JP6297244B1 - 受信装置 - Google Patents

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Abstract

本発明にかかる受信装置(10)は、同一の信号フォーマットを有し、共通の周波数帯に信号強度を持つ複数の送信信号を含む受信信号に基づいて、複数の送信信号の中の1つである推定対象信号の到来時刻と推定対象信号の周波数とを推定する第1の推定処理を実施する時間周波数推定部(2)と、第1の推定処理の結果に基づいて、推定対象信号の位相を推定する第2の推定処理を実施するとともに、推定対象信号を復調する復調部(3)と、第1の推定処理の結果と、第2の推定処理の結果とを用いて、推定対象信号のレプリカを生成するレプリカ生成部(6)と、を備える。

Description

本発明は、無線信号を受信する受信装置に関する。
無線通信システムにおいて、同一の信号フォーマットを有する複数の送信信号が時間軸、周波数軸で構成される2次元空間上で信号の一部に重なりを生じる場合、例えば受信装置においての所望信号と同じ周波数帯に信号強度を持つ送信信号が同じ時期に受信装置に到来した場合、これらの非直交な送信信号を受信した受信装置においては所望信号以外の送信信号は干渉信号となる。このような場合に有効な受信技術として、SIC(Successive Interference Cancellation)に代表される干渉キャンセリングが挙げられる。SICは、受信信号に含まれる干渉信号のレプリカを生成し、受信信号からレプリカを減算することにより所望信号を抽出する技術である。
受信装置が、SICを用いた受信処理を行うためには、干渉する各送信信号の時間軸上および周波数軸上の位置が、何らかの同期手法によってそれぞれ得られていることが前提となる。したがって、干渉する各送信信号の時間軸上の位置と周波数軸上の位置とが既知でない、すなわち干渉する信号が非同期である場合、受信装置は、各送信信号の時間軸上の位置と周波数軸上の位置とを推定する必要がある。このような非同期な送信信号を受信する受信装置の一例としては、移動する車両、航空機、人工衛星といった移動体に搭載された受信装置が挙げられる。移動体に搭載された受信装置が、周波数帯を共用し、時間軸上で重ならないように制御された複数の送信装置から送信された送信信号を受信する場合、それぞれの送信信号は、送信装置から移動体までの到達経路に依存した異なる伝搬遅延が生じることから、時間軸上で信号の一部が不特定な重なりを生じた状態で受信されてしまう。また、移動体と各送信装置の相対速度により発生するドップラー周波数偏差、周波数発振器の誤差などによりそれぞれの信号の周波数も不特定となる場合がある。このような場合に、受信装置により受信される無線信号は、時間軸、周波数軸で構成される2次元空間上で信号の一部に重なりを有し、時間軸上の位置と周波数軸上の位置とが既知でない複数の送信信号を含むことになる。
干渉する各送信信号の時間軸上および周波数軸上の位置を正確に推定したとしても、各送信信号に、位相雑音による位相変動、伝搬経路の変動、帯域制限パラメータのばらつきなどがある場合、実際の各送信信号と対応するレプリカとの差が、位相変動などがない場合より大きくなる。したがって、レプリカの生成精度が、位相変動などがない場合より低下することになり、干渉キャンセリングの性能が劣化する。
干渉キャンセリングにおいて、レプリカの生成精度を向上させるための技術として、特許文献1には、所望信号と干渉信号とを含む受信信号から、干渉信号を抑圧する際の抑圧性能を向上させるための干渉抑圧回路が開示されている。特許文献1に記載されている干渉抑圧回路は、所望信号と干渉信号とを含む受信信号から、干渉信号のレプリカを生成する。次に、この干渉抑圧回路は、レプリカの精度を向上させるために、受信信号の振幅に応じてレプリカの振幅を変化させる。さらに、この干渉抑圧回路は、レプリカを、トランスバーサルフィルタを通過させ、誤差信号のパワーが小さくなるようにトランスバーサルフィルタの特性を調節することでレプリカの生成精度を向上させている。
特開2015−192292号公報
しかしながら、特許文献1に記載されている技術は、レプリカの振幅調整と、レプリカが通過するトランスバーサルフィルタのフィルタ特性の調節とを行うことによりレプリカの生成精度を向上させている。このため、特許文献1に記載されている技術は、位相雑音などの位相変動に起因する誤差までは補正できない。したがって、特許文献1に記載されている技術を用いても、位相変動による干渉信号のレプリカの生成精度の低下を抑制できないという問題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、位相雑音による位相変動、伝搬経路の変動、送信機毎の帯域制限パラメータのばらつきなどに起因するレプリカの生成精度の低下を抑制することができる受信装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる受信装置は、同一の信号フォーマットを有し、共通の周波数帯に信号強度を持つ信号であって、異なる送信装置から送信された複数の送信信号を含む受信信号に基づいて、複数の送信信号の中の1つである推定対象信号の到来時刻と推定対象信号の周波数とを推定する第1の推定処理を実施する時間周波数推定部を備える。さらに、この受信装置は、第1の推定処理の結果に基づいて、推定対象信号の位相を推定する第2の推定処理を実施するとともに、推定対象信号を復調するものであって、第2の推定処理は復調をしながら推定対象信号の位相を逐次推定するものであり、復調は第2の推定処理が推定した推定対象信号の位相を用いて推定対象信号を復調するものである復調処理部と、第1の推定処理の結果と、第2の推定処理の結果とを用いて、推定対象信号のレプリカを生成するレプリカ生成部と、受信信号からレプリカを減算し、減算結果を出力する干渉キャンセル部と、を備え、時間周波数推定部は、減算結果に基づいて、推定対象信号を第1の推定処理を実施していない複数の送信信号の中の1つに変更して第1の推定処理を実施し、復調処理部は、変更後の推定対象信号に第2の推定処理を行うとともに、変更後の推定対象信号を復調する
本発明にかかる受信装置は、位相雑音による位相変動、伝搬経路の変動、送信装置毎の帯域制限パラメータのばらつきなどに起因するレプリカの生成精度の低下を抑制することができるという効果を奏する。
実施の形態1にかかる受信装置の機能構成の一例を示すブロック図 実施の形態1の送信信号の信号フォーマットの一例を示す図 二つの送信信号が受信装置に到来したときの状況を示す図 実施の形態1の復調部の構成例を示す図 実施の形態1のフィルタパラメータ推定部の構成例を示す図 実施の形態1のフィルタパラメータ推定部の別の構成例を示す図 実施の形態1の受信装置のハードウェア構成の一例を示す図 実施の形態1の受信装置のハードウェア構成の別の一例を示す図 実施の形態1の受信装置の処理手順の一例を示すフローチャート 実施の形態2の受信装置の機能構成例を示すブロック図 実施の形態2の精推定部の構成例を示す図
