JP6310517B2 - ゲームプログラムおよびゲームシステム - Google Patents

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本発明は、ゲームプログラムおよびゲームシステムに関する。
従来、アクションゲームまたはロールプレイングゲーム等、ユーザの操作に応じてプレイヤキャラクタを3次元の仮想空間内で動作させるゲームがある。このようなゲームにおいては、敵キャラクタ等の様々なノンプレイヤキャラクタが登場し、プレイヤキャラクタが敵キャラクタを討伐することにより進行するものがある。プレイヤキャラクタおよびノンプレイヤキャラクタの動作は、複数の関節を有する関節モデルの各関節の位置および姿勢(角度)を定めることにより、実現される(例えば特許文献1等参照)。
このような従来のゲームにおいて、一のキャラクタが他のキャラクタに打撃武器等を用いて攻撃を行う場合、よりリアルな攻撃態様を創出するためには、攻撃相手である他のキャラクタの回避行動(しゃがむ等)や弱点部位(頭部が弱点であるのか脚部が弱点であるのか等)に応じて武器の軌道を変更する必要がある。
特開2014−61420号公報
従来の態様では、複数の部位(高さ等)を攻撃するための攻撃動作をキャラクタに行わせるためには、狙う部位ごとに異なる動作角度を有する複数のモーションデータが必要となっていた。武器の相違等、攻撃態様自体が異なる場合には、攻撃態様毎に複数のモーションデータが必要になることになり、データ量が多くなってしまう。このような問題は、攻撃動作のみに限られず、一の動作に対して複数の目標位置が設定され得る動作(例えばスポーツゲームにおけるバット、ラケット等の振り動作等)であれば同様に生じ得る。
そこで本発明は、キャラクタの一の動作に対して複数の目標位置が設定され得る動作をデータ量の増大を抑制しつつ容易に実現することができるゲームプログラムおよびゲームシステムを提供することを目的とする。
本発明の一態様に係るゲームプログラムは、コンピュータを、3次元のキャラクタが動作する3次元の仮想空間を生成する仮想空間生成手段、および前記キャラクタに対応して設定される複数の関節を有する関節モデルの各関節の位置および姿勢を決定することにより、前記キャラクタの動作を制御するキャラクタ動作制御手段、として機能させ、前記キャラクタ動作制御手段は、前記キャラクタの所定部位が所定の仮想基準平面または仮想基準線分上を移動するような基本軌道を表す基本軌道データを取得する基本軌道データ取得手段と、前記仮想基準平面または前記仮想基準線分の角度を変更することにより前記基本軌道を修正した修正軌道を生成する修正軌道生成手段と、前記修正軌道を移動する前記所定部位を起点にして前記関節モデルの各関節の位置および姿勢を決定する動作修正手段と、を含む。
前記修正軌道生成手段は、前記キャラクタの基準位置からの行動方向を設定し、前記行動方向に前記仮想基準平面または前記仮想基準線分が平行になる、または一致するように前記角度を変更してもよい。
前記修正軌道生成手段は、前記所定部位が通過する通過点を設定し、前記通過点が前記仮想基準平面または前記仮想基準線分に含まれるように前記角度を変更してもよい。
前記修正軌道生成手段は、所定の時間間隔ごとに前記角度を変更可能としてもよい。
前記動作修正手段は、前記関節モデルの各関節の位置および姿勢の変化が全体として最小になるように前記関節モデルの各関節の位置および姿勢を決定してもよい。
本発明の他の態様に係るゲームシステムは、上記ゲームプログラムを記憶したプログラム記憶部と、前記プログラム記憶部に記憶されたプログラムを実行するコンピュータとを備えている。
本発明によれば、キャラクタの一の動作に対して複数の目標位置が設定され得る動作をデータ量の増大を抑制しつつ容易に実現することができる。
本実施の形態におけるゲーム装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 図1に示すゲーム装置の機能的な構成を示すブロック図である。 本実施の形態における関節モデルを例示するための図である。 本実施の形態における敵キャラクタの一の動作の例を示す図である。 本実施の形態における敵キャラクタの他の動作の例を示す図である。 図4に示す敵キャラクタの動作の他の制御態様を示す図である。 図5に示す敵キャラクタの動作の他の制御態様を示す図である。 本実施の形態における敵キャラクタの一連の動作例の流れを示す図である。 図8に示す敵キャラクタが第1動作から第2動作に移行する際のオブジェクト当接箇所近傍を示す部分拡大図である。 本実施の形態における動作を説明するための簡単な動作例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態に係るゲームプログラムおよびゲームシステムについて、図面を参照しつつ説明する。
[ゲーム概要]
以下の説明では、家庭用ゲーム装置において実行されるアクションゲームを例として説明する。本実施の形態に係るアクションゲームは、3次元の仮想空間が生成され、ユーザが当該仮想空間内で行動するプレイヤキャラクタを操作して、敵キャラクタを全滅させる、またはゲーム空間内の所定の位置に到達する等といった所定の目標を達成するために、敵キャラクタと戦うことにより進行する。
[ハードウェア構成]
上述したゲームを実現するゲーム装置の構成について説明する。本実施の形態におけるゲームシステムは、下記ゲーム装置2と、当該ゲーム装置2に接続されるモニタ(表示部)19、スピーカ22およびコントローラ(操作部)24などの外部装置とで構成され、下記ディスク型記憶媒体30から読み込んだゲームプログラム30aおよびゲームデータ30bに基づいてゲームを行い得るものである。ただし、以下では、説明を簡単にするため、単にゲーム装置2と称する場合がある。
