本明細書中にあって持玉とは、遊技客が遊技において獲得した遊技媒体または当該遊技媒体数を示すデータであって、その当日中(閉店より前の時間)のみ遊技に再度供することができるものを言う。貯玉とは、遊技客が遊技において獲得した遊技媒体また当該遊技媒体数を示すデータであって、翌日以降(閉店より後の時間)も遊技に再度供することができるものを言う。持玉は、一般遊技客および会員遊技客の双方が使用可能であり、遊技台を移動した場合等に使用する。貯玉は通常、会員遊技客のみが使用可能であり、獲得した遊技媒体を翌日以降の遊技に用いる場合に使用する。貯玉の使用には所定の手数料が課される(手数料は遊技媒体数を減算することで徴収される)ことが通常であるが、時間帯や会員種別によって徴収しないこととしてもよい。
まず、本実施例に係る遊技システムの概念について説明する。図1は、本実施例に係る遊技システムの概念を説明するための説明図である。図1に示す遊技システムは、会員管理装置50、景品管理装置60及び台間カード処理機10を含んだ構成を有する。
会員管理装置50は、遊技店に会員登録された会員の会員データ54bを管理する装置である。また、会員管理装置50は、遊技店で運用されているレートをレート管理データ54aにより管理する。
レート管理データ54aは、各レートが運用中であるか休眠中であるかを示すデータである。運用中とは、該レートで遊技可能な遊技機が遊技店内で稼働中である状態である。休眠中とは、該レートで遊技可能な遊技機が遊技店内で稼働していない状態である。図1に示すレート管理データ54aは、1玉4円で貸し出されたパチンコ玉を用いる4円パチンコが運用中であり、1玉2円で貸し出されたパチンコ玉を用いる2円パチンコが休眠中であり、1玉1円で貸し出されたパチンコ玉を用いる4円パチンコが運用中であることを示している。
会員データ54bは、会員IDに各レートの貯玉口座を対応付けたデータである。会員IDは、会員を一意に識別する識別情報であり、該会員に発行された会員カードのカードIDを会員IDとして用いる。各レートの貯玉口座は、それぞれ玉数、取引内容及び取引日時の項目を有する。玉数は、貯玉口座に対応付けられたパチンコ玉又はメダルの数、すなわち残高を示す。取引内容は、貯玉口座を最後に利用した時の取引の内容を示す。取引日時は、貯玉口座を最後に利用した日時を示す。
図1に示す会員データ54bでは、4円パチンコの貯玉口座の玉数は「1500」、取引内容は貯玉と景品との交換を示す「交換」、取引日時は「2011.10.18 14:05」である。また、2円パチンコの貯玉口座の玉数は「2500」、取引内容は持玉を貯玉に移行したことを示す「貯玉」、取引日時は「2011.09.03 20:30」である。また、1円パチンコの貯玉口座の玉数は「0」、取引内容は貯玉を遊技に使用したことを示す「再プレイ」、取引日時は「2011.10.07 10:45」である。
景品管理装置60は、遊技店内の景品交換カウンタに併設された景品交換用の端末装置であり、カードからカードIDを読み取るリーダライタが接続されている。このリーダライタが会員カードからカードIDを読み取ると、景品管理装置60は該カードIDに対応付けられた貯玉を会員管理装置50から取得して表示制御する。このとき、景品管理装置60は、所定の条件を満たした持玉を強調表示する。
図1に示した例では、景品管理装置60は、取引日時が最新の貯玉を強調して表示している。具体的には、4円パチンコの貯玉口座の取引日時が最新であるので、4円パチンコの貯玉口座の玉数である「1500」を強調して表示し、2円パチンコの貯玉口座の玉数である「2500」とは異なる表示態様としている。なお、景品管理装置60は、1円パチンコの貯玉口座は玉数が「0」であるので表示の対象外としている。景品管理装置60による表示制御の詳細については後述する。
台間カード処理機10は、遊技機に対するパチンコ玉又はメダルの貸し出しを行う装置である。また、台間カード処理機10は、会員管理装置50により管理された貯玉を遊技に提供する貯玉再プレイを行う。
台間カード処理機10は、会員カードからカードIDを読み取ると、該カードIDに対応付けられた貯玉を会員管理装置50から取得して表示制御する。このとき、台間カード処理機10は、レート管理データ54aにより運用中であることが示された貯玉口座の玉数のみを選択的に表示制御する。従って、図1の例では、4円パチンコの貯玉口座の玉数である「1500」と1円パチンコの貯玉口座の玉数である「0」が表示され、2円パチンコの貯玉口座の玉数は表示されない。
このように、本実施例にかかる遊技システムでは、会員管理装置50が管理する複数の貯玉口座を表示制御する場合に、所定の条件を満たすか否か並びに貯玉口座の残高に基づいて表示の内容及び態様を制御することで、複数の貯玉口座を利用する際の操作性を向上する。
具体的には、貯玉を景品交換に利用する際には、利用日時が最新の貯玉口座が利用される可能性が高いので、利用日時が最新の貯玉口座の表示態様を他の口座とは異ならせることにより強調し、該貯玉口座を操作者が見いだして選択することを支援する。休眠中の貯玉口座であっても景品交換には利用可能であるので、残高が0より大きい貯玉口座は、運用中であるか休眠中であるかに関わらず表示の対象とする。
また、貯玉を遊技に使用する貯玉再プレイ時には、運用中のレートのみが使用可能であるので、休眠中のレートに対応する貯玉口座は表示の対象外とし、運用中のレートに対応する貯玉口座の残高を選択的に表示制御することで、操作者による貯玉口座の選択を支援する。
次に、本実施例に係る遊技システムのシステム構成について説明する。図2は、本実施例に係る遊技システムのシステム構成を示す図である。同図に示すように、この遊技システムは、1玉4円で貸し出されたパチンコ玉を使用するパチンコ遊技機20aを複数配置した4円パチンコ区画と、1玉1円で貸し出されたパチンコ玉を使用するパチンコ遊技機20bを複数配置した1円パチンコ区画と、1枚20円で貸し出されたメダルを使用するスロット遊技機20cを複数配置した20円スロット区画と、1枚5円で貸し出されたメダルを使用するスロット遊技機20dを複数配置した5円スロット区画とを有する。
複数のパチンコ遊技機20aには、それぞれ台間カード処理機10aが対応して設けられている。台間カード処理機10aは、遊技種別がパチンコ玉(4円)に関連付けられており、パチンコ遊技機20aに対して1玉4円のレートでパチンコ玉を貸し出す処理を行う。また、台間カード処理機10aは、会員管理装置50が管理する4円パチンコの貯玉口座の残高を減算し、減算した値に対応する数のパチンコ玉をパチンコ遊技機20aに払い出す。また、台間カード処理機10aは、後述するカード管理装置40が管理する4円パチンコの持玉口座の残高を減算し、減算した値に対応する数のパチンコ玉をパチンコ遊技機20aに払い出す。また、台間カード処理機10aは、パチンコ遊技機20aから獲得されたパチンコ玉を計数する各台計数機能を有する。計数されたパチンコ玉は、4円パチンコの持玉としてカードに対応付けられる。
複数のパチンコ遊技機20bには、それぞれ台間カード処理機10bが対応して設けられている。台間カード処理機10bは、遊技種別がパチンコ玉(1円)に関連付けられており、パチンコ遊技機20bに対して1玉1円のレートでパチンコ玉を貸し出す処理を行う。また、台間カード処理機10bは、会員管理装置50が管理する1円パチンコの貯玉口座の残高を減算し、減算した値に対応する数のパチンコ玉をパチンコ遊技機20bに払い出す。また、台間カード処理機10bは、後述するカード管理装置40が管理する1円パチンコの持玉口座の残高を減算し、減算した値に対応する数のパチンコ玉をパチンコ遊技機20bに払い出す。また、台間カード処理機10bは、パチンコ遊技機20bから獲得されたパチンコ玉を計数する各台計数機能を有する。計数されたパチンコ玉は、1円パチンコの持玉としてカードに対応付けられる。
複数のスロット遊技機20cには、それぞれ台間カード処理機10cが対応して設けられている。台間カード処理機10cは、遊技種別がスロットメダル(20円)に関連付けられており、スロット遊技機20cに対して1枚20円のレートでメダルを貸し出す処理を行う。
複数のスロット遊技機20dには、それぞれ台間カード処理機10dが対応して設けられている。台間カード処理機10dは、遊技種別がスロットメダル(5円)に関連付けられており、スロット遊技機20dに対して1枚5円のレートでメダルを貸し出す処理を行う。
