JP6309765B2 - 光学素子を取り付ける配置構成 - Google Patents

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Description

本発明は、特にEUV投影露光装置において光学素子を取り付ける配置構成に関する。
[関連出願の相互参照]
本願は、いずれも2010年12月20日付けで出願された独国特許出願第10 2010 063 566.9号及び第10 2010 063 577.4号、並びに同じくいずれも2010年12月20日付けで出願された米国仮出願第61/424,823号及び第61/424,855号の優先権を主張する。上記出願の内容を参照により本明細書に援用する。
マイクロリソグラフィは、例えば集積回路又はLCD等の微細構造コンポーネントの製造に用いられる。マイクロリソグラフィプロセスは、照明デバイス及び投影レンズを有するいわゆる投影露光装置で実行される。この場合、照明デバイスにより照明されたマスク(レチクル)の像を、投影レンズにより、感光層(フォトレジスト)で被覆されて投影レンズの像平面に配置された基板(例えばシリコンウェハ)に投影することで、マスク構造を基板上の感光コーティングに転写するようにする。
EUV用(すなわち、15nm未満の波長を有する電磁放射線用)の投影露光装置では、光透過性材料がないことにより、ミラーを結像プロセス用の光学コンポーネントとして用いる。上記ミラーは、各ミラーの6自由度の(すなわち、3つの空間方向x、y、及びzの変位に関する、また対応の軸を中心とした回転R、R、及びRに関する)移動を可能にするために、例えばキャリアフレームに固定することができ、少なくとも部分的に操作可能であるよう構成することができる。この場合、例えば熱的影響が原因で投影露光装置の動作中に例えば生じる光学特性の変化を補償することが可能である。
特許文献1は、特に、ミラー等の光学素子を最大6自由度で操作するために、EUV投影露光装置の投影レンズにおいて3つのアクチュエータデバイスを用いることを開示しており、当該アクチュエータデバイスは、少なくとも2つのローレンツアクチュエータ及び2つの能動駆動可能な移動軸をそれぞれが有する。上記ローレンツアクチュエータは、ギャップを介して分離された2つの素子をそれぞれが有し、素子の一方はソレノイドを有し、ギャップを変えるためにソレノイドに電流を印加できることで、一方が各光学素子又はミラーに接続され他方が投影レンズのハウジングに接続されたローレンツアクチュエータの2つの素子を相互に対して移動させることができ、ローレンツアクチュエータの2つの素子は、相互間に位置するギャップにより機械的に分離される。さらに、能動又は制御可能作動素子のエネルギー消費を最小化するために、例えば、ばね要素として具現した重錘力(weight force)補償デバイスが設けられるが、これは、重錘力補償デバイスが光学素子又はミラーの質量を実質的に支えるからであり、したがって発熱を伴う恒久的なエネルギー流れがこの点で必要ない。重錘力補償デバイス(「MGC」とも称する)は、ミラーに機械的に結合する機械要素(ピン)を介してミラーに伝達される特定の保持力に設定することができる。
国際公開第2005/026801号明細書
本発明の目的は、光学素子の重錘力補償の改善を可能にすると共に、光学素子の位置決めのための付加的なアクチュエータ力及びその結果生じる熱負荷の要件を低減又は最小化する、特にEUV投影露光装置において光学素子を取り付ける配置構成を提供することである。
本開示の一態様によれば、特にEUV投影露光装置において光学素子を取り付ける配置構成は、
補償力を光学素子に加える重錘力補償デバイスであり、光学素子に作用する重錘力を少なくとも部分的に補償する重錘力補償デバイス
を備え、重錘力補償デバイスは、光学素子に作用する補償力の力成分を発生させる受動磁気回路を有し、
受動磁気回路が発生させた力成分を連続的に調整可能である少なくとも1つの調整要素を設ける。
この態様によれば、本発明は、調整要素を用いて、受動磁気回路(例えば、さらに後述するように、2つの可動内側磁石及び1つの固定外側磁石を備えることができる)が発生させた磁力線を連続的に操作することにより、受動磁気回路が発生させた力成分を連続的に操作することで、重錘力補償デバイスが加えた最終的な全補償力の連続調整可能性を実現するようにするという概念に基づく。
本発明による調整要素を用いて達成できるさらに他の利点は、浮遊磁場の低減の見込みと、本開示によるさらに後述する重錘力補償デバイスに組み込むことができるアクチュエータ(例えば、ローレンツアクチュエータ等)の効率の向上とを含む。
一実施形態によれば、調整要素は、補償力の方向に対して軸方向に変位可能であり、受動磁気回路が発生させた力成分を、上記変位によって操作することができる。
調整要素は、例えば(本発明を制限するものではないが)、軟磁性材料製であり得る。軟磁性材料は、本明細書中では1000A/m未満の保磁力を有する材料を指す。例えば、鉄(Fe)、コバルト(Co)、若しくはニッケル(Ni)、又は前述の材料若しくは他の材料の合金等、任意の適当な軟磁性材料を用いることができる。
一実施形態によれば、調整要素は、少なくとも1つの永久磁石を含み得る。さらに他の実施形態では、調整要素は、電流の印加を受けることができる少なくとも1つのコイルを含む。かかる通電コイルを用いて、受動磁気回路の磁気特性を操作することができる。かかるコイルを用いて、直流を通電した場合、受動磁気回路が発生させた磁場に重畳した定常磁場を発生させることができる。さらに、かかるコイルを、比較的短い持続時間(例えば、1ms未満のパルス持続時間)及び比較的大きな電流(例えば、50Aよりも大きい)のインパルス状電流印加によって用いることにより、受動磁気回路の磁気特性(特に、残留磁化)を恒久的に変更することで、重錘力補償デバイスが光学素子に加えた全補償力に影響を及ぼすようにすることができる。
一実施形態によれば、調整要素は、重錘力補償デバイスを少なくとも部分的に囲む。
しかしながら、本発明は、調整要素の特定の幾何学的形状に一切制限されない。一実施形態によれば、調整要素は、例えばリング形の幾何学的形状を有することができる。調整要素は、使用する特定の配置に応じて(回転対称又は非回転対称であり得る)任意の他の幾何学的形状を有することもできる。概して、受動磁気回路が発生させた力を少なくとも1つの調整要素によって連続的に操作でき、調整要素を任意の適当なコンポーネント形状で、例えば板状、軸状、又はねじ状の形状で具現できる全ての実施形態が、本発明に包含される。さらに、調整要素は、受動磁気回路に部分的に重なることもできる。
調整要素の特定の実施形態を、例えば調整要素の非対称配置、調整要素の位置、サイズ、及び幾何学的寸法に関して選択することにより、例えば、考えられる寄生効果、例えば機械的公差、横力、及び重錘力を補償すべき光学素子の質量変動による望ましくない磁気回路効果等、及び/又は望ましくない熱的影響を少なくとも部分的に(例えば、磁気分路によって)補償するために、受動磁気回路の磁気特性に体系的に影響を及ぼすことができる。
さらに、いわゆる調整設定曲線(調整要素の位置に対する重錘力補償デバイスが加える力の依存性を示す)の線形化及び重錘力補償デバイスの「剛性」の低減又は力むらの低減を、(例えば軟磁性)調整要素の適切な設計により達成することができる。
調整要素は、(本発明を制限するものではないが)例えば、重錘力補償デバイスのコンポーネントであり得る。さらに他の実施形態では、調整要素は、重錘力補償デバイスを囲むか又は含むハウジングに組み込むこともできる。調整要素は、特に、EUV投影対物系の力フレームに組み込むことができる。かかる実施形態は、例えば調整要素の位置を選択するために調整要素に容易にアクセス可能であることに関して、又は放熱に関して有利である。
調整要素の調整又は位置決めは、手動で又は(好ましくはセルフロッキング式の)電動動作で行うことができ、調整要素の位置は、適当な位置アクチュエータによって選択/調整される。
一実施形態によれば、本配置構成は制御系をさらに備え、調整要素の位置を上記制御系によって制御することができる。これは、例えば、配置構成の少なくとも1つの動作パラメータに応じて行うことができる。この動作パラメータは、例えば、光学素子の位置、光学素子に作用する力、又は磁場強度であり得る。この場合、重錘力補償デバイスが光学素子に加える補償力の温度による変化又は経年変化は、制御系を有さない類似の配置構成と比べて減る。
さらに別の実施形態によれば、本開示は、特にEUV投影露光装置において光学素子を取り付ける配置構成であって、
