JP2010199729A - 通信システム、通信方法、受信装置および受信方法 - Google Patents

通信システム、通信方法、受信装置および受信方法 Download PDF

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Abstract

【課題】シンボル間干渉、キャリア間干渉への耐性を向上させ、かつ、伝送効率を殆ど劣化させずに信号を復元する技術を提供する。
【解決手段】送信装置は、シンボルに第1のガードインターバル(GI)を付加し第1マルチキャリアシンボルを生成する第1送信信号処理部と、シンボルに第1のGIよりも長い第2のGIを付加し第1マルチキャリアシンボルよりも長い第2マルチキャリアシンボルを生成する第2送信信号処理部と、第1、第2マルチキャリアシンボルを多重する多重部とを備え、受信装置は、第1マルチキャリアシンボルのシンボルを検出する第1受信信号処理部と、第1マルチキャリアシンボルのシンボルを復号する復号部と、第2マルチキャリアシンボルのシンボルを検出する第2受信信号処理部とを備え、第2受信信号処理部は、復号結果から生成した干渉レプリカを用いて第2マルチキャリアシンボルのサブキャリアが受けるキャリア間干渉を除去する。
【選択図】図1

Description

本発明は、通信システム、通信方法、受信装置および受信方法に関する。
例えば、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)、MC−CDM(Multi Carrier−Code Division Multiplexing)、DFT−S−OFDM(Discrete Fourier Transform−Spread−OFDM)、SC−FDMA(Single Carrier−Frequency Division Multiple Access)などのマルチキャリア伝送では、送信装置において、マルチキャリアシンボルにガードインターバル(Guard Interval:GI)やサイクリックプレフィックス(Cyclic Prefix:CP)区間(長さ)を付加することによって、マルチパス干渉の影響を低減させている。
また、マルチパスフェージングなどの伝搬路に起因して送信信号の振幅や位相が変動するため、受信装置において、送信信号の振幅および位相の変動の推定(伝搬路推定とも称する)が必要となる。送信信号の振幅や位相の変動を補償(変動に追従)するためである。例えば、パイロットシンボル(受信側において、送信信号の振幅および位相の変動の推定に用いられる既知のシンボル)を送信信号の一部に挿入し、送信装置と受信装置との間で送信信号の振幅および位相の変動の推定を行っている。この伝搬路推定は、通信品質の劣化を防ぐために、高精度で行うことが望ましい。
特に、広帯域伝送環境下や高速移動環境下においては、送信信号の振幅と位相の変動を周波数方向および時間方向に追従できること、つまり、送信信号の振幅および位相の変動を周波数方向および時間方向に推定できることが望ましい。送信信号の振幅および位相の周波数方向の変動、並びに、送信信号の振幅および位相の時間方向の変動を推定する方法として、パイロットシンボルを周波数方向および時間方向にスキャッタード(Scattered、散乱、散在)に送信フレーム(以下、単にフレームとも称する)に配置(送信信号に挿入)する方法が知られている。以下、スキャッタードに配置するパイロットシンボルをスキャッタードパイロットシンボルと称する。
図22は、従来の方法によるパイロットシンボルの配置例である。図22において横軸は時間、縦軸は周波数を示している。図中の白丸(後述)または黒丸(後述)は、シンボルを配置する要素(以下、「リソースエレメント」という)である。図22に示す送信フレームは、周波数方向(周波数軸方向)の8個のサブキャリア、時間方向(時間軸方向)の12個のOFDMシンボルから構成される96個のリソースエレメントを備える。換言すれば、図22に示す送信フレームは、12個のOFDMシンボルを有し、各OFDMシンボルは8個のサブキャリアに対応する8個のリソースエレメントを有する。図中の白丸は、情報データ信号を変調したシンボル(変調シンボル)である情報データシンボルを配置しているリソースエレメントである。図中の黒丸は、スキャッタードパイロットシンボルを配置しているリソースエレメントである。
図22に示すスキャッタードパイロットシンボルの配置方法は、スキャッタードパイロットシンボルを1つおきのOFDMシンボルのリソースエレメントに2つずつ配置する方法であって、スキャッタードパイロットシンボルを配置する2つのリソースエレメントは周波数軸方向に相互に4つ離れ、かつ、スキャッタードパイロットシンボルを配置するリソースエレメントを含むOFDMシンボル毎に、スキャッタードパイロットシンボルを配置する2つのリソースエレメントの位置を周波数方向にシフトさせる配置方法である。上述のようにスキャッタードパイロットシンボルがマッピングされた送信フレームを受信し、受信したフレームに含まれるパイロットシンボルを用いた伝送路推定を行うことで、振幅と位相の時間変動と周波数変動に追従する推定を行うことができる。また、受信装置は、パイロットシンボルがマッピングされていないサブキャリアに対しては、周波数の近いサブキャリアの伝搬路推定の結果から補間して算出することにより、振幅と位相の時間変動と周波数変動に追従した推定をすることができる。なお、スキャッタードパイロットシンボルの他の配置方法も存在する(例えば、非特許文献1参照)。
ところで、マルチキャリア伝送において、遅延時間がガードインターバルを超えた到来波は、受信時の信号処理に影響を与え、伝搬路推定精度、復調精度などが低くなり、通信品質が劣化する要因となる。図23は、マルチパス環境下の受信信号を示す図である。図23の横軸は時間を示している。s1、s2、s3およびs4は、カードインターバルを付加して送信された信号の到来波であって、到来波s1は最初の到来波(先行波とも称する)、到来波s2は2番目の到来波、到来波s3は3番目の到来波、到来波s4は4番目の到来波である。到来波s2、s3、s4は、先行波s1に対する遅延波とも称する。t1、t2およびt3は、それぞれ、先行波s1に対する遅延波s2の遅延時間、先行波s1に対する遅延波s3の遅延時間、先行波s1に対する遅延波s4の遅延時間である。t1はカードインターバル以内の遅延時間であり、t2およびt3はガードインターバルを超えた遅延時間である。t4は、各到来波s1、s2、s3、s4が到来波s1に同期したFFT処理(フーリエ変換)を行うための時間(FFT区間とも称する)である。なお、ガードインターバルは、例えば、ガードインターバルの付加前の信号(有効シンボル)の一部(例えば、後半部分)を複製したものである。
受信装置は、先行波s1に遅延波s2、s3、s4が重畳された受信信号のFFT処理を行う必要があるが、このとき、遅延波によりキャリア間干渉(Inter−Carrier Interference:ICI)が生じる。例えば、遅延波s3の場合、FFT区間t4に所望のシンボル(注目するシンボル)と当該所望のシンボルの1つ前のシンボル(当該注目するシンボルに対して時間的に1つ先行するシンボル)の境がFFT区間にあるため、キャリア間干渉が生じてしまう。換言すれば、遅延波s3の遅延時間t2が先行波s1のガードインターバル内に収まらないため(遅延波S3は、所望のシンボルと1つ前のシンボルとの境がFFT区間t4内にあるため)、キャリア間干渉が生じてしまう。遅延波s4についても同様である。
また、遅延波s3により、キャリア間干渉の他、シンボル間干渉(Inter−Symbol Interference:ISI)も生じる。例えば、遅延波s3の場合、所望のシンボルの1つ前のシンボルがFFT区間t4内にあるために、所望のシンボルと当該所望のシンボルの1つ前のシンボルとの間でシンボル間干渉が生じてしまう。図中の斜線で示す当該所望のシンボルの1つ前の所望のシンボルの当該所望のシンボルのFFT区間内の部分、つまり、当該所望のシンボルにとって干渉である部分がFFT処理されてしまうからである。遅延波s4についても同様である。
以上のように、受信装置によるFFT処理結果は、キャリア間干渉およびシンボル間干渉が生じる遅延波(例えば、遅延波s3、s4)による影響を受ける。なお、遅延波s2の遅延時間t1は先行波s1のガードインターバルよりも短いため、遅延波s2によるキャリア間干渉およびシンボル間干渉は生じない。
図24は、キャリア間干渉を補足説明する図である。図24において、横軸は周波数を示している。マルチキャリア伝送方式による信号送受信において、各遅延波の遅延時間がガードインターバル内に全て収まる場合、つまり、ガードインターバルの長さ(以下、「ガードインターバル長」とも称する)を超える遅延波が存在しない場合、上述の如くFFT区間にシンボル間の境が入らず、図24(a)に示すように、サブキャリア間の直交性が保たれるため、サブキャリア間にキャリア間干渉が生じない。つまり、注目するある周波数(例えば、破線部分の周波数)には、所望のサブキャリアの成分のみが含まれ、他のサブキャリア(例えば、隣接するサブキャリア)の成分は含まれていないため、サブキャリア間にキャリア間干渉が生じない。
一方、ガードインターバル長を超える到来波が存在する場合、上述の如くFFT区間にシンボル間の境が入り、図24(b)に示すように、サブキャリア間の直交性が保たれないため、サブキャリア間にキャリア間干渉が生じる。つまり、注目するある周波数(例えば、破線部分の周波数)には、所望のサブキャリアの成分に加えて、他のサブキャリア(図24(b)の例において、隣接する2つのサブキャリア)の成分が含まれているため、サブキャリア間にキャリア間干渉が生じる。
キャリア間干渉は、伝播路による送信信号の振幅および位相の変動の推定(伝搬路推定)に影響を与え、伝搬路推定の精度を大幅に劣化させる要因となる。なお、シンボル間干渉も、伝搬路推定に影響を与え、伝搬路推定の精度を大幅に劣化させる要因となる。
シンボル間干渉による影響を除去する方法として、例えば、フレーム単位で、フレームにある各OFDMシンボルのガードインターバルを通常よりも長いものに切り替えるという方法がある(例えば、非特許文献1参照)。
しかしながら、フレーム単位でガードインターバルを長くすると、伝送効率が劣化するという問題が生じる。フレーム毎にガードインターバル長を設定しているため、ガードインターバル長を長くしたいスキャッタードパイロットシンボル以外の全てのサブキャリアの信号に対しても、ガードインターバル長を長くしなければならないからである。例えば、同一のフレーム内にスキャッタードパイロットシンボルを配置したリソースエレメントと情報データシンボルを配置したリソースエレメントとが混在する場合に、ガードインターバルはフレーム毎に切り替えているため、スキャッタードパイロットシンボルを配置したリソースエレメントに係るサブキャリア信号に付加するガードインターバルに加え、情報データシンボルを配置したリソースエレメントに係るサブキャリアに付加するガードインターバルのガードインターバル長も長くしなければならないからである。
また、伝搬路推定を行う目的に加え、同一フレーム内の何れかの信号に対して、キャリア間干渉およびシンボル間干渉を生じさせずに高精度に復元させる目的のために、スキャッタードパイロットシンボルに付加するガードインターバルを長くする場合にも、同様の問題が発生する。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、マルチキャリア伝送の場合であって、通常のガードインターバル区間を超える到来波が到来する環境において、シンボル間干渉およびキャリア間干渉への耐性を大幅に向上させ、かつ、伝送効率をほとんど劣化させることなく、信号を高精度で復元させることのできる技術を提供することにある。