また、20円スロット区画には、島端再プレイ機32cが配置されている。島端再プレイ機32cは、会員管理装置50が管理する20円スロットの貯玉口座の残高を減算し、減算した値に対応する数のメダルを払い出す。また、島端再プレイ機32cは、後述するカード管理装置40が管理する20円スロットの持玉口座の残高を減算し、減算した値に対応する数のメダルを払い出す。
また、5円スロット区画には、島端再プレイ機32dが配置されている。島端再プレイ機32dは、会員管理装置50が管理する5円スロットの貯玉口座の残高を減算し、減算した値に対応する数のメダルを払い出す。また、島端再プレイ機32dは、後述するカード管理装置40が管理する5円スロットの持玉口座の残高を減算し、減算した値に対応する数のメダルを払い出す。
また、20円スロット区画には、島端計数機31cが配置されている。島端計数機31cは、スロット遊技機20cから獲得されたメダルを計数する装置である。計数されたメダルは、20円スロットの持玉としてカードに対応付けられる。
また、5円スロット区画には、島端計数機31dが配置されている。島端計数機31dは、スロット遊技機20dから獲得されたメダルを計数する装置である。計数されたメダルは、5円スロットの持玉としてカードに対応付けられる。
台間カード処理機10a〜10d、島端計数機31c及び31d、並びに島端再プレイ機32c及び32dは、通信回線90を介してカード管理装置40、会員管理装置50、景品管理装置60及び自動販売機33と接続されている。
カード管理装置40は、カードIDにプリペイド価値及び持玉数を対応づけたカードデータを管理する装置である。カード管理装置40は、台間カード処理機10a又は10bからカードID、プリペイド価値及び持玉数を受信したならばカードデータを更新する。また、カード管理装置40は、台間カード処理機10a又は10bからカードIDを受信したならば、該カードIDに対応付けられたプリペイド価値及び持玉数を台間カード処理機10に通知する。また、カード管理装置40は、景品管理装置60からカードIDを受信したならば、このカードIDに対応づけられた持玉数を景品管理装置60に対して通知する。
会員管理装置50は、遊技店に会員登録された会員の会員データを管理する装置である。具体的には、会員に対して発行した会員カードのカードIDに関連づけて、貯玉、ポイント、来店回数、遊技履歴、暗証番号及び氏名等を管理する。
景品管理装置60は、遊技店内の景品交換カウンタに併設された景品交換用の端末装置であり、貯玉及び持玉の景品交換処理を行う。景品管理装置60には、カードからカードIDを読み取るリーダライタ並びに特殊景品を払い出す特殊景品払出装置が接続されている。景品管理装置60は、リーダライタがカードを受け付けた場合には、リーダライタで読み出したカードのカードIDをカード管理装置40に送信して、該カードIDに対応付けられた持玉数を要求する。また、貯玉を景品交換する場合には、カードIDを会員管理装置50に送信して、該カードIDに対応付けられた貯玉数を要求する。
自動販売機33は、遊技店内の任意の箇所に設置され、飲料等の商品を販売する装置である。この自動販売機33は、貨幣による支払いに加え、貯玉や持玉による支払いにも対応する。貯玉による支払いを行う場合には、自動販売機33は、会員管理装置50が管理する貯玉から商品価格に対応する玉数を減算する。また、持玉による支払いを行う場合には、自動販売機33は、カード管理装置40が管理する持玉から商品価格に対応する玉数を減算する。
図2に示したカード管理装置40の内部構成について説明する。図3は、図2に示したカード管理装置40の内部構成を示すブロック図である。同図に示すように、カード管理装置40は、表示部41及び入力部42と接続される。表示部41は、液晶パネルやディスプレイ装置等であり、入力部42は、キーボードやマウス等である。
また、カード管理装置40は、通信部43と、記憶部44と、制御部45とを有する。通信部43は、通信回線90を介して台間カード処理機10等とデータ通信するためのインタフェース部である。
記憶部44は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等の記憶デバイスであり、カードデータ44aを記憶する。カードデータ44aは、カードIDにプリペイド価値と、レート毎の持玉数とを対応づけたデータである。
制御部45は、カード管理装置40を全体制御する制御部であり、カードデータ更新部45a及びカードデータ通知部45bを有する。実際には、これらの機能部に対応するプログラムを図示しないROMや不揮発性メモリに記憶しておき、これらのプログラムをCPU(Central Processing Unit)にロードして実行することにより、カードデータ更新部45a及びカードデータ通知部45bに対応するプロセスを実行させることになる。
カードデータ更新部45aは、カードデータ44aに対するデータの登録、更新及び削除を行う処理部である。カードデータ更新部45aは、台間カード処理機10aからカードID、プリペイド価値及び持玉数を受信したならば、受信したカードIDに対応付けられたプリペイド価値を受信したプリペイド価値に置き換え、受信したカードIDに対応付けられた4円パチンコの持玉口座の玉数を受信した持玉数に置き換える。
また、カードデータ更新部45aは、台間カード処理機10bからカードID、プリペイド価値及び持玉数を受信したならば、受信したカードIDに対応付けられたプリペイド価値を受信したプリペイド価値に置き換え、受信したカードIDに対応付けられた1円パチンコの持玉口座の玉数を受信した持玉数に置き換える。
また、カードデータ更新部45aは、景品管理装置60、島端計数機31c,31d、島端再プレイ機32c,32d又は自動販売機33からカードID、利用持玉口座及び玉数を受信したならば、受信したカードID及び利用持玉口座に対応付けられた玉数を受信した玉数に置き換える。
カードデータ通知部45bは、カードデータ44aを通知する処理部である。カードデータ通知部45bは、台間カード処理機10aからカードIDを受信したならば、該カードIDに対応付けられたプリペイド価値並びに各レートの持玉口座の残高を台間カード処理機10aに通知する。
また、カードデータ通知部45bは、台間カード処理機10bからカードIDを受信したならば、該カードIDに対応付けられたプリペイド価値並びに各レートの持玉口座の残高を台間カード処理機10bに通知する。
また、カードデータ通知部45bは、景品管理装置60、島端再プレイ機32c、島端再プレイ機32d又は自動販売機33からカードIDを受信したならば、該カードIDに対応付けられた各レートの持玉口座の残高を通知する。
図4は、図3に示したカードデータ44aについて説明するための説明図である。図4に示したカードデータ44aは、カードIDにプリペイド価値の残高、4円パチンコの持玉口座の残高、1円パチンコの持玉口座の残高、20円スロットの持玉口座の残高、並びに5円スロットの持玉口座の残高を対応付けている。持玉は、当日のみに利用可能であるので、運用中のレートに関してのみ持玉口座を有し、休眠中のレートに関しては持玉口座を有さない。
図4では、カードID「0001」に対してプリペイド価値の残高「2000」と、4円パチンコの持玉口座の残高「4000」と、1円パチンコの持玉口座の残高「0」と、20円スロットの持玉口座の残高「0」と、5円スロットの持玉口座の残高「0」とを対応付けている。
次に、図2に示した会員管理装置50の内部構成について説明する。図5は、図2に示した会員管理装置50の内部構成を示すブロック図である。同図に示すように、会員管理装置50は、表示部51及び入力部52と接続される。表示部51は、液晶パネルやディスプレイ装置等であり、入力部52は、キーボードやマウス等である。
また、会員管理装置50は、通信部53と、記憶部54と、制御部55とを有する。通信部53は、通信回線90を介して台間カード処理機10等とデータ通信するためのインタフェース部である。
記憶部54は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等の記憶デバイスであり、レート管理データ54aと、会員データ54bを記憶する。上述したように、レート管理データ54aは、各レートが運用中であるか休眠中であるかを示すデータであり、会員データ54bは、会員IDに各レートの貯玉口座を対応付けたデータである。なお、会員データ54bには、会員の氏名、住所、電話番号、携帯電話端末の識別IDなどの個人情報をさらに対応付けてもよい。
