以下、図1〜図9に基づいて、本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態を示すブロック図であり、図1中、100は車両を示している。また101は車両用情報提供装置であり、この車両用情報提供装置101は、車両搭載機器(ここでは車両用計器とする)102と、携帯情報機器である外部機器(ここではスマートフォンとする)103と、車両搭載機器102と外部機器103とを接続する接続手段104とから構成される。
車両搭載機器102は、車内LAN(多重通信ライン)105を介して、オーディオ106、エアコン107、ボディ制御部108、エンジン制御部109等の電装品と接続されている。また、接続手段104を介して車両搭載機器102と接続される外部機器103は、通信手段110を介してインターネットとの接続も可能である。
次に、図2を用いて、車両搭載機器102と外部機器103とから主に構成される車両用情報提供装置101の構成を詳細に説明する。車両搭載機器102は、車両の各種状態に関する各情報(車両状態信号)の入出力を行う車両情報端子(車両情報手段)210及び多重通信入出力端子(多重通信入出力手段)211と、所定の操作手段213からの操作指示信号を入力可能な操作情報端子212と、車両インターフェース(車両I/F)手段201と、車両搭載機器102の制御を行う例えばマイクロコンピュータからなる第1の制御手段(制御手段)202と、第1の制御手段202の処理プログラムが格納されるフラッシュメモリやEEPROM等の不揮発性メモリからなる第1の記憶手段(記憶手段)203と、車両の利用者へ各種情報(車両の各種状態)を視覚的に報知する液晶表示パネルや有機ELパネル等の第1の表示部(表示部)204と車両の利用者へ各種情報(車両の各種状態)を聴覚的に報知するスピーカ等の第1の発音体205とからなる第1の報知手段206と、第1の表示部204と第1の発音体205と各種アナログ式(指針式)計器207との駆動制御を兼ねた第1の駆動手段208と、外部機器103と接続するための接続手段104を構成する無線通信手段としての第1の通信部(ここではBluetooth(登録商標)とする)209とを有している。
ここで、第1の発音体205は、車両が自動二輪車である場合に、当該自動二輪車に搭乗する搭乗者(利用者)が装着するヘルメットに収められたヘルメットスピーカであってもよい。また、各種アナログ式計器207は、詳細図示省略するが、車両の速度をアナログ指示する速度計と、車両のエンジン回転数をアナログ指示する回転計と、タンク内燃料量をアナログ指示する燃料計と、エンジン冷却水の温度をアナログ表示する温度計とのうち少なくとも1つを備えている。
なお、第1の通信部209は、外部機器103に備えられる後述する第2の通信部との間で無線通信を行うものである。つまり、第1の通信部209は、外部機器103に備えられる前記第2の通信部と間でデータのやりとりが可能となる。
また、操作手段213は、車両搭載機器102の各種操作を行うための操作入力部からなり、例えば利用者の手が届くように車内の適宜箇所に設置されたメニューボタン600、車両状態情報ボタン610、カーソルボタン620、決定ボタン630等を含む略十字キー型の操作入力部を適用できる(図3参照)。カーソルボタン620は、上カーソルボタン621、下カーソルボタン622、左カーソルボタン623、右上カーソルボタン624とから構成される。
そして、利用者が操作手段213を操作することにより操作手段213から出力される外部機器103側への操作指示信号(遠隔操作指示信号)は、操作情報端子212並びに車両インターフェース手段201を通じて第1の制御手段202へと入力され、さらに接続手段104を介して外部機器103側へと至る。なお、操作手段213は、上述した十字キー型の操作入力部に代えてタッチパネル型の操作入力部を適用することも可能である。
外部機器103は、車両搭載機器102と接続するための接続手段104を構成する無線通信手段としての第2の通信部(ここではBluetooth(登録商標)とする)260と、各種センサ(ここではGPSモジュールとする)261と、インターフェース(I/F)手段251と、外部機器103の制御を行う例えばマイクロコンピュータからなる第2の制御手段252と、第2の制御手段252の処理プログラムが格納されるフラッシュメモリやEEPROM等の不揮発性メモリからなる第2の記憶手段253と、車両の利用者へ各種情報(車両の各種状態)を視覚的に報知するタッチパネル付ディスプレイ等の第2の表示部254と車両の利用者へ各種情報(車両の各種状態)を聴覚的に報知するスピーカ等の第2の発音体255とからなる第2の報知手段256と、第2の表示部254と第2の発音体255の駆動制御を兼ねた第2の駆動手段257と、インターネットと接続するための通信手段110を構成する通信モジュール258とを有している。
