《第一実施形態》
以下、本発明に係る第一実施形態について図1及び図2を参照して説明する。
図1に示すように、第一本実施形態の料金機械は、有料道路の料金所等に設置されている料金自動収受機100である。この料金自動収受機100は、二つの隣接する走行レーンLに挟まれたアイランドI1上に設けられている。
アイランドI1は、車両Cが通行する走行レーンLから段差を介して路面よりも1段高い島形状に形成されている。本実施形態ではアイランドI1を中心として、車両Cの進行方向に向かって左側である一方の走行レーンLを第一走行レーンL1、車両Cの進行方向に向かって右側である他方の走行レーンLを第二走行レーンL2とする。
第一走行レーンL1及び第二走行レーンL2は、本実施形態では、通行する車両Cを同じ方向に向かって進行させる。第一走行レーンL1及び第二走行レーンL2には、出口料金所内に進入する車両Cを検知する車種判別装置Xと、出口料金所内から発進する車両Cを検知する発進検知器Yと、出口料金所内からの車両Cの発進を抑制する発進制御機Hとが設置されている。
料金自動収受機100は、図2に示すように、第一走行レーンL1及び第二走行レーンL2のそれぞれと、アイランドIとの境界から建築限界として定められる所定の間隔だけ離間した位置に配置されている。そして、第一走行レーンL1及び第二走行レーンL2上を通行する車両Cが料金自動収受機100と対面する位置で境界に幅寄せして停車され、当該車両Cに搭乗した利用者によって料金自動収受機100が操作されることで、貨幣の収受等の料金収受に関する処理を無人で行うことが可能となっている。料金自動収受機100は、料金自動収受機100の外装である筐体1と、筐体1に設けられて利用者によって操作される操作パネル2と、筐体1の内部で料金収受に関する処理を行う搬送処理機構4と、搬送処理機構4や操作パネル2を作動させるための電力を供給する電源部7と、電源部から電力が供給されて料金所通行に関する制御処理を実施する主制御部9とを備えている。
なお、本実施形態では料金自動収受機100が設置されているアイランドI1に対して第二走行レーンL2を挟んで対向し、最も右側に位置するアイランドI2上には、第二走行レーンL2に面する一方の面のみに操作パネル2が設けられている料金自動収受機10aが配置されている。即ち、アイランドI2上には、本願発明の料金自動収受機100とは異なって、右ハンドルの車両を運転する運転手が使用する料金自動収受機10aが配置されている。
同様に、料金自動収受機100が設置されているアイランドI1に対して第一走行レーンL1を挟んで対向し、最も左側に位置するアイランドI3上には、第一走行レーンL1に面する他方の面のみに操作パネル2が設けられている料金自動収受機10bが配置されている。即ち、アイランドI3上には、本願発明の料金自動収受機100とは異なって、左ハンドルの車両を運転する運転手が使用する料金自動収受機10bが配置されている。
筐体1は、鉛直方向の上下方向に延びる直方状をなしており、第一走行レーンL1及び第二走行レーンL2の幅方向に面するようアイランドI1上に配置されている。筐体1は、第一走行レーンL1の幅方向を向いて鉛直方向に延びる面を左面1a、第二走行レーンL2の幅方向を向いて鉛直方向に延びる面を右面1bとしている。ここでいう筐体1の左面1aは、第一走行レーンL1を通行する車両Cの進行方向の右側面に対向する面である。同様に、筐体1の右面1bは、第二走行レーンL2を通行する車両Cの進行方向の左側面に対向する面である。筐体1は、その右面1b及び左面1aがアイランドI1の幅方向の端部から建築限界として法律で定められた所定の間隔として、例えば、250mm以上を内側になるよう配置されている。
操作パネル2は、走行レーンL上を通行する車両Cに搭乗した運転手等の利用者が、料金自動収受機100を利用する際に操作する操作端末である。操作パネル2は、筐体1の左面1aに設けられる左側操作パネル20と、筐体1の右面1bに設けられる右側操作パネル30とを有している。本実施形態の操作パネル2は、利用者によって操作された操作結果に対応する情報を操作情報として主制御部9に出力する。
左側操作パネル20は、第一走行レーンL1を通行する右ハンドルの車両Cを運転する利用者によって利用されるよう筐体1の左面1aに配置されている。本実施形態の左側操作パネル20は、通行する車両Cの車高に応じて利用し易いように筐体1の左面1aの鉛直方向に並んで上段と下段とが設けられている。上段及び下段の共通の構成として、左側操作パネル20は、料金自動収受機100に対して料金収受に係る投入物として金銭や通行券等を受け入れ、または料金収受に係る発行物として領収書等を発行するための複数の左側処理口21を有している。本実施形態の左側操作パネル20は、左側処理口21に不図示のセンサが設けられており、利用者によって操作された操作結果に対応する情報を操作情報として主制御部9に出力する。
左側操作パネル20は、左側処理口21として、投入物が投入される投入用左側処理口及び発行物が発行される発行用左側処理口を有する。具体的には、左側操作パネル20は、左側処理口21の投入用左側処理口及び発行用左側処理口を兼ねる構成として、紙幣が挿入され、または返却する紙幣が排出される左側紙幣挿入口と、クレジットカード等が挿入される左側カード挿入口とを有している。左側操作パネル20は、左側処理口21の投入用左側処理口として、通行券が挿入される左側通行券挿入口21aと、硬貨が投入される左側硬貨投入口21cと、を有している。左側操作パネル20は、左側処理口21の発行用左側処理口として、領収書が排出される左側領収書発行口21bと、硬貨が払い出される左側釣銭返却口21dと、を有している。
なお、本実施形態における紙幣挿入口は、左側操作パネル20及び右側操作パネル30ともに、投入用の処理口及び発行用の処理口を兼ねて紙幣を挿入する処理口と返却する処理口とが一体に設けられているが、この構造に限定されるものではない。例えば、投入用の処理口として紙幣が挿入される紙幣挿入口と、発行用の処理口として紙幣が返却される紙幣返却口とのように、別々の処理口として設けられていてもよい。
また、左側操作パネル20は、料金を表示する左側料金表示部23を有している。左側操作パネル20は、領収書の発行指示を受け付ける左側領収書発行ボタン22と、異常時等に収受員を呼び出す左側収受員呼び出しボタンと、遠隔地の監視員や収受員と通話するための左側インターホンとを有している。
さらに、下段のみの構成として、左側操作パネル20は、上肢の不自由な身体障害者である場合に、係員に支援を求めるための入力動作が可能な左側身障者レバーと、身体障害者に対する割引が適用される資格を有することを示す証明書を監視員や収受員に提示する左側証明書カメラとを有している。
本実施形態では、左側処理口21として、左側通行券挿入口21a、左側領収書発行口21b、左側硬貨投入口21c、及び左側釣銭返却口21dを例に挙げて説明する。
左側通行券挿入口21aは、硬貨以外の投入物である通行券が第一走行レーンL1上を通行する車両Cの運転手等の利用者によって挿入される開口部である。左側通行券挿入口21aは、筐体1の左面1aにおいて矩形スリット状をなして開口して形成されている。
左側領収書発行口21bは、第一走行レーンL1上を通行する車両Cの利用者に対して領収書が発行される開口部である。左側領収書発行口21bは、筐体1の左面1aにおいて左側通行券挿入口21aよりも薄い矩形スリット状をなして開口して形成されている。
左側硬貨投入口21cは、筐体1の左面1aから矩形状に開口して形成されている。左側硬貨投入口21cには、第一走行レーンL1上を通行する車両Cの利用者から投入される複数の硬貨の受け取りを可能とするよう筐体1の左面1aから突出する籠状の硬貨受皿が配置されている。
左側釣銭返却口21dは、筐体1の左面1aから矩形状に窪んで形成されている。左側釣銭返却口21dは、左側硬貨投入口21cと対応していることが第一走行レーンL1上を通行する車両Cの利用者にわかるよう左側硬貨投入口21cの鉛直方向下方に並んで配置されている。
右側操作パネル30は、第二走行レーンL2を通行する左ハンドルの車両Cに搭乗する利用者のような特定の利用者によって利用されるよう筐体1の右面1bに配置されている。本実施形態の右側操作パネル30は、日本において左ハンドルの車両Cがほとんど普通乗用車であるため、左側操作パネル20の下段側に対応して設けられている。右側操作パネル30は、料金自動収受機100に対して料金収受に係る投入物として金銭や通行券等を受け入れ、または料金収受に係る発行物として通行券や領収書等を発行するための複数の右側処理口31を有している。本実施形態の右側操作パネル30は、右側処理口31に不図示のセンサが設けられており、利用者によって操作された操作結果に対応する情報を操作情報として主制御部9に出力する。
右側処理口31は、利用者が筐体1の右面1bに対向して操作しようとした場合に、利用者に対して左側操作パネル20の左側処理口21と同じ位置に配置されている。なお、右側処理口31は、左側処理口21と同様の形状・構成となっている。
右側操作パネル30は、右側処理口31として、投入物が投入される投入用右側処理口及び発行物が発行される発行用右側処理口を有する。具体的には、右側操作パネル30は、右側処理口31の投入用右側処理口及び発行用右側処理口を兼ねる構成として、紙幣が挿入され、または返却する紙幣が排出される右側紙幣挿入口と、クレジットカード等を挿入する右側カード挿入口とを有している。右側操作パネル30は、右側処理口31の投入用右側処理口として、通行券が挿入される右側通行券挿入口31aと、硬貨が投入される右側硬貨投入口31cと、を有している。右側操作パネル30は、右側処理口31の発行用右側処理口として、領収書を外方に送り出す右側領収書発行口31bと、硬貨が払い出される右側釣銭返却口31dと、を有している。
また、右側操作パネル30は、料金を表示する右側料金表示部33を有している。右側操作パネル30は、領収書の発行指示を受け付ける右側領収書発行ボタン32と、異常時等に収受員を呼び出す右側収受員呼び出しボタンと、遠隔地の監視員や収受員と通話するための右側インターホンとを有している。右側操作パネル30は、利用者が身体障害者である場合に使用する右側身障者レバーと、身体障害者に対する割引が適用される資格を有することを示す証明書を監視員や収受員に提示する左側証明書カメラとを有している。
本実施形態では、右側処理口31として、右側通行券挿入口31a、右側領収書発行口31b、右側硬貨投入口31c、及び右側釣銭返却口31dを例に挙げて説明する。
右側通行券挿入口31aは、硬貨以外の投入物である通行券が第二走行レーンL2上を通行する車両Cの利用者によって挿入される開口部である。右側通行券挿入口31aは、筐体1の右面1bにおいて矩形スリット状をなして開口して形成されている。
右側領収書発行口31bは、第二走行レーンL2上を通行する車両Cの利用者に対して領収書が発行される開口部である。右側領収書発行口31bは、筐体1の右面1bにおいて右側通行券挿入口31aよりも薄い矩形スリット状をなして開口して形成されている。
右側硬貨投入口31cは、筐体1の右面1bから矩形状に開口して形成されている。右側硬貨投入口31cには、第二走行レーンL2上を通行する車両Cの利用者から投入される複数の硬貨の受け取りを可能とするよう筐体1の右面1bから突出する籠状の硬貨受皿が配置されている。
右側釣銭返却口31dは、筐体1の右面1bから矩形状に窪んで形成されている。右側釣銭返却口31dは、右側硬貨投入口31cと対応していることが第二走行レーンL2上を通行する車両Cの利用者にわかるよう右側硬貨投入口31cの鉛直方向下方に並んで配置されている。
搬送処理機構4は、左側操作パネル20にて行われた操作、または、右側操作パネル30にて行われた操作に基づいて、主制御部9からの情報を受けて筐体1の内部で料金収受に関する処理を行う。本実施形態では、搬送処理機構4は、左側操作パネル20と右側操作パネル30とに対して、それぞれ別々に設けられている。本実施形態おける料金自動収受機100の搬送処理機構4は、投入された投入物を処理する投入搬送処理機構41と、発行物を発行するための処理をする発行搬送処理機構42と、投入された投入物を処理し、かつ、発行物を発行するための処理をする往復搬送処理機構43とを有している。また、各搬送処理機構4は、左側操作パネル20または右側操作パネル30に対してそれぞれ処理を行う処理部5と、左側処理口21または右側処理口31と各処理部5との間で投入物や発行物を搬送する搬送路6とを有している。
処理部5は、主制御部9からの情報を受けて左側処理口21が受け入れた投入物を処理する、または、左側処理口21に発行物を発行するための処理をする左側処理部5aを有している。また、処理部5は、主制御部9からの情報を受けて右側処理口31が受け入れた投入物を処理する、または、右側処理口31に発行物を発行するための処理をする右側処理部5bを有している。
搬送路6は、左側操作パネル20の左側処理口21に接続され、左側処理部5aまで投入物や発行物を搬送する左側搬送路6aと、右側操作パネル30の右側処理口31に接続され、右側処理部5bまで投入物や発行物を搬送する右側搬送路6bとを有している。
以下、第一実施形態における各搬送処理機構4の構成の一部を例に挙げて説明するが、第一実施形態では、左側操作パネル20の左側処理口21に接続される左側搬送路6a及び左側処理部5aと、右側操作パネル30の右側処理口31に接続される右側搬送路6b及び右側処理部5bとは、配置以外の構成は同じである。
第一実施形態における受け入れた投入物を処理する投入搬送処理機構41は、通行券が挿入される左側通行券挿入口21aに対応する左側通行券処理部51及び左側通行券搬送路61aと、右側通行券挿入口31aに対応する右側通行券処理部52及び右側通行券搬送路61bと有している。
左側通行券処理部51は、第一走行レーンL1上を通行する車両Cに搭乗する利用者によって、左側通行券挿入口21aに挿入される通行券を処理する左側処理部5aである。左側通行券処理部51は、挿入された通行券から磁気情報を読み取る磁気ヘッド部51aと、磁気ヘッド部51aで読み取った磁気情報を主制御部9に出力する通行券制御部51bと、入場情報を読み取った後の通行券を回収する回収箱51cと、を有している。左側通行券処理部51は、筐体1の内部において、左側通行券挿入口21aに対して鉛直方向に僅かに下がった位置である概水平方向に並んで配置されている。
左側通行券搬送路61aは、左側通行券挿入口21aから挿入された通行券を水平方向に沿って筐体1の内部に引き込むように移動させて、左側通行券処理部51まで搬送する左側搬送路6aである。具体的には、左側通行券搬送路61aは、左側通行券挿入口21aに接続され、左側通行券処理部51の回収箱51cまで繋がっている。左側通行券搬送路61aは、途中に磁気ヘッド部51aを配置している。左側通行券搬送路61aは、内部に通行券が挿通可能なように矩形環状に形成されて、水平方向に延びている。本実施形態における左側通行券搬送路61aは、例えば、図示しないモータ等によって一方向に向かって回転する搬送ローラによって通行券を挟み込んで、内部に引き込むように搬送する。
右側通行券処理部52は、第二走行レーンL2上を通行する車両Cに搭乗する利用者によって挿入される通行券を処理する右側処理部5bである。右側通行券処理部52は、左側通行券処理部51と同じ磁気ヘッド部51aと、通行券制御部51bと、回収箱51cとを有している。右側通行券処理部52は、筐体1の内部において、右側通行券挿入口31aに対して鉛直方向に僅かに下がった位置である概水平方向に並んで配置されている。右側通行券処理部52は、左側通行券処理部51とは独立しており、左側通行券処理部51に対して水平方向の第二走行レーンL2側に並んで配置されている。
