JP6300552B2 - 立体網状構造体製造装置及び立体網状構造体製造方法 - Google Patents

立体網状構造体製造装置及び立体網状構造体製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、マットレス、クッション等に使用する立体網状構造体製造方法および立体網状構造体製造装置に関するものである。
従来の立体網状構造体の4面成形方法は、特許文献1に示すものであり、1枚1枚単数の立体網状構造体を成形することを目的とし、熱可塑性合成樹脂を原料又は主原料とする溶融した線条を複数の孔を有する口金を先端部に有するダイスから下方へ押し出し、一部水没した、引取機の間に自然降下させ、前記降下速度より前記線条を遅く引き込むことにより立体網状構造体を製造する際、前記引取機は互いに対向するものが2対あり、前記2対の引取機によって押し出し方向と垂直な方向に四辺形が形成され、押出された線条の集合体の幅より前記互いに対向する引取機の間隔が狭く設定され、前記引取機が水没する前後に前記線条の集合体の外周の四面全てが前記引取機に接触することにより成形された立体網状構造体の成形方法である。
特開2001−328153
しかしながら、こうした立体網状構造体を用いる製品への要求は多様化しており、製品への品質要求のみならず、生産コスト低減や生産効率向上が求められるようになっている。特許文献1に記載の発明によっては、そのような生産コスト低減や生産効率向上に対し限界が生じている。例えば、生産コスト低減や生産効率向上のために生産速度を上げることができればよいが、生産速度を上げることは、反発力や寸法精度などの仕様に対する製品品質要求への安定性を確保しづらくなるなどの問題が存在する。
そこで、本発明は、反発力や寸法精度等の製品品質要求を確保しながら生産効率向上を課題とし、立体網状構造体の製造をより安定的且つ大量に行うことができることを課題とする。
本発明1は、複数列の孔群を備え、前記孔群の間に孔が形成されない非形成領域が形成され、前記孔から溶融した熱可塑性ポリエステルエラストマーの線条の集合体を複数列で下方に押し出して降下させる口金と、前記口金の下方において前記集合体に向かって下方に傾斜する第1傾斜面を有し、隙間をあけて対向する一対の第1シュートと、前記第1傾斜面に温水を供給する第1温水供給部と、前記一対の第1シュートの隙間で前記非形成領域の下方の位置に設けられ、前記第1傾斜面と対向する第2傾斜面を有する第2シュートと、前記第2傾斜面に温水を供給する第2温水供給部と、前記第1シュートの下方に配置され、水槽内で一部水没または全部水没し前記集合体に接して水中で搬送する一対の引取機と、を備え、前記集合体が前記第1シュートと第2シュートの間を通過するときに、前記線条が不規則に絡まり合い熱溶着することにより立体網状構造体を形成し、前記水槽内で前記集合体が着水した時に、前記集合体が相互に距離を保持する立体網状構造体製造装置である。温水は、40〜90℃の範囲で加温された水である。
本発明2によれば、a 複数個の孔から構成される複数列の孔群を備え、前記孔群の間に非形成領域が形成された口金から、溶融した熱可塑性ポリエステルエラストマーの複数群の集合体を所定間隔を開けて下方に押し出して降下させる降下ステップと、b 前記集合体に向かって下方に傾斜する一対の第1シュート及び第2シュートの上に温水を流し、線条を温水に接触させることにより、線条を不規則に絡ませて熱溶着させループを成形させ、前記第1シュートと第2シュートの間を通過させるループ形成ステップと、c 一対の引取機により、前記集合体の降下より遅い速度で引き取ることにより、前記集合体を水没させ冷却固化する冷却固化ステップと、を備え、前記冷却固化ステップにおいて、前記集合体が着水した時に、前記集合体が相互に距離を保持する、立体網状構造体製造方法である。立体網状構造体は、線状のループによりスプリング構造となる。
本発明は、第1シュートの両側に一対のシュートを設け、線状集合体を囲むようにしても良い。
口金の配列は、複数個が配置される孔が複数列構成されるが、複数列構成された孔は、製造しようとする立体網状構造体の必要性に応じて、2列以上に対応するよう構成されている。
口金の孔の配列は、長方形が好ましいが、これに限定されず、辺の一つ以上が曲線の異形状でもよい。立体網状構造体をマットレスとして使用する場合、長方形に成形することが多いが、短手側辺はマットレスの両側面を形成するものであるため、任意の曲線をとる場合がある。立体網状構造体を枕などで使用する場合、全体を曲線で構成する場合もあり得る。集合体および口金における長手方向または短手方向の用語は相対的なものであり、いずれの方向においても前記シュート、前記引取機を設けることができる。
一対の第1シュートは、降下する集合体の外周側面を中心方向に導く傾斜面を有し、その形状は平面斜面、傾斜率が変化する斜面、または、曲面であってもよい。また、集合体の長手方向および短手方向のそれぞれにおいて一対の第1シュートを設ける場合は、それぞれの傾斜面は独立して設けても、直交する四隅において連続して一体的に設けてもよい。
第2シュートは第1シュートと対向し、それらの間隙が減少する傾斜面を備える。山形の形状が好ましい。連続型、分割型いずれでもよい。
引取機は、集合体の長手側部に接する回転体を有し、これにより集合体を挟持しつつ、その回転により集合体を引き取る。回転体は無端部材、無端キャタピラ構造体が好適であるが、これに限らず、ローラー等を用いることも可能である。
一対の引取機の対向間隔を一対の前記第1シュートの対向間隔以下、例えば、1〜30%狭い間隔とすることが好ましく、そして2〜27%、さらに3〜10%も好ましい。
一対の第1シュートの傾斜面が一部水没してもよいが、その水面の高さは、傾斜面の下端部からの距離は、1〜50mm、そして2〜40mm、さらに3〜20mmが好ましい。
一対の第1シュートの対向間隔が口金の短手方向の配列長さよりも、6〜25%狭い間隔とすることが好ましく、3〜10%狭い間隔とすることがより好ましく、4〜7%狭い間隔とすることがさらに好ましい。