なお、本実施形態では、車両搭載機器102と外部機器103の接続手段104に無線通信手段からなる第1、第2の通信部209、260を適用したが、これに限定されるものではなく、USB等の有線接続手段からなる接続手段104を用いて車両搭載機器102と外部機器103とを接続することも可能である。
また、本実施形態では、第1の通信部209を車両搭載機器102内に設けたが、これに限定されるものではなく、例えば車内LAN105と接続される図示省略したゲートウェイ(G/W)手段を設けて、前記ゲートウェイ手段の中に第1の通信部209を内蔵することにより、車両搭載機器102と外部機器103とを接続することも可能である。
次に、図4〜図9を用いて、車両搭載機器102に備えられる第1の制御手段202が、後述する第1〜第4の表示モードを実行したときの第1の表示部204に表示される表示レイアウトについて説明する。
ここで、車両用計器である車両搭載機器102は、図4に示すように、前記液晶表示パネルからなる第1の表示部204を備え、この第1の表示部204は、車両の利用者へ車両の各種状態を車両状態情報として表示する計器用のディスプレイからなる。
第1の制御手段202は、多重通信入出力端子211(あるいは車両情報端子210)を介して前記車両状態信号を受信し、前記車両状態信号に基づいて図5に示すような第1の表示モードM1に対応する車両状態情報を第1の表示部204に表示させるべく、第1の表示部204を表示動作させる制御を行う。
この後述する車両の外部情報が一切表示されず、車両状態情報のみを第1の表示部204に表示する第1の表示モードM1において、第1の制御手段202は、車両状態情報として車両の走行速度を表示する車速表示部300、シフトポジションを表示するシフトポジション表示部310、燃料の残量を表示する燃料残量表示部320、車両の進行方向を示す方向指示表示部330、車両の平均燃費を表示する燃費表示部340、車両外部の気温を表示する外気温表示部350、注意喚起情報である警告表示部360を第1の表示部204に表示させるべく、第1の表示部204を表示動作させる制御を行う。
また、第1の表示モードM1において、第1の表示部204は、区分けされた第1の表示領域R1と第2の表示領域R2とを有する。第1の表示領域R1は、第1の表示部204の上側に位置し、車両状態情報のうち所定情報D1である上述した車速表示部300、シフトポジション表示部310、燃料残量表示部320、方向指示表示部330を表示するものである。
車速表示部300は第1の表示領域R1の中央に表示され、シフトポジション表示部310は車速表示部300と隣接するように車速表示部300の左側に位置し、燃料残量表示部320は車速表示部300と隣接するように車速表示部300の右側に位置し、方向指示表示部330はシフトポジション表示部310と燃料残量表示部320とを挟むように第1の表示領域R1の両端側に位置している。
また、ここでの車速表示部300とシフトポジション表示部310と燃料残量表示部320と方向指示表示部330とでなる所定情報D1は、優先度が高く、車両の利用者が視認する頻度が多い車両状態情報となっており、第1の表示モードM1においては、所定情報D1を第1の表示領域R1へと表示させる表示レイアウトとしている。
一方、第2の表示領域R2は、第1の表示部204の下側に位置し、所定情報D1とは異なる車両状態情報の他の情報D2である上述した燃費表示部340、外気温表示部350、警告表示部360を表示するものである。
燃費表示部340並びに外気温表示部350は、第2の表示領域R2の左側に上下に並設された状態で表示され、燃費表示部340の真下に外気温表示部350が表示されている。
また、第1の制御手段202は、多重通信入出力端子211(あるいは車両情報端子210)を介して各種の警告信号(ここでは車両後部のトランクが開いていることを示すトランク開信号とする)受信すると、この警告信号に基づいて第1の表示部204を表示動作させ、これに伴い第1の表示部204における第2の表示領域R2の右側には「トランクが開いています」なる警告表示部360が表示される。このように、本例では、車両状態情報の1つに、車両の利用者に対し注意を促す注意喚起情報としての警告表示部360が含まれている。
