JP6296865B2 - 滅菌袋 - Google Patents

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Description

本発明は、医療用品等を収納して封止した状態で内容物の滅菌処理を行うことができる滅菌袋に関する。
従来、この種の滅菌袋として、例えば、特許文献1に開示された滅菌用袋が知られている。同文献に記載された滅菌用袋は、非通気性シートを2箇所折り曲げて断面略C字状にし、前記非通気性シートの端部間の開口に内側から滅菌紙をあてがい、当該滅菌紙の端部を前記非通気性シートに挟んだ状態で周辺部をヒートシールして袋状にしている。また、前記滅菌紙の側縁部と前記非通気性シートの側縁部とを重ね合わせてイージーピールシールして密封した後、前記2箇所の折り曲げ部のうち、一方の折り曲げ部を切り落として開口部を形成している。
前記開口部から滅菌用袋の内部に内容物を収納した後、該開口部はヒートシールされて密封される。そして、この滅菌用袋は、内容物を封入した状態で、滅菌処理された後、市場に流通させることができる。内容物を使用する際には、滅菌紙と非通気性シートとのイージーピールシールを引き剥がして開封し、内容物を取り出すことができる。
また、他の従来技術の例として、特許文献2に開示された滅菌袋が知られている。同文献に記載された滅菌袋は、矩形の表裏体を重ねて四辺のうち一辺を除いた周縁部をヒートシールして接合することにより形成されている。また、前記表裏体は、一方の一部領域を除いて非通気性シートから形成される。前記一部領域には、滅菌処理のための通気性を有する通気性シートが配されている。
通気性シートが配される前記一部領域は、開口部と底部との中間部領域に形成される。そして、前記通気性シートの周縁部は、ヒートシールにより前記非通気性シートに剥離可能に接合される。これにより、通気性シートを引き剥がして、非通気性シートが存在しない前記一部領域から内容物を取り出すことができる。
特許第4793546号公報(第4−6頁、第3図) 特開2010−268967号公報(第5−6頁、第1図)
しかしながら、上記した従来技術の滅菌袋は、輸送時の破損による菌等の侵入を防止すると共に、内容物を取り出して使用する際の取り扱い性を向上させる等の観点から改善の余地があった。
即ち、上記した従来技術のように、非通気性シートを重ね合わせて、または単に折り返して、周縁部をヒートシールする方法では、滅菌袋の周縁部近傍の内部空間が狭く、輸送時に内容物やトレイ等が滅菌袋に接触して滅菌袋が破損する恐れがあるという問題点があった。
特に、厚みの大きい内容物を収納して輸送する際には、滅菌袋の周縁部付近の内側と内容物や内容物を収納するトレイ等とが接触して擦れ易い。そのため、非通気性シートの厚みが十分でないと、内容物等が接触して擦れることにより、滅菌袋に孔が空くことがある。滅菌袋に孔が空くと、外部から菌や異物等が侵入する恐れがあり、内容物を安全に使用することができなくなってしまう。
また、特許文献1に開示された滅菌用袋のように、周縁部の近傍を開封して、内容物を滅菌袋の周縁部から滅菌袋の表面に対して略平行に取り出す方式では、細かく分離された要素を含む内容物を取り出す場合、内容物が脱落し易いという問題点があった。
そこで、内容物がこぼれ落ちることを防止するために、内容物を収納するためのトレイ等を別途用意し、内容物を前記トレイ等に収納した状態で滅菌袋に入れることもある。しかし、その場合、前述のように、トレイ等のエッジ部分等が滅菌袋に接触することによる滅菌袋の損傷が懸念される。
また、トレイ等を採用すると、収納包装用の部品数が増加するので、生産コストが増大すると共に、内容物を使用する現場では、包装廃棄物が多くなる。
また、特許文献2に開示された滅菌袋のように、表裏体の一部領域に設けられた通気シートを引き剥がして内容物を取り出す方法では、滅菌袋の底抜けを防止する観点から、内容物を取り出すための開口を広く確保することが難しかった。そのため、内容物を取り出し難いという問題点があった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、輸送時等における損傷が少なく安全性に優れ、内容物を使用する際の取り扱いが容易で、収納トレイ等を削減することができる滅菌袋を提供することにある。
