活性炭素繊維を利用することがより好ましい。活性炭素繊維は、表面にミクロ孔を有する繊維状構造を有しているため、水との接触効率が高く、特に水中の有機物質の吸着速度が速くなり、他の吸着材に比べて極めて高い吸着効率を実現できる部材である。
吸着材211、221として利用可能な活性炭素繊維の物性は、特に限定されるものではないが、BET比表面積が700〜2000m/g、全細孔容積が0.4〜0.9cm/g、平均細孔径が17〜18Åのものが好ましい。これは、BET比表面積が700m/g未満、全細孔容積が0.4m/g未満、平均細孔径が17Å未満のものでは、有機物質の吸着量が低くなるためであり、またBET比表面積が2000m/gを超え、全細孔容積が0.9m/gを超え、平均細孔径が18Åを超えるのものでは、細孔径が大きくなることで分子量の小さな物質等の吸着能力が低下したり、強度が弱くなったり、素材のコストが高くなって経済的に不利になったりするためである。
濃縮装置の脱着媒体である水蒸気の蒸気圧、温度等は特に限定しないが、使用する吸着材の耐熱温度や物性などに応じて適宜設定すれば良い。ただし、濃縮装置に供給する一次処理水の質量よりも少ない質量の水蒸気により脱着することが好ましい。水蒸気の質量の方が多い場合、有機物質が濃縮されず、一次処理水中の有機物質濃度よりも高濃度の有機物質を含有する濃縮水が得られない。
また、濃縮装置200から排出される濃縮水は、図4に示す通り、曝気装置100にて再度処理するように返送する方が好ましい。曝気装置は高濃度の有機物質の揮発除去効率が高いためである。図示しないが、凝縮器230をなくして未凝縮の状態の水蒸気と有機物質の混合ガスを曝気装置100へ返送しても良い。より高温のガスを曝気装置100へ供給することになるので、曝気効率が高まるからである。また、濃縮倍率や濃縮水の有機物質濃度に応じて、濃縮水に対して適切な曝気条件がある場合は、曝気装置100と別の曝気装置を設けて曝気処理させても良い。その他、濃縮水は別途産廃処理するなどの対応を行っても良い。
燃焼装置300は、曝気装置100から排出された曝気ガスを処理するための装置であり、熱交換器310と加熱炉320とを備えている。曝気ガスは熱交換器310にて熱交換により予熱され、加熱炉320にて所定温度にてガス中の有機物質を酸化分解することで清浄化された処理ガスを排出する。処理ガスは熱交換器310を通過して曝気ガスと熱交換された後、装置外へ排出される。
燃焼装置300としては、特にその種類が限定されるものではないが、例えば曝気ガスを650〜800℃の高温で直接的に酸化分解させる直接燃焼装置や、白金触媒等を利用して曝気ガスを触媒酸化反応させて酸化分解する触媒燃焼装置、蓄熱体を利用して熱回収を行ないつつ経済的に直接酸化分解を行なう蓄熱式直接燃焼装置、白金触媒等と蓄熱体とを組み合わせて効率的に曝気ガスを触媒酸化反応させて酸化分解する蓄熱式触媒燃焼装置等を使用することが可能である。また、曝気ガスは必要に応じて空気などを用いて希釈して処理しても良い。燃焼装置300を用いて曝気ガスを酸化分解させることにより、有機物質は完全に除去される。
燃焼装置300としては、図5に示す通り、熱交換器310の後段に熱交換器330を接続させ、濃縮装置200へ供給する水蒸気と処理ガスを熱交換させる構成としても良い。熱交換によって、水蒸気の温度が上昇し、濃縮装置200における脱着効率が向上し、濃縮水の減容化、濃縮倍率が向上する。図示しないが、水蒸気の代わりに曝気装置へ供給するガスを熱交換器330にて熱交換しても良い。曝気効率が高まる効果が得られる。
以上の図2から5に示す排水処理システムとすることにより、曝気装置100は濃縮装置200の前処理装置として機能するとともに、濃縮装置200から排出される濃縮水の処理装置として機能し、また、濃縮装置200は、排水から高効率に有機物質を除去するとともに、濃縮水を排出することで曝気装置200の曝気効率を向上する装置として機能するので、排水中の有機物質が効率良くガス化し、燃焼装置300へ低風量、高濃度のガスを供給できるので、燃焼装置300をより小型でき、熱交換率が向上することによってランニングコストが低減できる。
以上において図2から図5で説明した本発明の実施の形態の特徴的な構成は、相互に組み合わせることが可能である。
