JP6303830B2 - 位置検出装置及び位置検出方法 - Google Patents

位置検出装置及び位置検出方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6303830B2
JP6303830B2 JP2014115143A JP2014115143A JP6303830B2 JP 6303830 B2 JP6303830 B2 JP 6303830B2 JP 2014115143 A JP2014115143 A JP 2014115143A JP 2014115143 A JP2014115143 A JP 2014115143A JP 6303830 B2 JP6303830 B2 JP 6303830B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
landmark
relative
landmarks
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014115143A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015230190A (ja
Inventor
芳 方
芳 方
宏寿 植田
宏寿 植田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2014115143A priority Critical patent/JP6303830B2/ja
Publication of JP2015230190A publication Critical patent/JP2015230190A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6303830B2 publication Critical patent/JP6303830B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Navigation (AREA)
  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)

Description

本発明は、位置検出装置及び位置検出方法に関する。
移動体の現在位置を算出する技術として、移動体に対するランドマークの相対位置と地図上のランドマークの位置から地図上の移動体の位置を算出する位置検出装置が知られている。例えば特許文献1に記載の位置検出装置は、移動体の移動経路に沿って設置されたランドマークを撮像部で撮像する。少なくとも3つ以上のランドマークが認識されると、位置検出装置は、記憶部に予め記憶されている3つのランドマークの位置データを読み込む。位置検出装置は、画像に基づいて移動体から見た各ランドマーク間の相対角度θを算出し、位置データと角度データとに基づいて移動体の現在位置を算出する。
特開2001−142532号公報
しかしながら、移動体とランドマークとの間の見通しが他の物体によって遮られると、ランドマークの相対位置が検出できず移動体の位置算出が妨害される。
本発明の課題は、移動体とランドマークとの間の見通しが他の物体に遮られる期間を低減することである。
本発明の一態様に係る位置検出装置は、移動体周辺の物体のうち、移動体とランドマークとの間の検出領域に位置する被測定物体と移動体との間の相対速度を算出する。位置検出装置は、相対速度の絶対値が閾値以下である場合に、移動体の移動方向の右側及び左側のうち被測定物体が存在しない側にあるランドマークのみを含む第1のランドマークの組合せを選択する。位置検出装置は、相対速度の絶対値が閾値を超える場合に、移動方向の両側にあるランドマークを候補とする第2のランドマークの組合せを選択する。位置検出装置は、選択されたランドマークの組合せの相対位置及び地図上の位置に応じて車両の地図上の位置を算出する。
本発明の一態様に係る位置検出装置によれば、移動体とランドマークとの間の見通しが他の物体に遮られる期間を低減できる。
本発明の実施形態に係る位置検出装置を備える車両の構成例を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る位置検出装置の機能構成を示す図である。 位置測定部による走査点の位置の測定の説明図である。 車両の仮の絶対位置及び仮の前後方向の向きの算出方法の一例の説明図である。 抽出部によるランドマークの抽出処理の一例の説明図である。 検出領域の一例の説明図である。 ランドマークの組合せと車両の位置関係の一例を示す図である。 比較的短い相対距離を持つランドマークの組合せを示す図である。 抽出部により抽出されたランドマークの一例を示す図である。 車両に対する被測定物体の相対速度の算出方法の一例の説明図である。 (a)は車両の速度と並走車の速度が等しいか、又は車両が並走車よりも速い状態を示す図であり、(b)は並走車が車両よりも速い状態を示す図である。 他車両が駐車している状態を示す図である。 車両の右側の車線を対向車が走行している状態を示す図である。 車両の絶対位置の算出処理の一例の説明図である。 本発明の第1実施形態に係る位置検出装置の動作の一例の説明図である。 図15に示すランドマーク選択処理の一例の説明図である。 (a)は車両と対向車との位置関係を示す図であり、(b)は(a)より後の時刻における車両と対向車との位置関係を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る位置検出装置の動作の一例の説明図である。 本発明の第3実施形態に係る位置検出装置の機能構成を示す図である。 車両の左側の車線の渋滞の説明図である。 車両の右側の車線を走行する一連の対向車を示す図である。 本発明の第3実施形態に係るランドマーク選択処理の一例の説明図である。 車両の右側の車線及び左側の車線に他車両が存在する場合の説明図である。 本発明の第4実施形態に係るランドマーク選択処理の一例の説明図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1実施形態)
(構成)
図1を参照する。本発明の第1実施形態に係る位置検出装置は、例えば車両1に搭載され、車両1の地図上の現在位置を検出するために使用される。車両検出装置により検出された車両1の現在位置は、例えば、車両1に搭載されたナビゲーション装置において車両1の現在位置から所望の目的地までの経路計算のために使用したり、又は車両1の自動運転に使用することができる。また、車両検出装置により検出された車両1の現在位置は、例えば車両1が走行車線の中央付近を継続して走行するよう操作力を制御する運転支援に使用することができる。なお、本発明の第1実施形態に係る位置検出装置の用途はこれに限定されない。本発明の第1実施形態に係る位置検出装置は、移動体の現在位置の検出に広く使用することができる。
車両1は、車輪2と、車速センサ3と、ステアリングホイール4と、操舵角センサ5と、位置測定センサ6と、ヨーレートセンサ7と、コントローラ10と、地図情報記憶部20を備える。
車速センサ3は、車輪2の車輪速を検出し、車輪速に基づいて車両1の速度を算出する。車速センサ3は、算出した速度を示す速度情報をコントローラ10へ出力する。車速センサ3は、例えば車輪速パルスを計測するロータリエンコーダなどのパルス発生器を備えていてよい。操舵角センサ5は、ステアリングホイール4の操舵角を検出し、検出した操舵角情報をコントローラ10へ出力する。操舵角センサ5は、ステアリング軸などに設けられる。操舵角センサ5は、操向輪の転舵角を操舵角情報として検出してもよい。
位置測定センサ6は、車両1の周辺に存在する物体の表面を走査して車両1から物体表面上の走査点までの距離を測定し、且つ走査点までの方向を取得する。位置測定センサ6は、例えば、車両1に搭載されたレーザレンジファインダやレーダを備えてよい。位置測定センサ6は、測定した走査点までの距離及び方向の情報をコントローラ10へ出力する。ヨーレートセンサ7は、車両1のヨーレートを検出する。ヨーレートは車体が旋回する方向への回転角の変化速度である。ヨーレートセンサ7は、検出したヨーレートを示すヨーレート情報をコントローラ10へ出力する。
地図情報記憶部20には地図情報が記憶されている。地図情報には、車両1の地図上の位置を算出する際に基準として使用できる地理的目印の情報が含まれていてよい。以下の説明において、車両1の地図上の位置を算出する際に基準として使用できる地理的目印を「ランドマーク」と表記することがある。地図情報は、ランドマークの識別情報と地図上の位置の情報を含んでいてよい。ランドマークは、例えば道路脇に設置される電柱、信号柱、標識柱、照明柱などであってよい。例えばランドマークは、案内板や建物などの立体物等であってもよい。
地図情報記憶部20に記憶されている地図上の位置は、地上の固定点を原点とする絶対座標系上の絶対位置によって表現されている。絶対座標系は、例えば世界座標系や測地座標系であってよい。以下の説明において、地図情報記憶部20に記憶されている地図上の位置、すなわち絶対座標系上の絶対位置を「絶対位置」と表記することがある。
地図情報記憶部20に記憶される地図情報は、さらに道路に関する道路情報を含んでいる。道路情報は、例えば道路が通る地点の絶対位置の情報や、道路に含まれる各カーブ路の曲率の情報や、道路の道路幅の情報を含んでいてよい。
コントローラ10は、CPU(Central Processing Unit)と、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)等のCPU周辺部品とを含む電子制御ユニットである。コントローラ10は、位置測定センサ6から出力された走査点までの距離及び方向の情報に基づいてランドマークの相対位置を検出する。コントローラ10は、地図情報記憶部20からランドマークの絶対位置を読み出す。コントローラ10は、測定されたランドマークの相対位置と読み出されたランドマークの絶対位置とに基づいて車両1の現在の絶対位置を算出する。
以下、コントローラ10による処理を説明する。図2を参照する。位置検出装置30は、前述の位置測定センサ6及び地図情報記憶部20を備える。位置検出装置30は、位置測定部31と、周辺物体検出部32と、移動量算出部33と、位置算出部34と、抽出部35と、候補選択部36と、相対速度算出部37と、ランドマーク選択部38と、相対位置検出部39と、期間算出部40を備える。位置測定部31、周辺物体検出部32、移動量算出部33、位置算出部34、抽出部35、候補選択部36、相対速度算出部37、ランドマーク選択部38、相対位置検出部39、及び期間算出部40による後述の処理は、コントローラ10により実行される。