本発明の滅菌袋は、非通気性シートと通気性の滅菌紙とを有する表面シートと、前記非通気性シートからなる裏面シートと、から構成される滅菌袋であって、前記滅菌袋の周縁の少なくとも一辺に前記非通気性シートを曲折することにより形成されて前記表面シートから前記裏面シートに連続する曲折部と、前記周縁の他の一辺に形成されて内容物を収納した後にヒートシールされる開口部と、前記周縁のその他の部分に形成されて前記表面シートの内面と前記裏面シートの内面とが互いにヒートシールされる周縁シール部と、前記表面シートを構成する前記非通気性シートに形成されて前記滅菌紙が内面からあてがわれる通気部と、前記滅菌紙の周囲と前記非通気性シートとがヒートシールされる滅菌紙シール部と、前記表面シートに形成されて前記内容物を取り出す際に開口する開封部と、前記開封部の両側縁を構成する前記非通気性シート若しくは前記滅菌紙が互いに剥離自在にヒートシールされる開封シール部と、を有し、前記曲折部は、前記非通気性シートの外面を対向させるよう前記滅菌袋の内側に向かって折り込まれる谷折部を有し、前記開封部及び前記開封シール部は、前記滅菌紙に比べて前記表面シートの中央に近く配設され、前記曲折部に平行して延在し、前記周縁に達するよう前記表面シートの全長に亘って形成され、前記周縁シール部は、少なくとも一部分が前記開封シール部に連続して剥離可能であり、前記曲折部は、前記表面シートを開いた際にも、前記裏面シートの周縁の一部分を囲む壁となることを特徴とする。
本発明の滅菌袋によれば、滅菌袋の周縁の少なくとも一辺に設けられる曲折部は、非通気性シートの外面を対向させるよう滅菌袋の内側に向かって折り込まれる谷折部を有する。これにより、滅菌袋の周縁近傍の内部空間(表面シートと裏面シートとの間隙)を大きく確保することができ、輸送時等における内容物との擦れ等による滅菌袋の損傷を防止することができる。その結果、滅菌袋の損傷を原因とする菌や異物等の侵入を抑え、滅菌袋の安全性を向上させることができる。
また、内容物を取り出す際に開口する開封部は、表面シートに形成されている。そのため、表面シートを上方にして前記開封部を開くことにより、裏面シートの上に内容物を載せた状態で表面シートを大きく開いて、内容物を容易に取り出すことができる。
また、滅菌袋の周縁に曲折部を有するので、開封シール部から周縁シール部まで引き剥がして表面シートを大きく開いた際に、裏面シートから内容物が転がり落ちることを防止できる。即ち、前記曲折部が裏面シートの周縁の一部分を囲む壁として機能する。これにより、裏面シートを、内容物を載置するトレイとして利用することができる。
また、内容物を収納するトレイ等を小型化または全く使用しないようにできるので、トレイ等による滅菌袋の損傷を防止することができる。また、トレイ等を削減することにより、部品数が少なくなり生産性が向上すると共に、包装廃棄物を減らすことができる。
また、前記開封部を、滅菌紙よりも表面シートの中央に近く配設しても良い。これにより、表面シートの中央付近を開封することができるようになり、内容物が取り出し易くなる。また、表面シートの中央付近が滅菌紙によって覆われないので、開封前に内容物を確認し易くなる。
また、前記開封部を、前記曲折部に平行して延在させて、滅菌袋の周縁に達するよう形成することにより、開封シール部及び周縁シール部を曲折部に達するまで連続して容易に引き剥がすことができるようになる。
また、前記開封部の両側縁の非通気性シートの端部近傍を滅菌袋の外側に向かって各々曲折し、その曲折された非通気性シートの内面を互いにヒートシールして前記開封シール部を形成しても良い。そして、開封シール部の外側に非通気性シートが互いにヒートシールされない非シール部を残しても良い。これにより、開封部の両側縁の非シール部を指で摘まんで引っ張り、開封シール部を容易に引き剥がすことができる。
また更に、前記谷折部が形成される前記曲折部を、滅菌袋の対辺となる二辺に形成しても良い。これにより、輸送の際に内容物によって滅菌袋が損傷を受けることを抑制する効果、及び滅菌袋を開封した際に内容物が転がり落ちることを抑制する効果を更に高めることができる。
