JP5565106B2 - 排水処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、有機物質を含有する水から有機物質を除去して浄化する装置に関し、特に各種工場、研究施設等から排出される有機溶剤等の有害有機物質を含有した産業排水の浄化に用いられる装置に関するものである。
従来より、有害有機物質を排水から除去して浄化する装置としては、活性汚泥処理装置が広く用いられている。すなわち、有害有機物質を含む排水を、多種の微生物群から構成される活性汚泥の入った曝気槽内に通流することによって、有害有機物質を生物分解することのできる処理装置である。
また、他の処理装置として、活性炭等の吸着材を用いた交換式吸着装置も広く用いられている。すなわち、活性炭等の吸着材を充填した槽に有害有機物質を含有した排水を通流させ、吸着材により水中の有害有機物質を効率的に除去するシンプルな処理装置である。
しかしながら、活性汚泥処理装置は微生物を用いた排水処理装置であるため、季節変動を受けやすく、安定的に排水を浄化処理することが困難であること、また、浄化処理効率が低いため、装置スペースが大きくなること、加えて余剰汚泥が排出されるため、余剰汚泥の焼却処理が必要であることといった問題があった。
一方、交換式吸着装置は有害有機物質を一定時間吸着し続け、吸着材の吸着能力が飽和に達すれば、新品への交換、もしくは一度装置から吸着材を取り出して再生が必要となって連続浄化ができず、更に、排水の浄化は、空気の浄化と異なり、微生物の繁殖が不可避であり、吸着材の寿命を縮めることもあって、交換および再生への労力、コスト増大が問題であった。また、従来の浄化装置では、吸着材使用開始時と使用終了前(吸着材取替え直前)では有害有機物質の吸着性能が変化しており、安定に浄化処理することができないという問題点も有していた。
このような問題点を克服するため、吸着工程と脱着工程を交互に行うことで高効率かつ安定的に除去できる排水処理装置が検討されている(例えば、特許文献1参照)。このような排水処理装置において、有害有機物質を含む排水を吸着槽に通流させた場合、ガス処理の場合と比較して吸着材にかかる圧力損失が非常に大きいため、吸着材の形状や充填方法によって吸着槽に均一に水を通流できずに、効率よく有害有機物質が吸着されない場合があった。
吸着槽長を長くして、有害有機物質と吸着材の接触効率を高めることで吸着効率を高めることが知られているが、脱着工程の際に加熱ガスを通風させて吸着材から有害有機物質を脱着させる方法を採用した場合、非常に高い圧力損失が吸着材にかかるために再生エネルギーの増大、コスト増大の課題が残っていた。
また、利用分野である工場や研究施設等の排水は一種類のみの有害有機物質が含まれている例は極めて少なく、様々な種類の有害有機物質が含まれているのが現状であり、市場要請に応えうる低価格で省スペースな排水処理装置を、一種類の細孔構造および表面化学構造等の吸着特性をもつ吸着材のみで行うことは困難であった。
特開2008−188493号公報
本発明は、従来技術の課題を背景になされたもので、排水の連続浄化を実現し、基本的には吸着材の交換が必要なく、様々な有害有機物質が含まれる排水から該有害有機物質を、大量に、省エネルギーで、高効率かつ安定的に除去することができる排水処理装置を提供することを課題とするものである。
本発明者らは鋭意検討した結果、以下に示す手段により、上記課題を解決できることを見出し、本発明に到達した。すなわち本発明は以下の構成からなる。
1.有機物質を含有する排水から有機物質を除去することで当該排水を清浄化する排水処理装置であって、
有機物質を含有する排水を接触させることで有機物質を吸着し、高温の加熱ガスを接触させることで吸着した有機物質を脱着する吸着材が充填された吸着ユニットを2個以上接続した吸着槽を2槽以上備え、
