JP6305821B2 - レトラクター固定機構、および、レトラクター固定装置 - Google Patents

レトラクター固定機構、および、レトラクター固定装置 Download PDF

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Description

本発明は、患者の開創部を広げた状態で保持するためのレトラクターを固定するレトラクター固定機構、および、レトラクター固定装置に関する。
患者の開創部をレトラクターによって広げた状態で、このレトラクターを手術台に固定するレトラクター固定装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1に記載のレトラクター固定装置は、ロッドに支持されるアームを有している。そして、アームには固定ツマミが取り付けられている。この固定ツマミは、アームに挿通される孔部を有しており、アームの長手方向にスライド可能であるとともにアーム長手方向の軸に対して回転が可能である。このような構成により、術者は、固定ツマミをアームに対してスライドおよび回転させることで、レトラクターに形成された貫通孔の近くへ固定ツマミを位置させることができる。そして、レトラクターの貫通孔に挿入された固定ツマミがレトラクターを保持する。
実用新案登録第3181075号明細書
上記の構成では、固定ツマミは、レトラクターを固定する部分とアームに挿入される部分との相対位置が固定されている。このため、固定ツマミをレトラクターの貫通孔に対して正確に正対させようとした時には、固定ツマミとレトラクターの角度とのずれを補正させるために、アームの位置の修正が必要となる。このため、固定ツマミとレトラクターとの間の僅かな角度の調整にも、アーム全体を大きく移動させることが必要となる。このため、レトラクターを固定する作業に手間がかかる。
また、上記の構成では、レトラクターの向きと固定ツマミの向きとを完全に一致させることが困難である結果、レトラクターの向きに対して固定ツマミの向きが斜め方向にずれた状態で、レトラクターが仮固定される場合がある。この場合、レトラクターと固定ツマミとの角度のずれによって、レトラクターは、固定ツマミを支点として回転することが許容される。その結果、レトラクターの先端が患者の軟部組織に接触している状態の当該レトラクターは、上記軟部組織からの力によって固定ツマミの回りを回転するように変位し、術者の意図したとおりの開創状態を維持し難い。
さらに、特許文献1に記載の構成では、固定ツマミのネジを締めることによって、固定ツマミをアーム側に変位させる。これにより、レトラクターをアームに固定する。このような構成である結果、レトラクターは、必ずアームに平行な姿勢でレトラクター固定装置に固定されることとなる。このように、レトラクター固定装置は、レトラクターの姿勢を限定してしまうために、レトラクターの向きなどのレイアウトの自由度が低く、軟部組織の意図した開創を行い難い。
本発明は、上記実情に鑑みてなされるものであり、レトラクターの固定位置をより容易且つきめ細かく調整でき、且つ、レトラクターによる意図した開創を行い易い、レトラクター固定機構、および、レトラクター固定装置を提供することを目的とする。
(1)上記目的を達成するための本発明に係るレトラクター固定機構は、患者の開創部を広げるためのレトラクターを所定のアーム部に固定するためのレトラクター固定機構であって、前記アーム部に対してスライド可能な態様で前記アーム部に支持されるスライダーと、所定の長手方向に延びる形状に形成され、前記レトラクターに形成された孔部に挿入された状態で前記レトラクターを固定する固定部と、前記スライダーと前記固定部とを相対変位可能に連結する連結部と、を備え、前記固定部は、前記レトラクターの前記孔部に挿入される片状部と、前記片状部にねじ結合し前記長手方向における前記片状部の位置を調整するためのねじ部と、前記長手方向に沿って前記片状部と対向し前記片状部と協働して前記レトラクターを挟持するための受け部と、を含んでいる。
この構成によると、レトラクターを固定する固定部とアーム部に支持されるスライダーとの相対位置を変更可能である。このため、固定部をレトラクターに形成された孔部に対して正確に正対させようとしたときにおいて、固定部とレトラクターの相対角度のずれを補正する際には、固定部をスライダーに対して変位させる簡易な作業で済む。したがって、レトラクターの固定に際して、ロッドに対するアーム部全体の位置修正といった手間のかかる作業を抑制できる。
また、スライダーを変位させることなく、固定部の位置をきめ細かく調整できる結果、レトラクターの向きと固定部の向きとを容易に且つ精度よく一致させ易い。その結果、レトラクターの向きに対して固定部の向きがずれていない状態で、レトラクターをレトラクター固定機構に仮固定することができる。これにより、レトラクターは、固定部に対するずれを生じるような力を受けることを抑制された状態で、レトラクター固定機構に仮固定される。その結果、レトラクターの先端が患者の軟部組織に接触している状態の当該レトラクターは、上記軟部組織からの力によって固定部の回りを回転することをより抑制され、術者の意図したとおりの開創状態を維持できる。
さらに、レトラクター固定機構に固定された状態のレトラクターの向きは、スライダーに対する固定部の位置を変更することで、調整可能である。よって、レトラクターの向きなどのレイアウトの自由度をより高くできる。これにより、レトラクターを用いた、軟部組織などの意図した開創を行い易い。
以上の次第で、本発明によるレトラクター固定機構によると、レトラクターの固定位置をより容易且つきめ細かく調整でき、且つ、レトラクターによる意図した開創を行い易くできる。
さらに、片状部をねじ部にねじ込むことで、片状部を受け部側に変位させ、その結果、レトラクターを片状部と受け部とで挟持できる。このように、片状部をねじ部にねじ込むという簡易な作業で、レトラクターを固定部に固定することができる。
(2)上記目的を達成するための本発明に係るレトラクター固定機構は、患者の開創部を広げるためのレトラクターを所定のアーム部に固定するためのレトラクター固定機構であって、前記アーム部に対してスライド可能な態様で前記アーム部に支持されるスライダーと、所定の長手方向に延びる形状に形成され、前記レトラクターに形成された孔部に挿入された状態で前記レトラクターを固定する固定部と、前記スライダーと前記固定部とを相対変位可能に連結する連結部と、を備え、前記固定部は、前記レトラクターの前記孔部に挿入される片状部と、前記片状部にねじ結合し前記長手方向における前記片状部の位置を調整するためのねじ部と、前記片状部に挿入された前記レトラクターおよび前記アーム部間に配置される被加圧部材と、を含み、前記被加圧部材は、前記片状部に挿入された前記レトラクターを受けることで前記レトラクターと前記アーム部とを固定する。
