JP6303101B2 - 箱型椅子 - Google Patents
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- A47C—CHAIRS; SOFAS; BEDS
- A47C5/00—Chairs of special materials
- A47C5/005—Chairs of special materials of paper, cardboard or similar pliable material
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Description
また、段ボール等の軽量な部材で携帯用の椅子を作る試みも一部にある(例えば特許文献2参照)。
また、特許文献2のような携帯椅子は強度不足を補うために構造が複雑になったり、組み立てや折り畳みが煩雑で不便であったりするため、あまり使用されていない。
さらに、この種の携帯椅子は最初の箇所で椅子として使用し終えてから、次の場所に移動する際に一度折り畳んでカバン等に収納してから、次の場所でまたカバン等から取り出して椅子を組み立てるように構成されているため、カバン等からの出し入れも煩雑である。かといって、携帯椅子をカバン等に収納せずに持ち運ぶと荷物が増えて面倒であり、結局、頻繁に移動し短時間だけ座るような場面での使用には適さない。
また、2面の正面部と、2面の側面部と、4面の天底面部からなる箱型であるので、使用時には箱型椅子の内部に収納スペースが形成され、それまで折り畳み状態の箱型椅子を収納していたカバン等や、当面必要な小物等を収納することができるので、持ち運び時にも荷物を一つにまとめることができる。
さらに、本発明による箱型椅子は天底面からの圧力に対して強く、椅子として十分な強度を有する。
この際、正面部と天底面部の先端を面接合ファスナーにより接離可能にすれば、弾性反発力により天底面部が勝手に起き上がり嵩張るのを防止することができ、よりコンパクトに収納することができる。
さらに、天底面部側の面接合ファスナーを天底面部に設けられた凹窩部に設けることにより、面接合ファスナーを設けることによる天底面部の厚みの増加を防ぎ、この面接合ファスナーの厚みが組み立ての邪魔になるのを防ぐことができる。
なお、図4中、右端に記載されている3cは接合部であり、左右の端にそれぞれ設けられた側面部片3d同士をビス、接着、溶着等により接合することにより一面の側面部3が形成されるように構成されている。
側面部3とは箱状に組み立てたときに側面となる、くの字状に折れ曲がった部分(図2(a)参照)であり、収納時には二つ折り状に折り畳まれる(図2(b)参照)。
天底面部4とは箱状に組み立てたときに座面及び底面になる部分である。収納時には、図1(a)に一点鎖線で示すように、正面部2と面一になるように延ばされるか、好ましくは正面部2と重なるように折り返される(図3(b)参照)。
畳み線3aの位置は側面部3を丁度半分に折り畳める2等分線の位置と同じにすれば、最もコンパクトに側面部3を折り畳めるため好ましいが、これに限定されず、2等分線から少々外れた位置に畳み線3aを設けてもよい。また、図示しないが、谷折り可能な畳み線と山折り可能な畳み線を交互に設けて多重に折り畳むように構成することも可能である。
なお、畳み線3a及び側面スリット3bの両方が側面部3の中央に配置するのが好ましいため、通常の場合は図4に示す通り、畳み線3aの上端及び下端に側面スリット3bが配置されることになる。
天底面部4は2面で一組であり、対向する2面の正面部2のそれぞれの上辺から延設された2面の天底面部4がそれぞれ山折りに折り曲げられ、これら2面の天底面部が合わさって一つの座部が形成される。同様に、対向する2面の正面部2のそれぞれの下辺から延設された2面の天底面部4がそれぞれ山折りに折り曲げられ、これらが合わさって一つの底部となる。
なお、本発明において、座部及び底部の構造上の違いは特に定められず、即ち図1〜図4に示した例のように、4面の天底面部4を全く同じ形状として、いずれの側も座部に出来るようにしてもよいし、例えば対向する一組の天底面部4だけに座布団のような構造を付加することにより、特定の一方のみが座部になるように構成してもよい。
なお、交差噛み合わせとは、箱型椅子1が組み立てる際に、天底面部4の先端4bと側面部3が交差した状態で、交差した部位にそれぞれ設けられた天底面スリット4cと側面スリット3bを対合させて、相互に嵌入することをいう。
