JP2023104374A - 計器不確かさ評価システム、および、計器不確かさ評価方法 - Google Patents

計器不確かさ評価システム、および、計器不確かさ評価方法 Download PDF

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Abstract

【課題】プラントに設置された計器の不確かさを定量評価する。【解決手段】計器不確かさ評価システム1は、プラント3の給水流量を計測する複数の流量計を備え、流量計の内、少なくとも1つが校正記録を有している計測系統において、流量計による計測値の時間平均値から相対バイアス成分を算出する相対バイアス成分算出部13、計器間の計測値の時間遅れを算出する時間遅れ補償部14、計測値の物理的な時間変動成分を除去する給水揺らぎ除去部15、計測値の物理的な時間変動を除去した成分から相対ランダム成分を算出する相対ランダム成分算出部16、計測値の相対ランダム成分の正規性を判断する正規性判断部17、計測値の相対ランダム成分の正規性の有無に応じた第1出力手段181と第2出力手段182を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、プラント等の給水流量や圧力や温度などを計測する計器の不確かさを評価する計器不確かさ評価システム、および、計器不確かさ評価方法に関する。
火力、原子力などの発電プラントでは、ボイラや原子炉に供給される給水を加熱して蒸気を発生させ、蒸気タービンを駆動させて発電する。そのため、発電プラントでは、プラント熱出力を制御する上で、給水流量を正確に把握することは重要である。特に原子力プラントでは、許認可熱出力の範囲内でプラントを運転することが求められており、給水流量の計測値に加えて、給水流量計の不確かさを管理することが必要である。
一方で、発電プラントの給水流量計は、200℃以上の高温域で使用される。そのため、給水流量計のフローノズル表面にスケールが付着し、プラント運転中に見かけの流量値が増加する給水ドリフトが発生する場合がある。また、発電プラントの給水流量計は、大流量、高温条件での使用される。そのため、発電プラントの給水流量計は、実機設置前に実機と同一の流量・温度条件で精度を確認する試験は省略されることが多い。この場合、不確かさに影響する流量係数は、低流量試験での値から外挿評価される。
上記のように、給水流量計の不確かさは、給水ドリフトの影響および外挿に伴う偏差を加味した保守的な値で管理されている場合がある。しかし、給水ドリフトは常に発生するわけではなく、外挿に伴う偏差もプラントによって変化する。そのため、給水流量計の不確かさは過度に保守的な値となっている可能性がある。
近年、既設計器の情報からプラントのヒートバランスを満足する尤もらしい解を求め、プラント性能を監視するデータリコンシリエーション技術が提案されている。本技術では各計器の不確かさを重みとして計測値を補正するため、不確かさの正確な把握が重要である。
以上の点から、給水流量計を含む計器の不確かさをプラント運転データから正確に評価することは熱出力管理、プラント性能監視の面から重要である。
特許文献1には、プラントの運転データに基づき真値を推定する真値推定手段と、真値推定手段の推定精度に関するデータから総合評価することで、最も確からしい推定真値を求め、各計器の推定ドリフト量を算出するプラント計装制御装置が開示されている。真値推定手段には、線形モデル、ニューラルネットワーク、データリコンシリエーションなどが用いられ、推定モデルの調整や学習には、事前に取得したプラント運転データが用いられる。
特開2005-338049号公報
特許文献1では、不確かさの一要素であるバイアス成分(ドリフト量)を、線形モデル、ニューラルネットワーク、データリコンシリエーションの推定値から予測できるが、線形モデル、ニューラルネットワーク、データリコンシリエーションの推定値自身が有する不確かさは評価できないため、各計器のバイアス成分を定量値として示すことが出来なかった。また、沸騰水型原子炉では給水流量に時間的な揺らぎ(以下、給水揺らぎ)を含み、不確かさの残りの要素であるランダム成分と混在するため、特許文献1の手法から、給水流量計の不確かさランダム成分を定量評価できない課題があった。
そこで、本発明は、プラントに設置された計器の不確かさの定量評価を可能とする計器不確かさ評価システム、および、計器不確かさ評価方法を提供することを課題とする。
前記した課題を解決するため、本発明の計器不確かさ評価システムは、同一の計測対象に対し複数の計器を備え、前記計器の内、少なくとも1つが校正記録を有している計測系統において、前記計器による計測値の時間平均値から相対バイアス成分を算出する相対バイアス成分算出部、前記計器間の前記計測値の時間遅れを算出する時間遅れ補償部、前記計測値の物理的な時間変動成分を除去する時間変動成分除去部、前記時間変動成分除去部が物理的な時間変動を除去した成分から相対ランダム成分を算出する相対ランダム成分算出部、前記計測値の前記相対ランダム成分の正規性を判断する正規性判断部、前記計測値の前記相対ランダム成分の正規性の有無に応じた複数の出力手段、を有することを特徴とする。