以下に、本発明の実施の形態にかかる受信装置を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1にかかる受信装置の機能構成の一例を示すブロック図である。図1に示すように、本実施の形態の受信装置10は、受信部1、時間周波数推定部2、復調部3、振幅推定部4、フィルタパラメータ推定部5、レプリカ生成部6、干渉キャンセル部7および切替え部8を備える。
本実施の形態の受信装置10は、時間軸、周波数軸の2次元空間上で信号の一部に重なりを生じる複数の非同期な送信信号が含まれる無線信号を受信可能である。受信装置10は、例えば、移動する車両、航空機、人工衛星といった移動体に搭載される。以下では、受信装置10が移動体に搭載される例を説明するが、受信装置10が移動体に搭載されない場合にも本実施の形態で述べる受信装置10の構成および動作は適用可能である。
時間軸、周波数軸の2次元空間上で信号の一部に重なりを生じる複数の非同期な送信信号が含まれる例としては、周波数帯を共用する複数の送信装置から送信された信号が重なり合う場合が挙げられる。例えば、多数の端末がセンサデータや位置情報などを短いバーストで伝送する無線通信システムで、送受信装置のどちらか一方が高速で移動する場合、地上または海上からの信号を衛星で受信するような場合などにこのような現象が発生しやすい。通常、これらのシステムでは信号衝突回避のための仕組み、たとえばCSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access/Collision Avoidance)、TDMA(Time Division Multiple Access)、ALOHAプロトコルなどを利用しているが、送受信装置の位置関係によっては信号の衝突が回避できることを保証しておらず、また送受信装置の移動が発生する場合に信号の衝突が回避できることを保証していない。これらの信号が衝突する場合は、端末間の同期精度が十分でなかったり、十分な同期精度があっても、送受信装置間の距離が長く、受信装置と各送信装置との間の伝搬する光路長のばらつきが大きかったりする。このとき、受信装置から見たときに、複数の端末からの信号のタイミングがシンボル長以上の時間差を持って到来し、非同期に衝突してしまう場合がある。また、センサネットワークにおいて複数端末間で発振器の周波数誤差などを補償する仕組みが十分でない場合や、送信装置または受信装置が移動する場合、異なるドップラー周波数遷移を持って各送信装置からの信号が受信装置に到来してしまう。この結果、複数の信号が、同一帯域でありながら僅かに異なる時間周波数で到来し、部分的にオーバラップして衝突してしまう場合がある。このような条件で発生する信号衝突は、たとえば基地局が端末を制御するセルラ通信システムでは発生しにくいが、多数のデバイスを収容する装置間通信で、ドローンや自動車などにおいて、ドップラー周波数などをシステムで制御しきれないパラメータがある場合は、同様の問題が発生する可能性がある。なお、上述のシステムは一例であり、本実施の形態において想定する時間軸、周波数軸の2次元空間上で信号の一部に重なりを生じる複数の非同期な送信信号が含まれる無線信号は、上述したシステムに限定されない。
以下、本実施の形態では、受信装置10が、同一の信号フォーマットで送信され、時間軸、周波数軸の2次元空間上で信号の一部に重なりを生じる複数の非同期な送信信号を受信する例について説明する。図2は、各送信信号の信号フォーマットの一例を示す図である。図2に示した例では、送信信号は、プリアンブル21、データペイロード22および誤り検出符号23で構成される。図2に示したフォーマットで送信される送信信号の単位をフレームと呼ぶ。プリアンブル21は、あらかじめ定められたビット列であり、同期信号または参照信号とも呼ばれる。プリアンブル21は、受信装置10においてフレームの先頭位置の検出すなわちフレームタイミングの同期に使用される。データペイロード22は、送信装置から送信される情報を示すデータである。誤り検出符号23は、誤り検出符号を用いた誤り検出符号化において生成される誤り検出のための冗長データである。誤り検出符号の例としては、CRC(Cyclic Redundancy Check)が挙げられるが、CRC符号に限定されず他の誤り検出符号でもよい。また、図2では、誤り検出符号として、情報系データと冗長データとが分離可能な組織符号が用いられる例を示しているが、この例に限定されず、組織符号以外の誤り検出符号が用いられてもよい。
図3は、同一の信号フォーマットで構成された二つの送信信号Sig1およびSig2が受信装置10に到来したときの状況を示す図の一例である。なお、図3では図2に示した信号フォーマットで構成されているものとして説明する。送信信号Sig2は、送信信号Sig1に対して周波数軸上でΔf、時間軸上でΔtずれているが時間軸および周波数軸の2次元空間上で信号の一部に重なりを生じている。つまり、送信信号Sig1のフレーム長の範囲内に送信信号Sig2のフレームの一部も含まれ、送信信号Sig1の持つ帯域幅内に送信信号Sig2の持つ帯域の一部も重なりを生じており、これらの信号の一部は時間軸および周波数軸で互いに干渉している状況となる。受信装置10においての所望信号が送信信号Sig1であれば、送信信号Sig2は干渉信号となる。
以下では、図2に示すフォーマットの各送信信号が、一定時間送信された後に送信が停止されるといった動作が繰り返される送信方法、すなわちバースト的に送信される送信方法により送信される例を説明する。なお、送信信号のフレームのフォーマットは図2に示した例に限定されず、各送信信号の送信方法もバースト的な送信に限定されない。
図1の説明に戻り、受信部1は、無線信号を受信するアンテナを含む。受信部1は、アンテナにより受信した無線信号に対して受信処理を行うことにより、サンプリングされた電気信号として受信信号を出力する。受信部1が行う受信処理には、あらかじめ定められたサンプリングレートで無線信号をサンプリングする処理が含まれる。このサンプリングレートは、ドップラー効果などによって周波数変移した信号を判別するのに十分なレートとして定められているとする。受信部1が行う受信処理には、アンテナによって受信された無線周波数帯域の無線信号であるRF(Radio Frequency)信号をベースバンド信号に変換する処理などが含まれていてもよい。また、受信部1が行う受信処理には、干渉および雑音への対策として、ディジタルフィルタを用いたフィルタリングが含まれていてもよい。
時間周波数推定部2は、入力される信号に基づいて、複数の送信信号の中の1つである推定対象信号の到来時刻と推定対象信号の周波数とを推定する。時間周波数推定部2に入力される信号は、受信部1から出力される受信信号または干渉キャンセル部7から出力される信号である。具体的には、時間周波数推定部2は、入力される信号を用いて時間変数τと周波数変数fに関わる評価関数g(τ,f)を生成する。時間周波数推定部2は、生成した評価関数g(τ,f)に基づいて、入力される信号に含まれる複数の送信信号の中で、最も電力の大きい送信信号である推定対象信号に対応する時間および周波数の推定値を時間周波数推定値として出力する。送信信号に対応する時間とは、例えば、受信装置10において受信された時刻すなわち到来時刻を示す。例えば、フレーム単位で推定する場合には、フレームの先頭を受信した時刻である。入力される信号が、受信部1から出力される受信信号である場合には、入力される信号に含まれる複数の送信信号の中で、最も電力の大きい送信信号は、受信信号に含まれる複数の送信信号の中で、最も電力の大きい送信信号である。