位置測定部31は、位置測定センサ6から出力された車両1の周辺の物体上の走査点までの距離及び方向の情報に基づいて、車両1に対する走査点の相対位置を測定する。図3は、位置測定部31による走査点の位置の測定の説明図である。なお、添付する図面において、x軸方向は車両1の横方向を示し、y軸方向は車両1の前後方向を示す。車両1の横方向は、車両1の移動方向に直交する方向である。車両1の前後方向は、車両1の横方向に直交する方向である。以下、車両1の横方向を単に「横方向」と表記する。車両1の前後方向を単に「前後方向」と表記する。
車両1に搭載される位置測定部31は、物体50の表面上の走査点60の相対位置として、車両1の位置を原点とする相対座標系において走査点60までの距離r1と方向θ1によって定まる位置を測定してよい。方向θ1は、例えば車両1のx軸方向に対する走査点60の水平角であってよい。例えば方向θ1は、車両1を原点としx軸方向を基準とする走査点60の方位角であってもよい。以下の説明において位置測定部31により測定された相対位置の情報を「測定位置情報」と表記することがある。また、車両1に対する相対位置を単に「相対位置」と表記することがある。位置測定部31は、測定位置情報を周辺物体検出部32へ出力する。
図2を参照する。周辺物体検出部32は、位置測定部31から受信した測定位置情報に基づいて車両1の周辺に存在する物体を検出する。例えば、周辺物体検出部32は、測定位置情報にセグメンテーション処理を施す。このとき、周辺物体検出部32は、離間距離が短い走査点同士を連結する。周辺物体検出部32は、連結された走査点の集合をセグメントとして検出することにより、位置測定部31から受信した走査点をセグメントに分割する。周辺物体検出部32は、検出したセグメントを物体として認識する。
周辺物体検出部32は、セグメントに属する走査点の測定位置情報に基づいて物体の相対位置を検出する。例えば、セグメントに属する走査点の測定位置の平均座標を物体の相対位置として算出してよい。周辺物体検出部32は、検出した物体の相対位置を抽出部35に出力する。
車速センサ3は、車両1の速度情報を移動量算出部33へ出力する。ヨーレートセンサ7は、車両1のヨーレート情報を移動量算出部33へ出力する。移動量算出部33は、受信した速度情報及びヨーレート情報に基づいて、時刻t−1から時刻tまでの間の車両1の移動量(dx,dy,dφ)を算出する。時刻tは、直近の位置測定センサ6の測定時刻であり、時刻t−1は、時刻tより前の位置測定センサ6の測定時刻である。例えば、位置測定センサ6の測定間隔がTmであり、時刻tは時刻t−1より時間Tmだけ遅れた時刻であってよい。
dx及びdyは、それぞれ横方向及び前後方向における並進移動量を示す。dφは、車体が旋回する方向への回転量を示す。移動量算出部33は、算出した移動量(dx,dy,dφ)を位置算出部34へ出力する。
位置算出部34は、既に算出済みの時刻t−1における車両1の絶対位置(Xt−1,Yt−1)及び前後方向の向き(Φt−1)に基づいて、時刻tにおける車両1の仮の絶対位置(Xtt,Ytt)及び仮の前後方向の向き(Φtt)を算出する。時刻t−1における車両1の絶対位置及び前後方向の向きの算出がまだ済んでいない場合には、他の測位手段による測定値を使用してよい。他の測位手段は、例えばGPS(Global Positioning System)などであってよい。以下の説明において、車両1の前後方向の向きを単に「車両1の向き」と表記することがある。
図4を参照して、車両1の仮の絶対位置(Xtt,Ytt)及び仮の向き(Φtt)の算出方法の一例を説明する。例えば位置算出部34は、移動量算出部33から移動量(dx,dy,dφ)を受信する。位置算出部34は、時刻t−1における絶対位置(Xt−1,Yt−1)及び向き(Φt−1)を移動量(dx,dy,dφ)により修正し、時刻tにおける仮の絶対位置(Xtt,Ytt)及び仮の向き(Φtt)を算出する。位置算出部34は、車両1の仮の絶対位置(Xtt,Ytt)及び仮の向き(Φtt)を抽出部35へ出力する。
図2を参照する。抽出部35は、周辺物体検出部32から車両1の周辺の物体の相対位置を受信する。抽出部35は、位置算出部34から車両1の仮の絶対位置(Xtt,Ytt)及び仮の向き(Φtt)を受信する。抽出部35は、地図情報記憶部20からランドマークの識別情報と絶対位置を読み込む。抽出部35は、位置算出部34から受信した仮の絶対位置及び仮の向きと、地図情報記憶部20から読み込んだ絶対位置とに基づいて、周辺物体検出部32から受信した物体の中からランドマークを抽出する。
図5を参照して、抽出部35によるランドマークの抽出処理の一例を説明する。車両1の周辺の物体として物体51、52、53及び54が検出され、物体51、52、53及び54の相対位置がそれぞれpd1(x1,y1)、pd2(x2,y2)、pd3(x3,y3)及びpd4(x4,y4)であると想定する。また、2つのランドマークの絶対位置Pr1(Xr1,Yr1)及びPr2(Xr2,Yr2)が地図情報記憶部20から読み込まれた場合を想定する。
抽出部35は、車両1の絶対位置及び向きが仮の絶対位置(Xtt,Ytt)及び仮の向き(φtt)であると仮定して、物体51〜54の相対位置pd1〜pd4を絶対位置へ変換する。物体51、52、53及び54の絶対座標を、それぞれPd1(Xd1,Yd1)、Pd2(Xd2,Yd2)、Pd3(Xd3,Yd3)及びPd4(Xd4,Yd4)と表記する。
抽出部35は、絶対座標Pd1〜Pd4とランドマークの絶対位置Pr1及びPr2とを比較し、絶対位置Pr1及びPr2にそれぞれ近い物体52及び53をランドマークとして抽出する。例えば、抽出部35は、物体52とランドマークとの間の距離が所定距離以内である場合に、物体52をランドマークとして抽出してよい。所定距離は、例えば0.5mであってよい。抽出部35は、抽出したランドマークの識別情報と相対位置を候補選択部36へ出力する。
次に、抽出部35は、周辺物体検出部32により検出された物体のうち車両1とランドマークとの間の見通しを遮る可能性がある検出領域に位置する物体を検出する。以下の説明において、周辺物体検出部32により検出された物体のうち車両1とランドマークとの間の見通しを遮る可能性がある検出領域に位置する物体を「被測定物体」と表記することがある。
図6を参照する。検出領域55は、例えば横方向における車両1との距離が、横方向における車両1とランドマーク52及び53との間の距離以下の点からなる領域であってよい。車両1は、横方向と直交する前後方向に移動するため、例えば物体51の相対位置は前後方向に変化する可能性がある。したがって、横方向における車両1と物体51との距離が、横方向における車両1とランドマーク52との間の距離以下ならば、物体51は車両1とランドマーク52との間の見通しを遮る可能性がある。
例えば抽出部35は、車両1とランドマーク52との間の距離の横方向成分x1を検出する。抽出部35は、車両1とランドマーク以外の物体51との間の距離の横方向成分x2を検出する。抽出部35は、車両1の移動方向の右側及び左側のいずれか一方にランドマーク52及び物体51の両方が位置し、横方向成分x2が横方向成分x1以下である場合に、物体51を被測定物体として検出する。
同様に、例えば抽出部35は、車両1とランドマーク53との間の距離の横方向成分x3を検出する。抽出部35は、車両1とランドマーク以外の物体54との間の距離の横方向成分x4を検出する。抽出部35は、車両1の移動方向の右側及び左側のいずれか一方にランドマーク53及び物体54の両方が位置し、横方向成分x4が横方向成分x3以下である場合に、物体54を被測定物体として検出する。
また、例えば抽出部35は、地図情報記憶部20から読み込んだランドマークの絶対位置に基づいて、車両1が走行中の道路にランドマークが設置される範囲56及び57を推定してもよい。抽出部35は、車両1の移動方向の右側及び左側のいずれか一方に範囲56と物体51の両方が位置し、車両1と物体51の間の距離の横方向成分が車両1と範囲56の間の距離の横方向成分以下のとき、物体51を被測定物体として検出する。抽出部35は、車両1の移動方向の右側及び左側のいずれか一方に範囲57と物体54の両方が位置し、車両1と物体54の間の距離の横方向成分が車両1と範囲57の間の距離の横方向成分以下のとき、物体54を被測定物体として検出する。
抽出部35は、検出した被測定物体の相対位置を相対速度算出部37へ出力する。以下、抽出部35が抽出した被測定物体が、車両1の周辺の他車両である場合について説明する。
図2を参照する。候補選択部36は、抽出部35からランドマークの識別情報と相対位置を受信する。候補選択部36は、抽出部35に抽出されたランドマークのうち、車両1の位置算出に使用するランドマークの組合せの候補を選択する。例えば、車両1の位置算出に使用するランドマークの組合せは、2個のランドマークを含んでよい。また例えば、候補選択部36は、ランドマーク間の車両1の移動方向における離間距離が比較的長い2個のランドマークを、車両1の位置算出に使用するランドマークの組合せとして選択してよい。図7及び図8を参照してその理由を説明する。
図7に示すランドマークの組合せは、ランドマーク50及び51を含む。角度θは、一方のランドマーク50と車両1とを結ぶ直線と、他方のランドマーク51と車両1とを結ぶ直線とがなす角度を示す。以下、ランドマークの組合せに含まれる一方のランドマーク50と車両1とを結ぶ直線と、同じ組合せに含まれる他方のランドマーク51と車両1とを結ぶ直線とがなす角度を「相対角度」と表記する。距離Lは、2個のランドマーク50及び51間の車両1の移動方向における離間距離を示す。以下、ランドマークの組合せに含まれる2個のランドマーク50及び51間の車両1の移動方向における離間距離を「相対距離」と表記する。
ここで、相対角度θが大きいほど車両1の位置の算出精度は高くなる。しかし、相対距離Lが短いと、車両1の移動に伴う相対角度θの変動が大きくなるおそれがある。例えば、図8に示すように相対距離Lが比較的短いランドマーク対の間に車両1が挟まれると、車両1の移動に伴って相対角度θが急速に低減して算出精度が急に低下するおそれがある。このため、車両1の位置算出には、相対距離が比較的長いランドマークの組合せを使用することが好ましい。例えば候補選択部36は、設定値以上の相対距離Lを持つランドマークの組合せを候補として選択してよい。設定値は例えば20mであってよい。
図9を参照する。抽出部35により抽出されたランドマークが、ランドマーク50a、50b、50c、50d、50e及び50fであると想定する。例えば候補選択部36は、ランドマーク50aと50fの組合せ、ランドマーク50aと50cの組合せ、ランドマーク50dと50fの組合せ、及びランドマーク50cと50dの組合せを候補として選択する。
