JP2024035740A - 系統性能監視装置、および、系統性能監視方法 - Google Patents
系統性能監視装置、および、系統性能監視方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】系統の実変動と計器誤差を切り分けて高精度に系統性能を評価する。【解決手段】系統性能監視装置1は、系統に設置された複数の計器の計測値を入力する入力部11と、複数の計器の計測値、および、系統の特性をモデル化した制約条件を基に、複数の計器の計測値の誤差を低減した補正値を算出する計測誤差低減部12とを有する。【選択図】図1
Description
本発明は、系統性能監視装置、および、系統性能監視方法に関する。
火力発電プラントや原子力発電プラントでは、プラントの保全を合理化するため、系統機能を定量監視するニーズが高まっている。
特許文献1には、各真値推定モデルを用い、プラントに設けた複数の検出器から出力した各検出器信号の実測値に基づいて真値を推定する発明が記載されている。
プラントの海水系の冷却系統などでは、海水温変動で状態が変化する。このように状態が変化した場合であっても、高精度に系統性能を監視するためには、計器誤差と実変動とを切り分けることが重要である。
計測誤差を低減する他の技術としてデータ・バリデーション・リコンシリエーション(DVR: Data Validation and Reconciliation)技術が実用化されている。DVR技術とは、冗長性のある既設センサの情報と制約条件とを用いて計器の誤差を校正し、確からしい値を得ることができる計測誤差低減手法である。
DVR技術は計測値の冗長性と制約条件を必要とするが、その設定の困難性からDVR技術を系統監視に適用した例はない。具体的には、DVR技術を活用した系統流量やポンプ性能、熱交換器性能の監視には、プロセスコンピュータによる遠隔からの計測データと、巡回点検で系統の所定箇所を計測した現場計器データとの組み合わせが必要である。
しかし、DVR技術では着目時刻におけるヒートバランスが前提であるが、現場計器データの取得時刻は同一ではないため、そのままではDVR技術をプラントに適用できない。よって、DVR技術をプラントに適用して、実変動と計器の誤差を切り分けて系統性能を評価することはできなかった。
そこで、本発明は、実変動と計器誤差を切り分けて高精度に系統性能を評価することを課題とする。
そこで、本発明は、実変動と計器誤差を切り分けて高精度に系統性能を評価することを課題とする。
前記した課題を解決するため、本発明の系統性能監視装置は、系統に設置された複数の計器の計測値を入力する入力手段と、前記複数の計器の計測値、および、前記系統の特性をモデル化した制約条件を基に、前記複数の計器の計測値の誤差を低減する計測誤差低減手段と、を有することを特徴とする。
本発明の系統性能監視方法は、入力手段が系統に設置された複数の計器の計測値の入力を受け付けるステップと、前記複数の計器の計測値、および、前記系統の特性をモデル化した制約条件を基に、計測誤差低減手段が、前記複数の計器の計測値の誤差を低減するステップと、を有することを特徴とする。
その他の手段については、発明を実施するための形態のなかで説明する。
その他の手段については、発明を実施するための形態のなかで説明する。
本発明によれば、実変動と計器誤差を切り分けて高精度に系統性能を評価することが可能となる。
以降、本発明を実施するための形態を、各図を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る系統性能監視装置1のブロック図である。
系統性能監視装置1は、配管2に設置された複数の流量計3a~3dのデータを遠隔から受信可能に接続されている。この配管2には更に、作業員が巡回時に一時的に所定箇所に設置する現場流量計4aとがある。系統性能監視装置1は、入力部11と、計測誤差低減部12と、現場計器計測誤差設定部13と、推定部14と、劣化検知部15と、記憶部16とを含んで構成される。記憶部16には、この配管2を含む系統の制約条件がモデル化された物理モデル161が格納されている。
図1は、本実施形態に係る系統性能監視装置1のブロック図である。
系統性能監視装置1は、配管2に設置された複数の流量計3a~3dのデータを遠隔から受信可能に接続されている。この配管2には更に、作業員が巡回時に一時的に所定箇所に設置する現場流量計4aとがある。系統性能監視装置1は、入力部11と、計測誤差低減部12と、現場計器計測誤差設定部13と、推定部14と、劣化検知部15と、記憶部16とを含んで構成される。記憶部16には、この配管2を含む系統の制約条件がモデル化された物理モデル161が格納されている。
入力部11は、配管2に設置された複数の流量計3a~3dの計測値を入力する。なお、ここでは配管2が系統であり、複数の流量計3a~3dが計器である。また、現場流量計4aは、所定箇所にて現場計器データを計測する現場計器である。現場流量計4aは、作業員が現場にて巡回点検等のときに所定箇所の指示値を取得するものである。複数の流量計3a~3dの計測値は、真値との間で所定の誤差を有している。