本発明の計器不確かさ評価方法は、同一の計測対象に対し複数の計器を備え、前記計器の内、少なくとも1つが校正記録を有している計測系統において、前記計器による計測値の時間平均値から相対バイアス成分を算出するステップ、前記計器間の前記計測値の時間遅れを算出するステップ、前記計測値の物理的な時間変動成分を除去するステップ、物理的な時間変動を除去した成分から相対ランダム成分を算出するステップ、前記計測値の前記相対ランダム成分の正規性を判断するステップ、前記計測値の前記相対ランダム成分の正規性の有無に応じた複数の出力を実施するステップ、を実行することを特徴とする。
その他の手段については、発明を実施するための形態のなかで説明する。
本発明によれば、プラントに設置された計器の不確かさの定量評価が可能となる。
第1の実施形態に係る計器不確かさ評価システムの構成を示す構成図である。 原子力プラントの構成を示す構成図である。 相対バイアス成分算出部の時間平均回数を定めるフローを示したフロー図である。 相対バイアス成分算出部の時間平均回数を定める動作を示すグラフである。 相対バイアス成分算出部の入力データの一例を示すグラフである。 相対バイアス成分算出部の出力データの一例を示すグラフである。 時間遅れ補償部の出力データの一例を示す図である。 給水揺らぎ除去部の出力データの一例を示す図である。 正規性判断部の出力データの一例を示す図である。 正規性判断部の出力データの一例を示すグラフである。 第2の実施形態の計器不確かさ評価システムの構成を示す構成図である。 第3の実施形態の計器不確かさ評価システムの構成を示す構成図である。 第4の実施形態の計器不確かさ評価システムの構成を示す構成図である。
以降、本発明を実施するための形態を、各図と数式を参照して詳細に説明する。
《第1の実施形態》
第1の実施形態では、定期検査中に実流検定により不確かさが定量評価されている復水流量計を基準計器とし、そこからの偏差を評価することで、給水流量に関する各計器の不確かさを定量評価する手段を提供する。また、本手段で得られた各計器の不確かさを用いたタービン性能監視手段、データリコンシリエーションによるプラント性能監視手段、計器ドリフト管理による計器校正の適正化手段についても、第2から第4の実施形態で説明する。
図1は、第1の実施形態に係る計器不確かさ評価システム1の構成を示す構成図である。
計器不確かさ評価システム1は、プラント3から計測値を取得する。この計器不確かさ評価システム1は、計測手段12、相対バイアス成分算出部13、時間遅れ補償部14、給水揺らぎ除去部15、相対ランダム成分算出部16、正規性判断部17、第1出力手段181、第2出力手段182を備える。
計測手段12は、プラント3の給水流量を計測する複数の流量計(計器)から計測値を取得する。
相対バイアス成分算出部13は、これら複数の計器の内、少なくとも1つが校正記録を有している計測系統において、計器による計測値の時間平均値から相対バイアス成分を算出する。
時間遅れ補償部14は、各計測値の計器間の時間遅れを算出する。
給水揺らぎ除去部15は、各計測値の計器間の物理的な時間変動成分を除去する時間変動成分除去部として機能する。これにより、給水揺らぎとランダム誤差とを分離することができる。
相対ランダム成分算出部16は、物理的な時間変動を除去した成分から相対ランダム成分を算出する。この相対ランダム成分は、計測値から相対バイアス成分と時間変動成分を除去したものであり、計器が正常な場合には正規性を有していることが期待される。
正規性判断部17は、給水揺らぎ除去部15の出力データから正規性の有無を判断する。正規性判断部17は、正規性を有している場合には第1出力手段181から各計器の不確かさを定量的に出力させ、正規性を有していない場合には第2出力手段182から各計器の不確かさを定量的に出力させる。第1出力手段181と第2出力手段182は、計測値の相対ランダム成分の正規性の有無に応じた複数の出力手段である。これにより計器不確かさ評価システム1は、計器の不確かさを定量的に評価可能である。
図2は、プラント3の構成を示す構成図である。
プラント3は、復水器30と、ポンプ31と、給水ポンプ39と、復水ろ過脱塩装置33と、空気抽出器35と、復水器36と、低圧給水加熱器37と、高圧給水加熱器41と、原子炉圧力容器43と、高圧タービン46と、湿分分離器47と、低圧タービン48とを含んで構成される。なお、図では高圧タービン46のことを「高圧TB」と省略して記載している。
復水器30,36は、蒸気を復水する。ポンプ31と給水ポンプ39は、水を次の構成要素に送り出す。復水ろ過脱塩装置33は、復水された水をろ過すると共に脱塩する。空気抽出器35は、水に混入した空気を抽出する。低圧給水加熱器37は、低圧タービン48に接続されて水を加熱する。高圧給水加熱器41は、高圧タービン46に接続されて水を加熱する。原子炉圧力容器43は、核燃料が装荷された炉心を内蔵し、その炉心で軽水を加熱させて沸騰させた際の蒸気を得ている。その蒸気は蒸気配管を通して高圧タービン46と、湿分分離器47と、低圧タービン48とに導かれる。