以下、ランドマーク50aと50fの組合せ、ランドマーク50aと50cの組合せ、ランドマーク50dと50fの組合せ、及びランドマーク50cと50dを、それぞれ50a50f、50a50c、50d50f、及び50c50dと表記する。候補選択部36は、相対距離Lに応じてこれらランドマークの組合せの候補の間の優先度を定めてもよい。例えば、相対距離Lが長いほど優先度が高くなるように優先度を定めてよい。例えば、優先度は、組合せ50a50f、50d50f、50a50c、及び50c50dの順に高くてよい。候補選択部36は、選択したこれらのランドマークの組合せの候補の識別情報と相対位置を、ランドマーク選択部38へ出力する。
図2を参照する。相対速度算出部37は、被測定物体として検出された他車両の相対位置を抽出部35から受信する。相対速度算出部37は、車両1の移動方向における車両1に対する他車両の相対速度Vrを算出する。以下、車両1の移動方向における相対速度を、単に「相対速度」と表記する。
例えば相対速度算出部37は、次の手順により車両1に対する他車両の相対速度を算出してよい。相対速度算出部37は、時刻t−1における車両1の絶対位置(Xt−1,Yt−1)及び向き(Φt−1)と、時刻t−1に測定した他車両の相対位置に基づいて、時刻t−1における他車両の絶対位置を算出する。相対速度算出部37は、時刻tにおける車両1の仮の絶対位置(Xtt,Ytt)及び仮の向き(Φtt)と、時刻tに測定した他車両の相対位置に基づいて、時刻tにおける他車両の絶対位置を算出する。相対速度算出部37は、時刻t−1から時刻tまでの間の他車両の移動量と測定間隔Tmとに基づいて、車両1の移動方向における他車両の速度Voを算出する。相対速度算出部37は、車速センサ3が測定した車両1の速度と他車両の速度Voとに基づいて、車両1に対する他車両の相対速度Vrを算出する。
また、例えば相対速度算出部37は、時刻t−1及び時刻tに測定した他車両の相対位置に基づいて、車両1に対する他車両の相対速度Vrを算出してもよい。図10に示すように、時刻t−1における車両1から他車両80までの距離及び方向をそれぞれr1及びθ1とする。時刻tにおける車両1から他車両80までの距離及び方向をそれぞれr2及びθ2とする。相対速度算出部37は、次式(1)に基づいて相対速度Vrを算出する。
Figure 0006303830
図2を参照する。相対速度算出部37は、算出した相対速度Vrを位置算出部34、ランドマーク選択部38、及び期間算出部40に出力する。ランドマーク選択部38は、車両1に対する他車両の相対速度Vrを受信する。ランドマーク選択部38は、車両1の位置算出に使用するランドマークの組合せの候補の識別情報と相対位置を候補選択部36から受信する。ランドマーク選択部38は、相対速度Vrの絶対値に応じて、車両1の移動方向の右側及び左側のうち他車両が存在しない側のランドマークのみを含む組合せ、及び移動方向の両側のランドマークを候補とする組合せのいずれかを、受信した候補から選択する。移動方向の両側のランドマークを候補とする組合せは、移動方向の右側のランドマークのみを含む組合せであってもよく、移動方向の左側のランドマークのみを含む組合せであってもよく、移動方向の両側のランドマークを含む組合せであってもよい。
例えば、相対速度Vrの絶対値が閾値Vt以下である場合、他車両は、並走車や駐車車両である可能性がある。この場合、比較的大きな相対速度Vrの絶対値を持つ対向車に比べて、並走車や駐車車両は、比較的長い期間に亘り車両1の周辺に留まるおそれがある。すなわち、並走車や駐車車両が車両1とランドマークとの間の見通しを遮る期間は、対向車が車両1とランドマークとの間の見通しを遮る期間よりも長いおそれがある。
車両1とランドマークとの間の見通しを遮られている間は、位置算出部34は、例えば、車速センサ3から得られる速度情報とヨーレートセンサ7から得られる車両1のヨーレート情報に基づいて車両1の位置算出を行う。このため、車両1とランドマークとの間の見通しが長期間遮られると算出精度が低下する。したがって、例えば相対速度Vrの絶対値が閾値Vt以下である場合、ランドマーク選択部38は、車両1の移動方向の右側及び左側のうち他車両が存在しない側のランドマークのみを含む組合せを、車両1の位置算出に使用する組合せとして選択する。移動方向の右側及び左側のうち他車両が存在しない側のランドマークのみを含む組合せが複数ある場合、ランドマーク選択部38は、優先度が最も高い組合せを選択してよい。
相対速度Vrが閾値Vtを超えると、他車両が存在する側のランドマークが選択され車両1とランドマークの見通しが遮られる可能性がある。見通しが遮られる間に速度情報とヨーレート情報に基づいて車両1の位置を算出しても、算出誤差が許容誤差よりも小さくなるように閾値Vtを設定してよい。許容誤差は、例えばランドマークに基づく算出位置に生じる誤差であってよい。例えば、位置測定センサ6により測定される相対位置の誤差が10cmであり、車速センサ3の誤差が実際の速度の2%であり、車両1及び他車両の前後方向の長さが5mであり、車両1の速度が10m/sである場合を想定する。
この場合、車両1が5m走行するのに0.5sかかり、この間に速度情報とヨーレート情報に基づく算出位置の誤差は10cmになる。このため、他車により車両1とランドマークとの間の見通しを遮られる時間が0.5s以下になるように、閾値Vtを、車両1の長さ5m/0.5s=10m/sに設定する。
ランドマーク選択部38は、ランドマークと車両1との間の見通しが他車両によって遮られ、位置測定部31によるランドマークの相対位置の測定が他車両によって阻害される可能性の有無を判断してよい。以下、位置測定部31によるランドマークの相対位置の測定が他車両によって阻害される可能性を「阻害可能性」と表記することがある。ランドマーク選択部38は、相対速度Vrの絶対値が閾値Vt以下でも、車両1の移動方向の右側及び左側のうち他車両が存在する側のランドマークに阻害可能性がなければ、移動方向の両側のランドマークを候補とする組合せのいずれかを選択してよい。
例えば、ランドマーク選択部38は、車両1の速度Vsと並走車の速度Voに基づいて阻害可能性の有無を判断してよい。例えば、ランドマーク選択部38は、速度Vsと速度Voの比較結果に基づいて阻害可能性の有無を判断してよい。図11の(a)を参照する。車両1の速度Vsと並走車80の速度Voが等しい場合、車両1と並走車80の相対位置関係は変わらない。このため、車両1がランドマーク50fの近くに至るまではランドマーク50fの測定が並走車80により阻害されない。すなわち、ランドマーク50fに阻害可能性はない。したがって、ランドマーク選択部38は、車両1の移動方向の両側のランドマークを候補とする組合せ50a50fを選択してよい。車両1が並走車よりも速い場合も同様である。
図11の(b)を参照する。参照符号80aは、ある時刻t0における並走車80の位置を示し、参照符号80bは、時刻t0より後の時刻t1の並走車80の位置を示す。並走車80が車両1よりも速い場合には、車両1の移動方向の右側及び左側のうち並走車80が存在する側のランドマークには阻害可能性がある。このため、ランドマーク選択部38は、移動方向の右側及び左側のうち並走車80が存在しない側のランドマークのみを含む組合せ50a50cを選択してよい。
例えば、ランドマーク選択部38は、並走車の速度Voに基づいて阻害可能性の有無を判断してもよい。図12を参照する。参照符号1aは、ある時刻t0における車両1の位置を示し、参照符号1bは時刻t0より後の時刻t1の車両1の位置を示す。
ランドマーク選択部38は、他車両80の速度Voが0であるか否かにより他車両80が駐車しているか否かを判断する。他車両80が駐車している場合、車両1が他車両80を追い越すと、他車両80が存在する側のランドマークの相対位置の測定が阻害される。したがって、他車両80が存在する側のランドマークには阻害可能性がある。このため、ランドマーク選択部38は、移動方向の右側及び左側のうち他車両80が存在しない側のランドマークのみを含む組合せ50d50fを選択してよい。
一方で、相対速度Vrの絶対値が閾値Vtを越える場合、他車両が対向車である可能性がある。図13を参照する。参照符号1a及び80aは、ある時刻t0における車両1及び対向車80の位置を示し、参照符号1b及び80bは、それぞれ時刻t0より後の時刻t1の車両1及び対向車80の位置を示す。
いま、時刻t0において、移動方向の両側のランドマークを含み優先度が最も高い組合せ50a50fを選択する場合を想定する。時刻t1において車両1とランドマーク50fとの間の見通しが対向車80により遮られても、その期間は比較的短い。このため、車両1とランドマーク50fとの間の見通しが遮られている間、速度情報とヨーレート情報に基づいて車両1の位置を算出しても算出精度の低下は少ない。
例えば、位置測定センサ6により測定される相対位置の誤差が10cmであり、車速センサ3の誤差が速度の2%であり、車両1及び対向車80の前後方向の長さが5mであり、車両1の速度と対向車80の速度が10m/sである場合を想定する。車両1とランドマーク50fとの間の見通しが対向車80により遮られる期間は0.25sしかなく、速度情報とヨーレート情報に基づく位置算出の誤差は5cmしか発生しない。このため、ランドマーク選択部38は、そのまま組合せ50d50fを選択し続けても差し支えない。
したがって、例えば相対速度Vrの絶対値が閾値Vtを越える場合、ランドマーク選択部38は、車両1の移動方向の両側のランドマークを候補とする組合せのいずれかを、車両1の絶対位置の算出に使用する組合せとして選択する。移動方向の両側のランドマークを候補とする組合せは、例えば、移動方向の右側及び左側のうち他車両が存在しない側のランドマークのみを含んでもよく、他車両が存在する側のランドマークのみを含んでもよく、両側のランドマークを含んでもよい。移動方向の両側のランドマークを候補とする組合せが複数ある場合、ランドマーク選択部38は、優先度が最も高い組合せを選択してよい。
図2を参照する。ランドマーク選択部38は、選択したランドマークの組合せの識別情報を位置算出部34に出力する。ランドマーク選択部38は、選択したランドマークの相対位置を相対位置検出部39に出力する。相対位置検出部39は、受信した相対位置付近にある物体の相対位置を位置測定部31で測定し、測定により得られた相対位置をランドマークの位置として検出する。相対位置検出部39は、検出した相対位置を位置算出部34に出力する。