後述するように、干渉キャンセル部7は受信信号から最も電力の大きい送信信号のレプリカを減算するため、干渉キャンセル部7から時間周波数推定部2に信号が入力される場合は、入力される信号に含まれる複数の送信信号の中で、最も電力の大きい送信信号は、受信部1から出力される受信信号に含まれる複数の送信信号のうち2番目に電力の大きい送信信号となる。さらに、次に干渉キャンセル部7から時間周波数推定部2に信号が入力される場合の処理においては、入力される信号に含まれる複数の送信信号の中で、最も電力の大きい送信信号は、受信部1から出力される受信信号に含まれる複数の送信信号のうち3番目に電力の大きい送信信号となる。
ここで、評価関数g(τ,f)の一例を説明する。時間変数τをプリアンブルの遅延量とし、周波数変数fをキャリアとし、時間変数τと周波数変数fをそれぞれ変更した複数のパターン信号p(τ,f)を生成しておく。プリアンブルの遅延量は、例えば基準時刻からプリアンブルの先頭位置までの時間である。なお、周波数変数fとしてキャリア周波数偏差を用いても良い。パターン信号p(τ,f)は、プリアンブルの遅延量が時間変数τでありキャリア周波数fである信号が模擬的に生成されたものである。例えば、時間変数τとしてτからτまでを定め、周波数変数fとしてfからfまでを定め、パターン信号p(τ,f),p(τ,f),…,p(τ,f),…,p(τ,f),…,p(τ,f)を生成しておく。時間周波数推定部2は、受信信号とパターン信号との相関値を、全てのパターン信号に対して算出する。これらの算出された相関電力の大きさを評価関数g(τ,f)とする。ここでは、評価関数g(τ,f)が最大となる、時間変数τと周波数変数fとの組み合わせが、最も電力の大きい送信信号に対応するものであると推定することとする。時間周波数推定部2は、評価関数g(τ,f)が最大となる時間変数τおよび周波数変数fの値を求め、求めた時間変数τおよび周波数変数fから時間周波数推定値を算出する。なお、時間周波数推定値における時間および周波数は、時間および周波数が識別できればどのように表現されていてもよい。例えば、時間周波数推定値における時間は、ある基準時刻からの経過時間であってもよいし、サンプリング点の番号により示されていてもよい。また、時間周波数推定値における周波数は、周波数自体であってもよいし、基準となる周波数からの偏差であってもよいし、周波数を識別する番号であってもよい。なお、上述したプリアンブル等の参照信号について複数の候補となるビットパターンが存在するシステムでは、それぞれの候補パターンで上述した推定処理を実施し、最も高い相関電力値を示した候補パターンの時間周波数推定値を用いるなどが考えられる。
復調処理部である復調部3は、位相変動推定機能を有する復調部であり、受信部1から出力される受信信号と、時間周波数推定部2から出力される時間周波数推定値とに基づいて、受信信号に含まれる複数の送信信号の中で、最も電力の大きい送信信号に対して、位相変動推定および復調処理を実施する。すなわち、復調部3は、時間周波数推定部2における推定処理である第1の推定処理の結果に基づいて、推定対象信号の位相を推定する第2の推定処理を実施するとともに、推定対象信号を復調する復調処理部である。具体的には、復調部3は、第1の推定処理の結果を用いて、推定対象信号の位相を推定しながら同期検波方式により復調を行う。ここでは、復調部3は、同期検波を用いることを前提とする。復調部3は、シンボルの硬判定値を用いて逐次位相推定を実施し、シンボルごとに位相推定値を更新しながら復調を行う。シンボルとはデータの単位であり、例えば、送信信号が変調されている場合、変調されるデータ単位である。
図4は、復調部3の構成例を示す図である。図4に示した構成例では、復調部3は、同期検波部31、硬判定部32、位相推定部33および判定部34を備える。同期検波部31は、再生されたキャリアと受信信号とを乗算することにより同期検波を行い、同期検波後の信号を硬判定部32へ出力する。変調方式キャリアの再生方法については一般的に行われる方法を用いることができ、ここでは詳細な説明は省略する。硬判定部32は、同期検波部31から出力された信号に対して、シンボル単位で硬判定を行い、硬判定結果を位相推定部33および判定部34へ出力する。硬判定の方法は、送信信号に施された変調方式にしたがって、シンボル単位で、送信されたビット値を判定する方法であれば、どのような方法を用いてもよい。位相推定部33は、硬判定結果を用いて位相推定を実施し、位相推定結果を判定部34へ出力する。
判定部34は、硬判定結果に基づいて、誤り検出符号23を用いて誤り検出処理を実施し、誤りがあった場合、位相推定結果を同期検波部31へ出力する。同期検波部31は、位相推定結果に基づいて再生されたキャリアの位相を変更し、再び、同期検波を行い、同期検波後の信号を硬判定部32へ出力する。硬判定部32は、同期検波部31から出力された信号に対して、シンボル単位で硬判定を行い、硬判定結果を位相推定部33および判定部34へ出力する。判定部34は、位相推定部33から受け取った位相推定結果を同期検波部31へ出力するとともに、硬判定結果に含まれる誤り検出符号23を用いて誤り検出処理を行う。誤り検出処理により誤りが無いと判定された場合、判定部34は、硬判定を復調結果として出力し、位相推定結果を位相変動推定結果として出力する。誤り検出処理により誤りがあると判定された場合、判定部34は、誤り有りと判定して、復調結果を出力し、位相変動推定結果を出力せずに処理を終了する。復調部3は、以上のように位相を推定する機能を有することにより、基準の位相からの変化量である位相変動を推定することができる。なお、復調部3の構成例は図4に示した例に限定されない。
図2の説明に戻り、振幅推定部4は、推定対象信号の振幅を推定する第3の推定処理を実施する。具体的には、振幅推定部4は、受信部1から出力される受信信号と時間周波数推定部2から出力される時間周波数推定値と、復調部3から出力される位相変動推定結果および復調結果とに基づいて、受信信号に含まれる複数の送信信号の中で、最も電力の大きい送信信号のレプリカを生成する。次に、振幅推定部4は、上記レプリカと受信信号のうち上記レプリカに対応する信号との相関値を算出し、この相関値を振幅推定値として出力する。なお、時間周波数推定部2の処理において、後述するような相関値算出などの手法をとることで副次的に振幅推定することが可能であり、かつ、後段のキャンセリング処理において所望のキャンセリング精度を得られるのであれば、振幅推定部4は搭載しなくてよい。
