JP6299153B2 - 耐震性間仕切装置 - Google Patents

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Description

本発明は、耐震性間仕切装置に係わり、更に詳しくは耐震性の吊り天井構造体とフロア構造体間に設置する耐震性間仕切装置に関するものである。
通常、オフィスビル等は、複数のスラブで各階が形成され、上スラブの下面側には吊り天井構造体が構築され、下スラブの上面側にはフロア構造体が構築され、構造壁で囲まれた空間を間仕切装置で適宜に区画されている。通常、吊り天井構造体は、上スラブから垂下した吊支部材(吊りボルト)によって、縦横に張り巡らした天井支持レールを吊下げ状に保持し、該天井支持レールに天井パネルの周囲を係止する構造である。このような吊り天井構造体を有する室内に天井パネルからフロア構造体にわたって、間仕切パネルやドアパネルを組み合わせた間仕切装置を設置する。ここで、間仕切パネルは、天井パネルの下面側で天井支持レールを利用して固定した天レールと、フロア構造体の上面に敷設した地レールとの間に、複数の支柱を立設するとともに、隣接する支柱間にパネル板を装着して構成する。
従来、吊り天井構造体に対する耐震基準はなく、東日本大震災によって多くの吊り天井構造体が落下し、破損したことを受けて、天井の耐震性を高める機運が高まっている。従来の吊り天井構造体は、天井支持レール及び天井パネルの端部が建物の構造壁面と殆ど隙間なく接しており、建物が地震で変形した際に、天井支持レール及び天井パネルの端部が壁面に激しく衝突して破損するとともに、吊り天井構造体の水平方向変位も大きく、そのため吊り天井構造体の下に設けた間仕切パネルも端部が損傷する。特に、長周期振動による共振現象によって吊り天井構造体が水平方向に大きく変位し、あるいは建物のスラブや壁面とは異なる挙動をすることにより被害が拡大していた。体育館や劇場等の大型建築物の吊り天井構造体に対しては、吊りボルトにブレースを設けて耐震性を高めるとともに、壁や柱等の構造体と吊り天井構造体との間にクリアランスを設けて天井パネルの端部の破損を防止する等の耐震基準が提案されている。そして、新耐震基準では、層間変位角が1/60〜1/40、震度7、天井面加速度が2.2Gに耐えることが要求されている。
従来から耐震性間仕切装置は各種提供されてきた。例えば、特許文献1には、建築構造体に懸吊機構を介して吊持された天井レールと、この天井レールに止着具を介して上端部を支持させた枠構造をなす壁本体と、この壁本体の少なくとも1面に添設したパネルと、床に設けられ前記壁本体の下端部を保持する床レールとを具備してなり、前記懸吊機構が、前記天井レールを取着するためのバー材と、前記建築構造体に支持されバー材を把持するハンガー部材とを具備し、バー材が、掛止用膨出部と揺止用膨出部とを上下方向に離間して備え、前記ハンガー部材が、その下端に下端屈曲片を備え、掛止用膨出部と揺止用膨出部とをハンガー部材で挟持した状態で掛止用膨出部が下端屈曲片に係合する構造が開示されている。そして、断面略T字状のバー材の下端水平部に天井パネルの側縁を係止するとともに、該水平部の下面に間仕切装置を構成する枠構造の壁本体の上端をネジ止めした構造となっており、地震による層間変位をハンガー部材とバー材の連結部で吸収しようとする発想である。
一方、特許文献2には、固定壁面に直接又は間仕切パネルを介して固定した縦枠体の表裏両側に、それぞれ免震パネル板の一側を蝶番にて回動可能に蝶着するとともに、両免震パネル板の他側端縁を内方へ鋭角に折曲して内向き傾斜面を形成し、中間に設置する間仕切パネル側端に取付けた端部材の表裏両側部に、前記内向き傾斜面と平行になるように外向き傾斜面を形成し、前記内向き傾斜面と外向き傾斜面を突き合い当止した状態を維持すべく、両免震パネル板間であって中間の間仕切パネル側端に直接又は他の部材を介して取付けたマグネットキャッチにて両免震パネル板を互いに接近する方向に引き付けてなる免震対応パネルが開示されている。この場合、地震による層間変位を、免震パネルを開き、中間に位置する間仕切パネルに伝達しないようにするという発想である。また、間仕切パネル自体は、支柱の上部に上方へ弾性付勢した押圧杆を設けるとともに、巾木を下方へ弾性付勢した構造とし、前記押圧杆を天レールに弾性圧接するとともに、巾木を床面に弾性圧接し、層間変位を吸収するように構成している。
