JP6303644B2 - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は複写機やファクシミリ、プリンタ等の静電記録式画像形成装置に使用される定着装置及びその定着装置を搭載した画像形成装置に関し、より具体的には無端状の定着部材と加圧部材間にニップを形成し、該ニップを通る被定着材に対し定着処理を行う定着装置及びその定着装置を搭載した画像形成装置に関するものである。
プリンタ・複写機・ファクシミリ等の画像形成装置に対し、近年、省エネルギー化・高速化についての市場要求が強くなってきている。
画像形成装置では、電子写真記録・静電記録・磁気記録等の画像形成プロセスにより、画像転写方式もしくは直接方式により未定着トナー画像が記録材シート・印刷紙・感光紙・静電記録紙等の記録材に形成される。
未定着トナー画像を定着させるための定着装置としては、熱ローラ方式、フィルム加熱方式、電磁誘導加熱方式等の接触加熱方式の定着装置が広く採用されている。
このような定着装置の一例として、特許文献1に記載されたベルト方式の定着装置や、特許文献2に記載されたセラミックヒータを用いたサーフ定着及びフィルム定着の定着装置が知られている。
<課題1>
ベルト方式の定着装置では、近年、さらなるウォームアップ時間や、ファーストプリント時間の短縮化が望まれている。ここで、ウォームアップ時間とは、電源投入時等、常温状態から印刷可能な所定の温度であるリロード温度までに要する時間を表し、ファーストプリント時間とは、印刷要求を受けた後、印刷準備を経て印字動作を行い排紙が完了するまでの時間を表している。
<課題2>
また、画像形成装置の高速化に伴い、単位時間あたりの通紙枚数が増え、必要熱量が増大しているため、特に連続印刷のはじめに熱量が不足する、所謂、温度落ち込みと呼ばれる現象が問題となっている。
前記課題1の問題を解決する方法として、セラミックヒータを用いたサーフ定着が提案されており、この方式により、ベルト方式の定着装置に比べ、低熱容量化,小型化が可能となった。
<課題3>
しかし、ニップ部のみを局所加熱しているため、その他の部分では加熱されておらず、ニップの用紙等の入口においてベルトは最も冷えた状態にあり、定着不良が発生しやすくなるという問題がある。特に、高速機においては、ベルトの回転が速く、ニップ部以外でのベルトの放熱が多くなるため、より定着不良が発生しやすくなるという問題がある。
特許文献3には、以上のような課題1から3を解決するための構成が記載されている。特許文献3に記載されている定着装置は、無端ベルトを用いる構成において、そのベルト全体を温めることを可能にし、加熱待機時からのファーストプリントタイムを短縮することができる。さらに、高速回転時の熱量不足を解消して、高生産の画像形成装置に搭載されても、良好な定着性を得ることができる。
図11は特許文献3記載の定着装置の概略図である。無端ベルト501の内部にパイプ状の金属熱伝導体502を、無端ベルト501の移動をガイドすることが可能に固定し、金属熱伝導体502内の熱源503により金属熱伝導体502を介して無端ベルト501を加熱する。
さらに無端ベルト501を介して金属熱伝導体502に接してニップ部500Nを形成する加圧ローラ504を備え、加圧ローラ504の回転に連れ回りするようにして無端ベルト501を周方向に移動させる。この構成により、定着装置を構成する無端ベルト501全体を温めることを可能にし、加熱待機時からのファーストプリントタイムを短縮することができ、かつ高速回転時の熱量不足を解消することが可能となっている。
しかしながら、更なる省エネ性およびファーストプリントタイム向上のためには熱効率を更に向上させる必要があり、金属熱伝導体を介して間接的に無端ベルトを加熱する構成から、金属熱伝導体を介さずに無端ベルトを直接加熱する構成が考案されている。
この構成では伝熱効率が大幅に向上させることにより消費電力を低減すると共に、加熱待機時からのファーストプリントタイムを更に短縮することが実現できる。また、金属熱伝導体レスによるコストダウンが可能となる。
