JP6299731B2 - 車両の後部車体構造 - Google Patents

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この発明は、下方に凹んだスペヤタイヤパンが形成されたリヤフロアパネルを備えた車両の後部車体構造に関する。
スペアタイヤを収容できるようにリヤフロアパネルの後部に下方に凹んだスペヤタイヤパンが形成された車両の後部車体構造には、一般に、スペヤタイヤパンにおけるタイヤの支持剛性(載置強度)と、車内騒音や車体振動の原因とならないようにリヤフロアパネルの面振動を抑制できる剛性(NVH性能)が要求される。
このため、最近ではリヤフロアパネルに車幅方向に延びるクロスメンバを設けるなどしてスペアタイヤパンを補強するなどの対策が講じられている。
しかし、このクロスメンバにおける車幅方向の両端部にリヤサスペンション装置の一部を構成するトレーリングアームの前端部が軸着されることが多く、リヤサスペンション装置からクロスメンバへ振動が伝わるおそれがある。また、最近では、スペアタイヤパンを後方に設けて荷室を広げる傾向にある等の理由から、上述したタイヤ支持剛性とNVH性能を満たすことがより困難となっており、その対策としてクロスメンバを補強する補強部材を付加した様々な技術が提案されている。
例えば、特許文献1には、リヤフロア(1)の下面に接合固着されたリヤサスペンション取付用のクロスメンバ(5)を備えた後部車体構造において、該クロスメンバ(5)の車幅方向の略中央部から車体後方へ延びるセンタフレーム(7)や該センタフレーム(7)の前後方向の中間部から車幅方向の一方へ延びるリンホースメント(8)がリヤフロア(1)の下面に接合固着されたタイヤパン下面の補強構造が開示されている。
また、特許文献2には、スペアタイヤ収容凹部(35)の下面にリヤフロアクロスメンバ(45)を設けた後部車体構造において、スペアタイヤ収容凹部(35)の底部(38)から前壁(36)に亘って、該前壁(36)を補強する前壁補強部材(41)を取り付けたスペアタイヤ収容凹部(35)の補強構造が開示されている。
しかし、特許文献1のように複数の補強フレームで補強した場合、車体重量が増加するおそれがあり、また特許文献2のように、タイヤパン前部上面の補強だけでは、NVH性能の点で改善の余地あることから、重量の増加を抑えつつスペアタイヤパンの積載強度とNVH性能の向上を図るためにはさらなる検討の余地があった。
実開昭62−43875号公報 特許3574091号公報
そこでこの発明は、タイヤパンのタイヤ支持強度とNVH性能を重量の増加を抑えながら向上させることを目的とする。
この発明の車両の後部車体構造は、下方に凹んだスペヤタイヤパンを備え、該スペアタイヤパンを補強する車幅方向に延びるクロスメンバが設けられた車両の後部車体構造であって、前記スペヤタイヤパン下面において前記クロスメンバの後方に延びる縦メンバを設け、該縦メンバの前部と平面視で重なる位置に、平面視前方後円状をした前方後円状ビードを設けた構成であることを特徴とする。
上記構成によれば、重量の増加を抑えつつ、タイヤ支持強度と面剛性向上によるNVH性能の改善を図ることができる。
この発明の態様として、前記前方後円状ビードの前方部位にタイヤ支持ブラケットが結合されたものである。
上記構成によれば、前記前方後円状ビードの前方部位においてタイヤ支持ブラケットとスペアタイヤパンとで閉断面構造とすることにより、スペアタイヤパンの面剛性をさらに向上させることができる。
またこの発明の態様として、前記前方後円状ビードの前後から側方と後側方へ放射状に左右一対のビードが延設されたものである。
上記構成によれば、左右一対のビードの連結剛性が高まり、スペアタイヤパンの面振動を効果的に抑制することができる。
この発明によれば、タイヤパンのタイヤ支持強度とNVH性能を重量の増加を抑えながら向上させることができる。
本実施例の車両の後部車体構造の平面図 本実施例の車両の後部車体構造の底面図 本実施例の車両の後部車体構造の車幅方向の中央部の縦断面図 車両の後部車体構造を図1中のA−A線矢視に対して上側から見た斜視断面図 車両の後部車体構造を図1中のA−A線矢視に対して下側から見た斜視断面図 本実施例の車両の後部車体構造の要部の拡大図および断面図