しかし、特許文献1に記載のものは、懸吊機構で天井構造体と間仕切壁をも支持する構造であるので、大きな地震時に懸吊機構に過大な力が加わるので、よほど強度の高い懸吊機構にしないと持たないと予想される。一方、特許文献2に記載のものは、中間に設ける間仕切パネル自体にも弾性変形可能な変位吸収機構を設けているので、大幅なコスト高となる。
特許第2842291号公報 特許第3186275号公報
そこで、本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、新耐震基準で建築され、若しくは耐震補強された吊り天井構造体とフロア構造体間に設ける耐震性間仕切装置であって、新耐震基準の層間変位角1/40、震度7、天井面加速度が2.2Gに耐える耐震性間仕切装置を提供する点にある。
本発明は、前述の課題解決のために、上スラブの下面側に構築するとともに、構造壁との間に所定のクリアランスを設けた耐震性の吊り天井構造体と、下スラブの上面側に構築したフロア構造体との間に設けてなる耐震性間仕切装置であって、前記吊り天井構造体の下面に取付けた天レールと前記フロア構造体の上面に取付けた地レールとの間に、上端部は前記天レール、下端部は前記地レールの変位に追従可能となるように、複数の支柱を所定間隔毎に立設するとともに、隣接する支柱を横桟で連結し、該支柱と横桟の連結部は剛接合ではなく、変形可能に接合され、支柱間にそれぞれパネル板を上方変位可能に係止具で係止して複数の支柱とパネル板が一連化したパネル構造体を形成し、地震時の上下スラブの層間変位による支柱の傾斜に伴ってパネル構造体が面内でロッキング変位可能とし、前記係止具は支柱が傾斜した際に各パネル板の一側が支柱に対して持ち上がっても脱落することなく各パネル板の上方変位を許容するものであり、前記パネル板の上端と天レールの天井取付面との間に、正面視略三角形若しくは略台形の空間が形成されることを特徴とする耐震性間仕切装置を構成した(請求項1)。
ここで、前記天レールに対して前記パネル板の上部が内外に重なるように配置するとともに、該パネル板の上端から前記吊り天井構造体を構成する天井パネルまでの間隔を60〜90mmに設定してなることが好ましく(請求項2)、更に層間変位角1/40において、前記支柱が傾斜して各パネル板の一側が支柱に対して持ち上がっても脱落することがないことがより好ましい(請求項3)。
以上にしてなる請求項1に係る発明の耐震性間仕切装置は、上スラブの下面側に構築するとともに、構造壁との間に所定のクリアランスを設けた耐震性の吊り天井構造体と、下スラブの上面側に構築したフロア構造体との間に設けてなる耐震性間仕切装置であって、前記吊り天井構造体の下面に取付けた天レールと前記フロア構造体の上面に取付けた地レールとの間に、上端部は前記天レール、下端部は前記地レールの変位に追従可能となるように、複数の支柱を所定間隔毎に立設するとともに、隣接する支柱を横桟で連結し、該支柱と横桟の連結部は剛接合ではなく、変形可能に接合され、支柱間にそれぞれパネル板を上方変位可能に係止具で係止して複数の支柱とパネル板が一連化したパネル構造体を形成し、地震時の上下スラブの層間変位による支柱の傾斜に伴ってパネル構造体が面内でロッキング変位可能とし、前記係止具は支柱が傾斜した際に各パネル板の一側が支柱に対して持ち上がっても脱落することなく各パネル板の上方変位を許容するものであり、前記パネル板の上端と天レールの天井取付面との間に、正面視略三角形若しくは略台形の空間が形成されるので、地震によって建築物に大きな層間変位や横揺れが発生しても、パネル構造体の損傷を防止することができるとともに、パネル構造体の上部を吊り天井構造体に支持する天レールに過大な力が作用するのを抑制することができ、また吊り天井構造体は上スラブに追従して変位し、しかも壁面との間にクリアランスがあるので、該吊り天井構造体の端部が壁面に衝突して損傷することがないのである。