第1シュートと第1温水供給部、または、第2シュートと第2温水供給部のいずれか一方、または、それら両方を除去した実施形態も実施可能である。
本発明によれば、生産効率が向上し、従来の方法では設備を増やすことでしか対応できなかった増産が一つの設備により一度に複数枚のマットレス等の製造を行うことによる増産が可能となり、立体網状構造体の製造をより安定的且つ大量に行うことができる。また、製品として熱可塑性ポリエステルエラストマーを原料とするマットレス等を製造し、さらに、これにPE、PP等のポリオレフィン系樹脂との複合製品で、両方の素材とも薄いものを複合させることで、生産コストが安くなる。
全体の製品コストに対する寄与も大きい。設備面に於いて、従来の方法では、市場から要求される品質を維持しながら増産しようとすると、新たな設備を導入せざるを得ず、設備投資面で多大なコストがかかった。設備が増えると、そのためのエネルギーコストも増加した。設備投資に伴い工場建物の増築や新設を伴うことがあり、固定費の増大につながるが、それら工場建物への新たな投資が軽減できる。また、特に口金に対するコスト低減は非常に大きい。口金の新規製作は、投資コストの大きな割合を占めるが、複数列の立体網状構造体を予め製造できる仕組みを準備することにより口金製造コストが低減できるため、製造コスト軽減への効果は大きい。付帯的なコスト、つまり、一つ一つの製造設備に関する設備保全コスト、製品の製造工程の管理コスト等、製品製造全体に対するコストの低減も、設備投資に係るコスト低減と同様に大変大きな効果を持つ。
本発明の実施形態1の製造装置1の側面を示す正面図である。 (a)は実施形態1の孔群32a、32bの配列を示す口金3の底面図である。(b)は実施形態1の第1シュート4a,4bと第2シュート6を示す平面図である。 (a)(b)は実施形態1の口金3の変形例である。 実施形態1の立体網状構造体製造装置1の使用状態を示す正面図である。 図4のA−A線における断面図である。 (a)は実施形態1の立体網状構造体の製造過程における集合体21a,21bの斜視図、(b)は第2シュート6の変形例である。 (a)、(b)は実施形態1のシュート4a,4bの設定高さによる水位Hの変更を示す正面図である。 (a)は実施形態1による立体網状構造体10a,10bの断面状態を示す正面図、(b)は第2シュート6の変形例、(c)は第2シュート6の異なる変形例、(d)は第2シュート6の更に異なる変形例である。 本発明による実施形態2の製造装置101の側面を示す正面図である。 (a)は同実施形態2の孔群132a,132b,132cの配列を示す口金103の底面図である。(b)は実施形態2の第1シュート104a,104bと第2シュート106a,106bを示す平面図である。 実施形態2の製造装置101の使用状態を示す正面図である。 図11のB−B線における断面図である。 実施形態2の立体網状構造体の製造過程における集合体121a,121b,121cの模式斜視図である。 (a)、(b)は実施形態2の第1シュート104a,104bの設定高さによる水位Hの変更を示す正面図である。 本発明による実施形態3における製造装置201の側面を示す正面図である。 本発明による実施形態4における製造装置301の側面を示す正面図である。 本発明による実施形態5における製造装置401の側面を示す正面図である。 (a)〜(e)は本発明による実施形態6における製造装置の口金503〜903を示す正面図である。 (a)は本発明による実施形態7における製造装置の口金1003を示す正面図、(b)はこの口金を使用して製造された立体網状構造体1010の斜視図である。
本発明の実施形態1による立体網状構造体製造装置1について図1〜図9を参照して以下に説明する。
立体網状構造体製造装置1は、図1,図4に示すように、熱可塑性ポリエステルエラストマーからなる複数の線条20a,20bがループ状に不規則に絡まり合い熱溶着され形成されるスプリング構造を備える立体網状構造体10a,10bの製造装置である。熱可塑性ポリエステルエラストマーの化学構造は、ハードセグメント(PBT)とソフトセグメント(ポリエーテル)とのブロック共重合体である。製造装置1は、口金3と、口金3の下方に配置される第1シュート4a,4bと、第1シュート4a,4bの間に配置される第1温水供給部5a,5bと、口金3の下方で第1シュート4a,4bの間に位置する第2シュート6と、第2シュート6の頂部6aの上方に配置される第2温水供給部5cと、第1シュート4a,4bの下方に配置される引取機8と、を備える。以下、各部について説明する。
口金3は、図1〜3に示す通り、長方形内に孔31a,31bが複数個配置された2つの孔群32a,32bを2列に形成する。図2(a)では孔31a,31bの形状は同一形状で同一断面積であるが、図3(a)に示す通り、孔群32a’,32b’の領域幅が異なってもよく、厚さの相違する立体網状構造体10a,10bをセットで利用でき製造に便利である。密度を変更する場合には、板材を孔31a,31bの下面に固定することで閉塞してもよいし、孔31a,31bをリベット等の閉鎖部材で個々に塞いてもよい。これにより既存の口金を有効に利用可能であり、口金のコストを低減できる。また、それぞれ孔(ノズル)は製作するのではなく、製品形状に合わせて穴を埋めたり、出したりして、すべての領域に穴が開いているノズルを活用できる。口金3、あるいは、孔群32a,32bは、楕円形、ひょうたん型などの異形でもよい。例えば、断面がひょうたん型のまくら形状の立体網状構造体を同時に複数個同時に押し出すこともできる。また、長方形、正方形、異型とも同時に成形できるようにしてもよい。図2(a)に示すように、孔群32aの列は幅D1a×長さD2の長方形内に複数個が配列され、孔群32bの列は幅D1b×長さD2の長方形内に複数個が配列される。図3(b)に示す通り、厚さ方向に密度、穴径、及び/又は領域の長さを変更してもよい。図3(b)では、孔31b’’の孔径を相違させても良い。ここでは、下方の孔31b’’の孔径が大きく、孔の密度も小さく設定される。孔群32a,32b,32a’,32b’,32a’’,32b’’の孔の密度を漸減させてもよい。図示は略すが、密度の高い層で密度の低い層を上下から挟んでも良い。また孔群32a’,32b’の領域の長さが相違しても良い。