また、ここでの燃費表示部340と外気温表示部350と警告表示部360とでなる他の情報D2は、車両の利用者が視認する頻度が少ない車両状態情報となっており、第1の表示モードM1においては、他の情報D2を第2の表示領域R2へと表示させる表示レイアウトとしている。なお、第1の表示モードM1が実行された際の第2の表示領域R2において、燃費表示部340及び外気温表示部350が表示される左側領域400の表示面積と、警告表示部360が表示される右側領域410の表示面積とは略等しくなっている。
次に、第1の制御手段202が、第1の表示モードM1とは異なる第2の表示モードM2を実行したときに、第1の表示部204に表示される表示レイアウトについて説明する。
この場合、利用者が操作可能なメニューボタン600(操作手段213)を操作することにより操作手段213から出力されるメニュー表示用の操作指示信号が操作情報端子212並びに車両インターフェース手段201を通じて第1の制御手段202へと入力される。
すると、第1の制御手段202は、メニュー表示用の操作指示信号を受信し、当該操作指示信号に基づいて、図6に示すような第2の表示モードM2に対応する表示情報を第1の表示部204に表示させるべく、第1の表示部204を表示動作させる制御を行う。
つまり、第2の表示モードM2において、第1の制御手段202は、車両の外部情報の種別を示す外部情報種別項目であるメニュー表示部370を第2の表示領域R2に表示させるように第1の表示部204を表示動作させる制御を行う。従って、第2の表示モードM2に対応する表示情報には、車速表示部300とシフトポジション表示部310と燃料残量表示部320と方向指示表示部330と燃費表示部340とメニュー表示部370とが含まれている。
そして、これらのうち車速表示部300とシフトポジション表示部310と燃料残量表示部320と方向指示表示部330とでなる所定情報D1は、第1の表示モードM1の場合と同様に第1の表示領域R1に表示され、且つ、第2の表示モードM2における車速表示部300、シフトポジション表示部310、燃料残量表示部320、方向指示表示部330の個々の表示位置は、第1の表示モードM1の場合と同じ位置となっている。
また、第2の表示モードM2において、車速表示部300とシフトポジション表示部310と燃料残量表示部320と方向指示表示部330とでなる所定情報D1以外の情報となる燃費表示部340及びメニュー表示部370は、第2の表示領域R2に表示される。
換言すれば、第2の表示モードM2は、車速表示部300とシフトポジション表示部310と燃料残量表示部320と方向指示表示部330と燃費表示部340とでなる車両状態情報、及びメニュー表示部370からなる外部情報種別項目を第1の表示部204に表示する表示モードとなっている。
この第2の表示モードM2においては、第1の表示モードM1のときに第2の表示領域R2に表示されていた外気温表示部350及び警告表示部360が非表示状態となるとともに、燃費表示部340に関しては燃費のデジタル表示値と単位表示とが「平均燃費」なる表示の直下に移動し、上述の左側領域400が縮小された状態となる。以下、第2の表示モードM2(後述する第3、第4の表示モードの場合も同様)での第2の表示領域R2において、縮小された左側領域400を左側エリア500として説明する。
そして、第2の表示領域R2において、左側エリア500を除いた領域であって、左側エリア500の右側に位置する右側エリア510には、車両の外部情報の種別を示すメニュー表示部370が表示される。このメニュー表示部370は、図6に示すようにナビゲーションA、オーディオB等を含むものである。また、図6中、車両状態情報Cは、前記外部情報種別項目には含まれず、ナビゲーションA、オーディオBが前記外部情報種別項目に相当する。なお、メニュー表示部370に表示される前記外部情報種別項目は、ナビゲーションA、オーディオBに限らず、あらゆる車両の外部情報を適用できる。
次に、この第2の表示モードM2の実行時において、利用者が操作手段213に備えられる上、下カーソルボタン621、622と決定ボタン630を操作することにより操作手段213から出力される車両の外部情報の種別(ここでは図6中、ナビゲーションAが選択されたとする)を示すナビゲーション用の操作指示信号が操作情報端子212並びに車両インターフェース手段201を通じて第1の制御手段202へと入力される。
すると、第1の制御手段202は、ナビゲーション用の操作指示信号を受信し、ナビゲーション用の操作指示信号に基づいて、図7に示すような第3の表示モードM3に対応する表示情報を第1の表示部204に表示させるべく、第1の表示部204を表示動作させる制御を行う。