定着ベルトを加熱し続けると、経時により内面の表面性状が劣化し、摩擦抵抗が上昇するという問題がある。摩擦抵抗が上昇することより、定着ベルトを回転させるために必要な負荷が上昇し、最終的には定着ベルトが加圧部材に対してスリップするようになり、用紙搬送不良が起きる。特許文献3に記載されている定着装置においては、この問題について何ら考慮されていない。
本発明の目的は、定着ベルトのスリップによる用紙搬送不良を発生させない定着装置を提供することにある。
本発明の定着装置は、記録媒体を加熱し画像を定着させる可撓性の無端ベルトを有する定着手段と、前記定着手段に当接する加圧手段と、前記定着手段の前記加圧手段と当接する位置に備えられ、前記定着手段と前記加圧手段との間にニップ部を形成するニップ部形成手段と、前記定着手段に備えられ、前記無端ベルトを保持しガイドするガイド手段と、を有する定着装置であって、前記定着手段は、前記ニップ部形成手段と前記ガイド手段との相対的な位置を変化させ、前記加圧手段は、前記相対的な位置の変化に合わせてニップ幅を調整するニップ幅調整手段を有することを特徴とする。
本発明によれば、定着ベルトのスリップによる用紙搬送不良を発生させない定着装置を提供することができる。
本発明の定着装置を有する画像形成装置の実施形態1の構成を示す図である。 本発明の定着装置の実施形態1の構成を示す図である。 本発明の定着装置の実施形態1の動作を示す図である。 本発明の定着装置の実施形態1の動作を示す図である。 本発明の定着装置の実施形態2の動作を示す図である。 本発明の定着装置の実施形態1の構成を示す図である。 本発明の定着装置の実施形態1の構成を示す図である。 本発明の定着装置の実施形態2の構成を示す図である。 本発明の定着装置のその他の実施形態の構成を示す図である。 本発明の定着装置のその他の実施形態の構成を示す図である。 従来の定着装置を示す図である。
<画像形成装置全体の構成及び動作>
図2は本発明の定着装置の実施形態1を示す構成図である。図2に示すように、定着装置20は、定着手段としての可撓性の無端ベルトである定着ベルト201を有し、これに対向する加圧手段である加圧ローラ203、及びニップ形成手段であるニップ形成部材206によって定着ニップ部200Nが形成される。
また、記録媒体を定着ベルト201から分離させる分離部材210が備えられている。加圧ローラ203には、芯金204及び弾性層205が備えられている。定着ベルト201は定着ニップを形成しない部分においては、ベルト保護部材211により保護されるように構成しても良い。
ニップ形成部材206は加圧ローラ203からの加圧力を受ける支持部材207によって支持されている。また、図示しない摺動シートがニップ形成部材206上状に設置されている。加圧ローラ203を除く上記の部品は一対の保持部材208に内包されている。保持部材208は定着ベルト201をガイドするガイド手段としても機能している。
定着ベルト201および保持部材208の内部には、熱源であるハロゲンヒータ202を有しており、このハロゲンヒータ202の発光を遮光部材212によって定着ベルト201を直接加熱する領域を制御している。また、ハロゲンヒータ202の発光は反射部材209によって反射され、効率よく加熱が行われる。
遮光部材212の形状は各紙幅に合わせた遮光面積が設けられた段付き形状となっており、定着ベルト201の内側に沿って、非接触で回動するように配置され、各紙幅に対応した位置に回動して加熱に不必要な領域を遮蔽する。
これにより紙幅の狭い転写紙を連続通紙した場合でも、非通紙領域が過昇温状態になることがなく、過昇温領域をキャンセルするために生産性を落とす等の制御を行う必要がない。
次に、定着装置20を用いる画像形成装置の構成を、図1を参照しながら説明する。図1に示すように、画像形成装置1は、複数の色画像を形成する作像部がベルトの展張方向に沿って並置されたタンデム方式を用いるカラープリンタである。
なお、本実施形態はこの方式に限ることはなく、またプリンタだけではなく複写機やファクシミリ装置等を対象とすることも可能である。
図1に示すように、画像形成装置1は、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色に色分解された色にそれぞれ対応する像としての画像を形成可能な像担持体としての感光体ドラムを並設したタンデム構造が採用されている。