補償力を光学素子に加える重錘力補償デバイスであり、光学素子に作用する重錘力を少なくとも部分的に補償する重錘力補償デバイスと、
制御可能な力を光学素子に加える少なくとも2つのアクチュエータと
を備え、
アクチュエータの少なくとも1つは、光学素子に対して制御可能な力を補償力の方向に発生させる配置構成にも関する。
この態様は、特に、冒頭で説明した構成とは対照的に、光学素子に加わる補償力の方向に、光学素子に能動制御可能な力も加えるという概念、すなわち換言すれば、光学素子に作用する重錘力の補償のための補償力を発生させる際の軸を光学素子の能動駆動可能な移動軸として実現するという概念に基づく。
アクチュエータの1つが制御可能な力を光学素子に対して補償力の方向に発生させることにより、第1に、所要構造空間の大幅な低減を得ることが可能である。
本開示によれば、重錘力補償デバイスは、特に、それ自体をアクチュエータとして具現することができる。したがって、この場合、重錘力補償デバイスは、一旦設定されてから実質的に一定に維持される補償力を発生させるよう受動的にしか設計されないのではなく、第1に重錘補償を確保し続け、第2に制御可能な(能動的な)力を発生させることができるという点で二重の機能を実現する。この場合、特に、従来通りに設けた2つのローレンツアクチュエータ(「ボイスコイルモータ」又は「VCM」とも称する)の一方を重錘力補償デバイスに組み込むことができる。
この場合、本開示は、ローレンツアクチュエータを重錘力補償デバイスに直接組み込むことに制限されない。さらに他の実施形態では、ローレンツアクチュエータ及び重錘力補償デバイスを別個の機能単位として構成することも可能であり、これは、補償力の方向に作用するローレンツアクチュエータが、重錘力補償デバイスとは別個に又は重錘力補償デバイスの外部に配置されるにもかかわらず、重錘力補償デバイスが発生させた補償力も作用するのと同じ力方向にその駆動力を発生させることにより可能となる。
一実施形態によれば、重錘力とは逆に作用する力を発生させるために受動磁気回路を設ける。これには、能動部分の側で必要な作動力が比較的小さく、その結果、発生した力変化に関連する熱負荷及び寄生効果を小さく保つことができるという利点がある。
さらに別の実施形態によれば、(冒頭で説明した従来の重錘力補償デバイスに含まれるような)受動磁気回路を完全に省いて、重錘力とは逆に作用する力を発生させるために、単一のローレンツアクチュエータのみを使用することも可能であり、このローレンツアクチュエータは、十分に強力であるよう設計されると共に、ミラーに対する制御可能な力を発生させるだけでなくミラー重量を補償するのに必要な力を発生させることも同時に可能であり、したがって同時に重錘力補償デバイスの機能を果たすものである。
一実施形態によれば、補償力の方向に作用するアクチュエータ、又は重錘力補償デバイスは、電流の印加を受けることができると共に少なくとも1つの可動アクチュエータ素子を介して光学素子に伝達される制御可能な磁力を発生させる役割を果たす少なくとも1つのコイルを有する。
コイルは、特に、補償力の方向に作用するアクチュエータの固定部に配置することができる。これには第1に、コイルから生じる熱負荷を外部へ向けて単純に放散させることができ、可動部へのケーブル送りを実現する必要がないという利点がある。しかしながら、本開示はこれに制限されない。正しくは、コイルは、さらに別の実施形態では、補償力の方向に作用するアクチュエータの移動部に配置することもできる。コイルは通常は他の各アクチュエータコンポーネントを形成する磁石よりも軽いので、かかる構成により、移動部の質量を減らすことができる。
一実施形態によれば、可動アクチュエータコンポーネント、すなわち電流が流れるアクチュエータのコイルによってローレンツ力を印加される磁石(単数又は複数)は、受動磁気回路に(いずれにせよ)既に存在する磁石によって提供される。結果として、受動磁気回路に加えて追加の永久磁石はアクチュエータの構成に必要なく、これは特にシステムのさらなる小型化につながる。
一実施形態によれば、光学素子はミラーである。
一実施形態によれば、アクチュエータの少なくとも1つと光学素子との間に機械的結合を、上記アクチュエータの駆動軸に関して横方向の剛性に対する軸方向の上記機械的結合の剛性の比が少なくとも100であるように形成する。
一実施形態によれば、上記機械的結合に関して、軸方向の固有振動数は、制御帯域(bandwidth of the regulation)の少なくとも3倍である。
一実施形態によれば、上記機械的結合に関して、軸方向の固有振動数は、600Hz〜1800Hzの範囲、特に800Hz〜1400Hzの範囲、より詳細には1000Hz〜1200Hzの範囲である。
機械的結合の場合の上記固有振動数及びそれと共に得ることができる低域濾波の実現は、上述の概念(すなわち、重錘力補償デバイスが加えた補償力の方向の、少なくとも1つのアクチュエータによる制御可能な力の発生)にも、重錘力補償デバイスの存在にも一切制限されず、それとは無関係でも有利である。
したがって、さらに別の態様によれば、本開示は、特にEUV投影露光装置において光学素子を取り付ける配置構成であって、
それぞれが制御可能な力を光学素子に加える少なくとも2つのアクチュエータ
を備え、アクチュエータの少なくとも1つと光学素子との間に機械的結合を、上記アクチュエータの駆動軸に関して横方向の剛性に対する軸方向の上記機械的結合の剛性の比が少なくとも100であるように形成した配置構成にも関する。
さらに別の態様によれば、本開示は、特にEUV投影露光装置において光学素子を取り付ける配置構成であって、
それぞれが制御可能な力を光学素子に加える少なくとも2つのアクチュエータ
を備え、上記機械的結合に関して、軸方向の固有振動数は、600Hz〜1800Hzの範囲、特に800Hz〜1400Hzの範囲、より詳細には1000Hz〜1200Hzの範囲である配置構成にも関する。
一実施形態によれば、機械的結合は、2つの自在継手を設けたピンを有する。この場合、自在継手は、本願の意味の範囲内で、相互に直交した傾斜軸の向きを有すると共に、好ましくは共通の枢着点を有する2つの傾斜継手(又は力線(force flux)に対して直列に接続した傾斜継手)を有する継手と理解すべきである。
一実施形態によれば、ピンは、2つの自在継手の一方を形成した第1部分要素と、第1部分要素に着脱可能に接続され且つ2つの自在継手の他方を形成した第2部分要素とを有する。
さらに別の態様によれば、本発明は、特にEUV投影露光装置において光学素子を取り付ける配置構成であって、
補償力を光学素子に加える重錘力補償デバイスであり、光学素子に作用する重錘力を少なくとも部分的に補償する重錘力補償デバイス
を備え、重錘力補償デバイスは、光学系の固定フレームに対して可動である少なくとも1つの磁石と、上記フレームに対して固定である少なくとも1つの磁石とを有し、
フレームに対して可動である少なくとも1つの磁石を、補償力の方向から逸れる方向に可動に取り付けた配置構成を提供する。
一実施形態によれば、重錘力補償デバイスを、ピンによって光学素子に機械的に結合する。
一実施形態によれば、フレームに対して可動である少なくとも1つの磁石を、ピンの長手方向軸と非平行な方向に可動に取り付ける。
一実施形態によれば、補償力の方向から逸れる方向のピンの撓みは、フレームに対して可動である磁石とフレームに対して固定である磁石との間の相対移動につながる。
一実施形態によれば、上記相対移動は、補償力の方向から逸れる方向にピンに作用する横力を少なくとも部分的に補償する磁気モーメントを発生させる。
一実施形態によれば、フレームとフレームに対して可動である磁石との間に機械的結合を設け、当該機械的結合は、フレームに対して可動である磁石の重錘力の方向の軸方向変位と、フレームに対して可動である磁石の重錘力の方向に対して垂直な回転軸を中心とした傾斜との両方を可能にする。
一実施形態によれば、上記機械的結合は、軸方向ガイド及び回転継手を有する。
一実施形態によれば、軸方向ガイドを、2つの板ばねからなる平行ばねシステムによって形成する。
一実施形態によれば、上記機械的結合は、フレームに対して可動である磁石の重錘力の方向の軸方向変位と、フレームに対して可動である磁石の重錘力の方向に対して垂直な少なくとも1つの回転軸を中心とした傾斜との両方を可能にする、ばね要素を有する。
一実施形態によれば、上記ばね要素によって形成した機械的結合は、600Hz〜1800Hzの範囲、特に800Hz〜1400Hzの範囲、より詳細には1000Hz〜1200Hzの範囲の軸方向の固有振動数を有する。
一実施形態によれば、ピンは2つの自在継手を有する。
