JP6303087B2 - オーバーフロー装置 - Google Patents
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Description
洗面ボウルは、箱体形状で、底部に排水口、側面にオーバーフロー孔を開口してなり、洗面ボウル内の排水は排水口から排水することとなる。また、水を洗面ボウル内に注ぎ続けていると洗面ボウルから溢れてしまうが、それを防止するためにボウル側面に開口したオーバーフロー孔よりボウル外へと排水することによって、洗面ボウルから排水があふれ出ることを防止するものである。
排水栓は、排水口に取り付けられる部材であって、上端に外側方向に飛び出すフランジを構成した円筒状の部材であって、下部には後記する排水トラップが接続される雄ねじを刻設している。また、排水栓側面には排水窓が開口して構成される。
排水窓は、排水栓の外周に開口された穴であって、溢れ水流路からの排水を、排水栓内に排水させるための開口である。
溢れ水流路は、オーバーフローエルボと、ホースなどの管体から構成される、槽体のオーバーフロー孔からの溢れ水を、排水口側の排水へと排出する部材である。
オーバーフローエルボは、図13に示すように槽体のオーバーフロー孔の裏面から取り付けられ、内部に槽体の溢れ水である排水が通過する部材である。このオーバーフローエルボは、エルボの断面を一旦拡大させて縮小する形状としている。また、下流には管体が接続される。
管体は、一端をオーバーフローエルボに取り付けるホースなどの管体であり、他端を後記するアダプターの枝管部に接続して、オーバーフロー孔からの排水をアダプターへと排水する。
アダプターは、図13に示すように、円筒状の本管部を構成し、該本管部を洗面ボウルの排水口裏面から、排水栓と同軸に外周に外嵌するように設けられて配置される。また、溢れ水流路からの排水を内部に流入させる枝管部を、本管部側面から延出して構成する。そして、当該枝管部には溢れ水流路の管体が接続されるので、オーバーフロー孔からの排水と、排水口からの排水とを合流させることができる部材である。
また排水トラップは、内部に封水を貯水して、下水からの臭気や害虫を室内側へ逆流することを防止する部材で、前記排水栓の下端に接続され、管体などを介して最終的には下水管へと排水する。
洗面ボウルの排水口に、上方から排水栓を通過させ、排水口に排水栓のフランジを係止させる。また、洗面ボウルのオーバーフロー孔に、洗面ボウルの裏面からオーバーフローエルボをビスなどで取付ける。尚、オーバーフローエルボと管体、及び管体とアダプターの枝管部は予め工場などで接着もしくは接続されているものとする。そして、洗面ボウルの裏面から、洗面ボウルの形状に合わせた水密部材を介してアダプターを排水栓と同軸にしつつ排水栓の外周に配置する。そして洗面ボウル裏面から排水栓に三角パッキンを挿入し、排水栓下端の雄ねじにフランジナットを締め付けてゆく。そうすると、排水栓のフランジと、フランジナットによって洗面ボウルの排水口を挟持し、アダプターが排水栓の外周かつ同軸に配置・取付される。その後、排水栓下端の雄ねじに排水トラップを接続させ、排水トラップを管体などで下水管まで配管させることで、オーバーフロー装置の配置・施工は完成する。
槽体内に排水が発生した際には、排水口から排水栓を介して排水トラップへと排水される。その後、下水管へと排水される。
また、槽体から溢れ水が発生した際には、槽体側面のオーバーフロー孔から溢れ水が排出され、溢れ水流路であるオーバーフローエルボ、管体を介してアダプター側へ排水される。アダプター側へ排水された溢れ水は、アダプターの枝管部からアダプター内に流入する。枝管部から流入した溢れ水は本管部内へと流入し、排水栓の排水窓から排水されることとなる。