制御部55は、会員管理装置50を全体制御する制御部であり、会員データ更新部55a、会員データ通知部55b、利用履歴管理部55c及びレート管理部55dを有する。実際には、これらの機能部に対応するプログラムを図示しないROMや不揮発性メモリに記憶しておき、これらのプログラムをCPU(Central Processing Unit)にロードして実行することにより、会員データ更新部55a、会員データ通知部55b、利用履歴管理部55c及びレート管理部55dにそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
会員データ更新部55aは、会員データ54bに対するデータの登録、更新及び削除を行う処理部である。会員データ更新部55aは、台間カード処理機10a〜10d、景品管理装置60、島端再プレイ機32c,32d又は自動販売機33からカードID、利用貯玉口座及び玉数を受信したならば、受信したカードID及び利用持玉口座に対応付けられた玉数を受信した玉数に置き換える。
会員データ通知部55bは、会員データ54bを通知する処理部である。会員データ通知部55bは、台間カード処理機10a〜10d、景品管理装置60、島端再プレイ機32c、島端再プレイ機32d又は自動販売機33からカードIDを受信したならば、該カードIDに対応付けられた各レートの貯玉口座の残高を通知する。
利用履歴管理部55cは、貯玉口座の利用履歴を管理する処理部である。利用履歴管理部55cは、貯玉口座が利用された場合に、会員データ54bの取引内容及び取引日時を更新する。
レート管理部55dは、レート管理データ54aを管理する処理部である。レート管理部55dは、店員による操作に基づいて、レートの追加、削除、各レートが運用中であるか休眠中であるかの設定変更を行う。
図6は、図5に示した会員データ54bについて説明するための説明図である。図5に示すように、会員データ54bは、会員IDに各レートの貯玉口座を対応付けている。各レートの貯玉口座は、それぞれ玉数、取引内容及び取引日時の項目を有する。
図6に示す会員データ54bでは、4円パチンコの貯玉口座の玉数は「1500」、取引内容は「交換」、取引日時は「2011.10.18 14:05」である。また、2円パチンコの貯玉口座の玉数は「2500」、取引内容は「貯玉」、取引日時は「2011.09.03 20:30」である。また、1円パチンコの貯玉口座の玉数は「0」、取引内容は「再プレイ」、取引日時は「2011.10.07 10:45」である。図示を省略するが、会員データ54bには、0.5円パチンコの貯玉口座と、20円スロットの貯玉口座と、10円スロットの貯玉口座と、5円スロットの貯玉口座とが対応付けられている。また、1円スロットの貯玉口座の玉数は「300」、取引内容は「交換」、取引日時は「2011.10.18 18:20」である。
なお図示を省略したが、会員データ54bには、会員の氏名、住所、電話番号、携帯電話端末の識別ID、入会日、前回来店日、性別、来店回数、来店により付与されたポイントなどの個人情報がさらに対応付けられている。
次に、図2に示した景品管理装置60の外観構成について説明する。図7は、図2に示した景品管理装置60の外観構成を示す図である。同図(a)には正面上方(景品カウンタの店員側)から見た景品管理装置60の斜視図を示し、同図(b)には景品管理装置60の背面図(景品カウンタの遊技客側)を示している。
図7(a)に示すように、景品管理装置60の前面には、店側表示部61、操作部62、レシート発行部63及びバーコードリーダ67が設けられている。ここでは、説明の便宜上図示省略したが、電源スイッチやメモリカード差込口なども設けられる。また、景品管理装置60には、リーダライタ70が接続されている。
店員は、計数機等で発行されたレシートを遊技客から受け取ったならば、バーコードリーダ67でレシートに印字されたバーコードを読み取り、遊技客が獲得した玉数を特定する。また、リーダライタ70のカード挿入口73にカードが挿入された場合には、該カードに対応付けられた持玉数及び貯玉数を特定する。このように特定した玉数は、特殊景品又は一般景品との景品交換に使用される。
店側表示部61は、操作者である遊技店の店員用の表示部(兼、操作部)であり、タッチパネルカラー液晶ディスプレイ等からなる。この店側表示部61には、景品交換内容や操作ガイダンスなどが表示される。操作部62は、テンキー、専用キー及びモードキー等の複数のキーからなり、景品交換操作入力などを行う際に使用される。
レシート発行部63は、登録リスト及び集計リスト等の各種レシートを発行処理する発行部であり、感熱式プリンタ等からなる。バーコードリーダ67は、レシートに印字されたバーコードを読み取って、情報内容を特定する。
図7(b)に示すように、景品管理装置60の背面には、遊技客用の客側表示部64が設けられている。この客側表示部64は、蛍光表示管やタッチパネルカラー液晶ディスプレイ等からなる。遊技客は、この客側表示部64の表示内容を確認することにより、カードに対応付けられる持玉数や貯玉数を確認することができる。さらに、客側表示部64は、上位の装置(例えば会員管理装置50)からイベント情報などを設定データとして通知された場合には、該イベント情報を表示することができる。
また、この景品管理装置60にはリーダライタ70が接続されている。このリーダライタ70には、表示操作部71、かざし部72、カード挿入口73及び扉カギ74が設けられている。表示操作部71は、タッチパネルカラー液晶ディスプレイ等からなり、カードの読み取り状況等が表示される。なお、会員カードの場合には、この表示操作部71を用いて暗証番号が入力される。かざし部72は、非接触ICカード又はICチップ内蔵の携帯電話機との間で非接触でデータの授受を行うためのかざし部である。カード挿入口73は、会員カード及び一般カードを挿入する挿入口である。
次に、図2に示した景品管理装置60の内部構成について説明する。図8は、図2に示した景品管理装置60の内部構成を示すブロック図である。同図に示すように、この景品管理装置60は、通信回線及びリーダライタ70に接続されている。景品管理装置60は、すでに説明した店側表示部61、操作部62、レシート発行部63及び客側表示部64と、バーコードリーダ67と、記憶部65と、制御部66と、通信部68とを有する。通信部68は、景品管理装置60が通信回線と通信するためのインタフェース部である。
記憶部65は、フラッシュメモリ又はハードディスク装置等からなる記憶デバイスであり、景品マスタデータ65a及び表示条件データ65bを記憶する。景品マスタデータ65aは、特殊景品及び一般景品の景品コードごとに景品交換に要する交換玉数を対応づけたデータである。
表示条件データ65bは、景品管理装置60が会員管理装置50より取得した貯玉数並びにカード管理装置40より取得した持玉数を表示する際に用いるデータである。具体的には、表示条件データ65bは、複数の貯玉口座及び持玉口座から強調表示する口座を決定するための条件、残高が「0」の口座を表示するか否か、表示順序の決定に使用する項目等を示す。
制御部66は、景品管理装置を全体制御する制御部であり、景品管理部66a、景品選択処理部66b、口座情報取得部66c及び表示制御部66dを有する。景品管理部66aは、記憶部65に記憶した景品マスタデータ65aを用いて景品管理装置60の取扱対象となる特殊景品、一般景品の交換玉数等を管理する管理部である。
景品選択処理部66bは、景品の選択処理を行う処理部である。景品との交換に使用される玉数は、バーコードリーダ67によりレシートから読み取った獲得玉数、リーダライタ70により読み取られたカードIDに対応付けられた持玉数及び貯玉数である。景品選択処理部66bは、獲得玉数、持玉数及び貯玉数の範囲内で、景品マスタデータ65aに基づいて特殊景品及び一般景品の景品交換処理を行う。特殊景品の交換処理を行う場合には、景品選択処理部66bは、獲得玉数、持玉数及び貯玉数から交換可能な特殊景品の種類及び数の組み合わせを求め、該特殊景品の種類及び数を指定した払出指示を図示しない景品払出機に送信することで、特殊景品の払い出しを行わせる。
口座情報取得部66cは、リーダライタ70により読み取られたカードIDをカード管理装置40及び会員管理装置50に送信する。カード管理装置40は、上述したように、景品管理装置60よりカードIDを受信すると、該カードIDに対応付けられた各レートの持玉口座の持玉数並びにプリペイド価値を景品管理装置60に送信する。また、会員管理装置50は、上述したように、景品管理装置60よりカードIDを受信すると、該カードIDに対応付けられた各レートの貯玉口座の持玉数を景品管理装置60に送信する。
