JP6306694B2 - 光ファイバーケーブル構成要素 - Google Patents

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Description

本発明の種々の実施形態は、1つ以上の衝撃改質ポリマーで改質された結晶性ポリプロピレンの押出可能なブレンドから作製されるバッファチューブ、コアチューブ、またはスロット付きコア光ファイバーケーブル構成要素に関する。
光ファイバーは、高速で長距離にわたって効率的に情報を伝送する。これらのファイバーは繊細であり、保護されなければならない。実際の適用において、光ファイバーケーブルは、機械的損傷及び/または水分への曝露等の有害な環境条件からファイバーを保護する。例えば、特定の保護構成要素として、押出バッファチューブ、コアチューブ、及びスロット付きコアチューブが挙げられる。
ルースバッファチューブとしても知られるバッファチューブは、ケーブル等内に光ファイバーを収容して保護するために使用される保護構成要素である。典型的には、これらのルースバッファチューブは、ファイバーを浮遊させて水分から保護するために炭化水素ゲルまたはグリースで充填されており、高耐圧壊性、耐マイクロベンド性、低脆化温度、良好なグリース適合性、耐衝撃性、及び低押出後収縮に関する厳しい必要条件を有する。バッファチューブの製造に使用される材料は、ポリブチレンテレフタレート(「PBT」)、高結晶化度ポリプロピレン、及びより低い程度に高密度ポリエチレンを含む。PBTは、コストの高い材料であるため、費用対効果の高い代替品が所望される。
一実施形態は、押出ポリマーブレンドを含む押出光ケーブル保護構成要素であり、押出ポリマーブレンドは、
(a)少なくとも約55パーセントの結晶化度を有する結晶性ポリプロピレンと、
(b)オレフィンマルチブロックインターポリマー、オレフィンブロック複合体、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される衝撃改質ポリマーと、を含む。
添付の図面を参照されたい。
ルースバッファチューブ光ファイバーケーブルの断面図を示す。 コアチューブ光ファイバーケーブルの部分切り取り図を示す。 スロット付きコア光ファイバーケーブルの断面図を示す。
本発明の種々の実施形態は、結晶性ポリプロピレンと、オレフィンマルチブロックインターポリマー、オレフィンブロック複合体、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される衝撃改質ポリマーとを含むポリマーブレンドに関する。任意選択的に、ポリマーブレンドは、衝撃改質ポリマー以外のエラストマーをさらに含むことができる。ポリマーブレンドはまた、1つ以上の添加剤を含有してもよい。そのようなポリマーブレンドは、光ファイバーケーブル保護構成要素を形成するように押し出され得る。
結晶性ポリプロピレン
種々の実施形態における使用に好適な結晶性ポリプロピレンは、アイソタクチックまたはシンジオタクチックのいずれかのホモポリマーポリプロピレンであってもよい。1つ以上の実施形態において、ポリマーの結晶化度を最大にするために、結晶性ポリプロピレンは、アイソタクチックホモポリマーポリプロピレンであってもよい。「ポリマー」は、同じかまたは異なる種類のモノマーを反応させる(すなわち、重合する)ことによって調製される高分子化合物である。「ポリマー」は、ホモポリマー及びインターポリマーを含む。本明細書で使用される場合、「ホモポリマー」は、単一のモノマー種に由来する反復単位を含むポリマーを意味するが、連鎖移動剤等のホモポリマーの調製に使用される残留量の他の化合物を除外しない。
本発明に使用されるポリプロピレンは、文献において周知であり、既知の技術によって調製することができる。一般に、ポリプロピレンは、チーグラー・ナッタ触媒またはメタロセン触媒を用いて作製することができる。「Kirk−Othmer Encyclopedia of Chemical Technology」(2001)は、これらの触媒、及び結晶性ポリプロピレンを作製するためのそれらの対応する反応器プロセスについて記載している。
ポリプロピレンの結晶化度は、示差走査熱量測定(「DSC」)によって測定される。この測定において、少量のプロピレンポリマーの試料がアルミニウム製DSCパンに封入される。試料は、25センチメートル/分で窒素パージされたDSCセルに入れられ、約−100℃まで冷却される。10℃/分で225℃まで加熱することによって、試料の標準的な熱履歴が確立される。次いで、試料は、約−100℃まで再冷却され、10℃/分で225℃まで再加熱される。2回目の走査で観察される融解熱(ΔHobserved)が記録される。観察される融解熱は、以下の等式によってポリプロピレン試料の重量に基づく重量パーセントでの結晶化度の程度に関連し、
結晶化度パーセント=(ΔHobserved)/(ΔHisotactic pp)X100
式中、アイソタクチックポリプロピレンの融解熱(ΔHisotactic pp)は、B.Wunderlich,Macromolecular Physics,Volume 3,Crystal Melting,Academic Press,New York,1960,p48中に、ポリマー1グラム当たり165ジュール(J/g)として報告されている。種々の実施形態において、結晶性ポリプロピレンは、少なくとも55重量パーセント、少なくとも65重量パーセント、少なくとも70重量パーセント、または少なくとも73重量パーセントの結晶化度を有することができる。2003年10月7日に出願された米国特許第7,087,680号は、本発明の種々の実施形態において有用な高結晶性ポリプロピレンの例を開示している。
1つ以上の実施形態において、結晶性ポリプロピレンは、1〜20グラム/10分(「g/10分」)、1〜12g/10分、2〜9g/10分、2〜8g/10分、または3〜6g/10分の範囲のメルトインデックス(I)を有することができる。本明細書に提供されるメルトインデックスは、ASTM法D1238に従って決定される。別途記載のない限り、メルトインデックス(すなわち、I)は、190℃及び2.16Kgで決定される。
種々の実施形態において、結晶性ポリプロピレンは、ポリマーブレンドの総重量に基づいて50〜95重量パーセント(「重量%」)、55〜90重量%、60〜90重量%、または70〜90重量%の範囲の量でポリマーブレンド中に存在してもよい。
種々の実施形態において、核形成剤が、結晶性ポリプロピレンとともに用いられてもよい。好適な核形成剤の例として、Asahi Denim Kokaiから市販されているADK NA−11及びADK NA−21が挙げられる。他の例として、米国特許第3,367,926号及び5,574,816号に記載される核形成剤が挙げられる。当業者であれば、他の有用な核形成剤を容易に特定することができる。核形成剤は、典型的には、少なくとも500ppm、少なくとも650ppm、または少なくとも750ppmのレベルで結晶性ポリプロピレン中に組み込まれる。
衝撃改質ポリマー
上で述べたように、ポリマーブレンドは、オレフィンマルチブロックインターポリマー、オレフィンブロック複合体、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される衝撃改質ポリマーを含む。本明細書で使用される場合、「衝撃改質ポリマー」は、前述の結晶性ポリプロピレンの種々の特性を改質するポリマーである。例えば、衝撃改質ポリマーは、破砕することなく機械的エネルギーを吸収することができ、それによって光ファイバーケールに十分な衝撃靭性を付与するように、結晶性ポリプロピレンを改質することができる。
「オレフィンマルチブロックインターポリマー」は、好ましくは直線状に結合した2つ以上の化学的に異なる領域またはセグメント(「ブロック」と称される)を含むポリマー、すなわち、ペンダントまたはグラフト化様式ではなく、重合したオレフィン官能基、好ましくはエチレン官能基に対して末端‐末端で結合した化学的に区別される単位を含むポリマーである。種々の実施形態において、ブロックは、組み込まれるコモノマーの量もしくは種類、密度、結晶化度の量、そのような組成のポリマーに起因する微結晶のサイズ、立体規則性の種類もしくは程度(アイソタクチックもしくはシンジオタクチック)、レジオ規則性もしくはレジオ不規則性、分岐(長鎖分岐もしくは超分岐を含む)の量、均一性、または任意の他の化学的もしくは物理的特性において異なる。逐次モノマー付加、流動触媒、またはアニオン重合技術によって生成されるインターポリマーを含む従来技術のブロックインターポリマーと比較して、本発明の実施において使用されるマルチブロックインターポリマーは、好ましい実施形態において、それらの調製に使用される複数の触媒と組み合わせたシャトリング剤(複数可)の影響に起因して、両方のポリマーの多分散性(PDIもしくはM/MもしくはMWD)の特有の分布、ブロック長分布、及び/またはブロック数分布を特徴とする。より具体的には、連続プロセスで生成される場合、ポリマーは、1.4〜3.5、1.5〜2.5、1.6〜2.5、または1.6〜2.1のPDIを有することができる。バッチまたはセミバッチプロセスで生成される場合、ポリマーは、1.4〜2.9、1.4〜2.5、1.4〜2.0、または1.4〜1.8のPDIを有することができる。
種々の実施形態において、オレフィンマルチブロックインターポリマーは、エチレンマルチブロックインターポリマーであってもよい。「エチレンマルチブロックインターポリマー」という用語は、エチレンと1つ以上の共重合可能なコモノマーとを含むマルチブロックインターポリマーを意味し、エチレンは、ポリマー中に少なくとも1つのブロックまたはセグメントの複数の重合したモノマー単位を構成し、ブロックの少なくとも90、少なくとも95、または少なくとも98モルパーセント(「mol%」)を構成することができる。ポリマーの総重量に基づいて、本明細書で使用されるエチレンマルチブロックインターポリマーは、25〜97mol%、40〜96mol%、55〜95mol%、または65〜85mol%のエチレン含有量を有することができる。コモノマー(単数)またはコモノマー(複数)は、インターポリマーの残りを構成することができる。1つ以上の実施形態において、オレフィンマルチブロックインターポリマーは、オレフィンマルチブロックコポリマーであってもよい。
いくつかの実施形態において、エチレンマルチブロックインターポリマーは、以下の式によって表すことができ、
(AB)