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は車両の後部車体構造を示し、図1は車両の後部車体構造を示す平面図、図2は本実施例の車両の後部車体構造を示す底面図、図3は本実施例の車両の後部車体構造の車幅方向の中央部を示す縦断面図、図4は車両の後部車体構造を図1中のA−A線矢視に対して上側から見た斜視断面図、図5は車両の後部車体構造を図1中のA−A線矢視に対して下側から見た斜視断面図、図6(a)はスペアタイヤパンの前方後円状ビード部分を示す拡大平面図、図6(b)は図6(a)中のB−B線断面図である。
なお、図3以外の図面には左右一対のリヤシートは図示省略している。さらに、以下の実施例においては、図中、矢印Fは車両前方を示し、矢印LEは車幅方向の左方を示し、矢印RIは車幅方向の右方を示し、矢印Uは車両上方を示す。
本実施例の車両Vの後部には、図1〜図5に示すように、車体の床面を形成するリヤフロアパネル1(フロアパネルの一部)が設けられている。リヤフロアパネル1における後方かつ車幅方向中央部には、一体または一体的に凹状に形成されたスペアタイヤパン2が設けられている。
上述のリヤフロアパネル1の後端部には、図3に示すように、リヤエンドパネル3を立設固定し、このリヤエンドパネル3の上部前側には、リヤエンドメンバ4を接合して、該リヤエンドメンバ4とリヤエンドパネル3との間には、車幅方向に延びる閉断面5を形成している。
上述したリヤフロアパネル1の左右側部には、図1、図2、図4及び図5に示すように、前後方向に延びるリヤサイドフレーム6,6が設けられている。リヤサイドフレーム6は、図4、及び図5に示すように、いずれも断面視ハット形状に形成したリヤサイドフレームアッパ6aとリヤサイドフレームロア6bとを上下各側に配置し、互いのフランジ同士を接合することにより、これらの間に前後方向に延びる閉断面9を形成している。
図1〜図5に示すように、リヤフロアパネル1の前側には、リヤクロスメンバ12(いわゆるNo.4クロスメンバ)が設けられ、図3に示すように、該リヤクロスメンバ12のリヤフロアパネル1よりも上側には上部リヤクロスメンバ12aが設けられるとともに、リヤクロスメンバ12のリヤフロアパネル1よりも下側には下部リヤクロスメンバ12bが設けられ、これら上部リヤクロスメンバ12aと下部リヤクロスメンバ12bとはいずれも車幅方向に延びるとともに断面視ハット状に形成されている。そして、リヤフロアパネル1と上部リヤクロスメンバ12aとの間、並びに、リヤフロアパネル1と下部リヤクロスメンバ12bとの間には、車幅方向に延びる閉断面11,15をそれぞれ形成している(図3参照)。
なお、車室内において前後に並ぶ複数列のシートのうち最後列には、図3に示すようにリヤシート16を備えている。
このリヤシートシート16は左右一対備え、その前端部分が上部リヤクロスメンバ12aに支持されるとともに、後端下部に車幅方向に延びるように備えた門型の支持メンバ17を介してリヤサイドフレームアッパ6aに支持されている(図示省略)。これにより、左右一対のリヤシートシート16の後部は、スペアタイヤパン2にオーバーハングするように配置されている(図3参照)。
上述したようにリヤフロアパネル1は、リヤクロスメンバ12、左右一対のリヤサイドフレーム6,6、リヤエンドメンバ4により囲まれた空間を覆うように設けられており(図1〜図3参照)、これら周囲のメンバに接しないように車両の後部中央部に、下方に向けて凹設したスペアタイヤパン2が形成され、このスペアタイヤパン2の周囲には、ほぼ平らに延びる平面部7が形成されている(図1〜図5参照)。
スペアタイヤパン2は、図3に示すように、スペアタイヤ100(テンパータイヤ100)が略水平に載置されるようにスペアタイヤ100の外径よりも若干大きな径を有して形成するとともに、スペアタイヤ100の厚みよりも深い下方に凹形状(切頭円錐状)になるように、リヤフロアパネル1をプレス成形により形成している。