表示制御部66dは、受信した各レートの持玉数及び貯玉数を店側表示部61に表示制御するととともに、リーダライタ70の表示操作部71に表示制御させる。この時、表示制御部66dは、表示条件データ65に基づいて表示内容を制御する。
図9は、表示制御部65dによる表示制御について説明するための説明図である。図9に示すように、景品管理装置60の店側表示部61には、景品交換モードであることを示すメッセージと、現在日時と、遊技客による暗証番号入力の待機中であることを示すメッセージとが表示されている。
また、会員ID「0001」と、氏名「XXXX」と、携帯電話の識別ID「1234・・・」と、入会日「2009年7月1日」と、前回来店日「2011年10月7日」と、性別「男」と、来店回数「70回」と、来店により付与されたポイント「20p」とが表示されている。また、各レートの貯玉残高と、各レートの持玉残高と、プリペイド価値の残高「2000」と、該遊技客の累計滞在時間「200時間15分」と、該遊技客の当日の滞在時間「2時間20分」と、前回交換したタバコの銘柄「MSL」と、前回交換したタバコ以外の一般景品「菓子010」とが表示されている。また、遊技客が4桁の暗証番号のうち2桁分を入力済であることを示すメッセージが表示されている。
表示制御部65dは、各レートの貯玉残高について、表示条件データ65bに基づいて表示制御する。図9に示す例では、休眠口座と残高が「0」の口座とを含む全ての貯玉口座をレート順にソートして表示し、当日に利用された貯玉口座を白黒反転表示により強調している。また、強調して表示した貯玉口座には「本日利用」とのメッセージ表示を行い、休眠口座には「休眠」とのメッセージ表示を行っている。
図9では、パチンコ玉の貯玉口座の残高は、4円パチンコの貯玉口座を示す「4円玉」、2円パチンコの貯玉口座を示す「2円玉」、1円パチンコの貯玉口座を示す「1円玉」、0.5円パチンコの貯玉口座を示す「0.5円玉」の順に表示されている。
4円玉の残高は「1500」であり、白黒反転表示により強調表示されるとともに、「本日利用」のメッセージ表示が付されている。また、2円玉の残高は「2500」であり、「休眠」のメッセージ表示が付されている。また、1円玉の残高は「0」である。また、0.5円玉の残高は「0」であり、「休眠」のメッセージ表示が付されている。
また、図9では、スロット用のメダルの貯玉口座の残高は、20円スロットの貯玉口座を示す「20円メダル」、10円スロットの貯玉口座を示す「10円メダル」、5円スロットの貯玉口座を示す「5円メダル」、1円スロットの貯玉口座を示す「1円メダル」の順に表示されている。
20円メダルの残高は「0」である。10円メダルの残高は「0」であり、「休眠」のメッセージ表示が付されている。また、5円玉の残高は「72」である。また、1円メダルの残高は「300」であり、白黒反転表示により強調表示されるとともに、「本日利用」及び「休眠」のメッセージ表示が付されている。
また、表示制御部65dは、各レートの持玉残高について、表示条件データ65bに基づいて表示制御する。図9に示す例では、残高が「0」の口座を含む全ての持玉口座をレート順にソートして表示している。図9では、4円パチンコの貯玉口座を示す「4円玉」の残高が「4000」、1円パチンコの貯玉口座を示す「1円玉」の残高が「0」である。持玉口座には休眠中のレートが存在せず、全てが当日の利用結果であるので休眠や当日利用に対応するメッセージ表示は行われない。
また、表示制御部66dは、リーダライタ70の表示操作部71には、貯玉口座の残高と持玉口座の残高とを表示制御させる。図9に示す例では、休眠口座と残高が「0」の口座とを含む全ての貯玉口座をレート順にソートして表示している。具体的には、4円玉の残高「1500」、2円玉の残高「2500」、1円玉の残高「0」及び0.5円玉の残高「0」を表示している。また、20円メダルの残高「0」、10円メダルの残高「0」、5円メダルの残高「72」及び1円メダルの残高「300」を表示している。また、持玉口座をレート順にソートして表示している。具体的には、4円持玉の残高「4000」及び1円持玉の残高「0」を表示している。
店側表示部61の表示は、表示条件データ65bの設定により変更可能である。図10は、表示条件データ65bの設定による店側表示部61の表示のバリエーションについて説明するための説明図である。
図10(a)は、図9と同様に、全ての口座の残高をレート順にソートして表示する場合の表示例である。表示条件データ65bにより残高が「0」より大きい口座のみを表示するよう設定されていたならば、図10(b)に示すように、貯玉残高については4円玉の残高と、2円貯玉の残高と、5円メダルの残高と、1円メダルの残高とが選択的に表示される。強調表示とメッセージ表示については、図10(a)と同様である。
表示条件データ65bにより残高の大きい順にソートして表示する設定されていたならば、図10(c)に示すように、パチンコ玉の貯玉口座の残高は、2円玉、4円、1円玉、0.5円玉の順で表示され、スロット用のメダルの貯玉口座の残高は、1円メダル、5円メダル、20円メダル、10円メダルの順に表示される。また、パチンコ玉の持玉口座の残高は、4円玉、1円玉の順で表示される。強調表示とメッセージ表示については、図10(a)と同様である。
このように、表示条件データ65bの設定により表示する口座を選択し、表示順序を変更することができる。なお、図10に示したバリエーションに限らず、最終の取引日時が新しい順にソートする、残高が最大の口座を強調表示する、残高にレートを乗じた値が最大の口座を強調表示する等、任意の設定を行うことができる。
次に、景品管理装置60による口座残高の表示制御の処理手順について説明する。図11は、景品管理装置60による口座残高の表示制御の処理手順を示すフローチャートである。同図に示すように、景品管理装置60は、リーダライタ70にカードが挿入されたか否かを判定し(ステップS101)、カードが挿入されていなければ(ステップS101;No)、ステップS101に移行する。
一方、カードが挿入されたならば(ステップS101;Yes)、リーダライタ70がカードIDを読取り(ステップS102)、景品管理装置60の口座情報取得部66cは、リーダライタ70により読み取られたカードIDを会員管理装置50及びカード管理装置40に送信して、該カードIDに対応付けられた口座の情報を取得する(ステップS103)。具体的には、会員管理装置50より各レートの貯玉口座の情報を取得し、カード管理装置40より各レートの持玉口座の情報を取得する(ステップS103)。
景品管理装置60の表示制御部66dは、表示条件データ65bに示された表示条件に基づいて、取得した口座の情報のうち、店側表示部61及びリーダライタ70表示操作部71に表示する口座を選択する(ステップS104)。
また、景品管理装置60の表示制御部66dは、表示条件データ65bに示された表示条件に基づいて、表示する口座をソートし(ステップS105)、表示条件データ65bに示された表示条件に基づいて、強調表示する口座を決定する(ステップS106)。
景品管理装置60の表示制御部66dは、表示条件データ65bに基づいて選択及びソートされた口座の玉数を、店側表示部61及びリーダライタ70の表示操作部71に表示制御して(ステップS107)、処理を終了する。表示制御を行う際には、表示条件データ65bに基づいて決定された強調表示の対象となる口座の玉数については、白黒反転して玉数を表示する。
次に、景品管理装置60による景品交換の処理手順について説明する。図12は、景品管理装置60による景品交換の処理手順を示すフローチャートである。景品管理装置60は、図11に示した口座残高の表示制御を行なった後、景品交換に使用する口座の選択操作を受け付け状態となる(ステップS201)。
景品選択処理部66bは、景品交換に使用する口座の選択操作を受け付けたならば(ステップS201;Yes)、選択された口座の表示態様を他の口座とは異ならせることで、選択された口座を強調表示する(ステップS202)。
景品選択処理部66bは、景品を指定されたならば(ステップS203;Yes)、景品マスタデータ65aを参照して、指定された景品との景品交換に必要な交換玉数を特定し、選択された口座の残高から交換玉数を減算して口座残高を更新する(ステップS204)。景品選択処理部66bは、口座の残高を更新した後、指定された景品を提供する(ステップS205)。この景品の景況は、店員による手渡し若しくは景品払出機からの払出しにより行なう。