また、パネル構造体は基本的に通常構造を採用することができ、支柱は傾斜し、パネル板の一側は支柱に対して持ち上がるが、その上方変位を許容する係止具で支柱に係止しているので脱落することがなく、パネル構造体の損傷を防止できるとともに、パネル板の上端と天レールの天井取付面との間に十分な空間を設けているので、パネル板の上端が天井パネル等に衝突することがない。本発明の耐震性間仕切装置は、耐震基準の層間変位角1/40、震度7、天井面加速度が2.2Gに耐えるものである。ここで、天井面加速度については、振動試験にて加振により天井面に2.2Gを超える加速度がかかる状況で倒壊、損傷がないことを確認している。
請求項2によれば、前記天レールに対して前記パネル板の上部が内外に重なるように配置するとともに、該パネル板の上端から前記吊り天井構造体を構成する天井パネルまでの間隔を50〜90mmに設定してなるので、パネル板の上端と天レールの天井取付面との間に十分な空間を設けているので、パネル板の上端が天井パネル等に衝突することがない。
請求項3によれば、層間変位角1/40において、前記支柱が傾斜して各パネル板の一側が支柱に対して持ち上がっても脱落することがないので、パネル構造体の損傷を防止することができる。
本発明の耐震性間仕切装置を用いた室内の区画例を示す簡略平面図である。 同じく正面図である。 耐震性間仕切装置の部分正面図である。 耐震性間仕切装置における地震時の変位状態を示す説明図である。 同じく部分拡大説明図である。る。 耐震性間仕切装置の縦断側面図である。 耐震性間仕切装置の端部パネルにおける縦断側面図である。 耐震性間仕切装置の部分横断平面図である。 天化粧部材と天レールの関係を示す部分分解斜視図である。 同じく分解縦断面図である。 天化粧部材を天レールの端部に装着した状態の縦断面図である。 天レールを天井支持材に取付けた状態の拡大断面図である。 端部パネルにおける壁面ユニットの部分分解斜視図である。 同じく壁面ユニットの部分分解横断平面図である。
次に、添付図面に示した実施形態に基づき、本発明を更に詳細に説明する。図1及び図2は本発明の耐震性間仕切装置を適用して室内を区画した使用例を示し、図3、図4及び図5は本発明のロッキング仕様の耐震性間仕切装置を示し、図6〜図14は各部の詳細を示し、図中符号SUは上スラブ、SDは下スラブ、Wは壁面、Aは耐震性間仕切装置、Cはコーナー支柱、Dはドアユニット、G1はクリアランス、G2は空間、1は吊り天井構造体、2はフロア構造体、3はパネル構造体、4は天レール、5は地レール、6は支柱、7はパネル板、8は壁面ユニット、9は横桟、10は天化粧部材をそれぞれ示している。
本発明の耐震性間仕切装置は、上スラブSUの下面側に構築するとともに、構造壁Wとの間に所定のクリアランスG1を設けた耐震性の吊り天井構造体1と、下スラブSDの上面側に構築したフロア構造体2との間に設けてなる耐震性間仕切装置であって、前記吊り天井構造体1の下面に取付けた天レール4と前記フロア構造体2の上面に取付けた地レール5との間に、上端部は前記天レール4、下端部は前記地レール5の変位に追従可能となるように、複数の支柱6,…を所定間隔毎に立設するとともに、支柱6,6間にそれぞれパネル板7を上方変位可能に係止具22で係止して複数の支柱6,…とパネル板7,…が一連化したパネル構造体3を形成し、地震時の上下スラブSU,SDの層間変位に対してパネル構造体3が面内でロッキング変位可能とし、前記パネル板7の上端と天レール4の天井取付面との間に、正面視略三角形若しくは略台形の空間G3が形成されることが特徴である。