図1は、本実施の形態におけるゲーム装置2のハードウェア構成を示すブロック図である。図1に示すように、ゲーム装置2は、他のゲーム装置2およびサーバ装置3との間で、インターネットまたはLANなどの通信ネットワークNWを介して互いに通信可能である。このゲーム装置2は、その動作を制御するコンピュータであるCPU10を備え、このCPU10にはバス11を介してディスクドライブ12、メモリカードスロット13、プログラム記憶部を成すHDD14、ROM15およびRAM16が接続されている。
また、CPU10には、バス11を介してグラフィック処理部17、オーディオ合成部20、無線通信制御部23およびネットワークインタフェース25が接続されている。
このうちグラフィック処理部17は、CPU10の指示にしたがってゲーム空間および各キャラクタなどを含むゲーム画像を描画する。また、グラフィック処理部17にはビデオ変換部18を介して外部のモニタ19が接続されており、グラフィック処理部17にて描画されたゲーム画像はビデオ変換部18において動画形式に変換され、モニタ19にて表示されるようになっている。
オーディオ合成部20は、CPU10の指示に従ってデジタルのゲーム音声を再生および合成する。また、オーディオ合成部20にはオーディオ変換部21を介して外部のスピーカ22が接続されている。したがって、オーディオ合成部20にて再生および合成されたゲーム音声は、オーディオ変換部21にてアナログ形式にデコードされ、さらにスピーカ22から外部へ出力されるようになっている。
さらに、オーディオ合成部20は、ゲーム装置2に接続されるヘッドセットやコントローラ24等に設けられたマイク26から入力されるユーザの音声等がオーディオ変換部21にてデジタル形式にコードされたデータを取得可能である。オーディオ合成部20は、取得したデータをCPU10に入力情報として伝えることができる。
無線通信制御部23は、2.4GHz帯の無線通信モジュールを有し、ゲーム装置2に付属するコントローラ24との間で無線により接続され、データの送受信が可能となっている。ユーザは、このコントローラ24に設けられたボタン等の操作子(後述)を操作することにより、ゲーム装置2へ信号を入力することができ、モニタ19に表示されるプレイヤキャラクタの動作を制御可能になっている。また、ネットワークインタフェース25は、インターネットまたはLANなどの通信ネットワークNWに対してゲーム装置2を接続するものであり、他のゲーム装置2またはサーバ装置3との間で通信可能である。そして、ゲーム装置2を、通信ネットワークNWを介して他のゲーム装置2と接続し、互いにデータを送受信することにより、同一のゲーム空間内で同期して複数のプレイヤキャラクタを表示させることができる。これにより、本ゲームにおいては、複数のユーザに対応する複数のプレイヤキャラクタが協同して敵キャラクタと戦う、または複数のユーザ同士が敵対して対戦する、マルチプレイが可能である。
[ゲーム装置の機能的構成]
図2は、図1に示すゲーム装置2の機能的な構成を示すブロック図である。図1に示すようにゲーム装置2は、CPU10、HDD14、ROM15、RAM16、グラフィック処理部17、ビデオ変換部18、オーディオ合成部20、オーディオ変換部21、ネットワークインタフェース25などを含む制御部4を備えたコンピュータとして動作する。そして、図2に示すように、ゲーム装置2の制御部4は、本発明のゲームプログラム30aを実行することで、仮想空間生成手段41、オブジェクト配置手段42、および、キャラクタ動作制御手段43等の機能を発揮する。キャラクタ動作制御手段43は、基本軌道データ取得手段44と、修正軌道生成手段45と、動作修正手段46と、第1動作実行手段47と、第2動作実行手段48と、を含む。
このうち、仮想空間生成手段41は、3次元の仮想空間を生成する。当該仮想空間が、ユーザが操作するプレイヤキャラクタが行動するゲーム空間となる。また、オブジェクト配置手段42は、仮想空間に種々のオブジェクトを配置する。例えば、オブジェクト配置手段42は、プレイヤキャラクタの移動に伴って、ゲームデータ30bに含まれるオブジェクト等のデータを読み出し、仮想空間に配置する。オブジェクト配置手段42は、プレイヤキャラクタおよび敵キャラクタ等のノンプレイヤキャラクタも仮想空間に配置する。
キャラクタ動作制御手段43は、キャラクタに対応して設定される複数の関節を有する関節モデルの各関節の位置および姿勢を決定することにより、キャラクタの動作を制御する。キャラクタ動作制御手段43は、例えば、プレイヤによるコントローラ24の操作に応じて、プレイヤキャラクタの各種動作を制御する。さらに、キャラクタ動作制御手段43は、例えば、敵キャラクタおよび敵キャラクタでないノンプレイヤキャラクタ(味方となって一緒に敵キャラクタを攻撃するキャラクタや味方でも敵でもない村人などのキャラクタ等)の動作も制御する。
図3は、本実施の形態における関節モデルを例示するための図である。図3には、武器(把持オブジェクト)であるチェーンソーW1を把持した敵キャラクタEが例示されている。図3に示されるプレイヤキャラクタPは人間を模したキャラクタとして構成されている。すなわち、プレイヤキャラクタPは、頭部100、首部101、胸部102、腰部103、腕部104、脚部105等を有する複数の部位で構成される。関節モデルMは、これらの部位のそれぞれに対応付けられた複数の関節J(J0,J1〜J3を含む)と、所定の2つの関節J−J間を接続する骨Bとを有している。プレイヤキャラクタPの各部位の体表面は多数のポリゴンの組み合わせで構成されており、各ポリゴンの頂点は1または複数の関節Jに関連付けられている。プレイヤキャラクタPの動作は、関節Jを移動させる(位置を変える)および/または所定角度回転させる(姿勢を変える)ことで行われる。関節Jの位置または姿勢の変化に応じて、その関節Jに関連付けられているポリゴンが連動して変形し、プレイヤキャラクタPの様々な動作が実現される。