主蒸気配管から低圧タービン48へ入った乾燥蒸気は、低圧タービン48を駆動した後に、この低圧タービン48から吐出される。吐出された蒸気は、低圧タービン48の下部に設置された復水器30で凝縮されて水になり、その水は再び原子炉圧力容器43への給水になる。
この水は、以下に示す機器を通して原子炉圧力容器43に戻される。復水器30から吐出された水は、ポンプ31で昇圧された後、復水ろ過脱塩装置33を通過し原子炉給水として十分な水質に浄化処理される。浄化処理された水は、空気抽出器35と復水器36を経て、低圧給水加熱器37にて加熱され、給水ポンプ39で昇圧された後に高圧給水加熱器41で加熱される。加熱された水は、原子炉圧力容器43へ送られる。原子炉圧力容器43で加熱された水は、高圧タービン46を回転されたのちに湿分分離器47によって不要な水が除去されたのちに、低圧タービン48に導かれる。
プラント3は更に、給水流量を計測するための計器として、復水流量計32、流量計34,38、給水流量計42、流量計45および水位計44を含んで構成される。
復水流量計32は、ポンプ31が送り出す水の流量を計測する。流量計34は、復水ろ過脱塩装置33から流れ出る水の流量を計測する。流量計38は、給水ポンプ39の入口流量を計測する。給水流量計42は、原子炉圧力容器43に給水する流量を計測する。流量計45は、原子炉圧力容器43から高圧タービン46に送られる蒸気の流量を計測する。そして水位計44は、原子炉圧力容器43の水位を計測する。
計器不確かさ評価システム1は、まず、プラント3の各計器から計測手段12を介して実測値を取得する。
i番目の計器で取得された実測値Xi(t)は、時間t、真値Zi(t)、不確かさのランダム成分Ei(t)、不確かさのバイアス成分Bi、計器間の時間遅れτiを用いると、以下の式(1)で表される。
Figure 2023104374000002
同一の対象を複数の計器で計測する場合、真値は同一となるので、以下の式(2)で表わされる。
Figure 2023104374000003
本実施形態では、式(2)を用いて各計器の不確かさ(Ei+Bi)を定量評価する。本実施形態では、i=0の計器を、復水流量を計測する基準計器である流量計34とする。i=1の計器は、給水ポンプ39の入口流量を計測する流量計38とする。i=2の計器は、給水流量を計測する給水流量計42する。i=3の計器は、復水ろ過脱塩装置33の入口流量を計測する復水流量計32とする。
相対バイアス成分算出部13は、時間平均を有限で打ち切ることによる残余項εの許容値および許容値を満足する時間平均回数nを定め、各計器の時間平均値を算出する。εの許容値は、例えば基準計器の不確かさバイアス成分の1/100とするとよい。
図3と図4を参照して、時間平均回数nを定める手順を説明する。
相対バイアス成分算出部13は、全ての計器の計測値を、十分長い期間(例えば1時間)、時間平均した基準平均値を算出し(ステップS10)、対象となる計器の時間平均値を算出する(ステップS11)。相対バイアス成分算出部13は、基準平均値との偏差を時間平均回数nに対してグラフ化する(ステップS12)。このグラフを図4に示す。
図4の縦軸は、基準平均値との偏差である。図4の横軸は、時間平均回数nである。グラフの実線は、流量計34の時間平均値である。グラフの細破線は、流量計38の時間平均値である。グラフの粗い破線は、給水流量計42の時間平均値である。ここでは全ての計器のn回後の時間平均値が、許容値である残余項ε以下となったことを示している。
相対バイアス成分算出部13は、全ての計器において偏差がεの許容値を下回った段階のnを以降の評価における時間平均回数として採用すると(ステップS13)、図3の処理を終了する。
相対バイアス成分算出部13は、運転サイクル中に一度だけ本手順を実施すればよい。各計器で得られた実測値をn回平均するとXiの平均値が得られる。Xiの平均値は、式(2)から以下の式(3)のように導かれる。
Figure 2023104374000004
式(3)を変形し、基準計器の不確かさのバイアス成分B0からの相対バイアス成分ΔBi
(=Bi-B0)を求める。ΔBiの計算式は以下の通りである。
Figure 2023104374000005
相対バイアス成分算出部13は、式(2)から式(4)を差し引くことで、相対バイアス成分ΔBiを除いた実測値X'iを算出する。以上が相対バイアス成分算出部13の機能である。
図5は、相対バイアス成分算出部13の入力データの一例を示すグラフである。グラフの縦軸は給水流量の実測値Xiを示し、横軸は時間を示している。X0は基準計器である流量計34の実測値である。X1は流量計38の実測値である。X2は給水流量計42の実測値である。X3は復水流量計32の実測値である。
図6は、相対バイアス成分算出部13の出力データの一例を示すグラフである。グラフの縦軸は相対バイアス成分を除去した給水流量X'iを示し、横軸は時間を示している。X'0は基準計器である流量計34の実測値から相対バイアス成分ΔBiを除去した値である。X'1は流量計38の実測値から相対バイアス成分ΔBiを除去した値である。X'2は給水流量計42の実測値から相対バイアス成分ΔBiを除去した値である。X'3は、復水流量計32の実測値から相対バイアス成分ΔBiを除去した値である。図5のグラフのプロットに比べて図6のグラフでは、各計器の計測値の差が少なくなっている。