本発明の実施形態に係る滅菌袋の概略構成を示す透視図である。 本発明の実施形態に係る滅菌袋の概略構成を示す(A)平面図、(B)断面図である。 本発明の実施形態に係る滅菌袋の(A)内容物を収納した状態、(B)開封した状態を示す断面図である。 本発明の他の実施形態に係る滅菌袋の概略構成を示す透視図である。 本発明の他の実施形態に係る滅菌袋の概略構成を示す(A)平面図、(B)断面図である。 本発明の他の実施形態に係る滅菌袋の(A)内容物を収納した状態、(B)開封した状態を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態に係る滅菌袋を図面に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る滅菌袋1の概略構成を示す透視図である。図1では、滅菌袋1を、表面シート2を上方に向けて置き、開口部8側の斜め上方から見ている。
滅菌袋1は、注射器、注射針、カテーテル、輸液チューブ、医療用メス、ガーゼ等の各種医療用品等を収納するものである。滅菌袋1は、内部に注射器等の内容物を収納して封止された状態で、内容物の滅菌処理を行うことが可能に構成されている。そして、滅菌袋1は、各種医療用品等を医療現場まで輸送して保管するための包装容器として用いられる。
図1に示すように、滅菌袋1は、表面シート2と裏面シート3とを有する。表面シート2は、菌バリア性を有する非通気性シート4と、通気性を有する菌バリア性の滅菌紙5とを有する。他方、裏面シート3は、非通気性シート4から構成される。
非通気性シート4は、空気及び菌や異物等を通さない合成樹脂製のシート若しくはフィルムまたはそれらの積層体である。非通気性シート4としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエステル等の各種合成樹脂製の複合シート材等を採用し得る。
また、非通気性シート4の内面の少なくとも後述するヒートシール(熱接合)される箇所は、ヒートシール可能に構成される必要がある。具体的には、非通気性シート4のヒートシールされる箇所に、低融点のヒートシールコート剤を塗布するか、或いは非通気性シート4の内面全体に加熱によって接合することが可能なヒートシール層を設ける。
例えば、非通気性シート4の支持基材として外面側にポリエチレンテレフタラートシートを用い、その内面側にヒートシール層としてポリエチレンフィルムを設けても良い。また、ヒートシール層としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリスチレンから成るポリマーアロイ等を利用しても良い。
滅菌紙5は、滅菌処理が可能となるようにエチレンオキサイド等の滅菌用のガスが流通自在な通気性を有し、更に滅菌処理後には菌等の侵入を防止できる菌バリア性を有する。滅菌紙5としては、略帯状の形態を成す不織布や紙等を用いることができる。例えば、本実施形態では、滅菌紙5として高密度ポリエチレン繊維からなる略帯状の多孔性不織布を用いている。
表面シート2及び裏面シート3は、重ね合わされるように配設され、その周縁は、一部分の開口(開口部8)を残して塞がれて、袋状体を形成している。具体的には、開口部8につながる両側縁の二辺は、曲折部10によって塞がれており、開口部8の対辺は、周縁シール部17によって塞がれている。
曲折部10は、非通気性シート4を曲折することにより形成されている。曲折部10において、非通気性シート4は、表面シート2から裏面シート3に連続している。また、周縁シール部17は、表面シート2と裏面シート3とを互いにヒートシールすることにより形成されている。即ち、周縁シール部17では、表面シート2の内面と裏面シート3の内面とを、当接させて加熱圧縮することにより熱接合している。
開口部8は、内容物を滅菌袋1の内部に入れるための開口である。開口部8は、表面シート2と裏面シート3とを接合しないことにより形成される。尚、開口部8から滅菌袋1の内部に内容物を入れた後、開口部8は、ヒートシールされて封止される。
図2(A)は、滅菌袋1の概略構成を示す平面図であり、同図(B)は、同図(A)に示すA−A線断面図である。
図2(A)に示すように、滅菌袋1は、上面視で略矩形状の形態を成している。紙面左側に表される滅菌袋1の周縁の一辺には、前述した開口部8が形成されている。開口部8が形成される辺の対辺となる紙面右側の辺には、周縁シール部17が形成されている。また、開口部8につながる両側縁の二辺、即ち紙面上下の対辺は、曲折部10である。
図2(B)に示すように、曲折部10は、非通気性シート4の外面を対向させるよう滅菌袋1の内側に向かって折り込まれる谷折部12を有する。即ち、曲折部10は、非通気性シート4を曲折することにより形成されて、滅菌袋1の外側に向かって突出する2つの山折部11と、その山折部11に挟まれる谷折部12と、を有し、断面略W字状の形態を成す。前述の通り、曲折部10において、非通気性シート4は、表面シート2から裏面シート3まで連続している。
