まず、本実施例に係る貯遊技媒体管理システムにおける貯遊技媒体管理方法の概念について説明する。図1は、本実施例に係る貯遊技媒体管理システムにおける貯遊技媒体管理方法の概念を説明するための説明図である。図1に示す遊技システムは、台間カード処理機10、遊技機20及び会員管理装置50を含んだ構成を有する。
台間カード処理機10は、台間カード処理機10にて会員カードが読み込まれたならば、接続している遊技機20の遊技機識別番号と読み込んだカードIDを会員管理装置50に通知する。会員管理装置50は、該カードIDに対応する会員の貯玉口座の遊技種毎の貯玉数と、貯玉口座の遊技種毎の再プレイ可能回数とを返信する。
貯玉口座の遊技種毎の再プレイ可能回数は、台間カード処理機10から通知された遊技機識別番号とカードIDとを基にして都度算出する。会員管理装置50は、台間カード処理機10から通知された遊技機識別番号により、当該台間カード処理機10に接続されている遊技機20の遊技種を特定する。また、会員管理装置50は、台間カード処理機10から通知されたカードIDにより当該遊技客の貯玉口座及び遊技種毎の貯玉数を特定する。貯玉再プレイパラメータは遊技機20の遊技種毎に1回の貯玉再プレイを行うのに必要な遊技種毎の貯玉数を定義したパラメータである。貯玉口座の遊技種毎の再プレイ可能回数は、(貯玉数)÷(再プレイ時の引落玉数)で得られた値の小数点以下を切り捨てることによって算出する。
図1に示す例は、台間カード処理機10が遊技レート4円の遊技機20に接続されているケースであり、会員IDが「00101」の遊技客が会員カードを使用して遊技しているケースである。また、該遊技客の貯玉は4円遊技の貯玉が「210」玉、2円遊技の貯玉が「240」玉、1.54円遊技の貯玉が「580」玉、1円遊技の貯玉が「0」玉であり、遊技種が「4円玉遊技」で遊技している場合には、貯玉再プレイを行う為には4円遊技の貯玉であれば「125」玉、2円遊技の貯玉であれば「250」玉、1.54円遊技の貯玉であれば「325」玉、1円遊技の貯玉であれば「500」玉が引落玉数として必要であることを示す。また、上記遊技種毎の貯玉数と遊技種毎の再プレイ時に必要な引落玉数から、貯玉再プレイ可能な回数は、4円遊技の貯玉を使用した場合には1回、2円遊技の貯玉を使用した場合には0回、1.54円遊技の貯玉を使用した場合には1回、1円遊技の貯玉を使用した場合には0回で合計2回の貯玉再プレイが可能である。こうして算出された遊技種毎の貯玉再プレイ可能回数は、遊技種毎の貯玉数と合わせて台間カード処理機10に送付される。
台間カード処理機10は、会員管理装置50から受け付けた遊技種毎の再プレイ可能数と貯玉数とをディスプレイ装置等に表示することによって、遊技客に貯玉口座の状況及び貯玉再プレイの可能数を通知する。
次に、台間カード処理機10は、遊技客が貯玉再プレイの操作を行うと、貯玉再プレイの要求を会員管理装置50に通知する。会員管理装置50は、貯玉再プレイ要求を送付してきた台間カード処理機10に接続する遊技機20の遊技種を特定し、貯玉再プレイ優先設定の情報を参照して、引き落とす貯玉口座のどのレートから引き落とすのかを決定する。具体的には、図1で示す通り、遊技種が4円玉遊技で遊技している場合には、貯玉再プレイ時に貯玉を引き落とす貯玉口座の遊技種の優先度は、高い順に4円遊技の貯玉、2円遊技の貯玉、1.54円遊技の貯玉、1円遊技の貯玉であり、4円遊技の貯玉、2円遊技の貯玉、1.54円遊技の貯玉、1円遊技の貯玉の順に貯玉再プレイパラメータに定義された貯玉再プレイの引落玉数を有しているかを判定し、必要な玉数を有しているレートが見つかったならば貯玉口座の該遊技種の貯玉から貯玉再プレイパラメータに定義された貯玉再プレイ時の引落玉数を減算する。また、会員管理装置50は、貯玉再プレイ許可通知として、貯玉再プレイにより引落玉数を減算した貯玉口座の遊技種と引落玉数と、貯玉口座の更新後の情報に基づいた貯玉数と再プレイ可能回数を返信する。
図1の例では、4円遊技の貯玉で貯玉再プレイする場合には125玉が必要で、4円遊技の貯玉数が210玉あるので、4円遊技の貯玉による貯玉再プレイが可能で、4円遊技の貯玉から125玉減算して、貯玉再プレイ許可通知を返信している。この貯玉再プレイ許可通知では、会員カードが読みこまれた時の返信と比較すると、再プレイ可能回数が1回減って、貯玉数も4円遊技の貯玉が125減った値が返信されている。
台間カード処理機10は、貯玉再プレイ許可通知を受け付けると、貯玉再プレイで貯玉を引き落とした貯玉口座の遊技種と引落玉数をディスプレイ等に表示することによって、遊技客に貯玉口座のどの遊技種の貯玉から何玉引き落とされたのかを通知する。図1の例では4円遊技の貯玉から125玉を引き落として、貯玉再プレイが行われた旨のメッセージ表示が行われる。また、台間カード処理機10は、貯玉再プレイ許可通知で受け付けた貯玉口座の遊技種毎の貯玉数と該貯玉数による貯玉再プレイ可能回数をディスプレイ装置等に表示することによって、遊技客に貯玉口座の遊技種毎の残高と該残高に応じた貯玉再プレイ可能回数を遊技客に通知する。
さらに、遊技客により再度貯玉再プレイの操作が行われると、会員管理装置50は、同様に貯玉再プレイで引き落とす対象の貯玉口座の遊技種の特定と、引き落とす玉数を特定する。図1の例では、4円遊技の貯玉は残玉数が85玉で貯玉再プレイに必要な引落玉数の125玉に足りず、2円遊技の貯玉も残玉数が240玉で貯玉再プレイに必要な引落玉数の250玉に足りず、1.54円遊技の貯玉は残玉数が580玉で貯玉再プレイ玉数の325玉に足りるので、引き落とす貯玉口座の遊技種は1.54円遊技の貯玉とし、325玉を1.54円遊技の貯玉から減算する。また、会員管理装置50は、貯玉再プレイ許可通知として、貯玉再プレイにより1.54円遊技の貯玉から325玉を引き落としたことと、貯玉口座の更新後の情報に基づいた貯玉数と再プレイ可能回数を返信する。
また、台間カード処理機10は、貯玉再プレイ許可通知を受け付けると、貯玉再プレイで貯玉を引き落とした貯玉口座の遊技種と引き落とした玉数をディスプレイ等に表示する。また、台間カード処理機10は、貯玉再プレイ許可通知で受け付けた貯玉口座の遊技種毎の再プレイ可能数と貯玉数をディスプレイ装置等に表示することによって、遊技客に更新後の貯玉口座の状況及び貯玉再プレイの可能回数を通知する。