従来のオーバーフロー装置では、溢れ水の量の問題から、オーバーフロー排水が間に合わなくなり、槽体から溢れ出てしまうといった問題があった。これに対応して、オーバーフローの排水流量をオーバーフローエルボの断面積を変更することにより対応していたが、そもそもオーバーフローエルボ側での調整では、槽体のオーバーフロー孔の開口形状であったり、シャワー吐水などで空気が多量に発生した排水であったりすると、オーバーフローエルボ内の空気が邪魔してサイホンが発生しにくく、また、溢れ水流路内の水深によって水圧のかかる度合いが違うため、サイホンが発生する状況が槽体の形状や、オーバーフロー孔などの、オーバーフローエルボ側の変更だけでは対応できないところがあった。
又、前記枝管部7の横方向の径よりも、合流室8の横方向の径を拡大して構成した、又は枝管部7の上下方向の径よりも合流室8の上下方向の径を拡大して構成したことから、枝管部7の通水面積に対して合流室8の通水面積が拡大することとなり、溢れ水流路2の排水流量が向上するようになった。
請求項1に記載の本発明は、合流室8は、対向する内径部分同士が平行に連続して内壁が構成されていることから、枝管部7の通水面積に対して合流室8の通水面積が拡大することとなり、溢れ水流路2の排水流量が向上するようになった。
請求項2に記載の本発明は、合流室8の形状を、対向する内径部分同士が上面視において縮径しながら本管部6と接続するよう構成されていることから、オリフィス効果により、通水面積が一旦絞られる為、溢れ水流路2の排水流量がより向上するようになった。
請求項4に記載の本発明は、前記排水口11に取り付けられる、側面に排水用の孔を開口した排水栓5、該排水栓5外周に位置するように配置される前記本管部6、から構成するとともに、前記排水栓5は、槽体1からの排水と、枝管部7から流入した本管部6内の排水を下水へと排水するように構成したことから、枝管部7の通水面積に対して合流室8の通水面積が拡大することとなり、溢れ水流路2の排水流量が向上するようになった。
請求項5に記載の本発明は 、前記本管部6上端に槽体1との取り付け部を構成したことから、槽体1の裏面側から本管部6を取り付けることが出来るようになり、槽体1上面からフランジ部が露出するような取り付け方法を採用しなくてもよくなった。
請求項3に記載の本発明は、前記合流室8の形状を、枝管部7の軸方向視時において楕円体としたことから、合流室8の形状を高さ方向を高くせずに、体積を拡大させることができるようになった。
請求項6に記載の本発明は、前記合流室8と枝管部7が別部材で構成されていることから、本管部6と枝管部7の金型構造上の問題を解決することができる。
請求項7に記載の本発明は、前記合流室8の内壁の形状が、本管部6の軸方向の上面視において、枝管部7の中心軸に対して非対称の形状となっていることから、枝管部7の通水面積に対して合流室8の通水面積が拡大することとなり、溢れ水流路2の排水流量が向上するようになった。
図1乃至図4の実施例のオーバーフロー装置は、洗面台の槽体1に用いられるものである。
この実施例は、槽体1としての洗面ボウル1と、排水栓5と、溢れ水流路2と、本管部6と枝管部7から成るアダプター4と、排水トラップ9と、から構成される。
洗面ボウル1は、箱体形状で、底部に排水口11、側面にオーバーフロー孔12を開口してなり、洗面ボウル1内の排水は排水口11から排水することとなる。また、水を洗面ボウル1内に注ぎ続けていると洗面ボウル1から溢れてしまうが、それを防止するためにボウル側面に開口したオーバーフロー孔12よりボウル外へと排水することによって、洗面ボウル1から排水があふれ出ることを防止するものである。
排水栓5は、排水口11に取り付けられ、上端に外側方向に飛び出すフランジを構成した円筒状の部材であって、下部には後記する排水トラップ9が接続される雄ねじを刻設している。また、排水栓5側面には排水窓53が開口して構成される。
排水窓53は、排水栓5の外周に開口された穴であって、溢れ水流路2からの排水を、排水栓5内に排水させるための開口である。
溢れ水流路2は、オーバーフローエルボ22と、ホースなどの管体23から構成される、槽体1のオーバーフロー孔12からの溢れ水を、排水口11側の排水へと排出する部材である。