この構成によると、レトラクターを固定する固定部とアーム部に支持されるスライダーとの相対位置を変更可能である。このため、固定部をレトラクターに形成された孔部に対して正確に正対させようとしたときにおいて、固定部とレトラクターの相対角度のずれを補正する際には、固定部をスライダーに対して変位させる簡易な作業で済む。したがって、レトラクターの固定に際して、ロッドに対するアーム部全体の位置修正といった手間のかかる作業を抑制できる。
また、スライダーを変位させることなく、固定部の位置をきめ細かく調整できる結果、レトラクターの向きと固定部の向きとを容易に且つ精度よく一致させ易い。その結果、レトラクターの向きに対して固定部の向きがずれていない状態で、レトラクターをレトラクター固定機構に仮固定することができる。これにより、レトラクターは、固定部に対するずれを生じるような力を受けることを抑制された状態で、レトラクター固定機構に仮固定される。その結果、レトラクターの先端が患者の軟部組織に接触している状態の当該レトラクターは、上記軟部組織からの力によって固定部の回りを回転することをより抑制され、術者の意図したとおりの開創状態を維持できる。
さらに、レトラクター固定機構に固定された状態のレトラクターの向きは、スライダーに対する固定部の位置を変更することで、調整可能である。よって、レトラクターの向きなどのレイアウトの自由度をより高くできる。これにより、レトラクターを用いた、軟部組織などの意図した開創を行い易い。
以上の次第で、本発明によるレトラクター固定機構によると、レトラクターの固定位置をより容易且つきめ細かく調整でき、且つ、レトラクターによる意図した開創を行い易くできる。
さらに、術者が片状部をねじ部にねじ込むことで、片状部は、レトラクターを被加圧部材側に変位させる。これに伴い、被加圧部材がレトラクターとアーム部との間で挟まれることで、被加圧部材が固定される。その結果、片状部、レトラクター、被加圧部材、および、アーム部は一体に固定される。このように、片状部がねじ部にねじ込まれることで、固定部へのレトラクターの固定と、アーム部への片状部の固定と、を一括して行うことができる。これにより、術者は、レトラクターを、より容易にレトラクター固定機構に固定することができる。
)好ましくは、前記連結部は、揺動軸を含み、前記揺動軸は、前記スライダーと前記固定部とを前記揺動軸回りに相対的に揺動可能に連結する。
この構成によると、レトラクターを固定する固定部とアームに支持されるスライダーとの相対位置を、揺動軸回りに変更可能である。このため、固定部をレトラクターに形成された孔部に対して正確に正対させようとしたときにおいて、固定部とレトラクターの相対角度のずれを補正する際には、固定部を揺動軸回りに変位させる簡易な作業で済む。
また、固定部の位置を揺動軸回りにきめ細かく調整できる結果、レトラクターの向きと固定部の向きとを容易に且つ精度よく一致させ易い。その結果、レトラクターの先端が患者の軟部組織に接触している状態の当該レトラクターは、上記軟部組織からの力によって固定部の回りを回転することを抑制され、術者の意図したとおりの開創状態を維持できる。
さらに、レトラクター固定機構に固定された状態のレトラクターの向きは、揺動軸回りの固定部の向きを変更することで、調整可能である。よって、レトラクターの向きなどのレイアウトの自由度をより高くできる。これにより、レトラクターを用いた、軟部組織などの意図した開創を行い易い。
)より好ましくは、前記揺動軸が延びる方向は、前記アーム部に対する前記スライダーの変位方向に対して90度ねじれた方向である。
この構成によると、術者がレトラクターの孔部に固定部を挿入する際、スライダー変位方向(アーム軸方向)と揺動軸が90度ねじれた方向にあり、固定部がそれぞれの軸に対して回転可能であることから、固定部はあらゆる方向へ調整することが容易に可能である。これにより、所望の箇所に配置されたレトラクターを、当該レトラクターの向きを変えることなく、固定部に固定し易い。よって、レトラクターの向きなどのレイアウトの自由度をより高くできる。これにより、レトラクターを用いた、軟部組織などの意図した開創を行い易い。
(5)より好ましくは、前記受け部は、前記長手方向に沿って見たときに前記スライダーを覆うように形成されている。
この構成によると、受け部が十分に大きくされているので、レトラクターを、より安定した姿勢で固定部に固定することができる。
)より好ましくは、前記連結部は、揺動軸を含み、前記揺動軸は、前記スライダーと前記固定部とを前記揺動軸回りに相対的に揺動可能に連結し、前記被加圧部材は、前記スライダーに嵌合される外筒を含み、前記外筒は、前記揺動軸に隙間を持って支持されている。
この構成によると、外筒を、スライダーの周囲にコンパクトに配置できる。また、前記スライダーの長手方向からみたときの前記揺動軸回りにおけるレトラクターの向きにかかわらず、外筒がレトラクターを受けることができる。これにより、スライダーに対するレトラクターの向きの自由度をより高くできる。
)より好ましくは、前記外筒は、前記レトラクターに接触可能な接触部を含み、前記接触部は、前記揺動軸を中心とする円弧状に形成されている。
この構成によると、揺動軸回りの片状部の向きにかかわらず、外筒がレトラクターを受けることができる。これにより、アーム部に対するレトラクターの向きの自由度をより高くできる。
)好ましくは、前記レトラクター固定機構は、前記スライダーに対する前記固定部の位置を保持するための位置保持部材をさらに備えている。
この構成によると、スライダーに対する固定部の位置を保持することができる。これにより、固定部およびレトラクターの意図しない変位を抑制できる。
)より好ましくは、前記位置保持部材は、前記固定部および前記スライダーに向けて付勢力を生じるように構成されている。
この構成によると、位置保持部材が突っ張るようにして、固定部とスライダー部との相対位置を保持することができる。
10)より好ましくは、前記連結部は、揺動軸を含み、前記揺動軸は、前記スライダーと前記固定部とを前記揺動軸回りに相対的に揺動可能に連結し、前記位置保持部材は、前記揺動軸に嵌合されたウェーブワッシャを含む。
この構成によると、簡易な構成で位置保持部材を実現できる。
11)好ましくは、前記連結部は、揺動軸を含み、前記揺動軸は、前記スライダーと前記固定部とを前記揺動軸回りに相対的に揺動可能に連結し、前記スライダーは、凹部を有し、前記固定部は、前記凹部に嵌め入れられる凸部を有し、前記揺動軸は、前記凹部および前記凸部を連結する。
この構成によると、固定部とスライダーとの連結構造を、よりコンパクトにできる。これにより、固定部とスライダーとの連結構造が、レトラクターの配置の邪魔になることを、抑制できる。
