<本発明に係る画像形成システムの概要>
本発明に係る画像形成システムは、市場設置される装置であって、複数の装置の間で用紙の搬送を行うため、装置間での位置合わせが必要な装置で構成される。画像形成システムは、複数の装置の中に、光学系を有する装置を少なくとも1台備える。
画像形成システムは、光学系を有する装置として、本例では用紙に画像を形成する画像形成装置を備え、画像形成装置と他の装置とを連結した構成で実現される。画像形成システムは、例えば、画像形成装置と、用紙を綴じる処理を行う装置等、後処理装置と称される単数あるいは複数の用紙処理装置とを連結した構成、画像形成装置と、画像形成装置に用紙を供給する給紙装置とを連結した構成、複数の画像形成装置を連結したタンデムと称される構成等で実現される。
画像形成システムでは、光学系を有した基準となる装置から、高精度に設置された光学装置で光を出射し、基準となる装置から出射された光を位置検出センサで受光して、位置検出センサでの検出結果に基づき装置間の位置ずれ情報を生成する。
画像形成装置であれば、画像を形成する走査光を出射する光学装置が、装置を構成するフレーム等に対して高精度に設置されていることから、この光学装置から出射される光を使用することで、装置間の位置ずれ調整を、高精度な位置ずれ情報に基づいて行えるようにする。また、設置後の稼働中も、画像領域外を走査する光を用いて位置ずれの監視を常時行えるようにし、トレイ装抜等により発生した装置間の位置ずれを通知できるようにする。
<第1の実施の形態の画像形成システムの構成例>
以下、図面を参照して、本発明に係る画像形成システムの実施の形態について説明する。図1は、第1の実施の形態の画像形成システムの一例を示す正面図、図2は、第1の実施の形態の画像形成システムの一例を示す側面図である。
第1の実施の形態の画像形成システム1Aは、市場設置の際に装置間での位置合わせが必要な構成例として、画像形成装置が連結された構成であり、第1の画像形成装置21と第2の画像形成装置22を備える。
第1の画像形成装置21と第2の画像形成装置22は、画像を形成する光Lを出射する光学装置3を備える。画像形成システム1Aでは、一方の画像形成装置、本例では、第1の画像形成装置21を基準の装置として、第1の画像形成装置21の光学装置3から第2の画像形成装置22へ光Lを出射する光路10aが形成され、第1の画像形成装置21から出射された光Lを受光する位置検出センサ4を第2の画像形成装置22に備える。
画像形成システム1Aでは、第1の画像形成装置21の光学装置3から出射された光Lを第2の画像形成装置22の位置検出センサ4で検出することで生成された第1の画像形成装置21と第2の画像形成装置22との間の位置ずれ情報を通知する。これにより、第1の画像形成装置21と第2の画像形成装置22との間の位置ずれの調整を、高精度に行うことが可能となる。
以下に、画像形成システム1Aの詳細について説明すると、第1の画像形成装置21は、像担持体である感光体5と、光学装置3から出射された光Lが走査されることで感光体5に形成された静電潜像を顕像化してトナー像を形成する現像装置6を備える。
また、第1の画像形成装置21は、通常の画像形成装置と同様の構成として、用紙Pを搬送する搬送路7と、図示しないが、感光体5の表面を帯電する帯電部と、感光体5の表面のトナー像を用紙Pに転写する転写部と、感光体5のクリーニング部と、用紙Pに転写されたトナー像を定着させる定着部等を備える。
更に、第1の画像形成装置21は、光学装置3から出射された光Lの一部を感光体5に反射し、残部を透過するハーフミラー8aと、ハーフミラー8aを透過した光Lを集光するレンズ9を備える。第1の画像形成装置21では、光学装置3から出射され、ハーフミラー8aで反射した光Lの焦点位置が、感光体5となるように光学系が構成される。一方、ハーフミラー8aを透過する光路10aの長さは、感光体5までの焦点距離より長いので、光路10aにレンズ9を備えて、光路10aでの焦点位置が位置検出センサ4に合うように構成する。
第2の画像形成装置22は、第1の画像形成装置21と同様の構成として、感光体5と現像装置6を備える。また、第2の画像形成装置22は、通常の画像形成装置と同様の構成として、光学装置3から出射された光Lを感光体5に反射するミラー8bと、用紙Pを搬送する搬送路7と、用紙Pを表裏反転させる反転搬送路7aを備える。更に、第2の画像形成装置22は、図示しないが、感光体5の表面を帯電する帯電部と、感光体5の表面のトナー像を用紙Pに転写する転写部と、感光体5のクリーニング部と、用紙Pに転写されたトナー像を定着させる定着部等を備える。
第2の画像形成装置22は、第1の画像形成装置21の光学装置3から出射された光Lの光路10a上に位置検出センサ4を備える。図3は、位置検出センサの詳細を示す構成図である。
位置検出センサ4は位置検出手段の一例で、受光部が直線状に配置された第1のラインセンサ40aと第2のラインセンサ40bを備える。画像形成システム1Aでは、第1の画像形成装置21の光学装置3から出射された光Lで感光体5を走査するため、ハーフミラー8aを透過した光Lで位置検出センサ4が走査され、照射位置が水平方向に沿って往復移動する。
位置検出センサ4は、第1の画像形成装置21の光学装置3から第2の画像形成装置22へ出射された光Lの走査方向に沿った第1のラインセンサ40aと第2のラインセンサ40bとの間隔が、走査方向と直交する高さ方向に沿って変化するように、第1のラインセンサ40aと第2のラインセンサ40bがV字型に配置される。
画像形成システム1Aでは、第1の画像形成装置21と第2の画像形成装置22が正常に設置されている場合において、第1の画像形成装置21の光学装置3から出射された光Lが、第2の画像形成装置22の位置検出センサ4を走査する基準位置Lrが予め規定される。そこで、画像形成システム1Aでは、位置検出センサ4において、第1のラインセンサ40aと第2のラインセンサ40bとの間の基準位置Lrでの基準走査時間Trが予め設定される。
第1の画像形成装置21の光学装置3から出射された光Lが位置検出センサ4を走査することで検出される第1のラインセンサ40aと第2のラインセンサ40bとの間の走査時間Tは、第1の画像形成装置21と第2の画像形成装置22との位置に応じて変化する。
これにより、位置検出センサ4で検出された走査時間Tと、基準位置Lrでの基準走査時間Trとの差から、第1の画像形成装置21と第2の画像形成装置22との間の位置ずれ情報として、第1の画像形成装置21と第2の画像形成装置22との高さ方向の位置ずれの有無及び位置ずれ量が求められる。
第1の画像形成装置21の光学装置3から出射された光Lが矢印f1方向に走査される場合、走査方向f1に対して手前側に配置される第1のラインセンサ40aでの検出時間tm1と、奥側に配置される第2のラインセンサ40bでの検出時間tm2の差(tm2−tm1)から、走査時間Tが求められる。