上記問題を解決するために、本発明の一態様である通信システムは、デジタル信号の基本単位であるシンボルをマルチキャリア変調して送信する送信装置および送信装置が送信した信号を受信する受信装置を備える通信システムであって、送信装置は、サブキャリアに配置されたシンボルに第1のガードインターバルを付加し、第1のマルチキャリアシンボルを生成する第1送信信号処理部と、サブキャリアに配置されたシンボルに第1のガードインターバルよりも長い第2のガードインターバルを付加し、第1のマルチキャリアシンボルよりも長い第2のマルチキャリアシンボルを生成する第2送信信号処理部と、第1のマルチキャリアシンボルと第2のマルチキャリアシンボルとを多重する多重部とを備え、第1のマルチキャリアシンボル中で一部のシンボルが配置されたサブキャリアと、第2のマルチキャリアシンボル中でその他の一部のシンボルが配置されたサブキャリアとが、同一時刻においてマルチキャリアを構成する複数のサブキャリアの間で散在していることを特徴とし、受信装置は、受信信号から第1のマルチキャリアシンボルを構成するシンボルを検出する第1受信信号処理部と、第1受信信号処理部によって検出された第1のマルチキャリアシンボルを構成するシンボルを復号する復号部と、受信信号から第2のマルチキャリアシンボルを構成するシンボルを検出する第2受信信号処理部とを備え、第2受信信号処理部は、復号部が出力する復号結果から生成した干渉レプリカを用いて、第2のマルチキャリアシンボルを構成するシンボルを配置したサブキャリアが他のサブキャリアから受けるキャリア間干渉を受信信号から除去することを特徴とする。
上記通信システムにおいて、第2受信信号処理部は、復号部が出力する復号結果を用いて、キャリア間干渉を除去するための干渉信号のレプリカである干渉レプリカを生成するレプリカ生成部と、レプリカ生成部によって生成された干渉レプリカを受信信号から減算する干渉除去部とを備えてもよい。
上記通信システムにおいて、第2受信信号処理部は、第2のマルチキャリアシンボルを構成するシンボルを用いて伝搬路を推定する伝搬路推定部を備え、第1受信信号処理部は、伝搬路推定部によって出力される伝搬路の推定値を用いて、受信信号の伝搬路歪補償を行うフィルタ部を備えてもよい。
上記通信システムにおいて、レプリカ生成部は、復号部が出力する復号結果を用いて第1のマルチキャリアシンボルを構成するシンボルのレプリカであるシンボルレプリカを生成するシンボルレプリカ生成部と、シンボルレプリカのうち少なくとも1つと伝搬路推定部によって出力される伝搬路の推定値とを用いて干渉レプリカを生成する干渉レプリカ生成部とを備えてもよい。
上記通信システムにおいて、レプリカ生成部は、伝搬路推定部によって出力される伝搬路の推定値を用いて干渉レプリカの生成に用いるシンボルレプリカを指定するレプリカ管理部を備えてもよい。
上記通信システムにおいて、レプリカ管理部は、先行波に対して第1のガードインターバルよりも長い遅延時間で到来した遅延波の遅延時間に従って、干渉レプリカの生成に用いるシンボルレプリカを指定してもよい。
上記通信システムにおいて、レプリカ管理部は、先行波に対して第1のガードインターバルより長い遅延時間で到来した遅延波の遅延時間が大きいほど、干渉レプリカ生成部が干渉レプリカを生成するときに用いるシンボルレプリカの数を多くしてもよい。
上記通信システムにおいて、レプリカ管理部は、先行波に対して第1のガードインターバルより長い遅延時間で到来した遅延波の電力に従って、干渉レプリカ生成部による干渉レプリカの生成に用いるシンボルレプリカを指定してもよい。
上記通信システムにおいて、レプリカ管理部は、先行波に対して第1のガードインターバルより長い遅延時間で到来した遅延波の電力が大きいほど、干渉レプリカ生成部が干渉レプリカを生成するときに用いるシンボルレプリカの数を多くしてもよい。
上記通信システムにおいて、干渉レプリカ生成部は、シンボルレプリカのうち、第2のマルチキャリアシンボルを配置したサブキャリアに隣接するサブキャリアに配置するシンボルレプリカを用いて干渉レプリカを生成してもよい。
上記通信システムにおいて、マルチキャリア変調は、直交周波数多重変調であってもよい。また、第1のガードインターバルおよび第2のガードインターバルにシンボルのサイクリックプレフィックスが付加されるようにしてもよい。また、第2のマルチキャリアシンボルはパイロットシンボルであってもよい。また、第2のマルチキャリアシンボルは制御シンボルであってもよい。
上記問題を解決するために、本発明の他の態様である通信方法は、デジタル信号の基本単位であるシンボルをマルチキャリア変調して送信する送信装置および送信装置が送信した信号を受信する受信装置を備える通信方法であって、送信方法は、サブキャリアに配置されたシンボルに第1のガードインターバルを付加し、第1のマルチキャリアシンボルを生成する第1送信信号処理過程と、サブキャリアに配置されたシンボルに第1のガードインターバルよりも長い第2のガードインターバルを付加し、第1のマルチキャリアシンボルよりも長い第2のマルチキャリアシンボルを生成する第2送信信号処理過程と、第1のマルチキャリアシンボルと第2のマルチキャリアシンボルとを多重する多重過程とを備え、受信方法は、受信信号から第1のマルチキャリアシンボルを構成するシンボルを検出する第1受信信号処理過程と、第1受信信号処理過程によって検出された第1のマルチキャリアシンボルを構成するシンボルを復号する復号過程と、受信信号から第2のマルチキャリアシンボルを構成するシンボルを検出する第2受信信号処理過程とを備え、第2受信信号処理過程は、復号過程によって出力される復号結果から生成した干渉レプリカを用いて、第2のマルチキャリアシンボルを構成するシンボルを配置したサブキャリアが他のサブキャリアから受けるキャリア間干渉を受信信号から除去することを特徴とする。
上記問題を解決するために、本発明の他の態様である受信装置は、サブキャリアに配置されたシンボルに第1のガードインターバルを付加した第1のマルチキャリアシンボルと、サブキャリアに配置されたシンボルに第1のガードインターバルよりも長い第2のガードインターバルを付加した第1のマルチキャリアシンボルよりも長い第2のマルチキャリアシンボルとが多重されたマルチキャリア信号を受信する受信装置であって、受信信号から第1のマルチキャリアシンボルを検出する第1受信信号処理部と、第1受信信号処理部によって検出された第1のマルチキャリアシンボルを構成するシンボルを復号する復号部と、受信信号から第2のマルチキャリアシンボルを構成するシンボルを検出する第2受信信号処理部とを備え、第2受信信号処理部は、復号部が出力する復号結果から生成した干渉レプリカを用いて、第2のマルチキャリアシンボルを構成するシンボルを配置したサブキャリアが他のサブキャリアから受けるキャリア間干渉を受信信号から除去することを特徴とする。
上記問題を解決するために、本発明の他の態様である受信方法は、サブキャリアに配置されたシンボルに第1のガードインターバルを付加した第1のマルチキャリアシンボルと、サブキャリアに配置されたシンボルに第1のガードインターバルよりも長い第2のガードインターバルを付加した第1のマルチキャリアシンボルよりも長い第2のマルチキャリアシンボルとが多重されたマルチキャリア信号を受信する受信方法であって、受信信号から第1のマルチキャリアシンボルを検出する第1受信信号処理過程と、第1受信信号処理過程によって検出された第1のマルチキャリアシンボルを構成するシンボルを復号する復号部と、受信信号から第2のマルチキャリアシンボルを構成するシンボルを検出する第2受信信号処理過程とを備え、第2受信信号処理過程は、復号過程によって出力された復号結果から生成した干渉レプリカを用いて、第2のマルチキャリアシンボルを構成するシンボルを配置したサブキャリアが他のサブキャリアから受けるキャリア間干渉を受信信号から除去することを特徴とする。
本発明によれば、マルチキャリア伝送の場合であって、ガードインターバルを超える到来波が到来する環境において、伝送効率の劣化を抑えつつ、キャリア間干渉およびシンボル間干渉への耐性を向上させることができる。
本発明の第1の実施形態に係る送信装置の概略ブロック図である。 同実施形態のシンボル配置情報の一例である。 同実施形態の情報データシンボル配置部による配置例である。 同実施形態のパイロットシンボル配置部による配置例である。 同実施形態の多重部が出力する信号に配置されているシンボルを示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る受信装置の概略ブロック図である。 同実施形態のレプリカ生成部の概略ブロック図である。 同実施形態のシンボルレプリカ配置部による配置例である。 同実施形態のシンボルレプリカ配置部による配置例である。 同実施形態のパイロットシンボル処理部の動作の一例を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る送信装置の概略ブロック図である。 同実施形態の情報データシンボル配置部による配置例である。 同実施形態のパイロットシンボル等配置部による配置例である。 同実施形態の多重部が出力する信号を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る受信装置の概略ブロック図である。 同実施形態のシンボルレプリカ配置部による配置例である。 同実施形態のパイロットシンボル等処理部の動作の一例を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施形態に係るレプリカ生成部の概略ブロック図である。 同実施形態のレプリカ管理部の概略ブロック図である。 同実施形態のレプリカ管理部の動作を説明するための説明図である 同実施形態のレプリカ管理部の動作を説明するための説明図である 従来の方法によるパイロットシンボルの配置例である。 マルチパス環境下における受信装置に到達する信号を示す図である。 キャリア間干渉を補足説明する図である。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態による通信システムは、デジタル信号の基本単位であるシンボルをマルチキャリア変調して送信する送信装置1と送信装置1が送信した信号を受信する受信装置2とから構成される。
送信装置1は、通常のガードインターバル(「第1のガードインターバル」または「ノーマルガードインターバル」とも称する)を超える到来波が到来する環境において、同一時間に送信するシンボルが配置されるリソースエレメント内であって、前記リソースエレメントを構成する何れかのサブキャリアにスキャッタードパイロットシンボルを配置(マッピング)し、スキャッタードパイロットシンボルに対して、通常のガードインターバルよりも長いガードインターバル(「第2のガードインターバル」または「ロングガードインターバル」とも称する)を設定する。受信装置2は、ロングガードインターバルを設定したサブキャリアが周辺サブキャリアから受けるキャリア間干渉を、復号結果を用いて除去する。なお、マルチキャリア変調は、シンボルを多数のサブキャリアに分散させて変調を行う方法である。第1の実施形態による通信システムでは、マルチキャリア伝送方式の一例としてOFDMを適用する。なお、後述する第2の実施形態および第3の実施形態についても同様に、マルチキャリア伝送方式の一例として、OFDMを適用する。
図1は、送信装置1の概略ブロック図の一例である。送信装置1は、図1に示すように、符号部11、変調部12、情報データシンボル処理部13(「第1送信信号処理部」とも称する)、パイロットシンボル処理部14(本願の第2送信信号処理部に相当)、多重部15、送信部16を備える。情報データシンボル処理部13は、情報データシンボル配置部131(「第1のシンボル配置部」とも称する)、第1IFFT部132およびノーマルGI挿入部133(「第1GI挿入部」とも称する)を備える。パイロットシンボル処理部14は、パイロットシンボル配置部141(「第2のシンボル配置部」とも称する)、第2IFFT部142、ロングGI挿入部143(「第2GI挿入部」とも称する)を備える。また、送信装置1には、アンテナ部17が接続されている。
符号部11は、上位レイヤ(非図示)から入力される情報データ信号を、畳み込み符号化、ターボ符号化、低密度パリティ検査符号化(LDPC:Low Density Parity Check Code)などの誤り訂正符号化を行う。符号部11は、誤り訂正符号化された情報データ信号を変調部12に出力する。
変調部12は、符号部11から誤り訂正符号化された情報データ信号を入力し、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying/四位相偏移変調)やQAM(Quadrature Amplitude Modulation/直交振幅変調)などのデータ変調を行って、情報データシンボルを生成する。変調部12は、生成した情報データシンボルを情報データシンボル処理部13に出力する。
