JP6304767B2 - センサ監視装置、センサ監視方法、及びセンサ監視プログラム - Google Patents
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Description
各種機器の診断は、例えば給水ポンプなどの機器に取り付けられた複数のセンサによって行われる。通常、センサが検知する測定値が所定の閾値を越えることにより、機器に何らかの異常が発生したことが分かる。ここで、経年劣化や環境変化の影響でセンサにセンサドリフトが発生した場合、測定値が正しい値からずれてしまう。即ち、センサによって検知した測定値に何らかの異常が認められた場合、機器に異常が発生したのかセンサ自体に異常が発生したのかが判断できなくなる。それゆえ、機器を保守すべきか、またはセンサを保守すべきか判断するためには、機器の異常とセンサドリフトとを区別する必要がある。
また、センサにより計測した測定値が所定の閾値に達したときに初めて異常と判断されることになるが、センサの経年劣化等のように長期間にわたって測定値が変化する場合には、異常の発見が遅れて的確な診断ができず、発電所の停止に至る可能性もある。
特許文献1には、原子力発電所等のプラントにおいて各種プロセス量を計測し、プロセス値に異常かもしれない可能性をデータに曖昧さで追加表現してプロセスデータとし、このプロセスデータにより、異常かもしれない可能性を考慮して、プロセス値の異常検出を的確に行うプラント診断システムを提供する技術が開示されている。
本発明は、上述した誤診断を解決するセンサ監視装置、センサ監視方法、及びセンサ監視プログラムを提供することを目的とする。
また、本発明の別の態様は、原子力発電所において実行されるセンサ監視方法であって、一のセンサセットを構成する任意の同一箇所に多重化して設置された複数のセンサからのセンサ値と、他のセンサセットを構成する複数のセンサからのセンサ値との相関関係をモデル化した関係性モデルを格納するデータベースを参照し、前記一のセンサセットを構成する各センサのセンサ値及び他のセンサセットを構成する各センサのセンサ検出値間の相関関係と、前記データベースに格納され、前記モデル化された関係性モデルの相関関係とを比較処理し、前記一のセンサセット及び他のセンサセットから検出された各センサ値の相関関係における、前記モデル化された関係性モデルに対しての相関関係からの一のセンサセットに属する各センサに関する相関関係の乱れをそれぞれ検出し、それぞれ検出した前記相関関係の乱れの少ないセンサのセンサ値を前記一のセンサセットから有効なセンサ値として選択することを特徴とするセンサ監視方法に関する。
さらに、本発明の他の態様は、原子力発電所において実行されるセンサ監視プログラムであって、一のセンサセットを構成する任意の同一箇所に多重化して設置された複数のセンサからのセンサ値と、他のセンサセットを構成する複数のセンサからのセンサ値との相関関係をモデル化した関係性モデルを格納するデータベースを参照する処理と、前記一のセンサセットを構成する各センサのセンサ値及び他のセンサセットを構成する前記各センサのセンサ値間の相関関係と、前記データベースに格納され、前記モデル化された関係性モデルの相関関係とを比較する処理を実行して、前記一のセンサセット及び他のセンサセットから検出された各センサ値の相関関係における、前記モデル化された関係モデルの相関関係に対しての一のセンサセットに属する各センサに関する相関関係の乱れをそれぞれ検出する処理と、それぞれ検出した前記相関関係の乱れの少ないセンサを前記一のセンサセットから有効なセンサ値をとるセンサとして選択する処理と、をコンピュータに実行させるためのセンサ監視プログラムに関する。
本発明の更なる利点及び実施形態を、記述と図面を用いて下記に詳細に説明する。
図2は、本発明の一実施形態で実行される関係性モデルを構築するモデル生成フェーズを説明するためのフローチャートである。
図3は、本発明の一実施形態で実行される監視フェーズを説明するためのフローチャートである。
図4は、関連技術における同一箇所に設置された各センサのセンサ測定値を示すグラフである。