景品選択処理部66bは、指定された景品を提供した(ステップS205)後若しくは景品が指定されていない場合(ステップS203;No)、景品交換終了操作を受け付けた否かを判定する(ステップS206)。景品交換終了操作を受け付けていなければ(ステップS206;No)、景品の指定の受け付け(ステップS203)に移行する。
一方、景品交換終了操作を受け付けたならば(ステップS206;Yes)、更新された口座残高をカードIDとともにカード管理装置40及び会員管理装置50に送信し、口座情報を更新させて(ステップS207)、処理を終了する。
次に、図2に示した台間カード処理機10の外観構成について説明する。図13は、図2に示した台間カード処理機10の外観構成を示す図である。なお、図13には、パチンコ遊技機20a又は20bに接続された台間カード処理機10a及び10bの外観構成を台間カード処理機10として示している。また、併設される遊技機は、破線で図示している。また、図13では、紙幣のみを受け付ける台間カード処理機10を図示したが、硬貨受け付け用のユニットを設けることもできる。
図13に示すように、台間カード処理機10は、台間カード処理機10の装置の状態を所定色のランプの点灯あるいは点滅で表示する状態表示部11と、パチンコ玉を貸し出す際の各種紙幣を受け付ける紙幣挿入口12とを有する。また、台間カード処理機10は、タッチパネルディスプレイ等の表示操作部13と、カードを受け付けるカード挿入口14と、パチンコ玉を遊技機に投出するノズルユニット17と、遊技機の下皿から落下させたパチンコ玉を計数する計数ユニット18とを有する。
次に、図2に示した台間カード処理機10の内部構成について説明する。図14は、図2に示した台間カード処理機10の内部構成を示すブロック図である。図14に示すように、台間カード処理機10は、表示操作部13と、カードリーダライタ110aと、紙幣搬送部110bと、通信部110cと、記憶部10eと、制御部10fとを有する。また、台間カード処理機10は、ノズルユニット17及び計数ユニット18と接続している。
カードリーダライタ110aは、カード挿入口14に挿入されたカードからカードIDを読み取る読取部である。なお、カード挿入口14に挿入されたカードは、このカードリーダライタ110aを経て図示しないカード収納部に収納される。
紙幣搬送部110bは、紙幣挿入口12から挿入された紙幣の金種及び真偽を判別しつつ図示しない紙幣収納部に搬送する搬送部である。通信部110cは、遊技機、会員管理装置50及びカード管理装置40との間のデータ通信を行うためのインタフェース部である。
記憶部10eは、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等からなる記憶デバイスである。記憶部10eは、カードID10e1、プリペイド価値データ10e3、持玉数データ10e4、貯玉数データ10e5及び自口座設定10e6を記憶する。
カードID10e1は、カードリーダライタ110aにより読み取られたカードIDである。図示しないカード収納部からカード挿入口14にカードが搬送され、該カードが排出される場合には、この搬送途中でカードリーダライタ110aにより読み取られたカードIDによってカードID10e1が更新される。また、カード挿入口14から図示しないカード収納部にカードが搬送される場合にも、この搬送途中でカードリーダライタ110aにより読み取られたカードIDによってカードID10e1が更新される。
プリペイド価値データ10e3は、遊技客の現時点のプリペイド価値の残高を示す。プリペイド価値は、入金若しくはプリペイド価値が関連付けられたカードの挿入により加算され、パチンコ玉の貸出処理により減算される。
持玉数データ10e4は、遊技客の現時点の持玉数を示す。持玉数は、カード管理装置40の持玉口座から取得するか、若しくは計数ユニット18による計数により加算され、持玉再プレイ処理により減算される。貯玉数データ10e5は、遊技客の現時点の貯玉数を示す。貯玉数は、会員管理装置50の貯玉口座からの取得により加算され、持玉再プレイ処理により減算される。
自口座設定10e6は、台間カード処理機10に設定された口座の情報を示す。4円パチンコ区画に設置された台間カード処理機10aであれば、自口座設定10e6は「4円パチンコ」を示し、1円パチンコ区画に設置された台間カード処理機10bであれば、自口座設定10e6は「1円パチンコ」を示すこととなる。
制御部10fは、台間カード処理機10を全体制御する制御部であり、データ管理部10f1、紙幣処理部10f2、カード処理部10f3及び口座選択部10f4を有する。
データ管理部10f1は、記憶部10eに記憶したプリペイド価値データ10e3、持玉数データ10e4及び貯玉数データ10e5を管理する管理部である。データ管理部10f1は、遊技客により玉貸し操作が行われると、プリペイド価値データ10e3が示すプリペイド価値から所定値(例えば「1000」)を減算して更新し、減算したプリペイド価値に対応する数(例えば「250」)のパチンコ玉を貸し出す。
また、データ管理部10f1は、紙幣挿入口12に紙幣が挿入されると、この紙幣分に相当するプリペイド価値をプリペイド価値データ10e3に加算して更新する。また、データ管理部10f1は、カード挿入口14にカードが挿入された場合に、このカードに対応付けられたプリペイド価値をプリペイド価値データ10e3に加算して更新する。なお、ここでは説明の便宜上、「加算」及び「減算」を行う場合を示しているが、例えばプリペイド価値データ10e3そのものに加算するのではなく、加算した値でプリペイド価値データ10e3を更新することも可能である。
また、データ管理部10f1は、計数ユニット18がパチンコ玉を計数した場合には、計数した玉数を持玉数データ10e4に加算する。また、データ管理部10f1は、持玉再プレイ操作を受け付けたならば、持玉数データ10e4を所定数(例えば25玉)減算して、減算した玉数を遊技機から払い出す。持玉再プレイ操作を受け付けた際に、持玉数データ10e4が所定数未満である場合には、該玉数をノズルユニット17より払い出して、持玉数データ10e4を0とする。
また、データ管理部10f1は、貯玉再プレイ操作を受け付けたならば、貯玉数データ10e5を所定数(例えば25玉)減算して、対応する玉数を遊技機から払い出す。貯玉再プレイ操作を受け付けた際に、貯玉数データ10e5が所定数未満である場合には、該玉数に対応する玉数をノズルユニット17より払い出して、貯玉数データ10e5を0とする。
紙幣処理部10f2は、通常モードで動作中に、紙幣挿入口12から受け付けた紙幣を搬送制御しつつ該紙幣の金種識別及び真偽識別を行った後に、該紙幣を図示しない紙幣収納部に収納する処理部である。
カード処理部10f3は、カード挿入口14からカードを受け付けたならば、カードリーダライタ110aによりカードIDを読み取らせ、カードID10e1として記憶部10eに記憶させる。
また、カード処理部10f3は、カードID10e1をカード管理装置40に送信して、該カードIDに関連付けられた各レートの持玉口座の情報をカード管理装置40から受け取る。また、カード処理部10f3は、カードID10e1を会員管理装置50に送信して、該カードIDに関連付けられた各レートの貯玉口座及びプリペイド価値の情報を会員管理装置50から受け取る。
また、カード処理部10f3は、カード返却操作を受け付けたならば、持玉数データ10e4と、カードID10e1と、プリペイド価値データ10e3とをカード管理装置40に送信してカードデータを更新させる。また、貯玉数データ10e5と、カードID10e1とを会員管理装置50に送信して会員データを更新させる。その後、プリペイド価値データ10e3、持玉数データ10e4及び貯玉数データ10e5を零にクリアし、カード挿入口14からカードを返却する。
口座選択部10f4は、各レートの持玉口座及び貯玉口座を取得した場合に、取得した各レートの持玉口座及び貯玉口座の残高のうち、自口座設定10e6に示されたレートに対応する持玉口座の残高を持玉数データ10e4に加算し、自口座設定10e6に示されたレートに対応する貯玉口座の残高を貯玉数データ10e5に加算する。また、遊技客からの操作に基づいて、運用中の口座の残高を表示制御する。