式中、nは、少なくとも1であり、好ましくは、2、3、4、5、10、15、20、30、40、50、60、70、80、90、100、またはそれ以上等の1より大きい整数であり、「A」は、硬質ブロックまたはセグメントを表し、「B」は、軟質ブロックまたはセグメントを表す。好ましくは、A及びBは、分岐または星形の様式ではなく、直線的な様式で連結される。「硬質」セグメントは、エチレンが95重量パーセント超、好ましくは98重量パーセント超の量で存在する重合した単位のブロックを指す。換言すると、硬質セグメント中のコモノマー含有量は、5重量パーセント未満、好ましくは2重量パーセント未満である。いくつかの実施形態において、硬質セグメントは、全てのまたは実質的に全てのエチレンを含む。その一方で、「軟質」セグメントは、コモノマー含有量が5重量%超、8重量%超、10重量%超、または15重量%超である、エチレンとα−オレフィンコモノマーとの重合した単位のブロックを指す。いくつかの実施形態において、軟質セグメント中のコモノマー含有量は、20重量%超、25重量%超、30重量%超、35重量%超、40重量%超、45重量%超、50重量%、または60重量%超であってもよい。
いくつかの実施形態において、Aブロック及びBブロックは、ポリマー鎖に沿ってランダムに分布する。換言すると、ブロックインターポリマーは、通常、次のような構造を有しない。
AAA−AA−BBB−BB
他の実施形態において、ブロックインターポリマーは、通常、第3の種類のブロックを有しない。さらに他の実施形態において、ブロックA及びブロックBの各々が、ブロック内にランダムに分布するモノマーまたはコモノマーを有する。換言すると、ブロックA及びブロックBのどちらも、ブロックの残りの部分とは異なる組成を有する先端セグメント等の、異なる組成の2つ以上のセグメント(またはサブブロック)を含まない。
2つ以上のモノマーから形成されるそれぞれの識別可能なセグメントまたはブロックは、単一のポリマー鎖に結合されるため、標準的な選択的抽出技術を使用してポリマーを完全に分取することはできない。例えば、比較的結晶性である領域(高密度セグメント)及び比較的非晶質である領域(低密度セグメント)を含有するポリマーは、異なる溶媒を使用して選択的に抽出または分取することができない。種々の実施形態において、ジアルキルエーテルまたはアルカン溶媒のいずれかを使用して抽出可能なポリマーの量は、ポリマーの総重量の10パーセント未満、7パーセント未満、5パーセント未満、または2パーセント未満である。
いくつかの実施形態において、マルチブロックインターポリマーは、ポアソン分布よりもむしろシュルツ・フローリー分布に適合するPDIを有する。インターポリマーは、多分散ブロック分布及びブロックサイズの多分散分布の両方を有し、かつ、ブロック長の最確分布を有することをさらに特徴とする。好ましいマルチブロックインターポリマーは、末端ブロックを含む4つ以上のブロックまたはセグメントを含有するものである。より好ましくは、インターポリマーは、末端ブロックを含む少なくとも5個、10個、または20個のブロックまたはセグメントを含む。
さらなる実施形態において、本発明のオレフィンマルチブロックインターポリマー、特に、連続的な溶液重合反応器内で作製されるものは、ブロック長の最確分布を有する。本発明の一実施形態において、オレフィンマルチブロックインターポリマーは、約1.7〜約3.5のM/M、ならびに、
(A)少なくとも1つの融点T(摂氏温度)、及び密度d(グラム/立方センチメートル)を有するとして定義され、この場合、T及びdの数値は、
>−6553.3+13735(d)−7051.7(d)の関係に対応するか、または
(B)融解熱ΔH(J/g)、及び最高示差走査熱量測定(「DSC」)ピークと最高結晶化分析分画(「CRYSTAF」)ピークとの温度差として定義されるデルタ量ΔT(摂氏温度)を特徴とし、この場合、ΔT及びΔHの数値は、以下の関係を有するか、
ゼロより大きく、かつ最大130J/gのΔHの場合、ΔT>−0.1299(ΔH)+62.81
130J/gより大きいΔHの場合、ΔT>48℃
この場合、CRYSTAFピークは、累積ポリマーの少なくとも5パーセントを用いて決定され(すなわち、ピークは、累積ポリマーの少なくとも5パーセントを意味しなければならない)、ポリマーの5パーセント未満が同定可能なCRYSTAFピークを有する場合、CRYSTAF温度は30℃である、または
(C)オレフィンマルチブロックインターポリマーの圧縮成形フィルムを用いて測定される、300パーセントの歪み及び1サイクルでの弾性回復Re(パーセント)、かつ密度d(グラム/立方センチメートル)を有し、この場合、オレフィンマルチブロックインターポリマーが実質的に架橋相を含まない場合、Re及びdの数値は以下の関係を満たすか、
Re>1481−1629(d)、または
(D)画分が、同じ温度の間で溶出する比較可能なランダムエチレンインターポリマー画分のものよりも少なくとも5パーセント高いか、または少なくとも10パーセント高いモルコモノマー含有量を有することを特徴とする昇温溶出分画(「TREF」)を用いて分取された場合、40℃〜130℃で溶出する分子量画分を有し、この場合、比較可能なランダムエチレンインターポリマーは、同じコモノマー(複数可)を有し、かつ、オレフィンマルチブロックインターポリマーのものの10パーセント以内のメルトインデックス、密度、及びモルコモノマー含有量(ポリマー全体に基づく)を有するか、または
(E)25℃での貯蔵弾性率G’(25℃)、及び100℃での貯蔵弾性率G’(100℃)を有し、この場合、G’(25℃)対G’(100℃)の比率は、約1:1〜約9:1の範囲であるか、または
(F)ゼロより大きく、かつ最大約1の平均ブロックインデックスを特徴とする。
オレフィンマルチブロックインターポリマーは、(A)〜(F)の特性のうちの1つ、いくつか、全て、または任意の組み合わせを有してもよい。
本発明の実施において使用されるオレフィンマルチブロックインターポリマーの調製における使用に好適なモノマーは、エチレンと、エチレン以外の1つ以上のさらなる重合可能なモノマーとを含む。好適なコモノマーの例として、3〜30個、好ましくは3〜20個の炭素原子の直鎖または分岐α−オレフィン、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−へキセン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、及び1−エイコセン、3〜30個、好ましくは3〜20個の炭素原子のシクロオレフィン、例えば、シクロペンテン、シクロへプテン、ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネン、テトラシクロドデセン、及び2−メチル−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン、ジオレフィン及びポリオレフィン、例えば、ブタジエン、イソプレン、4−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ペンタジエン、1,4−ペンタジエン、1,5−ヘキサジエン、1,4−ヘキサジエン、1,3−ヘキサジエン、1,3−オクタジエン、1,4オクタジエン、1,5−オクタジエン、1,6−オクタジエン、1,7−オクタジエン、エチリデンノルボルネン、ビニルノルボルネン、ジシクロペンタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、4−エチリデン−8−メチル−1,7−ノナジエン、及び5,9−ジメチル−1,4,8−デカトリエン、ならびに3−フェニルプロペン、4−フェニルプロペン、1,2−ジフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、及び3,3,3−トリフルオロ−1−プロペンが挙げられる。
オレフィンマルチブロックインターポリマーは、例えば、グラフト化、水素化、ニトレン挿入反応、または当業者に既知のもの等の他の官能化反応によって改質されてもよい。好ましい官能化は、フリーラジカル機構を用いたグラフト化反応である。様々なラジカルによってグラフト化可能な種が、個々に、または比較的短いグラフトとして、ポリマーに付着してもよい。これらの種は、各々が少なくとも1個のヘテロ原子を含有する不飽和分子を含む。これらの種は、無水マレイン酸、マレイン酸ジブチル、マレイン酸ジシクロヘキシル、マレイン酸ジイソブチル、マレイン酸ジオクタデシル、N−フェニルマレイミド、シトラコン酸無水物、テトラヒドロフタル無水物、ブロモマレイン酸無水物、クロロマレイン酸無水物、ナド酸無水物、メチルナド酸無水物、アルケニルコハク酸無水物、マレイン酸、フマル酸、フマル酸ジエチル、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、及びそれぞれのエステル、イミド、塩、ならびにこれらの化合物のディールスアルダー付加物を含むが、これらに限定されない。これらの種は、シラン化合物も含む。
オレフィンマルチブロックインターポリマーは、0.90g/cm未満、0.89g/cm未満、0.885g/cm未満、0.88g/cm未満、または0.875g/cm未満の密度を有することができる。オレフィンマルチブロックインターポリマーは、少なくとも0.85g/cm、少なくとも0.86g/cm、または少なくとも0.865g/cmの密度を有することができる。密度は、ASTM D792の手順によって測定される。
オレフィンマルチブロックインターポリマーは、少なくとも0.1g/10分、少なくとも0.2g/10分、または少なくとも0.3g/10分のメルトインデックスを有することができる。種々の実施形態において、オレフィンマルチブロックインターポリマーは、20g/10分未満、10g/10分未満、7g/10分未満、または1g/10分未満のメルトインデックスを有することができる。1つ以上の実施形態において、オレフィンマルチブロックインターポリマーは、0.38〜0.62g/10分の範囲のメルトインデックスを有することができる。
本明細書において有用なオレフィンマルチブロックインターポリマーは、ASTM法D790に従って測定した場合、150MPa未満、100MPa未満、50MPa未満、または10MPa未満の2%割線係数を有することができる。オレフィンマルチブロックインターポリマーは、ゼロより大きい2%割線係数を有することができる。
本明細書において有用なオレフィンマルチブロックインターポリマーは、125℃未満であるが、60℃超、70℃超、80℃超、90℃超、100℃超、または110℃超の融点を有することができる。融点は、国際公開第WO2005/090427号(米国特許出願公開第号2006/0199930号)に記載される示差走査熱量測定(「DSC」)法によって測定される。
オレフィンマルチブロックインターポリマーは、1,000〜5,000,000g/mol、1,000〜1,000,000g/mol、10,000〜500,000g/mol、または10,000〜300,000g/molの重量平均分子量(「M」)を有することができる。