第1の画像形成装置21の光学装置3から出射された光Lが矢印f2方向に走査される場合、走査方向f2に対して手前側に配置される第2のラインセンサ40bでの検出時間tm2と、奥側に配置される第1のラインセンサ40aでの検出時間tm1の差(tm1−tm2)から、走査時間Tが求められる。
本例では、走査時間Tが基準走査時間Trと同じであれば、第1の画像形成装置21と第2の画像形成装置22は、高さ方向の位置ずれが無く設置されていると判断できる。これに対し、走査時間Tが基準走査時間Trより短ければ、第1の画像形成装置21を基準とした場合、第1の画像形成装置21に対して第2の画像形成装置22の設置位置が高いと判断できる。また、走査時間Tが基準走査時間Trより長ければ、第1の画像形成装置21に対して第2の画像形成装置22の設置位置が低いと判断できる。
そして、走査時間Tと基準走査時間Trとの差に基づき、高さ方向のずれ量を算出して通知することができる。これにより、位置検出センサ4を1箇所に備えた構成では、第1の画像形成装置21と第2の画像形成装置22との高さ方向の位置ずれの有無及び位置ずれ量を通知することが可能である。
第1の画像形成装置21及び第2の画像形成装置22は、高さHの調整を可能とする位置調整手段として脚部を備える。本例では、脚部20Lfを装置の左前面側に備え、脚部20Lrを装置の右前面側に備え、脚部20Rrを装置の右背面側に備え、図示しない脚部を装置の左背面側に備える。
第1の画像形成装置21と第2の画像形成装置22との高さ方向の位置ずれ量を通知できることで、各脚部で第1の画像形成装置21と第2の画像形成装置22の高さHを調整して、第1の画像形成装置21と第2の画像形成装置22の高さを合わせることができる。
<第2の実施の形態の画像形成システムの構成例>
図4は、第2の実施の形態の画像形成システムの一例を示す正面図、図5は、第2の実施の形態の画像形成システムの一例を示す側面図、図6は、第2の実施の形態の画像形成システムの一例を示す平面図である。
第2の実施の形態の画像形成システム1Bは、位置検出手段として、第1の画像形成装置21の光学装置3から出射された光の走査方向に沿って、第2の画像形成装置22の前面側に第1の位置検出センサ41を備え、第2の画像形成装置22の背面側に第2の位置検出センサ42を備える。ここで、他の実施の形態の画像形成システムと同等の構成については同じ番号を付して説明する。
光学装置3は、光Lを出射する光源30と、光源30から出射された光Lを走査する偏向手段としてポリゴンミラー31を備えて走査光学系32を構成する。光学装置3から出射される光Lは、ポリゴンミラー31によって破線で示す範囲を走査され、ハーフミラー8aで反射した光Lで、実線で示す範囲の走査光L1が感光体5を走査する。また、ハーフミラー8aを透過した光Lで、破線で示す画像領域外光L2が第1の位置検出センサ41と第2の位置検出センサ42を走査する。
画像形成システム1Bでは、第1の位置検出センサ41において、第1のラインセンサ40aと第2のラインセンサ40bとの間の基準位置Lrでの基準走査時間Tr1が予め設定され、第2の位置検出センサ42において、第1のラインセンサ40aと第2のラインセンサ40bとの間の基準位置Lrでの基準走査時間Tr2が予め設定される。
そして、第1の位置検出センサ41において検出された第1のラインセンサ40aと第2のラインセンサ40bとの間の走査時間T1と、基準位置Lrでの基準走査時間Tr1との差から、第1の画像形成装置21と第2の画像形成装置22との間の位置ずれ情報として、第1の画像形成装置21と第2の画像形成装置22との装置の前面側での高さ方向の位置ずれの有無及び位置ずれ量が求められる。
また、第2の位置検出センサ42において検出された第1のラインセンサ40aと第2のラインセンサ40bとの間の走査時間T2と、基準位置Lrでの基準走査時間Tr2との差から、第1の画像形成装置21と第2の画像形成装置22との装置の背面側での高さ方向の位置ずれの有無及び位置ずれ量が求められる。
本例では、第1の位置検出センサ41で検出される走査時間T1が基準走査時間Tr1と同じであれば、第1の画像形成装置21と第2の画像形成装置22は、装置の前面側で高さ方向の位置ずれが無く設置されていると判断できる。
これに対し、走査時間T1が基準走査時間Tr1より短ければ、第1の画像形成装置21を基準とした場合、装置の前面側で第1の画像形成装置21に対して第2の画像形成装置22の設置位置が高いと判断できる。また、走査時間T1が基準走査時間Tr1より長ければ、装置の前面側で第1の画像形成装置21に対して第2の画像形成装置22の設置位置が低いと判断できる。
第2の位置検出センサ42で検出される走査時間T2が基準走査時間Tr2と同じであれば、第1の画像形成装置21と第2の画像形成装置22は、装置の背面側で高さ方向の位置ずれが無く設置されていると判断できる。
これに対し、走査時間T2が基準走査時間Tr2より短ければ、装置の背面側で第1の画像形成装置21に対して第2の画像形成装置22の設置位置が高いと判断できる。また、走査時間T2が基準走査時間Tr2より長ければ、装置の背面側で第1の画像形成装置21に対して第2の画像形成装置22の設置位置が低いと判断できる。
走査時間T1と走査時間T2が同じであれば、第1の画像形成装置21と第2の画像形成装置22との間の前後方向の傾きが無く設置されていると判断できる。これに対し、走査時間T1が走査時間T2より短ければ、装置の前面側が上がる方向に第1の画像形成装置21に対して第2の画像形成装置22が傾斜していると判断できる。また、走査時間T1が走査時間2より長ければ、装置の背面側が上がる方向に第1の画像形成装置21に対して第2の画像形成装置22が傾斜していると判断できる。
そして、走査時間T1と基準走査時間Tr1との差、走査時間T2と基準走査時間Tr2との差、及び、走査時間T1と走査時間T2との差に基づき、高さ方向のずれ量及び傾き量を算出して通知することができる。
これにより、装置の前面側に第1の位置検出センサ41を備え、装置の背面側に第2の位置検出センサ42を備えた構成では、第1の画像形成装置21と第2の画像形成装置22との間の前後方向に沿った用紙の幅方向の傾きを検出することが可能となり、第1の画像形成装置21と第2の画像形成装置22との高さ方向の位置ずれの有無及び位置ずれ量と、傾きの有無及び傾き量を通知することが可能となる。
第1の画像形成装置21と第2の画像形成装置22との高さ方向の位置ずれ量及び傾き量を通知できることで、各脚部で第1の画像形成装置21と第2の画像形成装置22の高さHを調整して、第1の画像形成装置21と第2の画像形成装置22の高さ及び傾きを合わせることができる。例えば、第2の画像形成装置22の前面側が上がる方向に傾いていた場合、脚部20Lfと脚部20Rfで高さを下げる調整を行うことで、第1の画像形成装置21と第2の画像形成装置22との間の傾きを解消することができる。
<第3の実施の形態の画像形成システムの構成例>
図7は、第3の実施の形態の画像形成システムの一例を示す正面図、図8は、第3の実施の形態の画像形成システムの一例を示す側面図である。