フィルタパラメータ推定部5は、推定対象信号が送信される際に用いられた帯域制限フィルタのパラメータを推定する第4の推定処理を実施する。具体的には、受信部1から出力される受信信号と時間周波数推定部2から出力される時間周波数推定値と、復調部3から出力される位相変動推定結果および復調結果と、振幅推定部4から出力される振幅推定値とに基づいて、受信信号に含まれる複数の送信信号の中で、最も電力の大きい送信信号に対応する帯域制限フィルタのパラメータを推定し、推定結果を出力する。帯域制限フィルタのパラメータは、送信信号を送信した送信装置において用いられた帯域制限フィルタのBT積、ロールオフ率といったパラメータである。BT積は、帯域幅とシンボル時間との積である。帯域制限フィルタのパラメータの具体的な推定方法は、後述する。
なお、復調部3における位相変動推定機能でフィルタパラメータ誤差によるレプリカの位相の誤差を補うことができ、後段のキャンセリング処理において、所望のキャンセリング精度が得られるのであれば、フィルタパラメータ推定部5は搭載しなくてよい。
レプリカ生成部6は、時間周波数推定部2から出力される時間周波数推定値と、復調部3から出力される位相変動推定結果および復調結果と、振幅推定部4から出力される振幅推定値と、フィルタパラメータ推定部5から出力される推定結果とに基づいて、受信信号に含まれる複数の送信信号の中で、最も電力の大きい送信信号に対応するレプリカを生成し、生成したレプリカを出力する。すなわち、レプリカ生成部6は、第1の推定処理の結果と、第2の推定処理の結果と、第3の推定処理の結果と、第4の推定処理の結果とを用いて、推定対象信号のレプリカを生成する。なお、レプリカ生成部6は、振幅推定部4による推定が行われない場合には、第1の推定処理の結果と、第2の推定処理の結果と、第4の推定処理の結果とを用いて、推定対象信号のレプリカを生成する。また、レプリカ生成部6は、フィルタパラメータ推定部5による推定が行われない場合には、第1の推定処理の結果と、第2の推定処理の結果と、第3の推定処理の結果とを用いて、推定対象信号のレプリカを生成する。
干渉キャンセル部7は、受信部1から出力される受信信号から、レプリカ生成部6から出力されるレプリカを減算し、減算後の信号を出力する。切替え部8は、時間周波数推定部2に入力される信号を、受信部1から出力される受信信号と、干渉キャンセル部7から出力される信号との間で切替える。初期状態では、切替え部8は、受信部1から出力される受信信号が時間周波数推定部2、復調部3、振幅推定部4、フィルタパラメータ推定部5、レプリカ生成部6および干渉キャンセル部7に入力されるような接続状態に設定される。干渉キャンセル部7から信号が出力されると、切替え部8は、干渉キャンセル部7から出力される信号が時間周波数推定部2、復調部3、振幅推定部4、フィルタパラメータ推定部5、レプリカ生成部6および干渉キャンセル部7に入力されるような接続状態に設定される。切替え部8の制御は干渉キャンセル部7により行われてもよいし、図示しない制御部により行われてもよい。なお、上述した復調部3、振幅推定部4、フィルタパラメータ推定部5、レプリカ生成部6および干渉キャンセル部7の動作は、受信部1から出力される受信信号が入力される例で説明した。復調部3、振幅推定部4、フィルタパラメータ推定部5、レプリカ生成部6および干渉キャンセル部7は、干渉キャンセル部7から出力される信号が入力される場合は、干渉キャンセル部7から出力される信号を受信部1から出力される受信信号と同様に扱って同様の動作を実施する。
干渉キャンセル部7から出力される信号が時間周波数推定部2に入力されると、時間周波数推定部2は、入力された信号に対して、上述した受信信号が入力される場合と同様の処理を実施する。入力された信号は、上述した処理により、受信信号に含まれる複数の送信信号の中で、最も電力の大きい送信信号のレプリカが減算された信号であるから、時間周波数推定部2は、2番目に電力の大きい送信信号に対応する時間および周波数の推定値を時間周波数推定値として出力することになる。以降、各部では、受信部1から出力される受信信号の替わりに干渉キャンセル部7から出力される信号を用いて、2番目に電力の大きい送信信号に対応した処理が同様に実施される。干渉キャンセル部7は、受信信号から最も電力の大きい送信信号のレプリカが減算された信号すなわち自身が前回の処理で出力した信号から、2番目に電力の大きい送信信号のレプリカを減算する。これらの処理を、繰り返すことにより、受信信号に含まれる複数の送信信号のそれぞれの復調結果が、順次復調部3から出力されることになる。
次に、フィルタパラメータ推定部5における帯域制限フィルタのパラメータの推定方法について説明する。図5は、フィルタパラメータ推定部5の構成例を示す図である。図5に示すように、フィルタパラメータ推定部5は、レプリカ生成部51、パラメータ設定部52、干渉キャンセル部53および残留電力算出部54を備える。レプリカ生成部51は、時間周波数推定部2から出力される時間周波数推定値および復調結果と、復調部3から出力される位相変動推定結果と、振幅推定部4から出力される振幅推定値と、パラメータ設定部52から出力される複数のパラメータ値とに基づいて、複数のレプリカを出力する。パラメータ設定部52は、帯域制限フィルタのパラメータに関して複数のパラメータ値をレプリカ生成部51へ出力する。例えば、帯域制限フィルタのパラメータがロールオフ率である場合、パラメータ設定部52は、ロールオフ率の値としてα、β、γ(α<β<γ)をレプリカ生成部51へ出力する。
干渉キャンセル部53は、受信信号から、レプリカ生成部51から出力される複数のレプリカをそれぞれ減算し、複数の減算結果を算出し、複数の減算結果を出力する。残留電力算出部54は、干渉キャンセル部53から出力される複数の減算結果のそれぞれの電力を算出し、最も小さい電力を与えたパラメータ値を推定結果として出力する。このように、図5に示した構成例では、フィルタパラメータ推定部5は、帯域制限フィルタのパラメータの複数の候補値をそれぞれ用いて、推定対象信号の複数のレプリカを生成し、受信信号から複数のレプリカのそれぞれを減算した結果の電力に基づいて、複数の候補値の中から第4の推定処理の結果となる候補値を選択する。ここで、干渉キャンセル後の残留電力が最小値を得るということは、最も干渉を多くキャンセルできた条件であることを意味する。
図6は、フィルタパラメータ推定部5の別の構成例を示す図である。図6に示した例では、フィルタパラメータ推定部5は、レプリカ生成部51、パラメータ設定部52および相関値算出部55を備える。レプリカ生成部51およびパラメータ設定部52は、図5に示したフィルタパラメータ推定部5におけるレプリカ生成部51およびパラメータ設定部52と同様である。相関値算出部55は、受信信号とレプリカ生成部51が出力する複数のレプリカとの相関値をレプリカごとにそれぞれ計算し、最も高い相関値を与えたパラメータ値を推定結果として出力する。このように、図6に示した構成例では、フィルタパラメータ推定部5は、帯域制限フィルタのパラメータの複数の候補値をそれぞれ用いて、推定対象信号の複数のレプリカを生成し、受信信号と複数のレプリカのそれぞれとの相関値に基づいて、複数の候補値の中から第4の推定処理の結果となる候補値を選択する。ここで、最も高い相関値が得られたということは、送信信号の生成に実際に用いられた帯域制限フィルタのパラメータに最も近いパラメータ値であることを意味する。