通常、キャラクタ動作制御手段43は、所定のモーションデータに基づいて身体の中心部に位置する関節(図3の例では腰関節J0)を起点にして動作を生成する。後述する基本動作は、腰関節J0を起点にして生成される。具体的には、キャラクタ動作制御手段43は、所定の部位を移動させる動作(例えばチェーンソーW1を振る動作、すなわち、チェーンソーW1を把持する手の位置を所定の第1位置から第2位置に移動させる動作)を行う際、まず、腰関節J0の位置および姿勢を決定し、次に当該関節J0に骨Bを介して接続されている関節(胸部102の関節および脚部105の関節)の位置および姿勢を決定する。その後、胸部102の関節Jに骨Bを介して接続されている関節(腕部104の関節J3,J2,J1)の位置および姿勢を決定する。
すなわち、キャラクタ動作制御手段43は、敵キャラクタEの中央部の部位(基端側部位)の関節(親関節)から順に先端側部位の関節(子関節)の位置および姿勢を決定することによって、敵キャラクタEの全身の動きを決定する。例えば、キャラクタ動作制御手段43は、フォワードキネマティクス(FK)に基づいて各関節Jの位置および姿勢を決定する。
なお、本実施の形態および特許請求の範囲において、「関節の位置および姿勢を決定する」とは、関節の座標と関節の所定位置からの角度とを変更可能なパラメータとして有するという意味であり、動作の前後において、関節の位置および姿勢のうちの何れかが変化しない状態も含まれ得る。
さらに、キャラクタ動作制御手段43は、敵キャラクタEの先端側部位(例えば手、足等)の関節から順に中央部の部位の関節の位置および姿勢を決定することによって、敵キャラクタEの全身の動きを決定することもできる。例えば、キャラクタ動作制御手段43は、インバースキネマティクス(IK)に基づいて各関節Jの位置および姿勢が決定され得る。すなわち、IKの場合、親関節と子関節との関係がFKと逆になる。
本実施の形態において、ゲームデータ30bとして敵キャラクタEの所定部位が所定の仮想基準平面B1または仮想基準線分B2上を移動するような基本軌道を表す基本軌道データが記憶されている。キャラクタ動作制御手段43は、基本軌道データに基づいた敵キャラクタEの動作制御を行うべく基本軌道データ取得手段44、修正軌道生成手段45および動作修正手段46の機能を実行する。
[仮想基準平面を用いた動作の具体例]
図4は、本実施の形態における敵キャラクタの一の動作の例を示す図である。図4においては、敵キャラクタEが左手HでチェーンソーW1を把持した状態で、当該チェーンソーW1を振り回して攻撃する動作を示している。
敵キャラクタEが上記動作を行う場合、基本軌道データ取得手段44は、当該動作の間、敵キャラクタEの所定部位が予め定められた仮想基準平面B1上を移動するように制御するような、基本軌道データ(モーションデータ)を取得する。図4の例において、仮想基準平面B1上を移動する敵キャラクタEの所定部位は、チェーンソーW1の先端部Tである。これに代えて、例えば、敵キャラクタEの手首関節J1を所定部位に設定してもよい。このように、本実施の形態および特許請求の範囲における「キャラクタの所定部位」には、キャラクタ本体のみならず、キャラクタが把持する把持オブジェクト(例えば武器、バット等)またはキャラクタが装着している装着オブジェクト(例えば鎧、グローブ等)が含まれ得る。
ゲームデータ30bとして記憶されているモーションデータの初期状態において仮想基準平面B1aは、仮想空間に対して所定の初期角度(本実施の形態では0°、すなわち地面に平行)となるように設定されている。図4においては、この初期角度における動作時の敵キャラクタをEaで示している。仮想基準平面B1は、当該平面の中心位置と当該中心位置からの法線の向きとにより設定される。仮想基準平面B1の中心位置は、例えば敵キャラクタEの腰関節J0からの方向および距離に基づいて設定される。
初期角度における動作を実行する場合、キャラクタ動作制御手段43は、初期角度における動作時の敵キャラクタEaの動作を、関節モデルMを構成する複数の関節Jのうちの中央部に位置する所定の関節(腰関節J0)を起点にして生成する。例えば、初期角度における動作のためのモーションデータは、FKに基づいて動作するデータとして構成される。
敵キャラクタEaの攻撃対象(例えばプレイヤキャラクタ)の高さ方向位置が変化した場合等の所定の条件成立時において、修正軌道生成手段45は、仮想基準平面B1aの角度(例えば地面に対する角度)を変更する。例えば、敵キャラクタEaの攻撃対象がジャンプ等の動作により上方に回避した場合、修正軌道生成手段45は、初期状態の仮想基準平面B1aに対して敵キャラクタEaの前方に向かうに従って地面から離れるような角度に仮想基準平面B1b(上向きの仮想基準平面B1b)を設定する。本明細書において、このときの敵キャラクタをEbとする。また、敵キャラクタEaの攻撃対象がしゃがむ等の動作により下方に回避した場合、修正軌道生成手段45は、初期状態の仮想基準平面B1aに対して敵キャラクタEaの後方に向かうに従って地面から離れるような角度に仮想基準平面B1c(下向きの仮想基準平面B1c)を設定する。本明細書において、このときの敵キャラクタをEcとする。