図4は、同一箇所に多重化して配置された複数のセンサのセンサ測定値(検出値)を時間の経過とともに示すグラフである。この例では、センサ#1、#2、#Nの3つのセンサによるセンサ測定値をグラフにしている。図4から分かるように、物理的に同一の場所に設置された複数のセンサによりプロセス値を測定した際、複数のセンサそれぞれの測定値が同じであればその測定値を正しい値として用いることができる。ここで問題になるのが、複数のセンサそれぞれの測定値が異なる場合である。どのセンサの測定値が正しいか不明だからである。例えば、現状では中間値(センサ#2の測定値)を採用したり、どのセンサが劣化により異常となるか経験則で判断することで妥当なセンサ測定値を予測して採用する測定値を決定することがなされてきた。なお、本実施形態においてプロセス値とは、発電所の状態を表す状態量のことを示し、センサにより計測された検出値が直接プロセス値に対応する場合もある。また、複数の検出値を演算して求められる場合もある。
しかしながら、これらの方法により正しいセンサ測定値を決定する方法では、より正しいと考えられる測定値を選択しているだけで、選択した測定値が実際に正しいとは限らない。従って、このように選択された測定値を用いて発電所の運転がなされると、誤った測定値で誤った判断をするおそれがあるため、各種機器の経年劣化や不良を見つけることが遅れる結果、重大な問題を引き起こす可能性がある。
上記した問題点を解決できる本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。但し、以下に説明する実施形態によって本発明の技術的範囲は何ら限定解釈されることはない。
図1は、本発明の実施形態によるセンサ監視装置を適用したシステム(ここでは、発電所システム)の概略構成を示す図である。
図示された発電所システムは、種々の機器から構成されており、原子力や火力などを利用した発電が行われている。本実施形態では、発電所システムの各種機器が計測対象11となる。計測対象11としては、例えば、原子炉格納容器、加圧器、復水器、電力配線、ボイラー、タービンや給水ポンプなどの機器が挙げられる。これら計測対象11の各種機器にセンサS1からS3やその他のセンサ群15が適宜配置されている。
複数のセンサS1〜S3は、センサセットとしてシステムの各種機器に取り付けられ、システムのプロセス値を測定する。また、一のセンサセットは物理的に同一筒所に設置され、他のセンサ群(複数のセンサセット)15と互いに異なる物理的位置に配置される。発電所においては、状態を把握するために多重化されたセンサS1〜S3からなる数多くのセンサセットにより常時測定値が計測され、実際の運転や保安上の意思決定に用いられている。ここで、センサS1〜S3としては、例えば、温度センサ、電圧電流センサ、振動センサ、放射線量センサ、圧力センサ、流量センサ、水位センサ等のセンサが挙げられる。また、センサの個数は図1で例示された個数の3個に限定されず、安全対策のために4個や5個以上の何重ものセンサを設置することができることは言うまでもない。その他のセンサ群15についても同様である。なお、後述するように、本実施形態で用いる技術では、センサの数が多いと分析の有効性も高まる。上述したセンサセットは本実施形態に係るセンサ監視装置の一部を構成している。
監視モジュール13は、システムに設置された複数のセンサS1〜S3から出力されるセンサ検出値(測定値)を周期的に取得する。監視モジュール13は、各センサS1〜S3からのセンサ検出値を各センサS1〜S3のID、時刻、物理位置、及び計測対象情報等と共に、センサ値保存用データベース17にセンサ情報として格納させる。同様に、監視モジュール13は、その他のセンサ群15からのセンサ検出値も周期的に取得して同じくセンサ値保存用データベース17に格納させる。
次に、センサ値保存用データベース17に格納されたデータは、関係性検証モジュール19(相関関係検出モジュール)に入力される。ここで、関係性検証モジュール19は複数のセンサS1〜S3を含む複数のセンサセットのセンサデータ相互間の関係性及び複数のセンサS1〜S3のセンサデータ相互間の関係性を検証する。即ち、関係性検証モジュール19には、関係性保存データベース21が備えられており、当該関係性保存データベース21は、複数のセンサS1〜S3のセンサデータ相互間の相関関係とともに、複数のセンサS1〜S3を含む複数のセンサセットのセンサデータ相互間の相関関係をあらわす過去のセンサ間及びセンサセット間の関係性を蓄積している。過去のセンサ間及びセンサセット間の関係性としては、システムが正常に動作している場合における各センサS1〜S3及びその他のセンサ群15の出力データを用いることが好ましい。
関係性検証モジュール19における検証結果は、ドリフト判定モジュール(判定モジュール)23に与えられ、センサドリフトの判定が行われる。判定の結果、異常が検出されると、アラーム或いはディスプレイ装置等により報知される。