図2を参照する。位置算出部34は、相対位置検出部39からランドマークの相対位置を受信する。位置算出部34は、選択されたランドマークの識別情報をランドマーク選択部38から受信する。位置算出部34は、相対速度算出部37から相対速度Vrを受信する。位置算出部34は、ランドマーク選択部38から受信した識別情報に基づいて、選択されたランドマークの絶対位置を地図情報記憶部20から読み込む。位置算出部34は、地図情報記憶部20から読み込んだランドマークの絶対位置と、相対位置検出部39から受信したランドマークの相対位置に基づいて、時刻tにおける車両1の絶対位置及び車両1の向きを算出する。
図14を参照する。ランドマークの絶対位置をPm1及びPm2とする。また、Pm1の座標を(Xm1,Ym1)とし、Pm2の座標を(Xm2,Ym2)とする。位置算出部34は、車両1の絶対位置及び向きが仮の絶対位置(Xtt,Ytt)及び仮の向き(φtt)であると仮定して、相対位置検出部39から受信したランドマークの相対位置を絶対位置へ変換する。変換後のランドマークの絶対位置をそれぞれP1及びP2とする。P1の座標を(X1,Y1)とし、P2の座標を(X2,Y2)とする。また、絶対位置Pm1とP1との間の誤差をD1とし、絶対位置Pm2とP2との間の誤差をD2とする。
位置算出部34は、地図情報記憶部20から読み込んだ絶対位置Pm1及びPm2と、相対位置検出部39から受信した相対位置から変換して得た絶対位置P1及びP2との間の誤差Eを次式(2)に基づいて算出する。
Figure 0006303830
上式(2)において、Nは、ランドマーク選択部38に選択されたランドマークの総数を示す。図14の例ではN=2である。
位置算出部34は、誤差Eが最小となるような車両1の仮の絶対位置(Xtt,Ytt)及び仮の向き(φtt)を、時刻tにおける車両1の絶対位置及び向きとして算出する。例えば位置算出部34は、誤差Eを最小にする最適化計算によって時刻tにおける車両1の絶対位置及び向きを算出してよい。位置算出部34は、誤差Eを最小にするのに代えて、誤差Eが所定値未満となるような車両1の仮の絶対位置(Xtt,Ytt)及び仮の向き(φtt)を算出してもよい。
位置算出部34は、相対速度Vrが絶対値が閾値Vtを越える場合、他車両80が存在する側のランドマークの相対位置の測定が他車両80によって阻害されるか否かを判断する。例えば、相対位置検出部39がランドマークの相対位置を検出できない場合に、位置算出部34は、ランドマークの相対位置の測定が他車両80によって阻害されると判断してよい。
ランドマークの相対位置の測定が阻害される場合、位置算出部34は、ランドマークの相対位置及び絶対位置に基づいて車両1の絶対位置及び向きを算出することを停止する。この場合に例えば位置算出部34は、測定が阻害される前に算出した車両1の絶対位置及び向きと移動量算出部33から受信した移動量(dx,dy,dφ)とに基づいて車両1の絶対位置及び向きを算出してよい。
期間算出部40は、相対速度算出部37から相対速度Vrを受信する。期間算出部40は、ランドマークの相対位置及び絶対位置に基づいて車両1の絶対位置及び向きを算出することを停止する期間Tsを算出する。以下、期間Tsを「停止期間Ts」と表記する。期間算出部40は、相対速度Vrの絶対値に応じて停止期間Tsを算出してよい。例えば車両1及び他車両80の前後方向の長さをLrメートルと想定する場合、期間算出部40は、値(Lr/Vr)を停止期間Tsとして算出してよい。
期間算出部40は、停止期間Tsを位置算出部34へ出力する。位置算出部34は、停止期間Tsに基づいて、他車両80によるランドマークの位置測定の阻害が終わったか否かを判断する。例えば、位置算出部34は、車両1とランドマークとの見通し線上を他車両80が通過したか否かを判断してよい。例えば、位置算出部34は、ランドマークの相対位置の測定が他車両80によって阻害された時点から停止期間Tsを経過した時点で、他車両80が見通し線上を通過したと判断してよい。ランドマークの位置測定の阻害が終わった場合、位置算出部34は、ランドマークの相対位置及び絶対位置に基づいて車両1の絶対位置及び向きを算出することを再開する。
車速センサ3は、速度検出部に相当する。地図情報記憶部20は、位置記憶部に相当する。抽出部35は、被測定物体検出部に相当する。車両1の移動方向の右側及び左側のうち他車両が存在しない側のランドマークのみを含む組合せは、第1のランドマークの組合せに相当する。車両1の移動方向の両側のランドマークを候補とする組合せは、第2のランドマークの組合せに相当する。
(動作)
次に、図15を参照して、本発明の第1実施形態に係る位置検出装置の動作を説明する。図15に記載されるステップS10〜S21は、車両1のイグニッションスイッチ(図示せず)がオフに切り替わるまで反復実行される。
ステップS10において位置測定部31は、車両1の周辺の物体上の走査点の相対位置を測定する。周辺物体検出部32は、位置測定部31から受信した測定位置情報に基づいて車両1の周辺に存在する物体を検出する。
ステップS11において位置算出部34は、算出済みの時刻t−1の車両1の絶対位置(Xt−1,Yt−1)及び前後方向の向き(Φt−1)に基づいて、時刻tの車両1の仮の絶対位置(Xtt,Ytt)及び仮の前後方向の向き(Φtt)を算出する。抽出部35は、車両1の仮の絶対位置(Xtt,Ytt)及び仮の向き(Φtt)を読み込む。ステップS12において抽出部35は、地図情報記憶部20からランドマークの絶対位置を読み込む。
ステップS13において抽出部35は、周辺物体検出部32から受信した物体の中からランドマークを抽出する。ステップS14において抽出部35、候補選択部36、相対速度算出部37及びランドマーク選択部38は、ランドマーク選択処理を実行する。
図16を参照して、図15に示すランドマーク選択処理S14の一例を説明する。ステップS30において候補選択部36は、抽出部35に抽出されたランドマークのうち、車両1の位置算出に使用するランドマークの組合せの候補を選択する。ステップS31において抽出部35は、周辺物体検出部32により検出された物体の中から他車両を検出する。ステップS32において相対速度算出部37は、他車両の相対速度Vrを算出する。
ステップS33においてランドマーク選択部38は、相対速度Vrが閾値Vt以下であるか否かを判断する。相対速度Vrが閾値Vt以下である場合(ステップS33:Y)に動作はステップS34へ進む。相対速度Vrが閾値Vt以下でない場合(ステップS33:N)に動作はステップS36へ進む。
ステップS34においてランドマーク選択部38は、車両1の移動方向の右側及び左側のうち他車両が存在する側のランドマークに阻害可能性があるか否かを判断する。阻害可能性がある場合(ステップS34:Y)に動作はステップS35へ進む。阻害可能性がない場合(ステップS34:N)に動作はステップS36へ進む。ステップS35においてランドマーク選択部38は、移動方向の右側及び左側のうち他車両が存在しない側のランドマークのみを含む組合せを選択する。その後に動作は図15に示すステップS15へ進む。
ステップS36においてランドマーク選択部38は、車両1の移動方向の両側のランドマークを候補とする組合せを選択する。その後に動作は図15に示すステップS15へ進む。
図15を参照する。ステップS15において位置算出部34は、ランドマークの相対位置の測定が他車両によって阻害されたか否かを判断する。測定が阻害されない場合(ステップS15:N)に動作はステップS16へ進む。測定が阻害される場合(ステップS15:Y)に動作はステップS18へ進む。
ステップS16において相対位置検出部39は、ステップS17で選択されたランドマークの相対位置を検出する。ステップS17において位置算出部34は、地図情報記憶部20から読み込んだランドマークの絶対位置と、相対位置検出部39から受信したランドマークの相対位置に基づいて車両1の絶対位置及び車両1の向きを算出する。その後に動作はステップS21へ進む。
ステップS18において位置算出部34は、ランドマークの位置に基づく車両1の絶対位置及び車両1の向きの算出を停止する。ステップS19において位置算出部34は、速度情報及びヨーレート情報に基づいて車両1の絶対位置及び車両1の向きを算出する。例えば位置算出部34は、測定が阻害される前に算出した車両1の絶対位置及び向きと移動量算出部33から受信した移動量(dx,dy,dφ)とに基づいて車両1の絶対位置及び向きを算出する。
ステップS20においては、位置算出部34は、期間算出部40が算出した停止期間Tsに基づいて他車両80が通過したか否かを判断する。他車両80が通過しない場合(ステップS20:N)に動作はステップS19へ戻る。他車両80が通過した場合(ステップS20:Y)に動作はステップS21へ進む。
ステップS21において位置検出装置30は、車両1のイグニッションスイッチ(IGN)がオフであるか否かを判断する。イグニッションスイッチがオフでない場合(ステップS21:N)に動作はステップS10に戻る。イグニッションスイッチがオフである場合(ステップS21:Y)に位置検出装置30の動作が終了する。
(実施形態の効果)
(1)第1実施形態に係る位置検出装置30は、ランドマーク以外の他車両と車両1との間の相対速度を算出する。位置検出装置30は、相対速度の絶対値が閾値Vt以下である場合に、車両1の移動方向の右側及び左側のうち他車両がない側のランドマークのみを含むランドマークの組合せを選択する。位置検出装置30は、相対速度の絶対値が閾値Vtを超える場合に、右側及び左側のランドマークを候補とするランドマークの組合せを選択する。位置検出装置30は、選択したランドマークの組合せを使用して車両1の絶対位置を算出する。
このため、車両とランドマークとの間の見通しが他の車両に遮られる期間を低減できる。例えば、比較的長い期間に亘って他車両が車両1とランドマークとの間の見通しを遮るおそれがある場合に、この他車両によって遮られにくいランドマークを使用して車両1の位置を算出することができる。
(2)横方向における車両1との距離が、横方向における車両1とランドマークとの間の距離以下の点からなる検出領域に位置する他車両の相対速度に応じて、ランドマークの組合せを選択する。このため、移動体とランドマークとの間の見通しを遮る可能性がない物体が、ランドマークの選択処理に影響することを防止できる。
(3)第1実施形態に係る位置検出装置30は、相対速度の絶対値が閾値Vtを越える場合に相対速度の絶対値に応じた停止期間Tsを算出する。位置検出装置30は、停止期間Tsの間、ランドマークの位置に基づく車両1の位置の算出を停止する。車両1とランドマークとの間の見通しを他車両が遮る期間が比較的短ければ、その間はランドマークの位置を使用して車両1の位置を算出しなくても差し支えない。このため、車両1の移動方向の右側及び左側のいずれの側のランドマークも選択可能にし、見通しが遮られる間だけランドマークの位置に基づく車両1の位置の算出を停止すればよい。このように車両1の移動方向の右側及び左側のランドマークのいずれも選択できるようにすることで、他車両がない側のランドマークのみを選択する場合に比べ、よりよいランドマークを選択することができる。