このように、曲折部10に谷折部12を形成することにより、滅菌袋1の周縁近傍の内部空間を大きく確保することができる。即ち、滅菌袋1の周縁付近において、表面シート2と裏面シート3との間隙を大きくできる。尚、図2(B)においては、滅菌袋1がやや膨らんだ状態を示しているが、滅菌袋1は、表面シート2と裏面シート3とが接するように略平坦なシート状に潰すことができる。
表面シート2を構成する非通気性シート4には、滅菌用のガスが流通自在な通気部7が形成されている。通気部7は、図2(A)に示す如く、曲折部10か形成される辺に対して平行に延在し、開口部8からその反対側となる周縁シール部17が形成される辺までつながる略直線状の開口である。
図2(B)に示すように、開口した通気部7には、滅菌袋1の内側から通気部7を塞ぐように滅菌紙5があてがわれる。そして、通気部7の両側縁となる非通気性シート4と滅菌紙5との重なり部分がヒートシールにより接合されて、滅菌紙シール部15が形成される。
図2(A)に示すように、滅菌紙5も通気部7に沿って、開口部8から周縁シール部17が形成される対辺まで延在する。そして、滅菌紙5の両側縁を封止する滅菌紙シール部15も、開口部8から周縁シール部17まで連続して形成される。
尚、通気部7は、開口部8からその対辺までつながる開口であるので、通気部7において、非通気性シート4は、分断されている。しかし、通気部7は、これに限定されず、滅菌処理用のガスが流通自在であれば、どのような形態でも良い。例えば、通気部7を、非通気性シート4に形成されるパンチ孔等としても良く、その形状、大きさ及び個数も種々のパターンを採用し得る。
図2(B)に示すように、表面シート2の中央付近には、内容物を取り出す際に開口する開封部14が形成されている。開封部14の両側縁を構成する非通気性シート4の対向する端部近傍は、曲げフランジ状に滅菌袋1の外側に向かって各々曲折されている。
そして、そのフランジ状に曲折された非通気性シート4の対向する内面を互いにヒートシールすることにより、開封部14を剥離自在に封止する開封シール部16が形成される。また、開封シール部16よりも外側となる非通気性シート4の端部近傍には、非通気性シート4が互いにヒートシールされない非シール部18が残される。
開封部14及び開封シール部16は、図2(A)に示す如く、曲折部10が形成される二辺に対して略平行に、即ち開口部8に直交するよう、開口部8が形成される辺からその対辺に達するまで滅菌袋1の略全長に亘って延在している。これにより、開封シール部16及び周縁シール部17を曲折部10に達するまで連続して容易に引き剥がすことができるようになる。
また、前述の通り、開封部14は、滅菌袋1の中央付近に配設されており、滅菌紙5は、滅菌袋1の中央から外れて周縁に近寄って配設されている。つまり、開封部14は、滅菌紙5に比べて表面シート2の中央に近く配設される。
これにより、滅菌袋1の表面シート2を中央付近から大きく開くことができ、内容物が取り出し易くなる。また、表面シート2の中央付近が滅菌紙5によって覆われないので、開封前に内容物を確認し易くなる。
図3(A)は、滅菌袋1に内容物を収納した状態を示す断面図であり、同図(B)は、開封した状態を示す断面図である。尚、図3(A)及び(B)は、図2(A)に示すA−A線断面に相当する断面を示している。
図3(A)に示すように、滅菌袋1の内部には、医療用品等の内容物Xが収納される。前述の通り、内容物Xは、開口部8(図1参照)から入れられて、その後、開口部8はヒートシールされる。これにより、滅菌袋1は、封止される。
滅菌袋1は、内容物Xが収納され、封止された状態で、滅菌処理される。即ち、通気部7及びその内側に配される滅菌紙5を介して、滅菌用のガスが滅菌袋1の内部に流入、流出されて、内容物Xの滅菌処理が行われる。そして、内容物Xを収納した滅菌袋1は、医療現場まで輸送され、保管される。
ここで、前述の通り、滅菌袋1の曲折部10には谷折部12が形成されているので、滅菌袋1の周縁近傍の内部空間は、大きく確保される。これにより、輸送時等に滅菌袋1と内容物Xとが擦れることに起因する滅菌袋1の損傷を防止することができる。その結果、滅菌袋1の損傷を原因とする菌や異物等の侵入を抑え、滅菌袋1の安全性を向上させることができる。