本実施例では、カード挿入通知や貯玉再プレイ要求に対する返信における貯玉再プレイ可能な回数は、複数の遊技種分をまとめて送付する構成を例に説明を行うが、貯玉再プレイ可能回数がゼロではない貯玉再プレイ優先度の最も高い遊技種の貯玉再プレイ可能回数のみを返信するものとしてもよい。
上述のように、貯遊技媒体口座にて複数の遊技種毎に貯遊技媒体数残高を管理し、貯遊技媒体残高を減算し、減算した値に対応する数の遊技媒体を遊技客に払い出す貯玉再プレイを可能とする。また、貯玉再プレイを行うときに遊技中の遊技種に対応する貯遊技媒体残高が足りない場合において、貯遊技媒体口座の他の遊技種の貯遊技媒体残高から遊技種の価値の違いに応じて換算した値を減算することにより貯玉再プレイを可能とする。また、貯玉再プレイを行うときに、複数の遊技種の貯遊技媒体残高から引き落とすことは遊技客にとっては分かりにくいので、単一の遊技種の貯遊技媒体残高から引き落とものとする。また、遊技客は常時、貯遊技媒体数及び貯玉再プレイ可能回数の参照が可能で、貯玉再プレイ実施時には貯遊技媒体口座の引き落とし元の遊技種と引落玉数を遊技客にディスプレイ表示等によって通知することにより、遊技客にとって利便性の高い貯遊技媒体サービスの運用を実現する。
次に、遊技店のシステム構成及び遊技店のシステムに接続する関連システム構成について説明する。図2は、遊技店のシステム構成を示す図である。図2に示すように、遊技店内の遊技店のシステムは、複数の遊技機20と、各遊技機20にそれぞれ対応して設けられた台間カード処理機10とが設置される。通信回線90には、カード管理装置40と、会員管理装置50とが接続される。
台間カード処理機10は、遊技客が投入した紙幣を受け付けたならば、入金額をカード管理装置40に送信して入金額分のプリペイド価値を加算させ、所定の玉貸し操作がなされたならば、カード管理装置40が管理するプリペイド価値を減算し、減算したプリペイド価値分に対応する遊技玉を遊技機20に払い出す。
また、台間カード処理機10は、カードを受け付けたならば、該カードに関連付けられたプリペイド価値及び持玉数を記憶する。台間カード処理機10は、持玉再プレイ操作を受け付けると、自装置が管理する持玉数を所定数減算し、減算した持玉数を遊技機20に払い出す。また、台間カード処理機10は、計数操作を受け付けると、計数した玉数を自装置が管理する持玉数に加算する。
また、台間カード処理機10は、貯玉再プレイ操作を受け付けると、会員管理装置50が管理する貯玉口座より所定の玉数を減算させ、遊技種毎に決められた所定数の遊技玉を遊技機20に払い出す。本発明では、現在遊技中の遊技種に対応する貯玉口座の遊技種の貯玉だけではなく、現在遊技中の遊技種に対応しない貯玉口座の遊技種の貯玉についても貯玉再プレイに利用することが可能である。また、貯玉再プレイ実施時には貯玉再プレイで引き落とした貯玉口座の遊技種と引き落とした玉数をディスプレイ等に表示することにより、遊技客に貯玉口座のどの遊技種の貯玉のどれだけの玉を使用して貯玉再プレイしたのかを認識させることができる。また、台間カード処理機10は、会員管理装置50より通知された貯玉口座の遊技種毎の貯玉数や再プレイ可能回数等の情報をディスプレイ装置等に表示することができる。
また、台間カード処理機10は、カード返却操作を受け付けたならば、自装置が管理する持玉数をカード管理装置40に通知した上で、カードを排出する処理を行う。
カード管理装置40は、カードのプリペイド価値及び持玉数等をカードデータとして管理する管理装置である。カード管理装置40は、台間カード処理機10からカードIDと入金額を含む入金通知を受信したならば入金額に対応するプリペイド価値を加算してカードデータを更新し、台間カード処理機10からカードIDを含む玉貸要求を受信したならば、該カードIDに対応するプリペイド価値を所定値減算して、玉貸許可を台間カード処理機10に送信する。また、カード管理装置40は、台間カード処理機10からカードIDを含むカード挿入通知を受信したならば、該カードIDに関連付けられたプリペイド価値及び持玉数を台間カード処理機10に通知する。
また、カード管理装置40は、台間カード処理機10から持玉減算要求を受信した場合には、持玉口座の残高を減算し、持玉登録要求を受信した場合には、受信した持玉数に持玉口座の残高を書き換える。また、カード管理装置40は、台間カード処理機10から貯玉再プレイ要求を受信した場合には該貯玉再プレイ要求を会員管理装置50に送信し、会員管理装置50から貯玉再プレイ許可を受信した場合には該貯玉再プレイ許可を対応する台間カード処理機10に送信する。
会員管理装置50は、遊技店に会員登録された会員に係るデータを管理する管理装置である。具体的には、会員に対して発行した会員カードIDに関連づけて、貯玉数、ポイント、暗証番号及び氏名等を管理する。また、会員管理装置50は、台間カード処理機10からカードIDを受け付けると、当該会員に対応付けられた貯玉口座の遊技種毎の貯玉数と貯玉再プレイ回数を通知する。また、会員管理装置50は、カード管理装置40を介して貯玉再プレイ要求を受信した場合には、貯玉口座の残高を所定値減算し、貯玉再プレイ許可を送信する処理を行なう。また、会員管理装置50は、貯玉再プレイ許可の通知として、貯玉再プレイで引き落とした貯玉口座の遊技種と引き落とした玉数と、貯玉再プレイ実施後の貯玉口座の遊技種毎の貯玉数と貯玉再プレイ回数を通知する。
次に、図2に示したシステムで持玉の再プレイを行う場合の持玉再プレイ処理について説明する。台間カード処理機10は、一般カードあるいは会員カードの挿入を受け付けた場合に、カード管理装置40のローカルアドレスを宛先として指定した電文を送信する。この電文は、台間カード処理機10に挿入されているカードのカードIDと、送信元である台間カード処理機10を特定するローカルアドレス若しくは任意の識別情報と、台間カード処理機10の遊技種を特定するための情報と、カード挿入通知とを含む。
カード管理装置40は、台間カード処理機10からカード挿入通知を受信した場合には、該電文内のカードIDに関連付けられた持玉口座の、該電文により特定された遊技種の残高を台間カード処理機10に通知する。
台間カード処理機10は、カード管理装置40から受信した持玉の残高を記憶する。そして、カードID及び遊技種を特定する情報と、持玉減算要求とを含む電文をカード管理装置40に送信する。カード管理装置40は、持玉減算要求を受信した場合には、カードID及び遊技種により特定される持玉口座の遊技種の残高をゼロにクリアする。台間カード処理機10は、持玉再プレイ操作を受け付けた場合には、記憶した持玉の残高を所定数減算し、対応する数の遊技玉を払い出す。