(4)第1実施形態に係る位置検出装置30は、相対速度の絶対値が閾値Vtを越えるとき、位置測定部31によるランドマークの位置測定を他車両が阻害する間、阻害前に算出した車両1の地図上の位置と車両1の速度から車両1の地図上の位置を算出する。このため、車両1とランドマークとの間の見通しを他車両が遮る間も継続して車両1の位置を算出することができる。
(変形例)
位置算出部34は、車両1の絶対位置を算出する際に、相対位置検出部39から受信したランドマークの相対位置の平均座標を算出してもよい。また、位置算出部34は、ランドマーク選択部38から受信したランドマークの絶対位置の平均座標を算出してもよい。位置算出部34は、絶対位置の平均座標のX座標値及びY座標値から、相対位置の平均座標のX座標値及びY座標値を差し引いて、車両1の絶対位置を算出してもよい。このような算出方法によればより簡易に車両1の絶対位置を算出できる。
ランドマーク選択部38は、選択したランドマークの相対位置を位置算出部34に出力してもよい。位置算出部34は、ランドマーク選択部38から受信したランドマークの相対位置と、ランドマークの絶対位置に基づいて車両1の絶対位置を算出してもよい。このような構成によれば、相対位置検出部39によるランドマークの相対位置の検出を省くことができるため、より簡易に車両1の絶対位置を算出できる。
移動量算出部33は、車両1の速度及び操舵角センサ5が検出したステアリングホイール4の操舵角に基づいてヨーレートを算出してもよい。移動量算出部33は、算出したヨーレートに基づいて車両1の回転量dφを算出してもよい。速度及び操舵角に基づいてヨーレートを算出することでヨーレートセンサ7を省略することができる。
抽出部35は、物体の大きさが所定値S以下の物体をランドマークと判断してもよい。例えば抽出部35は、セグメントに属する走査点のうち最も距離が離れた点間の距離を物体の大きさとして算出してよい。例えば所定値Sは0.5mであってよい。物体の大きさ情報のみからランドマークか否かを判断することにより、より簡易な計算でランドマークを抽出できる。
(第2実施形態)
(構成)
次に、本発明の第2実施形態に係る位置検出装置30を説明する。本発明の第2実施形態に係る位置検出装置30の機能構成は、図2に示した機能構成と同様である。位置算出部34は、相対速度Vrの絶対値が閾値Vtを越える場合、ランドマークの位置測定を他車両が阻害する間、車両1の速度に基づいてランドマークの相対位置を推定する。位置算出部34は、ランドマークの絶対位置と推定された相対位置とに基づいて、車両1の絶対位置を算出する。
図17の(a)を参照する。車両1の位置算出に使用するランドマークの組合せとして50a50fが選択され、時刻t0において位置測定部31により測定されたランドマーク50fの相対位置が(x1,y1)であると想定する。時刻t0では、選択されたランドマーク50fと車両1との間の見通しは対向車80によって遮られていない。
図17の(b)を参照する。時刻t0より後の時刻t1では、車両1とランドマーク50fとの間の見通しは対向車80によって遮られ、ランドマーク50fの位置測定は対向車80によって阻害される。位置算出部34は、ランドマーク50fの位置測定が対向車80によって阻害されるか否かを判断する。位置測定が阻害される場合、位置算出部34は、位置測定が阻害される前に測定した相対位置(x1,y1)と車両1の速度に基づき、ランドマーク50fの相対位置(x2,y2)を推定する。例えば、時刻t1からの経過時間がTeであり、車両1の速度がVsであるとき、x2=x1、y2=y1−Vs×Teと推定する。
位置算出部34は、推定したランドマーク50fの相対位置(x2,y2)と、位置測定部31により測定されたランドマーク50aの相対位置と、ランドマーク50a及び50fの絶対位置に基づいて、車両1の絶対位置及び向きを算出する。
(動作)
図18を参照して、本発明の第2実施形態に係る位置検出装置30の動作の一例を説明する。ステップS50〜S57の動作は、図15に示す第1実施形態の位置検出装置30のステップS10〜S17の動作と同様である。ステップS55において位置算出部34は、ランドマークの相対位置の測定が他車両80によって阻害されたか否かを判断する。測定が阻害されない場合(ステップS55:N)に動作はステップS56へ進む。測定が阻害される場合(ステップS55:Y)に動作はステップS58へ進む。
ステップS58において、位置算出部34は、他車両80によって測定が阻害されたランドマークの相対位置を推定する。ステップS59において位置算出部34は、推定したランドマークの相対位置と、位置測定部31により測定された他のランドマークの相対位置と、これらのランドマークの絶対位置に基づいて車両1の絶対位置及び向きを算出する。
ステップS60において位置算出部34は、期間算出部40が算出した停止期間Tsに基づいて他車両80が通過したか否かを判断する。他車両80が通過しない場合(ステップS60:N)に動作はステップS58へ戻る。他車両80が通過した場合(ステップS60:Y)に動作はステップS61へ進む。
(実施形態の効果)
第2実施形態に係る位置検出装置30は、相対速度の絶対値が閾値Vtを越えるとき、位置測定部31によるランドマークの位置測定を他車両が阻害する間、阻害前に測定したランドマークの位置と車両1の速度に基づいて車両1の地図上の位置を算出する。このため、車両1とランドマークとの間の見通しを他車両が遮る間も継続して車両1の位置を算出することができる。
(第3実施形態)
(構成)
次に、本発明の第3実施形態に係る位置検出装置30を説明する。図19を参照する。図2に示す第1実施形態と同様な構成には同一の符号を付する。本発明の第3実施形態に係る位置検出装置30は、渋滞判断部90と阻害推定部91を備える。渋滞判断部90及び阻害推定部91による後述の処理は、コントローラ10により実行される。渋滞判断部90は、車両1の走行車線に並行する他の車線の渋滞の有無を判断する。
図20を参照する。車両1の左側の車線に渋滞が発生している場合を想定する。例えば渋滞判断部90は、車両1の左側の車線を走行する並走車81、82及び83の速度、並びに並走車81と82の間の車間距離及び並走車82と83の間の車間距離が閾値以下である場合に、左側の車線が渋滞していると判断してよい。例えば渋滞判断部90は、並走車81、82及び83の速度が20km/h以下であり並走車81と82の間の車間距離及び並走車82と83の間の車間距離が20m以下である場合に、左側の車線が渋滞していると判断してよい。また、例えば渋滞判断部90は、路車間通信を経由して車両1の走行車線に並行する他の車線の渋滞情報を受信してもよい。渋滞判断部90は、渋滞の有無の判断結果をランドマーク選択部38に出力する。
ランドマーク選択部38は、渋滞の有無の判断結果を渋滞判断部90から受信する。他車線が渋滞している場合にランドマーク選択部38は、車両1の移動方向の右側及び左側のうち渋滞している他車線がない側のランドマークのみを含むランドマークの組合せを、車両1の位置算出に使用するランドマークの組合せとして選択する。例えば、図20の例の場合にランドマーク選択部38は、渋滞している左側の車線がない右側のランドマークのみを含むランドマークの組合せを選択する。
図19を参照する。阻害推定部91は、他車両の相対速度Vrの絶対値が閾値Vtを越える場合、相対速度Vrの絶対値に応じて、位置測定部31によるランドマークの相対位置の測定に対する他車両による阻害の程度を推定する。以下、ランドマークの相対位置の測定に対する他車両による阻害の程度を「阻害程度」と表記することがある。阻害推定部91は、推定した阻害程度をランドマーク選択部38に出力する。
図21を参照する。車両1の右側の車線に一連の対向車81、82及び83が走行する場合を想定する。例えば阻害推定部91は、対向車81が位置測定部31による測定を阻害する期間長を阻害程度として推定してよい。また、例えば阻害推定部91は、周辺物体検出部32が検出した他車両の台数と他車両81、82及び83間の車間距離に基づいて交通流量を推測してもよい。阻害推定部91は、推測した交通流量に基づいて、車両1とランドマークとの間を何台の他車両81〜83が通過するかを算出してよい。阻害推定部91は、通過する台数に応じて、一連の対向車81〜83が位置測定部31による測定を阻害する期間長の合計を阻害程度として推定してよい。
例えば、ランドマークの設置間隔が30mであり、対向車81と82の間の車間距離及び対向車82と83の間の車間距離が20mであり、対向車81〜83及び車両1の速度が10m/sである場合を想定する。このとき相対速度の絶対値は20m/sであり、車両1は、2秒に1回対向車とすれちがい、ランドマーク50aの側方からランドマーク50fの側方まで移動するのに6秒かかる。この間、車両1は3台の対向車81〜83とすれちがう。1台の対向車によって車両1とランドマーク50fとの間の見通しが遮られる期間は0.25sであり、対向車81〜83がランドマーク50fの相対位置の測定を阻害する期間長の合計は0.75sである。
ランドマーク選択部38は、阻害程度を阻害推定部91から受信する。ランドマーク選択部38は、阻害程度に応じて、車両1の移動方向の右側及び左側のうち他車両がない側のランドマークのみを含むランドマークの組合せか、右側及び左側のランドマークを候補とするランドマークの組合せの一方を選択する。例えば他車両81が測定を阻害する期間長が閾値長Lh以上の場合に、ランドマーク選択部38は、他車両81がない側のランドマークのみを含むランドマークの組合せを選択してよい。他車両81が測定を阻害する期間長が閾値長Lh未満の場合に、ランドマーク選択部38は、右側及び左側のランドマークを候補とするランドマークの組合せを選択してよい。
他車両81が測定を阻害する期間長が閾値長Lh未満の場合、他車両が存在する側のランドマークが選択され車両1とランドマークの見通しが遮られる可能性がある。見通しが遮られる間に速度情報とヨーレート情報に基づいて車両1の位置を算出しても、算出誤差が許容誤差よりも小さくなるように閾値長Lhを設定してよい。許容誤差は、例えばランドマークに基づく算出位置に生じる誤差であってよい。例えば、位置測定センサ6により測定される相対位置の誤差が10cmであり、車速センサ3の誤差が実際の速度の2%であり、車両1及び他車両の前後方向の長さが5mであり、車両1の速度が10m/sである場合を想定する。この場合、速度情報とヨーレート情報に基づく算出位置の誤差が10cmに達するのに0.5sかかるので、閾値長Lhを0.5sに設定してよい。