吸着槽を構成する吸着ユニットに対し直列に有機物質を含有する排水を供給することで有機物質を前記吸着材に吸着させて清浄水として排出する吸着工程と、吸着工程後に吸着槽を構成する吸着ユニットに対し並列に高温の加熱ガスを供給することで有機物質を前記吸着素子から脱着させて有機物質を含有する脱着ガスとして排出する脱着工程と、前記脱着工程前に、ガスの通流により吸着槽を構成する吸着ユニットの吸着材表面に残存する水滴を吹き飛ばし、これを除去排水として排出するパージ工程含み
排水処理装置の吸着槽を構成する吸着ユニットの、吸着工程時に最上流部となる吸着ユニットに充填された吸着材が、比表面積が1100〜2000m /gで、全酸性基量が0.2meq/g以下の活性炭素繊維であり、最下流部となる吸着ユニットに充填された吸着材が、比表面積が700〜1100m /gで、全酸性基量が0.05meq/g以下の活性炭素繊維である、
ことを特徴とする排水処理装置。
2.有機物質を含有する排水から有機物質を除去することで当該排水を清浄化する排水処理装置であって、
有機物質を含有する排水を接触させることで有機物質を吸着し、高温の加熱ガスを接触させることで吸着した有機物質を脱着する吸着材が充填され、吸着槽内が仕切りにより2個以上に仕切られている吸着槽を2槽以上備え、
吸着槽内の仕切られた区域に対し、直列に有機物質を含有する排水を供給することで有機物質を前記吸着材に吸着させて清浄水として排出する吸着工程と、吸着工程後に吸着槽内の仕切られた区域に対し、並列に高温の加熱ガスを供給することで有機物質を前記吸着素子から脱着させて有機物質を含有する脱着ガスとして排出する脱着工程と、前記脱着工程前に、ガスの通流により吸着槽内の吸着材表面に残存する水滴を吹き飛ばし、これを除去排水として排出するパージ工程とを含み
排水処理装置の吸着槽内の仕切られた区域の、吸着工程時に最上流部となる吸着区域に充填された吸着材が、比表面積が1100〜2000m /gで、全酸性基量が0.2meq/g以下の活性炭素繊維であり、最下流部となる吸着区域に充填された吸着材が、比表面積が700〜1100m /gで、全酸性基量が0.05meq/g以下の活性炭素繊維である、
含むことを特徴とする排水処理装置。
3.前記吸着材が活性炭素繊維である上記1または2に記載の排水処理装置。
4.前記排水処理装置の脱着工程において、吸着ユニットに供給する高温の加熱ガス風速
を調整する手段が設けられている上記1〜3のいずれかに記載の排水処理装置。
本発明による排水処理装置は、活性炭素繊維をはじめとする吸着材が充填された吸着ユニットを複数個接続させた吸着槽を有する、あるいは、吸着材が充填された吸着槽内を仕切りにより仕切り複数の区域に区切った吸着槽を有する。そして、吸着槽に通流させる有機物質を含む排水を、吸着槽を構成する吸着ユニット、あるいは吸着区域に対して、直列に通流させて排水と吸着材との接触効率を高め、高効率に有機物質を吸着除去を可能にする。一方、吸着槽を構成する吸着ユニット、あるいは吸着区域に対してガスを通風させる際は、ガスを吸着槽を構成する吸着ユニット、あるいは吸着区域に対して、並列に通風させることで、低圧損、省エネルギーで有機物質の脱着を可能とする。それにより、基本的に吸着材の交換の必要が無く、省エネルギー、低コストで、安定に、高い能力で排水中の有機物質を除去することができる処理装置とすることができる。
本発明の好ましい一形態の例である、複数の吸着ユニットを接続して吸着槽を構成する排水処理装置。 本発明の好ましい一形態の例である、吸着槽内に仕切を入れ、複数の仕切られた吸着区域により吸着槽を構成する排水処理装置。