一実施形態によれば、光学素子はミラーである。
本発明のさらに他の構成は、説明及び従属請求項から得ることができる。
本発明を、添付図面に示す例示的な実施形態に基づいてより詳細に後述する。
本発明の基礎をなす概念を説明する基本概略図を示す。 図1からの概念を実現するための1つの可能な実施形態を説明する概略図を示す。 図1からの概念を実現するための1つの可能な実施形態を説明する概略図を示す。 本発明のさらに別の実施形態を説明する基本概略図を示す。 図2からの構成で使用する板ばねの可能な実施形態の概略図を示す。 図2からの構成で使用する板ばねの可能な実施形態の概略図を示す。 図2からの構成で使用する板ばねの可能な実施形態の概略図を示す。 図2からの構成で使用する板ばねの可能な実施形態の概略図を示す。 力−距離特性曲線に基づき、図5a〜図6bに示す板ばねの動作の方法を説明する図を示す。 調整リングを使用した図2からの構成のさらに別の可能な実施形態を説明する概略図を示す。 図2からの構成の本発明の一実施形態で使用する中空継手の動作の方法を説明する概略図を示す。 図2からの構成の本発明の一実施形態で使用する中空継手の動作の方法を説明する概略図を示す。 本発明のさらに別の態様を説明する概略図を示す。 本発明のさらに別の態様を説明する概略図を示す。 本発明のさらに別の態様を説明する概略図を示す。 本発明のさらに別の態様を説明する概略図を示す。 本発明のさらに別の態様を説明する概略図を示す。 本発明のさらに別の態様を説明する概略図を示す。
図1は、本開示の基礎をなす概念を説明する基本概略図を最初に示す。
単に概略的に示すように、能動制御可能な力を加えるローレンツアクチュエータ102及び重錘力補償デバイス103の両方が、例えばミラー101等の光学素子に作用する。冒頭で説明したような国際公開第2005/026801号から既知の構成とは対照的に、この場合、重錘力補償デバイス103がミラー101に加えた補償力の方向に、能動制御可能な力がミラー101にさらに加わる。これは、図1において、ローレンツアクチュエータ(VCM)を重錘力補償デバイス103に付加的に組み込むことにより表される。結果として、より詳細に後述する重錘力補償デバイス103は、第1に重錘補償を確保し続け、第2にミラー101に対する制御可能な(能動)力を発生させることができるという点で二重の機能を果たす。
本願において、アクチュエータの駆動方向はいずれの場合もz方向として定義され、x−y平面は上記駆動方向に対して垂直に延びる。結果として、図1において、またさらに他の図においても、各アクチュエータにそれぞれ専用の座標系を割り当てる。
本開示の一実施形態のより詳細な説明のために、図2からの断面図を以下で参照する。
この場合、図2によれば、特に例えば国際公開第2005/026801号で実現した概念から離れて、重錘力補償デバイス103自体をアクチュエータとして具現することにより、重錘力方向から逸れるよう働くか又は重錘力補償デバイスに加えて設けられるローレンツアクチュエータの1つを省く。結果として、横方向のローレンツアクチュエータ102が1つだけ残り、これを、例示的な実施形態では(本開示を制限するものではないが)垂線に対して60°の角度で配置する。したがって、この例示的な実施形態によれば、(従来は受動的にしか働かない)重錘力補償デバイス103を、能動的な操作変数を適用できるよう拡張することで、この場合は能動的に働くと同時に受動的にも働く移動軸が存在し、これは第1に、特に構造空間の理由から有利である。
したがって、図2からの重錘力補償デバイス103は、受動的にしか設計されないのではなく、第1に重錘補償を確保し続け、第2に従来通りに設けた2つのローレンツアクチュエータの一方を重錘力補償デバイスに組み込んで、重錘力補償デバイスが制御可能な(能動)力を同時に発生させることができるようにしたことにより、二重の機能を果たす。
「220」は、リニアガイド(又は軸方向ガイド)を概略的に示し、このリニアガイドは、例示的な実施形態では、z方向の変位及びz軸を中心とした回転に関して自由であるリニアガイドを得る機能を実質的に有する特殊設計の板ばね(図5a〜図6bを参照してさらにより詳細に後述する)からなる平行ばねシステムとして構成する。
さらに、図2によれば、鉛直方向に延びるか又は駆動方向若しくはz方向に対して軸方向に延びるピン210があり、ピン210が、鉛直方向の移動をミラー101に伝達すると共に2つの自在継手211、212又はカルダン継手を有することで、ピン210が力又は移動を軸方向にのみ伝達する一方で、他の全方向ではさらにより詳細に後述するような実質的分離があるようになる。
磁気回路自体は、図8を参照してさらにより詳細に説明するように、第1に、従来通り受動磁気回路を備え、これは、図示の例示的な実施形態では駆動方向に延びるz軸に対して半径方向に分極した外側磁気リング233と、さらに半径方向内方に配置した、図示の例示的な実施形態ではそれぞれz軸に対して軸方向に分極した2つの磁気リング231、232とからなり、外側磁気リング233及び内側位置に配置した磁気リング231、232の両方をそれぞれ永久磁石として具現する。この内部アセンブリは、板ばねからなる平行ばねシステム220により形成されたリニアガイドによって案内される。
本開示は、磁気リングの図示の磁化方向及び実施形態に制限されず、これらは(例えば、国際公開第2009/093907号に記載のような)多くの他の変形形態で実現できる。
受動磁気回路は、それ自体が既知の方法で、鉛直方向に作用し且つ重錘力を補償するよう意図した力を発生させる。半径方向内側位置に配置した2つの磁気リング231、232は、鉛直方向に変位可能(すなわち上下変位可能(vertically displaceable))であり、その結果として、相互及び半径方向外側の磁石233のいずれに対しても可変に位置決めすることができ、磁気リング231〜233によって形成された受動磁気回路を介して最終的に伝達できる力は、磁気リング231、232のこれらの位置を変えることによって設定することができる。より正確には、内側磁気リング231、232の軸方向間隔の変動が、ミラー201を支える移動質量を有する可動内部アセンブリに磁場が加える力の大きさを主に決め、外側磁気リング233に対する内側磁気リング231、232の変位が、キャリアフレームの機械的位置に対するアクチュエータ特性曲線の最大力の位置を主に決める。
したがって、半径方向内側磁気リング231、232間の軸方向距離により、固定力値を受動磁気回路によって設定することができ、重錘力補償システムの設定及び設計は、ミラー201が通常行う移動により力変化(磁気回路の設計に左右される)が全く生じないか又は最小限にしか生じないよう設計に関して最適に行われる。
例えば国際公開第2005/026801号で実現した従来の構成とは対照的に、例示的な実施形態では2つのコイル241、242を設け、ローレンツアクチュエータの原理に従って電流をコイル241、242に印加することにより、鉛直方向に作用する制御可能な力を内側移動部に加えることができる。例示的な実施形態は2つのコイルを示しているが、これに関してさらに他の実施形態では、それよりも多数又は少数のコイルを設けることも可能であり、すなわち特に単一のコイルのみを設けることも可能である。
コイル241、242は、2つの軸方向に分極した磁気リング231、232に作用し、磁気リング231、232は、半径方向内側位置に配置され、板ばねによって形成されたリニアガイドにより鉛直方向に可動である。換言すれば、電流をコイル241、242に印加することにより、ローレンツ力が発生し、したがって発生した力の増減が達成される。半径方向内側磁石231、232からなる配置構成のみだと受動磁気回路を形成するが、コイル241、242の付加的な配置が、コイル241、242、半径方向内側磁石231、232、及び半径方向外側磁石233からなる配置構成全体を能動制御可能な磁気回路にし、これを用いて能動制御可能な力をミラー101に伝達することができる。
図2からの例示的な実施形態では、電流の印加を受けることができるコイル241、242又は当該コイルによって形成されたアクチュエータは、重錘力補償デバイスに組み込まれるが、本開示はこれに制限されない。正しくは、さらに他の実施形態では、ローレンツアクチュエータ及び重錘力補償デバイスを別個の機能単位として設けることも可能であり、これは例えば、ローレンツアクチュエータ又はボイスコイルドライブをそのコイル及び受動磁石の機能単位と共に重錘力補償デバイスの外部(例えば、図2の下方)に配置することにより可能となる。