また、例えば一連の他車両81〜83が測定を阻害する期間長の合計が閾値長Lh以上の場合に、ランドマーク選択部38は、他車両がない側のランドマークのみを含むランドマークの組合せを選択してよい。一連の他車両81〜83が測定を阻害する期間長の合計が閾値長Lh未満の場合に、ランドマーク選択部38は、右側及び左側のランドマークを候補とするランドマークの組合せを選択してよい。例えば図21の例では、期間長0.75sが閾値長0.5sを越えるので、ランドマーク選択部38は、対向車81〜83がない左側のランドマークのみを含むランドマークの組合せを選択してよい。
(動作)
図22を参照して、本発明の第3実施形態に係るランドマーク選択処理の一例を説明する。以下、第3実施形態に係るランドマーク選択処理が、図15に示すランドマーク選択処理S14として実行される場合について説明する。第3実施形態に係るランドマーク選択処理は、図18に示すランドマーク選択処理S54として実行されてもよい。
ステップS70〜S72の動作は、図16に示す第1実施形態のランドマーク選択処理のステップS30〜S32の動作と同様である。ステップS73において渋滞判断部90は、車両1の走行車線に並行する他車線の渋滞の有無を判断する。他車線が渋滞している場合(ステップS73:Y)に動作はステップS74へ進む。他車線が渋滞していない場合(ステップS73:N)に動作はステップS75へ進む。
ステップS74においてランドマーク選択部38は、車両1の移動方向の右側及び左側のうち渋滞している他車線がない側のランドマークのみを含むランドマークの組合せを選択する。その後に動作は図15に示すステップS15へ進む。
ステップS75においてランドマーク選択部38は、相対速度Vrが閾値Vt以下であるか否かを判断する。相対速度Vrが閾値Vt以下である場合(ステップS75:Y)に動作はステップS76へ進む。相対速度Vrが閾値Vt以下でない場合(ステップS75:N)に動作はステップS78へ進む。ステップS76においてランドマーク選択部38は、車両1の移動方向の右側及び左側のうち他車両が存在する側のランドマークに阻害可能性があるか否かを判断する。阻害可能性がある場合(ステップS76:Y)に動作はステップS77へ進む。阻害可能性がない場合(ステップS76:N)に動作はステップS80へ進む。ステップS77においてランドマーク選択部38は、移動方向の右側及び左側のうち他車両が存在しない側のランドマークのみを含む組合せを選択する。その後に動作は図15に示すステップS15へ進む。
ステップS78において阻害推定部91は、一連の対向車81〜83が位置測定部31による測定を阻害する期間長の合計を算出する。ステップS79においてランドマーク選択部38は、ステップS78で算出された期間長の合計が閾値長Lh未満であるか否かを判断する。期間長の合計が閾値長Lh未満である場合(ステップS79:Y)に動作はステップS80に進む。期間長が閾値長Lh未満でない場合(ステップS79:N)に動作はステップS81に進む。
ステップS80においてランドマーク選択部38は、車両1の移動方向の両側のランドマークを候補とする組合せを選択する。その後に動作は図15に示すステップS15へ進む。ステップS81においてランドマーク選択部38は、移動方向の右側及び左側のうち他車両が存在しない側のランドマークのみを含む組合せを選択する。その後に動作は図15に示すステップS15へ進む。
(実施形態の効果)
(1)第3実施形態に係る位置検出装置30は、位置測定部31によるランドマークの相対位置の測定を他車両が阻害する期間長を推定する。相対速度Vrの絶対値が閾値Vtを越えるときで、阻害期間長が閾値長Lh以上の場合には、車両1の移動方向の右側及び左側のうち他車両がない側のランドマークのみを含むランドマークの組合せを選択する。このため、ランドマークの相対位置の測定が阻害される期間長を低減できる。
(2)第3実施形態に係る位置検出装置30は、位置測定部31によるランドマークの相対位置の測定を一連の他車両が阻害する期間長の合計を推定する。相対速度Vrの絶対値が閾値Vtを越えるときで、阻害期間長の合計が閾値長Lh以上の場合には、車両1の移動方向の右側及び左側のうち他車両がない側のランドマークのみを含むランドマークの組合せを選択する。このため、ランドマークの相対位置の測定が阻害される期間長を低減できる。
(3)第3実施形態に係る位置検出装置30は、車両1の走行車線に並行する他車線の渋滞の有無を判断する。他車線が渋滞している場合に、位置検出装置30は、車両1の移動方向の右側及び左側のうち渋滞している他車線が存在しない側にあるランドマークのみを含むランドマークの組合せを選択する。このため、ランドマークの相対位置の測定が渋滞によって阻害されるのを防止できる。
(変形例)
渋滞判断部90は、車両1の右側の車線の渋滞の有無を判断してもよい。車両1の右側の車線は、並走車の車線であってもよく対向車の車線であってもよい。ランドマーク選択部38は、車両1の右側の車線に渋滞している場合に、左側のランドマークのみを含むランドマークの組合せを、車両1の位置算出に使用するランドマークの組合せとして選択してよい。
阻害推定部91は、相対速度Vrの絶対値に応じて、車両1の左側の車線を走行する他車両による阻害程度を推定してもよい。阻害推定部91は、相対速度Vrの絶対値に応じて、車両1の左側の車線を走行する一連の他車両による阻害程度を推定してもよい。ランドマーク選択部38は、阻害程度に応じて、車両1の移動方向の右側のランドマークのみを含むランドマークの組合せか、右側及び左側のランドマークを候補とするランドマークの組合せの一方を選択してもよい。
(第4実施形態)
(構成)
本発明の第4実施形態に係る位置検出装置30の機能構成は、図2に示した機能構成と同様である。相対速度算出部37は、車両1の両側に他車両がいる場合に、車両1の移動方向の右側の他車両の第1相対速度と左側の他車両の第2相対速度を算出する。ランドマーク選択部38は、第1相対速度の絶対値が第2相対速度の絶対値よりも大きい場合に車両1の移動方向の右側にあるランドマークのみを含むランドマークの組合せを選択する。ランドマーク選択部38は、第2相対速度の絶対値が第1相対速度の絶対値よりも大きい場合に車両1の移動方向の左側にあるランドマークのみを含むランドマークの組合せを選択する。
図23を参照する。車両1の右側の車線及び左側の走行車線に他車両が存在する場合を想定する。車両1の右側の車線を対向車80が走行し、車両1の左側の車線を並走車81が走行する。相対速度算出部37は、対向車80の第1相対速度Vr1と並走車81の第2相対速度Vr2を算出する。車両1の速度が30km/hであり、対向車80の速度が30km/hであり、並走車81の速度が20km/hであると想定すると、第1相対速度Vr1は60km/hであり、第2相対速度Vr2は10km/hである。相対速度算出部37は、算出した第1相対速度Vr1及び第2相対速度Vr2をランドマーク選択部38に出力する。
ランドマーク選択部38は、第1相対速度Vr1及び第2相対速度Vr2を相対速度算出部37から受信する。相対速度の絶対値が大きいほど他車両がランドマークの相対位置の測定を阻害する期間が短い。このためランドマーク選択部38は、第1相対速度Vr1の絶対値が第2相対速度Vr2の絶対値よりも大きい場合に、車両1の移動方向の右側にあるランドマークのみを含むランドマークの組合せを選択する。また、ランドマーク選択部38は、第2相対速度Vr2の絶対値が第1相対速度Vr1の絶対値よりも大きい場合に、車両1の移動方向の左側にあるランドマークのみを含むランドマークの組合せを選択する。図23の例の場合には第1相対速度Vr1の絶対値が第2相対速度Vr2の絶対値よりも大きいので、ランドマーク選択部38は、車両1の移動方向の右側にあるランドマークのみを含むランドマークの組合せを選択する。
図24を参照して、本発明の第4実施形態に係るランドマーク選択処理の一例を説明する。以下、第4実施形態に係るランドマーク選択処理が、図15に示すランドマーク選択処理S14として実行される場合について説明する。第4実施形態に係るランドマーク選択処理は、図18に示すランドマーク選択処理S54として実行されてもよい。
ステップS90及びS91の動作は、図16に示す第1実施形態のランドマーク選択処理のステップS30及びS31の動作と同様である。ステップS92において相対速度算出部37は、他車両の相対速度Vrを算出する。車両1の両側に他車両がいる場合には、相対速度算出部37は、車両1の移動方向の右側の他車両80の第1相対速度Vr1と左側の他車両81の第2相対速度Vr2を算出する。
ステップS93においてランドマーク選択部38は、車両1の両側に他車両がいるか否かを判断する。車両1の両側に他車両がいない場合(ステップS93:N)、すなわち車両1の両側のいずれにも他車両がいない場合、又は車両1の両側の一方のみに他車両がいる場合に、動作はステップS94へ進む。車両1の両側に他車両がいる場合(ステップS93:Y)に動作はステップS98へ進む。ステップS94〜S97の動作は、図16に示すステップS33〜S36と同様である。その後に動作は図15に示すステップS15へ進む。
ステップS98においてランドマーク選択部38は、第1相対速度Vr1の絶対値と第2相対速度Vr2の絶対値を比較する。ステップS99においてランドマーク選択部38は、第1相対速度Vr1の絶対値が第2相対速度Vr2の絶対値よりも大きい場合に車両1の移動方向の右側にあるランドマークのみを含むランドマークの組合せを選択する。ランドマーク選択部38は、第2相対速度Vr2の絶対値が第1相対速度Vr1の絶対値よりも大きい場合に車両1の移動方向の左側にあるランドマークのみを含むランドマークの組合せを選択する。その後に動作は図15に示すステップS15へ進む。
(実施形態の効果)
第4実施形態に係る位置検出装置30は、車両1の進行方向の右側及び左側に他車両がいる場合には、相対速度がより速い車両が存在する側にあるランドマークを選択する。このため、ランドマークと車両1との間の見通しが遮られる時間が短くなるため、他車両により車両1の位置算出の精度が低下することを軽減することができる。
以上、限られた数の実施形態を参照しながら説明したが、権利範囲はそれらに限定されるものではなく、上記の開示に基づく実施形態の改変は、当業者にとって自明のことである。
3 車速センサ
5 操舵角センサ
6 位置測定センサ
7 ヨーレートセンサ
10 コントローラ
20 地図情報記憶部
30 位置検出装置
31 位置測定部
32 周辺物体検出部
33 移動量算出部
34 位置算出部
35 抽出部
36 候補選択部
37 相対速度算出部
38 ランドマーク選択部
39 相対位置検出部
40 期間算出部
90 渋滞判断部
91 阻害推定部