本発明にかかる排水処理装置は、吸着槽が吸着材の充填された吸着ユニットが複数個接続された連結体で構成されている、あるいは、吸着材が充填された吸着槽内を仕切りにより仕切り複数の区域に区切った吸着槽を有する。そして、有機物質を含有する水を吸着ユニット、あるいは吸着区域に対して、直列に通流させて該吸着材に有機物質を吸着させる吸着工程設備と、高温の加熱ガスを吸着ユニット、あるいは吸着区域に対して、並列に通流させて該吸着材に吸着された有機物質を脱着する脱着工程設備を備え、かかる工程を交互に行う水処理装置であることが好ましい。かかる構造を採用することにより、処理を省エネルギー、高効率に且つ連続的に行うことができるからである。
より好ましい装置の構造としては、目的とする有害有機物質の分子径や極性等の化学的性質に応じて、吸着槽を構成する吸着ユニット、あるいは吸着区域の上流側に比表面積の大きい活性炭素繊維が充填され、下流側に比表面積の小さい活性炭素繊維が充填されており、該有害有機物質の含有量に応じて比表面積の異なる活性炭素繊維の充填された吸着ユニット、あるいは吸着区域の構成割合が決定でき、かつ充填された活性炭素繊維の圧力損失に応じて風量・風速を調節できる手段を設けた水処理装置である。
以下、図面を参照して、本発明にかかる水処理装置について詳細に説明する。図1は本発明の好ましい実施形態の例である。図1に例示した水処理装置は、有害有機物質を含有した水は原水導入ライン11を通じて吸着材の充填された吸着ユニット15に対して直列になるように送られ、吸着材により有機物質を吸着除去して処理水排出ライン14を通じて浄化水として排出する吸着工程を有する。
吸着ユニット15の連結体から構成される吸着槽は2個以上に分割されており、一方の吸着槽が吸着工程を行っている間、もう一方の吸着槽には各吸着ユニットに対して並列に高温の加熱ガスを通風させて脱着させ、この工程を交互に切り替えて行わせることが好ましい。かかる構造を採用することにより、基本的に吸着材の交換が必要なくかつ、該有害有機物質を含む水を連続的に、安定に処理できるからである。
さらに脱着工程前にガスの通流により吸着素子表面に残存する水滴を除去するパージ工程を有することが好ましい。水滴を気流で除去することにより、加熱による有害有機物質の脱着が容易になるからである。パージガスを高温加熱気流とすることにより、脱着工程を同時におこなってもよいが、エネルギーコスト等から考えて、パージ工程と脱着工程を別にすることが好ましい。
ここで除去された水は、有機物質を含むものであり、集積して焼却等してもよいが、脱水返送ライン10より装置入口の有機物質を含有する原水に戻すことが好ましい。かかる方法によれば、工程数を省略でき、効率的だからである。
吸着ユニット15は、2個以上接続された連結体で吸着槽として構成されており、吸着槽長は長い方が好ましい。かかる構造を採用することにより、有害有機物を含む水と吸着材との接触効率が向上することで高効率に該有害有機物質を吸着除去できるからである。
また、吸着ユニット15に充填される吸着材16、17は、吸着によって除去を目的とする有害有機物質の分子径、極性等の化学的性質に応じて、最適な細孔構造、表面化学構造等の吸着特性をもつ活性炭素繊維を選定し、含有量等に応じて接続させる吸着ユニットの数を決めて吸着槽を構成する方が好ましい。かかる構造を採用することにより、複数の有害有機物質を含む水を効率的、省スペースに吸着除去できるからである。
さらに、吸着ユニットの接続順番は、吸着上流側からして比表面積の大きい吸着材16、17の充填された吸着ユニット順であることが好ましい。かかる構造を採用することにより、吸着工程時に分子径の大きい有害有機物質から順に吸着ユニットに吸着される効率が高くなるため、脱着工程時に該有害有機物質が細孔から脱着する効率も高まるからである。