1つ以上の実施形態において、オレフィンマルチブロックインターポリマーは、10〜40重量%、15〜25重量%、または15〜17重量%の硬質セグメントを含有する。硬質セグメントは、コモノマーに由来する単位を含まないか、または0.5mol%含有する。オレフィンマルチブロックインターポリマーはまた、60〜90重量%、または75〜85重量%、または83〜85重量%の軟質セグメントも含有する。軟質ブロック中のα−オレインの含有量は、20〜40mol%、25〜35mol%、または23〜30mol%の範囲であってもよい。種々の実施形態において、コモノマーは、ブテンまたはオクテンである。いくつかの実施形態において、コモノマーはオクテンである。コモノマー含有量は、核磁気共鳴(「NMR」)分光法によって測定される。
種々の実施形態において、オレフィンマルチブロックインターポリマーは、中間相分離していてもよい。本明細書で使用される場合、「中間相分離」は、ポリマーブロックが局所的に分離して規則正しいドメインを形成するプロセスを意味する。これらの系におけるエチレンセグメントの結晶化は、主として、結果として生じる中間相に限定され、そのような系は「中間相分離した」と称されてもよい。これらの中間相は、球体、円柱、ラメラ、またはブロックインターポリマーについて既知の他の形態を取ることができる。例えば、ラメラの平面に垂直な方向のドメインの最も狭い寸法は、一般的に、本発明の中間相分離したオレフィンマルチブロックインターポリマーにおいて約40nmを超える。
ドメインのサイズは、ラメラの平面に垂直な方向、または球体もしくは円柱の直径等の最小寸法によって測定された場合に40〜300nm、50〜250nm、または60〜200nmの範囲であってもよい。さらに、60nm超、100nm超、及び150nm超の最小寸法を有してもよい。ドメインは、円柱、球体、ラメラ、またはブロックインターポリマーについて既知の他の形態として特徴づけられてもよい。
中間相分離したポリマーは、オレフィンブロックインターポリマーを含み、硬質セグメント中のコモノマーの量と比較した場合の軟質セグメント中のコモノマーの量は、ブロックインターポリマーが溶融物中で中間相分離を経験するような量である。必要なコモノマーの量は、モルパーセントで測定されてもよく、各コモノマーによって異なる。中間相分離を達成するために必要な量を決定するために、任意の所望のコモノマーについて計算を行うことができる。これらの多分散ブロックインターポリマーにおいて中間相分離を達成するための最低レベルの不適合性は、χNとして表され、χN=2.0であると予測される(I.I.Potemkin,S.V.Panyukov,Phys.Rev.E.57,6902(1998))。通常、変動によって、市販のブロックコポリマーの秩序−無秩序転移がわずかにより高いχNに押し上げられることを認識し、値χN=2.34が、以下の計算において最小値として用いられている。D.J.Lohse,W.W.Graessley,Polymer Blends Volume 1:Formulation,ed.D.R.Paul,C.B.Bucknall,2000のアプローチに従って、χNをχ/vとM/ρとの積(式中、vは基準体積であり、Mは数平均ブロック分子量であり、ρは溶融密度である)に変換することができる。溶融密度は0.78g/cmであると見なされ、典型的なブロック分子量の値は、全体の分子量が51,000g/molであるジブロックに基づいて約25,500g/molである。コモノマーがブテンまたはプロピレンである場合のχ/vは、130℃を温度として用い、次いで、Lohse and Graessleyによる参考文献中の表8.1に提供されるデータの内挿または外挿を行うことによって決定される。各コモノマーの種類ごとに、コモノマーのモルパーセントにおいて線形回帰が行われた。オクテンがコモノマーである場合、Reichart,G.C.et al,Macromolecules(1998),31,7886のデータを用いて同じ手順が行われた。413K(約140℃)での絡み合い分子量(kg/mol)は、1.1であると見なされる。これらのパラメータを用いると、コモノマーが、オクテン、ブテン、またはプロピレンである場合、コモノマー含有量の最小差は、それぞれ、20.0、30.8、または40.7モルパーセントであると決定される。コモノマーが1−オクテンである場合、硬質セグメントと軟質セグメントとの間のオクテンのモルパーセントの差(Δオクテン)は、少なくとも20.0mol%、少なくとも22mol%、少なくとも23mol%、少なくとも24mol%、少なくとも25mol%、または少なくとも26mol%であり得る。さらに、Δオクテン値は、20.0〜60mol%、または22〜45mol%の範囲であってもよい。コモノマーが1−ブテンである場合、硬質セグメントと軟質セグメントとの間のブテンのモルパーセントの差(Δブテン)は、少なくとも30.8mol%、少なくとも33.9mol%、少なくとも35.4mol%、少なくとも36.9mol%、少なくとも38.5mol%、または少なくとも40.0mol%であり得る。さらに、Δブテン値は、30.8〜80mol%、33.9〜60mol%、36〜50mol%、または37〜40mol%の範囲であってもよい。コモノマーがプロピレンである場合、硬質セグメントと軟質セグメントとの間のプロピレンのモルパーセントの差(Δプロピレン)は、少なくとも40.7mol%、少なくとも44.7mol%、少なくとも46.8mol%、少なくとも48.8mol%、少なくとも50.9mol%、または少なくとも52.9mol%である。さらに、Δプロピレン値は、40.7〜95mol%、44.7〜65mol%、または48.8〜60mol%の範囲であってもよい。
いくつかの実施形態において、オレフィンマルチブロックインターポリマーは、ゼロよりも大きいが0.4未満または0.1〜0.3の平均ブロックインデックス(「ABI」)を有することができる。他の実施形態において、ABIは、0.4よりも大きく最大1.0であってもよい。いくつかの実施形態において、ABIは、0.4〜0.7、0.5〜0.7、または0.6〜0.9の範囲であってもよい。さらに他の実施形態において、ABIは、0.3〜0.9、0.3〜0.8、または0.3〜0.7、0.3〜0.6、0.3〜0.5、または0.3〜0.4の範囲であってもよい。さらに他の実施形態において、ABIは、0.4〜1.0、0.5〜1.0、0.6〜1.0、0.7〜1.0、0.8〜1.0、または0.9〜1.0の範囲であってもよい。
本発明の実施において使用されるオレフィンマルチブロックインターポリマー、それらの調製及び使用、ならびに特定の特性(ABI等)を算出するための方法は、米国特許第7,947,793号及び米国特許出願公開第2010/0113698 A1号により完全に記載されている。
本明細書における使用に好適な市販のオレフィンマルチブロックインターポリマーは、The Dow Chemical Company、Midland、MI,USAから入手可能なINFUSE(商標)9077を含むが、これに限定されない。
上で述べたように、本出願のポリマーブレンドは、オレフィンブロック複合体を含むことができる。「ブロック複合体」という用語は、(1)軟質コポリマー、(2)硬質ポリマー、及び(3)軟質セグメント及び硬質セグメントを有するブロックコポリマーの3つの成分を含むポリマー組成物を指す。ブロックコポリマーの硬質セグメントは、ブロック複合体中の硬質ポリマーと同じ組成物であり、ブロックコポリマー中の軟質セグメントは、ブロック複合体の軟質コポリマーと同じ組成物である。
オレフィンブロック複合体中に存在するブロックコポリマーは、直鎖または分岐であってもよい。より具体的には、連続プロセスで生成される場合、ブロック複合体は、1.7〜15、1.8〜3.5、1.8〜2.2、または1.8〜2.1のPDIを有することができる。バッチまたはセミバッチプロセスで生成される場合、ブロック複合体は、1.0〜2.9、1.3〜2.5、1.4〜2.0、または1.4〜1.8のPDIを有することができる。「オレフィンブロック複合体」という用語は、2つ以上のα−オレフィン系モノマーから単独でまたは実質的に単独で調製されるブロック複合体を指す。種々の実施形態において、オレフィンブロック複合体は、2つのα−オレフィン系モノマー単位のみからなってもよい。オレフィンブロック複合体の例として、プロピレンモノマー残基のみまたは実質的にそれのみを含む硬質セグメント及び硬質ポリマーと、エチレン及びプロピレンのコモノマー残基のみまたは実質的にそれのみを含む軟質セグメント及び軟質ポリマーとが挙げられる。
オレフィンブロック複合体を説明する際、「硬質」セグメントは、単一のモノマーが95mol%超、または98mol%超の量で存在する重合した単位の高結晶性ブロックを指す。換言すると、硬質セグメント中のコモノマー含有量は、5mol%未満、または2mol%未満である。いくつかの実施形態において、硬質セグメントは、全てまたは実質的に全てのプロピレン単位を含む。その一方で、「軟質」セグメントは、10mol%超のコモノマー含有量を有する重合した単位の非晶質、実質的に非晶質、またはエラストマーのブロックを指す。いくつかの実施形態において、軟質セグメントは、エチレン/プロピレンインターポリマーを含む。
ブロック複合体に言及する場合、「ポリエチレン」という用語は、エチレンのホモポリマーと、エチレンが少なくとも50モルパーセントを占めるエチレンと1つ以上のC3−8α−オレフィンとのコポリマーとを含む。「プロピレンコポリマー」または「プロピレンインターポリマー」という用語は、プロピレンと1つ以上の共重合可能なコモノマーとを含むコポリマーを意味し、ポリマー中の少なくとも1つのブロックまたはセグメント(結晶性ブロック)の複数の重合したモノマー単位が、少なくとも90モルパーセント、少なくとも95モルパーセント、または少なくとも98モルパーセントの量で存在することができるプロピレンを含む。主として4−メチル−1−ペンテン等の異なるα−オレフィンから作製されるポリマーも、同様に称される。「結晶性」という用語は、オレフィンブロック複合体を説明するために使用される場合、示差走査熱量測定(「DSC」)または均等の技術によって決定される一次転移または結晶融点(「Tm」)を有するポリマーまたはポリマーブロックを指す。「結晶性」という用語は、「半結晶性」という用語と同義に使用されてもよい。「非晶質」という用語は、結晶融点を有しないポリマーを指す。「アイソタクチック」は、13C−核磁気共鳴(「NMR」)分析によって決定された場合に少なくとも70パーセントのアイソタクチックペンダントを有するポリマー反復単位を意味する。「非常にアイソタクチック」とは、少なくとも90パーセントのアイソタクチックペンダントを有するポリマーを意味する。
オレフィンブロック複合体に言及する場合、「ブロックコポリマー」または「セグメント化コポリマー」という用語は、直線状に結合した2つ以上の化学的に異なる領域またはセグメント(「ブロック」と称される)を含むポリマー、すなわち、ペンダントまたはグラフト化様式ではなく、重合したエチレン官能基に対して末端‐末端で結合した化学的に区別される単位を含むポリマーを指す。実施形態において、ブロックは、その中に組み込まれるコモノマーの量もしくは種類、密度、結晶化度の量、そのような組成のポリマーに起因する微結晶のサイズ、立体規則性の種類もしくは程度(アイソタクチックもしくはシンジオタクチック)、レジオ規則性もしくはレジオ不規則性、長鎖分岐もしくは超分岐を含む分岐の量、均一性、または任意の他の化学的もしくは物理的特性において異なる。本明細書において用いられるオレフィンブロック複合体は、好ましい実施形態において、ブロック複合体の調製に使用される触媒(複数可)と組み合わせたシャトリング剤(複数可)の影響に起因して、ポリマーPDIの特有の分布、ブロック長分布、及び/またはブロック数分布を特徴とする。