情報データシンボル処理部13は、変調部12から情報データシンボルを入力し、ノーマルガードインターバル(ノーマルGI)が付加されたOFDMシンボル(「第1のOFDMシンボル」または「第1のマルチキャリアシンボル」とも称する)を生成する。具体的には、まず、情報データシンボル処理部13内の情報データシンボル配置部131は、シンボル配置情報に基づいて、変調部12から入力した情報データシンボルと、ゼロ(ヌル、null)とをリソースエレメントに配置(マッピング)する。より詳細には、情報データシンボル配置部131は、シンボル配置情報によって情報データシンボルの配置位置として示されるリソースエレメントに変調部12から入力した情報データシンボルを配置し、シンボル配置情報によってパイロットシンボルの配置位置として示されるリソースエレメントにゼロを配置する。情報データシンボル配置部131は、マッピングしたシンボルを第1IFFT部132に出力する。なお、シンボル配置情報は、例えば上述のように、情報データシンボル、パイロットシンボルなどの各種シンボルの配置位置を示す情報である(具体例は後述する)。
情報データシンボル処理部13内の第1IFFT部132は、情報データシンボル配置部131からマッピングされたシンボルを入力し、同一OFDMシンボルで送信するシンボル毎にIFFT処理(逆高速フーリエ変換)を行って、周波数領域の信号であるマッピングされたシンボル群から時間領域の信号に変換する。第1IFFT部132は、時間領域の信号をノーマルGI挿入部133に出力する。
情報データシンボル処理部13内のノーマルGI挿入部133は、第1IFFT部132から時間領域の信号を入力し、ノーマルガードインターバルを付加したOFDMシンボル(「第1のマルチキャリアシンボル」または「ノーマルGIシンボル」とも称する)を生成する。ノーマルGI挿入部133は、生成したノーマルGIシンボルを多重部15に出力する。
パイロットシンボル処理部14は、パイロットシンボルを用いてロングガードインターバル(ロングGI)が付加されたOFDMシンボル(第2のOFDMシンボル、第2のマルチキャリアシンボル)を生成する。具体的には、まず、パイロットシンボル処理部14内のパイロットシンボル配置部141は、シンボル配置情報(具体例は後述する)に基づいて、外部から入力されるパイロットシンボルと、ゼロ(ヌル、null)とをリソースエレメントに配置する。より詳細には、パイロットシンボル配置部141は、シンボル配置情報によって情報データシンボルの配置位置として示されるリソースエレメントにゼロを配置し、シンボル配置情報によってパイロットシンボルの配置位置として示されるリソースエレメントにパイロットシンボルを配置する。パイロットシンボル配置部141は、マッピングしたシンボルをIFFT142に出力する。
パイロットシンボル処理部14内の第2IFFT部142は、パイロットシンボル配置部141からマッピングされたシンボルを入力し、同一OFDMシンボルで送信するシンボル毎にIFFT処理を行って、周波数領域の信号であるマッピングされたシンボル群から時間領域の信号に変換する。第2IFFT部142は、時間領域の信号をロングGI挿入部143に出力する。
パイロットシンボル処理部14内のロングGI挿入部143は、第2IFFT部142から時間領域の信号を入力し、ロングガードインターバルを付加したOFDMシンボル(「第2のマルチキャリアシンボル」または「ロングGIシンボル」とも称する)を生成する。ロングGI挿入部143は、生成したロングGIシンボルを多重部15に出力する。
多重部15は、情報データシンボル処理部13からノーマルGIシンボルを入力し、パイロットシンボル処理部14からロングGIシンボルを入力し、両シンボルを加算(多重化)する。多重部15は、多重化したOFDMシンボルを送信部16に出力する。
送信部16は、多重部15からの多重化されたOFDMシンボルの入力を受けて、このデジタル信号をアナログ信号に変換し(Digital to Analogue変換)、次いで帯域制限を行うフィルタリング処理、さらに送信可能な周波数帯域に変換を行い、接続しているアンテナ部17を介して送信する。
以下、シンボル配置情報、情報データシンボル処理部13内の情報データシンボル配置部131による情報データシンボルおよびゼロの配置、および、パイロットシンボル処理部14内のパイロットシンボル配置部141によるゼロおよびパイロットシンボルの配置に関して具体例を挙げて説明する。図2は、シンボル配置情報の一例である。図3は、情報データシンボル配置部131による配置例である。図4は、パイロットシンボル配置部141による配置例である。図2、3、4において横軸は時間、縦軸は周波数を示している。なお、図2、3、4に示すフレーム(図12、図13のフレームも同様)は、周波数軸方向の12個のサブキャリア、時間軸方向の14個の第1のOFDMシンボル(以下、OFDMシンボルとよぶ。)から構成され、168個のリソースエレメントを備える。OFDMシンボルはOFDMシンボル番号(OFDMシンボルインデックス)によって識別され、そしてサブキャリアはサブキャリア番号(サブキャリアインデックス)によって識別される。例えば、リソースエレメント(k,l)は、サブキャリア番号kによって識別されるk番目のサブキャリアおよびOFDMシンボル番号lによって識別されるl番目のOFDMシンボルによって特定されるリソースエレメントである。なお、図2において、白抜きのリソースエレメントは情報データシンボルの配置位置として示されるリソースエレメント、斜線のリソースエレメントはパイロットシンボルの配置位置として示されるリソースエレメントである。なお、図2に示すシンボル配置情報は、情報データシンボルおよびパイロットシンボルの配置位置を示すものであるが、シンボル配置情報の内容はこれに限定されない。例えば、パイロットシンボルの配置位置のみを示すシンボル配置情報、ノーマルガードインターバルおよびロングガードインターバルを付加するリソースエレメントを示すシンボル配置情報など種々のシンボル配置情報が考えられる。図3および図4において、白抜きのリソースエレメントは図2に示すシンボル配置情報によって情報データシンボルの配置位置として示されるリソースエレメント、斜線のリソースエレメントはパイロットシンボルの配置位置として示されるリソースエレメントである。
情報データシンボル処理部13内の情報データシンボル配置部131は、変調部12から情報データシンボルを取得した場合、図2に示すシンボル配置情報に基づいて、例えば図3に示すように、情報データシンボルを実線のエレメントに配置し、ゼロ(ヌル、null)を破線のエレメントに配置する。即ち、情報データシンボル配置部131は、リソースエレメント(K,L)がシンボル配置情報によってパイロットシンボルの配置位置として示されているとき、複数のリソースエレメント(K,L−m)にゼロを配置する。但し、m=0,1,・・・Mであって、図3に示す例においてはM=1である。
すなわち、図3に示す例では、情報データシンボル配置部131は、図2に示すシンボル配置情報によってパイロットシンボルの配置位置として示されているリソースエレメント(K,L)=(2,2)、(8,2)、(5,6)、(11,6)、(2,9)、(8,9)、(5,13)、(11,13)、および、当該各リソースエレメントの前の各リソース(K,L−1)=(2,1)、(8,1)、(5,5)、(11,5)、(2,8)、(8,8)、(5,12)、(11,12)にゼロを配置し、他のリソースエレメントに変調部12が変調した情報データシンボルを配置している。
パイロットシンボル処理部14内のパイロットシンボル配置部141は、外部からパイロットシンボルを取得した場合、図2に示すシンボル配置情報に基づいて、例えば図4に示すように、パイロットシンボルを実線のエレメントに配置し、ゼロを破線のエレメントに配置する。即ち、パイロットシンボル配置部141は、リソースエレメント(K,L)がシンボル配置情報によってパイロットシンボルの配置位置として示されているとき、複数のリソースエレメント(K,L)にパイロットシンボルを配置する。
なお、図4に示す例において、パイロットシンボル配置部141は、図2に示すシンボル配置情報によってパイロットシンボルの配置位置として示されているリソースエレメント(K,L)=(2,2)、(8,2)、(5,6)、(11,6)、(2,9)、(8,9)、(5,13)、(11,13)にパイロットシンボルを配置している。
即ち、情報データシンボル配置部131およびパイロットシンボル配置部141は、シンボル配置情報によってパイロットシンボルの配置位置として示されるリソースエレメントのサブキャリア番号と同一のサブキャリア番号であって、かつ、シンボル配置情報によってパイロットシンボルの配置位置として示されるリソースエレメントのOFDMシンボル番号であるリソースエレメントよりも前のOFDMシンボル番号であるリソースエレメント(M≧1の場合、M個前迄)にシンボルを配置しないようにし、ゼロを配置している。換言すれば、情報データシンボル配置部131およびパイロットシンボル配置部141は、パイロットシンボルを配置すべきリソースエレメントを含むOFDMシンボルよりも前のOFDMシンボル内のリソースエレメントであってパイロットシンボルを配置すべきリソースエレメントのサブキャリア番号と同一のサブキャリア番号であるリソースエレメントに情報データシンボルを配置しないようにしている。例えば、情報データシンボル配置部131およびパイロットシンボル配置部141は、M=1の場合、パイロットシンボルの配置位置としてリソースエレメント(8,2)が示されている場合、リソースエレメント(8,1)にシンボルを配置しないようにしている。
続いて、ロングGI挿入部143によるロングガードインターバルの付与に関して具体例を挙げて説明する。図5は、多重部15が出力する信号に配置されているシンボルを示す図である。図5において横軸は時間、縦軸は周波数を示している。
今、ノーマルGI挿入部133によって付加されるノーマルガードインターバルの長さ(ノーマルガードインターバル長とも称する)をτ、ロングGI挿入部143によって付加されるロングガードインターバルの長さ(ロングガードインターバル長とも称する)をτ(τ>τ)、ノーマルGI挿入部133が出力するシンボルのシンボル長をTsym(Tsym=OFDMシンボル長、第1のOFDMシンボル長)、第2IFFT部142が出力するシンボルのシンボル長(FFT区間の長さに等しい。有効シンボル長とも称する)をTeffと定義した場合、ロングGI挿入部143は、情報データシンボル配置部131が、パイロットが配置されるリソースエレメント(K,L)に対して、複数のリソースエレメント(K,L−m)(m=0,1,2,・・・,M)にゼロを配置したとき、τ≦(M+1)×Tsym−Teffを満たすτであるロングガードインターバルを付加することができる。なお、第1IFFT部132が出力するシンボルのシンボル長も同様に、Teffであることが望ましい。上述のように、情報データシンボル配置部131およびパイロットシンボル配置部141がパイロットシンボルを配置すべきリソースエレメントに対して、当該リソースエレメントを含むOFDMシンボルよりも前のOFDMシンボルの当該リソースエレメントのサブキャリア番号と同一のサブキャリア番号であるリソースエレメントにシンボルを配置しない(ゼロを配置する)からである。なお、ロングGI挿入部143はτ=(M+1)×Tsym−Teffとなるようにτを設定することが望ましい。また、Mは、τ≧τMAX(ただし、τMAXは、到来する遅延波の先行波からの最大遅延時間)を満たすOFDMシンボル数であることが望ましい。
例えば、ロングGI挿入部143は、情報データシンボル配置部131が図3に示すように情報データシンボルおよびゼロを配置し(上述のM=1の場合に該当)、パイロットシンボル配置部141が図4に示すようにゼロおよびパイロットシンボルを配置した場合、図5に示すように、τ=2×Tsym−Teffであるロングガードインターバルを付加する。図5において、斜線部分のシンボルはパイロットシンボルを配置したシンボルを示し、塗潰し部分はガードインターバルを示す。つまり、ロングGI挿入部143は、図5に示すように、ノーマルGI挿入部133が付加するノーマルガードインターバルのガードインターバル長(τ)よりも長いガードインターバル長(τ=2×Tsym−Teff)であるロングガードインターバルを付加する。より詳細には、ロングGI挿入部143は、ノーマルGI挿入部133が付加する2OFDMシンボル分のノーマルガードインターバルのガードインターバル長(2×τ)よりもTeff分更に長いガードインターバル長(2×τ+Teff=2×Tsym−Teff)であるロングガードインターバルを付加する。また、ロングガードインターバル長は2×Tsym−Teffであるため、つまり、有効シンボル長Teffが余るようにロングガードインターバル長を設定しているため、パイロットシンボル処理部14から出力する信号の有効シンボル長Teffで示す区間は、情報データシンボル処理部13から出力する信号の有効シンボル長Teffで示す区間に対して時間タイミングが一致している(時間方向にずれがない)。従って、受信装置側では、従来と同様にFFT処理の時間を設定することができる。M>1の場合も同様である。