本発明にかかる吸着材は、構造は、粒状、ペレット状、粉体状、ハニカム状、繊維状の活性炭やゼオライトや活性アルミナや陰イオン交換樹脂や陽イオン交換樹脂があるが、特に性能面から活性炭素繊維であることが好ましい。つまり、活性炭素繊維は表面にミクロ孔を有する事と繊維状構造である事で水との接触効率が高い事で、特に水中の有機物質の吸着速度が速くなり、他の構造に比べて極めて高い除去効率を発現できるからである。
本発明で用いる活性炭素繊維は、フェノール系、ピッチ系、PAN系などの原料は特に限定しないが、表面に存在するカルボキシル基や水酸基といった表面酸性基量の指標となる全酸性基量が0.2meq/g以下であることが好ましい。表面酸性基が存在すると、表面酸性基が選択的に水分子と結合し、クラスターを形成することで細孔を塞ぐために、水中での有害有機物質の吸着能が低下するためである。
本発明で用いる活性炭素繊維はBET比表面積が700〜2000m/g、全細孔容積が0.4〜0.9cm/g、平均細孔経が10〜20Åのものが好ましい。それは前述した通り吸着除去を目的とした有害有機物質の含有量に応じて各活性炭素繊維の充填された吸着ユニット、あるいは吸着区域の構成割合を決めるが、BET比表面積700m/g以下、全細孔容積0.4cm/g、細孔径が10Å以下では、ほぼ全ての有機物質の吸着量が低くなり、BET比表面積2000m/g以上、細孔容積0.9cm/g、細孔径が20Å以上なると、細孔径が大きくなることで、分子径の小さい物質の吸着能力が低下するだけでなく、強度が弱くなり、また素材のコストが高くなり経済的では無くなるからである。
以下に実施例を示し、本発明をより具体的に説明する。実施例中に示した特性は以下の方法で測定した。
(全酸性基量)
活性炭素繊維の表面酸性基量は、Boehmの滴定法により測定した。活性炭素繊維試料約2gに対し0.01mol/lの水酸化ナトリウム水溶液を60ml加え、25℃で2時間振とうさせた。活性炭素繊維試料と溶液をろ別し、ろ液を25ml採取した。指示薬としてフェノールフタレインを数滴加え、残留塩基性成分を0.01mol/lの塩酸で滴定し、以下の式で全酸性基量を算出した。
全酸性基量(meq/g)=(D×60×K)/(W×25)
D:吸着塩基性量(ml)
K:塩酸濃度(mol/l)
W:活性炭素繊維試料重量(g)
(BET比表面積)
BET比表面積は、液体窒素の沸点(−195.8℃)雰囲気下、相対圧力0.0〜0.15の範囲で上昇させたときの試料への窒素吸着量を数点測定し、BETプロットにより試料単位質量あたりの表面積(m/g)を求めた。
(細孔容積)
細孔容積は、相対圧0.95における窒素ガスの気体吸着法により測定した。
(平均細孔径)
平均細孔径は、以下の式で求めた。
dp=40000Vp/S(ただし、dp:平均細孔径(Å))
Vp:細孔容積(cc/g)
S:BET比表面積(m/g)
(有機物質除去効果)
300mg/lのエタノール、600mg/lの酢酸、250mg/lの酢酸エチル、300mg/lのIPAを含む温度30℃の水を空間速度(SV)5h−1で流し、10時間後と100時間運転後の各水処理装置出口の各溶剤濃度およびpHを測定した。
(溶剤濃度評価)
入口・出口の溶剤濃度をガスクロマトグラフ法により分析し測定した。
(pH評価)
入口・出口のpHをガラス電極法により分析し測定した。
[実施例1]