本明細書において用いられるオレフィンブロック複合体は、付加重合可能なモノマーまたはモノマーの混合物を、付加重合条件下で、少なくとも1つの付加重合触媒、共触媒、及び鎖シャトリング剤(「CSA」)を含む組成物と接触させることを含むプロセスによって調製することができ、このプロセスは、定常状態重合条件下で動作する2つ以上の反応器内、またはプラグフロー重合条件下で動作する反応器の2つ以上のゾーン内で、異なるプロセス条件下で成長するポリマー鎖のうちの少なくともいくつかの形成を特徴とする。
本発明のオレフィンブロック複合体の調製における使用に好適なモノマーは、任意のα−オレフィンを含む任意のオレフィンまたはジオレフィンモノマー等の、任意の付加重合可能なモノマーを含む。好適なモノマーの例として、2〜30、または2〜20個の炭素原子の直鎖または分岐α−オレフィン、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−へキセン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、及び1−エイコセン等、ならびに、ジオレフィン及びポリオレフィン、例えば、ブタジエン、イソプレン、4−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ペンタジエン、1,4−ペンタジエン、1,5−ヘキサジエン、1,4−ヘキサジエン、1,3−ヘキサジエン、1,3−オクタジエン、1,4−オクタジエン、1,5−オクタジエン、1,6−オクタジエン、1,7−オクタジエン、エチリデンノルボルネン、ビニルノルボルネン、ジシクロペンタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、4−エチリデン−8−メチル−1,7−ノナジエン、及び5,9−ジメチル−1,4,8−デカトリエンが挙げられる。種々の実施形態において、エチレン及び少なくとも1つの共重合可能なコモノマー、4〜20個の炭素を有するプロピレン及び少なくとも1つの共重合可能なコモノマー、2個もしくは5〜20個の原子を有する1−ブテン及び少なくとも1つの共重合可能なコモノマー、または4〜20個の炭素を有する4−メチル−1−ペンテン及び少なくとも1つの異なる共重合可能なコモノマーが用いられてもよい。実施形態において、オレフィンブロック複合体は、プロピレン及びエチレンモノマーを用いて調製される。
結果として得られるブロック複合体中のコモノマー含有量は、NMR分光法等の任意の好適な技術を使用して測定されてもよい。いくつかまたは全てのポリマーブロックが、非晶質または比較的非晶質のポリマー、例えば、プロピレン、1−ブテン、または4−メチル−1−ペンテン及びコモノマーのコポリマー、特に、エチレンを含むプロピレン、1−ブテン、または4−メチル−1−ペンテンのランダムコポリマーを含み、存在する場合、任意の残りのポリマーブロック(硬質セグメント)が、重合した形態のプロピレン、1−ブテンまたは4−メチル−1−ペンテンを主に含むことが非常に望ましい。好ましくは、そのような硬質セグメントは、高結晶性または立体特異性ポリプロピレン、ポリグレンまたはポリ−4−メチル−1−ペンテン、特にアイソタクチックホモポリマーである。
さらに、ブロック複合体のブロックコポリマーは、10〜90重量%の硬質セグメント及び90〜10重量%の軟質セグメントを含む。
軟質セグメント内で、コモノマーのモルパーセントは、5〜90重量%、または10〜60重量%の範囲であってもよい。コモノマーがエチレンである場合、それは10〜75重量%、または30〜70重量%の量で存在してもよい。実施形態において、プロピレンは、軟質セグメントの残りの部分を構成する。
実施形態において、オレフィンブロック複合体のブロックコポリマーは、80〜100重量%のプロピレンである硬質セグメントを含む。硬質セグメントは、90重量%超、95重量%超、または98重量%超のプロピレンであってもよい。
本明細書に記載されるブロック複合体は、従来のランダムコポリマー、ポリマーの物理的ブレンド、及び逐次モノマー付加によって調製されるブロックコポリマーとは区別されてもよい。ブロック複合体は、後述するように、同じ量のコモノマーより高い溶融温度、ブロック複合体指数等の特徴によってランダムコポリマーから、より低い温度でのブロック複合体指数、より優れた引張強度、改善された破壊強度、より微細な形態、改善された光学特性、及びより大きな衝撃強度等の特徴によって物理的ブレンドから、分子量分布、レオロジー、ずり流動化、レオロジー比によって、かつブロック多分散性が存在することから、逐次モノマー付加によって調製されるブロックコポリマーと区別されてもよい。
いくつかの実施形態において、ブロック複合体は、以下に定義されるような、すなわち、ゼロより大きく0.4未満、または0.1〜0.3のブロック複合体指数(「BCI」)を有する。他の実施形態において、BCIは、0.4より大きく、かつ最大1.0である。さらに、BCIは、0.4〜0.7、0.5〜0.7、または0.6〜0.9の範囲であってもよい。いくつかの実施形態において、BCIは、0.3〜0.9、0.3〜0.8、0.3〜0.7、0.3〜0.6、0.3〜0.5、または0.3〜0.4の範囲であってもよい。他の実施形態において、BCIは、0.4〜1.0、0.5〜1.0、0.6〜1.0、0.7〜1.0、0.8〜1.0、または0.9〜1.0の範囲であってもよい。BCIは、本明細書において、100%で除したジブロックコポリマーの重量パーセント(すなわち、重量分率)に等しいと定義される。ブロック複合体指数の値は、0〜1の範囲であってもよく、1は、100%ジブロックに等しく、ゼロは、従来のブレンドまたはランダムコポリマー等の材料である。BCIを決定するための方法は、例えば、米国公開特許出願第2011/0082258号の段落[0170]〜[0189]で見つけることができる。
オレフィンブロック複合体は、100℃超、好ましくは120℃超、より好ましくは125℃超のTmを有することができる。ブロック複合体のメルトインデックス(「I」)は、0.1〜1000g/10分、0.1〜50g/10分、0.1〜30g/10分、または1〜10g/10分の範囲であってもよい。ブロック複合体は、10,000〜2,500,000、35,000〜1,000,000、50,000〜300,000、または50,000〜200,000g/molの重量平均分子量(「M」)を有することができる。
本発明における使用に好適なオレフィンブロック複合体の生成に有用なプロセスは、例えば、2008年10月30日に公開された米国特許出願公開第2008/0269412号で見つけることができる。本発明における使用に好適な触媒または触媒前駆物質は、国際公開第WO2005/090426号に、具体的には20ページの30行目から53ページの20行目に開示されるもの等の金属錯体を含む。好適な触媒はまた、米国特許出願公開第2006/0199930号、同第2007/0167578号、同第2008/0311812号、同第2011/0082258号、米国特許第7,355,089号、及び国際公開第WO2009/012215号にも開示されている。好適な共触媒は、国際公開第WO2005/090426号に開示されるもの、具体的には54ページの1行目〜60ページの12行目に開示されるものである。好適な鎖シャトリング剤は、国際公開第WO2005/090426号に開示されるもの、具体的には19ページの21行目から20ページの12行目に開示されるものである。特に好ましい鎖シャトリング剤は、ジアキル亜鉛化合物である。オレフィンブロック複合体自体は、米国特許第8,476,366号により完全に記載されている。
種々の実施形態において、ポリマーブレンドは、衝撃改質ポリマーとしてオレフィンマルチブロックインターポリマー及びオレフィンブロック複合体の組み合わせを含むことができる。両方が存在する場合、オレフィンマルチブロックインターポリマー及びオレフィンブロック複合体は、オレフィンマルチブロックインターポリマーとオレフィンブロック複合体とを合わせた重量に基づいて99:1〜1:99、10:1〜1:10、または4:1〜1:4の範囲の重量比で存在してもよい。
1つ以上の実施形態において、衝撃改質ポリマーは、ポリマーブレンドの総重量に基づいて4〜50重量%、5〜45重量%、10〜40重量%、10〜30重量%、20〜40重量%、または25〜35重量%の範囲の量でポリマー組成物中に存在してもよい。
エラストマー
上で述べたように、前述の衝撃改質ポリマー以外のエラストマーが、ポリマーブレンド中に用いられてもよい。任意選択的なエラストマーは、存在する場合、組成物の総重量に基づいて4〜50重量%、7〜40重量%、または10〜30重量%の範囲の量で使用されてもよい。
種々の実施形態において、任意選択的なエラストマーは、オレフィンエラストマーであってもよい。オレフィンエラストマーは、ポリオレフィンホモポリマー及びインターポリマーの両方を含む。これらのオレフィンエラストマーは、特にオレフィンマルチブロックインターポリマーエラストマー及びオレフィンブロック複合体エラストマーを含む。ポリオレフィンホモポリマーの例は、エチレン及びプロピレンのホモポリマーである。ポリオレフィンインターポリマーの例は、エチレン/α−オレフィンインターポリマー及びプロピレン/α−オレフィンインターポリマーである。そのような実施形態において、α−オレフィンは、C3−20直鎖、分岐、または環状α−オレフィンであってもよい(プロピレン/α−オレフィンインターポリマーの場合、エチレンはα−オレフィンであると見なされる)。C3−20α−オレフィンの例として、プロペン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−へキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、及び1−オクタデセンが挙げられる。α−オレフィンはまた、シクロヘキサンまたはシクロペンタン等の環状構造を含有してもよく、その結果、3−シクロヘキシル−1−プロペン(アリルシクロヘキサン)及びビニルシクロヘキサン等のα−オレフィンを生じる。この用語の従来の意味でのα−オレフィンではないが、本発明の目的のために、ノルボルネン及び関連するオレフィン等の特定の環状オレフィンは、α−オレフィンであり、前述のα−オレフィンのいくつかまたは全ての代わりに用いられてもよい。同様に、スチレン及びその関連するオレフィン(例えば、α−メチルスチレン等)は、本発明の目的のためのα−オレフィンである。例示的なポリオレフィンコポリマーとして、エチレン/プロピレン、エチレン/ブテン、エチレン/1−へキセン、エチレン/1−オクテン、エチレン/スチレン等が挙げられる。例示的なターポリマーとして、エチレン/プロピレン/1−オクテン、エチレン/プロピレン/ブテン、エチレン/ブテン/1−オクテン、及びエチレン/ブテン/スチレンが挙げられる。コポリマーは、ランダムまたはブロック状であってもよいが、それらは、前述のように、オレフィンマルチブロックコポリマーまたはオレフィンブロック複合体ではない。