以上のように、送信装置1は、情報データ信号の変調シンボルを配置したリソースエレメントに対しては、ノーマルガードインターバルを付加した第1のOFDMシンボルを生成し、パイロットシンボルを配置したリソースエレメントに対し、ノーマルガードインターバルよりも長く、かつ、ノーマルガードインターバルと同期するロングガードインターバルを付加し第2のOFDMシンボルを生成することで、ガードインターバル付加による伝送効率の低下を抑えながら、パイロットシンボルに対する長遅延波の到来により生じるシンボル間干渉へ耐性を向上させている。
図6は、受信装置2の概略ブロック図である。受信装置2は、図6に示すように、受信部21、受信信号記憶部22、情報データシンボル処理部23(本発明の第1受信信号処理部に相当)、パイロットシンボル処理部24(本発明の第2受信信号処理部に相当)および復号部25を備える。情報データシンボル処理部23は、第1FFT区間抽出部232、第1FFT部233、第1フィルタ部234、情報データシンボル抽出部235および復調部236を備える。パイロットシンボル処理部24は、干渉除去部241、第2FFT区間抽出部242、第2FFT部243、パイロットシンボル抽出部245、伝搬路推定部247およびレプリカ生成部248を備える。また、受信装置2には、アンテナ部27が接続されている。
受信部21は、アンテナ部27を介して送信装置1から送信されたマルチキャリア信号を受信し、信号検出処理などの信号処理可能な周波数帯へ変換し、さらに帯域制限するフィルタリング処理、および、フィルタリング処理した信号をアナログ信号からデジタル信号に変換して、ベースバンド信号を生成する。受信部21は、生成したベースバンド信号を受信信号記憶部22、情報データシンボル処理部23およびパイロットシンボル処理部24に出力する。
受信信号記憶部22は、受信部21からベースバンド信号を入力して記憶する。また、受信信号記憶部22は、情報データシンボル処理部23またはパイロットシンボル処理部24において、受信した同一のベースバンド信号に対する2回目以降の信号検出処理を行う場合に、記憶しているベースバンド信号を情報データシンボル処理部23およびパイロットシンボル処理部24に出力する。なお、情報データシンボル処理部23またはパイロットシンボル処理部24において、同一のベースバンド信号に対して行う信号検出処理の回数は、受信装置2、または、図1に示す送信装置1と受信装置2とを適用したシステムにて予め定めてよい。また、復号部25が出力する誤り検出結果に基づいて当該回数を決定してもよい。また、両者を用いて当該回数を決定してもよい。
情報データシンボル処理部23は、受信部21からベースバンド信号を入力し、入力したベースバンド信号から情報データシンボルを配置した信号の信号検出処理を行って、その結果を以下で詳述するように出力する。まず、情報データシンボル処理部23内の第1FFT区間抽出部232は、受信部21または受信信号記憶部22からベースバンド信号を入力し、当該ベースバンド信号からガードインターバル長τのノーマルガードインターバルを除去したFFT区間(情報データシンボルを配置した第1のOFDMシンボルに対するFFT区間)の時間領域の信号を抽出する。
第1FFT区間抽出部232は、抽出したFFT区間の時間領域の信号を第1FFT部233に出力する。
情報データシンボル処理部23内の第1FFT部233は、第1FFT区間抽出部232から抽出したFFT区間の時間領域の信号を入力し、FFT処理を行い、時間領域の信号を周波数領域の信号に変換する。第1FFT部233は、周波数領域の信号を第1フィルタ部234に出力する。
情報データシンボル処理部23内の第1フィルタ部234は、第1FFT部233から周波数領域の信号を入力し、パイロットシンボル処理部24内の伝搬路推定部247から伝播路推定の結果である伝搬路推定値を入力し、伝搬路推定値に基づいて、ZF(Zero Forcing)基準、MMSE(Minimum Mean Square Error)基準等により算出した重み係数を用いて、周波数領域の信号に対して、振幅と位相の変動の補償(伝搬路補償)を行なう。第1フィルタ部234は、伝搬路補償後の信号を情報データシンボル抽出部235に出力する。
情報データシンボル処理部23内の情報データシンボル抽出部235は、第1フィルタ部234から伝搬路補償後の信号を入力し、入力した伝搬路補償後の信号から情報データシンボルが配置されているサブキャリアの信号、即ち、受信した情報データシンボルを抽出(デマッピング)する。情報データシンボル抽出部235は、抽出した情報データシンボルを復調部236に出力する。
情報データシンボル処理部23内の復調部236は、情報データシンボル抽出部235から情報データシンボルを入力し、QPSK、16QAM(16値直交振幅変調)などのデータ変調の復調処理を行う。復調部236は、復調結果を復号部25に出力する。復調は、硬判定、軟判定どちらでもよい。なお、復調結果は、符号化ビット対数尤度比(符号化ビットLLR(LLR:Log Likelihood Ratio))であることが好ましい。
復号部25は、情報データシンボル処理部23(復調部236)から復調結果を入力し、誤り訂正復号処理を行い、各情報データ信号に対する対数尤度比(LLR:Log Likelihood Ratio)などの軟判定結果である符号化ビット(誤り訂正符号化された情報データ信号のビット)の対数尤度比を算出する。復号部25は、軟判定結果をレプリカ生成部248に出力し、一方、軟判定結果を硬判定することにより得られる各情報データ信号を外部に出力する。また、復号部25に、誤り検出機能を持たせて、前記誤り検出結果を用いて、情報データシンボル処理部23またはパイロットシンボル処理部24による信号検出処理を再度行うか否かを判断してもよい。
パイロットシンボル処理部24は、受信部21あるいは受信信号記憶部22からベースバンド信号を入力し、ベースバンド信号に含まれるパイロットシンボルおよび復号部25の復号結果を用いて伝搬路推定を行う。具体的には、まず、パイロットシンボル処理部24内の干渉除去部241は、受信部21が出力するベースバンド信号または受信信号記憶部22に記憶されているベースバンド信号から、レプリカ生成部248が出力する干渉レプリカを減算して、パイロットシンボルに対するキャリア間干渉(パイロットシンボルが配置されたサブキャリアが他のサブキャリアから受けるキャリア間干渉)を除去する。干渉除去部241は、キャリア間干渉を除去したベースバンド信号を第2FFT区間抽出部242に出力する。
パイロットシンボル処理部24内の第2FFT区間抽出部242は、干渉除去部241からキャリア間干渉が除去されたベースバンド信号を入力し、当該ベースバンド信号からガードインターバル長τのロングガードインターバルを除去したFFT区間(パイロットシンボルを配置した第2のOFDMシンボルに対するFFT区間)の時間領域の信号を抽出する。第2FFT区間抽出部242は、抽出したFFT区間の時間領域の信号を第2FFT部243に出力する。
パイロットシンボル処理部24内の第2FFT部243は、第2FFT区間抽出部242からFFT区間の時間領域の信号を入力し、FFT処理を行い、時間領域の信号を周波数領域の信号に変換する。第2FFT部243は、周波数領域の信号をパイロットシンボル抽出部245に出力する。
パイロットシンボル処理部24内のパイロットシンボル抽出部245は、第2FFT部243から周波数領域の信号を入力し、入力した周波数領域の信号の中からパイロットシンボルが配置されているサブキャリアの信号、即ち、受信したパイロットシンボルを抽出する。パイロットシンボル抽出部245は、抽出したパイロットシンボルを伝搬路推定部247に出力する。
パイロットシンボル処理部24内の伝搬路推定部247は、パイロットシンボル抽出部245からパイロットシンボルを入力し、入力したパイロットシンボルを用いて、フェージングなどによる振幅と位相の変動を推定(伝搬路推定)する。伝搬路推定部247は、伝搬路推定値をレプリカ生成部248および情報データシンボル処理部23内の第1フィルタ部234に出力する。なお、伝搬路推定において、パイロットシンボルが配置されたリソースエレメント以外のリソースエレメントに対する伝搬路推定の手法として、線形補間やFFT補間など既知の手法を用いることもできる。
パイロットシンボル処理部24内のレプリカ生成部248は、復号部25から軟判定結果を入力し、伝搬路推定部247から伝搬路推定値を入力し、入力した軟判定結果および伝搬路推定値を用いて、干渉レプリカを生成する。なお、レプリカ生成部248は、情報データシンボル処理部23内の復調部236が出力する軟判定結果および伝搬路推定部247が出力する伝搬路推定値を用いて、干渉レプリカを生成してもよい。なお、レプリカ生成部248の詳細は後述する。
図7は、レプリカ生成部248の概略ブロック図である。図8および図9は、シンボルレプリカ配置部253による配置例である。図8および図9において、横軸はサブキャリア(周波数)を示している。レプリカ生成部248は、図7に示すように、シンボルレプリカ生成部252、シンボルレプリカ配置部253、IFFT部254、ノーマルGI挿入部255および干渉レプリカ生成部256を備える。
シンボルレプリカ生成部252は、復号部25が出力する対数尤度比を用いて各情報データ信号に対する変調シンボルのレプリカを生成する。例えば、シンボルレプリカ生成部252は、送信装置1の変調部12の変調方式がQPSK変調の場合、QPSK変調シンボルを構成するビットb、bの対数尤度比をλ(b),λ(b)としたとき、次式(1)で表されるQPSKの変調シンボルのレプリカを生成する。なお、シンボルレプリカ生成部252は、16QAMなどの他の変調の場合も、同様の原理でシンボルレプリカを生成する。シンボルレプリカ生成部252は、生成した変調シンボルレプリカをシンボルレプリカ配置部253に出力する。
Figure 2010199729
シンボルレプリカ配置部253は、シンボルレプリカ生成部252からシンボルレプリカを入力し、そのパイロットシンボルが配置されたリソースエレメントと同一のOFDMシンボル内のリソースエレメントに配置された情報データ信号に対するシンボルレプリカの少なくとも1つを配置する。つまり、パイロットシンボルがリソースエレメント(k,l)=(K,L)にマッピングされた信号を受信した場合、L番目のOFDMシンボルを構成するリソースエレメントのうち、k≠Kを満たすリソースエレメントに配置された情報データ信号に対するシンボルレプリカを各リソースエレメントに配置する。シンボルレプリカを配置しないリソースエレメントには、ゼロ(ヌル、null)をマッピングする。例えば、図5に示すマルチキャリア信号を受信部21が受信した場合、シンボルレプリカ配置部253は、図8に示すように、例えば、OFDMシンボル番号2において、パイロットシンボルが配置されているサブキャリア番号2およびサブキャリア番号8はゼロとし、サブキャリア番号2およびサブキャリア番号8を除くサブキャリアに、送信装置1の情報データシンボル配置部131で配置した各情報データシンボルに対する変調シンボルレプリカを、同様の位置に配置する。シンボルレプリカ配置部253は、マッピングしたシンボルをIFFT部254に出力する。
なお、図8の例は、パイロットシンボルが配置されているサブキャリアを除く全てのサブキャリアにシンボルレプリカを配置しているが、シンボルレプリカの配置はこれに限定されない。即ち、シンボルレプリカ配置部253は、上述の如く、パイロットシンボルが配置されているサブキャリアを除くサブキャリアのうち少なくとも1つ以上のサブキャリアにシンボルレプリカを配置すればよい。例えば、シンボルレプリカ配置部253は、図9に示すように、パイロットシンボルが配置されているサブキャリアに隣接するサブキャリアにシンボルレプリカを配置してもよい。なお、シンボルレプリカ生成部252は、シンボルレプリカ配置部253で配置するシンボルレプリカのみ生成してもよい。