図1に戻り説明を続ける。時間遅れ補償部14は、基準計器における時間を基準とし、そこからの各計器における時間遅れτiを補正する。時間遅れの発生要因は主に、圧力波が計器間の配管内を伝播する時間である。時間遅れ補償部14は、計器間の配管長さLi、計器間の平均流速Vi、計器間の平均音速Ciから時間遅れτiを以下の式で評価する。
Figure 2023104374000006
配管長さLiは、設計図面から求められる。平均流速Viは、流量の時間平均値を配管断面積で除した値から求められる。平均音速Ciは、管内流体の平均圧力および平均温度から蒸気表を介して求められる。時間遅れ補償部14は、式(5)で求めた各計器における時間遅れτiを用いて相対バイアス成分を除いた実測値を補正する。より正確に時間遅れを評価するため、数値流体力学(CFD)に基づく数値計算結果を用いてもよい。
図7は、時間遅れ補償部14の出力データの一例を示す図である。グラフの縦軸は相対バイアス成分と時間遅れを補償した給水流量X'iを示し、横軸は時間を示している。X'0は基準計器である流量計34の実測値から相対バイアス成分と時間遅れを補償した値である。X'1は流量計38の実測値から相対バイアス成分と時間遅れを補償した値である。X'2は給水流量計42の実測値から相対バイアス成分と時間遅れを補償した値である。X'3は復水流量計32の実測値から相対バイアス成分と時間遅れを補償した値である。図6のグラフのプロットに比べて図7のグラフでは、各計器の値の位相差が少なくなっている。
図1に戻り説明を続ける。給水揺らぎ除去部15は、相対バイアス成分および時間遅れが除去された実測値から給水揺らぎ成分を特定して除去する。式(2)において相対バイアス成分ΔBiを除去し、時間遅れτiを補償すると、給水流量X'i(i=0から3)は以下の通りとなる。
Figure 2023104374000007
Figure 2023104374000008
Figure 2023104374000009
Figure 2023104374000010
給水揺らぎは実現象であるため、真値Z(t)の時間変動成分として各計器で計測される。式(7)、式(8)、式(9)から、それぞれ式(6)を差し引くことで、流量の実測値から給水揺らぎおよびバイアス成分が除去された値の時間変動成分を得ることができる。
図1に戻り説明を続ける。相対ランダム成分算出部16は、給水揺らぎ除去部15の出力データを用いて相対ランダム成分を算出する。基準計器の不確かさランダム成分E0からの相対値を相対ランダム成分ΔEi(=Ei-E0)と定義すると、給水揺らぎ除去部15の出力データは、以下の式(10)から式(12)で示される。
Figure 2023104374000011
Figure 2023104374000012
Figure 2023104374000013
図8は、給水揺らぎ除去部15の出力データの一例を示す図である。図8の縦軸は、給水ゆらぎを除く実測値の時間変動成分を示し、横軸は時間を示している。細かい破線は、基準計器に対する流量計38の相対ランダム成分ΔE1である。粗い破線は、基準計器に対する給水流量計42の相対ランダム成分ΔE2である。実線は、基準計器に対する復水流量計32の相対ランダム成分ΔE3である。
給水揺らぎ除去部15の出力データである相対ランダム成分ΔEiが正規分布に従う場合、相対ランダム誤差の標準偏差σΔEiおよび各計器の標準偏差σEiには以下の統計的関係が成り立つ。
Figure 2023104374000014
Figure 2023104374000015
Figure 2023104374000016
相対ランダム成分算出部16は、給水揺らぎ除去部15の出力データである相対ランダム成分ΔE1、ΔE2、ΔE3の分散を計算して、その平方根を算出する。これにより相対ランダム成分算出部16は、各計器における相対ランダム成分ΔEiの標準偏差σΔEiを出力する。
図9は、正規性判断部17の出力データの一例を示す図である。このデータは計器番号欄と、歪度欄と、尖度欄と、正規性欄とを含み、各列に各計器の出力データの判定結果が格納される。計器番号欄には、計器を識別するための番号が格納される。歪度欄には、この計器の計測データの分布がどれだけ非対象に歪んでいるかを示す指標が格納される。尖度欄には、この計器の計測データの分布が正規分布と比べてどれだけ尖っているかを示す指標が格納される。正規性欄には、この計器の計測データの分布が所定の正規性を有するか否かを示す判断結果が格納される。なお、正規性を有するときの判断結果は"OK"となり、正規性を有さないときの判断結果は"NG"となる。
正規性判断部17は、給水揺らぎ除去部15の出力データから正規性の有無を判断し、相対ランダム成分算出部16の出力データの採用可否を判断する。正規性判断部17は、入力データである相対ランダム成分ΔE1、ΔE2、ΔE3の度数分布を出力する。そして、正規性判断部17は、各度数分布の歪度および尖度を算出して、定量的に正規性の有無を判断する。正規性有りと判断する範囲は、例えば、歪度が0.0以上かつ0.5以下、尖度が2.5以上かつ3.5以下であるが、これに限られない。