ここで、パラメータ設定部52が出力する複数のパラメータ値、すなわち複数のパラメータの候補値の決定法としては、たとえば、通信規格などでパラメータ値の範囲が限定されている場合は、通信規格で定められているパラメータ値の範囲内の値を設定するなどが挙げられる。パラメータ値の範囲が限定されていない場合は、各送信装置が用いる可能性のあるパラメータ値の中から設定するなどが挙げられる。ここで、複数のパラメータ候補値は、例えば、最小値をまず決定し、最小値からあるステップ幅で値を増加させて複数の候補値を設定する方法がある。ステップ幅は、干渉信号のキャンセリングに要求される性能を満たすように設定する必要がある。ステップ幅は、事前のシミュレーションや計算などを実施して設定する。
次に、受信装置のハードウェア構成について説明する。図7は、受信装置10のハードウェア構成の一例を示す図である。図7に示した例では、受信装置10は、専用ハードウェアを用いて実現される。図1に示した受信部1は、受信機101により実現される。図1に示した時間周波数推定部2、復調部3、振幅推定部4、フィルタパラメータ推定部5、レプリカ生成部6、干渉キャンセル部7および切替え部8は、処理回路102により実現される。処理回路102は、FPGA(Field Programmable Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の専用ハードウェアである。
図8は、受信装置10のハードウェア構成の別の一例を示す図である。図8に示した例では、受信装置10はプロセッサ103とプロセッサ103上で実行されるプログラムを用いて実現される。図1に示した受信部1は、受信機101により実現される。図1に示した時間周波数推定部2、復調部3、振幅推定部4、フィルタパラメータ推定部5、レプリカ生成部6、干渉キャンセル部7および切替え部8は、プロセッサ103が、メモリ104に格納されたプログラムを読み出して実行することにより、実現される。すなわち、時間周波数推定部2、復調部3、振幅推定部4、フィルタパラメータ推定部5、レプリカ生成部6、干渉キャンセル部7の機能をソフトウェアであるプログラムを用いて実現する。メモリ104はプロセッサ103の作業領域としても使用される。なお、図7および図8に示した構成以外にもソフトウェアおよび専用ハードウェアを組み合わせた種々の構成が適用可能である。
なお、上述した説明では、受信部1が、アンテナおよびRF信号を処理する回路、すなわちRFフロントエンドと呼ばれるモジュールを備えることを前提として説明したが、受信部1はこのモジュールを備えていなくてもよい。別の装置が、受信して処理した信号を、受信部1が、無線通信、有線通信、RoF(Radio ON Fiber)、またはこれらの組み合わせをはじめとしたなんらかの手段で受信して記憶し、記憶した信号を読みだして、受信信号として出力するようにしてもよい。
図9は、本実施の形態の受信装置10の処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、この実施の形態の受信装置10の処理手順は図9に示したフローチャートに限定されるものではなく、同等の結果が得られる限り、処理の順番を変更したり、並列化したりしても良い。
受信装置10では、まず、受信部1が、無線信号を受信して受信信号を生成する(ステップS1)。次に、時間周波数推定部2は、評価関数g(τ,f)を計算し、受信信号に含まれる複数の送信信号の中で、最も電力の大きい送信信号の時間周波数推定値を出力する(ステップS2)。評価関数g(τ,f)を計算する際に考慮する時間変数τおよび周波数変数fの範囲は、例えば、通信規格および回線設計などから定める。
次に、復調部3が、時間周波数推定部2から出力される時間周波数推定値と受信部1から出力される受信信号とを用いて、位相変動推定を実施しながら復調を行う(ステップS3)。復調部3は、CRC計算すなわち誤り検出処理を実施し(ステップS4)、誤りが有るか否かを判定する(ステップS5)。誤りがある場合(ステップS5 Yes)、受信装置10は処理を終了する。誤りが無い場合(ステップS5 No)、復調部3は、復調結果および位相変動推定結果を出力し、振幅推定部4が、受信信号と時間周波数推定部2から出力される時間周波数推定値と、復調部3から出力される位相変動推定結果および復調結果とに基づいて、受信信号に含まれる複数の送信信号の中で、最も電力の大きい送信信号の振幅の推定を実施する(ステップS6)。
次に、フィルタパラメータ推定部5は、受信信号と時間周波数推定部2から出力される時間周波数推定値、復調部3から出力される位相変動推定結果および復調結果と、振幅推定部4から出力される振幅推定値とに基づいて、受信信号に含まれる複数の送信信号の中で、最も電力の大きい送信信号に対応するフィルタのパラメータを推定する(ステップS7)。
次に、レプリカ生成部6は、時間周波数推定部2から出力される時間周波数推定値と、復調部3から出力される位相変動推定結果および復調結果と、振幅推定部4から出力される振幅推定値と、フィルタパラメータ推定部5から出力される推定結果とに基づいて、受信信号に含まれる複数の送信信号の中で、最も電力の大きい送信信号に対応するレプリカを生成する(ステップS8)。
次に、干渉キャンセル部7は、受信部1から出力される受信信号から、レプリカ生成部6から出力されるレプリカを減算し減算結果を出力することにより干渉キャンセルを実施する(ステップS9)。その後、時間周波数推定部2に入力される信号は、受信部1から出力される受信信号から干渉キャンセル部7から出力される信号に切替えられ、次に電力の大きい送信信号に対応するステップS2以降の処理が実施される。
以下に、上述のステップS1からステップS9の処理の詳細について説明する。ステップS1における受信部1の処理では、上述した通り、ディジタルフィルタを用いて帯域制限を行ってもよい。また、ステップS2からステップS9のそれぞれの処理において、処理の目的を果たすために帯域制限が不必要な場合は、受信部1においては帯域制限を実施せずに、帯域制限を実施する前の受信信号に対してステップS2からステップS9の各処理を実施してもよい。その場合、帯域制限が必要な処理、たとえば復調処理の前段に帯域制限を実施するフィルタを設ける構成とすればよい。
ステップS2の処理では、上述した通り、複数の時間変数τおよび周波数変数fに関してパターン信号を生成する。複数の時間変数τおよび周波数変数fを決定する際のステップ幅は、復調部3に要求される位相変動推定性能、復調性能などを満たせるように設定する必要がある。
また、ステップS2の処理で用いるパターン信号は、プリアンブルだけを用いて生成されてもよいし、プリアンブルおよびデータペイロード、またはプリアンブル、データペイロードおよび誤り検出符号も含めたフレーム全体を用いて生成されてもよい。また、複数の時間変数τおよび周波数変数fに関して、プリアンブル、データペイロードおよび誤り検出符号も含めたフレーム全体を用いて生成されたレプリカをそれぞれ生成し、受信信号からレプリカをそれぞれ減算し、減算前の波形と減算結果の波形との間の電力の減衰量を評価関数g(τ,f)と設定してもよい。ここで、フレーム全体のレプリカの生成方法としては、評価関数g(τ,f)を算出するための仮の復調処理を行って、この仮復調結果からレプリカを生成することが考えられる。なお、仮の復調処理は位相変動推定機能を有する同期検波でも非同期検波でもよい。