IFFT部254は、シンボルレプリカ配置部253からマッピングしたシンボルを入力し、IFFT処理を行って、周波数領域の信号であるマッピングしたシンボルレプリカから時間領域の信号に変換する。IFFT部254は、時間領域の信号をノーマルGI挿入部255に出力する。
ノーマルGI挿入部255は、IFFT部254から時間領域の信号を入力し、ノーマルガードインターバルを付加してOFDMシンボルレプリカを生成する。ノーマルGI挿入部255は、生成したOFDMシンボルレプリカを干渉レプリカ生成部256に出力する。
干渉レプリカ生成部256は、ノーマルGI挿入部255からOFDMシンボルレプリカを入力し、伝搬路推定部247から伝搬路推定値(周波数応答推定値、伝達関数)を入力し、OFDMシンボルレプリカに対し、周波数応答から算出したインパルス応答推定値を畳み込み演算することによって、干渉レプリカを生成する。即ち、ノーマルGI挿入部255から入力するOFDMシンボルレプリカは、少なくとも1つ以上のサブキャリアにマッピングしたシンボルレプリカから生成されたものであるから、干渉レプリカ生成部256は、シンボルレプリカ生成部252によって生成されるシンボルレプリカのうち少なくとも1つと伝搬路推定部によって出力される伝搬路の推定値とを用いて干渉レプリカを生成する。干渉レプリカ生成部256は、生成した干渉レプリカを干渉除去部241に出力する。なお、前記では、伝搬路推定値として、伝搬路推定部247から周波数応答推定値を入力しているが、伝搬路推定部247で周波数応答値をインパルス応答値に変換してから入力してもよい。
図10は、パイロットシンボル処理部24の動作の一例を示すフローチャートである。なお、図10のフローチャートは、情報データシンボル処理部23が同一のベースバンド信号に対して第i回目の信号検出処理を行う場合におけるパイロットシンボル処理部24の動作を示す。
パイロットシンボル処理部24は、情報データシンボル処理部23による信号検出処理が初回処理(i=1)であるか否かを判断する(S101)。パイロットシンボル処理部24は、情報データシンボル処理部23による信号検出処理が初回処理であると判断した場合(S101:Yes)、受信部21から出力されたベースバンド信号からロングガードインターバルを除去してFFT処理を行う(S103)。
一方、パイロットシンボル処理部24は、情報データシンボル処理部23による信号検出処理が初回処理でないと判断した場合(S101:No)、つまり、情報データシンボル処理部23の信号検出処理が繰返処理(i>1)であると判断した場合(S101:No)、受信信号記憶部22に記憶されているベースバンド信号から、第i−1回目の信号検出処理によりベースバンド信号に基づいて算出された軟判定結果を用いて生成された干渉レプリカを減算する(S102)。ステップS102に続いて、パイロットシンボル処理部24は、キャリア間干渉を除去したベースバンド信号からロングガードインターバルを除去してFFT処理を行う(S103)。
続いて、パイロットシンボル処理部24は、FFT処理後の周波数領域の信号からパイロットシンボルを抽出する(S104)。また、パイロットシンボル処理部24は、パイロットシンボルを用いて伝搬路推定を行う(S105)。なお、伝搬路推定で算出した伝搬路推定値は、情報データシンボル処理部23の第i回目の信号検出において、伝搬路歪を補償するフィルタ重み算出にも用いられる。
続いて、パイロットシンボル処理部24は、情報データシンボル処理部23から、情報データシンボル処理部23による再度(第i+1回目)の信号検出処理の要否の通知をうける(S108)。なお、情報データシンボル処理部23における再度の信号検出処理の要否は、情報データ信号に施されている誤り検出符号の復号結果で判断できる(S108)。パイロットシンボル処理部24は、情報データシンボル処理部23から情報データシンボル処理部23による再度(第i+1回目)の信号検出処理が必要であると通知を受けた場合(S108:Yes)、情報データシンボル処理部23の第i回目の信号検出処理により算出した軟判定結果と前記伝搬路推定値とを用いて干渉レプリカを生成する(S109)。そして本フローチャートは終了する。なお、生成した干渉レプリカは、第i+1回目の信号検出処理において、キャリア間干渉除去に用いる。
一方、パイロットシンボル処理部24は、情報データシンボル処理部23による再度(第i+1回目)の信号検出処理が不要であると通知を受けた場合(S108:No)、ステップS109を飛ばして本フローチャートは終了する。
以上、第1の実施形態による通信システムによれば、通常のガードインターバルを超える到来波が到来する環境において、送信装置1は、同一時間に送信するリソースエレメント内の何れかのリソースエレメントにスキャッタードパイロットシンボルを配置し、スキャッタードパイロットシンボルを配置したリソースエレメントのサブキャリアの信号に対して、通常よりも長いガードインターバルを設定することにより、パイロットシンボルに対するシンボル間干渉への耐性を大幅に向上させることができる。また、受信装置2は、通常よりも長いガードインターバルを設定したサブキャリアが周辺サブキャリアから受けるキャリア間干渉を、復号結果を用いて除去できるため、パイロットシンボルに対するキャリア間干渉への耐性を大幅に向上させることができる。結果、全体的な伝送効率を大きく劣化させることなく、高精度な伝搬路推定を実現させることができる。
以上のように、通常よりも長いガードインターバルを付加したことにより、通常のガードインターバルを超える到来波が到来する環境においても、精度の良い伝搬路推定を実現させることができるため、通常のガードインターバルを付加した情報データシンボルに対しても、その伝搬路推定結果を用いることで、精度よく信号を復元させることができる。例えば、復号結果を利用してシンボル間干渉などを除去する干渉キャンセルやターボ等化などの繰返し処理を用いることができる。
なお、第1の実施形態では、ロングガードインターバルを付加するサブキャリアを、パイロットシンボルを配置したサブキャリアとした場合で説明したが、これに限らず、送信装置において、制御シンボルなどの高精度で信号を復元することが必要なシンボルに対して、ロングガードインターバルを付加し、受信装置において、高精度で信号を復元することが必要な前記シンボルから干渉成分を除去することで、通信品質を向上させることができる。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態による通信システムは、シンボルをマルチキャリア変調して送信する送信装置3と送信装置3が送信した信号を受信する受信装置4とから構成される。送信装置3は、通常のガードインターバルを超える到来波が到来する環境において、同一時間に送信するシンボルが配置されるリソースエレメント内であって、前記リソースエレメントを構成する何れかのサブキャリアに制御信号に係るシンボル(以下、「制御シンボル」という)等を配置し、制御シンボル等に対して、ロングガードインターバルを設定する。受信装置4は、ロングガードインターバルを設定したサブキャリアが周辺サブキャリアから受けるキャリア間干渉を、復号結果を用いて除去する。
なお、制御信号とは、例えば、情報データ信号に用いられる変調方式、マッピング方法(リソース割り当て方法)、誤り訂正符号化情報(例えば、符号化方法、符号化率、パンクチャーパターン)、インターリーブ方法、スクランブリング方法、HARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)制御情報(例えば、パケットの受信通知情報(ACK(Acknowledgement)、NACK(Negative Acknowledgement)や再送回数など)、同期信号、MIMO(Multi−Input Multi−Output)制御情報(例えば、レイヤ数(ストリーム数)やプリコーディング方法)、基地局情報、端末情報、制御情報のフォーマット情報、データ情報のフォーマット情報、フィードバック情報(例えば、CQI(Channel Quality Indicator)など)、送信電力制御情報など含まれるが、これに限定するものではない。
図11は、送信装置3の概略ブロック図である。送信装置3は、図11に示すように、符号部11、変調部12、情報データシンボル処理部33(本願の第1送信信号処理部に相当)、パイロットシンボル等処理部34(本願の第2送信信号処理部に相当)、多重部15、送信部16を備える。情報データシンボル処理部33は、情報データシンボル配置部331(「第1シンボル配置部」とも称する)、第1IFFT部132およびノーマルGI挿入部133(「第1GI挿入部」とも称する)を備える。パイロットシンボル等処理部34は、パイロットシンボル等配置部341(「第2シンボル配置部」とも称する)、第2IFFT部142、ロングGI挿入部143(「第2GI挿入部」とも称する)を備える。また、送信装置3には、アンテナ部17が接続されている。即ち、送信装置3は、情報データシンボル処理部13に代えて情報データシンボル処理部33を備える点(情報データシンボル配置部131に代えて情報データシンボル配置部331を備える点)、パイロットシンボル処理部14に代えてパイロットシンボル等処理部34を備える点(パイロットシンボル配置部141に代えてパイロットシンボル等配置部341を備える点)が図1に示す送信装置1と異なる。なお、パイロットシンボル等配置部341には、パイロットシンボルの他に制御シンボルが入力される。図11において図1と同一符号を付したブロックの機能は、図1の対応するブロックの機能と同様であるため、説明の一部または全部を省略する。
まず、情報データシンボル処理部33内の情報データシンボル配置部331による情報データシンボルおよびゼロの配置、および、パイロットシンボル等処理部34内のパイロットシンボル等配置部341によるゼロ、パイロットシンボルおよび制御シンボルの配置に関して具体例を挙げて説明する。図12は、情報データシンボル配置部331による配置例である。図13は、パイロットシンボル等配置部341による配置例である。図12、13において横軸は時間、縦軸は周波数を示している。なお、図12および図13において、白抜きのリソースエレメントはシンボル配置情報によって情報データシンボルの配置位置として示されるリソースエレメント、斜線のリソースエレメントはパイロットシンボルの配置位置として示されるリソースエレメント、格子のリソースエレメントは制御シンボルの配置位置として示されるリソースエレメントである。
情報データシンボル処理部33内の情報データシンボル配置部331は、変調部12が変調した情報データシンボルを取得した場合、シンボル配置情報に基づいて、例えば図12に示すように、情報データシンボルを実線のエレメントに配置し、ゼロを破線のエレメントに配置する。即ち、情報データシンボル配置部331は、リソースエレメント(K,L)がシンボル配置情報によってパイロットシンボルまたは制御シンボルの配置位置として示されているとき、複数のリソースエレメント(K,L−m)にゼロを配置する。但し、m=0,1,・・・Mであって、図12に示す例においてはM=1である。
なお、図12に示す例において、情報データシンボル配置部331は、シンボル配置情報によってパイロットシンボルの配置位置として示されているリソースエレメント(K,L)=(2,2)、(8,2)、(5,6)、(11,6)、(2,9)、(8,9)、(5,13)、(11,13)、および、当該各リソースエレメントに隣接するリソースエレメント(K,L−1)=(2,1)、(8,1)、(5,5)、(11,5)、(2,8)、(8,8)、(5,12)、(11,12)、並びに、シンボル配置情報によって制御シンボルの配置位置として示されているリソースエレメント(K,L)=(1,2)、(3,2)、(7,2)、(9,2)、(4,6)、(6,6)、(10,6)、(12,6)、(1,9)、(3,9)、(7,9)、(9,9)、(4,13)、(6,13)、(10,13)、(12,13)、および、当該各リソースエレメントに隣接するリソースエレメント(K,L−1)=(1,1)、(3,1)、(7,1)、(9,1)、(4,5)、(6,5)、(10,5)、(12,5)、(1,8)、(3,8)、(7,8)、(9,8)、(4,12)、(6,12)、(10,12)、(12,12)にゼロを配置し、他のリソースエレメントに変調部12が変調した情報データシンボルを配置している。