12)上記目的を達成するための本発明に係るレトラクター固定装置は、手術台または手術台に固定された部材に取り付けられる基台部、および、この基台部に固定されるロッド部を有する第1支持機構と、棒状に形成されたアーム本体を有するアーム部、およびこのアーム部を前記ロッド部へ連結する連結機構を有する第2支持機構と、患者の開創部を広げるためのレトラクターを前記アーム部に固定するための、前記レトラクター固定機構と、を備えている。
この構成によると、レトラクターの固定位置をより容易且つきめ細かく調整でき、且つ、レトラクターによる意図した開創を行い易い、レトラクター固定装置を実現できる。
本発明によると、レトラクターの固定位置をより容易且つきめ細かく調整でき、且つ、レトラクターによる意図した開創を行い易くできる。
第1実施形態に係るレトラクター固定装置の使用形態の一例を示す概略図である。 第1支持機構が固定された状態のスクリーン掛けを示す斜視図である。 ロッド部に支持された状態の第2支持機構を示す側面図であり、一部を断面で示している。 レトラクターの斜視図である。 レトラクター固定機構の正面図である。 レトラクター固定機構の側面図である。 ウェーブワッシャの側面図である。 レトラクターをアーム部に固定する手順を説明するための模式図であって、(A)はツマミ部の弾性機構がレトラクターの位置決め孔を通過している途中の状態を示す図、(B)は弾性機構が位置決め孔を通過した状態を示す図、(C)はツマミ部と受け部とでレトラクターを挟んで保持している状態を示す図、である。 本発明の第2実施形態に係るレトラクター固定機構の正面図である。 レトラクター固定機構の断面図である。 レトラクター固定機構の側面図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しつつ説明する。本発明は、手術の際に患者の開創部を広げるためのレトラクターを固定する、レトラクター固定装置として広く適用することができる。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係るレトラクター固定装置1の使用形態の一例を示す概略図である。図1では、レトラクター固定装置1は、患者Pが横たわる手術台Bに固定されるL字状のスクリーン掛けLに固定される。スクリーン掛けLは、一般的には手術時に使用される覆布を掛けるためだけに用いられる。図2は、第1支持機構10が固定された状態のスクリーン掛けLを示す斜視図である。なお、図2においては、スクリーン掛けLに掛けられる覆布、および手術台の図示は省略している。
図1および図2に示すように、スクリーン掛けLは、L字型の棒状に形成された金属製の丸棒である。スクリーン掛けLは、当該スクリーン掛けLの長手方向中央部分が90度に屈曲された形状を有している。スクリーン掛けLは、2つの直線部L1,L1のうちの一方が手術台Bから鉛直方向上方へ延びるように、手術台Bに固定される。これにより、他方の直線部L1は、手術台Bの上方において手術台Bと平行となるように配置される。
レトラクター固定装置1は、患者Pの開創部P1を広げた状態のレトラクター80をアーム部31に固定して保持するために用いられる。本実施形態では、開創部P1は、患者Pの膝関節の部分に形成されている。
レトラクター固定装置1は、スクリーン掛けLに固定される第1支持機構10と、第1支持機構10に連結される第2支持機構30と、レトラクター80を第2支持機構30に固定するためのレトラクター固定機構50と、を有している。
なお、本実施形態では、1つの第1支持機構10に2つの第2支持機構30が連結されている例を説明する。しかしながら、これに限定されない。たとえば、1つの支持機構10に1つまたは3以上の第2支持機構30が連結されてもよい。更には、複数の第1支持機構10のそれぞれを、複数のスクリーン掛けLのそれぞれに固定してもよい。また、レトラクター固定装置1における第1支持機構10、第2支持機構30、レトラクター固定機構50のそれぞれの数は限定されず、1つまたは複数であってもよい。
第1支持機構10は、基台部11と、この基台部11に固定されるロッド部12と、を有している。
基台部11は、L字状の金属プレート13と、2つのスクリーン掛け固定機構14と、を有している。
金属プレート13は、スクリーン掛けLのL字状の部分に沿わされるように配置されている。2つのスクリーン掛け固定機構14は、金属プレート13における外側の面に設けられている。各スクリーン掛け固定機構14は、クランプ機構を有しており、スクリーン掛けLの直線部L1を把持することで基台部11をスクリーン掛けLに固定するように構成されている。
金属プレート13からロッド部12が延びている。ロッド部12は、直線形状に形成された金属製の丸棒によって構成されている。ロッド部12の一端部は、基台部11の金属プレート13に固定されている。上記の構成を有する第1支持機構10は、第2支持機構30を支持している。
図3は、ロッド部12に支持された状態の第2支持機構30を示す側面図であり、一部を断面で示している。図1および図3を参照して、第2支持機構30は、アーム部31と、連結機構40とを有している。
連結機構40は、アーム部31を第1支持機構10のロッド部12に連結するために設けられている。連結機構40は、ボックス部材41と、このボックス部材41内に収容される第1部材42および第2部材43と、固定用ボルト44と、を有している。
ボックス部材41は、矩形の筒状に形成されている。ボックス部材41の一側壁には、固定用ボルト44が螺合する雌ねじ部41bが形成されている。また、ボックス部材41のうち上記一側壁と向かい合う他側壁には、貫通孔41aが形成されている。
第1部材42および第2部材43は、それぞれ、ブロック状の部材で構成されている。第1部材42には、ロッド部12を受ける断面V字状の溝部42aが形成されている。
第2部材43は、第1部材42に隣接して配置されている。第2部材43のうち第1部材42と対向する一側面には、ロッド部12を受けるための溝部43aが形成されている。ロッド部12は、溝部42a,43aによって挟持される。
また、第2部材43における前記一側面と反対側の面には、凹部43bが形成されている。この凹部43bは、ボックス部材41と協働してアーム部31のボール部33を挟持する。
固定用ボルト44は、ボックス部材41の雌ねじ部41bにねじ結合する雄ねじ部44aと、この雄ねじ部44aの基端から雄ねじ部44aと直交するように延びる把持部44bとを有している。雄ねじ部44aは、第1部材42を第2部材43側へ押圧することで、溝部42a,43a間に配置されたロッド部12を第1部材42および第2部材43に固定させる。また、固定用ボルト44は、第2部材43をボール部33側に付勢することで、ボール部33(アーム部31)をボックス部材41に固定する。
アーム部31は、アーム本体32と、該アーム本体32の一端部に固定されるボール部33とを有している。