台間カード処理機10は、カード返却操作を受け付けた場合には、カード管理装置40に対して持玉加算要求を含む電文を送信する。この電文は、排出するカードのカードIDと、送信元である台間カード処理機10を特定するローカルアドレス若しくは任意の識別情報と、台間カード処理機10の遊技種を特定するための情報と、持玉の残高と持玉加算要求とを含む。
カード管理装置40は、持玉加算要求を受け付けた場合には、該電文内のカードIDに関連付けられた持玉口座の、該電文により特定された遊技種の残高を受信した残高の値に更新する。
その後、台間カード処理機10は、カード管理装置40にカード排出通知を送信し、カードを排出制御する。
次に、図2に示したシステムで貯玉の再プレイを行う場合の貯玉再プレイ処理について説明する。台間カード処理機10は、会員カードを挿入された場合、若しくは会員カードとして使用可能な携帯端末からカードIDに対応する識別情報を読み取った場合に、カード管理装置40のローカルアドレスを宛先として指定した電文を送信する。この電文は、台間カード処理機10に挿入されているカードのカードID(若しくは携帯端末から読み取ったカードIDに対応する識別情報。以降、カードIDという)と、送信元である台間カード処理機10を特定するローカルアドレス若しくは任意の識別情報と、台間カード処理機10の遊技種を特定するための情報と、カード挿入通知とを含む。
カード管理装置40は、カード挿入通知の電文を会員管理装置50に送信する。会員管理装置50は、カード挿入通知の電文を受信した場合には、該電文内のカードIDに関連付けられた暗証番号と、貯玉口座の遊技種毎の残高と、貯玉口座の遊技種毎の貯玉再プレイ可能回数とを含む貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。
台間カード処理機10は、受信した貯玉再プレイデータを記憶し、貯玉再プレイデータに示された貯玉再プレイ可能回数がゼロでなければ貯玉再プレイ操作を受け付け可能とする。
台間カード処理機10は、貯玉再プレイデータの記憶後、最初に貯玉再プレイ操作を受け付けた場合に、遊技客に対して暗証番号の入力を求め、入力された暗証番号が貯玉再プレイデータに示された暗証番号と一致するかを確認する。
台間カード処理機10は、暗証番号が一致した場合に、カード管理装置40のローカルアドレスを宛先として指定した電文を送信する。この電文は、台間カード処理機10に挿入されているカードのカードIDと、送信元である台間カード処理機10を特定するローカルアドレス若しくは任意の識別情報と、台間カード処理機10の遊技種を特定するための情報と、貯玉再プレイ要求とを含む。
カード管理装置40は、貯玉再プレイ要求の電文を会員管理装置50に送信する。会員管理装置50は、貯玉再プレイ要求の電文を受信した場合には、該電文内のカードIDに関連付けられた貯玉口座のいずれかの遊技種の残高から、貯玉再プレイで払い出す価値に相当する玉数を減算し、減算後の残高を含む貯玉再プレイデータを貯玉再プレイ許可通知として台間カード処理機10に送信する。
台間カード処理機10は、貯玉再プレイデータを受信して貯玉口座の残高を更新し、遊技玉を貯玉再プレイ単位数だけ払い出す。また、受け付けた貯玉再プレイデータの貯玉再プレイ可能回数がゼロとなったならば、貯玉再プレイ操作を受け付け不能とする。受け付けた貯玉再プレイデータの貯玉再プレイ可能回数が1以上であれば、再度貯玉再プレイ操作を受け付け可能であり、貯玉再プレイ操作を受け付けた場合には貯玉再プレイ要求を送信する。2回目以降の貯玉再プレイ操作では、暗証番号の確認は不要である。なお、本実施例では同一の遊技機20での同一会員の2回目以降の貯玉再プレイ操作では暗証番号の確認は不要としたが、暗証番号の入力を貯玉再プレイ操作の都度行うよう設定等で変更できてもよい。
次に、閉店処理における持玉からの貯玉への移行について説明する。カード管理装置40は、閉店処理時にカード管理データの持玉口座の残高を確認し、持玉の残高が「0」より大きい持玉口座が存在する場合には、該持玉口座の残高をカードID及び遊技種とともに会員管理装置50に通知する。会員管理装置50は、カードID及び遊技種により特定される貯玉口座の残高に通知された持玉口座残高を加算して更新する。その後、カード管理装置40は、該持玉口座の残高をゼロにクリアする。
次に、図2に示した台間カード処理機10の外観構成について説明する。図3は、図2に示した台間カード処理機10の外観構成を示す図である。なお、図3には、遊技機20に接続された台間カード処理機10の外観構成を台間カード処理機10として示している。また、併設される遊技機20は、破線で図示している。また、図3では、紙幣のみを受け付ける台間カード処理機10を図示したが、硬貨受け付け用のユニットを設けることもできる。
図3に示すように、台間カード処理機10は、台間カード処理機10の装置の状態を所定色のランプの点灯あるいは点滅で表示する状態表示部11と、遊技玉を貸し出す際の各種紙幣を受け付ける紙幣挿入口12とを有する。また、台間カード処理機10は、タッチパネルディスプレイ等の表示操作部13と、カードを受け付けるカード挿入口14と、遊技玉を遊技機20に投出するノズルユニット17と、遊技機20の下皿から落下させた遊技玉を計数する計数ユニット18とを有する。
次に、図2に示した台間カード処理機10の内部構成について説明する。図4は、図2に示した台間カード処理機10の内部構成を示すブロック図である。図4に示すように、台間カード処理機10は、カードリーダライタ10aと、紙幣搬送部10bと、表示操作部13と、カード収納部16と、通信部19と、記憶部10eと、制御部10fとを有する。また、台間カード処理機10は、ノズルユニット17及び計数ユニット18と接続している。
カードリーダライタ10aは、カード挿入口14に挿入されたカードからカードIDを読み取る読取部である。なお、カード挿入口14に挿入されたカードは、このカードリーダライタ10aを経てカード収納部16に収納される。遊技終了時には、カード収納部16からカードリーダライタ10aに搬送され、最新の情報をカードに関連付けて、カード挿入口14に搬出する。