孔群32a,32bとの間に、孔が形成されない長方形の非形成領域33がある。非形成領域33の幅は5〜30mmが好ましい。口金3は、溶融した熱可塑性ポリエステルエラストマーに圧力を加えて一時的に貯留するダイス(図示略)の下部に一体的に設けられる。孔群32aの孔31aから線条20a、孔群32bの孔31bから線条20bが吐出される。線条の集合体21a及び線条の集合体21bが間隙をあけて左右に分離されて吐出され降下する(図4参照)。
図6に示す通り、集合体21aは、外周において長手側部22a、22bと短手側部23a、23b、集合体21bは、外周に長手側部22c、22dと短手側部23c、23dを有する。
孔群32a,32bの配列は、完全な長方形でもよいし、例えば、立体網状構造体10を寝具マットレスとして用いる場合に、マットレスの厚みの両側面を曲面となるよう孔31a及び31bを配列してもよい。
第1シュート4(図2参照)は、図1,図2(b),図4に示す通り、口金3の下方に配置され、降下する集合体21aの長手側部22aを受けるシュート4a、図6に示す集合体21bの長手側部22dを受ける位置まで延び出すシュート4b、短手側部23a,23bを受ける位置まで延び出すシュート43a、短手側部23c,23dを受ける位置まで延び出すシュート43bを備える。下部に2つの開口部41が形成される。一対のシュート4a、4b、一対のシュート43a,43bは矩形の開口部41を介在させて対で形成され対称形状である。開口部41は下方にゆくに従い縮径し最下面で面積が最小となる。シュート4a,4bの最下部の幅Sは、口金3の幅D1よりも小さい。開口部41の下部ではシュート4a,4bとシュート6の幅がほぼ一定が好ましい。なお、第1シュート4の周辺に集合体21a,21bを包囲するカバー(図示略)を設け、熱が外部に逃げないように保温したり、外からの風を防止することができる。
シュート4aとシュート6との間に幅S1aを設けている。シュート4bとシュート6との間に幅S1bを設けている。シュート4aとシュート4bとの間に幅Sを設けている。シュート4a,4b,6は長さS2aである。
シュート4a,4bは、集合体21a,21bに向かって下方に傾斜する傾斜面44a,44bをそれぞれ有する。シュート43a,43bは、集合体21a,21bに向かって下方に傾斜する傾斜面45a,45bをそれぞれ有する。
図1、図2に示す通り、傾斜面44a,46aの間の下部において形成される幅S1aは、孔群32aの幅D1aよりも小さい。傾斜面44b,46b間の下部において形成される幅S1bは、孔群32bの幅D1bよりも小さい。幅S1a×S2b、幅S1b×S2bで規定される領域が開口部41となる。傾斜面の形状は図示に限られず曲面であってもよい。一対のシュート4a,4bと一対のシュート43a,43bは一体に設けたが、独立して設けても、直交する四隅に設けてもよい。なお、製造の都合により一対のシュート43a,43bはなくてもよい。幅D1a,D1bの和を間隔S1a,S1bと同一となるように設定してもよい。
温水供給部5a,5bは、シュート4a,4bのそれぞれの上方において、長手方向に配置されるパイプであり、開口51a,51bを備え、傾斜面44a,44bのそれぞれに温水を供給する(図1、図4参照)。温水供給部5a,5bは温水供給源(図示略)に接続される。シュート43a,43bへの温水の供給は、開口51a,51bからの温水流を流用してもよいし、別途、シュート43a,43bの上方に同様な温水供給部(図示略)を設けてもよい。
温水供給部5cは、非形成領域33の下方にあり、頂部6aの上に位置するパイプである。温水供給部5cの長手方向に開口51cが設けられ、傾斜面46a,46bのそれぞれに温水を供給する(図4参照)。温水は、40〜90℃、好ましくは、40〜60℃の範囲で加温された水が好ましい。温水供給部5cは温水供給源(図示略)に接続される。図6(b)に示す通り、傾斜面46a,46bを布などの生地51dで覆い、温水を流しても良く、第1シュート4a,4bも同様な布で覆っても良い。立体網状構造体10a,10bの形状安定を確保するためである。傾斜面はショットブラストを施工してもよいし、テフロン(登録商標)の加工をしてもよいし、金網シートを設置してもよい。
第2シュート6は、図1,図2(c),図4に示す通り、その頂部6aが非形成領域33の下方で図4、図6に示す集合体21aと21bの間に位置し、シュート4a,4bの間に配置される。集合体21aに向かって下方に傾斜する傾斜面46a、集合体21bに向かって下方に延び出す傾斜面46bを持つ。集合体21aの長手側部22b、集合体21bの長手側部22cが、それぞれ、傾斜面46a,46bを温水とともに流下する。
図8(b)は第2シュート6の変形例である、断面が菱形の第2シュート6g、断面が三角形でその下面に下方に伸び出す三角形の幅よりも小さな突出部を設けた第2シュート6h、傘状の第2シュート6i、垂直板である第2シュート6jを示す。第2シュート6jは表面層のない立体網状構造体の場合に好適である。図8(c)は第2シュート6の別の変形例であり、断面が台形で上方に一対の温水供給部5cを設けた第2シュート6kである。台形に変えて、ハの字形状でも良い。図8(d)は第2シュート6の更に異なる変形であり、傾斜角度θの大きさが調整可能であるように、ヒンジ6nで2枚の板6pを傾斜角度を設けて連結した第2シュート6mである。第2シュート6を設けるのは、表面層12(図8参照)を設けたり、立体網状構造体10a,10bの接着を防止するためである。
第2シュート6は、集合体21aの長手側部22bに対し、集合体21bの長手側部22cに対し、内部側を受ける位置まで形成される。