図3は、図2からの配置構成の基礎をなす動的モデルを説明する概略図を示し、特に、一方ではピン201の自在継手211、212及びピン250の自在継手251、252、他方では平行ばねシステム220及び260を、関連の接合点(白丸記号で表す)を有するばね記号で表す。
この図において第1に、ローレンツアクチュエータ(VCM)102に関しては、このローレンツアクチュエータは重錘力方向に作用せず、図3の右側部分によれば、MPinVCMはピン210の質量を指し、ピン210は、自在継手211、212によって形成されたばね接続を介してミラー201をローレンツアクチュエータ102の永久磁石272に結合する(固定連結部は黒丸記号で表す)。その一方で、永久磁石の移動質量m(VCM)は、関連の接合点を有するばねによって表す平行ばねシステム260を介してローレンツアクチュエータ102のコイル271に結合し、当該コイルは固定の周囲に接続する。
同様に、重錘力補償デバイス103に関しては、MPinMGCはピン250の質量を指し、ピン250は、自在継手251、252によって形成されたばね接続を介してミラー201を重錘力補償デバイス103のm(MGC)で示す移動質量(特に、図2からの半径方向内側位置に配置した磁気リング231、232)に結合する。その一方で、重錘力補償デバイス103の上記移動質量を、関連の接合点を有するばねによって同じく表す平行ばねシステム220を介して重錘力補償デバイス103のコンポーネント(特に、コイル241、242及び半径方向外側磁気リング233)に結合し、これらのコンポーネントは固定周囲に接続する。
図4に概略的に示すさらに別の例示的な実施形態では、それぞれが第1に従来の重錘力補償デバイスのように受動的に作用する2つのドライブ404、405を設け、それらそれぞれに能動コンポーネントを補う(すなわち、図2からのコイル241、242のように)ことも可能である。結果として、図4からの2つの受動−能動ドライブ404及び405は、電流の印加を受けることができるコイルと本質的に受動的に働く永久磁気回路との両方をそれぞれが有する。これら2つのドライブ404及び405は、全体的に「元の状態」で、重錘力補償のための受動磁気回路の力効果が鉛直方向に生じ、水平方向の力効果が(事実上)残らないように厳密に(例えば、いずれも垂線に対して45°で)配置する。
さらに別の例示的な実施形態では、図2からの重錘力補償デバイスは、受動的に働くドライブを省く一方で能動システムのみを備えるよう設計することもできる。したがって、この場合、システム全体が2つのローレンツアクチュエータ又は能動ドライブを有し、その一方が垂線に沿って働くことで、重錘力補償デバイスの機能も同時に果たす。
一実施形態によるローレンツアクチュエータ102の(すなわち、重錘力補償デバイスに組み込まれないローレンツアクチュエータの)構成を、以下でより詳細に説明する。
図2からのローレンツアクチュエータ102の構成は、ローレンツアクチュエータを各自の受動部(すなわち可動永久磁石)によって剛体接続という意味で固定的にミラーに勘合するという(例えば、国際公開第2005/026801号で実現した)概念からさらに離れたものである。
さらに後述するように、ここで説明する概念では、適当な設計であり後述する部分的「分離」をもたらすピン250を用いて、ローレンツアクチュエータの可動部又は永久磁石への機械的接続が行われ、これはさらに直線的に案内される。
より正確には、図2からの構成では、従来の構成とは対照的に、カルダン継手を有する特定のピン250及び板ばねをさらに設け、その構成はより詳細に後述する。例示的な実施形態では、ピン250は、発生した磁場の望ましくない影響を回避するために、半径方向内側又は半径方向外側の磁気リングを除いて残りの部分と同様に非磁性材料から製造され、特にチタンがピン250に適しており、例えば高級鋼が残りの(キャリア)部分にも適している。さらに他の実施形態では、磁束誘導と損失及び漏れ磁場の低減とのための高透磁性材料からなる付加的な「リターンパス要素」を使用することも可能である。
ピン250は、横方向に(すなわち、駆動軸に対して垂直に)分離するために、その各端部に2つの自在継手又はカルダン継手251、252を有し、その結果として、力又は移動の伝達に関して軸方向にのみ高い剛性を有する一方で、他の全方向では低い剛性(すなわち分離)しかない。
一方ではローレンツアクチュエータの永久磁石と、他方ではミラーとの剛体接続という従来の概念からの脱却は、上記剛体接続が、著しい質量結合(mass coupling)により、システム全体の固有振動数の低減と、望ましくないか又は困難を伴ってしか制御可能でない動的モードの発生とをもたらし得ることを考慮したものである。これは、システムに存在するミラーの全部が振動体として基本固有モード又は固有剛性を有し、これらがミラーに結合した質量に応じて、第1に低周波数値に関して低下し(すなわち、ミラーの基本固有モード以外の固有モードを発生させ)、第2に高振幅をとるという点で望ましくない影響を受けるという考察に基づく。行うべきミラー表面の位置決めの精度が通常はピコメートル範囲にあることに関して、固有モード又は固有剛性に関与した変化は、かなり大きくなり得るので制御工学によって抑制できなくなる。例として、システムが制御可能又は監視可能でなければならない少なくとも100Hzの通常必要な制御帯域(制御下のシステム及びコントローラの固有振動数によって決まる)を基礎とした場合、上述の固有振動数の低下には、制御下のシステムの固有振動数の低下に起因して、システムをコントローラによって所望の制御帯域にできなくなるという効果があり得る。
それを考慮するために、自在継手を設けたピンの形態で、機械要素をローレンツアクチュエータとミラーとの連結に使用し、それによって機械要素の全体が、一方では駆動方向に比較的高い固有振動数を有するが、他の自由度では適当なコンプライアンスを有する。換言すれば、軸(駆動)方向又はz方向でピン250に設定した剛性は比較的高いが、ピン250は、他の方向では非常に柔軟な挙動を有し、これは自在継手251、252が駆動方向又はz方向に関して横方向に非常に低い剛性しか有さないからである。
換言すれば、ミラー201に対するローレンツアクチュエータ102の受動又は可動部の結合は、その動的特性又はその剛性に関して適切に決定可能又は規定の形で設計可能であるマスばね振動子(mass-spring oscillator)として実現し、その固有振動数fは、
という関係を用いて剛性k(単位N/m)に関連付け、式中、mはばねを介して結合した質量を指す。
概して、固有振動数は、所要制御帯域の少なくとも3倍とすべきである。
特定の例示的な実施形態では、上記固有振動数はz方向で1200Hzである。この場合、振動数が1200Hzを超える励振は、大幅に減衰されてミラー201に結合されるにすぎず、これは、永久磁石272によって形成された移動質量及びピン250によって実現されたばねからなるシステムが、対応の低域濾波をもたらすからである。固有振動数は、いずれの場合も、特定の制御概念に応じて適当に選択すべきである。好ましくは、軸方向の固有振動数は、少なくとも600Hz、特に少なくとも800Hz、及び約1800Hz未満の範囲、特に800Hz〜1400Hzの範囲、より詳細には約100Hz〜1200Hzの範囲である。さらに、横方向及び軸方向の固有振動数の比は、好ましくは少なくとも1:100である。したがって、これに対応して、方程式(1)からの関係により、横方向及び軸方向の剛性の比は少なくとも1:10000である。
したがって、ミラー101に対するローレンツアクチュエータ102又はその移動部の力伝達のためにさらに必要な機械的接続は、結合系の固有振動数に関して特殊設計される。上述のようなミラーへの従来の剛連結の場合、ミラーと共に移動する質量は独立して振動できないが、本開示では、ローレンツアクチュエータ102の移動質量(すなわち、永久磁石272)がピン250を介してミラー201に動的に連結されている結果として、軸(駆動)方向の固有振動数は、ピン250の結合質量及び特殊設計した剛性によって決まる。
横方向の剛性は、ミラー201に対するローレンツアクチュエータ102の受動又は可動部の結合をもたらすマスばね振動子の単一システム(singular system)によってだけでなく、横方向支持のために設けた付加的なばね要素によって実現されることが好ましい。これらのばね要素は、ローレンツアクチュエータ102の可動部(すなわち、永久磁石272)が固定コイル271に対する直線運動のみを実質的に行う、すなわち、ピン250が1つの軸のみに沿って低い剛性で案内され、それに対応して他の全方向では剛性が高いよう設計する。図5a〜図6bを参照して後述するように、本開示の実施形態では、付加的なねじり分離(torsional decopuling)をもたらす特殊設計板ばねからなる平行ばねシステム260をこの目的で用いる。上記板ばねは、ピン250とは反対に、軸方向に比較的柔軟であり、横方向にのみ剛性に大きな影響を及ぼす。