アーム本体32は、金属製の丸棒における中途部分の一か所が屈曲されて形成されたV字状の部材である。本実施形態では、アーム本体32のうち屈曲された部分を挟んだ一対の直線状部分のなす角度は、110度程度となっている。
ボール部33は、球状に形成された金属製の部材によって構成されている。ボール部33は、アーム本体32の一端に固定されている。ボール部33から貫通孔41aを通してアーム本体32が延びている。アーム部31に、レトラクター80を固定するためのレトラクター固定機構50が取り付けられている。
図4は、レトラクター80の斜視図である。図1および図4を参照して、レトラクター80は、細長い金属製の板状の部材で構成されている。当該レトラクター80の一端側は、湾曲している。この湾曲した部分は、開創保持部81を含んでいる。開創保持部81は、患者Pの開創部P1に接触して当該開創部P1を広げた状態を維持する。
レトラクター80における前記湾曲した部分と反対側の部分には、レトラクター80の長手方向に沿って等間隔となるように、複数の位置決め孔82が形成されている。この位置決め孔82には、レトラクター固定機構50の後述する弾性機構69が挿入される。
図5は、レトラクター固定機構50の正面図である。図6は、レトラクター固定機構50の側面図である。図7は、ウェーブワッシャ54の側面図である。なお、図5では、アーム部31は、想像線である2点鎖線で示されている。また、図6では、レトラクター固定機構50の固定部52が揺動軸53回りに変位した状態を想像線である2点鎖線で図示している。
図1、図5および図6を参照して、レトラクター固定機構50は、レトラクター80を挟むことで当該レトラクター80を固定する固定ツマミとして設けられている。レトラクター固定機構50は、レトラクター80をアーム部31に固定するように構成されている。
レトラクター固定機構50は、スライダー51と、固定部52と、揺動軸(連結部)53と、ウェーブワッシャ54と、を有している。
本実施形態では、スライダー51は、揺動軸53を介して固定部52に連結されており、固定部52は、スライダー51に対して揺動軸53の回りを揺動可能である。また、スライダー51に対する揺動軸53回りの固定部52の位置は、ウェーブワッシャ54によって維持される。
スライダー51は、スライダー本体55と、保持機構56と、を有している。
スライダー本体55は、略円柱状に形成された金属製の部材である。スライダー本体55における軸方向中間部には、アーム用貫通孔55aが形成されている。アーム用貫通孔55aは、スライダー51の中心軸線S51と直交するように延びており、スライダー本体55を貫通している。
このアーム用貫通孔55aの内径は、アーム本体32の外径よりも僅かに大きくされており、アーム部31のアーム本体32に嵌合している。これにより、スライダー51は、アーム本体32に支持され、且つ、アーム本体32に対してアーム本体32の長手方向(スライダー51の変位方向D2)にスライド可能である。また、スライダー51は、アーム本体32の長手軸回りに回転可能である。スライダー本体55は、保持機構56を保持している。
保持機構56は、スライダー51(レトラクター固定機構50)をアーム本体32に保持するように構成されている。換言すれば、保持機構56は、アーム本体32に対するスライダー51の意図しない変位を抑制するために設けられている。保持機構56は、スライダー本体55の一端部側に形成された保持孔55b内に収容されている。保持孔55bの一端は、スライダー本体55の一側面に開放されている。また、保持孔55bの他端は、スライダー本体55のアーム用貫通孔55aに開放されている。
保持機構56は、ボールプランジャー58と、プラグ60と、を有している。
ボールプランジャー58は、細長い軸状に形成された部材であり、先端にボールが組み込まれている。ボールプランジャー58は、保持孔55bに収容されている。ボールプランジャー58の一端は、アーム用貫通孔55aを向くように配置されたボールが組み込まれており、アーム用貫通孔55a側に突出している。これにより、ボールプランジャー58の一端は、アーム本体32に接触し、プランジャー内のバネ(図示せず)によってボールがアーム本体32に付勢される。ボールプランジャー58の他端は、プラグ60に受けられている。
これにより、アーム本体32は、スライダー本体55に摩擦結合し、スライダー51が所定の保持力でアーム本体32に保持(固定)される。スライダー本体55のうち、保持機構56が設けられている一端側とは反対の他端側には、凹部55cが形成されている。
凹部55cは、固定部52の後述する凸部65と揺動軸53を介して連結される部分として設けられている。凹部55cは、スライダー本体55の他端側に形成された溝状の部分である。凹部55cの先端面55dは、側面視において滑らかな円弧状に形成されており、揺動軸53回りの固定部52の揺動時に当該固定部52と接触しない形状とされている。スライダー本体55の軸方向に沿って、ボールプランジャー58、アーム用貫通孔55a、および凹部55cの順に配列されている。凹部55cには、揺動軸用孔55eが形成されている。
揺動軸用孔55eは、凹部55cに形成された孔部であり、揺動軸53と嵌合して当該揺動軸53を固定している。揺動軸用孔55eから凹部55cに揺動軸53が突出している。
揺動軸53は、スライダー51と固定部52とを相対変位可能に連結している。本実施形態では、揺動軸53は、スライダー51と固定部52とを当該揺動軸53回りに相対的に揺動可能に連結している。揺動軸53は、本発明の「連結部」の一例である。
揺動軸53が延びる方向D1は、アーム部31に対するスライダー51の変位方向D2とは異なっている。本実施形態では、揺動軸53が延びる方向D1は、スライダー51の変位方向D2に対して90度ねじれた方向である。より具体的には、揺動軸53が延びる方向D1は、スライダー51の変位方向D2とは90度向きがずれており、当該変位方向D2とは交差していない。揺動軸53は、スライダー51の長手方向における凹部55cの中間部に配置された、丸軸である。揺動軸53は、固定部52を揺動可能に支持している。
固定部52は、所定の長手方向D3に延びる形状に形成され、レトラクター80に形成された位置決め孔(孔部)82に挿入されることでレトラクター80を固定する。長手方向D3は、直線状に延びる方向であり、揺動軸53が延びる方向D1と交差している。固定部52は、複数の部材を組み合わせることで形成されている。固定部52は、レトラクター80を着脱可能に支持する。
固定部52は、ベース部61と、ツマミ部62と、を有している。
ベース部61は、揺動軸53に連結され、且つ、ツマミ部62を支持する部分として設けられている。また、ベース部61は、ツマミ部62と協働してレトラクター80を挟む部分として設けられている。