右側通行券搬送路61bは、右側通行券挿入口31aから挿入された通行券を水平方向に沿って筐体1の内部に引き込むように移動させて、右側通行券処理部52まで搬送する右側搬送路6bである。具体的には、右側通行券搬送路61bは、右側通行券挿入口31aに接続され、右側通行券処理部52の回収箱51cまで繋がっている。右側通行券搬送路61bは、途中に磁気ヘッド部51aを配置している。右側通行券搬送路61bは、内部に通行券が挿通可能なように矩形環状に形成されて、水平方向に延びている。本実施形態における右側通行券搬送路61bは、左側通行券搬送路61aと同様の構成をしている。
また、第一実施形態における発行物を発行するための処理をする発行搬送処理機構42は、領収書を外方に送り出す左側領収書発行口21bに対応する左側領収書発行処理部53及び左側領収書搬送路62aと、右側領収書発行口31bに対応する右側領収書発行処理部54及び右側領収書搬送路62bとを有している。
左側領収書発行処理部53は、第一走行レーンL1上を通行する車両Cに搭乗する利用者によって左側領収書発行ボタン22が操作されることにより情報が入力された主制御部9からの指示を受けて、利用者に対して領収書を発行する左側処理部5aである。左側領収書発行処理部53は、筐体1の内部において、左側領収書発行口21bに対して水平方向に並んで配置されている。本実施形態における左側領収書発行処理部53は、例えば、内部に印字用の感熱紙を有している。左側領収書発行処理部53は、この感熱紙を図示しないモータ等によって回転する搬送ローラによって送り出すと共に、印字ヘッドによって一方の面に必要な情報を印字して領収書を作成する。
左側領収書搬送路62aは、左側領収書発行処理部53から発行された領収書を水平方向に沿って第一走行レーンL1側の外部に押し出すように移動させて、左側領収書発行口21bまで搬送する左側搬送路6aである。左側領収書搬送路62aは、左側領収書発行口21bに接続され、左側領収書発行処理部53まで繋がっている。左側領収書搬送路62aは、内部に領収書が挿通可能なように矩形スリット状に形成されて、水平方向に延びている。本実施形態における左側領収書搬送路62aは、例えば、図示しないモータ等によって回転する搬送ローラによって領収書を挟み込んで、外部に押し出すように搬送する。
右側領収書発行処理部54は、第二走行レーンL2上を通行する車両Cに搭乗する利用者によって右側領収書発行ボタン32が操作されることにより情報が入力された主制御部9からの指示を受けて、利用者に対して領収書を発行する右側処理部5bである。右側領収書発行処理部54は、筐体1の内部において、右側領収書発行口31bに対して水平方向に並んで配置されている。右側領収書発行処理部54は、左側領収書発行処理部53とは独立しており、筐体1の内部において左側領収書発行処理部53に対して水平方向の第二走行レーンL2側に並んで配置されている。本実施形態における右側領収書発行処理部54は、左側領収書発行処理部53と同様の構成をしている。
右側領収書搬送路62bは、右側領収書発行処理部54から発行された領収書を水平方向に沿って第二走行レーンL2側の外部に押し出すように移動させて、右側領収書発行口31bまで搬送する右側搬送路6bである。右側領収書搬送路62bは、右側領収書発行口31bに接続され、右側領収書発行処理部54まで繋がっている。右側領収書搬送路62bは、内部に領収書が挿通可能なように矩形スリット状に形成されて、水平方向に延びている。本実施形態における右側領収書搬送路62bは、左側領収書搬送路62aと同様の構成をしている。
また、第一実施形態における受け入れた投入物を処理し、かつ、発行物を発行するための処理をする往復搬送処理機構43は、利用者が硬貨の投入を行う左側硬貨投入口21c及び利用者が硬貨の受け取りを行う左側釣銭返却口21dに対応する左側硬貨処理部55と、左側硬貨投入路63aと、左側釣銭案内路64aとを有している。同様に、往復搬送処理機構43は、右側硬貨投入口31c及び右側釣銭返却口31dに対応する右側硬貨処理部56と、右側硬貨投入路63bと、右側釣銭案内路64bとを有している。
左側硬貨処理部55は、第一走行レーンL1上を通行する車両Cに搭乗する利用者によって、左側硬貨投入口21cに投入される硬貨を処理する左側処理部5aである。具体的には、左側硬貨処理部55は、異なる金種の硬貨を分類して回収するともに、必要な金額の釣銭を払い出す。左側硬貨処理部55は、筐体1の内部において、左側硬貨投入口21cよりも鉛直方向下方に配置されている。
左側硬貨投入路63aは、左側硬貨投入口21cから左側硬貨処理部55まで鉛直方向下方に向かって接続され、管状に形成された左側搬送路6aである。左側硬貨投入路63aは、左側硬貨投入口21cから投入された硬貨を内部で自然落下させることで左側硬貨処理部55まで搬送している。
左側釣銭案内路64aは、左側硬貨処理部55から左側釣銭返却口21dまで鉛直方向下方に向かって接続され、管状に形成された左側搬送路6aである。左側釣銭案内路64aは、左側硬貨処理部55から払い出された硬貨を内部で自然落下させることで左側釣銭返却口21dまで搬送している。
右側硬貨処理部56は、第二走行レーンL2上を通行する車両Cに搭乗する利用者によって、右側硬貨投入口31cに投入される硬貨を処理する右側処理部5bである。具体的には、右側硬貨処理部56は、異なる金種の硬貨を分類して回収するともに、必要な金額の釣銭を払い出す。右側硬貨処理部56は、筐体1の内部において、右側硬貨投入口31cよりも鉛直方向下方に配置されている。右側硬貨処理部56は、左側硬貨処理部55とは独立しており、筐体1の内部において左側硬貨処理部55に対して水平方向の第二走行レーンL2側に並んで配置されている。
右側硬貨投入路63bは、右側硬貨投入口31cから右側硬貨処理部56まで鉛直方向下方に向かって接続され、管状に形成された右側搬送路6bである。右側硬貨投入路63bは、右側硬貨投入口31cから投入された硬貨を内部で自然落下させることで右側硬貨処理部56まで搬送している。
右側釣銭案内路64bは、右側硬貨処理部56から右側釣銭返却口31dまで鉛直方向下方に向かって接続され、管状に形成された右側搬送路6bである。右側釣銭案内路64bは、右側硬貨処理部56から払い出された硬貨を内部で自然落下させることで右側釣銭返却口31dまで搬送している。
電源部7は、料金自動収受機100の電力を必要とする各種装置に電力を供給する共通の電源である。具体的には、電源部7は、左側通行券処理部51、右側通行券処理部52、左側領収書発行処理部53、右側領収書発行処理部54、左側硬貨処理部55、右側硬貨処理部56に電力を供給させて作動させる。また、電源部7は、左側操作パネル20及び右側操作パネル30にも電力を供給して作動させる。より具体的には、電源部7は、左側操作パネル20及び右側操作パネル30に電力を供給し、左側料金表示部23や右側料金表示部33を表示させるための電力や、左側領収書発行ボタン22及び右側領収書発行ボタン32等の操作装置を駆動させるための電力を供給している。また、電源部7は、料金自動収受機100の主制御部9にも電力を供給している。電源部7は、筐体1の内部において鉛直方向下方の底部分に配置されている。
主制御部9は、電源部7から電力が供給されて料金所通行の料金収受に関する制御処理を実施する。主制御部9は、料金自動収受機100において利用者によって操作パネル2が操作された操作情報が入力され、この操作情報に基づいて、処理部5に料金収受に関する処理を行わせる制御処理を実施する。ここでいう料金所通行の料金収受に関する制御処理とは、各処理部5において実施される紙幣や硬貨の収受、釣銭の払出、通行券の読み取り、領収書の発行、収受員の呼び出し等である。
本実施形態の主制御部9は、例えば、利用者によって操作された左側操作パネル20または右側操作パネル30の操作結果である操作情報や車種判別装置X等から入力される車両情報等のその他の情報に基づいて、料金所の通行料金の算出等の精算処理や貨幣の収受等の課金処理を実施している。
具体的には、主制御部9は、利用者が通行券を挿入した場合には、通行券が挿入された左側通行券挿入口21aまたは右側通行券挿入口31aに設けられた不図示のセンサから通行券が挿入されたことを検出したとの情報が入力される。情報を受けた主制御部9は、利用者が操作した操作パネル2と対応する側の左側通行券処理部51または右側通行券処理部52の通行券制御部51bに対して磁気ヘッド部51aによって読み取った通行券の磁気情報を出力するよう指示を送る。通行券制御部51bから出力された磁気情報を受けた主制御部9は、この通行券に記憶された入場情報を取得する。主制御部9は、この入場情報や車種判別装置X等から入力される車両情報等に基づいて、利用者が料金所を通行するための車種や通行距離に応じた精算料金を算出する。主制御部9は算出した精算料金を左側料金表示部23または右側料金表示部33の利用者が通行券を挿入した側の操作パネル2と対応する側に表示させる。
また、主制御部9は、利用者が領収書の発行を希望して左側操作パネル20または右側操作パネル30を操作した場合には、左側領収書発行ボタン22または右側領収書発行ボタン32が操作されることにより情報が入力される。情報を受けた主制御部9は、左側領収書発行処理部53または右側領収書発行処理部54の利用者が操作した操作パネル2と対応する側に領収書を発行するよう指示を送る。
さらに、主制御部9は、左側料金表示部23または右側料金表示部33に表示した精算料金に応じて利用者から投入される貨幣の課金処理を行う。この貨幣の課金処理は、例えば、左側硬貨投入口21cや右側硬貨投入口31cに投入される硬貨や左側紙幣挿入口や右側紙幣挿入口に挿入される紙幣によって料金を徴収する場合と、左側カード挿入口や右側カード挿入口に挿入されるクレジットカード等によって料金を徴収する場合とがある。
本実施形態では、投入される硬貨によって料金を徴収する場合を例に挙げて説明する。
主制御部9は、利用者が硬貨を投入した場合には、硬貨が投入された左側硬貨投入口21cまたは右側硬貨投入口31cに設けられた不図示のセンサから硬貨が挿入されたことを検出したとの情報が入力される。情報を受けた主制御部9は、利用者が操作した操作パネル2と対応する側の左側硬貨処理部55または右側硬貨処理部56に対して異なる金種の硬貨を分類して回収して計数するように指示を送る。左側硬貨処理部55または右側硬貨処理部56から計数した硬貨の情報を受けた主制御部9は、この情報を投入金額として左側料金表示部23または右側料金表示部33の利用者が硬貨を投入した側の操作パネル2と対応する側に表示させる。そして、主制御部9は、精算料金と投入金額とを比較し、釣銭が必要な場合には、左側硬貨処理部55または右側硬貨処理部56に対して必要な金額の釣銭を払い出すよう指示を送る、
次に、上記構成の第一実施形態の料金機械である料金自動収受機100の作用について説明する。
上記のような第一実施形態の料金自動収受機100においては、第一走行レーンL1上を通行する右ハンドルの車両Cが筐体1の左面1a側の前方に停車し、車両Cの運転手等の利用者により、車両Cの車種に応じて筐体1の左側操作パネル20の左側通行券挿入口21aに通行券が挿入される。挿入された通行券は、左側通行券搬送路61aを介して左側通行券処理部51に搬送される。通行券が挿入されると左側通行券挿入口21aの不図示のセンサによって通行券が検出され、主制御部9に情報が送られる。左側通行券処理部51や主制御部9には、電源部7から電力が供給されている。主制御部9は、左側通行券処理部51に対して通行券の読み取り処理を行うよう指示を送る。そのため、左側通行券処理部51は、通行券が挿入されると、磁気ヘッド部51aにて、その通行券の磁気情報を読み取る。左側通行券処理部51は、読み取った磁気情報を主制御部9に情報として送る。そして、左側通行券処理部51は、磁気情報を読み取った通行券を回収箱51cにて回収する。主制御部9では、送られた磁気情報に基づき、車種、通行距離に応じた料金を計算して、左側料金表示部23に情報を送る。左側料金表示部23にも、電源部7から電力が供給されている。そのため、左側料金表示部23は、主制御部9で算出した料金を表示させる。
そして、利用者は、この左側料金表示部23の料金表示に従って、左側硬貨投入口21c及び左側紙幣挿入口に金銭を投入する。投入された金銭が硬貨の場合、左側硬貨投入口21cから投入された硬貨は、左側硬貨投入路63aを滑り落ちるように落下して、左側硬貨処理部55に搬送される。硬貨が投入されると左側硬貨投入口21cの不図示のセンサによって硬貨が検出され、主制御部9に情報が送られる。左側硬貨処理部55や主制御部9には、電源部7から電力が供給されている。主制御部9は、左側硬貨処理部55に対して投入された硬貨の計数を行うよう指示を送る。そのため、左側硬貨処理部55は、投入された硬貨を計数した情報を主制御部9に送る、主制御部9では、送られた情報に基づき、投入金額として左側料金表示部23に情報を送る。また、主制御部9は、投入金額と先の精算料金との差額に基づき、釣銭がある場合には、その釣銭を払い出すよう左側硬貨処理部55に指示を出す。左側硬貨処理部55から払い出された釣銭は、左側釣銭案内路64aを滑り落ちるように落下し、左側釣銭返却口21dから利用者に返却される。
また、左側操作パネル20や左側領収書発行処理部53にも電源部7から電力が供給されている。そのため、利用者が領収書の発行を要求し、左側領収書発行ボタン22が押されると、主制御部9に情報が入力される。そして、主制御部9は、左側領収書発行処理部53に対して領収書を発行するよう指示を送る。その後、領収書が左側領収書発行処理部53から左側領収書搬送路62aを介して左側領収書発行口21bに発行される。
同様に、第二走行レーンL2上を通行する左ハンドルの車両Cが、筐体1の右面1bの前方に停車し、車両Cの運転手等の利用者により、車両Cの筐体1の右側操作パネル30の右側通行券挿入口31aに通行券が挿入される。右側通行券挿入口31aに通行券が挿入されることで、料金自動収受機100内では、左側操作パネル20から挿入された場合と同様の動作が行われる。
具体的には、挿入された通行券は、右側通行券搬送路61bを介して右側通行券処理部52に搬送される。通行券が挿入されると右側通行券挿入口31aの不図示のセンサによって通行券が検出され、主制御部9に情報が送られる。右側通行券処理部52には、電源部7から電力が供給されている。主制御部9は、右側通行券挿入口31aに対して通行券の読み取り処理を行うよう指示を送る。そのため、右側通行券処理部52は、通行券が挿入されると、磁気ヘッド部51aにて、その通行券の磁気情報を読み取る。右側通行券処理部52は、読み取った磁気情報を主制御部9に送る。そして、右側通行券処理部52は、磁気情報を読み取った通行券を回収箱51cにて回収する。主制御部9では、送られた磁気情報に基づき、車種、通行距離に応じた料金を計算して、右側料金表示部33に情報を送る。右側料金表示部33にも、電源部7から電力が供給されている。そのため、右側料金表示部33は、主制御部9で算出した料金を表示させる。
そして、利用者は、この右側料金表示部33の料金表示に従って、右側硬貨投入口31c及び右側紙幣挿入口に金銭を投入する。投入された金銭が硬貨の場合、右側硬貨投入口31cから投入された硬貨は、右側硬貨投入路63bを滑り落ちるように落下して、右側硬貨処理部56に搬送される。硬貨が投入されると右側硬貨投入口31cの不図示のセンサによって硬貨が検出され、主制御部9に情報が送られる。右側硬貨処理部56や主制御部9には、電源部7から電力が供給されている。主制御部9は、右側硬貨処理部56に対して投入された硬貨の計数を行うよう指示を送る。そのため、右側硬貨処理部56は、投入された硬貨を計数した情報を主制御部9に送る、主制御部9では、送られた情報に基づき、投入金額として右側料金表示部33に情報を送る。また、主制御部9は、投入金額と先の精算料金との差額に基づき、釣銭がある場合には、その釣銭を払い出すよう右側硬貨処理部56に指示を出す。右側硬貨処理部56から払い出された釣銭は、右側釣銭案内路64bを滑り落ちるように落下し、右側釣銭返却口31dから利用者に返却される。