このスペアタイヤパン2は、図1〜図5に示すように、該スペアタイヤパン2の中央部で略平らに延びる底面部21とその断面が平面部7から底面部21へ向かって下方へ延びる縦面部22とを有している。縦面部22は、後部を除く全周が断面視で平面部7と底面部21を連結するように斜めに延びるように形成し、スペアタイヤパン2の前部においては、平面部7と底面部21との夫々の境界部分を緩やかな曲面状に形成している(図3参照)。
さらに図1、図2、図4及び図5に示すように、スペアタイヤパン2の主に縦面部22と、平面部7の主にスペアタイヤパン2の外周縁部には、プレス加工により下方に突出させて形成した楕円形状の補強ビード23が主にスペアタイヤパン2の周方向の前側において複数形成されている。これら補強ビード23は、スペアタイヤパン2の剛性、すなわちリヤフロアパネル1の剛性を高めるために設けられ、それぞれ底面部21から平面部7にわたって縦面部22の傾斜方向、すなわち、スペアタイヤパン2の径方向に延び、平面視で円周方向に沿って並んで形成している(図1、図2、図4、図5参照)。
リヤフロアパネル1には、図2、図3及び図5に示すように、スペアタイヤパン2の前部を跨ぐように車幅方向全体に延びる断面ハット形状に形成したクロスメンバ24を備えている。このクロスメンバ24は、下方へ凹んだスペアタイヤパン2の前部の下方への膨出形状に応じてその中央部が湾曲形状に形成され、リヤフロアパネル1の下面と閉断面61を構成するように該リヤフロアパネル1の下面に接合固定している(図3参照)。さらに、図2及び図5に示すように、クロスメンバ24は、その両端部が左右一対のリヤサイドフレーム6,6(リヤサイドフレームロア6b)の夫々に接合固定されている。
このクロスメンバ24における車幅方向の両端部には、図2及び図5に示すように、図示省略するリヤサスペンション装置を支持するトレーリングアームの前端部が軸着されるアーム支持部25が構成されている。
なお、本実施例においては、クロスメンバ24の車幅方向の両端部にアーム支持部25を構成したが、クロスメンバ24には、アーム支持部25に限らずダンパ支持部等を構成してもよく、或いはこれら支持部を構成していない構成であってもよい。
さらに、リヤフロアパネル1には、図2〜図5及び図6(b)に示すように、クロスメンバ24の車幅方向の中央部から後方へスペアタイヤパン2の車幅方向の中央部を通過するように底面部21の後部まで前後方向に延びる縦メンバ26を備え、該縦メンバ26は、断面ハット形状に形成し、スペアタイヤパン2の下面と閉断面62を構成するように該スペアタイヤパン2の下面に接合固定している(図3〜図5及び図6(b)参照)。
この前後方向に延びる縦メンバ26の前後方向の略中間部よりも若干前方部位には、図2に示すように、車幅方向両外側へ円弧状に膨出して幅広となる幅広部27が形成されている。この縦メンバ26の前後方向における、平面視で後述する前方後円状ビード31の通過部分は、該前方後円状ビード31に対応させて形成している(同図参照)。
具体的には、図2、図6(a)、(b)に示すように、縦メンバ26の幅広部27よりも前側部分は、後述する左右一対の直線状ビード33の内側縦壁部36,36間に平面視でオーバーラップするように形成するとともに、幅広部27は、後述する左右一対の円弧状ビード32の内側縦壁部36,36間に平面視でオーバーラップするように形成している。
また、図1、図3及び図4に示すように、スペアタイヤパン2の上面の車幅方向の中央部かつ底面部21の前側部には、前後方向に延びる断面ハット形状に形成した前部補強メンバ28を備えている。
この前部補強メンバ28は、スペアタイヤパン2の下面に接合したクロスメンバ24の車幅方向中央部と前後方向に延びる縦メンバ26の前端とに、スペアタイヤパン2を介して連結するように、すなわち平面視でオーバーラップするようにスペアタイヤパン2の上面に接合し、該スペアタイヤの上面と閉断面63を構成している(図3参照)。
また、図1、図3〜図6に示すように、スペアタイヤパン2の底面部21における略中央位置、すなわち縦メンバ26の前部と平面視で重なる位置には、平面視で円形部分と、該円形部分の前部から略矩形状に突出した突出部分とを組み合わせて平面視前方後円状とした上方へ突の前方後円状ビード31が形成されている。
前方後円状ビード31は、図1、図6(a)に示すように、その後部に左右一対の円弧状ビード32と、該円弧状ビード32の前方に左右一対備えた直線状ビード33と、該左右一対の直線状ビード33の前端同士を車幅方向に一体に連結する前端連結ビード34とで一体に形成している。