計測誤差低減部12は、複数の流量計3a~3dの計測値、および、系統の特性をモデル化した制約条件を基に、DVR評価により、複数の流量計3a~3dの計測値の誤差を低減した配管2の流量の推定値を算出する。計測誤差低減部12は、流量計3a~3dの信号データおよび制約条件と共に、現場流量計4aの現場計器データを入力として、複数の流量計3a~3dの計測値の誤差を低減した推定値を算出する。なお、ここで計測値の誤差とは、計測値と真値との偏差のことをいう。
作業員は、系統の点検後に、現場流量計4aにより、現場計器データを複数回取得する。現場計器計測誤差設定部13は、この複数回の取得データを基に、現場流量計4aの平均測定値と計測誤差を算出する。
推定部14は、制約条件と各計器の信号の時系列データから、現場流量計4aの箇所における評価時刻の計測データ値を推定する。ここで現場流量計4aとは、作業員が巡回点検にて所定箇所を計測する現場計器である。
推定部14は、制約条件と各計器の信号の時系列データから、現場流量計4aの箇所における評価時刻の計測データ値を推定する。ここで現場流量計4aとは、作業員が巡回点検にて所定箇所を計測する現場計器である。
劣化検知部15は、系統の計測値に基づき、当該系統の劣化を検知する。劣化検知部15は、系統の劣化を検知した場合に警報を発する。なお劣化検知部15は、系統の劣化を検知した場合に、この系統から他の系統に切り替えてもよい。これにより、劣化した系統から健全な他の系統に切り替えて、プラントの運転を継続できる。
記憶部16は、例えばハードディスクなどの大容量記憶装置であり、この系統の物理モデル161を格納している。
本発明では、系統においては少なくとも1つ以上のデータが、遠隔から受信した連続的な計測データであり、現場計器データが物理モデル等を介して遠隔計測データと関連付けられる点に着目する。本実施形態の課題に対し、(1)物理モデル構築、(2)偏差補正、(3)DVR性能評価の3つのフェーズで対応する。
(1)物理モデル構築
物理モデル構築のフェーズにて、プラントの管理者は、ヒートバランスやポンプQ-H特性、熱交換器の熱バランス式や伝熱式、ルート圧損-流量関係式等の、計測データと現場計器データを紐づけるためのDVR評価の制約条件である物理モデル161を構築する。プラントの管理者は、この物理モデル161を、予め系統性能監視装置1の記憶部16に格納する。
物理モデル構築のフェーズにて、プラントの管理者は、ヒートバランスやポンプQ-H特性、熱交換器の熱バランス式や伝熱式、ルート圧損-流量関係式等の、計測データと現場計器データを紐づけるためのDVR評価の制約条件である物理モデル161を構築する。プラントの管理者は、この物理モデル161を、予め系統性能監視装置1の記憶部16に格納する。
(2)偏差補正
偏差補正のフェーズにて、作業者は、計器・機器異常が無視できる機器点検直後に現場計器データを取得して系統性能監視装置1に入力する。そして系統性能監視装置1は、現場計器データと計測データとを併せて物理モデル161の偏差を補正し、物理モデル161の特性を実機の健全状態に合わせ込む。また、作業者は、この現場計器データを各現場計器から複数回取得して、系統性能監視装置1に入力する。系統性能監視装置1は、現場計器データのばらつきから標準偏差を求め、現場計器の誤差を設定する。
偏差補正のフェーズにて、作業者は、計器・機器異常が無視できる機器点検直後に現場計器データを取得して系統性能監視装置1に入力する。そして系統性能監視装置1は、現場計器データと計測データとを併せて物理モデル161の偏差を補正し、物理モデル161の特性を実機の健全状態に合わせ込む。また、作業者は、この現場計器データを各現場計器から複数回取得して、系統性能監視装置1に入力する。系統性能監視装置1は、現場計器データのばらつきから標準偏差を求め、現場計器の誤差を設定する。
(3)DVR性能評価
DVR性能評価のフェーズにて、系統性能監視装置1は、巡回点検で別々に取得した各現場計器データの同一時刻における値を、遠隔計測データと物理モデル161から作成される時系列カーブを介して補間する。系統性能監視装置1は更に、誤差を校正して時刻を補間した現場計器データと遠隔計測データから、物理モデル161の制約条件を介してDVR評価を行う。系統性能監視装置1は、実機に合わせた物理モデル特性により求まる流量等の推定値とDVR評価値の偏差から系統流量を算出し、機器の劣化等を監視する。
DVR性能評価のフェーズにて、系統性能監視装置1は、巡回点検で別々に取得した各現場計器データの同一時刻における値を、遠隔計測データと物理モデル161から作成される時系列カーブを介して補間する。系統性能監視装置1は更に、誤差を校正して時刻を補間した現場計器データと遠隔計測データから、物理モデル161の制約条件を介してDVR評価を行う。系統性能監視装置1は、実機に合わせた物理モデル特性により求まる流量等の推定値とDVR評価値の偏差から系統流量を算出し、機器の劣化等を監視する。
本発明によれば、計器を追加で設置すること無しに、系統機能を好適に監視することが可能となる。また、本発明によれば、実変動と計器誤差を切り分けて高精度に系統性能を評価することが可能となる。更に実機の運転データに基づき、系統機能監視に重要なポンプ性能劣化・熱交性能劣化を定量監視することで、点検周期を合理化することが可能となる。