本発明のパネル構造体3には、ロッキング仕様である。ロッキング仕様のパネル構造体3は、図3、図4及び図5に示すように、前記支柱6,6間を少なくとも横桟9で一定間隔となるように連結するとともに、該支柱6の上端部は前記天レール4、該支柱6の下端部は前記地レール5の変位に追従可能とし、前記支柱6,6間に前記パネル板7を上方変位可能に係止具(後述する)で係止し、上下スラブの層間変位に対して面内でロッキング変位可能としたものである。ここで、「ロッキング」とは、複数の支柱6,…が平行を保って左右に傾斜し、それに応じてパネル板7,…も左右に傾斜する動作を示している。
本発明では、吊り天井構造体1は、新基準の耐震性を備えていることを前提とする。前記吊り天井構造体1は、図4に示すように、上スラブSUから垂下した複数の吊支部材13,…によって、縦横に張り巡らした天井支持レール14,…を吊下げ状に保持し、隣接する吊支部材13,13間をクロス状にブレース15を設けて強度を高め、前記天井支持レール14,…で天井パネル16,…を支持した構造である。
次に、図3、図5〜図8に基づいて、ロッキング仕様のパネル構造体3を詳しく説明する。先ず、前記吊り天井構造体1の天井パネル16の下面に沿って下向き開放の断面略コ字形の天レール4を取付け、前記フロア構造体2の上面に前記天レール4と平行になるように上向き開放の断面略コ字形の地レール5を取付ける。実際には、前記天レール4は、端部と壁面Wとの間に前記クリアランスG1よりも大きな空間G2を設けて前記天井支持レール14を利用して取付ける。そして、前記天レール4の端部に長手方向に伸縮可能に天化粧部材10を設け、該天化粧部材10を構造壁Wに押し当てて該天レール4と構造壁Wの隙間を閉塞している。
そして、下端にアジャスター17を取付けた支柱6の上端部に設けた天保持金具18を前記天レール4の凹溝19内に嵌合するとともに、アジャスター17を前記地レール5の凹溝20内に嵌挿し、地レール5の底面に載置する。前記支柱6の表裏両面には上下方向に所定間隔毎に係止孔21,…を2列設けられ、係止具22を係止できるようになっている。尚、前記支柱6の上端部は表裏両面を残して切り欠いて、前記天レール4を外側から抱き込むように係合し、該支柱6の上端はパネル板7の上端と略面一となっている。そして、隣接する支柱6,6の上下中間部間には横桟が連結されているとともに、アジャスター17,17間にはパネル受金具23が渡設され、全ての支柱6,…が横桟とパネル受金具23とで、直接又は間接に連結されている。ここで、前記支柱6と横桟、前記アジャスター17とパネル受金具23の連結部は剛接合ではなく、変形可能に接合され、全ての支柱6,…が水平方向の距離を維持したまま、左右に傾斜可能になっている。そして、前記支柱6の係止孔21に係止した係止具22を用いて、隣接する支柱6,6の表裏両面にパネル板7,7を係止するのであるが、前記係止具22の上向きフック部24を長く設定することにより、前記パネル板7を上方変位可能に係止している。ここで、前記天レール4に対して前記パネル板7の上部が外側に重なるように配置しているが、パネル板7の上部が前記天レール4の凹溝19内に挿入される構造でも構わない。
つまり、図5に示すように、地震により建物の上スラブSUと下スラブSDに層間変位が生じると、特にパネル構造体3Aの面内方向に層間変位が発生すると、前記支柱6,…とパネル板7,…は左右に傾斜する。この傾斜角度を層間変位角の最大とした1/40とすれば、横幅が900mmのパネル板7の一側は支柱6に対して約23mmだけ上昇する。このずれによって係止具22からパネル板7が外れないように、上向きフック部24の長さを設定している。因みに、支柱6,6の間隔は1/40の角度で傾斜しても、高々0,3mm狭くなるだけであるので、係止孔21と係止具22のクリアランスで吸収でき、パネル板7には横方向から圧縮する応力は作用せず、また隣接するパネル板7,7間の目地幅も僅かに狭くなるだけで影響は少ない。