ステップS2の処理において、相関値が評価関数g(τ,f)として用いられている場合には、相関値から送信信号の振幅を推定することも可能であり、後段の振幅推定処理を省くことも可能である。
ステップS3の処理では、上述したように、復調部3は、同期検波を用いることを前提とし、位相推定値を更新しながら復調処理を実施する。ここで、伝送路の変動による影響であるフェージング、位相雑音などによって、位相変動の推定結果または周波数推定値の少なくとも1つに誤差があると、フレーム内の位相変動が無視できなくなり、復調が困難になることも考えられる。これに対する対策として、ペイロードデータの区間の復調過程においても位相推定を実施する判定指向型のチャネル推定等を用いてもよい。たとえば、同期検波結果のシンボルについて硬判定した結果(シンボルの硬判定値)とその同期検波結果のシンボルとの差を用いて逐次位相推定を実施し、シンボル毎に位相推定値を更新することで、ペイロードデータの区間における位相変動に対応する。また、復調部3は、既に推定したシンボルの位相推定値を用いてディジタルフィルタによる平均化を実施し、雑音等による推定値の誤差を抑圧することもできる。ディジタルフィルタとしては、移動平均などに代表されるFIR(Finite Impulse Response)フィルタでもよいし、IIR(Infinite Impulse Response)フィルタを用いてもよい。
上述した例では、ステップS5の処理では、誤り検出符号23を用いて処理の終了を判定した。送信信号に誤り検出符号23が含まれていないフレーム構成の場合は、時間周波数推定部2において、受信信号に含まれる送信信号の数をあらかじめ推定し、推定された数に応じて、ステップS2からステップS8までの処理を実施した後に処理を終了するなどの構成にしてもよい。送信信号の数の推定方法としては、たとえば、時間周波数推定部2で算出した、受信信号とプリアンブルパターンとの相関値の評価関数g(τ,f)があらかじめ定めた閾値を超えた時間変数τおよび周波数変数fの組み合わせが、各送信信号に対応するとし、評価関数g(τ,f)が閾値を超える組み合わせの数を計数することで、送信信号の数を推定する方法などが考えられる。
また、送信信号に誤り検出符号23が含まれていないフレーム構成の場合における、処理の終了判定に関する他の例としては、干渉キャンセル部7のキャンセル後の残留電力の大きさがある閾値以下の場合、受信装置10は、復調可能な送信信号は含まれていないと仮定し、本受信装置10の処理を終了する例が挙げられる。
ステップS6の処理では、上述した通り、振幅推定部4は、受信信号と時間周波数推定部2から出力される時間周波数推定値と、復調部3から出力される位相変動推定結果および復調結果とに基づいて、レプリカを生成し、次に、レプリカと対応する受信信号との相関値を算出し、この相関値を振幅推定値として出力する。本振幅推定処理のように、時間、周波数および位相変動の推定値を用いた高精度なレプリカを用いて振幅を推定することで、干渉信号を適切な振幅のレプリカで除去でき、干渉キャンセルを高精度に動作させることが可能となる。
なお、さらに振幅値の推定精度を向上させるため、振幅推定部4は、上記処理によって得られた振幅推定値、またはステップS2で時間周波数を推定する際の相関値から仮の振幅推定値を定め、この仮の振幅推定値を基準として適当なステップ幅で振幅を変化させたレプリカを複数生成し、受信信号からそれぞれ減算し、最も小さな残留電力を与える振幅値を最終的な振幅推定値として求めてもよい。
ステップS6の処理において、図5に示した構成のフィルタパラメータ推定部5が用いられる場合、フィルタパラメータ推定部5は、推定したパラメータ値を出力する替わりに、残留電力算出部54により最も小さい残留電力と判定された減算結果を出力するようにしてもよい。この場合、後段のレプリカ生成、および干渉キャンセルの処理を省略することができ、演算量を削減できる。
なお、ステップS6の処理とステップS7の処理との順序は入れ替えてもよい。たとえば図5に示した構成のフィルタパラメータ推定部5が用いられる場合、時間周波数推定部2がステップS2で時間周波数を推定する際の相関値から仮の振幅推定値を決定し、仮の振幅推定値をフィルタパラメータ推定部5に出力する。これにより、フィルタパラメータ推定部5は仮の振幅推定値を用いてレプリカを生成し、上述したように、パラメータ値を推定する。推定されたパラメータ推定値を用いて生成されたレプリカを利用して、振幅推定処理を行うことで振幅推定の精度を高めることができる。
また、図6に示した構成のフィルタパラメータ推定部5が用いられる場合、フィルタパラメータ推定部5における振幅の推定値は不要となるため、この場合もステップS6の処理とステップS7の処理との順序を入れ替えることで、振幅推定の精度を向上させることが可能である。または、フィルタパラメータ推定部5が、受信信号と複数のレプリカの相関値とをそれぞれ計算し、最も高い相関値を与えたフィルタパラメータ値を出力するだけでなく、同時にその最も高い相関値も振幅推定値として出力することで、後段の振幅推定処理を省略し、演算量を削減することも可能である。
なお、復調結果に送信源となる送信装置を示す情報が含まれている場合、受信装置10は、送信源を識別する情報とフィルタのパラメータ値の推定結果とを記憶しておいてもよい。これにより、パラメータ値の推定結果が記憶されている送信源からの送信信号を受信した場合には、受信装置10は、該送信信号に関して、記憶されているパラメータ値を用いることでフィルタのパラメータの推定処理を省略し、演算量を削減することもできる。
また、フィルタパラメータの推定より前段の処理において推定された前段の推定値、すなわち時間、周波数、位相変動および振幅の推定値を、さらに高精度に推定する必要がある場合は、フィルタのパラメータを推定した後に、推定されたパラメータ値を用いて、上述した前段の推定値を再推定してもよい。この場合の再推定方法も、レプリカを受信信号から減算して残留電力を推定する方法、または相関値を算出する方法が考えられる。
以上のように、本実施の形態の受信装置10は、時間軸、周波数軸の2次元空間上で信号の一部に重なりを生じる複数の非同期な送信信号を受信する場合に、各送信信号の時間および周波数を推定し、位相雑音などに起因する位相変動を推定することで位相変動による復調精度の低下を抑制することができる。これにより、受信装置10は、正常に各送信信号を復調できる確率を向上させることができる。また、送信信号ごとに振幅推定処理、および帯域制限フィルタのパラメータ推定処理を実施することで、送信装置ごとに帯域制限フィルタの特性が異なる場合であっても高精度にレプリカを生成することができ、パラメータ推定処理を行わない場合に比べて、正常に各送信信号を復調する確率をさらに向上させることができる。
実施の形態2.
