JP6303237B2 - ガス化溶融設備 - Google Patents
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Description
また、気流搬送装置へ不燃物を定量供給することによって、安定した気流搬送が可能となる。さらに、平板化した金属類が除去されているため、定量供給装置を構成する搬送室の回転が阻害されることを防止することができる。また、粉砕された不燃物が気流搬送装置から逆流することを防止することができる。
上記構成によれば、不燃物から有価金属を分別することができ、かつ、粉砕装置に供給する不燃物の量を調整することができる。
図1に示すように、本実施形態のガス化溶融設備1は、流動床ガス化炉2と、溶融炉4とを具備し、廃棄物51を流動床ガス化炉2にて熱分解することによって生じた熱分解ガス52を熱分解ガス通路3を介して溶融炉4に導入するものである。
さらに、磁選機10から排出された不燃物56がアルミ選別機11に供給され、アルミニウムが分離され、鉄及びアルミニウムを含む有価金属を分別する。アルミ選別機11は、アルミニウムに電磁作用でうず電流を発生させ、磁束との相互作用によりアルミニウムに偏向力を与えて選別する分別装置である。
加振装置37は、バイブレータ式の駆動モータであり、駆動モータの回転軸には、加振力を調整可能なアンバランスウエイトが内蔵されている。加振力の大きさは、アンバランスウエイトの角度調整により変更可能である。
ロータリーバルブ44がこのように構成されていることによって、ロータリーバルブ44の入口側(ハウジング45の上方)と出口側(ハウジング45の下方)とは分離される。なお、ロータリーバルブは、サイロ43の下流側のみならず、サイロ43の上流側に設けてもよい。即ち、粉砕不燃物59がロータリーバルブを介してサイロ43に導入されるようにすることによって、粉砕不燃物59の逆流防止を図る構成としてもよい。
溶融炉4は、竪型旋回溶融炉15と、連結部16を介して竪型旋回溶融炉15の上方に連結された二次燃焼室17と、二次燃焼室17の下流側に連結されるボイラ部18とから構成される。
竪型旋回溶融炉15は、断面円形状であり、その上部には絞り構造を有する排ガス出口19が設けられている。言い換えれば、竪型旋回溶融炉15は、排ガス出口19において一旦縮径し、そこから上方に向かって円錐状に広がった形状を有しており、二次燃焼室17と接続される。また、竪型旋回溶融炉15の下部にはスラグ出滓口20が設けられている。
このように、熱分解ガス52と燃焼空気が予め予混合バーナ22内で混合された後に竪型旋回溶融炉15内に吹き込むようにすることで、熱分解ガス52と燃焼空気が十分に混合され、熱分解ガス52を炉内で瞬時に燃焼させることができる。
上述したように、熱分解ガス52は、熱分解ガス通路3を介して竪型旋回溶融炉15に導入される。具体的には、流動床ガス化炉2の熱分解ガス排出口23と竪型旋回溶融炉15の熱分解ガスダクト21とが、熱分解ガス通路3によって接続されている。熱分解ガス通路3は、上流側(流動床ガス化炉2側)から下流側(竪型旋回溶融炉15側)に向かう所定位置において2つに分岐されており、2つに分岐された熱分解ガス通路3,3が一対の熱分解ガスダクト21と夫々接続される。
また、単一の流動床ガス化炉2から複数の竪型旋回溶融炉15に熱分解ガス52を導入するために、流動床ガス化炉2に複数の熱分解ガス通路3を設ける構成としてもよい。
廃棄物投入口6から投入された廃棄物51は、廃棄物排出装置6aを介して流動床ガス化炉2へ定量供給された後熱分解ガス化され、ガス、タール、チャー(炭化物)に分解される。タールは、常温では液体となる成分であるが、ガス化炉内ではガス状で存在する。チャーは流動層内で徐々に微粉化され、ガス及びタールに同伴して熱分解ガス52として溶融炉4へ導入される。
次いで、不燃物57は、粉砕装置12に投入されて粉砕される。この際、不燃物57に残存する金属類は、金属の展性・延性により平板化する。
粉砕装置12の加振力は、粉砕装置12の有する粒度調整機能を用いて調整されている。具体的には、粉砕装置12の加振力は、平板化した金属を微粒化させないような加振力に調整されている。
発明者らの調査によれば、飛灰の粒径は、63μm以下の割合が90%であった。この結果に基づき、本実施形態の粉砕装置12の加振力は、粒径63μm以下の粉砕不燃物59が粉砕不燃物59中の30%以下となるように調整されている。即ち、粉砕装置12の加振力は、粉砕不燃物59の粒径が飛灰よりも大きくなるように調整されている。