図5に示すように、層間変位が生じたとき、前記パネル板7の上端と天レール4の天井取付面との間に、正面視略三角形若しくは略台形、あるいは全体として鋸歯状の空間G3が形成されるが、この再に前記パネル板7の上端が天レール4の天井取付面、具体的にはパネル板7が天レール4の外側に重なっている構造では天井パネル16に衝突しないように、通常状態でパネル板7の上端と天井パネル16の間に十分な空間G3を設けておくことが必要である。また、震度7程度の地震では上スラブSUと下スラブSDの間隔は最大30mm程度増減すると見積もられるので、その余裕も確保しておく必要がある。そこで、前記パネル板7の上端から前記吊り天井構造体1を構成する天井パネル16までの間隔を50〜90mmに設定し、好ましくは65〜75mmに設定する。本実施形態では、前記空間G3の上下寸法を70mmとしている。
ここで、前記壁面ユニット8は、図8に示すように、端部の間仕切パネルに組み込まれ、アルミ押出し型材からなる支柱部25と該支柱部25の一側に沿って配置する可動部26とを備え、該可動部26はガイド棒27と圧縮コイルばね28とで前記支柱部25に連繋されており、該支柱部25に対して側方突出方向へ弾性付勢したものである。図8に示すように、前記壁面ユニット8の支柱部25は、前記支柱6の代わりに用いられ、図7に示すように、該支柱部25の内側面に係止金具29をネジ止めし、該係止金具29の両側に設けた上向きフック部30,30を支柱部25の表裏両面から突出させ、該上向きフック部30に前記同様にパネル板7の両側裏面板に設けた係止孔(図示せず)を係止する。前記壁面ユニット8は、構造壁W、コーナー支柱C及びドア縦枠(ドアユニット)D等の固定部に隣接する位置などに設けるが、構造壁Wとの間以外は任意である。
また、前記壁面ユニット8の支柱部25の下端部に前記アジャスター17を嵌着するには、図13に示すように、前記支柱部25の一部に切欠部67を形成し、該切欠部67に、前記支柱6の内形状と同様な嵌合部を備えた補助金具(図示せず)をネジ止めし、該補助金具に前記アジャスター17の上部を嵌挿して装着している。
前記天レール4の端部は、図3、図9〜図11に示すように、吊り吊り天井構造体1の揺れを吸収するために壁面Wに直接接触させず、天化粧部材10をレール方向に相対変位可能に嵌挿して設けている。前記天レール4の端部は、パネル板7の端縁と略面一になるように寸法設定し、前記壁面ユニット8の可動部26の露出部分と同じだけ前記天化粧部材10が壁面Wとの間に露出している。
更に詳しくは、前記天化粧部材10は、前記天レール4の凹溝19内に嵌合する下向き開放の断面略コ字形部材であり、上面板52の両側に垂下板53,53を有し、上面板52には長手方向に長孔54を設けたものである。ここで、前記長孔54は、前記天レール4の天井取付面55を天井パネル16又は天井支持レール14に固定するためのネジ56の頭部を逃がすために設けたものである。そして、前記天レール4の凹溝19内で端部の天井取付面55に板状の押え金具57の基端部57Aをネジ58で固定し、該基端部57Aから板厚分だけ断落ちした端部方向へ向いた先端部57Bと前記天井取付面55との間に、前記天化粧部材10の上面板52を挟み込んで保持している。つまり、前記天化粧部材10は、前記天レールの端部に長手方向に伸縮可能に設けられ、該天化粧部材10を構造壁Wに押し当てることにより、該天レール4の端部と構造壁Wの間に設けられた空間G3を閉塞するのである。地震により層間変位が生じ、構造壁Wと吊り天井構造体1とが相対的に変位したとしても、前記天化粧部材10が天レール4内に押し込まれるので、天レール4に過度な応力が作用しない。