このようにすれば、箱型椅子1の組み線4aにおいて内側に曲げられた2面の先端4bは、横方向の力骨の機能を果たすため、本発明の箱型椅子は人が座っても壊れない程度の強度を有するようになる。なお、十分な強度を付与するためには組み線4aより先端4bの部分の長さは、好ましくは3cm以上、更に好ましくは5cm以上とする。但し、図1〜図3に示す通り、組み線4aより先端4bの部分は2枚重なっているので、その内の一方を長くすれば足り、他方については短くしてもよい。
また、本発明の箱型椅子1では、座面のうち2枚の天底面部4が対合する部分であってくの字型に折れ曲がった側面部3よりも外になる部分が構造的に若干弱く、この部分に強い力がかかると、この部分が沈み込んで座面が傾く恐れがある。これを防ぐには、一の天底面部4に設けられた天底面スリット4cの間の長さL1(図4参照)を出来るだけ長く、好ましくは組み立てられた箱型椅子における2面の正面部の間の距離L2(図2参照)の0.6倍以上、更に好ましくは0.8倍以上、特に好ましくは1.0倍以上とするのが好ましい。このようにすれば、構造的に強い2枚の側面部3の間の部分の割合が増え、安全に本発明の箱型椅子1を使用できるようになる。
このような場合には、天底面部4に凹窩部4dを設け、この凹窩部4dに面接合ファスナー5aを取り付けて略面一とし、正面部2側の面接合ファスナー5bと係合するようにすれば、面接合ファスナー5aの厚みが組み立ての作業性を悪化させることがない。
箱型椅子1のなかに小物等を収納するには、天底面部4のうちの1枚を側面スリット3bから外して立ち上げればよい。この場合、天底面部4の先端4bの長さが長すぎれば天底面部4を立ち上げ難くなるので、この部分を短くすることもできる。但し、全ての天底面部4において先端4bを短くすれば箱型椅子の強度が落ちるので、開閉する1枚の天底面部4のみ、先端4bを短くすればよい。また、強度を低下させない範囲で、正面部2に小物を出し入れするための扉を設けてもよい。
本発明の箱型椅子1は、正面部2を前面にして座ると、左右の臀部による荷重がくの字上に折れ曲がった側面部3から形成される左右の力骨により支持分散されるので、十分な強度を発揮する。勿論、側面部3を前面にして座ることも可能である。
2 正面部
3 側面部
3a 畳み線
3b 側面スリット
3c 接合部
3d 側面部片
4 天底面部
4a 組み線
4b 先端
4c 天底面スリット
4d 凹窩部
5a、5b 面接合ファスナー
L1 天底面スリットの間の長さ
L2 2面の正面部の間の距離
L3 側面部の幅
L4 正面部の幅
L5 天底面部の側端から天底面スリットまでの距離
L6 天底面部の長さ
L7 正面部の高さ
Claims (4)
- 1枚のシート状部材からなる組み立て式の箱型椅子であって、
2面の正面部と、2面の側面部と、4面の天底面部からなり、
2面の側面部は2面の正面部の左辺及び右辺の間にそれぞれ介設されるとともに、側面部と正面部の間は山折り可能に連設されることにより、側面部と正面部で筒状になるように構成され、
側面部の中央部付近には谷折り可能な畳み線が設けられるとともに、側面部の上縁及び下縁の中央部付近には天底面部の先端を固定するための側面スリットが設けられ、
天底面部は2面の正面部の上辺及び下辺にそれぞれ山折り可能に連設され、天底面部の所定の位置に椅子の内部に向かって折り曲げ可能な組み線が設けられ、
天底面部の先端には左右の側面部に設けられた側面スリットと交差噛み合わによりそれぞれ係合される天底面スリットが設けられており、
天底面部と正面部の間は谷折り可能であるとともに、一の正面部の上辺及び下辺に連設される天底面部の長さの和は正面部の高さ以下であり、
正面部と天底面部の先端が面接合ファスナーにより接離可能であり、天底面部側の面接合ファスナーが天底面部に設けられた凹窩部に設けられていることを特徴とする箱型椅子。 - 一の天底面部に設けられた天底面スリットの間の長さは組み立てられた箱型椅子における2面の正面部の間の距離の0.6倍以上であることを特徴とする請求項1に記載の箱型椅子。
- 側面部の幅は正面部の幅以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の箱型椅子。
- 天底面部の側端から天底面スリットまでの距離が2cm以上であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の箱型椅子。
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