オーバーフローエルボ22は、図1に示すように槽体1のオーバーフロー孔12の裏面から取り付けられ、内部に槽体1の溢れ水である排水が通過する部材である。このオーバーフローエルボ22は、エルボの断面を一旦拡大させて縮小する形状としている。また、下流には管体23が接続される。
管体23は、一端をオーバーフローエルボ22に取り付けるホースなどの管体23であり、他端を後記するアダプター4の枝管部7に接続して、オーバーフロー孔12からの排水をアダプター4へと排水する。
アダプター4は、図3に示すように、本管部6と、枝管部7と、合流室8から構成される。
本管部6は、円筒状であって、排水口11からの排水に後述する枝管部7からの排水を合流させて下水へと排水させるための部材である。本管部6の円筒部分は、前記排水口11に取り付けられている排水栓5を槽体1裏面から差し込んで排水栓5に対して外嵌するように配置構成する。
枝管部7は、溢れ水流路2からの排水を本管部6内へと流入するための枝管であって、本管部6の中心軸から側面に向かう方向に延出して構成される。本実施例では枝管部7は本管部6とは別体で構成されており、溢れ水流路2の管体23が接続される方の端部は管体23が接続されるために円形状であって、図3(e)のように、合流室8に接続される方の端部は後述する合流室8の楕円又は扁平形状に合致するよう楕円、扁平形状としている。
合流室8は、図3(a)のように、本管部6と枝管部7の合流部分に設けられる拡大して構成される空間であって、本実施例では、合流室8の形状を、本管部6との合流室8の合流部分で一旦縮小した上で、枝管部7の横方向の径よりも合流室8の横方向の径を拡大して構成したものである。なお、本実施例では合流室8の軸方向断面視は楕円形状、もしくは扁平形状である。
以上、アダプター4の本管部6、枝管部7、合流室8の形状は以上のようであるから、本管部6の軸方向上面視時、アダプター4の断面は図3(a)に示すように、本管部6と合流室8の合流部分が一旦縮小してから接続され、更に、拡大するように構成される。また、合流室8は、枝管部7との接続箇所まで連続して成る傾斜壁によって枝管部7の横方向の径よりも合流室8の横方向の径を拡大して構成される。
排水トラップ9は、内部に封水を貯水して、下水からの臭気や害虫を室内側へ逆流することを防止する部材で、前記排水栓5の下端に接続され、管体23などを介して最終的には下水管へと排水する。
工場などで予めアダプター4の合流室8に枝管部7を接着などで接続させておく。また、オーバーフローエルボ22と管体23、及び管体23とアダプター4の枝管部7は予め工場などで接着もしくは接続されているものとする。その後、洗面ボウル1の排水口11に、上方から排水栓5を通過させ、排水口11に排水栓5のフランジを係止させる。また、洗面ボウル1のオーバーフロー孔12に、洗面ボウル1の裏面からオーバーフローエルボ22をビス52などで取付ける。そして、洗面ボウル1の裏面から、洗面ボウル1の形状に合わせた水密部材を介してアダプター4を排水栓5と同軸にしつつ排水栓5の外周に配置する。そして洗面ボウル1裏面から排水栓5に三角パッキンを挿入し、排水栓5下端の雄ねじにフランジナットを締め付けてゆく。そうすると、排水栓5のフランジと、フランジナットによって洗面ボウル1の排水口11周縁が挟持され、アダプター4が排水栓5の外周かつ同軸に配置・取付される。その後、排水栓5下端の雄ねじに排水トラップ9を接続させ、排水トラップ9を管体23などで下水管まで配管させることで、オーバーフロー装置の配置・施工は完成する。(図4(a)、図4(b)参照)
槽体1内に排水が発生した際には、排水口11から排水栓5を介して排水トラップ9へと排水される。その後、下水管へと排水される。
また、槽体1から溢れ水が発生した際には、槽体1側面のオーバーフロー孔12から溢れ水が排出され、溢れ水流路2であるオーバーフローエルボ22、管体23を介してアダプター4側へ排水される。アダプター4側へ排水された溢れ水は、アダプター4の枝管部7からアダプター4内に流入する。枝管部7から流入した溢れ水は合流室8を介して本管部6内へと流入し、排水栓5の排水窓53から排水トラップ9側へと排水されることとなる。