図12に示すように、縦横に張り巡らせた前記天井支持レール14で天井パネル16の周囲を保持し、隣接する天井パネル16,16の間に臨んだ天井支持レール14の任意の位置に取付金具59を取付ける。そして、前記取付金具59,…を用いて吊り吊り天井構造体1に前記天レール4を取付けるのである。更に詳しくは、前記天井支持レール14は、垂直な吊支板60の下端に、開口溝を下に向けて形成した断面略C字形の係止レール61を有している。前記取付金具59は、本体金具62と支持ボルト63及びナット64とか構成され、前記本体金具62は、長方形の基板の両側縁の対角位置に断面L字形の係止片65,65を折曲形成するとともに、基板の中央部に形成した通孔に頭部66を有する支持ボルト63を上方から挿通し、該支持ボルト63にナット64を螺合した構造である。前記天井パネル16は、端部の下面側に切欠部67を形成し、該切欠部67を前記係止レール61の上部に係合させて保持している。前記取付金具59を前記天井支持レール14の係止レール61に取付けるには、前記天井パネル16,16の端部を持ち上げて、該係止レール61の上縁を開放し、取付金具59の係止片65,65を係止レール61の上縁に係止すると同時に、前記支持ボルト63の頭部66を開口溝から係止レール61の内部に挿入して両開口縁部に係止する。それから、前記天レール4の天井取付面55に設けた通孔に前記支持ボルト63の下部を挿入し、ナット64を螺合して締結する。
最後に、図8、図13及び図14に基づいて、前記壁面ユニット8を更に詳しく説明する。前記壁面ユニット8は、支柱部25と該支柱部25の一側に沿って配置する可動部26とをガイド棒27と圧縮コイルばね28とで、支柱部25に対して可動部26を横方向へ変位可能に連繋するとともに、側方突出方向へ弾性付勢した構造である。前記支柱部25は、強度の高い中空杆体部68の一側面に沿って表裏両側に一対の側面板69,69を延設し、側方へ開放した凹溝70を形成し、前記支柱部25の一側面で前記凹溝70の底面となる区画板71の上下部に前記ガイド棒27を挿通可能な挿通孔72を形成するとともに、該挿通孔72と対向する前記中空杆体部68の他側面に該挿通孔72よりも大きな逃がし孔73を形成している。前記可動部26は、前記支柱部25と略同じ上下長さを有する断面略コ字形の部材であり、外側端部に位置する基端板74の表裏両側から一対の外壁板75,75を延設し、両外壁板75,75の内側に前記支柱部25の両側面板69,69を受け入れることができるようになっており、そして前記基端板74の中央部を内側に凹ませて断面をハット型とし、中央部の後退板76に前記挿通孔72と対応する位置に取付孔77を形成している。
前記ガイド棒27は、金属丸棒であり、両端に螺孔78,78を形成している。そして、前記ガイド棒27の一端を前記可動部26の後退板76の内側に当接するとともに、外側から前記取付孔77に挿通したネジ79を前記螺孔78に螺合して固定する。それから、前記ガイド棒27には前記圧縮コイルばね28を外挿し、該圧縮コイルばね28を圧縮状態で該ガイド棒27の他端部を前記支柱部25の挿通孔72に通し、前記逃がし孔73より挿入したネジ80を前記螺孔78に螺合する。この初期状態で、前記圧縮コイルばね28の一端は前記可動部26の後退板76の内側に当接し、他端は前記支柱部25の区画板71の外側に当接するとともに、前記支柱部25の両側面板69,69の外側に前記可動部26の両外壁板75,75が重なっている。前記ネジ80の頭部若しくはワッシャは前記挿通孔72を通過できない大きさであり、つまり前記挿通孔72に対して抜止め状態とし、前記支柱部25に可動部26を分離しないように連繋する作用をする。ここで、前記支柱部25の表裏両側に設けた一対の側面板69,69と前記可動部26の表裏両側に設けた一対の外壁板75,75とを常に内外に重なるように遊嵌した状態にすることが重要である。一方、前記支柱部25に対して、前記圧縮コイルばね28の弾性力に抗して可動部26が押し込まれた際には、前記ネジ80の頭部若しくはワッシャ及びガイド棒27の端部は、前記逃がし孔73を干渉することなく通過する。また、前記可動部26の基端板74の外側面に、壁面Wなどの固定部に当接するためのゴム製のクッション材81,81を両側に添設している。前記ガイド棒27を固定したネジ79の頭部は、前記基端板74の凹溝部内に位置し、端面から突出しないようになっている。尚、前記ネジ80の頭部若しくはワッシャで、前記ガイド棒27の端部を区画板71の挿通孔72に対して抜止め状態とする構造の他に、該ガイド棒27の端部にEリング等の抜止め金具を嵌着することも可能である。