また、以上において説明した本発明の実施の形態においては、ポンプやファン等の流体搬送手段やストレージタンク等の流体貯留手段などの構成要素を特に示すことなく説明を行なったが、これら構成要素は必要に応じて適宜の位置に配置すればよい。
このように、今回開示した上記各実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではない。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって画定され、また特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
評価は下記の方法によりおこなった。
(BET比表面積)
BET比表面積は、液体窒素の沸点(−195.8℃)雰囲気下、相対圧力0.0〜0.15の範囲で上昇させたときの試料への窒素吸着量を数点測定し、BETプロットにより試料単位質量あたりの表面積(m/g)を求めた。
(細孔容積)
細孔容積は、相対圧0.95における窒素ガスの気体吸着法により測定した。
(平均細孔径)
平均細孔径は、以下の式で求めた。
dp=40000Vp/S(ただし、dp:平均細孔径(Å))
Vp:細孔容積(cc/g)
S:BET比表面積(m/g)
(有機物質除去効果)
排水(原水)は1,4−ジオキサン1200mg/L、アセトアルデヒド14000mg/L含む水とした。500時間運転後の濃縮装置、曝気装置、燃焼装置の入出の1,4−ジオキサン、アセトアルデヒド濃度を測定し、各有機物質排出量を算出して除去効果を確認した。
(有機物質濃度評価)
各水およびガスをガスクロマトグラフ法により分析し測定した。
[実施例1]
システムとしては、図4に示す実施の形態を使用した。
有効曝気容量100Lの曝気装置に曝気温度70℃、風量250L/minの条件で、排水20L/hおよび濃縮装置から排出される濃縮水を導入し、一次処理水を得た。その際の有機物質濃度は、1,4−ジオキサン180mg/L以下、アセトアルデヒド0.5mg/L以下、使用蒸気量は表2に示す通り5kg/hであった。
濃縮装置の吸着材として平均細孔径17.1Å、BET比表面積1650m/g、全細孔容積0.47m/gの活性炭素繊維を使用した130mmφで、厚み150mmの重量0.2kgの吸着素子を2個作成し、図4の濃縮装置に設置して、一次処理水を20L/hで導入し、二次処理水を得た。
次に、自重抜きで吸着材の付着水を除去(脱水)した後、除去水は原水へ返送した。次に0.2MPa,120℃の水蒸気を1.6kg/hで吸着材に供給し脱着を実施した。脱着に使用した水蒸気および吸着材から脱着された1,4−ジオキサン、アセトアルデヒドは濃縮水として回収し、曝気装置へ返送した。吸着時間は20min、脱水時間は5min、脱着時間は15minとして切替サイクルとした。その際の処理水中の1,4−ジオキサン濃度は0.05mg/L以下、アセトアルデヒド濃度は0.5mg/L以下であり、1,4−ジオキサンおよびアセトアルデヒドの除去率は99.99%以上が可能であった。
本実施例の濃縮装置により浄化された水は、500時間後でも99.99%以上の効率で1,4−ジオキサンおよびアセトアルデヒドの処理が可能であった。曝気装置および濃縮装置の順に排水処理し、なおかつ濃縮装置から排出される高濃度の濃縮水を再曝気することで、高効率に、低コストで有機物質が除去できる。
次に、触媒としてパラジウム触媒0.5Lを設置した電気ヒーター式の触媒燃焼装置を用いて、上述の曝気ガスを風量250L/minで供給し、300℃に昇温した後、触媒に接触させ、曝気ガス中の有機物質を酸化分解させて、処理ガスを得た。運転開始500h後の処理ガス中の1,4−ジオキサン、アセトアルデヒドはそれぞれ0.5ppm以下であり、良好に処理できた。その際の電力は、表2に示す通り0.020kW以下であった。
[実施例2]
システムとしては、図4に示す実施の形態を使用した。
有効曝気容量85Lの曝気装置に曝気温度70℃、風量200L/minの条件で、排水20L/hおよび濃縮装置から排出される濃縮水を導入し、一次処理水を得た。その際の有機物質濃度は、1,4−ジオキサン180mg/L以下、アセトアルデヒド0.5mg/L以下、使用蒸気量は表2に示す通り4kg/hであった。
濃縮装置の吸着材として平均細孔径17.1Å、BET比表面積1650m/g、全細孔容積0.47m/gの活性炭素繊維を使用した130mmφで、厚み150mmの重量0.2kgの吸着素子を2個作成し、図4の濃縮装置に設置して、排水を処理水量20L/hになるように導入し、二次処理水を得た。