なお、相対ランダム成分ΔE1、ΔE2、ΔE3の度数分布を正規分布のフィッティングカーブと比較可能に表示することで、ユーザが正規性を定性的に確認する手段を設けてもよい。
図10は、正規性判断部17の出力データの一例を示すグラフである。
このグラフの縦軸は度数を示し、横軸は時間変動量を示している。実線は正規分布のフィッティングカーブである。
正規性判断部17にて給水ゆらぎを除去した実測値が正規性有りと判断された場合、第1出力手段181は、各計器の不確かさを定量的に算出して出力する。相対バイアス成分算出部13の出力である相対バイアス成分ΔBi(=Bi-B0)において、基準計器のバイアス成分B0は定期検査時の計器校正記録から既知であるので、以下の式(16)で各計器のバイアス成分Biを算出する。
Figure 2023104374000017
正規性判断部17の結果から、各計器において式(13)から式(15)までが成立するので、相対ランダム成分算出部16の出力である相対ランダム成分の標準偏差σΔEiを用いて各計器のランダム成分を定量評価する。基準計器のランダム成分σE0は、定期検査時の計器校正記録から既知であるので、以下の式(17)で各計器のランダム成分を算出する。
Figure 2023104374000018
以上の手続きから各計器の不確かさ(Bi+σEi)が求まり、給水流量の不確かさを定量的に把握することが可能となる。これらの値をプロセスコンピュータに入力して表示することで、熱出力管理を適正化したプラント運転が可能となるため、過度な保守性を排除し、許認可熱出力の範囲内で発電量を向上させたプラント運転が可能となる。
正規性判断部17にて給水ゆらぎを除去した実測値が、正規性無しと判断された場合、第2出力手段182は、各計器の不確かさを定量的に算出して出力する。相対バイアス成分算出部13の出力である相対バイアス成分ΔBi(=Bi-B0)において、基準計器のバイアス成分B0は、定期検査時の計器校正記録から既知である。よって、第2出力手段182は、式(16)で各計器のバイアス成分Biを算出する。正規性判断部17の結果から、各計器において式(13)から式(16)が成立しないので、第2出力手段182は、各計器のランダム成分の標準偏差σEiを、JIS値やプラント納入時の計器仕様表に記載の要求精度値で代替する。
以上の手続きから各計器の不確かさ(Bi+σEi)が求まり、給水流量の不確かさを定量的に把握することが可能となる。これらの値をプロセスコンピュータに入力して表示することで、熱出力管理を適正化したプラント運転が可能となるため、過度な保守性を排除し、許認可熱出力の範囲内で発電量を向上させたプラント運転が可能となる。
本実施形態の計器不確かさ評価システム1によれば、実流検定が行われず、給水ドリフトや流量係数の外挿偏差を考慮して保守的に評価されている給水流量計の不確かさを、プラント運転データから定量的に評価することができる。これによりプラントの熱出力管理を適正化し、許認可熱出力の範囲内で発電量を向上させることが可能となる。
また、計器不確かさ評価システム1で得られた運転データに基づく各計器の不確かさを用いることで、高精度なタービン性能監視、プラント性能監視が可能となる。各計器の不確かさのトレンドから、各計器の校正時期を適正化し、計器校正物量を低減することが可能となる。
《第2の実施形態》
第2の実施形態では、第1の実施形態で得られた各計器の不確かさを用いたタービン性能監視手段について説明する。
図11は、第2の実施形態の計器不確かさ評価システム1Aの構成を示す構成図である。第2の実施形態の計器不確かさ評価システム1Aは、第1の実施形態と基本的な構成は同じであるが、水位変動値補正部19が追加された構成となっている。
水位変動値補正部19は、プラント3の水位変動を補正する機能を有する。
図2で示したように、原子力プラントは、給水配管から供給される給水を原子炉内の炉心で加熱し、蒸気を発生させて高圧タービン46や低圧タービン48を駆動して発電する。原子炉の熱出力管理に加え、蒸気タービンの性能監視もプラント熱効率の向上には重要である。蒸気タービンの性能監視には、流入する蒸気流量を正確に把握することが必要である。しかし、原子炉内には水位が形成されて時間的に変動するため、原子炉入口の給水流量の瞬時値と、原子炉出口の主蒸気流量の瞬時値とは、一致しない。
第2の実施形態は、上記の課題を鑑みて考案したものである。第2の実施形態の計器不確かさ評価システム1Aによれば、給水流量に加え、タービン性能監視に必要となる主蒸気流量の不確かさも運転データから定量的に評価でき、プラントの効率的な運転が可能となる。
以下に、第2の実施形態の計器不確かさ評価システム1Aの動作を説明する。まず、計測手段12は、プラント3の各計器から、主蒸気流量を含む実測値を取得する。本実施形態では、i=0の計器を、基準計器である流量計34とする。i=1の計器は、主蒸気流量計である流量計45とする。i=2の計器は、原子炉水位を計測する水位計44とする。第1の実施形態と同様の変数を用いて、式(18)から式(20)にて各計器で取得された実測値を表す。