図4の例において、修正軌道生成手段45は、敵キャラクタEの基準位置(腰関節J0)からの行動方向Dを設定し、行動方向Dに仮想基準平面B1が平行になるように当該仮想基準平面B1の角度を変更する。図4の例において、初期角度における敵キャラクタEaの行動方向Daは、地面に対して平行である。修正軌道生成手段45は、行動方向Dを初期角度におけるDaから上方に所定の角度θab変化させた行動方向Dbとすることにより、これに平行な上向きの仮想基準平面B1bを設定する。同様に、修正軌道生成手段45は、行動方向Dを初期角度におけるDaから下方に所定の角度θac変化させた行動方向Dcとすることにより、これに平行な下向きの仮想基準平面B1cを設定する。例えば、キャラクタ動作制御手段43が、行動方向Dを攻撃対象に向くように制御すれば、攻撃対象の位置変化に応じて敵キャラクタEの動作の基準となる仮想基準平面B1の角度を変化させることができる。修正軌道生成手段45は、このような仮想基準平面B1の角度を変更することにより、基本軌道を修正した修正軌道を生成する。
動作修正手段46は、修正軌道(すなわち、角度変更後の仮想基準平面B1上)を移動する所定部位(本例におけるチェーンソーW1の先端部T)の位置を起点にして関節モデルMの各関節Jの位置および姿勢を決定する。より具体的には、動作修正手段46は、ゲームデータ30bとして記憶されている基本軌道のモーションデータ(FKに基づくモーションデータ)を、チェーンソーW1の先端部Tの位置を制約条件(仮想基準平面B1内に位置すること)として、すなわち、当該先端部Tの位置を起点にして各関節Jの動きを補間する。例えば、動作修正手段46は、チェーンソーW1の先端部Tの位置を起点にして手首間接J1から左腕部104を通じて敵キャラクタEb,Ecの中央部(腰関節J0)に至る各関節の位置および姿勢をIKに基づいて順次決定する。
このとき、動作修正手段46は、関節モデルMの各関節の位置および姿勢の変化が全体として最小になるように関節モデルMの各関節Jの位置および姿勢を決定する。連続する複数の関節の位置および姿勢をIKに基づいて決定する場合、各関節の位置および姿勢について複数の解があるため、敵キャラクタEb,Ecの動きが不自然にならないようにすべての関節の位置および姿勢を決定する必要がある。そこで、動作修正手段46は、各関節の位置および姿勢の変化が全体として最小になるように各関節の位置および姿勢を決定する。これにより、各関節における急激な位置または姿勢の変化を抑制し、敵キャラクタEb,Ecの動きが不自然に見えるのを防止することができる。なお、決定された各関節の位置および姿勢の変化が全体として所定以上の変化である場合は不自然な動作となるおそれがあるので、動作修正手段46は、動作の修正を行わないように制御してもよい。この場合、敵キャラクタEは、基本軌道に沿った動作を行うため、攻撃が空振りする場合が生じる。
以上のような態様によれば、キャラクタの少なくとも一部が平面内を移動する基本動作について予めFKに基づいて定められた1つのモーションデータに仮想基準平面B1を設定し、当該仮想基準平面B1の角度を変更することにより、キャラクタの少なくとも一部が移動する平面の角度が異なる複数の動作を1つのモーションデータから生成することができる。この際、様々な角度における動作において、元のモーションデータを、仮想基準平面B1内を移動するキャラクタの部位を起点にしたIKに基づいて補間することにより、様々な角度における動作においてもキャラクタの動きが不自然になるのを防止することができる。
上記例では、水平にチェーンソーW1を振り回す敵キャラクタEaの動作についてのモーションデータから、上方にチェーンソーW1を振り回す敵キャラクタEbの動作および下方にチェーンソーW1を振り回す敵キャラクタEcの動作を違和感なく創出することができる。
このように、所定の動作について1つのモーションデータを予めゲームデータ30bとして用意しておくだけで動作角度が異なる複数の動作を表現することができる。したがって、キャラクタの一の動作に対して複数の目標位置が設定され得る動作をデータ量の増大を抑制しつつ容易に実現することができる。
修正軌道生成手段45は、所定の時間間隔(例えば1フレーム)ごとに角度を変更可能(修正軌道を生成可能)としてもよい。例えば、敵キャラクタEがチェーンソーW1を振り回す連続動作を開始する時点で、攻撃対象が正面にいる(通常の立ち姿勢の)場合、敵キャラクタEは、行動方向Daに平行な仮想基準平面B1aに沿ってチェーンソーW1を振り回す連続動作を開始する。当該連続動作開始後、所定のフレーム数経過時において攻撃対象がしゃがむ動作を行った場合、行動方向はDaからDcに変化する。このため、敵キャラクタEの行動は、行動方向Dcに平行な仮想基準平面B1cに沿ってチェーンソーW1を振り回す連続行動に遷移する。
これによれば、敵キャラクタEの動作を、攻撃対象の動きに追従して動作させることが可能となる。なお、動作開始から所定期間経過後は追従不能としてもよい。例えば、動作開始から所定フレーム経過後は、攻撃対象の位置が変化しても(行動方向Dが変化しても)仮想基準平面B1を変化させない。これに代えて、動作開始から所定フレーム経過後は、攻撃対象の位置が変化しても行動方向Dが変化しないようにしてもよい。これにより、敵キャラクタEの攻撃が攻撃対象(プレイヤキャラクタ)に必ず命中することを防止することができ、ゲームにおける難易度が不適切に高くなるのを防止することができる。当然ながら、特定の攻撃態様(特殊攻撃等)については当該攻撃行動の終了時点まで攻撃対象の動きに追従する(高確率で攻撃が命中する)ようにしてもよい。
なお、仮想基準平面B1内における所定部位の動きは、所定部位が仮想基準平面B1内を移動する限り限定されない。例えば、上記例のような円弧状の動きだけでなく、矩形状でも、2次曲線状でもよい。
また、図4の例では、キャラクタを基準として行動方向Dが上下方向にのみ変化する例を示したが、行動方向Dを左右方向に変化可能とし、当該左右方向の変化に対応して仮想基準平面B1を敵キャラクタEの左右方向に傾けることを可能にしてもよい。さらに、行動方向Dを三次元的に変化させることにより、仮想基準平面B1を三次元的に変化可能としてもよい。
[仮想基準線分を用いた動作の具体例]