この際、この第3の表示モードM3において、第1の制御手段202は、多重通信入出力端子211(あるいは車両情報端子210)を介して前記車両状態信号を受信すると同時に、外部機器103側から各通信部260、209経由で操作指示信号に基づく車両の外部情報(ここではナビゲーション情報とする)を受信し、前記車両状態信号やナビゲーション情報に基づいて図7に示すような第3の表示モードM3に対応する表示情報を第1の表示部204に表示させるべく、第1の表示部204を表示動作させる制御を行う。
つまり、第3の表示モードM3において、外部機器103に備えられる第2の制御手段252は、接続手段104(各通信部260、209)を介して第1の制御手段202に対しナビゲーション情報を出力し、第1の制御手段202は、ナビゲーション表示部380(つまり前記外部情報種別項目のうち利用者によって選択された選択項目に関連する車両の外部情報)を第2の表示領域R2に表示させるように第1の表示部204を表示動作させる制御を行う。ここでの、上記選択項目とは、利用者によって選択されたナビゲーションAなる項目を指す。
従って、第3の表示モードM3に対応する表示情報には、車速表示部300とシフトポジション表示部310と燃料残量表示部320と方向指示表示部330と燃費表示部340とナビゲーション表示部380とが含まれている。
そして、これらのうち車速表示部300とシフトポジション表示部310と燃料残量表示部320と方向指示表示部330とでなる所定情報D1は、第1の表示モードM1の場合と同様に第1の表示領域R1に表示され、且つ、第3の表示モードM3における車速表示部300、シフトポジション表示部310、燃料残量表示部320、方向指示表示部330の個々の表示位置は、第1の表示モードM1の場合と同じ位置となっている。
そして、第3の表示モードM3において、車速表示部300とシフトポジション表示部310と燃料残量表示部320と方向指示表示部330とでなる所定情報D1以外の情報となる燃費表示部340及びナビゲーション表示部380は、第2の表示領域R2に表示される。
換言すれば、第3の表示モードM3は、車速表示部300とシフトポジション表示部310と燃料残量表示部320と方向指示表示部330と燃費表示部340とでなる車両状態情報、及びナビゲーション表示部380からなる車両の外部情報を第1の表示部204に表示する表示モードとなっている。
この第3の表示モードM3においては、第1の表示モードM1のときに第2の表示領域R2に表示されていた外気温表示部350及び警告表示部360が非表示状態となるとともに、燃費表示部340に関しては燃費のデジタル表示値と単位表示とが「平均燃費」なる表示の直下に移動し、上述の左側領域400が縮小された状態となる。
そして、第2の表示領域R2において、上述した右側エリア510には、ターンバイターン表示からなるナビゲーション表示部380が表示される。このターンバイターン表示は、図7に示すように矢印表示381と、交差点名表示382と、交差点までの残距離表示383とを含むものである。
なお、車両の外部情報としてターンバイターン表示を行うとき、第2の制御手段252は、接続手段104(各通信部209、260)を介して車両搭載機器102側に画像情報を出力する代わりにコマンドを出力してもよい。例えば、予め第1の記憶手段203に複数種類のターンバイターン表示情報を格納しておき、第1の制御手段202は、前記コマンドに対応するターンバイターン表示情報を第1の記憶手段203から読み出して第1の表示部204へ表示することで対応可能である。これにより、接続手段104(各通信部209、260)を介して第2の制御手段252から車両搭載機器102側へと出力する情報量を削減することが可能である。また、ナビゲーション表示部380は、ターンバイターン表示に代えて地図表示を適用してもよい。このとき、第2の制御手段252は、接続手段104(各通信部209、260)を介して画像情報を出力するものとする。
つまり、第1の表示モードM1が実行された際に第2の表示領域R2に形成されていた上述の右側領域410は、第3の表示モードM3の実行時には右側領域410が拡大された右側エリア510として設けられ、この右側エリア510にナビゲーション表示部380が表示される。
次に、この第2の表示モードM2の実行時において、利用者が操作手段213に備えられる上、下カーソルボタン621、622と決定ボタン630を操作することにより操作手段213から出力される車両の外部情報の種別(ここでは図6中、オーディオBが選択されたとする)を示すオーディオ用の操作指示信号が操作情報端子212並びに車両インターフェース手段201を通じて第1の制御手段202へと入力される。