説明の都合上、図1では、監視モジュール13、関係性検証モジュール19、及びドリフト判定モジュール23をハードウェアとして図示しているが、これらのモジュールは、実際にはコンピュータによって実行可能なプログラムによって構成され得る。この場合、監視モジュール13、関係性検証モジュール19、及びドリフト判定モジュール23は、これらのモジュールにおける動作を実行するためのプログラムを格納する記憶媒体と、これらのプログラムを実行するコンピュータ(CPU)によって実現できる。
上記したように、本発明の実施形態は、関係性検証モジュール19により、各センサセットを構成する複数のセンサにおけるセンサ検出値及び他のセンサセットを構成する複数のセンサにおけるセンサ検出値間の相関関係と、関係性保存データベース21に格納されたモデル化された関係性モデルの相関関係とを比較し、検出されたセンサ値の相関関係におけるモデル化された関係性モデルの相関関係からの乱れを検出することにより、発生した異常を早期に検出することを特徴としている。
図2及び図3を参照して、上記した点を更に具体的に説明する。
まず、図2を参照すると、関係性保存データベース21に格納される関係性モデルの生成フェーズが示されている。ここでは、関係性モデルの生成フェーズがコンピュータによって実行可能なプログラムによって実行されるものとして説明するが、ハードウェア回路を用いても実現可能である。図2のステップF1−1に示すように、センサデータの収集期間が定義され、収集期間が設定される(F1−2)。収集期間が設定されると、ステップF1−3において、センサS1〜S3及びその他のセンサ群15からの収集期間中、センサデータが取得される。取得されたセンサデータは、関係性検証モジュール19に含まれているメモリ(図示せず)内に格納される。
続いて、ステップF1−4では、関係性検証モジュール19の動作を実現する検証プログラムの制御の下に、複数のセンサS1〜S3やその他のセンサ群15からのセンサデータ間相互の相関関係を表す関係性モデルが構築される。構築された関係性モデルは、ステップF1−5において関係性保存データベース21に格納され、関係性モデルの作成を終了する。
次に、図3を参照して、生成された関係性モデルを用いて監視を行う監視フェーズについて説明する。図3に示された監視フェーズは、図1に示された監視モジュール13、センサ値保存用データベース17、関係性検証モジュール19、関係性保存データベース21、及びドリフト判定モジュール23を用いて行われる。実際には、監視フェーズは、上記したモジュールで行われる動作に対応した動作を実現するプログラムによって実行されるが、ハードウェア回路を用いて実現することも可能である。
図3の例では本発明をセンサS1〜S3の監視に適用した場合について説明する。図3に示された監視フェーズは、監視モジュール13において、各センサS1〜S3からセンサ検出値(検出データ)を取得することによって開始され(F2−1)、センサS1〜S3を含むセンサセットとその他のセンサセットとの相関性がステップF2−2において確認される。この動作は、関係性検証モジュール19及び関係性保存データベース21を使用して行われる。
ステップF2−3において、関係性検証モジュール19は、各センサS1〜S3及びその他のセンサ群15からのセンサデータ間の相関関係性に乱れがないかどうか相関分析によりチェックする。即ち、複数のセンサS1〜S3を含む複数のセンサセットから得たセンサ値を用いて構築された関係性モデルと、複数のセンサS1〜S3を含むセンサセットからのセンサ検出値が同じ相関関係性を有しているかどうかがステップF2−3に判定される。ここで、関係性モデルを用いた相関分析とは、物理システムから得られる複数の観測データ(例えばセンサからのセンサ値)から、システム全体(例えば発電所)の不変性モデルを自動的に生成し、このモデルと実際の物理システムから得られるデータ(例えばセンサにおけるセンサ検出値)を比較することで、システム(又はセンサ自体)の状態を監視することを言う。相関関係性に乱れがない場合(ステップF2−3:NO)、ステップF2−1に戻って、他のセンサからのセンサ検出値が取得される。