紙幣搬送部10bは、紙幣挿入口12から挿入された紙幣の金種及び真偽を判別しつつ図示しない紙幣収納部に搬送する搬送部である。表示操作部13は、台間カード処理機10が保有する会員情報や貯玉関連情報等の照会操作や玉貸し操作、持玉再プレイ操作、貯玉再プレイ操作及び計数操作等を行うためのタッチパネル式やテンキー+7セグ方式の入出力装置である。
通信部19は、カード管理装置40及び会員管理装置50とのデータ通信を行うためのインタフェース部である。
記憶部10eは、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等からなる記憶デバイスである。記憶部10eは、カードID10e1、持玉データ10e2、プリペイド価値10e3及び貯玉データ10e4を記憶する。
カードID10e1は、カードリーダライタ10aにより読み取られたカードIDである。カード挿入口14からカード収納部16にカードが搬送される場合には、この搬送途中でカードリーダライタ10aにより読み取られたカードIDによってカードID10e1が更新される。また、カードが挿入されていない状態で入金が行なわれたならば、カード収納部16からカードリーダライタ10aにカードが搬送され、カードリーダライタ10aにより読み取られたカードIDによってカードID10e1が更新される。なお、本実施例ではカードが挿入されていない状態の入金操作で、カード収納部16からカードリーダライタ10aにカードが搬送され、カードリーダライタ10aにより読み取られたカードIDによってカードID10e1が更新されるとしたが、これに限定するものではない。最後にカードが排出された時に、カード収納部16の一番上にあるカードをカードリーダライタ10aに搬送してカードIDを読み取って、カードID10e1を更新するものとしてもよい。
持玉データ10e2は、遊技客の現時点の持玉数を示す。持玉数は、カード管理装置40の持玉口座から取得するか、若しくは計数ユニット18による計数により加算され、持玉再プレイ処理により減算される。プリペイド価値10e3は、遊技客の現時点のプリペイド価値の残高を示す。プリペイド価値10e3は、カード管理装置40のカードIDに関連付けられて管理されているプリペイド価値情報から取得するか、紙幣挿入口12に紙幣が挿入されると、この紙幣分に相当するプリペイド価値を加算され、玉貸しの処理により減算される。
貯玉データ10e4は、会員管理装置50から通知された貯玉口座に係る情報を記憶しており、貯玉口座の遊技種毎の貯玉数と貯玉口座の遊技種毎の貯玉再プレイ可能回数を記憶している。
制御部10fは、台間カード処理機10を全体制御する制御部であり、データ管理部10f1、カード処理部10f2、貯玉情報表示部10f3及び貯玉再プレイ処理部10f4を有する。実際には、これらの機能部に対応するプログラムを図示しないROM等の不揮発性メモリに記憶しておき、これらのプログラムをCPU(Central Processing Unit)にロードして実行することにより実現される。
データ管理部10f1は、記憶部10eに記憶した持玉データ10e2及びプリペイド価値10e3を管理する管理部である。データ管理部10f1は、遊技客により玉貸し操作が行われると、カード管理装置40に玉貸要求を送信し、カード管理装置40から玉貸許可を受信した場合に所定の数(例えば「250」)の遊技玉を貸し出す。この貸出により、カード管理装置40が管理するプリペイド価値は、所定数減算され、プリペイド価値10e3は減算後の値に更新される。また、データ管理部10f1は、紙幣挿入口12に紙幣が挿入されると、この紙幣分に相当する金額をカード管理装置40に通知する。この入金操作により、カード管理装置40が管理するプリペイド価値は、入金額相当分が加算され、プリペイド価値10e3は加算後の値に更新される。
また、データ管理部10f1は、計数ユニット18が遊技玉を計数した場合には、計数した玉数を持玉データ10e2に加算する。また、データ管理部10f1は、持玉再プレイ操作を受け付けたならば、持玉データ10e2を所定数(例えば25玉)単位で減算して、減算した玉数を遊技機20に払い出す。持玉再プレイ操作を受け付けた際に、持玉データ10e2が所定数未満である場合には、該玉数をノズルユニット17より払い出して、持玉データ10e2を0とする。
カード処理部10f2は、カード挿入口14からカードを受け付けたならば、カードリーダライタ10aによりカードIDを読み取らせ、カードID10e1として記憶部10eに記憶させる。また、カード処理部10f2は、カードID10e1をカード管理装置40に送信して、該カードIDに関連付けられたプリペイド価値及び持玉口座残高をカード管理装置40から受信する。受信したプリペイド価値は、プリペイド価値10e3として記憶部10eに格納し、持玉口座の残高は持玉データ10e2として記憶部10eに格納する。また、カード処理部10f2は、カードID10e1をカード管理装置40を経由して会員管理装置50に送信して、貯玉口座の遊技種毎の貯玉数と、貯玉口座の遊技種毎の再プレイ可能回数をカード管理装置40を経由して会員管理装置50から受信する。受信した貯玉口座の遊技種毎の貯玉数と、貯玉口座の遊技種毎の再プレイ可能回数は貯玉データ10e4に記憶する。
また、カード処理部10f2は、カード返却操作を受け付けたならば、持玉データ10e2と、カードID10e1とを含む持玉更新要求をカード管理装置40に送信してカードデータを更新させる。その後、持玉データ10e2及びプリペイド価値10e3を0にクリアし、カード挿入口14からカードを返却する。
貯玉情報表示部10f3は、会員管理装置50が受け付けた貯玉データ10e4の内容を表示操作部13に表示する。本機能により遊技客は、貯玉口座の遊技種毎の貯玉数や遊技中の遊技種での貯玉再プレイの可能回数を確認することができる。
また貯玉再プレイ処理部10f4は、貯玉再プレイ操作を受け付けたならば、会員管理装置50に貯玉再プレイの許可を求め、許可を受けたならば所定の玉数を遊技機20に払い出す。会員管理装置50は、貯玉再プレイ操作により、管理している貯玉数から所定の玉数の減算を行う。また、貯玉再プレイ処理部10f4は、会員管理装置50からの貯玉再プレイの許可の通知で送付されてくる、貯玉再プレイで引き落とした貯玉口座の遊技種と引き落とした玉数をディスプレイ等に表示することによって、遊技客に貯玉再プレイで貯玉口座のどの遊技種の貯玉からどれだけ引き落としたのかを認識させることができる。