枝管部7からアダプター4内部に流入した排水は、合流室8内で排水を一旦貯水できること、また、枝管部7の通水部分の断面積と比較して合流室8の通水部分の断面積が大きいため、オーバーフローからの排水流量が向上するものである。
図5乃至図7の実施例のオーバーフロー装置は、洗面台の槽体1に用いられるものである。
この実施例は、槽体1としての洗面ボウル1と、溢れ水流路2と、本管部6と枝管部7から成る排水栓5と、排水トラップ9と、から構成される。
洗面ボウル1は、箱体形状で、底部に排水口11、側面にオーバーフロー孔12を開口してなり、洗面ボウル1内の排水は排水口11から排水することとなる。また、水を洗面ボウル1内に注ぎ続けていると洗面ボウル1から溢れてしまうが、それを防止するためにボウル側面に開口したオーバーフロー孔12よりボウル外へと排水することによって、洗面ボウル1から排水があふれ出ることを防止するものである。
溢れ水流路2は、オーバーフローエルボ22と、ホースなどの管体23から構成される、槽体1のオーバーフロー孔12からの溢れ水を、排水口11側の排水へと排出する部材である。
オーバーフローエルボ22は、図1に示すように槽体1のオーバーフロー孔12の裏面から取り付けられ、内部に槽体1の溢れ水である排水が通過する部材である。このオーバーフローエルボ22は、エルボの断面を一旦拡大させて縮小する形状としている。また、下流には管体23が接続される。
管体23は、一端をオーバーフローエルボ22に取り付けるホースなどの管体23であり、他端を後記するアダプター4の枝管部7に接続して、オーバーフロー孔12からの排水をアダプター4へと排水する。
排水栓5は、図5(a)に示すように、本管部6と、枝管部7と、合流室8から構成される。
本管部6は、円筒状であって、排水口11からの排水及び後述する枝管部7からの排水を合流させて下水へと排水させるための部材である。本管部6の上端には、外側方向に向かって延出するフランジを構成し、さらには当該フランジには取り付け部51としてのビス孔51を複数開口して成る。該排水栓5は、槽体1であるボウルの排水口11裏面側に構成されるビス孔51に排水栓5フランジのビス孔51に合致させ、ビス52でフランジを挟むように螺合させることによって排水栓5をボウルに取り付けることが出来る。
枝管部7は、溢れ水流路2からの排水を本管部6内へと流入するための枝管であって、本管部6の中心から側面に向かう方向に延出して構成される。本実施例では枝管部7は本管部6とは別体で構成されており、溢れ水流路2の管体23が接続される方の端部は管体23が接続されるために円形状であって、合流室8に接続される方の端部は後述する合流室8の楕円又は扁平形状に合致するよう楕円、扁平形状としている。
合流室8は、図5(d)のように本管部6と枝管部7の合流部分に設けられる拡大して構成される空間であって、本実施例では、合流室8の形状を、本管部6の軸方向視時において、本管部6の対向する内壁同士の径が最大となる箇所を起点とする枝管部7に至るまでの内壁を、対向する内壁同士の径が平行して連続する壁として合流室8の内壁を構成している。結果的に、本管部6の上面視時、本管部6から枝管部7にかけての合流室8の対峙する側壁は、平行となる形状である。
以上、排水栓5の本管部6、枝管部7、合流室8の形状は以上のようであるから、本管部6の軸方向上面視時、排水栓5の断面は図5(d)に示すように、本管部6の上面視時、本管部6から枝管部7にかけての合流室8の対峙する側壁は、平行となる形状で構成される。また、合流室8は、枝管部7との接続箇所まで連続して成る内壁によって枝管部7の横方向の径よりも合流室8の横方向の径を拡大して構成され、尚かつ枝管部7の縦方向の径よりも合流室8の縦方向の径を拡大して構成している。
排水トラップ9は、内部に封水を貯水して、下水からの臭気や害虫を室内側へ逆流することを防止する部材で、前記排水栓5の下端に接続され、管体23などを介して最終的には下水管へと排水する。