また、右側操作パネル30や右側領収書発行処理部54にも電源部7から電力が供給されている。そのため、利用者が領収書の発行を要求し、右側領収書発行ボタン32が押されると、主制御部9に情報が入力される。そして、主制御部9は、右側領収書発行処理部54に対して領収書を発行するよう指示を送る。その後、領収書が右側領収書発行処理部54から右側領収書搬送路62bを介して右側領収書発行口31bに発行される。
上記のような料金機械である料金自動収受機100によれば、アイランドI1の左側に位置する第一走行レーンL1を通行する右ハンドルの車両Cに搭乗する利用者は、自身の右側に位置する筐体1において、第一走行レーンL1を向く左面1aに設けられた左側操作パネル20を利用することができる。また、アイランドI1の右側に位置する第二走行レーンL2を通行する左ハンドルの車両Cに搭乗する利用者は、自身の左側に位置する筐体1において、第二走行レーンL2を向く右面1bに設けられた右側操作パネル30を利用することができる。なお、第一走行レーンL1を通行する左ハンドルの車両Cに搭乗する利用者は、自身の左側に位置する料金自動収受機10bにおいて、右側操作パネル30を利用することができ、第二走行レーンL2を通行する右ハンドルの車両Cに搭乗する利用者は、自身の右側に位置する料金自動収受機10aにおいて、左側操作パネル20を利用することができる。そのため、第一走行レーンL1及び第二走行レーンL2の二つの走行レーンL上を通行する車両Cの筐体1に面した位置に搭乗する利用者が、一台の筐体1によって、同じ環境で料金自動収受機100を使用することができる。すなわち、料金自動収受機100では、第一走行レーンL1を通行する右ハンドルの車両Cに搭乗する利用者により対応する操作パネル2である左側操作パネル20を利用可能としつつ、第二走行レーンL2を通行する左ハンドルの車両Cに搭乗する利用者により対応する右側操作パネル30を利用可能とすることができる。このため、同一アイランドI1上において、第一走行レーンL1用に右ハンドルの車両Cに対応する料金自動収受機を設けつつ、第二走行レーンL2用に左ハンドルの車両Cに対応する料金自動収受機を別途設けたり、新たに有人ブースを設置するなどの対策をしたりする必要がなくなる。したがって、右ハンドルの車両Cに搭乗する利用者であっても左ハンドルの車両Cに搭乗する利用者であっても、料金自動収受機100を容易に利用することが可能でありながら、新たな左ハンドル専用の料金自動収受機の設置コストを省略できる。これにより、管理者の負担を軽減しながら利便性を向上させることができる。
また、一つの筐体1の左側操作パネル20と右側操作パネル30に対し電力を供給する電源部7と、料金収受に関する制御処理として各処理部5の制御処理を実施する主制御部9とを共通とすることで、電源部7や主制御部9を設置するコストを低減できる。特に、右側操作パネル30は左ハンドルの車両Cに搭乗する利用者が利用することが多く、利用者数が少ないため、電力があまり消費されない。そのため、左側操作パネル20及び右側操作パネル30を共通の電源としても、左側操作パネル20及び右側操作パネル30を操作するために支障をきたすことがない。同様に、主制御部9も右側操作パネル30に対応する右側処理部5bに対して制御処理を行う頻度がすくない。そのため、左側処理部5a及び右側処理部5bを共通化しても、処理速度の低下等の支障をきたすことがない。これにより、左側操作パネル20及び右側操作パネル30の利便性を低下させずに、設置費用の低減を図ることができる。
なお、電源部7は、処理部5や操作パネル2のみに電力を供給することに限定されるものではない。即ち、料金自動収受機100において、筐体1の左面1aに設けられた左側操作パネル20と、右面1bに設けられた右側操作パネル30とが利用者によって操作された場合に、利用者に対して料金収受に関する処理を行う際に必要な電力を供給している。例えば、搬送路6が、コンベア等によって駆動している場合、必要な電力を電源部7から供給する構造としてもよい。そのほか、左側処理口21や右側処理口31に不図示のセンサ等が設けられている場合、これらのセンサを作動させるための電力を電源部7から供給してもよい。
また、主制御部9は、本実施形態のように料金所通行に関する制御処理として各処理部5を制御処理することで、課金金額の算出等の料金収受に関する制御処理に限定されるものではない。即ち、主制御部9は、料金所通行に関する制御処理として料金自動収受機100において利用者が料金所を通行するために実施される制御処理であればよい。例えば、主制御部9は、料金所通行に関する制御処理として、発進制御機Hのバーを開放及び閉塞させるような制御処理してもよい。
《第二実施形態》
次に、図3を参照して第二実施形態の料金機械である料金自動収受機200について説明する。
第二実施形態においては第一実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。この第二実施形態の料金自動収受機200は、処理部5が左側操作パネル20と右側操作パネル30とで共通化されている点で、第一実施形態と相違する。
即ち、第二実施形態の料金機械である料金自動収受機200は、図3に示すように、左側操作パネル20及び右側操作パネル30にて行われた操作に基づいて、筐体1の内部で料金収受に関する処理を行う第一搬送処理機構400を備える。
また、料金自動収受機200は、第一実施形態と同様の料金所通行に関する制御処理を行う主制御部9及び電源部7を備えている。なお、電源部7については、第二実施形態においては図示を省略している。
さらに、本実施形態の料金自動収受機200は、左側操作パネル20の左側処理口21または右側操作パネル30の右側処理口31に投入される投入物である通行券や硬貨を検出する検出部S10を備えている。
検出部S10は、通行券や硬貨等の投入物を検出するセンサを有しており、検出結果を後述する第一搬送処理機構400の切替制御部12に出力する。
具体的には、本実施形態では検出部S10として、例えば、左側通行券挿入口21aに設けられた左側通行券検出部S101と、右側通行券挿入口31aに設けられた右側通行券検出部S102と、左側硬貨投入口21cに設けられた左側硬貨検出部S103と、右側硬貨投入口31cに設けられた右側硬貨検出部S104と、を有している。
第一搬送処理機構400は、左側操作パネル20及び右側操作パネル30に対して共通して設けられている。第一搬送処理機構400は、投入された投入物を処理する第一投入搬送処理機構410と、発行物を発行するための処理をする第一発行搬送処理機構420と、投入された投入物を処理し、かつ、発行物を発行するための処理をする第一往復搬送処理機構430とを有している。また各第一搬送処理機構400は、第一実施形態における処理部5の代わりに、右側処理口31及び左側処理口21に対してまとめて処理をする第一処理部50と、左側搬送路6aと右側搬送路6bとを合流させて第一処理部50に接続する合流接続部8とを有している。また、第一搬送処理機構400は、第一発行搬送処理機構420または第一往復搬送処理機構430のように、発行物を発行するための処理をする場合には、発行物を搬送する搬送先を切り替える切替部11と、切替部11に切り替える指示を送る切替制御部12とを有している。
第一処理部50は、左側処理口21及び右側処理口31から投入された投入物をまとめて処理する、または、左側処理口21及び右側処理口31へ発行物をまとめて発行するための処理をする。
合流接続部8は、左側搬送路6aと右側搬送路6bとを合流させて、左側処理口21及び右側処理口31から投入された投入物をまとめて第一処理部50に搬送し、または、第一処理部50から発行される発行物を左側処理口21及び右側処理口31へ搬送する。
切替部11は、左側処理口21または右側処理口31のどちらに第一処理部50から発行する発行物を搬送するか搬送先を切り替える。切替部11は、合流接続部8に配置される。切替部11は、切替制御部12からの情報を受けることで、左側搬送路6aまたは右側搬送路6bのどちらか一方に、第一処理部50から発行された発行物を案内する。
切替制御部12は、利用者が利用している左側操作パネル20または右側操作パネル30に設けられた左側処理口21または右側処理口31に、発行物を搬送するよう切替部11を切り替える指示を送る。本実施形態の切替制御部12は、左側処理口21または右側処理口31に設けられた検出部S10によって投入物を検出した側に発行物を搬送するよう切替部11を切り替えさせる。即ち、切替制御部12は、検出部S10からの投入物を検出した情報を一度記憶する不図示の記憶部を有しており、記憶部が記憶した情報に基づいて発行物の発行先を切り替えるよう切替部11に指示を送る。
具体的には、通行券の場合、切替制御部12は、左側通行券挿入口21aに設けられた左側通行券検出部S101または右側通行券挿入口31aに設けられた右側通行券検出部S102から通行券を検出したと情報が入力される。情報を受けた切替制御部12は、不図示の記憶部にこの情報を記憶させる。切替制御部12は、記憶部に記憶した情報に基づいて、左側通行券検出部S101または右側通行券検出部S102のうち、情報を入力してきた側を利用者が利用していると判断して、発行物の搬送先を左側処理口21と右側処理口31のいずれにするか判断する。そして、切替制御部12は、判断結果に基づいて、切替部11に左側搬送路6aと右側搬送路6bのどちらに発行物を案内するか切り替える情報を出力して指示を送る。
第二実施形態における投入された投入物を処理する第一投入搬送処理機構410は、左側通行券挿入口21a及び右側通行券挿入口31aから挿入される通行券を処理する第一通行券処理部510と、左側通行券搬送路61aと右側通行券搬送路61bとを合流させる第一通行券合流接続部81とを有している。
第一通行券処理部510は、第一走行レーンL1上を通行する車両Cに搭乗する利用者によって、左側通行券挿入口21aに挿入される通行券、または、第二走行レーンL2上を通行する車両Cに搭乗する利用者によって、右側通行券挿入口31aに挿入される通行券を処理する。第一通行券処理部510は、第一実施形態の左側通行券処理部51または右側通行券処理部52と同様に、左側通行券挿入口21a及び右側通行券挿入口31aに挿入された通行券の磁気情報を読み取る第一磁気ヘッド部510aを有している。第一通行券処理部510は、第一磁気ヘッド部510aにて読み取った磁気情報を主制御部9に出力する第一通行券制御部510bを有している。第一通行券処理部510は、入場情報を読み取った後の通行券を回収する第一回収箱510cを有している。
第一磁気ヘッド部510aは、一定の方向に搬送される通行券から磁気情報を読み取る。本実施形態における第一磁気ヘッド部510aは、左側処理口21から挿入された場合(図3における左側通行券挿入口21a側から右側通行券挿入口31a側に向かう方向に通行券が搬送された場合)に磁気情報を読み取る。
第一通行券制御部510bは、第二実施形態の左側通行券挿入口21aの左側通行券検出部S101及び右側通行券挿入口31aの右側通行券検出部S102のセンサによって、通行券が挿入されたことが検知されると、このセンサから情報が入力される。第一通行券制御部510bは、入力された情報に基づいて、左側通行券挿入口21aまたは右側通行券挿入口31aのうち通行券が挿入された側を判定している。
第一回収箱510cは、第一磁気ヘッド部510aによって磁気情報の読み取りが終わった通行券を溜めておく箱状部材である。
第一通行券合流接続部81は、左側通行券搬送路61aと右側通行券搬送路61bとを合流させて第一通行券処理部510に通行券を搬送する。第一通行券合流接続部81は、左側通行券搬送路61aと右側通行券搬送路61bとを接続する第一通行券合流接続本体路81aと、第一通行券合流接続本体路81aと第一回収箱510cとを接続する通行券回収搬送路81bと、第一通行券合流接続本体路81aに接続されて右側通行券搬送路61bから搬送されてきた通行券を退避させる位置に搬送する通行券退避搬送路81cと、を有している。第一通行券合流接続部81は、第一通行券合流接続本体路81aと通行券回収搬送路81bとの接続部分に配置されて通行券を通行券回収搬送路81bに案内する右側通行券案内部81dと、第一通行券合流接続本体路81aと通行券退避搬送路81cとの接続部分に配置されて通行券を通行券退避搬送路81cに案内する左側通行券案内部81eと、を有している。
第一通行券合流接続本体路81aは、左側通行券搬送路61aと右側通行券搬送路61bとを水平に接続する。第一通行券合流接続本体路81aは、途中に第一磁気ヘッド部510aが配置されている。本実施形態における第一通行券合流接続本体路81aは、左側通行券搬送路61aと同様の構成としている。
通行券回収搬送路81bは、第一通行券合流接続本体路81aから鉛直方向下方に右側通行券挿入口31a側に向かって分岐して第一回収箱510cまで接続する搬送路6である。通行券回収搬送路81bは、第一磁気ヘッド部510aよりも右側搬送路6b側に配置され、第一通行券合流接続本体路81aを左側通行券挿入口21a側から右側通行券挿入口31a側に向かって搬送される通行券を鉛直方向下方に搬送して回収している。本実施形態における通行券回収搬送路81bは、左側通行券搬送路61aと同様の構成としており、第一回収箱510cに向かって通行券を搬送している。
通行券退避搬送路81cは、第一通行券合流接続本体路81aから鉛直方向下方に左側通行券挿入口21a側に向かって分岐して通行券を第一通行券合流接続本体路81aから退避させる位置まで搬送する。通行券退避搬送路81cは、第一磁気ヘッド部510aよりも左側搬送路6a側に配置され、第一通行券合流接続本体路81aを右側通行券挿入口31a側から左側通行券挿入口21a側に向かって搬送される通行券を、鉛直方向下方に搬送して、第一通行券合流接続本体路81a上から退避させている。本実施形態における通行券退避搬送路81cは、左側通行券搬送路61aと異なり、搬送ローラの回転方向を切り替え可能な構造とされている。
右側通行券案内部81dは、第一通行券合流接続本体路81aを左側通行券挿入口21a側から右側通行券挿入口31a側に向かって搬送される通行券を通行券回収搬送路81bに案内する。右側通行券案内部81dは、右側搬送路6bから第一通行券合流接続本体路81aに進入する通行券を遮ることなく左側通行券挿入口21a側に向かって案内する。右側通行券案内部81dは、第一通行券合流接続本体路81aと通行券回収搬送路81bとの接続部分に配置される。具体的には、右側通行券案内部81dは、第一通行券合流接続本体路81aまたは通行券回収搬送路81bのいずれか一方を遮る右側遮蔽部811dと、右側遮蔽部811dを回転させて位置を変更する右側遮蔽回転部812dとを有している。
右側遮蔽部811dは、右側遮蔽回転部812dを中心として回転可能に接続される板材である。
右側遮蔽回転部812dは、第一通行券合流接続本体路81aと通行券回収搬送路81bとの分岐点に配置されている。右側遮蔽回転部812dは、右側遮蔽部811dを端部で回転可能に支持する回転軸である。右側遮蔽回転部812dは、第一通行券合流接続本体路81aを遮蔽する位置に右側遮蔽部811dを配置している。右側遮蔽回転部812dは、右側通行券挿入口31a側から左側通行券挿入口21a側に向かって通行券が第一通行券合流接続本体路81aに進入する場合に、通行券によって右側遮蔽部811dが右側通行券挿入口31a側から左側通行券挿入口21a側に向かって押されることで、右側遮蔽部811dを回転させる。そして、通行券が通過して右側遮蔽部811dが押されなくなると、第一通行券合流接続本体路81aを遮蔽する位置に右側遮蔽部811dを戻す。一方、右側遮蔽回転部812dは、左側通行券挿入口21a側から右側通行券挿入口31a側に向かって通行券が第一通行券合流接続本体路81aを搬送される場合には、通行券によって右側遮蔽部811dが左側通行券挿入口21a側から右側通行券挿入口31a側に向かって押されても、右側遮蔽部811dを回転させない。