次に、水蒸気を供給して吸着材の付着水を除去(脱水)した後、除去水は原水へ返送した。次に0.2MPa、120℃の水蒸気を0.8kg/hで吸着材に供給し脱着を実施した。脱着に使用した水蒸気および吸着材から脱着された1,4−ジオキサン、アセトアルデヒドは濃縮水として回収し、曝気装置へ返送した。吸着時間は20min、脱水時間は5min、脱着時間は15minとして切替サイクルとした。その際の処理水中の1,4−ジオキサン濃度は0.05mg/L以下、アセトアルデヒド濃度は0.5mg/L以下であり、1,4−ジオキサンおよびアセトアルデヒドの除去率は99.99%以上が可能であった。
本実施例の濃縮装置により浄化された水は、500時間後でも99.99%以上の効率で1,4−ジオキサンおよびアセトアルデヒドの処理が可能であった。曝気装置および濃縮装置の順に排水処理し、なおかつ濃縮装置から排出される高濃度の濃縮水を再曝気することで、高効率に、低コストで有機物質が除去できる。
次に、触媒として白金触媒0.08Lを設置した電気ヒーター式の触媒燃焼装置を用いて、上述の曝気ガスを風量200L/minで供給し、300℃に昇温した後、触媒に接触させ、曝気ガス中の有機物質を酸化分解させて、処理ガスを得た。運転開始500h後の処理ガス中の1,4−ジオキサン、アセトアルデヒドはそれぞれ0.1ppm以下であり、良好に処理できた。その際の電力は、表2に示す通り0.016kW以下であった。
[比較例1]
有効曝気容量160Lの曝気装置に曝気温度95℃、風量400L/min、滞留時間8hの条件で、原水を導入し、処理水を得た。その際の出口濃度は、表1に示す通り1,4−ジオキサン0.5mg/L以下、アセトアルデヒド0.5mg/L以下であった。ただし、使用蒸気量は表2に示す通り117kg/hであり、実施例1の23倍以上、実施例2の29倍以上必要であった。
[比較例2]
濃縮装置の吸着材として平均細孔径18.0Å、BET比表面積1500m/g、全細孔容積0.52m/gの粒状活性炭を使用した130mmφで、厚み150mmの重量0.6kgの吸着素子を2個作成し、図4に記載の濃縮装置と同様の構成の濃縮装置に設置して、原水を処理水量20L/hになるように導入し、処理水を得た。
次に、自重抜きで吸着材の付着水を除去(脱水)した後、除去水は原水へ返送した。次に0.2MPa、120℃の水蒸気を7.2kg/hで吸着材に供給し脱着を実施した。水蒸気および吸着材から脱着された1,4−ジオキサン、アセトアルデヒドは30℃の冷却水を用いて凝縮器にて冷却凝縮され濃縮水を得た。吸着時間は20min、脱水時間は5min、脱着時間は15minとして切替サイクルとした。その際の処理水中の1,4−ジオキサン濃度は100mg/L以下、アセトアルデヒド濃度は120mg/Lであり、表1に示すように実施例1および実施例2と比較して除去効率の低い結果となった。
[比較例3]
濃縮装置の脱着媒体に風量600L/min,130℃の加熱空気を使用し、脱着された1,4-ジオキサンおよびアセトアルデヒドを含む空気を脱着ガスとして回収した。それ以外の曝気装置および濃縮装置の操作条件は実施例1と同一条件で排水処理を実施した。加熱空気は水蒸気による熱交換式のヒーターを使用したが、その際必要とした水蒸気量は2kg/hであった。
本実施例の濃縮装置により浄化された水は、500時間後でも99.99%以上の効率で1,4−ジオキサンおよびアセトアルデヒドの処理が可能であった。
次に、触媒としてパラジウム触媒1.3Lを設置した電気ヒーター式の触媒燃焼装置を用いて、上述の曝気ガスと脱着ガスの混合ガス風量850L/minで供給し、300℃に昇温した後、触媒に接触させ、混合ガス中の有機物質を酸化分解させて、処理ガスを得た。運転開始500h後の処理ガス中の1,4−ジオキサン、アセトアルデヒドはそれぞれ0.5ppm以下であり、良好に処理できた。しかし、その際の電気ヒーターに使用した電力は、表2に示す通り1kWと実施例1の50倍以上、実施例2の62倍以上の電力を必要とした。
100:曝気装置
110:曝気槽
120:ガス供給器
200:濃縮装置
210:第1処理槽
211:吸着材
220:第2処理槽
221:吸着材
230:凝縮器
300:燃焼装置
310:熱交換器
320:加熱炉
330:熱交換器