工場などで予め排水栓5の合流室8に枝管部7を接着などで接続させておく。また、オーバーフローエルボ22と管体23、及び管体23と排水栓5の枝管部7は予め工場などで接着もしくは接続されているものとする。その後、洗面ボウル1の排水口11に、上方から排水栓5を通過させ、排水口11に排水栓5のフランジを係止させる。また、洗面ボウル1のオーバーフロー孔12に、洗面ボウル1の裏面からオーバーフローエルボ22をビス52などで取付ける。そして、洗面ボウル1の裏面から、洗面ボウル1の形状に合わせた水密部材を介して洗面ボウル1裏面から排水栓5のフランジのビス孔51とボウルのビス孔51を合致させ、ビス52で螺合させて排水栓5をボウルに取り付ける。その後、排水栓5下端の雄ねじに排水トラップ9を接続させ、排水トラップ9を管体23などで下水管まで配管させることで、オーバーフロー装置の配置・施工は完成する(図6)。
槽体1内に排水が発生した際には、排水口11から排水栓5を介して排水トラップ9へと排水される。その後、下水管へと排水される。
また、槽体1から溢れ水が発生した際には、槽体1側面のオーバーフロー孔12から溢れ水が排出され、溢れ水流路2であるオーバーフローエルボ22、管体23を介して排水栓5側へ排水される。排水栓5側へ排水された溢れ水は、排水栓5の枝管部7から排水栓5内に流入する。枝管部7から流入した溢れ水は合流室8を介して本管部6内へと流入し、排水トラップ9側へと排水されることとなる。
枝管部7から排水栓5内部に流入した排水は、合流室8内で排水を一旦貯水できること、また、枝管部7の通水部分の断面積と比較して合流室8の通水部分の断面積が大きいため、オーバーフローからの排水流量が向上するものである。
図8乃至図9の実施例のオーバーフロー装置は、洗面台の槽体1に用いられるものである。
この実施例は、槽体1としての洗面ボウル1と、排水栓5と、溢れ水流路2と、本管部6と枝管部7から成るアダプター4と、排水トラップ9と、から構成される。
洗面ボウル1は、箱体形状で、底部に排水口11、側面にオーバーフロー孔12を開口してなり、洗面ボウル1内の排水は排水口11から排水することとなる。また、水を洗面ボウル1内に注ぎ続けていると洗面ボウル1から溢れてしまうが、それを防止するためにボウル側面に開口したオーバーフロー孔12よりボウル外へと排水することによって、洗面ボウル1から排水があふれ出ることを防止するものである。
排水栓5は、排水口11に取り付けられ、上端に外側方向に飛び出すフランジを構成した円筒状の部材であって、下部には後記する排水トラップ9が接続される雄ねじを刻設している。また、排水栓5側面には排水窓53が開口して構成される。
排水窓53は、排水栓5の外周に開口された穴であって、溢れ水流路2からの排水を、排水栓5内に排水させるための開口である。
溢れ水流路2は、オーバーフローエルボ22と、ホースなどの管体23から構成される、槽体1のオーバーフロー孔12からの溢れ水を、排水口11側の排水へと排出する部材である。
オーバーフローエルボ22は、図1に示すように槽体1のオーバーフロー孔12の裏面から取り付けられ、内部に槽体1の溢れ水である排水が通過する部材である。このオーバーフローエルボ22は、エルボの断面を一旦拡大させて縮小する形状としている。また、下流には管体23が接続される。
管体23は、一端をオーバーフローエルボ22に取り付けるホースなどの管体23であり、他端を後記するアダプター4の枝管部7に接続して、オーバーフロー孔12からの排水をアダプター4へと排水する。
アダプター4は、図8(a)に示すように、本管部6と、枝管部7と、合流室8から構成される。
本管部6は、円筒状であって、排水口11からの排水に後述する枝管部7からの排水を合流させて下水へと排水させるための部材である。本管部6の円筒部分は、前記排水口11に取り付けられている排水栓5を槽体1裏面から差し込んで排水栓5に対して外嵌するように配置構成する。