図2は、各計器の測定値と誤差の関係を示す図である。
各グラフは左から順に、流量計3a,3b,3c,3dに関するものを示している。グラフの破線とハッチングは、流量計3a,3b,3c,3dの測定値と誤差の頻度分布を示している。左のグラフの実線は、流量計3aのみの測定値を用いたDVR補正後の推定値の分布を示している。左から2番目のグラフの実線は、流量計3a,3bの測定値を用いたDVR補正後の推定値の分布を示している。左から3番目のグラフの実線は、流量計3a,3b,3cの測定値を用いたDVR補正後の推定値の分布を示している。左から4番目のグラフの実線は、流量計3a,3b,3c,3dの測定値を用いたDVR補正後の推定値の分布を示している。図の上下軸は、測定値またはDVR補正後の推定値を示している。図の左右軸は、値が測定される頻度を示している。
各グラフは左から順に、流量計3a,3b,3c,3dに関するものを示している。グラフの破線とハッチングは、流量計3a,3b,3c,3dの測定値と誤差の頻度分布を示している。左のグラフの実線は、流量計3aのみの測定値を用いたDVR補正後の推定値の分布を示している。左から2番目のグラフの実線は、流量計3a,3bの測定値を用いたDVR補正後の推定値の分布を示している。左から3番目のグラフの実線は、流量計3a,3b,3cの測定値を用いたDVR補正後の推定値の分布を示している。左から4番目のグラフの実線は、流量計3a,3b,3c,3dの測定値を用いたDVR補正後の推定値の分布を示している。図の上下軸は、測定値またはDVR補正後の推定値を示している。図の左右軸は、値が測定される頻度を示している。
太破線の左右軸と上下軸が交差する原点は、真値である。凡例に示したように、破線とハッチングは各計器の測定値の分布を示している。実線は、DVR補正後の推定値の分布を示している。
測定値の分布のピークと真値との差分は、バイアス誤差e1である。推定値の分布の拡がりは、ランダム誤差e2である。バイアス誤差e1とランダム誤差e2の和は、計測値の誤差の最大値である。
図2に示したように、左の流量計3aのグラフから右の流量計3dのグラフにおいて、各計器のバイアス誤差とランダム誤差はそれぞれ分散している。これに対してDVR補正後の推定値のバイアス誤差とランダム誤差は、測定値の冗長性が増えるにつれて、ともに小さくなってゆく。
図3は、系統性能監視処理のフローチャートである。
最初、入力部11は、系統である配管2に設置された複数の計器の計測値を入力する(ステップS10)。そして、入力部11は、現場流量計4aで計測した現場計器データが有るか否かを判定する(ステップS11)。
入力部11は、現場計器データが有るならば(Yes)、現場計器データの入力を受け付けて(ステップS12)、ステップS13に進む。ステップS12において、現場計器計測誤差設定部13は、複数回の現場計器取得データから現場計器データの推定値、誤差を設定する。入力部11は、現場計器データが無いならば(No)、ステップS15に進む。
最初、入力部11は、系統である配管2に設置された複数の計器の計測値を入力する(ステップS10)。そして、入力部11は、現場流量計4aで計測した現場計器データが有るか否かを判定する(ステップS11)。
入力部11は、現場計器データが有るならば(Yes)、現場計器データの入力を受け付けて(ステップS12)、ステップS13に進む。ステップS12において、現場計器計測誤差設定部13は、複数回の現場計器取得データから現場計器データの推定値、誤差を設定する。入力部11は、現場計器データが無いならば(No)、ステップS15に進む。
推定部14は、取得した現場計器データが評価時刻であるか否かを判定する(ステップS13)。現場計器データの取得時刻が評価時刻でなかったならば(No)、系統に設置された複数の計器の計測値の時系列データから、現場流量計4aで計測した箇所の評価時刻における現場計器データを推定し(ステップS14)、ステップS15に進む。推定部14は、評価時刻であったならば(Yes)、ステップS15に進む。
ステップS15にて、計測誤差低減部12は、系統の特性をモデル化した制約条件を基に、複数の計器の計測値の誤差を低減した推定値を算出する。ここで計測誤差低減部12は、DVR評価により計測値の誤差を校正した推定値を算出する。
ステップS16にて、劣化検知部15は、系統の劣化を判定する。劣化検知部15は、系統が劣化したと判定したならば(Yes)、系統が劣化したことの警報を発し(ステップS17)、図3の処理を終了する。劣化検知部15は、系統が劣化していないと判定したならば(No)、そのまま図3の処理を終了する。
本実施形態の推定部14は、複数回の計測によって誤差を校正した現場計器データを用い、設定した物理モデルと遠隔計測データから推定値を算出する。更に推定部14は、時系列のカーブからDVR評価時刻における現場計器データの推定値を補間する。補間した現場計器データの推定値、遠隔計測データ、および、物理モデルを用いて計測誤差低減手段により誤差低減評価を行い、高精度に系統流量を推定し、機器性能を監視する。