一対の引取機8a,8bは、図1,図4,図5に示す通り、第1シュート4a,4bのそれぞれの下方において対向して配置され、集合体21aの長手側部22a、及び、集合体21bの長手側部22dに接するように設けられる無端部材61a,61bと、無端部材61a,61bを駆動するプーリー63a,64a,63b,64bと、を有する。一対の引取機8a,8bは、それぞれが、プーリー63a,64a,63b,64bを駆動する駆動モータ、チェーンおよび歯車等から構成される他、無端部材61aまたは61bの回転速度を変速させる変速機(図示略)、制御装置(図示略)、その他、計器類等から構成される駆動制御装置(図示略)を備える。引取機8の間隔は、立体網状構造体10a,10bの厚さが20mmの場合で2列押し出しの場合には、33〜37mmが好ましい。
実施形態1は、立体網状構造体10a,10bの2列での押し出しであり、図7(a)に示す通り、2枚の立体網状構造体のシートを引取機8(ベルトまたはロールでもよい)に引き込むため、水面Hと引取機8の距離が大きくすることが好ましい。2列(又は3列以上)で押し出された立体網状構造体10a,10bを無理に曲げることなく、引き取ることができる。水面Hと引取機8の距離ΔH、ΔH’は、2〜150mm、好ましくは、10〜60mm、より好ましくは、20〜40mmとなる。図7(b)の場合は、図7(a)と比較して、引取機8a,8bがシュート4a,4bに一層接近しており、距離ΔH、ΔH’は小さくなるかマイナスになる。
幅S1aは、幅D1aよりも狭く、67%〜91%、より好ましくは62%〜93%、64%〜91%の割合が最も好ましい。例えば、幅D1aが55〜65mmの場合は、幅S1aは50mm(77%〜91%)、幅D1aが35〜45mmの場合は、幅S1aは30mm(67%〜86%)が例示される。
一対の無端部材61a,61bの間隔B1は、幅Sよりも狭く設ける(図1参照)。間隔B1は幅Sに対して1〜30%狭くすることが好ましい。1%より小さいと製品の反発力の向上や厚みの安定性において効果が少なく、30%より大きいと無端部材61a,61bの跡が製品に残ったり、引取機8の駆動への負担が増大しすぎたり、複数枚成形される立体網状構造体のそれぞれの厚みが不均一になる。間隔B1は幅Sに対して2〜27%小さく、3〜10%がさらに小さいことが好ましい。
一対の引取機8a,8bは水槽7の内部に一部水没又は全部水没して設けられる。一対の無端部材61a,61bの間隔B1は自由に変更できる構造が好ましい。
水槽7は、図4に示す通り、溶融状態にある集合体21a,21bを冷却固化し、立体網状構造体10a,10bを製造する。水位Hは、第1シュート4a,4bの傾斜面44a,44bの下端部の高さ以上とすることが望ましい(図4、図7参照)。
図7(a)、(b)に示すように、水位H,H’は、傾斜面44a,44bの下端部を基準に設定されることが好ましい。図7(b)のように引取機8の一部が水上に露出することは支障とならない。水位は、傾斜面44a,44bの下端部からの高さをWdで表すと、0≦Wd≦45(mm)に設定することが好ましく、1≦Wd≦30(mm)の高さに設定することがより好ましく、3≦Wd≦22(mm)の高さに設定することがさらに好ましい。水位Hは傾斜面44a,44bの下端部の高さと同一の高さを含み、これ以上の水位が好ましい。
製造時の水位のばらつきや機械の水平度などを考慮して水位高さを設定することが好ましい。製造条件にも影響されるが、水位Hを傾斜面44a,44bの下端部から3mm以上の高さに設定すれば、水位Hが傾斜面44a,44bの下端部より低くなることを防止できる。一方、水位Hが傾斜面44a,44bの下端部から45mmを越すと、条件によっては樹脂の固化が始まり繊維同士の融着が悪くなり、また表面の粗さが増して不適当となる。
以下、本発明の実施形態1の立体網状構造体製造装置1による立体網状構造体10a,10bの製造方法について図4等を参照して説明する。公知の構成部分については、その詳細な説明は省略するので、日本国特許第4350286号、U.S.Patent No.7,625,629を参照されたい。
熱可塑性ポリエステルエラストマーを主原料とした原料を溶融する。溶融された原料はダイス(図示略)内部へと送られ、圧力を加えられて、口金3の孔31a,31bから下方へ押し出されて線条20a,20bとなる。ダイス内部の温度範囲は100〜400℃、押出量は20〜300Kg/時間、等に設定可能である。
ダイス内部における圧力は、例えば、75mmスクリューの吐出圧によるものが挙げられ、その圧力範囲は0.2〜25MPa程度である。厚みが100mmを越える立体網状構造体10を製造する場合は、ギヤポンプ等によりダイス圧力の均一化を図ることが好ましい。口金3から吐出されたそれぞれの線条20a,20bは、非形成領域33により、2列の集合体21a,21bとなる。
ループ形成ステップを説明する。集合体21a,21bのうち、外周の長手側部22a,22dに位置する線条20a,20bは、左右に分かれて、一対のシュート4a,4bの傾斜面44a,44bの上に接触し垂直降下軌道が乱され、開口51a,51bから供給される温水と接触しながら傾斜面44a,44bを流下し、隣り合う線条20a,20bとループ状に絡まり合いつつ、集合体21a,21bの中心部下方に向かって斜めに誘導され外側の長手側部を成形する。
一対のシュート43a,43bの傾斜面45a,45bに対して、集合体21aのうち、外周の短手側部23a,23bに位置する線条20a、及び集合体21bのうち、外周の短手側部23c,23dに位置する線条20bも同様にして傾斜面45a,45bを滑り降り、同様に短手側部を形成する。
集合体21a、21bのうち、内側の長手側部22b,22cに位置する線条20a,20bは、第2シュート6の傾斜面46a,46bの上に接触し垂直降下軌道が乱され、下方に左右に分かれて降下し、開口51cから供給される水と接触しながら、傾斜面46a,46bを流下し隣り合う線条20a,20bとループ状に絡まり合い、集合体21a,21bの中心部下方に向かって斜めに誘導され内側の長手側部を成形する。
集合体21a,21bのうち、傾斜面44a,44b、傾斜面45a,45bおよび傾斜面46a,46bのいずれにも接触せずに降下した線条20a,20bは、前述の降下軌道の撹乱によるループ形成が中心の線条20a,20bに伝播し全体にループを形成する。