一方、ステップF2−3で相関関係性に乱れが有ると(ステップF2−3:YES)、関係性検証モジュール19は、センサS1〜S3を含むセンサセットに異常が発生したものと判定して、ステップF2−4に移行する。ステップF2−4では、同一箇所を計測するセンサS1〜S3間の関係性をチェックする。まず、ステップF2−5では、センサS1における他のセンサS2、S3との相関関係性の乱れを比較して乱れの小さいセンサS1の値を記憶しておく。この動作が同一箇所に設置されたセンサの個数分行われる(ステップ)。本例では検証されたセンサはセンサS1であるので(ステップF2−7:NO)、ステップ2−4及びF2−5に戻って、センサS2の検証が同様に行われる。その後、同一箇所に設置された最後のセンサS3における他のセンサS1、S2との相関関係性の乱れを比較して、乱れの小さいセンサを記憶する(F2−5)。同一箇所を計測するセンサS3が検証された後(F2−7:YES)、ステップF2−8に進み、検証した各センサS1〜S3のうち乱れの一番小さいセンサの値が適用されることとなり、処理は終了する。検証した各センサS1〜S3のうち乱れの一番小さいセンサの値を適用する理由は、乱れの一番小さいセンサの値が同一箇所に設置されたセンサS1〜S3の検出値のなかで一番信頼性が高いからである。
このように、本実施形態では、多重化されたセンサ間の相関性の乱れや、センサセット間の相関性の崩れを監視することにより、計測されたプロセス値が妥当であるか、センサドリフトなのかを判定する。センサドリフトによる影響の有無を判定することで、センサドリフトによる影響であれば関連する技術であるドリフト推定値を用いた測定値の補正を行い、定期点検ではなく状態基準による点検への移行が可能となる。
なお、本実施形態で用いる関係性モデルによる相関分析を用いた技術では、センサの設置数が多いほど有効な分析を行うことができるため、多数のセンサが配置されている既存の発電所においては非常に有効な分析を行うことが可能となる。また、空間的に広範囲に影響を与える圧力異常や空間的に密に設置されたセンサによる状況の把握に本発明は特に有効となる。
本実施形態によると、現状の異常検知手段のような閾値を超えた際に初めて異常を発見する方法ではなく、異常が発生する前の不健全な状態、つまり故障の予兆、を早期に検出することができる。また、本実施形態では、監査対象のセンサと他の数千のセンサとの相関関係性の乱れにより異常を診断しているため、機器の異常とセンサドリフトを容易に区別することが可能となる。
なお、上述した実施形態に含まれる特徴を用いたセンサ監視プログラムも本発明の範疇に含まれる。上述の実施形態において、実施形態の処理は、プログラム、ソフトウェア、又はコンピュータによって実行されることが可能な命令でコード化された、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体によって実行されてもよい。記憶媒体には、光ディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク等の可搬型の記録媒体が含まれることはもとより、ネットワークのようにデータを一時的に記録保持するような伝送媒体も含まれる。
上述した実施形態においては、説明の便宜上、データベースをセンサ値保存用データベース17と関係性保存データベース21の二つのデータベースに分けて説明した。本発明はセンサ値保存用データベース17と関係性保存データベース21を単一のデータベースとして本発明のセンサ監視装置、センサ監視方法、及びセンサ監視プログラムを構成できることは言うまでもない。
上述の実施形態で説明したセンサ監視装置、センサ監視方法、及びセンサ監視プログラムは、原子力発電所や火力発電所などの発電所において随意に適用することができる。
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細は、本発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
本発明は、その趣旨または主要な特徴から逸脱することなく、他の様々な形で実施することができる。そのため、前述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は、特許請求項の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、特許請求項の範囲の均等範囲に属する全ての変形、様々な改良、代替および改質は、すべて本発明の範囲内のものである。
この出願は、2012年12月14日に出願された日本国特許出願第2012−273453号からの優先権を基礎として、その利益を主張するものであり、その開示はここに全体として参考文献として取り込む。