ベース部61は、胴部63と、受け部64と、凸部65と、雄ねじ部(ねじ部)66と、を有している。
胴部63は、長手方向D3におけるベース部61の中間部に形成された、扁平な円板状の部分である。胴部63の直径は、レトラクター80の位置決め孔82の直径よりも小さく設定されており、胴部63が位置決め孔82に嵌合可能となっている。胴部63に位置決め孔82が嵌合されているとき、レトラクター80は胴部63に対して、胴部63と位置決め孔82の内周面との隙間分だけしか相対変位はできない。胴部63は、受け部64と隣接している。
受け部64は、長手方向D3に沿ってツマミ部62と対向しツマミ部62と協働してレトラクター80を挟持するために設けられている。受け部64は、扁平な円板状の部分である。受け部64の直径は、レトラクター80の位置決め孔82よりも大きく設定されている。
受け部64は、長手方向D3に沿って見たときにスライダー51を覆うように形成されている。より具体的には、固定部52とスライダー51とが一直線に並んだ状態において、受け部64は、長手方向D3に沿って見たときにスライダー51を覆うように形成されている。受け部64は、レトラクター80の位置決め孔82近傍の平面部を受ける。受け部64は、レトラクター80の位置決め孔82近傍の平面部と平行に配置される。受け部64から、凸部65が突出している。
凸部65は、スライダー51の凹部55cに嵌められた状態で、当該スライダー51に連結される部分として設けられている。凸部65は、揺動軸53が延びる方向D1を厚み方向とする板状に形成されている。凸部65には、揺動軸用孔65aが形成されている。この揺動軸用孔65aは、揺動軸53の中間部と嵌合している。
揺動軸53は、凹部55cに両端支持された状態で、凸部65(ベース部61)を支持している。凸部65の先端部は、側面視で円弧状に形成されており、アーム用貫通孔55aに隣接している。このように、揺動軸53は、凸部65と凹部55cとを連結することにより、揺動軸53回りのスライダー51と固定部52との相対揺動を可能としている。凸部65とは長手方向D3に離隔した位置に、雄ねじ部66が形成されている。
雄ねじ部66は、胴部63から長手方向D3に沿って延びる雄ねじ部である。雄ねじ部66は、ツマミ部62の後述する雌ねじ部70とねじ結合することにより、長手方向D3におけるツマミ部62の位置を変更可能にツマミ部62を支持する。
ツマミ部62は、レトラクター80の位置決め孔82に挿入された後、このレトラクター80を受け部64と協働して挟持することで、レトラクター80を固定する。ツマミ部62は、本発明の「片状部」の一例である。
ツマミ部62は、本体部67と、一対の支点軸68,68と、本体部67に取り付けられた、弾性変形可能な弾性機構69と、を有している。
本体部67は、略円柱状に形成された金属製の部材で構成されている。本体部67の一端側部分(スライダー51と反対側の部分)には、長手方向D3に対して垂直方向に延びる2本の支点軸68,68が、互いに平行に設けられている。支点軸68,68は、本体部67を貫通している。
また、本体部67におけるスライダー51側の底面には、雌ねじ部70が形成されている。雌ねじ部70は、ベース部61の雄ねじ部66にねじ結合している。
弾性機構69は、支点軸68回りを揺動可能な一対のツマミ片71,71と、これらのツマミ片71,71のそれぞれに対応して設けられる一対のトーションバネ(図示省略)とを有している。
各ツマミ片71は、細長い片状に形成されている。ツマミ片71の基端部が支点軸68に揺動可能に支持されている。一対のツマミ片71,71の基端部は、トーションバネによって、一対のツマミ片71,71の先端部間の間隔が遠ざかる方向へ付勢されている。
各トーションバネによって付勢された各ツマミ片71は、相手側のツマミ片71の基端部に受けられることで、支点軸68回りの揺動変位が規制される。
上記の構成を有する固定部52は、ウェーブワッシャ54によって、スライダー51に対する揺動軸53回りの位置を保持される。すなわち、固定部52は、ウェーブワッシャ54によって、術者の意図しない揺動軸53回りの固定部52の変位を規制される。ウェーブワッシャ54は、本発明の「位置保持部材」の一例である。
図5および図7を参照して、ウェーブワッシャ54は、円環状の金属板を、当該ウェーブワッシャ54の周方向に沿って起伏させた形状に形成されている。ウェーブワッシャ54の軸方向における当該ウェーブワッシャ54の厚みt1は、ウェーブワッシャ54の材料(金属板)の厚みt2よりも大きく設定されている。これにより、揺動軸53が延びる方向D1におけるウェーブワッシャ54の弾性変形量を大きく確保している。
ウェーブワッシャ54は、揺動軸53に嵌められており、スライダー51の凹部55c内に配置されている。ウェーブワッシャ54は、スライダー51の凹部55cと、固定部52の凸部65の互いの対向面間に挟まれている。これにより、ウェーブワッシャ54は、圧縮されて弾性反発力を発生しており、固定部52およびスライダー51に向けて付勢力F1を作用させている。
以上が、レトラクター固定装置1の概略構成である。次に、レトラクター80を固定する手順を説明する。
[レトラクターの固定手順]
レトラクター80の固定時には、まず、図1に示すように、術者が、第1支持機構10をスクリーン掛けLに固定する。そして、術者は、第1支持機構10のロッド部12が第2支持機構30の連結機構40に結合されるように、第2支持機構30を仮固定する。このとき、連結機構40は、ロッド部12に対してスライド可能且つ回転可能な状態であり、且つ、アーム部31は連結機構40に対して回転可能な状態となっている。
次に、術者は、図1および図5に示すように、アーム部31にレトラクター固定機構50を取り付ける。具体的には、術者は、アーム部31のアーム本体32を、スライダー51のアーム用貫通孔55aに挿入する。このとき、アーム本体32は、ボールプランジャー58を押し込みながらアーム用貫通孔55aに挿入される。その結果、アーム本体32は、アーム用貫通孔55aの内周面とボールプランジャー58とに挟まれて、アーム用貫通孔55aの内周面に摩擦結合する。
これにより、レトラクター固定機構50は、自重では抜け落ちたり回転したりしないものの、術者が手で力を加えることで、スライド、および回転可能な程度に、アーム本体32に保持(固定)される。なお、レトラクター固定機構50がアーム本体32にセットされた状態で、第2支持機構30がロッド部12にセットされてもよい。
次に、術者は、患者Pの開創部P1がレトラクター80によって最適な位置に広げられるように、レトラクター80を手で動かす。そして、術者は、この状態でレトラクター80を保持する。そして、術者は、レトラクター80がこの状態でレトラクター固定装置1によって固定されるよう、レトラクター固定装置1をセットする。