図1に示す構成の画像形成装置1では、各感光体ドラム4Y、4C、4M、4Kに可視像が形成される。形成された可視像は1次転写行程において転写ベルト30に重畳転写され、その後、2次転写行程において記録シート等で形成される記録紙Pに対して一括転写される。
なお、転写ベルト30は、各感光体ドラム4Y、4C、4M、4Kに対峙しながら矢印方向に移動可能な無端ベルトが用いられる中間転写体である。各感光体ドラムの周囲には、感光体ドラムの回転に従い画像形成処理するための装置が配置されている。ここで、例としてブラック画像形成を行う感光体ドラム4Kを対象として説明する。
感光体ドラム4Kの回転方向に沿って画像形成処理を行う帯電装置6、現像装置7、1次転写ローラ31Kおよびクリーニング装置8が配置されている。帯電後に行われる書き込みは、光書込装置9が用いられる。
転写ベルト30に対する転写は、転写ベルト30が矢印方向に移動する過程において、方向上流側から下流側に向けてタイミングをずらして行われる。その際、各感光体ドラムに形成された可視像が、転写ベルト30の同じ位置に重ねて転写されるよう、転写ベルト30を挟んで各感光体ドラムに対向して配設された1次転写ローラ31によって電圧が印加される。
ここまで説明したように、画像形成装置1は転写ベルト30や各感光体ドラム4Y、4C、4M、4Kを含む転写装置3を有している。その他にも、2次転写ローラ36、中間転写ベルトクリーニング装置35、光書込装置9を有している。
2次転写ローラ36は転写ベルト30に対向して配設され、転写ベルト30に従動し連れ回りする転写部材としての転写ローラである。中間転写ベルトクリーニング装置35は、転写ベルト30に対向して配設され、転写ベルト30上をクリーニングする。光書込装置9は各感光体ドラム4Y、4C、4M、4Kの下方に対向して配設された光書き込み装置である。
光書込装置9は、光源としての半導体レーザ、カップリングレンズ、fθレンズ、トロイダルレンズ、折り返しミラー及び偏向手段としての回転多面鏡等を備えている。光書込装置9は、各感光体ドラムに対して色毎に対応した書き込み光を出射して感光体ドラムに静電潜像を形成する。
画像形成装置1は、感光体ドラムと転写ベルト30との間に向けて搬送される記録紙Pを積載した給紙カセットとしてのシート給送装置10を有している。
レジストローラ対12は、シート給送装置10から搬送されてきた記録紙Pを、トナー像の形成タイミングに合わせた所定のタイミングで、各感光体ドラムと転写ベルト30との間の転写部に向けて繰り出す。また、レジストローラ対12近傍には、記録紙Pの先端がレジストローラ対12に到達したことを検知する図示しないセンサが設けられている。
画像形成装置1には、トナー像が転写された記録紙Pにトナー像を定着させるためのローラ定着方式の定着ユニットとしての定着装置20が設けられている。
また、定着済みの記録紙Pを画像形成装置1の本体外部に排出する排紙ローラ13と、画像形成装置1の本体上部に配設されて排紙ローラ13により画像形成装置1の本体外部に排出された記録紙Pを積載する排紙トレイ14が設けられている。さらに、排紙トレイ14の下側には、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色のトナーを充填されたトナーボトル9Y、9C、9M、9Kが備えられている。
転写装置3は、転写ベルト30、1次転写ローラ31の他に、転写ベルト30が掛け回されている駆動ローラ32および従動ローラ33を有する。従動ローラ33は、転写ベルト30に対する張力付勢手段としての機能も備えており、このため、従動ローラ33には、バネ等を用いた付勢手段が設けられている。
シート給送装置10は、画像形成装置1の本体下部に配設されており、最上位の記録紙Pの上面に当接する給紙ローラとしての給送ローラ11を有する。給送ローラ11が反時計回り方向に回転駆動されることにより、最上位の記録紙Pをレジストローラ対12に向けて給送するようになっている。
転写装置3に装備されているクリーニング装置35は、転写ベルト30に対向、当接するように配設された図示しないクリーニングブラシとクリーニングブレードとを有する。