図15は、口座選択部10f4による表示制御について説明するための説明図である。図15(a)は、口座選択部10f4が表示操作部13に表示制御するメニュー画面を示す。メニュー画面では、会員カードが挿入されていることを示す表示とともに、会員情報の表示操作を受け付ける「会員情報」ボタン、持玉口座の残高の表示操作を受け付ける「持玉情報」ボタン、貯玉口座の残高の表示操作を受け付ける「貯玉情報」ボタン、及び表示制御の終了操作を受け付ける「戻る」ボタンが表示される。
「持玉情報」ボタンが押下操作されると、口座選択部10f4は、図15(b)に示すように、カード管理装置40より取得した持玉口座の残高を表示する。図15(b)は、4円パチンコの残高「4000」と、1円パチンコの残高「0」が表示された状態を示している。
また、「貯玉情報」ボタンが押下操作されると、口座選択部10f4は、図15(c)に示すように、カード管理装置40より取得した貯玉口座のうち、運用中の口座の残高を表示する。図15(c)は、4円パチンコの残高「1500」と、1円パチンコの残高「0」が表示された状態を示している。
次に、台間カード処理機10による口座残高の表示制御の処理について説明する。図16は、台間カード処理機10による口座残高の表示制御の処理手順を示すフローチャートである。同図に示すように、台間カード処理機10は、カードリーダライタ110aにカードが挿入されたか否かを判定し(ステップS301)、カードが挿入されていなければ(ステップS301;No)、ステップS301に移行する。
一方、カードが挿入されたならば(ステップS301;Yes)、カードリーダライタ110aがカードIDを読取り(ステップS302)、カードリーダライタ110aにより読み取られたカードIDを会員管理装置50及びカード管理装置40に送信して、該カードIDに対応付けられた口座の情報を取得する(ステップS303)。具体的には、会員管理装置50より各レートの貯玉口座の情報を取得し、カード管理装置40より各レートの持玉口座の情報を取得する。
台間カード処理機10の口座選択部10f4は、会員管理装置50よりレート管理データ54aを取得し(ステップS304)、レート管理データ54aに運用中であることが示された貯玉口座を選択する(ステップS305)。口座選択部10f4は、選択した貯玉口座の残高と、カード管理装置40より取得した持玉口座の残高を表示操作部13に表示制御して(ステップS306)、処理を終了する。
このように、台間カード処理機10は、取得した口座の残高のうち、遊技に使用可能な運用中の口座の残高のみを選択的に表示する。このため、遊技客は、多数の口座の残高から遊技に使用する口座を選択するために必要な情報を簡易に確認可能である。また、台間カード処理機10が設置されている区画のレートに限らず、運用中の全レートの口座残高を確認可能であるので、レートの異なる区画に移動するか否かを決めるために残高の情報を利用できることとなる。
次に、台間カード処理機10による口座残高管理の処理手順について説明する。図17は、台間カード処理機10による口座残高管理の処理手順を示すフローチャートである。台間カード処理機10は、図16に示した口座残高の表示制御を行なった後、持玉再プレイ操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS401)。
持玉再プレイ操作を受け付けたならば(ステップS401;Yes)、データ管理部10f1は、持玉数データ10e4が示す持玉数から所定数を減算し、対応する数のパチンコ玉を払出す(ステップS402)。
持玉数から所定数を減算してパチンコ玉を払出した(ステップS402)後若しくは、持玉再プレイ操作を受け付けていない場合(ステップS401;No)、台間カード処理機10は、貯玉再プレイ操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS403)。
貯玉再プレイ操作を受け付けたならば(ステップS403;Yes)、データ管理部10f1は、貯玉数データ10e5が示す貯玉数から所定数を減算し、対応する数のパチンコ玉を払出す(ステップS404)。
貯玉数から所定数を減算してパチンコ玉を払出した(ステップS404)後若しくは、持玉再プレイ操作を受け付けていない場合(ステップS403;No)、台間カード処理機10は、計数を行なったか否かを判定する(ステップS405)。計数を行なったならば(ステップS405;Yes)、データ管理部10f1は、計数した玉数を持玉数データ10e4が示す持玉数に加算する(ステップS406)。
計数した玉数を持玉数に加算した(ステップS406)後若しくは計数を行なっていない場合(ステップS405;No)、台間カード処理機10は、カード排出操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS407)。カード排出操作を受け付けていなければ(ステップS407;No)、台間カード処理機10は、持玉再プレイ操作を受け付けたか否かの判定(ステップS401)に移行する。
一方、カード排出操作を受け付けたならば(ステップS407;Yes)、台間カード処理機10は、持玉数をカードIDとともにカード管理装置40に送信し(ステップS408)、貯玉数をカードIDとともに会員管理装置50に送信して(ステップS409)、処理を終了する。
なお、図14から図17にはパチンコ遊技機に併設される台間カード処理機を例示して説明したが、スロット遊技機に併設される台間カード処理機では、パチンコ玉の代わりにメダルを取り扱う点と、各台計数機能を有さない点が異なる他は、主要な構成及び動作は同一である。
また、スロット遊技機を設置した区画では、島端再プレイ機を設けているので、貯玉又は持玉の払出を島端再プレイ機にて行うこともできる。このため、島端再プレイ機においても台間カード処理機10と同様に、運用中の口座の残高を選択的に表示する。
また、自動販売機33は、貯玉や持玉を商品の決済に使用可能であるが、商品の決済に用いる口座は運用中の口座に限らず、休眠中の口座でも使用可能である。このため、自動販売機33における口座残高の表示制御には、景品管理装置60と同様の表示制御を適用する。
次に、口座の残高表示の変形例について説明する。台間カード処理機10や景品管理装置60など複数の口座の残高を表示する装置に対し、口座の表示順を示す表示順指定データを記憶させる構成を用いることで、各装置における口座の表示順を任意に制御することができる。
図18は、表示順指定データについて説明するための説明図である。図18に示す基本指定データ101は、パチンコ玉の口座についての表示順を指定したデータである。基本指定データ101は、「玉2」を1番目に表示することを指定しており、「玉2」の口座の名称が「4円パチ」であることを示している。また、基本指定データ101は、「玉1」を2番目に表示することを指定しており、「玉1」の口座の名称が「2円パチ」であることを示している。また、基本指定データ101は、「玉3」を3番目に表示することを指定しており、「玉3」の口座の名称が「1円パチ」であることを示している。
図18に示す基本指定データ102は、メダルの口座についての表示順を指定したデータである。基本指定データ102は、「M1」を1番目に表示することを指定しており、「M1」の口座の名称が「20円スロ」であることを示している。また、基本指定データ102は、「M3」を2番目に表示することを指定しており、「玉3」の口座の名称が「10円スロ」であることを示している。また、基本指定データ102は、「M2」を3番目に表示することを指定しており、「M2」の口座の名称が「5円スロ」であることを示している。
さらに、島端計数機(玉計数機又はメダル計数機)や台間カード処理機など、使用する口座が決まっている装置は、自口座設定データ103を記憶する。図18に示す自口座設定データ103は、「玉3」が設定されている。これは、該データを記憶した装置が1円パチンコ区画に設置され、計数した玉数を1円パチンコの口座である「玉3」に加算することを示している。
次に、複数の口座の残高を表示する装置による情報表示について説明する。図19は、複数の口座の残高を表示する装置による情報表示について説明するための説明図である。図19に示すように、特定の区画に設置された計数機等の単レート機器と、再プレイ機のように複数レートに対応する複数レート機器とで設定される表示順は異なる。