左側通行券案内部81eは、第一通行券合流接続本体路81aを右側通行券挿入口31a側から左側通行券挿入口21a側に向かって搬送される通行券を通行券退避搬送路81cに案内する。左側通行券案内部81eは、左側搬送路6aから第一通行券合流接続本体路81aに進入する通行券を遮ることなく右側通行券挿入口31a側に向かって案内する。左側通行券案内部81eは、第一通行券合流接続本体路81aと通行券退避搬送路81cとの接続部分に配置される。具体的には、左側通行券案内部81eは、第一通行券合流接続本体路81aまたは通行券退避搬送路81cのいずれか一方を遮る左側遮蔽部811eと、左側遮蔽部811eを回転させて位置を変更する左側遮蔽回転部812eとを有している。
左側遮蔽部811eは、左側遮蔽回転部812eを中心として回転可能に接続される板材である。
左側遮蔽回転部812eは、第一通行券合流接続本体路81aと通行券退避搬送路81cとの分岐点に配置されている。左側遮蔽回転部812eは、左側遮蔽部811eの端部で接続され、回転可能に支持する回転軸である。左側遮蔽回転部812eは、第一通行券合流接続本体路81aを遮蔽する位置に左側遮蔽部811eを配置している。左側遮蔽回転部812eは、左側通行券挿入口21a側から右側通行券挿入口31a側に向かって通行券が第一通行券合流接続本体路81aに進入する場合に、通行券によって左側遮蔽部811eが左側通行券挿入口21a側から右側通行券挿入口31a側に向かって押されることで、左側遮蔽部811eを回転させて通行券退避搬送路81cを遮蔽する位置に移動させる。そして、通行券が通過して左側遮蔽部811eが押されなくなると、第一通行券合流接続本体路81aを遮蔽する位置に左側遮蔽部811eを戻す。一方、左側遮蔽回転部812eは、右側通行券挿入口31a側から左側通行券挿入口21a側に向かって通行券が第一通行券合流接続本体路81aを搬送される場合には、通行券によって左側遮蔽部811eが右側通行券挿入口31a側から左側通行券挿入口21a側に向かって押されても、左側遮蔽部811eを回転させない。
また、第二実施形態における発行物を発行するための処理をする第一発行搬送処理機構420は、左側領収書発行口21b及び右側領収書発行口31bに領収書を発行する処理をする第一領収書発行処理部530と、左側領収書搬送路62aと右側領収書搬送路62bとを合流させる第一領収書合流接続部82と、を有している。また同様に、第一発行搬送処理機構420は、第一領収書発行処理部530に対応する構成として、左側領収書発行口21b、または右側領収書発行口31bのどちらに領収書を搬送するか搬送先を切り替える領収書切替部110と、領収書切替部110に切り替えるよう指示を送る領収書切替制御部120と有している。
第一領収書発行処理部530は、第一走行レーンL1上を通行する車両Cに搭乗する利用者に対して左側領収書発行口21bから領収書を発行する、または、第二走行レーンL2上を通行する車両Cに搭乗する利用者に対して右側領収書発行口31bから領収書を発行する処理する。第一領収書発行処理部530は、左側領収書発行ボタン22または右側領収書発行ボタン32が操作されることにより情報が入力され、利用者に対して領収書を発行する。本実施形態における第一領収書発行処理部530は、左側領収書発行処理部53と同様の構成をしている。
第一領収書合流接続部82は、左側領収書搬送路62aと右側領収書搬送路62bとを合流させて第一領収書発行処理部530から発行される領収書を搬送する。第一領収書合流接続部82は、左側領収書搬送路62aと第一領収書発行処理部530とを接続する第一領収書合流接続本体路82aと、第一領収書合流接続本体路82aから分岐して右側領収書搬送路62bに接続される第一領収書合流接続分岐路82bとを有している。
第一領収書合流接続本体路82aは、左側領収書搬送路62aと第一領収書発行処理部530とを水平に接続する。本実施形態における第一領収書合流接続部82は、左側領収書搬送路62aと同様に、第一領収書発行処理部530から領収書を押し出すように搬送する。
第一領収書合流接続分岐路82bは、第一領収書合流接続本体路82aから鉛直方向上方に分岐して、右側領収書搬送路62bに接続される。第一領収書合流接続分岐路82bは、筐体1の内部において第一領収書合流接続本体路82aから第一領収書発行処理部530の周りを鉛直方向上方に向かって大きく迂回するように形成されている。本実施形態における第一領収書合流接続分岐路82bは、左側領収書搬送路62aと同様の構成となっており、右側領収書搬送路62bに向かって領収書を搬送する。
領収書切替部110は、第一領収書発行処理部530から発行された領収書を、左側領収書発行口21bまたは右側領収書発行口31bのどちらに搬送するか搬送先を切り替えている。領収書切替部110は、第一領収書合流接続部82の第一領収書合流接続本体路82aと第一領収書合流接続分岐路82bとの接続部分に配置されている。具体的には、領収書切替部110は、第一領収書合流接続本体路82aまたは第一領収書合流接続分岐路82bのいずれか一方を遮る領収書遮蔽部110aと、領収書遮蔽部110aを領収書切替制御部120からの情報に基づいて回転させて位置を変更する領収書遮蔽回転部110bとを有している。
領収書遮蔽部110aは、領収書遮蔽回転部110bを中心として回転可能に接続される板材である。
領収書遮蔽回転部110bは、第一領収書合流接続本体路82aと第一領収書合流接続分岐路82bとの分岐点に配置されている。領収書遮蔽回転部110bは、領収書遮蔽部110aを端部で回転可能に支持する回転軸である。領収書遮蔽回転部110bは、領収書切替制御部120からの情報を受けて回転し、第一領収書合流接続本体路82aを遮蔽する位置、または第一領収書合流接続分岐路82bを遮蔽する位置に領収書遮蔽部110aを移動させて配置する。
領収書切替制御部120は、利用者が利用している左側操作パネル20または右側操作パネル30に応じて、利用者が利用している側の左側領収書発行口21bまたは右側領収書発行口31bに領収書を搬送するよう領収書切替部110に指示を送る。具体的には、領収書切替制御部120は、左側領収書発行ボタン22または右側領収書発行ボタン32が利用者によって押されると、利用者によって押された左側領収書発行ボタン22または右側領収書発行ボタン32から情報が入力される。また、領収書切替制御部120は、主制御部9から通行券を処理した情報や、貨幣を処理した結果情報も入力される。領収書切替制御部120は、左側領収書発行ボタン22または右側領収書発行ボタン32からの情報と、主制御部9からの情報とに基づいて、利用者が左側操作パネル20または右側操作パネル30のどちらから利用されているかを判定する。領収書切替制御部120は、判定結果に基づいて、領収書切替部110の領収書遮蔽回転部110bに情報を送る。領収書切替制御部120は、左側領収書発行口21bに領収書を送り出す場合には、第一領収書合流接続分岐路82bを領収書遮蔽部110aで遮蔽するように領収書遮蔽回転部110bに情報を送り、領収書遮蔽回転部110bを回転させる。逆に、領収書切替制御部120は、右側領収書発行口31bに領収書を送り出す場合には、第一領収書合流接続本体路82aを領収書遮蔽部110aで遮蔽するように領収書遮蔽回転部110bに情報を送り、領収書遮蔽回転部110bを回転させる。
また、第二実施形態における投入された投入物を処理し、かつ、発行物を発行するための処理をする第一往復搬送処理機構430は、左側硬貨投入口21c及び右側硬貨投入口31cから投入される硬貨を処理して、左側釣銭返却口21dまたは右側釣銭返却口31dに釣銭を払い出す処理を行う第一硬貨処理部550を有している。また同様に、第一往復搬送処理機構430は、第一硬貨処理部550に対応する構成として、左側硬貨投入路63aと右側硬貨投入路63bとを合流させる第一硬貨合流接続部83と、左側釣銭案内路64aと右側釣銭案内路64bとを分岐させる第一釣銭合流接続部84と、を有している。また、第一往復搬送処理機構430は、左側釣銭返却口21dまたは右側釣銭返却口31dのどちらに釣銭を払い出すか搬送先を切り替える釣銭切替部111と、釣銭切替部111に切り替えるよう指示を送る釣銭切替制御部121と、を有している。
第一硬貨処理部550は、第一走行レーンL1上を通行する車両Cに搭乗する利用者によって、左側硬貨投入口21cに投入される硬貨、または、第二走行レーンL2上を通行する車両Cに搭乗する利用者によって、右側硬貨投入口31cに投入される硬貨を処理する。具体的には、第一硬貨処理部550は、異なる金種の硬貨を分類して回収するともに、必要な金額の釣銭を払い出す。第一硬貨処理部550は、筐体1の内部において、左側硬貨投入口21c及び右側硬貨投入口31cよりも鉛直方向下方に配置されている。
第一硬貨合流接続部83は、左側硬貨投入路63aと右側硬貨投入路63bとを合流させて第一硬貨処理部550に硬貨を搬送する。第一硬貨合流接続部83は、左側硬貨投入路63aと第一硬貨処理部550とを接続する第一硬貨合流接続本体路83aと、第一硬貨合流接続本体路83aから分岐して右側硬貨投入路63bまで接続する第一硬貨合流接続分岐路83bとを有している。
第一硬貨合流接続本体路83aは、左側硬貨投入路63aと第一硬貨処理部550とをまっすぐに接続する。即ち、左側硬貨投入口21cから左側硬貨投入路63a及び第一硬貨合流接続本体路83aを介して第一硬貨処理部550までは、下方に向かうように形成され、左側硬貨投入口21cから投入された硬貨を自然落下させながら滑り落とすことによって第一硬貨処理部550まで搬送する。
第一硬貨合流接続分岐路83bは、第一硬貨合流接続本体路83aから分岐して、右側硬貨投入路63bまで接続する。第一硬貨合流接続分岐路83bは、右側硬貨投入口31cから投入されて自然落下しながら右側硬貨投入路63bを滑り下りてきた硬貨を、硬貨を落下させることなく鉛直方向下方から鉛直方向上方に向かって、第一硬貨処理部550の周りを鉛直方向上方に大きく迂回して搬送可能とされている。第一硬貨合流接続分岐路83bは、図示しないモータ等によって回転するベルト等の貨幣運搬部材から構成されているコンベアである。
第一釣銭合流接続部84は、左側釣銭案内路64aと右側釣銭案内路64bとを分岐させて第一硬貨処理部550から払い出させる釣銭を搬送する。第一釣銭合流接続部84は、第一硬貨処理部550から鉛直方向下方に向かって延びて、左側釣銭案内路64a及び右側釣銭案内路64bを下方に向かって傾斜させるように接続している。
釣銭切替部111は、第一硬貨処理部550から払い出された釣銭を、左側釣銭返却口21dまたは右側釣銭返却口31dのどちらに搬送するか搬送先を切り替えている。釣銭切替部111は、第一釣銭合流接続部84と左側釣銭案内路64a及び右側釣銭案内路64bとの接続部分に配置されている。具体的には、釣銭切替部111は、左側釣銭案内路64a及び右側釣銭案内路64bのいずれか一方を遮る釣銭遮蔽部111aと、釣銭遮蔽部111aを釣銭切替制御部121からの情報に基づいて回転させて位置を変更する釣銭遮蔽回転部111bとを有している。
釣銭遮蔽部111aは、釣銭遮蔽回転部111bを中心として回転可能に接続される板材である。釣銭遮蔽部111aは、釣銭遮蔽回転部111bを中心とし、第一硬貨処理部550に向かって延びるように接続されている。釣銭遮蔽部111aは、左側釣銭案内路64aまたは右側釣銭案内路64bのいずれかに一方に傾いた状態で、落下してくる硬貨を搬送させないよう搬送路を遮蔽する板材である。
釣銭遮蔽回転部111bは、左側釣銭案内路64aと右側釣銭案内路64bとの分岐点であって、第一釣銭合流接続部84の中心線上に配置されている。釣銭遮蔽回転部111bは、釣銭遮蔽部111aを端部で回転可能に支持する回転軸である。釣銭遮蔽回転部111bは、釣銭切替制御部121からの情報を受けて回転し、左側釣銭案内路64aを遮蔽する位置、または右側釣銭案内路64bを遮蔽する位置に釣銭遮蔽部111aを移動させて配置する。
釣銭切替制御部121は、利用者が利用している左側操作パネル20または右側操作パネル30に応じて、利用者が利用している側の左側釣銭返却口21dまたは右側釣銭返却口31dに釣銭を払い出すよう釣銭切替部111に指示を送る。具体的には、釣銭切替制御部121は、左側硬貨投入口21cまたは右側硬貨投入口31cから硬貨が投入されると、左側硬貨検出部S103及び右側硬貨検出部S104から情報が入力される。また、釣銭切替制御部121は、左側通行券検出部S101及び右側通行券検出部S102から通行券が挿入された側の情報や、主制御部9から通行券を処理した情報や、貨幣を処理した結果情報も入力される。釣銭切替制御部121は、左側硬貨検出部S103及び右側硬貨検出部S104の情報と、左側通行券検出部S101及び右側通行券検出部S102の情報と、主制御部9からの情報とに基づいて、利用者が左側操作パネル20または右側操作パネル30のどちらから利用されているかを判定する。釣銭切替制御部121は、判定結果に基づいて、釣銭切替部111の釣銭遮蔽回転部111bに情報を送る。釣銭切替制御部121は、左側釣銭返却口21dに釣銭を払い出す場合には、右側釣銭案内路64bを釣銭遮蔽部111aで遮蔽するように釣銭遮蔽回転部111bに情報を送り、釣銭遮蔽回転部111bを回転させる。逆に、釣銭切替制御部121は、右側釣銭返却口31dに釣銭を払い出す場合には、左側釣銭案内路64aを釣銭遮蔽部111aで遮蔽するように釣銭遮蔽回転部111bに情報を送り、釣銭遮蔽回転部111bを回転させる。
次に、上記構成の第二実施形態の料金機械である料金自動収受機200の作用について説明する。
上記のような第二実施形態の料金自動収受機200においては、第一走行レーンL1上を通行する右ハンドルの車両Cが筐体1の左面1a側の前方に停車し、車両Cの運転手等の利用者により、車両Cの車種に応じて筐体1の左側操作パネル20の左側通行券挿入口21aに通行券が挿入される。挿入された通行券は、左側通行券搬送路61aを搬送されて第一通行券合流接続部81に進入する。通行券が挿入されると左側通行券挿入口21aに設けられた左側通行券検出部S101によって通行券が検出され、主制御部9や釣銭切替制御部121に情報が送られる。主制御部9は、第一通行券制御部510bに対して通行券の読み取り処理を行うよう指示を送る。
具体的には、左側通行券搬送路61aを搬送されてきた通行券は、左側通行券案内部81eの左側遮蔽部811eを右側通行券挿入口31a側に向かって押す。通行券に押された左側遮蔽部811eは、左側遮蔽回転部812eを中心に回転して通行券退避搬送路81cを遮蔽する位置に移動し、第一通行券合流接続本体路81aを搬送される通行券の経路を遮蔽する位置から外れる。通行券が、左側通行券案内部81eを通過すると、左側遮蔽部811eは、左側遮蔽回転部812eを中心に回転して第一通行券合流接続本体路81aを遮蔽する位置に戻る。
左側通行券案内部81eを通過した通行券は、第一磁気ヘッド部510aにて、磁気情報が読み取られる。第一通行券処理部510は、読み取った磁気情報を主制御部9に送る。そして、主制御部9では、送られた磁気情報に基づき、車種、通行距離に応じた料金を計算して、左側料金表示部23に情報を送る。左側料金表示部23は、主制御部9で算出した料金を表示させる。
磁気情報を読み取られた通行券は、第一通行券合流接続本体路81aをさらに右側処理口31側に向かって搬送され、右側通行券案内部81dの右側遮蔽部811dを右側処理口31側に向かって押す。通行券に押された右側遮蔽部811dは、右側遮蔽回転部812dが回転しないために移動せず、通行券の進行を妨げて、通行券を通行券回収搬送路81bに案内する。通行券回収搬送路81bに案内された通行券は、第一回収箱510cにて回収される。