図4は、計測値の誤差低減処理のフローチャートである。
最初、入力部11は、系統に設置された複数の計器の計測値を入力する(ステップS20)。ここで入力部11は、図1に示した流量計3a~3dの計測値を入力する。そして、作業員は、現場流量計4aで現場計器データを複数回計測した(ステップS21)、取得した現場計器データを系統性能監視装置1に入力する。入力部11は、現場計器データの入力を受け付ける(ステップS22)。
最初、入力部11は、系統に設置された複数の計器の計測値を入力する(ステップS20)。ここで入力部11は、図1に示した流量計3a~3dの計測値を入力する。そして、作業員は、現場流量計4aで現場計器データを複数回計測した(ステップS21)、取得した現場計器データを系統性能監視装置1に入力する。入力部11は、現場計器データの入力を受け付ける(ステップS22)。
現場計器計測誤差設定部13は、系統の点検後に複数回取得した現場計器データから、現場計器データの推定値と誤差を算出する。この現場計器データの推定値、誤差と、遠隔で測定する複数の計器である流量計3a~3dの計測値、系統の特性をモデル化した制約条件を基に、系統流量等のパラメータの推定値を算出すると(ステップS23)、図4の処理を終了する。
《データ・バリデーション・リコンシリエーション(DVR)の説明》
石油精製、石油化学、一般化学、発電プラントなどの連続型のプロセスプラントにおいては、プロセスの運転状態を把握するため、流量、温度、圧力、および液レベルなどをリアルタイムで計測する。これらの測定値は、必ず誤差を含んだ値として観測される。データ・バリデーション・リコンシリエーション(DVR)は、このような生の測定値に対して、物質収支とエネルギー収支を記述する物理モデル161を適用することにより、プロセスの運転状態のより良い推定値を求める技術である。換言すると、物理モデル161に対する測定点の数の冗長性を利用して、物理モデル161の関係式を全て満足し、かつ原測定値の修正量を最小とするような推定値のセットを求めるものである。ここでは系統の現場で計測された現場計器Y,Zによって計器誤差を低減させる例を説明する。
石油精製、石油化学、一般化学、発電プラントなどの連続型のプロセスプラントにおいては、プロセスの運転状態を把握するため、流量、温度、圧力、および液レベルなどをリアルタイムで計測する。これらの測定値は、必ず誤差を含んだ値として観測される。データ・バリデーション・リコンシリエーション(DVR)は、このような生の測定値に対して、物質収支とエネルギー収支を記述する物理モデル161を適用することにより、プロセスの運転状態のより良い推定値を求める技術である。換言すると、物理モデル161に対する測定点の数の冗長性を利用して、物理モデル161の関係式を全て満足し、かつ原測定値の修正量を最小とするような推定値のセットを求めるものである。ここでは系統の現場で計測された現場計器Y,Zによって計器誤差を低減させる例を説明する。
図5は、或る系統の物理モデルの推定値を示すグラフである。グラフの縦軸は系統流量を示している。グラフの横軸は時刻を示している。
グラフの実線は、物理モデルの推定値を示している。破線は、真値を示している。物理モデルの推定値は、様々な誤差要因により、真値と所定のずれを有している。
グラフの実線は、物理モデルの推定値を示している。破線は、真値を示している。物理モデルの推定値は、様々な誤差要因により、真値と所定のずれを有している。
図6は、偏差補正を示すグラフである。グラフの縦軸は系統流量を示している。グラフの横軸は時刻を示している。時刻tcは、機器を点検したタイミングである。
グラフの一点鎖線は、遠隔測定した測定値から設定した物理モデルを用いて推定した推定値を示している。グラフの実線は、物理モデルの推定値を偏差補正したものから推定した推定値を示している。破線は、真値を示している。領域51は、作業員が或る巡回時刻に現場計器で測定した複数の現場測定データである。領域52は、作業員が別の巡回時刻に現場計器で測定した複数の現場測定データである。これら複数の現場測定データを用いて、物理モデルの推定値に対して偏差補正を施すことにより、真値に近い値を推定できる。
グラフの一点鎖線は、遠隔測定した測定値から設定した物理モデルを用いて推定した推定値を示している。グラフの実線は、物理モデルの推定値を偏差補正したものから推定した推定値を示している。破線は、真値を示している。領域51は、作業員が或る巡回時刻に現場計器で測定した複数の現場測定データである。領域52は、作業員が別の巡回時刻に現場計器で測定した複数の現場測定データである。これら複数の現場測定データを用いて、物理モデルの推定値に対して偏差補正を施すことにより、真値に近い値を推定できる。
図7は、DVR評価を示すグラフである。グラフの縦軸は系統流量を示している。グラフの横軸は時刻を示している。時刻tcは、作業員が機器を点検したタイミングである。時刻teは、DVR評価を行うタイミングである。
グラフの実線は、真値である。円形アイコンは、作業員が現場計器Yにて測定した現場測定データを示している。上側の細かい破線は、作業員が現場計器Yにて測定した現場測定データに基づくデータ推定カーブである。このデータ推定カーブにより、DVR評価タイミングである時刻teにおける現場計器Yの箇所における現場計器データを推定できる。