前記壁面ユニット8は、図1に示すように、構造壁面W、コーナー支柱C及びドア縦枠D等の固定部に隣接する位置に、前記支柱6の代わりに設けられている。そして、耐震性間仕切装置Aに組み込んだ状態では、図8に示すように、前記圧縮コイルばね28が初期状態より更に圧縮され、前記可動部26の端部に設けたクッション材81,81が壁面Wなどの固定部に圧接された状態となる。この場合、前記パネル板7,7の端部によって前記可動部26の内側の一部が外覆されており、前記支柱部25は全く見えないようになっている。
本発明の耐震性間仕切装置を振動試験装置に設置して試験したところ、震度7に相当する揺れでも倒壊することはなく、石膏ボードからなる天井パネル16の縁部の一部が粉状に崩れた以外、間仕切装置自体には外観性における損傷は全く生じなかった。

A 耐震性間仕切装置、 C コーナー支柱、
D ドア縦枠(ドアユニット)、 SU 上スラブ、
SD 下スラブ、 W 壁面、
G1 クリアランス G2 空間
G3 空間
1 吊り天井構造体、 2 フロア構造体、
3 パネル構造体、 4 天レール、
5 地レール、 6 支柱、
7 パネル板、 8 壁面ユニット、
9 横桟、 10 天化粧部材、
13 吊支部材、 14 天井支持レール、
15 ブレース、 16 天井パネル、
17 アジャスター、 18 天保持金具、
19 凹溝、 20 凹溝、
21 係止孔、 22 係止具、
23 パネル受金具、 24 上向きフック部、
25 支柱部、 26 可動部、
27 ガイド棒、 28 圧縮コイルばね、
29 係止金具、 30 上向きフック部、
52 上面板、
53 垂下板、 54 長孔、
55 天井取付面、 56 ネジ、
57 押え金具、 58 ネジ、
59 取付金具、 60 吊支板、
61 係止レール、 62 本体金具、
63 支持ボルト、 64 ナット、
65 係止片、 66 頭部、
67 切欠部、 68 中空杆体部、
69 側面板、 70 凹溝、
71 区画板、 72 挿通孔、
73 逃がし孔、 74 基端板、
75 外壁板、 76 後退板、
77 取付孔、 78 螺孔、
79 ネジ、 80 ネジ、
81 クッション材。

Claims (3)

  1. 上スラブの下面側に構築するとともに、構造壁との間に所定のクリアランスを設けた耐震性の吊り天井構造体と、下スラブの上面側に構築したフロア構造体との間に設けてなる耐震性間仕切装置であって、前記吊り天井構造体の下面に取付けた天レールと前記フロア構造体の上面に取付けた地レールとの間に、上端部は前記天レール、下端部は前記地レールの変位に追従可能となるように、複数の支柱を所定間隔毎に立設するとともに、隣接する支柱を横桟で連結し、該支柱と横桟の連結部は剛接合ではなく、変形可能に接合され、支柱間にそれぞれパネル板を上方変位可能に係止具で係止して複数の支柱とパネル板が一連化したパネル構造体を形成し、地震時の上下スラブの層間変位による支柱の傾斜に伴ってパネル構造体が面内でロッキング変位可能とし、前記係止具は支柱が傾斜した際に各パネル板の一側が支柱に対して持ち上がっても脱落することなく各パネル板の上方変位を許容するものであり、前記パネル板の上端と天レールの天井取付面との間に、正面視略三角形若しくは略台形の空間が形成されることを特徴とする耐震性間仕切装置。
  2. 前記天レールに対して前記パネル板の上部が内外に重なるように配置するとともに、該パネル板の上端から前記吊り天井構造体を構成する天井パネルまでの間隔を50〜90mmに設定してなる請求項1記載の耐震性間仕切装置。
  3. 層間変位角1/40において、前記支柱が傾斜して各パネル板の一側が支柱に対して持ち上がっても脱落することがない請求項1又は2記載の耐震性間仕切装置。
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