図10は、本発明にかかる実施の形態2の受信装置の機能構成例を示すブロック図である。図10に示すように、本実施の形態の受信装置10aは、実施の形態1の受信装置10の復調部3の替わりに復調部3aを備え、復調部3aの後段に精推定部9が追加される。これら以外の受信装置10aの構成は実施の形態1の受信装置10と同様である。実施の形態1と同様の機能を有する構成要素は、実施の形態1と同一の符号を付して重複する説明を省略する。
実施の形態2の受信装置10aが受信する無線信号は、実施の形態1の受信装置10が受信する無線信号と同様であり、複数の送信信号を含む。本実施の形態では、実施の形態1の受信装置10よりさらに高精度に位相変動を推定可能な受信装置10aについて説明する。受信装置10aが用いられる具体的な環境の例としては、各送信信号の位相雑音および伝送路の変動のうち少なくとも1つによる影響が通常より大きい場合、時間周波数推定部2における周波数推定処理の精度が低く残留周波数偏差が大きい場合などが挙げられる。
受信装置10aは、精推定部9を用いて、位相変動を推定することにより、実施の形態1の受信装置10よりさらに位相推定精度を向上させることができる。また、精推定部9を備えることにより、位相推定機能を有していない復調部3aを用いることができる。位相推定機能を有する必要がないため、復調部3aは、同期検波および非同期検波のいずれを用いて復調を行ってもよい。本実施の形態の復調部3aおよび精推定部9は、復調処理部300を構成する。なお、復調部3aは、実施の形態1の復調部3と同一の機能を有していてもよい。
本実施の形態の受信装置10aのハードウェア構成は、実施の形態1の受信装置10と同様であり、復調部3aおよび精推定部9は、図7に示した処理回路102により実現されてもよいし、図8に示したプロセッサ103がメモリ104に格納されたプログラムを読み出して実行することにより実現されてもよい。
以下、受信装置10aの動作について、実施の形態1と異なる点を説明する。受信部1、時間周波数推定部2、振幅推定部4、フィルタパラメータ推定部5、レプリカ生成部6、干渉キャンセル部7および切替え部8の動作は実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。ただし、本実施の形態では、位相変動推定結果は、復調部3aからではなく精推定部9から振幅推定部4、フィルタパラメータ推定部5およびレプリカ生成部6へ入力される。
復調部3aは、受信部1から出力される受信信号と、時間周波数推定部2から出力される時間周波数推定値とに基づき、受信信号に含まれる複数の送信信号の中で、最も電力の大きい送信信号の復調を実施し、復調結果を出力する。また、復調部3aは、送信信号に誤り検出符号23が含まれている場合、誤り検出処理を実施する。ここで用いる復調方式は、実施の形態1と同様の位相推定を実施しながらの同期検波でもよいし、遅延検波方式またはFSK(Frequency Shift Keying)で使用されるディスクリミネータ検波方式などの非同期検波方式でもよい。復調方式に特に制約はなく、上述した例以外に、送信信号における変調方式など対応した復調方式であれば任意の復調方式を用いることができる。たとえば、複数の送信信号のそれぞれの時間および周波数が、時間周波数推定部2または図示しない他の構成要素によってすべて推定されている場合には、復調部3aは、最尤復号法(MLD:Maximum Likelihood Detection)を用いて複数波の同時推定を実施してもよい。
また、復調部3aは、複数の復調方式によって復調を実施し、複数の復調方式によって得られる複数の結果のうち誤り検出がされなかったものを復調結果として出力してもよい。このような構成にすることで、復調部3aは、各復調方式の欠点を、状況に応じて補うことができる。例えば、同期検波は耐雑音の性能は優れているが位相の変動には弱く、非同期検波は、耐雑音の性能は同期検波に比較すると劣るが、位相の変動には強い。
以上のように、復調部3aは、同期検波方式および非同期検波方式のうち少なくとも一方を用いて推定対象信号を復調する。
精推定部9は、復調部3aによる復調により得られた復調結果を用いて推定対象信号の位相を推定する位相推定部である。具体的には、精推定部9は、復調部3aから出力される復調結果と時間周波数推定部2が出力する時間周波数推定値に基づき、受信信号に含まれる複数の送信信号の中で、最も電力の大きい送信信号の位相変動を推定し、推定結果を位相変動推定結果として出力する。ここで推定される位相変動は、送信装置において生じる位相雑音、時間周波数推定部2において推定された周波数推定値の誤差によって生じる残留周波数偏差、伝送路の変動による信号の変動すなわちフェージングなどの影響を含んだものである。本実施の形態では、精推定部9を復調部3aとは別に設けて、実施の形態1より精度良く位相を推定する、すなわち位相の精推定を行うことで、正常に各送信信号を復調する確率を実施の形態1よりさらに向上させることができる。
図11は、精推定部9の構成例を示す図である。図11に示すように、精推定部9は、レプリカ生成部91、位相差算出部92およびディジタルフィルタ93を備える。レプリカ生成部91は、復調部3aから出力される復調結果と時間周波数推定部2から出力される時間周波数推定値とに基づき、復調された信号に対応するレプリカを生成し、レプリカを出力する。位相差算出部92は、受信部1から出力される受信信号と、レプリカ生成部91から出力されるレプリカとの各サンプル点における位相差を算出し、算出した結果をディジタルフィルタ93へ出力する。ディジタルフィルタ93は、位相差算出部92から出力される位相変動推定結果をフィルタリングすることによって位相変動推定結果に含まれる誤差を低減させ、フィルタリングした結果を位相変動推定値として出力する。ディジタルフィルタ93としては、誤差を抑制するフィルタであればどのようなものを用いてもよい。
ディジタルフィルタ93を用いて位相変動推定値にフィルタリングを施すことで、復調結果が誤っていた場合にも、誤りビット数によっては精推定部9による位相変動推定が実施可能である。したがって、本実施の形態では、復調部3aが誤り検出処理において復調結果に誤りがあると判定した場合でも、処理を終了せず、精推定部9による位相変動推定処理を実施するようにしてもよい。この場合、復調部3aが、精推定部9から出力される位相変動推定結果を用いて受信信号を補正し、再度復調を行うことで、正しく復調を行える可能性を向上させることが可能となる。正しく復調を行える可能性が向上することで、レプリカ生成時の誤差を低減し、干渉キャンセルの精度を向上させることが可能となる。
以上のように位相推定部である精推定部9は、復調結果を用いて生成されたレプリカと受信信号との位相差を求め、位相差をディジタルフィルタ93によってフィルタリングすることにより推定対象信号の位相を推定する。