開口部41を通過する集合体21a,21bは、着水した時に、相互に距離を保持しているため、適切に冷却され、相互に接着することは回避できる。引取機8による引取速度は集合体21a,21bの降下速度よりも遅いため、ループが形成されたまま適切に引き取られる。
無端部材61a,61bの位置まで降下した集合体21a,21bは、無端部材61a,61bによって、開口部の短手方向の幅Sよりも小さな間隔B1で挟持され圧縮作用を受ける。無端部材61a,61bの位置まで降下した時点では、水槽7にて集合体21a,21bの冷却固化がまだ完全に終わっていないので、無端部材61a,61bでの挟持により圧縮成形効果を得る。引取機8により集合体21a,21bを下方に搬送すれば、立体網状構造に形成された集合体21a,21bは冷却が進行し、形状が固定される。幅Sと間隔B1は同一でも良い。
上記操作を連続して2枚の立体網状構造体10a,10bを得ることができる。立体網状構造体10a,10bは、間隔B1の半分の大きさの横断面を有し、引取機8で補助的な圧縮成形を受けた状態の略板状となる。シュート43a,43bを設けなかった場合は、必要に応じて立体網状構造体10a,10bの短手側部23a,23b及び23c,23dの端面処理を行う。
立体網状構造体10a,10bの原料は熱可塑性ポリエステルエラストマーである。熱可塑性ポリエステルエラストマーの化学構造は、ハードセグメント(PBT)とソフトセグメント(ポリエーテル)とのブロック共重合体である。たとえば、ハイトレル(登録商標)があげられる。これに、他の樹脂をブレンドしたもの等が挙げられる。抗菌剤などのブレンドされた原料も可能である。例えば、立体網状構造体10a,10bを寝具マットレスとして用いる場合は、その原料としてはポリエチレンが好適である。また、原料の熱可塑性ポリエステルエラストマーに抗菌剤や不燃材、難燃剤を混合し、立体網状構造体10a,10bがこれらの機能を備えるようにしてもよい。
実施形態1により製造される立体網状構造体10a,10bについて説明する。立体網状構造体10a,10bは、複数本の線条20a,20bがループ状に無秩序に絡まり合い、熱溶着されたことにより構成される。図8(a)に示す通り、立体網状構造体10a,10bにおいて、集合体21aの長手側部22a,22b及び短手側部23a,23b、また、集合体21bの長手側部22c,22d及び短手側部23c,23dに相当する側面に、内部11と比較して嵩密度の大きな表面部12が形成される。
立体網状構造体10a,10bは、例えば、寝具マットレス、枕、クッション、それらの表皮材などに利用することができる。立体網状構造体10a,10bを寝具マットレスとして製造する場合は、シングル、ダブル、その他のサイズのマットレスに適用できる。例えば、幅600〜2000mm、長さ1300〜2500mm程度が挙げられる。2枚の立体網状構造体10a,10bは製造過程において無端状であるため、相当程度の長さにした立体網状構造体10a,10bのマットレスをロール状にすることもできる。これにより、流通その他の便宜を図ることができる。また、好適な厚みとして例えば、15〜300mmが挙げられる。より好ましくは25〜150mmであり、さらに好ましくは30〜80mmである。
実施形態1により成形された複数の立体網状構造体10a,10bそれぞれの品質測定試験の結果を表1(a)、(b)に示す。この測定試験は、成形された複数の立体網状構造体10a,10bの反発力と厚みについて測定したものである。中央部の3点で計測し、平均値とした。
測定する反発力の一例について説明する。ここではφ150mmの円板を介して立体網状構造体10a,10bのマットレスの中央に荷重を加え、マットレスが5mm,10mm沈み込んだ際に加わっている力を反発力としてそれぞれ測定した。使用した測定器具は株式会社イマダ製のデジタルフォースゲージZPSとロードセルZPS−DPU−1000Nである。
Figure 0006300552
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表1、2において、製造された立体網状構造体10a,10bの一例は、それぞれ厚さ・幅・長さがそれぞれ25mm×500mm×1000mm、重量500〜800gである。また、試験は立体網状構造体10a,10bの500mmの幅方向における中央において測定した。この幅方向は、製造過程においては孔群32a及び32bの配列の長辺方向に対応するものである。
本実施形態によれば、一度に2枚の立体網状構造体10a,10bを製造できるので、生産効率が向上し、従来の方法では設備を増やすことでしか対応できなかった増産が一つの立体網状体構造体製造装置1により可能となり、立体網状構造体の製造をより安定的且つ大量に行うことができる。
これにより全体の製品コストに対する寄与が大きい。特に設備面に於いて、市場から要求される品質を維持しながら増産しようと、新たな設備を導入しなくてもよく、設備投資面で多大なコストを削減できる。また、2台の設備分が1台の設備で可能となるので、そのためのエネルギーコストも低減した。特に口金3に対するコスト低減は非常に大きい。口金3の新規製作は、投資コストの大きな割合を占めるが、2列の立体網状構造体を予め製造できる仕組みを準備することにより口金3の製造コストが低減できるため、製造コスト軽減への効果は大変大きい。さらに、製品として熱可塑性ポリエステルエラストマーにPE、PP等のポリオレフィン系樹脂との複合製品で、両方の素材とも、たとえば、40mm以下の薄いものを複合させることで、生産コストが安くなる。
実施形態1によれば、綿、不織布などの組み合わせとして使用する場合など、薄くて、嵩比重の少ない製品になる場合に適する。綿のような使い方の場合、表面層が不要となるので、第1シュート4の有無いずれでも、また、第2シュート6の有無いずれでも適用できる。水位HをH’として上昇させることで、外側に形成される密度の高い表面層をなくしてもよい。第1シュート4、及び/又は、第2シュート6の表面に、温水の流れを安定させる生地51d(図6(b)参照)を設けてもよい。
実施形態1で、1列目の孔群32aの幅D1a、2列目の孔群32bの幅D1bは同じでなくてもよい。また、2面以上の成形も可能である。シュート4a,4bの位置は対称であるが、非対称としてもよい。第2シュート6の傾斜角度は、構造上、第1シュート4a,4bと同一角度、または、傾斜角度を大きくすることが好ましい。