図19(a)に示すように、単レート機器である玉計数機は、自口座設定データ103に示された自口座を表示順「1」とし、自口座以外の玉口座を表示順「2」とし、メダル口座を表示順「3」とし、ポイント口座を表示順「4」としている。
また、単レート機器であるメダル計数機は、自口座設定データ103に示された自口座を表示順「1」とし、自口座以外のメダル口座を表示順「2」とし、玉口座を表示順「3」とし、ポイント口座を表示順「4」としている。
また、複数レート機器である玉再プレイ機は、玉口座を表示順「1」とし、メダル口座を表示順「2」とし、ポイント口座を表示順「3」としている。また、複数レート機器であるメダル再プレイ機は、メダル口座を表示順「1」とし、玉口座を表示順「2」とし、ポイント口座を表示順「3」としている。
図19(b)は、1円パチンコ区画に設置された玉計数機の表示画面例である。図19(b)に示すように、1円パチンコ区画に設置された玉計数機は、「1円パチ」が自口座であるので、「1円パチ」の口座残高「500」を一番目に表示する。次に、基本指定データ101に基づいて、「4円パチ」の口座残高「1500」と「2円パチ」の口座残高「2500」を順に表示する。
また、玉口座の次に、メダル口座が指定されているため、メダル口座については、基本指定データ102に基づいて、「20円スロ」の口座残高「0」、「10円スロ」の口座残高「0」並びに「5円スロ」の口座残高「0」を順に表示する。
また、メダル口座の次にポイント口座が指定されているため、ポイントの口座残高「300」を表示する。さらに、画面に表示可能な口座の数よりも表示すべき口座の数の方が多い場合に、表示する口座を切り替えるための操作ボタンが表示されている。
図19(c)は、複数レート機器である玉再プレイ機の表示画面例である。複数レート機器である玉再プレイ機は、自口座の情報を持たない。このため、基本指定データ101に基づいて、「4円パチ」の口座残高「1500」、「2円パチ」の口座残高「2500」並びに「1円パチ」の口座残高「500」を順に表示する。
また、玉口座の次に、メダル口座が指定されているため、メダル口座については、基本指定データ102に基づいて、「20円スロ」の口座残高「0」、「10円スロ」の口座残高「0」並びに「5円スロ」の口座残高「0」を順に表示する。
また、メダル口座の次にポイント口座が指定されているため、ポイントの口座残高「300」を表示する。さらに、画面に表示可能な口座の数よりも表示すべき口座の数の方が多い場合に、表示する口座を切り替えるための操作ボタンが表示されている。
このように、単レート機器は、口座の情報を表示する場合に、自口座を最優先に表示し、他の口座を基本指定データ101、102に従って表示するため、遊技客は使用される口座を簡易に確認でき、また他の口座の残高も確認することができる。また、複数レート機器は、口座の情報を表示する場合に、基本指定データ101、102に従って表示するため、遊技客は各口座の情報を簡易に確認できる。
次に、口座の残高が更新された場合の更新結果表示について説明する。図20は、口座の残高が更新された場合の更新結果表示について説明するための説明図である。図20に示すように、特定の区画に設置された計数機等の単レート機器と、再プレイ機のように複数レートに対応する複数レート機器とで設定される表示順は異なる。
図19(a)に示すように、単レート機器である玉計数機は、自口座設定データ103に示された自口座を表示順「1」とし、自口座以外の玉口座を表示順「2」とし、メダル口座を表示順「3」とし、ポイント口座を表示順「4」としている。
また、単レート機器であるメダル計数機は、自口座設定データ103に示された自口座を表示順「1」とし、自口座以外のメダル口座を表示順「2」とし、玉口座を表示順「3」とし、ポイント口座を表示順「4」としている。
また、複数レート機器である玉再プレイ機は、口座からの払出数を表示順「1」とし、口座からの払出しに要した手数料を表示順「2」とし、残高の更新が行なわれた更新口座を表示順「3」とし、玉口座を表示順「4」とし、メダル口座を表示順「5」とし、ポイント口座を表示順「6」としている。
また、複数レート機器であるメダル再プレイ機は、口座からの払出数を表示順「1」とし、口座からの払出しに要した手数料を表示順「2」とし、残高の更新が行なわれた更新口座を表示順「3」とし、メダル口座を表示順「4」とし、玉口座を表示順「5」とし、ポイント口座を表示順「6」としている。
図20(b)は、1円パチンコ区画に設置された玉計数機における更新結果の表示画面例である。図20(b)に示すように、1円パチンコ区画に設置された玉計数機は、「1円パチ」が自口座であるので、「1円パチ」の口座残高「1000」を一番目に表示する。この「1円パチ」の口座残高は、玉計数機により計数した玉数が加算されて更新されているので、表示色や背景色などの表示態様を他の口座と異ならせる。
また、自口座の次に、基本指定データ101に基づいて「4円パチ」の口座残高「1500」と「2円パチ」の口座残高「2500」を順に表示する。また、玉口座の次に、メダル口座が指定されているため、メダル口座については基本指定データ102に基づいて、「20円スロ」の口座残高「0」、「10円スロ」の口座残高「0」並びに「5円スロ」の口座残高「0」を順に表示する。
また、メダル口座の次にポイント口座が指定されているため、ポイントの口座残高「300」を表示する。さらに、画面に表示可能な口座の数よりも表示すべき口座の数の方が多い場合に、表示する口座を切り替えるための操作ボタンが表示されている。
図20(c)は、複数レート機器である玉再プレイ機における更新結果の表示画面例であり、「1円パチ」の口座から250玉を払い出した状態を示している。この画面例では、一番目に「払出数」「250」を表示し、次に「手数料」「10」を表示する。
また、「手数料」の次に、残高が更新された「1円パチ」の口座残高「740」を表示する。「払出数」、「手数料」及び「1円パチ」の口座残高については、再プレイにより更新された状態であるので、表示色や背景色などの表示態様を他の口座と異ならせる。
「1円パチ」の口座残高の次には、基本指定データ101に基づいて、「4円パチ」の口座残高「1500」並びに「2円パチ」の口座残高「2500」を順に表示する。また、玉口座の次に、メダル口座が指定されているため、メダル口座については、基本指定データ102に基づいて、「20円スロ」の口座残高「0」、「10円スロ」の口座残高「0」並びに「5円スロ」の口座残高「0」を順に表示する。
また、メダル口座の次にポイント口座が指定されているため、ポイントの口座残高「300」を表示する。さらに、画面に表示可能な口座の数よりも表示すべき口座の数の方が多い場合に、表示する口座を切り替えるための操作ボタンが表示されている。
このように、更新された口座の情報を表示する場合は、更新に関する情報を最優先に表示し、その表示態様を他の口座と異ならせることにより、遊技客は更新に関する情報を簡易に確認することができる。
次に、景品交換より口座の残高が更新された場合の更新結果表示について説明する。図21は、景品交換より口座の残高が更新された場合の更新結果表示について説明するための説明図である。図21に示すように、複数レート機器である景品管理装置は、景品との交換に使用した玉数である「交換数」を表示順「1」とし、玉口座を表示順「2」とし、メダル口座を表示順「3」とし、ポイント口座を表示順「4」としている。
図21(b)は、景品管理装置における更新結果の表示画面例である。図21(b)に示すように、景品管理装置は、景品交換に使用した「交換数」を一番目に表示する。この「交換数」は、表示色や背景色などの表示態様を他の口座と異ならせる。
また、「交換数」の次に、基本指定データ101に基づいて「4円パチ」の口座残高「1500」、「2円パチ」の口座残高「2500」並びに「1円パチ」の口座残高「340」を順に表示する。ここで、「1円パチ」は、景品交換に使用することで残高が更新されているので、表示色や背景色などの表示態様を他の口座と異ならせる。
また、玉口座の次に、メダル口座が指定されているため、メダル口座については基本指定データ102に基づいて、「20円スロ」の口座残高「0」、「10円スロ」の口座残高「0」並びに「5円スロ」の口座残高「0」を順に表示する。
また、メダル口座の次にポイント口座が指定されているため、ポイントの口座残高「300」を表示する。さらに、画面に表示可能な口座の数よりも表示すべき口座の数の方が多い場合に、表示する口座を切り替えるための操作ボタンが表示されている。