Claims (10)

  1. 移動体に対する前記移動体周辺の物体の相対位置を測定する位置測定部と、
    前記位置測定部によって測定された前記物体のうちランドマークの相対位置を検出する相対位置検出部と、
    ランドマークの地図上の位置が記憶されている位置記憶部と、
    前記位置測定部によって測定された前記物体のうち前記移動体と前記ランドマークの間の検出領域に位置する被測定物体を検出する被測定物体検出部と、
    前記被測定物体と前記移動体との間の相対速度を算出する相対速度算出部と、
    前記相対速度の絶対値が閾値以下である場合に、前記移動体の移動方向の右側及び左側のうち前記被測定物体が存在しない側にあるランドマークのみを含む第1のランドマークの組合せを選択し、前記相対速度の絶対値が閾値を超える場合に、前記移動方向の両側にあるランドマークを候補とする第2のランドマークの組合せを選択するランドマーク選択部と、
    前記ランドマーク選択部によって選択されたランドマークの相対位置と、前記位置記憶部に記憶されたランドマークの地図上の位置のうち前記ランドマーク選択部によって選択されたランドマークの地図上の位置とに基づき、前記移動体の地図上の位置を算出する位置算出部と、
    を備えることを特徴とする位置検出装置。
  2. 前記検出領域は、前記移動体の移動方向と直交する横方向における前記移動体との距離が、前記横方向における前記移動体とランドマークとの間の距離以下の点からなる領域であることを特徴とする請求項1に記載の位置検出装置。
  3. 前記相対速度の絶対値が前記閾値を越える場合に、前記相対速度の絶対値に応じた停止期間を算出する期間算出部をさらに備え、
    前記位置算出部は、前記停止期間中、ランドマークの相対位置と地図上の位置とに基づく前記移動体の位置の算出を停止することを特徴とする請求項1又は2に記載の位置検出装置。
  4. 前記移動体の速度を検出する速度検出部をさらに備え、
    前記相対速度の絶対値が前記閾値を越える場合に、前記位置算出部は、前記位置測定部によるランドマークの相対位置の測定が前記被測定物体に阻害される間、阻害される前に算出した前記移動体の地図上の位置と前記移動体の速度とに基づいて前記移動体の地図上の位置を算出することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の位置検出装置。
  5. 前記移動体の速度を検出する速度検出部をさらに備え、
    前記相対速度の絶対値が前記閾値を越える場合に、前記位置算出部は、前記位置測定部によるランドマークの相対位置の測定が前記被測定物体に阻害される間、阻害される前に算出した検出したランドマークの相対位置と前記移動体の速度とに基づいて前記移動体の地図上の位置を算出することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の位置検出装置。
  6. 前記位置測定部によるランドマークの相対位置の測定に対して前記被測定物体が阻害する期間長を推定する阻害推定部を備え、
    前記ランドマーク選択部は、前記相対速度の絶対値が閾値を超える場合に、前記阻害期間長が閾値長以上の場合には、前記第1のランドマークの組合せを選択することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の位置検出装置。
  7. 前記ランドマーク選択部は、一連の前記被測定物体によって前記位置測定部によるランドマークの相対位置の測定が阻害される期間長の合計に応じて、前記第1のランドマークの組合せ及び前記第2のランドマークの組合せのいずれか一方を選択することを特徴とする請求項6に記載の位置検出装置。
  8. 前記移動体の走行車線に並行する他車線の渋滞の有無を判断する渋滞判断部をさらに備え、
    前記他車線が渋滞している場合に、前記ランドマーク選択部は、前記移動方向の右側及び左側のうち前記他車線が存在しない側にあるランドマークのみを含むランドマークの組合せを選択することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の位置検出装置。
  9. 前記相対速度算出部は、前記移動方向の右側の第1被測定物体と前記移動体との間の第1相対速度と、前記移動方向の左側の第2被測定物体と前記移動体との間の第2相対速度と、を算出し、
    ランドマーク選択部は、前記第1相対速度の絶対値が前記第2相対速度の絶対値よりも大きい場合に前記移動方向の右側にあるランドマークのみを含むランドマークの組合せを選択し、前記第2相対速度の絶対値が前記第1相対速度の絶対値よりも大きい場合に前記移動方向の左側にあるランドマークのみを含むランドマークの組合せを選択することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の位置検出装置。
  10. 移動体に対する前記移動体周辺の物体の相対位置を測定し、
    相対位置が測定された前記物体のうちランドマークの相対位置を検出し、
    相対位置が測定された前記物体のうち前記移動体と前記ランドマークの間の検出領域に位置する被測定物体を検出し、
    前記被測定物体と前記移動体との間の相対速度を算出し、
    前記相対速度の絶対値が閾値以下である場合に、前記移動体の移動方向の右側及び左側のうち前記被測定物体が存在しない側にあるランドマークのみを含む第1のランドマークの組合せを選択し、前記相対速度の絶対値が閾値を超える場合に、前記移動方向の両側にあるランドマークを候補とする第2のランドマークの組合せを選択し、
    選択された前記ランドマークの組合せの相対位置と、予め記憶装置に記憶されたランドマークの地図上の位置のうち前記選択されたランドマークの組合せの地図上の位置とに基づき、前記移動体の地図上の位置を算出することを特徴とする位置検出方法。
JP2014115143A 2014-06-03 2014-06-03 位置検出装置及び位置検出方法 Active JP6303830B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014115143A JP6303830B2 (ja) 2014-06-03 2014-06-03 位置検出装置及び位置検出方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014115143A JP6303830B2 (ja) 2014-06-03 2014-06-03 位置検出装置及び位置検出方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015230190A JP2015230190A (ja) 2015-12-21
JP6303830B2 true JP6303830B2 (ja) 2018-04-04