次に、図2に示した台間カード処理機10の本実施例に係るデータ構成について説明する。図5は、台間カード処理機10の本実施例に係るデータ構成について説明するための説明図である。
貯玉データ10e4は、カードID10e1に対応する貯玉口座の遊技種毎の貯玉数と、貯玉口座のそれぞれの遊技種の貯玉で可能な貯玉再プレイ回数を記憶している。図5に示す貯玉データ10e4は、貯玉口座の4円遊技の貯玉数が「210」で貯玉再プレイ可能回数が「1」で、2円遊技の貯玉数が「240」で貯玉再プレイ可能回数が「0」で、1.54円遊技の貯玉数が「580」で貯玉再プレイ可能回数が「1」で、1円遊技の貯玉数が「0」で貯玉再プレイ可能回数が「0」で、あることを示す。
次に、図2に示した台間カード処理機10の貯玉再プレイの処理手順について説明する。図6は、台間カード処理機10の貯玉再プレイの処理手順について説明するためのフローチャートである。
貯玉再プレイ処理部10f4は、遊技客による貯玉再プレイ操作の実施の有無を判定(ステップS101)して、貯玉再プレイ操作が実施されている場合(ステップS101;Yes)には、貯玉データ10e4を参照して、本貯玉再プレイ操作による貯玉引落の対象となる貯玉口座の遊技種が現在遊技中の遊技種と一致するか否かの判定を行う(ステップS102)。貯玉引落の対象となる貯玉口座の遊技種が現在遊技中の遊技種と一致する場合(ステップS102;Yes)には、ステップS105の処理に移行する。
貯玉引落の対象となる貯玉口座の遊技種が現在遊技中の遊技種と一致しない場合(ステップS102;No)には、表示操作部13等に貯玉引落の対象となる貯玉口座の遊技種を表示して、表示した貯玉口座の遊技種から引き落とすことの確認操作を促すメッセージを表示する(ステップS103)。引き落とす貯玉口座の遊技種の確認が得られなかった場合(ステップS104;No)には、処理を終了する。
また、引き落とす貯玉口座の遊技種の確認が得られた場合(ステップS104;Yes)には、カードID10e1及び接続されている遊技機20の遊技機識別番号を指定して、カード管理装置40を経由して会員管理装置50に貯玉再プレイ要求を送信する(ステップS105)。
貯玉再プレイ処理部10f4は、会員管理装置50からの貯玉再プレイ要求に対する応答を受け付けて、貯玉口座の遊技種毎の貯玉数と貯玉口座の遊技種毎の貯玉再プレイ可能回数を、貯玉データ10e4に記憶させる(ステップS106)。ステップS106の処理により、以降、台間カード処理機10で貯玉数や貯玉再プレイ可能回数の照会を行った場合には、更新後の貯玉口座の情報に準拠した情報の参照が可能となる。貯玉再プレイの要求に対する応答が貯玉再プレイ許可の場合(ステップS107;Yes)には、会員管理装置50が貯玉再プレイ許可通知に添付して送信してくる貯玉再プレイで貯玉を引き落とした貯玉口座の遊技種と、引き落とした玉数を表示操作部13に表示する(ステップS108)。
最後に、貯玉再プレイ処理部10f4は、所定の玉数をノズルユニット17より遊技機20に払い出しを行い(ステップS109)、処理を終了する。
貯玉再プレイ操作が行われていない場合(ステップS101;No)や、貯玉再プレイ要求に対する応答が許可ではない場合(ステップS107;No)には、処理を終了する。
次に、図2に示した会員管理装置50の本実施例に係る内部構成を説明する。図7は、会員管理装置50の本実施例に係る内部構成を示すブロック図である。図7に示すように、会員管理装置50は、画面表示部51と入力部52と接続される。画面表示部51は、液晶パネルを利用したディスプレイ装置等であり、入力部52は、キーボードやマウス等である。また、会員管理装置50は、通信部53、記憶部54及び制御部55を有する。通信部53は、通信回線90を介して台間カード処理機10及びカード管理装置40等とデータ通信するためのインタフェース部である。
記憶部54は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等の記憶デバイスであり、会員データ54aと貯玉再プレイパラメータ54bと貯玉再プレイ優先設定54cと貯玉再プレイ可能回数データ54dとを有する。会員データ54aは、会員の氏名、住所、電話番号、暗証番号、携帯電話端末の識別ID等の会員個人情報と、遊技種毎の貯玉数である貯玉情報とを、カードIDに対応付けたデータである。
貯玉再プレイパラメータ54bは、遊技種毎に貯玉再プレイの実施に必要な貯玉口座の遊技種毎の貯玉数を定義したデータである。貯玉再プレイ優先設定54cは、遊技種毎に貯玉再プレイを行う場合に貯玉を引き落とす貯玉口座の遊技種の優先度を設定したデータである。
貯玉再プレイ可能回数データ54dは、台間カード処理機10からカードIDが通知されてきた場合や、貯玉再プレイ操作が行われた時に、その時の会員データ54aの貯玉情報と貯玉再プレイパラメータ54bとから、貯玉口座の遊技種毎に貯玉再プレイ可能な回数を算出したものである。
制御部55は、会員管理装置50を全体制御する制御部であり、会員データ管理部55a、貯玉再プレイ処理部55b及び貯玉再プレイ可能回数算出処理部55cを有する。実際には、これらの機能部に対応するプログラムを図示しないROM等の不揮発性メモリに記憶しておき、これらのプログラムをCPU(Central Processing Unit)にロードして実行することにより実現される。
会員データ管理部55aは、会員データ54aに対するデータの登録、照会、更新及び削除を行う処理部である。また、会員データ管理部55aは、会員データ54aを通知する処理部でもあり、台間カード処理機10からカード挿入通知を受信した場合には、該カード挿入通知に含まれるカードIDに対応付けられた貯玉口座の遊技種毎の貯玉数と、貯玉再プレイ可能回数算出処理部55cによって算出された貯玉口座の遊技種毎の貯玉再プレイ可能回数と、氏名、暗証番号等の会員個人情報を台間カード処理機10に送信する。
貯玉再プレイ処理部55bは、台間カード処理機10からカードIDと遊技機識別番号を含む貯玉再プレイ要求を受け付けたならば、貯玉再プレイの可否を判定し、貯玉再プレイが可能な場合には、貯玉再プレイ許可の応答として貯玉再プレイで貯玉を引き落とした貯玉口座の遊技種と引き落とした玉数と、貯玉口座の遊技種毎の残貯玉と、貯玉口座の遊技種毎の貯玉再プレイ可能回数とを返信する。