第3の実施の形態の画像形成システム1Cは、第1の画像形成装置21の光学装置3から出射された光Lを反射するミラー11を第2の画像形成装置22に備え、第1の画像形成装置21の光学装置3から第2の画像形成装置22へ出射した光Lを、第1の画像形成装置21へ反射する光路10bが形成される。
また、第3の実施の形態の画像形成システム1Cは、第1の画像形成装置21の光学装置3から出射され、第2の画像形成装置22のミラー11で反射された光Lを受光する位置検出センサ43を、位置検出手段として第1の画像形成装置21に備える。なお、他の実施の形態の画像形成システムと同等の構成については同じ番号を付して説明する。
ミラー11は、第1の画像形成装置21あるいは第2の画像形成装置22の一方の装置の他方の装置に対する用紙の搬送方向に沿った傾きに応じて、反射角度が変化する方向である上方向あるいは下方向に光を反射する向きに設けられる。本例では、反射角度が上方向となるようにミラー11の向きが設定される。
画像形成システム1Cでは、位置検出センサ43において、第1のラインセンサ40aと第2のラインセンサ40bとの間の基準位置Lrでの基準走査時間Tr3が予め設定される。そして、位置検出センサ43において検出された第1のラインセンサ40aと第2のラインセンサ40bとの間の走査時間T3と、基準位置Lrでの基準走査時間Tr3との差から、第1の画像形成装置21と第2の画像形成装置22との間の位置ずれ情報として、第1の画像形成装置21あるいは第2の画像形成装置22の用紙の搬送方向に沿った傾きの有無及び傾き量が求められる。
本例では、位置検出センサ43で検出される走査時間T3が基準走査時間Tr3と同じであれば、第1の画像形成装置21と第2の画像形成装置22は、用紙の搬送方向に沿った傾きが無く設置されていると判断できる。
これに対し、走査時間T3が基準走査時間Tr3より短ければ、第1の画像形成装置21を基準とした場合、第2の画像形成装置22において第1の画像形成装置21と反対側が上がる方向に傾いていると判断できる。また、走査時間T3が基準走査時間Tr3より長ければ、第2の画像形成装置22において第1の画像形成装置21と反対側が下がる方向に傾いていると判断できる。
そして、走査時間T3と基準走査時間Tr3との差に基づき、用紙の搬送方向に沿った傾斜量を算出して通知することができる。これにより、反射光を利用した構成では、第1の画像形成装置21あるいは第2の画像形成装置22の用紙の搬送方向に沿った傾きの有無及び傾き量を通知することが可能である。
第1の画像形成装置21と第2の画像形成装置22との用紙の搬送方向に沿った傾き量を通知できることで、各脚部で第1の画像形成装置21と第2の画像形成装置22の高さHを調整して、第1の画像形成装置21と第2の画像形成装置22の傾きを合わせることができる。例えば、図7に一点鎖線で示すように、第2の画像形成装置22において第1の画像形成装置21と反対側が下がる方向に傾いていた場合、脚部20Lfと及び図示しない正面から見て左背面側の脚部で高さを上げる調整を行うことで、第1の画像形成装置21と第2の画像形成装置22との間の傾きを解消することができる。
<第4の実施の形態の画像形成システムの構成例>
図9は、第4の実施の形態の画像形成システムの一例を示す正面図、図10は、第4の実施の形態の画像形成システムの一例を示す平面図である。
第4の実施の形態の画像形成システム1Dは、第1の実施の形態と第2の実施の形態の画像形成システムを組み合わせたもので、第1の画像形成装置21の光学装置3から出射された光の走査方向に沿って、第2の画像形成装置22の前面側に第1の位置検出センサ41を備え、第2の画像形成装置22の背面側に第2の位置検出センサ42を備える。
また、画像形成システム1Dは、第1の画像形成装置21の光学装置3から出射された光Lを反射するミラー11を第2の画像形成装置22に備える。更に、画像形成システム1Dは、第1の画像形成装置21の光学装置3から出射され、第2の画像形成装置22のミラー11で反射された光Lを受光する位置検出センサ43を、第1の画像形成装置21に備える。他の実施の形態の画像形成システムと同等の構成については同じ番号を付して説明する。
画像形成システム1Dでは、第1の位置検出センサ41において、図5に示す第1のラインセンサ40aと第2のラインセンサ40bとの間の基準位置Lrでの基準走査時間Tr1が予め設定され、第2の位置検出センサ42において、第1のラインセンサ40aと第2のラインセンサ40bとの間の基準位置Lrでの基準走査時間Tr2が予め設定される。また、画像形成システム1Dでは、位置検出センサ43において、図8に示す第1のラインセンサ40aと第2のラインセンサ40bとの間の基準位置Lrでの基準走査時間Tr3が予め設定される。
そして、第1の位置検出センサ41において検出された第1のラインセンサ40aと第2のラインセンサ40bとの間の走査時間T1と、基準位置Lrでの基準走査時間Tr1との差から、第1の画像形成装置21と第2の画像形成装置22との間の位置ずれ情報として、第1の画像形成装置21と第2の画像形成装置22との装置の前面側での高さ方向の位置ずれの有無及び位置ずれ量が求められる。
また、第2の位置検出センサ42において検出された第1のラインセンサ40aと第2のラインセンサ40bとの間の走査時間T2と、基準位置Lrでの基準走査時間Tr2との差から、第1の画像形成装置21と第2の画像形成装置22との装置の背面側での高さ方向の位置ずれの有無及び位置ずれ量が求められる。
更に、位置検出センサ43において検出された第1のラインセンサ40aと第2のラインセンサ40bとの間の走査時間T3と、基準位置Lrでの基準走査時間Tr3との差から、第1の画像形成装置21と第2の画像形成装置22との間の位置ずれ情報として、第1の画像形成装置21あるいは第2の画像形成装置22の用紙の搬送方向に沿った傾きの有無及び傾き量が求められる。
本例では、第1の位置検出センサ41で検出される走査時間T1が基準走査時間Tr1と同じであれば、第1の画像形成装置21と第2の画像形成装置22は、装置の前面側で高さ方向の位置ずれが無く設置されていると判断できる。
これに対し、走査時間T1が基準走査時間Tr1より短ければ、第1の画像形成装置21を基準として、装置の前面側で第1の画像形成装置21に対して第2の画像形成装置22の設置位置が高いと判断できる。また、走査時間T1が基準走査時間Tr1より長ければ、装置の前面側で第1の画像形成装置21に対して第2の画像形成装置22の設置位置が低いと判断できる。
第2の位置検出センサ42で検出される走査時間T2が基準走査時間Tr2と同じであれば、第1の画像形成装置21と第2の画像形成装置22は、装置の背面側で高さ方向の位置ずれが無く設置されていると判断できる。
これに対し、走査時間T2が基準走査時間Tr2より短ければ、装置の背面側で第1の画像形成装置21に対して第2の画像形成装置22の設置位置が高いと判断できる。また、走査時間T2が基準走査時間Tr2より長ければ、装置の背面側で第1の画像形成装置21に対して第2の画像形成装置22の設置位置が低いと判断できる。