Family

ID=54887044

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014115143A Active JP6303830B2 (ja) 2014-06-03 2014-06-03 位置検出装置及び位置検出方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6303830B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10922974B2 (en) * 2017-11-24 2021-02-16 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicle control device

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6747405B2 (ja) * 2017-08-25 2020-08-26 トヨタ自動車株式会社 自車位置自信度演算装置
JP7067536B2 (ja) * 2018-08-31 2022-05-16 株式会社デンソー 車両制御装置、方法および記憶媒体
JP2020075032A (ja) * 2018-11-09 2020-05-21 東芝ライフスタイル株式会社 自律型電気掃除機

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012127896A (ja) * 2010-12-17 2012-07-05 Kumamoto Univ 移動体位置測定装置
JP5541211B2 (ja) * 2011-03-30 2014-07-09 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 移動案内システム、移動案内装置、移動案内方法及びコンピュータプログラム
JP2012215442A (ja) * 2011-03-31 2012-11-08 Aisin Aw Co Ltd 自位置特定システム、自位置特定プログラム及び自位置特定方法
JP5966747B2 (ja) * 2012-08-08 2016-08-10 日産自動車株式会社 車両走行制御装置及びその方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10922974B2 (en) * 2017-11-24 2021-02-16 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicle control device

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015230190A (ja) 2015-12-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3477614B1 (en) Vehicle control method and vehicle control device
US11313976B2 (en) Host vehicle position estimation device
US10713952B2 (en) Road information recognition system and road information recognition method
US10365657B2 (en) Autonomous moving object
EP3324152B1 (en) Own-position estimating device and own-position estimating method
US8363104B2 (en) Lane determining device and navigation system
EP3343173B1 (en) Vehicle position estimation device, vehicle position estimation method
JP5229293B2 (ja) 車両用運転支援装置
WO2012164691A1 (ja) 自律移動システム
JP2011013039A (ja) 車線判定装置及びナビゲーションシステム
CN110871796A (zh) 车道保持控制装置
WO2018061084A1 (ja) 自己位置推定方法及び自己位置推定装置
JP6303830B2 (ja) 位置検出装置及び位置検出方法
KR20180080391A (ko) V2x 통신을 이용한 무단 횡단 보행자의 사고 방지 시스템
JP6303902B2 (ja) 位置検出装置及び位置検出方法
JP2017146724A (ja) 地図情報出力装置
JP2009096361A (ja) 車両走行支援装置
JP6237446B2 (ja) 位置検出装置及び位置検出方法
JP2007309799A (ja) 車載測距装置
JP7043765B2 (ja) 車両走行制御方法及び装置
JP6943127B2 (ja) 位置補正方法、車両制御方法及び位置補正装置
JP6143184B2 (ja) 走行可否判定装置
US10845814B2 (en) Host vehicle position confidence degree calculation device
JP2013186718A (ja) 移動物体位置姿勢推定装置及び方法
JP6699728B2 (ja) 車間距離推定方法及び車間距離推定装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170330

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180206

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180219

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6303830

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151