立体網状構造体に粗密構造を備えても備えなくてもよく、端部の硬いもの、表と裏で表面層の厚みが違うもの、表と裏で柔らかさの違うもの、内部に穴の開いているものなどが様々な形態が可能である。
本発明の実施形態2による立体網状構造体製造装置101について図9〜図17を参照して以下に説明する。各要素に付す符合は実施形態1の要素番号を100番台とし、説明は援用し、相違点を主に説明する。この実施形態2は、実施形態1の2列の孔群32a,32bを3列の孔群132a,132b,132c、1つの非形成領域33を2つの非形成領域133a,133b、2つの開口部41を有する第1シュート4を3つの開口部141を有する第1シュート104、1つの第2シュート6を2つの第2シュート106a,106b、1つの温水供給部5cを2つの温水供給部151c,151dに変更し、3枚の立体網状構造体110a,110b,110cを同時に製造する。その他の構成、製造方法は基本的には実施形態1と同様であるので、説明は援用する。
口金103は、図9〜11に示す通り、長方形内に孔131a,131b,131cがそれぞれ複数個配置された3つの孔群132a,132b,132cが形成される。孔群132a、132bの間に非形成領域133aが、孔群132b、132cの間に非形成領域133bが、それぞれ、形成されている。
第2シュート106a,106bは、図9,図10(c),図11に示す通り、第1シュート104の間で、それぞれ、非形成領域133a,133bの下方位置に設けられる。第2シュート106aは図13に示す集合体121aの長手側部122bと集合体121bの長手側部122cの間に配置され、第2シュート106bは集合体121bの長手側部122dと集合体121cの長手側部122eの間に配置される。集合体121aに向かって下方に傾斜する傾斜面146a、集合体121bに向かって下方に傾斜する傾斜面146b,146c、集合体121cに向かって下方に傾斜する傾斜面146dを持つ。
第2シュート106aの傾斜面146aは長手側部122b、傾斜面146bは長手側部122c、傾斜面146cは長手側部122d、傾斜面146dは長手側部122eを受ける位置まで延び出す。
温水供給部105cは、非形成領域133aの中央下方で頂部106cの上に位置するパイプである。第2シュート106aの上方において、長手方向のほぼ全幅に亘る開口151cが設けられ、傾斜面146a,146bのそれぞれに温水を供給する(図9参照)。温水供給部105dは、非形成領域133bの中央下方で頂部106dの上に位置する。温水供給部105cの長手方向のほぼ全幅に亘る開口151dが設けられ、傾斜面146c,146dのそれぞれに温水を供給する(図9参照)。温水供給部105c,105dは温水供給源(図示略)に接続される。
以下、本発明の実施形態2による立体網状構造体110a,110b,110cの製造方法について図11に示す通り、3つの立体網状構造体110a,110b,110cが製造される。集合体121bは垂直に降下し、第2シュート106a,106bとそれぞれ接触すると、ループの形成が開始され、中央の開口141を通過し、着水し、引取機108a,108bの駆動により、左右の面がそれぞれ集合体121a,121cと接触し、下方に搬送される。その他の動作は実施形態1と同様である。
本発明の実施形態3の立体網状構造体製造装置201を説明する。各要素に付す符合は実施形態1における要素と同様であっても、実施形態1と区別するため200番台とし、説明は援用し、相違点を主に説明する。この実施形態3は、図15に示す通り、温水供給部5cと第2シュート6を削除し、製造コストを更に削減しつつ、2枚の立体網状構造体210a,210bを同時に製造する。実施形態3は実施形態2に対しても同様に適用可能である。図14では長手方向のシュート204a,204bとしたが、これに代えて、図3のシュート43a,43bを設置しても良い。また、立体網状構造体210a,210bの分離を確実にするため、図8(b)の第2シュート6jを設置しても良い。この実施形態3では、シュート204a,204bと接触する外側の片面に表面層12(図8(a)参照)ができる。
本発明の実施形態4の立体網状構造体製造装置301を説明する。各要素に付す符合は実施形態1における要素と同様であっても、実施形態1と区別するため300番台とし、説明は援用し、相違点を主に説明する。この実施形態4は、図16に示す通り、第1シュート4、温水供給部5a,5bを削除したものであり、製造コストを更に削減しつつ、2枚の立体網状構造体310a,310bを同時に製造する。実施形態4は実施形態2に対しても同様に適用可能である。この実施形態4では、シュート306と接触する内側の片面に表面層12(図8(a)参照)ができる。
本発明の実施形態5の立体網状構造体製造装置401を説明する。各要素に付す符合は実施形態1における要素と同様であっても、実施形態1と区別するため400番台とし、説明は援用し、相違点を主に説明する。この実施形態5は、図17に示す通り、第1シュート4、温水供給部5a,5b,5c、第2シュート6を削除したものであり、製造コストを更に削減しつつ、2枚の立体網状構造体410a,410bを同時に製造する。実施形態5は実施形態2に対しても同様に適用可能である。