したがって、本開示では、ローレンツアクチュエータ102の可動部又は永久磁石272をローレンツアクチュエータ102の固定部に機械的に結合し、当該固定部は、電流が流れるコイル271を有する。可動永久磁石272と固定コイル271との間の上述した従来の分離をこうして取り消したことにより、可動部又は永久磁石の平行案内の対応の実施形態によって、機械的結合又はばね継手を介してミラー101へ伝達されると考えられる寄生力又は寄生モーメントを依然として許容可能な範囲に保つことがさらに特に重要であり、これは後述する板ばねを備えた平行ばねシステムによって行われる。
したがって、全体として、図2からの構成では、ローレンツアクチュエータ102を全6自由度で特に調整可能な剛性でシステム全体に機械的に結合し、この結合は、ローレンツアクチュエータ102の受動部(移動質量又は永久磁石272)からピン250のばね効果によってミラー201へ、また同時に平行ばねシステム260を介して周囲の残りの部分へ行われる。
すでに述べたように、板ばねからなる平行ばねシステム260の実施形態を、図5a〜図6bを参照して以下で説明する。この平行ばねシステム260を用いる理由は、ピン250の設計により、z方向の(すなわち、駆動軸に沿った軸方向の)変位の自由度に望まれる固有振動数を(例えば、1200Hzの上記例示的な値に)設定することが可能だが、ピン250のみではまだ、十分に広く又は目標通りに決定できる固有振動数を横方向に(すなわち、駆動軸に対して垂直なx−y平面で)もたらさないからである。特に、例えば、z軸を中心とした回転(すなわち、R)の自由度に関する剛性は、z方向の変位の自由度に関する設定固有振動数からの寄生的且つ制御不可能な外乱変数として実質的に生じる。
平行ばねシステム260又は後述する板ばね要素の機能は、第1に所望の動作又は駆動方向の(すなわち、z方向の)案内であり、第2に横方向の(すなわち、x−y平面の)支持である。
一実施形態に従ってすでに上述した板ばね500の構成を、図5a及び図5bを参照して以下で説明する。この場合、ローレンツアクチュエータ102の動作方向に沿って直列接続で配置し、且つ連係して駆動方向又はz方向の直線運動しか実質的に許さない2つの板ばね500からなる構成を利用する。
ミラー101に結合した可動ピン210を、板ばね500の半径方向内側部分に接続固定する一方で、固定周囲を板ばね500の半径方向外側部分に接続固定する。図5a及び図5bによれば、板ばね500は、接線方向に配置した3つの曲がり梁510、520、及び530を有する。図6a及び図6bは、同様に接線方向に配置した曲がり梁610、620、及び630を有する板ばね600のさらに別の有利な一発展形態を示す。
曲がり梁610、620、及び630の接線方向配置は、軸方向撓みの場合に、所望のz変位に加えて、3つの曲がり梁610、620、及び630の撓みから得られる寄生的な回転運動を引き起こし、板ばね600が同一の向きに装着してあれば、ピン210の歪み及びミラー101に対する力をもたらす。板ばね600がねじり剛性の高い配置であれば、回転運動は、曲がり梁610、620、及び630のさらなる歪みに、ひいては軸方向剛性の大幅な増加をもたらす。逆方向に装着したか又は相互に逆に作用する2つの板ばね600を使用した場合、板ばね600は、相互に対して張力がかかることで、板ばね600が撓むとばね力が増加し、板ばね600が撓みの増加と共に大きくなる剛性挙動を示すようになる。
寄生回転運動の上述の効果は、図5a及び図5bからの実施形態において、往復動作する個々の曲がり梁510、520、及び530の二重又は屈曲案内によって完全又は部分的に低減することができる。これに対して、図6a及び図6bからの例示的な実施形態では、半径方向外方に延びる3つの板ばね分離継手がさらに存在する。当該板ばね分離継手のそれぞれが、半径方向に延びると共に半径方向内側部分と半径方向外側部分との間の接続用の分離ウェブをそれぞれ形成する曲がり梁615、625、及び635を有する結果として、板ばね600の半径方向内側部分を板ばね600の半径方向外側部分に対して回転させることができる。ねじり分離をもたらす分離継手は、曲がり梁に対して半径方向内側に配置してもよく、又は半径方向外側に配置してもよい。
上述の分離継手は、軸方向撓みによって誘発される上述の回転運動に関してさらなるねじり分離をもたらすことができる。半径方向に延びる曲がり梁615、625、及び635は、接線方向又はx−y平面で比較的小さな厚さしか有さないよう具現し、したがって比較的柔軟だが(すなわち、z軸を中心とした回転に関して、すなわち自由度Rに関して良好なコンプライアンスを有する)、z方向では比較的厚く(例えば、約0.3mm〜2.5mm)、したがって比較的剛性が高い。結果として、同じくこれによって、板ばね600が組み立て中に導入されたねじり応力に影響され難くなり、水平剛性が最小限にしか与えられない。
換言すれば、各剛性(単位N/m)は、横方向剛性(すなわち、回転対称により一致するx−y平面の変位に関する剛性)と軸方向剛性(すなわち、z軸の方向の変位に関する剛性)とのアスペクト比ができる限り大きいよう構成すべきである。理想的な場合、板ばねは、x−y平面では完全な固定、z方向すなわち所望の動作方向ではリニアガイド(剛性なし)をもたらす。定量的には、横方向剛性と軸方向剛性との比は少なくとも3000、特に少なくとも6000、より詳細には少なくとも9000である。
さらに、好適には、上述の板ばね分離継手により、板ばね600の全行程にわたって生じる最大作動力は、付加的な半径方向分離要素又はウェブのない類似の構成の1/2であり、この板ばねの構成により、図7に図示した力/距離特性曲線は、このとき平坦なプロファイルを得る。求められるのは、(全行程xにわたる力−距離特性曲線の一定の勾配に対応して)できる限り一定のばね剛性であり、さらに、上記勾配又はばね剛性は、できる限り小さな値を有するべきである。図7において、曲線「A」は、図6a及び図6bを参照して説明したねじり分離のない逆方向に装着した2つの板ばねで得られる例示的な特性を示し、曲線「B」は、図6a及び図6bを参照して説明したねじり分離のある対応の特性を示す。曲線「B」で得られた改善は、主により大きな撓み(すなわち、より大きな行程)の場合に現れる。
図2からの例示的な実施形態では、図6a及び図6bを参照して説明した板ばねを重錘力補償デバイス103でしか使用していないが、原理上、z方向に作用しないローレンツアクチュエータ102の領域に設けることもできる。
図2における構成に基づきすでに説明したように、原理上、鉛直方向の受動力成分の設定は、相互に対する及び/又は外側磁石233に対する半径方向内側磁石231、232の位置を変えることによって行うことができる。
図8によれば、重錘力補償デバイス103が加えた全補償力を受動磁気回路が発生させた力成分の連続操作によって連続的に調整するために、付加的な調整要素880(図8の実施形態では調整リングである)を使用する。本実施形態では(本発明を制限するものではないが)、調整要素880は、リング形の幾何学的形状を有し、軟磁性材料製である。調整要素880の鉛直方向の(すなわち、重錘力補償デバイスが加えた補償力の方向に対して軸方向の)変位によって、受動磁気回路(半径方向内側磁気リング831、832及び半径方向外側磁気リング833によって形成される)が発生させた磁力線、したがって光学素子又はミラーに最終的に加わる力を、連続的且つ可逆的に操作することができる。
この調整リング880の配置には、このリングの変位が比較的大きな距離にわたるものであっても、受動磁気回路が発生させた力の比較的小さな変化(通常は数パーセント、例えば1%〜2%)しか引き起こさないことにより、第1に受動磁気回路自体による実現がより困難であり、第2に受動磁気回路自体への直接アクセスも必要ない微調整を行うことが可能であるという利点がある。
したがって、動作中、最初に(予備調整又は粗調整のために)磁場を、内側磁気リング831、832の距離設定によって事前設定し、続いて、調整リング880が特定の要件に応じて磁場に、したがってミラー101へ伝達される力に減衰効果又は増幅効果を加えることにより、磁場を調整リング880によって(数パーセントという)依然として小さな設定範囲で変える。外側調整リング880による調整には、デバイスの能動部としてのコイル(図8には図示せず)による同じく原理上可能な微設定を伴うシステムへの入熱を、これに関して回避できるというさらなる利点がある。