オレフィンエラストマーはまた、不飽和エステルまたは酸またはシラン等の1つ以上の官能基を含むことができ、これらのエラストマー(ポリオレフィン)は、周知であり、従来の高圧技術によって調製することができる。不飽和エステルは、アルキルアクリレート、アルキルメタクリレート、またはビニルカルボキシレートであってもよい。アルキル基は、1〜8個の炭素原子を有することができ、好ましくは1〜4個の炭素原子を有する。カルボキシレート基は、2〜8個の炭素原子を有することができ、好ましくは2〜5個の炭素原子を有する。エステルコモノマーに起因するコポリマーの部分は、コポリマーの重量に基づいて1パーセント〜最大50重量パーセントの範囲であってもよい。アクリレート及びメタクリレートの例は、エチルアクリレート、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、t−ブチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、及び2−エチルヘキシルアクリレートである。カルボン酸ビニルの例は、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、及び酪酸ビニルである。不飽和酸の例として、アクリル酸またはマレイン酸が挙げられる。不飽和シランの一例は、ビニルトリアルコキシシランである。
官能基はまた、当該技術分野で一般的に既知であるように達成され得るグラフト化によってオレフィンエラストマー中に含まれてもよい。一実施形態において、グラフト化は、典型的には、オレフィンポリマー、フリーラジカル開始剤(過酸化物等)、及び官能基を含有する化合物を溶融ブレンドすることを含む、フリーラジカル官能化によって行われてもよい。溶融ブレンド中、フリーラジカル開始剤は、オレフィンポリマーと反応して(反応性溶融ブレンド)ポリマーラジカルを形成する。官能基を含有する化合物は、ポリマーラジカルの主鎖に結合して官能化ポリマーを形成する。官能基を含有する例示的な化合物として、アルコキシシラン、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、及びカルボン酸ビニル、ならびに無水物、例えば、無水マレイン酸が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明において有用な任意選択的なオレフィンエラストマーのより具体的な例として、超低密度ポリエチレン(「VLDPE」)(例えば、The Dow Chemical Companyによって作製されるFLEXOMER(商標)エチレン/1−へキセンポリエチレン)、均一に分岐した、直鎖エチレン/α−オレフィンコポリマー(例えば、Mitsui Petrochemicals Company LimitedによるTAFMER(商標)及びExxon Chemical CompanyによるEXACT(商標))、ならびに均一に分岐した、実質的に直鎖のエチレン/α−オレフィンポリマー(例えば、The Dow Chemical Companyから入手可能なAFFINITY(商標)及びENGAGE(商標)ポリエチレン)が挙げられる。より好ましいポリオレフィンコポリマーは、均一に分岐した、直鎖及び実質的に直鎖のエチレンコポリマーである。実質的に直鎖のエチレンコポリマーが特に好ましく、米国特許第5,272,236号、同第5,278,272号、及び同第5,986,028号により完全に記載されている。
本明細書において有用なオレフィンエラストマーはまた、プロピレン、ブテン、及び他のアルケンに基づくコポリマー、例えば、プロピレンに由来する大多数の単位と、別のα−オレフィン(エチレンを含む)に由来する少数の単位とを含むコポリマーも含む。本明細書において有用な例示的プロピレンポリマーとして、The Dow Chemical Companyから入手可能なVERSIFY(商標)ポリマー、及びExxonMobil Chemical Companyから入手可能なVISTAMAXX(商標)ポリマーが挙げられる。
オレフィンエラストマーはまた、エチレン−プロピレン−ジエンモノマー(「EPDM」)エラストマー及び塩素化ポリエチレン(「CPE」)を含むことができる。市販されている好適なEPDMの例として、The Dow Chemical Companyから入手可能なNORDEL(商標)EPDMが挙げられる。市販されている好適なCPEの例として、The Dow Chemical Companyから入手可能なTYRIN(商標)CPEが挙げられる。
オレフィンエラストマー、特にエチレンエラストマーは、グラフト化前に、0.91g/cm未満または0.90g/cm未満の密度を有することができる。エチレンコポリマーは、典型的には、0.85g/cm超または0.86g/cm超の密度を有する。
エチレンエラストマーは、グラフト化前に、0.10g/10分超、または1g/10分超のメルトインデックス(I)を有することができる。エチレンエラストマーは、500g/10分未満、または100g/10分未満のメルトインデックス(I)を有することができる。
種々の実施形態において、任意選択的なエラストマーは、非オレフィンエラストマーであってもよい。本発明において有用な非オレフィンエラストマーは、シリコーン及びウレタンエラストマー、スチレン−ブタジエンゴム(「SBR」)、ニトリルゴム、クロロプレン、フルオロエラストマー、ペルフルオロエラストマー、ポリエーテルブロックアミド、及びクロロスルホン化ポリエチレンを含む。シリコーンエラストマーは、典型的には、直鎖または部分分岐構造を有してもよいが、好ましくは直鎖である平均単位式RSiO(4−a)/2を有するポリオルガノシロキサンである。各Rは、同じかまたは異なってもよい。Rは、置換または非置換の一価炭化水素基であり、例えば、アルキル基、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル及びオクチル基、アリール基、例えば、フェニル及びトリル基、アラルキル基、アルケニル基、例えば、ビニル、アリル、ブテニル、ヘキセニル、及びヘプテニル基、ならびにハロゲン化アルキル基、例えば、クロロプロピル及び3,3,3−トリフルオロプロピル基であってもよい。ポリオルガノシロキサンは、上記の基のいずれか、またはヒドロキシル基で終端してもよい。Rがアルケニル基の場合、そのアルケニル基は、好ましくはビニル基またはヘキセニル基である。実際に、アルケニル基が、ポリオルガノシロキサン内で、末端基及び/またはポリマー側鎖上に存在してもよい。
代表的なシリコーンゴムまたはポリオルガノシロキサンは、ジメチルビニルシロキシ終端ポリジメチルシロキサン、トリメチルシロキシ終端ポリジメチルシロキサン、メチルビニルシロキサン及びジメチルシロキサンのトリメチルシロキシ終端コポリマー、メチルビニルシロキサン及びジメチルシロキサンのジメチルビニルシロキシ終端コポリマー、ジメチルヒドロキシシロキシ終端ポリジメチルシロキサン、メチルビニルシロキサン及びジメチルシロキサンのジメチルヒドロキシシロキシ終端コポリマー、メチルビニルシロキサン及びジメチルシロキサンのメチルビニルヒドロキシシロキシ終端コポリマー、ジメチルヘキセニルシロキシ終端ポリジメチルシロキサン、メチルヘキセニルシロキサン及びジメチルシロキサンのトリメチルシロキシ終端コポリマー、メチルヘキセニルシロキサン及びジメチルシロキサンのジメチルヘキセニルシロキシ終端コポリマー、メチルフェニルシロキサン及びジメチルシロキサンのジメチルビニルシロキシ終端コポリマー、メチルフェニルシロキサン及びジメチルシロキサンのジメチルヘキセニルシロキシ終端コポリマー、メチル(3,3,3−トリフルオロプロピル)シロキサン及びジメチルシロキサンのジメチルビニルシロキシ終端コポリマー、ならびにメチル(3,3,3−トリフルオロプロピル)シロキサン及びジメチルシロキサンのジメチルヘキセニルシロキシ終端コポリマーが含まれるが、これらに限定されない。
ウレタンエラストマーは、ポリエーテル及びポリエステル等の反応性ポリマー、ならびにイソシアネート官能性有機化合物から調製される。1つの典型的な例は、ヒドロキシの全てが反応してウレタン結合を形成し、さらなる反応のためにイソシアネート基を残すような、ジヒドロキシ官能性ポリエーテル及び/またはトリヒドロキシ官能性ポリエーテルとトルエンジイソシアネートとの反応生成物である。この種の反応生成物はプレポリマーと称され、水分に曝露されると自然に、またはポリカルビノール、もしくはイソシアネートと反応する他の多官能反応性材料の化学量論的付加によって硬化し得る。種々の比率のイソシアネート化合物及びポリエーテルもしくはポリエステルを有するウレタンエラストマーが、商業的に調製されている。
最も一般的なウレタンエラストマーは、ヒドロキシル官能性ポリエーテルまたはポリエステル、及び低分子量多官能性の高分子イソシアネートを含有するものである。ヒドロキシル官能性ポリエーテル及びポリエステルとともに使用される別の一般的な材料は、トルエンジイソシアネートである。
好適なウレタンゴムの非限定的な例として、Lubrizol Corporationから入手可能なPELLETHANE(商標)熱可塑性ポリウレタンエラストマー、ESTANE(商標)熱可塑性ポリウレタン、TECOFLEX(商標)熱可塑性ポリウレタン、CARBOTHANE(商標)熱可塑性ポリウレタン、TECOPHILIC(商標)熱可塑性ポリウレタン、TECOPLAST(商標)熱可塑性ポリウレタン、及びTECOTHANE(商標)熱可塑性ポリウレタン(全てNoveonから入手可能)、BASFから入手可能なELASTOLLAN(商標)熱可塑性ポリウレタン及び他の熱可塑性ポリウレタン、ならびにBayer、Huntsman、Lubrizol Corporation、Merquinsa、及び他の供給業者から入手可能なさらなる熱可塑性ポリウレタン材料が挙げられる。好ましいウレタンゴムは、TSI IndustriesのMILLATHANE(商標)グレード等の、いわゆる「圧延可能な」ウレタンである。
そのようなウレタンに関するさらなる情報は、とりわけ、Golding,Polymers and Resins,Van Nostrande,1959,pages 325 et seq.及びSaunders and Frisch, Polyurethanes,Chemistry and Technology,Part II,Interscience Publishers,1964で見つけることができる。