本発明の実施形態6の立体網状構造体製造装置を参照して説明する。図18(a)に示す通り、口金503は、2列2条の孔群531a〜531dを備えている。孔群531aと531cの間、孔群531bと531dの間に、それぞれ、長さ方向に孔群の非形成領域533が設けられる。1度の押し出しで4枚の立体網状構造体を製造できる。図18(b)に示す通り、口金603は、2列で3条の孔群631a〜631fを備えている。孔群631a,631c,631eの間、孔群631b,631d,631fの間に、それぞれ、孔群の非形成領域633が設けられる。1度の押し出しで6枚の立体網状構造体を製造できる。図18(c)に示す通り、口金703は、上段が2個、下段が3個の孔群731a〜731fを備え、上段と下段の孔群の長さが相違している。孔群731a,731cの間、孔群731b,731d,731eの間に、それぞれ、長さ方向に孔群の非形成領域733が設けられる。1度の押し出しでサイズの異なる5枚の立体網状構造体を製造できる。図18(d)に示す通り、口金803は、図18(c)の口金703の変形例で、孔群831a,831cと、孔群831b,831d,831eの幅を相違させたものである。孔群831a,831cの間、孔群831b,831d,831eの間に、それぞれ、長さ方向に孔群の非形成領域833が設けられる。1度の押し出しでサイズの異なる5枚の立体網状構造体を製造できる。図18(e)の口金903は、上段が1個の孔群931a、中段が2個の孔群931b,931c、下段が3個の931d,931e,931fを備えている。孔群931b,931cの間、孔群931d,931e,931fの間に、それぞれ、長さ方向に孔群の非形成領域933a,933bが設けられる。1度の押し出しでサイズの異なる7枚の立体網状構造体を製造できる。なお、孔群の条数、段数、長さ、幅は適宜設定可能である。これらの孔群の非形成領域により、立体網状構造体が左右方向に分離された状態で押し出される。これらの非形成領域の間隔が狭い場合には、隣接する線条同士が接触洛合することもある。この場合には、隣接する線条集合体がくっつくので、引取機による線条集合体の引き取り時に、左右に動かないというメリットがある。また、上述の非形成領域の下方に、これに対応して、図2、図10のシュート43a,43b,143a、143b,143cと同様の短手方向のシュートを、シュート6、106a、106bと直交するように、左右対称(例えば、山形)に設けてもよい。これらのシュートはなくても良い。
本発明の実施形態7の立体網状構造体製造装置と立体網状構造体を説明する。図19(a)に示す通り、口金1003の孔群1031a、1031bはひょうたん型の領域に形成され非形成領域を隔て配置されている。図19(b)に示す通り、この口金1003を使用して、同時に複数個の立体網状構造体の枕1010が製造できる。
なお、本発明は、上述の実施の形態に限定されず、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で、様々な改変、置換、欠失等を行うことが出来、改変、均等、置換、欠失等も本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は乗り物の座席、ベッド、マット等に利用されるクッションやカバーに利用されるシート等に利用できる。
1、101,201,301,401 立体網状構造体製造装置
3,101,203,303,403 口金
31a,31b,131a,131b,131c 孔
32a,32b,132a,132b,132c 孔群
33,133a,133b 非形成領域
4,104 第1シュート
4a,4b,104a,104b,204a,204b,43a,43b,143a,143b,143c シュート
41,141 開口部
44a,44b,45a,45b,46a,46b,144a,144b,145a,145b,145c,146a,146b,146c,146d 傾斜面
5a,5b,5c,105a,105b,105c,105d,205a,205b,305c 温水供給部
51a,51b,51c,151a,151b,151c,151d,251a,251b,351c 開口
6,106a,106b,306 第2シュート
7,107 水槽
8a,8b,108a,108b,208a,208b,308a,308b,408a,408b, 引取機
10a,10b,110a,110b,110c,210a,210b,310a,310b,410a,410b 立体網状構造体
20a,20b,120a,120b,220a,220b,320a,320b,420a,420b 線条
21a,21b,121a,121b,221a,221b,321a,321b,421a,421b, 集合体
22a,22b,22c,22d,122a,122b,122c,122d,122e,122f 長手側部
23a,23b,23c,23d,123a,123b,123c,123d,123e,123f 短手側部
61a,61b,161a,161b,261a,261b,361a,361b,461a,461b, 無端部材
63a,63b,64a,64b,163a,163b,164a,164b,263a,263b,264a,264b,363a,363b,364a,364b,463a,463b,464a,464b プーリー
D1,D101 口金3の幅
D1a 孔群32aの幅
D1b 孔群32bの幅
D101a 孔群132aの幅
D101b 孔群132bの幅
D101c 孔群132cの幅
S 傾斜面44a,45a,144a,144b最下部の間隔の幅
S1a 傾斜面44a,46aの最下部間隔の幅
S1b 傾斜面44b,46bの最下部間隔の幅
S2a 傾斜面44a,44bの長さ
S2b 傾斜面45a,46bの最下部間隔の長さ
S101a 傾斜面144a,146aの最下部間隔の幅
S101b 傾斜面146b,146cの最下部間隔の幅
S101c 傾斜面146d,144bの最下部間隔の幅
S102a 傾斜面144a,144bの長さ
S102b 傾斜面145a,146bの最下部間隔の長さ
H,H’ 水槽の水位

Claims (8)

  1. 複数列の孔群を備え、前記孔群の間に孔が形成されない非形成領域が形成され、前記孔から溶融した熱可塑性ポリエステルエラストマーの線条の集合体を複数列で下方に押し出して降下させる口金と、
    前記口金の下方において前記集合体に向かって下方に傾斜する第1傾斜面を有し、隙間をあけて対向する一対の第1シュートと、
    前記第1傾斜面に温水を供給する第1温水供給部と、
    前記一対の第1シュートの隙間で前記非形成領域の下方の位置に設けられ、前記第1傾斜面と対向する第2傾斜面を有する第2シュートと、
    前記第2傾斜面に温水を供給する第2温水供給部と、