三角形アイコンは、現場計器Zにて測定した現場測定データを示している。実線の下側の粗い破線は、現場計器Zにて測定した現場測定データに基づくデータ推定カーブである。このデータ推定カーブにより、DVR評価タイミングにおける現場計器Zの箇所における現場測定データを推定できる。
本実施形態によれば、従来困難であった補機冷却水系、海水系等の熱サイクル外の系統の性能を、計器の追設無しで監視することが可能となる。更にポンプ・熱交性能劣化を定量監視することで、点検周期を合理化することが可能となる。
《流量計による配管流量の測定例》
図8は、DVR評価を適用する前の測定データを示す図である。
図8に示すような簡単な系統があり、各系統の配管に流量計31a~31cが設置されており、質量流量が計測されている。流量計31aの測定値Aは、50t/hである。流量計31bの測定値Bは、25t/hである。流量計31cの測定値Cは、20t/hである。
図8は、DVR評価を適用する前の測定データを示す図である。
図8に示すような簡単な系統があり、各系統の配管に流量計31a~31cが設置されており、質量流量が計測されている。流量計31aの測定値Aは、50t/hである。流量計31bの測定値Bは、25t/hである。流量計31cの測定値Cは、20t/hである。
流量計31aの誤差は、±10%である。流量計31bの誤差は、±5%である。流量計31cの誤差は、±3%である。
Aの配管は、Bの配管とCの配管とに分岐している。この場合、物質収支(物理モデル)を表す式としてA=B+Cの式が成り立つ。よって、3個の変数があり、それら相互の関係を規定する式が1個であるから、3-1=2個の計測点があれば、理論上は他の計測点の流量は計算できる。換言すると、このプロセスの自由度は2である。3個の変数の全てを計測している場合、プロセスの自由度より計測値が1個多いため、計測の冗長性は1である。
一方、実際の流量の計測値は、その不確かさのために、プロセスの物質収支式を満足しない。このような状況は、系統の計測では普通に見られる現象である。DVR評価は、この計測の冗長性を利用して、個別の計測値の不確かさを減少させると同時に、物理モデルを満足する最良の推定値を求めるものである。また、これらの最良の推定値を使ってプロセスの性能指標を計算したり、未測定変数の推定を行ったりすることも可能である。
DVR評価とは、上記の例の場合のようにプロセスの自由度より大きい数の計測点が存在する(冗長な計測点が存在する)場合に、以下のように最小二乗法によってプロセスの変数の最良の推定値を求めることである。物理モデルは、一般的には非線形の連立方程式となるので、非線形最小二乗問題を解くことになる。
式(1)は、整合度に係る基礎方程式である。
式(1)は、整合度に係る基礎方程式である。
図9は、DVR評価を適用した後の測定データの推定値を示す図である。
流量計31aのDVR評価の適用後の測定データの推定値は、46.27t/hである。流量計31bのDVR評価の適用後の測定データの推定値は、25.93t/hである。流量計31cのDVR評価の適用後の測定データの推定値は、20.34t/hである。
流量計31aのDVR評価の適用後の測定データの推定値は、46.27t/hである。流量計31bのDVR評価の適用後の測定データの推定値は、25.93t/hである。流量計31cのDVR評価の適用後の測定データの推定値は、20.34t/hである。
流量計31aの誤差は、±5.04%%である。流量計31bの誤差は、±4.51%である。流量計31cの誤差は、±2.90%である。
図8と図9の例において、各計測値の「不確かさ」が推定できたとすると、上記のDVR評価を実行することが可能となる。DVR評価によって、物質収支を満足し、かつ元の計測値よりも不確かさが小さくなった推定値が、各計測点で得られる。
このように、DVR評価は、プロセスモデルとその自由度を上回る数の計測点が存在する場合に、各計測点の測定値の不確かさを与えることによって、プロセスモデルを満足し、かつより信頼性の高い計測点の推定値を求めることを可能とする。また、求められた推定値の関数として計算可能なプロセスの性能指標や未測定変数とそれらの不確かさも、合わせて計算可能となる。
図8と図9の例において、どれか1つの流量の計測点が計器不良などにより計測不能となった場合でも、まだ計測の冗長性が残っているので、DVR評価を実行することは可能である。つまり、計測不能となった計測点の流量を未測定変数として推定することが可能である。但し、その場合の各推定値の不確かさは、全体としては計器不良が無い場合より大きくなる。
以下、他の計測値から物理モデルを介して流量を求める例を説明する。これにより、流量計を設置していない箇所の流量を、計算によって求めることができる。
《ポンプ性能曲線から流量を測定する例》
本実施例において、系統はポンプを含む配管である。劣化検知部15は、ポンプの性能曲線から求まる吐出流量と計測誤差低減部12から求まる系統流量の偏差から、ポンプの劣化を検知することができる。