Claims (6)

  1. 有機物質を含有する排水から有機物質を除去することで前記排水を清浄化する排水処理システムであって、
    ガスと前記排水を接触させて排水に含有される有機物質の一部を揮発除去した一次処理水を排出し、揮発除去した有機物質を含む曝気ガスを排出させる曝気装置と、
    前記曝気装置に接続され、有機物質を含有する処理水を接触させることで有機物質を吸着し、水蒸気を接触させることで吸着した有機物質を脱着する吸着素子を含み、前記吸着素子に揮発除去されなかった有機物質を含有する一次処理水を供給することで有機物質を前記吸着素子に吸着させて二次処理水として排出し、前記吸着素子に水蒸気を供給することで吸着した有機物質を前記吸着素子から脱着させて、前記一次処理水中の有機物質濃度よりも高濃度の脱着された有機物質と水蒸気を含有するガスを排出する濃縮装置と、
    前記曝気装置から排出される前記曝気ガスを燃焼して有機物質を酸化分解して清浄ガスを排出する燃焼装置を備え、
    前記濃縮装置は、前記吸着素子の脱着処理が完了した部分を吸着処理を行なう部分に移行させるとともに前記吸着素子の吸着処理が完了した部分を脱着処理を行なう部分に移行させることで連続的に処理水を処理可能な装置であり、かつ、吸着処理と脱着処理との間に、水蒸気を使用して前記吸着素子に付着した水分を除去して除去排水として排出する脱水処理を実行し、該除去排水を当該濃縮装置に再度供給させるとともに、前記脱水処理での前記吸着素子の水蒸気による加温後に前記脱着処理へ移行する装置である、
    ことを特徴とする排水処理システム。
  2. 前記吸着素子が、活性炭、活性炭素繊維およびゼオライトからなる群から選ばれる少なくとも1の部材を含んでいる請求項1に記載の排水処理システム。
  3. 前記濃縮装置から排出された脱着された有機物質と水蒸気を含有するガスが、前記曝気装置に再度供給されるように構成された請求項1または2に記載の排水処理システム。
  4. 前記濃縮装置から排出された脱着された有機物質と水蒸気を含有するガスが、液化凝縮され、濃縮水として前記曝気装置へ供給されるように構成された請求項1から3のいずれか1項に記載の排水処理システム。
  5. 前記燃焼装置から排出される清浄ガスを熱交換し、前記濃縮装置に供給される水蒸気の温度を上げるように構成された請求項1から4のいずれか1項に記載の排水処理システム。
  6. 前記燃焼装置から排出される清浄ガスを熱交換し、前記曝気装置に供給されるガスの温度を上げるように構成された請求項1から5のいずれか1項に記載の排水処理システム。
JP2013170327A 2013-04-12 2013-08-20 排水処理システム Active JP6428992B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013170327A JP6428992B2 (ja) 2013-04-12 2013-08-20 排水処理システム