Figure 2023104374000019
Figure 2023104374000020
Figure 2023104374000021
ここで、Yは、原子炉水位である。ΔYは、原子炉水位の時間変化量である。Aは、原子炉水面の表面積である。
相対バイアス成分算出部13は、第1の実施形態と同様に、残余項εの許容値および許容値を満足する時間平均回数nを定め、各計器の時間平均値を算出する。ΔYは原子炉水位の時間変化量であり、原子炉水位は一定となるように制御されていることから、ΔYの時間平均値は0となる。よって、給水流量X0は、以下の式(21)で算出される。
Figure 2023104374000022
給水流量X1は、以下の式(22)で算出される。
Figure 2023104374000023
式(22)から式(21)を差し引くことで相対バイアス成分ΔB1(=B1-B0)を求めることができる。そして、式(19)から相対バイアス成分ΔB1を差し引くことで、相対バイアス成分ΔB1を除いた実測値X'1を算出し、相対バイアス成分算出部13の出力データとすることができる。
時間遅れ補償部14は、基準計器における時間を基準とし、そこからの各計器における時間遅れτiを補正する。補正手続きは第1の実施形態と同様であるため、説明を割愛する。
水位変動値補正部19は、原子炉水位の実測データから、給水流量と主蒸気流量の水位変動に伴う偏差を補正する。原子炉水位の時間変化量ΔYは、式(20)の原子炉水位実測データを用いて以下の式(23)で評価する。
Figure 2023104374000024
ここで、Δtはサンプリング時間である。X2のバイアス成分B2は時間変化しないので、式(23)を導出する過程で0となる。X2のランダム成分E2は、式(23)を導出する過程で0とはならないが、通常、原子炉水位は複数の計器で計測されているため、それぞれの平均を取ることで、ほぼ0とすることが可能である。水位変動値補正部19は、式(23)により算出される水位の時間変化量ΔY'を出力データとする。
給水揺らぎ除去部15は、相対バイアス成分および時間遅れが除去された実測値から給水ゆらぎ成分を特定して除去する。式(18)と式(19)において、相対バイアス成分を除去し、時間遅れを補償すると、実測値X'iは、以下の式(24)と式(25)のようになる。
Figure 2023104374000025
Figure 2023104374000026
式(25)から式(24)を差し引くことで、相対ランダム成分ΔE1(=E1-E0)を算出できる。
Figure 2023104374000027
給水揺らぎ除去部15は、相対ランダム成分ΔE1を出力データとする。
相対ランダム成分算出部16、正規性判断部17、第1出力手段181、第2出力手段182は、第1の実施形態と同様の処理であるため、説明を割愛する。
第2の実施形態により、給水流量に加え、タービン性能監視に必要となる主蒸気流量の不確かさも運転データから定量的に評価できる。よって、熱出力管理の適正化に加え、タービン性能監視を高精度化し、タービンメンテナンス時期の適正化や、タービン効率を最大化するプラント運転が可能となる。
《第3の実施形態》
第3の実施形態は、データリコンシリエーションによるプラント性能監視手段について説明する。
図12は、第3の実施形態の計器不確かさ評価システム1Bの構成を示す構成図である。第3の実施形態の計器不確かさ評価システム1Bは、第2の実施形態と基本的な構成は同じであるが、プラント性能評価部21が追加された構成となっている。
近年、既設計器の情報から、プラントのヒートバランスを満足する尤もらしい解を求めて、プラント機器の性能劣化や計器ドリフト、蒸気リークを検知するデータリコンシリエーション技術が提案されている。また、機械学習を用いた同様のプラント性能監視技術がある。これらの技術において、各計器の不確かさは補正における重みとして用いられるため、運転データに基づく正確な不確かさ評価が求められている。
第3の実施形態は、上記の課題を鑑みて考案したものである。第3の実施形態の計器不確かさ評価システム1Bは、運転データに基づく正確な不確かさを反映したデータリコンシリエーションを行う。これにより、説明性が高く、高精度な熱出力監視、タービン性能監視、機器性能監視、計器ドリフト監視、蒸気リーク監視が可能となる。
計測手段12、相対バイアス成分算出部13、時間遅れ補償部14、水位変動値補正部19、給水揺らぎ除去部15、相対ランダム成分算出部16、正規性判断部17、第1出力手段181、第2出力手段182は、第1の実施形態および第2の実施形態と同様であるので説明を割愛する。
プラント性能評価部21は、第1出力手段181または第2出力手段182で出力された運転データに基づく計器不確かさを用いて、プラント性能を評価する。性能評価方法として、例えばデータリコンシリエーションが用いられる。データリコンシリエーションでは、各計器の不確かさ(Bi+σEi)を重みとして、ヒートバランス等で構成される制約条件を満足する尤もらしい解を算出する。評価式は、以下の式(27)と式(28)である。