走査時間T1と走査時間T2が同じであれば、第1の画像形成装置21と第2の画像形成装置22との間の前後方向の傾きが無く設置されていると判断できる。これに対し、走査時間T1が走査時間T2より短ければ、装置の前面側が上がる方向に第1の画像形成装置21に対して第2の画像形成装置22が傾斜していると判断できる。また、走査時間T1が走査時間2より長ければ、装置の背面側が上がる方向に第1の画像形成装置21に対して第2の画像形成装置22が傾斜していると判断できる。
そして、走査時間T1と基準走査時間Tr1との差、走査時間T2と基準走査時間Tr2との差、及び、走査時間T1と走査時間T2との差に基づき、高さ方向のずれ量及び用紙の幅方向に沿った傾き量を算出して通知することができる。
また、位置検出センサ43で検出される走査時間T3が基準走査時間Tr3と同じであれば、第1の画像形成装置21と第2の画像形成装置22は、用紙の搬送方向に沿った傾きが無く設置されていると判断できる。
これに対し、走査時間T3が基準走査時間Tr3より短ければ、第1の画像形成装置21を基準とした場合、第2の画像形成装置22において第1の画像形成装置21と反対側が上がる方向に傾いていると判断できる。また、走査時間T3が基準走査時間Tr3より長ければ、第2の画像形成装置22において第1の画像形成装置21と反対側が下がる方向に傾いていると判断できる。
そして、走査時間T3と基準走査時間Tr3との差に基づき、用紙の搬送方向に沿った傾き量を算出して通知することができる。
これにより、装置の前面側に第1の位置検出センサ41を備え、装置の背面側に第2の位置検出センサ42を備えることで、第1の画像形成装置21と第2の画像形成装置22との高さ方向の位置ずれの有無及び位置ずれ量と、用紙の幅方向に沿った傾きの有無及び傾き量を通知することが可能となる。また、反射光を利用した位置検出センサ43を備えることで、第1の画像形成装置21あるいは第2の画像形成装置22の用紙の搬送方向に沿った傾きの有無及び傾き量を通知することが可能である。
第1の画像形成装置21と第2の画像形成装置22との高さ方向の位置ずれ量、用紙の幅方向に沿った傾き量及び用紙の搬送方向に沿った傾き量を通知できることで、各脚部で第1の画像形成装置21と第2の画像形成装置22の高さHを調整して、第1の画像形成装置21と第2の画像形成装置22の高さ及び傾きを合わせることができる。
<第5の実施の形態の画像形成システムの構成例>
図11は、第5の実施の形態の画像形成システムの一例を示す正面図、図12は、第5の実施の形態の画像形成システムの一例を示す平面図である。
第5の実施の形態の画像形成システム1Eは、3台以上の装置を連結した構成で、本例では、画像形成装置23と、第1の用紙処理装置24と第2の用紙処理装置25を備える。ここで、他の実施の形態の画像形成システムと同等の構成については同じ番号を付して説明する。
画像形成システム1Eは、画像形成装置23の光学装置3から出射された光の走査方向に沿って、第1の用紙処理装置24の前面側に第1の位置検出センサ44を備え、第1の用紙処理装置24の背面側に第2の位置検出センサ45を備える。
また、画像形成システム1Eは、画像形成装置23の光学装置3から出射された光Lの一部を反射し、残部を透過するハーフミラー12を第1の用紙処理装置24に備える。更に、画像形成システム1Eは、画像形成装置23の光学装置3から出射され、第1の用紙処理装置24のハーフミラー12で反射された光Lを受光する位置検出センサ46を、画像形成装置23に備える。
また、画像形成システム1Eは、ハーフミラー12を透過した光を反射するミラー13を第2の用紙処理装置25に備える。更に、画像形成システム1Eは、第2の用紙処理装置25のミラー13で反射された光Lを受光する位置検出センサ47を、第1の用紙処理装置24に備える。
画像形成システム1Eでは、第1の位置検出センサ44において、図5に示す第1のラインセンサ40aと第2のラインセンサ40bとの間の基準位置Lrでの基準走査時間Tr1が予め設定され、第2の位置検出センサ45において、第1のラインセンサ40aと第2のラインセンサ40bとの間の基準位置Lrでの基準走査時間Tr2が予め設定される。
また、画像形成システム1Eでは、位置検出センサ46において、図8に示す第1のラインセンサ40aと第2のラインセンサ40bとの間の基準位置Lrでの基準走査時間Tr31が予め設定され、位置検出センサ47において、第1のラインセンサ40aと第2のラインセンサ40bとの間の基準位置Lrでの基準走査時間Tr32が予め設定される。
そして、第1の位置検出センサ44において検出された第1のラインセンサ40aと第2のラインセンサ40bとの間の走査時間T1と、基準位置Lrでの基準走査時間Tr1との差から、画像形成装置23と第1の用紙処理装置24との間の位置ずれ情報として、画像形成装置23と第1の用紙処理装置24との装置の前面側での高さ方向の位置ずれの有無及び位置ずれ量が求められる。
また、第2の位置検出センサ45において検出された第1のラインセンサ40aと第2のラインセンサ40bとの間の走査時間T2と、基準位置Lrでの基準走査時間Tr2との差から、画像形成装置23と第1の用紙処理装置24との装置の背面側での高さ方向の位置ずれの有無及び位置ずれ量が求められる。
更に、位置検出センサ46において検出された第1のラインセンサ40aと第2のラインセンサ40bとの間の走査時間T31と、基準位置Lrでの基準走査時間Tr31との差から、画像形成装置23と第1の用紙処理装置24との間の位置ずれ情報として、画像形成装置23あるいは第1の用紙処理装置24の用紙の搬送方向に沿った傾きの有無及び傾き量が求められる。
また、位置検出センサ47において検出された第1のラインセンサ40aと第2のラインセンサ40bとの間の走査時間T32と、基準位置Lrでの基準走査時間Tr32との差から、第1の用紙処理装置24と第2の用紙処理装置25との間の位置ずれ情報として、第1の用紙処理装置24あるいは第2の用紙処理装置25の用紙の搬送方向に沿った傾きの有無及び傾き量が求められる。
本例では、第1の位置検出センサ44で検出される走査時間T1が基準走査時間Tr1と同じであれば、画像形成装置23と第1の用紙処理装置24は、装置の前面側で高さ方向の位置ずれが無く設置されていると判断できる。
これに対し、走査時間T1が基準走査時間Tr1より短ければ、装置の前面側で画像形成装置23に対して第1の用紙処理装置24の設置位置が高いと判断できる。また、走査時間T1が基準走査時間Tr1より長ければ、装置の前面側で画像形成装置23に対して第1の用紙処理装置24の設置位置が低いと判断できる。
第2の位置検出センサ45で検出される走査時間T2が基準走査時間Tr2と同じであれば、画像形成装置23と第1の用紙処理装置24は、装置の背面側で高さ方向の位置ずれが無く設置されていると判断できる。