そして、利用者は、この左側料金表示部23の料金表示に従って、左側硬貨投入口21c及び左側紙幣挿入口に金銭を投入する。投入された金銭が硬貨の場合、左側硬貨投入口21cから投入された硬貨は、左側硬貨投入路63aを滑り落ちるように落下して、第一硬貨合流接続部83の第一硬貨合流接続本体路83aを介して第一硬貨処理部550に搬送される。また、左側硬貨投入口21cに硬貨が投入されると、左側硬貨投入口21cに設けられた左側硬貨検出部S103から釣銭切替制御部121に情報が送られる。また、釣銭切替制御部121には、主制御部9からも通行券を処理した情報や、貨幣を処理した結果情報が入力される。
料金自動収受機200では、主制御部9は、第一硬貨処理部550に対して投入された硬貨の計数を行うよう指示を送る。そのため、第一硬貨処理部550は、投入された硬貨を計数した情報を主制御部9に送る。主制御部9では、送られた情報に基づき、投入金額として左側料金表示部23に情報を送る。また、主制御部9は、投入金額と先の精算料金との差額に基づき、釣銭がある場合には、その釣銭を払い出すよう第一硬貨処理部550に指示を出す。第一硬貨処理部550から払い出された釣銭は、第一釣銭合流接続部84を滑り落ちるように落下し、釣銭切替部111まで搬送される。ここで、釣銭切替制御部121は左側硬貨投入口21cから硬貨が投入されたとの情報と主制御部9からの情報とから、利用者は左側操作パネル20を操作していると判定し、釣銭切替部111に右側釣銭案内路64bを遮蔽するように情報を送る。釣銭切替部111は、釣銭遮蔽回転部111bを回転させて、右側釣銭案内路64bを遮蔽する位置に釣銭遮蔽部111aを移動させる。そのため、釣銭切替部111に搬送された釣銭は、左側釣銭案内路64aを滑り落ちるように落下し、左側釣銭返却口21dから利用者に返却される。
また、利用者が領収書の発行を要求し、左側領収書発行ボタン22が押されると、主制御部9に情報が入力される。同時に、左側領収書発行ボタン22から領収書切替制御部120にも情報が送られる。また、領収書切替制御部120には、主制御部9からも通行券を処理した情報や、貨幣を処理した結果情報が入力される。領収書切替制御部120では、左側領収書発行ボタン22からの情報と、主制御部9からの情報とに基づいて、左側操作パネル20が利用者によって操作されていると判定して、領収書切替部110に第一領収書合流接続分岐路82bを遮蔽するように情報を送る。領収書切替部110は、領収書遮蔽回転部110bを回転させて、第一領収書合流接続分岐路82bを遮蔽する位置に領収書遮蔽部110aを移動させる。
そして、主制御部9は、第一領収書発行処理部530に対して領収書を発行するよう指示を送る。そのため、領収書が第一領収書発行処理部530から第一領収書合流接続本体路82aを搬送されて左側領収書搬送路62aを介して左側領収書発行口21bに発行される。
同様に、第二走行レーンL2上を通行する左ハンドルの車両Cが、筐体1の右面1bの前方に停車し、車両Cの運転手等の利用者により、車両Cの車種に応じて筐体1の右側操作パネル30の右側通行券挿入口31aに通行券が挿入される。挿入された通行券は、右側通行券搬送路61bを搬送されて第一通行券合流接続部81に進入する。通行券が挿入されると右側通行券挿入口31aに設けられた右側通行券検出部S102によって通行券が検出され、主制御部9や釣銭切替制御部121に情報が送られる。主制御部9は、第一通行券制御部510bに対して通行券の読み取り処理を行うよう指示を送る。
具体的には、右側通行券搬送路61bを搬送されてきた通行券は、右側通行券案内部81dの右側遮蔽部811dを左側通行券挿入口21a側に向かって押す。通行券に押された右側遮蔽部811dは、右側遮蔽回転部812dを中心に回転して、通行券回収搬送路81bを遮蔽する位置に移動し、第一通行券合流接続本体路81aを搬送される通行券の経路を遮蔽する位置から外れる。通行券が右側通行券案内部81dを通過すると、右側遮蔽部811dは、右側遮蔽回転部812dを中心に回転して第一通行券合流接続本体路81aを遮蔽する位置に戻る。
右側通行券案内部81dを通過した通行券は、第一磁気ヘッド部510aを通過するが、通過する方向が右側通行券挿入口31a側から左側通行券挿入口21a側に向かう方向であるために、磁気情報は読み取られずに通過する。第一磁気ヘッド部510aを通過した通行券は、左側通行券案内部81eの左側遮蔽部811eを左側通行券挿入口21aに向かって押す。通行券に押された左側遮蔽部811eは、左側遮蔽回転部812eが回転しないために移動せず、通行券の進行を妨げて、通行券を通行券退避搬送路81cに案内する。通行券退避搬送路81cに案内された通行券は、通行券退避搬送路81cで突き当り、逆方向である右側通行券挿入口31a側に向かって搬送され、再び第一通行券合流接続本体路81aに搬送される。
再び、第一通行券合流接続本体路81aに搬送された通行券は、左側通行券挿入口21a側から右側通行券挿入口31a側に向かう方向に搬送されていることで、第一磁気ヘッド部510aにより、磁気情報が読み取られる。第一通行券処理部510は、読み取った磁気情報を主制御部9に送る。そして、主制御部9では、送られた磁気情報に基づき、車種、通行距離に応じた料金を計算して、右側料金表示部33に情報を送る。右側料金表示部33は、主制御部9で算出した料金を表示させる。
磁気情報を読み取られた通行券は、第一通行券合流接続本体路81aをさらに右側処理口31側に向かって搬送され、右側通行券案内部81dの右側遮蔽部811dを右側処理口31側に向かって押す。通行券に押された右側遮蔽部811dは、右側遮蔽回転部812dが回転しないために移動せず、通行券の進行を妨げて、通行券を通行券回収搬送路81bに案内する。通行券回収搬送路81bに案内された通行券は、第一回収箱510cにて回収される。
そして、利用者は、この右側料金表示部33の料金表示に従って、右側硬貨投入口31c及び右側紙幣挿入口に金銭を投入する。投入された金銭が硬貨の場合、右側硬貨投入口31cから投入された硬貨は、右側硬貨投入路63bを滑り落ちるように落下して、第一硬貨合流接続部83の第一硬貨合流接続分岐路83bに搬送される。第一硬貨合流接続分岐路83bによって硬貨は、第一硬貨合流接続本体路83aに搬送される。硬貨は、第一硬貨合流接続本体路83aを滑り落ちるように落下して、第一硬貨処理部550に搬送される。また、右側硬貨投入口31cに硬貨が投入されると、右側硬貨投入口31cに設けられた右側硬貨検出部S104から釣銭切替制御部121に情報が送られる。また、釣銭切替制御部121には、主制御部9からも通行券を処理した情報や、貨幣を処理した結果情報が入力される。
その後、左側硬貨投入口21cから投入された硬貨を受け入れた場合と同様に、料金自動収受機200では、主制御部9は、第一硬貨処理部550に対して投入された硬貨の計数を行うよう指示を送る。そのため、第一硬貨処理部550は、投入された硬貨を計数した情報を主制御部9に送る。主制御部9では、送られた情報に基づき、投入金額として左側料金表示部23に情報を送る。また、主制御部9は、投入金額と先の精算料金との差額に基づき、釣銭がある場合には、その釣銭を払い出すよう第一硬貨処理部550に指示を出す。第一硬貨処理部550から払い出された釣銭は、第一釣銭合流接続部84を滑り落ちるように落下し、釣銭切替部111まで搬送される。ここで、釣銭切替制御部121は右側硬貨投入口31cから硬貨が投入されたとの情報と主制御部9からの情報とから、利用者は右側操作パネル30を操作していると判定し、釣銭切替部111に右側釣銭案内路64bを遮蔽するように情報を送る。釣銭切替部111は、釣銭遮蔽回転部111bを回転させて、左側釣銭案内路64aを遮蔽する位置に釣銭遮蔽部111aを移動させる。そのため、釣銭切替部111に搬送された釣銭は、右側釣銭案内路64bを滑り落ちるように落下し、右側釣銭返却口31dから利用者に返却される。
また、利用者が領収書の発行を要求し、右側領収書発行ボタン32が押されると、主制御部9に情報が入力される。同時に、右側領収書発行ボタン32から領収書切替制御部120にも情報が送られる。また、領収書切替制御部120には、主制御部9からも通行券を処理した情報や、貨幣を処理した結果情報が入力される。領収書切替制御部120では、右側領収書発行ボタン32からの情報と、主制御部9からの情報とに基づいて、右側操作パネル30が利用者によって操作されていると判定して、領収書切替部110に第一領収書合流接続本体路82aを遮蔽するように情報を送る。領収書切替部110は、領収書遮蔽回転部110bを回転させて、第一領収書合流接続本体路82aを遮蔽する位置に領収書遮蔽部110aを移動させる。
そして、主制御部9は、第一領収書発行処理部530に対して領収書を発行するよう指示を送る。そのため、領収書が第一領収書発行処理部530から第一領収書合流接続本体路82a、第一領収書合流接続分岐路82bの順に搬送されて、右側領収書搬送路62bを介して右側領収書発行口31bに発行される。
上記のような料金機械である料金自動収受機200によれば、左側通行券搬送路61aと右側通行券搬送路61bとを第一通行券合流接続部81を介して合流させて第一通行券処理口まで接続している。そのため、左側操作パネル20の左側処理口21である左側通行券挿入口21aと、右側操作パネル30の右側通行券挿入口31aとの異なる処理口から挿入された投入物である通行券を、合流させて搬送することができ、一つの第一通行券処理部510によってまとめて処理することができる。
同様に、投入物である硬貨の場合は、左側硬貨投入口21cと右側硬貨投入口31cとから投入された硬貨を、第一硬貨合流接続部83を介して合流させて搬送することで、一つの第一硬貨処理部550によってまとめて処理することができる。
また、発行物である領収書や釣銭の場合には、左側領収書発行口21bと右側領収書発行口31bとに発行する領収書を、第一領収書合流接続部82を介して搬送することで、一つの第一領収書発行処理部530によってまとめて処理することができる。
同様に、左側釣銭返却口21dと右側釣銭返却口31dとに払い出す釣銭を、第一釣銭合流接続部84を介して搬送することで、一つの第一領収書発行処理部530によって処理することができる。
即ち、左側操作パネル20の左側処理口21と右側操作パネル30の右側処理口31とから別々に投入される投入物または発行される発行物であっても、同じ処理が必要な投入物または発行物を一つの第一処理部50で処理できる。したがって、筐体1内で同じ処理をする処理部5をまとめることができ、設置コストをより低減して、管理者の負担を軽減できる。
また、発行物である領収書を発行する場合に、領収書切替制御部120によって、左側領収書発行ボタン22及び右側領収書発行ボタン32が押されることにより入力される情報に基づいて、利用者が左側操作パネル20と右側操作パネル30とのどちらを利用しているか判定している。そして、判定結果に基づいて、領収書切替部110によって搬送先を切り替えることで、一つの処理部5である第一領収書発行処理部530からであっても、利用者が利用している側の左側領収書発行口21bまたは右側領収書発行口31bに領収書を発行することができる。
同様に、釣銭を払い出す場合に、釣銭切替制御部121によって、左側硬貨投入口21c及び右側硬貨投入口31cから硬貨が投入されることにより入力される情報に基づいて、利用者が左側操作パネル20と右側操作パネル30とのどちらを利用しているか判定している。そして、判定結果に基づいて、釣銭切替部111によって搬送先を切り替えることで、一つの処理部5である第一硬貨処理部550であっても、利用者が利用している側の左側釣銭返却口21dまたは右側釣銭返却口31dに釣銭を払い出すことができる。
即ち、利用者が左側操作パネル20と右側操作パネル30のどちらを利用しているかの情報を取得して、利用者が利用している側に発行物を発行することで、左側操作パネル20及び右側操作パネル30から受け付けた処理をまとめて、一つの処理部5で行っても、利用者が利用している側の発行物を発行することができる。これにより、処理部5をまとめて設置コストを低減しながら、利用する際の利便性をより向上させることもできる。
さらに、第一走行レーンL1及び第二走行レーンL2の二つの走行レーンLの間のアイランドI1上に配置されるため、筐体1の左面1aに配置される左側操作パネル20と右面1bに配置される右側操作パネル30とを、アイランドI1の幅方向の端部から建築限界である法律で定められた所定の間隔以上内側に配置することとなる。このような料金自動収受機200では、利用者によって操作パネル2を操作する際の使用性を向上させるために、操作パネル2は、可能な限り利用者に近づけて配置することが好ましい。そのため、操作パネル2は、アイランドI1の幅方向の端部から法律で定められた所定の間隔だけ離れた位置に配置される。したがって、第一走行レーンL1だけに操作パネル2を設けた筐体1を設置する場合よりも、筐体1自体の大きさが大きくなり、内部に空間を形成できる。これにより、第一通行券合流接続部81のような合流接続部8や領収書切替部110のような切替部11等を容易に設けることができる。
また、筐体1の内部にスペースが確保できることで第一領収書合流接続部82等の合流接続部8の経路をらせん状にひねったり、大きな曲率で曲げたりとするなど設置する際の自由度を向上させることができる。そのため、領収書等の発行物が利用者に対して発行される方向や向きを左側操作パネル20と右側操作パネル30を利用した場合で同じにするなど、利用する際の利便性をより向上させることもできる。
さらに、左側通行券検出部S101、右側通行券検出部S102、左側硬貨検出部S103、右側硬貨検出部S104等の検出部S10によって対応する左側処理口21や右側処理口31に投入された投入物を検出して、領収書切替部110や釣銭切替部111に対して発行物の搬送先を切り替えることで、左側操作パネル20または右側操作パネル30のうち、利用者が利用している側の操作パネル2に容易に発行物を発行することができる。これにより、処理部5を左側操作パネル20と右側操作パネル30とで共通の第一処理部50としても、利用者に対して的確に発行物を発行することができ、利用する際の利便性を向上させることができる。
なお、領収書切替制御部120や釣銭切替制御部121に、入力される情報は実施形態に限定されるものではない。即ち、左側操作パネル20と右側操作パネル30とのどちらを利用者が利用しているかが判定できる情報であれば良い。例えば、通行券が挿入された情報や、第一走行レーンL1や第二走行レーンL2に車両Cが進入したことを車種判別装置Xによって検出した情報であってもよい。
また、投入物として通行券を処理する第一投入搬送処理機構410は、本実施形態のような構成に限定されるものではない。具体的には、第一投入搬送処理機構410は、第一通行券合流接続部81が通行券退避搬送路81cの代わりに、第一回収箱510cと接続する通行券回収搬送路81bをさらに備えている。そして、第一投入搬送処理機構410は、第一磁気ヘッド部510aがいずれの方向からの磁気情報を読み取り可能となっていてもよい。この場合、第一磁気ヘッド部510aは、右側通行券挿入口31aから挿入された通行券に対しては、磁気情報を一度記憶して逆方向から読み直す読み取り制御部を有している。このような構成とすることで、右側通行券挿入口31aから挿入された通行券の磁気情報を逆方向から読み込んで回収することができる。そのため、通行券を退避させるなどの搬送時間を軽減できる。これにより、左側操作パネル20または右側操作パネル30のどちらを利用者が操作した場合であっても同程度のサービスタイムとすることができ、利用者の利便性が低下することを防止できる。