このように、景品管理装置が更新された口座の情報を表示する場合は、更新に関する情報の表示態様を他の口座と異ならせることにより、どの口座の残高が更新されたかを簡易に確認できるようにしている。ここで、更新された口座の表示順を変更せず、基本指定データ101、102に従って表示するのは、景品交換ではいずれの口座が交換に使用されるかを事前に知ることができず、情報表示画面と更新結果表示画面とで表示順を異ならせると、表示内容を誤認する可能性があるためである。
次に、景品管理装置による景品交換から更新口座表示までの処理手順について説明する。図22及び図23は、景品管理装置による景品交換から更新口座表示までの処理手順を示すフローチャートである。
同図に示すように、景品管理装置は、リーダライタによりカードの読み込みが行われたならば(ステップS501;Yes)、読み取ったカードのカードIDをカード管理装置40及び会員管理装置50に送信することで、該カードに対応づけられた口座情報を取得して記憶し、表示する(ステップS502)。また、取得した持玉口座及び貯玉口座を表示する際には、最後に使用された口座や残高が最大の口座など、所定の条件を満たす口座の表示態様を他の口座とは異ならせて強調表示する。
景品管理装置は、口座情報を取得した場合(ステップS502)に、暗証番号の受け付けを開始する(ステップS503)。この暗証番号は、貯玉口座を景品交換に用いて残高を減算する際に必要な暗証番号である。
また、景品管理装置は、取得した口座のうち、いずれの口座を景品交換に使用するかの選択を受け付ける(ステップS504)。選択された使用口座は、他の口座とは異なる表示態様とする。
口座選択(ステップS504)の後又はリーダライタによるカードの読み込みが行われていない場合(ステップS501;No)、景品管理装置は、バーコードリーダにより計数レシートの読み取りが行われたか否かを判定する(ステップS505)。
バーコードリーダにより計数レシートの読み込みが行われたならば(ステップS505;Yes)、読み取った計数レシートに示された獲得玉数をレシートデータとして累積する(ステップS506)。なお、獲得玉数にはレートが関連付けられている。既に使用口座が選択されているならば、使用口座とレートが同一の計数レシートのみを受け付け、使用口座とレートが異なる計数レシートは返却するようにしてもよい。
レシートデータの累積(ステップS506)の後又はバーコードリーダによる計数レシートの読み込みが行われていない場合(ステップS505;No)、景品管理装置は、景品の選択が行われたか否かを判定する(ステップS507)。
景品の選択が行われたならば(ステップS507;Yes)、景品管理装置は、景品交換処理を行う(ステップS508)。具体的には、景品管理装置は、獲得玉数、持玉数及び貯玉数の範囲内で、景品マスタデータ65aに基づいて特殊景品及び一般景品の景品交換処理を行う。
景品交換処理(ステップS508)の後若しくは景品の選択が行われていない場合(ステップS507;No)、景品管理装置は、終了操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS509)。終了操作を受け付けていなければ(ステップS509;No)、景品管理装置はカードを読み取ったか否かの判定(ステップS501)に移行する。
終了操作を受け付けたならば(ステップS509;Yes)、景品管理装置は、カードが挿入された状態であるか否かを判定する(ステップS510)。カードが挿入されていない(ステップS510;No)、すなわち計数レシートのみで景品交換を行なった場合には、景品交換後の残り玉数を端玉処理して(ステップS511)、処理を終了する。この端玉処理は、端玉の返却や取り込みなど、任意の方法を用いることができる。
終了操作が行なわれたときにカードが挿入されているならば(ステップS510;Yes)、景品管理装置は、景品交換により貯玉口座の残高が減算されたか否かを判定する(ステップS521)。
貯玉口座の残高が減算されているならば(ステップS521;Yes)、景品管理装置は、暗証番号の入力を受け付け済であるか否かを判定する(ステップS522)。暗証番号が未入力であるならば(ステップS522;No)、景品管理装置は、暗証番号の入力待ちとなる。
暗証番号が入力済である場合(ステップS522;Yes)若しくは貯玉の残高が減算されていない場合(ステップS521;No)には、景品管理装置は、カード管理装置40及び会員管理装置50に対し、口座残高の更新を要求する(ステップS523)。なお、貯玉の残高が減算されていない場合とは、計数レシートに示された獲得玉数を貯玉することで、貯玉の残高が増加する場合を含む。
口座残高の更新要求(ステップS523)の後、景品管理装置は、更新後の各口座の残高を取得する(ステップS524)。景品管理装置は、取得した更新後の各口座残高を、カード読み込み時に取得した各口座残高と比較する。比較対象となるのは、運用中の口座残高である。運用中の各口座について比較が終了すれば、比較の結果差分(増減値)のあった口座を特定する。そして、差分(増減値)がある口座として特定された口座を強調表示して各口座残高を表示する(ステップS525)。この場合、景品管理装置から会員管理装置に送信した差分値と、比較結果の差分値が異なる場合には、口座残高の更新結果が正常に行なわれなかった旨を識別可能に報知してもよい。口座残高の表示(ステップS525)の後、景品管理装置は、カードを返却して(ステップS526)、処理を終了する。
このように、更新後に改めて各口座の残高を取得し、更新前の口座残高並びに更新要求の内容と比較することで、会員管理装置により管理されている口座残高との正確な比較を行なうことができ、比較の結果を操作者が視認可能となるよう表示することができる。
なお、図22及び図23では、更新前後の各口座残高を比較し、残高が変更された口座を強調表示する処理手順を示したが、景品交換用の使用口座として選択された口座の残高を強調表示することで、どの口座の残高が変更されたかを示すようにしてもよい。使用口座として選択された口座の残高を強調表示する場合には、使用口座の選択時に選択された口座を(フラグを立てるなどして)記憶しておき、景品交換終了時にこの記憶された情報を参照し、各口座に対応してフラグが記憶されているかどうかにより強調表示の対象となる口座を決定する。また、カードを読み込んで口座を選択する場合には、使用口座が選択された時点でその情報を記憶し、計数レシートを読み込んで口座を記憶する場合には、読み込んだ計数レシートから特定したレート情報を元に使用口座を記憶する。
上述してきたように、本実施例では、複数のレートについて持玉口座及び貯玉口座を管理し、台間カード処理機10や島端再プレイ機32は、運用中の口座の残高を選択的に表示制御するので、レートの異なる複数の口座を使用する際の操作性を向上することができる。
また、本実施例では、複数のレートについて持玉口座及び貯玉口座を管理し、景品管理装置60や自動販売機33は、複数の口座のうち所定の条件を満たす口座の残高を他の口座の残高と異ならせて表示制御するので、複数の口座を使用する際の操作性を向上することができる。
なお、本実施例では、景品管理装置は複数のレートを取り扱うこととして説明を行ったが、景品管理装置を単レート装置として実施することもできる。この場合には、景品管理装置は、自口座設定を記憶し、自口座設定に示された口座の情報のみを表示することとなる。
また、台間カード処理機10で持玉や貸玉の使用口座を強調表示するときに、上述した景品管理装置の場合と同様に、更新前と更新後の各口座の残高を比較することで強調表示する口座を選択することとしてもよい。
また、表示態様を異ならせる場合には、文字の色を変更する、文字のサイズを変更する、フォントを変更する、網掛けを行う、表示順序を変える等任意の方法を用いることができる。
なお、本実施例は、遊技種の一例として、貸出レートが異なる口座を取り扱う場合を説明したが、本発明の適用はレート毎の口座に限定されるものではない。本発明は、貯玉の手数料や景品交換時の還元率などが異なる遊技種に個別の口座を設ける場合に広く適用可能である。
また、本実施例で図示した各構成は機能概略的なものであり、必ずしも物理的に図示の構成をされていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の形態は図示のものに限られず、その全部または一部を各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。