添加剤
種々の実施形態において、炭化水素油もポリマーブレンドに含まれてもよい。この追加成分は、典型的には光ファイバケーブルグリース中に見られる望ましくない低分子量種のその後の拡散及び吸収を減少させ得、それによって衝撃性能とゲル適合性とのバランスを改善する。
用いられる場合、炭化水素油は、ポリマーブレンド中に存在する全てのポリマー成分の100重量部に基づいて、0.2〜10部/樹脂100部(「phr」)、または0.3〜3.0phrの範囲の量でポリマーブレンド中に存在してもよい。より高い分子量の炭化水素油が、低分子量炭化水素油よりも好ましい。種々の実施形態において、炭化水素油は、ASTM D−445によって測定された場合に400センチストーク超の粘度を有することができる。さらに、炭化水素油は、ASTM D−1250によって測定された場合に0.86〜0.90の比重を有することができる。また、炭化水素油は、ASTM D−92によって測定された場合に300℃超の引火点を有することができる。さらに、炭化水素油は、ASTM D−97によって測定された場合に−10℃超の流動点を有することができる。さらに、炭化水素油は、ASTM D−611によって測定された場合に80〜300℃のアニリン点を有することができる。
種々の実施形態において、ポリマーブレンドは、1つ以上の微粒子充填剤、例えば、ナノ複合体を含むガラス繊維または種々の鉱物充填剤等を含むことができる。充填剤、特に、より高いアスペクト比(長さ/厚さ)を提供する細長い粒子または血小板状粒子を有するものは、弾性率及び押出後収縮特性を改善する。充填剤は、ポリマーブレンド中に存在する全てのポリマー成分の100重量部に基づいて0.1〜20phrの範囲の量でポリマーブレンド中に含まれてもよい。
ポリマーブレンドはまた、他の種類の添加剤を含有してもよい。代表的な添加剤は、酸化防止剤、共架橋剤、硬化促進剤及びスコーチ防止剤、加工補助剤、カップリング剤、紫外線安定剤(紫外線吸収剤を含む)、帯電防止剤、核形成剤、スリップ剤、潤滑剤、粘度調節剤、粘着付与剤、ブロッキング防止剤、界面活性剤、エキステンダー油、酸掃去剤、難燃剤、金属不活性化剤を含むが、これらに限定されない。これらの添加剤は、典型的には、従来の様式で、従来の量で、例えば、ポリマーブレンド中に存在する全てのポリマー成分の100重量部に基づいて0.01phr以下〜20phr以上で使用される。
好適な紫外線安定剤は、ヒンダードアミン光安定剤(「HALS」)及び紫外線吸収剤(「UVA」)添加剤を含む。代表的なUVA添加剤は、Ciba,Inc.から市販されているTinuvin 326及びTinuvin 328等のベンゾトリアゾール種を含む。HALとUVA添加剤のブレンドも効果的である。
酸化防止剤の例として、ヒンダードフェノール、例えば、テトラキス[メチレン(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシヒドロ−シンナメート)]メタン、ビス[(β−(3,5−ジtert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)メチルカルボキシエチル)]−スルフィド、4,4’−チオビス(2−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(2−tert−ブチル−5−メチルフェノール)、2,2’−チオビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、及びチオジエチレンビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ)−ヒドロシンナメート、ホスファイト及びホスホナイト、例えば、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト及びジ−tert−ブチルフェニル−ホスホナイト、チオ化合物、例えば、ジラウリルチオジプロピオネート、ジミリスチルチオジプロピオネート、及びジステアリルチオジプロピオネート、種々のシロキサン、重合2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、n,n’−ビス(1,4−ジメチルベンジル−p−フェニレンジアミン)、アルキル化ジフェニルアミン、4,4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン、ジフェニル−p−フェニレンジアミン、混合ジ−アリール−p−フェニレンジアミン、ならびに他のヒンダードアミン分解防止剤または安定剤が挙げられる。
加工補助剤の例として、ステアリン酸亜鉛またはステアリン酸カルシウム等のカルボン酸の金属塩、ステアリン酸、オレイン酸、またはエルカ酸等の脂肪酸、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、またはN,N’−エチレンビス−ステアリン酸アミド等の脂肪アミド、ポリエチレンワックス、酸化ポリエチレンワックス、酸化エチレンのポリマー、酸化エチレンと酸化プロピレンのコポリマー、植物性ワックス、石油ワックス、非イオン性界面活性剤、シリコーン液、及びポリシロキサンが挙げられるが、これらに限定されない。
調合
1つ以上の実施形態において、本発明の実施において使用されるポリマーブレンドの成分は、溶融ブレンドのためにバッチミキサーまたは連続ミキサーに添加することができる。成分は、任意の順序で添加されてもよいか、または他の成分とブレンドするために1つ以上のマスターバッチを最初に調製してもよい。添加剤は、通常、バルク樹脂及び/または充填剤に添加される前に1つ以上の他の成分とブレンドされる。一実施形態において、添加剤は、事前に調製したマスターバッチを使用することなく調合ラインに直接添加することができる。典型的には、溶融ブレンドは、最高溶融ポリマーよりは高いが、過酸化物(存在する場合)の活性化温度よりも低い温度で行われる。次いで、溶融ブレンドされた組成物は、所望の物品に成形するために射出成形機に送達されてもよいか、または金型を通過させてもよく、あるいは、貯蔵のために、または次の成形もしくは加工に供給する材料を調製するために、ペレット、テープ、ストリップ、もしくはフィルム、または何らかの他の形状に転換されてもよい。任意選択的に、ペレットまたは何らかの同様の構造に成形されると、ペレット等の保存中の取り扱いを容易にするためにブロッキング防止剤でコーティングされてもよい。
組成物の調合は、当業者に既知の標準設備によって実行することができる。調合設備の例は、Banbury(商標)またはBolling(商標)内部ミキサー等の内部バッチミキサーである。代替として、Farrel(商標)連続ミキサー、Werner and Pfleiderer(商標)二軸ミキサー、またはBuss(商標)混錬連続押出機等の単軸または二軸ミキサーを使用することもできる。用いられるミキサーの種類、及びミキサーの動作条件は、粘度、体積抵抗率、及び押出表面平滑性等の組成物の特性に影響を及ぼす。
本発明のポリマーブレンドを含む成形電気物品は、所与の設計の成型部品を製造するために、調合された材料が射出成形機に供給される射出成形プロセスを介して作製することができる。
光ファイバーケーブル
種々の実施形態において、本明細書に記載のポリマーブレンドから作製される少なくとも1つの押出光学保護構成要素を含み、かつ少なくとも1つの光ファイバー伝送媒体を組み込んだ、光ファイバーケーブルを調製することができる。
一般的なルースバッファチューブ光ファイバーケーブルの設計の断面図を図1に示す。この光ファイバーケーブル1の設計では、バッファチューブ2は、チューブに対して軸方向長に螺旋回転しながら、中心強度部材4の周囲に放射状に位置する。螺旋回転は、チューブまたは光ファイバー6を著しく伸長することなく、ケーブルの屈曲を可能にする。
少数のバッファチューブを必要とする場合、ケーブル形状を維持するために1つ以上のバッファチューブの位置を占める低コストのスペーサーとして、発泡充填剤ロッド10を使用することができる。ケーブルジャケット14は、一般的にポリエチレン系材料から製造される。
バッファチューブは、典型的には、光ケーブル用グリースまたはゲルで充填される。種々のゲル化合物が市販されており、その多くは、炭化水素油を組み込んだ炭化水素系グリースである。他はポリマーベースであり、炭化水素油とともに配合される低粘度ポリマーと、充填を容易にするようにさらに低い粘度のための他の添加剤とを使用する。これらのグリース及びゲルは、空隙を排除することを含むファイバーを取り囲む直接的な環境に必要とされる浮遊及び保護を提供する。この充填化合物(「ゲル」または「グリース」とも称される)は、光伝送性能に有害な水の浸透に対する障壁を提供する。
より低い粘度のために油とともに配合された油ベースのグリースまたはポリマーのいずれにおいても、炭化水素油は典型的には低分子量炭化水素油であり、ポリマーのバッファチューブに吸収される場合がある。吸収は、典型的には曲げ弾性率及び耐圧壊性等のチューブの機械的特性に有害な影響を及ぼす。耐圧壊性の低下により、光ファイバーが機械的応力をより受けやすくなり、それによってシグナル減衰の増加を許容し、壊滅的な故障の可能性を増加させる。したがって、一般的に「グリース適合性」と称される最小限の油吸収値に加えて、弾性率及び耐圧壊性の良好な保持は、押出光学保護構成要素を作製するために使用されるポリマー材料の重要な性能特性である。
多くの他のバッファケーブルの設計が可能である。中心強度及び引張部材のサイズ及び構築材料、バッファチューブの寸法及び数、金属外装及び複数層のジャケット材料の使用は、設計要素に含まれる。
「中心チューブ」としても知られる典型的なコアチューブ光ファイバーケーブルの断面図を図2に例示する。光ファイバー22の束24は、中心の円柱状コアチューブ28内で光ケーブル20の中心付近に位置する。束は、充填材料26に埋め込まれる。止水テープ32は、コアチューブの表面上にあるリップコード30を取り囲む。波形のコーティングされたスチールシリンダー34が束を保護するためにテープを取り囲む。ワイヤ強度部材36は、ケーブルに強度及び剛性を提供する。一般的にポリエチレン系材料から製造されるジャケット38は、全ての構成要素を取り囲む。この設計では、コアチューブ、ポリオレフィンジャケット層、引張及び圧縮強度部材、金属外装、コアラップ、止水構成要素、ならびに他の構成要素からなる外側シースシステムに機械的機能が組み込まれる。
コアチューブは、ファイバーの束、または光ファイバーを含むリボン構成要素の使用に対応するように、典型的にはバッファチューブよりも直径が小さい。ファイバーを束ねて識別するために、色分けされた結束具が典型的には使用される。コアチューブは、光ファイバー構成要素を取り囲む止水グリースまたは超吸収ポリマー要素を含む。コアチューブ構成要素の最適な材料特性は、バッファチューブ用途のものに類似することが多い。