次に、内容物Xを取り出して利用する際には、図3(A)に示すように、開封部14の両側縁の非シール部18を指で摘まんで、開封部14に直交して各々の非シール部18を引き離す方向に引っ張る。
即ち、表面シート2を上方に向けて滅菌袋1をテーブル等の上に載置し、一方の手で一方の非シール部18を摘まみ、他方の手で対向する他方の非シール部18を摘まんで、開封部14を広げるように引っ張る。ここで、開封シール部16の外側に非通気性シート4が互いにヒートシールされない非シール部18が形成されているので、開封シール部16に力を加え易い。
非シール部18を摘まんで両側に引き離すことにより、開封シール部16を容易に引き剥がして、図3(B)に示す如く、表面シート2を大きく開くことができる(開口19)。このように、滅菌袋1では、裏面シート3の上に内容物Xを載せた状態で表面シート2を大きく開いて、内容物Xを容易に取り出すことができる。
また、滅菌袋1の周縁に曲折部10を有するので、表面シート2を開いた際に、曲折部10は、裏面シート3の周縁の一部分を囲む壁として機能する。そのため、開封シール部16から周縁シール部17(図2(A)参照)まで引き剥がして表面シート2を大きく開いた際に、裏面シート3から内容物Xが転がり落ちることを防止できる。
特に、細かく分離された要素を含む内容物Xであっても、裏面シート3から転がり落ち難い。これにより、裏面シート3を、内容物Xを載置するトレイとして機能させて、内容部Xを裏面シート3の上に置き、その状態から内容物Xの必要な要素を順次取り出して利用することができる。
また、内容物Xを収納するトレイ等を小型化または全く使用しないようにできるので、トレイ等による滅菌袋1の損傷を防止することができる。また、トレイ等を削減することにより、包装用の部品数が少なくなり包装容器類の生産性が向上すると共に、包装廃棄物を減らすことができる。
また、本実施形態に係る滅菌袋1では、谷折部12が形成される曲折部10を、滅菌袋1の対辺となる二辺に形成している。これにより、輸送の際に内容物Xによって滅菌袋1が損傷を受けることを抑制する効果、及び滅菌袋1を開封した際に内容物Xが転がり落ちることを抑制する効果を更に高めることができる。
また、滅菌袋1は、開封した後も、切り取り片等を一切発生させず、一つにつながった状態を維持する。これにより、切り屑等の異物が内容物Xに混入する等の事故を防止できると共に、使用後の滅菌袋1の廃棄が容易になる。
次に、図4ないし図6を参照して、他の実施形態の例として、滅菌袋101の構成について説明する。尚、図4ないし図6において、既に説明した実施形態と同一若しくは同様の作用効果を奏する構成要素については、同一の符号で示して、その説明を省略する。
図4は、他の実施形態に係る滅菌袋101の概略構成を示す透視図である。
図4に示すように、滅菌袋101は、開口部8につながる両側縁の二辺を周縁シール部17としている。また、開口部8が形成される辺の反対側となる辺に曲折部10を形成している。
図5(A)は、滅菌袋101の概略構成を示す平面図であり、同図(B)は、同図(A)に示すB−B線断面図である。
図5(A)に示すように、通気部7及び滅菌紙5は、開口部8と略平行に、滅菌袋1の略全幅に亘って形成されている。
また、図5(A)及び(B)に示すように、滅菌紙5と非通気性シート4とを接合する滅菌紙シール部15の一方、詳しくは、滅菌袋101の中央側の滅菌紙シール部15は、開封シール部16を兼ねている。つまり、滅菌紙5と非通気性シート4との接合部である滅菌紙シール部15が、内容物を取り出す際に開口される開封部14を構成している。
開封部14は、開口部8及び曲折部10に対して平行に延在して、延在方向にある両対辺に達するよう滅菌袋101の略全幅に亘って形成されている。これにより、開封シール部16から周縁シール部17まで連続して容易に引き剥がすことができ、表面シート2を大きく開くことができる。
また、図5(B)に示すように、開封部14となる非通気性シート4の端部近傍には、開封シール部16の外側に、滅菌紙5とヒートシールされない非シール部18が形成されている。これにより、滅菌袋101を開封する際、非シール部18を摘まんで、開封シール部16を容易に引き剥がすことができる。
図6(A)は、滅菌袋101に内容物Xを収納した状態を示す断面図であり、同図(B)は、開封した状態を示す断面図である。図6(A)及び(B)は、図5(A)に示すB−B線断面に相当する断面を示している。