これに対し、走査時間T2が基準走査時間Tr2より短ければ、装置の背面側で画像形成装置23に対して第1の用紙処理装置24の設置位置が高いと判断できる。また、走査時間T2が基準走査時間Tr2より長ければ、装置の背面側で画像形成装置23に対して第1の用紙処理装置24の設置位置が低いと判断できる。
走査時間T1と走査時間T2が同じであれば、画像形成装置23と第1の用紙処理装置24との間の前後方向の傾きが無く設置されていると判断できる。これに対し、走査時間T1が走査時間T2より短ければ、装置の前面側が上がる方向に画像形成装置23に対して第1の用紙処理装置24が傾斜していると判断できる。また、走査時間T1が走査時間2より長ければ、装置の背面側が上がる方向に画像形成装置23に対して第1の用紙処理装置24が傾斜していると判断できる。
そして、走査時間T1と基準走査時間Tr1との差、走査時間T2と基準走査時間Tr2との差、及び、走査時間T1と走査時間T2との差に基づき、高さ方向のずれ量及び傾き量を算出して通知することができる。
また、位置検出センサ46で検出される走査時間T31が基準走査時間Tr31と同じであれば、画像形成装置23と第1の用紙処理装置24は、用紙の搬送方向に沿った傾きが無く設置されていると判断できる。
これに対し、走査時間T31が基準走査時間Tr31より短ければ、画像形成装置23を基準とした場合、第1の用紙処理装置24において画像形成装置23と反対側が上がる方向に傾いていると判断できる。また、走査時間T31が基準走査時間Tr31より長ければ、第1の用紙処理装置24において画像形成装置23と反対側が下がる方向に傾いていると判断できる。
そして、走査時間T31と基準走査時間Tr31との差に基づき、用紙の搬送方向に沿った傾き量を算出して通知することができる。
更に、位置検出センサ47で検出される走査時間T32が基準走査時間Tr32と同じであれば、第1の用紙処理装置24と第2の用紙処理装置25は、用紙の搬送方向に沿った傾きが無く設置されていると判断できる。
これに対し、走査時間T32が基準走査時間Tr32より短ければ、第1の用紙処理装置24を基準とした場合、第2の用紙処理装置25において第1の用紙処理装置24と反対側が上がる方向に傾いていると判断できる。また、走査時間T32が基準走査時間Tr32より長ければ、第2の用紙処理装置25において第1の用紙処理装置24と反対側が下がる方向に傾いていると判断できる。
そして、走査時間T32と基準走査時間Tr32との差に基づき、用紙の搬送方向に沿った傾き量を算出して通知することができる。
これにより、3台以上の装置が連結された構成であっても、装置間での高さ方向の位置ずれの有無及び位置ずれ量と、用紙の幅方向に沿った傾きの有無及び傾き量、用紙の搬送方向に沿った傾きの有無及び傾き量を通知することが可能である。ここで、画像形成装置23の光学装置3から出射された画像領域外光L2を、第2の用紙処理装置25に導光する光路を形成すると共に、画像領域外光L2の走査方向に沿った2か所である第2の用紙処理装置25の前面側と背面側に位置検出センサを備える構成としても良い。
画像形成装置23と第1の用紙処理装置24及び第2の用紙処理装置25との高さ方向の位置ずれ量及び傾き量を通知できることで、各脚部で画像形成装置23、第1の用紙処理装置24及び第2の用紙処理装置25の高さHを調整して、各装置の高さ及び傾きを合わせることができる。
<各実施の形態の画像形成システムの調整動作例>
次に、上述した画像形成システム1A〜1Eにおける位置調整動作の実施の形態について説明する。図13は、各実施の形態の画像形成システムにおいて位置調整動作を実行する制御系の一例を示す機能ブロック図である。
各実施の形態の画像形成システム1A〜1Eでは、後述する各動作モードを実行するプログラムが記憶手段である記憶部90に記憶される。また、予め設定された基準走査時間Tr、Tr1〜Tr3、位置ずれ量の閾値等、位置ずれ情報の算出に必要な情報が、書き換え可能に記憶部90に記憶される。
制御部91は制御手段の一例で、後述する各動作モードでは、位置検出センサ4、41〜47で検出された走査時間と、予め設定された基準走査時間に基づき位置ずれ情報を算出し、位置ずれ情報に基づき、各装置の位置調整に必要な情報を操作部画面100で表示する。また、制御部91は、操作手段である操作部92での操作で、記憶部90に記憶された基準走査時間、位置ずれ量の閾値等を新しい値に書き換える。更に、制御部91は、操作部92での操作で、実行する動作モードを選択する。
以下に、各実施の形態の画像形成システム1A〜1Eで実行される動作モードの詳細について説明する。図14は、各実施の形態の画像形成システムにおける調整モードの一例を示すフローチャート、図15は、位置調整画面の一例を示す構成図である。
各実施の形態の画像形成システム1A〜1Eでは、市場における装置間の初期位置調整を行うため、調整モードが実行される。調整モードは、初回の電源立ち上げ後に所定のプログラムにより実行されても良いし、作業者の操作により実行されても良い。
図4、図5及び図6で説明した画像形成システム1Bを例に説明すると、調整モードでは、制御部91は、図14のステップSA1で、光学装置3から光Lを出射して第1の位置検出センサ41及び第2の位置検出センサ42で受光し、走査時間T(T1,T2)と基準走査時間Trに基づき位置ずれ情報を算出する。
位置ずれ情報を算出すると、図14のステップSA2で、図15に示す操作部画面100に位置調整画面101を表示する。位置調整画面101では、位置検出センサからの出力に基づいた位置ずれ量、調整箇所、調整方向、調整量等の調整指示が表示される。本例では、調整対象となる装置の前後方向の位置ずれ量情報102a、前後方向の調整量情報102b、左右方向の位置ずれ量情報103a、前後方向の調整量情報103b、調整箇所情報104が表示される。調整量情報102b,103bとしては、図4及び図5等で説明した高さ調整が可能な脚部(20Lf,20Rf,20Rr)において、調整対象箇所の高さを増やす+方向に調整する指示、+方向に調整する調整量等が表示される。
位置ずれ情報の算出は、所定時間毎にリアルタイムで行われ、位置調整動作に応じて位置調整画面101の位置ずれ量情報102a,103a、調整量情報102b,103bが更新される。これにより、図14のステップSA3で、サービスは、位置調整画面101を確認しながら位置調整動作を行い、位置ずれ量が規格内に収まるまで調整を行う。
図16は、各実施の形態の画像形成システムにおけるスタンバイ時機械停止モードの一例を示すフローチャート、図17は、各実施の形態の画像形成システムにおけるスタンバイ時調整選択モードの一例を示すフローチャートである。また、図18は、各実施の形態の画像形成システムにおけるプリント中機械停止モードの一例を示すフローチャート、図19は、各実施の形態の画像形成システムにおけるプリント終了後機械停止モードの一例を示すフローチャートである。