具体的には、術者は、第2支持機構30の連結機構40をロッド部12上でスライドおよび回転させる動作と、アーム本体32を回転させる動作と、レトラクター固定機構50をアーム本体32上でスライドおよび回転させる動作などと、を行う。これにより、術者は、レトラクター固定機構50のツマミ部62をレトラクター80の位置決め孔82の近傍に配置する。そして、固定部52の揺動軸53回りの回転との組み合わせによって、固定部52をレトラクターに正対させた状態で、術者は、ツマミ部62を位置決め孔82に挿入する。
図8(A)に示すように、ツマミ部62が位置決め孔82に挿入されると、弾性機構69の一対のツマミ片71,71は、支点軸68,68回りを変位し、ツマミ片71,71の先端部同士が近づく。そして、レトラクター80の位置決め孔82がツマミ片71,71を通過すると、図8(B)に示すように、ツマミ片71,71は、トーションバネの弾性復元力によって互いの先端部が離隔するように支点軸68,68回りを変位し、元の状態に復元する。
その結果、レトラクター80は、一対のツマミ片71,71の先端部に引っかかって抜けなくなる。すなわち、レトラクター80をツマミ部62の弾性機構69に押し込むだけで、ワンタッチで、レトラクター80をツマミ部62に取り付けることができる。
その後、術者は、ツマミ部62を回転させることで、ツマミ部62を受け部64側に変位させる。これにより、図8(C)に示すように、ツマミ部62とベース部61の受け部64とで、レトラクター80が挟持される。すなわち、レトラクター80が固定部52に固定される。この際、固定部52が揺動軸53の回りを適宜揺動することで、レトラクター80の位置決め孔82の周縁部と受け部64とが平行に並ぶ。
そして最後に、術者は、第1支持機構10の固定用ボルト44(図3参照)をきつく締める。これにより、固定用ボルト44は、第1部材42、第2部材43、および、ボール部33を締結する。その結果、第1支持機構10は、ロッド部12に固定される。
なお、レトラクター80の位置を再調整したい場合には、固定用ボルト44やツマミ部62をやや緩めた状態でアーム部31やレトラクター80の位置を適宜調整し、再度固定用ボルト44およびツマミ部62を締めればよい。これにより、比較的容易にレトラクター80の位置変更を行うことができる。
以上説明したように、本実施形態に係るレトラクター固定装置1によると、レトラクター80を固定する固定部52とアーム部31に支持されるスライダー51との相対位置を変更可能である。このため、固定部52をレトラクター80に形成された位置決め孔82に対して正確に正対させようとしたときにおいて、固定部52とレトラクター80の相対角度のずれを補正する際には、固定部52をスライダー51に対して変位させる簡易な作業で済む。したがって、レトラクター80の固定に際して、ロッド部12に対するアーム部31全体の位置修正といった手間のかかる作業を抑制できる。
また、スライダー51を変位させることなく、固定部52の位置をきめ細かく調整できる結果、レトラクター80の向きと固定部52の向きとを容易に且つ精度よく一致させ易い。その結果、レトラクター80の向きに対して固定部52の向きがずれていない状態で、レトラクター80をレトラクター固定機構50に仮固定することができる。これにより、レトラクター80は、固定部52に対するずれを生じるような力を受けることを抑制された状態で、レトラクター固定機構50に仮固定される。その結果、レトラクター80の先端が患者Pの軟部組織に接触している状態の当該レトラクター80は、上記軟部組織からの力によって固定部52の回りを回転することをより抑制され、術者の意図したとおりの開創状態を維持できる。
さらに、レトラクター固定機構50に固定された状態のレトラクター80の向きは、スライダー51に対する固定部52の位置を変更することで、調整可能である。よって、レトラクター80の向きなどのレイアウトの自由度をより高くできる。これにより、レトラクター80を用いた、軟部組織などの意図した開創を行い易い。
以上の次第で、レトラクター固定機構50によると、レトラクター80の固定位置をより容易且つきめ細かく調整でき、且つ、レトラクター80による意図した開創を行い易くできる。
より具体的には、固定部52とスライダー51との相対位置を、揺動軸53回りに変更可能である。このため、固定部52をレトラクター80に形成された位置決め孔82に対して正確に正対させようとしたときにおいて、固定部52とレトラクター80の相対角度のずれを補正する際には、固定部52を揺動軸53回りに変位させる簡易な作業で済む。
また、固定部52の位置を揺動軸53回りにきめ細かく調整できる結果、レトラクター80の向きと固定部52の向きとを容易に且つ精度よく一致させ易い。その結果、レトラクター80の先端が患者Pの軟部組織に接触している状態の当該レトラクター80は、上記軟部組織からの力によって固定部52の回りを回転することを抑制され、術者の意図したとおりの開創状態を維持できる。
さらに、レトラクター固定機構50に固定された状態のレトラクター80の向きは、揺動軸53回りの固定部52の向きを変更することで、調整可能である。よって、レトラクター80の向きなどのレイアウトの自由度をより高くできる。これにより、レトラクター80を用いた、軟部組織などの意図した開創を行い易い。
また、レトラクター固定機構50によると、揺動軸53が延びる方向D1は、アーム部31に対するスライダー51の変位方向D2に対して90度ねじれた方向である。この構成によると、術者がレトラクター80の位置決め孔82に固定部52を挿入する際、スライダー51の変位方向D2(アーム本体32の軸方向)と揺動軸53が90度ねじれた方向にあり、固定部52がそれぞれの軸に対して回転可能であることから、固定部52はあらゆる方向へ調整することが容易に可能である。これにより、所望の箇所に配置されたレトラクター80を、当該レトラクター80の向きを変えることなく、固定部52に固定し易い。よって、レトラクター80の向きなどのレイアウトの自由度をより高くできる。これにより、レトラクター80を用いた、軟部組織などの意図した開創を行い易い。
また、レトラクター固定機構50によると、ツマミ部62を雄ねじ部66にねじ込むことで、ツマミ部62を受け部64側に変位させ、その結果、レトラクター80をツマミ部62と受け部64とで挟持できる。このように、ツマミ部62を雄ねじ部66にねじ込むという簡易な作業で、レトラクター80を固定部52に固定することができる。
また、レトラクター固定機構50によると、受け部64は、長手方向D3に沿って見たときにスライダー51を覆うように形成されている。この構成によると、受け部64が十分に大きくされているので、レトラクター80を、より安定した姿勢で固定部52に固定することができる。