さらに他の実施形態では、特に外側磁気リングの中心面に関して対称に配置できる2つの調整要素又は調整リングを使用することも可能である。さらに、さらに他の実施形態では、相互に直列に(in serious with)配置できる3つ以上の調整要素又は調整リングを使用することも可能である。
好適な一実施形態に従ってすでに述べたブッシュ継手(bush joint)の構成を、図9及び図10を参照して以下で説明する。ピン210は、第1に、この点で既知である2つのカルダン継手211、212を有し、これらを用いて軸方向に延びない方向の分離が得られる。
さらに、ピン210は、(ピン210を一体的又はモノリシックに具現する代わりに)2つの自在継手の一方211を配置した第1部分域(partial section)を有すると共に、第1部分域から分離されるか又はメカニカルインタフェースを介して配置され、2つの自在継手の他方212を配置した第2部分域も有するよう特定の様式で構成する。さらに、好適な一構成では、カルダン継手の一方212を内側が中空なものとして具現することで、ピン250をこのカルダン継手252に貫通させることができ、自由選択可能な力線をこうして発生させることができる。
まず、最初に述べたピン210の2つの部分への細分に関しては、自在継手211、212の一方をピン210の残りの部分から離れてミラーに嵌合固定した分離部分に配置することにより、ミラー101の側の変形の低減が得られる。これは、表面変形を伴うことによりミラー101が力の導入に影響されやすい状況を考慮したものである。この構成は、装置の測定及び製造でミラー101を繰り返し使用する場合、ミラー101における力導入点を不変に保つことができる限り、全ステップで同一であるミラー101の取り付けを実現することができるという考察に基づく。換言すれば、上述のようにピン210を2つに分割することによって達成できるのは、2つの自在継手211、212の一方の接合位置がミラー101に対して固定されたままとなることだが、それはこの自在継手211がミラー101に接続固定されるからである。ミラー101に接続固定した対応の自在継手211を、本明細書中以下でブッシュ継手と称する。
ブッシュ継手の中空構成は、光学系での特定の使用条件に応じて、ミラーを各アクチュエータから吊下して、又は各アクチュエータ上に立設して配置できる状況を考慮したものである。
ブッシュ継手を中空として具現したことにより、ミラーとの連結点を用いて、正確には光学系におけるミラー101の配置の仕方とは無関係に、各継手が引張荷重を受けるか圧縮荷重を受けるかを自由に選択することが可能である。これを決定付けるのは、一方では力方向の組み合わせであり、他方では継手の固定連結の場所であり、これはさらに、中空構成であるので自由に選択可能である。具体的には、圧縮荷重を加えるためには、継手を介して連結場所へ力方向を向ける必要がある。逆に、引張荷重を加えるためには、継手を介して見た力方向は連結場所から離れる向きでなければならない。したがって、システムが剛性及び動的特性に関して最適化されたら、上記の意味で吊下したミラー構成及び立設ミラー構成の両方でこれらの設定を実現又は維持することができる。
上述の実施形態では、いずれの場合も2つの自在継手を有するピンを使用し、これが、自在継手によって形成されたばね接続を介してミラー101を重錘力補償デバイス103の移動質量に、特に図2からの半径方向内側に配置した関連の磁気リング231、232に結合することにより、鉛直方向の移動をミラー101に伝達する。この場合、すでに説明したように、本願の意味の範囲内の自在継手は、相互に直交した傾斜軸の向きを有する、好ましくは共通の枢着点を有する2つの傾斜継手(又は力線に対して直列に接続した傾斜継手)を有する継手と理解されたい。
図11に示すように、実際には、かかるピンに横方向撓みと共に力又は軸方向荷重を加えると、「振り子効果」の結果としての横力F及び撓んだ継手の復元効果/曲げ剛性の結果としてのモーメントが生じ、これは例えばミラー101の変形を引き起こし得るので、原理上望ましくない。この寄生横力は、図11で定めた変数を参照して、以下のように数学的に記述できる。
この場合、Fはピン910に加わる力を指し、lはピンの2つの自在継手間の距離を指し、aはピンの最大横方向撓み(又は横方向撓みしたピンとz軸との間の最大距離)を指し、hは2つの自在継手間の接続路のz軸に対する投影の長さを指す。
方程式(3)から直接明らかであるように、横力を減らすための1つの可能な手法は、ピンの長さ(又は2つの自在継手間の距離)を増やすことにあるが、これは制限された構造空間に関して限られた範囲でしか可能でない。
上述の横力を減らすこと及び理想的には完全になくすことが可能な本発明の実施形態の説明を、図12a以降を参照して行う。
この場合、本発明によれば、横力を減らすために、上述の実施形態で説明した重錘力補償デバイスにすでに存在する磁気回路を利用し、当該磁気回路は、半径方向内側に位置する2つの磁石及び半径方向外側に位置する1つの磁石からなる。これは、上記磁気回路が上記磁石のガイドの適当な構成によって、鉛直方向に作用する力を発生させるだけでなく、後述するように、他の方向に作用すると共に上記横力Fとは正反対でありその補償に適している力又はモーメントも発生させるように行われる。
この場合、本発明は、例えば図8からの構成から生じた、半径方向内側に位置する磁石831、832を半径方向外側に位置する磁石833に対して変位させることを意図的に可能にし、且つこの運動又は原理上それに関連する寄生力を使用するという概念に基づくものであるが、これは、それによって発生した横力がピン810に作用する上記寄生横力Fを少なくとも部分的に補償するからである。
説明の目的で、図12a及び図12bは、最初に基本概略図を示す。図12aによれば、原理上、本発明による横力補償は、軸方向ガイド901(図12aにおいて固定であると仮定したシステムと連結点との間のギャップ又は距離によって表す)及び回転継手902を重錘力補償デバイス930のうちミラー101に面しない側に設けることによって達成される。
図12bに概略的に示す実施形態では、特に、平行ガイド901及び自在又はカルダン継手902の組み合わせを使用することが可能であり、平行ガイド901は、例えば図5a〜図6bを参照して説明した構成を有する2つの板ばね901a、901bによって例えば形成することができる。
さらに別の実施形態では、例えば、上述の補償を得るために、z軸に沿った撓み運動及びz軸又はy軸を中心とした傾斜の両方を許すよう構成した適当な板ばね要素を設けることが可能である。この目的で、板ばね要素は、図5a〜図6bに示すように構成することができ、その結果として、必要な自由度を提供することができる。さらに別の可能な構成によれば、図5a〜図6bに示すような2つの板ばね継手を付加的なカルダン継手と直列に接続した重錘力補償デバイスのように、軸方向ガイドを設けることも可能である。
図12a及び図12bに示すコンポーネントの具体的な配置は、該当するミラー101をシステムにおいて立設式に配置するか吊下式に配置するかに応じて変わる。
図13aは、最初に立設ミラー配置の特定の例示的な実施形態を示す。図13aによれば、図8からの構成と同様に、半径方向内側に位置する2つの磁石931、932が重錘力補償デバイスの移動質量を形成し、半径方向外側磁石933が光学系に対する固定部を形成する。
しかしながら、2つの板ばね要素821、822があることにより半径方向内側に位置する磁石831、832が軸方向又はz方向の移動しか行わない図8からの構成とは対照的に、図13aによる配置構成は、z方向の軸方向変位に加えて、y軸又はx軸(又はx−y平面にある別の回転軸)を中心とした歪み又は傾斜も可能であるよう構成され、横方向又は半径方向の変位に対して同時に十分な剛性がある。
この目的で、重錘力補償デバイスの移動質量の連結は、図12aからの図によれば、z軸に沿った撓み運動及びx軸又はy軸を中心とした傾斜の両方を許すよう構成した適当な板ばね要素940を介して行われる。
図13bは、原理上は図13aからの例に類似しているが吊下ミラー配置用である(ミラー101を図13bの「下部に」配置するようにした)さらに別の例示的な実施形態を示す。図13aからの配置構成と同様に、図13bでは、重錘力補償デバイスの移動質量又は半径方向内側にある磁石931、932とフレーム105又は固定光学系との連結を、重錘力補償デバイス930のうちミラー101に面しない側に設ける。