図5は、本実施の形態における敵キャラクタの他の動作の例を示す図である。図5においては、敵キャラクタEが両手H1,H2で槍W2を把持した状態で、当該槍W2を突き出して攻撃する動作を示している。図5の例において、敵キャラクタEが上記動作を行う場合、基本軌道データ取得手段44は、当該動作の間、敵キャラクタEの所定部位が予め定められた仮想基準線分B2上を移動するように制御するような、基本軌道データ(モーションデータを取得する)。図5の例において、仮想基準線分B2上を移動する敵キャラクタEの所定部位は、左手首関節J1Lである。
ゲームデータ30bとして記憶されているモーションデータの初期状態において仮想基準線分B2aは、仮想空間に対して所定の初期角度(本実施の形態では0°、すなわち地面に平行)となるように設定されている。図5においては、この初期角度における動作時の敵キャラクタをEaで示している。仮想基準線分B2は、動作の開始点の位置と終了点の位置とにより設定される。例えば開始点および終了点は、当該動作における左手首関節J1Lの位置に基づいて設定される。
図5の例においても、図4の例と同様に、初期角度における動作を実行する場合、キャラクタ動作制御手段43は、初期角度における動作時の敵キャラクタEaの動作を、関節モデルMを構成する複数の関節Jのうちの中央部に位置する所定の関節(腰関節J0)を起点にして生成する。そして、所定の条件が成立した場合、修正軌道生成手段45は、仮想基準線分B2の角度を変更し、当該角度の変更に応じた修正軌道を生成する。そして、動作修正手段46は、修正軌道(すなわち、角度変更後の仮想基準線分B2上)を移動する所定部位(本例における左手首関節J1L)の位置を起点にして関節モデルMの各関節Jの位置および姿勢を決定する。なお、本例においても、修正軌道生成手段45は、敵キャラクタEの基準位置からの行動方向Dを設定し、行動方向Dに仮想基準線分B2が平行になるまたは一致するように当該仮想基準線分B2の角度を変更する。本例において、敵キャラクタEの基準位置は、左手首関節J1Lであるため、行動方向Dは、そのまま仮想基準線分B2の向きに一致する。
より具体的には、動作修正手段46は、ゲームデータ30bとして記憶されている基本軌道のモーションデータ(FKに基づくモーションデータ)を、敵キャラクタEの左手首関節J1Lの位置を制約条件(仮想基準線分B2内に位置すること)として、すなわち、当該左手首関節J1Lの位置を起点にして各関節Jの動きを補間する。例えば、動作修正手段46は、左手首関節J1Lの位置を起点にして左腕部104Lの肘関節J2Lおよび肩関節J3Lの位置および姿勢をIKに基づいて順次決定するとともに、槍W2を把持する右手H2を含む右腕部104Rの手首関節J1R、肘関節J2Rおよび肩関節J3Rの位置および姿勢をIKに基づいて順次決定する。さらに、動作修正手段46は、両腕部104L,104Rの位置および姿勢に基づいて他の部位(腰関節J0等)の位置および姿勢をIKに基づいて順次決定する。上記以外の態様は図4の例と同様であるので詳しい説明は省略する。
以上のように、キャラクタの少なくとも一部が線分内を移動する基本動作について予めFKに基づいて定められた1つのモーションデータに仮想基準線分B2を設定し、当該仮想基準線分B2の角度を変更することにより、キャラクタの少なくとも一部が移動する線分の角度が異なる複数の動作を1つのモーションデータから生成することができる。この際、様々な角度における動作において、元のモーションデータを、仮想基準線分B2内を移動するキャラクタの部位を起点にしたIKに基づいて補間することにより、様々な角度における動作においてもキャラクタの動きが不自然になるのを防止することができる。
上記例では、水平に槍W2を突き出す敵キャラクタEaの動作についてのモーションデータから、上方に槍W2を突き出す敵キャラクタEbの動作および下方に槍W2を突き出す敵キャラクタEcの動作を違和感なく創出することができる。
なお、仮想基準線分B2、すなわち仮想基準線分B2に沿って移動するキャラクタの所定部位の動きは、直線でなくてもよく、曲線(円弧、波状)でも、折れ線でもよい。
また、図5の例においても、行動方向Dを左右方向に変化可能とし、当該左右方向の変化に対応して仮想基準線分B2を敵キャラクタEの左右方向に傾けることを可能にしてもよい。さらに、行動方向Dを三次元的に変化させることにより、仮想基準線分B2の向きを三次元的に変化可能としてもよい。
[角度変更に関する変形例]
上記図4および図5の例では、敵キャラクタEの基準位置からの行動方向Dに仮想基準平面B1または仮想基準線分B2が平行になる、または一致するように当該仮想基準平面B1または仮想基準線分B2の角度を変更する態様を例示した。しかし、仮想基準平面B1または仮想基準線分B2の角度を変更するための制御態様は、これに限られない。
図6は、図4に示す敵キャラクタの動作の他の制御態様を示す図であり、図7は、図5に示す敵キャラクタの動作の他の制御態様を示す図である。図6および図7に示す例において、修正軌道生成手段45は、所定部位が通過する通過点X(Xa,Xb,Xc)を設定し、当該通過点Xが仮想基準平面B1または仮想基準線分B2に含まれるように仮想基準平面B1または仮想基準線分B2の角度を変更する。
例えば、図6の例において、修正軌道生成手段45は、攻撃対象(プレイヤキャラクタ等)の位置等に基づく所定の通過点Xの位置座標を取得する。そして、修正軌道生成手段45は、回転後の仮想基準平面B1b,B1cが通過点Xの位置を含むように、初期状態の仮想基準平面B1aを、所定の中心位置(例えば腰関節J0)を通過する所定の回転軸回りに回転させる。