Figure 2023104374000028
Figure 2023104374000029
ここでJは目的関数、xiは補正後の計測値、Fはヒートバランス等で構成される制約条件である。本実施形態では、補正の重みとなる不確かさ(Bi+σEi)が運転データに基づく正確な値となるため、より説明性が高く、高精度なデータリコンシリエーションが可能となる。
補正量の大きさを表すペナルティ値Pは、以下の式(29)で算出できる。
Figure 2023104374000030
データリコンシリエーションの出力値であるxiを用いてプラント運転することで、プラントの熱出力管理を適正化しつつ、許認可熱出力の範囲内で発電量を向上したプラント運転が可能となる。また、式(29)に示した補正量の大きさを表すペナルティ値を監視することで、タービン性能監視、機器性能監視、計器ドリフト監視、蒸気リーク監視が可能となる。
《第4の実施形態》
第4の実施形態は、計器ドリフト管理による計器校正の適正化手段について説明する。
図9は、第4の実施形態における計器不確かさ評価システム1Cの構成図である。
第4の実施形態の計器不確かさ評価システム1Cは、第2の実施形態と基本的な構成は同じであるが、計器不確かさ予測部22および計器校正計画部23が追加された構成となっている。
原子力プラントには多数の計器があり、現状では時間基準保全により計器校正が実施されている。今後、原子力プラントの稼働率向上には、定期検査期間の短縮が必要であるため、計器校正も不確かさの状態に応じて校正時期を定める状態基準保全に移行することが望ましい。
第4の実施形態は上記の課題を鑑みて考案したものである。第4の実施形態により、運転データに基づく正確な不確かさを算出できる。これにより、プラント3に設置された計器の状態を把握することができ、状態基準保全における計器校正により、計器校正の工数を低減することが可能となる。
計測手段12、相対バイアス成分算出部13、時間遅れ補償部14、水位変動値補正部19、給水揺らぎ除去部15、相対ランダム成分算出部16、正規性判断部17、第1出力手段181、第2出力手段182は、第2の実施形態と同様であるので説明を割愛する。
計器不確かさ予測部22は、第1出力手段181または第2出力手段182で出力される運転データに基づく計器不確かさを記録しておき、その変化傾向から不確かさ許容値に到達する時期を予測する。不確かさ許容値は例えば、プラント納入時の計器仕様表に記載されている要求精度値とする。
不確かさ変化傾向から不確かさ許容値に到達する時期を予測する手段は様々なものがあるが、最も単純なものは線形外挿である。変化傾向に応じて2次関数または高次関数による外挿、多項式による外挿、ニューラルネットワークのような機械学習による予測法を用いてもよい。
計器校正計画部23は、計器不確かさ予測部22で出力される各計器の不確かさ許容値への到達時期の予測値を受け、計器校正の計画を策定する。ある定期検査に計器校正が集中しないように、計器校正物量が各定期検査で平滑化されるように、計器校正を計画する。
第4の実施形態により、従来、時間基準保全で実施されていた計器校正を状態基準保全に移行することができる。これにより計器校正物量を低減すると共に、各定期検査における計器校正物量を平滑化可能であり、原子力プラントの稼働率向上に必要な定期検査期間の短縮を実現する。
(変形例)
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば上記した実施形態は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることも可能である。
上記の各構成、機能、処理部、処理手段などは、それらの一部または全部を、例えば集積回路などのハードウェアで実現してもよい。上記の各構成、機能などは、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈して実行することにより、ソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイルなどの情報は、メモリ、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)などの記録装置、または、フラッシュメモリカード、DVD(Digital Versatile Disk)などの記録媒体に置くことができる。
各実施形態に於いて、制御線や情報線は、説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には、殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
本発明の変形例として、例えば、次の(a)~(c)のようなものがある。
(a) 本発明は原子力プラントに限定されず、火力プラントなどの別形態の発電設備に適用してもよく、さらに発電設備以外の任意のプラントに適用してもよい。
(b) 本発明の計器は流量計に限定されず、同一対象を計測する任意の計器に適用してもよい。
(c) 本発明の計器の計測対象は、給水流量に限定されず、圧力や温度を計測対象としてもよく、さらに他のものを計測対象としてもよい。