左右一対の円弧状ビード32は、図6(a)に示すように、平面視で円形状の左右両側を形成する円弧形状で形成されている。左右一対の直線状ビード33は、左右円弧状ビード32の各前端部から連続するように前方へ直線状に同じ長さで延びて互いに平行になるように該円弧状ビード32の各前端部に一体に形成されている(同図参照)。
前方後円状ビード31は、上述したように、スペアタイヤパン2の底面部21に対して上方へ隆起しているため、その外周縁辺に外側縦壁部35が形成されるとともに、その内周縁辺に内側縦壁部36とが形成されている(同図参照)。
これら外側縦壁部35と内側縦壁部36とは、それぞれ円弧状ビード32において円弧状の稜線となるように形成され、直線状ビード33において前後方向に延びる直線状の稜線となるように形成され、前端連結ビード34において車幅方向に延びる直線状の稜線となるように形成されている。
そして、外側縦壁部35は、円弧状ビード32、直線状ビード33、及び前端連結ビード34の各外側稜線が連続するように一体に形成するとともに、内側縦壁部36は、円弧状ビード32、直線状ビード33、及び前端連結ビード34の各内側稜線が連続するように一体に形成している。
また、図1、図3〜図5及び図6(b)に示すように、スペアタイヤパン2の上面における略中央部分、すなわち前方後円状ビード31の前方部位には、タイヤ支持ブラケット41が結合されている。
タイヤ支持ブラケット41は、図6(a)、(b)に示すように、タイヤ支持ブラケット本体42と、該タイヤ支持ブラケット本体42の外周に有したフランジ43とで一体形成され、このフランジ43が左右の直線状ビード33,33及び前端連結ビード34に支持されており、さらに左右の直線状ビード33,33の上面にボルトB及びナット(図示省略)により締結されている(図6(a)参照)。すなわち、図4、図5及び図6(b)に示すように、タイヤ支持ブラケット41は、上方へ突の左右一対の直線状ビード33,33間に架け渡された取り付け状態となる。
これにより、スペアタイヤパン2における前方後円状ビード31の前方部位には、左右の直線状ビード33とこれらの間の底面部21とタイヤ支持ブラケット41により閉断面63が構成される(図6(b)参照)。
ここで、図3に示すように、スペアタイヤパン2にスペアタイヤ100を収容した際には、該スペアタイヤ100のホイール部分101の略中心がスペアタイヤパン2の底面部21のタイヤ支持ブラケット41の結合部位に位置する。
このため、タイヤ支持ブラケット本体42は、スペアタイヤ100のホイール部分101の略中心に有する開口101aに挿通した蝶ねじ49の先端と螺合するねじ穴44a(図6(b)参照)が形成されたボス部として構成され、該蝶ねじ49によってスペアタイヤ100はこのタイヤ支持ブラケット41に固定される。なお、図3以外の図面では、スペアタイヤパン2にスペアタイヤ100を収容していない状態を図示している。
さらにまた、図1、図2、図4〜図6に示すように、スペアタイヤパン2には、前方後円状ビード31の前後から側方と後側方へ放射状に延びる左右一対の放射状ビード51(51F,51R)が下方へ突状に設けられている。
放射状ビード51は、図1に示すように、左右夫々において、直線状ビード33の前端から車幅方向外側に対して若干後方へ直線状に延びる前側放射状ビード51Fと、円弧状ビード32の後端から車幅方向外側へ若干延びてから屈曲し、後方程車幅方向外側(斜め後方)へ直線状に延びる後側放射状ビード51Rとを備えている。
これにより、前側放射状ビード51Fと後側放射状ビード51Rとは、左右各側において、前方後円状ビード31の外側縦壁部35によって前後方向に連結されている(図1、図6(a)参照)。
詳しくは、前側放射状ビード51Fと後側放射状ビード51Rとは、円弧状ビード32の外側縦壁部35を形成する円弧状ビード外側縦壁部35aと、直線状ビード33の外側縦壁部35を形成する直線状ビード外側縦壁部35bとによって連結されている(図6(a)参照)。
なお、これら前側放射状ビード51Fと後側放射状ビード51Rとは、スペアタイヤパン2の縦面部22と平面部7との境界部分まで延びている(図1、図2、図4、図5参照)。