各実施の形態の画像形成システム1A〜1Eでは、スタンバイ時及びプリント時に、図6等で説明した画像領域外光L2を第1の位置検出センサ41及び第2の位置検出センサ42等で受光することで、位置ずれの発生有無の監視が常時行われる。
スタンバイ時あるいはプリント時に検出された位置ずれ量が設定された閾値を超えた場合の制御を実行するプログラムが予め記憶部90に設定される。位置ずれ量が設定された閾値を超えた場合の動作モードとして、スタンバイ時は、スタンバイ時機械停止モードあるいはスタンバイ時調整選択モードがサービスあるいはユーザの操作で選択される。また、プリント時は、プリント中機械停止モード、プリント終了後機械停止モードあるいは未対応モードが選択される。
スタンバイ時機械停止モードは、スタンバイ時に位置ずれ量が閾値を超えたことを操作部画面に表示し、位置すれ量が規定値内となるように調整が行われるまでプリント動作を許可しないモードである。スタンバイ時調整選択モードは、スタンバイ時に位置ずれ量が閾値を超えたことを操作部画面100に表示するが、位置調整作業の実行の有無はサービスあるいはユーザの判断に任せ、位置調整の有無に関わらずプリント動作は許可するモードである。
但し、スタンバイ時調整選択モードで調整作業が行われず、位置ずれ量が閾値を超えている場合は、操作部画面上に装置間の位置がずれていることを表示し続ける。これにより、機械停止のダウンタイムと出力画像の劣化の有無を考慮して、サービスあるいはユーザによる位置調整の有無、位置調整を行うタイミング等の選択を可能とする。
図4、図5及び図6で説明した画像形成システム1Bを例に、図16を参照してスタンバイ時機械停止モードの詳細について説明すると、スタンバイ時機械停止モードでは、制御部91は、図16のステップSB1で、光学装置3から光Lを出射して第1の位置検出センサ41及び第2の位置検出センサ42で受光し、走査時間T(T1,T2)と基準走査時間Trに基づき位置ずれ情報を算出する。
図16のステップSB2で、位置ずれ情報で算出された位置ずれ量が閾値を超えていると判断すると、ステップSB3で、位置ずれがあって位置ずれ量が閾値を超えていることを示す位置ずれ有通知を操作部画面100に表示する。スタンバイ時機械停止モードでは、図15に示す位置調整画面101で、位置調整作業を誘導する調整誘導表示を追加する。そして、ステップSB4で、機械を停止してプリントに関連する操作を受け付けないようにし、プリント動作の実行を許可しない。
図16のステップSB5で、サービスあるいはユーザは、図15に示す位置調整画面101を確認しながら位置調整動作を行う。位置ずれ情報の算出は、所定時間毎にリアルタイムで行われ、ステップSB6で、位置ずれ量が規格内に収まったと判断すると、ステップSB7で、位置ずれ有通知及び調整誘導表示を消去し、プリント動作の実行を許可する。
実作業では、設置場所の床面状態が悪い等で調整しきれない場合や調整時間が掛かり過ぎてしまう場合が考えられる。そこで、ステップSB6で、サービスあるいはユーザが調整できない、あるいは調整を辞めると判断して、ステップSB8で、プリンタ動作を停止しないスタンバイ時調整選択モードに移行できるようにしても良い。
図17を参照してスタンバイ時調整選択モードの詳細について説明すると、スタンバイ時調整選択モードでは、制御部91は、図17のステップSC1で、光学装置3から光Lを出射して第1の位置検出センサ41及び第2の位置検出センサ42で受光し、走査時間T(T1,T2)と基準走査時間Trに基づき位置ずれ情報を算出する。
図17のステップSC2で、位置ずれ情報で算出された位置ずれ量が閾値を超えていると判断すると、ステップSC3で、位置ずれがあって位置ずれ量が閾値を超えていることを示す位置ずれ有通知を操作部画面に表示する。スタンバイ時調整選択モードでは、プリンタ動作を停止しない。
図17のステップSC4で、サービスあるいはユーザの判断で、調整を行うと判断されると、ステップSC5で、サービスあるいはユーザは、図15に示す位置調整画面101を確認しながら位置調整動作を行う。位置ずれ情報の算出は、所定時間毎にリアルタイムで行われ、位置ずれ量が規格内に収まったと判断すると、ステップSC6で、操作部画面での位置ずれ有通知を消去する。
図17のステップSC4で、サービスあるいはユーザの判断で、調整を行わないと判断されると、ステップSC7で、操作部画面での位置ずれ有通知を継続し、注意を促す。
上述したスタンバイ時機械停止モードとスタンバイ時調整選択モードでは、位置ずれ量の判断をする閾値は同じでも良い。また、プリント動作を継続するスタンバイ時調整選択モードでは、位置ずれが少なくなるように、閾値をスタンバイ時機械停止モードより下げても良い。位置ずれ量が無いと判断する規格値は、閾値より小さい値に設定される。閾値及び規格値とも、サービスあるいはユーザが個別に設定できる値である。また、調整レベルをより高精度にする場合は、スタンバイ時機械停止モードあるいはスタンバイ時調整選択モードから、上述した調整モードへの移行が可能である。
プリント中機械停止モードは、プリント時等のジョブの途中でも、位置ずれ量が閾値を超えた場合は機械を停止し、位置すれ量が規定値内となるように調整が行われるまでプリント動作を許可しないモードである。プリント終了後機械停止モードは、プリント時の途中に位置ずれ量が閾値を超えた場合は、プリント動作の完了後に機械を停止し、位置すれ量が規定値内となるように調整が行われるまでプリント動作を許可しないモードである。未対応モードは、プリント時の途中に位置ずれ量が閾値を超えた場合でも、スタンバイ時となるまでプリント中には調整対応を行わないモードである。
図18を参照してプリント中機械停止モードの詳細について説明すると、プリント中機械停止モードでは、制御部91は、図18のステップSD1で、光学装置3から光Lを出射して第1の位置検出センサ41及び第2の位置検出センサ42で受光し、走査時間T(T1,T2)と基準走査時間Trに基づき位置ずれ情報を算出する。光学装置3から第1の位置検出センサ41及び第2の位置検出センサ42への光の出射は、感光体5への静電潜像の形成動作とは別に、例えば、用紙間で行われる。
図18のステップSD2で、位置ずれ情報で算出された位置ずれ量が閾値を超えていると判断すると、ステップSD3で、位置ずれがあって位置ずれ量が閾値を超えていることを示す位置ずれ有通知を操作部画面100に表示する。プリント中機械停止モードでは、図15に示す位置調整画面101で、位置調整作業を誘導する調整誘導表示を追加する。そして、ステップSD4で、プリント中であっても機械を停止してプリントに関連する操作を受け付けないようにし、プリント動作の実行を許可しない。なお、プリント中の用紙、図示しない給紙トレイから給紙された用紙に関する処理は継続した後、機械を停止しても良い。
図18のステップSD5で、サービスあるいはユーザは、図15に示す位置調整画面101を確認しながら位置調整動作を行う。位置ずれ情報の算出は、所定時間毎にリアルタイムで行われ、ステップSD6で、位置ずれ量が規格内に収まったと判断すると、ステップSD7で、位置ずれ有通知及び調整誘導表示を消去し、プリント動作の実行を許可する。