全酸性基量が0.2meq/g、平均細孔径14Å、BET比表面積1500m/g、全細孔容積0.68cm/gの活性炭素繊維Aおよび全酸性基量が0.05meq/g、平均細孔径13Å、BET比表面積1000m/g、全細孔容積0.50cm/gの活性炭素繊維Bを使用した40mmφで、厚み150mmの重量20gの吸着ユニットを作成し、活性炭素繊維Aを含む吸着ユニットAを吸着最上流側に1個、続いて活性炭素繊維Bを含む吸着ユニットBを2個接続した吸着槽を2個作成した。図1のダンパー切替方式の水処理装置に設置して300mg/lのエタノール、600mg/Lの酢酸、250mg/lの酢酸エチル、300mg/lのIPAを含むpH3.2の原水を吸着ユニットに対して直列に30min、600ml導入した(吸着工程)。次に、吸着ユニットに対して並列に外気が通風されるようにダンパー切替操作を行い、風速50cm/cmで5min通風させ(脱水工程)、続いて130℃の加熱ガスを風速50cm/cmで25min通風させて(脱着工程)切替サイクルとした。10サイクル運転後の処理水濃度はエタノール5mg/l以下、酢酸5mg/l以下、酢酸エチル1mg/l以下、IPA1mg/lであり、pHは6.5であった。また、脱水および脱着工程の圧力損失はそれぞれ500mmAqおよび600mmAqであった。
[比較例1]
全酸性基量が0.2meq/g、平均細孔径14Å、BET比表面積1500m/g、全細孔容積0.68cm/gの活性炭素繊維Aおよび全酸性基量が0.05meq/g、平均細孔径13Å、BET比表面積1000m/g、全細孔容積0.50cm/gの活性炭素繊維Bを使用した40mmφで、厚み150mmの重量20gの吸着ユニットを作成し、活性炭素繊維Aを含む吸着ユニットAを吸着最上流側に1個、続いて活性炭素繊維Bを含む吸着ユニットBを2個接続した吸着槽を2個作成した。図1のダンパー切替方式の水処理装置に設置して300mg/lのエタノール、600mg/lの酢酸、250mg/lの酢酸エチル、300mg/lのIPAを含む原水を吸着ユニットに対して並列に30min、600ml導入した(吸着工程)。次に、吸着ユニットに対して直列に外気が通風されるようにダンパー切替操作を行い、風速150cm/cmで5min通風させ(脱水工程)、続いて130℃の加熱ガスを風速150cm/cmで25min通風させて(脱着工程)切替サイクルとした。10サイクル運転後の処理水濃度はエタノール20mg/l以下、酢酸15mg/l以下、酢酸エチル1mg/l以下、IPA5mg/l以下であり、エタノールは4倍、酢酸は3倍、IPAは5倍の処理水濃度の増加が確認され、またpHは4.0まで低下した。さらに、脱水および脱着工程の圧力損失はそれぞれ4500mmAqおよび5400mmAqと非常に高くなる結果となった。
[比較例2]
全酸性基量が0.2meq/g、平均細孔径14Å、BET比表面積1500m/g、全細孔容積0.68cm/gの活性炭素繊維Aおよび全酸性基量が0.05meq/g、平均細孔径13Å、BET比表面積1000m/g、全細孔容積0.50cm/gの活性炭素繊維Bを使用した40mmφで、厚み150mmの重量20gの吸着ユニットを作成し、活性炭素繊維Bを含む吸着ユニットBを吸着最上流側に2個、続いて活性炭素繊維Aを含む吸着ユニットAを1個接続した吸着槽を2個作成した。図1のダンパー切替方式の水処理装置に設置して300mg/lのエタノール、600mg/lの酢酸、250mg/lの酢酸エチル、300mg/lのIPAを含む原水を吸着ユニットに対して直列に30min、600ml導入した(吸着工程)。次に、吸着ユニットに対して並列に外気が通風されるようにダンパー切替操作を行い、風速50cm/cmで5min通風させ(脱水工程)、続いて130℃の加熱ガスを風速50cm/cmで25min通風させて(脱着工程)切替サイクルとした。10サイクル運転後の処理水濃度はエタノール10mg/l以下、酢酸10mg/l以下、酢酸エチル1mg/l以下、IPA2mg/lであり、エタノールは2倍、酢酸は2倍、IPAは2倍の処理水濃度の増加が確認され、またpHは4.7まで低下した。脱水および脱着工程の圧力損失はそれぞれ500mmAqおよび600mmAqであった。