また、例えば、図7の例においても、修正軌道生成手段45は、攻撃対象(プレイヤキャラクタ等)の位置等に基づく所定の通過点Xの位置座標を取得する。そして、修正軌道生成手段45は、回転後の仮想基準線分B2b,B2cが通過点Xの位置を含むように、初期状態の仮想基準線分B2aを、所定の中心位置(例えば腰関節J0)を通過する所定の回転軸回りに回転させる。
このような態様によれば、通過点Xをキャラクタの行動により、キャラクタに当接させたい対象に確実に当接させることができ、当該当接させるための動作を自然に表現することができる。
なお、上記態様以外の態様は、図4または図5の例と同様であるので詳しい説明は省略する。また、本変形例においても、通過点Xの位置は、キャラクタから見て初期状態の通過点Xaから上下方向に移動させるだけでなく左右方向に移動させることにより、仮想基準平面B1または仮想基準線分B2の向きを三次元的に変化可能としてもよい。
以下、上記実施の形態に基づいて動作する敵キャラクタEが所定のオブジェクトに当接した場合の動作制御について説明する。
図8は、本実施の形態における敵キャラクタの一連の動作例の流れを示す図である。図8においては、図4および図6に示されるようなチェーンソーW1を把持した敵キャラクタEの動作に基づいて説明する。図8においては、敵キャラクタEを、一連の動作に含まれる各動作に応じて異なる符号を付して区別している。具体的には、下記第1動作を行っている状態の敵キャラクタをEaとし、第2動作を行っている状態の敵キャラクタをEbとしている。
本実施の形態において、キャラクタ動作制御手段43は、敵キャラクタEaがチェーンソーW1を振り下ろす動作(第1動作)と、当該第1動作中にチェーンソーW1が固定オブジェクトである壁Qに当接した場合に、チェーンソーW1が壁Qを切断している間の動作(第2動作)を実行する。このために、キャラクタ動作制御手段43は、このような一連の動作を実行するために、第1動作実行手段47、および、第2動作実行手段48の各機能を実行する。
まず、ユーザによるコントローラ24の操作に基づいて、第1動作実行手段47が敵キャラクタEにおける連動する複数の関節を含む所定の連動部位による所定の第1動作を実行する。より具体的には、第1動作実行手段47は、ゲームデータ30bに記憶されているチェーンソーW1の振り下ろし動作についてのモーションデータを読み出し、当該モーションデータを実行する。すなわち、本実施の形態における連動部位は、左腕部104である。これにより、敵キャラクタEaは、チェーンソーW1を把持した腕部104を振り下ろす動作を行う。第1動作実行手段47は、第1動作を、関節モデルMを構成する複数の関節Jのうちの中央部に位置する所定の関節(腰関節J0)を起点にして生成する。例えば、第1動作のためのモーションデータは、FKに基づいて動作するデータとして構成される。
キャラクタ動作制御手段43は、第1動作中、所定のタイミングごと(例えば1フレームごと)に、敵キャラクタEaにおける所定の部位が所定のオブジェクト(図8の例では壁Q)に当接したかどうかを判定する。本実施の形態において、所定の部位は、敵キャラクタEaが把持するチェーンソーW1である。このように、本実施の形態および特許請求の範囲における「キャラクタにおける所定の部位」には、キャラクタ本体のみならず、キャラクタが把持する把持オブジェクト(例えば武器、バット等)またはキャラクタが装着している装着オブジェクト(例えば鎧、グローブ等)が含まれ得る。
チェーンソーW1が壁Qに当接したと判定された場合、第2動作実行手段48は、敵キャラクタEbにおける第2動作を実行する。より具体的には、第2動作実行手段48は、ゲームデータ30bに記憶されているチェーンソーW1の切断動作についてのモーションデータを読み出し、当該モーションデータを実行する。これにより、敵キャラクタEbは、チェーンソーW1が壁Qを切断することによる応力を全身、特に、チェーンソーW1を把持する腕部に、受けているような動作を行う。
図9は、図8に示す敵キャラクタが第1動作から第2動作に移行する際のオブジェクト当接箇所近傍を示す部分拡大図である。第2動作は、連動部位である腕部104のうちのチェーンソーW1におけるオブジェクト当接箇所Tを含む部位(手首)の動きが第1動作における当該部位の動きに比べて遅くなるような動作として構成される。この際、腕部104のうちの他の部位の動作速度は、第1動作と変わらない。この結果、当該部位の動きが腕部104のうちの他の部位の動きに比べて遅くなるような動作として構成される。すなわち、第2動作実行手段48は、第2動作を、関節モデルMを構成する複数の関節JのうちのチェーンソーW1を把持する腕部104の先端に位置する第1関節(手首関節)J1の位置および姿勢の変化を、当該手首関節J1より基端側にある少なくとも1つの関節(例えば肘関節J2および肩関節J3)の位置および姿勢の変化より遅くする。
例えば、第1動作における肩関節J3の位置および/または姿勢の単位時間当たりの変化量を第1肩関節変化量ΔMJ31とし、第2動作における肩関節J3の位置および/または姿勢の単位時間当たりの変化量を第2肩関節変化量ΔMJ32とし、第1動作における手首関節J1の位置および/または姿勢の単位時間当たりの変化量を手首関節変化量ΔMJ11とし、第2動作における手首関節J1の位置および/または姿勢の単位時間当たりの変化量を第2手首関節変化量ΔMJ12とした場合、第2動作実行手段48は、第1動作に対する第2動作の肩関節変化量の割合を示す第1の値VJ3=ΔMJ32/ΔMJ31に対して、第1動作に対する第2動作の手首関節変化量の割合を示す第2の値VJ1=ΔMJ12/ΔMJ11が小さくなるように、手首関節J1、肘関節J2および肩関節J3の位置および姿勢の変化を制御する。