典型的なスロット付きコアケーブル設計の断面図を図3に示す。光ファイバーケーブル30は、ジャケット48、及び中心部材34を有するスロット付きコア32を含む。中心部材は、座屈を防ぎ、押出スロット付きコアのプロファイル形状の軸方向の縮小を制御する。ジャケット及びスロット付きコアは、典型的には、ポリオレフィン系材料から作製される。
スロット付きコアは、光ファイバー38が位置するスロット36を有する。充填剤ロッド40も1つ以上のスロットを占有してもよい。1つ以上のリップコード44を有してもよい止水層42は、スロット付きコア32を取り囲む。誘電体強度部材層46は、止水層を取り囲む。
上記のような光ファイバーケーブルは、典型的には一連の逐次製造段階において作製することができる。光伝送ファイバーは、一般的に初期段階で製造される。ファイバーは、機械的保護のためにポリマーコーティングを有することができる。これらのファイバーは、束構成もしくはリボン構成に組み立てることができるか、またはケーブルの製造に直接組み込むことができる。
光学保護構成要素は、押出製造プロセスを用いて製造することができる。典型的には、単軸可塑化押出機が、圧力下で溶融及び混合したポリマーをワイヤ及びケーブル用クロスヘッドに吐出する。クロスヘッドは、溶融流れを押出機に対して垂直に変化させ、その流れを溶融構成要素に成形する。バッファ及びコアチューブの場合、1つ以上の光ファイバーまたはファイバーアセンブリ及びグリースがクロスヘッドの背面に供給され、溶融チューブ内でクロスヘッドから出て、次いで、水トラフシステムで冷却及び固化される。この構成要素は、最終的には巻き取りリール上で最終構成要素として回収される。
2つ以上の材料層からなる構成要素を製造するために、典型的には、溶融成分を多層クロスヘッドに供給する別個の可塑化押出機が存在し、そこで所望の多層構築物に成形される。
スロット付きコアチューブ及び他の異形押出構成要素は、典型的には、適切な成形金型を組み込んだ同様の異形押出プロセスにおいて押し出され、続いて、最終的なケーブルを製造するために光ファイバー構成要素と組み合わせられる。
余分なファイバー長を制御するために、張力システムを使用してファイバー構成要素をチューブ製造プロセスに供給する。さらに、構成材料の選択、チューブの押出、及びクロスヘッド機器、ならびに加工条件を最適化して、押出後収縮が光ファイバー構成要素に過剰な緩みをもたらさない最終構成要素を提供する。
押出光学保護構成要素は、中心構成要素、外装、ラップ等の他の構成要素とともに、最終的なケーブル構築物を生産するために1つ以上の段階において加工される。これは、典型的には、製造押出機/クロスヘッドによって構成要素が組み立てられ、次いで、ポリマージャケットを適用するために使用されるケーブル生産ライン上での加工を含む。
試験方法
脆化温度
ASTM D746に従って脆化温度を決定する。
密度
密度は、ASTM D792に従って決定される。
曲げ(ヤング)弾性率
ASTM D790に従って曲げ(ヤング)弾性率を決定する。
3.5%歪みにおける曲げ応力
ASTM D790に従って曲げ応力を決定する。
アイゾット衝撃強度
ASTM D256に従ってノッチ付きアイゾット衝撃強度を決定する。
メルトインデックス
メルトインデックス、またはIは、ASTM D1238に従って190℃/2.16 kgの条件で測定され、10分当たりに溶出されるグラム数で報告される。
分子量分布
ゲル浸透クロマトグラフィー(「GPC」)システムは、Polymer ChAR(Valencia,Spain)のIR4赤外検出器を装備したPolymer Char GPC−IR High Temperature Chromatographから構成される。データの収集及び処理は、Polymer Charソフトウェアを使用して行われる。このシステムはまた、オンライン溶媒脱気デバイスも装備している。
長さ30cm Shodex HT803 13ミクロンカラム4本、または13ミクロン混合孔径充填の30cmのPolymer Labs カラム4本(Olexis LS,Polymer Labs)等の、好適な高温GPCカラムを使用することができる。試料回転コンパートメントは140℃で操作され、カラムコンパートメントは150℃で操作される。溶媒50ミリリットル中ポリマー0.1グラムの濃度で試料を調製する。クロマトグラフィー溶媒及び試料調製溶媒は、200ppmの2,6−ジ−tert−ブチル−4メチルフェノール(「BHT」)を含有する1,2,4−トリクロロベンゼン(「TCB」)である。溶媒を窒素でスパージする。ポリマー試料を160℃で4時間撹拌する。射出容積は200マイクロリットルである。GPCを通る流速は1mL/分に設定される。
GPCカラムセットは、21の狭分子量分布ポリスチレン標準物を流すことによって較正される。標準物の分子量(「MW」)は、580g/mol〜8,400,000g/molの範囲であり、標準物は、6つの「カクテル」混合物に含有される。各標準物混合物は、個々の分子量間に少なくとも10の隔たりを有する。標準物混合物は、Polymer Laboratoriesから購入する。ポリスチレン標準物は、1,000,000g/mol以上の分子量の場合は50mLの溶媒中に0.025gで、1,000,000g/mol未満の分子量の場合は50mLの溶媒中に0.05gで調製する。ポリスチレン標準物を、30分間撹拌しながら80℃で溶解する。分解を最小限に抑えるために、狭い分布の標準物混合物を、最初に、かつ最大分子量成分の少ない順序で流す。Williams and Ward,J.Polym.Sci.,Polym.Letters,6,621(1968)に記載されるような等式(1)を用いて、ポリスチレン標準物のピーク分子量を、ポリエチレンの分子量に変換し、
Mポリエチレン=A×(Mpolystyrene)B(等式1)
式中、Mは、ポリエチレンまたはポリスチレンの分子量(記載される通り)であり、Bは1.0に等しい。Aが約0.38〜約0.44の範囲であってもよく、広い分布のポリエチレン標準物を用いて較正時に決定されることは、当業者には既知である。分子量分布(MWDまたはM/M)等の分子量値、及び関連する統計値を得るためのこのポリエチレン較正法の使用は、本明細書においてWilliams and Wardの改変法として定義される。数平均分子量、重量平均分子量、及びz−平均分子量は、以下の等式から算出される。
Figure 0006306694
引張弾性率(割線1%)
ASTM D638に従って引張弾性率を決定する。
引張強度
ASTM D638に従って引張強度を決定する。
引張伸び
ASTM D638に従って引張伸びを決定する。
重量増加(耐グリース性)
中国の標準的方法YD/T1118.1−2001に従って重量増加を決定する。
1.6つの引張試験片(ASTM D638 I型)を選択し、各試験片の質量を計測してmfreshで示す。
2.引張試験片にグリースをコーティングする。
a.最初に、80℃の真空オーブン内でゲルを脱気し、グリース中のあらゆる気泡またはエアポケットを排除する。
b.ブレードを使用して、試験片の片側のみに慎重にグリースをコーティングし、グリースの厚さを1mm未満とする。
c.次いで、コーティングした試験片を、グリース面を上にしてプレートに載せる。
3.オーブン内でエージングさせる。その後、試験片を含むプレートを、エージングのために空気循環させたオーブンに入れる。エージング条件は、別途指示のない限り、80℃で360時間である。
4.エージング後に引張試験片の質量を計測する。エージング後、オーブンから試験片を取り出し、ティッシュペーパーで拭き、室温まで冷却し、計測まで24時間調整する。エージングした引張試験片の質量をmagingで示し、以下の等式に従って重量増加を算出した。
Figure 0006306694
材料
以下の材料が、以下の実施例に用いられる。
用いられるポリブチレンテレフタレート(「PBT」)は、250℃及び2.16kgで1.3g/cmの密度及び9cm/10分のメルトボリュームフローレート(MVR)を有する、BASF Chemical Company SE、Ludwigshafen,Germanyから入手可能なUltradur B6550 LNである。
用いられる結晶性ポリプロピレン(1)は、230℃/2.16kgで61.0%の結晶化度、0.905g/cmの密度、及び3.0g/10分のメルトインデックスを有するPP−SK−H238Wである。PP−SK−H238Wは、SK Global Chemical Corporation、Koreaから市販されている。
第2の結晶性ポリプロピレン(2)はGlobalene PC366−5であり、これも用いられ、230℃/2.16kgで55.3%の結晶化度、0.903g/cmの密度、及び5.5g/10分のメルトインデックスを有する。PC366−5は、LCY Chemical Corporation、Taipei,Taiwanから市販されている。
ポリオレフィンエラストマーは、0.902g/cmの密度及び1.0g/10分のメルトインデックスを有するエチレン/オクテンオレフィンエラストマーであるAFFINITY(商標)PL 1880Gであり、The Dow Chemical Company、Midland,MI,USAから入手可能である。
オレフィンマルチブロックインターポリマーは、エチレン/オクテンインターポリマーであり、0.870g/cmの標的密度及び0.5g/10分の標的メルトインデックスを有する。エチレン/オクテンマルチブロックインターポリマーは、米国特許第7,947,793号で実施例番号24〜28及び29〜40について詳述される手順に従って調製される。エチレン/オクテンマルチブロックインターポリマーは、以下の特性を有する。
密度:0.873g/cm
:0.57g/10分
10:6.06g/10分
10/I:10.63
重量平均分子量(「M」)(g/mol):148,600
数平均分子量(「M」)(g/mol):53,590
多分散指数(「M/M」):2.77
融解熱(J/g):38.23
溶融温度(「T」):118.4℃
結晶化温度(「T」):92.0℃
全体的なオクテン含有量(mol%):18.9
軟質セグメント中のオクテン含有量(mol%):27.1
硬質セグメント中のオクテン含有量(mol%):1.4
Δオクテン:25.7
DHT−4Aは、化学式
MgAl(OH)(COx/2・mHO(0<x≦5)
を有する酸掃去剤であり、水酸化アルミニウムマグネシウム炭酸塩水和物として説明される。HDT−4Aは、Kisuma Chemicals B.V.、The Netherlandsから市販されている。
NA−11Aは、ADEKA Corporation、日本、東京都から市販されている、化学名ナトリウム2,2’−メチレン−ビス−(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスフェート(CAS NO.85209−91−2)を有する核形成剤である。