概して、重錘力補償デバイスの移動質量又は半径方向内側にある磁石931、932とフレーム105又は固定光学系との連結は、ピンに作用する横力Fの補償を得るように行われる。
説明の目的で、図14は、フレーム105又は固定光学系に対する重錘力補償デバイスの移動質量又は半径方向内側にある磁石931、932の変位(z軸に沿って行われるだけではない)の場合にそれぞれ生じる力及びモーメントを単に概略的に示す。例として、図14において、重錘力補償デバイスの移動質量を「斜め上方」又は「斜め下方」に変位させた場合、図14に直線矢印で示す力及び曲線矢印で示すモーメントがそれぞれ働く(それらの大きさは、それぞれがてこ比に応じて変わる)。この場合、ピン910の開始位置又はゼロ位置では横力が理想的には一切生じないと考えられる(横力はz軸に対しての撓み時にのみ発生するので)。本発明によれば、上述のように、上記横力をここで用いて、ピン910に作用する上記横力Fを補償する。
計算によれば、この措置によって約30%以上の寄生横力Fの低減を得ることができる。
図12a〜図14を参照して記載した実施形態のさらに別の利点は、単一の回転継手(図12a及び図12bに111で示す)のみが、一方では重錘力補償デバイスの移動質量又は半径方向内側にある磁石931、932と他方ではミラー101との間に位置することであり、これは例えば図8からの実施形態とは対照的であり、その結果として、求められる固有振動数及び剛性全体を、重錘力補償デバイスの移動質量とミラーとの間の領域の2つの回転継手からなる配置構成と比べてより単純に達成できる(軸方向剛性は、継手を省くことにより大幅に向上するので、残りの自在継手をそれに対応してより単純に適合させることができる)。
本発明はさらに、以下の項に記載の光学素子を取り付ける配置構成に関する。
1.特にEUV投影露光装置において光学素子を取り付ける配置構成であって、補償力を光学素子に加える重錘力補償デバイスであり、光学素子に作用する重錘力を少なくとも部分的に補償する重錘力補償デバイスと、制御可能な力を光学素子にそれぞれが加える少なくとも2つのアクチュエータとを備え、アクチュエータの少なくとも1つは、光学素子に対して制御可能な力を補償力の方向に発生させる配置構成。
2.項1に記載の配置構成において、上記少なくとも1つのアクチュエータを重錘力補償デバイスに組み込んだことを特徴とする配置構成。
3.項1又は2に記載の配置構成において、重錘力補償デバイスは、光学素子に作用する補償力の一定の力成分を発生させる受動磁気回路を有することを特徴とする配置構成。
4.項1〜3のいずれか1つに記載の配置構成において、補償力の方向に作用するアクチュエータ又は重錘力補償デバイスは、電流の印加を受けることができると共に少なくとも1つの可動アクチュエータ素子を介して光学素子に伝達される能動制御可能な力を発生させる役割を果たす少なくとも1つのコイルを有することを特徴とする配置構成。
5.項3及び4に記載の配置構成において、上記少なくとも1つの可動アクチュエータ素子は、受動磁気回路に属する磁石であることを特徴とする配置構成。
6.項1〜5のいずれか1つに記載の配置構成において、光学素子はミラーであることを特徴とする配置構成。
7.項3〜6のいずれか1つに記載の配置構成において、磁気力補償デバイスは、駆動方向に対して軸方向に変位可能な調整リングを有し、受動磁気回路に加わる力を上記調整リングの変位によって操作することができることを特徴とする配置構成。
8.項1〜7のいずれか1つに記載の配置構成において、アクチュエータの少なくとも1つと光学素子との間に機械的結合を、上記アクチュエータの駆動軸に関して横方向の剛性に対する軸方向の上記機械的結合の剛性の比が少なくとも100であるように形成したことを特徴とする配置構成。
9.項1〜8のいずれか1つに記載の配置構成において、アクチュエータの少なくとも1つと光学素子との間に機械的結合を、当該機械的結合に関して軸方向の固有振動数が制御帯域の少なくとも3倍であるであるように形成したことを特徴とする配置構成。
10.項1〜9のいずれか1つに記載の配置構成において、アクチュエータの少なくとも1つと光学素子との間に機械的結合を、当該機械的結合に関して軸方向の固有振動数が600Hz〜1800Hzの範囲、特に800Hz〜1400Hzの範囲、より詳細には1000Hz〜1200Hzの範囲であるように形成したことを特徴とする配置構成。
11.特にEUV投影露光装置において光学素子を取り付ける配置構成であって、それぞれが制御可能な力を光学素子に加える少なくとも2つのアクチュエータを備え、アクチュエータの少なくとも1つと光学素子との間に機械的結合を、上記アクチュエータの駆動軸に関して横方向の剛性に対する軸方向の上記機械的結合の剛性の比が少なくとも100であるように形成した配置構成。
12.特にEUV投影露光装置において光学素子を取り付ける配置構成であって、それぞれが制御可能な力を光学素子に加える少なくとも2つのアクチュエータを備え、アクチュエータの少なくとも1つと光学素子との間に機械的結合を、軸方向の固有振動数が600Hz〜1800Hzの範囲、特に800Hz〜1400Hzの範囲、より詳細には1000Hz〜1200Hzの範囲であるように形成した配置構成。
13.項8〜12のいずれか1つに記載の配置構成において、機械的結合は、2つの自在継手を設けたピンを有することを特徴とする配置構成。
14.項13に記載の配置構成において、ピンは、2つの自在継手の一方を形成した第1部分要素と、第1部分要素に着脱可能に接続され且つ2つの自在継手の他方を形成した第2部分要素とを有することを特徴とする配置構成。
15.項14に記載の配置構成において、第1部分要素をミラーに嵌合固定したことを特徴とする配置構成。
16.項13〜15のいずれか1つに記載の配置構成において、2つの自在継手の少なくとも一方を領域的に中空に具現したことを特徴とする配置構成。
17.項1〜16のいずれか1つに記載の配置構成において、アクチュエータの少なくとも1つの可動アクチュエータコンポーネントを、平行ばねシステムによって上記アクチュエータの非可動アクチュエータコンポーネントに機械的に結合したことを特徴とする配置構成。
18.項17に記載の配置構成において、上記機械的結合に関して、軸方向の剛性に対する横方向の剛性の比は少なくとも3000、特に少なくとも6000、より詳細には少なくとも9000であることを特徴とする配置構成。
19.項17又は18に記載の配置構成において、平行ばねシステムは、アクチュエータの駆動軸に対して接線方向に配置した曲がり梁をそれぞれが有する2つの板ばねからなる配置を有することを特徴とする配置構成。
20.項19に記載の配置構成において、上記板ばねの少なくとも一方は、アクチュエータの駆動軸に対して半径方向に延びる曲がり梁を有することを特徴とする配置構成。
21.特にEUV投影露光装置において光学素子を取り付ける配置構成であって、補償力を光学素子に加える重錘力補償デバイスであり、光学素子に作用する重錘力を少なくとも部分的に補償する重錘力補償デバイスを備え、重錘力補償デバイスは、光学系の固定フレームに対して可動である少なくとも1つの磁石と、上記フレームに対して固定である少なくとも1つの磁石とを有し、フレームに対して可動である少なくとも1つの磁石を、補償力の方向から逸れる方向に可動に取り付けた配置構成。
22.項21に記載の配置構成において、重錘力補償デバイスをピンによって光学素子に機械的に結合したことを特徴とする配置構成。
23.項22に記載の配置構成において、フレームに対して可動である少なくとも1つの磁石を、ピンの長手方向軸と非平行な方向に可動に取り付けたことを特徴とする配置構成。
24.項22又は23に記載の配置構成において、補償力の方向から逸れる方向のピンの撓みは、フレームに対して可動である磁石とフレームに対して固定である磁石との間の相対移動につながることを特徴とする配置構成。
25.項24に記載の配置構成において、上記相対移動は、補償力の方向から逸れる方向にピンに作用する横力を少なくとも部分的に補償する磁気モーメントを発生させることを特徴とする配置構成。
26.項21〜25のいずれか1項に記載の配置構成において、フレームとフレームに対して可動である磁石との間に機械的結合を設け、当該機械的結合は、フレームに対して可動である磁石の重錘力の方向の軸方向変位と、フレームに対して可動である磁石の重錘力の方向に対して垂直な回転軸を中心とした傾斜との両方を可能にすることを特徴とする配置構成。
27.項26に記載の配置構成において、上記機械的結合は軸方向ガイド及び回転継手を有することを特徴とする配置構成。