また、レトラクター固定機構50によると、ウェーブワッシャ54が設けられているので、スライダー51に対する固定部52の位置を保持することができる。これにより、揺動軸53回りにおける固定部52およびレトラクター80の意図しない揺動を抑制できる。
また、レトラクター固定機構50によると、ウェーブワッシャ54は、固定部52およびスライダー51に向けて付勢力F1を生じるように構成されている。この構成によると、ウェーブワッシャ54が突っ張るようにして、固定部52とスライダー51との相対位置を保持することができる。このように、簡易な構成で、揺動軸53回りの固定部52の位置を保持するための構成を実現できる。
また、レトラクター固定機構50によると、揺動軸53は、スライダー51の凹部55cおよび固定部52の凸部65を連結する。この構成によると、固定部52とスライダー51との連結構造を、よりコンパクトにできる。これにより、固定部52とスライダー51との連結構造がレトラクター80の配置の邪魔になることを、抑制できる。
[第2実施形態]
図9は、本発明の第2実施形態に係るレトラクター固定機構50Aの正面図である。図10は、レトラクター固定機構50Aの断面図である。図11は、レトラクター固定機構50Aの側面図である。図10に示す断面図は、図11のX−X線に沿う断面図である。なお、以下では、第1実施形態の構成と異なる構成について主に説明し、同様の構成には図に同様の符号を付して詳細な説明を省略する。
図9〜図11を参照して、レトラクター固定機構50Aが第1実施形態に係るレトラクター固定機構50と異なっている点は、固定部52Aにおけるレトラクター80の固定の態様である。この点について、以下、より具体的に説明する。
レトラクター固定機構50Aの固定部52Aは、ベース部61Aと、ツマミ部62と、外筒75と、を有している。
ベース部61Aは、胴部63と、凸部65と、雄ねじ部66と、を有している。ベース部61Aは、受け部64が設けられていない点以外は、ベース部61と同様の構成を有している。
外筒75は、本発明の「被加圧部材」の一例である。外筒75は、ツマミ部62に挿入されたレトラクター80およびアーム部31間に配置される。この外筒75は、円筒状に形成されており、スライダー51のうちの凹部55cの周囲を取り囲むように配置されており、スライダー51と隙間をあけて嵌合している。外筒75は、揺動軸53Aに隙間を持って支持されている。具体的には、揺動軸53Aは、外筒75に形成された一対の揺動軸用孔75a,75aと、スライダー51に形成された一対の揺動軸用孔55eA,55eAと、ベース部61Aに形成された揺動軸用孔65aと、に連結されている。揺動軸53Aの一端は、頭部を形成している。また、揺動軸53Aの他端は、雄ねじ部であり、ナット76がねじ結合している。
外筒75の揺動軸用孔75aの直径は、揺動軸53の中間部の直径よりも大きく設定されている。これにより、外筒75は、揺動軸53に対して揺動軸53の径方向に変位可能である。外筒75の一端部は、アーム部用孔55aに隣接しており、アーム本体32に接触可能である。また、外筒75の他端部は、レトラクター80の位置決め孔82の周縁部と接触可能な接触部75bを有している。接触部75bは、側面視において、揺動軸53を略中心とする円弧状に形成されている。また、外筒75には、凸部65の揺動時に凸部65が通過する切欠部75fが形成されている。
次に、レトラクター固定機構50Aにおけるレトラクター80の固定作業について説明する。図11に示すように、レトラクター80の位置決め孔82がツマミ部62に挿入されると、レトラクター80における位置決め孔82の周縁部は、外筒75の接触部75bに接触する。この状態で、ツマミ部62が術者によって締め込まれると、ツマミ片71は、レトラクター80を外筒75側に加圧する。
これにより、レトラクター80は、ツマミ片71および外筒75に挟まれて固定される。そして、ツマミ片71が締め込まれることで、ツマミ片71の締結力は、レトラクター80および外筒75に作用し、外筒75がアーム本体32に加圧される。これにより、レトラクター80および外筒75は、ツマミ片71およびアーム本体32間に固定されると共に、固定部52Aの揺動軸53回りの揺動も固定される。
以上説明したように、レトラクター固定機構50Aによると、外筒75は、ツマミ部62に挿入されたレトラクター80を受けることでレトラクター80とアーム部31とを固定する。この構成によると、術者がツマミ部62を雄ねじ部66にねじ込むことで、ツマミ部62は、レトラクター80を外筒75側に変位させる。これに伴い、外筒75がレトラクター80とアーム部31との間で挟まれることで、外筒75が固定されると共に、固定部52Aの揺動軸53回りの揺動が固定される。その結果、ツマミ部62、レトラクター80、外筒75、および、アーム部31は一体に固定される。このように、ツマミ部62が雄ねじ部66にねじ込まれることで、固定部52へのレトラクター80の固定と、アーム部31へのツマミ部62の固定と、揺動軸53回りの揺動の固定を一括して行うことができる。これにより、術者は、レトラクター80を、より容易にレトラクター固定機構50Aに固定することができる。
また、レトラクター固定機構50Aによると、外筒75は、スライダー51に嵌合され、且つ、揺動軸53Aに支持されている。この構成によると、外筒75を、スライダー51の周囲にコンパクトに配置できる。また、スライダー51回りにおけるレトラクター80の位置にかかわらず、外筒75がレトラクター80を受けることができる。これにより、スライダー51に対するレトラクター80の向きの自由度をより高くできる。
また、レトラクター固定機構50Aによると、外筒75の接触部75bは、揺動軸53Aを中心とする円弧状に形成されている。この構成によると、揺動軸53A回りのツマミ部62の向きにかかわらず、外筒75がレトラクター80を受けることができる。これにより、アーム部31に対するレトラクター80の向きの自由度をより高くできる。
以上、本発明の実施形態について説明したけれども、本発明は上述の実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能である。たとえば、次のように変更して実施してもよい。
(1)上述の実施形態では、揺動軸が、アーム本体に対して90度ねじれて配置されている形態を例に説明した。しかしながら、この通りでなくてもよい。揺動軸の向きは、アーム用貫通孔55aと平行な場合を除き特に限定されない。
(2)また、上述の実施形態では、固定部がスライダーに対して揺動軸回りに変位可能である形態を例に説明した。しかしながら、この通りでなくてもよい。固定部は、スライダーに対して3自由度方向(互いに直交するX軸、Y軸、Z軸の各軸回りの方向)の少なくとも一方向に相対変位可能であればよく、スライダー51に対する変位方向は、限定されない。たとえば、スライダーと固定部とは、球面継手を介して連結されていてもよい。