さらに、通行券退避搬送路81cは、本実施形態のように第一通行券合流接続本体路81aから外れた位置に配置されることに限定されるものではない。即ち、通行券退避搬送路81cは、左側通行券搬送路61aが通行券の長さよりも長い場合、左側通行券搬送路61aと一体に形成されて第一通行券合流接続本体路81aの延長上に配置されていてもよい。このような構成とすることで、第一通行券合流接続本体路81aを右側通行券挿入口31a側から左側通行券挿入口21a側に向かって搬送される通行券を、左側通行券搬送路61aに退避させることができる。これにより、通行券退避搬送路81cを別構成として新たに設ける必要が無くなり、より簡単な構成で通行券を退避させるための通行券退避搬送路81cを形成することができる。
また、発行物として領収書を発行する搬送路である第一領収書合流接続部82は本実施形態のような構成に限定されるものではない。具体的には、第一領収書合流接続部82は、第一領収書合流接続本体路82aから分岐する退避路を有しており、第一領収書発行処理部530から発行された領収書をこの退避路に一度搬送してもよい。この場合、第一領収書合流接続部82は、退避路に搬送した領収書を後端から第一領収書合流接続分岐路82bを介して右側領収書搬送路62bに向かって領収書を搬送する。このような構成とすることで、右側領収書発行口31bから発行される領収書を、印字されている表面を利用者に向けて発行することができる。
さらに、第一領収書合流接続部82は、第一領収書合流接続分岐路82bが右側領収書搬送路62bに向かうにしたがって、らせん状をなして180度回転する構造とされていてみよい。このような構造とすることで、右側領収書発行口31bから発行される領収書を、左側領収書発行口21bと同じように利用者に対して発行することができる。即ち、右側領収書発行口31bから発行される領収書を、印字されている表面を利用者に向けるだけでなく、前後方向の向きも左側領収書発行口21bから領収書を発行する場合に合わせて発行することができる。
《第三実施形態》
次に、図4を参照して第三実施形態の料金機械である料金自動収受機300について説明する。
第三実施形態においては第一実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。この第三実施形態の料金自動収受機300は、鉛直方向の下方に位置する右側操作パネル30に対して投入された投入物や発行する発行物を、鉛直方向の上方に位置する上段側の左側操作パネル20に対応する第二処理部58によって処理する点で、第一実施形態と相違する。
即ち、第三実施形態の料金機械である料金自動収受機300は、図4に示すように、鉛直方向の位置が互いに異なるように、筐体1の鉛直方向下方に配置される第一処理ユニット300aと鉛直方向上方に配置される第二処理ユニット300bとを備える。また、料金自動収受機300は、第一実施形態と同様の料金所通行に関する制御処理を行う主制御部9及び電源部7を備えている。なお、主制御部9及び電源部7については、第三実施形態においては図示を省略している。
第一処理ユニット300aは、第一走行レーンL1及び第二走行レーンL2上を通行する車両Cの利用者から料金収受に係る投入物が投入され、または、利用者に対して料金収受に係る発行物を発行する。第一処理ユニット300aは、筐体1において鉛直方向下方に配置されている。第一処理ユニット300aは、第二実施形態と同様に、操作パネル2として左側操作パネル20及び右側操作パネル30と、第一搬送処理機構400とを有している。また、第一処理ユニット300aでは、左側処理口21を第一左側処理口210と、右側処理口31を第一右側処理口310と、左側搬送路6aを第一左側搬送路60aと、右側搬送路6bを第一右側搬送路60bと称する。具体的には、左側カード挿入口を第一左側カード挿入口210d、右側カード挿入口を第一右側カード挿入口310dと称する。
左側操作パネル20に配置される第一左側処理口210である第一左側カード挿入口210dは、クレジットカードが投入物として利用者によって投入され、かつ、処理が終わったクレジットカードを発行物として利用者に返却する開口部である。第一左側カード挿入口210dは、筐体1の左面1aにおいて矩形スリット状をなして開口して形成されている。
また、第一左側カード挿入口210dには、検出部S10として第一左側カード検出部S105が設けられている。
右側操作パネル30に配置される第一右側処理口310である第一右側カード挿入口310dは、クレジットカードが投入物として利用者によって投入され、かつ、処理が終わったクレジットカードを発行物として利用者に返却する開口部である。第一右側カード挿入口310dは、第一左側カード挿入口210dと同様の形状をなしており、筐体1の右面1bにおいて矩形スリット状をなして開口して形成されている。
また、第一右側カード挿入口310dには、検出部S10として第一右側カード検出部S106が設けられている。
第三実施形態では、第二実施形態と異なり、第一搬送処理機構400の第一往復搬送処理機構440としてクレジットカードを処理する左側カード挿入口と右側カード挿入口とに対応する構成を例に挙げて説明する。
第三実施形態における投入された投入物を処理し、かつ、発行物を発行するための処理をする第一往復搬送処理機構440は、第一左側カード挿入口210d及び第一右側カード挿入口310dから挿入されるクレジットカードを処理して、再び第一左側カード挿入口210d及び第一右側カード挿入口310dから利用客に返却する。第一往復搬送処理機構440は、第一左側カード挿入口210dに接続される第一左側カード搬送路65aと、第一右側カード挿入口310dに接続される第一右側カード搬送路65bと、第一左側カード挿入口210d及び第一右側カード挿入口310dから挿入されたクレジットカードの処理を行う第一カード処理部570と、を有している。また、第一往復搬送処理機構440は、第一左側カード搬送路65aと第一右側カード搬送路65bとを合流させる第一カード合流接続部85と、第一左側カード挿入口210dまたは第一右側カード挿入口310dのどちらに処理の終わったクレジットカードを搬送するか搬送先を切り替えるカード切替部112と、カード切替部112に切り替えるよう指示を送るカード切替制御部122と、を有している。
第一左側カード搬送路65aは、第一左側カード挿入口210dから挿入されたクレジットカードを水平方向に沿って筐体1の内部に引き込むように移動させて筐体1の奥側まで搬送する。具体的には、第一左側カード搬送路65aは、第一左側カード挿入口210dに接続されている。第一左側カード搬送路65aは、内部にクレジットカードが挿通可能なように矩形環状に形成されて、水平方向に延びる第一左側搬送路60aである。本実施形態における第一左側カード搬送路65aは、図示しないモータ等によって回転方向を切り替えとされている搬送ローラを有している。これにより、第一左側カード搬送路65aは、クレジットカードが挿入された場合と、第一左側カード挿入口210dに送り出す場合とで、搬送方向が切り替え可能とされている。
第一右側カード搬送路65bは、第一右側カード挿入口310dから挿入されたクレジットカードを水平方向に沿って筐体1の内部に引き込むように移動させて筐体1の奥側まで搬送する。具体的には、第一右側カード搬送路65bは、第一右側カード挿入口310dに接続されている。第一右側カード搬送路65bは、内部にクレジットが挿通可能なように矩形環状に形成されて、水平方向に延びる第一右側搬送路60bである。本実施形態における第一右側カード搬送路65bは、第一左側カード搬送路65aと同様に搬送方向が切り替え可能な構成をしている。
第一カード処理部570は、第一走行レーンL1上を通行する車両Cに搭乗する利用者によって、第一左側カード挿入口210dに挿入されるクレジットカード、または、第二走行レーンL2上を通行する車両Cに搭乗する利用者によって、第一右側カード挿入口310dに挿入されるクレジットカードを処理する。第一カード処理部570は、挿入されたクレジットカードの磁気情報等のカード情報を読み取って処理を行う。そして、第一カード処理部570は、処理が終わったクレジットカードを抜き出して送り出す。
第一カード合流接続部85は、第一左側カード搬送路65aと第一右側カード搬送路65bとを合流させて第一カード処理部570にクレジットカードを搬送する。第一カード合流接続部85は、第一左側カード搬送路65aと第一カード処理部570とを接続する第一カード合流接続本体路85aと、第一カード合流接続本体路85aから分岐して第一右側カード搬送路65bに接続される第一カード合流接続分岐路85bとを有している。また、第一カード合流接続部85は、第一カード合流接続本体路85aに接続されて第一カード合流接続分岐路85bから搬送されてきたクレジットカードを退避させる位置に搬送する第一カード退避搬送路85cを有している。
第一カード合流接続本体路85aは、第一左側カード搬送路65aと第一カード処理部570とを水平に接続する。本実施形態における第一カード合流接続本体路85aは、第一左側カード搬送路65aと同様に搬送方向が切り替え可能な構成をしている。
第一カード合流接続分岐路85bは、第一カード合流接続本体路85aから鉛直方向上方に第一右側カード挿入口310d側に向かって分岐して、第一右側カード搬送路65bに接続される。第一カード合流接続分岐路85bは、筐体1の内部おいて第一カード合流接続本体路85aから第一カード処理部570の周りを鉛直方向上方に向かって大きく迂回するように形成されている。本実施形態における第一カード合流接続分岐路85bは、第一左側カード搬送路65aと同様に搬送方向が切り替え可能な構成をしている。
第一カード退避搬送路85cは、第一カード合流接続本体路85aから鉛直方向下方に第一左側カード挿入口210d側に向かって分岐してクレジットカードを第一カード合流接続本体路85aから退避させる位置まで搬送する。第一カード退避搬送路85cは、第一カード合流接続本体路85aを介して第一カード合流接続分岐路85bの延長上に配置される。第一カード退避搬送路85cは、第一カード合流接続分岐路85bを第一右側カード挿入口310d側から第一カード合流接続本体路85aに向かって搬送されるクレジットカードを、鉛直方向下方に搬送して、第一カード合流接続本体路85a上から退避させている。本実施形態における第一カード退避搬送路85cは、第一左側カード搬送路65aと同様に搬送方向が切り替え可能な構成をしている。
カード切替部112は、搬送されてきたクレジットカードの搬送先を切り替えている。カード切替部112は、第一カード合流接続本体路85aと、第一カード合流接続分岐路85bと、第一カード退避搬送路85cとの接続部分に配置されている。具体的には、カード切替部112は、第一カード合流接続本体路85aまたは第一カード合流接続分岐路85bのいずれか一方を遮るカード遮蔽部112aと、カード遮蔽部112aをカード切替制御部122からの情報に基づいて回転させて位置を変更するカード遮蔽回転部112bとを有している。
カード遮蔽部112aは、カード遮蔽回転部112bを中心として回転可能に接続される板材である。
カード遮蔽回転部112bは、第一カード合流接続本体路85aと第一カード合流接続分岐路85bとの分岐点の第一左側カード挿入口210d側に配置されている。カード遮蔽回転部112bは、カード遮蔽部112aを端部で回転可能に支持する回転軸である。カード遮蔽回転部112bは、クレジットカードが通過したか否かを検出するセンサを有している。カード遮蔽回転部112bは、カード切替制御部122からの情報を受けて回転し、第一左側カード搬送路65aを遮蔽する位置、または第一カード合流接続分岐路85bを遮蔽する位置にカード遮蔽部112aを移動させて配置する。
カード切替制御部122は、利用者が利用している左側操作パネル20または右側操作パネル30に応じて、クレジットカードの搬送先を切り替えるようカード切替部112に指示を送る。カード切替制御部122は、第一左側カード挿入口210dまたは第一右側カード挿入口310dにクレジットカードが挿入されると、対応する第一左側カード検出部S105または第一右側カード検出部S106から情報が入力される。またカード切替制御部122は、主制御部9から通行券を処理した情報も入力される。カード切替制御部122は、第一左側カード検出部S105または第一右側カード検出部S106からの情報と、主制御部9からの情報とに基づいて、利用者が左側操作パネル20または右側操作パネル30のどちらから利用されているかを判定する。また、カード切替制御部122は、カード遮蔽回転部112bのセンサからの情報に基づいて、カード遮蔽回転部112bが配置されている位置をクレジットカードが通過したか否かも判定する。カード切替制御部122は、判定結果に基づいて、カード切替部112のカード遮蔽回転部112bに情報を送る。
具体的には、カード切替制御部122は、第一左側カード挿入口210dからクレジットカードが挿入されると、第一カード合流接続分岐路85bをカード遮蔽部112aで遮蔽するようにカード遮蔽回転部112bに情報を送り、カード遮蔽回転部112bを回転させる。なお、第一左側カード挿入口210dからクレジットカードが挿入された場合には、カード遮蔽回転部112bのセンサから情報を受けても、カード切替制御部122は、カード遮蔽回転部112bを回転させない。
一方、カード切替制御部122は、第一右側カード挿入口310dからクレジットカードが挿入されると、第一左側カード搬送路65aをカード遮蔽部112aで遮蔽するようにカード遮蔽回転部112bに情報を送り、カード遮蔽回転部112bを回転させる。その後、クレジットカードを通過したことをカード遮蔽回転部112bのセンサが検出すると、カード切替制御部122に情報が送られる。カード切替制御部122は、情報を受けると、第一カード合流接続分岐路85bをカード遮蔽部112aで遮蔽するようにカード遮蔽回転部112bに情報を送り、カード遮蔽回転部112bを回転させる。さらに、クレジットカードを通過したことをカード遮蔽回転部112bのセンサが再び検出すると、カード切替制御部122に情報が送られる。カード切替制御部122は、二度目の情報を受けると、第一左側カード搬送路65aをカード遮蔽部112aで遮蔽するようにカード遮蔽回転部112bに情報を送り、カード遮蔽回転部112bを回転させる。
第二処理ユニット300bは、第一走行レーンL1上を通行する車両Cの利用者から料金収受に係る投入物が投入され、または、利用者に対して料金収受に係る発行物を発行する。第二処理ユニット300bは、筐体1の左面1aにおいて鉛直方向上方に配置されている。即ち、本実施形態における第二処理ユニット300bは、左側操作パネル20の鉛直方向上方のみに複数の第二処理口211を有している。第二処理ユニット300bは、筐体1の内部で料金収受に関する処理を行う第二搬送処理機構450を有している。
第二処理口211は、第一左側処理口210や第一右側処理口310と同様に、料金自動収受機300に対して料金収受に係る投入物として金銭や通行券等を受け入れ、または料金収受に係る発行物として通行券や領収書等を発行する。本実施形態では、第二処理口211として、第二カード挿入口211dを例に挙げて説明する。
第二カード挿入口211dは、クレジットカードが投入物として利用者によって投入され、かつ、処理が終わったクレジットカードを発行物として利用者に返却する開口部である。第二カード挿入口211dは、筐体1の左面1aの鉛直方向上方において矩形スリット状をなして開口して形成されている。
また、第二カード挿入口211dには、検出部S10として第二左側カード検出部S107が設けられている。
第二搬送処理機構450は、第一往復搬送処理機構440と同様に、投入された投入物を処理し、かつ、発行物を発行するための処理をする。第二搬送処理機構450は、第二処理口211から投入された投入物を処理する、または、発行物を発行するための処理をする第二処理部58と、第二処理口211と第二処理部58との間で投入物や発行物を搬送する第二搬送路66と、第二搬送路66と第一右側搬送路60bである第一右側カード搬送路65bとを合流させて第二処理部58に接続する第二合流接続部80とを有している。