28.項27に記載の配置構成において、軸方向ガイドを2つの板ばねからなる平行ばねシステムによって形成したことを特徴とする配置構成。
29.項26に記載の配置構成において、上記機械的結合は、フレームに対して可動である磁石の重錘力の方向の軸方向変位と、フレームに対して可動である磁石の重錘力の方向に対して垂直な少なくとも1つの回転軸を中心とした傾斜との両方を可能にする、ばね要素を有することを特徴とする配置構成。
30.項29に記載の配置構成において、上記ばね要素によって形成した機械的結合は、600Hz〜1800Hzの範囲、特に800Hz〜1400Hzの範囲、より詳細には1000Hz〜1200Hzの範囲の軸方向の固有振動数を有することを特徴とする配置構成。
31.項22〜30のいずれか1つに記載の配置構成において、ピンは2つの自在継手を有することを特徴とする配置構成。
32.項21〜31のいずれか1つに記載の配置構成において、光学素子はミラーであることを特徴とする配置構成。
本発明を具体的な実施形態に基づき説明したが、例えば個々の実施形態の特徴の組み合わせ及び/又は交換によって、多くの変形形態及び代替的な実施形態が当業者には明らかである。したがって、当業者にとっては、言うまでもなく、かかる変形形態及び代替的な実施形態は、本発明によって同時に包含され、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲及びその等価物の意味の範囲内にのみ制限される。

Claims (25)

  1. EUV投影露光装置において光学素子を取り付ける配置構成であって、
    補償力を光学素子(101)に加える重錘力補償デバイス(103)であり、前記光学素子(101)に作用する重錘力を少なくとも部分的に補償する重錘力補償デバイス(103)であって、前記光学素子(101)に作用する前記補償力の力成分を発生させる受動磁気回路を有する重錘力補償デバイス(103)と、
    前記受動磁気回路が発生させた前記力成分を連続的に調整可能である少なくとも1つの磁性材料を含む調整要素(880)と、
    前記光学素子(101)に、前記補償力とは異なる方向に能動制御可能な力を加える第1のアクチュエータ(102)と、
    を備え、
    前記重錘力補償デバイスは、前記光学素子に前記補償力を伝達するピンと、該ピンを鉛直方向に案内する第1の平行ばねシステムとを含み、
    前記第1の平行ばねシステムは前記ピンの周りに接線方向に配置した曲がり梁(510、520、530;610、620、630)をそれぞれが有する2つの板ばね(500、600)からなる配置を有することを特徴とする配置構成。
  2. 請求項に記載の配置構成において、前記板ばねの少なくとも一方(600)は、前記ピンの周りに半径方向に延びる曲がり梁(615、625、635)を有することを特徴とする配置構成。
  3. 請求項1または2に記載の配置構成において、前記調整要素(880)は、前記補償力の方向に対して軸方向に変位可能であり、前記受動磁気回路が発生させた前記力成分を、前記変位によって操作することができることを特徴とする配置構成。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の配置構成において、前記調整要素(880)は軟磁性材料製であることを特徴とする配置構成。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載の配置構成において、前記調整要素は少なくとも1つの永久磁石を含むことを特徴とする配置構成。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載の配置構成において、前記調整要素は、電流の印加を受けることができる少なくとも1つのコイルを含むことを特徴とする配置構成。
  7. 請求項1〜のいずれか1項に記載の配置構成において、前記調整要素(880)は、前記重錘力補償デバイス(103)を少なくとも部分的に囲むことを特徴とする配置構成。
  8. 請求項1〜のいずれか1項に記載の配置構成において、前記調整要素(880)は、リング形の幾何学的形状を有することを特徴とする配置構成。
  9. 請求項1〜のいずれか1項に記載の配置構成において、制御系をさらに備え、前記調整要素(880)の位置を、前記配置構成の少なくとも1つの動作パラメータに応じて前記制御系によって制御することができることを特徴とする配置構成。
  10. 請求項に記載の配置構成において、前記重錘力補償デバイス(103)が前記光学素子(101)に加える前記補償力の温度による変化又は経年変化は、前記制御系を有さない類似の配置構成と比べて減ることを特徴とする配置構成。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の配置構成において、
    前記光学素子(101)に対して制御可能な力を補償力の方向に発生させる第2のアクチュエータを備えることを特徴とする配置構成。
  12. 請求項11に記載の配置構成において、前記第2のアクチュエータを前記重錘力補償デバイス(103)に組み込んだことを特徴とする配置構成。
  13. 請求項11又は12に記載の配置構成において、前記補償力の方向に作用する前記第2のアクチュエータ又は前記重錘力補償デバイス(103)は、電流の印加を受けることができると共に少なくとも1つの可動アクチュエータ素子を介して前記光学素子(101)に伝達される能動制御可能な力を発生させる役割を果たす少なくとも1つのコイル(241、242)を有することを特徴とする配置構成。
  14. 請求項13に記載の配置構成において、前記少なくとも1つの可動アクチュエータ素子は、前記受動磁気回路に属する磁石(231、232)であることを特徴とする配置構成。
  15. 請求項1〜14のいずれか1項に記載の配置構成において、前記光学素子(101)はミラーであることを特徴とする配置構成。
  16. 請求項11〜15のいずれか1項に記載の配置構成において、前記第1のアクチュエータおよび第2のアクチュエータの少なくとも1つと前記光学素子(101)との間に機械的結合を、該機械的結合に関して軸方向の固有振動数が制御帯域の少なくとも3倍であるであるように形成したことを特徴とする配置構成。
  17. 請求項11〜16のいずれか1項に記載の配置構成において、前記第1のアクチュエータおよび第2のアクチュエータの少なくとも1つと前記光学素子(101)との間に機械的結合を、該機械的結合に関して軸方向の固有振動数が600Hz〜1800Hzの範囲であるように形成したことを特徴とする配置構成。
  18. 請求項16または17に記載の配置構成において、前記機械的結合は、2つの自在継手(251、252)を設けたピン(250)を有することを特徴とする配置構成。
  19. 請求項18に記載の配置構成において、前記ピン(250)は、前記2つの自在継手の一方(251)を形成した第1部分要素と、該第1部分要素に着脱可能に接続され且つ前記2つの自在継手の他方(252)を形成した第2部分要素とを有することを特徴とする配置構成。
  20. 請求項19に記載の配置構成において、前記第1部分要素を前記光学素子(101)に嵌合固定したことを特徴とする配置構成。
  21. 請求項18〜20のいずれか1項に記載の配置構成において、前記2つの自在継手(251、252)の少なくとも一方を領域的に中空に具現したことを特徴とする配置構成。
  22. 請求項11〜21のいずれか1項に記載の配置構成において、前記第1のアクチュエータの可動アクチュエータコンポーネントを、第2の平行ばねシステム(220、260)によって前記アクチュエータの非可動アクチュエータコンポーネントに機械的に結合したことを特徴とする配置構成。
  23. 請求項22に記載の配置構成において、前記機械的結合に関して、軸方向の剛性に対する横方向の剛性の比は少なくとも3000であることを特徴とする配置構成。
  24. 請求項22又は23に記載の配置構成において、前記第2の平行ばねシステム(220、260)は、前記第1のアクチュエータの駆動軸に対して接線方向に配置した曲がり梁(510、520、530;610、620、630)をそれぞれが有する2つの板ばね(500、600)からなる配置を有することを特徴とする配置構成。
  25. 請求項24に記載の配置構成において、前記板ばねの少なくとも一方(600)は、前記第1のアクチュエータの駆動軸に対して半径方向に延びる曲がり梁(615、625、635)を有することを特徴とする配置構成。

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