パイロットシンボル等処理部34内のパイロットシンボル等配置部341は、外部からパイロットシンボルおよび制御シンボルを取得した場合、シンボル配置情報に基づいて、例えば、図13に示すように、パイロットシンボルまたは制御シンボルを実線のエレメントに配置し、ゼロを破線のエレメントに配置する。即ち、パイロットシンボル等配置部341は、シンボル配置情報によってパイロットシンボルまたは制御シンボルの配置位置として示されているリソースエレメントにそれぞれパイロットシンボル、制御シンボルを配置し、他のリソースエレメントにはゼロをマッピングする。
なお、図13に示す例において、パイロットシンボル等配置部341は、シンボル配置情報によってパイロットシンボルの配置位置として示されているリソースエレメント(K,L)=(2,2)、(8,2)、(5,6)、(11,6)、(2,9)、(8,9)、(5,13)、(11,13)にパイロットシンボルを配置し、シンボル配置情報によって制御シンボルの配置位置として示されているリソースエレメント(K,L)=(1,2)、(3,2)、(7,2)、(9,2)、(4,6)、(6,6)、(10,6)、(12,6)、(1,9)、(3,9)、(7,9)、(9,9)、(4,13)、(6,13)、(10,13)、(12,13)に制御シンボルを配置している。
続いて、パイロットシンボル等処理部34内のロングGI挿入部143によるロングガードインターバルの付与に関して具体例を挙げて説明する。図14は、多重部15が出力する信号を示す図である。図14において横軸は時間、縦軸は周波数を示している。なお、ロングガードインターバル長はτ=2×Tsym−Teffを満たすものとする。
例えば、情報データシンボル配置部331が図12に示すように情報データシンボルおよびゼロを配置し、パイロットシンボル等配置部341が図13に示すようにゼロ、パイロットシンボルおよび制御シンボルを配置した場合、ロングGI挿入部143は、図14に示すように、これらのシンボルにτ=2×Tsym−Teffであるロングガードインターバルを付加する。図14において、斜線部分のシンボルはパイロットシンボルを配置したシンボルを示し、格子部分のシンボルは制御シンボルを配置したシンボルを示し、塗潰し部分はガードインターバルを示す。つまり、ロングGI挿入部143は、図14に示すように、ノーマルGI挿入部133が付加するノーマルガードインターバルのガードインターバル長(τ)よりも長いガードインターバル長(2×Tsym−Teff)であるロングガードインターバルを付加する。より詳細には、ロングGI挿入部143は、ノーマルGI挿入部133が付加する2OFDMシンボル分のノーマルガードインターバルのガードインターバル長(2×τ)よりもTeff分更に長いガードインターバル長(2×Tsym−Teff)であるロングガードインターバルを付加する。また、ロングガードインターバル長は2×Tsym−Teffであるため、つまり、有効シンボル長Teffが余るようにロングガードインターバル長を設定しているため、パイロットシンボル等処理部34から出力する信号の有効シンボル長Teffは、情報データシンボル処理部33から出力する信号の有効シンボル長に対して時間タイミングが一致している(時間方向にずれがない)。従って、受信装置側では、従来と同様にFFT処理の時間を設定することができる。M>1の場合も同様である。
以上のように、送信装置3は、パイロットシンボルおよび制御シンボルを配置したサブキャリアに対する有効シンボルのみに対し、ノーマルガードインターバルよりも長く、かつ、ノーマルガードインターバルと同期するロングガードインターバルを付加し、パイロットシンボルまたは制御シンボルに対する長遅延波の到来により生じるキャリア間干渉およびシンボル間干渉へ耐性を向上させるようにしている。
図15は、受信装置4の概略ブロック図である。受信装置4は、図15に示すように、受信部21、受信信号記憶部22、情報データシンボル処理部23(「第1受信信号処理部」とも称する)、パイロットシンボル等処理部44(「第2受信信号処理部」とも称する)および復号部25を備える。情報データシンボル処理部23は、第1FFT区間抽出部232、第1FFT部233、第1フィルタ部234、情報データシンボル抽出部235および復調部236を備える。パイロットシンボル等処理部44は、干渉除去部441、第2FFT区間抽出部242、第2FFT部243、第2フィルタ部444、制御シンボル抽出部446、パイロットシンボル抽出部245、伝搬路推定部247およびレプリカ生成部448を備える。また、受信装置4には、アンテナ部27が接続されている。即ち、受信装置4は、パイロットシンボル処理部24に代えてパイロットシンボル等処理部44を備える点(干渉除去部241に代えて干渉除去部441を備える点、レプリカ生成部248に代えてレプリカ生成部448を備える点、並びに、第2フィルタ部444および制御シンボル抽出部446を更に備える点)が図6に示す受信装置2と異なる。また、なお、レプリカ生成部448は、シンボルレプリカ配置部253に代えてシンボルレプリカ配置部453を備える点が図7に示すレプリカ生成部248と異なる。図15において図6と同一符号を付したブロックの機能は、図6の対応するブロックの機能と同様であるため、説明の一部または全部を省略する。
パイロットシンボル等処理部44内の干渉除去部441は、受信部21が出力するベースバンド信号または受信信号記憶部22に記憶されているベースバンド信号から、レプリカ生成部448が出力する干渉レプリカを減算して、パイロットシンボルおよび制御シンボルに対するキャリア間干渉を除去する。
パイロットシンボル等処理部44内の第2FFT部243は、第2FFT区間抽出部242からロングガードインターバルが除去された時間領域の信号を入力し、FFT処理を行い、時間領域の信号を周波数領域の信号に変換する。第2FFT部243は、周波数領域の信号を第2フィルタ部444およびパイロットシンボル抽出部245に出力する。
パイロットシンボル等処理部44内のパイロットシンボル抽出部245は、第2FFT部243から周波数領域の信号を入力し、入力した周波数領域の信号の信号からパイロットシンボルを抽出する。パイロットシンボル抽出部245は、パイロットシンボルを伝搬路推定部247に出力する。
パイロットシンボル等処理部44内の第2フィルタ部444は、第2FFT部243から周波数領域の信号を入力し、伝搬路推定部247から伝搬路推定値を入力し、伝搬路推定値に基づいて、ZF基準、MMSE基準等により算出した重み係数を用いて、周波数領域の信号に対して、信号の振幅と位相の変動の補償(伝搬路補償)を行なう。第2フィルタ部444は、伝搬路補償後の信号を制御シンボル抽出部446に出力する。
パイロットシンボル等処理部44内の制御シンボル抽出部446は、第2フィルタ部444から伝搬路補償後の信号を入力し、入力した伝搬路補償後の信号から制御シンボルを抽出する。制御シンボル抽出部446は、制御シンボルを外部に出力する。
図16は、シンボルレプリカ配置部453による配置例である。図16において、横軸はサブキャリア(周波数)を示している。シンボルレプリカ配置部453は、図16に示すように、パイロットシンボルが配置されているサブキャリア番号2およびサブキャリア番号8、並びに、制御シンボルが配置されているサブキャリア番号1、サブキャリア番号3、サブキャリア番号7およびサブキャリア番号9はゼロとし、サブキャリア番号1、2、3、7、8、9を除くサブキャリアには、復号部25が出力するLLRを用いて生成したシンボルレプリカを配置する。
なお、図16の例は、パイロットシンボルまたは制御シンボルが配置されているサブキャリアを除く全てのサブキャリアに情報データ信号の変調シンボルレプリカを配置しているが、変調シンボルレプリカの配置はこれに限定されない。即ち、シンボルレプリカ配置部453は、パイロットシンボルまたは制御シンボルが配置されているサブキャリアを除くサブキャリアのうち少なくとも1つ以上のサブキャリアに変調シンボルレプリカを配置すればよい。例えば、シンボルレプリカ配置部453は、制御シンボルが配置されているサブキャリアに隣接するサブキャリア(図16の例においてサブキャリア4、サブキャリア6およびサブキャリア10)に変調シンボルレプリカを配置する。
図17は、パイロットシンボル等処理部44の動作の一例を示すフローチャートである。図17は、情報データシンボル処理部23が同一のベースバンド信号に対して第i回目の信号検出処理を行う場合におけるパイロットシンボル等処理部44の動作を示す。
パイロットシンボル等処理部44は、情報データシンボル処理部23による信号検出処理が初回処理(i=1)であるか否かを判断する(S201)。パイロットシンボル等処理部44は、情報データシンボル処理部23による信号検出処理が初回処理であると判断した場合(S201:Yes)、受信部21から出力されたベースバンド信号からロングガードインターバルを除去してFFT処理を行う(S203)。
一方、パイロットシンボル等処理部44は、情報データシンボル処理部23による信号検出処理が初回処理でないと判断した場合(S201:No)、つまり、情報データシンボル処理部23の信号検出処理が繰返処理(i>1)であると判断した場合(S201:No)、干渉除去部441において、受信記憶部22に記憶されているベースバンド信号から、第i−1回目の信号検出処理によりベースバンド信号に基づいて算出された軟判定結果を用いて生成された干渉レプリカを減算する(S202)。ステップS202に続いて、パイロットシンボル等処理部44は、キャリア間干渉を除去したベースバンド信号からロングガードインターバルを除去してFFT処理を行う(S203)。
続いて、パイロットシンボル等処理部44は、FFT処理後の周波数領域の信号からパイロットシンボルを抽出する(S204)。また、パイロットシンボル処理部24は、パイロットシンボルを用いて伝搬路推定を行う(S205)。なお、伝搬路推定で算出した伝搬路推定値は、レプリカ生成部448、情報データシンボル処理部23の第1フィルタ部234およびパイロットシンボル等処理部44の第2フィルタ部444に出力される。なお、情報データシンボル処理部23は、伝搬路推定値を第i回目の信号検出における第1フィルタ部234の伝搬路歪補償に用いる。
続いて、パイロットシンボル等処理部44は、第2フィルタ部444において、伝搬路推定値を用いて、第2FFT部243が出力する信号に対して伝搬路歪補償を行う(S206)。続いてパイロットシンボル等処理部44は、制御シンボル抽出部446において、第2フィルタ部444が出力する信号のうち、制御シンボルを抽出する(S207)。なお、この制御シンボルは、復調操作、復号操作を経て、制御データとして外部に出力される。
続いて、パイロットシンボル等処理部44は、情報データシンボル処理部23による再度(第i+1回目)の信号検出処理の要否を判断する(S208)。パイロットシンボル等処理部44は、情報データシンボル処理部23による再度(第i+1回目)の信号検出処理が必要であると判断した場合(S208:Yes)、情報データシンボル処理部23の第i回目の信号検出処理により算出した軟判定結果を用いて干渉レプリカを生成する(S209)。そして本フローチャートは終了する。なお、生成した干渉レプリカは、第i+1回目の信号検出処理において、キャリア間干渉除去に用いる。
一方、パイロットシンボル等処理部44は、パイロットシンボル処理部24は、情報データシンボル処理部23による再度(第i+1回目)の信号検出処理が不要であると判断した場合(S208:No)、ステップS209を飛ばして本フローチャートは終了する。
以上、第2の実施形態による通信システムによれば、通常のガードインターバルを超える到来波が到来する環境において、送信装置3は、同一の時間に送信するリソースエレメント内の何れかのリソースエレメントに制御シンボルを配置し、制御シンボルを配置したリソースエレメントのサブキャリアの信号に対して、通常よりも長いガードインターバルを設定することにより、制御シンボルに対するシンボル間干渉への耐性を大幅に向上させることができる。また、受信装置4は、通常よりも長いガードインターバルを設定したサブキャリアが周辺サブキャリアから受けるキャリア間干渉を、復号結果を用いて除去できるため、制御シンボルに対するキャリア間干渉への耐性を大幅に向上させることができる。結果、全体的な伝送効率を大きく劣化させることなく、制御情報を送信装置3から受信装置4に正確に伝達することが可能となる。