粉砕装置12によって平板化されることによって、振動篩13にて金属類を除去することができる。これにより、後段の機器や気流搬送装置30での閉塞や、意図しない金属類の溶融炉4への導入を防止することができる。
また、気流搬送装置30へ粉砕不燃物59の定量供給することによって、安定した気流搬送が可能となる。さらに、平板化した金属類が除去されているため、定量供給装置14を構成するローター46の回転が阻害されることを防止することができる。
また、ロータリーバルブ44が設けられていることによって、粉砕不燃物59が気流搬送装置30から逆流することを防止することができる。
また、砂分級装置9、磁選機10、及びアルミ選別機11を設けたことによって、不燃物から有価金属を分別することができ、かつ、粉砕装置12に供給する不燃物の量を調整することができる。
また、2つの熱分解ガスダクト21から熱分解ガス52及び粉砕不燃物59を導入することで、竪型旋回溶融炉15内のガス流れの旋回力を強くすることができ、かつ、竪型旋回溶融炉15の排ガス出口19の絞り構造により、粉砕不燃物59が竪型旋回溶融炉15にて捕捉されず排ガス中にキャリーオーバーすることを防止することができる。
図5に示すように、定量供給装置14Bとして、テーブルフィーダ70の採用も可能である。テーブルフィーダ70は、サイロ43からの粉砕不燃物59を受け入れるテーブル71と、テーブル71を駆動する駆動装置72と、テーブル71から粉砕不燃物59を定量排出するシュート73とを有している。テーブル71上には、粉砕不燃物59を掻き出すスクレーパー(図示しない)が設けられている。
粉砕装置12によって生成される粉砕不燃物59の性状によって、このような定量供給装置14Bも採用可能である。
2 流動床ガス化炉
3 熱分解ガス通路
9 砂分級装置(分級装置)
10 磁選機(分別装置)
11 アルミ選別機(分別装置)
12 粉砕装置
13 振動篩
14,14B 定量供給装置
15 竪型旋回溶融炉
19 排ガス出口
21 熱分解ガスダクト
22 予混合バーナ
30 気流搬送装置
31 空気輸送管
32 送風機
35 ドラム
36 ロッド
37 加振装置
39 ケーシング
40 スクリーン
41 排出シュート
43 サイロ
44 ロータリーバルブ
45 ハウジング
46 ローター
47 搬送室
51 廃棄物
52 熱分解ガス
56,57 不燃物
58,59 粉砕不燃物(不燃物)
70 テーブルフィーダ
Claims (4)
- 廃棄物を熱分解し熱分解ガスを発生させると共に不燃物を排出する流動床ガス化炉と、
前記熱分解ガスを導入する溶融炉と、
前記流動床ガス化炉と前記溶融炉とを接続する熱分解ガス通路と、
前記流動床ガス化炉から排出された前記不燃物を複数のロッドの間を通過させることによって粉砕する粉砕装置と、
前記粉砕装置で粉砕された前記不燃物をふるい分けする振動篩と、
前記振動篩から前記不燃物を受け入れる位置と、不燃物を排出する位置とで回転可能な搬送室を有し、前記振動篩を通過した前記不燃物を定量ずつ供給する定量供給装置と、
前記定量供給装置から定量供給された前記不燃物を気流とともに搬送し、前記熱分解ガス通路に投入する気流搬送装置と、を有し、
前記粉砕装置は、筒状のドラムと、前記ドラムの内部に入れられた前記複数のロッドと、前記ドラムを振動させる加振装置と、を有し、前記不燃物に含まれる金属類を前記振動篩によって分離可能な大きさにまで平板化するように加振力が調整されていることを特徴とするガス化溶融設備。 - 前記粉砕装置は、前記不燃物の粒径が飛灰の粒径よりも大きくなるように加振力が調整されていることを特徴とする請求項1に記載のガス化溶融設備。
- 前記粉砕装置は、粒径63μm以下の前記不燃物が30%以下となるように加振力が調整されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のガス化溶融設備。
- 前記粉砕装置の前段階に、
前記流動床ガス化炉から排出された流動媒体と前記不燃物とを分級する分級装置と、
前記分級装置で分級された前記不燃物から鉄及びアルミニウムを分別する分別装置と、をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のガス化溶融設備。
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