具体的には、まず、台間カード処理機10から受け付けた貯玉再プレイ要求に含まれる遊技機識別番号から特定した台間カード処理機10に接続する遊技機20の遊技種と、貯玉再プレイ優先設定54cの情報とから、貯玉再プレイによって貯玉を引き落とす貯玉口座の遊技種の優先度を決定する。こうして決定された優先度と会員データ54aの貯玉情報と、貯玉再プレイパラメータ54bとから貯玉再プレイの可否の判定を行い、貯玉再プレイが可能な場合には貯玉を引き落とす貯玉口座の遊技種と、引き落とす玉数を決定する。貯玉再プレイ処理部55bは、決定された引落玉数を、会員データ54aの貯玉情報の決定された遊技種の貯玉から減算する。また、貯玉再プレイ処理部55bは、貯玉再プレイ許可として、貯玉を引き落とした貯玉口座の遊技種と引き落とした玉数と、貯玉引落後の貯玉口座の遊技種毎の貯玉数と、貯玉再プレイ可能回数算出処理部55cによって算出された貯玉口座の遊技種毎の貯玉再プレイ可能回数を返信する。
貯玉再プレイ可能回数算出処理部55cは、台間カード処理機10からカード挿入通知に対する返信をする場合及び台間カード処理機10からの貯玉再プレイ要求に対する貯玉再プレイ許可の応答を返信する場合に、貯玉口座の遊技種毎の貯玉数に対する貯玉再プレイ可能回数を算出して貯玉再プレイ可能回数データ54dに書き込む。貯玉口座の遊技種毎の貯玉再プレイ可能回数は、遊技客の分かり易さを考慮して、1回の貯玉再プレイを行う場合には貯玉口座の単一の遊技種の貯玉から貯玉再プレイで払い出される玉数の価値に相当する貯玉数を引き落とせることを条件として算出する。
次に、図2に示した会員管理装置50の本実施例に係るデータ構成について説明する。図8は、会員管理装置50の本実施例に係るデータ構成について説明するための説明図である。
会員データ54aは、カードIDと、会員の氏名、住所、電話番号、暗証番号などの会員個人情報と、遊技種毎の貯玉数とを有する。図8に示す会員データ54aは、カードID「00101」に会員個人情報と、4円玉遊技の貯玉が「210」玉と、2円玉遊技の貯玉が「240」玉と、1.54円玉遊技の貯玉が「580」玉と、1円玉遊技の貯玉が「0」玉等を含む貯玉情報とを関連付けている。
貯玉再プレイパラメータ54bは、遊技種毎に1回の貯玉再プレイで引き落とされる貯玉数を貯玉口座の貯玉種毎に設定したテーブルであり、同一遊技種では貯玉口座のどのレートを利用しても引き落とされる価値は同一になるように設定される。図8に示す貯玉再プレイパラメータ54bでは、4円玉遊技で貯玉再プレイを行う場合には、4円玉遊技の貯玉を利用する場合には「125」玉、2円玉遊技の貯玉を利用する場合には「250」玉、1.54円玉遊技の貯玉を利用する場合には「325」玉、1円玉遊技の貯玉を利用する場合には「500」玉が必要で、2円玉遊技で貯玉再プレイを行う場合には、4円玉遊技の貯玉を利用する場合には「75」玉、2円玉遊技の貯玉を利用する場合には「150」玉、1.54円玉遊技の貯玉を利用する場合には「195」玉、1円玉遊技の貯玉を利用する場合には「300」玉が必要で、1.54円玉遊技で貯玉再プレイを行う場合には、4円玉遊技の貯玉を利用する場合には「50」玉、2円玉遊技の貯玉を利用する場合には「100」玉、1.54円玉遊技の貯玉を利用する場合には「130」玉、1円玉遊技の貯玉を利用する場合には「200」玉が必要で、1円玉遊技で貯玉再プレイを行う場合には、4円玉遊技の貯玉を利用する場合には「25」玉、2円玉遊技の貯玉を利用する場合には「50」玉、1.54円玉遊技の貯玉を利用する場合には「65」玉、1円玉遊技の貯玉を利用する場合には「100」玉が必要であることを示す。
図8に示す貯玉再プレイパラメータ54bの設定値は、遊技種が「4円玉遊技」と「2円玉遊技」と「1.54円玉遊技」と「1円玉遊技」であった場合の一例でありこれに限定されるものではない。図8の貯玉再プレイパラメータ54bの設定例では、貯玉再プレイ時に4円玉遊技では125玉、2円玉遊技では150玉、1.54円玉遊技では130玉、1円玉遊技では100玉が払い出されることとなるが、25玉を最小単位としてその倍数となることなどを考慮した設定値にしてもよい。また、図8の貯玉再プレイパラメータ54bの設定例では、貯玉再プレイ時の払い出される遊技玉の価値は4円玉遊技では125玉で500円、2円玉遊技では150玉で300円、1.54円玉遊技では130玉で200円、1円玉遊技では100玉で100円であるが、払い出される遊技玉の価値で1000円を割り切れる値になることなどを考慮した設定値にしてもよい。貯玉再プレイパラメータ54bの設定値の決定方法や、貯玉再プレイパラメータ54bの他の設定例については後述する。
貯玉再プレイ優先設定54cは、遊技種毎に貯玉再プレイを行う場合に貯玉を引き落とす貯玉口座の遊技種の優先度の設定であり、優先度は値が小さい方が高いものとして1、2、3、4の順に優先度が低くなるものとする。図8に示す貯玉再プレイ優先設定54cは、4円玉遊技の場合には、貯玉再プレイで貯玉を引き落とす貯玉口座の遊技種の優先度の高い順番は4円玉遊技の貯玉、2円玉遊技の貯玉、1.54円玉遊技の貯玉、1円玉遊技の貯玉で、2円玉遊技の場合には、貯玉再プレイで貯玉を引き落とす貯玉口座の遊技種の優先度の高い順番は2円玉遊技の貯玉、4円玉遊技の貯玉、1.54円玉遊技の貯玉、1円玉遊技の貯玉で、1.54円玉遊技の場合には、貯玉再プレイで貯玉を引き落とす貯玉口座の遊技種の優先度の順番は1.54円玉遊技の貯玉、4円玉遊技の貯玉、2円玉遊技の貯玉、1円玉遊技の貯玉で、1円玉遊技の場合には、貯玉再プレイで貯玉を引き落とす貯玉口座の遊技種の優先度の高い順番は1円玉遊技の貯玉、4円玉遊技の貯玉、2円玉遊技の貯玉、1.54円玉遊技の貯玉であることを示す。
貯玉再プレイ可能回数データ54dは、貯玉口座の遊技種毎に再プレイ可能な回数を算出したものであり、貯玉口座の遊技種と再プレイ可能回数を対応付けたものである。図8に示す貯玉再プレイ可能回数データ54dは、当該台間カード処理機10における4円玉遊技の貯玉での再プレイ可能回数が1回で、2円玉遊技の貯玉での再プレイ可能回数が0回で、1.54円玉遊技の貯玉での再プレイ可能回数が1回で、1円玉遊技の貯玉での再プレイ可能回数が0回で、合計2回の貯玉再プレイが可能であることを示している。
次に、図2に示した会員管理装置50の貯玉再プレイ時の処理手順について説明する。図9は、会員管理装置50の貯玉再プレイ時の処理手順について説明するためのフローチャートである。ここで説明する会員管理装置50の貯玉再プレイ時の処理は、図6のステップS105の台間カード処理機10からの貯玉再プレイ要求を受け付けて、ステップS106の台間カード処理機10への貯玉再プレイ応答を返信するまでの処理である。