上述したように、実作業では、設置場所の床面状態が悪い等で調整しきれない場合や調整時間が掛かり過ぎてしまう場合が考えられる。そこで、ステップSD6で、サービスあるいはユーザが調整できない、あるいは調整を辞めると判断して、ステップSD8で、プリンタ動作を停止しない未対応モードに移行できるようにしても良い。
図19を参照してプリント終了後機械停止モードの詳細について説明すると、プリント終了後機械停止モードでは、制御部91は、図19のステップSE1で、光学装置3から光Lを出射して第1の位置検出センサ41及び第2の位置検出センサ42で受光し、走査時間T(T1,T2)と基準走査時間Trに基づき位置ずれ情報を算出する。光学装置3から第1の位置検出センサ41及び第2の位置検出センサ42への光の出射は、感光体5への静電潜像の形成動作とは別に、例えば、用紙間で行われる。
図19のステップSE2で、位置ずれ情報で算出された位置ずれ量が閾値を超えていると判断すると、ステップSE3で、位置ずれがあって位置ずれ量が閾値を超えていることを示す位置ずれ有通知を操作部画面100に表示する。プリント終了後機械停止モードでは、図15に示す位置調整画面101で、位置調整作業を誘導する調整誘導表示を追加する。そして、ステップSE4で、プリント動作終了後に機械を停止してプリントに関連する操作を受け付けないようにし、プリント動作の実行を許可しない。
図19のステップSE5で、サービスあるいはユーザは、図15に示す位置調整画面101を確認しながら位置調整動作を行う。位置ずれ情報の算出は、所定時間毎にリアルタイムで行われ、ステップSE6で、位置ずれ量が規格内に収まったと判断すると、ステップSE7で、位置ずれ有通知及び調整誘導表示を消去し、プリント動作の実行を許可する。また、ステップSE6で、サービスあるいはユーザが調整できない、あるいは調整を辞めると判断して、ステップSE8で、プリンタ動作を停止しない未対応モードに移行できるようにしても良い。
このように、スタンバイ時及びプリント時に位置ずれの発生の有無を常時監視して通知することで、初期調整後の状態についての把握が可能で、装置の不具合が発生しえる異常を通知し、調整を実施することが可能となる。また、位置ずれ量が閾値を超えた場合に実行される制御が予め設定されることで、スタンバイ時とプリント時で最適な制御が可能になる。
図20は、各実施の形態の画像形成システムにおける位置ずれ量対応スタンバイ時機械停止モードの一例を示すフローチャート、図21は、各実施の形態の画像形成システムにおける位置ずれ量対応スタンバイ時調整選択モードの一例を示すフローチャートである。また、図22は、各実施の形態の画像形成システムにおける位置ずれ量対応プリント中機械停止モードの一例を示すフローチャート、図23は、各実施の形態の画像形成システムにおける位置ずれ量対応プリント終了後機械停止モードの一例を示すフローチャート、図24は、各実施の形態の画像形成システムにおける位置ずれ量対応未調整モードの一例を示すフローチャートである。
各実施の形態の画像形成システム1A〜1Eでは、スタンバイ時及びプリント時に、図6等で説明した画像領域外光L2を第1の位置検出センサ41及び第2の位置検出センサ42で受光することで、位置ずれの発生有無の監視が常時行われる。
スタンバイ時あるいはプリント時に検出された位置ずれ量に応じた制御を実行するプログラムが予め設定される。位置ずれ量に応じた動作モードとして、スタンバイ時は、位置ずれ量対応スタンバイ時機械停止モードあるいは位置ずれ量対応スタンバイ時調整選択モードが、位置ずれ量に応じて制御部91で選択される。また、プリント時は、位置ずれ量対応プリント中機械停止モード、位置ずれ量対応プリント終了後機械停止モードあるいは位置ずれ量対応未調整モードが、位置ずれ量に応じて制御部91で選択される。
本例では、位置ずれ量が「特大」、「大」、「中」、「小」の4段階に設定される。位置ずれ量の大小関係は、「特大」>「大」>「中」>「小」とする。そして、スタンバイ時とプリント時で、位置ずれ量に応じて動作モードの自動切り替えを行う。スタンバイ時は、位置ずれ量が「中」であるか「小」であるか制御部91で判断され、位置ずれ量が「中」であると、制御部91で位置ずれ量対応スタンバイ時機械停止モードが選択され、位置ずれ量が「小」であると、制御部91で位置ずれ量対応スタンバイ時調整選択モードが選択される。
位置ずれ量対応スタンバイ時機械停止モードは、スタンバイ時に位置調整作業を誘導する調整誘導表示を行い、位置すれ量が規定値内となるように調整が行われるまでプリント動作を許可しないモードである。位置ずれ量対応スタンバイ時調整選択モードは、スタンバイ時に位置ずれが発生していることを表示するが、位置調整作業の実行の有無はサービスあるいはユーザの判断に任せ、位置調整の有無に関わらずプリント動作は許可するモードである。
但し、位置ずれ量対応スタンバイ時調整選択モードで調整作業が行われず、所定の位置ずれが発生している場合は、操作部画面上に装置間の位置がずれていることを表示し続ける。これにより、機械停止のダウンタイムと出力画像の劣化の有無を考慮して、サービスあるいはユーザによる位置調整の有無、位置調整を行うタイミング等の選択を可能とする。
図20を参照して位置ずれ量対応スタンバイ時機械停止モードの詳細について説明すると、位置ずれ量対応スタンバイ時機械停止モードでは、制御部91は、図20のステップSF1で、光学装置3から光Lを出射して第1の位置検出センサ41及び第2の位置検出センサ42で受光し、走査時間T(T1,T2)と基準走査時間Trに基づき位置ずれ情報を算出する。
図20のステップSF2で、位置ずれ情報で算出された位置ずれ量が「中」であると判断すると、ステップSF3で、位置ずれがあって位置ずれ量が所定の値を超えていることを示す位置ずれ有通知を操作部画面100に表示する。位置ずれ量対応スタンバイ時機械停止モードでは、図15に示す位置調整画面101で、位置調整作業を誘導する調整誘導表示を追加する。そして、ステップSF4で、機械を停止してプリントに関連する操作を受け付けないようにし、プリント動作の実行を許可しない。
図20のステップSF5で、サービスあるいはユーザは、図15に示す位置調整画面101を確認しながら位置調整動作を行う。位置ずれ情報の算出は、所定時間毎にリアルタイムで行われ、ステップSF6で、位置ずれ量が規格内に収まったと判断すると、ステップSF7で、位置ずれ有通知及び調整誘導表示を消去し、プリント動作の実行を許可する。
上述したように、実作業では、設置場所の床面状態が悪い等で調整しきれない場合や調整時間が掛かり過ぎてしまう場合が考えられる。そこで、ステップSF6で、サービスあるいはユーザが調整できない、あるいは調整を辞めると判断して、ステップSF8で、プリンタ動作を停止しない上述したスタンバイ時調整選択モードに移行できるようにしても良い。スタンバイ時調整選択モードでは、位置ずれ量に応じたモードの切り替えは行われず、位置ずれ量があることを通知した状態で、プリント動作の継続が可能である。