本実施例において、系統はポンプを含む配管である。劣化検知部15は、ポンプの性能曲線から求まる吐出流量と計測誤差低減部12から求まる系統流量の偏差から、ポンプの劣化を検知することができる。
図10は、ポンプと圧力センサを含む系統を示す図である。
配管2には、ポンプ22が設置されている、ポンプ22の下流側には圧力センサ32aが設置され、ポンプ22の下流側には圧力センサ32bが設置されている。
配管2には、ポンプ22が設置されている、ポンプ22の下流側には圧力センサ32aが設置され、ポンプ22の下流側には圧力センサ32bが設置されている。
図11は、流量と揚程との関係を示すグラフである。
グラフの縦軸は揚程を示している。グラフの横軸は流量を示している。ここで揚程とは、ポンプ22の出入口の差圧のことをいう。圧力センサ32aの計測値と圧力センサ32bの計測値との差により、差圧を算出可能である。差圧が低いほど流量は大きくなり、ここでは式(3)の関係を有している。
グラフの縦軸は揚程を示している。グラフの横軸は流量を示している。ここで揚程とは、ポンプ22の出入口の差圧のことをいう。圧力センサ32aの計測値と圧力センサ32bの計測値との差により、差圧を算出可能である。差圧が低いほど流量は大きくなり、ここでは式(3)の関係を有している。
差圧がΔP1のとき、式(3)に差圧ΔP1を代入して流量Q1を求めることができる。
図12は、ポンプ劣化の検知方法を示すためのグラフである。
実線は、健全状態のポンプ22のQ-H特性を示している。破線は、劣化状態のポンプ22のQ-H特性を示している。
実線は、健全状態のポンプ22のQ-H特性を示している。破線は、劣化状態のポンプ22のQ-H特性を示している。
各種の物理モデルを介したDVR評価による系統流量の評価値Q2と、ポンプ22の性能曲線の物理モデルを用いてポンプ出入口の差圧から推定される、健全状態のポンプ22が吐出する流量Q1に偏差が出ると、ポンプ22のQ-H特性曲線が落ち込んでいるとして、ポンプ劣化を検知する。
《熱交換器の伝熱特性から流量を求める例》
本実施例にて、計測誤差低減部12は、熱交換器の熱交換量の定義式を制約条件として、冷却水の流量を算出する。また劣化検知部15は、この熱交換器の劣化を検知する。
本実施例にて、計測誤差低減部12は、熱交換器の熱交換量の定義式を制約条件として、冷却水の流量を算出する。また劣化検知部15は、この熱交換器の劣化を検知する。
図13は、熱交換器23を含む系統を示す図である。
熱交換器23は、図の横方向に設置された配管2aを流れる冷却水と、図の縦方向に設置された配管2bを流れる冷却水との間で熱交換するものである。配管2aの流量は、G1である。
熱交換器23は、図の横方向に設置された配管2aを流れる冷却水と、図の縦方向に設置された配管2bを流れる冷却水との間で熱交換するものである。配管2aの流量は、G1である。
配管2aの入口には、温度計33aが設置され、出口には温度計33bが設置されている。温度計33aの計測値は、T1である。温度計33bの計測値は、T2である。
配管2bの入口には、温度計33cが設置され、出口には温度計33dが設置されている。温度計33cの計測値は、T3である。温度計33dの計測値は、T4である。
配管2bの入口には、温度計33cが設置され、出口には温度計33dが設置されている。温度計33cの計測値は、T3である。温度計33dの計測値は、T4である。
式(5)より、式(4)で求めた熱交換量Qと、出入口温度差ΔTより、流量G1が求められる。つまり、計測誤差低減部12は、熱交換器23の性能曲線に基づいて流量を算出する。
熱交換器23の性能は式(4)式中の熱貫流率kで表される。伝熱特性式(4)において、流量G1が他のモデル特性とDVR評価により既知であった場合、式(5)のみで熱交換量Qが求まる。
式(4)でQ、A、θmが既知であればkが求まるが、このkの値が連続的に減少していった場合に、熱交換器23の性能低下(伝熱管汚れ)が検知できる。
熱交換器23の性能は式(4)式中の熱貫流率kで表される。伝熱特性式(4)において、流量G1が他のモデル特性とDVR評価により既知であった場合、式(5)のみで熱交換量Qが求まる。
式(4)でQ、A、θmが既知であればkが求まるが、このkの値が連続的に減少していった場合に、熱交換器23の性能低下(伝熱管汚れ)が検知できる。
現場計器データの入力が必要な理由は、熱交換器23の出入口温度が現場計器のみで計測可能であり、遠隔から計測できる計器が設置されていない場合があるためである。
《圧損特性から流量を求める例》
図14は、圧損特性に係る系統を示す図である。
配管24には、圧力計34aと圧力計34bとが設置されている。この系統のうち、圧力計34aの設置箇所と圧力計34bの設置箇所との間には、圧力損失発生領域を含んでいる。
圧力計34aの計測値は、P3である。圧力計34bの計測値は、P4である。両者の圧力差は、ΔP3である。圧力損失を求める式を、式(6)に示す。
図14は、圧損特性に係る系統を示す図である。
配管24には、圧力計34aと圧力計34bとが設置されている。この系統のうち、圧力計34aの設置箇所と圧力計34bの設置箇所との間には、圧力損失発生領域を含んでいる。