本実施形態における第二搬送処理機構450は、第二カード挿入口211d及び第一右側カード挿入口310dから挿入されるクレジットカードを処理して、再び第二カード挿入口211d及び第一右側カード挿入口310dから利用者に返却する。第二搬送処理機構450は、第二カード挿入口211dに接続される第二カード搬送路66aと、第二カード挿入口211d及び第一右側カード挿入口310dから挿入されたクレジットカードの処理を行う第二カード処理部580と、を有している。また、第二搬送処理機構450は、第二カード搬送路66aと第一右側カード搬送路65bとを合流させる第二カード合流接続部86を有している。第二搬送処理機構450は、第一右側カード挿入口310dから挿入されたクレジットカードを第一カード処理部570または第二カード処理部580のどちらに搬送するか搬送先を切り替える投入先切替部113と、投入先切替部113に切り替えるよう指示を送る投入先制御部123と、を有している。第二搬送処理機構450は、第二カード処理部580で処理が終わって発行されたクレジットカードを第二カード挿入口211dまたは第一右側カード挿入口310dのどちらに搬送するか搬送先を切り替える発行先切替部114と、発行先切替部114に切り替えるよう指示を送る発行先制御部124と、を有している。
第二カード搬送路66aは、第二カード挿入口211dから挿入されたクレジットカードを水平方向に沿って筐体1の内部に引き込むように移動させて筐体1の奥側まで搬送する。具体的には、第二カード搬送路66aは、第二カード挿入口211dに接続されている。第二カード搬送路66aは、内部にクレジットカードが挿通可能なように矩形環状に形成されて、水平方向に延びる第二搬送路66である。本実施形態における第二カード搬送路66aは、第一左側カード搬送路65aと同様に搬送方向が切り替え可能な構成をしている。
第二カード処理部580は、第一走行レーンL1上を通行する車両Cに搭乗する利用者によって、第二カード挿入口211dに挿入されるクレジットカードを処理する第二処理部58である。第二カード処理部580は、第一カード処理部570と同様に、挿入されたクレジットカードの磁気情報等のカード情報を読み取って、処理を行う。そして、第二カード処理部580は、処理が終わったクレジットカードを抜き出して送り出す。
第二カード合流接続部86は、第二カード搬送路66aと第一右側カード搬送路65bとを合流させて第二カード処理部580にクレジットカードを搬送する第二合流接続部80である。第二カード合流接続部86は、第二カード搬送路66aと第二カード処理部580とを接続する第二カード合流接続本体路86aと、第二カード合流接続本体路86aから分岐して第一右側カード搬送路65bに接続される第二カード合流接続分岐路86bとを有している。また、第二カード合流接続部86は、第二カード合流接続本体路86aに接続されて第二カード合流接続分岐路86bから搬送されてきたクレジットカードを退避させる位置に搬送する第二カード退避搬送路86cを有している。
第二カード合流接続本体路86aは、第二カード搬送路66aと第二カード処理部580とを水平に接続する。本実施形態における第二カード合流接続本体路86aは、第一左側カード搬送路65aと同様に搬送方向が切り替え可能な構成をしている。
第二カード合流接続分岐路86bは、第二カード合流接続本体路86aから鉛直方向下方に第一右側カード挿入口310d側に向かって分岐して、第一右側カード搬送路65bに接続される。第二カード合流接続分岐路86bは、第一右側カード搬送路65bと第一カード合流接続分岐路85bとの接続部分で、第一右側カード搬送路65bと接続されている。即ち、第一右側カード挿入口310dから挿入されたクレジットカードは、第一右側カード搬送路65bを搬送された後に、第一カード合流接続分岐路85bまたは第二カード合流接続分岐路86bに搬送可能とされている。第二カード合流接続分岐路86bは、筐体1の内部おいて第二カード合流接続本体路86aから第一右側カード搬送路65bに向かって真っすぐ形成されている。本実施形態における第二カード合流接続分岐路86bは、第一左側カード搬送路65aと同様に搬送方向が切り替え可能な構成をしている。
第二カード退避搬送路86cは、第二カード合流接続本体路86aから鉛直方向上方に第二カード挿入口211d側に向かって分岐してクレジットカードを第二カード合流接続本体路86aから退避させる位置まで搬送する。第二カード退避搬送路86cは、第二カード合流接続本体路86aを介して第二カード合流接続分岐路86bの延長上に配置される。第二カード退避搬送路86cは、第二カード合流接続分岐路86bを鉛直方向下方から鉛直方向上方に向かって搬送されるクレジットカードを、第二カード合流接続本体路86a上から退避させている。本実施形態における第二カード退避搬送路86cは、第一左側カード搬送路65aと同様に搬送方向が切り替え可能な構成をしている。
投入先切替部113は、搬送されてきたクレジットカードの搬送先を切り替えている。投入先切替部113は、第二カード合流接続部86の第二カード合流接続分岐路86bと、第一カード合流接続部85の第一カード合流接続分岐路85bと、第一右側カード搬送路65bとの接続部分に配置されている。具体的には、投入先切替部113は、第二カード合流接続分岐路86bまたは第一カード合流接続分岐路85bのいずれか一方を遮る投入遮蔽部113aと、投入遮蔽部113aを投入先制御部123からの情報に基づいて回転させて位置を変更する投入遮蔽回転部113bとを有している。
投入遮蔽部113aは、投入遮蔽回転部113bを中心として回転可能に接続される板材である。
投入遮蔽回転部113bは、第一右側カード搬送路65bの延長上であって、第二カード合流接続分岐路86bと第一カード合流接続分岐路85bとの分岐点に配置されている。投入遮蔽回転部113bは、投入遮蔽部113aを端部で回転可能に支持する回転軸である。投入遮蔽回転部113bは、投入先制御部123からの情報を受けて回転し、第二カード合流接続分岐路86bを遮蔽する位置、または第一カード合流接続分岐路85bを遮蔽する位置に投入遮蔽部113aを移動させて配置する。
投入先制御部123は、第一左側カード挿入口210dにクレジットカードが挿入され、かつ、第一右側カード挿入口310dにもクレジットカードが挿入される場合に、第一右側カード挿入口310dから投入されたクレジットカードを、第二カード処理部580に搬送するよう投入先切替部113に指示を送る。投入先制御部123は、第一左側カード挿入口210dまたは第一右側カード挿入口310dにクレジットカードが挿入されると、対応する第一左側カード検出部S105または第一右側カード検出部S106から情報が入力される。投入先制御部123は、第一左側カード挿入口210dの第一左側カード検出部S105から情報を入力した状態で、第一右側カード挿入口310dの第一右側カード検出部S106からも情報が入力されると、第一カード処理部570が使用できないと判定する。そして、投入先制御部123は、判定結果に基づいて、投入先切替部113の投入遮蔽回転部113bに情報を送る。
具体的には、投入先制御部123は、第一左側カード挿入口210dのセンサから情報を入力した状態で、第一右側カード挿入口310dのセンサからも情報が入力されると、第一カード合流接続分岐路85bを投入遮蔽部113aにて遮蔽するように投入遮蔽回転部113bに情報を送り、投入遮蔽回転部113bを回転させる。
発行先切替部114は、搬送されてきたクレジットカードの搬送先を切り替えている。発行先切替部114は、第二カード合流接続部86の第二カード合流接続本体路86aと、第二カード合流接続分岐路86bと、第二カード退避搬送路86cと、第二カード搬送路66aとの接続部分に配置されている。具体的には、発行先切替部114は、第二カード搬送路66aまたは第二カード合流接続分岐路86bのいずれか一方を遮る発行遮蔽部114aと、発行遮蔽部114aを発行先制御部124からの情報に基づいて回転させて位置を変更する発行遮蔽回転部114bとを有している。
発行遮蔽部114aは、発行遮蔽回転部114bを中心として回転可能に接続される板材である。
発行遮蔽回転部114bは、第二カード搬送路66aと第二カード合流接続分岐路86bとの分岐点の第二カード挿入口211d側に配置されている。発行遮蔽回転部114bは、発行遮蔽部114aを端部で回転可能に支持する回転軸である。発行遮蔽回転部114bは、クレジットカードが通過したか否かを検出するセンサを有している。発行遮蔽回転部114bは、発行先制御部124からの情報を受けて回転し、第二カード搬送路66aを遮蔽する位置、または第二カード合流接続分岐路86bを遮蔽する位置に発行遮蔽部114aを移動させて配置する。
発行先制御部124は、利用者が利用している左側操作パネル20または右側操作パネル30に応じて、クレジットカードの搬送先を切り替えるよう発行先切替部114に指示を送る。発行先制御部124は、第二カード挿入口211dまたは第一右側カード挿入口310dにクレジットカードが挿入されると、対応する第二左側カード検出部S107または第一右側カード検出部S106から情報が入力される。発行先制御部124は、第二左側カード検出部S107または第一右側カード検出部S106からの情報に基づいて、利用者が鉛直方向上方の左側操作パネル20、または右側操作パネル30のどちらから利用されているかを判定する。また、発行先制御部124は、発行遮蔽回転部114bのセンサからの情報に基づいて、発行遮蔽回転部114bが配置されている位置をクレジットカードが通過したか否かも判定する。発行先制御部124は、判定結果に基づいて、発行先切替部114の発行遮蔽回転部114bに情報を送る。
具体的には、発行先制御部124は、第二カード挿入口211dからクレジットカードが挿入されると、第二カード合流接続分岐路86bを発行遮蔽部114aにて遮蔽するように発行遮蔽回転部114bに情報を送り、発行遮蔽回転部114bを回転させる。
一方、発行先制御部124は、第一左側カード挿入口210dからクレジットカードが挿入された上で、第一右側カード挿入口310dからクレジットカードが挿入されると、第二カード搬送路66aを発行遮蔽部114aにて遮蔽するように発行遮蔽回転部114bに情報を送り、発行遮蔽回転部114bを回転させる。その後、クレジットカードを通過したことを発行遮蔽回転部114bのセンサが検出すると、発行先制御部124に情報が送られる。発行先制御部124は、情報を受けると、第二カード合流接続分岐路86bを発行遮蔽部114aにて遮蔽するように発行遮蔽回転部114bに情報を送り、発行遮蔽回転部114bを回転させる。さらに、クレジットカードを通過したことを発行遮蔽回転部114bのセンサが再び検出すると、発行先制御部124に情報が送られる。発行先制御部124は、二度目の情報を受けると、第二カード搬送路66aを発行遮蔽部114aにて遮蔽するように発行遮蔽回転部114bに情報を送り、発行遮蔽回転部114bを回転させる。
なお、第一左側カード挿入口210dからクレジットカードが挿入されていない状態で、第一右側カード挿入口310dからクレジットカードが挿入されても、発行先制御部124は、発行遮蔽回転部114bを回転させない。
次に、上記構成の第三実施形態の料金機械である料金自動収受機300の作用について説明する。
上記のような第三実施形態の料金自動収受機300においては、第一走行レーンL1上を通行する右ハンドルの車両Cが筐体1の左面1a側の前方に停車し、車両Cの運転手等の利用者により、車両Cの車種に応じて筐体1の左側操作パネル20の左側通行券挿入口21aに通行券が挿入される。挿入された通行券は、その通行券の磁気情報を読み取られ、車種、通行距離に応じた料金が算出される。算出された料金を左側料金表示部23に表示させる。
そして、利用者が、この左側料金表示部23の料金表示に従って、クレジットカードにて支払いを行おうとした場合、第一左側カード挿入口210dにクレジットカードが挿入される。第一左側カード挿入口210dにクレジットカードが挿入されると、第一左側カード検出部S105からカード切替制御部122、投入先制御部123、発行先制御部124に情報が出力される。第一左側カード検出部S105からの情報を受けたカード切替制御部122は、カード遮蔽回転部112bを回転させて、第一カード合流接続分岐路85bを遮蔽する位置にカード遮蔽部112aを移動させる。投入先制御部123や発行先制御部124は、第一左側カード挿入口210dのセンサからの情報のみでは、投入先切替部113や発行先切替部114には指示を送らない。
第一左側カード挿入口210dに挿入されたクレジットカードは、カード遮蔽部112aが第一カード合流接続分岐路85bを遮蔽しているため、第一左側カード搬送路65a、第一カード合流接続本体路85aの順に通過し、第一カード処理部570に搬送される。第一カード処理部570にて処理されたクレジットカードは、第一カード処理部570から第一カード合流接続本体路85a、第一左側カード搬送路65aの順に通過し、第一左側カード挿入口210dから利用者に返却される。
また、第一走行レーンL1上を通行する車両Cがトラックのような大型車である場合、車両Cに搭乗している利用者は、運転席から近い第二処理ユニット300bである鉛直方向上方の左側操作パネル20の第二カード挿入口211dにクレジットカードを挿入する。第二カード挿入口211dにクレジットカードが挿入されると、第二左側カード検出部S107から発行先制御部124に情報が出力される。第二左側カード検出部S107のセンサからの情報を受けた発行先制御部124は、発行遮蔽回転部114bを回転させて、第二カード合流接続分岐路86bを遮蔽する位置に発行遮蔽部114aを移動させる。
第二カード挿入口211dに挿入されたクレジットカードは、発行遮蔽部114aが第二カード合流接続分岐路86bを遮蔽しているため、第二カード搬送路66a、第二カード合流接続本体路86aの順に通過し、第二カード処理部580に搬送される。第二カード処理部580にて処理されたクレジットカードは、第二カード処理部580から第二カード合流接続本体路86a、第二カード搬送路66aの順に通過し、第二カード挿入口211dから利用者に返却される。
また、第二走行レーンL2上を通行する左ハンドルの車両Cが、筐体1の右面1bの前方に停車し、車両Cの運転手等の利用者により、車両Cの車種に応じて筐体1の右側操作パネル30の右側通行券挿入口31aに通行券が挿入される。挿入された通行券は、その通行券の磁気情報を読み取られ、車種、通行距離に応じた料金が算出される。算出された料金を右側料金表示部33に表示させる。
そして、利用者が、この右側料金表示部33の料金表示に従って、クレジットカードにて支払いを行おうとした場合、第一右側カード挿入口310dにクレジットカードが挿入される。第一右側カード挿入口310dにクレジットカードが挿入されると、第一右側カード検出部S106からカード切替制御部122、投入先制御部123、発行先制御部124に情報が出力される。
第一右側カード挿入口310dにクレジットカードが挿入された時に、第一左側カード挿入口210dにクレジットカードが挿入されていない場合には、カード切替制御部122は、カード遮蔽回転部112bを回転させて、第一左側カード搬送路65aを遮蔽する位置にカード遮蔽部112aを移動させる。そして、投入先制御部123は、投入遮蔽回転部113bを回転させて、第二カード合流接続分岐路86bを遮蔽する位置に投入遮蔽部113aを移動させる。発行先制御部124は、第一左側カード挿入口210dのセンサからの情報がない場合には、発行先切替部114には指示を送らない。