上記態様についてより簡単な動作例に基づいて説明する。図10は、本実施の形態における動作を説明するための簡単な動作例を示す図である。図10には、関節モデルMのうち、手首関節J1、肘関節J2および肩関節J3のみを示している。本例の動作例は、第1動作としてこれらの関節J1〜J3が所定位置を中心点Dとする同心円となる動作円C1〜C3上を等角速度で移動する態様を示している。つまり、第1動作において、各関節J1〜J3が、各関節J1〜J3を接続している骨B2,B3が半径方向に一直線上となるように動作する。なお、図10において各関節の添え字(J1、J2,J3のn=0,1,2,3,4)は、時間経過を示す。例えばJ1,J2,J3が時刻tにおける各関節の位置を示し、J1,J2,J3が時刻tにおける各関節の位置を示す。
本例における関節モデルMを有するキャラクタが第1動作を行った場合、壁Q等のオブジェクトが存在しなければ、各時刻t〜tの何れにおいても、3つの関節J1〜J3は動作円の半径方向に一直線上に並んだ状態が維持される。図10では、位置が変化する手首関節J1および肘関節J2のオブジェクトに当接しない場合の第1動作における各時刻の位置をJ1’,J2’で表している。
図10は、時刻tにオブジェクトに当接した例を示している。したがって、時刻tにおける各関節J1〜J3は動作円の半径方向に一直線上に並んでいる。この後の第2動作において、肩関節J3の位置および姿勢の変化に対して、手首関節J1および肘関節J2の位置および姿勢の変化は、オブジェクトに当接しなかった場合に比べて同じ動作円上を移動しつつも遅れるようになる。ここで、本例において、肩関節J3の位置の変化は、オブジェクトに当接しなかった場合と同じとする。
例えば、時刻tにおける手首関節J1は、オブジェクトに当接しなかった場合(J1’)に比べて50%の移動量となる。また、時刻tにおける手首関節J1は、オブジェクトに当接しなかった場合(J1’)に比べて0%の移動量(時刻tの時点でJ1’の位置に到達)となる。第2動作実行手段48は、肘関節J2の動作および肩関節J3の姿勢を、骨B2,B3が滑らかに繋がるように、チェーンソーW1を把持する手(手首関節J1の先端側部位)の位置を起点にして(IKに基づいて)決定する。
図10は、時刻tにオブジェクトとの当接状態が解除された(図8における壁Qを切断し終わった状態の)例を示している。したがって、時刻t以降において、第2動作実行手段48は、各関節J1〜J3の位置および姿勢の変化を第1動作の状態に徐々に復帰させるように制御する。より具体的には、第2動作実行手段48は、手首関節J1を起点した動作を解除するとともに、手首関節J1および肘関節J2の移動速度を徐々に上げる(元に戻す)ように制御する。再び各関節J1〜J3が一直線上に並んだ後は、第1動作実行手段47が第1動作を実行する。
以上のような態様によれば、敵キャラクタEbの壁Qへの当接後は、チェーンソーW1を把持する手以外の部位の動作速度が第1動作と同じ速度を維持した状態で、チェーンソーW1を把持する手の動作速度が第1動作より遅い動作速度となるような第2動作が実行される。
したがって、単にヒットストップを行うだけの従来の態様に比べて、チェーンソーW1が壁Qを切断している抵抗力により、腕部104の動きが遅くなる表現を実現することができる。したがって、チェーンソーW1が壁Qを切断するとき等の表現をユーザによりリアルに感じさせることができる。しかも、腕部104の動きをチェーンソーW1を把持する手の位置を基点として動作させることにより、キャラクタの攻撃態様、オブジェクト当接箇所Tの位置によらず、一のモーションデータを追加するだけで、様々な攻撃態様および様々な壁Q等への当接状態に応じて第2動作を実行することができる。したがって、データ量の増大を抑制しつつよりリアルな表現を実現することができる。
さらに、第2動作実行手段48は、中央部に位置する所定の関節(腰関節J0)の位置および姿勢の変化を第1動作時より遅くする(ΔMJ01>ΔMJ02)。例えば、第2動作における腰関節J0の位置および姿勢の変化量ΔMJ02は、第1動作における変化量ΔMJ01に比べて、0.1倍程度にする。これにより、図10の例において領域Uにおける各関節の動きは、第1移動時に比べて全体的にも遅くなる。さらに、第2動作実行手段48は、壁Qが当接した所定の部位(手首およびチェーンソーW1)の動きを腰関節J0の位置および姿勢の変化より遅くする。これにより、第2動作においては、肩関節J3に対して肘関節J2および手首関節J1が遅れる動作に加えて、腕部104の全体の動きが敵キャラクタEbの胴体の動きに対して遅れる動作が実現される。これにより、敵キャラクタEbがチェーンソーW1を把持している腕部104を振る動作に力を入れている一方で、チェーンソーW1が壁Qを切断している抵抗力により、なかなか切り進まないような表現を実現することができる。
また、ゲームデータ30bとして、壁Q等のオブジェクトに対応するオブジェクトの材質(例えば硬さ)等に関する情報が予め記憶されており、第2動作実行手段48は、当該オブジェクトの情報に応じて、プレイヤキャラクタPの第2動作の動作速度を変更する、または、IKに基づく各関節の動作(位置および姿勢)を補正してもよい。
さらに、敵キャラクタEb全体の動作が遅くなることにより、第2動作の時間(チェーンソーW1により壁Qを切断する時間)を第1動作の腕の動きに基づいた時間に比べて長くすることができ、よりリアルな表現を実現することができる。
また、第2動作中は、胸部102および腰部103を所定方向に振動させることとしてもよい。このほか、第2動作実行手段48は、第2動作においてキャラクタに対して第1動作時とは異なる特殊なエフェクト表現を行ってもよい。これにより、チェーンソーW1が壁Qを切断する際の応力が敵キャラクタEbに伝達されるような表現を実現することができる。
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変更、修正が可能である。