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013083907 2013-04-12
JP2013083907 2013-04-12
JP2013170327A JP6428992B2 (ja) 2013-04-12 2013-08-20 排水処理システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014217832A JP2014217832A (ja) 2014-11-20
JP6428992B2 true JP6428992B2 (ja) 2018-11-28

Family

ID=51936827

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013170327A Active JP6428992B2 (ja) 2013-04-12 2013-08-20 排水処理システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6428992B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107670633B (zh) * 2016-08-02 2021-02-09 中国石油化工股份有限公司 一种处理有机废水的方法
WO2020203779A1 (ja) 2019-03-29 2020-10-08 東洋紡株式会社 水処理システム

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06226046A (ja) * 1993-02-03 1994-08-16 Kurita Water Ind Ltd 揮発性有機ハロゲン化合物の処理方法
JP3214978B2 (ja) * 1994-05-16 2001-10-02 オルガノ株式会社 有機塩素化合物汚染地下水の浄化処理設備
JP2005046688A (ja) * 2003-07-31 2005-02-24 Fuji Electric Systems Co Ltd アンモニア含有廃水の浄化方法
JP2006130216A (ja) * 2004-11-09 2006-05-25 Canon Inc 揮発性有機塩素化合物分解処理方法及び装置
JP2010142728A (ja) * 2008-12-18 2010-07-01 Toyobo Co Ltd 排ガス処理システム
CN104649448A (zh) * 2010-08-11 2015-05-27 东洋纺株式会社 废水处理方法
JP2012040534A (ja) * 2010-08-23 2012-03-01 Toyobo Co Ltd 排水処理システム
JP5810488B2 (ja) * 2010-08-17 2015-11-11 東洋紡株式会社 排水処理システム
JP5861547B2 (ja) * 2012-04-02 2016-02-16 東洋紡株式会社 排水処理システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014217832A (ja) 2014-11-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6393965B2 (ja) 排水処理システム
JP6332599B2 (ja) 水処理システム
JP5810488B2 (ja) 排水処理システム
JP2008188492A (ja) 水処理システム
JP2012040534A (ja) 排水処理システム
JP6311342B2 (ja) 排水処理システム
JP6428992B2 (ja) 排水処理システム
JP2008188493A (ja) 水処理装置
JP2012035232A (ja) 排水処理システム
JP2010221075A (ja) 有機溶剤含有ガス処理システム
JP6332586B2 (ja) 水処理装置および水処理システム
JP6409589B2 (ja) 水処理装置
JP2010142730A (ja) 排水処理システム
JP6862680B2 (ja) 水処理システム
JP5861547B2 (ja) 排水処理システム
JP6699129B2 (ja) 水処理システム
JP2014104407A (ja) 排水処理システム
JP5565106B2 (ja) 排水処理装置
JP4512994B2 (ja) 水処理システム
JP6661898B2 (ja) 水処理システム
JP6281392B2 (ja) 有機溶剤含有ガス処理システム
JP2010142793A (ja) 排水処理システム
JP6167685B2 (ja) 排水処理システム
JP2011092871A (ja) 有機溶剤回収システム
JP2013158666A (ja) 有機溶剤回収システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160722

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170414

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170427

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20170619

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170821

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180123

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20180316

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180420

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181003

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181016

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6428992

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350