転写ベルト30上の残留トナー等の異物をクリーニングブラシとクリーニングブレードとにより掻き取り、除去して、転写ベルト30をクリーニングするようになっている。また、クリーニング装置35は、転写ベルト30から除去した残留トナーを搬出し廃棄するための図示しない排出手段を有している。
ここまで、画像形成装置1全体の構成及び動作を説明した。以下、各実施形態における定着装置の構成及び動作について説明する。なお、画像形成装置1全体の構成及び動作については、原則として各実施形態において共通であるものとする。ただし、本発明の定着装置を備える画像形成装置の構成及び動作は、ここで説明したものに限定されない。
<定着装置の実施形態1の構成及び動作>
まず、前述した技術的な課題である定着ベルトのスリップを、図3を用いて説明する。定着ベルトの回転を阻害する摩擦抵抗が発生する箇所が、三箇所存在する。即ち、保持部材208と定着ベルト201の摺動部250、ニップ形成部材206と定着ベルト201の非ニップ部の摺動部251、ニップ形成部材206と定着ベルト201のニップ部の摺動部252である。
定着ベルト201をスリップさせないためには、加圧部材による定着ベルトを回す力が摺動部250、251、252における摩擦力の合計より大きくなっている必要がある。よって、ベルトを回す力が一定である場合、摩擦力を小さくすることが定着ベルトのスリップ防止に繋がる。
このうち摺動部252は、このニップ部によって定着ベルトを回転させる駆動力を加圧部材から受けるため、この部分の抵抗力を減らすことは一般的に難しい。そのため、摺動部250及び251の摩擦抵抗を減少させる必要がある。
また図3は、ニップ形成部材206と保持部材208からなる擬似的な円周長が大きく、定着ベルト201の内周長との差が小さい場合を表している。即ち、定着ベルト201を挿入すると、パツパツに張った状態になる。
この場合、定着ベルトがパツパツに張っているため、特に摺動部250及び251の摩擦抵抗が大きくなる。よって、定着ベルトの加圧部材に対するスリップを防止するには、定着ベルトがパツパツに張ってしまっている状態を緩和し、摺動部250及び251における摩擦抵抗を減らすことが効果的である。
図4は、摺動部250及び251における摩擦抵抗を減らすために、保持部材208の位置を図中の左方向から右方向に向かってシフトしたものである。保持部材208を右側にシフトすることで、ニップ形成部材206と保持部材208による擬似的な円周長が小さくなる。
定着ベルト201の内周長は一定であるため、この状態は図3に比べてベルトがゆるくなる。そのため摺動部250及び251における接触が緩和され、摩擦抵抗が減少する。このように、保持部材208とニップ形成部材206との相対的な位置を近付けることでスリップへの余裕度が向上する。
図6及び図7を参照しながら、保持部材208の位置を変更するための構成及び動作について説明する。図6は、定着装置20を、長手方向に垂直な方向から見た図である。図6に示すように、図示しないステッピングモータ等を用いてギア列を構成し、カム222の回転を利用して保持部材208を変位させる。
この保持部材208は定着装置20の両端部の本体フレーム220にそれぞれ1個ずつ、計2個備え付けられている。そのため、この保持部材208を連結する連結部材221を設け、片側の保持部材208の変位に伴い、もう片側も同じ量だけ動くようになっている。
さらに簡易的には、本体フレーム220に保持部材208を取り付けるねじ穴を複数個所設けておき、スリップ等が発生した場合には、ねじ穴の位置を変更して定着ベルトが弛む位置に取り付けること等も可能である。実際には、この保持部材208を0.5mm程度ニップ形成部材206から離れる方向に移動させると、摩擦抵抗は大きく減少する。
図7は、カム222近傍の構成を横から見た断面図である。図7に示すように、カム222は突き当て部材223を介して本体フレーム220と連結されており、カム222の動きは本体フレーム220を経由して保持部材208に伝わるように構成されている。
<定着装置の実施形態2の構成及び動作>