上述した本実施例の車両の後部車体構造は、下方に凹んだスペアタイヤパン2を備え、該スペアタイヤパン2を補強する車幅方向に延びるクロスメンバ24が設けられ(図2、図3、図5参照)、スペアタイヤパン2の下面においてクロスメンバ24の後方に延びる縦メンバ26を設け(同図参照)、該縦メンバ26の前部と平面視で重なる位置に、平面視前方後円状をした前方後円状ビード31を設けた構成としたものである(図1〜図5、図6(a)、図6(b)参照)。
上記構成によれば、重量の増加を抑えつつ、タイヤ支持強度と面剛性向上によるNVH性能の改善を図ることができる。
詳しくは、前方後円状ビード31は、この直線形状の直線状ビード33と曲線形状の円弧状ビード32とが前後に一体に連なる平面視前方後円状であり(図1、図6(a)参照)、例えば、平面視円形状や直線形状のみで形成したビードと比較して複雑な形状とすることができる。
しかも、円弧状ビード32は、スペアタイヤパン2におけるタイヤ支持ブラケット41で補強された左右一対の直線状ビード33,33の周辺部位を広く、かつ応力が集中し易い角部を形成することなく補強することになる。
従って、このような前方後円状ビード31をスペアタイヤパン2の下面において、クロスメンバ24の後方に延びる縦メンバ26の前部と平面視で重なる位置に設けることにより(図1〜図5、図6(b)参照)、タイヤ支持強度と面剛性向上によるNVH性能の改善を図ることができる。
加えて、前方後円状ビード31をスペアタイヤパン2の略中央部に形成することにより、スペアタイヤパン2の略中央をしっかりと補強しつつ、補強メンバを追加する場合と比較してスペアタイヤパン2へのスペアタイヤ100の収容スペースも確保することができる。
この発明の態様として、前方後円状ビード31の前方部位にタイヤ支持ブラケット41が結合されたものである(図1、図3〜図6(a)、(b)参照)。
すなわち、本実施例においては、前方後円状ビード31には、その前方部位に、互いに平行に前後方向に延びる左右一対の直線状ビード33,33を備え、これら左右一対の直線状ビード33,33間に架け渡すようにタイヤ支持ブラケット41を取り付けたため(図4、図5、図6(b)参照)、左右一対の直線状ビード33、これらの間のスペアタイヤパン2の底面部21、及びタイヤ支持ブラケット41により閉断面63を有する構造とすることができる(図6(b)参照)。
従って、この部分の強度をより一層高めることができ、タイヤ支持強度と面剛性のさらなる向上を図ることができる。
またこの発明の態様として、前方後円状ビード31の前部から車幅方向両外側へ延びる前側放射状ビード51Fと、前方後円状ビード31の後部から後方程車幅方向外側(斜め後方)へ直線状に延びる後側放射状ビード51Rを設けたものである(図1、図2、図4、図5、図6(a)、(b)参照)。
すなわち、前側放射状ビード51Fは、直線状ビード33の前端から車幅方向外側に延び(同図参照)、後側放射状ビード51Rは円弧状ビード32の後端から後方程車幅方向外側へ延びている(図1、図2参照)。ここで前方後円状ビード31は、左右夫々において円弧状ビード32と該円弧状ビード32の前端と直線状ビード33の後端とが連続するように一体に形成しており、前側放射状ビード51Fと後側放射状ビード51Rとは、このように直線状と曲線状とを組み合わせた連続する複雑な形状の前方後円状ビード31によって前後方向に連結することで(図6(a)参照)、スペアタイヤパン2の面振動をより一層効果的に抑制することができる。
しかも、本実施例においては、車幅方向に延びるクロスメンバ24と前方後円状ビード31とのそれぞれに平面視でオーバーラップするように縦メンバ26をスペアタイヤパン2の下面に設けることにより(図2〜図5、図6(b)参照)、スペアタイヤパン2に載置したスペアタイヤ100から前方後円状ビード31に加わる荷重をクロスメンバ24側に縦メンバ26を介して効果的に伝達することができ、タイヤ支持剛性を向上させることができるとともに、クロスメンバ24と前方後円状ビード31との連結剛性を高めてスペアタイヤパン2の面振動を効果的に抑制することができる。