圧力計34aの計測値は、P3である。圧力計34bの計測値は、P4である。両者の圧力差は、ΔP3である。圧力損失を求める式を、式(6)に示す。
図15は、流量と圧力損失との関係を示すグラフである。
グラフの縦軸は、圧力損失を示している。グラフの横軸は、流量を示している。このとき、圧力損失が大きくなるほど、流量は大きくなる。
グラフの実線は、以下の式(7)で表せる。
グラフの縦軸は、圧力損失を示している。グラフの横軸は、流量を示している。このとき、圧力損失が大きくなるほど、流量は大きくなる。
グラフの実線は、以下の式(7)で表せる。
圧力計34aと圧力計34bの計測値から、ΔP3を求めて、式(7)に代入することで、そのときの流量Q3を求めることができる。
現場計器データの入力が必要な理由は、圧力計34a,34bは、現場計器であり、遠隔から計測できる計器が設置されていない場合があるためである。
現場計器データの入力が必要な理由は、圧力計34a,34bは、現場計器であり、遠隔から計測できる計器が設置されていない場合があるためである。
《タービン特性から流量を測定する例》
図16は、タービン25に係る系統を示す図である。
タービン25は、各段落にて所定の段落流量Q5が流れ、所定の段落圧力P5が発生する。
図16は、タービン25に係る系統を示す図である。
タービン25は、各段落にて所定の段落流量Q5が流れ、所定の段落圧力P5が発生する。
図17は、流量と段落圧力との関係を示すグラフである。
グラフの縦軸は、タービン25の段落圧力を示している。グラフの横軸は、流量を示している。タービン25の段落流量Q5は、圧力にほぼ比例し、以下の式(8)で表せる。
グラフの縦軸は、タービン25の段落圧力を示している。グラフの横軸は、流量を示している。タービン25の段落流量Q5は、圧力にほぼ比例し、以下の式(8)で表せる。
よって、段落圧力P5から段落流量Q5が求まる。つまり計測誤差低減部12は、タービン25の段落圧力に基づいて流量を算出する。
《弁開度から流量を測定する例》
図18は、弁26に係る系統を示す図である。
配管には、弁26が設けられている。弁26には、弁開度検知器36aが設けられている。弁開度検知器36aは弁開度OCVを検知する。この弁26の出口側には、流量計36bが設けられている。流量計36bは、流量Q7を検知する。
図18は、弁26に係る系統を示す図である。
配管には、弁26が設けられている。弁26には、弁開度検知器36aが設けられている。弁開度検知器36aは弁開度OCVを検知する。この弁26の出口側には、流量計36bが設けられている。流量計36bは、流量Q7を検知する。
よって、計測誤差低減部12は、弁開度OCVから流量Q7を求めることができる。
(変形例)
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば上記した実施形態は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることも可能である。
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば上記した実施形態は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることも可能である。
上記の各構成、機能、処理部、処理手段などは、それらの一部または全部を、例えば集積回路などのハードウェアで実現してもよい。上記の各構成、機能などは、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈して実行することにより、ソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイルなどの情報は、メモリ、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)などの記録装置、または、フラッシュメモリカード、DVD(Digital Versatile Disk)などの記録媒体に置くことができる。
各実施形態に於いて、制御線や情報線は、説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には、殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
1 系統性能監視装置
11 入力部 (入力手段)
12 計測誤差低減部 (計測誤差低減手段)
13 現場計器計測誤差設定部 (現場計器計測誤差設定手段)
14 推定部 (推定手段)
15 劣化検知部 (劣化検知手段)
16 記憶部
161 物理モデル
2 配管
3a~3d 流量計 (計器)
4a 現場流量計 (現場計器)
11 入力部 (入力手段)
12 計測誤差低減部 (計測誤差低減手段)
13 現場計器計測誤差設定部 (現場計器計測誤差設定手段)
14 推定部 (推定手段)
15 劣化検知部 (劣化検知手段)
16 記憶部
161 物理モデル
2 配管
3a~3d 流量計 (計器)
4a 現場流量計 (現場計器)
Claims (16)
- 系統に設置された複数の計器の計測値を入力する入力手段と、