実施形態1においては、保持部材208を変位させることで円周長を小さくした。これに対して、実施形態2においてはニップ形成部材206の位置を変化させる点で実施形態1と異なっている。実施形態2の定着装置の基本的な構成は図2に示したものと同様であり、ニップ形成部材206と保持部材208との相対的な位置が変化することで、実施形態1と同様の効果が得られる。
実施形態2においては、図8に示すように、カム222は突き当て部材223を介して本体フレーム220と連結されており、カム222の動きは本体フレーム220を経由してニップ形成部材206に伝わるように構成されている。
実施形態2においては、ニップ形成部材206が加圧ローラ203から離れる方向と近付く方向に変位するため、加圧ローラ203の位置や加圧力が一定である場合、定着ニップ部200Nの大きさが変化してしまい、定着品質が安定しない。そのため、加圧ローラ203の位置や加圧力を調整する機構を設けている。
実施形態2における加圧ローラ203の構成及び動作について図5を参照しながら説明する。図5の(a)に示すように、図示しないステッピングモータ等の駆動源によりカム2031が回転する。
カム2031の回転に伴い、加圧ローラ203を押し込むレバー2032が動く。これにより、加圧ローラ203の押し込み量が変化する。ニップ形成部材206の位置を変化させる場合には、このような加圧ローラ203のニップ幅調整手段として機能する位置調整機構を儲け、加圧ローラ203の位置を最適化することが望ましい。
<定着装置の実施形態3の構成及び動作>
実施形態1及び2の定着装置においては、ニップ形成部材206と保持部材208との相対的な位置を変化させるか否かを判断する基準が設けられていることが望ましい。実施形態3は、実施形態1及び2の構成に加えて、定着装置の状態を検出するセンサや、使用状況を計測するカウンタを備えた構成となっている。
実施形態3の第1の例として、記録媒体が定着装置20を通過中か否かを検知し、ニップ形成部材206と保持部材208との相対的な位置を変化させるようにしても良い。以下、使用する潤滑剤の粘度の温度依存性が大きい場合と小さい場合の動作について説明する。基本的な構成については、図2に示すものと同じである。
<グリス等の粘度の温度依存性が大きい潤滑剤を使用する場合>
マシンの電源ONからの立ち上げ動作等において、定着ベルト201の内面に塗布されている潤滑剤は高粘度であるため、各摺動部の摩擦抵抗が大きくなっている。この場合には、潤滑剤が温まっている通紙時よりも、潤滑剤が温まっていないマシン立上げ時の加熱回転中に定着ベルト201がスリップしやすい。
これは、定着ベルト201が回転しないまま加熱されると、局所的に定着ベルト201が加熱され、熱変形によるキンクが発生するためである。一方、温まってしまえば潤滑剤の粘度が低下するので、通紙時においても定着ベルト201のスリップは起こりにくくなる。
よって、マシン立上げ時等の定着装置20が冷間状態から加熱回転しだす場合には、保持部材208またはニップ形成部材206を動かして周長を小さくし、図3に示すような摩擦抵抗が小さくなるような構成を採る事が望ましい。紙が定着ニップ部200Nを通過する際には、潤滑剤が加熱され粘度が低下し各部の摩擦抵抗が減少しているため、図4に示すような摩擦抵抗が大きい構成になっても問題ない。
<シリコーンオイル等の粘度の温度依存性が小さい潤滑剤を使用する場合>
潤滑剤の温度依存性が小さい場合、定着装置20が温まっても摩擦抵抗はあまり低下しない。よって、通紙時には回転負荷が上昇することを考えると、通紙時の方が定着ベルト201はスリップしやすい。よって、紙が定着ニップ部200Nを通過する際には、図4に示すように、ニップ形成部材206と保持部材208による周長を小さくする。
以上より、定着ベルト201のスリップの発生しやすさは、諸々の条件によって変わるので、図4に示すようなニップ形成部材206と保持部材208を近付けた状態に変化させるための条件を予め細かく設定しておくことが望ましい。
実施形態3の第2の例として、定着装置20の経時を計測する手段を設ける構成が挙げられる。一般的に、定着装置が新品の場合、潤滑剤の劣化や漏れがなく、また定着ベルト内面の表面性情が良好であるため、各部材の摩擦抵抗が少なく、定着ベルトのスリップが発生しにくい。