図21を参照して位置ずれ量対応スタンバイ時調整選択モードの詳細について説明すると、位置ずれ量対応スタンバイ時調整選択モードでは、制御部91は、図21のステップSG1で、光学装置3から光Lを出射して第1の位置検出センサ41及び第2の位置検出センサ42で受光し、走査時間T(T1,T2)と基準走査時間Trに基づき位置ずれ情報を算出する。
図21のステップSG2で、位置ずれ情報で算出された位置ずれ量が「小」であると判断すると、ステップSG3で、位置ずれがあって位置ずれ量が所定の値を超えていることを示す位置ずれ有通知を操作部画面100に表示する。位置ずれ量対応スタンバイ時調整選択モードでは、プリンタ動作を停止しない。
図21のステップSG4で、サービスあるいはユーザの判断で、調整を行うと判断されると、ステップSG5で、サービスあるいはユーザは、図15に示す位置調整画面101を確認しながら位置調整動作を行う。位置ずれ情報の算出は、所定時間毎にリアルタイムで行われ、位置ずれ量が規格内に収まったと判断すると、ステップSG6で、操作部画面での位置ずれ有通知を消去する。
図21のステップSG4で、サービスあるいはユーザの判断で、調整を行わないと判断されると、ステップSG7で、操作部画面での位置ずれ有通知を継続し、注意を促す。
上述した位置ずれ量対応スタンバイ時調整選択モードでは、サービスあるいはユーザの判断で調整を行わないと判断した場合、スタンバイ時調整選択モードに移行できるようにしても良い。また、調整レベルをより高精度にする場合は、上述した調整モードへの移行が可能である。
プリント時は、位置ずれ量が「特大」であるか「大」であるか「中」及び「小」であるか制御部91で判断され、位置ずれ量が「特大」であると、制御部91で位置ずれ量プリント中機械停止モードが選択され、位置ずれ量が「大」であると、制御部91で位置ずれ量対応プリント終了後機械停止モードが選択される。また、位置ずれ量が「中」あるいは「小」であると、制御部91で位置ずれ量対応未調整モードが選択される。
位置ずれ量対応プリント中機械停止モードは、プリント時等のジョブの途中でも機械を停止し、位置すれ量が規定値内となるように調整が行われるまでプリント動作を許可しないモードである。位置ずれ量対応プリント終了後機械停止モードは、プリント時の途中に所定量の位置ずれが発生した場合は、プリント動作の完了後に機械を停止し、位置すれ量が規定値内となるように調整が行われるまでプリント動作を許可しないモードである。位置ずれ量未調整モードは、プリント時の途中に位置ずれが発生した場合でも、スタンバイ時となるまでプリント中には調整対応を行わないモードである。
図22を参照して位置ずれ対応プリント中機械停止モードの詳細について説明すると、位置ずれ対応プリント中機械停止モードでは、制御部91歯、図22のステップSH1で、光学装置3から光Lを出射して第1の位置検出センサ41及び第2の位置検出センサ42で受光し、走査時間T(T1,T2)と基準走査時間Trに基づき位置ずれ情報を算出する。
図22のステップSH2で、位置ずれ情報で算出された位置ずれ量が「特大」であると判断すると、ステップSH3で、位置ずれがあって位置ずれ量が所定の値を超えていることを示す位置ずれ有通知を操作部画面100に表示する。位置ずれ量対応プリント中機械停止モードでは、図15に示す位置調整画面101で、位置調整作業を誘導する調整誘導表示を追加する。そして、ステップSH4で、プリント中であっても機械を停止してプリントに関連する操作を受け付けないようにし、プリント動作の実行を許可しない。
図22のステップSH5で、サービスあるいはユーザは、図15に示す位置調整画面101を確認しながら位置調整動作を行う。位置ずれ情報の算出は、所定時間毎にリアルタイムで行われ、ステップSH6で、位置ずれ量が規格内に収まったと判断すると、ステップSH7で、位置ずれ有通知及び調整誘導表示を消去し、プリント動作の実行を許可する。
上述したように、実作業では、設置場所の床面状態が悪い等で調整しきれない場合や調整時間が掛かり過ぎてしまう場合が考えられる。そこで、ステップSH6で、サービスあるいはユーザが調整できない、あるいは調整を辞めると判断して、ステップSH8で、上述したプリント終了後機械停止モードに移行できるようにしても良い。プリント終了後機械停止モードでは、位置ずれ量に応じたモードの切り替えは行われず、位置ずれ量があることを通知した状態で、プリント動作の継続が可能である。
図23を参照して位置ずれ対応プリント終了後機械停止モードの詳細について説明すると、位置ずれ量対応プリント終了後機械停止モードでは、制御部91は、図23のステップSI1で、光学装置3から光Lを出射して第1の位置検出センサ41及び第2の位置検出センサ42で受光し、走査時間T(T1,T2)と基準走査時間Trに基づき位置ずれ情報を算出する。
図23のステップSI2で、位置ずれ情報で算出された位置ずれ量が「大」であると判断すると、ステップSI3で、位置ずれがあって位置ずれ量が所定の値を超えていることを示す位置ずれ有通知を操作部画面100に表示する。位置ずれ量対応プリント終了後機械停止モードでは、図15に示す位置調整画面101で、位置調整作業を誘導する調整誘導表示を追加する。そして、ステップSI4で、プリント動作終了後に機械を停止してプリントに関連する操作を受け付けないようにし、プリント動作の実行を許可しない。
図23のステップSI5で、サービスあるいはユーザは、図15に示す位置調整画面101を確認しながら位置調整動作を行う。位置ずれ情報の算出は、所定時間毎にリアルタイムで行われ、ステップSI6で、位置ずれ量が規格内に収まったと判断すると、ステップSI7で、位置ずれ有通知及び調整誘導表示を消去し、プリント動作の実行を許可する。また、ステップSI6で、サービスあるいはユーザが調整できない、あるいは調整を辞めると判断して、ステップSI8で、プリンタ動作を停止しない未対応モードに移行できるようにしても良い。
図24を参照して位置ずれ対応未調整モードの詳細について説明すると、位置ずれ量対応未調整モードでは、制御部91は、図24のステップSJ1で、光学装置3から光Lを出射して第1の位置検出センサ41及び第2の位置検出センサ42で受光し、走査時間T(T1,T2)と基準走査時間Trに基づき位置ずれ情報を算出する。
図24のステップSJ2で、位置ずれ情報で算出された位置ずれ量が「中」あるいは「小」であると判断すると、ステップSJ3で、位置調整に必要な情報の通知は行わず、プリント動作を継続する。
位置ずれ量に対応してモードが切り替えられる各スタンバイモード及びプリントモードでは、モードを切り替える位置ずれ量の値はサービスあるいはユーザが個別に設定できる値である。例えば、ダウンタイムと画質を考慮して、スタンバイ時には位置ずれ量の判断基準が厳しめに設定され、プリント時には緩めに設定される。
このように、位置ずれ量に応じて実行される制御が予め設定されることで、ダウンタイムの増加を抑制し、かつ、画質の劣化を抑制して、スタンバイ時とプリント時で最適な制御が可能になる。