例えば、上記実施の形態においては、敵キャラクタEにおける動作について説明したが、他のノンプレイヤキャラクタまたはプレイヤキャラクタにおける動作に適用することも可能である。
また、上記実施の形態においては、仮想基準平面B1に沿った動作として敵キャラクタEがチェーンソーW1を振り回す動作(攻撃動作)について例示し、仮想基準線分B2に沿った動作として敵キャラクタEが槍W2を突き出す動作(攻撃動作)について例示したが、適用可能な動作はこれに限られない。例えば、仮想基準平面B1に沿った動作としては、剣等の武器を振る動作、バットまたはラケット等の球技に用いる道具のスイング動作、空手等の腕または脚を振って回転攻撃する動作、野球等のボールを投げる動作等、種々の動作に適用可能である。
例えば、バットまたはラケット等のスイング動作を、仮想基準平面B1に沿って行わせる場合、図6の例のように、通過点Xをボールの位置に設定すれば正確なバッティング表現が可能となる。本例によれば、従来のように、当接(ヒット)判定である(ボールが跳ね返る処理を実行する)にもかかわらず、ゲーム画面上では実際にはバットまたはラケットにボールが当接していないといった状態となることを有効に防止することができる。
また、例えば、仮想基準線分B2に沿った動作としては、剣、シャベル等の武器を突き出す動作、シャベル等の道具を用いて地面または壁を掘る動作、ボクシング等の腕または脚を伸ばして攻撃する動作等、種々の動作に適用可能である。
上記実施の形態において、関節モデルMに含まれる複数の関節Jは人間の関節を模したものでもよいし、モンスター等、より多い関節またはより少ない関節を有していてもよい。すなわち、上記動作が適用できるキャラクタは、人間のキャラクタだけでなく、様々なモンスター等も含まれる。
また、上記実施の形態においては、アクションゲームを例示したが、3次元のキャラクタについての上記動作態様は、ロールプレイングゲーム、シミュレーションゲームまたはシューティングゲーム等、3次元の仮想空間を用いる種々のゲームに適用可能である。
また、上記実施の形態では据え置き型のゲーム装置について説明したが、携帯型のゲーム装置、携帯電話機、およびパーソナルコンピュータなどのコンピュータについても、本発明を好適に適用することができる。
本発明は、本発明によれば、キャラクタの一の動作に対して複数の目標位置が設定され得る動作をデータ量の増大を抑制しつつ容易に実現するために有用である。
2 ゲーム装置
30a ゲームプログラム
30b ゲームデータ
41 仮想空間生成手段
43 キャラクタ動作制御手段
44 基本軌道データ取得手段
45 修正軌道生成手段
46 動作修正手段
B1,B1a〜B1c 仮想基準平面
B2,B2a〜B2c 仮想基準線分
D,Da〜Dc 行動方向
E,Ea〜Ec 敵キャラクタ
J 関節
M 関節モデル
X,Xa〜Xc 通過点

Claims (5)

  1. コンピュータを、
    3次元のキャラクタが動作する3次元の仮想空間を生成する仮想空間生成手段、および
    前記キャラクタに対応して設定される複数の関節を有する関節モデルの各関節の位置および姿勢を決定することにより、前記キャラクタの動作を制御するキャラクタ動作制御手段、として機能させ、
    前記キャラクタ動作制御手段は、
    前記キャラクタの所定部位が所定の仮想基準平面または仮想基準線分上を移動するような基本軌道を表す基本軌道データを取得する基本軌道データ取得手段と、
    前記仮想基準平面または前記仮想基準線分の角度を変更することにより前記基本軌道を修正した修正軌道を生成する修正軌道生成手段と、
    前記修正軌道を移動する前記所定部位を起点にして前記関節モデルの各関節の位置および姿勢を決定する動作修正手段と、を含み、
    前記修正軌道生成手段は、前記キャラクタの攻撃対象の位置に基づいて前記所定部位が通過する通過点を設定し、前記通過点が前記仮想基準平面または前記仮想基準線分に含まれるように前記角度を変更する、ゲームプログラム。
  2. コンピュータを、
    3次元のキャラクタが動作する3次元の仮想空間を生成する仮想空間生成手段、および
    前記キャラクタに対応して設定される複数の関節を有する関節モデルの各関節の位置および姿勢を決定することにより、前記キャラクタの動作を制御するキャラクタ動作制御手段、として機能させ、
    前記キャラクタ動作制御手段は、
    前記キャラクタの所定部位が所定の仮想基準平面または仮想基準線分上を移動するような基本軌道を表す基本軌道データを取得する基本軌道データ取得手段と、
    前記仮想基準平面または前記仮想基準線分の角度を変更することにより前記基本軌道を修正した修正軌道を生成する修正軌道生成手段と、
    前記修正軌道を移動する前記所定部位を起点にして前記関節モデルの各関節の位置および姿勢を決定する動作修正手段と、を含み、
    前記修正軌道生成手段は、前記キャラクタの攻撃対象の位置変化に基づいて所定の時間間隔ごとに前記角度を変更する、ゲームプログラム。
  3. 前記修正軌道生成手段は、前記キャラクタの所定の基準位置からの行動方向を設定し、前記行動方向に前記仮想基準平面または前記仮想基準線分が平行になる、または一致するように前記角度を変更する、請求項1または2に記載のゲームプログラム。
  4. 前記動作修正手段は、前記関節モデルの各関節の位置および姿勢の変化が全体として最小になるように前記関節モデルの各関節の位置および姿勢を決定する、請求項1からの何れかに記載のゲームプログラム。
  5. 請求項1からの何れかに記載のゲームプログラムを記憶したプログラム記憶部と、
    前記プログラム記憶部に記憶されたプログラムを実行するコンピュータとを備えた、ゲームシステム。
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