なお、本実施形態では、図11に示すように、パイロットシンボルをパイロットシンボル等処理部34に入力しているが、これに代えて、パイロットシンボルを情報データシンボル処理部33に入力するようにしてもよい。その場合には、パイロットシンボルにはノーマルガードインターバルを付加する。
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態による通信システムは、シンボルをマルチキャリア変調して送信する送信装置5と送信装置5が送信した信号を受信する受信装置6とから構成される。送信装置5は、通常のガードインターバルを超える到来波が到来する環境において、同一時間に送信するシンボルが配置されるリソースエレメント内であって、前記リソースエレメントを構成する何れかのサブキャリアにスキャッタードパイロットシンボルを配置し、スキャッタードパイロットシンボルに対して、ロングガードインターバルを設定する。受信装置6は、ロングガードインターバルを設定したサブキャリアが周辺サブキャリアから受けるキャリア間干渉を、復号結果を用いて除去するが、キャリア間干渉を除去する際に用いる干渉レプリカを適応的に変化させる。なお、送信装置5(非図示)は、図1に示す送信装置1と同様なので説明を省略する。また、受信装置6(非図示)は、図6の受信装置2のレプリカ生成部248を下記のレプリカ生成部648に代えたものである。
図18は、レプリカ生成部648の概略ブロック図である。図19は、レプリカ管理部650の概略ブロック図である。図20および図21は、レプリカ管理部650の動作を説明するための説明図である。図18において図7と同一符号を付したブロックの機能は、図7の対応するブロックの機能と同様であるため、説明の一部または全部を省略する。
レプリカ生成部648は、図18に示すように、シンボルレプリカ生成部252、シンボルレプリカ配置部253、IFFT部254、ノーマルGI挿入部255、干渉レプリカ生成部256およびレプリカ管理部650を備える。即ち、レプリカ生成部648は、レプリカ管理部650を備える点が、図7のレプリカ生成部248と異なる。レプリカ管理部650は、伝搬路推定部247から入力される伝搬路推定値を用いて、シンボルレプリカ配置部253に対して配置するシンボルレプリカを指定することにより、干渉レプリカ生成部256による干渉レプリカの生成を制御する。
レプリカ管理部650は、図19(a)に示すように、遅延時間測定部651およびサブキャリア配置決定部653を備える。図19(a)は、伝搬路推定値より算出した到来波(遅延波)の遅延時間に基づいて配置するサブキャリアを制御する場合のレプリカ管理部650の構成例である。
遅延時間測定部651は、伝搬路推定値が入力されると、インパルス応答から、ノーマルガードインターバル長を超える遅延波の遅延時間を測定する。例えば、遅延時間測定部651は、伝搬路推定値から算出したインパルス応答から、図20(a)に示すw1とw2の2波を算出し、遅延波がノーマルガードインターバルを超えた時間tdelay=tmax−τを算出する。なお、図20(a)において、横軸は時間、縦軸は信号の強度(電力)を示す。また、tmaxはw2のw1に対する遅延時間、τはノーマルガードインターバル長である。
サブキャリア配置決定部653は、tdelayに基づいて、シンボルレプリカ配置部253がシンボルレプリカを配置するサブキャリアを決定する。換言すれば、サブキャリア配置決定部653は、遅延時間tdelayに基づいて、干渉レプリカ生成部256が干渉レプリカを生成するときに用いるシンボルレプリカの数を決定する。具体的には、サブキャリア配置決定部653は、遅延時間tdelayが大きいほどより多くのサブキャリアにシンボルレプリカを配置するように決定することが望ましい。即ち、サブキャリア配置決定部653は、遅延時間tdelayが大きいほどより多くのシンボルレプリカを干渉レプリカ生成部256が用いるように決定する。サブキャリア配置決定部653は、上記決定をシンボルレプリカ配置部253に通知する。
ここで、遅延時間tdelayが大きいほどより多くのサブキャリアにシンボルレプリカを配置することが望ましい理由を補足する。一般にOFDMにおいて、各サブキャリアの信号(スペクトル)はsinc関数で表され、ヌル点(振幅がゼロとなる点)の周期は遅延時間tdelayが大きいほど大きくなる。図20(b)は、遅延時間tdelayとヌル点の周期との関係である。横軸は正規化した周波数を示し、縦軸は正規化した振幅を示す。横軸の目盛xは、サブキャリア毎の周波数(中心の周波数)であって、干渉元のサブキャリアを基準(x=0)としている。sinc関数sp、sinc関数sp2、sinc関数spは、干渉元のサブキャリア(x=0)の信号(スペクトル)であって、干渉元のサブキャリアの遅延時間tdelayが小さい順にsinc関数sp、sinc関数sp2、sinc関数spである。yはspのx=1の周波数成分である。つまり、遅延時間tdelayが小さい場合に干渉元のサブキャリア(x=0)が干渉元のサブキャリアよりもサブキャリア番号が1つ大きいサブキャリア(x=1)に与えるキャリア間干渉のレベルである。同様に、yはspのx=1のときの周波数成分、yはspのx=1の周波数成分である。従って、干渉元のサブキャリアよりもサブキャリア番号が1つ大きいサブキャリア(x=1)が干渉元のサブキャリアから受けるキャリア間干渉は、干渉元のサブキャリアの遅延時間tdelayの大きさに応じて大きくなる。更に、同様に、干渉元のサブキャリアと異なる各サブキャリア(x≠0)が干渉元のサブキャリアから受けるキャリア間干渉は、干渉元のサブキャリアの遅延時間tdelayに応じて大きくなる。換言すれば、所定レベル未満の干渉量に収まるサブキャリア数は、干渉元のサブキャリアの遅延時間tdelayが大きいほど少なくなる。以上から、干渉量が所定レベル未満に収まるサブキャリア数を維持するため、干渉元のサブキャリアの遅延時間tdelayが大きいほどより多くのサブキャリアにシンボルレプリカを配置することが望ましい。
なお、サブキャリア配置決定部653が配置するサブキャリアまたはサブキャリア数は、予め受信装置がサブキャリア配置決定部653内などに遅延時間tdelayに対するテーブルを持つことにより決定することができる。なお、上記例では、サブキャリア配置決定部653は、遅延時間tdelayにより配置するサブキャリアを制御しているが、遅延波の広がりを示す指標である遅延分散の大きさにより配置するサブキャリアを制御することも可能である。
レプリカ管理部650は、図19(a)に示す遅延時間測定部651に代えて、図19(b)に示すように遅延波電力測定部652を備えてもよい。図19(b)は、伝搬路推定値より算出した到来波(遅延波)の電力に基づいて配置するサブキャリアを制御する場合のレプリカ管理部650の構成例である。
遅延波電力測定部652は、伝搬路推定値が入力されると、インパルス応答から、ノーマルガードインターバル長を超える遅延波の電力を測定する。例えば、遅延波電力測定部652は、伝搬路推定値から算出したインパルス応答から、図21(a)に示すw3およびw4の2波を算出し、ノーマルガードインターバル長τを超えて到来したw4の電力Pw4を測定する。なお、図21(a)において、横軸は時間、縦軸は信号の強度(電力)を示す。τは第1インターバル長である。
サブキャリア配置決定部653は、ノーマルガードインターバル長τを超えて到来したw4の電力Pw4に基づいてシンボルレプリカ配置部253がシンボルレプリカを配置するサブキャリアを決定する。具体的には、サブキャリア配置決定部653は、電力Pw4が大きいほどより多くのサブキャリアにシンボルレプリカを配置するように決定することが好ましい。即ち、サブキャリア配置決定部653は、電力Pw4が大きいほどより多くのシンボルレプリカを干渉レプリカ生成部256が用いるように決定する。サブキャリア配置決定部653は、決定をシンボルレプリカ配置部253に通知する。
ここで、電力Pw4が大きいほどより多くのサブキャリアにシンボルレプリカを配置することが望ましい理由を補足する。一般にOFDMにおいて、各サブキャリアの信号(スペクトル)はsinc関数で表され、振幅は、電力Pw4が大きいほど大きくなる。図21(b)は、遅延波の電力と振幅との関係である。横軸は正規化した周波数を示し、縦軸は振幅を示す。横軸の目盛xは、サブキャリア毎の周波数(中心の周波数)であって、干渉元のサブキャリアを基準(x=0)としている。sinc関数sp、sinc関数sp、sinc関数sp6は、干渉元のサブキャリア(x=0)の信号(スペクトル)であって、干渉元のサブキャリアの電力Pw4が小さい順にsinc関数sp、sinc関数sp、sinc関数sp6である。yはspのx=1の周波数成分である。つまり、電力Pw4が小さい場合に干渉元のサブキャリア(x=0)が干渉元のサブキャリアよりもサブキャリア番号が1つ大きいサブキャリア(x=1)に与えるキャリア間干渉のレベルである。同様に、yはspのx=1のときの周波数成分、yはspのx=1の周波数成分である。従って、干渉元のサブキャリアよりもサブキャリア番号が1つ大きいサブキャリア(x=1)が干渉元のサブキャリアから受けるキャリア間干渉は、干渉元のサブキャリアの電力Pw4の大きさに応じて大きくなる。更に、同様に、干渉元のサブキャリアと異なる各サブキャリア(x≠0)が干渉元のサブキャリアから受けるキャリア間干渉は、干渉元のサブキャリアの電力Pw4の大きさに応じて大きくなる。換言すれば、所定レベル未満の干渉量に収まるサブキャリア数は、干渉元のサブキャリアの電力Pw4が大きいほど少なくなる。以上から、干渉量が所定レベル未満に収まるサブキャリア数を維持するため、干渉元のサブキャリアの電力Pw4が大きいほどより多くのサブキャリアにシンボルレプリカを配置することが望ましい。
以上、第3の実施形態による通信システムによれば、通常のガードインターバルを超える到来波が到来する環境において、送信装置5(送信装置1)は、同一時間に送信するリソースエレメント内の何れかのリソースエレメントにスキャッタードパイロットシンボルを配置し、スキャッタードパイロットシンボルを配置したリソースエレメントのサブキャリアの信号に対して、通常よりも長いガードインターバルを設定することにより、パイロットシンボルに対するシンボル間干渉への耐性を大幅に向上させることができる。また、受信装置6は、通常よりも長いガードインターバルを設定したサブキャリアが周辺サブキャリアから受けるキャリア間干渉を、復号結果を用いて除去できるため、パイロットシンボルに対するキャリア間干渉への耐性を大幅に向上させることができる。結果、全体的な伝送効率を大きく劣化させることなく、高精度な伝搬路推定を実現させることができる。
更に、受信装置6は、キャリア間干渉を除去する際に用いる干渉レプリカの数を、キャリア間干渉量の大きさにより適応的に可変にすることができるため、演算量を削減することが可能となる。
なお、第1、第2、第3の各実施形態では、ノーマルガードインターバルおよびロングガードインターバルの2種類の信号を適用したが、長さが異なる3種類以上のガードインターバルを適用してもよい。
また、第1、第2、第3の各実施形態では、マルチキャリア伝送として、OFDMを適用した場合で説明しているが、これに限らない。その他のマルチキャリア伝送方式の例としては、OFDMA、MC−CDM、SC−FDMA、DFT−S−OFDMなどが挙げられる。
OFDM、OFDMAでは、情報データシンボル処理部で配置するシンボルは、情報データ信号を変調した変調シンボルが相当し、マルチキャリア変調として、変調シンボルを分散させてサブキャリアに配置し、逆フーリエ変換した後にガードインターバルを付加するOFDM変調を行なう。受信装置では、復号結果より前記変調シンボルに対するレプリカを生成して、干渉除去を行う。
MC−CDMでは、上記シンボルにはチップが相当し、マルチキャリア変調として、変調シンボルに拡散符号を乗算して生成したチップを分散させてサブキャリアに配置し、逆フーリエ変換した後にガードインターバルを付加するMC−CDM変調を行う。受信装置では、復号結果より前記チップに対するレプリカを生成して、干渉除去を行う。
SC−FDMA、DFT−S−OFDMでは、上記シンボルには離散スペクトルが相当し、複数のシンボルをフーリエ変換して生成した離散スペクトルを分散させてサブキャリアに配置し、逆フーリエ変換した後にガードインターバルを付加するDFT−S−OFDM変調を行う。受信装置では、復号結果より前記離散スペクトルに対するレプリカを生成して、干渉除去を行う。