詳述すると、一般に車体に標準装備された交換対象のタイヤ200(図3参照)は、スペアタイヤ100(テンパータイヤ100)よりも一回りサイズが大きく重量が増加することが多い。そして、このような交換対象のタイヤ200は、スペアタイヤ100と交換後にスペアタイヤパン2に収容しようとしても全体が収まりきれないため、例えば、図3中において仮想線で示した交換対象のタイヤ200のように、スペアタイヤパン2の底面部21に立てた状態で載置することがある。
この場合には、交換対象のタイヤ200からの荷重が前方後円状ビード31周辺に集中することになる。
しかしながら本実施例においては、上述したように、底面部21の中央部を前方後円状ビード31により補強するとともに、クロスメンバ24と前方後円状ビード31とのそれぞれに連結するように、すなわち平面視でオーバーラップするように縦メンバ26をスペアタイヤパン2の下面に設けることにより、交換対象のタイヤ200からの荷重を、縦メンバ26を介してクロスメンバ24に効果的に伝達することができ、タイヤ支持荷重を向上させることができる。
加えて、本実施例においては、上述したように、スペアタイヤパン2の底面部21の中央部に前方後円状ビード31を形成するとともに、該前方後円状ビード31に連結するように縦メンバ26を延設したり、前側放射状ビード51F及び後側放射状ビード51Rを形成することで、このような必要最低限の補強によってスペアタイヤパン2全体を効果的に補強することができ、スペアタイヤパン2全体として重量が増加することを抑制できる。
しかも、この縦メンバ26は、スペアタイヤパン2の下面に設けているため、該縦メンバ26によってスペアタイヤ100のスペアタイヤパン2への収容スペースが狭くなることもない。
また、左右一対のリヤシート16の後部は、上述したように、スペアタイヤパン2の上方において前方から後方へオーバーハングするように配置している(図3参照)。このため、スペアタイヤ100は、スペアタイヤパン2の前部上方において底面部21とリヤシート後部との間のスペースに差し込むようにして収容するが、その際に、スペアタイヤ100を支持する必要のある底面部21の前部中央に、前部補強メンバ28を設けたため、底面部21の前部中央を前部補強メンバ28によりしっかりと補強することができる。
しかも、前部補強メンバ28は、スペアタイヤパン2の底面部21の前部中央に上面側から設けたため、スペアタイヤ100を、スペアタイヤパン2の前部上方において底面部21とリヤシート後部との間のスペースに差し込んで収容する際に、底面部21から前方に有する縦面部22へとガイドするガイド部材として活かすことができ、底面部21とリヤシート16の後部との間のスペースにスペアタイヤ100をスムーズに差し込むことができる。
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、この発明のビードは、本実施例の放射状ビード51に対応するも、この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
以上説明したように、本発明は、下方に凹んだスペアタイヤパンが形成されたリヤフロアパネルを備えた車両の後部車体構造について有用である。
2…スペヤタイヤパン
24…クロスメンバ
26…縦メンバ
31…前方後円状ビード
41…タイヤ支持ブラケット
51(51F,51R)…放射状ビード(ビード)

Claims (3)

  1. 下方に凹んだスペヤタイヤパンを備え、該スペアタイヤパンを補強する車幅方向に延びるクロスメンバが設けられた車両の後部車体構造であって、
    前記スペヤタイヤパン下面において前記クロスメンバの後方に延びる縦メンバを設け、該縦メンバの前部と平面視で重なる位置に、平面視前方後円状をした前方後円状ビードを設けた構成とした
    車両の後部車体構造。
  2. 前記前方後円状ビードの前方部位にタイヤ支持ブラケットが結合された
    請求項1に記載の車両の後部車体構造。
  3. 前記前方後円状ビードの前後から側方と後側方へ放射状に左右一対のビードが延設された
    請求項1、又は2に記載の車両の後部車体構造。
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