図6(A)に示すように、内容物Xを開口部8から滅菌袋101の内部へと挿入し、その後、開口部8をヒートシールする(シール部20)。これにより、滅菌袋101は、滅菌処理が可能な状態で封止される。
曲折部10には、谷折部12が形成されているので、滅菌袋101と内容物Xとの接触や擦れを和らげ、滅菌袋101の破損を防止することができる。これにより、滅菌袋101が破損することによる菌等の侵入を防止することができる。
滅菌袋101を開封する際には、前述の通り、非シール部18を指で摘まんで、曲折部10の方向に引っ張ることにより、開封シール部16を容易に引き剥がすことができる。そして、図6(B)の如く、表面シート2を大きく開いて(開口19)、裏面シート3をトレイとして利用しつつ、内容物Xを容易に取り出して利用することができる。
また、滅菌袋101は、一方の手で内容物Xを滅菌袋101の外側から掴んで、他方の手で非シール部18を摘まんで開封するという方法にも適している。
また、開封した後の滅菌袋101は、開封のために分離される切り取り片等もなく、一体的につながっている。これにより、異物混入の防止や廃棄の容易化が図れる。
また、滅菌袋101は、開封する前には、曲折部10を下方に向けて載置する(縦置きする)こともできる。この場合、曲折部10に形成された2つ山折部11がテーブル等に接するので、滅菌袋101を安定して縦置きすることができる。
尚、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更実施が可能である。
1 滅菌袋
2 表面シート
3 裏面シート
4 非通気性シート
5 滅菌紙
7 通気部
8 開口部
10 曲折部
11 山折部
12 谷折部
14 開封部
15 滅菌紙シール部
16 開封シール部
17 周縁シール部
18 非シール部

Claims (3)

  1. 非通気性シートと通気性の滅菌紙とを有する表面シートと、前記非通気性シートからなる裏面シートと、から構成される滅菌袋であって、
    前記滅菌袋の周縁の少なくとも一辺に前記非通気性シートを曲折することにより形成されて前記表面シートから前記裏面シートに連続する曲折部と、
    前記周縁の他の一辺に形成されて内容物を収納した後にヒートシールされる開口部と、
    前記周縁のその他の部分に形成されて前記表面シートの内面と前記裏面シートの内面とが互いにヒートシールされる周縁シール部と、
    前記表面シートを構成する前記非通気性シートに形成されて前記滅菌紙が内面からあてがわれる通気部と、
    前記滅菌紙の周囲と前記非通気性シートとがヒートシールされる滅菌紙シール部と、
    前記表面シートに形成されて前記内容物を取り出す際に開口する開封部と、
    前記開封部の両側縁を構成する前記非通気性シート若しくは前記滅菌紙が互いに剥離自在にヒートシールされる開封シール部と、を有し、
    前記曲折部は、前記非通気性シートの外面を対向させるよう前記滅菌袋の内側に向かって折り込まれる谷折部を有し、
    前記開封部及び前記開封シール部は、前記滅菌紙に比べて前記表面シートの中央に近く配設され、前記曲折部に平行して延在し、前記周縁に達するよう前記表面シートの全長に亘って形成され、
    前記周縁シール部は、少なくとも一部分が前記開封シール部に連続して剥離可能であり、
    前記曲折部は、前記表面シートを開いた際にも、前記裏面シートの周縁の一部分を囲む壁となることを特徴とする滅菌袋。
  2. 前記開封シール部は、前記開封部の両側縁を構成する前記非通気性シートの対向する端部近傍を前記滅菌袋の外側に向かって各々曲折し、その曲折された前記非通気性シートの内面を互いにヒートシールすることにより形成され、
    前記開封シール部よりも外側となる前記非通気性シートの端部近傍には、前記非通気性シートが互いにヒートシールされない非シール部が残されることを特徴とする請求項1に記載の滅菌袋。
  3. 前記谷折部が形成される前記曲折部は、前記周縁の対辺となる二辺に形成されることを特徴とする請求項1または請求項に記載の滅菌袋。
JP2014075349A 2014-04-01 2014-04-01 滅菌袋 Active JP6296865B2 (ja)

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