枝管部7は、溢れ水流路2からの排水を本管部6内へと流入するための枝管であって、本管の中心から側面に向かう方向に延出して構成される。本実施例では枝管部7は本管部6とは別体で構成されており、溢れ水流路2の管体23が接続される方の端部は管体23が接続されるために円形状であって、合流室8に接続される方の端部は後述する合流室8の楕円又は扁平形状に合致するよう楕円、扁平形状としている。
合流室8は、本管部6と枝管部7の合流部分に設けられる拡大して構成される空間であって、本実施例では、合流室8の形状を、前記本管部6の軸方向視時において、本管部6の対向する内壁同士の径が最大となる箇所を起点とする枝管部7に至るまでの内壁を、対向する内壁同士の径が傾斜して接続する連続する壁として合流室8の内壁を構成したものである。なお、本実施例では合流室8の軸方向断面視は楕円形状、もしくは扁平形状である。
以上、アダプター4の本管部6、枝管部7、合流室8の形状は以上のようであるから、本管部6の軸方向上面視時、アダプター4の断面は図8(b)に示すように、本管部6と合流室8の合流部分は本管部6の最大径の部分を起点とし、対峙する内壁同士が傾斜して拡大するように構成される。また、合流室8は、枝管部7との接続箇所まで連続して成る傾斜壁によって枝管部7の横方向の径よりも合流室8の横方向の径を拡大して構成する。
排水トラップ9は、内部に封水を貯水して、下水からの臭気や害虫を室内側へ逆流することを防止する部材で、前記排水栓5の下端に接続され、管体23などを介して最終的には下水管へと排水する。
工場などで予めアダプター4の合流室8に枝管部7を接着などで接続させておく。また、オーバーフローエルボ22と管体23、及び管体23とアダプター4の枝管部7は予め工場などで接着もしくは接続されているものとする。その後、洗面ボウル1の排水口11に、上方から排水栓5を通過させ、排水口11に排水栓5のフランジを係止させる。また、洗面ボウル1のオーバーフロー孔12に、洗面ボウル1の裏面からオーバーフローエルボ22をビス52などで取付ける。そして、洗面ボウル1の裏面から、洗面ボウル1の形状に合わせた水密部材を介してアダプター4を排水栓5と同軸にしつつ排水栓5の外周に配置する。そして洗面ボウル1裏面から排水栓5に三角パッキンを挿入し、排水栓5下端の雄ねじにフランジナットを締め付けてゆく。そうすると、排水栓5のフランジと、フランジナットによって洗面ボウル1の排水口11周縁が挟持され、アダプター4が排水栓5の外周かつ同軸に配置・取付される。その後、排水栓5下端の雄ねじに排水トラップ9を接続させ、排水トラップ9を管体23などで下水管まで配管させることで、オーバーフロー装置の配置・施工は完成する。
槽体1内に排水が発生した際には、排水口11から排水栓5を介して排水トラップ9へと排水される。その後、下水管へと排水される。
また、槽体1から溢れ水が発生した際には、槽体1側面のオーバーフロー孔12から溢れ水が排出され、溢れ水流路2であるオーバーフローエルボ22、管体23を介してアダプター4側へ排水される。アダプター4側へ排水された溢れ水は、アダプター4の枝管部7からアダプター4内に流入する。枝管部7から流入した溢れ水は合流室8を介して本管部6内へと流入し、排水栓5の排水窓53から排水トラップ9側へと排水されることとなる。
枝管部7からアダプター4内部に流入した排水は、合流室8内で排水を一旦貯水できること、また、枝管部7の通水部分の断面積と比較して合流室8の通水部分の断面積が大きいため、オーバーフローからの排水流量が向上するものである。
例えば、図10及び図11に示したように、アダプター4を用いた本管部6と枝管部7に、合流室8の対峙する内壁を平行に構成してもかまわない。
また、前記実施例では枝管部7を本管部6とは別パーツとしたが、一体型の構成としてもかまわない。
また、前記実施例では本管部6と合流室8を一体的に構成しているが、別体で構成してもかまわない。
また、上記実施例では、本管部6の中心方向から側面方向に向かって延出して構成されているが、例えば図12(a)に示したように、枝管部7の構成箇所を、本管部6の軸方向上面視の中心軸から偏芯して、本管部6の側面に沿うように向かって延出して構成されるように枝管部7を構成してもかまわない。このように構成すれば、排水の流速が向上し、本管部6内に旋回流が発生して本管部6内の自掃性が向上すると共に、溢れ水の排水流量が向上する。