IRGANOX(商標)1010は、BASF SE、Ludwigshafen,Germanyから市販されている、化学名ペンタエリスリトールテトラキス(3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)を有する酸化防止剤である。
IRGANOX(商標)168は、BASF SE、Ludwigshafen,Germanyから市販されている、化学名亜リン酸トリス(2,4−ジtert−ブチルフェニル)を有する酸化防止剤である。
BC Bは、0.905g/cmの密度及び230℃で6のメルトインデックスを有するアイソタクチック−ポリプロピレン/エチレン−プロピレンオレフィンブロック複合体である。
BC Hは、0.873g/cmの密度及び230℃で6のメルトインデックスを有するアイソタクチック−ポリプロピレン/エチレン−プロピレンオレフィンブロック複合体である。
2つのオレフィンブロック複合体の各々は、以下の手順に従って調製される。触媒−1([[rel−2’,2’’’−[(1R,2R)−1,2−シクロヘキサンジイルビス(メチレンオキシ−κO)]ビス[3−(9H−カルバゾール−9−イル)−5−メチル[1,1’−ビフェニル]−2−オラト−κO]](2−)]ジメチル−ハフニウム)、及び共触媒−1、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレーのメチルジ(C14−18アルキル)アンモニウム塩の混合物(実質的に米国特許第5,919,983号の実施例2に開示されるように、長鎖トリアルキルアミン(Akzo−Nobel,Inc.から入手可能なArmeen(商標)M2HT)、HCl、及びLi[B(C]の反応によって調製されたもの)は、Boulder Scientificから購入され、さらに精製することなく使用される。
CSA−1(ジエチル亜鉛またはDEZ)及び共触媒−2(修飾メチルアルモキサン(「MMAO」))は、Akzo Nobelから購入され、さらに精製することなく使用される。重合反応用溶媒は、ExxonMobil Chemical Companyから入手可能な炭化水素混合物(ISOPAR(登録商標)E)であり、使用前に13X分子ふるい床を通して精製される。
ブロック複合体は、直列に接続された2つの連続撹拌タンク反応器(「CSTR」)を使用して調製される。第1の反応器の容積は約12ガロンであり、第2の反応器は約26ガロンである。各反応器を流体で満たし、定常状態条件で動作するように設定する。モノマー、溶媒、水素、触媒−1、共触媒−1、共触媒−2、及びCSA−1は、表1に概説されるプロセス条件に従って第1の反応器に供給される。表1に記載される第1の反応器の内容物は、直列する第2の反応器に流れる。追加のモノマー、溶媒、水素、触媒−1、共触媒−1、及び任意選択的に共触媒−2は、第2の反応器に添加される。
Figure 0006306694
前述のように調製されたブロック複合体は、表2に示す以下の特性を有する。
Figure 0006306694
実施例1(比較)
下の表3に提供される配合を用いて3つの比較試料[CS1〜CS3]を調製する。CS1中のPBTを受け取ったままの状態で用いる。全ての試料を、500rpm及び10kg/時間のスループット率、ならびに供給バレルから開始して金型まで以下のような温度プロファイル、90℃/120℃/200℃/200℃/200℃/200℃/200℃で動作する18mmの48L/D二軸押出機上で成分をブレンド及び押し出すことによって調製する。
Figure 0006306694
前述の試験方法に従って比較試料CS1〜CS3を分析する。結果を下の表4に提供する。
Figure 0006306694
実施例2
下の表5に示す配合を用いて4つの試料(S1〜S4)を調製する。試料S1〜S4は、以下の手順に従って調製する。試料S1〜S4を、500rpm及び10kg/時間のスループット率、ならびに供給バレルから開始して金型まで以下のような温度プロファイル、90℃/120℃/200℃/200℃/200℃/200℃/200℃で動作する18mmの48L/D二軸押出機上で調製する。
Figure 0006306694
前述の試験方法に従って試料S1−S4を分析する。結果を下の表6に提供する。
Figure 0006306694
表6の結果から分かるように、オレフィンブロック複合体の添加は、特に、ポリオレフィンエラストマー単独を用いて改質されたポリプロピレン(比較試料CS3を参照)と比較して、ポリプロピレンの衝撃強度を増加させる一方で、脆化温度を減少させる。加えて、また試料S1〜S4のデータによって示されるように、比較試料CS1及び特にCS3と比較して、オレフィンマルチブロックインターポリマーの慎重な充填により、改善された衝撃特性、ならびに引張弾性率、引張強度、及び耐グリース性の良好なバランスを有する化合物を生成することが可能である。
実施例3
下の表7に示す配合を用いて4つの試料(S5〜S8)を調製する。試料S5〜S8は、上の実施例2に記載した手順に従って調製する。
Figure 0006306694
前述の試験方法に従って試料S5〜S8を分析する。結果を下の表8に提供する。
Figure 0006306694
表8の結果から分かるように、オレフィンマルチブロックインターポリマーの添加は、特に、ポリオレフィンエラストマー単独を用いて改質されたポリプロピレン(比較試料CS3を参照)と比較して、ポリプロピレンの衝撃強度を増加させる一方で、脆化温度を減少させる。先の試料と同様に、かつ試料S5〜S8のデータによって示されるように、比較試料CS1及び特にCS3と比較して、オレフィンマルチブロックインターポリマーの慎重な充填により、改善された衝撃特性、ならびに引張弾性率、引張強度、及び耐グリース性の良好なバランスを有する化合物を生成することが可能である。
実施例4
下の表9に示す配合を用いて4つの試料(S9〜S12)を調製する。試料S9〜S12を、上の実施例2に記載した手順に従って調製する。
Figure 0006306694
前述の試験方法に従って試料S9〜S12を分析する。結果を下の表10に提供する。
Figure 0006306694
表10の結果から分かるように、オレフィンブロック複合体及びオレフィンマルチブロックインターポリマーの添加は、特に、ポリオレフィンエラストマー単独を用いて改質されたポリプロピレン(比較試料CS3を参照)と比較して、ポリプロピレンの衝撃強度を増加させる一方で、脆化温度を減少させる。試料S9〜S12のデータにおいて、比較試料CS1及び特にCS3と比較して、オレフィンマルチブロックインターポリマー及びジ−ブロック複合体の慎重な充填及び組み合わせにより、衝撃特性をさらに改善することが可能であり、また、他の特徴の中でもとりわけ、引張弾性率及び引張強度の良好なバランスを示す化合物を生成することが可能であることが示される。
実施例5
下の表11に示す配合を用いて2つの試料(S13及びS14)を調製する。試料S13及びS14を、上の実施例2に記載した手順に従って調製する。
Figure 0006306694
前述の試験方法に従って試料S13及びS14を分析する。結果を下の表12に提供する。
Figure 0006306694
表12の結果から分かるように、ポリオレフィンエラストマー及びオレフィンブロック複合体の両方の添加は、特にポリオレフィンエラストマー単独を用いて改質されたポリプロピレン(比較試料CS3を参照)と比較して、ポリプロピレンの衝撃強度を増加させる一方で、脆化温度を減少させ、引張弾性率及び引張強度等の機械的特性の良好なバランスも同時に維持する。

Claims (11)

  1. 押出ポリマーブレンドを含む押出光ケーブル保護構成要素であって、前記押出ポリマーブレンドは、
    (a)少なくとも55パーセントの結晶化度を有する結晶性ポリプロピレンと、
    (b)オレフィンマルチブロックインターポリマー、オレフィンブロック複合体、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される衝撃改質ポリマーとを含む、前記押出光ケーブル保護構成要素。
  2. 前記結晶性ポリプロピレンは、ポリマーブレンドの総重量に基づいて50〜95重量パーセントの範囲の量で存在し、前記衝撃改質ポリマーは、前記ポリマーブレンドの総重量に基づいて4〜50重量パーセントの範囲の量で存在する、請求項1に記載の前記押出光ケーブル保護構成要素。
  3. (c)前記衝撃改質ポリマー以外のエラストマーをさらに含む、請求項1または請求項2に記載の前記押出光ケーブル保護構成要素。
  4. 前記エラストマーは、ポリオレフィンエラストマーである、請求項3に記載の前記押出光ケーブル保護構成要素。
  5. 前記ポリプロピレンは、1〜20グラム/10分(溶出)の範囲のメルトフローインデックス(I)を有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の前記押出光ケーブル保護構成要素。
  6. 前記ポリマーブレンドは、23℃で少なくとも100ジュール/メートル(「J/m」)のノッチ付きアイゾット衝撃強度を有し、前記ポリマーブレンドは、23℃で少なくとも1,200メガパスカル(「MPa」)の1パーセント割線係数を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の前記押出光ケーブル保護構成要素。
  7. 前記オレフィンマルチブロックインターポリマーは、エチレン/オクテンマルチブロックコポリマーであり、前記オレフィンブロック複合体は、硬質ポリプロピレンセグメント及び軟質エチレン−プロピレンセグメントを有するジブロックコポリマーを含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の前記押出光ケーブル保護構成要素。
  8. 前記エチレン/オクテンマルチブロックコポリマーは、1.4〜2.8の範囲の分子量分布(M/M)、ゼロより大きく、かつ最大1.0の平均ブロックインデックス、及び前記軟質セグメントと前記硬質セグメントとの間の18.5モルパーセントを超えるオクテン含有量のモルパーセントの差を特徴とし、前記エチレン/オクテンマルチブロックコポリマーは、中間相分離している、請求項7に記載の前記押出光ケーブル保護構成要素。
  9. 酸化防止剤、安定剤、核形成剤、酸掃去剤、充填剤、及びそれらのうちの2つ以上の組み合わせからなる群から選択される1つ以上のさらなる成分をさらに備える、請求項1〜8のいずれか一項に記載の前記押出光ケーブル保護構成要素。
  10. (b)前記衝撃改質ポリマーは、前記オレフィンマルチブロックインターポリマーと前記オレフィンブロック複合体の組み合わせである、請求項1〜9のいずれか一項に記載の前記押出光ケーブル保護構成要素。
  11. (a)請求項1〜10のいずれか一項に記載の前記押出光ファイバーケーブル保護構成要素と、
    (b)少なくとも1つの光ファイバー伝送媒体とを備える、光ファイバーケーブル。

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