S1〜S3 センサ
13 監視モジュール
15 その他のセンサ群
17 センサ値保存用データベース
19 関係性検証モジュール
21 関係性保存データベース
23 ドリフト判定モジュール
Claims (9)
- 原子力発電所に設けられるセンサ監視装置であって、
それぞれ複数のセンサを含む複数のセンサセットと、
一のセンサセットを構成する任意の同一箇所に多重化して設置された複数のセンサからのセンサ値と、他のセンサセットを構成する前記複数のセンサからのセンサ値との相関関係をモデル化し、関係性モデルとして格納するデータベースと、
前記一のセンサセットを構成する各センサのセンサ値及び他のセンサセットを構成する各センサのセンサ値間の相関関係と、前記データベースに格納され、前記モデル化された関係性モデルの相関関係とを比較処理し、前記一のセンサセット及び他のセンサセットから検出された各センサ値の相関関係における、前記モデル化された関係性モデルの相関関係に対しての前記一のセンサセットに属する各センサに関する相関関係の乱れをそれぞれ検出する相関関係検出モジュールと、を有し、
更に、それぞれ検出した前記相関関係の乱れの少ないセンサを前記一のセンサセットから有効なセンサ値を採るセンサとして選択する判定モジュールを有する
ことを特徴とするセンサ監視装置。 - 更に、前記判定モジュールは、前記複数のセンサセットの各センサにおけるドリフト量を推定し、推定されたドリフト量に基づいて補正を行うことを特徴とする請求項1に記載のセンサ監視装置。
- 前記複数のセンサセットは、互いに異なる物理的位置に取り付けられるものであることを特徴とする請求項1又は2に記載のセンサ監視装置。
- 前記複数のセンサセットは、前記原子力発電所の互いに異なる物理的位置に取り付けられるものであることを特徴とする請求項1又は2に記載のセンサ監視装置。
- 原子力発電所において実行されるセンサ監視方法であって、
一のセンサセットを構成する任意の同一箇所に多重化して設置された複数のセンサからのセンサ値と、他のセンサセットを構成する複数のセンサからのセンサ値との相関関係をモデル化した関係性モデルを格納するデータベースを参照し、
前記一のセンサセットを構成する各センサのセンサ値及び他のセンサセットを構成する各センサのセンサ検出値間の相関関係と、前記データベースに格納され、前記モデル化された関係性モデルの相関関係とを比較処理し、
前記一のセンサセット及び他のセンサセットから検出された各センサ値の相関関係における、前記モデル化された関係性モデルに対しての相関関係からの一のセンサセットに属する各センサに関する相関関係の乱れをそれぞれ検出し、
それぞれ検出した前記相関関係の乱れの少ないセンサのセンサ値を前記一のセンサセットから有効なセンサ値として選択する
ことを特徴とするセンサ監視方法。 - 前記複数のセンサセットは、互いに異なる物理的位置に取り付けられてセンサ検出値を得ていることを特徴とする請求項5に記載のセンサ監視方法。
- 前記複数のセンサセットは、発電所の互いに異なる物理的位置に取り付けられてセンサ検出値を得ていることを特徴とする請求項5又は6に記載のセンサ監視方法。
- 更に、前記複数のセンサセットの各センサにおけるドリフト量を推定し、推定されたドリフト量に基づいて補正を行うことを特徴とする請求項5乃至7の何れか一項に記載のセンサ監視方法。
- 原子力発電所において実行されるセンサ監視プログラムであって、
一のセンサセットを構成する任意の同一箇所に多重化して設置された複数のセンサからのセンサ値と、他のセンサセットを構成する複数のセンサからのセンサ値との相関関係をモデル化した関係性モデルを格納するデータベースを参照する処理と、
前記一のセンサセットを構成する各センサのセンサ値及び他のセンサセットを構成する前記各センサのセンサ値間の相関関係と、前記データベースに格納され、前記モデル化された関係性モデルの相関関係とを比較する処理を実行して、
前記一のセンサセット及び他のセンサセットから検出された各センサ値の相関関係における、前記モデル化された関係モデルの相関関係に対しての一のセンサセットに属する各センサに関する相関関係の乱れをそれぞれ検出する処理と、
それぞれ検出した前記相関関係の乱れの少ないセンサを前記一のセンサセットから有効なセンサ値をとるセンサとして選択する処理と、
をコンピュータに実行させるためのセンサ監視プログラム。
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