JP6300528B2 - 細胞シート積層体の製造方法及び装置 - Google Patents
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Description
(1)細胞シートを移送する方法であって、
(a)分断部分で分断可能に構成され、かつ帯電したシート状基材を準備する工程、
(b)培養容器内の細胞シートを、分断部分を跨ぐようにシート状基材と接触させ、シート状基材とともに培養容器から取り出すことにより回収する工程、
(c)回収された細胞シートを、シート状基材とともに移動させる工程、及び
(d)標的部位の上部でシート状基材を分断して引き抜くことにより、細胞シートを標的部位上に移す工程、
を含む、前記方法。
(2)細胞シート積層体を製造する方法であって、
(a)分断部分で分断可能に構成され、かつ帯電したシート状基材を準備する工程、
(b)培養容器内の細胞シートを、分断部分を跨ぐようにシート状基材と接触させ、シート状基材とともに培養容器から取り出すことにより回収する工程、
(c)回収された細胞シートを、シート状基材とともに移動させる工程、
(d)別の細胞シート又は細胞シート積層体の上部でシート状基材を分断して引き抜くことにより、細胞シートを別の細胞シート又は細胞シート積層体上に移す工程、及び
(e)工程(a)〜(d)を繰り返すことにより細胞シートを積層させる工程、
を含む、前記方法。
(3)シート状基材が分断部分に切断線を有することにより分断可能に構成されており、工程(b)において、切断線を跨ぐように細胞シートをシート状基材に接触させる、(1)又は(2)に記載の方法。
(4)工程(a)が、シート状基材を帯電させる工程を含む、(1)〜(3)のいずれかに記載の方法。
(5)シート状基材が可撓性を有するフィルムからなり、細胞シートを接触させる側の表面が撥水性である、(1)〜(4)のいずれかに記載の方法。
(6)細胞シート積層体を製造するためのシステムであって、
(A)シート状基材を帯電させる帯電処理部、
(B)培養容器内の細胞シートを、帯電したシート状基材と位置合わせして接触させ、シート状基材を細胞シートとともに培養容器から取り出す、細胞シート回収部、及び
(C)回収された細胞シートを、別の細胞シート又は細胞シート積層体の上部に位置合わせし、シート状基材を分断して引き抜くことにより、細胞シートを別の細胞シート又は細胞シート積層体上に移す細胞シート積層部、
を備える、前記システム。
(7)細胞シートを移送するための器具を製造する方法であって、
シート状基材に分断部分を形成する工程、及び
シート状基材を帯電させる工程、
を含む、前記方法。
(a)分断部分1で分断可能に構成され、かつ帯電したシート状基材2を準備する工程、
(b)培養容器3内の細胞シート4を、分断部分1を跨ぐようにシート状基材2と接触させ、シート状基材2とともに培養容器3から取り出すことにより回収する工程、
(c)回収された細胞シート4を、シート状基材2とともに移動させる工程、
(d)標的部位5の上部でシート状基材2を分断して引き抜くことにより、細胞シート4を標的部位5上に移す工程、
を含む。
(a)分断部分で分断可能に構成され、かつ帯電したシート状基材を準備する工程、
(b)培養容器内の細胞シートを、分断部分を跨ぐようにシート状基材と接触させ、シート状基材とともに培養容器から取り出すことにより回収する工程、
(c)回収された細胞シートを、シート状基材とともに移動させる工程、
(d)別の細胞シート又は細胞シート積層体の上部でシート状基材を分断して引き抜くことにより、細胞シートを別の細胞シート又は細胞シート積層体上に移す工程、
(e)工程(a)〜(d)を繰り返すことにより細胞シートを積層させる工程、
を含む。
シート状基材に分断部分を形成する工程、及び
シート状基材を帯電させる工程、
を含む。上述の工程(a)、すなわち、分断部分で分断可能に構成され、かつ帯電したシート状基材を準備する工程は、この細胞シートを移送するための器具を製造する方法であってもよい。
(A)シート状基材を帯電させる帯電処理部81、
(B)培養容器内の細胞シートを、帯電したシート状基材と位置合わせして接触させ、シート状基材を細胞シートとともに培養容器から取り出す、細胞シート回収部82、
(C)回収された細胞シートを、別の細胞シート又は細胞シート積層体の上部に位置合わせし、シート状基材を分断して引き抜くことにより、細胞シートを別の細胞シート又は細胞シート積層体上に移す細胞シート積層部83、
を備える。
(細胞シート作製)
底面がポリ−N−イソプロピルアクリルアミドでコーティングされた市販の温度応答性培養容器を用いてマウス骨格筋芽細胞を所定量播種し、37℃、5%CO2で培養した。培養3日後に、培養容器を低温インキュベータに移し変え、30分静置した。その結果、細胞がシート状に剥離し、細胞シートが得られた。
切断線が設けられたポリスチレンフィルム(厚み50μm)を準備した。水接触角は60°であった。切断線は、炭酸ガスレーザーカッター装置(レーザーワークス社VLS2.30)を用いて付与した。出力は10Wとした。一般的なコロナ放電装置で0.2kWで5m/minで処理し、フィルムに正電化を付与して帯電させた。帯電の前後で水接触角の変化はなかった。上述の方法で得られた細胞シートを含む培養容器の培養液を慎重に除去し、細胞シートが培養容器の底面中央に配置されるようにした。細胞シートを回収するために、切断線が設けられたフィルムの切断線が細胞シートの中央あたりに配置されるように、細胞シートの上部からフィルムと細胞シートを接触させ、細胞シートを回収した。
上述の方法と同様に、別の細胞シートを作製して温度変化により培養容器から剥離した。培養液を慎重に除去し、細胞シートを培養容器底面中央に配置した。フィルムとともに回収した細胞シートを、標的部位としての細胞シートの上部にフィルムごと移送し、フィルムの面に平行で切断線と垂直な方向に外力を加え細胞シートを標的部位上に積層した。
(細胞シート作製)