また、復調部3aが誤り検出処理において復調結果に誤りがあると判定した場合には、精推定部9の位相差算出部92が、位相差の推定結果に対して、位相差が最も大きい箇所に該当するビットを反転するなどのビット誤り訂正を行う機能を有するようにしてもよい。また、復調部3aが、復調時に各ビット判定値に対応する尤度情報などを計算して復調を実施する場合には、誤り検出処理において復調結果に誤りがあると判定した場合、ビット誤り訂正を行ってもよい。ビット誤り訂正の方法としては、例えば、尤度の低い順にビットを反転させて誤り検出処理を実施することを、誤りが無いと判定されるまで繰り返す方法が挙げられる。また、フレームの開始と終了のタイミングでは、送信装置ごとの特性により送信信号に変動が生じやすいため、レプリカと受信信号との間の誤差が大きくなりやすく、ビット誤りが発生しやすい。このため、復調部3aは、フレームの開始と終了のタイミングでは、優先的にビット反転による訂正処理を実施してもよい。
なお、時間周波数推定部2で推定した周波数推定値の誤差による残留周波数偏差は、時間軸上の位相の一次関数として現れる。この一次関数の傾きが残留周波数偏差に対応する。したがって、復調部3aは、位相変動推定値を微分することで残留周波数偏差を算出することが可能である。または、復調部3aまたは精推定部9が、位相変動推定値を最小二乗法などで一次関数に近似したときの傾きから位相変動推定値を算出することもできる。上述した手法により、復調部3aは、残留周波数偏差を算出して、残留周波数偏差を取り除いて再度復調を行うことで、残留周波数偏差に依存して生じる復調失敗を抑圧することも可能である。
以上のように、本実施の形態の受信装置10aによれば、位相の精推定を実施することで、位相変動が激しい環境においても高精度なレプリカを生成し、干渉キャンセリングを実施することができる。また、復調方式によらず高精度な位相変動推定を実施できるため、復調方式に制約がなく環境に適した復調方式を用いることができ、復調性能を向上できる可能性が高まる。さらには、位相変動推定結果を用いて受信信号を補正し、再度復調を行うなど、正しく復調を行える可能性を向上させることで、干渉キャンセリングの精度を向上させることができる。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1 受信部、2 時間周波数推定部、3,3a 復調部、4 振幅推定部、5 フィルタパラメータ推定部、6,51,91 レプリカ生成部、7,53 干渉キャンセル部、8 切替え部、9 精推定部、10,10a 受信装置、31 同期検波部、32 硬判定部、33 位相推定部、34 判定部、52 パラメータ設定部、54 残留電力算出部、55 相関値算出部、92 位相差算出部、93 ディジタルフィルタ。

Claims (9)

  1. 同一の信号フォーマットを有し、共通の周波数帯に信号強度を持つ信号であって、異なる送信装置から送信された複数の送信信号を含む受信信号に基づいて、前記複数の送信信号の中の1つである推定対象信号の到来時刻と前記推定対象信号の周波数とを推定する第1の推定処理を実施する時間周波数推定部と、
    前記第1の推定処理の結果に基づいて、前記推定対象信号の位相を推定する第2の推定処理を実施するとともに、前記推定対象信号を復調するものであって、前記第2の推定処理は前記復調をしながら前記推定対象信号の位相を逐次推定するものであり、前記復調は前記第2の推定処理が推定した前記推定対象信号の位相を用いて前記推定対象信号を復調するものである復調処理部と、
    前記第1の推定処理の結果と、前記第2の推定処理の結果とを用いて、前記推定対象信号のレプリカを生成するレプリカ生成部と、
    前記受信信号から前記レプリカを減算し、減算結果を出力する干渉キャンセル部と、
    を備え、
    前記時間周波数推定部は、前記減算結果に基づいて、前記推定対象信号を前記第1の推定処理を実施していない前記複数の送信信号の中の1つに変更して前記第1の推定処理を実施し、
    前記復調処理部は、変更後の前記推定対象信号に前記第2の推定処理を行うとともに、変更後の前記推定対象信号を復調する
    ことを特徴とする受信装置。
  2. 前記複数の送信信号は、それぞれ異なる信号であり、時間軸および周波数軸の2次元空間上で信号の一部に重なりを生じて前記受信装置に到達したものである
    ことを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
  3. 前記推定対象信号の振幅を推定する第3の推定処理を実施する振幅推定部、
    を備え、
    前記レプリカ生成部は、さらに前記第3の推定処理の推定結果に基づいて前記レプリカを生成することを特徴とする請求項1または2に記載の受信装置。
  4. 前記推定対象信号が送信される際に用いられた帯域制限フィルタのパラメータを推定する第4の推定処理を実施するフィルタパラメータ推定部、
    を備え、
    前記レプリカ生成部は、さらに前記第4の推定処理の結果に基づいて前記レプリカを生成することを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の受信装置。
  5. 前記フィルタパラメータ推定部は、前記帯域制限フィルタのパラメータの複数の候補値をそれぞれ用いて、前記推定対象信号の複数のレプリカを生成し、前記受信信号から前記複数のレプリカのそれぞれを減算した結果の電力に基づいて、前記複数の候補値の中から前記第4の推定処理の結果となる前記候補値を選択することを特徴とする請求項4に記載の受信装置。
  6. 前記フィルタパラメータ推定部は、前記帯域制限フィルタのパラメータの複数の候補値をそれぞれ用いて、前記推定対象信号の複数のレプリカを生成し、前記受信信号と前記複数のレプリカのそれぞれとの相関値に基づいて、前記複数の候補値の中から前記第4の推定処理の結果となる前記候補値を選択することを特徴とする請求項4に記載の受信装置。
  7. 前記復調処理部は、前記第1の推定処理の結果を用いて、前記推定対象信号の位相を推定しながら同期検波方式により復調を行うことを特徴とする請求項1から6のいずれか1つに記載の受信装置。
  8. 前記復調処理部は、
    同期検波方式および非同期検波方式のうち少なくとも一方を用いて前記推定対象信号を復調する復調部と、
    前記復調により得られた復調結果を用いて前記推定対象信号の位相を推定する推定部と、
    を備えることを特徴とする請求項1から6のいずれか1つに記載の受信装置。
  9. 前記推定部は、前記復調結果を用いて生成されたレプリカと前記受信信号との位相差を求め、前記位相差をディジタルフィルタによってフィルタリングすることにより前記推定対象信号の位相を推定することを特徴とする請求項8に記載の受信装置。
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