まず、貯玉再プレイ処理部55bは、台間カード処理機10からの貯玉再プレイ要求が受け付けられているか否かの判定(ステップS201)を行い、貯玉再プレイ要求を受け付けている場合には(ステップS201;Yes)、貯玉再プレイ要求に含まれる遊技機識別番号から遊技機20の遊技種を特定する(ステップS202)。貯玉再プレイ要求を受け付けていない場合には(ステップS201;No)、処理終了となる。
次に、貯玉再プレイ可能回数算出処理部55cは、ステップS202で特定された遊技種と、貯玉再プレイ要求に含まれるカードIDで特定される会員データ54aの当該カードIDに対応する貯玉情報と、貯玉再プレイパラメータ54bとから貯玉再プレイ可能回数データ54dを算出する(ステップS203)。具体的には、ステップS202で特定された遊技種と貯玉再プレイパラメータ54bで、貯玉再プレイを行おうとしている遊技機20の貯玉再プレイに必要な貯玉口座の遊技種毎の貯玉数を決定し、カードIDで特定される会員データ54aの当該カードIDに対応する貯玉情報とから、貯玉口座の遊技種毎の残高で再プレイ可能な回数を算出して、貯玉再プレイ可能回数データ54dに記憶する。算出方法は、貯玉口座の遊技種毎に(貯玉数)÷(貯玉再プレイに必要な引落玉数)で得られた値の小数点以下を切り捨てることによって算出する。
次に、貯玉再プレイ処理部55bは、貯玉再プレイ可能回数データ54dの合計の再プレイ可能回数が正の整数である場合には(ステップS204;Yes)、貯玉再プレイ処理が可能であると判定して、貯玉再プレイ可能回数データ54dとステップS202で特定された遊技種と貯玉再プレイ優先設定54cとから貯玉を引き落とす貯玉口座の遊技種を決定する(ステップS205)。具体的にはステップS202で特定された遊技種と貯玉再プレイ優先設定54cで貯玉を引き落とす貯玉口座の遊技種毎の優先度が決定されるので、貯玉再プレイ可能回数データ54dの再プレイ回数が正の整数である遊技種の内で優先度の最も高い遊技種を、貯玉を引き落とす対象の遊技種とする。
次に、貯玉再プレイ処理部55bは、貯玉再プレイ要求に含まれるカードIDで特定される会員データ54aの当該カードIDに対応する貯玉情報のステップS205で決定された遊技種の貯玉から、貯玉再プレイパラメータ54bに定義されている再プレイ時の引落玉数を減算する(ステップS206)。
また、貯玉再プレイ処理部55bは、貯玉再プレイ可能回数データ54dのステップS205で決定された遊技種の再プレイ可能回数を1減算する(ステップS207)。また貯玉再プレイ処理部55bは、貯玉再プレイ許可応答としてステップS206の更新後の貯玉口座の遊技種毎の貯玉数と貯玉再プレイ可能回数データ54dと、本貯玉再プレイ処理で貯玉を引き落とした貯玉口座の貯玉種と引き落とした玉数を、台間カード処理機10に送信して(ステップS208)、処理終了となる。
ステップS203で貯玉再プレイ回数算出の結果、貯玉口座のいずれの遊技種の貯玉でも貯玉再プレイ回数が「0」である場合(ステップS204;No)には、当該遊技客の貯玉口座の状況では当該遊技種での貯玉再プレイはできないと判定し、貯玉再プレイ不許可の応答を台間カード処理機10に対して送信して(ステップS209)、処理終了となる。
次に、図8に示した貯玉再プレイパラメータ54bの設定値の決定方法について説明する。図10は、貯玉再プレイパラメータ54bの設定値の決定方法について説明するための説明図である。
まず、貯玉再プレイパラメータ54bの設定にあたって、決定しなければならないのは運用する遊技種と、遊技種毎の貯玉再プレイ時の払い出される遊技玉の価値である。図10に示す貯玉再プレイパラメータ54bは、運用する遊技種は4円玉遊技、2円玉遊技、1.54円玉遊技及び1円玉遊技であることを示している。また、図10に示す貯玉再プレイパラメータ54bは、遊技種毎の貯玉再プレイ時の払い出される遊技玉の価値は、4円玉遊技が500円、2円玉遊技が300円、1.54円玉遊技が200円、1円玉遊技が100円に対応した設定値である。
また、上記の、運用する遊技種と遊技種毎の貯玉再プレイ時の払い出される遊技玉の価値を決定するにあたって考慮すべき事項は、貯玉再プレイで払い出される玉の価値と貯玉再プレイ時に貯玉口座から引き落とされる価値を一致させなければならないということである。ある遊技種(Aとする)における貯玉再プレイで払い出される遊技玉の価値を、遊技玉の整数倍で表現できない遊技種(Bとする)の貯玉は、遊技種Aの貯玉再プレイには利用できない。つまり、遊技種毎の貯玉を遊技種間で貯玉再プレイにお互いに利用できるようにするためには、上記の「貯玉再プレイで払い出される玉の価値と貯玉再プレイ時に貯玉口座から引き落とされる価値を一致させなければならない」という条件を満たすように、運用する遊技種と遊技種毎の貯玉再プレイ時の払い出される遊技玉の価値を決定する必要がある。
図10の左側の表は、遊技種と、その遊技種の100円あたりの貸出玉数と、再プレイ時の払出価値を100円、200円、300円、400円、500円、1000円としたときに、それぞれの払出価値毎の引落可否を示すものであり、払出価値毎の引落可否については引落玉数が整数で引落可能(○で表す)なのか、引落玉数が整数とはならないので引落不可(×で表す)なのかを示している。
図10の貯玉再プレイパラメータ54bは、すべての遊技種間でそれぞれの遊技種の貯玉を貯玉再プレイにお互いに利用できることを考慮したものである。図10の左側の表を利用して、遊技種間でそれぞれの遊技種の貯玉を貯玉再プレイにお互いに利用できるように、運用する遊技種と、遊技種毎の貯玉再プレイ時の払い出される遊技玉の価値を決定する。遊技種を4円玉遊技、2円玉遊技、1.54円玉遊技及び1円玉遊技とした場合には、再プレイ払出価値を100円、200円、300円、400円、500円、1000円のいずれにしても、すべての遊技種の貯玉ですべての払出価値を引き落とすことが可能である。貯玉再プレイによる払出価値を、図10左の表に破線の楕円で示した通り、4円玉遊技が500円、2円玉遊技が300円、1.54円玉遊技が200円、1円玉遊技が100円とした場合、4円玉遊技で他の遊技種の貯玉を使用して貯玉再プレイの可否は破線の四角で囲んだ部分ですべて「○」(引落可能)であり、その引落玉数を算出したものを貯玉再プレイパラメータ54bに設定した。同様にして、2円玉遊技、1.54円玉遊技及び1円玉遊技についても、他の遊技種の貯玉をからの引き落としは「○」(引落可能)であり、それぞれの引き落とし玉数を算出することによって、貯玉再プレイパラメータ54bを完成させることができる。