第一右側カード挿入口310dに挿入されたクレジットカードは、投入遮蔽部113aが第二カード合流接続分岐路86bを遮蔽しているため、第一右側カード搬送路65b、第一カード合流接続分岐路85bの順に通過し、カード切替部112まで搬送される。カード切替部112では、カード遮蔽部112aが、第一左側カード搬送路65aを遮蔽しているため、クレジットカードは第一カード退避搬送路85cに搬送される。クレジットカードがカード切替部112を通過することで、カード遮蔽回転部112bからカード切替制御部122に情報が送られる。カード切替制御部122は、情報を受けると、カード遮蔽回転部112bを回転させて、第一カード合流接続分岐路85bを遮蔽する位置にカード遮蔽部112aを移動させる。
第一カード退避搬送路85cに搬送されたクレジットカードは、第一カード退避搬送路85cで突き当り、逆方向である第一カード合流接続分岐路85bに向かって搬送される。ところが、第一カード合流接続分岐路85bはカード遮蔽部112aによって遮蔽されているため、クレジットカードは、第一カード合流接続本体路85aに沿って案内されて、第一カード処理部570に搬送される。クレジットカードが再びカード切替部112を通過することで、カード遮蔽回転部112bからカード切替制御部122に情報が送られる。カード切替制御部122は、二度目の情報を受けると、カード遮蔽回転部112bを再び回転させて、第一左側カード搬送路65aを遮蔽する位置にカード遮蔽部112aを移動させる。
第一カード処理部570にて処理されたクレジットカードは、第一カード処理部570から第一左側カード挿入口210dに向かってを搬送される。ところが、カード遮蔽部112aによって第一左側カード搬送路65aが遮蔽されているため、クレジットカードは、第一カード退避搬送路85cに搬送される。第一カード退避搬送路85cに搬送されたクレジットカードは、第一カード退避搬送路85cで突き当り、逆方向である第一カード合流接続分岐路85bに向かって搬送される。その後、クレジットカードは、第一カード合流接続分岐路85b、第一右側カード搬送路65bの順に通過し、第一右側カード挿入口310dから利用者に返却される。
次に、第一右側カード挿入口310dにクレジットカードが挿入された時に、第一左側カード挿入口210dにもクレジットカードが挿入された場合には、カード切替制御部122は、カード遮蔽回転部112bを回転させて、第一カード合流接続分岐路85bを遮蔽する位置にカード遮蔽部112aを移動させる。そして、投入先制御部123は、投入遮蔽回転部113bを回転させて、第一カード合流接続分岐路85bを遮蔽する位置に投入遮蔽部113aを移動させる。発行先制御部124は、発行遮蔽回転部114bを回転させて、第二カード搬送路66aを遮蔽する位置に発行遮蔽部114aを移動させる。
第一右側カード挿入口310dに挿入されたクレジットカードは、投入遮蔽部113aが第一カード合流接続分岐路85bを遮蔽しているため、第一右側カード搬送路65b、第二カード合流接続分岐路86bの順に通過し、発行先切替部114まで搬送される。発行先切替部114では、発行遮蔽部114aが、第二カード搬送路66aを遮蔽しているため、クレジットカードは第二カード退避搬送路86cに搬送される。クレジットカードが発行先切替部114を通過することで、発行遮蔽回転部114bから発行先制御部124に情報が送られる。発行先制御部124は、情報を受けると、発行遮蔽回転部114bを回転させて、第二カード合流接続分岐路86bを遮蔽する位置に発行遮蔽部114aを移動させる。
第二カード退避搬送路86cに搬送されたクレジットカードは、第二カード退避搬送路86cで突き当り、逆方向である第二カード合流接続分岐路86bに向かって搬送される。ところが、第二カード合流接続分岐路86bは発行遮蔽部114aによって遮蔽されているため、クレジットカードは、第二カード合流接続本体路86aに沿って案内されて、第二カード処理部580に搬送される。クレジットカードが再び発行先切替部114を通過することで、発行遮蔽回転部114bから発行先制御部124に情報が送られる。発行先制御部124は、二度目の情報を受けると、発行遮蔽回転部114bを再び回転させて、第二カード搬送路66aを遮蔽する位置に発行遮蔽部114aを移動させる。
第二カード処理部580にて処理されたクレジットカードは、第二カード処理部580から第二カード挿入口211dに向かってを搬送される。ところが、発行遮蔽部114aによって第二カード搬送路66aが遮蔽されているため、クレジットカードは、第二カード退避搬送路86cに搬送される。第二カード退避搬送路86cに搬送されたクレジットカードは、第二カード退避搬送路86cで突き当り、逆方向である第二カード合流接続分岐路86bに向かって搬送される。その後、クレジットカードは、第二カード合流接続分岐路86b、第一右側カード搬送路65bの順に通過し、第一右側カード挿入口310dから利用者に返却される。
上記のような料金機械である料金自動収受機300によれば、第一処理ユニット300aの第一カード処理部570及び第二処理ユニット300bの第二カード処理部580を備えており、第一右側カード挿入口310dに接続されている第一右側カード搬送路65bが第一カード合流接続部85と第二カード合流接続部86とによって第一カード処理部570及び第二カード処理部580に接続されている。したがって、鉛直方向下方に配置された第一右側カード挿入口310dから挿入されて返却されるクレジットカードを、鉛直方向上方に配置された第二カード処理部580で処理することができる。通常、クレジットカード等のカード類のように硬くて一定の大きさを有するために曲げにくい投入物や発行物は、搬送する場合に小さな曲率半径での折り返しが困難なため、搬送するためのスペースを大きく確保して曲率を大きくしたり、直線的にしたりと緩やかな搬送経路を形成する必要がある。その点、鉛直方向下方の第一右側カード挿入口310dから鉛直方向上方に位置の異なる第二カード処理部580までクレジットカードを搬送することで、第二カード合流接続部86を形成するスペースを大きく確保することが容易にできる。例えば、第二カード合流接続部86の第二カード合流接続分岐路86bの曲率半径を大きくしたり、緩やかな勾配で傾斜させたりと、搬送されるクレジットカードに負荷をかけない形状で形成することができる。そのため、クレジットカードのように曲げにくい投入物や発行物を確実に搬送することできる。
また、第一左側カード挿入口210d及び第一右側カード挿入口310dの両方にクレジットカードが挿入された場合に、第一右側カード挿入口310dから挿入されたクレジットカードの搬送先を、第二カード処理部580に切り替えることができる。一般に、左側走行を原則とし、右側ハンドルの車両Cを主体とする場所では、第二走行レーンL2上を走行する左ハンドルの車両Cは、大型車等の車高の高い車種ではなく普通車等の車高の低い車種であることが圧倒的に多い。一方、第一走行レーンL1上を走行する右ハンドルの車両Cは、大型車等の車高の高い車種及び普通車等の車高の低い車種はどちらも多くなっている。そのため、第一走行レーンL1上を走行する右ハンドルの車両Cの運転手が利用する左側操作パネル20が、第一カード処理部570及び第二カード処理部580のように鉛直方向の位置が異なる上段と下段との二段の構成となっていることで、上段又は下段のいずれか一方は必ず運転手によって利用されていないこととなる。したがって、第一カード処理部570及び第二カード処理部580のうち、第一走行レーンL1上を走行する右ハンドルの車両Cの運転手が利用していない側を、第二走行レーンL2上を走行する左ハンドルの車両Cの運転手を利用することができる。即ち、第一走行レーンL1及び第二走行レーンL2上に同時に車両Cが進入して、左側操作パネル20と右側操作パネル30とが同時に操作される場合であっても、利用者を待たせることなく投入物であるクレジットカードを処理することができる。これにより、必要に応じて第一カード処理部570と第二カード処理部580を使用することができ、料金収受に係る投入物の処理を効率的に行うことができ、利便性をより一層向上させることができる。
なお、右側走行を原則とし、左側ハンドルの車両Cを主体とする場所では、逆となり、第二走行レーンL2上を走行する左ハンドルの車両Cの運転手が利用する右側操作パネル30が、第一カード処理部570及び第二カード処理部580のように鉛直方向の位置が異なる上段と下段との二段の構成となっていることで、上段又は下段のいずれか一方は必ず運転手によって利用されていないこととなる。
加えて、第一走行レーンL1上を通行する車両Cがいない場合や、第一走行レーンL1上を通行している車両Cが大型車であって第二処理ユニット300bが使用されている場合や、利用者がクレジットカードにより支払いを行っていない場合など、第一左側カード挿入口210dにクレジットカードが挿入されない時には、第一右側カード挿入口310dから挿入されたクレジットカードを第一カード処理部570で処理することができる。
さらに、第一左側カード挿入口210d及び第一右側カード挿入口310dの両方にクレジットカードを返却する場合に、第一左側カード挿入口210d及び第一右側カード挿入口310dのうち、第一カード処理部570から発行物としてクレジットカードが発行されていない側の一方に対して、発行先制御部124から指示を受けた発行先切替部114によって、第二カード処理部580からクレジットカードを発行するように発行先を切り替えることができる。具体的には、第一走行レーンL1上を走行する右ハンドルの車両Cの運転手が利用する左側操作パネル20が、第一カード処理部570及び第二カード処理部580のように鉛直方向に位置が異なる上段と下段との二段の構成となっていることで、上段又は下段のいずれか一方は必ず運転手によって利用されていないことになる。したがって、第一カード処理部570及び第二カード処理部580のうち、第一走行レーンL1上を走行する右ハンドルの車両Cの運転手が利用していない側を、第二走行レーンL2上を走行する左ハンドルの車両Cの運転手が利用することができる。即ち、第一走行レーンL1及び第二走行レーンL2上に同時に車両Cが進入して、左側操作パネル20と右側操作パネル30とが同時に操作される場合であっても、利用者を待たせることなく発行物であるクレジットカードを処理して発行し、返却することができる。これにより、必要に応じて第一カード処理部570と第二カード処理部580を使用することができ、料金収受に係る発行物の処理を効率的に行うことができ、利便性をより一層向上させることができる。
また、第二カード処理部580で処理されたクレジットカードを利用者に返却する場合に、第一右側カード挿入口310d及び第二カード挿入口211dからクレジットカードが挿入されることにより検出部S10である第一左側カード検出部S105や第一右側カード検出部S106や第二左側カード検出部S107から入力される情報や主制御部9からの情報等に基づいて、利用者が左側操作パネル20と右側操作パネル30とのどちらを利用しているか判定することができる。そして、判定結果に基づいて、発行先切替部114によって搬送先を切り替えることで、第二カード処理部580から、利用者が利用している側の第一右側カード挿入口310dまたは第二カード挿入口211dに釣銭を払い出すことができる。
即ち、利用者が左側操作パネル20と右側操作パネル30のどちらを利用しているかの情報を検出部S10や主制御部9から取得して、利用者が利用している側にクレジットカードを返却することで、第一処理ユニット300aの第一右側カード挿入口310dから挿入されたクレジットカードを第二処理ユニット300bの第二カード処理部580で処理しても、利用者が利用している側に返却することができる。これにより、第二処理ユニット300bを利用しても、利用する際の利便性をより向上させることができる。
なお、本実施形態のように第一走行レーンL1上を走行する右ハンドルの車両Cが大型車であり、鉛直方向上方に配置された第二カード処理部580が使用された場合に、第一右側カード挿入口310dから挿入されたクレジットカードを第一カード処理部570に向かって搬送する構成に限定されるものではない。即ち、第二カード挿入口211dから、クレジットカードが挿入されて第二カード処理部580が使用されている場合に、第二カード合流接続分岐路86bにクレジットカードを待機させる構造を有して、第二カード処理部580が空いた時点で第二カード処理部580に向かって搬送させてもよい。このような構成とすることで、クレジットカード等のカード類のように硬くて一定の大きさを有するために曲げにくい投入物や発行物を、鉛直方向下方の第一右側カード挿入口310dから鉛直方向上方に位置の異なる第二カード処理部580に確実に搬送して処理することができる。したがって、投入物や発行物をより一層確実に搬送することができる。
また、第三実施形態における各搬送処理機構は、第一左側カード挿入口210dから挿入されたクレジットカードが第一左側カード搬送路65aを介して第一カード処理部570に直接搬送されたり、第二カード挿入口211dから挿入されたクレジットカードが第二カード搬送路66aを介して第二カード処理部580に直接搬送されたりする構成に限定されるものではない。例えば、第一左側カード挿入口210dから挿入されたクレジットカードを一度退避させる退避路が形成されていたり、第一左側カード挿入口210dから第二カード処理部580に直接搬送する搬送路が形成されていたりしてもよい。同様に、第二カード挿入口211dから挿入されたクレジットカードを一度退避させる退避路が形成されていたり、第二カード挿入口211dから第一カード処理部570に直接搬送する搬送路が形成されていたりしてもよい。即ち、第一左側カード挿入口210d、第一右側カード挿入口310d、及び第二カード挿入口211dの三つの処理口のいずれからクレジットカードが挿入された場合であっても、第一カード処理部570及び第二カード処理部580の二つの処理部のどちらに対しても搬送可能な構成を有していてもよい。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、各実施形態における各構成及びそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が可能である。また、本発明は実施形態によって限定されることはなく、特許請求の範囲によってのみ限定される。
なお、本実施形態における第一走行レーンL1及び第二走行レーンL2は、通行する車両Cが同じ方向に向かって進行することに限定されるものではない。例えば、有料道路の出口と入口とが一体になっている料金所のように、車両Cの進行方向が異なっていてもよい。
また、料金機械として本実施形態では料金自動収受機300としたが、これに限定されるものではない。例えば、有料道路の入口料金所や駐車場に設けられる発券機であってもよい。
さらに、本実施形態では、通行券、領収書、硬貨、クレジットカード等を処理する場合を例に挙げて説明しているが、これに限定されるものではない。即ち、料金機械において左側処理口21または右側処理口31から投入または発行される各種投入物や発行物であってもよい。例えば、紙幣を処理する場合であってもよい。
また、各実施形態における搬送処理機構4は、本実施形態に限定されるものではない。即ち、搬送路6の形状や左側搬送路6aと右側搬送路6bとを合流させる位置、各種処理部を配置する位置等は料金機械が使用される状況に応じて適宜変更されれば良い。
さらに、各実施形態における搬送処理機構4の組み合わせは本実施形態に限定されるものはなく、料金機械が使用される状況に応じて適宜変更されれば良い。たとえば、領収書を発行する処理部5は左側操作パネル20と右側操作パネル30とで独立して設けておき、硬貨を処理する処理部5を左側操作パネル20と右側操作パネル30とで共通としてもよい。加えて、第三実施形態の第一処理ユニット300aに第二実施形態の構成を有していてもよい。