すると、第1の制御手段202は、オーディオ用の操作指示信号を受信し、オーディオ用の操作指示信号に基づいて、図8に示すような第4の表示モードM4に対応する表示情報を第1の表示部204に表示させるべく、第1の表示部204を表示動作させる制御を行う。
この際、この第4の表示モードM4において、第1の制御手段202は、多重通信入出力端子211(あるいは車両情報端子210)を介して前記車両状態信号を受信すると同時に、外部機器103側から各通信部260、209経由で操作指示信号に基づく車両の外部情報(ここではオーディオ情報とする)を受信し、前記車両状態信号やオーディオ情報に基づいて図8に示すような第4の表示モードM4に対応する表示情報を第1の表示部204に表示させるべく、第1の表示部204を表示動作させる制御を行う。
つまり、第4の表示モードM4において、外部機器103に備えられる第2の制御手段252は、接続手段104(各通信部260、209)を介して第1の制御手段202に対しオーディオ情報を出力し、第1の制御手段202は、オーディオ表示部390(つまり前記外部情報種別項目のうち利用者によって選択された選択項目に関連する車両の外部情報)を第2の表示領域R2に表示させるように第1の表示部204を表示動作させる制御を行う。ここでの、上記選択項目とは、利用者によって選択されたオーディオBなる項目を指す。
従って、第4の表示モードM4に対応する表示情報には、車速表示部300とシフトポジション表示部310と燃料残量表示部320と方向指示表示部330と燃費表示部340とオーディオ表示部390とが含まれている。
そして、これらのうち車速表示部300とシフトポジション表示部310と燃料残量表示部320と方向指示表示部330とでなる所定情報D1は、第1の表示モードM1の場合と同様に第1の表示領域R1に表示され、且つ、第4の表示モードM4における車速表示部300、シフトポジション表示部310、燃料残量表示部320、方向指示表示部330の個々の表示位置は、第1の表示モードM1の場合と同じ位置となっている。
このように、本例の場合、第1の表示領域R1は、各表示モードM1〜M4の実行時に、車速表示部300とシフトポジション表示部310と燃料残量表示部320と方向指示表示部330とでなる所定情報D1を予め定められた表示位置に常時表示可能な固定表示領域として構成されていることになる。つまり、このことは、第1の制御手段202は、所定情報D1が第1の表示領域R1に常時表示され、且つ、所定情報D1の表示位置が不変となるように、第1の表示部204を表示動作させることを意味している。
そして、第4の表示モードM4において、車速表示部300とシフトポジション表示部310と燃料残量表示部320と方向指示表示部330とでなる所定情報D1以外の情報となる燃費表示部340及びオーディオ表示部390は、第2の表示領域R2に表示される。
換言すれば、第4の表示モードM4は、車速表示部300とシフトポジション表示部310と燃料残量表示部320と方向指示表示部330と燃費表示部340とでなる車両状態情報、及びオーディオ表示部390からなる車両の外部情報を第1の表示部204に表示する表示モードとなっている。
この第4の表示モードM4においては、第1の表示モードM1のときに第2の表示領域R2に表示されていた外気温表示部350及び警告表示部360が非表示状態となるとともに、上述の左側エリア500に表示される燃費表示部340に関しては燃費のデジタル表示値と単位表示とが「平均燃費」なる表示の直下に移動する。
そして、第2の表示領域R2において、上述の右側エリア510にはオーディオ表示部390が表示される。このオーディオ表示部390は、図8に示すようにアーティスト名391と、曲名392と、再生・停止スイッチ等の操作用アイコン393とを含むものである。
このように、本例の場合、第2の表示領域R2には、第2〜第4の表示モードM2〜M4の実行時に、車両の外部情報であるメニュー表示部370、ナビゲーション表示部380、オーディオ表示部390が表示されることに伴い、他の情報D2(例えば燃費表示部340)の表示形態が可変可能な可変表示領域として構成されていることになる。
次に、この第2の表示モードM2の実行時において、利用者が操作手段213に備えられる上、下カーソルボタン621、622と決定ボタン630を操作することにより操作手段213から出力される車両状態情報C(図6参照)を示す車両情報用の操作指示信号が操作情報端子212並びに車両インターフェース手段201を通じて第1の制御手段202へと入力される。