逆に、経時によって、定着装置における定着ベルトのスリップが発生しやすくなる。よって、どの程度使用されたかによって、ニップ形成部材206と保持部材208との相対的な位置を変化させるかどうかを判断するようにしても良い。
その新品と経時の差を見るひとつの手段として、定着ユニットの駆動トルクがある。定着ユニットの駆動トルクは、定着ユニットの使用により上昇していくため、駆動トルクが一定値以上であった場合には、定着ベルトがスリップしやすい状態になっていると判断することができる。
実施形態3においては、例えば非通紙時の線速255mm/secの駆動トルクにおいて、0.7N/mを超えたことが駆動トルク検出手段によって検出された場合、定着ベルトがスリップしやすい状態にあると判断する。そして、通紙中やマシン立上げ時の加熱回転動作中に関わらず、図4に示すようにベルトを弛ませ、摩擦抵抗が低減されるような相対位置に変更している。
また、経時による劣化を判断する基準として、その定着装置で何枚プリントアウトしたかをカウントする処理数カウント手段を画像形成装置内に設け、その枚数から判断する方法がある。実施形態3においては、例えば合計15万枚通紙した場合に、図4に示すようにベルトを弛ませ、摩擦抵抗が低減されるような相対位置に変更している。
さらに、定着装置の使用期間、走行距離、総回転数等を基準とする方法も考えられる。実施形態3においては、使用開始から1年間経過した場合、加圧ローラ203の総回転数が60万回転に達した場合、または定着ベルト201の100Kmを超えた場合、図4に示すようにベルトを弛ませ、摩擦抵抗が低減されるような相対位置に変更している。
普段からこれらの使用状況の記録を行うため、画像形成装置1や定着装置20には回転数カウント手段、使用期間計測手段、回転数カウント手段等が備えられる。なお、上記例では、加圧ローラ203及び定着ベルト201の使用状況によって経時を判断しているが、定着装置20に含まれる他の部品等の使用状況を参照するようにしても良い。
その他にも、ジャムの発生履歴を基準とする方法もある。例えば、ジャムが連続して3回発生した場合は定着ベルトがスリップしていると判断する。なお、ここでは定着装置で用紙を十分に搬送することができない状態をジャムと呼んでいる。定着装置20には、正常な搬送が行われたかジャムが発生したかを記録するジャム発生履歴記録手段が備えられている。
実施形態3の説明においては、具体的な数値例を挙げたが、これらはあくまで1つの例であり、記載した値に限られるものではない。また、使用状況によっては、製造時に設定した基準値が最適でなくなる場合も考えられる。
例えば、定着装置の使用期間で判断する場合には、通紙枚数が少ないが1年経過した場合と、通紙枚数が多く1年経過した場合では当然定着装置の劣化状態が異なる。このように、ユーザの使用状況によっては基準値を変更する方が望ましい場合もあるため、製造時だけでなく、使用中にもサービスマン等によって基準値を変更できるようにしても良い。
また、これらの基準値は1種類だけ使用するようにしても良いし、複数種類を組み合わせて使用しても良い。例えば、使用期間が1年となった時点で相対位置の変更を行うようにしても良いし、使用期間が1年かつ通紙枚数が1万枚となった時点で相対位置の変更を行うようにしても良い。
なお、上記の実施形態は、本発明の好適な実施形態であり、上記実施形態のみに本発明を限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更を施した形態での実施が可能である。
また、上記の実施形態を適用する定着装置の構成及び形状は、図2に示したものに限定されない。例えば図9に示すような定着装置であっても良い。図9に示す定着装置は、図2に示す定着装置と基本的な構成は同じで、形状が異なる。
また、図10に示すように、ハロゲンヒータを3本とする構成の定着装置であっても良い。この場合、ハロゲンヒータが1本の場合と比較して、効率良く記録媒体の加熱を行うことが可能となる。
1 画像形成装置
3 転写装置
4Y、4M、4C、4K 感光体
20 定着装置