また、上記実施例では、本管部6の上面視時、側壁が左右対称形状となっているが、例えば図12(b)に示したように、左右非対称の形状になってもかまわない。
11 排水口
12 オーバーフロー孔
2 溢れ水流路
22 オーバーフローエルボ
23 管体
4 アダプター
5 排水栓
51 ビス孔
52 ビス
53 排水窓
6 本管部
7 枝管部
8 合流室
9 排水トラップ
Claims (7)
- 底部に排水口11を開口した箱体から成る槽体1と、
槽体1の溢れ水を排水する溢れ水流路2と、
排水口11に連結され、当該排水口11からの排水を上下方向に排水する本管部6と、
溢れ水流路2の排水を本管部6内に取水する枝管部7と、
から構成されるオーバーフロー装置において、
本管部6と枝管部7の合流部分に合流室8を構成し、
当該合流室8は本管部6の側面から枝管部7へ向けて延出されると共に、
合流室8は、対向する内径部分同士が上面視において平行に連続して本管部6と接続するよう構成し、
枝管部7は合流室8を介して溢れ水流路2の排水を水平方向に排水し、本管部6の側面より流入させ、
上記合流室8は、その通水面積が枝管部7よりも大きく、枝管部7から流入した排水を一時的に貯水可能であることを特徴とするオーバーフロー装置。 - 底部に排水口11を開口した箱体から成る槽体1と、
槽体1の溢れ水を排水する溢れ水流路2と、
排水口11に連結され、当該排水口11からの排水を上下方向に排水する本管部6と、
溢れ水流路2の排水を本管部6内に取水する枝管部7と、
から構成されるオーバーフロー装置において、
本管部6と枝管部7の合流部分に合流室8を構成し、
当該合流室8は本管部6の側面から枝管部7へ向けて延出されると共に、
合流室8は、対向する内径部分同士が上面視において縮径しながら本管部6と接続するよう構成し、
枝管部7は合流室8を介して溢れ水流路2の排水を水平方向に排水し、本管部6の側面より流入させ、
上記合流室8は、その通水面積が枝管部7よりも大きく、枝管部7から流入した排水を一時的に貯水可能であることを特徴とするオーバーフロー装置。 - 底部に排水口11を開口した箱体から成る槽体1と、
槽体1の溢れ水を排水する溢れ水流路2と、
排水口11に連結され、当該排水口11からの排水を上下方向に排水する本管部6と、
溢れ水流路2の排水を本管部6内に取水する枝管部7と、
から構成されるオーバーフロー装置において、
本管部6と枝管部7の合流部分に合流室8を構成し、
当該合流室8は本管部6の側面から枝管部7へ向けて延出されると共に、
合流室8の形状を、枝管部7の軸方向視時において楕円体とし、
枝管部7は合流室8を介して溢れ水流路2の排水を水平方向に排水し、本管部6の側面より流入させ、
上記合流室8は、その通水面積が枝管部7よりも大きく、枝管部7から流入した排水を一時的に貯水可能であることを特徴とするオーバーフロー装置。 - 前記排水口11に取り付けられる排水栓、
該排水栓外周に位置するように配置される前記本管部6、
から構成するとともに、
前記排水栓は、側面に排水用の孔を開口し、槽体1からの排水と、枝管部7から流入した
本管部6内の排水を下水へと排水するように構成したことを特徴とする前記請求項1乃至
請求項3のいずれか一つに記載のオーバーフロー装置。 - 前記本管部6上端に槽体1との取り付け部を構成したことを特徴とする前記請求項1乃至
請求項3のいずれか一つに記載のオーバーフロー装置。 - 前記合流室8と枝管部7が別部材で構成されていることを特徴とする前記請求項1乃至請
求項5のいずれか一つに記載のオーバーフロー装置。 - 前記合流室8の内壁の形状が、本管部6の軸方向の上面視において、枝管部7の中心軸に
対して非対称の形状となっていることを特徴とする前記請求項1乃至請求項6のいずれか
一つに記載のオーバーフロー装置。
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