次に、図8に示した貯玉再プレイパラメータ54bの他の設定例(1)について説明する。図11は、貯玉再プレイパラメータ54bの他の設定例(1)について説明するための説明図である。図11の左の表は、図10の左の表と同じなのでデータ構造や値の意味に関する説明は省略する。
図11に示す貯玉再プレイパラメータ54bでは、運用する遊技種を4円玉遊技、2円玉遊技、1.6円玉遊技及び1円玉遊技とした。1.6円玉遊技を選択した場合には、図11の左の表の破線の四角で示した部分が「×」(引落不可能)であり、貯玉再プレイで払い出される玉の価値が100円、300円、500円の場合には1,6円玉遊技の貯玉から引き落とすことはできない。
貯玉再プレイによる払出価値を図11の左の表に破線の楕円で示したように、4円玉遊技が500円、2円玉遊技が300円、1.6円玉遊技が200円、1円玉遊技が100円とした場合には、上記の通り、貯玉再プレイで払い出される玉の価値が500円の4円玉遊技と、貯玉再プレイで払い出される玉の価値が300円の2円玉遊技と、貯玉再プレイで払い出される玉の価値が100円の1円玉遊技では、貯玉再プレイに1.6円玉遊技の貯玉を利用できない。
次に、図8に示した貯玉再プレイパラメータ54bの他の設定例(2)について説明する。図12は、貯玉再プレイパラメータ54bの他の設定例(2)について説明するための説明図である。
図10および図11で示した貯玉再プレイパラメータ54bの設定例では、「貯玉再プレイで払い出される玉の価値と貯玉再プレイ時に貯玉口座から引き落とされる価値を一致させなければならない」ということが制約事項であったが、図12で示す貯玉再プレイパラメータ54b設定例では、「貯玉口座から引き落とす玉数が25玉の倍数である」(追加制約Aとする)と、「貯玉再プレイ時の払出価値が1000の約数であること」(追加制約Bとする)を追加した例を示す。
図12の左の表は、追加制約Aを考慮したものであり、払出玉数が整数で25の倍数なので引落可能(○で表す)なのか、払出玉数が整数だが25の倍数ではないので引落不可能(△で表す)なのか、払出す玉数が整数でないので引落不可能(×で表す)なのかを示している。また追加制約Bを考慮すると、再プレイ払出価値として300円と400円の設定はできない。
図12の貯玉再プレイパラメータ54bの設定値は、図12の左の表を利用して追加制約Bも考慮して、すべての遊技種間でそれぞれの遊技種の貯玉を貯玉再プレイにお互いに利用できる設定値の例である。遊技種を4円玉遊技、2円玉遊技、1.33円玉遊技及び1円玉遊技とした場合には、再プレイ払出価値を100円、200円、500円、1000円のいずれにしても、すべての遊技種の貯玉ですべての払出価値を引き落とすことが可能である。貯玉再プレイによる払出価値を、図12左の表に破線の楕円で示した、4円玉遊技が500円、2円玉遊技が200円、1.33円玉遊技が200円、1円玉遊技が100円とした。図12の貯玉再プレイパラメータ54bは、遊技種を4円玉遊技、2円玉遊技、1.33円玉遊技及び1円玉遊技として、遊技種毎の払出価値を4円玉遊技が500円、2円玉遊技が200円、1.33円玉遊技が200円、1円玉遊技が100円とした場合に関して、遊技種毎の貯玉再プレイで引き落とす貯玉数を、貯玉口座の遊技種毎に算出して作成したものである。
上述してきたように、本実施例では、会員管理装置50の会員データ54aにて貯玉口座として会員のカードIDに関連付けて遊技種毎に貯玉数を管理し、台間カード処理機10における貯玉再プレイ操作によって貯玉口座の残高を減算することによって貯玉した遊技媒体を再使用可能とし、貯玉再プレイを実施する遊技機20の遊技種と減算を行う貯玉口座の遊技種が異なる場合にも遊技種の違いに応じて減算する値を換算するよう構成したので、遊技客にとって利便性の高い貯遊技媒体サービスの運用を実現することができる。
なお、上述の実施例では、遊技玉の貯玉を利用して再プレイする場合を例に説明を行なったが、本発明は遊技媒体を遊技玉に限定するものではなく、メダル等の任意の遊技媒体の貯遊技媒体を利用して再プレイする場合にも適用可能である。
また、上述の実施例では、上位管理装置としてカード管理装置40と会員管理装置50を使用して実現したが、本発明はこれに限定されるものではなく、カード管理装置40と会員管理装置50を統合した1つの管理装置で実現してもよい。
また、上述の実施例では、貯玉再プレイ1回で払い出す玉の合計価値を100円単位となるようにしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、貯玉再プレイ1回で払い出す玉の合計価値を10円単位やそれ以外の単位としてもよい。
また、上述の実施例では、貯玉管理において貯玉口座の別の遊技種の残高を貯玉再プレイに利用することを例に説明を行なったが、本発明は貯玉管理に限定されるものではなく、持玉管理における持玉再プレイにも適用可能である。
また、上述の実施例では、貯玉再プレイの操作を台間カード処理機10で実施する場合を例に説明を行ったが、本発明は貯玉再プレイの操作を台間カード処理機10に限定されるものではなく、島端再プレイ機などの貯玉再プレイ操作を行うことのできる装置に適用することもできる。
また、上述の実施例では、遊技媒体数を関連づける媒体であるカードの形態についての詳細な説明を省略したが、かかるカードには、磁気カード、ICカード等が含まれる。また、ここでは説明の便宜上「カード」を例にとって説明したが、かかるカード以外に、チップ、スティック、携帯端末等を用いる場合に本発明を適用することもできる。特に、ICチップ付携帯端末を媒体として用いる場合は、当該携帯端末のICチップから非接触にて取得可能な識別情報を用いて携帯端末を一意に識別できるため、当該識別情報に関連付けて遊技媒体数を管理することができる。
また、上述の実施例で図示した各構成は機能概略的なものであり、必ずしも物理的に図示の構成をされていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。