前記複数の計器の計測値、前記系統の特性をモデル化した制約条件を基に、前記複数の計器の計測値の誤差を低減した補正値を算出する計測誤差低減手段と、
を有することを特徴とする系統性能監視装置。 - 前記計測誤差低減手段に、前記系統の点検で取得された所定箇所の現場計器データを基に、前記複数の計器の計測値の誤差を低減した補正値を算出する現場計器計測誤差設定手段、
を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の系統性能監視装置。 - 前記系統の点検後に複数回取得した現場計器データを基に、前記現場計器データの補正値と誤差を算出する現場計器計測誤差設定手段、
を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の系統性能監視装置。 - 前記制約条件と各前記計器の信号の時系列データから、評価時刻における前記所定箇所の前記現場計器データ値を推定する推定手段、
を更に備えることを特徴とする請求項2に記載の系統性能監視装置。 - 前記系統の計測値に基づき、当該系統の劣化を検知する劣化検知手段を更に備える、
ことを特徴とする請求項1に記載の系統性能監視装置。 - 前記系統は、ポンプを含み、
前記劣化検知手段は、前記ポンプの性能曲線から求まる吐出流量と前記計測誤差低減手段から求まる系統流量の偏差から、前記ポンプの劣化を検知する、
ことを特徴とする請求項4に記載の系統性能監視装置。 - 前記系統は、熱交換器を含み、
前記計測誤差低減手段において、前記熱交換器の熱交換量の定義式を前記制約条件とし、
前記劣化検知手段は、前記熱交換器の劣化を検知する、
ことを特徴とする請求項5に記載の系統性能監視装置。 - 前記計器の計測値は、前記系統に流れる液体または気体の流量、温度、圧力のうち何れかである、
ことを特徴とする請求項1に記載の系統性能監視装置。 - 前記系統は、ポンプを含み、
前記計測誤差低減手段は、前記ポンプの性能曲線に基づいて流量を算出する、
ことを特徴とする請求項8に記載の系統性能監視装置。 - 前記系統は、熱交換器を含み、
前記計測誤差低減手段は、前記熱交換器の性能曲線に基づいて流量を算出する、
ことを特徴とする請求項8に記載の系統性能監視装置。 - 前記系統は、圧力損失発生領域を含み、
前記計測誤差低減手段は、前記圧力損失発生領域の圧力損失に基づいて流量を算出する、
ことを特徴とする請求項8に記載の系統性能監視装置。 - 前記系統は、タービンを含み、
前記計測誤差低減手段は、前記タービンの段落圧力に基づいて流量を算出する、
ことを特徴とする請求項8に記載の系統性能監視装置。 - 前記系統は、弁を含み、
前記計測誤差低減手段は、前記弁の弁開度から流量を算出する、
ことを特徴とする請求項8に記載の系統性能監視装置。 - 前記劣化検知手段は、前記系統の劣化を検知した場合に警報を発する、
ことを特徴とする請求項5に記載の系統性能監視装置。 - 前記劣化検知手段は、前記系統の劣化を検知した場合に前記系統から他の系統に切り替える、
ことを特徴とする請求項5に記載の系統性能監視装置。 - 入力手段が系統に設置された複数の計器の計測値の入力を受け付けるステップと、
前記複数の計器の計測値、および、前記系統の特性をモデル化した制約条件を基に、計測誤差低減手段が、前記複数の計器の計測値の誤差を低減した補正値を算出するステップと、
を有することを特徴とする系統性能監視方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022140396A JP2024035740A (ja) | 2022-09-02 | 2022-09-02 | 系統性能監視装置、および、系統性能監視方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022140396A JP2024035740A (ja) | 2022-09-02 | 2022-09-02 | 系統性能監視装置、および、系統性能監視方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2024035740A true JP2024035740A (ja) | 2024-03-14 |
Family
ID=90195023
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2022140396A Pending JP2024035740A (ja) | 2022-09-02 | 2022-09-02 | 系統性能監視装置、および、系統性能監視方法 |
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-
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- 2022-09-02 JP JP2022140396A patent/JP2024035740A/ja active Pending
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