    前記第1シュートの下方に配置され、水槽内で一部水没または全部水没し前記集合体に接して水中で搬送する一対の引取機と、を備え、
    前記集合体が前記第1シュートと第2シュートの間を通過するときに、前記線条が不規則に絡まり合い熱溶着することにより立体網状構造体を形成し、
    前記水槽内で前記集合体が着水した時に、前記集合体が相互に距離を保持する、
    立体網状構造体製造装置。
  2. a 複数個の孔から構成される複数列の孔群を備え、前記孔群の間に非形成領域が形成された口金から、溶融した熱可塑性ポリエステルエラストマーの複数群の線条の集合体を所定間隔を開けて下方に押し出して降下させる降下ステップと、
    b 前記集合体に向かって下方に傾斜する一対の第1シュート及び第2シュートの上に温水を流し、線条を温水に接触させることにより、線条を不規則に絡ませて熱溶着させループを成形させ、前記第1シュートと第2シュートの間を通過させるループ形成ステップと、
    c 一対の引取機により、前記集合体の降下より遅い速度で引き取ることにより、前記集合体を水没させ冷却固化する冷却固化ステップと、
    を備え
    前記冷却固化ステップにおいて、前記集合体が着水した時に、前記集合体が相互に距離を保持する、
    立体網状構造体製造方法。
  3. 複数列の孔群を備え、前記孔群の間に孔が形成されない非形成領域が形成され、前記孔から溶融した熱可塑性ポリエステルエラストマーの線条の集合体を複数列で下方に押し出して降下させる口金と、
    前記口金の下方において前記集合体に向かって下方に傾斜する傾斜面を有し、隙間をあけて対向する一対のシュートと、
    前記傾斜面に温水を供給する温水供給部と、
    前記シュートの下方に配置され、水槽内で一部水没または全部水没し前記集合体に接して水中で搬送する一対の引取機と、を備え、
    前記集合体が前記シュートの間を通過するときに、前記線条が不規則に絡まり合い熱溶着することにより立体網状構造体を形成し、
    前記水槽内で前記集合体が着水した時に、前記集合体が相互に距離を保持する、
    立体網状構造体製造装置。
  4. a 複数個の孔から構成される複数列の孔群を備え、前記孔群の間に非形成領域が形成された口金から、溶融した熱可塑性ポリエステルエラストマーの複数群の線条の集合体を所定間隔を開けて下方に押し出して降下させる降下ステップと、
    b 前記集合体に向かって下方に傾斜する一対のシュートの上に温水を流し、線条を温水に接触させることにより、線条を不規則に絡ませて熱溶着させループを成形させ、前記シュートの間を通過させるループ形成ステップと、
    c 一対の引取機により、前記集合体の降下より遅い速度で引き取ることにより、前記集合体を水没させ冷却固化する冷却固化ステップと、
    を備え
    前記冷却固化ステップにおいて、前記集合体が着水した時に、前記集合体が相互に距離を保持する、
    立体網状構造体製造方法。
  5. 複数列の孔群を備え、前記孔群の間に孔が形成されない非形成領域が形成され、前記孔から溶融した熱可塑性ポリエステルエラストマーの線条の集合体を複数列で下方に押し出して降下させる口金と、
    頂部が前記非形成領域の下方の位置に設けられ、前記頂部から前記集合体に向かって下方に傾斜し背向する傾斜面を有するシュートと、
    前記傾斜面に温水を供給する温水供給部と、
    前記シュートの下方に配置され、水槽内で一部水没または全部水没し前記集合体に接して水中で搬送する一対の引取機と、を備え、
    前記集合体が前記シュートの両外側を通過するときに、前記線条が不規則に絡まり合い熱溶着することにより立体網状構造体を形成し、
    前記水槽内で前記集合体が着水した時に、前記集合体が相互に距離を保持する、
    立体網状構造体製造装置。
  6. a 複数個の孔から構成される複数列の孔群を備え、前記孔群の間に非形成領域が形成された口金から、溶融した熱可塑性ポリエステルエラストマーの複数群の線条の集合体を所定間隔を開けて下方に押し出して降下させる降下ステップと、
    b 頂部が前記非形成領域の下方の位置に設けられ、前記頂部から前記集合体に向かって下方に傾斜し背向する傾斜面を有するシュートの上に温水を流し、線条を温水に接触させることにより、線条を不規則に絡ませて熱溶着させループを成形させ、前記シュートの両外側を通過させるループ形成ステップと、
    c 一対の引取機により、前記集合体の降下より遅い速度で引き取ることにより、前記複数群の集合体を水没させ冷却固化する冷却固化ステップと、
    を備え
    前記冷却固化ステップにおいて、前記集合体が着水した時に、前記集合体が相互に距離を保持する、
    立体網状構造体製造方法。
  7. 複数列の孔群を備え、前記孔群の間に孔が形成されない非形成領域が形成され、前記孔から溶融した熱可塑性ポリエステルエラストマーの線条の集合体を複数列で下方に押し出して降下させる口金と、
    前記口金の下方に配置され、水槽内で一部水没または全部水没し前記集合体に接して水中で搬送する一対の引取機と、を備え、
    前記集合体が前記引取機の間を通過するときに、前記線条が不規則に絡まり合い熱溶着することにより立体網状構造体を形成し、
    前記水槽内で前記集合体が着水した時に、前記集合体が相互に距離を保持する、立体網状構造体製造装置。
  8. a 複数個の孔から構成される複数列の孔群を備え、前記孔群の間に非形成領域が形成された口金から、溶融した熱可塑性ポリエステルエラストマーの複数群の線条の集合体を所定間隔を開けて下方に押し出して降下させる降下ステップと、
    b 一対の引取機が前記集合体の降下より遅い速度で引き取ることにより、前記線条を不規則に絡ませて熱溶着させループを成形させ、前記複数群の集合体を水没させ冷却固化する冷却固化ステップと、
    を備え
    前記冷却固化ステップにおいて、前記集合体が着水した時に、前記集合体が相互に距離を保持する、
    立体網状構造体製造方法。
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