なお、本発明は、固定通信および移動通信に用いることができる。移動通信に用いるときは、送信装置は基地局装置の送信部分を構成し、受信装置は移動局装置の受信部分を構成する。その逆でもよい。
なお、送信装置1、3、受信装置2、4、6の各機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、当該記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、送信装置1、3、受信装置2、4、6に係る上述した種々の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
以上、本発明の実施形態を図面を参照して詳述したが、具体的な構成は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
1 送信装置 2 受信装置 3 送信装置 4 受信装置 5 送信装置 6 受信装置 11 符号部 12 変調部 13 情報データシンボル処理部 14 パイロットシンボル処理部 15 多重部 16 送信部 17 アンテナ部 21 受信部 22 受信信号記憶部 23 情報データシンボル処理部 24 パイロットシンボル処理部 25 復号部 27 アンテナ部 33 情報データシンボル処理部 34 パイロットシンボル等処理部 44 パイロットシンボル等処理部 131 情報データシンボル配置部 132 第1IFFT部 133 ノーマルGI挿入部 141 パイロットシンボル配置部 142 第2IFFT部 143 ロングGI挿入部 232 第1FFT区間抽出部 233 第1FFT部 234 第1フィルタ部 235 情報データシンボル抽出部 236 復調部 241 干渉除去部 242 第2FFT区間抽出部 243 第2FFT部 245 パイロットシンボル抽出部 247 伝播路推定部 248 レプリカ生成部 252 シンボルレプリカ生成部 253 シンボルレプリカ配置部 254 IFFT部 255 ノーマルGI挿入部 256 干渉レプリカ生成部 331 情報データシンボル配置部 341 パイロットシンボル等配置部 441 干渉除去部 444 第2フィルタ部 446 制御シンボル抽出部 448 レプリカ生成部 453 シンボルレプリカ配置部 648 レプリカ生成部 650 レプリカ管理部 651 遅延時間測定部 652 遅延波電力測定部 653 サブキャリア配置決定部

Claims (17)

  1. デジタル信号の基本単位であるシンボルをマルチキャリア変調して送信する送信装置および前記送信装置が送信した信号を受信する受信装置を備える通信システムであって、
    前記送信装置は、
    サブキャリアに配置されたシンボルに第1のガードインターバルを付加し、第1のマルチキャリアシンボルを生成する第1送信信号処理部と、
    サブキャリアに配置されたシンボルに前記第1のガードインターバルよりも長い第2のガードインターバルを付加し、前記第1のマルチキャリアシンボルよりも長い第2のマルチキャリアシンボルを生成する第2送信信号処理部と、
    前記第1のマルチキャリアシンボルと前記第2のマルチキャリアシンボルとを多重する多重部と
    を備え、
    前記第1のマルチキャリアシンボル中で前記一部のシンボルが配置されたサブキャリアと、前記第2のマルチキャリアシンボル中で前記その他の一部のシンボルが配置されたサブキャリアとが、同一時刻において前記マルチキャリアを構成する複数のサブキャリアの間で散在していることを特徴とし、前記受信装置は、
    受信信号から前記第1のマルチキャリアシンボルを構成するシンボルを検出する第1受信信号処理部と、
    前記第1受信信号処理部によって検出された前記第1のマルチキャリアシンボルを構成するシンボルを復号する復号部と、
    前記受信信号から前記第2のマルチキャリアシンボルを構成するシンボルを検出する第2受信信号処理部と
    を備え、
    前記第2受信信号処理部は、
    前記復号部が出力する復号結果から生成した干渉レプリカを用いて、前記第2のマルチキャリアシンボルを構成するシンボルを配置したサブキャリアが他のサブキャリアから受けるキャリア間干渉を前記受信信号から除去することを特徴とする通信システム。
  2. 前記第2受信信号処理部は、
    前記復号部が出力する前記復号結果を用いて、前記キャリア間干渉を除去するための干渉信号のレプリカである干渉レプリカを生成するレプリカ生成部と、
    前記レプリカ生成部によって生成された前記干渉レプリカを前記受信信号から減算する干渉除去部と
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  3. 前記第2受信信号処理部は、
    前記第2のマルチキャリアシンボルを構成するシンボルを用いて伝搬路を推定する伝搬路推定部を備え、
    前記第1受信信号処理部は、
    前記伝搬路推定部によって出力される前記伝搬路の推定値を用いて、受信信号の伝搬路歪補償を行うフィルタ部を備えることを特徴とする請求項2に記載の通信システム。
  4. 前記レプリカ生成部は、
    前記復号部が出力する前記復号結果を用いて前記第1のマルチキャリアシンボルを構成するシンボルのレプリカであるシンボルレプリカを生成するシンボルレプリカ生成部と、
    前記シンボルレプリカのうち少なくとも1つと前記伝搬路推定部によって出力される前記伝搬路の推定値とを用いて前記干渉レプリカを生成する干渉レプリカ生成部と
    を備えることを特徴とする請求項2または請求項3の何れか1項に記載の通信システム。
  5. 前記レプリカ生成部は、
    前記伝搬路推定部によって出力される前記伝搬路の推定値を用いて前記干渉レプリカの生成に用いる前記シンボルレプリカを指定するレプリカ管理部を
    備えることを特徴とする請求項3または請求項4の何れか1項に記載の通信システム。
  6. 前記レプリカ管理部は、
    先行波に対して前記第1のガードインターバルよりも長い遅延時間で到来した遅延波の遅延時間に従って、前記干渉レプリカの生成に用いる前記シンボルレプリカを指定することを特徴とする請求項5に記載の通信システム
  7. 前記レプリカ管理部は、
    先行波に対して前記第1のガードインターバルより長い遅延時間で到来した遅延波の遅延時間が大きいほど、前記干渉レプリカ生成部が前記干渉レプリカを生成するときに用いる前記シンボルレプリカの数を多くすることを特徴とする請求項6に記載の通信システム
  8. 前記レプリカ管理部は、
    先行波に対して前記第1のガードインターバルより長い遅延時間で到来した遅延波の電力に従って、前記干渉レプリカ生成部による前記干渉レプリカの生成に用いる前記シンボルレプリカを指定することを特徴とする請求項5に記載の通信システム
  9. 前記レプリカ管理部は、
    先行波に対して前記第1のガードインターバルより長い遅延時間で到来した遅延波の電力が大きいほど、前記干渉レプリカ生成部が前記干渉レプリカを生成するときに用いる前記シンボルレプリカの数を多くすることを特徴とする請求項8に記載の通信システム
  10. 前記干渉レプリカ生成部は、
    前記シンボルレプリカのうち、前記第2のマルチキャリアシンボルを配置したサブキャリアに隣接するサブキャリアに配置する前記シンボルレプリカを用いて前記干渉レプリカを生成することを特徴とする請求項4に記載の通信システム。
  11. 前記マルチキャリア変調は、直交周波数多重変調であることを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  12. 前記第1のガードインターバルおよび前記第2のガードインターバルにシンボルのサイクリックプレフィックスが付加されることを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  13. 前記第2のマルチキャリアシンボルはパイロットシンボルであることを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  14. 前記第2のマルチキャリアシンボルは制御シンボルであることを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  15. デジタル信号の基本単位であるシンボルをマルチキャリア変調して送信する送信装置および前記送信装置が送信した信号を受信する受信装置を備える通信方法であって、
    前記送信方法は、
    サブキャリアに配置されたシンボルに第1のガードインターバルを付加し、第1のマルチキャリアシンボルを生成する第1送信信号処理過程と、
    サブキャリアに配置されたシンボルに前記第1のガードインターバルよりも長い第2のガードインターバルを付加し、前記第1のマルチキャリアシンボルよりも長い第2のマルチキャリアシンボルを生成する第2送信信号処理過程と、
    前記第1のマルチキャリアシンボルと前記第2のマルチキャリアシンボルとを多重する多重過程と
    を備え、
    前記受信方法は、
    受信信号から前記第1のマルチキャリアシンボルを構成するシンボルを検出する第1受信信号処理過程と、
    前記第1受信信号処理過程によって検出された前記第1のマルチキャリアシンボルを構成するシンボルを復号する復号過程と、
    前記受信信号から前記第2のマルチキャリアシンボルを構成するシンボルを検出する第2受信信号処理過程と
    を備え、
    前記第2受信信号処理過程は、
    前記復号過程によって出力される復号結果から生成した干渉レプリカを用いて、前記第2のマルチキャリアシンボルを構成するシンボルを配置したサブキャリアが他のサブキャリアから受けるキャリア間干渉を前記受信信号から除去することを特徴とする通信方法。
  16. サブキャリアに配置されたシンボルに第1のガードインターバルを付加した第1のマルチキャリアシンボルと、サブキャリアに配置されたシンボルに前記第1のガードインターバルよりも長い第2のガードインターバルを付加した前記第1のマルチキャリアシンボルよりも長い第2のマルチキャリアシンボルとが多重されたマルチキャリア信号を受信する受信装置であって、
    受信信号から前記第1のマルチキャリアシンボルを検出する第1受信信号処理部と、
    前記第1受信信号処理部によって検出された前記第1のマルチキャリアシンボルを構成するシンボルを復号する復号部と、
    前記受信信号から前記第2のマルチキャリアシンボルを構成するシンボルを検出する第2受信信号処理部と
    を備え、
    前記第2受信信号処理部は、
    前記復号部が出力する復号結果から生成した干渉レプリカを用いて、前記第2のマルチキャリアシンボルを構成するシンボルを配置したサブキャリアが他のサブキャリアから受けるキャリア間干渉を前記受信信号から除去することを特徴とする受信装置。
  17. サブキャリアに配置されたシンボルに第1のガードインターバルを付加した第1のマルチキャリアシンボルと、サブキャリアに配置されたシンボルに前記第1のガードインターバルよりも長い第2のガードインターバルを付加した前記第1のマルチキャリアシンボルよりも長い第2のマルチキャリアシンボルとが多重されたマルチキャリア信号を受信する受信方法であって、
    受信信号から前記第1のマルチキャリアシンボルを検出する第1受信信号処理過程と、
    前記第1受信信号処理過程によって検出された前記第1のマルチキャリアシンボルを構成するシンボルを復号する復号部と、
    前記受信信号から前記第2のマルチキャリアシンボルを構成するシンボルを検出する第2受信信号処理過程と
    を備え、
    前記第2受信信号処理過程は、
    前記復号過程によって出力された復号結果から生成した干渉レプリカを用いて、前記第2のマルチキャリアシンボルを構成するシンボルを配置したサブキャリアが他のサブキャリアから受けるキャリア間干渉を前記受信信号から除去することを特徴とする受信方法。
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JP2014187418A (ja) * 2013-03-21 2014-10-02 Kddi Corp 受信機および受信方法
JP6297244B1 (ja) * 2017-07-27 2018-03-20 三菱電機株式会社 受信装置

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