(3)また、上述の実施形態では、スライダーに対する固定部の位置を保持するための位置保持部材として、ウェーブワッシャが用いられる形態を例に説明した。しかしながら、この通りでなくてもよい。位置保持部材は、スライダーに対する固定部の位置を所定の保持力で保持できればよく、具体的な構成は限定されない。
(4)また、前述の実施形態では、第1支持機構は、スクリーン掛けに対して固定されている。しかしながら、この通りでなくてもよい。第1支持機構は、手術台に直接固定されてもよい。
本発明は、患者の開創部を広げた状態で保持するためのレトラクターを固定するレトラクター固定機構およびレトラクター固定装置として、広く適用することができる。
1 レトラクター固定装置
10 第1支持機構
11 基台部
12 ロッド部
30 第2支持機構
31 アーム部
32 アーム本体
40 連結機構
50,50A レトラクター固定機構
51 スライダー
52 固定部
53,53A 揺動軸(連結部)
54 ウェーブワッシャ(位置保持部材)
55c 凹部
62 ツマミ部(片状部)
64 受け部
65 凸部
66 雄ねじ部(ねじ部)
75b 接触部
75 外筒(被加圧部材)
80 レトラクター
82 位置決め孔(孔部)
B 手術台
D1 揺動軸が延びる方向
D2 スライダーの変位方向
D3 長手方向
P 患者
P1 開創部

Claims (12)

  1. 患者の開創部を広げるためのレトラクターを所定のアーム部に固定するためのレトラクター固定機構であって、
    前記アーム部に対してスライド可能な態様で前記アーム部に支持されるスライダーと、
    所定の長手方向に延びる形状に形成され、前記レトラクターに形成された孔部に挿入された状態で前記レトラクターを固定する固定部と、
    前記スライダーと前記固定部とを相対変位可能に連結する連結部と、を備え
    前記固定部は、前記レトラクターの前記孔部に挿入される片状部と、前記片状部にねじ結合し前記長手方向における前記片状部の位置を調整するためのねじ部と、前記長手方向に沿って前記片状部と対向し前記片状部と協働して前記レトラクターを挟持するための受け部と、を含んでいることを特徴とする、レトラクター固定機構。
  2. 患者の開創部を広げるためのレトラクターを所定のアーム部に固定するためのレトラクター固定機構であって、
    前記アーム部に対してスライド可能な態様で前記アーム部に支持されるスライダーと、
    所定の長手方向に延びる形状に形成され、前記レトラクターに形成された孔部に挿入された状態で前記レトラクターを固定する固定部と、
    前記スライダーと前記固定部とを相対変位可能に連結する連結部と、を備え、
    前記固定部は、前記レトラクターの前記孔部に挿入される片状部と、前記片状部にねじ結合し前記長手方向における前記片状部の位置を調整するためのねじ部と、前記片状部に挿入された前記レトラクターおよび前記アーム部間に配置される被加圧部材と、を含み、
    前記被加圧部材は、前記片状部に挿入された前記レトラクターを受けることで前記レトラクターと前記アーム部とを固定することを特徴とする、レトラクター固定機構。
  3. 請求項1または請求項2に記載のレトラクター固定機構であって、
    前記連結部は、揺動軸を含み、
    前記揺動軸は、前記スライダーと前記固定部とを前記揺動軸回りに相対的に揺動可能に連結することを特徴とする、レトラクター固定機構。
  4. 請求項に記載のレトラクター固定機構であって、
    前記揺動軸が延びる方向は、前記アーム部に対する前記スライダーの変位方向に対して90度ねじれた方向であることを特徴とする、レトラクター固定機構。
  5. 請求項に記載のレトラクター固定機構であって、
    前記受け部は、前記長手方向に沿って見たときに前記スライダーを覆うように形成されていることを特徴とする、レトラクター固定機構。
  6. 請求項に記載のレトラクター固定機構であって、
    前記連結部は、揺動軸を含み、
    前記揺動軸は、前記スライダーと前記固定部とを前記揺動軸回りに相対的に揺動可能に連結し、
    前記被加圧部材は、前記スライダーに嵌合される外筒を含み、
    前記外筒は、前記揺動軸に隙間を持って支持されていることを特徴とする、レトラクター固定機構。
  7. 請求項に記載のレトラクター固定機構であって、
    前記外筒は、前記レトラクターに接触可能な接触部を含み、
    前記接触部は、前記揺動軸を中心とする円弧状に形成されていることを特徴とする、レトラクター固定機構。
  8. 請求項1ないし請求項の何れか1項に記載のレトラクター固定機構であって、
    前記スライダーに対する前記固定部の位置を保持するための位置保持部材をさらに備えていることを特徴とする、レトラクター固定機構。
  9. 請求項に記載のレトラクター固定機構であって、
    前記位置保持部材は、前記固定部および前記スライダーに向けて付勢力を生じるように構成されていることを特徴とする、レトラクター固定機構。
  10. 請求項に記載のレトラクター固定機構であって、
    前記連結部は、揺動軸を含み、
    前記揺動軸は、前記スライダーと前記固定部とを前記揺動軸回りに相対的に揺動可能に連結し、
    前記位置保持部材は、前記揺動軸に嵌合されたウェーブワッシャを含むことを特徴とする、レトラクター固定機構。
  11. 請求項1ないし請求項10の何れか1項に記載のレトラクター固定機構であって、
    前記連結部は、揺動軸を含み、
    前記揺動軸は、前記スライダーと前記固定部とを前記揺動軸回りに相対的に揺動可能に連結し、
    前記スライダーは、凹部を有し、
    前記固定部は、前記凹部に嵌め入れられる凸部を有し、
    前記揺動軸は、前記凹部および前記凸部を連結することを特徴とする、レトラクター固定機構。
  12. 手術台または手術台に固定された部材に取り付けられる基台部、および、この基台部に固定されるロッド部を有する第1支持機構と、
    棒状に形成されたアーム本体を有するアーム部、およびこのアーム部を前記ロッド部へ連結する連結機構を有する第2支持機構と、
    患者の開創部を広げるためのレトラクターを前記アーム部に固定するための、請求項1ないし請求項11の何れか1項に記載のレトラクター固定機構と、を備えていることを特徴とする、レトラクター固定装置。
JP2014093040A 2014-04-28 2014-04-28 レトラクター固定機構、および、レトラクター固定装置 Active JP6305821B2 (ja)

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