本発明の水処理装置は、一般的に活性炭による吸着能の低いエタノールや酢酸といった高い水溶性で且つ分子径の小さい有害有機物質を含む水の連続浄化を実現し、基本的に吸着材の交換が必要なく、多量の上記有害有機物質を高効率且つ安定に除去することができる処理装置であるため、設備増大を必要とせずに、吸着材交換作業を省略でき、コスト低減、有害物質安定除去でき、特に研究所や工場等の幅広い分野に利用することができ、産業界に寄与することが大である。
10 脱水返送ライン
11 原水導入ライン
12 原水貯蔵タンク
13 原水供給ポンプ
14 処理水排出ライン
15 吸着ユニット
16 吸着材1
17 吸着材2
18 ヒータ
19 送風機
20 脱着ガス排出ライン

Claims (4)

  1. 有機物質を含有する排水から有機物質を除去することで当該排水を清浄化する排水処理装置であって、
    有機物質を含有する排水を接触させることで有機物質を吸着し、高温の加熱ガスを接触させることで吸着した有機物質を脱着する吸着材が充填された吸着ユニットを2個以上接続した吸着槽を2槽以上備え、
    吸着槽を構成する吸着ユニットに対し直列に有機物質を含有する排水を供給することで有機物質を前記吸着材に吸着させて清浄水として排出する吸着工程と、吸着工程後に吸着槽を構成する吸着ユニットに対し並列に高温の加熱ガスを供給することで有機物質を前記吸着素子から脱着させて有機物質を含有する脱着ガスとして排出する脱着工程と、前記脱着工程前に、ガスの通流により吸着槽を構成する吸着ユニットの吸着材表面に残存する水滴を吹き飛ばし、これを除去排水として排出するパージ工程とを含み
    排水処理装置の吸着槽を構成する吸着ユニットの、吸着工程時に最上流部となる吸着ユニットに充填された吸着材が、比表面積が1100〜2000m /gで、全酸性基量が0.2meq/g以下の活性炭素繊維であり、最下流部となる吸着ユニットに充填された吸着材が、比表面積が700〜1100m /gで、全酸性基量が0.05meq/g以下の活性炭素繊維である、
    ことを特徴とする排水処理装置。
  2. 有機物質を含有する排水から有機物質を除去することで当該排水を清浄化する排水処理装置であって、
    有機物質を含有する排水を接触させることで有機物質を吸着し、高温の加熱ガスを接触させることで吸着した有機物質を脱着する吸着材が充填され、吸着槽内が仕切りにより2個以上に仕切られている吸着槽を2槽以上備え、
    吸着槽内の仕切られた区域に対し、直列に有機物質を含有する排水を供給することで有機物質を前記吸着材に吸着させて清浄水として排出する吸着工程と、吸着工程後に吸着槽内の仕切られた区域に対し、並列に高温の加熱ガスを供給することで有機物質を前記吸着素子から脱着させて有機物質を含有する脱着ガスとして排出する脱着工程と、前記脱着工程前に、ガスの通流により吸着槽内の吸着材表面に残存する水滴を吹き飛ばし、これを除去排水として排出するパージ工程とを含み
    排水処理装置の吸着槽内の仕切られた区域の、吸着工程時に最上流部となる吸着区域に充填された吸着材が、比表面積が1100〜2000m /gで、全酸性基量が0.2meq/g以下の活性炭素繊維であり、最下流部となる吸着区域に充填された吸着材が、比表面積が700〜1100m /gで、全酸性基量が0.05meq/g以下の活性炭素繊維である、
    ことを特徴とする排水処理装置。
  3. 前記吸着材が活性炭素繊維である請求項1または2に記載の排水処理装置。
  4. 前記排水処理装置の脱着工程において、吸着ユニットに供給する高温の加熱ガス風速を調整する手段が設けられている請求項1〜3のいずれかに記載の排水処理装置。
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