200N 定着ニップ部
201 定着ベルト
202 ハロゲンヒータ
203 加圧ローラ
204 芯金
205 弾性層
206 ニップ形成部材
207 支持部材
208 保持部材
209 反射部材
210 分離部材
211 ベルト保護部材
212 遮光部材
220 本体フレーム
221 連結部材
222 カム
223 突き当て部材
特開2004−286922号公報 特開平4−44083号公報 特開2007−334205号公報

Claims (11)

  1. 記録媒体を加熱し画像を定着させる可撓性の無端ベルトを有する定着手段と、
    前記定着手段に当接する加圧手段と、
    前記定着手段の前記加圧手段と当接する位置に備えられ、前記定着手段と前記加圧手段との間にニップ部を形成するニップ部形成手段と、
    前記定着手段に備えられ、前記無端ベルトを保持しガイドするガイド手段と、
    を有する定着装置であって、
    前記定着手段は、前記ニップ部形成手段と前記ガイド手段との相対的な位置を変化させ、
    前記加圧手段は、前記相対的な位置の変化に合わせてニップ幅を調整するニップ幅調整手段を有する
    ことを特徴とする定着装置。
  2. 前記定着手段は、ガイド手段の位置を変化させることを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  3. 前記定着手段は、ニップ部形成手段の位置を変化させることを特徴とする請求項1または2記載の定着装置。
  4. 前記相対的な位置は、記録媒体が前記定着手段を通過中であるか否かによって異なることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の定着装置。
  5. 前記定着手段の駆動トルクを検出する駆動トルク検出手段をさらに有し、
    前記定着手段は、前記駆動トルク検出手段によって検出された駆動トルクの値に応じて前記相対的な位置を変化させることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の定着装置。
  6. 前記定着手段が画像を定着させた記録媒体の数をカウントする処理数カウント手段をさらに有し、
    前記定着手段は、前記処理数カウント手段によってカウントされた記録媒体の数に応じて前記相対的な位置を変化させることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の定着装置。
  7. 前記定着手段の回転数をカウントする回転数カウント手段をさらに有し、
    前記定着手段は、前記回転数カウント手段によってカウントされた前記定着手段の回転数に応じて前記相対的な位置を変化させることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の定着装置。
  8. 前記定着手段の走行距離を計測する走行距離計測手段をさらに有し、
    前記定着手段は、前記走行距離計測手段によって計測された前記定着手段の走行距離に応じて前記相対的な位置を変化させることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の定着装置。
  9. 前記定着手段の使用期間を計測する使用期間計測手段をさらに有し、
    前記定着手段は、前記使用期間計測手段によって計測された前記定着手段の使用期間に応じて前記相対的な位置を変化させることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の定着装置。
  10. 前記定着手段で発生したジャムを記録するジャム発生履歴記録手段をさらに有し、 前記定着手段は、前記ジャム発生履歴記録手段が記録したジャムの発生履歴を参照して前記相対的な位置を変化させることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の定着装置。
  11. 請求項1から10のいずれか1項に記載の定着装置を備えた画像形成装置。
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