実施例1と同様にして細胞シートを作製した。
切断線が設けられたフッ素樹脂フィルム(厚み1000μm)を準備した。水接触角は110°であった。切断線は、炭酸ガスレーザーカッター装置(レーザーワークス社VLS2.30)を用いて付与した。出力は10Wとした。一般的なコロナ放電装置で0.2kWで5m/minで処理し、フィルムに正電化を付与して帯電させた。帯電の前後で水接触角の変化はなかった。上述の方法で得られた細胞シートを含む培養容器の培養液を慎重に除去し、細胞シートが培養容器の底面中央に配置されるようにした。細胞シートを回収するために、切断線が設けられたフィルムの切断線が細胞シートの中央あたりに配置されるように、細胞シートの上部からフィルムと細胞シートを接触させ、細胞シートを回収した。
上述の方法と同様に、別の細胞シートを作製して温度変化により培養容器から剥離した。培養液を慎重に除去し、細胞シートを培養容器底面中央に配置した。フィルムとともに回収した細胞シートを、標的部位としての細胞シートの上部にフィルムごと移送し、フィルムの面に平行で切断線と垂直な方向に外力を加え細胞シートを標的部位上に積層した。
(細胞シート作製)
実施例1と同様にして細胞シートを作製した。
切断線が設けられたポリスチレンフィルム(厚み50μm)を準備した。水接触角は60°であった。切断線は、炭酸ガスレーザーカッター装置(レーザーワークス社VLS2.30)を用いて付与した。上述の方法で得られた細胞シートを含む培養容器の培養液を慎重に除去し、細胞シートが培養容器の底面中央に配置されるようにした。細胞シートを回収するために、切断線が設けられたフィルムの切断線が細胞シートの中央あたりに配置されるように、細胞シートの上部からフィルムと細胞シートを接触させ、細胞シートを回収しようと試みたが、細胞シートがすべりおち、うまく回収することができなかった。
(細胞シート作製)
実施例1と同様にして細胞シートを作製した。
切断線が設けられたフッ素樹脂フィルム(厚み1000μm)を準備した。水接触角は110°であった。切断線は、炭酸ガスレーザーカッター装置(レーザーワークス社VLS2.30)を用いて付与した。上述の方法で得られた細胞シートを含む培養容器の培養液を慎重に除去し、細胞シートが培養容器の底面中央に配置されるようにした。細胞シートを回収するために、切断線が設けられたフィルムの切断線が細胞シートの中央あたりに配置されるように、細胞シートの上部からフィルムと細胞シートを接触させ、細胞シートを回収しようと試みたが、細胞シートがすべりおち、うまく回収することができなかった。
2:シート状基材
3:培養容器
4:細胞シート
5:標的部位
6:ハンドル部
80:細胞シート積層体製造システム
Claims (7)
- 細胞シートを回収する方法であって、
(a)分断部分で分断可能に構成され、かつ帯電したシート状基材を準備する工程、及び
(b)培養容器内の細胞シートを、分断部分を跨ぐようにシート状基材と接触させ、シート状基材とともに培養容器から取り出すことにより回収する工程、
を含む、前記方法。 - 細胞シート積層体を製造する方法であって、
(a)分断部分で分断可能に構成され、かつ帯電したシート状基材を準備する工程、
(b)培養容器内の細胞シートを、分断部分を跨ぐようにシート状基材と接触させ、シート状基材とともに培養容器から取り出すことにより回収する工程、
(c)回収された細胞シートを、シート状基材とともに移動させる工程、
(d)別の細胞シート又は細胞シート積層体の上部でシート状基材を分断して引き抜くことにより、細胞シートを別の細胞シート又は細胞シート積層体上に移す工程、及び
(e)工程(a)〜(d)を繰り返すことにより細胞シートを積層させる工程、
を含む、前記方法。 - シート状基材が分断部分に切断線を有することにより分断可能に構成されており、工程(b)において、切断線を跨ぐように細胞シートをシート状基材に接触させる、請求項1又は2に記載の方法。
- 工程(a)が、シート状基材を帯電させる工程を含む、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
- シート状基材が可撓性を有するフィルムからなり、細胞シートを接触させる側の表面が撥水性である、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
- 細胞シート積層体を製造するためのシステムであって、
(A)シート状基材を帯電させる帯電処理部、
(B)培養容器内の細胞シートを、帯電したシート状基材と位置合わせして接触させ、シート状基材を細胞シートとともに培養容器から取り出す、細胞シート回収部、及び
(C)回収された細胞シートを、別の細胞シート又は細胞シート積層体の上部に位置合わせし、シート状基材を分断して引き抜くことにより、細胞シートを別の細胞シート又は細胞シート積層体上に移す細胞シート積層部、
を備える、前記システム。 - 細胞シートを移送するための器具を製造する方法であって、
シート状基材に分断部分を形成する工程、及び
シート状基材を帯電させる工程、
を含む、前記方法。
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JP2014000549A JP6300528B2 (ja) | 2014-01-06 | 2014-01-06 | 細胞シート積層体の製造方法及び装置 |
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JP2014000549A JP6300528B2 (ja) | 2014-01-06 | 2014-01-06 | 細胞シート積層体の製造方法及び装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2015128485A JP2015128485A (ja) | 2015-07-16 |
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