すると、第1の制御手段202は、車両情報用の操作指示信号に基づいて、図5に示すような第1の表示モードM1に対応する表示情報を第1の表示部204に表示させるべく、第1の表示部204を表示動作させる制御を行う。これにより、第2の表示モードM2から第1の表示モードM1へと戻ることが可能となる。
図9は、これまで説明してきた第1の表示部204に表示される表示レイアウトの遷移を示している。通常表示モードである第1の表示モードM1において、利用者によるメニューボタン600の操作がなされると、第1の表示部204に表示される表示レイアウトは、第1の表示モードM1から第2の表示モードM2へと遷移する。
そして、ここでカーソルボタン621、622と決定ボタン630の操作により、第3の表示モードM3、第4の表示モードM4、第1の表示モードM1のうち何れかの表示モードへの遷移が可能である。なお、第3の表示モードM3あるいは第4の表示モードM4において、利用者によるメニューボタン600の操作がなされた場合も、第2の表示モードM2への遷移が可能である。
また、図9中、第2の表示モードM2、第3の表示モードM3、第4の表示モードM4のうち何れか1つの表示モードにおいて、第1の制御手段202が、利用者が操作可能な操作手段213から出力される表示モード切替用の表示切替信号を受信した場合(利用者によって車両状態情報ボタン610の操作がなされた場合)、第2の表示領域R2に表示されている選択項目に関連する車両の外部情報(図7のナビゲーション表示部380または図8のオーディオ表示部390)あるいは前記外部情報種別項目(図6のメニュー表示部370)を、他の情報D2(図5の第1表示モードM1)へと切替表示させるように第1の表示部204を動作させる制御を行い、前記何れか1つの表示モードを第1の表示モードM1へと遷移させることが可能となる。
なお、前記何れか1つの表示モードにおいて、第1の制御手段202は、車両搭載機器102と外部機器103とが接続されていない未接続状態であると判断した場合、上記の表示切替信号の場合と同様に、選択項目に関連する車両の外部情報あるいは外部情報種別項目を、他の情報D2へと切替表示させ、前記何れか1つの表示モードを第1の表示モードM1へと遷移させてもよい。
以上のように、本実施形態によれば、第1の表示部204は、車両状態情報のうち所定情報D1を表示する第1の表示領域R1と、所定情報D1とは異なる車両状態情報の他の情報D2を表示する第2の表示領域R2とを有し、第1の制御手段202は、利用者が操作可能なメニューボタン600(操作手段213)から出力される操作指示信号を受信すると、当該操作指示信号に基づいて、車両の外部情報の種別を示す外部情報種別項目を第2の表示領域R2に表示させるように第1の表示部204を動作させるものである。また、第1の制御手段202は、所定情報D1が第1の表示領域R1に常時表示され、且つ、所定情報D1の表示位置が不変となるように、第1の表示部204を動作させるものである。
従って、車両の利用者は、可変表示領域である第2の表示領域R2を利用して、第2の表示領域R2に表示される車両外部情報を簡単に選択(操作)することができ利便性が向上するとともに、車両の利用者へ外部機器103の持っている車両外部情報を車両搭載機器102に備えられる第1の表示部204を介して提供する場合、第1の表示部204における第1の表示領域R1に表示される車速表示部300とシフトポジション表示部310と燃料残量表示部320と方向指示表示部330とでなる所定情報D1は、表示モードM1〜M4の切替に関係なく、その表示位置(表示レイアウト)が不変となっていることから、第1の表示部204に表示される情報の移動量が必要最小限に抑えられ、ヒューマン・マシン・インターフェイスの向上した車両用情報提供装置を提供することができる。
また本実施形態の場合、第1の制御手段202は、利用者が操作可能な操作手段213から出力される表示切替信号を受信したとき、または車両搭載機器102が外部機器103と接続されていない未接続状態であると判断したとき、第2の表示領域R2に表示されている選択項目に関連する車両の外部情報を他の情報D2へと切替表示させるように第1の表示部204を動作させることにより、可変表示領域である第2の表示領域R2は、通常表示モード(第1の表示モードM1)へと戻って、第2の表示領域R2には外気温表示部350等の他の情報D2が表示されることから、利用者は、車両状態情報(他の情報D2)を容易に把握することができるというメリットがある。
また本実施形態では、第1の表示部204が、2つの表示領域(第1、第2の表示領域R1、R2)に区分けされている例について説明したが、例えば第1の表示部204を3つ以上の表示領域に区分けするような構成としてもよい。