1,1A~1C 計器不確かさ評価システム
3 プラント
12 計測手段
13 相対バイアス成分算出部
14 時間遅れ補償部
15 給水揺らぎ除去部 (時間変動成分除去部)
16 相対ランダム成分算出部
17 正規性判断部
181 第1出力手段
182 第2出力手段
19 水位変動値補正部
21 プラント性能評価部
22 計器不確かさ予測部
23 計器校正計画部
30 復水器
31 ポンプ
32 復水流量計
33 復水ろ過脱塩装置
34 流量計
35 空気抽出器
36 復水器
37 低圧給水加熱器
38 流量計
39 給水ポンプ
41 高圧給水加熱器
42 給水流量計
43 原子炉圧力容器
44 水位計
45 流量計
46 高圧タービン
47 湿分分離器
48 低圧タービン

Claims (12)

  1. 同一の計測対象に対し複数の計器を備え、前記計器の内、少なくとも1つが校正記録を有している計測系統において、前記計器による計測値の時間平均値から相対バイアス成分を算出する相対バイアス成分算出部、
    前記計器間の前記計測値の時間遅れを算出する時間遅れ補償部、
    前記計測値の物理的な時間変動成分を除去する時間変動成分除去部、
    前記時間変動成分除去部が物理的な時間変動を除去した成分から相対ランダム成分を算出する相対ランダム成分算出部、
    前記計測値の前記相対ランダム成分の正規性を判断する正規性判断部、
    を有することを特徴とする計器不確かさ評価システム。
  2. 前記計器の計測対象は、プラントの給水流量である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の計器不確かさ評価システム。
  3. 前記プラントの水位変動値から、前記プラントの給水流量と主蒸気流量の水位変動に伴う偏差を補正する水位変動値補正部を備える、
    ことを特徴とする請求項2に記載の計器不確かさ評価システム。
  4. 前記計器の計測対象は、プラントの圧力または温度である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の計器不確かさ評価システム。
  5. 前記正規性判断部は、前記計測値の前記相対ランダム成分の歪度と尖度から正規性の有無を判断する、
    ことを特徴とする請求項1から4のうち何れか1項に記載の計器不確かさ評価システム。
  6. 前記正規性判断部が判断した前記計測値の前記相対ランダム成分の前記正規性の有無に応じた複数の出力手段、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の計器不確かさ評価システム。
  7. 前記計器はプラントに設置されており、
    前記複数の出力手段で出力された運転データに基づく計器不確かさを用いて、前記プラントの性能を評価するプラント性能評価部を更に備える、
    ことを特徴とする請求項6に記載の計器不確かさ評価システム。
  8. 前記プラント性能評価部は、各計器の不確かさを重みとして、所定の制約条件を満足する尤もらしい解を算出することにより前記プラントの性能を評価する、
    ことを特徴とする請求項7に記載の計器不確かさ評価システム。
  9. 前記計器による計測値の不確かさの増加傾向を予測する機能を備えた計器不確かさ予測部、
    前記計器の校正時期と前記計器不確かさ予測部が予測した不確かさの増加傾向に基づき、前記計器の校正計画を策定する計器校正計画部を更に備える、
    ことを特徴とする請求項6に記載の計器不確かさ評価システム。
  10. 前記複数の出力手段は、
    前記計測値の前記相対ランダム成分の正規性が有る場合に、前記計測値のランダム成分と前記計測値のバイアス成分との和を前記計器の不確かさとして出力する第1出力手段と、
    前記計測値の前記相対ランダム成分の正規性が無い場合に、前記計測値のバイアス成分を前記計器の不確かさとして出力する第2出力手段と、
    を含んで構成されることを特徴とする請求項6から9のうち何れか1項に記載の計器不確かさ評価システム。
  11. 前記第1出力手段は、前記相対ランダム成分の標準偏差を用いて前記計測値のランダム成分を算出する、
    ことを特徴とする請求項10に記載の計器不確かさ評価システム。
  12. 同一の計測対象に対し複数の計器を備え、前記計器の内、少なくとも1つが校正記録を有している計測系統において、前記計器による計測値の時間平均値から相対バイアス成分を算出するステップ、
    前記計器間の前記計測値の時間遅れを算出するステップ、
    前記計測値の物理的な時間変動成分を除去するステップ、
    物理的な時間変動を除去した成分から相対ランダム成分を算出するステップ、
    前記計測値の前記相対ランダム成分の正規性を判断するステップ、
    前記計測値の前記相対ランダム成分の正規性の有無に応じた複数の出力を実施するステップ、
    を実行することを特徴とする計器不確かさ評価方法。
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